2015年07月08日

◆やっぱり:支持不支持が逆転!

浅野 勝人(安保政策研究会理事長)


私は、ある時期以来、政権の勢いを測るには支持率より不支持率の方が世論の実勢をより正確に示していると気づきました。不支持率の動向は、間違いなくその政権の行方を比較的正確に予測します。

もう少し、蘊蓄(うんちく)を傾けると、支持率が不支持率を上回っている時は政権が安定していることを示し、逆に支持、不支持が逆転した場合は、政権が危険水域に近づいたことを暗示します。当たり前のことではないかとおっしゃいますが、「コロンブスの卵」です。

メデイアの皆さん方は、通常、支持率が何パーセントかによって政局に関する判断を示すのを常としています。勢い不支持率の分析を蔑(ないがし)ろにしています。

心理学者の見解通り、人は賛成すると決める気軽さよりも、反対を決心する時の方がより強度の意識を伴います。従って、支持不支持の逆転現象は、賛成者の中のかなりの人が強い認識をもって思考を転換しないかぎり起こりません。

安倍政権は、先日、朝日新聞の世論調査で支持率が40%を切って39%になりました。一時70%と驚異的な支持率を得ていた政権にしては、半減に近づいており、危険信号ではありますが、安保法制が、安倍好みのタカ色で、戦争をし易くするための措置と映っている現状からみれば、ビックリする数字ではありません。

ところが、7月6日の毎日新聞は世論調査の結果を「安倍内閣不支持上回る」と1面トップで伝えました。5月の前回調査から支持率は3ポイント減って42%。問題なのは不支持率が7ポイント増えて43%になった結果、支持不支持が逆転したことです。

安保法制の内容および扱い方については反対・賛成が2対1ですが、報道威圧発言については、「問題だ」「問題ではない」が76対15、つまり5対1です。

この問題に関する大部分の人の認識は「開いた口が塞がらない」と述べた林芳正農水大臣と同じ思いです。そして、右翼趣味の作家と民主主義の根幹を理解していない幼稚な国会議員に、こんなに住みよい豊かな社会が踏みにじられる懸念を看過できないと思った人たちの数字です。

賛否が問われる政治課題として前代未聞の現象となったのは、発言そのものが論外だったことに加えて、安倍総理が、当初「言論の自由は誰にも保障されている」と述べて問題視するのを避けたこと。

麻生副総理が「不用意な発言は国会運営の足を引っ張るだけ」と述べて、威圧発言の内容を戒めなかったことが世論の反発に輪をかけたのは否めません。

確かに支持不支持の逆転現象を政権維持機能の危険水域への接近と申しましたが、この指摘は安倍政権には当たりません。理由は、自民党の支持率に全く変化がないこと。支持率二ケタの野党が存在しない「野党不在」という稀有な時代背景にある事によります。

ただ、同時に、この政治現象は、自民党に勘違いさせる原因にもなっています。

つまり、総選挙で他に投票したいと思う政党が存在しないから、より益(ま)しだと思う自民党に投じられている「消極的支持」を「積極的支持による圧勝」と思い違いをしている点です。

久しぶりに無党派層と呼ばれる「支持政党なしグループ」が第1党に返り咲いたことが、この事情を裏付けています。無党派の中心を占める「政治的無関心層」は高学歴層によって構成されています。

ビクともしないと思っているヤマを一挙に動かす不気味な政治的マグマです。

野党不在に安住して、安保法制をぞんざいに扱うと何が起きるかわからないことを「支持不支持逆転現象」が示していることだけは確かだと指摘しておきます。(元内閣官房副長官)
安保研ネット掲載 (2015/7月7日)



2015年07月07日

◆核の恫喝を弄するプーチン戦術

木村 汎



ロシアのプーチン大統領は、狼(おおかみ)少年なのか。核兵器の増強や実際の使用可能性をちらつかせて、米欧諸国を牽制(けんせい)しようとする発言が目立つ。

例えば今年3月15日、同大統領は語った。ロシアがウクライナ南部クリミアを併合したとき、ロシアは米欧の反対に備え自らの核戦力を臨戦態 勢におく準備をしていた、と。まるで「鶏を割くに牛刀を用いる」に似た過剰防衛策である。単なる脅しにすぎないにせよ、米欧は呆気(あっけ)にとられた。

6月16日、大統領は再び衝撃的な発言を行った。ロシアは、今年中に 新たに40基以上の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を配備する、と。大統領は、なぜこのように核をめぐる過激発言を繰り返すようになったのか。対外用、対内用、さらには自身のサバイバルを図ることが狙いのようである。

≪頼りうるのは軍事力だけ≫

まず、対外的な誇示もしくは威嚇が、その目的だろう。現ロシアは、沈みゆく大国といってよい。人口、経済、ソフトパワーなど殆(ほとん)どの点で徐々に、だが確実に衰退してゆく存在である。

唯一の強みだったエ ネルギー資源もシェール・ガスの開発、原油価格の下落傾向などによっ て、ロシアの大国復活を期待薄にする。結果として頼りうるのは軍事力だ けになる。

プーチン政権は、原油価格の低落傾向などによって、もはやロシア国民に対し2000年代はじめのような右肩上がりの物質的生活水準の上昇を保 障しえなくなった。このことからも、同政権は己の統治の正統化根拠を、ロシア独自の伝統や文化といった精神的価値の尊重・維持へと転換した。

加えて、14年初めにはウクライナで「マイダン(広場)革命」が勃発し、一瞬のうちにヤヌコビッチ大統領が失脚へ追い込まれた。

これは、明 らかに米欧諸国の「使嗾(しそう)」によって起こった出来事。もしロシ アが引き締め政策に転じなければ、何時(いつ)なんどき自らも同一の運 命に見舞われないともかぎらない。プーチン氏はこう考えて、己のサバイ バルを確保するためになりふり構わぬ言動を示すようになったのだ。

≪事実認識間違えている宥和論者≫

プーチン政権によるクリミア併合、そしてウクライナ東部への介入は、ロシア国民のナショナリズムを高揚させ、プーチン個人の支持率を向上させることに役立つ。

ひいては、18年の大統領4選を確実にすることにも 貢献する。だが、核戦力の増強、ましてやその使用可能性をちらつかせる のは、国際政治上の禁じ手のはずである。

それにもかかわらず、プーチン氏はこのような「ウルチマ・ラティオ(最後の手段)」に訴えはじめた。それほどまでも追いつめられたロシア大統領は、次は一体何を仕出かすか、分かったものではない−。

ひょっとすると、こう早とちりする者すら現れるかもしれない。そうなればまさにプーチン氏の思う壺(つぼ)だろう。それは、北朝鮮の歴代指導者たちが得意とするマッドマン(狂人)イメージの伝播(でんぱ)戦術に他ならないからである。

「手負いのクマ」を追い詰めると実に危険なので、プーチン氏のためにそろそろ何らかの脱出口を用意すべき段階に差しかかっている。このように説く宥和(ゆうわ)論者は、しかしながら、事実認識そのものを間違えている。

ウクライナ危機、ルーブル安、経済制裁など現ロシアを見舞っている諸困難は、プーチン氏の不適切な政策が招いた結果に他ならないからだ。つまり大統領自身が決断しさえすれば、明日にでも一挙に解決へ向かう事柄なのである。
(きむら ひろし 北海道大学名誉教授)
産経ニュース【正論】2015.7.6
 

◆机上の空論続ける政治家は猛省せよ

櫻井よしこ



中国、東シナ海ガス田開発を急加速 

東シナ海の日中中間線にぴったり沿って、中国がガス田を開発し、プラットホーム建設を急拡大している確かな情報が私の手元にある。

彼らが南シナ海で7つの岩礁を埋め立て、総計8平方キロの人工島を作った映像は世界に衝撃を与えたが、全く同じ時期にほぼ同様の急激な開発と構造物の建設が眼前の東シナ海で起きていたのである。

平成10年11月時点で白樺(中国名・春暁)、樫(同・天外天)、平 湖、八角亭の4カ所だった中国のガス田開発は昨年6月までの14年間で 6カ所に増えた。

それがこの1年間で12カ所へと急増した。中間線に非常に近い場所に「黄岩14の1」のプラットホームが建設され、「平湖」東南方向に「黄岩1の1」、その真東のこれまた中間線近くに「黄岩2の2」、平湖南西に「紹興36の5」、八角亭北東に「団結亭」と「宝雲亭」のプラットホームがおのおの、堂々と建てられた。建設途中の別のものがあと4カ所もある。

完成したプラットホームは作業員の宿舎らしい3階建ての建物や、精製工場、ヘリポート、掘削装置を据えた立派なものだ。

南シナ海では中国は国際社会の強い非難を鉄の歯でかみ潰すようにして退け、埋め立てを急いだ。オバマ米大統領に介入の意思はない今が好機と見たからであろう。東シナ海の中間線のごく近くにプラットホームを林立させたのは、日本の対中外交の本質を読みとり、日本政府は反応しないと踏んだからか。

中国側が形の上だけ、中間線からわずかばかり中国側に入った海域に掘削設備を設置したことをもって、日本側は問題提起できないという声もある。だが、そんな声は通用しない。中国のやみくもな開発の意図を調べることが大事だ。

ガスの開発ならば、海底のガス田が中間線をまたいで日本側にも広がっている可能性は高く、中国がわが国の貴重な資源を奪っていないか、調査するのが当然であろう。同時に、日本側の海で日本の企業の試掘を可能にする方策を立てなければならない。

一方で、中国の急激な動きに関する軍事的意味合いを懸念する声もある。プラットホームは、南シナ海の人工島同様、軍事転用が可能だと、専門家は指摘する。

2年前、中国軍のヘリコプターがプラットホームから離 着陸したように、回転翼機、あるいは無人機の基地として使用され得る。 中国軍の東シナ海における警戒監視や情報収集能力は不十分だといわれる が、それだけに中国人民解放軍にとってプラットホームは絶好の拠点とも なり得るというのだ。

地図上にプラットホームの場所を書き込むと、中間線のほぼ真上、北緯29度東経125度の交点を中心にした60キロの円内にきれいにおさまる。

仮にこの中心部にレーダーを設置すれば、500キロ圏内のあらゆる通 信波を拾い、沖縄、南西諸島全域の自衛隊と米軍の動きをキャッチでき る。現在中国沿岸部に設置されているレーダーでは、尖閣諸島周辺までの 情報収集が精いっぱいだが、中間線付近にレーダーを設置することで中国の対日情報収集能力は格段に高まるというのだ。

構造物の海面下に水中音波探知機を取り付ければ、ガス田の施設が水中プラットホームとして機能し、潜水艦の動きも探知されてしまう。

資源獲得にも軍事情報獲得にも使えるプラットホームの一群を、中間線のごく近くに、日本国民がほとんど知らない間に建てられてしまった。このようなことを許してよいのか。このことは、国家安全保障会議にとっても深刻な問題ではないのか。

仮にこの中心部にレーダーを設置すれば、500キロ圏内のあらゆる通 信波を拾い、沖縄、南西諸島全域の自衛隊と米軍の動きをキャッチでき る。現在中国沿岸部に設置されているレーダーでは、尖閣諸島周辺までの 情報収集が精いっぱいだが、中間線付近にレーダーを設置することで中国の対日情報収集能力は格段に高まるというのだ。

構造物の海面下に水中音波探知機を取り付ければ、ガス田の施設が水中プラットホームとして機能し、潜水艦の動きも探知されてしまう。

資源獲得にも軍事情報獲得にも使えるプラットホームの一群を、中間線のごく近くに、日本国民がほとんど知らない間に建てられてしまった。このようなことを許してよいのか。このことは、国家安全保障会議にとっても深刻な問題ではないのか。

中国は南シナ海で埋め立てた7つの岩礁に堅固な建物と分厚いコンクリートで3000メートル級の滑走路を作り、大型艦船の航行、寄港を可能に する深い水路も、複数築いた。構築した人工島を起点として、彼らは新たな領土領海主権を主張すると思われる。

東シナ海ガス田問題も尖閣問題も南シナ海問題も、個々の問題を超えた彼我の価値観の問題なのだ。中国との間に太い経済のパイプがあり、互いに互いを必要としているとはいえ、究極的には相いれない価値観の壁がある。

米国統合参謀本部が4年ぶりに「国家軍事戦略」を改訂し、国際法や国際秩序を覆す国としてロシア、イラン、北朝鮮に加えて中国を名指しした。国防総省も国務省も人工島の領有権を米国は断じて認めないと示すために、米艦船や航空機を島の12カイリ内に送り込むべきだとの考えを明らかにしている。しかし、オバマ大統領が決断しない。

6月下旬、ワシントンで開催された米中戦略・経済対話は米中どちらがこれからの世界により強くより広く影響を及ぼすのか占うものだったが、目立ったのは、習近平政権の覇気とオバマ政権の気兼ねだった。

劉延東副首相をはじめ中国側要人全員が新型大国関係の重要性を強調した。中国の核心的利益と中国式手法を受け入れよという意味であろう。対する米国はバイデン副大統領らが戦略を欠き、新型大国関係にも「ノー」と明言できなかった。

押し込まれる米国と押す中国。日本にとって戦後最大の危機だ。自立国家として、日本の国益を自ら守らなければならない局面に、私たちは立っている。国会で集団的自衛権や憲法について机上の論を重ねて、いかにして中国の脅威から東シナ海ガス田を守れるのか。日本国民と日本、尖閣も同様だ。政治家は、猛省してほしい。

産経ニュース【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】2015.7.6

              

◆自衛隊はどれくらい強いのか

佐藤 正久

日本は戦後、米軍を「矛」、日本を「盾」になぞらえた「吉田ドクトリン」の呪縛(じゅばく)から今も抜け出せないでいる。脅威的な軍事力を誇示する中国の覇権が広がり、わが国を取り巻く安全保障は大きく変貌(へんぼう)を遂げたが、それでもまだ、「軽武装・経済外交」の信仰が重くのしかかる。わが国は現状の戦力と法整備で有事に即応できるのか。

               ◇

「自衛隊はどれくらい強いのか」と問われれば、「それは、想定する対象による」と答えざるを得ない。全世界の軍事費の約半分の額が投じられている米軍に比べれば、総合的に見て、自衛隊の力不足は否めない。

一方、100年以上国内で建造し、運用してきた歴史を有する日本の潜水艦の技術と性能は世界に誇れるものである。よって、自衛隊のことを一概に「強い」とも言えないし、「弱い」とも言えない。

ただ、自衛隊には「限界」がある。ここでの限界とは、「法律の整備が不十分であるがゆえに、自衛隊では十分に対処できない事態が存在する」という意味である。

■法律があってこそ

自衛隊は「法律」という根拠があってこそ行動できる組織である。法律がなければ、自衛隊は一ミリも動くことができない。法令を順守する組織である自衛隊は「超法規的措置」を取ることなど断じて許されないからである。

また、法律がないということは任務として想定されていないことを意味するため、訓練などの準備をすることもできない。特に、イラクやインド洋での国際協力においては、これまで特別措置法で対応してきたため、事前準備に課題があり、現場に多くの負担を強いてきた。

さらに、国内では可能な武器使用が国外では制限されるという任務と武器使用権限の乖離(かいり)が法的にあった。これら課題を改善するのが、国会で審議中の「平和安全法制」だ。平和安全法制では平時から有事まで、切れ目のない防衛体制を構築しようとしている。

例えば、防衛出動に至らない事態、すなわち平時から重要影響事態における「アセット防護」。アセットとは、艦艇や航空機など「装備品」を意味する。法案では、「自衛隊と連携して、わが国の防衛に資する活動」に従事する米軍などのアセットを相互に防護できるようにしている。

現在、警戒監視中の自衛隊艦船などが攻撃された際、米軍は自衛隊を防護できるが、逆はできない。「助けてもらうけど、助けられない」自衛隊が本法案により、「助け合う」自衛隊に変化する。

さらに状況が切迫し、例えば朝鮮半島有事、日本に戦禍がいまだ及んでいない段階で、弾道ミサイル警戒に当たっている米イージス艦を北朝鮮の戦闘機から自衛隊が防護することは国際法上、集団的自衛権に当たり、現在の法律では不可能。日本にミサイルが着弾し、国民に犠牲が出るまで、自衛隊が米イージス艦を守らなくていいのかという課題があった。

■この瞬間も国防の任

平和安全法制では、当該事態などを「存立危機事態」とし、自衛のための他衛、すなわち自衛目的の場合に限り、一部集団的自衛権行使を可能とした。つまり、これまで日本防衛のすき間であった日本有事前の「存立危機事態」においても日米の艦船などが相互に守り合うことが可能になった。

現行法上、さまざまな「限界」を抱えているとはいえ、防衛省、自衛隊は可能な範囲で能力構築を進めている。その一つは、島嶼(とうしょ)防衛への備えである。例えば、平成30年度までに創設を目指す陸上自衛隊の「水陸機動団」。基幹になる部隊は今年度中に新編される見込みである。水陸機動団は米国製の水陸両用車AAV7などを備え、将来的には約2千人を擁する部隊になる予定である。

自衛隊は法制度上の制約を抱えながら、今、この瞬間も国防の任に当たっている。しかし、それでも防衛政策に関する議論はなかなか前進しない。平和安全法制の審議に際し、木を見て森を見ない議論を続ける一部野党の主張はその象徴である。

政治の停滞は、現場で汗する自衛官により多くの負担を強いることになる。「自衛隊はどれくらい強いのか」を規定するのは、個々の装備や隊員の能力ではなく、行動を規定する法制度そのものであることを、立法を担う政治家も、その政治家を選ぶ国民も心に留め置く必要がある。

         ◇

【プロフィル】佐藤正久 さとう・まさひさ 参院議員。昭和35年、福島県生まれ。防衛大卒業後、陸上自衛隊に入隊。平成16年にはイラク先遣隊長として現地で指揮し、「ヒゲの隊長」の愛称で一躍有名になった。19年に初当選し、現在2期目。

        
産経ニュース【iRONNA発】 2015.7.5

                 (採録: 松本市 久保田 康文

◆JOG Tweet中国(3)米中関係

伊勢 雅臣



「敵は中国」/孔子学院は中国の宣伝機関/日米同盟の意味/米国対中政策の反省/中国、日米分断の失敗/米国は戦うのか?

■「敵は中国」

米国世論「敵は中国」イラン抜き1位、米国民は「経済軋轢」を脅威視-「今後10年で中国から受ける脅威」を4段階で評価する質問がある。経済で「致命的な脅威」52%で、軍事で致命的46% http://on-msn.com/1qlAiWi 2014年05月09日(金)

オバマ大統領「同盟国の安全が脅かされた場合、必要とあらば一方的に武力を行使する」だろう。米国は、尖閣諸島は日米安全保障条約の対象だと繰り返し、中国にそのことを意識させ続けている。中国が大統領の言葉を脅しと捉えてもおかしくない。http://goo.gl/xl8vci 2014年06月10日(火)

保守速報 : 【アメリカ】中国大使館前を『劉暁波通り』下院委で可決、大使館宛の手紙に劉氏の名前が書かれるはめに。劉暁波氏はノーベル平和賞を受賞した獄中の反体制作家
http://hosyusokuhou.jp/archives/3882448.html… 2014年06月26日(木)保守速報@hoshusokuhou

オバマの大敗はなぜ安倍政権にとって朗報なのか? 次期上院軍事委員長と目される共和党重鎮マケイン議員は「最も重要な同盟国である日本への中国の侵略を、オバマ政権は正面から非難しない」と指摘、有力同盟国をないがしろにしていると批判 http://goo.gl/gZ1Dio 2014年11月13日(木)

中国が2020年代にGDPドル換算でもアメリカを追い越すという予測がなされている。これは「今後、中国が幅をきかすから、もっとアメリカの言うことを聞いてくれないと大変な事になりますよ」という「戦略的情報散布」歴史通26.7中西輝政 2014年11月24日(月)


■孔子学院は中国の宣伝機関

「台湾記載のページは破り捨てろ!」 欧州の学会で中国代表 -「孔子学院」トップ。孔子学院は115カ国・地域の440カ所。実態は「宣伝機関」だとの批判もあり、米国大学教授協会が「学問の自由」の侵害を理由に見直しを求める声明を発表。http://on-msn.com/1tW45D8 2014年07月29日(火)

「孔子学院」にノー 米シカゴ大、契約打ち切り - 中国政府の方針に基づく運営が「学問や言論の自由を脅かす」として多数の教授が連帯し、学院の閉鎖を求める運動。名門シカゴ大の決定は孔子学院を抱える他の大学にも影響を与えそう。http://on-msn.com/1rtckpM 2014年09月28日(日)

アメリカでは、中国が世界中に開設してきた中国語教育機関「孔子学院」を閉鎖させる動きが出ていますが、その背景にもアメリカの情報機関の意向があると聞いています。きっかけは、中国に留学する米人大学生が、中国によってスパイにリクルートされる事件が起きたこと。正論27.2江崎道郎 2015年04月07日(火)

アメリカは中国の情報工作活動に警戒を強めている。中国が世界各地に開設している中国語教育施設の孔子学院の閉鎖が相次いでいるのも、孔子学院が中国の工作宣伝機関だと理解され始めたからだろう。正論27.5マイケル・ヨン 2015年05月25日(月)


■日米同盟の意味

アメリカにとっても日露戦争は、日米で連携してロシアの南下を食い止めたという意味を持ちます。今度は、日米で連携して中国の拡張主義を食い止めようという世界戦略をアピールすべき。正論27.2江崎道郎 2015年04月07日(火)

日米中が同時に友好関係にあった時代はあるだろうか。戦前にルーズベルト大統領と蒋介石総統は手を結んで日本を標的にした。戦後米国は日本との関係を基礎にしてソ連に、ソ連崩壊後は中国に対応してきた。3国が友好関係にあったのは「共通の敵」ソ連がいたときのみ。日本の息吹26.7田久保忠衛 2015年01月08日(木)

米中が冷戦時代に突入することは、日本にとって別に悪いことでもない。かつての米ソ冷戦の時代、日本は米国と同盟関係を維持して長い平和と繁栄を享受できた。今後は同じことをやれば良い。これでアジアの自由と平和を守るのだ。そして最終には、昔のソ連と同様、冷戦に負けて潰れるのは中国の方だ。 2015年05月27日(水) 石平太郎@liyonyon

アメリカから視て中国に対して太平洋の最前線にいるのが日本なのですね。仮に日本が中国側についた時に、アメリカはインド洋と西太平洋を同時に失うことになる、だから日本を絶対に確保しなくてはいけない。致知26.3葛西敬之 2015年03月09日(月)

「集団的自衛権は保持しているが行使はできない」といういかがわしい解釈が打ち出されたのは1972年10月14日、その前年にキッシンジャーが周恩来との会談で中国が日米同盟を認めるなら、日本の自衛隊には台湾や朝鮮半島の紛争に関わらせない、と約束した結果。正論26.9中西輝政2015年03月19日(木)


■米国対中政策の反省

フーバー大統領回想録:日米戦争はルーズベルトが一方的に悪かった。日本は基本的にアメリカと同じ価値観を持つ国であるから早期に講話を結ぶべき。朝鮮半島と台湾は引き続き日本領として統治させた方がいい。中国の共産化を防ぐため日本軍の撤退は時間をかけて。日本の息吹H25.12加?英明 2014年09月05日(金)

草の根保守運動のリーダー、フィリス・シェラフリー女史「いま、アメリカ政府は中国や北朝鮮の核に振り回されてる。その根源を辿れば東アジアをソ連の勢力圏と認めたヤルタ会談に行き着く。だから我々にとってヤルタ協定の見直しは、今の外交政策の見直しに繋がっている。祖国と青年25.9江崎道朗 2015年02月01日(日)

2月4日米英ソ3巨頭、ソ連のヤルタで会談。ソ連の対日参戦密約(1945) #国際派日本人養成講座 No.441 中国をスターリンに献上した男 なぜ米国は、やすやすと中国を共産党の手に渡してしまったのか?http://bit.ly/WsAzTA 2015年02月03日(火)

アメリカにはこの百年、二つの対日政策があった。「強い日本はアジアに混乱をもたらすので弱くすべき」Weak Japan派。大東亜戦争を招いたルーズベルトの圧迫外交がこれ。「強い日本がソ連や中国の防波堤になる」Strong Japan派。朝鮮戦争後がこれ。祖国と青年25.9江崎道朗 2015年02月01日(日)

アメリカがソ連と戦うため、中国と組んで、中国共産党の本質に目をつぶってしまった。その結果、今日まで中国共産党の犯罪的行為が厳しく問われてこなかった。正論27.5江崎道朗 2015年05月19日(火)


■中国、日米分断の失敗

中国・習政権は今年春まで米国に対し、歴史問題などで「対日共闘」を呼びかけるなど、「日米分断」に取り組んできた。しかし、オバマ大統領が「尖閣を守る」と発言したことで、これ以上日本に高圧的な態度をとると、日米同盟と対決する可能性があることが分かった。Voice26.11矢板明夫 2014年12月12日(金)

石平:今秋のアメリカ議会で習主席は何を語るのか。アメリカに対して日本との「歴史問題」を蒸し返すことの無意味さは既に分かったはず。歴史を乗り越えて未来に向け同盟関係を固めた日米両国にどう対処するのか、習近平外交の抱える最大の悩み。 http://bit.ly/1HXgFdP 2015年05月07日(木)


■米国は戦うのか?

尖閣諸島で自衛隊と中国軍が衝突した時に、同時にロシア軍のバルト三国への侵攻が起こったら、アメリカはどうするか? そういう事態まで考えなければならないのが「多極化した時代」。21世紀の多極化した世界で、中露関係が世界秩序を大きく変えてしまう恐れがある。歴史通26.7中西輝政 2014年11月24日(月)

中国は米国と存亡をかけて戦おうとしているのではなく、太平洋からインド洋にかけての米軍の影響を排除しようとしているだけ。米軍から見れば、勢力圏の後退ではあるが、固有の領土を失う訳ではないので、まったく非現実的なオプションではない。正論27.1香田洋二 2015年02月14日(土)

米中は通貨や金融に関しては共犯です。中国の経済は滅茶苦茶でバブルも破裂しているのに、なぜかまだ成長が続いている。これはアメリカも荷担して、中国の銀行がまだ機能しているという虚像を世界に見せているからです。正論27.2宮崎正弘 2015年04月07日(火)

かつての漢が匈奴を操作した「蛮夷操作」が現代の対米外交に適用されている。自分たちより強い相手にはまず譲歩。次に相手を中国に物質的に依存させる体制を作り、対等の地位へ。最後に相手が十分弱体化してから服従を強いる。明日への選択26.8岡田邦宏 2015年02月18日(水)

◆私の「身辺雑記」(237)

平井 修一



■7月4日(土)、朝は室温24度、曇り、2/3散歩。

日本の常識、他国の非常識。あるいは他国の常識、日本の非常識か。とにかく日本からすると想像を絶する国はとても多いのだろう。世界日報7/3『問題は「IBM」』から。

<エジプトに赴任して10年を超えるが、何かに出くわすたびに思わされることの中に、この国では、日本での生活に比較し、3−5倍の精力投入が必要だということだ。

先日、車の修理を頼んだら、頼みもしない塗装までやろうとして、折角入手した中古の前面の車体部分にやすりを掛けて塗装を落としていたのだ。

仕事を少しでも増やして現金を得たい気持ちはわかるが、頼みもしないことを勝手にやられてお金を取られることは不快だ。幸い、塗装前に気付いたので、早速、けんか調で交渉、もう二度と依頼しないと捨て台詞を吐き、別の会社に依頼した。

ヤフーの受信がうまくいかず、利用しているインターネット会社にその解決を依頼したときは、「すぐ原因を調べて解決します」と言いながら10日余りも、接続不良の状態が続いた。思い余って会社に出掛け、担当者と会ったが、のらりくらりと責任逃れをするだけだったことから、上司を呼ぶよう依頼、本気で怒って、放置責任を追及したところ、やっと真剣に取り組み始めて2−3日後に解決した。

一事が万事、このような調子で、けんかをしないと解決しない。

エジプト人の友人にぶちまけたところ、彼は、現在のエジプト人の問題は、「IBM」と言われているとして解説してくれた。

「I」はインシャー・アッラー(全ては神さまがなされることだから)、「B」はボクラ(あしたの意、解決をいくらでも先延ばしする)、「M」はマレーシ(ごめんなさいという意味だが、この言葉を吐かれたら、全てのことを許さねばならない、とされている)。

責任を取らない、責任の取り方がわからない、全ての責任を神に委ねてしまう思考方法が、無責任な姿勢を生んでいるのだという>(以上)

読んでいるだけでも疲れてくる。たまらないほどのストレスだ。これが例外ではなく、日常的に当たり前なのだ。駐在員なんて若い時から勤めて、心臓に毛が生えるくらいしぶとくならないと、とてもじゃないが長続きはしないだろう。神様が与えた試練、これが修行だ、と思わないとやり切れなくなる。

以下も圧倒的多数の“普通の”人類に対する神様(悪魔?)が課した試練なのか。同じく世界日報7/2「米同性婚合法化、道徳的価値の相対化を憂慮」から。

<米連邦最高裁判所が同性婚を全米で合法化する判決を下した。欧州や中南米で広がっている同性婚尊重の動き、ならびに賛成57%、反対39%といった同性婚についての世論調査結果に見られる米国民の意識の変化が影響した。だが、こうした変化は果たして健全なものだろうか。

*保守派判事4人は反対

オバマ米大統領は「ゲイやレズビアンのカップルは今や他の人と同じように結婚する権利がある。大きな一歩だ」とツイッターに投稿し、歓迎した。しかし、2016年大統領選挙の共和党候補らは判決に批判的だ。候補の一人は「重大な誤り」と断じ、同性婚禁止を可能とする合衆国憲法の修正を目指すことも辞さないとしている。

同性婚推進の背景にあるのは米欧社会における人間中心主義(ヒューマニズム)思想の広がりである。人間中心主義とは「人間より上位のものからの人間の解放、そして自主性を宣言し、人間を存在するすべての物の中心と見る思想」(ソルジェニーツィン)である。

ヒューマニズム尊重の見地から個人の価値観を絶対視し、個人が望めば相手が同性であろうと婚姻が認められるようになった。

だが注目されるのは、今回の判決が、9人の判事のうちリベラル派5人が賛成、保守派4人が強い反対意見を述べるというギリギリの判断であったことだ。米国では4年前の世論調査では賛成と反対がほぼ同数だったピューリサーチセンターの今年の調査では賛成が反対を上回った。

判決に保守派判事が反対し、さらに共和党大統領候補が批判したのは、ヒューマニズムの過度の尊重に対する危機感の表れだとみてよいだろう。

*憂慮されるのは、人間中心主義が生み出す道徳的価値の相対化である宗教性を失った社会では「自由」は法律に反しない限り何をやってもよい自由となり、何が善か悪かは個人で判断することが「平等」となる。そして万人の価値観を尊重するという「寛容さ」が重視される。

だからこそ同性婚をも容認し、認めないのは許し難い社会的差別だと断じる。米国社会で凶悪犯罪や麻薬絡みの社会的退廃が広がっている背景に、道徳的価値の相対化があることは否定できない。

*国の荒廃は家庭から

ゲイやレズビアンのカップルで果たして健全な家庭が構成できるだろうか。「修身斉家治国平天下」という。その国の荒廃は家庭から始まる。今回の判決が、米国社会をどこへ導くのか注目される>(以上)

祝福されるべき結婚式の招待状をもらった人の半数近くが苦々しく思うのなんて・・・数万年来の秩序の破壊。そのうちペットやロボットと結婚するようになるか。ソドムとゴモラ。天誅は免れないだろう。

夜は長男坊一家を迎えて子・孫揃い踏み、11人の大宴会。手作り餃子、酢豚、鶏ツクネスープ、ポテトサラダなど。昼から仕込みをしたが、結構な運動になった。

■7月5日(日)、朝は室温24度、雨、散歩不可。洗濯機2回まわし。

中共経済は「新常態」どころか「異常事態」ではないか。上海市場の株価は1年前の水準から2.5倍にも急上昇していたが、「GDPの規模からすると妥当だ」という見方もあったが、「企業業績を無視したマネーゲーム、博奕だ」という指摘もあった。今、暴落し始めたが、買い戻しがあるのかどうか。

団藤保晴氏(ネットジャーナリスト、元新聞記者)の論考「中国指導部は株式市場の無政府性を理解せず」7/5から。

<中国株式の暴落が止まらず、6月半ばからの3週間で10兆ドル規模の市場から3割の価値が失われる惨状になりました。更に2割のダウンもあり得ると観測され、成長が鈍化した実体経済に響く可能性が高まっています。

中国政府は市場を制御できると思い込み、暴落局面では報道を控えるようにとメディア規制にまで乗り出しましたが、打ち出す株価維持政策がどれも効きません

政府GDP統計の信頼性は疑われており、実体を映す指標は芳しくありません。最近の国家発展改革委の発表によると、今年1〜5月の中国の鉄道貨物輸送量実績は前年同期比9.8%も減っています。電力消費もマイナスと言われ、安定成長の軌道に入れたのか疑問だらけです。

株のために無理に資金を借りた投資家が暴落で債務不履行になると、連鎖反応が広がる恐れがあります。日本総研の「2015〜16年の中国経済見通し」は《中国でも企業の資産と債務は急速に拡大しており、2014年9月末における企業債務残高の対GDP比は151.6%と1989年末の日本の132.2%を上回っている》と指摘しています。

バブル崩壊前の日本よりも借金漬けなのです。借金を財テクに回している企業も多く、債務不履行の連鎖があれば大きな破綻を呼びます>(以上)

日本のバブル時代(1985〜1990年のたった5年間だから“時代”というより“バブル期”と言ったほうが正確か)には多くの企業が「本業なんてバカらしくてやってられない、これからは財テクだ」「稼ぐ経理部の時代だ」と狂いまくって、買った土地が「塩漬け」になった話なんてゴマンとあった。

「マンション転がし」なんていう言葉も流行ったっけ。懐かしい。

それから25年、今の中共は(供給過多、需要不足の)不況なのに14億マネーゲーム、財テク教/狂なのか。安定した職につけない経済難民が、ヤケノヤンパチで博奕にのめり込んでいる図のようだ。元手は借金(信用取引)。失敗すれば首を吊るしかない。それともギリシャみたいに借金を踏み倒すのだろうか。

軟着陸できなければクラッシュだ。“鉄板利権”の優良国有企業以外はかなり淘汰され、膨大な失業者が生まれると、社会不安、中共への不信は高まるだろう。1900年に起こった清朝末期の動乱「義和団事件/北清事変」は繰り返されるのか。

中共は暴徒を抑え込むのか、暴徒を利用して権力闘争を進めるか、それとも大政奉還するか(地方分権による連邦共和制)。

日経7/5「中国、株安歯止めへ総力 市場への集中投資を指示」から。

<【北京=大越匡洋】大手証券会社が株価の買い支えに動くなど4日決まった中国の株価対策は、週明けの市場で株価の下落に何としても歯止めをかけたい中国政府の意向を強く映している。ここ3週間で上海総合指数は3割下落した。景気が一段と冷え込むだけでなく、社会全体に動揺が広がりかねないとの危機感が、なりふり構わぬ総力戦へと政府の背中を押した。

「週明け6日午前11時までに資金を投入せよ」。中国の証券当局である証券監督管理委員会は4日、大手証券21社に対して、上場投資信託(ETF)への総額1200億元(約2兆4千億円)の投資を週明けすぐに実行に移すよう求めた。

株投資に失敗した投資家が自殺したという情報も飛び交い、社会の動揺は政府や共産党への不満に転じる恐れをはらむ。ネット上には「週明けに株価が上がっても、私の頭髪はすでに真っ白だ」といった個人投資家の恨み節も出ている>(以上)

買い支えても実体経済と乖離しているから、不安定のままだろう。経済が伸びなければ「夢」も終わるしかない。

雨上がりの11時に散歩。老犬の様子を見て2/3でお仕舞。今夜も11人の大宴会。ミックスフライなどを楽しむ。

■7月6日(月)、朝は室温24度、雨、散歩不可。梅雨の風物詩、小生の部屋は洗濯物だらけ。

在香港の弁護士・村尾龍雄氏の論考「愛国主義者の香港富豪との対話−民主主義vs非民主主義」7/3は、中共の“ルサンチマン”がうかがえて興味深かった。

<村尾:南シナ海でアメリカを敵に回してでも強硬路線を継続できる背景には「中国は西洋型民主主義をそのまま採用することはしない」という2008年の改革開放政策30周年記念時に胡錦濤総書記が明確に表明して以来、何度も党及び国家の指導者が繰り返す言葉に集約された民主主義とは異質の国家体制が存在しますよね。

愛国主義者のあなたはこの点をどう評価されているのですか?

富豪:中国は1840年のアヘン戦争以来、日本を含む西洋列強の長い支配を受け、1949年10月1日の建国以降もあなたがよくご存知の国内的混乱要因で、2000年頃まで赤貧洗うが如き生活を中国人民は強いられました。

この160年間継続する悲劇に終止符を打っただけでなく、建国100周年にあたる2049年に「中国の夢」の実現を図るためには、西洋型民主主義をそのまま導入するほうが中国にとって得なのか損なのかを考察する必要があります。

そこで、この問題の本質を理解するために、第二次世界大戦後、奇跡的な復興を遂げた日本を例に考えてみればわかりやすいと思うのです。

村尾:日本ですか?

富豪:そうです。というのも、日本は戦前、特高による言論統制や軍部の圧力に屈し、戦争へ国民を駆り立てたマスコミの存在など、あなたがたがイメージする現在の中国共産党の非民主主義体制と一致するところがあるでしょう?

なので、その後の日本が果たしてハッピーであったのか否かを観察することで、中国で西洋型民主主義をそのまま導入することが中国人民にハッピーをもたらすか否かを知る縁(よすが)とすることができるわけです。

村尾:なるほど。で、あなたの観察結果はどうでしょうか?

富豪:私の観察結果を話す前に、前提となる価値観を話しておくほうが理解の便宜に資するでしょう。

中国は1840年から現在の中国建国日である1949年10月1日まで100年余りの間、日本を含む西洋列強から植民地的支配を受けました。(当時の)世界のGDPの圧倒的No.1の王座から奴隷の如き生活へと急激な凋落を受け、その期間が100年余りに及んだのですから、中国人民の屈辱は日本人であるあなたが幾ら豊かな想像力を働かせようとも、その10分の1も知ることはできないでしょう。

人は自らが経験しない事象を思いやるには能力的限界があるからです。

中国共産党が何かにつけてその正当性を抗日戦争に勝利し、植民地的支配及び奴隷的生活からの解放に貢献したことをもって説明しますが、あれには象徴的意味があり(ます)。

本来的には1840年以来の怨念を向けるべき相手は日本だけでなく、多数の西洋列強に及ぶべきですが、全員を相手にすると却って正当性の説明が脆弱化する懸念があるので、誰にとっても最も理解がし易い直近の大敵日本を打ち負かしたことをもって、正当性の理論的根拠とする政策がとられているわけです。

だから、日本人からすれば、王座からの凋落原因であるアヘン戦争を始めたのはイギリスなのだから、日本だけではなく、イギリスも非難しろよという話になるかもしれません。

(しかし)1921年結党の共産党が(結党以前の1840年のアヘン戦争以来支配した)イギリスを非難しても人民的説得力を欠き、却って正当性の危機を招来する懸念が相対的に高くなりますから、こうしたロジックは決して持ち出さないのが得策だ、という判断になるわけです。

村尾:日本は確かに中国に蛮行を働いたかもしれませんが、カードで言えばジョーカーを最後に引き抜いたようなもので、全ての西洋列強の罪を一身に背負う形になったという訳ですね。

富豪:残念ながら、中国共産党の正当性の理論的説明に何が役に立つロジックであるかを深く考察した結果、そういう構造をとらざるを得なかったのです。

全ての西洋列強の原罪を一身に背負うことを運命付けられた日本との和解がそう簡単につかない構造的理由はここにあるのです。

中国にもあなたと同様、熱心な中日友好論者は今も昔も多数いますが、日本への過度な肩入れは中国共産党の正当性の理論的根拠を脆弱化させる懸念があるという恐怖心が党指導者の中に常にあ(ります)。

このため、保守(左派)勢力による政治的闘争手段としての「過度な中日友好論はアヘン同然だ」との主張は時代如何を問わず常に相当な威力を持つのです。

しかし、日本は第二次世界大戦後、アジアの奇跡と称される経済復興を急速に成し遂げることに成功しました。そこで、わが国の保守勢力も一方で日本には強硬姿勢をとりつつも、他方で常に尊敬の対象でもあったのです。

そこで、日本における戦後の民主主義の意義の研究は、中国的文脈でそれが有効か否かを知る意味において重要性を持つわけです。

村尾:なるほど。で、その研究結果はどうですか?

富豪:答えは聞くまでもないかもしれませんが、西洋型民主主義のそのままの導入は中国にとって百害あって一利なしとの結論になりました、云々>(以上)

結局、「日本は米国に西洋型民主主義を押し付けられ、米国の属国と化した」というのが中共の見立てというわけだ。民主主義プラス占領政策インチキ憲法で、安全保障/軍事、外交、経済を米国に依存しているから「日本は51番目の米国州」とも言える。

まあ、世界最強の国と敵対せずに、その子分のスネオになっていることは、安全保障上、得策ではあるが、見方によっては不甲斐ないし、一流の独立国家とは言えない。

だから中共は日本の轍は踏まない、と。華夷秩序、世界の中心、中華的地動説で行く、と。欧米型天動説なんてとんでもない、と。

中共による、中共のための、人民の統治こそが正義だ、と。多様な価値観なんてとんでもない、欧米に屈しないぞ、160年間の屈辱を建国100周年の2049年までに世界最大の強国になることで晴らすのだ、と。中華民族の偉大なる復興だ、と。

夢を持つのは勝手だが、そもそもそんな実力があるのかどうか。小生は甚だ疑問に思っている。

中共の製造業のうち、武器製造は純国産にこだわっており、独立した技術を持ち、侮りがたいと言われている。しかし、内実は先進国から数歩遅れているようだ。サーチナ6/16『中国の軍用機、世界の武器市場「席巻」は困難!・・・売りたくても「技術以前の問題』から。

<中国メディア「環球網」は16日、「中国の軍用機はいまだ台頭していない。世界の市場を席巻するのは難しい」と題する記事を発表した。中国は国際的武器市場の「マイナーな部分」を狙ったが、それでも売り込みには困難な面があるという

中国軍の武器類の「ルーツ」のほとんどすべては、ソ連・ロシアにあると考えてよい。供与、輸出、ライセンス生産、コピーなどで、中国は武器を得てきた。

第二次世界大戦後、世界の主要な武器供与国は米国とソ連になった。ソ連製武器を採用したのは、社会主義国か、社会主義陣営に接近する外交政策を採用した国だった。ソ連製の武器には、米国製より安価という特徴もあった。

中国が武器輸出で狙ったのは、冷戦期にソ連製の武器を採用した「マイナーな市場」だった。中国が生産する武器は、ソ連・ロシア製のコピーか、その延長線上にあるのだから「技術上の矛盾」は少なかった。

中国の武器製造企業も技術水準を向上させており、中国からの武器輸出に歯止めをかけることはできないという。ただし、中国にとっての市場は、存外に少ない。

まず、中国の政治的動向がある。たとえば南シナ海における傍若無人な動きは、多くの周辺諸国の怒りを呼んだ。その結果、以前からソ連製の武器を輸入していた国も、中国からの武器輸入を躊躇する場合がある。

ロシアも「重要な武器輸出国」を中国に奪われまいとする。そのため、中国にとっての新規顧客は、「FC−1」戦闘機の購入を考慮しているミャンマーと、中国が地盤を確保しようとしているブルガリアぐらいという。

また、戦闘機などに必要な高性能のジェットエンジン(ターボファンエンジン)は、中国は開発に努力しているものの、国際市場に出せるほどの性能は獲得していない状態だ。戦闘機などを国際市場に広く売り込むのは、「まだ先の話」ということになる>(以上)

心臓部のエンジンが思い通りに作れない・・・切磋琢磨で技術を磨く、地道な基礎研究に励む、といった「技術者魂」は、見栄と面子を重んじる拝金主義の支那の民族性とはとうてい合致しない。結局、メイドインチャイナは「ちょっと品質は落ちるけれど安いから」人気があるに過ぎない。

改革開放以来の30年でこの評価は変わらず、人民ですら「本物」を求めて海外で爆買いしている。あと30年たったところで中国産品のオソマツさは変わらないだろう。そんな国が超大国になれるものかどうか。

まあ「夢」「夢想」で終わるしかないだろう。そもそも中共自体が消滅しているのではないか。小生が先か、中共が先か。朝(あした)に瓦解を聴かば夕べに死すとも可なり、だ。

長男一家はしっかり昼食を完食してから帰った。タフだから上手くやっていくだろう。しばらくは静かな日が続きそうだ。いささか疲れた。
(2015/7/6)

◆W杯女子決勝戦観戦記

前田 正晶



持てる力を出し切っても残念ながら準優勝に終わった:

私は躊躇うことなく女子代表23名と佐々木監督と彼を支えたコーチ等を含めた裏方の人たち(スタッフというカタカナ語を避けるとこうなる)のここに至るまでの全身全霊を挙げての努力を讃えたい。

彼女らは持てる力を出し切ったと言える。それはここに至るまでに誰一人として試合中に足がつって倒れ込んだ者がいなかったにも拘わらず、あれほど走って真摯敢闘した鮫島が後半に至って遂に倒れたではないか。

他国ではさして動いていない者がバタバタと倒れていたが、我が代表では初めてのことで、私は鮫島を準備不足などと非難するよりも、あそこまでやった敢闘精神を認めて褒めておきたい。それほど左サイドにはボールが集中し、鮫島以下は懸命に守り且つ攻め上がっていたと見た。やるべきことはやった後で倒れたのである。それでも、アメリカに後一歩及ばなかっただけだ。

我が代表は漸く4:1にされてから覚醒し、本来の形が作れるようになって、そこから後はボール保持率も50%を超えて、1:1の拙戦のような形に持って行けるようになり、後半開始直後には4:2にまで迫ってくれた。「遅かりし由良之助」でもあるが、前半開始3分で1点を取られた劣勢は最後まで挽回出来なかった。

私は、故に彼女らは持てる力を出し切ったが、遺憾ながらアメリカの力は一枚上で、最後まで我が方の力を抑えきったのだと認めざるを得ない。私はここでは「実力を出し切れずに」等というお為ごかしの表現は採らないし、また採りたくはない。それは「持っていない力など始めから出る訳もなく、アメリカ側は我が方の持てる力を最低限に押さえ込むことに成功したのであるから。そこにはFIFAのランキングの2位対4位のギリギリの差が出ただけだと思う。

実は告白すれば、私は開始3分でCK(コーナー・キック)から意外にも低い球を蹴り込んで岩清水以下の守備陣の間を縫ってゴール前まで通し、そこにロイドが飛び込んできた見事な作戦で(誤ったカタカナ語で言う所謂「サイン・プレー」だと思う)で先取得点された時に、居合わせた家内に「残念ながらこの試合はここで終わった。

なでしこ(私はこの戦時中の「大和撫子」を想起させるニックネームが好みではない)の女子たちににここまで素晴らしい思いをさせて貰えた善戦健闘に心から感謝すると言わねばなるまい」と言ったほど先が見える失点だった。

恐らくあの4失点するまでの間は自分たちが何をやっているかも解らないほど茫然自失状態ではなかったかと、経験上も言えるかと思って見ていた。サッカーでは常識として試合開始直後と前半と後半の終わり5〜10分間が最も注意すべき時間帯で、ここを無難に乗り切ってから自分たちのサッカーに持って行くのが鉄則なのである。そこを警戒していたはずだが、アメリカの意表をつくCKの蹴り方に崩されたのだと思って見ていた。それがあの試合の流れを作ってしまったのだ。

この5〜10分間が如何に大切か(”critical”という単語が当たるだろう)は我が方はオーストラリアとイングランドを最後の3分足らずの間に崩して快勝したではないか。それと同じことをアメリカにやられてしまったのだ。それは恰も4年前の決勝戦で延長戦の最後のところで、宮間が澤と打ち合わせたプレーでCKから澤が後ろ向きのアウトサイド・キックで同点に持ち込んだのと同じように。

私は全員が覚醒して後半開始直後に大儀見の見事なゴール前での身体を回転させたシュートから得点したところでは「もしかして」と思わせて貰えたが、アメリカも然る者で、結局5:2と引き離してしまった。彼女らの姿勢には最後まで勝負を棄てず、勝ちに行っていた姿勢は賞賛に値する。アメリカにはどの辺りで勝ちを意識したか訊いてみたい気もするほどだ。

細かい技術面に少し触れておけば、アメリカはピッチを一杯にとって全員が広がる形で、我が守備陣が簡単に寄せていけない態勢を整え、大きなパスを縦横に交わして攻めてきた。また守備面では寄せが早く、大儀見を始めとするトラッピングの問題点を衝いて、就中相手のゴールに背を向けて縦パスを受けた場合に奪い取るか再び後ろに戻さざるを得ないように追い込んでいた。

また後難を怖れずに我が方の選手の問題点を挙げてみよう。それは既に指摘した宇津木の攻撃面での不安定さが後半になって相手ゴール前に入り、ここぞという時に洩れた来た球が全て宇津木に集まり、中途半端なパスかシュートとなってチャンスを逃していたことだ。だが、これを宇津木の責任にするのは酷で、勝負というものは兎角こうなるものだという残酷さの表れに過ぎないのだから。

この決勝戦でも上記の場合を除けば私には誰も非難したいような者はいなかったと見た。皆が持てる力を出し切ったが、アメリカの方がごく僅かの差で我が方の力を凌駕して、5点も取ってしまったのだという結果だ。W杯での7試合は誠に見事な出来を見せて体格差と体力差と身体能力(「フィジカル」ではなく”physical strength”と言うべきだ)差を克服して三大大会全てで決勝戦まで進出した実力を賞賛する。

ここに、あの23名の選手たちと佐々木監督以下には心から「ご苦労様でした、楽しませて頂いて、希望を持たせてくれて有難う御座いました」と申し上げて終わる。

2015年07月06日

◆習政権がハマった「信用取引」のワナ

田村 秀男



外国人投資家が株価暴落の引き金に

中国・上海株の下落に歯止めがかかりそうにない。ギリシャのデフォルト(債務不履行)に伴う世界の市場波乱のせいではない。習近平政権が進めてきた株価引き上げ策が今や裏目に出て、株価を押し下げる罠にはまってしまった。罠とは信用取引である。(夕刊フジ)

信用取引は、投資家が証券会社からカネを借りて株式投資する。人民銀行が利下げすると、証券会社の資金調達コストと投資家の借り入れコストが下がるので、たちまち信用取引が活発になる。

証券会社は投資家への貸し出しによる金利収入が大きな収益源になるので、新規株式公開(IPO)や増資で自己資本を拡充し、貸出余力を大きくしてきた。

上海株式市場での信用取引による買い残高は6月中旬時点で29兆円以上、3兆円弱の東京証券取引所の約10倍である。時価総額では上海は東証よりも2割弱大きい程度だから、上海の信用取引の度合いの大きさは、ず抜けているとみていい。

昨年11月初めから今年6月初旬までの間に、上海株 価は約2倍、信用取引残高は3倍に膨れ上がった。

信 用買いの膨張とともに株価が大きく上に振れ、縮小とともに下落する連動 ぶりがよくわかる。中国人民銀行は昨年11月、今年3月、5月、そして 先週末に利下げしたが、そのたびに信用取引がぐんと伸び、株価上昇に弾 みがついてきた。

人民銀行の利下げは、信用取引を拡大させて株価を引き上げる。人民銀行は日銀のように政府から独立しているわけではなく、党中央の指令下にあるのだから、習国家主席が株高の号令をかけるだけで株価が上がる仕組みなのだ。

前回の本コラムで触れたが、上海株価暴落の引き金を引いたのは、党中央によるもう一つの株価引き上げ策である。11月の利下げとほぼ同時期に実施した上海と香港の株式の相互取引による上海市場への外国人投資家の呼び込みだ。

香港市場を経由すれば外国人投資家が初めて中国政府の認可なしに上海株に投資できるようにした。ところが、外国投資ファンドは逃げ足が速く、バブルとみるや、いち早く売り逃げて、巨額の売買益を懐にした。

株価の急落が始まると、信用取引が急激に縮小し、株価の崩落が加速する。株価がピークに達した6月12日以来、6月末までに信用買い残高は3兆円近く減った。

株価が暴落すると、値上がり益で借金返済する当てが 外れた投資家は期限までに証券会社に返せなくなる。証券会社は投資家へ の貸付資金を銀行から借り入れているので、最終的には銀行の不良債権と なる。

銀行は不動産バブル崩壊に伴う地方政府や不動産開発業者向けに巨額の不良債権を潜在的に抱えている。北京はさらに利下げを連発するしか打つ手はないが、バブル延命策に過ぎず、効能はすぐに切れるだろう。 
                     (産経新聞特別記者)
            産経ニュース【お金は知っている】2015.7.4


◆米国 世界の力関係転換の瀬戸際

櫻井よしこ

6月23、24日の両日、これからの世界のパワーバランスを予測するのに最も重要な対話がワシントンで行われた。米中戦略・経済対話である。
 
これはブッシュ政権が米中の経済問題を主題として話し合うために始め、オバマ政権が経済にとどまらず、戦略を話し合う場に昇格させた。世界の在り方を米中2大国で決めようという、私たちから見れば不遜な対話でもある。副大統領、副首相らを筆頭に双方から多くの閣僚が出席し、まさに米中が国を挙げて臨んだ。
 
詳細な情報はまだ入手していないが、初日の主要演説を読めば大きな流れは見て取れる。オバマ政権は卑屈なほど中国に気兼ねし、中国は極めてビジネスライクに対処した。完全に米国側の「負け」である。とりわけジョー・バイデン副大統領の冒頭演説は冗長で自負も気概も欠いていた。

「率直に言って、貴国はわれわれを覚醒させました。われわれは少し鈍化していた。われわれは少し──私の同僚たちが私がこのように語るのを好まないのは承知しているが──しかし、われわれは少し、なんといえばよいのか、20世紀の終わりの時期、快適であり過ぎた」
 
バイデン氏の発言をそのまま日本語にしたのだが、このくだりは、心ある米国人にとって苦々しいのではないか。正直といえば正直な感想なのだろうが、その後、副大統領は台頭する中国を延々と褒めたたえ、米国はその中国の台頭を歓迎すると繰り返した。また超大国の威厳を全く感じさせない演説の最後で、氏はこう語った。

「全ての政治、特に国際政治は個人的なものです(All politics is personal.)。個人的関係によってのみ、それが唯一、信頼を築く手段です」
 
文脈が不確かな語り口調で氏は習近平氏についても絶賛した。

「彼は主席になったとき5時間も私に会ってくれるほど、よくしてくれた。私は彼をよく知っていると思う。われわれは彼のことを知っている」
 
この種の「個人的関係」の上に、外交が成り立っているという氏の主張は国際政治の常識には当てはまらない。外交を決定付けるのは国益である。
 
バイデン演説を受けた中国の副首相、劉延東氏の演説はバイデン演説の約5分の1の短さで、情緒たっぷりの前者の演説に比べてあっさりした内容だった。

後はただ肝腎なこと、習近平国家主席が新型大国関係の堅固な樹立を願っていることだけを2度、強調した。その後、ジョン・ケリー国務長官がこれまた情緒的な演説をし、それを受けて汪洋副首相が、ケリー演説の半分にも満たない短い演説で、またもや新型大国関係樹立の重要性を強調した。

ジェイコブ・ルー財務長官は「政府支援のサイバー攻撃による知的財産の盗み取りに深い懸念を抱いている」と中国側に警告を発したが、その後に演説した楊潔篪(よう・けつち)国務委員は「中国は近隣諸国に対して誠実さ、親和性、真の利益と抱擁性を実践してきた」とうそぶいた。

米国の抗議など一向に気にしないといった風情で「高所に立って遠い未来を見据え、新型大国関係を構築しよう」と呼び掛けた。
 
新型大国関係の柱は核心的利益の相互尊重である。チベット、ウイグル、台湾、南シナ海、尖閣諸島は中国の核心的利益であり、米国はそれを受け入れよと、中国側要人全員が口をそろえて要求し続けた。彼らの狙いは米国に中国流の国際社会の支配を受け入れさせることである。その基軸が新型大国関係なのである。
 
世界の力関係が大きく転換する瀬戸際で、中国が冷徹に攻め、米国が情緒的受け身に回った。今後いよいよ、米国に頼っていては大変なことになると予感させる展開だった。日本の国益を守るのは日本でしかあり得ないと心を引き締めたい。

『週刊ダイヤモンド』 2015年7月4日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1090 
(採録: 松本市 久保田 康文)

◆台湾の政治に新風

Andy Chang



7月1日、台湾の有名な評論家金恒?(火へんに韋)や高名な政治家彭明敏や長老教會牧師高俊明、前總統府秘書長陳師孟などが集まって「台湾独立行動党」の結成を発表した。結党に賛成した人物は10人以上の有名評論家、政治家などが名を連ね、台湾に新風を
巻き起こした。

金恒?は新党結成の主旨について、「台湾における民進党、国民党、台聯党、社民党、時代力量などの代表的政党には台湾独立を政党の主旨とした政党が一つもない。だから我々が台湾独立を明確に主張する。我々は民進党と競争するのではなく、民進黨の不足を補充するのだ。総統候補者は民進党の蔡英文を支持し、議員の選挙では民進党の困難な選挙区で有力候補者を出す」と述べた。

この発表は台湾の政情に大きな旋風を巻き起こし、多くの民間人が賛同を表明している。台湾独立行動党は民進党に不満を持つ民衆の票を獲得し、選挙で当選した国会議員は民進党議員と共に台湾独立を推進する。野党でありながら国民党独裁を倒し台湾独立を果たすのである。すでに負け気味な国民党は新党結成に動揺を隠せない。

●新政党の持つ意味

新政党の結成はいろいろな意味で台湾の政治に大変化が起きたことを示している。金恒?、陳師孟は外省人だが独立に賛成で統一に反対である。これまで外省人の老人世代は統一願望、故国回帰願望を持つものが多かったが、いまでは外省人でも台湾独立を表明するようになった。国民党政権の圧力や同郷人の圧力がなくなった。

台湾の世情に大きな変化がおきたと言える。これまで台湾人は独立願望を表明することがなかった。38年にわたる白色恐怖政治のおかげで台湾独立を掲げて政党を結成することがなかった。報道によると台湾人の75%は独立に賛成である。

●民進党に不満

台湾人は民進党に不満だから新党結成に賛成するという。民進党は台湾人の政党といえども派閥闘争が絶えず特に新潮流派が民間で最も嫌われていた。新潮流派が長年主張してきた中間路線は民衆が最も唾棄した路線だが彼らは中間路線は民間が賛成すると固持してきた。新潮流派の連中は中国に投資している幹部が多いから親中派だと言われている。

民進党は成立した際に党綱領で台湾独立を明記したが、1999年の綱領では独立を明記しなかったので中国寄りになったと言われた。2012年の総統選挙の際に蔡英文・総統候補が「台湾は中華民国、中華民国は台湾」と言ったので民衆は失望した。独立を主張しない民進党は国民党とあまり違わない。民進党が政権をとっても中華民国体制は変わらないといわれた。

今回の選挙に出馬する蔡英文は「現状維持」を主張しているが、現状とは中華民国体制だから一部の民衆は不満である。不満だから民進党に投票しない可能性がある。つまり、新しくできた台湾独立行動党は独立を明確にするから国会議員の候補者は民間の支持が高く、
当選すると思われる。こうすれば民進党の不足を補って議員の数を増やすことができると言う。

●独立は台湾人の夢である

民進黨が独立を言わなくなったのは李登輝が「台湾はすでに独立し
た国だから、再度独立する必要はない」と言い出したからである。民進黨は李登輝の主張を踏襲しているだけだが民衆は独立願望が強いから納得しない。民進黨に不満なのは独立を明確にしなくなったからである。

1978年にジミーカーターが中国と国交を回復した時にアメリカは台湾の中華民国と断交した。だが台湾はどうする、台湾人民を無視することはできない。このため、アメリカ国会は台湾関係法の第15条で中華民国は認めないと明記し、現今の政治体制は「台湾当局」
であるとした。

これはアメリカの曖昧政策だが、この方式で行けば台湾人は「台湾は中華民国である」という必要はなく、「台湾当局」と言えばよいのである。選挙は中華民国の選挙ではなく台湾当局の選挙である。

一部の人たちは今でも蔡英文が2012年の選挙の時に台湾は中華民国だと言ったから、選挙は中華民国の選挙、総統は中華民国の総統という。アメリカは台湾当局の選挙を認めている。一部の体制外派が勝手に選挙に反対しているだけだ。だが問題はこのような人たちは選挙に反対と言いながら行動方針がない。何もできないのに選挙に反対なのである。

これまで台湾独立は選挙のタブーだった。独立は中台間の緊張を招くから得票できないと言われてきた。だから民進党は選挙で台湾独立を主張しない。多くに民間人は民進党が言明しなくても、いったん政権を取れば独立を主張すると期待していたが疑問を持つ者も多
かった。

去年のヒマワリ学生運動と市町村選挙で国民党が大敗してから台湾独立はタブーではなくなった。独立主張は選挙に有利になるかもしれない。これが民進党を援助し監督する政党ができた主因である。

●米中は今も現状維持を主張

だけども蔡英文が選挙で独立を主張するわけにはいかない。アメリカも中国も独立に反対、現状維持に賛成である。たとえ独立を主張して政権を取ってもすぐに独立できるわけではない。政権を取って国会多数となってから数年あるいはもっと時間をかけなければならない。急進的な独立はアメリカも賛成しないし、台湾の現状では独立する政治力も軍事力もない。

急進派にとって民進党が現状維持を主張するのは不満かもしれないが、現状を急激に変えることはできない。但し野党の主張は構わない。新しい独立行動党が主張するのは構わないし、選挙に有利となるだろう。

●選挙は止められない

選挙に反対、投票するなと主張する人も居る。勝っても中華民国体制は変えられないという。これは愚論である。台湾人が投票しなけらば外省人の国民党が勝つかもしれない。敵に有利な選挙反対は止めるべきだ。

蔡英文を批判するのは国民党に加担するようなものだ。投票しなければ国民党に有利、つまり投票反対と主張するのは国民党を応援するのと同じである。

選挙も一法、革命も一法だが、選挙に賛成が多数である。体制内派も体制外派も賛成している。革命はアメリカも反対だし人民がついてこない。だから選挙は止められない。独立行動党は選挙に賛成で政権を取ってから国会で独立を進める方針を取っている。これなら
アメリカも援助するだろう。


            

◆日本のテレビを歪めた韓流ゴリ押し

伊勢 雅臣



日本のテレビは、どうして韓国ベッタリとなったのか。

■1.NHK『あまちゃん』の不自然な韓国ネタ

一昨年、NHKの朝の連続テレビ小説『あまちゃん』が20%を超える高視聴率で評判となった。東京の女子高生が、母親の故郷である北三陸に行って、祖母の後を継いで海女(あま)になる、というストーリーで、ヒロイン役の能年玲奈(のうねん・れいな)の元気溌剌とした演技が人気を集めた。

しかし、この番組に傷をつけたのが、あちこちに顔を覗かせる韓国ネタだ。たとえば、先輩海女の一人が年下の彼氏と駆け落ちして、韓国のチェジュ島で海女をやっていた、というエピソードが出てくる。「海女漁が行われているのは、世界中で、日本と韓国だけなんです!」というセリフまで飛び出す。

日本人の海女が駆け落ちするのに、なぜ韓国まで行って、海の向こうで海女をしなくてはならないのか。テンポの良いストーリー展開に、突然、なんとも不自然なエピソードが飛び出したので、その時の違和感をよく覚えている。


■2.「ステルス・マーケティング」

ネットでは、この『あまちゃん』の韓国ネタが話題となっていて、東京で個人タクシー運転手をしている父親が乗っているのが見かけない車だと思ったら現代自動車だったとか、スナックで写るボトルがいつも韓国焼酎「鏡月グリーン」だったなど、いかにも不自然なシーンがいくつも指摘されている。[1]

これらは広告業界では「ステルス・マーケティング」、略して「ステマ」と呼ばれる手法である。「ステルス」とは「ステルス戦闘機」と言うように「見えない」という意味だ。従って「ステルス・マーケティング」とは「消費者に宣伝と気づかれない形で宣伝を行うこと」である。

「あまちゃん」の不自然な韓国ネタは、視聴者に親韓感情を植えつけたり、韓国製品をPRするステマそのものではないか。日本国民が支払う受信料で成り立っているNHKが、こういうステマをするのは公共放送として重大な問題である。


■3.「ファン8百人が羽田で歓迎」?

かつての韓流ブームでもステマが活用されていた。代表的な事例として知られているのが、韓国人アイドル、チャン・グンソクが平成23(2011)年に来日した時に、出迎えたファンが「8百人」と報道された一件である。

古谷ツネヒラ氏の『韓流、テレビ、ステマした』[2]によると、事の詳細は以下のようであった。チャン・グンソク来日直後に芸能ニュースなどで著名なネットニュースサイト「日刊サイゾー」で、『「ファン8百人が羽田で歓迎」のチャン・グンソク 実際は「謝礼2千円」の応募者が百人』という記事が掲載された。

この記事には当日参加した女性が握りしめていたとされる勧誘チラシの写真が掲載されていた。『韓流スター来日イベント参加者募集」と大きく書かれたチラシには、「応募資格は高校生から49歳までの女性に限定」など詳細が記載されており、「報酬は2千円に軽食がつく」ことも明記されて
いた。

「有名人に会えて、軽食付きで二千円もらえるならたのしい」と感じたその女性は、友人と2人で専用の送迎バスに乗り羽田空港に行った、と生々しい証言が掲載されていた。

フジテレビは「チャン・グンソク祭り」と称して、大宣伝攻勢を仕掛けていたのだが、その過程でこのようなステマが行われていたのだった。ちょうど、この時期に、フジテレビのあまりの韓流ゴリ押しに対して1万2千人ものデモが仕掛けらている。[a]


■4.「ウチの局がこうして在日に乗っ取られてしまった経緯」

問題は、一体、誰がどうして、こんなステマをしているのか、という事だ。テレビ局も企業組織である以上、一部の人間が暴走して、こんなステマをしても、視聴者からの批判で、すぐに潰されてしまうだろう。

逆に言えば、このようなステマが繰り返されるという事は、番組制作サイドにステマを作り出す人間がいて、また経営幹部にも、それを黙認するか、後押ししている人間がいるということだ。

そのヒントとなる記事が「TBS窓際放送局社員の独り言」として「ウチの局がこうして在日に乗っ取られてしまった経緯」とのタイトルで、ネットに掲示されている[3]。 それによると:


(1)1960年代
 ・・・放送中のちょっとした言葉使いの問題(例えば「朝鮮民主主義人民共和国」を"北朝鮮"と呼んでしまった、など)に対して、 朝鮮総連から会社及び経営幹部の自宅に対して脅迫に近い抗議行動が繰り返される。

 抗議行動に対する「手打ち」として、採用枠に"在日枠"が密かに設けられる。総連幹部の子弟を中心に入社試験無し(カタチだけの面接)での採用が毎年続く。

(2)1970年代
 在日社員の「反日番組」を「権力に対するペンの戦い」「調査報道」と勘違いした経営幹部が社内で在日を積極登用。

「日本人社員と在日社員に昇進の差別があってはならない」などと理想論を述べたのは良かったが、昇進差別をしなかったのは甘い日本人幹部だけで、課長、部長と昇進した在日社員は、帰化した在日二世を理不尽なまでに優遇する逆差別人事を徹底。

異を唱えた日本人社員は徹底的にマークされ、営業や総務など番組制作の第一線から退けられる。


■5.「職員の募集時には国籍は不問としております」

この記事は、NHKでの韓国人・在日の登用ぶりと考え合わせると、信憑性が感じられる。ネット上では韓国人・在日のディレクター4名が実名で紹介されている。[4]

朴元瑛源(えのもとえいげん)は、毎日新聞によると、子会社「NHKエデュケーショナル」に出向中、女子高生に現金4万円を払ってわいせつな行為をしたとして、警視庁に逮捕され、NHKの調査でも犯行を認めたため、懲戒免職処分となった。

もう一人の田容承(チョン・ヨンスン)氏はソウル出身の韓国人ディレクターで、ETV特集: シリーズ「日本と朝鮮半島2000年」を担当した模様だ。NHKはなぜ韓国人ディレクターを使ったのかと、放送当時から疑問が呈されたようだ。

李紀彦氏も、NHKの「よみがえる海峡を越えた絆・朝鮮通信史400年」という番組を担当したらしい。韓国人をディレクターに使えば、得意な韓国ものの番組が多くなるのも当然である。

玄真行氏は在日韓国人2世。NHK職員ではなく、外注先の所属らしい。「そして僕は日本で生まれ育った〜在日コリアン・家族の100年〜」等の韓国物のみならず、「台湾万葉集〜命のかぎり詠みゆかむ〜」ではATP(全日本テレビ番組製作社連盟)ドキュメンタリー最優秀賞を受賞したりして、実力派のディレクターのようだ。

玄真行氏のような実力あるディレクターを外注先として使うのは、国籍にかかわらず、何ら問題はない。問題はNHK内部で番組の編成に影響を与え得る地位に、日本国籍を取っていない外国人がついている場合である。

国籍をとるという事は、その国を母国として忠誠を誓うということである。逆に言えば、日本国籍をとらない職員をNHK内部で抱えているということは、外国に忠誠を誓っている他国民が、公共の電波を使って、日本国民の世論に影響を与えることができるということである。

こういう恐れから、欧米の公共放送は外国人は採用しないのが通常だが、NHKは「国籍を理由とした差別的な取り扱いは職業安定法で禁止されておりますので職員の募集時には国籍は不問としております」としている。グローバル化というなら、こういう脇の甘さを是正して、国際標準に基づくべきだ。[5]


■6.日本のテレビ界を支配している電通の会長が韓国べったり

現場レベルで外国人が番組制作に入り込んでいる状況を助長しているのが、テレビ局のトップレベルの韓国癒着だ。

弊誌812号「偏向マスコミへの公憤 〜 フジテレビデモ」[a]では、フジテレビの日枝久(ひえだ・ひさし)・代表取締役会長が李明博前大統領の出身校・高麗大学から名誉博士号を授与されたり、本社ビルの中に韓国文化放送の日本支社を設けたり、など、韓国との癒着ぶりを指摘し、フジテレビの突出した韓流ゴリ押しはこれが一因となっているのでは、という説を紹介した。

韓国とのさらに強力な癒着ぶりを示しているのが、電通の社長・会長を長年務めた故・成田豊(なりた・ゆたか)氏である。韓国が遅れて招致に乗り出した平成14(2002)年のサッカー・ワールドカップでは日韓共同開催を主導した。さらに2005年からは毎年ソウルで韓日サッカー大会を開催したり、「日韓交流おまつり」の実行委員長を務めている。

こうした「30年間にわたる韓日文化交流事業を積極的に後援した功労」として、2009年に韓国政府から外国人に授与する最高位の勲章である修交勲章光化章を受章している。

電通と言えば、日本のテレビ広告費の総額約1兆7千億円のうち、実に38パーセントを扱っており、広告収入に依存する民放は、電通の支配下にあると言われている。また電通はNHKの子会社であるNHKエンタープライズと共同出資して番組制作会社綜合ビジョンを作り、NHK番組の制作まで担当している。[6]

日本のテレビ界を支配している電通の社長・会長を14年間にわたって務めた成田豊氏が、韓国べったりの姿勢をとっていたのだから、テレビ界全体が韓国寄りに偏向してしまうのも、当然と言えよう。


■7.成田豊氏の思い込み

成田豊氏の父親は日本統治時代に朝鮮総督府鉄道局に務めており、成田氏も朝鮮で生まれ育った。大東亜戦争の開戦間もない1942年に京城(現在のソウル)中学校に進学。1945年2月、海軍兵学校予科練に合格して内地にわたり、そのまま終戦を迎えている。

こうした生い立ちが、成田氏の朝鮮・韓国観に影響を与えたのだろう。たとえば、次のような発言をしている。

「・・・大都市である京城で、私はそれまで住んできた平穏な田舎町で見ることもできなかったような光景を何度も目にすることになった。

植民地では、支配された側の人々の多くは貧しい。時に盗みを働く。そうした人に日本人が殴るけるの冷たい仕打ちをする。あるいは、普段からむやみに威張る。相手が一級下の人間であるかのように、現地の人々に接する日本人の姿は、ショックだった。(中略)同じ人間なのに、なぜ。そんな違和感が子供心に刻み込まれた」。[2,p88]

成田氏は朝鮮で生まれ育ったとはいえ、それは日本統治時代の末期である。「それまで住んできた平穏な田舎町」は日本統治時代につくられたものであって、李朝時代の農民が地主階級の差別と搾取で、悲惨な生活を余儀なくされていた事実は見ていない。

日本国内でも高度成長期に多くの学生が、共産圏での悲惨な生活も知らされずに、「資本家階級の搾取」打破を叫んでいたのと同様の思い込みが見てとれる。そこから出てくるのが、月並みな贖罪史観である。

「我々は近代以降も一時期、不幸な時代を過ごした。そしてその間に生じた不信や反発は、今も様々な形で我々に問題を投げかけている。これを解決するためには、改めて中国や韓国との長い歴史的関係や文化について語り合い、交流を深め、理解しあうことが重要だろう。(中略)

私自身、朝鮮半島で生まれ、終戦近くまでそこで育った。これからはアジアに視野を広げた活動しなければならない、との思いでは、人後に落ちないつもりでいる」

こういう人物が日本のテレビ界を長年支配していたのであり、そのもとで韓国・朝鮮人が各テレビ局で番組制作の実権を握ったのだから、韓流ゴリ押し、はては韓流ステマまで行き着いたのも当然であろう。


■8.「日本人はとてもレベルが高いのに、テレビは低レベルだ」

古谷氏の著書[2]では、テレビ界の状況に対するインターネット調査の結果を分析しているが、その結果が凄まじい。「テレビ局における報道姿勢に憤慨している」77.9%、韓流ゴリ押しについては「少し多すぎる」から「強い嫌悪感を感じる」までの否定派が96.3%、といった具合である。

近年、韓流ブームが雲散霧消してしまったのも、外交面での反感感情の盛り上がりとともに、こうした韓流ゴリ押しに対する視聴者の反発が効いているのだろう。韓流ゴり押しのトップランナーだったフジテレビは、業績の大幅落ち込みが続いている。

「日本人はとてもレベルが高いのに、テレビは低レベルだ」という欧米人の声もあった[2,p191]。自らの工夫で質の高い番組を作る努力を怠り、安易な韓流番組の垂れ流しに頼ってきた日本のテレビ界が、視聴者の反発に合っているのである。

自由市場経済においては、ダメな商品に対しては消費者が不買という形での拒否権を持っている。低品質のテレビ番組に対しては、見ない、広告主の商品を買わない、という形で、拒否権を突きつけるべきだろう。それが日本のテレビの正常化への道である。

問題は自由市場経済から外れているNHKである。国民から強制的に受信料を徴収しながら、国民の声を聞く必要のない、唯我独尊的な経営形態をとっている。国会でもNHK批判の声が上がり、また受信料支払い拒否も広がっているが、この問題については、稿を改めて、取り上げたい。



■週刊メール入門講座「国民欺く捏造報道」
http://bit.ly/1vSb8va
捏造・偏向報道は「従軍慰安婦」「原発」だけではない。捏造・偏偏向報道は国民を誤った方向に導く。国民一人ひとりがその実態と手口を学ぶことで、事実を見抜く力をつけよう。


■リンク■

a. JOG(812) 偏向マスコミへの公憤 〜 フジテレビデモ
 フジテレビデモは、国民がマスコミの「偽善、欺瞞、嘘」に対する公憤を表した戦後初めての行為だった。
http://blog.jog-net.jp/201308/article_5.html


■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 「あまちゃん韓国ステマまだあった!朝鮮式(韓国式)お辞儀「コンス」・総集編で発覚・NHKの悪意」、ブログ「正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現」
http://blogs.yahoo.co.jp/deliciousicecoffee/47620678.html

2.古谷ツネヒラ『韓流、テレビ、ステマした-韓流ゴリ押しの真犯人はコイツだ! 』★★、青林堂、H24
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4792604508/japanontheg01-22/

3. ななみん「ウチの局がこうして在日に乗っ取られてしまった経緯」
http://blog.goo.ne.jp/nanamin-lead-wink/e/03857aebb5f2e267a02603efe9b10723

4.ブログ「NHK解体!」「NHKで幹部に昇進した在日が4人李紀彦・玄真行・田容承・朴元瑛源」?
http://nhkkaitai.seesaa.net/article/355914476.html

5. ブログ『さくらの花びらの「日本人よ、誇りを持とう」』、
輝かしい日本の発掘「NHKがやるべきは職員の国籍を正すことです。なぜ外国人職員の”国籍”を示さないのか」
http://blogs.yahoo.co.jp/bonbori098/32467554.html

6. ブログ「金子吉晴(維新政党・新風)」「NHKの体質的問題点は、やはり南北朝鮮への異常な肩入れでは? その2」
http://ccp58800.blog25.fc2.com/blog-entry-455.html

◆国語を乱す妙なカタカナ語

前田 正晶



私はテレビのキー局とそこに出演させられている芸人どもは言うに及ばす国会議員の責任も重大だと思う。

私はこれまでに繰り返して「我が国の英語教育では読み・書き・聞く・話すをバラバラに教えているのみならず単語を重視し、各段階の試験でそのバラバラに教えたことの効果がどれほど挙がっていたかを試す狙いの問題を出すのだ。

中でも、こと単語に関して言えば部品として覚えていたが、実際の文章や会話の流れの中で単語がどのように有機的に結びついていくかがほとんど教えられていなかったことが悲しいほど再確認出来てしまった」と批判してきた。

言うなれば「海外で英語が話せなかったが、単語を並べたら何とか通じた」という「通じたこと」を喜ぶような情けない成果しか上がっていなかったのだ。

また、中学1年から大学2年までの間にあれほど重要視して教えていたはずの英文法の規則というか原則はほとんど活きておらず、複数と単数の違いと女性男性の違いと現在と過去を表現し損なっているカタカナの造語と合成語が多かった点も目に付いた。

私は「音読百ぺん意自ら通ず」を信じている。この原則に従って音読を重ねておけば、何時かは「文法的に間違った表現が口から出なくなるもの」なのだ。極めて単純な勉強法だ。

私は「我が国の英語の教え方では「主語が3人称単数なのだから、次の動詞には"s"を付ける」等と一寸聞かされた程度では実際に身につかないような難しい原則を教えるから、そこで主語を再確認する作業に入って迷い自信を失ってしまう事態が発生するのだ」と確信している。

そこで「文法は面倒なり」と無視する人が沢山出来てしまったのだと思っている。要するに、何時も同じことを言うのだが、「科学としての英語」を数学のように教え、英文和訳と解釈、英作文、単語のアクセント等々で束縛し、試験で優劣を付けるような手法に問題があるのではないのか。

しかし、これに対しては、先頃自分を「少数派」として認めた以上、どう足掻いても現状を変えていくことは不可能だろう。ではあっても、私はこれまでに何度も英語教育改革法を論じてきたし、理解して下さる学者も大学の関係者もおられる。それだけではない、諸外国の外国語教育が遺憾ながら我が国のそれよりも優れており、実用的でもあると指摘してきた。

しかしながら、私が長年批判し続けて来たカタカナ語と造語は益々普及しと言うか「一見乃至は一聴英語風のカタカナ語は漢字文化を含む国語を破壊し続けている傾向は誠に憂慮すべきだと思っている。

その英語擬きであり真正の英語だと錯覚している者が多いだろうと私が危惧するカタカナ語を使用し、視聴者の耳から入れ込んでいるものの多くはテレビ局であり、そこに出演するまともに学校の勉強をしてこなかったとしか思えない芸人たちなのである。

私は既にその「カタカナ語をお使いになるのは妨げないし、ご自由に」と再三申し上げてきた。そして「それらが本当の英語とは全く別な言葉である」という例を120〜130ほど例を挙げてきた。だが、当然の結末だと思うが、テレビ局などには一向に改心の跡は言うまでもなく、改善の兆しは全く見えてこないどころか、普及に全力を挙げている始末だ。

私は更に新着の外国語が我が国の言葉に紛れ込まされた際の主役を演じているのは、某通信社の「用語ハンドブック」だと聞いた記憶がある。では、その某社に前非を悔い改めて頂かない限り「カタカナ語の濫用」は止めようがないと些か諦めの境地である。

ここから先は関係官庁や斯界の権威者と認められている方々が「変えていこう」という方向に進まれるかだろうと思う。だが、それも望み薄だと考えている。何故ならば、既に現在の英語教育に携わっておられる方から私の改革案に対して「そのような非現実的で偏った教え方を誰がするのだ」とのご批判を頂戴したし、変更というか改革すればそう批判された方々の"job security" が問題になってくるのだから。

ここで少し憂慮すべき例を幾つか採り上げて、読者諸賢に少しでも危機感というか「おかしさ」を認識して頂こうという無駄な努力に入っていこう。先ずは「フリップ」から。これはテレビ局が創始者で画面に出す表乃至は図表をフリップ(flip)と称しているのだ。

この言葉の何処を探しても「表」や「図表」の意味はない。Oxfordには”toturn into a different position with a sudden movement; tomake 〜do this”となっている。ジーニアスには「ページ・カードをパットめくる」とある。即ち、「めくる」という動作だ。

1996年に私が某ラジオ局に使って頂くようになった時、プロデューサーさんに「まさかこの局ではフリップなどとは言わないでしょうね」と尋ねると「安心してよ。うちではチャンと“チャート”と言わせてあるから」と答えて貰えた。しかしながら、何時の間にかこれが世間に遍く普及して「フリップ」となってしまった。しかも、天下の代議士さんや参議院議員の方々も全国民の一部が聞いている国会中継でも、平気で「フリップを出して」などとのたまう次第だ。

私は彼等が中学から大学または大学院まで行っている間に「正しい英語とは」を全く学んでこられなかったのだと痛感している。「選挙運動にそれほどかまけてこられたのだったのか」と疑っている。

「フリップ」がおかしいと思わない知性に呆れている。あれは正しくは”flip chart”というものがあって、それは”large sheet of paperfixed at the top to a stand so that they can be turned over, usedfor presenting information at a talk or meeting”とOxfordに解説され
ている。

もっと解りやすく言えば大きなサイズの紙(業界では全判か全紙等というが)数十枚を天糊(製本用語で上部を糊付けすること)してあるもののことで、私は我が国では余り見かけた記憶がない。会議などでそこに議事というか討議の要旨をフェルトペンなどで書き込んでから切り離して壁などに貼っておけば記録が残るのだ。尤も、パワーポイントだのという文明の利器が登場する前の会議の用具(用紙)だがね。

それを我が国の関係各位は何処でどう何を間違ったのか、前に出てきた言葉の”flip”を「紙のこと」だと思い込み、チャンとした学識経験者であるべき議員さんまでが「フリップ」と言うし、立派な番組の有識者のゲストも「フリップ」愛好者であることは、我が国の英語教育の輝かしくない成果であると断じる。英語(カタカナ語?)さえ使えば格好が良いと思い込むような程度の者を選ぶ民度はそれ以下ではないのか、英語教師の方々。

次は「セキュリティ」と「ノミネート」を。「セキュリティ」が酷すぎるカタカナ表記だとは何度も指摘してきた。”security”の発音記号は”sikjú(ə)rəti”で誰がどう読んでも「セキュアラティ」にしかならないはずだ。元の動詞形の”secure”はカタカナ表記すれば「セキュアー」だろう。

その「アー」に”r”が含まれているので、”ity”が付いて「セキュアラティ」となるのが当然だ。それを「セキュリティ」としたい気持ちは解るが、そこに何らの疑問を抱くことなく、嬉々として「セキュリティ」と呼称させるテレビ局の幹部と言わされているアナウンサーたちは学校で何にも学んでこなかったのかと問いたい。

最後に「ノミネート」も切り捨てておく。ピースという漫才なのかお笑いコンビなのか知らないが、その片割れの又吉というのが小説本を出して大当たりしたのは結構だと思う。しかし、三島賞は外れたが芥川賞の候補作に上がったそうだ。それは候補に推薦されたのであって「ノミネート」という必要はないと思う。私は何故に「候補に推薦された」という我が国の言葉を棄てて、ジーニアスには先ず「動詞」として出てくる”nominate”をカタカナ語にして使うのかと問いたい。

難しいことを言えば”nominate”には「推薦する」か「指名する」の意味はあるが、又吉の場合は推薦されたのであるから”He was nominated for 芥川賞.”と受け身であるべきなのだ。それを弁えずしていきなり「ノミネート」では無茶苦茶ではないか。しかも過去形であるべき。ここにも我が国の学校教育の英語の成果が垣間見えるではないか。これでは国語での表現力が低下する一方ではないか。

この他にも、これを使うことをおかしいとは思わないのかという珍妙なカタカナ語は幾らでもある。確か松坂大輔が言い出したと思う「リヴェンジ」も立派な誤用でありながらドンドン広まっている。”revenge”は基本的には他動詞であり、目的語(復讐する相手等)を必要とするが、単なる「仕返し」か「前回グラウンドに忘れ物をしたので取り返しに行く」という意味のことを言いたくて使われている。


一旦最後とは書いたが、矢張り「トラブル」も入れておきたいと思わせられるほど濫用されているのが嘆かわしい。ジーニアスには「心配、苦労、悩みとそれぞれの種、厄介者」とあるが、今やテレビでも何でもこれら以外に「揉め事」から遠くは「品質上の問題」でも全て「トラブル」で括ってしまっているので、聞かされている方からすれば「何ものも特定していない言葉」としか聞こえないのだ。「君らは英和辞典すら持っていないのか」と尋ねたくなる代物だ。

「リヴェンジ」や「トラブル」の一言だけで終わらせては「罪なき一般大衆の日本語での表現力が益々低下するばかりではないかな」と、カタカナ語擁護論者の方々に申し上げて終わる。

2015年07月05日

◆異文化の衝突となった日米女子

前田 正晶


日米女子サッカー決勝戦は「組織」対「個人の力」となる珍しい対決だと思っている。即ち、日米間の文化の違いが真っ向からぶつかり合うサッカーになるということだ。

既にアメリカがドイツをねじ伏せた力対力の対決だった準決勝戦を見て置いたので、アメリカに長年慣れ親しんできた「各人の力と個性に依存するアメリカの(企業)社会の文化」の強さと弱点をあらためてサッカーでも見た思いがあった。

この「日米企業社会における文化比較論」はここ20年ほど機会があれば語り且つ書いて解説してきたもので、この場であらためて詳細に解説するまでもあるまい。

だが、簡単に纏めれば「我が方が組織で纏まっていることを長所とする」のに対して、その対極にあるアメリカは「個人の力と主体性を極限まで活かして行く形の文化」なのである。

我が国にも嘗てこれと類似するような三菱商事と三井物産の比較論と言うか比喩があった。それは「組織の三菱、人の三井」というものだった。だが、中学・高校の同期で三井物産の常務だったNK君に同期会で、当時伊藤忠商事に関係していた当方に「どうだい、中に入って見た解っただろうが、俗に言われている人の三井・組織の三菱は誤りで、伊藤忠こそが人と真に個性に立脚する会社だと解っただろう」と言われた。誠に以て同感だった。

本論に戻そう。対ドイツ戦に見せたアメリカのサッカーは確かに全員が体力・体格・身体能力・技術に優れ、同様な資質を持つドイツを圧倒してい
たのだった。

その手法はと言えば各人がその持てる力を活かしてドイツの守備陣を切り裂いてゴールに向かってまっしぐらに進んでいくのだ。その際に確かに巧妙にパス回しを展開はするが、それは飽くまでも個人としての能力を遺憾なく発揮するために周囲を活用するのが主眼であって、組織を活かす為のものではないと見た。

何故そう言えるのかと言えば、長年慣れ親しんできたアメリカの大手企業の中では各人が「職務内容記述書」(job description)に従ってその者のみに課された職務をこなしていくのである。

そこでは先ず直属の部下を与えられることもなく、アシスタントなどを付けて貰えることは極めて希である。それは「各人が課題を個人の力と能力で十分に全う出来る」との前提に立っているからで、各人も他人に依存するなどとは考えてもいないのだ。

アメリカの女子のサッカーを具に観察して、あれほど高い能力を備えた者たちを集めている以上、飽くまでも個人が全体を自分のために活かしていくことを目指すのは当たり前であり、指導者もその点に指向していると見たのだった。

その典型的な例が我が国の解説者や一部のマスコミが怖れる俊足の点取り屋のモーガン(Morgan)であろう。これまでに何度か見た彼女は自力で、単独で、我が国のディフェンスを突破していった。

アメリカはピッチ上にいる11人のどれを採っても身体能力と技術に優れ、何れもがその持てるものを最大限に活かすべく走り回り、動き回り、相手を圧倒して結果的にティーム全体を勝利にもって行こうと努力、即ち求められている”結果”を出すようにしている。

この辺りはビジネスの世界でも同様で、即戦力として雇用した者たちに細かい指示や指導などすることなく、最善を尽くしてけ”結果”を出すことだけを求めるのである。

一方の「組織の日本」はどうかと言えば「結果を求める」ことは同じでも、そこに至るまでの手法は大いに異なる。指導者も各構成員も常に「一丸となって」を目指すし、ティームワークが強調されるのだ。私はアメリカの会社で一丸となろうとかティームワークを求められた記憶も経験もない。ここに明らかな「文化の違い」を見出すのだ。

我が女子代表選手たちにはアメリカのような体格(身長)も、体格も身体能力も持ち合わせはないだろう。だが、身体の大きな者たちにはない素早い細かな動きが出来るし、優れたパス回しの技術を習得してあるし、何と言っても皆で助け合うティーム一丸となる一体感を創り出す能力があるのだ。モーガンはワンバックのような個人としての能力が頭抜けた者はいないが、そこを総合力で補ってなお余りあるのだ。

私の予測するところではアメリカは各個人の力を活かして4年前の屈辱を晴らすべく(アメリカ側では何と”revenge”と表現していた!)我が方の組織を破壊しようと挑んでくるだろう。

特にあの素早い寄せで、我が方が後陣で展開するだろう横と後ろ向きの安全策であるかの如きパスが緩いと見るやインターセプションを狙ってくるだろう。モーガンが縦か横の突破を図るだろうし、縦一発の長いパスも蹴り込んでくるだろう。

それに対抗するのが、イングランドのキック・アンド・ラッシュ戦法には流れの中から得点させなかった強力というよりも賢明で堅実な岩清水以下の身を挺しても防ぎきる守備陣がいる。

攻める方にはMVP候補の1人に挙げられた宮間の沈着冷静なパス出しもあるし、大きな欧米人に対しても容易に当たり負けしないポイント・ゲッターの大儀見もいる。いざとなれば神通力を発揮する澤も、準決勝戦を避けて温存してある。

私は勝ってくれることを切望するが、帰趨は全員の顔が見られて試合が始まるまでは予測出来ないというか閃いてこない。実力は拮抗しているだろう。但し、長年(フットボールを含めて)多くの試合を見てきた経験から言えることは、正直に言えば余り言いたくはないが、勝つ時は誠に僅差で、万一その反対の場合があるとしたら、2点ほどの差が出るかも知れない。実は、今回も延長戦からPK合戦にまで行くような気がしてならない。