平井 修一
■4月6日(月)。朝は室温17度、快晴、フル散歩。カミサンは6歳女児の入学式へ。快晴でよかった。
膨大な洗濯物を干してから排水パイプの掃除。いろいろトラブルがあったりして、体力の衰えた小生はヘロヘロになったが、何とか12時前に無事に詰まり=オイルボールを除去できた。
面倒だからと点検・掃除を先送りすると、大変なことになる。分かっちゃいるけど、ぐずぐずして、結局は後手後手になって大変な事態になる。
困難な分野ほど改革を先送りし続けた中共は、山積した難問を解決できるのか、岩盤のようなオイルボールを除去できるのか。利権を取り上げる、つまり悪性腫瘍を切除する、これは大量出血するが、オールチャイナで取り組まないととてもできないだろう。ドンパチのない「ゴルビー・李登輝流無血革命」だ。
それは自由、民主、人権、法治につながりかねない。中共と対極にある価値観だ。習近平は権力闘争の手段として反汚職、改革推進をしているだけで、中共絶対・個人独裁を強化することでタガを強めたいと思っている。これでは近代化=欧米流自由民主主義国家はできやしない。
軍のクーデターか義和団的な内乱でしか中共は改革前進できないだろう。軍や国民にその気概があるのかどうか・・・
まあ小生は偉そうなことは言えない、ヘロヘロになって昼食を作る気力も体力もなくなって、トーストでごまかした。軟弱。
夕方、早めのシャワーとガソリン補給で元気が多少戻ると、「掃除で疲れたと中共叩きをやめていいのか、おまえの志はそんなに軽いのか。皇軍兵士は具合が悪くて戦友が休養を勧めても、敵が跳梁跋扈する前線に向かった。おまえの唱える中共殲滅、支那解放は口先だけか」と天の声が聞こえてきた。
うーん、確かにそうだ。自分の体調で中共叩きを「お休み」にしたら軽佻浮薄、口先男、口舌の徒と指弾されるだろう。で、踏ん張って、屋山太郎・日本戦略研究フォーラム理事/政治評論家の論考「習近平主席の『アジアは運命共同体』発言――社会構造と価値観が違えば“仲良し”にはなれない」(4/2)を読んだ。
<中国海南島で行われた国際会議で習近平主席は「アジアは運命共同体だ」と呼びかけて、域内の連携の強化を説いた。この席で二階俊博総務会長は習主席と会談し、二階氏が5月に観光業界関係者ら3000人を伴って訪中する意向を伝えた。習主席は「民間交流が大切だ」との考えを示したという。
国同士で学生やビジネスマンの交流が深まると両国間が親密になることは確かだ。
アメリカの日本占領政策が実にうまくいったのは戦後すぐにアメリカが行ったフルブライト教育交流計画をスタートさせたことだろう。フルブライト氏は上院議員として日本慰撫の最高の知恵を出した人物ではないか。
私の3年先輩でフルブライト留学生でアメリカに招かれた友人がいた。行く時は「どこかで、どでかい仕返しをしてやろう」などと言っていた男がガラリと人が変って帰ってきた。「当分、アメリカの真似をしろ。知的レベルや交友関係に尊敬できる人物を選ぶことだな」と言う。民主主義社会に最高の価値を置き、そこに至るには言論の自由が不可欠なのだと言う。
当時アメリカは日本の国立大学のトップレベルばかりを選んで毎年、何十人も継続して母国の大学に迎えた。何十人の中には何人かが反米になって帰って来ただろうが、親米派を創り出す歩どまりは恐ろしく高かった。
帰国した彼らはほとんどが社会のエリートで、日本を親米色に染め上げた。その精神構造を単純というのは易しいが、“異文化”を吸収した時の満足感というのは人生を変えるほど大きい。
私の初任地はローマだった。恐ろしいほど泥棒の多いところだが、それを抜きにして考えると、人間性の基本のところでは全く変わらない。ファッションのセンスなどは抜群だ。
中曽根康弘氏は首相のころ、中国人留学生10万人計画をぶち上げた。頭の片隅にフルブライト式交換留学生方式でも思い浮かんだのだろう。しかし日本に留学した人物が親日派になったとしても、国に帰って日本を礼讃するわけにはいくまい。
70年代の日中国交回復時は、政治家同士の“仲良し”が何組も出たが、その仲良しは一代限りのものだ。
上海で日本の商社の支店長が退職後、それまで家族同然に付き合っていた人を訪ねたところ「玄関にも入れてくれなかった」と言う。「彼にとって貴重だったのは支店長という私の肩書だった」とガックリと肩を落とした。社会構造が違う。価値観も違うという人物とは互いに“仲良し”になれない。
7世紀の初めから、日本が中国と付き合わなかったのは、価値観が違うゆえだった。足利幕府の時代に“貿易”があったのは、今の中国人の“爆買い”のようなもの。金品の流通が止まったら、あとに人情は残らないのが日中関係なのだ。
習氏が「アジアは運命共同体」という意味は、中国が中心で、他の国はオレに従えということに他ならない。元寇の時、壱岐、対馬の住民の殺戮に加担したことについて、中国は謝ったことがあるか>(以上)
そう言えば支那人は80年代のついこの間まで「古い友人」という人脈、文脈をとても大切にしていた。「井戸を掘った人を忘れない」とか。中共は法治ではなく人治の国、コネ社会だった。
結局は、贈収賄は当たり前、「古い友人」同士が便宜を図ったり図られたり。今もそうなのか。そうだろうなあ。本質は変わりようがない。
小生の師匠の一人(旅行会社や投資顧問会社の創業者)は中共幹部の留学生を自宅に受け入れていた。書生。堅い絆をつくるためだ。
こういう持ちつ持たれつ、あげたり貰ったりが支那人のDNAならば、虎退治は所詮はただの権力闘争で、長続きはしないだろう。
習近平(シー・チンピン)、江沢民(チアン・ツーミン)、胡錦濤(フー・チンタオ)の「チン VS ツー・チン」戦争はどうなるのか。最高幹部のチャイナセブンのうち習の同志(というか師匠)は王岐山・党中央紀律検査委員会のトップ(虎退治の尖兵)だけだそうで、権力闘争の行方は分からない。ただ、中共幹部のほとんどが思っているのはこういうこと
であることは確かだ。
「チンピンの清きに魚も住みかねて もとの濁りのツー・チン恋ひしき」
■4月7日(火)。朝は室温19度、微雨、フル散歩。
桜は「七分落ち」。散歩コースは雪道のよう。花見は最終章へ。
昨日は頑張り過ぎて右手首が痛くなってきたので、消炎鎮痛ローションを塗って寝たが、まあまあ痛みは緩んだ。腰の不快感は手製の「平井式腰ベルト」でほぼ解消された。
加齢とともに体力は衰えていくのだなあと実感せざるを得ない。1年ぶりに体重を量ったら47.3キロ、2キロもやせた。食も細くなるのだ。
同い年なのにえらく元気な人がいる。
わが街の学習塾「百武塾」は評判がよく、小生の長女も中学生の頃に通っていた。おかげで保育士/公務員になれた。
塾長の百武先生は1951年生まれ、小生と同じだが、学年は早生まれの小生が一個上のようだ。
百武先生は心技体を常に強化している。以下は産経に入っていたチラシから。
<27歳:一級建築士取得。アルバイトで始めた学習塾の講師に熱中し、はまりこむ。百武塾開設。
28歳:都立大学数学科に入学、数学を本格的に学習する。
33歳:英語学習のため外国語学校に入学、3年間英語を学習する。この頃から塾の講師という仕事が自分の天職であると信じられるようになる。
35歳:健康管理のため水泳を始める。
38歳:稲田中学(小生の母校)学区で中学生の塾生数で一位になる。
40歳:水泳のマスターズ大会に出場し始める。
44歳:この時期からトライアスロン大会にも数回出場。川崎市のマスターズ大会で25メートル自由形で大会新記録。
50歳:50人の中学3年生中、30人が数学で「5」をとる。
57歳:50メートルと100メートル自由形で自己ベストを更新、全国ランキング12位に。
60歳:川崎市民マスターズで100メートル個人メドレーと100メートルバタフライで大会新記録。
63歳:理科も教えるようになる。
モットー:人間力を鍛える。
目指すこと:感動してもらえる授業。「自分って天才なんだー」とか「数学って美しいんだー」とか「俺ってなかなかやるじゃん!」という感動>(以上)
脳みそを鍛え、体も鍛えている。文武両道、現役バリバリ。常にチャレンジしている。理想系。人はこうありたいものだ。ヘタレの小生も倣うべきだが、心臓まひで逝きそうだ。できる範囲でやってみよう。
百武塾で長女を教えていた講師は麻生哲朗氏で、氏は後に電通の名物クリエイターになった。すごい人のもとには逸材が集まるのだ。
独裁者・習近平のもとに諸葛孔明はいるのか。虎退治の尖兵、王岐山・党中央紀律検査委員会書記がそうなのか。AIIBインフラ銀行も王の入知恵のようだ。
<1995年8月、王は中国で初めての国際的な投資銀行である中国国際金融有限公司(中金公司)の設立を主導した。これは中国で初めての国際的な投資銀行であった。中金公司の会長を兼任した王は、彼が主導した多くの投資プロジェクトにより国際金融市場の注目を受けた>(ウィキ)
その拡大版がAIIBのようだ。壮大な詐欺には壮大な仕掛けが要る。誰が笑い、誰が泣くのか。面白いドラマが始まりそうだ。
■4月8日(水)。朝は室温15度、雨、散歩不可。寒いので暖房をつけたが雪が降りそうなほど冷え込んだ。
内外の地を取材で訪れると、トイレ(時間があれば博物館も)をチェックすることにしていた。民度が分かるからだ。
支那の公衆トイレ(というか糞尿場)は大昔からすさまじく汚いようだ。明治後に訪中した日本人は、そのあまりにもの汚さに皆辟易している。
小生が1984年に訪中した際の上海の虹橋公園のトイレは、きれいとか汚い以前に、プライバシーがないという点でショックだった。
夕刊フジ4/7「さらばニーハオトイレ? 中国の国家観光局が掲げる“トイレ革命”」から。
<*中国人はトイレ掃除したことがなかった!?
トイレ革命は管理面でも中国人の意識改革が必須だ。上海市内で日本料理店を営む津森隆さん(仮名・46歳)は話す。
「中国には『ウンコより汚い』トイレがいくつもあります(笑)。中国人はとにかくトイレの掃除を嫌がることが理由なんですね。トイレ掃除は気持ち悪いだけでなく、プライドが傷つくんだそうです。
ウチの店にも、トイレ掃除を命じたところ『そんなことしたら親が泣く』と拒絶した若い従業員もいました。飲食店では、トイレ清掃専門スタッフを雇っているところもありますが、誰もが嫌がる仕事だけあって時給は高め。
週に1回しか掃除しないところも多い。だから、トイレが汚れることを避けるため『ウンコ禁止』のトイレにしている飲食店も存在するほど。便器に金網をかけ、ウンコを流せないようにしてある……」
このように、多数の反革命分子がのさばるなか、トラブル孫悟空でお馴染み、ジャーナリストの周来友氏はこんな提案をする。
「日本の小中学校では、トイレも含め生徒が掃除しますが、中国の学校では掃除の時間自体がないんです。だから中国人は大人になってもトイレ掃除ができないし、使う時もキレイに使おうという気が起こらない。トイレ革命のためにはまず、小中学校でトイレ掃除をさせるよう強制させて、日本の学校を見習うべきです!」
中国トイレ文明の夜明けは、まだまだ先になりそうだ>
トイレも清潔に保てない中共がインフラ銀行って・・・糞壺に金を落とす
ようなものだな。
実際に中国の海外投資はほとんどが失敗している。何清漣氏の論考「中国の当初の思惑から遠ざかるアジアインフラ投資銀行」から。
<2014年中国経済貿易促進会の王文利会長が対外に公開したことですが、2万以上の企業の海外投資で「9割以上が損している」。「中国の世界投資追跡」データバンクによると、あとで監督機関にダメをだされたプロジェクトは2005年から2012年の合計で88、総額は1988.1億米ドル(約24兆円)になります>
デタラメの国に付き合う必要はない。(2015/4/8)