平井 修一
■3月25日(水)。朝は室温15度、快晴、フル散歩。桜は一分咲き。
人が実体験できることは限りがある。しかし好奇心や問題意識や疑問があれば、いろいろな人の体験したことを「追体験」できる、生々しい一次情報を入手できる、勉強になる。毎日日々勉強だ。
島地勝彦氏によるカメラマン・宮嶋茂樹氏へのインタビューというか座談会記事第4回「南極があんなに辛いところだと知っていたら絶対に行かなかったです」(現代ビジネス3/25)は新鮮な「追体験」だった。
宮嶋氏は産経にコラムを連載しているが、大阪弁の喧嘩腰的スタイルでサヨクを叩きまくっているからガラッパチ的なイメージがあったが、以下のインタビューでの語り口とコラムの文章との落差もちょっと面白かった。
<ヒノ 宮嶋さんはイラクには合計どのぐらい行っていたんですか?
宮嶋(イラク)戦争中は3週間だけです。戦争が終わったあとサマワにしばらく行っていて、そうですね、延べにしても5ヵ月くらいですかね。あんなところに1年もいられるもんじゃないですよ。サマワは世界でいちばん暑いところです。
どうしてアッラーが酒を飲むことを禁止したのか、あそこに行けばわかります。最高気温が47、8度まで行くんですよ。あの暑さで宿酔いになったらたまったもんじゃないでしょうね。湿度が低いから日本みたいな蒸し暑さはないんですが、だから余計に危険なんです。外にいるといつもドライヤーの熱風を浴びているような感じです。
立木 じゃあ、昼間はみんな家のなかにいるんだね。
宮嶋 だいたいそうなんですけど、エアコンもあるにはあるんですが、停電ばかりで役に立たない。それが不満材料でよく暴動が起きるらしいです。おもしろいのは、不動産は日当たりがいい部屋よりも日陰のほうがありがたがられて高く売れるそうです。
ヒノ それでは反対に極寒の南極には何ヵ月ぐらいいたんですか?
宮嶋 南極には5ヵ月間滞在しました。もう2度と連れて行ってくれないでしょうけど。
立木 あそこまで南極観測隊の実状を暴露すれば当然だろうね。
宮嶋 南極観測を統括しているのは文部科学省なんですよ。文科省管轄の昭和基地にはエロ本が山積みである、ということを暴いたカメラマンがいままでいなかったのがむしろおかしいんですよ。まさに報道の怠慢です。
シマジ 食欲と性欲は人間が生きていくために最も重要なものだから、エロ本ぐらいあるのは当然なのにね。
ヒノ それにしても、なんでみんな南極なんかに行きたいんですかね。
立木 人間の中には一度くらい極寒の地で暮らしてみたいという奇特なヤツがいるんだよ。
宮嶋 帰りたくないってヤツもいますよ。
シマジ 温度は零下どれぐらいなんですか?
宮嶋 わたしがいたのは夏でしたけど、いちばん低いところで零下60度でした。ただし地下3メートルのところですけど。溶かして飲み水にするための氷を掻き出す現場でした。極地ですから夏は24時間太陽が出っぱなしなんですが、地下3メートルも穴を掘ると太陽光線は届かない。風もない。ただ寒いだけでした。
立木 メシはどうだったの?
宮嶋 最高でしたね。東条会館のシェフ、京都の名門料理店の料理長、海上保安庁のコックなども来ていました。小堺一機さんの親父さんも寿司職人として行っていたんですよね。不思議なことに、料理人は希望者が後を絶たないそうです。
立木 美味いものが食えたのはよかったね。写真を撮らないときは、宮嶋は南極でなにをしていたんだ?
宮嶋 昭和基地は慢性的な労働力不足ですから、毎日課せられた労働があるんです。わたしは車両整備をやらされました。それに1日何時間も取られるんです。ボルトを締めたりオイル交換をしたり大変でした。みんないくつかのタスクを受け持つんですが、料理人だけは例外で、調理と食材の管理だけでした。
ヒノ やっぱりそういう環境では食事が最高の愉しみなんでしょうね。
宮嶋 その通りです。いちばんの愉しみがメシの時間ですね。しかもほとんどみんなで一緒に食べるんです。作業でバラバラになる場合は弁当を持たせてくれました。
立木 隊員は総勢何人くらいいるんだ?
宮嶋 越冬しているのは40人ですが、わたしが行った夏場は200人ぐらいいましたね。夏の最高気温は0度ちょっとですが、ずっと太陽が出ていますから、労働時間の加減がわからなくなってくるんです。
酒は沢山ありましたよ。どんなに寒くても不思議なことにビールからなくなっていくんです。だから最後のほうは、昭和基地で自家製のビールも造ってました。あまりウマイものではなかったですけどね。
おもしろいのはクルマを運転しているときもビールを飲んでいいことです。信号もなければ道交法もありませんから問題ないんです。だから雪上車で移動中にみんなで缶ビールを飲んでいる写真を撮りました。さすがにいまだったら「写真は撮るな」と言われそうですが。
立木 おもしろい話だね。そういえば昔、どこかのバーで南極の氷で作った水割りを飲んだことがあったねえ。
シマジ 一時流行りましたね。わたしも飲んだことがあります。美味かったような記憶がありますね。
宮嶋 南極の氷には空気がいっぱい入っているので、透明度はないけどパチパチ音を立てるのでロマンティックなんですよ。もともと雪ですからね。
わたしが行ったときも「アイスオペレーション」というのがありました。ヘリを飛ばして形のいい氷山を探しに行くんです。屈強な若者のタスクとして、チェーンソーを持たされて氷を採掘に行くんです。その氷はこっそり「しらせ」の冷凍庫に運ばれて詰められていました。
シマジ きっとそれが官僚へのお土産なんじゃないのかな。
宮嶋 そうみたいです。帰国の途中で宴会をするときもその氷を使うんですが、晴海埠頭に到着すると冷凍トレーナーが待っていて、ごっそりどこかへ運ばれて行きました。
立木 そのおこぼれをおれたちが飲んだんだな。ところで宮嶋、また南極に行きたいと思っているか?
宮嶋 もう一度行きたいなんて言う人が信じられません。わたしは絶対に行きたくありません。
ヒノ でも最初は自分から行きたいとおっしゃったんでしょう?
宮嶋 南極についてなんにも知らなかった自分がバカでした。あんなに辛いところだと知っていたら絶対に行かなかったですよ。
立木 宮嶋は正直でいいね>(以上)
宮嶋氏の体当たり的取材や鋭い舌鋒に期待したい。いい論客だ。
■3月26日(木)。朝は室温15度、快晴、フル散歩。桜は一分咲きだったが日射しがかなり強くなったので開花が進むだろう。
「【お薦め本】 中国人が選んだワースト中国人番付 やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ 遠藤誉著」から。
<【大紀元日本3月26日】中国には6億人の網民(ネットユーザー)がおり、その多くは経済的に恵まれず、社会に不満を持っている階層だと言われている。だから中国共産党は、自分たちに不利になるような書き込みを徹底的に削除している。彼らの不満が大爆発することが怖いからだ。
そんな中、2014年元旦、中国人が選んだ「中国人クズ番付」がネットに掲載された。その中に「中国人よ、決して希望を捨ててはならない。今、悪魔はおびえている。専制は必ず滅亡する」と書き込みがあった。
「中国人クズ番付」は完全に匿名なので誰が調査したものなのかは一切分からない。しかし発表後、一気に転載され膨れ上がり、そして一瞬にして削除されてしまった。しかし、「グーグル香港」にまで転載が拡大したため、詳細にみることが出来るという。
そして遠藤氏は、クズ番付に「習近平」「李克強」ら現政権トップの名や、腐敗のトップに君臨する「江沢民」の名前がないことこそが「大陸の中国人のやった証拠」だと分析している。逮捕されないだろうレベルの腐敗官僚やうそつき官僚の名前を挙げるにとどめるという『自己規制』を敷いているからだ。
この番付では「クズ集団(組織のメンバー)」が1位から27位まで選ばれており、「クズ人間」は1位から100位まで列挙している。クズ集団には理由は書かれていないが「クズ人間」には選んだ理由が書かれている。
そして著者・遠藤氏による詳細な解説が加わり、中国共産党政権下の中国の抱える問題を見事に分析する書籍となっている。
一例を挙げると、クズ集団の第1位は「中央テレビ局CCTVニュース番組製作チーム」で、中央テレビ局の「新聞聯播」を製作しているチームだった。「新聞」はニュース、「聯播」とは全てのテレビ局が同じニュースを同時放映すること。もちろん、中共中央宣伝部の検閲を通ったものだけになる。
だから若者はCCTVを見ない。「CCTVが放映するニュースで正しいのは時報のみ」と揶揄される所以でもある。
クズ人間番付のなかには、すでに死刑判決を受けた元鉄道部部長の劉志軍や薄煕来、周永康などもランキングされている。そして彼らと江沢民とのつながりや汚職の実態、そして法輪功への弾圧の背景などが説明されている。
この本を読んでいくと中国における不正・汚職・腐敗の実態がよくわかる。凄まじいまでの格差社会に大きな不満が渦巻いており、中国共産党がいかに国民の怒りに怯えているかを知ることができる。
安部総理の靖国神社参拝でも、2013年の尖閣国有化1周年でも、満州事変記念日でも、習近平政権は反日デモを起こせなかった。反日デモを隠れ蓑に、怒れる若者が徒党を組み、その怒りが自分たちに向かってくるのが怖いからだ。
本文の中から引用させていただく。
『共産党の幹部ばかりが儲けて利益集団になっているとは何ごとか!/これでも社会主義国家なのか!/こんな政権、ぶっ壊してしまえ!/どうせ俺には失うものは無い! やっちまえ!/日本など関係ない。反日を叫んだところで収入が増えるわけではない。釣魚島など、どこにあるかさえ知らない。それより収入を与えよ!
若者たちはこれを叫びたくて反日デモに参加するのだ。それ以外に意思表示をする機会がないからである』
著者の遠藤誉氏は旧満洲の長春生まれ。国共内戦の惨禍で家族を失った経験を持っており、現在は東京福祉大学国際交流センター長を務めている>
(以上)
いやはや「中国夢」どころか「悪夢」だ。まともな人民は怒り狂っている。数百兆円の不動産投資でも半分は失敗してゴーストタウンだという。デタラメがちっとも是正されない。
「欧州の危険品、6割超が中国製」から。
<【大紀元日本3月24日】欧州委員会(European Commission)は23日、危険性のある製品の6割超が中国で製造されたことを明らかにした。
EU加盟28カ国とノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインが参加する欧州委員会の危険製品通報制度「ラペックス(RAPEX)」が2014年に通報した件数は2435件に上り、その64%が中国で製造されたもの。
危険品の中で最も多いのはぬいぐるみなどの玩具で、全体の28%を占めている。中国製のぬいぐるみに吸盤があり、誤飲の恐れがあるとして危険品と見なされた。通報制度は2003年に始まって以来、危険品が年々増えており、毎年中国製の危険品が最多となっている。
欧州委のベラ・ヨウロワー委員(司法・消費者・男女平等担当)はベルギー・ブリュッセルで行った記者会見で、現状が改善されていないことに「驚いている」と話し、水際対策として中国製品を対象とする特別通報システムが存在すると明かした。
これらの製品は、身体的な損傷(26%)、有毒物質の含有(25%)、窒息(12%)、感電(11%)、つまずき(9%)などの危険性があると指摘された>(以上)
このデタラメな国がインフラ銀行を作って周辺国に融資する意向のようだが、10兆円融資すれば5兆円はまず賄賂で消えて、残りで業者がうまい汁を吸い、そしてゴーストタウンや誰も利用しない鉄道、道路が残るのだろう。
このデタラメが中共の初期設定、DNAだから、遅かれ早かれ潰れるはずだ。the sooner, the better 早ければ早い方がいい。人民のために、世界のために逝ってくれ。
■3月27日(金)。朝は室温15度、快晴、フル散歩。桜は二〜三分咲きだが幹によっては四分咲きも数本あった。今日も日射しがかなり強くなったので開花が進むだろう。
遊歩道には花見の場所取りでシートが張ってあり、誰がどこに坐るのかマジックで書かれていた。西郷、大久保、高杉、坂本、桂とあったのには笑わされた。座布団3枚。今日は花金、仕事が終わってから夜桜の下、宴会するのだ。平和はいいものだ。
一方でドイツの飛行機事故・・・悲惨だ。2014年3月にはマレーシア航空機が行方不明になったりもしたが、日本航空でも「逆噴射」機長による日航羽田沖墜落事故(1982)があった。その当時、航空界では「操縦士の錯乱などによる事故は安全運航の盲点だ」と言われたもので、それ以降、各社はメンタルヘルスチェックを強化したと聞いている。
操縦士は格安航空会社(LCC)などが増えているので引く手あまただろう。LCCはコストを下げるために操縦士の給料を低く抑えているのではないか。成り手がないから応募者のチェック、身体検査が甘くなっていないか。思想信条、精神状態までチェックしないと過激派にかぶれた操縦士や自殺願望の操縦士を防ぎようがない。相変わらず盲点のままだ。
性悪説に立ち、まずは疑い、身体・精神検査をし、怪しい者は排除するしかないが、法律的には難しいのだろう。リベラルの寛容が悪や災いを呼び寄せてしまう。自由、民主、人権、法治の社会を維持するには思想信条で差別はできない、犠牲者が出るのはやむを得ない、ということなのだろうが、殺される方としてはたまらない。
ISには世界中から若者が参加しているそうだが、スペイン人民戦線でもそうだった。まともな仕事にありつけず、暇を持て余し、将来への展望もない、そんな若者は刺激を求めて参戦する。なかには「人を殺してみたかった」といったキ印もいるだろう。
キ印がコックピットや整備場におり、航空機の自動操縦用コンピュータを「墜落モード」にし、マニュアル操縦に戻れないようにしたのではないかというトラブルが昨年11月、ルフトハンザ機で起きていたようだ。
「コンピューターが操縦桿を握る時」(世界日報3/26)から。
<シュピーゲル最新号(3月21日号)によれば、昨年11月5日、危うく墜落の危機に直面した飛行機の話が掲載されていたからだ。その状況は今回の事故とかなり酷似しているのだ。そのタイトルはなんと「墜落にプログラムされていた」( Auf Absturz programmiert)というのだ。
同記事の概要を紹介する。昨年11月5日、ルフトハンザ機が今回と同じようにスペインの Bilbao 発でドイツのミュンヘンに向かっていた。離陸して約15分後、飛行機は上空9500メートルから突然降下を始めた。毎分1000メートルの速さでどんどん下がっていく。
パイロットは慌てて飛行機を再度上昇させるためにフライト・ジョイスティック(操縦桿)を後ろに引いたが、機体は反応しない。飛行機はパイロットの意向を無視して降下を続けている。シュピーゲル記者は、「飛行機はコクピットのパイロットの手を離れ、さらに強い力、人間の命令に従わないコンピューターによって操縦されている」とドラマチックに記述している。
幸い、パイロットは最後の手段としてコンピューターのスイッチを切り、手動操縦に切り替え、飛行機を上昇させることに成功したというのだ。危機一髪だったという。飛行機は何もなかったように無事にミュンヘンに到着した>(以上)
恐ろしいことである。航空機は最も安全な乗り物と言われている。確かに自動車では日本だけで年間80万人が死傷している。航空機の場合、1回の事故の規模が大きいから目立つのだが、小生はこの記事を読んで航空機に乗るのが怖くなった。事故が続かなければいいのだが・・・(2015/3/27)