2015年03月28日

◆米国は中国人経済犯罪者の送還を躊躇

宮崎 正弘 


<平成27年(2015) 3月27日(金曜日)通巻第4498号 >


 〜米国は中国人経済犯罪者の送還をためらう
  ろくな裁判が受けられない上、審議が不透明きわまりなく人権侵害だから〜

中国は反腐敗キャンペーンの一環として、収賄、横領容疑で米国へ逃げた経済犯罪者のリストを8月に米国当局に手渡していたことが分かった(サウスチャイナ・モーニング・ポスト、3月24日)。

具体的には150人の公務員ならびに党幹部、そして国有企業幹部のリストである。

米国はたしかな証拠があっても、中国の裁判制度が不透明である限り、人権尊重の立場から送還することは考えられないとする当局の立場を明らかにしており、ましてや中国と米国には犯罪者を送還する協定が存在しない。

もっとも反腐敗キャンペーンで外国へ逃げた経済犯罪者のリストは東南アジア、とくにラオス、カンボジア、タイにも手配され、これまでに550人が送還され、持ち逃げされたカネのうち、30億元(邦貨換算で600億円)が回収できたとしている。

一方、反腐敗キャンペーンとの関係は微妙だが、子どもを早くから外国へやって、学校教育を受けさせる風潮はいまも蔓延している。

上海の富裕層は12歳の子どもを外国へ送り出し、母親がつきっきりのケースが増えていると伝えている。こどもひとりの学費だけでも年間300万円から600万円が必要、生活費は別である。

とくにカナダでは、このようなケースが急増し、毎年2倍増が過去数年間続いた。中には幼稚園からカナダへ「留学」させるケースもある。カナダでは高等学校の学費でも年鑑250万円かかる。

米国には中国から24,000名が私学へ留学している。

豪では、公立高校が140万円、私学だと400万円もかかるが、親はこどもが将来、外国での就労に便利なように、大金をいとわずにつぎ込むのは一人っ子政策の弊害が、このような変形したかたちで現れている矛盾を指摘する声はすくない。
 
ドイツでさえ、ある大学では630人学生のうち40人が中国大陸からで、「これ以上は増やせない。我が校はドイツ人のためのものである」とした(南華早報、2015年3月26日)。
       

◆日本にとっての韓国という国

池田 元彦


最近は、反韓・嫌韓を通り越して呆韓に至る。遠交近攻とは歴史的にも一つの真理だが、それにしても困った国だ。建前上は自由と民主主義の国で、かつ米国と同盟の立場にあるなら日本とは友好・協力関係にあるはずが、日本敵視言動を世界中にばら撒き、日本貶めに勤しんでいる。

朝鮮半島は太古の時代から、主に大陸系の民族に長らく支配されてきた。檀君神話は虚構に過ぎないし、箕子朝鮮も韓国人自身が懐疑的だ。紀元前1世紀の衛氏朝鮮が半島史上初の国だが、建国者衛満は燕の出自だ。その後、北方は漢、高句麗に支配され、南方は馬韓・辰韓・弁韓、後の百済・新羅・伽耶(任那)時代を経て新羅が半島を統一し、隋や唐の支配下の朝貢国となった。

新羅を倒した高麗は元の属国となり、忠烈王は元を唆し、元に日本を襲わせた。元が去り、李氏朝鮮が半島を統一したが、やはり明の朝貢国となった。国名も年号も明の承認を受けた。朝鮮史上最悪の李氏朝鮮は500年続いたが、独立させても頼りにならず、止むを得ず日本が併合した。

日帝7奪と大嘘を主張するが、今回は主要3点の嘘を暴く。韓国王を奪ったとするが、戦後独立した時に、李垠殿下を帰還させ王位復活すれば済む話だ。事実は縁戚に当たる李承晩が自らの権限・立場を失う恐れから、李垠殿下の朝鮮帰還を妨害したのだ。韓国の自業自得なのだ。

次は姓名だ。朝鮮人の姓名と本貫は一切変えていない。そのまま記載されている。新たに家族統一名を制定しただけだ。その氏名は従来の朝鮮名でも、日本的氏名でも可とした。名前迄変えようとする者が多くそれには手数料を取った程だ。奪ってはいない。出鱈目は程々にしたら如何か。

最後に、国語(朝鮮語)を奪ったとは聞き逃せない。両班が無視したハングルは福沢諭吉等が普及に努め、併合後も学校で教え、今や南北朝鮮の必須の国字だ。戦後漢字を捨てた為、韓国の若者は漢字の古代歴史書を読めない。自国民から漢字を奪い歴史を奪ったのは、韓国自身だ。

加えて、在日は何故日本に定住するのだ。帰化し日本国籍を取るなら、日本の歴史、文化、伝統、風俗、日本国旗や国歌を尊重し、日本を愛せよ。
永住を欲するなら、日本の法律を遵守し、習慣やマナーに従い、反日言動を慎め。それが出来ないなら母国に帰れ。凶悪犯罪者は強制送還だ。

現在、在日外国人が約100万世帯200万人いる。最大は中国人22%だが、続く17%余が朝鮮半島人だ。その韓国朝鮮人は、外国籍人中15%の最大生活保護受給者・世帯だ。中国人は2%に過ぎない。加えて在日外国人犯罪者数の過半数は韓国朝鮮人で、凶悪犯もダントツに多い。

フィリピン人の生活保護率は13%余で韓国朝鮮人に次いで多いが、犯罪率が高いわけではない。生活保護で財政負担をかけ治安を乱すなら、該当者は日本から追放すべきだ。生活保護を止め、重犯罪者の国外送還は法律上出来るに拘らず、地方自治体、法務省が怠慢で放置しているのだ。

天皇を日王と新聞紙上で貶め、日本国旗を国会議員が踏み付け、日本の首相を模した人形を焼き、ヘイトスピーチに勤しみ、日本文化移入に未だ制限をかけ、謂れのない性奴隷を世界に拡散させ、親日韓国人の財産没収等の事後法による前近代的刑罰を科す国は、何処の友好国だ。

 これら所業は反日国家のなすことであり、協力し合える友好国家では有り得ない仕業だ。よくも抜け抜けと日本に対し、「勇気を持ち、歴史の真実を認めよう」と言えたものだ。その言葉は、そのまま朴大統領にお返ししたい。そして申し上げたい。嘘出鱈目もいい加減にしないと大恥を掻くよ、と。20150327 

◆私の「身辺雑記」(204)

平井 修一



■3月25日(水)。朝は室温15度、快晴、フル散歩。桜は一分咲き。

人が実体験できることは限りがある。しかし好奇心や問題意識や疑問があれば、いろいろな人の体験したことを「追体験」できる、生々しい一次情報を入手できる、勉強になる。毎日日々勉強だ。

島地勝彦氏によるカメラマン・宮嶋茂樹氏へのインタビューというか座談会記事第4回「南極があんなに辛いところだと知っていたら絶対に行かなかったです」(現代ビジネス3/25)は新鮮な「追体験」だった。

宮嶋氏は産経にコラムを連載しているが、大阪弁の喧嘩腰的スタイルでサヨクを叩きまくっているからガラッパチ的なイメージがあったが、以下のインタビューでの語り口とコラムの文章との落差もちょっと面白かった。

<ヒノ 宮嶋さんはイラクには合計どのぐらい行っていたんですか?

宮嶋(イラク)戦争中は3週間だけです。戦争が終わったあとサマワにしばらく行っていて、そうですね、延べにしても5ヵ月くらいですかね。あんなところに1年もいられるもんじゃないですよ。サマワは世界でいちばん暑いところです。

どうしてアッラーが酒を飲むことを禁止したのか、あそこに行けばわかります。最高気温が47、8度まで行くんですよ。あの暑さで宿酔いになったらたまったもんじゃないでしょうね。湿度が低いから日本みたいな蒸し暑さはないんですが、だから余計に危険なんです。外にいるといつもドライヤーの熱風を浴びているような感じです。

立木 じゃあ、昼間はみんな家のなかにいるんだね。

宮嶋 だいたいそうなんですけど、エアコンもあるにはあるんですが、停電ばかりで役に立たない。それが不満材料でよく暴動が起きるらしいです。おもしろいのは、不動産は日当たりがいい部屋よりも日陰のほうがありがたがられて高く売れるそうです。

ヒノ それでは反対に極寒の南極には何ヵ月ぐらいいたんですか?

宮嶋 南極には5ヵ月間滞在しました。もう2度と連れて行ってくれないでしょうけど。

立木 あそこまで南極観測隊の実状を暴露すれば当然だろうね。

宮嶋 南極観測を統括しているのは文部科学省なんですよ。文科省管轄の昭和基地にはエロ本が山積みである、ということを暴いたカメラマンがいままでいなかったのがむしろおかしいんですよ。まさに報道の怠慢です。

シマジ 食欲と性欲は人間が生きていくために最も重要なものだから、エロ本ぐらいあるのは当然なのにね。

ヒノ それにしても、なんでみんな南極なんかに行きたいんですかね。

立木 人間の中には一度くらい極寒の地で暮らしてみたいという奇特なヤツがいるんだよ。

宮嶋 帰りたくないってヤツもいますよ。

シマジ 温度は零下どれぐらいなんですか?

宮嶋 わたしがいたのは夏でしたけど、いちばん低いところで零下60度でした。ただし地下3メートルのところですけど。溶かして飲み水にするための氷を掻き出す現場でした。極地ですから夏は24時間太陽が出っぱなしなんですが、地下3メートルも穴を掘ると太陽光線は届かない。風もない。ただ寒いだけでした。

立木 メシはどうだったの?

宮嶋 最高でしたね。東条会館のシェフ、京都の名門料理店の料理長、海上保安庁のコックなども来ていました。小堺一機さんの親父さんも寿司職人として行っていたんですよね。不思議なことに、料理人は希望者が後を絶たないそうです。

立木 美味いものが食えたのはよかったね。写真を撮らないときは、宮嶋は南極でなにをしていたんだ?

宮嶋 昭和基地は慢性的な労働力不足ですから、毎日課せられた労働があるんです。わたしは車両整備をやらされました。それに1日何時間も取られるんです。ボルトを締めたりオイル交換をしたり大変でした。みんないくつかのタスクを受け持つんですが、料理人だけは例外で、調理と食材の管理だけでした。

ヒノ やっぱりそういう環境では食事が最高の愉しみなんでしょうね。

宮嶋 その通りです。いちばんの愉しみがメシの時間ですね。しかもほとんどみんなで一緒に食べるんです。作業でバラバラになる場合は弁当を持たせてくれました。

立木 隊員は総勢何人くらいいるんだ?

宮嶋 越冬しているのは40人ですが、わたしが行った夏場は200人ぐらいいましたね。夏の最高気温は0度ちょっとですが、ずっと太陽が出ていますから、労働時間の加減がわからなくなってくるんです。

酒は沢山ありましたよ。どんなに寒くても不思議なことにビールからなくなっていくんです。だから最後のほうは、昭和基地で自家製のビールも造ってました。あまりウマイものではなかったですけどね。

おもしろいのはクルマを運転しているときもビールを飲んでいいことです。信号もなければ道交法もありませんから問題ないんです。だから雪上車で移動中にみんなで缶ビールを飲んでいる写真を撮りました。さすがにいまだったら「写真は撮るな」と言われそうですが。

立木 おもしろい話だね。そういえば昔、どこかのバーで南極の氷で作った水割りを飲んだことがあったねえ。

シマジ 一時流行りましたね。わたしも飲んだことがあります。美味かったような記憶がありますね。

宮嶋 南極の氷には空気がいっぱい入っているので、透明度はないけどパチパチ音を立てるのでロマンティックなんですよ。もともと雪ですからね。

わたしが行ったときも「アイスオペレーション」というのがありました。ヘリを飛ばして形のいい氷山を探しに行くんです。屈強な若者のタスクとして、チェーンソーを持たされて氷を採掘に行くんです。その氷はこっそり「しらせ」の冷凍庫に運ばれて詰められていました。

シマジ きっとそれが官僚へのお土産なんじゃないのかな。

宮嶋 そうみたいです。帰国の途中で宴会をするときもその氷を使うんですが、晴海埠頭に到着すると冷凍トレーナーが待っていて、ごっそりどこかへ運ばれて行きました。

立木 そのおこぼれをおれたちが飲んだんだな。ところで宮嶋、また南極に行きたいと思っているか?

宮嶋 もう一度行きたいなんて言う人が信じられません。わたしは絶対に行きたくありません。

ヒノ でも最初は自分から行きたいとおっしゃったんでしょう?

宮嶋 南極についてなんにも知らなかった自分がバカでした。あんなに辛いところだと知っていたら絶対に行かなかったですよ。

立木 宮嶋は正直でいいね>(以上)

宮嶋氏の体当たり的取材や鋭い舌鋒に期待したい。いい論客だ。

■3月26日(木)。朝は室温15度、快晴、フル散歩。桜は一分咲きだったが日射しがかなり強くなったので開花が進むだろう。

「【お薦め本】 中国人が選んだワースト中国人番付 やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ 遠藤誉著」から。

<【大紀元日本3月26日】中国には6億人の網民(ネットユーザー)がおり、その多くは経済的に恵まれず、社会に不満を持っている階層だと言われている。だから中国共産党は、自分たちに不利になるような書き込みを徹底的に削除している。彼らの不満が大爆発することが怖いからだ。

そんな中、2014年元旦、中国人が選んだ「中国人クズ番付」がネットに掲載された。その中に「中国人よ、決して希望を捨ててはならない。今、悪魔はおびえている。専制は必ず滅亡する」と書き込みがあった。

「中国人クズ番付」は完全に匿名なので誰が調査したものなのかは一切分からない。しかし発表後、一気に転載され膨れ上がり、そして一瞬にして削除されてしまった。しかし、「グーグル香港」にまで転載が拡大したため、詳細にみることが出来るという。

そして遠藤氏は、クズ番付に「習近平」「李克強」ら現政権トップの名や、腐敗のトップに君臨する「江沢民」の名前がないことこそが「大陸の中国人のやった証拠」だと分析している。逮捕されないだろうレベルの腐敗官僚やうそつき官僚の名前を挙げるにとどめるという『自己規制』を敷いているからだ。

この番付では「クズ集団(組織のメンバー)」が1位から27位まで選ばれており、「クズ人間」は1位から100位まで列挙している。クズ集団には理由は書かれていないが「クズ人間」には選んだ理由が書かれている。

そして著者・遠藤氏による詳細な解説が加わり、中国共産党政権下の中国の抱える問題を見事に分析する書籍となっている。

一例を挙げると、クズ集団の第1位は「中央テレビ局CCTVニュース番組製作チーム」で、中央テレビ局の「新聞聯播」を製作しているチームだった。「新聞」はニュース、「聯播」とは全てのテレビ局が同じニュースを同時放映すること。もちろん、中共中央宣伝部の検閲を通ったものだけになる。

だから若者はCCTVを見ない。「CCTVが放映するニュースで正しいのは時報のみ」と揶揄される所以でもある。

クズ人間番付のなかには、すでに死刑判決を受けた元鉄道部部長の劉志軍や薄煕来、周永康などもランキングされている。そして彼らと江沢民とのつながりや汚職の実態、そして法輪功への弾圧の背景などが説明されている。

この本を読んでいくと中国における不正・汚職・腐敗の実態がよくわかる。凄まじいまでの格差社会に大きな不満が渦巻いており、中国共産党がいかに国民の怒りに怯えているかを知ることができる。

安部総理の靖国神社参拝でも、2013年の尖閣国有化1周年でも、満州事変記念日でも、習近平政権は反日デモを起こせなかった。反日デモを隠れ蓑に、怒れる若者が徒党を組み、その怒りが自分たちに向かってくるのが怖いからだ。

本文の中から引用させていただく。

『共産党の幹部ばかりが儲けて利益集団になっているとは何ごとか!/これでも社会主義国家なのか!/こんな政権、ぶっ壊してしまえ!/どうせ俺には失うものは無い! やっちまえ!/日本など関係ない。反日を叫んだところで収入が増えるわけではない。釣魚島など、どこにあるかさえ知らない。それより収入を与えよ!

若者たちはこれを叫びたくて反日デモに参加するのだ。それ以外に意思表示をする機会がないからである』

著者の遠藤誉氏は旧満洲の長春生まれ。国共内戦の惨禍で家族を失った経験を持っており、現在は東京福祉大学国際交流センター長を務めている>
(以上)

いやはや「中国夢」どころか「悪夢」だ。まともな人民は怒り狂っている。数百兆円の不動産投資でも半分は失敗してゴーストタウンだという。デタラメがちっとも是正されない。

「欧州の危険品、6割超が中国製」から。

<【大紀元日本3月24日】欧州委員会(European Commission)は23日、危険性のある製品の6割超が中国で製造されたことを明らかにした。

EU加盟28カ国とノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインが参加する欧州委員会の危険製品通報制度「ラペックス(RAPEX)」が2014年に通報した件数は2435件に上り、その64%が中国で製造されたもの。

危険品の中で最も多いのはぬいぐるみなどの玩具で、全体の28%を占めている。中国製のぬいぐるみに吸盤があり、誤飲の恐れがあるとして危険品と見なされた。通報制度は2003年に始まって以来、危険品が年々増えており、毎年中国製の危険品が最多となっている。

欧州委のベラ・ヨウロワー委員(司法・消費者・男女平等担当)はベルギー・ブリュッセルで行った記者会見で、現状が改善されていないことに「驚いている」と話し、水際対策として中国製品を対象とする特別通報システムが存在すると明かした。

これらの製品は、身体的な損傷(26%)、有毒物質の含有(25%)、窒息(12%)、感電(11%)、つまずき(9%)などの危険性があると指摘された>(以上)

このデタラメな国がインフラ銀行を作って周辺国に融資する意向のようだが、10兆円融資すれば5兆円はまず賄賂で消えて、残りで業者がうまい汁を吸い、そしてゴーストタウンや誰も利用しない鉄道、道路が残るのだろう。

このデタラメが中共の初期設定、DNAだから、遅かれ早かれ潰れるはずだ。the sooner, the better 早ければ早い方がいい。人民のために、世界のために逝ってくれ。

■3月27日(金)。朝は室温15度、快晴、フル散歩。桜は二〜三分咲きだが幹によっては四分咲きも数本あった。今日も日射しがかなり強くなったので開花が進むだろう。

遊歩道には花見の場所取りでシートが張ってあり、誰がどこに坐るのかマジックで書かれていた。西郷、大久保、高杉、坂本、桂とあったのには笑わされた。座布団3枚。今日は花金、仕事が終わってから夜桜の下、宴会するのだ。平和はいいものだ。

一方でドイツの飛行機事故・・・悲惨だ。2014年3月にはマレーシア航空機が行方不明になったりもしたが、日本航空でも「逆噴射」機長による日航羽田沖墜落事故(1982)があった。その当時、航空界では「操縦士の錯乱などによる事故は安全運航の盲点だ」と言われたもので、それ以降、各社はメンタルヘルスチェックを強化したと聞いている。

操縦士は格安航空会社(LCC)などが増えているので引く手あまただろう。LCCはコストを下げるために操縦士の給料を低く抑えているのではないか。成り手がないから応募者のチェック、身体検査が甘くなっていないか。思想信条、精神状態までチェックしないと過激派にかぶれた操縦士や自殺願望の操縦士を防ぎようがない。相変わらず盲点のままだ。

性悪説に立ち、まずは疑い、身体・精神検査をし、怪しい者は排除するしかないが、法律的には難しいのだろう。リベラルの寛容が悪や災いを呼び寄せてしまう。自由、民主、人権、法治の社会を維持するには思想信条で差別はできない、犠牲者が出るのはやむを得ない、ということなのだろうが、殺される方としてはたまらない。

ISには世界中から若者が参加しているそうだが、スペイン人民戦線でもそうだった。まともな仕事にありつけず、暇を持て余し、将来への展望もない、そんな若者は刺激を求めて参戦する。なかには「人を殺してみたかった」といったキ印もいるだろう。

キ印がコックピットや整備場におり、航空機の自動操縦用コンピュータを「墜落モード」にし、マニュアル操縦に戻れないようにしたのではないかというトラブルが昨年11月、ルフトハンザ機で起きていたようだ。

「コンピューターが操縦桿を握る時」(世界日報3/26)から。

<シュピーゲル最新号(3月21日号)によれば、昨年11月5日、危うく墜落の危機に直面した飛行機の話が掲載されていたからだ。その状況は今回の事故とかなり酷似しているのだ。そのタイトルはなんと「墜落にプログラムされていた」( Auf Absturz programmiert)というのだ。

同記事の概要を紹介する。昨年11月5日、ルフトハンザ機が今回と同じようにスペインの Bilbao 発でドイツのミュンヘンに向かっていた。離陸して約15分後、飛行機は上空9500メートルから突然降下を始めた。毎分1000メートルの速さでどんどん下がっていく。

パイロットは慌てて飛行機を再度上昇させるためにフライト・ジョイスティック(操縦桿)を後ろに引いたが、機体は反応しない。飛行機はパイロットの意向を無視して降下を続けている。シュピーゲル記者は、「飛行機はコクピットのパイロットの手を離れ、さらに強い力、人間の命令に従わないコンピューターによって操縦されている」とドラマチックに記述している。

幸い、パイロットは最後の手段としてコンピューターのスイッチを切り、手動操縦に切り替え、飛行機を上昇させることに成功したというのだ。危機一髪だったという。飛行機は何もなかったように無事にミュンヘンに到着した>(以上)

恐ろしいことである。航空機は最も安全な乗り物と言われている。確かに自動車では日本だけで年間80万人が死傷している。航空機の場合、1回の事故の規模が大きいから目立つのだが、小生はこの記事を読んで航空機に乗るのが怖くなった。事故が続かなければいいのだが・・・(2015/3/27)

2015年03月27日

◆それでも自由主義国か、混乱の韓国

櫻井よしこ


一向に改善されない日韓関係にアメリカから懸念の声が上がっている。3月13日、ワシントンの保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ・インスティテュート(AEI)主催の「国交正常化50年の日韓関係・アジア最弱の関係」と題するシンポジウムでのことだ。

1期目のオバマ政権で東アジア外交を担当したカート・キャンベル前国務次官補は、アメリカ政府は、イランの核問題やイスラエル・パレスチナの関係改善に取り組むのと同様に、擦り切れた日韓関係の改善に取り組むべきだと語った。

氏は韓国の指導者は「北朝鮮の指導者とは前提条件なしにいつでも会う」という姿勢だが、日本の指導者とは会おうとしないと指摘、「日本の指導者は『韓国には疲れきった』と語っている」として、日韓関係の停滞がアメリカの国益を損ねていると警告した。

朴槿恵大統領は3月1日の「三・一独立運動」記念式典で、日韓国交正常化以降の50年間の交流を評価する一方で、慰安婦の「名誉回復のための時間はあまり残っていない」「日本政府の教科書歪曲の試みが続いていることも隣国関係を傷つけている」などと演説した。

朴大統領も韓国メディアも日本非難ばかりで歴史の事実を見つめようとしない。シンポジウムでのキャンベル発言を韓国のヨンハプ通信のチャン・ジャエスン記者はこう書いた。

「長年日韓関係を傷つけてきたのは、主としてトーキョーが戦時中の残虐行為と植民地支配をごまかそうとしてきたからだ。とりわけ首相就任以降、安倍晋三氏が国粋主義的行動をとり、日韓関係はさらに悪化した」

韓国側は日本非難で自己満足し、異論に耳を傾けない。たとえば、世宗大学教授の朴裕河氏が上梓した『帝国の慰安婦』(朝日新聞出版)は今年2月、韓国における事実上の出版禁止処分にされた。「慰安婦を『自発的売春婦』等と表現した部分を削除しない場合、被害者の名誉・人格権に回復しがたい損害が発生するおそれがある」というのだ。

ソーシャルデザイナー

同書は慰安婦を、戦争に付随する問題ではなく、「普段は可視化されない欲望・強者主義的な支配欲望」の対象としてとらえた作品である。朴教授はその欲望を「帝国」と呼び、著書を『帝国の慰安婦』と題した。ここでは本書の内容への深入りは避け、一点だけ指摘する。ソウル東部地裁が下した発禁処分は、慰安婦は全て強制連行でなければならないとする、韓国に浸透してしまった言論統制そのものだということだ。

韓国の頑な姿勢では、日韓関係がこじれるのも当然であろう。両国が関係修復をはかろうとするなら、何が必要か。3月13日の「言論テレビ」で統一日報論説主幹の洪?氏と対談した。

洪氏は、35年間の日本統治の約2倍に及ぶ戦後の南北朝鮮分断の意味をとらえるべきだと主張する。なぜ朴大統領は慰安婦問題を言い立て、韓国は反日に走るのか。理由は約70年間の南北朝鮮の戦いの結果として醸成された韓国自身への憎しみであり、反日ではないというのだ。

たとえば、駐韓米大使リッパート氏を襲った犯人、金基宗(55歳)は1959年生れで全斗煥大統領時代に、韓国の左翼思想の牙城といわれる成均館大学に学んだ。この時期、韓国で光州事件が起きた。

光州事件は、北朝鮮の特殊部隊が工作した騒乱だったことが今では判明しているが、当時は、全斗煥大統領が光州で発生した反政府運動を徹底的に軍事制圧した事件だとされた。その結果、非常に強い反政府、左翼運動が韓国全土に吹き荒れた。

「その80年代に学生だった金基宗は光州事件に刺激され、骨の髄まで反米、従北(北朝鮮シンパ)になってしまいました。彼は大学卒業後、一度もまともな職業についたことはなく、職業革命家になります。盧武鉉大統領とは1985年に個人的なつながりを持ち始めました」

盧武鉉大統領は金正日に忠誠を誓った、韓国にとってはまさに売国の人物だ。金大中も同様である。この両大統領の時代、左翼は全ての面で優遇された。金基宗も憲法機関のひとつ「民主平和統一諮問会議」の一員となった。

金大中、盧武鉉両氏が残したのは、国家を動かす民衆の力としての膨大な数の左翼的NGOと、政府中枢深くに潜行して政府を動かす頭脳となる左翼的人材だったと、洪氏は言う。

「韓国に存在する万単位のNGO中、とりわけ活動的なのが左翼系の団体です。韓国では市民運動団体への参加が政治家になるのに非常に有利だという現実があります。ソウル市長の朴元淳氏も弁護士から市民運動家になり、自分をソーシャルデザイナーと呼びました。革命というと人々は驚きますが、ソーシャルデザイナーならソフトなイメージで人々は疑問を抱かない」

日本にも責任

1986年10月に東ドイツ書記長のホーネッカーが北朝鮮を訪れ、金日成主席と会談した。ベルリンの壁崩壊で明らかになったその内容を洪氏が語った。

「金日成はホーネッカーに、韓国が民主化されれば、革命勢力も自由に活動できるようになる。従って、北朝鮮は韓国の民主化を支持すると語っていたのです。自由主義国では思想信条の自由も保障されます。それを逆手にとって、北朝鮮シンパの勢力を広げると言っているわけです。そして90年代に入ると、韓国国内で、誰が金日成の奨学金を貰ったか、情報分析が盛んになりました」

金主席が韓国の学生たちを支援して大学に進学させ、官僚として政府内に、或いは記者として各メディアに送り込み続けたことは今では定説になっているという。

「その数はメディアの場合、毎年100人といわれています」

洪氏はこのように親北勢力が韓国に浸透したのは、日本にも責任の一端があると指摘する。

「韓国の法律で3団体が反国家団体に指定されています。朝鮮労働党、朝鮮総連、韓統連(在日韓国統一連合)です。内2つが日本にあります」

朝鮮総連は事実上、北朝鮮の大使館だ。韓統連は朝鮮総連と共に一貫して北朝鮮を支えてきた。

日本が南北勢力の戦場になっていることを日本国政府も日本人も解っていないと洪氏は指摘するわけだ。

であれば、なぜ朴大統領は安倍首相と協力して、日本国内の北朝鮮系組織に厳しい法の目を光らせてほしいと頼まないのか。なぜ、不条理な歴史非難を繰り返すのか。キャンベル氏の指摘のように、日本が韓国の反日に嫌気がさすのも当然だ。

洪氏は韓国が直面しているのはもっと切実な内戦であり、もっと大きな危機だと訴える。その通りであろう。北朝鮮とその背後の中国の脅威を考え、感情を横に置き、日韓関係を修復すべきであるのは間違いない

『週刊新潮』 2015年3月26日号 日本ルネッサンス 第648回


      

◆岸田外務大臣、キューバ初訪問へ

宮崎 正弘 


<平成27年(2015) 3月26日(木曜日)通巻第4496号> 

 〜岸田外務大臣、キューバ初訪問の予定
        はじめて現職外相が4月下旬にハバナへ〜


オバマ政権がキューバとの国交再開を模索しはじめ、国際情勢に大変化が起きている。

キューバはカストロの革命、チェ・ゲバラの中南米への革命輸出など、左翼諸氏にとってはあこがれの地でもあり、とりわけゲバラは、その方面の英雄になった。

西側諸国でも彼の著作からTシャツまでよく売れ、日本ではゲバラをデザインとして2種類のタバコまで販売されている。カナダとキューバは比較的親交が深く、トロントから直行便がある。

日本との関係も意外とふかく、日系移民は五世まで数えると1100名が在住している。特産は葉巻、いまも米国は禁輸品なので持ち込みさえ出来ない。ソ連とはミサイル持ち込みなどで関係が深かったが、近年は中国の進出がめざましかった。

筆者はフロリダ州のキーウエストから90マイル南方のキューバを双眼鏡で見たことガリ、また南側ジャマイカへは2回行ったことがあるが、キューバは未踏。

1950年代で文明がとまり、当時のクラシックカーが まだ駆動しているというのだから、さぞエキゾティックは雰囲気があるのだろう。世界文化遺産も6つ、個人的にはヘミングウェイの別荘をみてみ たいものだ。

ところで岸田外務大臣は四月国連専門会議出席の足で、キューバへ飛んで、これからの外交、経済協力関係を話し合う。

すでにラウロ・カストロ国家議長とロドリゲス外相は日本を訪問しており、日本からの無償援助は17億円(有償援助を足しても70億円とはな らず、ちなみにミャンマーへ5900億円、バングラへ6000億円)。

 日本語でキューバは「古巴」と表現する。

◆中国が推し進めるAIIB

湯浅 博



世界にはすでに、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、アジア開発銀行(ADB)など20あまりの国際金融機関があるというのに、中国が「この指とまれ」とアジアインフラ投資銀行(AIIB)を創設する。

多国間メカニズムの乱立は、諸国家の「力の移行期」に浮上する特有の現象であるらしい。AIIBの登場は、すべての分野で突出する「米国優位」への挑戦なのだろうか。

確かに経済の強さは国家のパワーに直結する。2030 年までに中国が国内総生産(GDP)で米国をとらえるとの予測が出ると、 とたんに大国主義の傲慢さが全開した。

参加国も当初はアジアや中近東だけだったが、英国に牽引(けんいん)されて独仏伊の欧州勢が「中華の磁場」に吸い寄せられた。世界の成長センターで経済のおこぼれにあずかり、入札で有利になると考えているのだろう。

しかし、中国がオーナーとして50%近くを出資し、アジアで圧倒的多数を占めるよう誘導しているから欧州勢に回る分は少ない。むしろ、ずさんな融資で焦げ付いた際のリスク分散に使われかねない。まして、中国が主導権を握り、融資に名を借りた勢力拡大につながる可能性がある。

日本政府はすでに、中国に(1)融資基準を明確に(2)参加国に発言権はあるか(3)ADBと協力はできるか-などをただしている。

だが、これまで に回答がないところをみると、どれも怪しい。米紙に従えば、融資が中国 企業の海外進出を後押しする補助金のように使われ、中国海軍の艦船受け 入れの軍港建設に投資されることへの懸念がある。

習近平政権は2年前の秋、シルクロード経済ベルトと海洋シルクロードで構成する「一帯一路」構想を打ち出した。インド政策研究センターのブラマ・チェ ラニー教授によると、人民解放軍が先導する海洋シルクロードを「シルクロード基 金」とAIIBが支えることになるという。

海洋シルクロードは、マラッカ海峡からペルシャ湾に至る拠点をつなぐ「真珠の首飾り」戦略とほとんど変わらない。パキスタンのグワダル港開発の合意 や、スリランカの港への潜水艦の入港などがそれである。

中国軍国防大学の紀明貴少将は、これら構想によって米国の「アジア回帰」の出ばなをくじくと主張しており、西太平洋から米国の排除を目指すのだろう。 欧州勢がAIIBに参加することで米欧分断が進み、中国が戦略的優位に立つことになる。

チェラニー教授は、中国が領有権を争う南シナ海の島嶼(とうしょ)を薄く切り進む戦術を「サラミ・スライシング」と呼んだ。今回のシルクロード構想に ついては、猛獣が「獲物を驚かさず、忍び足から一気に突き進む」ような狩りにたとえた。

しかし、最近の中国経済は資本流出が激しく、成長鈍化が先行きの不安を引き起こす。まして、英国がいう「中に入って改革する」などということができるのか。世界貿易機関(WTO)でさえ不公正取引の対中提訴が多く、新貿易交渉のドーハ・ラウンドを潰したのは当の中国であった。

 IIBの推進状況は、ますます環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉妥結の重要性を高めている。チェラニー教授は「民主国家の協調のみが中国の戦略を阻止できる」と声を強めている。
(産経新聞東京特派員)
産経ニュース【湯浅博の世界読解】 2015.3.25
                 (収録:久保田 康文)

◆AIIB参加国は鴨葱にされる

平井 修一


話題のアジアインフラ投資銀行(AIIB)は結局は「中国のための、中国による、出資国の資金も使った景気浮揚策」のようである。「中国の老工業地区の苦境をAIIBが救えるか?=大和総研」(サーチナ3/26)から。

<中国が主導するAIIBの設立準備が急ピッチで進んでいる。大和総研経済調査部のシニアエコノミスト、齋藤尚登氏は3月26日に「老工業地区の苦境とAIIB」を発表し、中国側の事情を考察している。レポートの要旨は以下の通り。

経済成長率が若干低下するのを容認し、経済構造の高度化や質的向上を進めていくのがニューノーマルであるが、一部地方には、その痛みが集中して発現している。

石炭など資源や鉄鋼・セメントなど重工業への依存度が高い地方では、内需減速による鉱工業生産の低迷や過剰生産設備を抱える重工業分野の新規投資の落ち込みなどが響き、景気が急速に悪化している。2014年の中国全体の実質GDP成長率は前年比7.4%だったが、山西省は4.9%、黒竜江省は5.6%、遼寧省は5.8%にとどまった。

2015年に入ると、これら一部地方は、その苦境の度合いを深めている。2015年1月〜2月の中国の固定資産投資は前年同期比13.9%増に減速したが、石炭採掘は同16.3%減、鉄鋼関連は同4.1%減に落ち込んだ。全国電力消費量が同2.5%増となるなか、重工業部門は同0.4%減だった。

鉱工業生産(全体は同6.8%増)を地域別にみると、東部は同7.4%増、中部は同8.4%増、西部は同8.0%増だったのに対して、老工業地区と呼ばれる東北三省(遼寧省、黒竜江省、吉林省)は、同0.6%減に落ち込んでいる。

こうしたなか、AIIBの設立準備が急ピッチで進んでいる。英国、ドイツ、フランス、イタリアなど欧州各国が参加を表明するなど、国際金融機関としての体裁を急速に整えつつある。

AIIB設立によって、中国には、アジアにおける政治的・経済的影響力を行使できるというメリットがある。中国の識者へのヒアリングでは、

(1)アジアの低所得国のインフラ整備で中国の過剰生産能力を吸収し、中国国内の需要減速を補う、

(2)外貨準備の投資収益率を改善する、

(3)領土問題を抱えるフィリピン、ベトナムとの経済的協調関係を構築
する、

(4)AIIBでは各国の自国通貨建ての貿易、投融資や資金調達が推進され
るため、人民元の国際化が進展する、

といったメリットが指摘された。

鉄道、道路、橋梁、港湾、空港などのインフラ整備によって、アジアの鉄鋼、セメントなどの需要が高まる。まずは、中国からの輸出増加によって、老工業地区の再活性化を目論んでいるのではないか>(以上)

東北三省は満洲のことだが、日本はここに蒋介石がびっくりするほどの工業インフラを作った。戦後の支那経済、中共の“新中国”の成長もこの地の工業力が頼りだった。

それだけに工業インフラはかなり老朽化し「老工業地区」となってしまった。生産性は低いし環境汚染も激しいだろうから、AIIBで資金を集めて工業インフラを再整備し、アジアの市場を開拓し、老工業地区の再生および中共経済の浮揚を図ろうというものだろう。上手くゆくかどうか。

以前、中共はアフリカにずいぶん投資していたが、上手くゆかずに急速に存在感が薄れているという。「中国のアフリカ投資、慎重姿勢強まる 過去の失敗から学ぶ」(ブルームバーグ2014/6/3)から。

<中国の強力なアフリカ進出の動きが徐々に弱まりつつある。

不安定な商品価格や政情不安、失敗した投資の数々に懲り、中国の投資家らは大手国有企業が多額の資金を使って同国の海外進出の動きを推し進めた15年前ほど精力的ではない。

北京に拠点を置くロング・マーチ・キャピタルのクレメント・クウォン氏は「以前は大いなる熱意と勢いがあった」と指摘。「今ではそうした勢いが、新たな水準に達しているリスク回避と慎重さによって明らかに制限されている」と述べた。

中国は以前、04年にアンゴラと交わした20億ドル(現行レートで約2050億円)規模の合意など巨額取引に熱心だったが、失敗の経験がブレーキとなっている>(以上)

単独ではリスキーだからAIIB参加国でリスクを分散し、美味しい部分は中共がいただくというのが中共の本音だろう。支那人は「騙された方がバカ」という民族だ。AIIB参加国はいいカモにさせられるに違いない。

経済評論家・山崎元氏曰く「AIIBに限らず公的金融は、金融の形を使った企業への補助金であり、ろくなものではない。納税者としての国民レベルでは、そもそも、こんなものに参加しない方が望ましい」(ZAKZAK3/26))。

そういうことだ。(2015/3/26)

2015年03月26日

◆周恩来“バッシング会議録”

荒井 利明



文化大革命中、上海市の指導者だった徐景賢(2007年死去)の回想録を読んだ。1年余り前に香港で刊行された「徐景賢最後回憶」である。その中から、1973年の周恩来批判会議の記録が文革後に焼却されたいきさつを紹介する。

毛沢東の後継者だった国防相の林彪が失脚した71年秋以降、周恩来が実質的にナンバー2となった。毛沢東は周恩来の権力が大きくなるのを嫌って、周恩来をたたくことにした。それが毛沢東の指示による周恩来批判会議の開催だった。

この批判会議は共産党の中央政治局拡大会議で、73年の11月下旬から12月上旬にかけて連日、開かれた。復活はしたもののまだ政治局入りをしていなかったトウ小平も毛沢東の指示で出席し、周恩来を厳しく批判して毛沢東の期待に応えた。周恩来はむろん自己批判した。

この批判会議のことは当時、秘密にされており、党中央委員だった徐景賢さえも知らなかったという。回想録によると、2006年10月、周恩来夫妻のかつての秘書が上海市の自宅に徐景賢夫妻を訪ねてきた。徐景賢はこの元秘書に、周恩来批判会議の記録が破棄されたとの情報の真偽を尋ね、詳細な経緯を聞くことができた。

 文革後の1980年代初め、周恩来の妻、トウ穎超は夫とともに批判された葉剣英に相談し、葉剣英との連名で党中央指導部に批判会議記録の焼却を願い出た。党主席だった華国鋒の承認を経て、関連資料はすべてトウ穎超の事務所に運ばれ、トウ穎超の面前で、この元秘書らの手によって焼かれたという。

周恩来批判会議について調べた徐景賢は記録が焼却された理由について、自己批判した周恩来、葉剣英、周恩来を批判したトウ小平、華国鋒、周恩来批判を指示した毛沢東、彼ら全員にとって事実の隠蔽(いんぺい)は都合がよいから、と分析している。

私はこのコラムで、国家主席だった劉少奇を1968年に党から除名するにあたって、周恩来が深く関わっていたことを物語る資料が、文革後にトウ穎超の奔走によって焼却された事実をすでに書いている。

トウ穎超は「人民の総理」という夫のイメージを守るため、歴史資料の廃棄という、してはならないことをしたのである。

徐景賢は「墨で書かれた記録は焼却できても、歴史そのものは焼却できない」と回想録に記している。      (元滋賀県立大学教授)

産経ニュース[周恩来“バッシング会議録”はなぜ焼却されたのか] 2015.3.24
                    (収録:久保田 康文)


◆リー・クアンユーの功罪

Andy Chang

有名人が死ぬと「蓋棺論」と言う死者の評価が盛んになる。歴史の評価はいろいろな蓋棺論が出回った後々で決まる。23日死去したシンガポールのリー・クアンユー元首相は賞賛と批判の両極である。

シンガポールは小さな資源のない島だ。リー・クアンユーはシンガポールを英国の植民地から解放するためマレーシア連邦に加入しようとしたが、数週間でマレーシア連邦政府から追い出された。

仕方なく独立せざるを得なかったリー・クアンユーは1965年から現在の2015年までの50年で素晴らしい国を作り上げた。この偉大な功績は誰も否定できない。しかしリー・クアンユーはエリート政治(貴族政治)でシンガポールを統治し、エリート人材を家族に取り
こんでリー帝国を作ってしまった。

ジュリアス・シーザーは偉大な政治家、軍人だった。シーザーは周辺諸国との戦争に勝ってローマの版図を広げたが、そのあと皇帝になろうとしたため数人のセネター(議員)に殺された。リー・クアンユーはイギリス植民地だったシンガポールの雑多な人種と物資欠
乏の土地を立派な国に仕立てたが、エリート政治から独裁政治になり、王国になってしまった。

シーザーは独裁者となったため殺されたがリー・クアンユーは寿命を全うした。リー・クアンユー死後のシンガポールはどのような変化を遂げるだろうか。

●資源のない国

60年代はマレーシア、インドネシアで排華運動が盛んだった時代である。多くの華僑が外国に逃げ出した時代だったから、シンガポールをマレーシア連邦に取りこむのは困難で、シンガポールは数週間でマレーシア連邦から放り出され、排華運動のため華僑は外国やシ
ンガポールに脱出した。

シンガポールは小さな島で資源がない。食料も水もマレーシアから輸入しなければならない。物資はすべて輸入品で税金がかかるからシンガポールは生活費が高い。そのような先天的困難を背負いながら今日のシンガポールの発展を見ればリー・クアンユーの功績は世
界でも類のないものと言わざるを得ない。

マラッカ海峡を通る船舶は世界航海業の半数近いと言われる。欧州や中東からアジアにやって来る船はすべてマラッカ海峡を通る。シンガポールはマラッカ海峡を通る船舶の停泊と補給のおかげで海運業センターとなった。

このほか現在のシンガポールは教育、科学研究、医学などの諸方面で世界一流の地位を保っている。特筆すべきはシンガポールがスイスやホンコンと肩を並べるほどの世界の金融中心となったことであろう。

●雑多な人種、言語と宗教

シンガポールの人種構成は華僑(漢民族やその他)、マレーシア人、インド人(タミル族が多い)、インドネシア人その他である。言語、宗教、生活習慣、いろいろ雑多である。このような複雑繁多な人種構成をコントロールする政治は困難だから強権政治に陥りやすく、
仕方がないと言える。

リー・クアンユーの政策はこれらの人種構成を維持して、華人80%、マレーシア人10%、インド人10%(大体の数字)の比率を維持し、生活、公務員、産業などで同等の比率を保ってきた。シンガポール政府は多くの公営団地を建築したが、アパートの住民も人種構成と同じ比率で経営している。このような「強制的平等」は多くの批判もあるが、人種雑多な国では仕方のないことかもしれない。

●エリート政治の成功と結果

シンガポール成功の要因はエリート政策である。優秀な人物を育て、人材を使って公務員、政治家に仕立てた。その結果として政治はエリート貴族政治を作り上げたが、落し穴もあった。彼の家族がエリートだからリー王国になってしまったのだ。

リー・クアンユーの息子たちは英国留学のエリートだから自然に後継者となった。リー・クアンユーの長男リー・シェンロンはシンガポール総理だし、二男はシンガポール航空局の局長で、元はシンガポール電信の総裁だった。リー・シェンロンの妻は政府の投資企業
テマセクのCEOである。リー・クアンユー2代目が政治、企業、投資会社の総裁となったらリー王国である。

資源のない、人種雑多で教育程度が低いシンガポールを50年でゼロから一流の国に仕立てた功績は偉大である。しかしこの偉大さには独裁の影が付き纏う。

●民主平等はあり得ない

シンガポールでは民主平等は本物でない。強制的平等である。人種的分配で公務員から大企業などのエリート政治を採れば強権政治といわれ、不平等であり人民の不満が起きる。真の民主は複雑な人種構成、複雑な教育程度では達成できない。

リー・クアンユーの特筆すべき功績はシンガポールの大多数(80%)を占める中国人の汚職と悪習慣を除去したことである。シンガポール政府は汚職を追放するため公務員の待遇を大幅に引き上げ、汚職を防止した。

また中国人の悪習、ゴミのポイ捨て、ところ構わず痰唾を吐く、麻薬と博打などの悪習を除去することに成功した。この業績の偉大さは現在の香港、台湾でいくら頑張っても中国人の汚職を追放できないことと比較すればよくわかる。

また、シンガポールは外国の人材を取り入れ、外国企業の参与を歓迎したため、世界有数の金融センター、海運業センターのほか、医学、科学の分野でも成功を収めた。その代り優秀な人材のほかに労務者も取り入れる必要があった。

エリート人材には最高のサラリーで招致し、労務者はシンガポール人より低い賃金で雇うと言う不公平さが目立っている。貧富の格差が増大しているのである。

●今後のシンガポール

リー・クアンユーは偉大な政治家だったが、強引さと家族政治で批判された。近年になってシンガポールでは民主運動が活発になり、リー・クアンユーの独裁政治に反対する者が増えた。

民主政治は全民参与の政治であり独裁政治に反対する。民衆の教育、知識程度が上がれば民主政治の要求がいや増すのは当然である。しかしシンガポールのような複雑な要素が多い国で民主運動が活発になればシンガポールの将来の発展に翳が差すのではないか。後継者リー・シェンロンの政治は困難度を増すであろう。

◆唐の対高麗(朝鮮国)外交

MoMotarou



古来、魚やスッポンと同様にあしらっていたものでございます。

  ――房玄齢、唐の時代 太宗の重臣の一人

          ★

やっと外務省が対韓国北朝鮮および中国相手に動いた。我が国の主張に基づく海洋地図をHPに載せたのである。外務省にしてもNHKにしても高給を頂いているから余計な事をして地位やお金を失いたくないのは人情というもの。しかし、当たり前の仕事は個人の状況に拘わらず遂行しなければなりません。したくなかった退職するのみ。

シナ唐の時代の古典「貞観政要(原田種成著)」を読んでいると面白い箇所に出会いましたのでご紹介します。(転載、一部省略、タイトル自作)

■房玄齢が太宗の高麗征討を諌めた疏(書状)

<貞観22年に、太宗が重ねて高麗を征伐しようとした。この時、房玄 齢は病いの床に臥し、危篤に瀕(ヒン)していた。が、子どもたちを見廻していった、

「当今は、天下が平和に治まり、万事みなうまく行っている。ただ、東のかた高麗征伐をなさろうとしておられる。これを停止しなければ、きっと将来の国家の害となるであろう。

天子は高麗の無礼に激怒して征討を決意し、臣下の中には、天子がいやなお顔をなされるのもかまわずに進んで諌める者がいない。私が、それを知りながら言わないのは、心に恨みをいだいたまま地下に入るというべきである」とうとう上表文を奉って太宗を諌めた。

 「かの高麗などと申すものは、はるかに遠い辺境の卑しい異民族でありまして、仁義の道を以て待遇する相手ではなく、中国の礼義を要求すべき相手でもございません。古来、”魚やスッポン”と同様にあしらっていたものでございます。それゆえ、少々の無礼がございましても、おおめに見て、見のがしてやるのがよろしいと存じます。(中略)

 もし、その一族を皆殺しにしようとなされれば、獣でも追いつめられればつかみかかって来ますから、高麗も、必ず頑強に抵抗をいたしましょう。

どうか陛下には、皇祖なる老子の止足の戒めに従い、万世にわたる偉大なる名誉を保ち、雨のような広大な恩恵を発し、寛大な詔を降され、陽春のごとき徳沢を施し、高麗を許して反省させてやり、海に浮べる大船を焼き、応募した兵卒をやめて郷里に帰してやっていただきとうございます。(中略)

 しかし、今はこの三条(誅伐の条件)に該当するものはございませんのに、ただ中国を煩わし、高麗の内乱により、莫離支(バクリシ)がその君の高武を殺して国政を専らにしているのを、旧王のために恨みをすすいでやり、莫離支が新羅を侵略したことに対して復讐をしてやるという理由だけでございます。

なんと、得るところのものは小さくて、損失するものは大き過ぎるのではございませんでしょうか」。(後略)>

要するに、本気で関わるなと言うことでしょう。我が国も参考にしなければなりません。

■誅伐の三箇条

 (1)高麗が唐朝に対する臣節をなくした時。(2)シナの人民を侵略した時。(3)永久にシナに対して患害をなす時。

 此の三箇条を今の状況に照らし合わせてみる。北朝鮮は(2)に韓国は(3)該当する。日本人を誘拐し竹島を侵略し李承晩ラインでは日本漁師を殺している。本来なら「戦さ」であります。「平和主義」というのは欧米では「卑怯者」のニュアンスがあるらしい。

 ”魚やスッポン”ーーー知ったら韓国も在日も火病が発生か。

◆習近平が“特赦”宣言?

平井 修一



近藤大介氏の論考「有言実行の政治家・習近平主席が世界に向けて提唱する『アジアインフラ投資銀行』という大津波」(現代ビジネス3/23)に衝撃的な記述があった。曰く――

<*習近平の“特赦”宣言から始まった幹部たちの「返納運動」

まずは一通の興味深い中国の文書から紹介しよう。

昨年8月上旬、河北省北戴河で開かれた政治局常務委員会拡大会議で、習近平主席は現職及び退職した最高幹部たちを前に、次のように述べたという。

「私は『八項規定』(贅沢禁止令)を定め、『トラ(幹部)もハエ(小役人)も同時に叩く』と宣言して、汚職分子たちを容赦なく取り締まってきた。先月には、前常務委員の周永康も、重大な規律違反で立件しており、その対象は、どんな例外もない。

だがこれ以上、党中央が揺らぐと、共産党の執政そのものが危うくなるという意見も聞く。そこで諸君には“特赦”を認めようと思う。

いままで違法行為で、もしくは規律違反で取得した財産、利益を国庫に返納すれば、罪には問わない。これは、国家機関の省部一級以上の高官及び退職者を対象とする。本人、配偶者、子息も含めて対象とする」

習近平主席がこのように宣言したことで、幹部たちの「返納運動」が、密かに始まった。昨年末時点で、全国で実に6000人以上が返納したという。不動産は4万戸以上に上り、額にして1600億元余り。現金も1252億元余りに上った。不動産と現金を合わせて、約2852億元(約5兆5500億円)という巨額の不正取得金が、国庫に返納されたのだった。

もちろん、これらの額は氷山の一角にすぎないだろう。幹部たちにしてみれば、後で突然、お縄が回ってくるかもしれない恐怖を考えたら、一部でも返納しておく方がマシと考えるに違いないからだ。

果たしてどんな幹部たちが、いくら返納したのか?23人の主な幹部について具体的なデータを挙げてみよう(1元≒19.5円)。

幹部名/現金/不動産/子女分の現金/同現金

江沢民/2865万元/0/6650万元/2戸

李鵬/1850万元/0/2500万元/2戸

朱鎔基/3840万元/0/820万元/0

温家宝/28万元/0/1億2200万元/4戸

曽慶紅/60万元/3戸/2億6800万元/12戸(以下略)>(以上)

本当なのかどうか、出典はどこなのか。全然分からないが、あり得ない話ではない。

不動産価格は分からないが、現金は日本円にすると江沢民/18億5542万円、李鵬/8億4825万円、朱鎔基/9億870万円、温家宝/23億8446万円、曽慶紅/52億3770万円になる。有名人5人で112億3453万円、1人あたり22億4690万円だ。

幹部23人の不動産の1600億元を1人あたりにすると1418億円になるから、現金と合わせてこの有名人5人はそれぞれ1500億円前後蓄財していたのかもしれない。

多いのか少ないのか。フォーブスの2015年版世界長者番付(2015年3月公表)では――

1 ビル・ゲイツ 792億ドル/9兆5040億円/アメリカ/マイクロソフト、カスケード・インベストメント

2 カルロス・スリム・ヘル 771億ドル/9兆2520億円/メキシコ/テルメックス会長

3 ウォーレン・バフェット 727億ドル/8兆7240億円/アメリカ/バークシャー・ハサウェイ会長・CEO

とか日本円で「兆」クラスがうじゃうじゃおり、それに比べれば虎たちの蓄財はそれほどではないとはいえ、1日2ドル/240円、1年365日を8万7600円で暮らす中国の底辺層からすれば「天文学的」な額ということになる。

近藤氏の記事が事実ならば、ひとまずは「虎退治」は終わったことになるが、そのうち詳細が明らかになっていくかもしれない。(2015/3/23)

2015年03月25日

◆敵前逃亡艦を展示する中国の度胸

野口 裕之



大東亜戦争(1941〜45年)で米軍の猛攻を受け、フィリピン沖に沈んだ軍艦武蔵を米資産家が発見したが、艦名の武蔵で、清国海軍・北洋艦隊の軍艦が唐突に頭に浮かんだ。驚くべき船脚の速さを誇り?大日本帝國海軍の猛追を2回もかわしたが、1回目は白旗を掲げ降伏を装って、2回目は敵前逃亡だった。

しかも、最後は帝國海軍に鹵獲(ろかく)され、日本のために戦った。そんな不名誉の塊の一部が、中国で博物館展示されている。もっとも人民に披露するのは、正直だからでも、度量が大きいからでもない。人民に日本を警戒させ、戦意を高揚する狙いがある。いささか、説明の必要がある。

清国海軍の巡洋艦「済遠」

時は明治27・8年戦役(日清戦争/1894〜95年)緒戦。帝國海軍は朝鮮半島西岸で会合予定の、武蔵含む2隻を探していた。今回発見の戦艦に属する武蔵ではない。

汽帆兼用で航海する、鉄骨木皮製のスループという艦種だった。実は、武蔵という名の帝國海軍艦船は3隻。スループ以前にも、米国より買った汽帆兼用のスクーナーなる艦種に武蔵が存在した。

話をスループの武蔵に戻す。2筋の煙を発見した帝國海軍は、スループの武蔵など2隻の可能性もあるとして接近した。と、ここで今次小欄の主役となる清国海軍・ドイツ製防護巡洋艦《済遠》の登場と相成る。防護巡洋艦とは、舷側に装甲がなく、機関室上部など一部に装甲を施した軽防御の巡洋艦だ。

済遠の21センチ連装砲が突如、火を噴く(異説アリ)。豊島(ほうとう)沖海戦である。帝國海軍は応戦し、濃霧にもかかわらず、早くも数分後には済遠艦 橋に命中し副長が戦死する。

済遠はマストにひるがえる清国旗を降ろし、日本軍艦旗 の上に白旗を掲げ“降伏”した。ところが済遠は、機関停止で恭順の意を表すことを定めた国際法を無視し、白旗+日本軍艦旗の揚げ下げを繰り返しながら逃走。その間 も攻撃してきた。

ただ、艦搭載の端艇を派遣し、船体確保を怠った瑕疵は日本側にも あった。結局、世界屈指の速度を誇る帝國海軍の防護巡洋艦を振り切り、僚艦を見捨 てて逃げおおす。

しかし、2カ月もたたぬ内に黄海(海戦)で会敵。戦況不利と観た済遠 など2艦は戦闘にロクに貢献せぬまま敵前逃亡し、母港の一つ旅順に遁走する。制海権 喪失で日本軍の補給路遮断が困難になる戦局を恐れ、艦隊温存を図ったとの分析も有るが、近代海戦史において敵前逃亡は極めて珍しい。艦長は斬首(銃殺説アリ)に処 される。

「恥史」を公開する博物館

軍艦武蔵発見で思い出した、済遠にまつわる話がもう一つ。前述したが、“降伏後”に火を噴いた21センチ砲などが、別の北洋艦隊母港・威海市(旧威海 衛)沖・劉公島の甲午(日清)戦争博物館に展示されている。

帝國海軍はほぼ無傷で鹵獲した済遠を明治27〜8年戦役(日露戦争/1904〜05年)に投入したが、旅順攻囲戦で203高地を攻撃中の帝國陸軍を支援 中、触雷し沈没した。1980年代に、大砲などを発見→引揚げられて博物館入りした。

中国の軍事博物館や抗日記念館には、インターネット上で訪れるだけで驚かされる。共産党軍は帝國陸海軍との主要戦闘を避け逃げ回っており、北京・盧 溝橋の人民抗日戦争記念館や南京大虐殺記念館によくあれだけの“戦利品”を飾れるも のだと、創作意欲には感心してしまう。

この点、甲午戦争博物館は歴史を粉飾・捏 造してまでメンツを重んじる中国にしては、史実に則した異色の博物館。敵前逃亡を 犯した揚げ句に鹵獲→帝國海軍の艦籍となる「恥史」を公開している点だけではない。

中国にとり、博物館所在の威海市・劉公島は海軍揺籃の要衝だったが、引きこもった北洋艦隊の最新鋭主力艦を含む残存艦艇を壊滅させられ、渤海・黄海の 制海権を失った戦跡。

協同した帝國陸海軍の死者29名に対し、清国側は4000名を数 える大惨敗を喫した。珍しくもないが、敗色濃厚と知るや、清国海軍水兵は反乱も起こす。不名誉で不吉な場所を、気味が悪いほどオープンにする姿勢に、中国の王毅外 相(61)が8日、日本に向け発信した能書きが蘇った。

「歴史を顧みぬ態度は人類の平和と正義に危害を及ぼす」

真意は軍国主義教育

存在するだけで「人類の平和と正義に危害を及ぼす」中国には言われたくないが「歴史を顧み」の部分は自らにも言い聞かせているのかと…。そんな折、 甲午戦争博物館に足を運んでいない小欄に、旧知の安全保障関係者が教えてくれた。 気味の悪さの解は博物館に飾られた鐘に有った。鐘にはこんな趣旨の文言が刻まれて ある、という。

 《歴史を心に刻み 警鐘を鳴らし 海防を強化し 海洋権益を確立す》

汚職蔓延や貧富拡大といった人民の不満を外にそらすべく、屈辱の戦史をあえて明らかにし、日本に警戒感を抱かせ、戦意高揚を謀り、巨費を投じての軍拡 の正当性を印象付ける軍国主義教育だったのだ。

アジア1位/世界4位の清国海軍が、格が下の帝國海軍に負けた背景につ いて、共産党中央軍事委員会機関紙・解放軍報も盛んに報じる。いわく《将兵の資質/ 軍紀弛緩/訓練の無統制/汚職蔓延/闘志の欠如》とか。

《歴史を鑑とし、屈辱と失敗に 向き合う》ともうたうが、《鑑》は薄汚く曇っているのが常態で《将兵の資質/軍紀 弛緩/訓練の無統制/汚職蔓延/闘志の欠如》はもはや、人民解放軍の文化と形容し てよい。

沈没した大和型戦艦二番艦・武蔵の発見で一番艦・大和の優しさにも思いが至る。

1983年の《歴史と人物》に載った関係者証言によれば、大和は▽女性用美顔クリーム25万人分▽生理用品15万人分▽歯磨き粉・歯ブラシ50万人分を積んでいた。 物資欠乏の中、沖縄県民向けに調達した真心だった。

それを沖縄の地元紙はかつ て、大和が沈まず沖縄に到着していたのなら、沖縄に上陸した米軍への艦砲射撃で、犠 牲者は県民人口の半分に達していたと推測。こう報じた。

《あっ、よかった。大和が、沖縄のはるか北方の海に沈められてよかった》

大和と運命を共にした3056名の乗員は、同胞(はらから)による「反日無罪」を海の底で泣いている。済遠の敵前逃亡は軍紀を逸脱したが、沖縄紙の報道は 人間性を逸脱した。
(政治部専門委員)

産経ニュース【野口裕之の軍事情勢】 2015.3.23
                   (収録:久保田 康文)

◆私の「身辺雑記」(203)

平井 修一



■3月22日(日)。朝は室温15度、快晴、フル散歩。山桜の白い花が一気に六分咲き。

しき嶋の やまとごころを 人とはば 朝日ににほふ 山ざくら花(宣長)

一方で主役の染井吉野はたった3輪が開花。じっくり見たが、美しく、かつ儚なげだ。これがなんともいい。

花三輪 三輪ほどの暖かさ(修一=剽窃句)

今日は日射しも強いから二分咲きくらいになるかもしれない。毎度おなじみだが、心せわしい季節の到来だ。

散歩コースの両岸の染井吉野は1958年に植林されたから今年は57周年だ。記録には約400本とあるが、一昨年あたりから強い台風で根元が折れたものが数本ある。業者が片づけるのだが、管理上のためだろう、昨年、下流から番号札をとりつけ、左岸は197本、右岸は181本。これには10本ほどの柿や枇杷、椿、梅、紅葉なども含まれるが、まあ約400本だ。

花見シーズンになると近隣からうじゃうじゃ人が来る。1000人くらいの団体もあり、散歩コースで出会うとすれ違うことができないので往生する。

ハイカーの定番コースは多摩川の土手の桜並木→わが街の二か領用水路→緑化センター→ここから多摩丘陵に入り、緑ヶ丘霊園→東高根森林公園→生田緑地あたりだ。途中にアジサイ寺とサツキ寺もあるから、開花時期には賑わう。里山の残る郊外で暮らす大きなメリットだ。

ちょっと電車に乗れば高尾山、奥多摩、丹沢山系、さらには箱根、伊豆半島もある。子育て時代は子供が「えー、また行くの?!」というくらいにハイキングをした。いい思い出だ。

車で15分、多摩丘陵の南側斜面に100坪の竹林を持っていたので、ゲップが出るくらい竹の子狩りを楽しんだ。田園都市線「梶ヶ谷」から徒歩6分と便利で、将来は別荘を建てようかと思い、業者に相談したら「土砂崩壊危険区域ですから、地盤改良で坪当たり30万円かかります」。これだけで3000万円、上物を含めて最低でも5000万円、Oh my God! I can't となった。

子供が大きくなって竹の子狩りに付き合ってくれないようになり、折しもバブル景気で清川CCが「マンションを建てるから竹林を売ってくれ」と言うので1500万円で売ったが、一筆とって竹の子狩りはできるようにした。ところがバブル崩壊で清川CCは倒産、偶然にも小生はいい時に売り逃げたことになる。

清川CCは会員有志が自腹を切って再生したそうだが、バブルで天国を見た人の多くは地獄も見た。小生の親戚は3家が没落した。塩漬けの土地が全国にでき、禿鷹ファンドも跋扈した。ハードランディングは実に恐ろしい。

それから25年たったが、未だにその後遺症に悩まされているのではないか。中共がバブル崩壊を必死で抑え込んでいる気持ちはよく分かる。

話がずいぶんそれたが、この際だからさらにそれて「軽自動車の下品・醜悪なナンバープレートを改めよ」という提案をしたい。黄色に黒の文字、まるで重機だ。まったくおしゃれではない。クールでもスマートでもない。ひたすら下品・醜悪、ダサイ。官僚の悪趣味なのか手抜きなのか。

わが長男曰く「軽のナンバープレートが嫌いだから普通車にする奴は少なくない、俺もそうだ」。普通車を売るためにわざと軽を下品・醜悪に貶めているのではないか。日本の狭い道路事情、家族はせいぜい4人という現実、省エネの必要、CO2排出削減などの見地から軽自動車は推奨されるべきだ。自動車工業会は声を上げるべきである。

午後に買い物に出かけたが、気の早い人たちで散歩コースは結構な人出。0.1分咲き。それでも写真に撮っていた。みんな桜が大好きだ。

■3月23日(月)。朝は室温16度、晴、フル散歩。山桜の白い花は今朝は満開だ。ボケ、ヤマブキ、ハクモクレン、コブシなども咲き誇っている。日本は春、中共は冬のままだ。

習近平を諌める人はいないらしい。奢侈禁止が続けば「習近平不況」も続く。英独仏伊は支那経済へ期待を高めているが、獲らぬ狸にならないか。進出企業は嫌気をさして撤退モードなのに。

香港在住の村尾龍雄・弁護士法人キャスト代表弁護士/税理士のブログ3/18から。

<キャストの実感として、上場企業の中国の撤退案件が増加しています。その理由は大別して2つに分かれると思われます。

第1の理由はアベノミクスの第一の矢である異次元・金融緩和が輸出型製造企業に未曾有の現預金をもたらしているからです。

「世界の工場」と持て囃された中国では、上場企業の現地工場は増資を繰り返して大規模化していますから、それを撤退する際のコストを考えれば、手元の現預金が分厚いときにしか撤退を決断できません。(中略)

新聞などでは人民元高と賃金上昇が撤退案件増加の二大要因とされることが多いのですが、それならばこうした傾向が具現化した2010年以降は撤退が急増すべきなのに、今ほど顕著にならなかったのはなぜなのか、説明がつきません。

2014年下半期から徐々に、そして2015年に入って一層上場企業の中国撤退案件が顕著な増加傾向を示すのは、上記文脈で理解して初めて得心できるものに違いありません。

なお、このブログを書くに当たり、上場企業の中国撤退案件の増加傾向が顕著化していると述べることに違和感がないか、他の中国専門コンサル会社の社長などにも質問しましたが、同様の感覚を有していることを確認しています>(以上)

去るも地獄で大層な金と手間がかかるのだ。結婚はしやすいが離婚は金がかかってなかなか難しい、というのと同じだ。

習近平は人民元で英独仏伊を釣り上げつつあるが、軍事面では米国の圧力に押され気味だ。蘇暁暉・中国国際戦略研究所副所長の論考「南中国海の混乱を望む国がある」(人民網3/20)から。

<米第7艦隊のロバート・トーマス司令官はこのほど、ASEAN諸国が海洋部隊を共同構築して南中国海を巡航することを提言したうえ、第7艦隊が支援することを約束した。同司令官は1カ月余り前にも、日本が哨戒活動の範囲を南中国海まで拡大することを歓迎すると述べ、装備、訓練、作戦面でフィリピンなどを支援するよう日本の背中を押した。

第7艦隊司令官が南中国海問題の「指揮」をしきりに執るとは、彼とその背後の米国に一体どんな意図があるのかと考えざるを得ない。

米国は対中牽制のムードを高めようとしている。トーマス司令官は以前、国際法に合致せず、不必要な摩擦を引き起こすとして「九段線」を公然と非難。「中国の海軍、海警の力は近隣国を上回り、中国艦隊は依然力を強化し続けている」と強調し、中国が南中国海における地域の国々および米国の利益を損なうことへの懸念を表明した。

こうした発言は南中国海問題の責任を中国に押しつけ、「アジア太平洋の平和と安定を破壊している」と中国を誹謗することで、中国の正当な権益維持活動を妨害しようとするものだ。

トーマス司令官の(非公式の場での上記の)発言は決して偶然ではなく、試しに発言して反応を探る意味合いを明らかに帯びている。米側の発したシグナルは、南中国海への介入を深めるというものだ。ごく一部の国はこのメッセージを受けて反応を示した。

日本はその前から手ぐすね引いており、南中国海の領有権主張国との「交流」を強化し続け、協力方法を模索し、東中国海問題と南中国海問題の連動を図っている。日本は日米防衛協力の推進に伴い、南中国海での米国の行動に積極的に歩調を合わせる可能性が高い。

ASEANは第7艦隊司令官の「教唆」にまだ反応を示していないが、フィリピン軍高級将校はすでに気が急いて待ちきれないとばかりに、米側の提言を受け入れたい考えを表明した。

米国は南中国海問題でどちらか一方の側にはつかないとかねてから公言してきた。関係国の呼応は流れに沿って事を進める機会を米国に与えた。

(中国は)具体的争いは直接の当事国が交渉や協議を通じて解決し、南中国海の平和・安定は中国とASEAN諸国が共同で維持するというものだ。域外国は本来、中国とASEANの努力を尊重し、建設的役割を発揮すべきだ。だが米国はあくまでもこれに逆行し、故意に緊張を作り出し、安定を破壊しようとしている。

米国は南中国海をかき乱せば利益を得られると一方的な願望を抱いている。だが事実がすでに証明しているように、南中国海問題の悪化は各国の利益に反し、他国を損ない自国にもマイナスだ。また、関係に水を差し、派閥を組むことは問題解決に無益であり、(米国は中国と)同じ方向に向かうことこそが正しい道だ>(以上)

グダグダ書いているが、要は「米国は中共の縄張りにちょっかい出すな、徒党を組むな」ということだ。さすれば我々は中共の真逆に賭けるのが正しいことになる。すなわち「米国を軸に日豪印・アセアンの対中共同防衛体制を構築する」、これが対中抑止力になる。中共にとってはこれが一番嫌なことだ。

がんじがらめの対中包囲網、すなわち暴対法・暴排条例ならぬ中対法・中排条例で結束して、中共軍を沿海に閉じ込め外洋へ出られないようにする。彼らが海上民兵を含めて秩序破壊を進めたら包囲殲滅する。シーレーンも妨害、封鎖する。

この集団的安保態勢が確立されれば中共は「平和的台頭」に戻るかもしれない。あるいは暴発するか。周辺国は最悪の事態に備えなければならない。

今夜も集団的子育て。物書きに没頭し時間を間違えたので焦りまくって調理。まるで戦争のようだ。夕食を作って、食器を洗い、翌朝の準備を終えると9時。ぐったりした。

■3月24日(火)。朝は室温14.5度、快晴、冷風のなかフル散歩。桜はまだ開花とは言えない。

中国人技能実習生の件は先日紹介したが、以下は「大成功例」の話題。「元紡績工場労働者の女性、日本での出稼ぎで人生が一変」(人民網
3/20)から。

<日本の高齢化は深刻で、データによると、日本人の8人に1人が75歳以上となっている。またある調査によると、日本企業の60%が労働力不足を感じている。

60年代末生まれ・西安出身の馬艶霞さんは、高校を卒業後、紡織工場に就職した。馬さんはこう当時を振り返る。

「工場で十数年間働いたが、1999年当時の1ヶ月の賃金は400元。仕事は無味乾燥で、全く稼げなかった」

そんな時、彼女は親戚から日本で出稼ぎの話があることを聞き、一念発起して約半月ほどの日本語の勉強を経て、面接を受けることになった。結果、面接では基本的な挨拶などを聞かれただけで、合格した。

馬さんは3年間の契約をかわし、1999年から2002年まで日本で就労し、3年間、毎日10時間以上の労働に従事した。言葉もまともに話せない中で、とても苦労したという。勤務時間が終わった後も、毎日5時間ほど日本語を勉強し続けた。

馬さんは「日本では縫製の研修を受け、工場で働いた。同じ工場で働くのでも、中国とは全く違う」と振り返る。馬さんによると、中国の工場では毎日の実際の労働時間は2〜3時間程度で、残りの時間は適当にやり過ごしていたという。

しかし日本ではすべての仕事がラインになっているため、労働者が手を止めることは許されず、黙々と仕事をこなすしかなかった。ただ残業代はきちんと支給されたため、文句はなかったという。

大変ではあったが、給料は馬さんを満足させるものであった。当時の為替レートで計算すると、毎月8000元前後の給料をもらっていたという。

「自分の生活費と中国への渡航費をのぞいても、帰国の際には22万元持ち帰ることができた。これは2002年当時としてはかなり大きな額で、西安では、家を購入することができた。もしずっと西安にとどまっていたら、30年かかっても同じ額を稼げたかわからない」と馬さん。

このお金は彼女の人生最大の資本金となった。

「帰国後すぐに9万元で家を購入し、殘りのお金は資産運用にまわし、外国為替や株式を購入した。2007年の上げ相場にも運よく乗れて、2013年にはもう1軒家を購入した」

「海外に出たことの最大の収穫は、人生が一変したこと」と馬さんは言う。馬さんと昔一緒に工場で働いていた人は、今でも毎月2000元ほどの給料しかもらえていないが、馬さんは今、人材派遣会社で日本語トレーナーをやっており、給料は以前の同僚の数倍になるという。

「最大の変化は生活圏が大きく変わったこと」と馬さんは感慨深げに語った>(以上)

中共は技能実習生を日本に送り込みたいのか、煽っているような感じだ。ジパングはいい所だけれど「黄金の国」ではないし・・・。人民に「小康」を実感できる職と食を与え続けるのが難しくなって、それなら「日本で一攫千金を手にし、運をつかめ」と言っているのか。小生としては複雑な思いだ。(2015/3/24)