2015年05月04日

◆安倍首相、外交勝利

池田 元彦


思い起こして頂きたい。昨年5月安倍首相の初訪米は、オバマ民主党政権はよそよそしく、明らかに冷たく扱われた。空港出迎えは次官補代理、安倍夫人同行は断られ、晩餐会もなく、交渉は簡素な昼食会議とされ、オバマは水を飲んだがサンドイッチにも手を付けなかった。酷い仕打ちだ。

8月APEC北京サミットでは、国賓級歓迎を受けたオバマは中国寄りを鮮明にし、ケリー米国務長官は「米中関係は米外交で最重要課題」と迄発言した。習近平は、仏頂面で安倍を迎え、本来あるべき両国旗が会議場の背景にないまま、安倍との初会談を不満だが会ってやったと演出した。

今回の安倍訪米は、正真正銘の国賓級歓待だ。オバマは満面の笑みで日本語のお世辞を弄し、晩餐会では萩の大吟醸「獺祭」で乾杯、その後はカルフォルニアワイン「涼風」(オウナー夫人は日本人)と、ミッシェル夫人が栽培との青梗菜以外は和食材をふんだんに使った和食とで持成した。

訪米直前迄「植民地侵略と慰安婦への謝罪で、中韓を宥めよ」と24日にローズ米大統領副補佐官に安倍牽制記者会見迄させた。しかし上下議院合同会議では「侵略の歴史や慰安婦」への謝罪発言はなくとも、出席議員からは拍手喝采を浴びた。民主党政府の陰謀はここに潰えた。

演説(Address)46分中10回以上のスタンディングオベーションを含む35回以上の拍手があった。安倍は「痛恨(=remorse)の極み」とは言ったが「謝罪」(=apology) はなかった。この時、8月安倍首相70年談話での「謝罪」は不要となり、戦後レジームから脱却の第1歩が始まった。

中韓、反日メディアはこの期に及んでも謝罪がないと騒ぎ、報ステ等は共産等の野党議員に集団的自衛権を先に米議会で約束するなと怒らせたが、本末転倒だ。国会議員や国民の大多数は、70年前の出来事に対する有りもしない事実への謝罪要求にうんざりなのだ。マスゴミは反省しない。

そもそも、米上下院合同議会での日本人演説は安倍首相が初めてだが、吉田茂、岸信介、池田隼人の各首相も上下何れかの議会で演説をしている。誰も「侵略や慰安婦について謝罪」等していない。皆堂々と共産諸国に対して日米同盟強化を主張、池田は経済的貢献を話した。

国際間での謝罪は、賠償と同義語だ。侵略戦争、植民地支配の列強諸国は戦後相手国に謝罪等していない。現地女性の暴行と性病罹患を防ぎ軍の稼働率を維持する為、日本軍は有償高額慰安婦が同行していたが、拉致も強制連行も奴隷扱いも韓国の歴史捏造だ。慰安婦に過ぎない。

日本はサンフランシスコ平和条約、日韓基本条約等々で、一切の国際的賠償は済ませた。それを戦後何十年も経て騒ぐのは、国際条約無視の恥を知らない、甘え、集りと強訴と過ぎない。

AIIBへの英国を始とする想定外の60か国以上の参加表明は、米一極支配の根本戦略の崩壊の始まりだ。国力の減衰と孤立化が避けられない米国にとり日本は当面の救世主だ。冷戦を日米が共に勝ち、民主主義国経済No1とNo2が軍事同盟強化の安倍主張は、実は渡りに船だ。

 因みに、米上下院合同議会での演説は、1874年ハワイ王以降115回あり、敗戦国ではドイツ歴代首相5回、イタリア6回、敗戦国でないが槿恵韓国大統領を含め、韓国は6回も演説している。
 
それは何故か。原爆・空襲の国際犯罪、FDRの陰謀、日本無条件降伏の嘘等の米公認歴史が覆される懸念があったからだ。TV生中継と同じで取り返しが付かない。保守層には一部不満が残るが、反日メディア以外は欧米のメディアも高い評価をする演説だった。

安倍さん、グッドジョブ!


     

◆出過ぎない谷垣禎一幹事長

豊田 真由美


野心見えぬ「安倍追随」に側近たちの不満

今年2月、自民党の谷垣禎一幹事長は麻生太郎副総理兼財務相に会食に誘われた。

「あなたはもう首相をやった。党内の若手で誰を育てようと考えているのか」。そう尋ねようと考えていた谷垣氏を前に、麻生氏は腰を落ち着けるなりこう切り出した。

「おい、谷垣。お前は誰を育てようと思っているんだ」

麻生氏が自分と同じことを考えていたと知った谷垣氏は驚きを隠せなかった。

3月に70歳になった谷垣氏。最大の関心事は「後進の育成」だ。幹事長就任から約1カ月後の昨年10月には、平成24年の衆院選で大量当選した当選2回(当時1回)の新人議員を対象に昼食懇談会を開催。野党時代の総裁を務め、初当選前の彼らを育成した経緯から「私にとっては虎の子の119人」と、思い入れたっぷりに挨拶したこともある。

ただ、安倍晋三首相(党総裁)が「ポスト安倍」の育成に着手しているのに対し、谷垣氏は将来の首相候補となりそうな中堅の育成には消極的にみえる。

首相は、衆院当選4回で自身と思想信条の近い稲田朋美政調会長らを育てようとしているが、谷垣氏は目先の国政選挙をにらんでか、支持基盤が弱い若手を中心に世話を焼いている。

谷垣氏は、リベラル派が集まる宏池会(現・岸田派)の出身で、かつては「宏池会のプリンス」とも呼ばれた。谷垣氏の息がかかった「ポスト安倍」が台頭すれば、長期政権をにらむ首相にとって政敵になりかねない。

首相と対決する構図となることを注意深く避けてきた谷垣氏にとって、それは本意ではないのだろう。

自らが「ポスト安倍」となる野心も見えない。9月の総裁選をめぐっては「私は幹事長だから、総裁をしっかりお支えして、おのずからそういう道(安倍氏の再選)になるようにするのが私の仕事だ」と述べ、早々と首相の再選を支持した。

地盤を引き継いだ元文相の父、専一氏が71歳で死去したことを引き合いに引退さえにおわすこともある。2月2日夜、都内で開かれた自著の出版記念パーティーで、宏池会を創設した池田勇人元首相の政治理念「寛容と忍耐」にふれ、こう宣言した。

「私ももう今年で70歳。政治家として活動できる時期はそう長くない。もう一回、政治の世界に『寛容と忍耐』を再生させられないか。残る時間を、できるかぎりそれにかけてみたい」

「政高党低」にささやかな抵抗をみせることもある。首相肝いりのカジノを中心とした統合型リゾート施設(IR)を整備する推進法案をめぐり、今国会での成立に暗雲が立ちこめ始めた背景には、カジノ導入に否定的な谷垣氏の意思が働いたとされている。

もともと慎重だった公明党だけでなく、自民党内からも「カジノをやればもうかるという錯覚が広がっている」「収益も上がらず社会的な問題だけが残る」などと、後ろ向きな発言が飛び出し始めていた。

それでも、官邸サイドに気を使うあまり「幹事長として踏み込まなければならない諸懸案への発言を控えすぎている」(閣僚経験者)との批判も党内にくすぶっている。

消費税率を10%に引き上げる時期の判断をめぐっては、経済成長を重視する首相の「上げ潮」路線にブレーキをかけられず、最終的には財政再建重視の持論を取り下げ、1年半の延期を許した経緯もある。

「あまり『安倍一強』と書き立てられると、謀反を起こしたい連中が起こせなくなる。いい意味か悪い意味か知らんが、自民党にはそういう体質がある」

こう分析するのは、昨年9月、幹事長就任挨拶のため都内の事務所を訪ねてきた谷垣氏に対し、首相のブレーキ役となるよう助言した海部俊樹元首相だ。海部氏は「谷垣さんはもう少し思ったことを安倍に言ってやってくれたらいいと思う。安倍は言われれば聞く人間だ」と気をもむ。

だが、谷垣氏に近い党幹部の一人は皮肉混じりにこう語る。

「谷垣氏は絶対に出過ぎることはない。首相にとってこれほど居心地のいい体制はないだろう」(政治部)
 産経ニュース【政界徒然草】2015.5.3

◆中国が持ち出す不思議なモノサシ

湯浅 博


「1人当たりの国防費」って? 

軍事力は総合火力がモノをいう。そのためには経済力で基礎体力をつけなければ、軍事力という腕力は強化できない。「富国強軍」がスローガンの中国は、まさに国内総生産(GDP)で世界第2位の基礎体力をつけ、それに応じた腕力はもはや筋骨隆々である。

今年の国防費もまた、前年実績に比べて10・1%増の8868億9800万元(約16兆9000億円)で5年連続で2桁増を記録した。やがては米国をも追い抜く勢いだ。これで傲慢にならずに、大国としての品位が追いつけばよい。

 中国外務省の華春瑩報道官は過日の記者会見で、「経済発展の水準に見合った国防現代化に、非難の余地はなし」などと居丈高になる。昨年あたりまでは、あまりに力をひけらかして自ら中国脅威論を広げ、アジア近隣諸国を対中抑止で結束させてしまった。

そこで中国は、アジア諸国向けに道路、港湾建設の資金を融資するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を誘う。「力による支配」から「カネによる支配」へのイメージ転換だ。さらに、日米による「突出した軍拡路線」という批判を想定し、華報道官は小さく見せかける数字のマジックを披露した。

「日本の人口は中国の約10分の1、面積では約26分の1だが、1人当たりの国防費は日本は中国の約5倍である。こうした状況の下でも、日本側が中国側の正常な国防建設についてありもしないことを言いたてるのは、幾分か『酔翁の意は酒にあらず』(狙いはほかにある)ではないのか」(RP=東京)

安全保障に「1人当たりの国防費」という不思議な物差しを考案した。その上で報道官は、日本が「歴史を鑑(かがみ)」に平和の道を堅持し、「中国の脅威」を誇張することをやめよ、といつもの説教を続ける。

日本が尖閣諸島を国有化した際も、中国は領有権の日中棚上げ合意を破ったと詭弁(べきん)を弄した。中国が1992年領海法で先に合意なるものを自ら破っておきながら相手に責任を押しつけるのは、都合が悪くなったときの常套(じょうとう)手段である。

最近、来日する中国要人も、軍事費に話が及ぶとこの論旨を持ち出すから応答要領ができているのだろう。中国の巨大人口を分母にすれば、1人当たりの軍事費は自動的に減少する。だが、軍事は総合火力がモノをいら、大国と小国の争いを防ぐには、軍事力が人口と反比例しなければパワーは均衡しない。

日本は「力の均衡」によって戦争を起こさない抑止を考えるが、中国は地域で他を圧倒する「地域覇権」を考えているのだろう。この軍事力と経済力をもって、東シナ海では日本に、南シナ海でもベトナムやフィリピンに対して、自国の利益になるよう強制することになる。

慶応大学の細谷雄一教授は東アジアの「均衡の体系」が重要であることを強調し、「日本がパワーを低下させ、日米同盟が衰弱し、アメリカが東アジアへの関与を削減すれば、この地域に『力の真空』がうまれることになり、よりいっそう国際秩序は不安定になる」(『国際秩序』)と述べている。

日本が安保法制をつくったうえで同盟の双務性を高める目的から日米防衛協力のめの指針(ガイドライン)を見直す意義は、ここにある。
(産経新聞東京特派員)産経ニュース【世界読解】2015.4.25
                      (採録:久保田 康文)

◆習近平「歴史戦」で大敗北

平井 修一


石平氏(中国問題・日中問題評論家)の論考「中国が仕掛ける『歴史戦』に決着をつけた安倍首相の米議会演説」(ウェッジ5/1)から。

<4月29日午前(日本時間30日未明)、安倍晋三首相が米国議会の上下両院合同会議で行った歴史的な演説はある意味、この2年間中国が中心となって挑んできた「対日歴史戦」に見事な決着をつけることとなった。

この演説は大成功であった。議員たちの総立ちの拍手からもその反響の大きさが窺える。その場にいたバイデン副大統領やベイナー下院議長、マケイン上院軍事委員長からも高く評されたが、その中で、たとえばローラバッカー共和党下院議員による次の評価の言葉は特に注目すべきだ。

「レーガン元大統領のスピーチライターだった経験から、Aプラスを与えられる。歴史問題を威厳ある形で語った。第二次大戦に関し、首相はもう卑屈な態度を取る必要はない」

アメリカの下院議員からこのような言葉を引き出した時点で、少なくとも中国の展開する「歴史戦」に対する反撃として、安倍首相は決定的な勝利を手に入れたと言えよう。そう、安倍首相は中国などによって押し付けられた「歴史修正主義」のマイナスイメージを完全に払拭してアメリカの政治家たちの信頼を勝ち取っただけでなく、この名演説により、日本はまさに「威厳ある態度」をもってアメリカとの「歴史問題」に永遠の決着をつけることが出来た。

そしてそのことは、「歴史認識問題」を利用してアメリカの日本に対する不信感を煽り、日米同盟に楔を打ち込もうとする習近平政権の目論みが完全に失敗に終わったことを意味している。今後、彼らがどれだけアメリカで「対日歴史戦」を展開したとしても、アメリカの対日姿勢に影響を与えるほどの効果はもはや期待できないであろう。

そして、アメリカとの「歴史の和解」を演じることによって、この和解の意味するところの「歴史の克服」を世界中に示すことによって、安倍首相の演説はまた、世界範囲における中国の対日歴史戦を無力化するほどの効果をもった。

今後、習近平政権がいくら「歴史だ、日本が悪かったのだ」と騒いでも、アジアの国々に対してもはや説得力を持たなくなり、世界からの共鳴と支持を呼ぶことはいっそう難しくなるだろう。逆に、「歴史問題」で中国が騒げば騒ぐほど、彼ら自身の認識と度量の狭さと国柄の異様さを曝け出すこととなろう。

「歴史問題」を利用した日本叩きが一旦失効してしまえば、今度は、中国自身が進めようとする覇権主義政策がむしろ現実の問題として浮き彫りになる。70年前の「歴史」においてではなく、まさに21世紀現在のアジアの国際政治において、一体どの国が平和を脅かしているかは一目瞭然だからである。

短期的には、米議会における安倍首相の演説が成功したこの状況で、今秋に予定されている習近平国家主席の訪米はかなり難しい問題を抱えることとなった。安倍首相が米議会で演説した以上、同じ国賓として習主席は当然同様の待遇をアメリカに求めなければならない。さもなければメンツが丸つぶれとなる。

しかし今秋のアメリカ議会で、習主席は一体何を語るのだろうか。アメリカに対して日本との「歴史問題」を蒸し返すことの無意味さは中国も既に分かったはずだが、かといってアメリカと「共有の価値観」や「希望の同盟」を語れる立場でもない。

歴史を乗り越えて未来に向け同盟関係を固めた日米両国を前にして、自分たちは一体どうやって対処すればよいのか、それこそが習近平外交の抱える最大の悩みとなるであろう>(以上)

習と中共は対日歴史カードがなくなった。もはや「歴史戦」から撤収するしかない。虎退治もブーメランで習の最側近や姉の疑惑が取り沙汰されるようになった。経済も失速中で回復のめどはまったく立っていない。座視していたら求心力は弱まるばかりだ。

それでなくても人民は中共不信、中共嫌悪を強めている。支那の老若男女の怒りは沸点に達している。

<コークス工場で有毒ガス漏れ、住民1万人が抗議 中学生も参加=四川省

【大紀元日本4月15日】四川省内江市威遠県のコークス工場で10日から、有毒ガス漏れ事故が発生し、一部の住民に嘔吐や発疹、失神などの症状が現れた。問題に対する政府の怠慢さに抗議するため、住民1万人近くが13日から大規模デモを行った。

14日に参加者は1万人に膨れ上がった。工場と隣接する威遠中学校の生徒は授業をポイコットし、抗議に参加した。学校を出る際、現地警察に阻まれ、激しい衝突が起きたという。数台の警察車両はひっくり返され、校門が倒れ、少なくとも7人が逮捕された。

現地住民の話によると、同工場による汚染は長年、続いており、ガンを発症した市民は少なくない。威遠中学校でも毎年、ガンに罹った生徒がいる
という>

<老婆を守るため、中学生千人が横暴な「城管」を包囲

【大紀元日本4月21日】都市部の紀律取り締まりを担う「城管」は、その横暴な手法で悪名高い。このたびは、高齢者を守るために勇気を示した千人もの中学生に取り囲まれ、たじろいだようだ。

「城管」は特に貧困層である露天商に対しては、野菜などの販売物や粗末な台車を破壊し、商人を死に至るまで暴行するなどして、市民から嫌われている。

海外の中文情報サイトによると16日、雲南省昭通市昭陽区第二中学校の近くで、露店を開きバナナを売っていた高齢の女性商人が、取り締まりに回っていた「城管」5人により、乱暴に台車を扱われ、バナナを押収されようとしていた。

それに気づいた大勢の中学生たちは学校を飛び出して「城管」を取り囲み、高齢の女性商人に対する粗暴さに抗議した。目撃者によると、これに応じなかった「城管」に対し、中学生たちはバスケットボールやサッカーボールを投げつけ始めたという。

生徒の数は千人程だったと目撃者は伝えている。ネットでは中学生たちの勇敢な行動に称賛が相次いだ。「この包囲網と攻勢はすごい!」「生徒たちを尊敬する。あなたたちは中国の将来だ。本物の中国人だ」>

全土でこの手の抗議デモ、暴動は日常茶飯事だろう。末期症状だ。

こうなったら中共は対日軍事衝突で緊張を高めるしかない。尖閣諸島でことを起こすしかない。危機を煽り、求心力を高め、人民の結束を促すのだ。9月3日の抗日イベントを最高潮の反日ムードで迎えるために、習は今日明日から尖閣で挑発を強化するだろう。日系企業叩きを始めるかもしれない。

しっかり警戒し、正しく迎撃する。海警も海上民兵も二度と悪さをしないように懲らしめる。習の面子を徹底的に潰す。習と中共は人民の支持を完全に失うだろう。中共は崩壊する。(2015/5/3)


      

2015年05月03日

◆慰安婦記述へ批判、米学界に「新風」

古森 義久



米国の学問の自由もまだまだ健在のようだ。慰安婦問題での米国の教科書の誤記への日本側の抗議を逆に糾弾した米国側の歴史学者19人の主張に対して、新進の米国人学者から鋭い批判がぶつけられたのだ。

米国側の学者たちこそ慰安婦問題の事実関係を真剣にみず、日本側からの正当な抗議を「右翼」「修正主義」という意味の不明なののしり言葉で封じ込めている、という批判だった。

この批判を表明したのは米国ウィスコンシン大学博士課程の日本史研究者ジェイソン・モーガン氏で、米国歴史学会(AHA)の機関誌への投稿という形をとった。同氏は学者としては新進とはいえ37歳。

アジアへの関与は豊富で中国と韓国に研究のため住んだほか、日本では4年ほど翻訳会社を経営した後、米国のアカデミズムに戻るという異色の経歴である。現在はフルブライト奨学金学者として早稲田大学で日本の法制史を研究している。

そのモーガン氏が先輩の米国側歴史学者たちを批判した発端は、米国マグロウヒル社の教科書の慰安婦に関する記述だった。周知のように同教科書は「日本軍が組織的に20万人の女性を強制連行した」という虚構を前提に、「日本軍は慰安婦を多数殺した」「慰安婦は天皇からの軍隊への贈り物だった」と記していた。

日本の外務省は昨年11月、出版社と著者に記述の訂正を求めたが、いずれも拒否された。米国側の学者たちはこの動きを受けて今年3月、教科書の記述は正しく、日本側の抗議は学問や言論の自由への侵害だとする声明を発表した。

同声明は慰安婦問題での長年の日本糾弾で知られるコネティカット大学のアレクシス・ダデン教授が中心となり、コロンビア大学のキャロル・グラック教授や同教科書の問題記述の筆者のハワイ大学ハーバート・ジーグラー准教授ら合計19人が署名した。

その要旨はダデン教授を代表として米国歴史学会の月刊機関誌3月号に声明の形で掲載された。

モーガン氏はこの声明への反論を4月下旬にまとめて同誌に投稿するとともに、他のサイトなどで公表した。その反論の骨子は以下のようだった。
 
▽19人の声明は慰安婦に関する日本政府の事実提起の主張を言論弾圧と非難するが、非難の根拠となる事実を明示していない。

 ▽声明は吉見義明氏の研究を「20万強制連行説」などのほぼ唯一の論拠とするが、同氏も強制連行の証拠はないことを認めている。

 ▽声明は米国の研究者も依拠したことが明白な朝日新聞の誤報や吉田清治氏の虚言を一切無視することで、歴史研究者の基本倫理に違反している。

 ▽声明は日本側で慰安婦問題の事実を提起する側を「右翼」「保守」「修正主義」などという侮蔑的なレッテル言葉で片づけ、真剣な議論を拒んでいる。

 ▽声明は日本政府の動きを中国などの独裁国家の言論弾圧と同等に扱い、自分たちが日本政府機関からの資金で研究をしてきた実績を無視している。

以上の主張を表明したモーガン氏は、「米国の日本歴史学界でこの19人の明白な錯誤の意見に誰も反対しないという状態こそ学問の自由の重大なゆがみだと思う」と強調した。慰安婦問題では日本側の事実に基づく主張にさえ耳を傾けない米国の日本研究者の間にも新しい風が生まれたと思いたい。

(ワシントン駐在客員特派員)【産経ニュース】 2015.5.2

                     〔情報収録 − 坂元 誠〕

◆朝日「重く受け止めて」ない!

石川 水穂



教科書会社の数研出版が現行の高校公民科教科書について「従軍慰安婦」と「強制連行」の文言を削除する訂正申請を行ったことを、朝日はこう批判した。

「戦時下で将兵の性の相手をさせられた女性についての記述が、同社の教科書から消える」「『従軍慰安婦』の表現が適切かどうかという議論はあるが、軍の関与の下で慰安所がつくられたことは事実だ。

安倍首相も国会で慰安婦について『筆舌に尽くし難いつらい思いをされた方々』と答弁している。それがなぜ『誤記』なのか」さらに、「文科省も『誤り』ではない記述の訂正をなぜ認めたのか。

『直した後の記述が間違いでないため認めた』というが、こちらも説明する責任がある」と文部科学省にも批判の矛先を向けた。その上で、「慰安婦問題は日本にとって負の歴史だ。

だからこそきちんと教え、悲劇が二度と起きないようにしなければならない」と説いた。数研出版の訂正申請は例えば、政治・経済の教科書で「戦時中の日本への強制連行や『従軍慰安婦』などに対するつぐないなど、個人に対するさまざまな戦後補償問題も議論されている」としていた記述を、「韓国については、戦時中に日本から被害を受けた個人が、謝罪を要求したり補償を求める裁判を起こしたりしている(戦後補償問題)」と改めたものだ。

極めて当然の措置である。

まず、「従軍慰安婦」という言葉は戦後の造語だ。「従軍」は軍属を意味し、「従軍看護婦」「従軍記者」といった言葉はあったが、「従軍慰安婦」という言葉は使われていない。朝日が言う「表現が適切かどうかという議論」はとっくに終わっている。

従って、教科書に「従軍慰安婦」と書くのは、明らかに不適切である。また、「強制連行」は戦時中、朝鮮半島から日本本土に渡ってきた朝鮮人労働者を指すとみられるが、この表現も間違いだ。

繰り返すまでもないが、以前の教科書で「強制連行」されたと書かれていた朝鮮人労働者のほとんどは、自分の意思で職を求めて朝鮮半島から日本本土に渡ってきた人たちとその家族である。例外として、徴用された人たちもいるが、それは国民徴用令という法律に基づくもので、「強制連行」ではない。

数研出版は訂正理由を「客観的事情の変更等」としている。それは、朝日が昨年、韓国人女性を慰安婦として強制連行したとする吉田清治氏(自称、元山口県労務報国会下関支部動員部長)の虚偽証言報道を訂正・謝罪したことを指すとみられる。

にもかかわらず、朝日が同社の訂正申請を批判する理由は理解に苦しむ。

これに対し、産経は「誤解を生む不適切な記述の是正は当然」と数研出版の対応を評価した。「高校教科書ではほかにも日本史を中心に、慰安婦に関し不適切な記述がある」として、他の教科書会社にも「早急な是正」を求めた。(1月18日付主張「不当な記述是正は当然だ」)

産経が指摘する他の教科書の不適切な記述とは、「若い女性が強制的に集められ、日本兵の性の相手を強いられた」「女性のなかには、日本軍に連行され、『軍』慰安婦にされる者もいた」など、日本軍が慰安婦を強制連行したとの誤解を招きかねない表現を指す。

読売も「慰安婦問題の本質は、旧日本軍の強制連行の有無である。これまでに政府が行った調査では、軍による強制連行を裏付ける資料は確認されていない」「数研出版が、軍により慰安婦が『強制連行された』とも読み取れる紛らわしい記述を改めたのは、妥当な措置である」と同社の訂正を評価し、他の教科書会社にも「記述の再点検」を求めた。(1月29日付社説「誤解を招く表現は訂正したい」)

教科書は公教育の主たる教材であ る。歴史観や教育観に多少の違いはあっても、それらはあくまで事実に基 づいたものでなければならない。読売・産経の社説(主張)はごく当たり 前のことを言っているのだ。

朝日は、外務省が昨年、「女性のためのアジア平和国民基金(アジア女性基金)」への拠金を呼びかけた文書の問題記述をホームページ(HP)から削除したことにも、「なぜ、呼びかけ文を削除しなければならないのか。国際社会からは日本政府が歴史認識をさらに後退させたと受け取られかねない」「外務省が問題意識に変わりはないというのなら、今からでもHPを元に戻すべきだ」と反発した。(10月19日付社説「貴重な女性基金の精神」)

削除されたのは「10代の少女までも含む多くの女性を強制的に『慰安婦』として軍に従わせた」という文言だ。これも、軍が慰安婦を強制連行したと誤解されかねない記述だった。

それを削除するなとは、どういうことか。朝日はまだ、虚偽の慰安婦「強制連行」説を捨てきれないのではないか。そう思われても、仕方がない。

もとはといえば、教科書で慰安婦「強制連行」説が独り歩きしたのは、朝日の長年にわたる誤報が主たる原因である。朝日が真に誤報を反省しているというのなら、もっと歴史的事実に対して謙虚に向き合うべきではないか。慰安婦「強制連行」説は今や、米国の教科書にも記述されるようになった。

米大手教育出版社「マグロウヒル」の世界史教科書は「日本軍は14〜20歳の約20万人の女性を慰安所で働かせるために、強制的に募集、徴用した」「逃げようとして殺害された慰安婦もいた」「日本軍は慰安婦を天皇からの贈り物として軍隊にささげた」などと書いている。明白な虚偽記述である。外務省は訂正を申し入れたが、出版社も執筆者も訂正を拒否しているという。

米国は安全保障面では、日本と互いに協力しあわなければならない関係にあるが、歴史認識をめぐっては、慰安婦問題などの誤解を正そうとする安倍晋三政権の取り組みを必ずしも歓迎していない。特に、オバマ民主党政権はその傾向が強い。

歴史戦の舞台は米国にも移りつつある。誤解を正すための粘り強い外交努力を安倍政権に期待したい。(産経新聞客員論説委員)
                     (採録:久保田 康文)

◆進まぬ東大「軍事研究解禁

比護 義則



産学官協力に悪影響

軍事研究をめぐる東京大の“動き”がどうも怪しい。政府は平成25年12月、大学の軍事研究の有効活用を目指す国家安全保障戦略を閣議決定し、東大大学院情報理工学系研究科は昨年12月、軍事研究の解禁を決めた。にもかかわらず、その後、進展がみられないのだ。

大学の上層部は学 内の軍事研究反対派の顔色も伺う必要性があり、推進派との板挟みになっ たとみられるが、日本を代表する大学のガバナンスが問われても仕方がな い事態といえそうだ。

前総長は矛盾した見解

4月17日、五神(ごのかみ)真・東大新総長の就任記者会見が開かれ たが、軍事研究に関する話題は出なかった。

東大は昭和34年と42年に、評議会が軍事研究の禁止を確認した。た だ、軍事研究の是非など大学の運営方針の最終決定権は評議会ではなく総 長にある。だが東大は、評議会の確認をよりどころに、軍事研究の禁止を自動的に継承してきた。

昨年12月、東大は大学院の情報理工学系研究科のガイドラインを改 訂。「一切の例外なく軍事研究を禁止する」としていたのを、「軍事・平 和利用の両義性を深く意識し、研究を進める」と明記し、軍民両用(デュアル・ユース)技術研究を容認した。

ところが、当時の浜田純一総長は今年1月16日、大学のホームページ(HP)上で意味不明な見解を発表した。

「学術における軍事研究の禁止は、東京大学の教育研究のもっとも重要な基本原則の一つである」とし、「個々の場面での適切なデュアル・ユースのあり方を丁寧に議論し対応していくことが必要である」とも記した。

学問としての軍事研究は今も禁止だとした上で、軍事研究を内包したデュアル・ユースを肯定するという内容だ。

浜田氏の見解については、東大東洋文化研究所の安冨歩教授も「軍事研究否定のポーズを示しつつ、実際は研究を可能にする矛盾した文章だ。原則を骨抜きにしてしまう。このような欺瞞(ぎまん)言語を使うと悪影響が大きい」と指摘する。学内での動揺は広がっている。

新学期で混乱も

世界の主要国が産学官軍が協力し安全保障の研究開発にしのぎを削る中、日本では国外への「頭脳流出」が深刻な課題だ。

人型ロボットの開発を進めてきた東大の研究者ら有志が平成24年、東大は肌が合わないとして離れ、ベンチャー企業「SCHAFT(シャフト)」を立ち上げた。

シャフトは25年11月、ロボット事業に意欲を示す米グーグルに買収され、翌12月には米国防総省国防高等研究計画局(DARPA)主催の災害救助ロボットコンテストの予選で、米航空宇宙局(NASA)など強豪15チームを抑えトップの成績を収めた。

文部科学省幹部は25年11月の衆院文部科学委員会で「軍事研究を禁止する全学の内規は東大に存在していない」と明言した。軍事研究解禁を肯定する内規を制定すればよいのだろうが、東大側は「考えていない」(広報課)と後ろ向きだ。

このまま東大の軍事研究解禁はかけ声倒れとなって終わるのか。東大の教授や学生が軍事研究の扱いに困る場面が出るのは確実だ。同時に、政府が目指す産学官協力推進にも大きな影響を及ぼす。(政治部)産経ニュース【安倍政権考】2015.5.2

◆私の「身辺雑記」(216)

平井 修一



■4月30日(木)、朝は室温20度、快晴、ちと肌寒いが半袖にベストでフル散歩。

安倍氏の米議会演説はなかなか良かった。ユーモアや自分の米国との出会いなども交えながら「未来」を語った。米国側の評価も上々だったという。

<【ワシントン=加納宏幸】安倍晋三首相が29日、米上下両院の合同会議で日本の首相として初めて行った演説について、バイデン米副大統領は「アジア諸国に共感を示したことに最も好感を持った。首相は日本側の責任を非常に明確にした」と評価した。演説終了後、議事堂で産経新聞などの取材に応じた。

バイデン氏は中韓との歴史問題はデリケートな課題との認識を示し、「非常に率直な演説であり、理解されるだろう」とした。

モンデール元駐日米大使も、「Aプラス(最高評価)だ」と強調。首相が28日のオバマ米大統領との共同記者会見で、慰安婦問題に関する1993年の河野洋平官房長官談話を継承するとしたことを「謝罪」ととらえた。

一方、マイク・ホンダ下院議員は声明で、「首相が慰安婦に対する旧日本軍の組織的な残虐行為の責任から逃れ続けようとしていることは、衝撃的で恥ずべきことだ。演説では謝罪もしなかった」と主張した>(産経4/30)

安倍氏は演説で「戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻みました。自らの行いが、アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目をそむけてはならない」と述べたが、どういうことか。

「痛切な反省」は戦争に敗けたことや、ソ連を信じたことなどがある。

「アジア諸国民に苦しみを与えた」というのは、アジアの日本軍政下で国民党支持の華僑、華人が反日活動した場合に処刑したことや、空爆したことをいうのだろうか。

日本の政策や日本軍に協力したリー・クアンユー、江沢民の実父、さらには江沢民自身を含めて、日本軍協力者も多かったはずで、紅軍のボスの朱徳は「大東亜会議のアジア解放のアピールは大きな支持を集めている」とやっかんでいた。

(習近平が最近始めた露骨な江沢民批判キャンペーンによると、江沢民は2年間、日本軍のスパイをしていたそうだ。この2年をなかったことにするために江沢民は経歴をごまかしているのだという)

戦争では敵対者を殺したり、敵の陣地や占領地を爆撃するのは当たり前で、市民の犠牲が出ることも残念ながら避けられない。

そもそも支那事変は蒋介石が一方的に条約を破る「革命外交」で日本の権益を侵したことが発端だ。米英は蒋介石を支援し、日本を圧迫し、日本は大東亜戦争に進まざるを得なかった。

まあ、そんなことを言っていたら物事が進まないから、安倍氏は「痛切な反省」で戦前、戦中、戦後に区切りをつけたのだろう、未来が大事だ、と。そして日米同盟をこれまでの「アジア版」から「世界版」にする決意を語ったわけだ。

世界の平和のために金も出します、血も汗も流します、中露をみんなで封じ込めます、警察官補として米国とともに戦います、と。これって国際公約だぜ。

中露韓北+アカ以外は大歓迎だろう、フライ級ビーグルがいよいよミドル級柴犬になる、勇敢な皇軍の再来だ、と。

しかし先立つものはカネだぜ。防衛予算を普通の国並みのGDP比3%ほど、今より10兆円プラスの15兆円にしないと、この国際公約は実行できない。近い将来、そうなるから、日本の防衛産業株は「買い」だ。博打うちも大喜び。景気はさらに上向くだろう。

米国は日本が警察官補として年間10兆円を出してくれることで、その分、米国は軍事費を節約できるから、与野党あげて大歓迎だろう。スタンディングオベーションを14回もするわな。1回あたり7000億円! いいビジネスだ。

日本は安保のためのフリーハンドを得た。憲法9条はこの米国の賛意とガイドライン見直しにより事実上消えた。戦後レジームにピリオドを打った。日本は国際社会の安定のために9条を言い訳に逃げることはできなくなった。八紘一宇のために重い責任を担っていくのだ。

戦争は大地震のようなもので、ある日、人為的、意図的あるいは自然発生的、突発事故的にはじける。反感、嫌悪、憎悪などの地下プレートがあれば、いつかは熱戦になる。熱戦でガラガラポン、新しい秩序が生まれる。そういうものだ。

しっかり備えて、理想的には外交でガス抜きできればいいが、なかなか難しいものがある。好戦的な隣人は多いのだ。

<【4月29日 AFP】フィンランド国防省は28日、同国海軍が首都ヘルシンキ沖で潜水艦とみられる物体を発見し、(小さな水中爆雷を発射し)警告したことを明らかにした。

昨年10月にはスウェーデンの首都ストックホルム近海で外国のものとみられる「謎の潜水艦」が目撃され、同国海軍が大規模な情報収集活動を展開したが、その正体は特定できなかった。

政治アナリストの間では、スウェーデンとフィンランドに潜水艦とみられる不審な物体が現れたタイミングがいずれも総選挙で新政権が誕生した直後であることから、北大西洋条約機構(NATO)に加盟していない両国にNATOと距離を置くよう促す警告のメッセージではないかという見方も出ている。

スウェーデンでは昨年9月の総選挙で野党連合が勝利して翌10月に新政権が誕生。フィンランドでも先に行われた議会選で政権交代が確実となっている。

1340キロの国境線で大国ロシアと接するフィンランドは、第2次世界大戦以降、ロシアとの友好関係を保とうとしてきた>

世界は腹黒い。天気晴朗なれど波高し。新しい時代が始まった。世界の安定のために奮励努力するしかない。いかに貢献できるか、同志諸君、英霊の力を借りながら考え、実行していこう。

■5月1日(金)、朝は室温21度、快晴、フル散歩。クレマチス、菖蒲、バラが咲き誇っている。毅然とし凛として、すっくと立っている菖蒲の美しさは際立っている。人も国もかくあるべし、と諭しているようだ。

中国在住の研究者、ヨーウエイ(匿名)氏の論考「中国という砂上の楼閣――改革時代の終わり 」 (フォーリンアフェアーズリポート2015年5月号)から。

<政治腐敗の蔓延、格差の拡大、成長率の鈍化、環境問題など、依然として改革の余地は残されている。だが、中国における「権威主義的適応」による改革の時代は終わりつつある。

現在の中国の権威主義的枠組みのなかで、さらなる進化のポテンシャルはほとんど存在しない。むしろ、停滞を持続させるバランスがすでに形作られている。

問題が表面化しないように、中国全土が警察国家的な監視体制で覆われ、治安維持を担当する省庁、監視部隊のメンバーに始まり、交通補助員、国税調査員までもが監視対象にされている。

反政治腐敗キャンペーンも真の改革プログラムとはみなせない。このキャンペーンは政府によるトップダウンで実施されているし、秘密主義、冷酷さ、政治的計算がその特徴だ。

しかも、これまで政府の正統性を支えてきた成長率は鈍化し、経済のハードランディングシナリオへの懸念が高まっている>

イェール大学教授(金融論)、シブ・チェン氏の論考「このままでは中国経済は債務に押し潰される――地方政府と国有企業の巨大債務」 (同) から。

<これまで中国政府は、主要銀行の不良債権が経済に悪影響を与えないようにベイルアウト(救済融資)や簿外債務化を試み、一方、地方の銀行については、地方政府が調停する「合意」で債務危機を抑え込んできた。

だが、もっともリスクが高いのは地方政府そして国有企業が抱え込んでいる膨大な債務だ。不動産市場が停滞するにつれて、地方政府がデフォルトを避けるために土地をツールとして債務不履行を先送りすることもできなくなる。

経済成長が鈍化している以上、国有企業がこれまでのように債務まみれでオペレーションを続けるわけにもいかない。しかも、債務の返済に苦しむ借り手は今後ますます増えていく。

中国が債務問題を克服できなければ、今後の道のりは(リーマンショックの)2008年当時以上に険しいものになり、中国経済に壊滅的な打撃を与える危機が起きるのは避けられなくなる>

先日、中共国有企業が初めて債務不履行になった。それを「大きな転換点」とみる経済専門家の間では、中央政府、地方政府は今後、経営不振の企業、とりわけ国有企業の救済を行わないだろう、という見方が強まっているそうだ。400〜600兆円という巨額な財政赤字を抱えている各地方政府は企業、特に債務の大きい国有企業を救済する体力がなくなったのだ(大紀元)。

投資しないと経済は失速するが、どこから金を集めるのか。

「オレオレ、今度さあ、無担保で中後進国にじゃぶじゃぶ投資する銀行をつくることにしたのよ。で、一枚乗らない? 理事にするから。理事でも出社しなくていいからね」

習近平のオレオレ詐欺銀行は早くも馬脚を現した。理事に出社され、あれこれ監視されると困るわけだ。石原慎太郎の作った(大手銀行が経営内容を疑問視する)中小企業向け無担保融資の「新銀行東京」みたいにすぐにへたるだろう。

石原は2003年11月8日の記者会見で、「(都が出資した)1000億円は、将来、数兆円になる」と述べている。脳内お花畑、鴨にされた。

新銀行東京は2004年4月設立、早くも2008年2月には再建計画を発表する事態になる。結局は1000億円をドブに捨てただけなのではないか。愚の骨頂。習近平に騙される奴のバカ面が見たいものだ。

■5月2日(土)、朝は室温22度、今季最高か、快晴、フル散歩。畑では梨の木に農薬を噴霧していた。周囲の家が眠っている間にやってしまおうというわけだろう。こっそりと・・・

3日は憲法記念日=国辱無念日だが、そもそも護憲派と言われる人々は、GHQに憲法を押し付けられたことを恥ずかしいとは思わないのだろうか。「キリスト教や仏教でも外国産じゃないか、いいものであれば産地は問わないよ」と反論されそうだが、宗教は基本的に自分で選ぶもので、強制はされないし、棄教も自由だ。

ところがGHQ憲法は、軍事力を背景にした占領下で強制されたものだ。事実上、改憲できないようになっている。主権を取り上げられて、手足を縛られ、口に粘着テープを貼られて、原爆で脅しをかけられながら押し付けられた。レイプ・オブ・ジャパン!

普通の神経なら屈辱的だとGHQ憲法を呪うのが当然だと思うが、日本悪者史観=GHQ東京裁判史観に洗脳された人々は平和憲法と言って、後生大事に崇めている。

まあ、今回の安倍スピーチでGHQ憲法のキモ、諸悪の根源である9条は事実上骨抜きになったから一安心だが、いずれこの憲法を葬らないとまずい。大学院以上のオツムの憂国の志士は真剣に策を練っていくべきだ、安倍氏と中曽根氏が元気なうちに。

安倍氏の演説は想像以上に大成功だった。国際政治経済情報誌「インサイドライン」編集長・歳川隆雄氏の論考「安倍首相の米議会演説の原稿はどうやってできたのか? 演出したスピーチライターの知恵とは」(現代ビジネス5/2)から最後の部分を引用する。

<「侵略」、そして「お詫び」という言葉を使わないことに拘った安倍首相自身が、スピーチライターの谷口智彦内閣官房参与(慶応義塾大学大学院教授)と繰り返し話し合う中で、「希望」と「和解」を議会演説のキーワードにすることにしたのだ。

と同時に、谷口氏が草案準備の過程で(硫黄島で戦った)スノーデン海兵隊退役中将と(玉砕した硫黄島守備隊の栗林忠道司令官/陸軍中将の孫である)新藤衆院議員の「奇縁」を知り、演説に盛り込んだというのだ。そして2人は招かれた。

それだけではない。演壇上に座っていたジョン・ベイナー下院議長は、安倍首相がその前のパラグラフ「第2次大戦メモリアル」でアーリントン国立墓地の第二次世界大戦記念碑とホロコースト記念博物館を訪れた時の印象を語り、さらに第二次世界大戦の激戦地であったバターン・コレヒドールなど固有名詞を挙げた頃からハンカチを取り出して、終には硫黄島の名前が出たところで涙を拭ったのだ。

因みに「安倍演説」の最終稿は、政府専用機で米国の最初の訪問地・ボストンに向け飛び立った26日午後5時23分直前まで東京・富ヶ谷の自宅滞在中の2時間に内容とレトリックが決まったという。

『ニューヨーク・タイムズ』など一部の米メディアの中には批判的な報道があったのは事実だが、まさに“安倍の、安倍による、安倍のため”の米議会演説であった>(以上)

◆ドイツ人と銀杏の木

永冶ベックマン啓子

         
今から352年前の1690年(元禄3年)、オランダ商館付の医師として、ドイツ人エンゲルベルト・ケンプファー(Engelbert Kaempfer 1651~1716)は、シャム(タイ)を経由して日本に到着、約2年間長崎の人工の出島に滞在した。

その頃ドイツは、魔女狩りの横行する暗い時代で、身内が魔女裁判で殺されている経験を持つ。ドイツの中西部ノルトライン・ヴェストファーレン州、州都デュッセルドルフ)のレムゴーに牧師の息子として生まれ、博物学、医学、哲学、歴史、外国語など幅広く学んでいる。“ケンペル”はオランダ語になる。

当時、彼は2回江戸参勤も経験して、徳川綱吉にも謁見している。精力的に資料を集め「日本誌」が後に英語、フランス語、ドイツ語で出版され、ゲーテやカント、モンテスキュー、ヴォルテール達、ヨーロッパの知識人も多く愛読し、後の19世紀のジャポニズム(日本趣味・日本心酔)へと発展していく。

ケンプファーは、既に絶滅していると考えられていた「銀杏の木」を日本で見つけて1693年持ち帰り、ヨーロッパの学問界では、これこそ当に「生きた化石」と感動された。

銀杏は、2億5千年前から地球に存在し、地球最古の植物とも言われ、広葉樹でも針葉樹でもないが、驚異の原始の生命力を持ち、あの広島でも生き残った。

ドイツ人、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト(1796〜1866 ヴュルツブルグで生まれ、ミュンヘンで没す)が140年後に日本へ渡るが、ケンプファーの影響を多く受けていた。その間には、医師であり、植物学者であつた

スウエーデン人カール・ツンベルグ(1743〜1828)が出島に滞在していた。

先日、サッカー競技場・ベンツアレーナの視察の帰り、シュトウットガルトの公園で銀杏の大木に出合い、懐かしい日本人に出合ったような思いになった。ハイデルベルグの古城の庭にも、植えてある。

現在は、多くの植木屋さんで銀杏の小さな鉢植えも売られているが、Ginkgo/ ギンコーの名前でドイツ人にはアルツハイマーの医薬品として有名になっている。処方箋なしでも、薬局で誰でも購入できる。

認知症は基本的には原因不明で治療不可能と以前は考えられていたが、あくまでもこれは病気で、確かに85歳以上で多く見られるが、単なる老化現象ではなく、近い将来には治療法が確立するだろうとも考えられている。

ドイツでは40年程前から銀杏葉の抽出物の薬理作用に注目され研究が始まった。メンタルへの効果が認められ、特に脳の血行増進作用で記憶力、集中力、思考力が向上したと多くの論文が発表されている。

脳細胞の発電所と言われるミトコンドリアを活性化させるので、脳に新しいエネルギーを与える事が出来、耳鳴りや耳の雑音、めまいなどの老化現象にも良く、足の血行も良くなり、情緒も安定してバランスが取れ、ストレスをコントロールする事が可能となる。

従い、認知症の初期進行防止、進行を遅らせる効果がある事が知られている。

飲み始めて2〜3週間で効果が出始めて、6〜10週間で効果が安定する。(これは、記憶力が悪くなったと嘆いた筆者の父が呑んで見て、確証した。)

高度な技術開発で何と27段階もの製造工程を経て、銀杏葉から特殊な抽出物を獲得し、シュワーベ博士は、EGb761 R の名前 で、パテントを取得した。

120mgの小さな錠剤に続き、最近240mgの錠剤が新しく出ている。

品質が一番高く、医薬品としてドイツで認められているものは、植物性栄養素・色素成分フラボノイド群を24%以上、香り成分のギンコライド(テルペノイド)を66%以上含んでいて、アレルギー物質のギンコール酸の含有量が5ppm以下であると言う条件を満たしている。

最高の原料も、土壌開発から栽培まで独自の方法で1ヘクタールに2万5千本植えられている広大な農園を持ち、機械で緑の葉を採取して使用されている。

ギンコール酸は、湿疹や呼吸困難、下痢、腹痛、頭痛などのアレルギー症状を来たす場合があるので、5ppmと言う安全基準が設けられている。

(お茶として葉を煮詰めると、この基準以上のギンコール酸が出る事があるので注意、品質が良くないものも日本には多い)

急速に高齢化社会化している日本にこそこういう品質の高い物が必要だが、日本ではサプリメントとなるので輸入は困難。個人輸入は可能。
ながやベックマンけいこ(ミュンヘン在住)  再掲

2015年05月02日

◆戦後からの決別示した首相訪米

田久保 忠衛


確か鈴木善幸内閣だったから、いまから34年ほど前になる。終戦の御詔勅を書いた陽明学者・安岡正篤氏から戦前戦後の政治家や軍人の人物月旦をうかがう機会を得た。

たまたま次期首相候補の一人になっていた宮沢喜一氏に話が移ったとき、安岡氏は「ヨコの学問はできるのかもしれないが、タテができないと宰相には…」と平然と語ったのを思い出す。国際情勢が分かっても、日本人としての姿勢がなければ、その器ではないとの含蓄だ。

《膨張する中国と内向きの米国》

安倍晋三首相による訪米の始終を観察していて、日本の危機を救う国際的な指導者が久々に登場したとの感を改めて抱いた。

首相がワシントンで日米同盟のボルトを締め直した理由は2つあると考える。

1つは、いまさらここで強調するまでもないが、中国の常軌を逸した膨張政策だ。安倍訪米をはやし立てるかのように、中国は南シナ海のスプラトリー諸島で人工島の建設を進めている。係争下にある海域の岩礁を埋め立てて軍事基地化する「一方的な現状変更」に先進7カ国(G7)も、東南アジア諸国連合(ASEAN)も警鐘を乱打し始めたが、強引な実効支配を阻止する手立てはどうしたらいいのだろうか。

2つは、米国の「内向き」の姿勢である。これは世界的に深刻な反応を引き起こしつつある。軍事的かかわり合いを避け、もっぱら話し合いを重視するオバマ政権は、シリアへの対応が後手に回り、ついに「イスラム国」を生んでしまった。

イランとの核交渉に入っているが、それはシーア派のイラン、イラク、シリア、レバノンの武装勢力ヒズボラ、イエメンの武装勢力フーシ派を勢いづかせ、サウジアラビアなど親米的なスンニ派諸国は米国に不信感を募らせている。

世界の警察官にならないと宣言したオバマ政権は、ウクライナに軍事顧問を送っても戦闘部隊は送らない。アジアでは、ピボット(軸足)あるいはリバランシング(再均衡)を叫んでも、ほとんど行動は伴っていない。

 《アジアで最も頼りになる日本》

中国や北朝鮮の脅威から身を守り、米国が内向きになった間隙を埋めるにはどうしたらいいか。安倍首相の照準は正確に合っている。「共通の脅威」と普遍的価値観を共有する同盟関係の強化以外に選択の余地はない。上下両院合同会議の演説で首相は「アジア太平洋地域の平和と安全のため米国の『リバランス』を徹頭徹尾支持する」と明言した。いまの米国にとって、アジアで最も頼りになるのは日本であることを疑う米議員はいるだろうか。

同盟の具体的支えは、まずは日米防衛協力の指針(ガイドライン)再改定だ。戦後の日本が怠ってきた防衛政策の大転換は、安倍首相が戦後の首相として初めて手をつけた国家安全保障会議(NSC)の設置、防衛計画大綱の改定、集団的自衛権を限定的に容認する安全保障法制がらみの関連法案審議、さらに集団的自衛権が明記されたガイドライン−という一連の動きの中で明瞭だろう。

同時に米国との間で呼吸がぴたり合っているのは、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)である。

中国には極度に気を使ってきたオバマ政権だが、大統領自身が「われわれがTPP交渉を完結しなければ、アジア太平洋地域で中国がルールを作り、米国は締め出される」と本音を吐露し、カーター国防長官は「広いリバランスの意味でTPPはもう一隻の空母並みに重要だ」とまで述べている。中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への反感がむき出しになっている。

《国際的プレーヤーとして登場》

首相は日米首脳会談前のアジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念首脳会議では先の大戦に対する「深い反省」、米議会演説では「痛切な反省」と述べたものの、「植民地支配と侵略」への「謝罪」は言わなかった。

何と表現しても文句をつけてくる中韓両国のほか、米国にも同じ口調で歴史認識を迫る勢力が存在する。とりわけ、リベラルを代表するニューヨーク・タイムズ紙社説4月20日付「安倍晋三と日本の歴史」は、戦前の韓国が日本であった事実も、慰安婦の「強制」の根拠が崩れている実情も把握していない醜い代物だった。

安倍首相を「ナショナリスト」と批判してきたこの新聞は、今回も「安倍氏と右翼の政治家たち」と乱暴な表現を使っている。いつもながら安倍政権を見下したような占領軍的口調には、人種偏見的なものさえ感じる。首相はこのような手合いを相手にしてはいけないが、難しい判断を下す事情は理解できる。
(杏林大学名誉教授)
産経ニュース【正論】2015.5.1

◆日米はともに戦勝国だ

〜 @ 安倍総理演説〜

泉 幸男



安倍首相の「希望の同盟へ」演説をわが外務省のサイトで読んで、目がうるうるした。まことにみごとな演説で、全文を教科書に載せてもいいと思う。

(全文、というのがポイントで、教科書執筆者の恣意に任せようものなら、自衛隊の国際貢献について具体的に語った箇所など、真っ先に削除されかねない。)


(英文原文)
http://www.mofa.go.jp/na/na1/us/page4e_000241.html

(外務省の和訳)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/page4_001149.html


前半はユーモアに満ち、米国人の心をぐっとつかむ。

安倍総理の人間味も伝わってくる語り口だ。

日本そして安倍総理と関わった大ぜいの米国人の名を挙げることで、この日の演説の内容には数多くの証人がいるのだという印象を与える。この構成も秀逸。 
 
一読してわかるのは、単に霞が関の外務官僚らが切り貼りした和文を英訳したものではないこと。

英語原作の憲法はサイテーだが、英語の演説はやはり英語原作でなければダメだ。


■ 日本は戦勝国だ ■


日米が共に戦勝国であることをうたっているのが良い。


In the end, together with the U.S. and other like-mindeddemocracies, we won the Cold War.
That's the path that made Japan grow and prosper.
And even today, there is no alternative.

≪そしてついに、米国および志を同じくする民主主義諸国とともに、われわれは冷戦に勝利しました。

この道を歩むことで日本は成長し繁栄するに至ったのです。これ以外の道がないことは、今日も同様です。≫

(なお、和訳は泉が英文から訳した。以下、同じ)

第二次大戦時そもそも存在しなかった共産中国と韓国が「戦敗国の日本はオレたちにひれ伏せ」と かまびすしい昨今であるが、とんでもない話で、「冷戦終結を以て日本は戦勝

国となった。中国は、ちがうよね」という正しい歴史認識ののろしを上げたものと言ってよろしい。

中国はもとより、韓国もすでに like-minded democracy とは言えまい。残念なことである。


■ 自責の念は、戦後すぐの話 ■


この豊穣な内容の演説を読むにつけ、メディアがこぞって取り上げた例の箇所をことさらに論じるのは、あまりに「ためにする」ことと忸怩(じくじ)たる思いだが、わたし
なりに語ろう。


Post war, we started out on our path bearing in mindfeelings of deep remorse over the war.
Our actions brought suffering to the peoples in Asiancountries. We must not avert our eyes from that.
I will uphold the views expressed by the previous primeministers in this regard.

≪戦争直後、日本国民はあの戦争に対してやるせない自責の念を心の中に抱きつつ歩み始めました。

われわれの行為でアジア諸国の国民に苦しみをもたらしたのです。そのことから日本国民は目をそらしてはなりません。この点に関してわたしは、わが国の首相たちがこれまで表明してきた見解を引き継ぐものです。≫


 外務省訳が「戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻みました」とあるが、誤訳である。原文の英語は started out on our path とあるのだから
「歩みを刻み始めました」である。

 つまり、外務省訳にいう「先の大戦に対する痛切な反省」は、あくまで、歩みを刻み「始めた」時点に抱いたものであり、今日なお deep remorse を抱いているとは、どこにも言っていない。

 それでよろしい。

今回使われた remorse という単語も、上手に選んだものだ。 「内心に宿す自責の念」としては相当に強いことばだ。

あくまで個々の人間の内心に属する感情であり、国家機構としての意思を言うものではない。

内心に属するものであるがゆえに、謝罪という行為とは別である。

それでいて、安倍総理の演説を聞く米国人らは、安倍総理自身が現在進行形で deep remorse を抱いているという印象を持つ。

「アベはアブナイ政治家だ」と触れ回る中・韓のエージェントらによる中傷を払拭するために大いに役立つことばを選んだものだ。


■ これっきりですね、の思いを引き継ぐ ■


村山総理も小泉総理も、例の「おわび」を述べたときは、「これっきり」と思って述べたに違いない。

ここまで繰り返し平身低頭を要求されることなど想像もしていなかったし、ましてや サンフランシスコ平和条約や日韓基本条約、日中友好条約を反故(ほご)にせんばかりの「賠償要求」を受けることなど想定もしていなかった。

≪この点に関してわたしは、わが国の首相たちがこれまで表明してきた見解を引き継ぐものです≫ と安倍総理は言ったのである。

              *

英語原文を読んでいると、東京都硫黄島(いおうとう)のことを Ioto と呼び、そのあと米国人の言を引用するなかでIwo Jima の名を使っている。

日本では硫黄島(いおうじま)は鹿児島県の薩南諸島北部に位置する小島だ。

わが軍が祖国防衛戦を繰り広げた島は、硫黄島(いおうとう)なのである。

ところが米国人にとっては、聖戦を繰り広げたのは Iwo Jimaということになっていて、この日本領の島に星条旗を立てる兵士らの姿の記念彫刻も Iwo Jima と称する。

 Iwo Jima という名称にも言及しつつ、正しい名称の Iotoを米国で正式にデビューさせたあたりも、この演説の起草者の偉いところだ。

            

◆平和条約を悪用する台湾人グループ

Andy Chang



4月28日はサンフランシスコ平和条約(SFPT)が発効した日、日本が正式に主権を取り戻した日である。終戦から1952年までの7年間、日本はOccupiedJapanと呼ばれていたが、この日から戦争状態が正式に終結し、日本が主権を取り戻した日(第1条)である。占領が終わり占領軍はこの日から90日以内に解散したのであった。

ところが台湾にはSFPTを悪用して、占領軍が今も存在し、主要占領国の米国が今日も台湾の占領権を持っていると主張し、台湾は米国の占領下にあると言うグループがいる。あと2つのグループはもっと悪質で、SFPTの発効後も日本天皇が台湾の主権を放棄していない、それを米国が占領している、「日属米占」と主張する。

日本はSFPT第2条で台湾澎湖の主権を放棄したが帰属を明らかにしなかった。それを米国が占領権を持つ、または天皇は主権を放棄しなかったが米国が勝手に占領権を持つと言うのだ。

●SFPTウソの元祖

この主張を最初に主張し始めたのはRichard Hartzell(何瑞元)で、彼に賛成して米国を告訴したのは林志昇のグループだった。林志昇は米国法廷で告訴して二度も敗訴した。その後で彼らは日本天皇が台湾の主権を放棄していないと主張し始めた。

独立主張ならわかるが米国のパスポートを取りたい、或いは日本天皇が主権を握っているから日本人になりたいと言うのは独立精神に反する行為である。

2013年、Hartzell(何瑞元)と林志昇は仲違いした。更に林志昇の台湾民政府(Taiwan CivilGovernment:TCG)から追い出されたグループTaiwanGevernment inUSA:TGUSA)を設立した。

このTGUSAグループは2014年4月に米国の国務省副次官のDaniel Russel氏が講演でStronglysupport Taiwan Autonomyと述べたのを利用して2014年7月にTaiwanAutonomy(台湾自治政府)と名義変更した。米国は台湾自治を支持する、それは俺たちだと言うのである。

●平和条約と台湾

この2つのグループの「根拠」とは何瑞元が「発見した」と言われるSFPT第23条に「主要占領国」アメリカと書かれていた、それだけである。SFPTの条文に主要占領国(PrincipalOccupying Power)と書かれていたのはこの第23条一カ所のみである。

彼らはSFPT第4条にも連合軍(AlliedPower)と書いてある、連合軍とは主要占領軍米国のことで、米国は占領権を持ち、SFPTが発効した今でも解散していないで占領状態が続いているというのだ。日本人が聞いたら何と思うだろう。

SFPTは連合国と日本が取り結んだ平和条約である。この条約で台湾澎湖が提起されているのは第2条bのみ、この条項で日本は台湾澎湖の主権を放棄した。何瑞元と林志昇は第23条に米国が主要占領国であると書いてある、「米国は台湾の占領国で、SFPTが発効した後も台湾の占領権を持っている」と主張しているのだ。SFPTとは日本と連合国の条約で台湾とは関係がない。

SFPTの23条には「この条約は各国の政府が承認しなければならない。各国が条約を承認したあと、承認書を主要占領国米国に寄託する」と書いてあり台湾とは関係がない。SFPTの第2条bにおいてのみ台湾澎湖が明記してある。米国が主要占領国であると書いてあっても台湾とは何の関係もない。

米軍が占領軍として台湾に駐屯した記録はない。台湾に駐屯した占領軍は蒋介石の軍隊である。マッカーサーの占領軍第一号命令に蒋介石に台湾における日本軍の降伏を受け入れろとあっただけだ。

蒋介石軍が主要占領国・米国の命令で台湾に駐屯したから米軍と同じというなら、蒋介石軍が米国の占領軍として認めることになる。

●林志昇が米国で起こした訴訟とは

林志昇は米国の地方法廷と高等法院で、米国は台湾の占領権を持つから「台湾人に米国籍を与えろ、米国のパスポートを発行しろ」と二度も米国を告訴した。米国から主権を回復する告訴でなく米国籍を取りたいから告訴したのである。

この告訴が二度とも敗訴になった後、林志昇(発見者は何瑞元と言われる)はSFPT-2bで日本は台湾澎湖の主権を放棄したが、日本天皇は放棄していない。だから日本国が明治憲法を回復すれば台湾は天の領土だから日本国籍を取得できると主張し出し、数百人の追従者が居る。

日本はSFPT-2bで台湾の主権を放棄したが、明治憲法では日本天皇は放棄していないと言う理屈は通らないが、このウソを信じるバカも居る。SFPT第2条bによれば日本は台湾の主権をクレームできるはずがない。

●第3の詐欺師グループ

ところが更に第三グループが出現したのだから呆れる。このグループは何瑞元を「国際法の権威」として崇め、「台湾の地位は日属米占である」と言い触らす台湾地位正常化促進会」と名乗るグループである。彼らは「日本が明治憲法を復帰させれば台湾は自然と日本の領土を回復できる」と宣伝している。日本人は賛成するだろうか。

日本がSFPT-2bで台湾の主権を放棄したことは48カ国が承認したことである。たとえ日本が明治憲法を復帰させても台湾の主権を取り戻すと言えばSFPTに背くことになり各国が承認しない。こんなバカな主張でも台湾では信者を集めることが出来るのだ。

結論として、台湾民政府(TCG)、米国台湾政府(TGUSA)、それに台湾地位正常化促進会、この三グループは台湾独立を阻む行動、台湾人を騙すことをしているのである。

台湾人が台湾独立に努力するのは賛成である。だがSFPTを曲解したウソで信者(愚民)を集めるのは絶対不可、心ある台湾人は認めないし世界諸国も認めない。私はこの3つのグループの主張を聞くたびにムカムカする。


◆中共崩壊「5つの兆候」

平井 修一


岡崎研究所の論考「中国崩壊論と『5つの亀裂』」(ウェッジ4/21)から。
 
<米国の著名な中国学者であるシャンボー・ジョージワシントン大学教授は、3月6日付けの米ウォールストリートジャーナル紙に、「来たるべき中国の崩壊」と題する論説を掲載しました。

これは、中国専門家の間に大きな波紋を投じました。それは、シャンボーが、今まで中国崩壊論に慎重な立場をとり続けていたからでもあります。論説の要旨は、次の通りです。

              ・・・

中国の政治体制は見かけ以上に壊れており、習近平は反対派と腐敗を厳しく取り締まることで党の支配を強化しようとしている。だが彼の独裁政治は中国の体制と社会に強いストレスを与えており、限界点は近づいている。

共産党の支配の最終段階はすでに始まっており、思った以上に進んでいる。共産党支配が静かに終わる可能性は小さく、逆に長びき、混沌とした、暴力を伴うものになりそうだ。習近平がクーデターによって失脚する可能性すらある。

体制の脆弱性を示す5つの兆候がある。

(1)中国の経済エリートたちはすでに片足をドアの外に出しており、体制が揺らぎ始めれば、大挙して逃げ出す用意ができている。

(2)習近平は、政治的な抑圧を大幅に強化している。これは党の指導者たちの不安と自信の無さの顕れである。

(3)政権に忠誠を誓っているように見える者たちも、実際にはそう装っているだけである。

(4)党政機関及び軍にはびこる腐敗は、社会全体に蔓延している。根本的原因は一党支配体制にあるのであり、反腐敗キャンペーンでは問題を解決することはできない。

(5)中国経済は、制度的な落とし穴にはまっており、簡単には、そこから脱出できない。党が打ちだした大胆な経済改革パッケージも既得権益層が実施を阻んでいる。

これら5つの亀裂は、政治改革によってのみ解決できる。現在の政治システムこそが、社会・経済改革にとっての最大の障害となっている。習近平の「中国の夢」は、実はソ連共産党の(崩壊という)悪夢を回避する「夢」でもある。

ゴルバチョフと逆の方向で、それを目指そうとしているが、それが唯一の選択肢ではない。

江沢民と胡錦濤は、変化を拒否するのではなく変化を管理しようとして、限定的ながらも政治改革を目指した。だが、習近平政権は、政治をゼロサムゲームだと考えており、管理を緩めることが統治システムの終わりの始まりと考えている。

中国共産党の支配がいつ崩壊するかを予測することはできないが、現在、我々はその最終段階を目撃していると結論せざるを得ない。(以上)

              ・・・

中国の将来を予測することは至難の業です。ただ、シャンボーの挙げた5つの「亀裂」を理由に、中国共産党の統治が崩壊すると結論付けるのは不十分だと思います。

中国共産党の直面する課題は、確実に増大し深刻化しています。しかし同時に、諸課題に対処する共産党の能力も向上しています。Suisheng Zhaoデンバー大学教授は、中国の近代は中央政府の“権威”を確立するプロセスそのものであり、習近平の昨今の動きも、この流れの中にあると言っています。中国では、権力が集中されないと、何もやれないのです。

だから習近平は、腐敗問題を使って権力を集中してきました。それほど中国の現状は、多くの、しかも大きな改革をあらゆる面で行う必要があるのです。鍵は、習近平が権力をどこまで集中でき、その権力を使って「改革の全面的深化」(2013年党中央委員会決定)をどこまでやれるかにかかっています。

基本は、持続的経済成長が可能かどうかであり、司法改革も、環境対策も、社会福祉も、そのための環境整備の側面が強いです。目標の2020年までに良い結果を出せれば、共産党統治は、逆に安定するでしょう。

現在の一連の改革をある程度終えても、共産党は、今度は発展した国民社会と一党支配との関係をどうするのかという根本的な、もっと困難な問題に直面せざるを得ません。

まさに政治改革という巨大な課題に直面せざるを得ないのです。それは、習近平がトウ小平を越えることができるかどうかという次元の問題でもあります。

問題の深刻化のスピードが、共産党の能力向上のスピードを上回れば、共産党の統治は終わるのだと思います。シャンボーは「中国共産党の統治の最終段階を目撃している」と言っていますが、いつその最終段階が本当に終わるのかについては、現時点で予測できないし、シャンボーが思っているよりは遅くなるでしょう>(以上)

まあ、いろいろな見方はあるが、ソ連のケースでは予想外の速さで共産党が崩壊した。

<1991年8月、ゴルバチョフに対し(改革)政策を覆させようとする強硬派によりクーデターが企てられた。同クーデターはボリス・エリツィンがクーデター鎮圧に際立った役割を演じたことで失敗し、共産党の活動禁止に終わった>(ウィキ)

暫くくすぶっていた政局に火がついてからたったの4か月で共産党は駆逐され、12月にはロシア連邦がソ連を引き継いだ。軍を掌握した者が勝つ。

習近平は中共軍を掌握したのか。将校の夢はすべての高級官僚と同様に「蓄財、蓄妾、美酒、美食+美国亡命」だ。これを奪われた将校は習に忠誠を誓ったところで面従腹背だろう。

習が不景気の中でも軍事費で大盤振る舞いをしたのは、将校を手なずけるためだ。つまり習は軍を掌握していないから、クーデターがあればロシアに逃げるしかない、ヤヌコービッチのように。

<米政府からバックアップを受けている亡命中国人団体のサイト「博訊ネット」は3月4日、北京で起こったばかりという衝撃的なニュースをスッパ抜いた。

「(習の警備を担当する)中央警衛局の一部が3日、クーデターを起こし、習近平政権の転覆を謀った。クーデターによって、習近平や王岐山(習近平側近で共産党序列6位)らを軟禁する計画だった。だがこの計画は、人民大会堂にいた習近平主席に、事前に伝わってしまった。そのため習主席は、直ちに北京軍区を出動させた。

これによって、クーデターは未遂に終わった。怒り心頭の習近平主席は、300人以上の中央警衛局員たちを、厳重な取り調べの対象とした」>(週刊現代4/5)

続報がないから真偽は不明だが、さもありなん。今や習には毒見役もいるそうだ。ルーマニアのチャウシェスク大統領はクーデターから2日で銃殺されたが、習を生かすも殺すも軍次第ということだ。毛沢東曰く「政権は銃口から生まれる」。銃を握った方が勝ち。

持続的経済成長は国営企業改革なしにはあり得ないが、利権死守の抵抗に遭うからまず不可能だ。暮らし向きが向上しなければ人民の不満は募る。中共への信認は地に堕ちる。

中共崩壊は今日か明日か明後日か。来月それとも来年か。遅かれ早かれ潰れるが、露韓北以外の世界はそれを待っている。Sooner, the better 早くしてくれ。(2015/5/1)