2017年04月12日

◆「措置入院」精神病棟の日々(24)

“シーチン”修一 2.0



全自動家事ロボットの小生は毎朝5:30あたりに起きて洗濯機を回すこと
から1日が始まる。朝食は6:30で、やがて次女が起きてきてカミサンに
「ヂイヂは?」、カミサン答えて曰く「もう動いている」。やはりロボッ
トなのだ。ルンバならぬサンバ(産婆)、ケンバ(犬馬)あたりか。

「アンタは動いてないと死んじゃうマグロだね」

最近、カミサンはそう言う。以前は「まったく多動児、サメみたい」と
言っていたものだが、今は小生の牙をすっかり抜いたから危険性は大きく
低下し、市場価値の高いマグロになったわけだ。ま、小生の腹の中はマッ
クロだから、太平洋腹黒マグロあたりか・・・

先日の土日は子・孫が来襲し、長女の誕生日を祝ったが、37歳だという。
ということは小生夫婦は間もなく結婚38年になる。「喜怒哀楽、いろいろ
あったが、よくもまあ無事に来たものだ、カミサンの願い通りに“退屈し
ない人生”ではあったろう」とは思うが、いろいろ心配をかけたのはまず
かったかなあなんて、いささか忸怩とした思いもあるが、まあ、辛うじて
及第点だったかもしれない。

病棟日記から。

【2016/11/18の続き】2Fホールに君臨する“ボス”のテーブルには、ビート
ルズコピーバンドの“ポール”、柔道と空手を得意とする“ノッポ”、そして
2Fで最年長となった小生が坐っている。3人はいずれも独身の40代で、
ノッポは2か月と20日間の治療を終えて昨日退院したが、とてもうれしそ
うだった。

ほぼすべてやり終えた小生と違って、彼らはこれから20年ほどは働かなく
てはならないから大変だ(障害者年金で生きていく方法もあるが、働かな
いと人はひたすら劣化する)。精神疾患は完治せずに、いつ再発するかも
しれないから苦労するだろう。

再発の恐れ・・・それは小生も同様で、ナースは「せめて年に一度は精神
科でチェックしてもらいなさい」とアドバイスするが、じっと待つことが
できない多動児の小生は医者嫌いだから困ったものである。せめて周りに
迷惑がかからないようにしたいが・・・

オムツで全身拘束され、その解除後は紙パンツとお仕着せの病院着、そし
て今日は社会復帰の準備として下着を含めてまったく自由な服装になった
が、オツムが普通になるのはいつになるのだろう。普通になったら自分ら
しくないような感じもする。

【11/18】今朝は雨。傘をさして喫煙所で煙を出している人がいるが、な
んか惨めっぽい。分かっちゃいるけどやめられない・・・か。

夕方、Dr.と面談。「あなたも奥様もそれぞれがフィルターを通して語る
から、事情がはっきり分からない。とにかく奥様に謝ることが先決」と言
う。理詰めではカミサンの理解は得られない、ということだな。ひたすら
謝罪の言葉を口にしろ・・・悩ましいことだ。

【11/21】下痢が止まらない。夕べは粗相をし、夜中に洗濯。ナースは
「眠剤の影響で粗相はよくあること、恥じることはないですよ」と言って
くれたが、小生は「老いとはこんなもの」と思っているから全然恥じては
いない。ただ汚物を洗っている現場は人に見せられたものではないので、
さっさと処理はしているが。

10:00〜11:15、初めての自由工房での作業療法でプラ製クワガタの組み
立て。スタッフは20人ほどの患者に盛んに声をかけているが、これも治療
のため。小生もおしゃべりしながら「人付き合いの練習」に励むのだ。

先日“ボス”と“ポール”とともにビートルズ談議に華を咲かせたが、“ボス”
が「ザ・ビートルズ 世界制覇50年 世界の音楽地図はどう変わり、現在
の音楽シーンになにを残したのか」(日経BPムック2015/7/16)を貸して
くれた。

プロのオタク向けだから小生にはチンプンカンプンだった。

14:00〜16:23、ロールシャッハテストなどの心理検査。担当者が「この
テスト、ご存知ですか」と聞くので、「ロールシャッハでしょ」と答えた
らびっくりしていた。「皆さん、ほとんど知らないですよ」と言う。フロ
イトの入門書あたりを読んでいれば知っているはずだが、TVを見ているよ
うな中2レベルでは無理か。

検査はとても疲れたが、終わってから「今の心理学界では相変わらずフロ
イト派とユング派が両立しているんですか」と問えば、「今はユング派は
まずいないですね。フロイト派も多くの分派に分かれており、昔と比べれ
ばずいぶん進化していますよ」とのこと。すべての心理をリビドーで解釈
するのはやはり無理だったのだろう。

【11/22】夕べから心理検査の宿題である「TEGU」(東大医学部心療内科
編)と「JCT」(精研式文章完成法テスト)にシコシコ取り組む。(東大
は人格障害製造本舗だが、大丈夫なのか?)

前者は「はい、いいえ、どちらでもない」の三択だから簡単だが、後者は
「書きかけの文章を2行以内に完成させる」もので、60問もあるから
ちょっと骨折り、両方合わせて4、5時間で完成させた。

ふたつのテストで、小生はかなり偏屈、狭量、頑固、変人だということが
分かる。しかし今さらそれ以外の生き方はできないし・・・悩ましい。
“ボス”によると診断結果は後日知らされるそうだ。

11:00、入浴してさっぱり。15:20、インフルエンザ予防注射。発狂予防
注射はないのか。

ここ数日、退院する人、入院する人が多く、入れ替わりが激しい。「浜の
真砂は尽きるとも、世に病院の種は尽きまじ」だな。

余計なことだが、男性患者は前歯が欠落したままの人(つまりずーっと無
職)、着た切り雀のような人が何人かいる。つまりケアしてくれる伴侶な
ど家族がいないのだろう。(つづく)2017/4/11


2017年04月11日

◆「措置入院」精神病棟の日々(23)

“シーチン”修一 2.0



*読者諸兄へ:「私の『身辺雑記』」を連載していた平井修一さんは夫人
のクーデターにより収容所送りとなり、ポアされました。その際、平井さ
んは全臓器生体移植のドナーとなり、その大脳前頭葉は精神疾患の私に移
植されました。以来、私は日々、私らしさを失い、その代わりに「“シー
チン”修一 2.0」のペンネームで記事を書くようになりました。どうも私
がドナーとなって身も心も平井さんに提供したようで、とても奇妙な気分
です。以上。

4/2(日)午後、ちょっとしたイザコザから精神状態が不安定になり、一
気にマイナス思考というか、うつというか、狂気というか、不安という
か・・・実に嫌なものである。とかく女は厄介だ・・・

「精神病は完治しない」と言われるが、再入院したいくらいに心が揺れ
る、乱れる、震度6という感じ。徐々に気分が悪くなるのではなく、快晴
から一挙に雷雨襲来という感じで、すさまじく落ち込む。

そういう自分を観察していると、「ああ、やっぱり俺は病気なんだ」と思
わざるを得ないし、そうなるとさらにメゲルという急降下のスパイラルに
なる。まるでシックスフラッグスやサーカスサーカスの絶叫マシンどころ
か、死ぬか生きるかの戦場みたいだ。考えすぎると「死ぬか、殺すか、そ
れしかないな」と発狂しかねないので早目に抗うつ剤を飲んで昼寝をし
た。うつ病は恐ろしい結果を招きかねない病気だ。

それにしても入院中を懐かしくさえ思うなんて、まったく想定外だ。

4/4(火)あたりから気分が落ち着き、充電の終わったルンバみたいに
“ヨッシャー!”とあれこれ掃除や営繕、強い日差しの下、屋上プランター
の手入れなどを再開。空を見上げたらツバメが自由自在にアクロバット飛
行をしていたが、「一瞬で方向を変える、ああいうツバメの飛び方ができ
ないものか」とジェット戦闘機開発者はマジで研究しているという。狂人
かどうかは知らないが、少なくとも奇人変人だろう。

以前は「天才と狂人は紙一重」と言われたが、今は「天才=狂人」で、
「天才は不適応者。社会的適応性を犠牲にして“創造作用”を行う人」(心
理学者・宮城音弥)だそうだ。アインシュタインもビル・ゲイツもそれら
しい。

小生は創造ではなく自傷他傷の“破壊作用”を行いそうだから、悪性狂気で
タチが悪い。悩ましいこと、この上ない。

そのツバメは代々毎年3月中に来るのだが、今年は4月に入ってからで、今
のところ3羽のようだが、そのうちツバメの天敵であるカラスに対する集
団安保で8羽ほどになるはずだ。

一方で街の制空権を中共のごとくに狙う嫌われ者のカラスもせっせと巣作
りをしており、部材に最適な針金製ハンガーをGETしてうれしそうだっ
た。川崎市では週1回、小物金属、月2回、粗大ごみを回収しており、その
日のゴミ置き場にはベッドからフライパンまで何でもある。最近はどこか
の町で4000万円も捨てられていた。

モノみな芽吹く春。イ・ムジチ合奏団の演奏するビバルディの「四季」の
出だし、春の曲は命の躍動感にあふれて感動的だ。3月は卒業式やお別れ
会、そして4月の始めは入園式、入学式、入社式。花屋によると、この時
期が一番忙しいとか。

社員寮から駅へ向かうピカピカの新入社員の姿は夢と希望に溢れている。
ま、そのうち山あり谷ありの現実を知るのだろうが・・・そこで出世(正
社員)の地獄道(karoshiありき)か、趣味(非正規)の極楽道(行旅死
亡ありき)かを選ぶことになる。

4/6(木)、ゴミ出しのついでに桜堤を散歩。九分咲き、今日で満開にな
るだろう。駐輪場のオッサンから声をかけられた、「久し振りだね、犬は
もう飼わないの?」。

「ペットロスが辛いから・・・もうボクも犬を世話する体力はないしね。
わが家の仏壇は犬の写真だらけで、両親の写真は隅っこになっちゃって
る。おふくろは4年の介護の末に大往生したけど、その時は喪失感はな
かったどころか、ああ、これで俺は生き延びれる、とホッとしたけれ
ど・・・犬は17年間も世話をしたから喪失感は大きいね」

オッサンはインテリ風(死語?)で、測量士の義兄はどこかの有料駐車場
で「ドイツ語の原書を読んでいるオッサンがいた!」とびっくりしていた
が、定年後の男の進路は「人生いろいろ」、多彩なのだろう。

平日なので花見を楽しんでいるのはヂヂババがほとんだが、その比率はヂ
ヂ1:ババ9。ヂヂは引きこもっているか、冥途へ行ったのか、それともバ
バは亭主より友達とおしゃべりしながら花見をしたいのか・・・それは分
からないが、花見の季節以外でも散歩をしているのは1:9で女が圧倒的で
あり、ヂヂはヒッキーが多いようだ。

従兄は奥さんから大事にされ過ぎて(奥さんは従兄に永らく片想いをして
いた)退職後は家事一つせずに終日TVを前にボーっとしているようだ。

一方で小生はカミサンにホームセンターへ連れていかれ、暴れて壊したド
アを直せ、経年劣化で傷んだ風呂場を修繕しろ、「私は長年の便秘で切れ
痔になっちゃったからアンタがやってよ」と、こき使われたり。

ま、老後もいろいろだが、

「痴に働けばナニが立つ。嬢にサオ差せば流される。とかくこの世は面倒だ」

というのは真実だろう。小生にとって女は永遠の謎、数学の難問として有
名なフェルマー=カタラン予想並ではないか。もっとも知らなくても生活
に困るわけではないし、知らぬが仏かもしれない。大体、自分のことさえ
も分からないのだもの、異星人、異性人のことなど分かるはずもないか。

「♪結婚するって本当ですか」、今の小生なら「マジかよ!? よく考え
たのかよ」と言いそうだ。よく考えれば「シ・ゴ・トだから慈愛に満ちて
いた」ナースにケアされた懐かしの病棟日記から。

【2016/11/18】以下「男は辛いよ(2)男は黙って諦める」を作成した。

男女の価値観というか生き方はずいぶん違う。究極的には、女は「キレイ
なベベ着て、旨いものを食べて、面白おかしく暮らす」、男は「職にふさ
わしい服装をし、試練に耐え、一流の職能人を目指す」。

女は現実主義、享楽派、軟派。男は理念主義、精進派、硬派。まるで違う
が、男女が一緒になることで「寛ぎ」と「規律」のある家庭、巣ができる
のだろう。

結婚する前は伴侶候補を「両目でしっかり見よ」、結婚後は「片目で見
よ」と古人は教えた。夫婦であっても価値観、人格は別、所詮は他者だか
ら、対立することは珍しくない。その際は大目に見たり、譲歩したり、妥
協しなさい、ある程度アバウトである方がいい、という教訓だ。

アバウト、寛容、「清濁併せ呑む」は一種の才能なのだが、伴侶が許容範
囲の一線を超えた際、男は諦めるだろう。女は男からの説教を聞く耳を
持っていないから「なにを言っても無駄」と本能的に知っているからだ。

一方、女は諦めずに苦言、説教、「正義は吾にあり」と教育的指導を繰り
返す。自分を中心とした家庭の秩序を守るためだ。

女は、伴侶が好き勝手をしても、自分の掌の範囲内なら大目に見るが、掌
から外れると絶対許さない、伴侶が屈服するまで攻撃する。女は絶対、己
の非を認めないのだ。

こういう事態になると関係修復はかなり難しい。男が改心し、別人に生ま
れ変わらなければ、良くて「家庭内別居」、悪ければ「離縁」、最悪なら
「無理心中」で、家庭は完全に破壊される。

世間の常識では「男女のいさかいは概ね男が悪い」ことになっているか
ら、家庭を維持したいのなら男は改心、あるいは「改心した振り」をしな
ければならない。男にとってそれは一方的な譲歩だが、とりあえず停戦、
休戦し、やがては平和条約にもっていくしかない。

繰り返すが、女は絶対に謝らない、非を認めないから、男が折れるしかな
いのである。

蛇足ながら、男の生涯未婚率が女以上に高いのは、それなりの理由がある
のだ。(2017年4月3日に国立社会保障・人口問題研究所(厚生労働省管
轄)が発表した2015年データでは、男性は23.37%、女性は14.06%で、
2010年からわずかこ5年で男女とも3ポイント以上上昇した)

今や結婚はロマンからディール(取引)、ベット(賭け)、チャレンジ
(挑戦)、ロシアンルーレット(必敗)になってしまった。リスクが大き
すぎるのである。(つづく)2017/4/9

2017年04月09日

◆「聖徳太子」が復活した!

育鵬社編集部



◆厩戸王(聖徳太子)へのパブリックコメントが殺到

聖徳太子の名称をこれまで通りに戻す――3月20日に産経新聞、朝日新聞が
報道し、翌日、各社も一斉に報道した。

焦点となっていたのは、文部科学省が2月に公表した中学校の次期学習指
導要領の社会科【歴史】の改訂案で、日本史上、重要人物の一人である聖
徳太子を()書きにして、厩戸王(聖徳太子)と表記する方針を打ち出し
ていた点である。ちなみに厩戸王は「うまやどのおう」と読む。

これを現行の学習指導要領(平成20年3月告示)通りに聖徳太子をメイン
として、聖徳太子(厩戸皇子[おうじ])と表記することで最終調整が行
われていると報道された。

文科省は、この改訂案に対するパブリックコメント(政策に関する意見募
集)を3月15日まで行ったが、その「総数は1万1210件で、そのうちの4割
にあたる約4600件が『聖徳太子』について」であったという(『つくる会
FAX通信』3月25日号より)。聖徳太子を厩戸王と呼称することに対する、
国民からの強烈な反対と読み取れる。

この件は国会でも問題になり、笠浩史衆院議員(民進党)や松沢成文参院
議員(無所属)が、それぞれの文部科学委員会で質問していた。

こうした反響を受け文科省は、次期学習指導要領案の「歴史用語」の変更
に関して、異例ともいえる方針転換表明を行ったのである。最終的には、
今月3月末に次期学習指導要領は確定して公示される。

◆10年に一度改訂される学習指導要領は、どのように作られるか

そもそも、学習指導要領は、どのように作られるのか。

学習指導要領は、おおむね10年前後に一度、改訂され、その改訂内容に基
づき教科書会社は教科書を編集し直し、学校現場では新しいカリキュラム
(教育課程)に基づき児童・生徒に授業を行う。こうした性格のため、学
習指導要領の改訂作業は、膨大な手間暇がかけられる。

文科省の担当部署は、義務教育を担当する初等中等教育局の中の教育課程
課であり、(1)課長をトップとして、(2)主任視学官、(3)視学官、(4)教科
調査官(国立教育政策研究所に所属)というラインがある。

ここが学習指導要領の原案を作成し、中央教育審議会(中教審)の中の教
育課程部会や教育課程企画特別部会に諮られ、中教審の総会で答申がまと
められる構図である。

今回の歴史用語の変更に関しては、上記の(4)教科調査官(小中学校の教
員出身)⇒(3)視学官(ベテランの教科調査官)⇒主任視学官(文科省キャ
リア)のボトムアップで原案がつくられ、そのまま中教審の各部会や総会
で了承された経緯という(自民党の山田宏参院議員の『言論テレビ』3月
10日放送などより)。

◆歴史用語の変更は「勇み足」?

教科調査官や視学官は、小中学校の教員出身者であり、「アクティブラー
ニング」といった教科をどう教えるかの教育方法についてはプロ中のプロ
であるが、歴史用語の詳細にわたる機微については、歴史教育に造詣の深
い専門家の意見を聞く必要がある。

仮に、中教審の各部会を含め、歴史用語の変更に関して専門家から詳しい
ヒヤリングを重ねていなかったとしたら、勇み足だったのではないか。

 その一方で次期学習指導要領案では、世界史重視の観点から「ムスリム
商人」(イスラム教徒の商人)という用語を新規に加えるなど、専門家か
らのヒヤリングの形跡もうかがえる。(続く)

2017年04月08日

◆シンガポールにて思うこと

Andy Chang      



シンガポールに来て1週間になる。ロスから飛行機で20時間かけて
常夏の国に着いたら夏ボケと時差で生活のテンポが遅くなってしま
ったように感じる。世界各地で起きている時事が望遠鏡で見るよう
に遠い事としか思えない。

パソコンを開いて見たらホワイトハウスではスティーブ・バノンが
国家安全保障会議から外されたとか、北朝鮮がミサイルを発射した
とか報道している。シンガポールにいると対岸の火事を見ているよ
うだ。アメリカに居ると毎日がトランプのニュースでウンザリだが、
シンガポールに居ると他人事だから平気でいられる。

それにしても北朝鮮のミサイル発射でトランプの制裁は必ず起きる
と思うのに日本のニュースは豊洲問題や森下学園、安倍首相夫人の
関与の有無で騒いでいる。今にも北のミサイルが飛んでくるかもし
れないのに呑気なものだ。アメリカが金正恩を制裁すると言ったが、
金正恩がミサイルを発射したのだから制裁は必ず起きるとみてよい。
シンガポールの新聞を見るとローカルニュースは大したことはない。
それだけ平和な国と言える。

●差別の少ない国

シンガポールはいろいろな人種、言語と宗教が入り交ざった国だ。
漢民族が人口の8割で仏教と道教が主な宗教だが、マレーシア人は
マレーシア語を話す回教徒でインド系人はタミル語を話す人が多い
らしい。国民の殆どが最低2つ以上の言語を話し、英語はお互いの
共通語である。

こんな雑多な環境でも差別待遇とか抗議デモは起きない。アメリカ
ではテロ分子の入国を禁止するためトランプが中東6か国からの入
国ビザを一定期間禁止すると言い出して問題になったが、シンガポ
ールでは回教も道教も仏教もあり、人々には信仰の自由がある。

原語についていえば漢語が主体だが、漢民族は多言語の民族だから
いわゆる北京語(マンダリン)の外に福建語、広東語、客家語などが
ある。教育制度は小学校1年から2つの言語教育で、学生は北京語、
マレー語、タミル語などを選べる。学校は北京語が主体である。

●独裁的な民主主義

60年代にマレーシアで起きた排華運動で漢民族が追い出されてシ
ンガポールを建国したとき、リークアンユーはかなり厳しい規則を
作ったのでシンガポールは独裁的国家だと批判された。たとえばチ
ューインガムを禁止し、タバコの吸い殻を捨てたら罰金、痰唾を吐
いたら罰金などと言われていた。

当時は街角で小便するとかゴミを捨てたりするケースが多かったからであ
る。それが独裁制度で改善した。今のシンガポールは清潔で平和な民主国
である。

日本でも中国人の多い地区では町が汚いと言う。こんな状況を改善
するにはリークアンユーのように厳しい規則を作る必要がある。シ
ンガポールは建国して50年でこのような悪習をすっかり改善した
と言える。

ところが今回シンガポールに来たら、道端に座ってタバコを吸って
いる人を方々でみかけて驚いた。タバコを吸っても吸い殻を捨てた
わけではないが、タバコの灰は地面に落としているらしい。

去年までは見かけなかった現象だから、リークアンユーが亡くなっ
て数年たって制度が緩くなったのかもしれない。一昔前まではシン
ガポールは独裁的で住み辛いとも言われていたが最近は政府の規則
が緩和されて暮らしやすくなったのか。この変化は良いことか悪い
ことか、簡単に判断できない。

●民主主義は一定の規則が必要

タバコを吸うのは構わないが吸い殻のポイ捨ては禁止、これが今の
シンガポールらしい。新聞を読めばタバコは禁止しないがマリファ
ナは絶対禁止だ。

シンガポールと違ってアメリカではマリファナを合法化する州が増
えている。アメリカは民主主義国家で自由と平等を尊重する国だと
言うが、麻薬も禁止できないし人種差別、男女差別などの抗議デモ
が毎日のように起きる衆愚政治になった。

マリファナを合法化すれば当然のように常用者が他の麻薬を試すよ
うになり、麻薬がどんどん蔓延る。だから麻薬密輸の違法入国が絶
えない。マリファナ禁止の規則さえ作れないアメリカとマリファナ
を厳しく取り締まるシンガポール。シンガポールは規則の厳しい民
主主義で、アメリカは放漫な民主主義だとしたらどちらが良いか迷
ってしまう。

民主主義とは自由と平等だがアメリカのような無制限な自由はダメ
だ。制限が厳しすぎたら独裁国家になるが、アメリカよりも最近の
シンガポールのように規則がある民主のほうが理想的な民主国家に
近いのではないか。これがシンガポールに来た私の感想である。

2017年04月06日

◆「農奴」と違った江戸時代の「農民」

MoMotarou



欧州の「農奴」と違った江戸時代の「農民」

この意識(西洋優越)を根底から挫くために本書を書いた。同時に日本の
歴史水準に対する再認識を迫るためである。ーー『驕れる白人と闘うため
の日本近代史』 松原久子著

                 ☆彡

 <鎖国日本には革命も戦争もなかった。250年の平和を保ちつつ、欧米
とは正反対の立地条件のもと、正反対の思想に基づいて高度な知的水準を
もった文明を築いていた。>(同書)

■「便利」と「正邪」

進歩主義的考えに浸ってしますと、古いものは悪かったという自虐的な考
えに染まっていくような気がします。明治は古い封建的な江戸時代より
「全部良い」という考え方もある。

「西洋」は「アジア」より優れている、白人は有色人種より“凄い!”とい
う考え方もある。恐らく前の戦争に敗れてから、更に激しくなってきたの
でしょう。所謂占領政策に寄って。英国首相のチャーチルが米国の占領政
策を見て「百年は影響が残るだろう」と言ったそうです。

■「勝った方が正しく、負けた方は邪(よこしま)」

ウエストファリア条約(1648)でしたか、「戦勝国は敗戦国の憲法を変え
てはならない」という規定があったとか。それならGHQマッカーサー等の
やったことはこの規定に反する事になります。しかし、この条約などが、
所謂「白人」間だけに適用するとすれば、有色人種である日本は「適用
外」となります。なるほど!

そこら辺を鋭く突いているのが『驕れる白人と闘うための日本近代史(松
原久子著)』でしょう。昭和天皇が最初の記者会見で述べた「戦争の原
因」も人種問題に触れられました。

■欧米と組んだ「シナ・朝鮮」

ところで「江戸の日本」は「その他世界」から見て「悪」であり「遅れ
て」いたのでしょうか。ここら辺が最近私が疑問に思ってきたことであり
ます。「人種的偏見」の点から見れば有色人種である日本人は常に「下位
に」置かれます。また中華思想の点から見れば、我が国はシナや朝鮮の
「属国的周辺国」になります。 

 ”日本を見下す”という点から考えれば、中国朝鮮と白人社会は共闘でき
るのであります。先の戦争で、シナの蒋介石や毛沢東が「欧米」に付いて
日本と“敵対”したのも納得できます。

誤算は、負けた我が国が“何故か”彼らを凌(しの)いで、所謂「大国」に
“再び”なったかという事でしょう。「アヘン戦争」でコテンパンにやられ
たシナは白人との「一戦」には戸惑いがある。この心理は現代でも生きて
いる。

■地球が逆回転し出した日1853 其の9日目

「農奴」の欧州・「農民」の日本 (2)

(転載 長文失礼)『驕れる白人と闘うための日本近代史』 松原久子著
より タイトルは小生

<<それでは、鎖国時代の日本の農民の状況はどうだったのだろうか。

 彼らもまた、数からいえば日本社会の最大の集団であった。3000万の人
間を養う食糧を確保するためには、多くの人手が必要であった。日本の農
民も当然村に住み、田畑を耕した。ここまではヨーロッパの農民と同じで
ある。

◆「農民」の地位・身分

しかし日本の農民は、庄屋や地主の横暴の犠牲になる心配はほとんどな
かった。それどころか、彼らは自立していたのである。これはヨーロッパ
の農民には生涯体験できなかったことである。

大切な食糧の生産者である農民には、日本では確固たる地位が与えられて
いた。当時の日本の社会は、士農工商という四つの階級に分かれていた
が、農民は武士に次いで2番目の地位にあったのである。

◆丁髷(ちょんまげ)だが自立した村落共同体

日本のいたるところに自立した村落共同体が作られた。どの村にも議会で
ある「寄り合い」があった。寄り合いでは、メンバーの中から代表者一人
と、二人の委員が選ばれた。彼らの役目は対外的に村を代表することだった。

特に年貢、つまり納税の問題について、村の人々の意見を代弁するのが彼
らの任務であった。税の額は、米で計算され、脱穀し俵に詰めた米が納め
られた。これは村ごとに毎年異なり、作柄に応じ、収穫を基準にして定め
たので、同じ領内の隣り合わせた村でも異なり、年々の豊作凶作により加
減された。

◆最大限の公正を期した「税体系の整備」

税の問題はどの社会においても核心的な問題である。国には行政という仕
事があり、それを遂行していくために、税といったものが必要であるとい
うことは、どの社会でも、原則的には納得している。しかしその税の額が
いつも厳しい対決の火種となる。国が要求する額と住民が納得のいく額と
を調停することは決して容易なことではない。

日本では、最大限の公正を期した税体系の整備が試みられた。土地の地
味、日光の当たり具合、灌漑の効率などを考慮して全ての水田が測量され
た。米による納税額の査定基準の公正と公平が保たれるよう知恵がしぼら
れた。

◆協議の対照だった「税額」

ここで特に強調したい重要なことがある。それは日本では、税の額は決し
て農民の頭越しにお上によって一方的に決定されたのではない、というこ
とである。納税額を決める際に、農民は村の代表者を通して協議・決定に
参加する権利を持っていたのである。

このあたりのことを、私は児玉幸多氏の『近世農民生活史 新稿版』(一
九五七年 吉川弘文館刊)および大石憤三郎氏の『近世村落の構造と家制
度』〈一九六八年 御茶の水書房刊)から学んだのだが、日本の全住民を
養っていくために必要な米は一年に大体600万トンであった。

                ☆彡

戦後GHQによってやられた「洗脳」や日本人によって成された「東京裁判
史観」の定着。欧米化した日本人の「脳」には、欧米人向けに書かれた本
の方が、“思い込みの壁”を乗り越えやすいかも知れない。

『驕れる白人と闘うための日本近代史』の著者松原久子さんは現在八十才
代(米国在住)と思われます。お生まれは京都の織田信長公を祭った神
社。この情熱的活動もその影響があるのでしょう。原著の副題は「真実と
挑戦」(書名は『宇宙船日本』1989 ドイツ語)であります。インター
ネットが発達した現代、回線を使って何とかお声を聴きたいですね。チャ
ネル桜かDHCシアター辺りには挑戦して欲しい。

<<欧米人の優越感を覆すためにドイツ語で出版された本書が、今度は日
本人の劣等感を打ち破るために日本語に翻訳された。(後書より)>>


   

2017年04月05日

◆「措置入院」精神病棟の日々(22)

“シーチン”修一 2.0



4/2(日)朝、散歩に出かけたら桜が六分咲きになっていた。ここ2日間ほ
ど氷雨が続いたので開花はしないだろうと思っていたから、うれしい誤算
だった。

結構な人出で、町会の甘酒サービスや農協の花市場、お囃子連による笛太
鼓なども花見を盛り上げ、飲食店やコンビニなどの食品店は店頭にビール
などの飲み物や鶏唐揚げなどのつまみを並べている。ああ、雨天順延で今
日が街の「桜祭り」なのだ。

花見客は年々お行儀がよくなっている。ブルーシートを敷くにも、いつの
間にか暗黙のルールができたようで、歩行者の邪魔にならないように配慮
している。日本はいい国だ。

小生のような現役バリバリのキチ○イもしっかり保護され、高額医療費の
還付はあるし、医療費の本人負担はナント1割に下がった。喜ぶべきか、
悲しむべきか・・・支える人から支えられる人になったのだ。

(理性的に考えれば皆そうなるものなのだが・・・そうなってから皆「ま
さか!?」と愕然とする。体験しないと分からないことばかりで、死んで
からも死を受け入れられないで迷う霊魂は少なくないようだ)

小生など“社会のお荷物”ばかりの集う病棟日記から。

【2016/11/17】ホールでシコシコ日記を書いていたら、これからOT(作業
療法)に出かける40歳ほどの女性が「書くのがお好きなんですねえ」と声
をかけてきた。

「はい、趣味です。一日中書いています。でもカミサンとはほとんど話さ
ないので、意思の疎通に欠けてしまいます。ですからボクのOTの目標は、
『人付き合いの練習をする』です。今、おしゃべりを訓練中です」

こう答えたものの、饒舌、滑舌になったら俺が俺でなくなりそうだ。

10:30〜11:10、「心理検査」。アルツハイマーとか呆けの検査のよう
だ。単純な内容だが、慣れていないので疲れる。14:00、Dr.来、検査結
果は「まったく問題なし」とのこと。明日はナント2時間の心理検査があ
る。何をするのだろう。

読書で感動した個所を筆写するが、コピーがあれば10分で済むところを1
週間もかかってしまった。その分、熟読できたから、「ま、良しとしよ
う」と思うものの、いかにも生産性が低すぎる。

15:45〜16:30、カウンセラーの“ピーコック”による「心理面接」。Dr.
同様、「断酒するしかない」と言い、ナース2人も「断酒して悪いことは
一つもない」と追撃してくる。

「お、お、俺の楽しみは何なんだ、どうしてくれる!」と叫びたいが、い
かんせん多勢に無勢、孤立無援だ。「世界の片隅で飲酒を叫ぶ」・・・つ
いに我は屈するのか。悩ましいことこの上ない。

ホールでは40代の男3人がAKB48のカタログを見ながらアーダコーダと品評
会をしていた。まるで花魁の品定めみたい。反社会的なキチ○イの小生が
言う資格はないが、ほとんど中2レベル。多くの仕事は中卒、あるいは必
要に応じて「+専門学校 or 職業訓練所」でいいのではないか。

【11/18】10:15〜12:05、心理検査でぐったり。理系というか算数の問
題を口頭で言われ、暗算で答えるのはとても苦手、苦労した。鉛筆と紙が
あればさっさと解答できるのだが、メモリーが劣化しているのでどうしよ
うもない。

憔悴しきってホールへ戻るとカミサンが待っていた。お菓子の差し入れな
ど。ひも付きのスニーカーはひもで自殺しかねないから差し入れ不可だっ
たという。

小生の経験では、首を吊るための素材はタオルなど軟らかいものを選ぶべ
きだ。まったく痛みを感じることなくスーッと気が遠くなる。万一、運悪
く(運良く?)早期に発見され、蘇生した場合、タオルでさえ喉が痛んで
出血し、1週間はまともにはしゃべられないのだが、ひものような細いも
のだと回復までに数週間はかかるだろう。

生き恥をさらさないように手引する「終活・自死・安楽死コンサルタン
ト」という仕事は必要ではないか。藩にもよるのだろうが、武士は子供の
頃から切腹の作法を教えられたという。しっかり学んでいないと腸がド
バっとはみ出して現場はとても汚くなるという目撃レポートを読んだこと
がある。

練炭を囲んで「みんなで渡れば怖くない」というのも、なんか邪道だし、
硫化水素も他者に迷惑をかけるから格好よくない。まあ、首吊りも失禁す
るから・・・美しく死ぬのはなかなか難しい。「大義に殉じる」など美し
く散りたいが、なかなかそういう機会はあるものではないし。凡夫は病院
ベッドで死ぬしかないか。

明日はDr.面談なので、資料として「男は辛いよ(2)男は黙って諦める」
を作成した。(つづく)2017/4/3



◆罪にならない

室 佳之



結論から言えば「罰する規定がないので罪にならない」

刑事法の大原則に「罪刑法定主義」というものがあります。

刑罰を科すことは(事前の捜査も含めて)ある意味最大級の人権侵害とも
言えます。なので、何をすれば捕まるのか、何が犯罪となるかはあらかじ
め法律で明らかにしなければなりません。

昨年6月3日に公布、施行されたヘイトスピーチ規制法には罰則規定があ
りません。そのため、発言者を罰するのであれば、その発言が刑法など他
の処罰規定に触れる必要があります。

今回の「モンゴルに帰れ」は、脅迫罪(刑法222条1項)の「身体等への害悪
の告知」や、侮辱罪(同231条)の「侮辱」(バカだとか間抜けだとか、外部
的な名誉を害する内容の発言)には当たらないので、犯罪不成立。罰する
なら、事前に立法化する必要があるということ。

ついでに言うと、その前の「はっ倒すぞぉ、こらぁ!!』は、@本人に声
が届いていない可能性があり、身体に対する害悪の「告知」と言えるかど
うか微妙、

A酔っ払いの冗談なのは明らかなので「故意」に欠ける点で不成立。
ただし、脅迫罪は相手を畏怖させる(怖がらせる)つもりで言葉を発すれ
ば、たまたま相手が豪胆な人で、効果がなくても成立する犯罪なので、ご
注意を。

2017年04月04日

◆「措置入院」精神病棟の日々(21)

 “シーチン”修一 2.0



入院以来4か月以上も続いた下痢がほとんど止まり(ありがとう!「正露
丸」)、少しずつ体力が回復してきたので3/30にはガレージの屋根を修理
した。足元がまだ怪しいので脚立上の作業はかなり怖かったが、花びらを
吹き飛ばす春の強風でも車庫用の塩ビ系ガラスネット波板がバタバタする
ことはないだろう。

自分で自分を誉めてやりたい(誰も誉めてくれないので・・・)。

これで3か月の入院中にたまった営繕作業は99%終わり、ようやくホッと
した。仕事を残していると心が落ち着かない性分なのだ。このためか翌朝
はとても気分が良く、花屋で今年初物のポトスを3鉢買ったが、30年も長
生きしていたわが家のポトスも入院中に絶滅してしまったから、これで小
生のポトス喪失感はかなり癒されるに違いない。

レジを終えて店を出ようとしたら奥さんが「赤ん坊を連れてきたから見て
いって」。生後5か月、5キロの女の子、「このピンクのヨダレカケ、奥様
からいただいたものですよ」。赤ちゃんは電動ゆりかごの中ですやすや
眠っていた。結婚10年以上たってからできた子だから、奥さんも旦那さん
もとてもうれしそうで、こちらまでうれしくなる。Spring has come,
happy come, come、いいことだ。

朝食後に旨いコーヒーを楽しみながら産経を読んでいるとピンポーン。
1950年代から80年代の流行歌(演歌やポップス、ま、懐メロ)を集めたCD
特集(12枚×15曲≒180曲ほど)がアマゾンから届き、さっそく聴いてみた
が、わが青春(かなりの凄春だが)を思い出し、あの頃は小生のみなら
ず、日本全体が純粋というか、初心(うぶ)だったんだなあなどと感慨に
浸った。

小生の若い時の狂気は為政者とか大人とか体制への反発はあったが(良
性)、老いた小生の今の狂気は反発というより憎悪とか自殺願望、自滅願
望が強く(悪性)、16年前(2000年)の自殺未遂後は半年ほど、うつ状態
が続き、ヒョイっと自殺しかねず、電車のホームを歩くのがとても怖かっ
た。死神の指嗾による“飛び込み願望”・・・

会社、家族、利用者、鉄道会社などへの迷惑を思うと「やってはいけな
い」と自制心が働いたから良かったが、今はそんな初心な心、真っ当な心
は消えてしまったようで・・・それが怖い(末期)。

人は病気になると、その病気について大いに学ぶものだ。小生は13年前
(2003年)に胃がん切除手術を受け、上手く食事が摂れなくなったのでそ
の筋の本、「消化器系手術後の食事療法」とかで勉強した。

今はうつ病なので福島章(精神科医、大学教授、容疑者の精神鑑定もして
いる)著「犯罪心理学」を読んでいるが、ケーススタディを読んでいく
と、あまりにも自分そっくりで絶望的な気分になったりする。

外資系一流企業で高卒ながら真面目で頑張り屋の39歳男Dは先輩を追い抜
き大出世したが、そのポストの重圧で発狂してしまう。

<Dのうつ病の発病には、遺伝負因(自殺者・精神病者がいる)、病前性
格(典型的な執着気質)、発病状況(昇進・転勤・転居・親の死など)な
ど、多くの因子が関係している。その上、彼は律儀で責任感の強い人間で
あったから、抑うつ状態に陥っても、「しばらく休養して出直そう」など
とゆとりを持って考えることができず、自分なりの努力――すなわち“あが
き”――を重ね、結局は自分が自分の思いのままにならないという不全感に
絶望を深める、という悪循環を招いたのである。

これも反応性うつ病の典型的なケースである>

小生そっくり。小生は基本的にアバウトなのだが、仕事(文筆、記事)に
関しては職人のようにクソ真面目、神経質、几帳面で、上記の文章にある
「執着気質」そのもの。手抜きをしない、できない、したくないというタ
イプである。遺伝負因については、調べればもっといそうだ。

疲れ果てたDは、この際、退職して故郷で実家の農業を継ごうと思うよう
になったのだが、奥さんの猛反対に遭う。「犬は人につく、ネコは家(土
地)につく」とよく言われるが、女は本質的に大地に根を張っており、住
み慣れた(多くの友達もいる)ところを離れることをとても嫌がるのだ。

<妻との口論が殺人(絞殺)という行為にまで発展した心理はよく分から
ないが、妻が農村を嫌っていて、Dの退職にも強く反対したこと、その際
にかなり激しい言葉でDを侮辱したことなどがわずかに記憶されている。

しかし、それだけでは、15年間を仲の良い夫婦として暮らしてきて、二人
の子供まである妻を殺す動機としては薄弱であると言わねばならない。

Dはこの時、かっとして、情動の嵐のとりこになったのであろう。平生で
あればその情動の勢いにも抵抗して、自分の行動を抑制できるはずである
のに、うつ病によって精神の統合が解体していたため、重大な行為にまで
盲目的に走ってしまったのだと考えられた>

小生は紙一重で殺人とか傷害事件にならなかっただけだ。怖ろしいことで
ある。次の話には泣けてしまった。

<精神鑑定の結果は「反応性うつ病」「病的情動」のふたつの精神の障害
によって心神耗弱の状態にあったと判断したが、裁判所はこの鑑定を認め
ず、懲役4年の実刑を申し渡し、Dはその一審判決に控訴せずに服した。そ
れは、彼が当時なおうつ状態にあって、自責の念と悪い自分を罰したいと
いう欲求が強かったためであったとも解せられる>

Dは本質的に「いい人」なのだ。小生も小賢しいが、そこそこいい夫、い
い父、いい息子であったと思うし、今は本質的には「好々爺」だと思う。
ただ、いつもは穏やかな休火山であっても、御嶽山のように突然噴火しか
ねい、本人も周囲もそれを予知できないから厄介である。そのことを常に
心に留め、自分自身を警戒していないととんでもないことになりかねない。

セウォル号 浮かび上がって クネ沈む

感情の 赴くままに クネ叩き 亡国目前 悔やんでもムダ

諸行無常、一寸先は闇、明日も穏やかでありますようにと祈るしかない。
(つづく)2017/4/2

2017年04月03日

◆『はっ倒すぞぉ、こらぁ!!』は脅迫罪になる?

室 佳之



大相撲大阪場所は、稀勢の里の劇的な優勝で幕を閉じた。それはそれは感
動的なもので小生も胸打たれるものがあった。

一方で、千秋楽から数日経って、ようやく照ノ富士に対する報道が、多少
でも出てきたことは遅きに失したとは云え大事なことだと思う。照ノ富士
を熱烈に贔屓しているわけではないが、思うところを書いてみたい。

14日目の取り組みにおいて、大関再昇進に後がなくなった関脇の琴奨菊
に対して、大関の照ノ富士は立ち合い変化して勝利をしたものの、大阪府
立体育館内は怒号の嵐となり、客によっては『モンゴルへ帰れ』と叫ぶに
至った。直後の日馬富士はヤジのために集中出来なかったとのこと。

さらに翌日のスポーツ新聞にその『モンゴルへ帰れ』の文言が出たこと
で、事はヘイトスピーチという批判が出るまでになっている。

小生も『モンゴルへ帰れ』は、心無いヤジだと思う。ところが、ヘイトス
ピーチ云々の話題が出た時にふと思ったことがある。

小生は6日目の大阪場所を観戦してきた。斜め後ろの升席にほろよい気分
のおじさんが、力士へ向かって色々と叫んでいた。何人かには『●●〜!負
けたら、はっ倒すぞぉ、こらぁ!!』と叫んでいて、その都度周りで笑い
が起きていた。

小生も大阪らしいなぁと感じていたが、ヘイトスピーチ報道に接して、
ん?となった。『モンゴルへ帰れ』がヘイトスピーチだったら、この
『はっ倒すぞ、こらぁ』は脅迫罪にならないのかという素朴な疑問。常識
的に考えれば、くだんのおじさんが本当に関取をはっ倒す訳もなければ、
はっ倒せるような体格でもないから、誰もがそれは冗談だと思って聞いて
いる。当然、脅迫罪で捕まるようなことはないだろう。

では、『モンゴルへ帰れ』を発した人はどうなのだろう?

本気ならアウトだが、冗談ならセーフ?

本気でも冗談でもアウト?

本気でも冗談でもセーフ?

小生は専門外なので専門家がいらっしゃれば、是非伺ってみたい。なんだ
かヘイトスピーチという言葉が出て来てから、何でもかんでも窮屈な感じ
がする。

単純に『心無いヤジはやめろよ』と云えばいいのを『ヘイトスピーチ』と
尤もらしい用語を使うからややこしくなる。

少し遠回りはするけれども、相撲観戦歴2年ながら、あれこれ書いてみる。

照ノ富士は、昨年の5月場所でボロ負け(2勝13敗)した後、この半年く
らい相撲が変わったと小生は一人で主張し続けていた(もっとも聞き手は
家内くらいだったが)。奇をてらわず、強引な取り方をしない、地道な稽
古に励んでいるのだろう。

結果は出ていないが、これはきっと復活してくるだろうと。案の定、今場
所は序盤から好調だった(なのに、小生が観戦した6日目は高安に一方的
に敗れてしまった)。

今回の14日目の立ち合い変化についての報道の仕方に2つ気になったこと
がある。

まず、照ノ富士の変化にみんながみんな批判的だったのに、何故千秋楽の
稀勢の里の変化には批判どころか大絶賛なのか。本割では不成立も含め、
稀勢の里は立ち合い2回とも右に左に変化した。

それも照ノ富士より格上の最高位横綱であるにもかかわらずである。もち
ろん、左肩に大怪我をして、とても真っ向から勝負できないからとの理由
はよく分かる。

それなら、照ノ富士が13日目の鶴竜戦で左膝の怪我が再発し、14日目以降
歩くのもやっとだったことは誰も擁護しないのか。千秋楽の本割と優勝決
定戦の二番を見ると、稀勢の里が頑張ったのはもちろだが、照ノ富士の足
が全くついていっておらず、いとも簡単に倒されていた。

そう考えると、琴奨菊戦はまともに勝負できなかったのではないか(実際
には直前まで変化を考えていなかったらしいが)。ただし、小生は上位の
力士が立ち合い変化することを良しとしていないことを付け加えておく。

もう1つは、琴奨菊の不甲斐なさではないか。北の富士親方が解説で辛う
じて触れてはいたが、そもそも14日目までに5敗しているし、立ち合いで
のはたかれ方もあっけなさすぎる。上述の『負けたら、はっ倒すぞぉ、こ
らぁ!!』じゃないが、それくらいの意気で観客も厳しく琴奨菊を見てや
らなきゃならないのではと思う。

総じて考えてみると、近年無意識に相撲報道が日本人贔屓の空気を作り、
ファン一体となって無言(むしろ有言?)の圧力を外国人出身力士に与え
ているのではないか。今朝のラジオニュースで、ある評論家が、モンゴル
出身力士達は近頃大変肩身の狭い思いをしていると語っていた。

白鵬などは、つい数年前まで記録を破るごとに皆が応援していたのに、最
近は掌を返されたような感がある。照ノ富士は千秋楽後のインタビューで
『目に見えるつらさと目に見えないつらさがあるんだよね。それを表に出
すか出さないかです』と答えた。

思い出したい言葉がある。昨年初場所に琴奨菊が初優勝した際の八角理事
長の言葉である。

『日本出身も外国出身もない、頑張った者が優勝する。モンゴル出身の強
い3横綱がいてからこそ(今は)ある。なおさら、この10年は外国出身
力士が頑張った』

この言葉を原点にすれば、上述の『モンゴルへ帰れ』発言など全てのモヤ
モヤを浄化させてくれるような、そんな心持ちにさせてくれると思うのだ
がどうだろう。

最後に、あまり外国人力士ばかり強調するのは却って良くないとは思いつ
つ、小生なりに注目力士を紹介したい。

阿夢露:ロシア出身。幕内から十両、ついに幕下筆頭まで下がってしまっ
たが、寡黙な表情に悲壮感が漂い、どこか古武士に見えてしまうほど応援
したくなる。

大砂嵐:初のアフリカ大陸(エジプト)からの関取。ラマダン中は断食し
てでも相撲を取るそうな。荒っぽいが力強い。

臥牙丸:ジョージア出身。巨漢を活かして、ひたすら前へ。はたかれると
表情いっぱいに悔しがり、時に相撲道に反して対戦力士を睨みつけるが、
それもよい。

栃ノ心:同じくジョージア出身。臥牙丸とともに柔道出身で当時臥牙丸に
は負けなかったらしい。まわしを取れば豪快に釣技を繰り出せるが、最近
怪我が多く心配だ。

魁星:ブラジル出身。大柄だが、真面目な性格、柔らかい表情なので、
つい応援したくなるが今場所は怪我でイマイチだった。

千代翔馬:モンゴル出身。ここ1年一気に幕内へ上がってきて、格上の力
士も絶対に油断できないだろう。技が多彩で予測がつかない。

逸ノ城:モンゴル出身。2年ほど前に急上昇したが、今はもがき中か。
巨漢だったが体重を一気に落として初心に立ち返って相撲を取っている感じ。

碧山:ブルガリア出身。これまた巨漢で、ツッパリの威力は時に上位陣
もタジタジ。琴欧洲と同様、綺麗な顔立ちで、女性ファンも多いことだろう。

荒鷲:モンゴル出身。はじめ、千代翔馬と顔の区別ができなかった。ここ
最近、横綱泣かせで侮れない。今場所は途中休場してしまい残念。

蒼国来:中国出身となっているが、内モンゴルの出。人を喰ったようにす
ばしっこく、対戦力士はやりにくそう。自分の形になると、豪快に釣技も
見せる。

貴ノ岩:モンゴル出身。ガチッとハマった時は、一気に勝負をつけられる
強さがある。初場所の稀勢の里の初優勝は、白鵬を破った貴ノ岩がいたか
らこそ叶った。

玉鷲:モンゴル出身。32歳だがインタビューの時は童顔のような可愛らし
い一面を見せる。ここ数場所は三役を守っており、横綱大関陣を倒す力強
さがある。

大関、横綱陣は割愛する。ただ、親方3人に触れておきたい。

1人目は鳴戸親方(琴欧洲)で未だに人気は衰えず、場所中も人だか
り。しかし、何より落ち着いて的確に説明できる解説が素晴らしい。必ず
語尾が、『〜ですね』と柔らかくなる。

2人目は大島親方(旭天鵬)。モンゴル出身だが日本国籍取得。とにか
く、そこらへんのおっちゃんのような喋り方で、どうやったら身につくの
だろうと思うほどの日本語力。1年ほど前、稀勢の里が誰かに負けた際、
解説で『やっぱし、なぁんか少しモヤモヤぁっとしたものが、あったん
じゃないですかねぇ!?』ってコメントしたのが忘れられない。

3人目は、昨年小生より若くして亡くなられた間垣親方(時天空)。悪性
リンパ腫で無念の引退後、闘病生活をしながらもNHKの解説をされてい
た。すごい精神力。合掌。


2017年03月31日

◆「措置入院」精神病棟の日々(20)

“シーチン”修一 2.0



「またやっちゃった・・・」

JR駅からたった150メートル、街の中心を東西に流れる清流は両岸を桜並
木に飾られ、桜が開花する春には住民はもとより近隣の人々で賑わう。か
つては駅前通りには書店が2つ、古書店が1つあったが、今はすべて廃業
してしまい、文化の香りがまったくしない街にとって、清流は住民の自慢
の種、誇り、憩いの場、吟行の散歩道であった。

商店街のSさんが嘆く。「この街は暮らすには最高だが、商売にはまった
く不向きだよ」

北は多摩川に、南は多摩丘陵に遮られ、東と西にはJRと交差する小田急
線、東急電鉄の駅があり、そこにはそれなりに繁華な小都会があるし、30
分も乗ればデパートの林立する町田、新宿、渋谷、横浜などにも行けるか
ら、地元で買うのはほとんどが食品くらいだ。Sさんの嘆きは商店会の嘆
きでもある。

その清流と桜並木が街の発展を阻害しているとして、古からの地主が代々
議員を務めている町議会と町長が「清流の暗渠化(地下に水路を造る)と
桜並木の整備(事実上の伐採)によりショッピングセンターやオフィスビ
ルを誘致し、街の発展を促す再開発計画」を決議したのは昨年の夏だった。

「桜堤保存会」「多摩の自然を守る会」の人々などが反対の声を上げた
が、いつしか切り崩しにあったのだろう、小生が酒乱発狂で精神病院から
退院したこの春の今では誰も表向きには反対を唱えなくなった。

ペットロスの影響もあり、小生は愛犬とともに毎日のように散歩した桜堤
が消えることを悲しみ、やがて密室で再開発計画を進めてきた町長や議
長、そしてゼネコンの走狗となって議員や有力者(皆大地主)を買収ある
いは懐柔してきた地元のM建設社長を激しく憎むようになっていった。

彼らが再開発を云々すること自体が矛盾している。彼ら地主が駅周辺を占
拠し、建物が朽ち果てようが放置したままで、デベロッパーが土地を売っ
てくれ、貸してくれと何十年もアプローチしたものの、かたくなに節税の
ために拒否し続けていたのだ。中には門柱に「不動産関係者立入禁止」の
看板を掲げている旧家もある。

それが急に「再開発」に乗り気になったのは、わが街の不動産ミニバブル
が影響している。そのお陰で路線価が上がり、今が売り時、貸し時、しか
も大手デベロッパーが「自己資金ゼロでOK、30年間、土地を活用してビル
やマンションを建てれば弊社が30年間借り切ります、賃貸料保証」と煽り
に煽ったからだろう。

その先鞭をつけたのはわが家の本家である。小生は記者時代、旅行産業と
いう限られた世界ではあるとはいえ、凄まじい数の人間に接したが、自分
より頭がいい奴、「コイツには勝てないな」と思ったのは10人ほどだろ
う。彼らは知識、知恵(智謀、先見の明を含む)、度胸(山っ気、断行
力)という3つの面でとても歯が立たないという人なのだが、そのうち2人
は東大出(東大出はバカが多いが、たまには優秀でまともな人もいるとい
うこと)、同じく2人は本家の惣領(そうりょう・総領)3代目と4代目で
ある。

その4人は必ずしもいい人というわけではなく、特に本家の3代目(小生の
従兄。小生の父の兄=小生にとっては伯父さんだが、伯父さんも優秀な起
業家だったものの時代の先を行きすぎ、資金繰りが上手くいかずに50歳ほ
どで自殺した。

小生の母方の一番仲良かった従兄も10年ほど前に自殺しているが、小生は
両親からそのマイナス遺伝子を受け継いでいるようだ)と4代目(3代目の
長男、税理士資格保持)はともに外面(そとづら)は悪い(小生は苦手だ
し、2人とも愛嬌がない)が、実に利に聡く、慎重すぎるほど慎重だが起
業家精神にあふれ、小生が知っているだけでマンション2棟、大駐車場2か
所を経営し、数日前にはわが街で初めてオフィスビルを竣工した。

街の大地主たちは3代目がマンション経営に成功すると皆マンションを建
てた。皆モノマネばかり。今回の再開発計画も、もしかしたら本家が発信
源かもしれない。

いずれにしても「町長と議長は絶対許さない、絶対白状させる」と決意
し、父が二重金庫の奥深くに隠していたU.S.M1カービン自動小銃(父が米
軍座間キャンプの警備員(Security Guard)、憲兵隊補助員(Military
Police)をしていた時、軍需物資の横流しもしていたから、その際にブ
ローニング拳銃とともに護身用に入手したのだろう。

当時、キャンプ座間周辺では黒人兵の強姦事件が多く、母によるとわが家
も襲われそうになったそうだ。黒人兵用の慰安所が整備されていなかった
のかもしれない。なお父は金庫の番号を跡取りの小生にだけは教えた)を
持って朝食時に桜堤に面した町長宅を襲撃、バラバラっと天井を連射し、
全員を床に伏せさせると、町長に議長を電話で呼び出させ、2人揃ってか
ら家人を解放するや高塀の屋敷は機動隊に囲まれた。

2人を後ろ手錠と腰縄で拘束し、ビンタをくらわしてから今度は床に連射
して脅し、再開発計画の一部始終を白状させた。“越後屋”は菩提寺の庫裏
新築工事で味をしめたM建設だったが、背景は分からなかった。地価の高
騰とビル/マンション経営を促進するためで、特に農地転用が公共事業の
場合は有利になるからだという。

小生は金嬉老事件(寸又峡事件)を真似て屋敷内でマスコミ相手の記者会
見を開き、“お代官様”にすべてを喋らせたが、テレビでは臨時ニュースと
して報じられていた。

海千山千の記者の質問攻撃で、贈収賄事件も発覚した。ここまでやれば
「再開発計画の白紙撤回」という所期の目的は達成されるだろうと、越後
屋の後頭部から銃口を下げたとたんに記者を装った警察官4人が覆いかぶ
さってきた。1人が叫んだ、「監禁、器物損壊、傷害で容疑者逮捕、11時
28分!」と叫んだ。

小生は手錠、腰縄で拘束され、頭にジャンパーを被せられたときは「俺は
顔を隠すようなことはしていない、正々堂々と出ていく。シートで隠すの
も止めろ、それがダメなら舌を噛むぞ!」と言うと、ジャンパーははずさ
れ、シートも地面に置かれた。道路へ出ると桜堤は人出でごった返してい
た。彼らは小生に拍手を送ってくれ、女性は小さな女児に「あのお爺さん
が街を救ってくれたのよ、忘れちゃだめよ」と教えていた・・・

今日もまた一日が始まるなあ、今日も鉄格子とにらめっこか・・・「また
やっちゃった・・・ビョーキだな・・・でも今回はカミサンは許してくれ
るかもしれない・・・ああ、このまま眠っていたい・・・」

目を開けると、「ン? 鉄格子が見当たらない・・・ここはどこか・・・
あっ、俺の部屋だ、夢だったのだ、ああ、夢で本当に良かった」、小生は
ホッとし、同時にぐったりした。発狂と入院は小生のトラウマになってい
るようだ。病棟日記から。

<【2016/11/16の続き】10:00〜11:00、初めてのOT(作業療法)で、自
由工房にてプラ製のクワガタを作る。細かい作業でとても面白く、いろい
ろな人が見物に来たので言葉を交わした。OTは月水金の週3日やることに
したが、作業療法師から「目標を設定しましょう」と言われたので、「人
付き合いの練習をする」にした。

おしゃべり苦手で、「孤高の人」「寡黙な考える人」を目指していた小生
が「人付き合いの練習」だなんて、苦笑するしかない。そのうち、眠って
いるとき以外は喋りまくっていた松岡洋右みたいになるのか・・・「静か
な晩年」は夢のまた夢になりそうで、複雑な気持ちだ。

夕食後“ボス”とその友人“ポール”とビートルズをテーマにおしゃべり。彼
らは40歳前後だが、世代を越えて語り合える流行歌はビートルズくらいで
はないか。やはりビートルズはすごいと思う。“ポール”はビートルズの曲
をカバーするライブが仕事のようだ。こんなにお喋りしたのは生まれて初
めてだ。「人付き合いの練習」初日は大成功か。(つづく)2017/3/30

2017年03月30日

◆森本学園問題の異質感

大江 洋三



この問題は、よく考えればおかしな話である。

籠池氏から、昭恵夫人に100万円が渡ったのであれば大問題だが、事は逆
である。

仮に寄付行為があったとしても、志に共感したのであれば、選挙期間中で
なければ何ら問題はない。「頑張ってください」という程度だ。何を頑張
るかで民進他の野党は揉ましているのだ。

森本学園では、幼稚園段階から教育勅語の素読をやっていたという。国会
で、福島瑞穂が稲田防衛大臣を追求していた。曰く「子供に、戦争の種も
とになった教育勅語を教えるなんて、とんでもない」

福島瑞穂も弁護士なら、内容をよく読まなければならない。教育勅語のど
こに、そんな文句が書いてある?

そもそも、反日家が「瑞穂」などと日本ゆかりの美名を用いてはならな
い。だから日本人なりすましと疑われるのだ。文句があれば改名してから
にせよ。

官邸サイドは、寄付を「事実無根」としているが、事実であっても構わな
いのではないか。

教育勅語は、「人の道の実践」の書である。中に「夫婦相和し」ともあ
る。普通の女房殿なら、旦那を応援してくれている人がいれば謝意に駆け
付けるのは当り前ではないか。それがどうした?

昭恵夫人に落ち度があるなら、狭い空間で男女2人きりになった事だ。
二人だけになったということは、司法も関与できない男と女の暗黙の了解
が成ったということでもある。少なくとも大きく疑われる。

ゲスの勘繰りと思うなかれ。男と女は歳に関係なく、そういうように神様
がお作り給うたのだ。おまけに昭恵夫人は非常にアッケラカンとした方だ。

みんな底では分かっているから、やがて昭恵夫人騒動は収まるだろう。
件の豊中の土地売買価格も、公認会計士や不動産鑑定士に査定させれば簡
単に済む話である。

公会計の簿価は、土地取得や形成費用が表示されているだけで、評価額が
記載されているわけではない。

元・ゴミ捨て場で、おまけに実物が出土したら公認会計士はゼロ査定する
だろう。

財務省・理財局は政治家が関与しなくても喜んで売ったと思う。評価ゼロ
は管理費用だけでも税金の無駄使いだから大臣に相談するまでもない。報
告すれば「よくやった」

話は簡単に済みそうだが、民進他は簡単に済ましてはらない人物がいるの
だ。稲田朋美防衛大臣である。

彼等は、彼女の周辺を探っていて森本学園を見つけたのではなかいか。
彼女に欠けているものは、自分の信条に忠実であること。
「確かに森本学園の顧問弁護士を務めた事があるけど、それがどうしたのよ!

瑞穂さんのように、韓国挺隊協の顧問をしたわけではありません」

        

2017年03月29日

◆国家元首の責任

Andy Chang



トランプ大統領が強引に通そうとしたオバマ健保法案(オバマケア)
の代替案は、二日間の議員説得と協議にも拘らず過半数を獲得でき
ない見通しとなってトランプも遂に投票を中止した。

この結果はトランプにとって最大の敗北と言われているが、トラン
プは法案が通らなかったのは民主党が反対したからと述べたが、事
実はそうではない。トランプは民主党員を説得していない。一部の
共和党議員が反対したから投票直前に廃止となったのである。

国会投票の過半数は216票だが国会には共和党議員は237人いるか
ら、オバマケアの代替案は21人の共和党議員がトランプの説得にも
拘らず反対したのである。自党の議員が反対したから投票に持ち込
むことができなかったのである。

トランプは自分から国会に赴いて法案に反対する自党議員を説得し
た。反対を表明した21名の自党議員に対し、もし賛成票を投じなけ
れば二年後の中間選挙で落選するかもしれないと脅迫したそうであ
る。つまり彼に反対する者は中間選挙でトランプ大統領の応援が得
られないと脅したのである。彼はタフ・ネゴシエーターを自認して
いるので、彼が説得すれば反対者も賛成にまわると思っていたが失
敗した。自大狂トランプは大きく傷ついたのである。

この失敗は3つの重大な結果を生んだと思う。第一に、トランプの
強引さが反対議員の態度を硬化させ逆効果となった。このあと4年
間のトランプ政権が国会で行われる数多の投票に彼らの態度が大き
く影響するはずだ。つまりトランプが態度を改めなければ共和党が
分裂する危険がある。

第2に、オバマの健保代替案はトランプの説得と脅迫にも拘らず自
党の議員でさえ反対するような未熟な法案だったのだ。大切な法案
ならシッカリと時間をかけて国会議員だけでなく世論の動向を見な
がら修正を重ねて完璧なものにしなければならない。健康保険と言
う長期的にアメリカ国民の医療と健康にかかわる重要な制度改革を
強引に過半数で通しても国民が納得するはずがない。そのような重
大法案を共和党多数、ゴリ押しで通そうとしたのだ。国民の要求を
無視し、オバマケアを廃止するだけがトランプの目的だったら国家
元首としてあまりにも無責任と言わざるを得ない。タフ・ネゴシエ
ーターと自認していても国家元首として失格である。

第三に、オバマケアの代替法案に失敗した直後にトランプはホワイ
トハウスで「民主党が反対したから失敗した」と述べた。事実は自
党の議員が反対したから議会の過半数が取れなかったのである。未
熟な法案を無理に通そうとした強引さ、無神経さは、オバマ時代か
らすでにあった民主と共和両党の政党闘争を更に悪化させた。国政
を困難にした責任はトランプにある。

●トランプの責任回避

一部の評論家によると、トランプがオバマケア代替案を無理に投票
せよとライアン議長に命じた理由は、通らなかったらライアン議長
の責任にしてライアンを議長から降ろす陰謀だと言う。オバマケア
の代替案はライアン法案とも呼ばれ、トランプ陣営が提出した法案
ではない。

オバマケアと呼ばれる国民健保法は発足して6年経つ。共和党はオ
バマケアに強く反対していたのに6年たっても満足な代替法案を作
れなかった。ライアン議長もその責任を認め、不満足な箇所は改正
して国民が満足する健保法案を作ると言った。つまり今回は失敗し
ても間もなく修正法案を提出するはずである。

トランプは当選すれば直ちにオバマケアを廃止する、代替案を出す
と公約していた。だから大統領になると公約を守るため国会でオバ
マケア廃止と共和党代替案の投票を命じたが、いまでは代替案はラ
イアン案でトランプ案ではないと責任回避をしてる。

ライアン議員は去年の選挙運動のときから一貫してトランプに批判
的だったからライアンをトランプ派の議長に換えると言う説はかな
り説得力がある。Foxnewsではライアン辞職を呼びかけるものも居る。
だがトランプが本気でこのような謀略を考えていたとすれば、ライ
アンの辞職で共和党員の反撥が起きて共和党は団結力を失うだろう。

もともと共和党とトランプはシックリした関係ではなかった。当選
したけれども党内には批判的なものが多く、民主党員は反トランプ
で国民の半分以上もトランプに批判的である。それでもトランプは
反省どころかツイッター放言で敵を作る。

数週前にトランプがオバマが彼の電話をハッキングしていたとツイ
ッターで攻撃したが、FBI、NSAとCIAはハッキングの証拠は見つか
っていないと全面否定した。このツイッターのおかげでトランプと
民主党の関係は極度に悪化し、国民の支持率は下がった。オバマ誹
謗の証拠が一つもないのにトランプは過ちを認めない。国家元首と
してあまりにも無責任である。政党は分裂し、国民もトランプ支持
と反対が各地で騒動を起こしている。アメリカは無責任な国家元首
のため混乱が続いている。


     

2017年03月27日

◆「措置入院」精神病棟の日々(19)

“シーチン”修一 2.0



横浜市大中退(除籍処分)のため当時の同窓生との交友はほとんどが自動
車部の仲間だけなのだが、以下のH君(ヤマハ満期退職のグッドガイ)か
らの転送メールでN君の死を知った。

<H様

先日よりご丁寧な電話やメールを送っていただきありがとうございます。
Nの家内です。

Hさんのお名前を娘から聞いて、すぐにピアノ購入時にお世話になった方
と覚えておりました。

OB会の事も伝えましたら、行けそうにないなあ〜と、残念がっておりまし
たが、本日、主人の容体が急変しまして、あっという間に亡くなりまし
た。先生からは再発したら、一か月ももたないと聞いておりましたが4ヶ
月も頑張ってきました。今年のお正月に家族で撮影した写真を送付いたし
ます。

どうぞ、皆様もお体をご自愛くださいますように>

小生は以下のメールを送った。

<N君の奥様へ

小生も1月末に退院したばかりですが、先日は生まれて初めて救急搬送さ
れました。残念というか自然というか、僕らもそういう年齢になったとい
うことですね。N君は実に穏やかだったなあ。あの世で宴会しましょうね。

ご冥福をお祈りいたします>

N君は関西人で、関西ペイントに新卒入社し、定年まで勤めあげたのだろ
う。どんな夫、父、息子だったのだろうか。

小生とカミサンは和解し、カミサンは猛獣の牙と爪を抜いて完全制覇、
すっかり手なずけた気分かもしれないし、もしかしたらどこかで「コイツ
は油断できない、また暴れるかもしれない」と警戒しているかもしれない。

小生も今のところすっかり大人しくしているが、自分自身でも「いつまで
“いい子ぶりっ子”“借り猫”でいられるものか、怪しいものだ」と恐れてい
る。何をしでかすか分からないキャラだからだ。

表面的には仲良し夫婦のようだが、いつまで続くものやら・・・小生はカ
ミサンとか女という生き物がよく分からない。まるで異星人だ。病棟日記
から。

<【2016/11/16】明日のカウンセリングに備えて以下の「男は辛いよ
(1)モンスター化する妻たち」を清書した。

組織は大小を問わず指揮命令系統がある。組織の方針は独裁(ワンマン)
か合議(集団指導=取締役会とか株主総会)で決まり、下に指示(業務命
令)が下りていく。

人間に一番近い猿の群は独裁体制で、ボス猿の地位争奪戦は熾烈を極め、
まさに死闘だ。負けた猿は殺されたり、群から追放され孤独のうちに死ぬ。

人間界に目を移せば、ソ連はスターリン独裁から集団指導体制へ転換した
が、冷戦で経済が疲弊し、建国から40年余で自壊した。今、共産主義国で
独裁を貫いているのはキューバと北朝鮮のみである。いいか悪いかは別に
して、マキャベリの言う君主の最重要事「秩序を保つ」という面では独裁
は合議制より有効だ。

有史以来、日本は儒教の影響もあって、表向きは男尊女卑の時代が続い
た。ところが実態は、妻は夫を立てるが、家政の実権は妻が握っていたの
ではないか。夫は「権威」、妻は「権力」という分業体制ではなかったの
か。「男尊女卑」は便宜上の表向きだった感じがする。

今は男尊女卑が否定され、妻は権威と権力を併せ持つ独裁者になりつつあ
り、夫の地位は揺らいでいる。

夫は働き蜂か奴隷か、はたまた現金輸送車か・・・夫は家庭を維持するた
めにそこまでは忍ぶだろう。しかし、一挙手一投足まで指図、干渉される
のはご免だという夫は多いのではないか。

幸いにも妻という“独裁者”は、逆ら夫を死刑にはしないが、精神病棟に追
い込むことはできる。あるいは離縁して夫から親権を奪ったり、慰謝料を
取ることもできる。

裁判所を含めて世間は常に妻の味方であり、夫は常に悪者、愚者、無節
操、不道徳、不逞の輩、恥知らず、乱暴者、変態、DV、アル中・・・果て
はケダモノと非難され、制裁を受けるのである。

妻はかつては「良妻賢母」を理想としたが、今や「強妻恐母」というモン
スターになりつつあるのではないか。

「牝鶏鳴きて国亡ぶ」(修一:書経牧誓の「牝鶏晨す(ひんけいあした
す)」が原典らしい。小生はいつもイメルダ元比大統領夫人を思い出す)
という。ソクラテスは「良妻なら君は幸せになる。悪妻なら(私のよう
に)哲学者になれる」と言ったとか。小生は哲学者になれそうだ>

以上を今読み返してもあながち狂者の他罰的な妄想とは思えないのだ
が・・・(つづく)2017/3/25