2015年07月18日

◆中国がこの1年、東シナ海に猛烈攻勢

櫻井よしこ


今年4月10日、『ニューヨーク・タイムズ』が1面トップで、南シナ海の南沙諸島でミスチーフ環礁を埋め立てる中国船の映像を報じた。5月20日には米国防総省が対潜哨戒機P8にCNN取材陣を同乗させて同海域上空を飛び、全世界に映像を公開した。

中国の侵略行動に国際社会の抗議を促した瞬間である。情報の共有が世界の世論を動かしたことを示す事例でもある。
 
ところが、わが国眼前の東シナ海でもほぼ同様の侵略的行為が進行していたことが判明した。中国が日中中間線に沿ってガス田開発とプラットホーム建設を急拡大中なのだ。

平成10(1998)年11月時点で、中国は白樺(中国名・春暁)、樫(天外天)、平湖、八角亭の4か所でガス田を開発、プラットホームを完成させ、掘削装置を建てていた。それが昨年6月までの16年間で6か所に増え、さらにこの1年間で12か所に急増した。
 
中間線に非常に近い場所に「黄岩14の1」が建設され、「平湖」南東方向に「黄岩1の1」、その真東のこれまた中間線近くに「黄岩2の2」、平湖南西に「紹興36の5」、八角亭北東に「団結亭」と「宝雲亭」のプラットホームが堂々と造られ、建設途中の別のケースはあと4か所ある。
 
完成した施設には、作業員の宿舎らしい3階建ての建物や、精製工場、ヘリポートもある。天に高く突き出す掘削装置も見てとれる。
 
南シナ海では、中国は国際社会の強い非難を物ともせずに、埋め立てを急いだ。オバマ大統領に介入の意思はない今が好機と見たからであろう。では、東シナ海の中間線のごく近くにプラットホームを集中的に完成させた理由はなにか。日本政府は反応しないと踏んだからか。
 
日中両国は、東シナ海のガス田開発を巡って長年争ってきた。日本は東シナ海の境界は両国の中間線を、中国は沖縄諸島近くの沖縄トラフまでを中国の領土と主張した。

共同開発をするなら、その海域は中間線から日本側の排他的経済水域(EEZ)内に限り、中間線以西の中国側EEZでの開発は中国単独だと主張した。中国が東シナ海のほぼ全域の領有を主張したのに対し、日本は中間線までしか主張しておらず、両国が領有権を争うのは中間線から日本側のEEZだけだという理屈だ。

対日前線基地
 
当時(平成17年)、経済産業大臣は中川昭一氏だった。氏は中国側の主張に憤慨し、それまで手をつけていなかった日本側EEZで中間線近くまでの海底資源調査を断行し、樫と白樺が、また、その他に中国が計画していた翌檜(龍井)も楠(断橋)も、海底で日本側につながっていたことを突きとめた。今回中国が新たに開発した、あるいは稼働中のガス田は、いずれも同じ海域にある。わが国の貴重な資源が奪われている可能性は極めて高い。
 
中川氏の話に戻ると、氏は同年7月14日、帝国石油に試掘権を認めた。ところが、その後の内閣改造で二階俊博氏が経産大臣に就任、氏は「私は試掘の道はとらない」と述べ、試掘は止めた。以来、日本のガス田開発の動きは止まったままだ。
 
今回わかったことは、この間にも中国がガスを取り続けたこと、とりわけこの1年、猛然と開発を加速させたことだ。
 
中国の開発が中間線からわずかばかり中国側に入った海域で行われていることをもって、日本側は問題提起出来ないとする声が関係省庁にある。そのような考えが、中国の事実上の侵略に目をつぶり、日本の国益を蝕む。いまはまず、中国の闇雲な開発の真の意図を突きとめることだ。

ガス田の開発が目的ならば、それが日本側EEZにも広がっていることを指摘し、強く抗議せよ。
 
中国の急激な動きについては、経済的側面に加えて軍事的意味も懸念される。プラットホームは、南シナ海の人工島同様、軍事転用が可能だと、専門家は指摘する。2年前には中国軍のヘリコプターがプラットホームから離着陸した。無人機の使用に極めて熱心なのが中国だ。一群のプラットホームは、無人機や回転翼機の対日前線基地としては理想的な位置にある。
 
一群の施設は、中間線のほぼ真上、北緯29度東経125度の交点を中心にした60キロの円の中にきれいにおさまる。この中心部にレーダー等を設置すれば、500キロ圏内のあらゆる通信波を拾い、沖縄、南西諸島全域の自衛隊と米軍の動きが把握可能だ。

現在中国沿岸部に設置されているレーダー等では、尖閣諸島周辺までの情報収集が精一杯で、東シナ海における警戒監視も情報収集も十分にはできない。だが、中間線付近にレーダー等を設置すれば、中国の対日情報収集能力は格段に高まる。
 
構造物の海面下に水中音波探知機を取り付ければ、潜水艦の動きも探知可能だ。

蛮行への抑止力
 
折しも米国統合参謀本部は、7月1日に「国家軍事戦略」を公表した。中国、ロシア、イラン、北朝鮮の4か国を「潜在的な敵性国家」とし、国際条約や国際法を覆す「リビジョニスト国家」と呼んだ。アメリカが初めて、中国を敵性国家としてロシアやイランなどと同類に位置付けたのだ。中国の拡張主義はそれだけ国際社会の軋轢と緊張を高めている。
 
にも拘らず、資源獲得にも軍事情報獲得にも使える一群の施設が中間線のごく近くに、日本国民がほとんど知らない間に建てられてしまった。こんなことを許してよいのか。国家安全保障会議(NSC)には情報があるはずだ。なぜ公表しないのか。日本にとって深刻な問題ではないのか。
 
中国は6月30日に、南シナ海での埋め立て完了を発表したが、人工島を起点として、彼らが新たな領土、領海、主権を主張するのは、ほぼ間違いない。東シナ海は、元々中国がそのほぼ全域を自国領だと主張しているのである。南シナ海同様の主権の主張は、東シナ海でも必ずなされるだろう。
 
中国は、19世紀型の帝国主義の時代に逆戻りしつつある。力に任せて、奪いたいものを全て奪うつもりであろう。そのような事態に対処出来るように、わが国はNSCを作ったはずだ。中国の蛮行に抑止力を働かせるために、安倍晋三首相は地球儀を俯瞰した外交を展開しているのではないのか。
 
わが国が安全保障上の後ろ盾としてきた米国が、オバマ大統領の下で覇気を失いつつある今、わが国は自力を強めて国益を守らなければならなくなっている。

国民全員が問題意識を共有し、集団的自衛権及び平和安全法制の論議を一日も早く進めるためにも、眼前の危機の情報を国民が共有することが欠かせない。中国の蛮行の実態を知らずして、中国の脅威から東シナ海のガス田を守るなど出来ようはずはない。

『週刊新潮』 2015年7月16日号 日本ルネッサンス 第663回
                 (採録:松本市 久保田 康文

◆大手企業も「反腐敗」に便乗

宮崎 正弘 


<平成27年(2015)7月17日(金曜日)通算第4605号>  


〜大連万達、アリババ、百度、騰訊など大手企業も「反腐敗」に便乗
     収賄ゼロを目標。汚職社員をほかの部門に陸続と配置換え〜


習近平の進める反腐敗キャンペーンは、まだ江沢民、曽慶紅、李鵬などの「大虎」退治にいたらないため欲求不満があるが、「中虎」(薄煕来、周永康、徐才厚、令計画ら)退治が続行され、民衆の支持は強い。

これで経済さえ成長が続けば、習近平の権力基盤が磐石となるが、どっこい、上海株暴落でそれも不確かとなった。

さて共産党幹部の腐敗、汚職は賄賂が主であり、ということは民間企業からの収賄があって成立する性格がある。賄賂を運んで許認可をもらい、下請けは親方企業担当者にせっせと賄賂を運び、納入業者もまた。

こうした「腐食の構造」は中国人のDNAが変わらない限り半恒久的に続く。

この反腐敗キャンペーンに便乗するかのように大手民間企業と国有企業の一部で、社内ルールの徹底、汚職社員の配置換え、あるいは一部極悪社員を検察へ告発するなど、うねりのような新しい動きが出た。

とりわけ注目されたのが中国一の不動産開発、娯楽産業の王者「大連万達集団」で、北京で「腐敗撲滅学習会」を大々的に開催した上、18人の社員を告発した。

不動産部門での賄賂、デパート部門の仕入担当などに犯行の跡がみられたという。

とくに経理部門には強化チームを特設し、腐敗疑惑の社員を配置換え、18名の社員が該当したが、そのうち4人は執行役員だった。一部を検察へ告発に踏み切ったと大連万達の王健林会長が記者会見したのだ(7月10日)。王は中国一の富豪として知られる。

同様に自主的な内部査察がアリババ、百度、騰訊などで広がっており、5月に百度は内部調査の結果、7名の汚職社員を摘発した。

こうした動きはさらに華為技術、長城汽車など大手に広がっており、共通しているのは会計部門、仕入部門、そして不動産部門を会計検査強化だという。

宮崎 正弘 

<平成27年(2015)7月17日(金曜日)通算第4605号>  


〜大連万達、アリババ、百度、騰訊など大手企業も「反腐敗」に便乗
     収賄ゼロを目標。汚職社員をほかの部門に陸続と配置換え〜


習近平の進める反腐敗キャンペーンは、まだ江沢民、曽慶紅、李鵬などの「大虎」退治にいたらないため欲求不満があるが、「中虎」(薄煕来、周永康、徐才厚、令計画ら)退治が続行され、民衆の支持は強い。

これで経済さえ成長が続けば、習近平の権力基盤が磐石となるが、どっこい、上海株暴落でそれも不確かとなった。

さて共産党幹部の腐敗、汚職は賄賂が主であり、ということは民間企業からの収賄があって成立する性格がある。賄賂を運んで許認可をもらい、下請けは親方企業担当者にせっせと賄賂を運び、納入業者もまた。

こうした「腐食の構造」は中国人のDNAが変わらない限り半恒久的に続く。

この反腐敗キャンペーンに便乗するかのように大手民間企業と国有企業の一部で、社内ルールの徹底、汚職社員の配置換え、あるいは一部極悪社員を検察へ告発するなど、うねりのような新しい動きが出た。

とりわけ注目されたのが中国一の不動産開発、娯楽産業の王者「大連万達集団」で、北京で「腐敗撲滅学習会」を大々的に開催した上、18人の社員を告発した。

不動産部門での賄賂、デパート部門の仕入担当などに犯行の跡がみられたという。

とくに経理部門には強化チームを特設し、腐敗疑惑の社員を配置換え、18名の社員が該当したが、そのうち4人は執行役員だった。一部を検察へ告発に踏み切ったと大連万達の王健林会長が記者会見したのだ(7月10日)。王は中国一の富豪として知られる。

同様に自主的な内部査察がアリババ、百度、騰訊などで広がっており、5月に百度は内部調査の結果、7名の汚職社員を摘発した。

こうした動きはさらに華為技術、長城汽車など大手に広がっており、共通しているのは会計部門、仕入部門、そして不動産部門を会計検査強化だという。

◆憲法解釈を正常化する安保法案

泉 ユキヲ

日本国憲法の誤った解釈を正すための安保法案が、ようやく今の国会で成立する見通しが立ち、まことに慶(よろこ)ばしい。

日本国憲法の前文とは、憲法解釈の最も大切なよりどころであるが、そこにはこう記されている:

≪われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を
維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。≫


■ 普遍的な政治道徳の法則 ■

「自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」とハッキリ書いてある。

同盟国が日本にも関わり得る紛争で攻撃されるとき、それを「無視してはならない」というのが日本国憲法の精神だ。

「政治道徳の法則は、普遍的なものであり」ともハッキリ書いてある。

連合国組織(いわゆる国連)も、ヨーロッパ共同体(EU)も、集団的自衛権を認めている。

EU加盟国は皆、集団的自衛権を持つことにより互いにつながっている。

集団的自衛権こそは、日本国憲法にいう「普遍的な」「政治道徳の法則」のひとつなのである。

そして「この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務である」。

こんなにスッキリと日本国憲法に書いてある。

■ 中国をひるませる ■

集団的自衛権の議論が分りにくい理由は、簡単だ。

極めて日本的な「オトナの配慮」から、国会の議論で「中国」という仮想敵国名を名指しできないからだ。

中国が自国の軍事力を過信して、無謀な武力行使をしたらタイヘンだ。

できるだけそれを先延ばしするにはどうすればよいか。

中国を「ひるませる」には、どうすればよいか。

日本が集団的自衛権を行使できることを明確化して、日米の軍事同盟を強めるしかない。

さらには、オーストラリアやインドとの連携を強めるしかない。

だから、安保法案はまぎれもなく、中国の軍事的な冒険を先送りさせるための平和法案なのである。

その成立の見通しが立ったことを慶ぶ。

安保法案は平和のためにある。

      
    

◆戦争前夜”と煽る左翼マスコミ

阿比留 瑠比



“「安保法制の目的は戦争抑止だ」産経紙・阿比留論説委員講演要旨 関西中堅企業の会

大阪市内で14日に開かれた、独創的な技術や商品開発に取り組む企業の親睦団体「関西中堅企業の会」の夏期講演会。産経新聞の阿比留瑠比論説委員兼政治部編集委員の講演「安倍政権と日本の進路」の主な内容は次の通り。               



今、時代は大きな転換期を迎えています。日本は憲法前文にあるような「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して…」というフィクションの世界からようやく抜け出そうとしています。

「何とか戦争を抑止しよう、それでも戦争が避けられないときに対応できるようにしよう」というのが国会で審議されている安全保障関連法案です。

中国が東シナ海の日中中間線付近に新たな建造物をつくっています。あんなところに中国がレーダーサイトをつくると、在日米軍の動きなどが丸見えになります。中国は尖閣諸島(沖縄県石垣市)を一切譲る気がない。場合によっては沖縄にも手を出しかねません。

南シナ海で中国は現在進行形の侵略を続けています。南沙諸島の岩礁に滑走路などをつくっています。それなのに国会では「なぜ今、安保法制なのか」という議論がされている。中国の侵略についてはほとんど議論されません。

ある外務省幹部が先月、欧米諸国を回って法案の説明に回った際、現地の外交官や政府高官から「そんな制約が多くて何ができるの」と必ず聞かれたそうです。その法案に「戦争前夜」とあおっているのが、朝日新聞に代表される左翼マスコミです。

安保法制のもう一つの目的は米国を何とかひきつけること。日本が集団的自衛権を行使できるようになれば、米国も義理に感じて日米安保条約を履行するようになります。

安倍晋三政権は今後、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題でも決断を迫られます。外交・安保は地方自治になじまないことを、沖縄県民は考えてほしい。

戦後70年談話も注目されています。いまだに続く「戦後」の正体は戦勝国と戦敗国の枠組みです。談話は「もはや戦後ではない」という前向きのメッセージにしてほしいです。

安倍政権は今国会で安保法制ができれば、憲法9条を変える緊急性が少なくなるという判断でした。それでも「違憲」という憲法学者がいる状況なら、いよいよ憲法を変えなければならない動きになります。

来年7月の参院選は、与野党対立から衆院選とダブルになる可能性も出てきました。そうなればこれは歴史的な意味を持ちます。憲法改正の道がひらかれるかどうかの選挙になります。憲法を改正して初めて「もはや戦後ではない」といえるのではないでしょうか。


◆中共不信は深まるだろう

平井 修一



風刺マンガ家・辣椒(ラージャオ、王立銘)氏の「中国株暴落は共産党独裁の終わりの始まりか」(ニューズウィーク7/8)から。

<共産党政権は株価急落におびえ、次々と対策を打った。しかし経済学者たちにも想定外だったのだが、共産党政権の対策は被害を拡大しただけだった。

もともとすぐに逃げ出すつもりだった個人投資家は、政府が対策をとると聞いて様子見を決め込み、結果的によりひどい損失を被ることになった。対策をしない方がましだったわけだ。

おまけに本来は株式市場だけにとどまっていたリスクが、目先の対策をとったばかりに不動産や社会保険、為替レートを巻き込む連鎖反応を起こしてしまった。

製造業で言えば、ここ1年あまり私営企業主の暮らしはますます厳しくなっていた。惨憺とした経営に苦しむ多くの社長は株式市場の急騰という誘惑にがまんできず、流動資金を投入していた。

今回の暴落は実体経済に必ず影響する。製造業にとっては「弱り目にたたり目」になるだろう。

深センと上海ではすでに株式市場の暴落が不動産取引に影響し、中古不動産の価格が下がり始めているようだ。上海では、手付金を払った買い主が資金難から購入をあきらめ、手付金を放棄するケースが出ている。

ここ数日のうちに始まったこの現象は、今後ますます悪化するだろう。もともと赤字の中国の社会保障基金も株価急落の影響を受け、さらに問題が悪化している。

「洗脳」によって多くの国民の支持を取り付けた強大な中国共産党の独裁政権がいったいいつ倒れるのか、友人たちと議論したことがある。私は経済に問題が発生し全国民の利益に影響すれば、経済の危機が統治の危機を引き起こすと考えていた。

今回の株価暴落が今までと違うのは、国民が巨額の資金だけではなく、共産党政権に対する信頼も急速に失いつつあるという点だ。さらにこの恐怖はブラックホールのようにすべてを飲み込もうとしている。

株価暴落が始まったばかりのころ、官製メディアは国外の資金が中国の株式市場を「弾圧」している、と罪をなすりつけようとしていた。皮肉なことに、最初は様子見を決め込んでいた海外投資家たちも、そのうち本当に「弾圧」を始めたらしい。アメリカ市場では中国資本と関係する株がすべて下落したからだ。

一枚また一枚と倒れたドミノをこのブラックホールは飲み込み続けるだろう。中国の株式市場危機は一連の経済危機の始まりに過ぎず、この危機は中国だけでなく世界に深刻な影響を与えかねない>(以上)

風刺画は以下へ。
http://www.newsweekjapan.jp/rebelpepper/2015/07/post-7.php

中共は報道管制を敷いて“上海ショック”の火消しに必死だが、人民網7/17が「中国経済の低迷が、世界的な景気後退をもたらす?」で、余計なことを書いてしまった。

<中国経済の衰退を懸念する声が高まっている。中には、「ギリシャの債務危機にばかり注目が行っているが、実は中国経済の疲弊こそが世界経済の衰退を引き起こす可能性がある」と指摘する人もいる。

世界第二の経済体である中国の動向が世界からますます注目を集めていることは、疑いがない。国際通貨基金(IMF)は最新の「世界経済見通し」の中で、「中国は新たな成長モデルへの転換において、より大きな困難に直面するだろう。最近の金融市場の動揺がこれを説明している」と警告した。

モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの新興市場責任者、ルチル・ シャルマ氏は、

「靴や玩具といった輸出品の他に、中国は近く、世界にリセッション(景気後退)という別のものを提供するかもしれない。次なる世界的なリセッションは中国から引き起こされる。中国経済の疲弊は来年まで続き、世界の経済成長が2%以下に落ち込む。これは、世界的なリセッションの始まりになるかもしれない」と指摘した>(以上)

この記事では、「中国経済に対する一部の懸念は、いささか誇張しすぎるきらいがある。中国など新興国の経済は世界の経済成長に貢献しており、むしろ世界のリスクは他にも多い。ギリシャやプエルトリコなど、すでに問題が明らかになった国だけでなく、ラテンアメリカなどの状況も楽観視できない。そもそも各国の金利が極めて低いことにもリスクが潜んでいる」と“釈明”している。

俺だけが悪いのか、お前らだって似たようなものだろう、南シナ海だって他の国も占拠しているじゃないか、俺だけを悪者にするな、という中共十八番の居直りだ。それにしても鼻息荒く傲慢だった中共にしては上記の記事はいささか弱気。

7%成長なんて誰も信じない数字を出したところで、実体経済はどんどん落ち込んでいく。上海ショックや弁護士弾圧で中共の国際的信用も大きく下落した。習近平も弱気になってきたのかどうか。暗殺される前に辞任した方がいいと思うが。(2015/7/17)

2015年07月17日

◆次世代のホープ越宗岐とは何者?

宮崎 正弘 


<平成27年(2015)7月16日(木曜日)通算第4604号  > 

〜中国軍、次世代のホープに浮上した越宗岐(中将)とは何者か?
    軍のトップ=氾長龍が越宗岐を引き上げ、習近平体制の中枢入りも間近〜

中国軍の人脈が静かに変動を起こしている。

中央軍事委員会の主任となったおり、習近平には強い味方がおらず、房峰輝や張又峡などはそっぽを向いていた。

胡錦涛が指名した団派軍人とは折り合いが悪いとされた。

習近平は就任するやすぐに「いつでも戦争ができる準備をせよ」と下命し、宴会禁止、贅沢禁止という綱紀粛正を呼びかけた。

そのうえで各軍区、ならびに戦区視察を始め、つぎに各軍区のトップを入れ替え、「御林軍」といわれる北京警衛区を身内でかためたうえで、北京軍区司令に宋普選を充てた。

次に習近平は副主任のふたりのうち許基亮をさしおいて、氾長龍を一本釣りし、モスクワ訪問に随行させ、訪米の先乗り視察にもあて、あまつさえ係争中のミャンマーなどにも派遣し、いまや軍内で事実上のトップになったと見られる。

その氾長龍は、8月1日「八一起義」記念日を前にして西北各軍区の視察に趣いたが、随行団に済南軍区司令の越宗岐を随行させていたことが分かった。視察先は甘粛、寧夏回族自治区、新彊ウィグル自治区である。

越宗岐は氾長龍が済南軍区司令の時代にその副官(参謀長)として仕え、8月には大将に任ぜられる予定という。人民解放軍のなかでは一番若い大将となる。

第19回党大会(2017年)には62歳。つまり2期つとめて第20回党大会でも67歳だから軍事委員会を主導する立場を確保できる(定年は68歳)という近未来の展望が開けたのだ。

というのも、現在、蘭州軍区司令の劉奧軍にせよ、習近平に近い北京軍区の宋普選にせよ、成都軍区司令の李作成にせよ、あと1期で定年となる。

他の有力軍人には空軍司令の馬暁天、副参謀総長の王建平、総装備部副部長の劉勝らもいるが、このあとの人事競争は、だれが軍トップの眼鏡にかなうか、にある。

したがって次世代軍人トップとして、越宗岐が急にクローズアップされることとなったわけだ。

ならば越畝岐はいかなる人物か。

1955年生まれ、漢族。黒竜江省出身である。元の名を越中奇という。

1970年に人民解放軍に入隊、最初の赴任地は成都軍区。14軍の兵員から84年に同軍司令部の偵察所長などを歴任後、チベット軍区の山岳警備、軍区参謀長、2001年に少将に昇格し、04年に14軍の軍長となった。

2008年成都軍区を離れ、済南軍区参謀長、09年に中将を拝命し、12年から同軍区司令。軍党委副書記を華ね、第18回党大会からは中央委員入りして
いる。
 
(拙著『中国を動かす百人』の改訂版にはこの軍人も付け加える必要がありそうだ)。

◆男は独立していることが生命

加瀬 英明

(日本大学OB誌『熟年ニュース』掲載、中島氏は同誌主宰者)中島兄者は、私の師である。兄者夫婦がつねに睦み合っているのを垣間見るたびに、人生という技芸に通達した名人だと、感服する。

兄者夫婦は齢(よわい)からいえば、青年期から大きく遠ざかっているのに、いつまでも活動的だから若い。青春をいっぱいに謳歌されている。

若さを保つためには水と同じように、いつも流れていなければならない。立ち停まれば、沈滞してしまう。

春が四季のなかでは、もっとも難しい季節だろう。

あるフランスの詩人が、「春はもっとも似つかわしい衣裳であっても、これを着こなすのは、むずかしい」と、いっている。

兄者夫婦は常春(とこはる)を、見事に着こなしている。羨ましい。

私は兄者と同じ世代に属しているというのに、しばらく前に秋が過ぎてしまって、冬の季節に耐えている。

冬は悔悟に満ちている。後悔はそれまでの多くの愚行が生んだ卵が、いっせいに孵(かえ)ったものだ。

これまで、妻と女で辛酸を舐めてきた。いつも女性に手を合わせて、敬ってきたのに、土偶坊(でくのぼう)のように罵られたり、石を投げられてきた。

デクノボーは、ふつう木偶坊と書く。だが、私は人生の達人である兄者と違って、躓き転んでばかりいて、泥まみれになってきたので、土偶坊のほうがふさわしい。

人にとって男と女の違いは、もっとも身近な文化摩擦である。

「あなたはわたくしの話を真剣にきいて下さらない」と、妻がいう。男は妻がなぜ、あんなに喋るのだろうかと思う。

もっとも、男が女に真剣になって話すのは、2回しかない。1度は口説くとき、2回目は別れるときだ。そのあいだは、男は無口なものである。

妻は夫から、無視されていると思う。だが、妻に対して寡黙なのは、けつしてそのような理由からではない。

男としての生い立ちが、そうさせるのだ。

男は情報を分析し、自分と相手とにどのように役立つものか、判断して回答する。無限にお喋りすることは、苦手だ。

男はいつも問題を解決することを、志向している。与えられた問題を解決することが、男の人生である。

そのためには、男は独立を保っていなければならない。だから、女房にあなたこうしなさいといわれて、へえといって従う男は、少ない。

かりに女が正論を述べて、そのときにもっともだと思っても、率直に従うわけにはいかない。男は独立していることが、生命(いのち)であるからだ。

男と女の精神的な仕組みが、違うのだ。男にとって世界は、基本的には支配されるか、支配するか、という世界である。男にとって、水平な関係を結ぶことはむずかしい。激しい生存競争のなかで、つねに上下関係を意識しなければならない。

だから、男にははっきりとした輪郭があるのだ。

ところが、女性は人と話す目的が違っている。

女にとって話すことは、相手と情感を分かち合うことを目的としている。男のように情報を的確に伝えることではない。女が女どうしで男からみれば愚にもつかないことを、あきれるほど喜々として、延々と話をするのは、情報を交換しているよりも、感情をあらわして、訴えあっているからだ。

したがって、女のお喋りは小鳥の囀りや、虫の鳴き声に似ている。女は小鳥や、コオロギや、スズムシに似ていると思う。

男が家に帰ってから、ほとんど口をきかないために、妻が苦情をいうのは、男にとって話すのは仕事であるから、親しい人と一緒にいるときには話をしないことが、安らぎをもたらすことになる。

ところが、女は親しい相手であるほど、話さなければならない。男女が会
話の量をめぐって、諍(いさか)うことになる。

これは、「言霊(ことだま)の幸(さきわ)ふ国と語りつぎ言ひつがひけり」(万葉集)といわれる、日本だけのことではない。世界のどこへ行ってもみられる、現象である。アメリカや、ヨーロッパのコミックをみても、小説を読んでも、しばしばそのような場面がでてくる。

女は感情を分かち合うことによって、一体化しようとする。女にとっては、会話のなかにこそ安らぎがある。

ところが、男は女と違って、自分を独立した1人の人間として意識しなければ、生きてゆけないので、会話のもっとも大きな目的は、問題を処理するために情報を与えたり、えたりすることにある。

女は秘密を守ることが、できない。秘密を分かち合うことによってこそ、心を通じることができるからだ。

女が殊に他人のゴシップをすることを楽しむのは、詮索好きであるよりも、他人や自分について細々としたことを、相手に訴えることを好むからである。

男はなかなか秘密を漏らさない。もし、そうするときには、親しい男の友人よりも、ゆきつけの赤提灯のおばさんを相手にして、愚痴るものだ。

女はよく喋るだけあって、女のほうが男よりも、はるかによい聞き手なのだ。

男と女は、性(さが)が違うのだ。もって生まれた性質と、宿命が異なっている。

きのうも、今日も、あしたも擦(す)れ違う。二人三脚をしたいと思って、触れ合うほど近くを通っても、また、それぞれ反対の方向へ行ってしまう。

◆中共株式デタラメ狂想曲

平井 修一

姫田小夏氏の論考『「株はもっと上がる!」中国はまだまだ強気だった 次々に繰り出す共産党の“見えざる手”』(JBプレス7/14)から。

<(上海総合指数は)6月12日にピークを迎え、ついにリーマンショック以来最高水準となる5178ポイントにまでに上り詰めた。

しかし、この日を境に株価はじりじりと下落に転じる。7月8日に「暴落」が伝えられると世界中のマーケットが連鎖下落を起こした。

*身元不明のブローカーがうごめく信用取引の実態

これまでの株価の高騰は政府による景気刺激策の一環だったと言われている。現地では年が明けた早い段階から「今年は株が上がる」という情報が出回っていた。一部の個人投資家は、意図的に仕組まれた「中国株バブル」が再来することを見通していた。

上海在住のある実業家A氏は、こうした噂を聞きつけていた1人だった。A氏は春節と前後し、自己資金と両親のタンス預金とを合わせて300万元を株に投資した。その結果、たった数カ月で1200万元を儲けた。日本円にすれば2億4000万円である。

A氏はまず、株式投資を運営する民間業者Xに300万元を預託。XはA氏に預託金の倍額である600万元を貸出し、合計900万元の枠で株式運用を開始した。
“民間業者”といっても会社組織ではなく、3人程度で動かしているブロ

カーのようなもの。これがいわゆる中国における「信用取引」の実態なのである。

A氏はうまく売り抜けたが、その後の急落で、多くの個人投資家が預けた資金を失った。現地の株式投資に詳しい貿易商B氏は「身元も定かでないこうした組織に資金を預けた個人投資家は多い。今回の下落で“資金がゼロ”になった人も少なくない」と語る。

*自殺に殺人・・・混乱する社会

上海総合指数がわずか3週間で32%も大幅下落したことで、街中ではさまざまな事件が起きているようだ。

報道がこれまで以上に厳しく規制され実態が見えにくくなっているが、中国がパニックに陥っていることは口コミで伝わってくる。財産を失い家庭が崩壊した者もいれば、政府の責任を追及する者もいる。さらには、自殺した者もいる。

江西省南昌市では殺人事件があった。自宅を担保にして高利貸しから借金、近隣からも借金して株につぎ込んだ妻が180万元(約3600万円)の大損を出した。怒り心頭に発した夫が妻を殺したというのだ。

そもそも今回の株価上昇は異常だった。2015年1月から4月にかけて、株に上場する二千数百と言われる銘柄のほとんどすべてが上昇した。財務状況に問題があるなど上場廃止リスクがある銘柄(いわゆる「ST銘柄」)ですら暴騰していた。中国の製造業は生産停止や倒産が相次いでいる。相場の動きは明らかに実体経済から乖離していた。

中国政府は下落防止の下支え策を矢継ぎ早に打ち出した。大手証券会社に命じて1200億元以上を上場投資信託に投じさせたり、国営企業に自社株買いを要請したりするなど、なりふり構わぬ介入を行った。

大学教授のC氏はこの一連の出来事を冷めた目で見る。

「当局がやっていることはメチャクチャ。もともと不透明な部分が多く誰が操作しているかも分からない株式市場が、ますますおかしなことになっている。これで民間の信頼を失えば、もう株価は戻らないだろう」

今後の動向が気になる上海株だが、人民銀行の内部から筆者のもとにこんな情報が流れてきた。

「下落は長くは続かない、再び上昇に転じるだろう。政府による株式市場への刺激策はまだ続くからだ。6000ポイントを超えることだってあり得る」

急落していた上海株は先週末に下げ止まり、反転上昇の気配も見せている。共産党の“見えざる手”が、今後も上海株を上昇させるのだろうか。まるで化け物のような市場である>(以上)

「化け物」どころか何でもありのデタラメ、政策なしの「行き当たりばったりのモグラ叩き」的後手後手対処療法だ。

武者陵司・武者リサーチ代表の論考「中国の公的介入が導く『株式市場の死』」から。

<[東京13日ロイター]中国の共産党政権がいよいよ本性をむき出しにしてきた。今回の株暴落局面で同国政府が繰り出した一連の相場テコ入れ策を見るにつけ、筆者はそうした思いを強めている。

むろん公的介入で株価が持ち直せば、帳簿上の富がある程度確保されるのは事実だが、本源的企業価値からはどんどん乖離してしまう。

株価は、言うなれば経済の体温計である。その「目盛り」を意図的に変えてしまうことは市場原理の否定そのものであり、グローバルな尺度で見て中国株式市場の死を意味しかねない。

資産市場への公的介入は、ある意味で、共産党一党独裁体制の宿命と言える。短期的な高成長路線を優先するあまり、資産バブルの膨張を許してしまった(あるいは暴落の恐れがあっても、資産効果に頼らざるを得ないほど、政策手詰まりに陥っていた)わけだが、いまさら崩壊するままに任せて、政治システムを揺るがすような社会不安を起こすわけにはいかない。今後も弥縫策を繰り返すしかないだろう>(以上)

社会主義市場経済を標榜しながら、実態は中共独裁統制経済で、すべての市場に中共が手を突っ込んで価格や売買などを操作するのだ。「株は買え、売りはダメだ」なんていう市場があるなんて、世界は唖然とした。

今回の騒動で一番注目すべきは、中共が国家経営でダッチロールをし始めたことを世界中に知らしめたことだ。

人民は爆発の機会を待ち望んでおり、株暴落を機に、その導火線に火をつけかねない人権派弁護士の大量拘束は、暴動を抑え込むための予防拘禁だ。これまた世界は驚愕した。

人民が中共独裁に耐えているのは「昨日より今日、今日より明日はもっといい」とそれなりのリターンがあったからだ。ところが今や、中共経済は低迷期に入ったから、中共は人民に「明るい明日」を説けなくなった。アメがなくなり、ムチばかりになった。

今回の暴落騒動で個人投資家は平均で500万円から1000万円を失ったという見方もある。人民は中共への不信と不安と不満を募らせている。中共は遅かれ早かれクラッシュは免れない。(2015/7/15)

◆「高速鉄道外交」で接近する中露

矢板 明夫

2018年までにモスクワ−カザンに中国製新幹線 安全性強調するが…

中国の国有企業が、ロシアの首都、モスクワとタタルスタン共和国の首都カザンを結ぶ高速鉄道の建設プロジェクトを落札したことが6月下旬に発表された。

近年、高速鉄道の海外輸出を熱心に推進する中国にとって、初めての大型契約であり、中国の官製メディアはそろって拍手喝采している。

プロジェクトは中国が主な技術と資金を提供し、ロシアが支援を受ける形で進められるといい、将来的にカザンから北京までの延長も視野に入れている。ウクライナ問題で欧米や日本と関係が悪化したロシアが、経済面で中国に頼る傾向が一層鮮明になったといえる。

中国企業が初の大型落札

中国国営中央テレビ(CCTV)によれば、中国の国有企業、中鉄二院工程集団が受注したモスクワからカザンまでの高速鉄道は約800キロ。現在の一般鉄道での所要時間は約13時間だが、高速鉄道では3時間強に短縮。

2018年に開かれるサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会の開幕前に、正式運転の開始を目指しているという。

中国側の予測によれば、モスクワ−カザンの高速鉄道プロジェクトの事業費は約213億ドル(約2兆6000億円)。沿線の観光スポットも中国系企業の投資などで整備され、20年の旅客輸送量は延べ1050万人に達する見込みだ。

高速鉄道の建設をめぐる中国とロシア側の正式交渉は14年10月、李克強首相(60)がロシアを訪問した際に始められたという。李首相はその際、鉄道建設を担当する複数の政府高官、国有企業や車両メーカーの幹部ら多数を同行させ、高速鉄道建設に中国が協力することで合意したという。

北京・モスクワ間も視野

モスクワからカザンまでの区間は、将来的に建設されるモスクワから北京間の高速鉄道の「第1段階にすぎない」との見方もある。中国紙、京華時報などによれば、北京−モスクワ間の高速鉄道建設の計画は総工費2300億ドル以上。全長7000キロ以上の距離は、現在世界最長の高速鉄道路線である北京−広州間の3倍以上だ。

一般鉄道でモスクワから北京まで行く場合、約6日間かかるが、高速鉄道の完成後には三十数時間に短縮されるという。

中国とロシアは旧社会主義陣営としての同盟関係にあったが、経済や技術面でロシアが中国を支援する時期が長く続いた。近年、高度経済成長を実現した中国がロシアを助ける「逆転現象」が目立つようになった。

特にロシアによるクリミア併合以降、欧米など国際社会がロシアに対する圧力を高めるなか、中国が経済面でロシアを支援する姿勢を一層、明確化した。共産党関係者は、モスクワと北京を結ぶ将来の高速鉄道について「中露連携の政治的シンボルの意味がある」と述べた。

中南米やアフリカへも

中国の習近平政権は、海と陸のシルクロード経済圏の構築を進めており、今回の高速鉄道建設はその一環と位置づけられている。ロシアのほか、タイなどの東南アジア、中央アジアなどでも中国とつなぐ高速鉄道の建設構想が進められており、将来的にはバンコクから出発して、中国全土を縦断し、モンゴル、ロシアを経て欧州に行く鉄道の旅が実現できるかもしれない。物流が便利になるなどの経済効果のほか、地域における中国の政治的影響力を高めることも中国の狙いだ。

中国の「高速鉄道外交」は周辺国にとどまらない。中南米やアフリカへの売り込みも始めており、外貨稼ぎの重要手段としても考えているようだ。中国の高速鉄道の技術は日本の新幹線の技術を大いに参考にしたといわれているが、李首相はさまざまな外遊先で、中国の鉄道の「優れた技術」「安全性」「低コスト」などをアピールしている。

今年初め、中国の企業連合がメキシコで落札した高速鉄道プロジェクトが突然、白紙撤回され関係者はショックを受けたといわれているが、今回、ロシアで落札に成功したことを踏まえ、今後、各国への高速鉄道の売り込みは一層激しくなりそうだ。(中国総局 矢板明夫)産経ニュース【矢板明夫の目】2015.7.15

2015年07月16日

◆田久保日本会議新会長就任のお祝い

加瀬 英明



田久保忠衛(ただえ)新会長は、40年以上にわたって、日本を再び自立することができる国とするために、苦闘してきた戦友である。

田久保さんの近著『激流世界を生きて』のなかで語られているが、昭和50(1975)年に、田久保さんと、何人かの同志とともに、都内のちゃんこ鍋屋で夕食をとっていたところに、園田直官房長官から電話が入って、私に福田首相のお使いとして、急遽、ワシントンに赴くように依頼された。

アメリカの要請に応えて、防衛庁の肝入りで、私は田久保さんをはじめとする同志とともに、戦後の日本で最初の戦略研究センターを設立した。国防省がアメリカ側の窓口として、ワシントンのスタンフォード戦略研究所を選んだ。

日米間で安全保障問題について、民間共同研究会議がワシントンと、東京で交互に行われ、田久保さんとワシントンによくご一緒した。

スタンフォード戦略研究所のフォスター所長から幹部までが、みな、アジア太平洋地域の平和を確かなものとするために、日本が「ストロング・ジャパン」になってほしいと、切望された。

共同研究会議には、国防省幹部や、有力な議員も参加して、活発な討論が行われた。

田久保さんも、私たちも日本を半身不随にしてきた占領憲法を、1日も早く改めるとともに、日米安保体制を強化することを、強く願った。

あれから、40年近くが流れた。いま、ようやく日本が憲法改正へ向けて、動きはじめている。日本の精神と平和を守るために、いまこそ偽りの占領憲法体制に、終止符を打たなければならない。日米安保法制を日本を取り巻く厳しい国際環境の現実に適う、しっかりとしたものとすることが急務である。

田久保さんは傑出した国際人であり、水戸藩士の血をひく、烈々と燃える不動の信念を持った愛国者である。

田久保さんはいま重大な岐路に立っている日本を支える柱として、重い責務を負っていられる。

田久保さんが、わが国最大の保守派全国団体である日本会議会長に就任された。これほどの適材はない。

私は日本会議の東京都本部会長として微力を盡してきたが、田久保さんを新会長に迎えて、千万の援軍をえた思いがする。

今年、田久保さんは「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表を引き受けられ、私はその「東京都民の会」会長をつとめている。万一、国民投票に敗れることがあったら、占領憲法がはじめて国民の承認をえたことになる。まさに、あとに引けない決戦だ。

◆瀋陽でウィグル族と民警が衝突

宮崎 正弘 


<平成27年(2015)7月15日(水曜日)弐 通算第4603号>  

 〜こんどは遼寧省瀋陽でウィグル族と民警が衝突
   警官側3名が死亡、ウィグル族(家族を含め)17人を拘束〜


7月13日午后、遼寧省瀋陽市内のビルで、ウィグル族が集団で出入りするという情報をもとに民警が立ち入り調査。もみ合いとなってウィグル族の一部が刀剣で応酬し、警官3名が死亡するという「事件」があった。

このため瀋陽の公安部は警官隊200名を動員し、付近一帯を封鎖、数時間後、17人のウィグル人を拘束した。なかには子供を含めた家族があり、第三国経由でトルコに亡命をはかる途中ではなかったのか、と推測されている。

先週、タイで「難民」と見られたウィグル族のうち109人を親彊ウィグル自治区から密航してきた者として中国に強制送還したが、トルコではタイ領事館に抗議の民衆が駆けつけ、中国国旗を焼くなどの騒ぎに発展した。

欧米各国もタイ政府を非難し、「まともな裁判が開かれない独裁国家へ強制送還したのは人権無視であり、国際法違反」などとした。

トルコはウィグルとは同じチュルク系民族である上、イスラムの連帯があり、2009年に起きた漢族のウィグル人虐殺事件ではエルドアン大統領が中国を「虐殺者」と非難したことがある。

先週来、親彊ウィグル自治区でムスリムにタイしてラマダンを禁止する中国に抗議して、イスタンブールやアンカラなどで強い抗議行動が続けられていた。

中国は国際的な非難を躱(かわ)そうと、「強制送還されてきたウィグル族はかつてイラク、リビア、トルコなどで実戦経験を積んだテロリストであり、こんども(ISISなどに)金で雇われて渡航する準備をしていた」などと証拠も挙げず、一方的な声明を出した。
   

◆黄昏の欧州国際主義

宮家 邦彦


ギリシャの衆愚政治が止まらない。5日の国民投票で有権者は国際債権団の財政緊縮策を大差で拒否した。事前の予想に反し、「反対」の声は61%を超えた。

今ギリシャ・欧州で何が起きているのか。ギリシャ問題はEU加盟国のユーロ圏離脱にとどまらない政治経済の複合現象だ。欧州の現状を正しく理解するには若干の因数分解が必要だろう。

経済合理性から見れば答えは簡単。ギリシャ人はユーロを諦め、ドラクマ(かつての使用通貨)に戻るしかない。そもそもギリシャにはユーロ圏に入る資格も能力もなかった。そんな国がユーロを採用すればどうなるか。

現下の惨状は5年以上も前から一部で懸念されていた。ユーロ圏EU諸国はそんなギリシャに厳しい緊縮財政を強いた。結果的にギリシャのプライマリーバランスは黒字化したが、国家経済全体は見事に収縮した。これでは経済成長など望めず、借金返済どころではない。要するに、EUがギリシャに求めた緊縮政策は成功しなかったのである。

「欧州の乞食にはなりたくない」「自分たちは怠け者ではない」。国民投票直後、心あるギリシャ人たちは口々に将来への漠然とした不安、懸念を吐露したギリシャ国民が二兎(にと)を追っていることを内心自覚しているからだろうか。

チプラス首相は今回の結果を「ギリシャ民主主義の勝利」と表現したが、首相がいかに民主主義発祥の地と自画自賛しても、ギリシャ内政の実態は典型的な衆愚政治だ。同首相はギリシャ人のEUに対する反感とユーロ圏残留への期待を逆手に取って政権の生き残りを図ったにすぎない。

国内・国際を問わず、政治現象を経済合理性だけで説明することはできない。ギリシャ問題は、現在東西を問わず、世界各地で顕著となりつつある「民族主義復活」の一環である。今回のギリシャ国民の「ノー」はEU的な欧州国際主義に対するギリシャ民族主義の反撃なのだ。

そもそも、なぜEUは作られたのか。それは第2次大戦後の冷戦が続く中、米ソのはざまで埋没しつつあった欧州がその生き残りを賭け「政治統合」を目指したからだ。

(軍事同盟の)NATOとは異なり、EUに米国の影響力は及ばない。

EU・ユーロは経済的合理性だけでなく、政治的戦略性、地政学的独自性の観点からも理解すべきだ。欧州大陸でのギリシャの地政学的重要性は論をまたない。だからこそEUはギリシャをユーロ圏に入れたのだろう。その意味でEU主義、ユーロ圏構想の本質は、欧州の地域国際主義に基づく欧州全体の生き残り手段の一つである。

残念ながらギリシャはこのような欧州国際主義の期待に応え得なかった。産業革命前まで地中海の恵を享受したギリシャは欧州の先進地域だった。

だが、科学技術の進歩に伴い第2次産業の優位が確立する中、第1・3次産業が中心のギリシャ・ローマ・地中海文明は比較優位を失う。現在ギリシャは欧州の一部であると同時に、エジプト、チュニジア、レバノンなど旧地中海文明の開発途上国でもあるのだ。そうだとすれば、ギリシャ問題を「北欧州近代文明圏」と「旧地中海文明圏」の対立と見ることも可能だ。

それではEU・ユーロ圏は今何をすべきか。ユーロ圏の動揺が政治的に容認不能なら、まずはギリシャ政府の統治能力回復が不可欠だろう。今の衆愚政治が続く限り、ギリシャ経済に明日はない。

だが、当然これでは不十分。ギリシャのユーロ圏加入が経済合理性より欧州政治統合を優先した結果だとすれば、問題解決には経済合理性だけでなく、政治的資産再配分が必要となる。その鍵を握るのはもちろんドイツだ。ドイツを中心とするユーロ圏の勝ち組がその政治的責任を果たさない限り、EUが目指す政治統合など夢物語に終わるだろう。

              ◇ 
                 
【プロフィル】宮家邦彦

みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。昭和53年外務省入省。中東1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。第1次安倍内閣では首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。
産経ニュース【宮家邦彦のWorld Watch】2015.7.9

 

◆中共はナチスを真似ている

平井 修一



日本戦略研究フォーラム政策提言委員/元航空支援集団司令官・織田邦男氏の論考「南沙諸島埋め立てはヒトラーのラインラント進駐と瓜二つ 同じ過ちを繰り返さないためにも今の安全保障環境を認識すべし」7/9から。

<現在、安全保障法制が国会で議論されている。与党は「平和安全法制」と名付けるが、野党は「戦争法案」と騒ぎ立てる。議論は、本質論からほど遠く、言葉尻をとらえた枝葉末節のやり取り、そして違憲合憲の入り口論と議論は深まらない。一国の安全保障政策が政局になるとは、嘆かわしいことだ。

何故このような拙劣な議論に低迷するのか。最大の原因は、我が国を取り巻く安全保障環境をどのように認識し、今後どうすれば日本の安全を守っていくことができるかという根本の議論が欠けていることだろう。

21世紀の国際社会の最大の課題は、台頭する中国にどう向き合っていくかである。中国は四半世紀にわたり、異常なまでの軍拡を続けてきた。実力を付けた今、「外交は頭を低く、下手に出て」というトウ小平の遺訓「韜光養晦」をかなぐり捨て、力による一方的な現状変更の動きを露骨に見せるようになった。

今年の6月、中国外務省は南シナ海で進めてきた7つの岩礁埋め立てについて「既定の作業計画に基づき、埋め立て作業は近く完了する」と発表した。

中国は、米国の決定的な介入を避けながら、サラミを少しずつスライスするように既成事実を積み上げてきた。いわゆる「サラミ・スライス戦略」である。昨年、オバマ大統領は「米国はもはや『世界の警察官』ではない」と繰り返した。このオバマの弱腰を見越した中国は、今が好機とばかりにサラミ・スライスを加速させている。

「サラミ・スライス戦略」は早いうちに食い止めなければならない。さもなければ不作為が中国の野心を拡大、膨張させる。成功体験が次の行動を大胆にさせ、挙句の果てには取り返しのつかない大惨禍を招きかねない。「サラミ・スライス戦略」に対する不作為が大戦を誘発した歴史が我々に警告を発している。

第一次大戦後、敗戦国ドイツは約4万平方キロの領土と人口700万人を喪い、支払不能ともいえる330億ドルという過酷な賠償金を負わされた。支払いを遅延しただけでフランス軍がルール地方を占拠するなど屈辱的な目にあわされた。

ドイツ国民の怒りとナショナリズムは国家社会主義ドイツ労働党(ナチ)を誕生をさせ、1933年、ヒトラーが権力を掌握する。

1933年、「フランスが兵力削減に消極的」とフランスに責任転嫁して国際連盟及び軍縮会議から脱退。対応をとらぬ戦勝国の不作為を尻目に、1935年にはベルサイユ条約の軍備制限条項を破棄し、陸軍を3倍に増強し、空軍を新設した。

イギリス、フランス、イタリアは対応を協議するも、結果的には黙認する結果となり、サラミ・スライス外交は見事に成功する。

味をしめたヒトラーは1936年、ラインラント進駐という大博打に打って出た。この時、ラインラント進駐のドイツ軍は機関銃とライフルという軽武装であり、もしフランス軍が対抗措置をとったら、「尻尾を巻いて撤退せざるを得なかった」とヒトラーは参謀に本音を明かしている。だが、フランスは国内事情もあり動かなかった。

大博打の成功は独裁者の野心を肥大化させ、事後サラミのスライス幅が徐々に大きくなる。1938年、ヒトラーはオーストリアの軍事併合を難なく成功させ、半年後には300万人のドイツ人保護を理由にチェコの西半分、つまりズデーテン地方の割譲を要求した。

ここでイギリスがようやく動き出した。だが、イギリス首相チェンバレンは「これが最後の領土要求」というヒトラーの虚言に騙され割譲に同意してしまった。

これが事実上、最後のサラミ・スライスとなる。後は、サラミを丸ごと奪っていく。舌の根も乾かない内に約束を反故にしてチェコ全土へ侵攻。その後はスターリンと独ソ不可侵条約締結を結んで、ポーランド分割に合意し、ポーランド侵攻へ突っ走った。

ここでようやくイギリスとフランスが立ち上がったが既に手遅れだった。ノーリターンポイントを超えており第二次大戦の勃発となる。この時に至っても、ヒトラーはイギリス、フランスは共に立つまいと確信していたという。

「サラミ・スライス」が小さなうちに対応しなかった不作為が生んだ不幸な戦争だった。

ヒトラーがラインラント進駐の賭けに出た時、もしフランスが軍事的行動を起こしていれば、ヒトラーの告白通り、ドイツ軍は「尻尾を巻いて撤退」していたのであり、ヒトラーの野望も肥大化しなかったに違いない。第二次大戦もホローコストも起こっていなかった可能性もある。

国際政治学者は「1920年代に西欧諸国はドイツに宥和すべき時に対決姿勢をとり、1930年代にドイツと対立すべき時に宥和政策をとった」と分析している。

歴史的にはチェンバレンの宥和政策が酷評されているが、実はラインラント進駐の際のフランスのブルム人民戦線内閣の不作為の罪なのである。

ここで現代に話を戻そう。冒頭の記述のように、中国はこれまでサラミ・スライスを成功させ、野心が肥大化しつつある。領有権を争っている南シナ海の岩礁を一方的に埋め立てて要塞化し、3000m級の滑走を持つ人工島を建設するまでに至った。孫建国中国軍副参謀長は、人工島の目的を「軍事的必要性」と堂々と言ってのけた。

アナロジックに言えば、南シナ海の岩礁埋立ては、「ヒトラーのラインラント進駐」に匹敵する。オバマ政権の不作為が生んだサラミ・スライスの成果物だが、ここで不作為を決め込むと、取り返しがつかなくなると歴史の教訓は警鐘を鳴らす。

これまでオバマ政権は中国に対しては一貫して宥和的であった。だが、最近になってようやく米国の有識者層の中でも「サラミ・スライス」の底意に警告を発する者が出てきた。

(中国が世界の覇権国を目指す)「100年のマラソン」に引き続き、3月には外交問題評議会(CFR)が「中国に対する米国戦略の転換」という報告書を公表した。CFRは米国の外交政策を論ずる総本山である。

報告書では「米国は対中戦略を根底から変えなければならない」と述べ、米国が「アジア・太平洋諸国との経済的紐帯を強める」と共に「国防予算の削減を止めて直ちに軍備を増強すること」「中国包囲網を構築する戦略を力強く推進」することなどを提言している。

中国の「サラミ・スライス戦略」で最もダメージを受けるのは日本なのである。南シナ海は日本の生命線とも言うべきシーレーンが通っている。南シナ海の制空権、制海権を握られると、日本は中国の要求に唯々諾々と従わざるを得なくなる。冊封体制に組み込まれるわけであり、中国の思う壺なのだ。

米国防省は改定した国家軍事戦略で国際秩序を覆す国として、既に中国を名指ししている。日本こそ中国を脅威対象と認め、安全保障議論の前提としなければいけない。

現在の国会の議論も、中国に気兼ねしてか脅威対象とすることに躊躇しているため、隔靴掻痒の議論となって漂流しているのだ。

中国の南シナ海での人工島建設はヒトラーの「ラインラント進駐」である。この段階で毅然と対応すること、それが将来の戦争を抑止することになる。これができるのは米国しかいない。だが、もはや米国でも一国では手に余るのも事実である。

オバマ大統領の「世界の警察官」辞任発言など、米国の「引きこもり」傾向は、テロとの長い戦いによる厭戦気分と同時に、同盟の負担を負いきれぬ財政事情があるからだ。ならば負担や役割を日本が分かち合うことだ。

日米が負担や犠牲を分かち合い、共に中国に立ち向かうしかない。ここに今回の「平和安全法制」制定の必要性があり、急がねばならない理由があるのだ。

中国の野望に対する最大の抑止は、日米同盟が「絶妙の瞬間」にも機能するところを目に見える形で示すことである。そのためには、切れ目のない安全保障法制を整備し、新しい日米ガイドラインを機能させて日米同盟の盤石な姿を見せ付けることが必要なのである。

現在、国会での安全保障法制の議論は、舵の壊れた船舶のように漂流してしまっている。この最大の原因は「脅威認識」そして「何のために」「何故今」という根本の議論が欠けているからだ。

もう一度歴史を振り返り、国際情勢から目を逸らすことなく真摯に目を向け、21世紀の我が国の安全をどう確保するかという本質的な議論に立ち返るべきだ。

国際社会では、「政争は水際まで」が常識だ。安全保障を決して政局にしてはならない。「ラインラント進駐」に即座に対応しなかった不作為によって、3000万人もの犠牲者が生じる大戦が生起し、人類最悪のホローコストも防げなかったことを今こそ思い起こすべきである>(以上)

野党の民主党や共産党は中共の手先である。だから「国際情勢から目を逸らすことなく真摯に目を向け、21世紀の我が国の安全をどう確保するかという本質的な議論」なんてまったく考えていない。「真摯に目を向け」れば、彼らはわが国を脅かす第五列なのだ。簡単に言えば売国奴、反日屋。

彼らが危険視しているのは日本であり、信頼しているのが中共なのである。GHQチルドレン、毛沢東チルドレンだ。彼らは現実を見ない、見えない、見たくない、安全保障法制を理解する気力も能力も意思もないのだから、何年話し合ってもまったく無駄。さっさと採決すべきだ。

今さら言ったところでしょうがないが、安全保障法制は「これは絶対やってはダメ」という簡潔なネガティブリストにすべきだったのだ(櫻井よし子氏なども指摘していた)。安倍氏はそれを意に介さなかったのだろう、結局は東大出の変人奇人官僚が、高2レベルの小生でさえ読解できない法案にしてしまった(あれが日本語か)。

神学論争はもういい。戦争に備えよ。対中連合国軍の連携を向上させるために軍事演習を重ねよ。ぐずぐずしていると泥縄になる。

<【ハノイ時事7/11】ベトナム漁業協会は10日、南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島海域で、漁船が中国船から体当たりされて沈没したとする書簡を政府などに送付した。乗組員11人は他の漁船が救助した。書簡によれば、漁船は9日夜、中国船3隻から追跡、体当たりなどの行為を受けて沈没した>

経済失速を深める中共は、国内引き締めのために今こそ敵をつくりたがっている。海上民兵を動かして周辺国の反応を探っているのだ。諸悪の根源、ファシスト・ナチス中共を叩けよ、さらばアジアの平和は開かれん。

(2015/7/12)