2015年02月11日

◆私の「身辺雑記」(189)

平井 修一


■2月8日(日)。朝は室温12度、曇、フル散歩。その後にエサやり、朝食、洗濯干し、産経閲読、PCを開いて「頂門の一針」閲読というのが日課になっているので、8日ぶりに「頂門の一針」が届いてホッとした。

クネの国はホッとする間がないくらい難問山積だ。やはり仏像を盗んだまま返さないための仏罰なのかどうか。

<朝鮮日報2/8「世界経済領土73%」の虚像

韓国政府はこれまで環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加しなくても特に問題はないとの見解を持っていた。「世界経済領土の73%を確保しているから、輸出市場はいくらでも開かれている」という考えがあったからだ。

「世界の経済領土の73%を確保している」とは、韓国と(2国間)FTAを締結した国々の経済規模の合計が昨年の時点で世界全体の国内総生産(GDP)の73%を占めたという意味だ。

ところが、ダボス会議では韓国政府の見方と全く違う話を聞いた。(多国間FTAの)TPPが発効すれば韓国にとって致命的だというものだ。それは「累積原産地規則」があるからだ。製品生産に使用される部品・素材はTPPの12カ国で生産された物品のみ国産(域内産)と認められるようになる。

このため、TPP参加国は累積原産地規則を活用しようと、韓国製部品や素材ではなく、日本などTPP加盟国の製品を使うしかない構造になるのだ。

問題は、自動車・繊維・電子・鉄鋼など日本と重なる韓国の主力商品のほとんどがこうした危機に直面するようになることだ。これを乗り越えるには、遅まきながら今からでもTPPに参加するか、あるいはこれら12カ国に工場を建て、累積原産地規則を避けるかしかない。

前者は日本が歓迎しないため容易でなく、後者は国内工場の海外移転とそれに伴う国内雇用の減少が懸念される。

ダボスで会った米国の有名政策コンサルティング会社のネルソン・カニンガム代表は「TPPは何があっても発効する。韓国が今から参加するのも容易でないだろう」と述べた。

さらに懸念されるのは、米国と欧州が過去最大規模のFTAとなる環大西洋貿易投資パートナーシップ(TTIP)を推進するに当たり、カナダと日本を含ませようとしていることだ。これにも累積原産地規則が適用されるのは明白だ。

TPPから外れ、TTIPにも入り込めなければ、貿易で成り立っている韓国は輸出先をさらに失うことになるだろう。「世界経済領土の73%」を一場の春夢(はかない夢)に終わらせないためにも対策が急がれる>(以上)

これが事実なら吉報だ。累積原産地規則とは簡単に言うと「国産率が○○%未満の製品にはTPP参加国は関税を課す」というもの。中韓外しの多国間FTAを進めよう。ウリの反日のつけは大きい? もっと仏罰、長ーく仏罰。

■2月9日(月)。朝は室温11度、曇、冷たい風の中、フル散歩。

クネたちは内心では北朝鮮よりも中共を恐れているのではないか。朝鮮日報2/8「中国の汚職と権力による横暴」から。

<中国で毎日のように失脚する汚職幹部のニュースを見ると、開いた口がふさがらないことが多い。その汚職の規模が半端ではないからだ。

周永康・元政治局常務委員は900億元(約1兆7000億円)、令計画・元党中央統一戦線部長は837億元(約1兆5800億円)、徐才厚・元中央軍事委員会副主席は現金1トン、谷俊山・元中国人民解放軍総後勤部副部長は200億元(約3800億円)を蓄財したという。

徐才厚氏の現金はあまりに大量で数えられず、重さを量るしかなかった。

最初はこうした金額が中国でありがちな誇張かと思った。しかし、下っ端の官僚でも数百億ウォン(数十億円)を集めるのが中国の現実だ。昨年11月に河北省秦皇島市の水道担当公務員が逮捕されたケースでは、自宅から現金1億2000万元(約22億6000万円)、金塊37キログラム、不動産68棟の権利書類が発見された。

高級官僚はトラ、下っ端官僚はハエにしばしば例えられるが、この公務員は「トラ級のハエ」と呼ばれた。

中国は専制王朝が崩壊後、ほどなくして共産党による独裁時代を迎えた。党が王朝に取って代わった。民主主義を経験しなかったため、権力に対する民主的なけん制の基盤が弱かった。

大多数の中国人はそうした横暴に憤る。しかし、組織的な抵抗をしようとは夢にも思わない。共産党の監視と統制を恐れるためだ。横暴を告発する言論の自由もない。むしろ上下、主従関係に順応するほうがましだと考える傾向がある。権力者に頭を下げることを「秩序」と呼ぶ中国人にも出会った。

中国人の心に深く根を下ろした主従の概念は国際関係にも当てはめることができそうだ。人民日報は昨年11月、北京で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を「万邦来朝」と表現した。全ての周辺国が朝貢に訪れたという意味だ。

中国が米国に代わる覇権国になる日、中国の横暴にさいなまれるかと思うと恐ろしい>(以上)

「日米は嫌いだ」と言って中共と合体した韓国。経済もズブズブの中共依存だから恐ろしくても別れられない。クネはヤクザの情婦になった気分だろうか。

■2月10日(火)。朝は室温9度、快晴、冷えているがフル散歩。挨拶を交わす駐輪場係りのオッサンがここ1週間ほど姿を見せない。病気かもしれない。加齢に比例してリスクは高まる。

イ・スミン氏(韓国大手経済誌記者)の論考「韓国、増税ラッシュで朴大統領支持率急落 公約『増税なき福祉』は絵に描いた餅に」(JapanIn-depth 2/7)から。

<約1600万人の韓国のサラリーマンたちに「13月の給与」と呼ばれた年末精算(日本でいう年末調整)が“税金の爆弾”に変身し、政権3年目を迎えた朴槿恵政府の足を引っ張っている。

今年の年末清算では、中間層に分類されている年収5000万ウォン以上ー8000万ウォン以下(500万〜800万円)のサラリーマンは、いつも政府から返してもらっていた税金を、むしろ取られる状況に置かれた。「増税はない」と自信ありげに言っていた朴大統領の説明とは正反対で、政府と大統領府に対する国民の非難は高まる一方だ。

実際、朴大統領に対する支持率は最悪な状況だ。1月27日、世論調査機関リアルメーターが発表した、朴大統領の国政遂行についての支持率は29.7%と、26日の30.1%よりもさらに下がった。レームダックの基準である心理的支持率も30%まで急落した。

似たような結果を出している他の多くの世論調査機関も、支持率下落の原因に年末精算の過程で明るみに出た増税論議を挙げた。

この増税の議論のコアには「増税無き福祉」という朴政府の核心的な公約がある。朴大統領は2012年の選挙期間に「無償保育」と「無償給食」など、福祉の恩恵を受ける対象を増やすが増税はしないと約束し、当選した。しかし韓国政府の財政は4年連続、赤字を記録している。

結局、政府は増税と福祉のどちらか一つを選ばなければならない。二つの理想的な目標を同時に実現するというのは夢では可能な話だ。

これまで朴政府が「増税無き福祉」を叫びながら約束していた多くの福祉政策について人々は疑問の眼差しを送っている。 これでは「増税有り、福祉無し」が韓国の現実に近い、と自嘲気味に話す者もいる。それほど複雑な問題が朴大統領の前に立ちはだかっている>(以上)

サムソン電子の勢いが落ち始めたし、造船では日本に抜かれたし、セウォル号沈没以来、クネは泣きっ面に蜂だ。金満の習近平から融資してもらったらいい。(2015/2/10)

2015年02月10日

◆若手判事がごっそりと退職

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 

<平成27年(2015)2月9日(月曜日)弐 通巻第4462号 >

 
〜中国司法界からも若手判事がごっそりと退職
   通常の判事の7倍の仕事なのに、給料は7分の1、「やってられるか」〜


中国の司法界が揺れている。正しい判決が出せないので悩みの末、やめているのではない。

あまりにも裁判沙汰が多いのに、収入面で報われないからだ。

北京の裁判官の平均給与は月4530元(約9万円)。

弁護士事務所にスカウトされると、年収が30万元(600万円)となる。

2008年から2013年までに北京の裁判所は2063人の若手を雇用したが、そのうち348人がすでに辞職した(南華早報、2015 年2月9日)。

江蘇省では同時期に2000人が辞職、広東省でも1600名が辞職した。司法界から若手の大量エクソダスである。こうなると残った裁判官が1年間にかかえる案件は270ケースにのぼるという。まともな判決が期待できる筈がない。
 

◆財務省解体計画 

佐藤 鴻全


●安倍政権が昨年末に解散総選挙を打たずば、財務省主計局の圧力を撥ね返して消費税再増税を止められず、日本経済と社会は崩壊していた。

財務省主計局は、予算編成権と国税調査権及び外為特会の運用権を利用し、司法、官僚機構、政治家、マスコミ、財界、学界を支配し、国益を犠牲に省益・局益を追求し続ける。

●主計局の壟断を絶つために、国税庁と主計局を財務省から切り離し、両者および各省庁との人事交流を禁止する。前者は日本年金機構と統合し内国歳入庁とし、後者は主計庁として内閣府にぶら下げるのがよい。 また、主計庁幹部は、スポイルズ制(回転扉制)とし、終身雇用制を外し政治任命とする。

●しかし、官僚機構とエリートが国家運営に必須である事に変わりはなく、その弊害を除くには天下りを厳禁する代わりに退官後の名誉および紐付きでない再就職機会を与え、省庁および官僚機構の利益共同体から切り離す必要がある。

◆日本経済崩壊の危機◆

昨年4月の8%への消費税増税によって、順調に回復していた日本経済は腰折れ、2014年度はマイナス成長となる見込みだ。

年末の解散総選挙の結果、今年10月に予定されていた10%への消費税増税は1年半延長された。

一方、安倍首相は解散を打つ際に、現行の景気条項を削り景気動向に係らず3年後には必ず増税する事を宣言した。

景気条項を削る事への懸念に対して、菅義偉官房長官が「3年後には消費税増税に耐えられるよう必ず経済成長を成し遂げるという意味だ。」と後講釈していたが、それならば安倍首相は最初からそういう言い方をすれば良かったはずだ。

3年後には必ず増税するというのは、財務省主計局に向けて発せられた言葉に他ならない。

安倍首相が消費税を8%へ増税したことは失策、10%への増税を1年半伸ばした事は上策、しかし景気条項を削り3年後に必ず増税する事を宣言させられた事は下策だ。

日本の財政状況を見れば、消費税増税は恐らく何れ必要であろう。しかし、それは増税に耐えられる十分な経済成長を成し遂げて後に行うべき事であり、この時期に行うのは順序が違う。

民間企業に例えるなら、業績が十分でなく負債が増大している時に、財務経理部の帳尻合わせの提案に乗って値上げを打つようなものだ。その企業は間違いなく客に見放され倒産へ向かうだろう。

政府が民間と違うのは、独占企業であり行政サービスは日本にいる限り日本政府からしか買えない上に、その代金(税金)は選択の余地なく日本政府に払わなければならない点だ。

そのため、国民は値上げ(増税)に対抗する手段として財布の紐を固く締め、消費マインドが冷え込む結果となる。

財務省主計局内では、このような道理と無関係に、増税に携わり成功させると新しい財源を発掘したとして「中興の祖」として奉られ、省内で出世し好条件での退官後の天下りが約束される。

これが彼らの行動原理となっている。

◆主計局の洗脳と支配◆

安倍首相は、増税慎重派のブレーンを複数置いている事から見ても、こういった事が恐らく分かっているのだろう。

しかし、安倍首相は、10%への増税延期を、直前の米国のルー財務長官とステグリッツ、クルーグマンの2人のノーベル経済学者等の増税懸念表明を追い風に、奇襲攻撃のような解散を打つ事によって辛うじて勝ち取った。

これがもし民主党、例えば岡田克也が首相だった場合はぞっとする。

日本経済の崩壊の危機が視野に入っておらず、嬉々として消費税再増税に突っ込んで行っただろう。

岡田は、イオン創業家の血を引く上に、東大法学部卒なのに否東大法学部卒だからというべきか、当たり前の物の道理が全く分かっておらず、財政に関しては完全に財務省主計局にマインドコントロールされている。

政界には、こういった芯からの信者と、財務省主計局のいう増税至上主義に疑問を持ちながらも政財官学マスコミに広がる増税翼賛会が怖くて、増税路線を主張せざるを得ない者がいる。

前者の岡田のような信者は、少なくとも内政においては政治家としての資質を欠いている。

加えて、徹底した改革と景気回復をしない限り消費税増税をしないと約束して政権に就きながら消費税増税法案を通した民主党国会議員達は、政治家というよりも人間としての信義を欠いており云わば人間失格者だ。

一方、後者の「イヤイヤ増税路線賛成派」は、増税路線に反対したら増税翼賛会によってスキャンダルを流され、税務調査に入られ、政治資金規正法で刺されて失脚させられる事を目の当たりにしてきて恐れている。

現在も財務省主計局の増税路線に逆らう少数派がいるが、既に財務省主計局とその取り巻きは、時機を見て彼らを刺しに行くシナリオを作り体制を組んでいる。


◆成長戦略と官僚機構◆

アベノミクスの円安政策により、松下電器はじめ製造業が製造現場の国内回帰を始めている事、近年にない大幅な原油安、東京オリンピックバブル等により日本経済に追い風が吹いている。

そういったプラス要素はあるものの、8%消費税増税によって一旦冷え込んだ消費マインドは元に戻るには長い時間が掛かり、肝心要のアベノミクス第三の矢である成長戦略が具体性に欠けるため、3年後に増税した場合、日本経済の腰折れが起きない可能性は限りなくゼロに近いと筆者は見る。

特に原油安は、米国、ロシア、サウジ等の中東産油国、過激派集団のイスラム国が、虚実皮膜の駆け引きの結果起きている現象であり、そういった国際情勢のバランスによって一転し一気に原油高へ向かうリスクを十二分に考慮しておかなければならない。

安倍政権は成長戦略として、規制改革、ターゲティングポリシー(特定新規産業の政府主導)、「労働と社会保障の一体改革」により注力し、しっかりとしたロードマップを作り実行し、増税を最小限に抑える経済成長を果たさなければならない。

規制改革に於いては例えば農家を守るのではなく食糧安保を守る改革を、ターゲティングポリシーに於いては政府主導について説明責任と結果責任の仕組み構築をしなければならない。

また「労働と社会保障の一体改革」に於いては単なる帳尻合わせの「税と社会保障の一体改革」のようなお題目を排し、若年、女性、老年者等の就労機会拡大とWinwinの労働市場流動化を図り、出生率上昇と年金財政改善、労働力の適材適所化による国際競争力強化を齎すよう構造を変革しなければならない。

一方、悪しき支配体制で内患の元凶となっている財務省は解体する必要がある。

冒頭に掲げたように、主計局の壟断を絶つために、国税庁と主計局を財務省から切り離す。

両者および各省庁との人事交流を禁止し、前者は日本年金機構と統合し内国歳入庁とし、後者は主計庁として内閣府にぶら下げるのがよい。

しかし、もしこれらを実行しようとすれば財務省は組織防衛のため自爆テロのような事を含め、信じられないようなあらゆる手段を使い対抗してくるだろう。

財務省に限らず官僚機構とエリートが国家運営に必須である事に変わりはない。

しかし、彼らは自らの権力及び既得権維持と組織防衛のために、国益を犠牲に省益、局益、官僚益を追求し続ける。

その弊害を除くには天下りを厳禁する代わりに退官後の名誉および紐付きでない再就職機会を与え、省庁および官僚機構の利益共同体から切り離す必要がある。

例えば、上級国家公務員には、一定の条件の下に司法資格、または博士号に準ずる国家資格として「行政企画士」等を新設して授与し、司法、企業、大学等への再就職機会を広げる等も考えられる。

日本を取り巻く外患の筆頭は、言うまでもなく中国による日本を含むアジア侵略意図である。

一方、内患のそれは財務省主計局を頂点とし、司法から民間にも広がり正当な批判を封じる既得権複合体ピラミッド構造である。

それは、時期を選ばぬ8%消費税増税という凡そ合理性を欠く政策を大合唱で実行し、日本経済を危機に追い遣ったことで今更ながら明白になった。

この構造を壊し、お上頼りの国民を惰眠から覚ます事なければ、日本の衰退は避けられまい。

◆報道精神の対極にある朝日の体質

櫻井よしこ



「朝日新聞」の記者有志が『朝日新聞 日本型組織の崩壊』(文春新書)を上梓した。有志記者らは、朝日の一連の不祥事を批判した競合紙や雑誌についてこう書いている。

「朝日新聞社を内部から観察していると、『反日』『左翼』といった右派陣営からの紋切り型の批判は、まったく的外れだ」「朝日の不祥事の原因は左翼的イデオロギーのせいだ、と条件反射的に非難する右派メディアや保守系識者の論調は、まったく事実を見ていない」

そうなのか。私も含めて朝日を批判してきた言論人は「まったく事実を見ていな」かったのか。
 
有志記者はこうも書いている。

「社全体として見れば、個々の記者レベルでは、改憲や増税の必要性を認める者のほうが、もはや多数派である」
 
私は思わず余白に書き込んだ。「それなら社説、天声人語を含めて紙面を変えて見せてよ」。
 
朝日記者の多数が憲法改正の必要性を認めているのであれば、今の朝日の紙面は一体どういうことか。考えとは反対の左翼的な論を張り、それを読まされる側が「朝日は左翼的だ」というのを保守の無理解と責めることに何の意味があるのか。批判する前に、まず朝日は自ら紙面を変えてみせよ。
 
このように本書は或る意味刺激的である。吉田調書の誤報及び吉田清治氏の慰安婦虚偽証言など、朝日が長年、問題報道を重ねてきたことについて、幾年もの間、朝日の社風の中ですごし、朝日の人事の洗礼を受け、朝日という企業の裏も表も知り尽くした数人の記者が物したのが本書である。
 
手練の記者の文章は読み易く、豊富な具体例が朝日の人間模様を見せてくれる。面白いが、興醒めでもある。「なんだ、批判している貴方も朝日の記者じゃないの」。そう感じる部分があったことは否めない。それでも、幾つか、朝日新聞への理解という点で非常に参考になった。

訂正よりも出世 

世紀の誤報とまで批判される一連の不祥事を正すために、慰安婦報道の検証には「第三者委員会」が、吉田調書報道では「報道と人権委員会」が、これらの2つの委員会の調査を受けて、朝日新聞立て直しのために「信頼回復と再生のための委員会」が設置されたが、この種の検証さえ権力争いに利用されていると有志記者は書く。
 
不祥事や誤報が発覚しても、朝日は訂正したがらない。訂正記事を出せば、記者及びその上司の後のキャリア、人事と給料に直接影響してくる。そのため、両者一体となって訂正回避に力を尽す、その典型が慰安婦報道だそうだ。
 
97年3月31日の紙面で朝日は、吉田証言の真偽は「確認できない」と報じた。少なくともあの時点で訂正し、謝罪出来ていれば、今日の朝日への信頼失墜は避け得たかもしれない。

しかし、朝日は吉田氏の嘘を「確認できない」で済ませようとした。その心は、「これで『訂正』は回避できた、一件落着、というのが当時の関係者の暗黙の了解だった」と書いている。事実の報道や、虚偽報道の訂正よりも、出世のほうが大事だったのだ。
 
慰安婦報道に関して衝撃的な内部事情も描かれている。138頁、「取材班の目的は・攻め・」の部分だ。昨年8月5、6日の慰安婦報道の検証記事の当初の目的は吉田証言の信憑性を問うものではなく、「あくまで従軍慰安婦の『強制性』を検証し、『これまでの朝日の報道が間違っていなかった』ことを証明するため」だったという。
 
2012年12月の衆議院議員選挙を前に、日本記者クラブ主催の党首討論会で、当時まだ野党だった自民党総裁、安倍晋三氏が「朝日新聞の誤報にる吉田清治という詐欺師のような男がつくった本が、まるで事実かのように」伝わっていったと、朝日を名指しで批判した。その安倍氏が首相にり咲き、河野談話の検証が始まった。朝日はこれを朝日包囲網ととらえ、批判を座視できず正当性を示す必要が出てきた結果、「慰安婦問題取材班」が生まれたという。
 
驚くべき反省の無さである。道理で慰安婦報道に関して、なんの謝罪もなかったわけだ。慰安婦報道見直しのきっかけが、朝日の報道の正しさを証明して安倍政権に立ち向かうことだったという朝日流の考え方を、私たちは心に刻み込んでおきたいものだ。
 
本書で慰安婦問題を扱った第3章を執筆したのは辰濃哲郎氏で、執筆者中唯一人、「かつて一緒に仕事をした仲間を匿名で切り捨てることに、どうにも心の置きどころが安定しない」として実名を明かした。

23年後に告白
 
92年1月11日の朝刊1面トップの記事、「慰安所 軍関与示す資料」は氏が書いた。その報道に内閣外政審議室は「蜂の巣をつついたような騒ぎ」になり、動揺した宮澤喜一首相は、1月16日の訪韓で韓国側に8回も謝罪の言葉を繰り返した。
 
このように日本政府を追いつめた記事について、辰濃氏は書いている――「ただし、この記事には決定的な誤りがある」。
 
記事の下につけた解説には、「慰安婦の約8割が朝鮮人女性」「朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した。その人数は8万とも20万ともいわれる」などと書かれている。

史実を見れば、慰安婦の8割が朝鮮人女性という点も、挺身隊=慰安婦という点も、8万人或いは20万人という数字も、全て誤りだ。
 
辰濃氏は「この点については謝罪させていただきたい」と書いた。日本軍が慰安所設置に関与したのは、悪徳業者を取り締まるなどの目的だった。そのことを 解説せず、強制連行、挺身隊、20万人などという偽りの解説と共に紙面を構成したこ とがどれ程の悪印象を形成したか、朝日の慰安
婦報道が日本全体をどのような不名誉 の淵に突き落としたか、その負の
影響を殆ど実感していないかのような書き振りで、 23年後に告白されて
も困るのだ。
 
吉田調書の報道でも、朝日人の気質を表わす、これまた仰天話が出てくる。所長命令に違反して東電社員や作業員の9割が逃げたとの報道は、調書さえ入手し て読めば、偽りだとすぐにわかる。にも拘らず、なぜ朝日はこんな記事を書いたの か。「これが他の新聞や雑誌がいくら考えてもわからない『謎』だった」と有志記者は 書いたが、そのとおりだ。そして、こう説明した。

「この謎の回答は、極めてシンプルなものだった。彼らはそもそも、調書の一部を、自分たちの描くストーリーにあわせて恣意的に切り取ったつもりなどサラ サラなかったのだ。要するに、彼らは『意図的に記事を加工した』という自覚さえ 持っていなかった」
 
これが朝日だ。本書で朝日と朝日記者をよりよく知ってほしい。

『週刊新潮』 2015年2月5日号 日本ルネッサンス 第640号

       
                 (情報採録:久保田 康文)

2015年02月09日

◆テロ人質事件その後

池田 元彦



日本を含む有志連合に対する実力誇示、世界のテロ組織へのIS(イスラム国)支持糾合、国際社会へのIS認知と恐怖拡大PRがISの目的だったようだ。日本政府との直接交渉をせず、身代金から筋違いの人質交換、見せしめ殺害迄、一貫して本気の身代金引換要求ではない形跡がある。

危険地域への渡航中止・引揚は、日本政府は要請出来るが強制力は一切ない。外務省も後藤健二氏に直接3度に亘り面談も含め渡航中止を要請したが、自己責任で行くと主張された為、術がなかった。本気で政府に強制力を持たせたいなら、相応の法令整備、憲法改正を想定すべきだ。

平和憲法の制約による自国民救済の為の自衛隊海外出動、特殊部隊による拉致犯罪組織への直接の急襲も人質救出も出来ない。又CIAのような(ある意味法律無視の)国外活動も不可だ。そもそも大前提となる、テロ組織との交渉ルートさえ持たず、情報収集も出来ていないのが現状だ。

ダッカ事件で、テロ集団の600万ドル現金要求に対し、200万ドルしか現金がなく、急遽米国の支援で400万ドルを空輸し、正式旅券を発行してやり、服役中だった犯罪者の日当迄支払うという大間抜けの首相がいた。以降無差別テロや人質ビジネスが世界に拡散した、と佐々淳行氏は言う。

危険地域に身の危険を顧みず、取材し映像を世界に発信する一連の行為は貴重で、通常の人は出来ない。しかしその貴重な映像は、5分10分で300万から500万でTV局が買ってくれる。

冷めた表現で言えば、ハイリスクハ イリターン(危険度高く高収益)の請負ビジネスに過ぎない。

政府の命令や企業の派遣要請での危険地域渡航は、それぞれ政府、企業の責任問題だ。自分の意思で、政府の渡航中止要請に拘らず渡航する以上は、自己責任で行くしかない。

政府は救出努力出来るが、本人や家族の思 いや嘆きはあろうとも、結果責任を受け入れる覚悟が必要だ。

後藤氏の母親は、福島瑞穂議員等社民党や田中稔ジャーナリストに乗せられ、安倍首相へ面会を求め当然拒絶され、参議院議員会館で会見をした。意図は不明だが、前回同様息子の命よりも別の何かが頭にある印象は拭えない。政府への救出依頼も、政府批判を誘発させる響きを感じる。

IS側が日本国内情報を正確・迅速に掌握しているようだ。日本語の読み書きが出来るネット上を含め複数の人間の介在を想定させる。意図有無に拘らずISを利している関係者がいるのだ。

テロに屈しないことでは新聞・TVも冷静な報道が大半を占めるし、国民も概ね同感している。が、TBSサンデーモーニングの岸井成格特別編集委員の発言には驚いた。ISとの約束を守らない、という。一方的なテロ組織が主張する期限はあっても、誰も約束等していない。倒錯が甚だしい。元々この番組は、毎日新聞とTBSの反日クラブのようなものだが、岸井氏の言葉は異常である。

朝日は安倍首相発言を批判し、軍事支援でなく難民の命を繋ぐ支援をし、国連中心の人道外交をせよと社説に書く。その心は、集団的自衛権、自衛隊派遣、軍事力増強への牽制と批判である。

反日言論人は、本末転倒の発想をする。日本政府にもっと努力せよというなら、国防軍、自衛隊派遣、テロ組織等の情報収集と分析組織等の設立を求めよ。テロ組織と話合交渉等もっての外だ。

ISは国家ではなく単に巨大化した無差別テロ組織だ。異教徒や非服従の人は、神の名において虐殺でも奴隷にもする。注目すべきは、最大の敵イスラエルを敵のリストに入れていない。イスラエルの軍事的反撃に遭えば、自らの壊滅を招くので「自己責任」で敬遠しているに過ぎない。

◆中国、度を超した外国企業いじめ

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 

<平成27年(2015) 2月4日(水曜日)弐 通巻第4456号 >


〜度を超した外国企業いじめ、中国の独禁法違反はビジネスマナーまで取り 締まり
  製薬、部品業界から外国自動車メーカーもいびり出す戦略か〜


サウジアラビアが中国製の自動車を相当量輸入したという。

サウジアラビアは湾岸戦争ではクエートへ進撃する50万もの米軍の駐留を 容認したが、イラク戦争以後、対米姿勢を静かに転換させた。

そのうえ「アラブの春」の余波を警戒し、米国がエジプトのムバラク政権 転覆とムスリム同胞団政権を支持したことに立腹し、際立てて距離を置い た。サウジはシシ政権に巨額の援助を約した。

ケリー国務長官につづき国王の葬儀にオバマ大統領が訪問しても、サウジ の冷ややかな態度は変わらなかった。リヤドはワシントンと距離を置いた のだ。

この隙間につけいる国は言わずと知れた「あの国」である。

もっとも中国は1980年代から長距離ミサイルをサウジに売り込んでおり、 石油輸入も膨大である。サウジはみかえりに中国製自動車を輸入し、米国 製の自動車の輸入を激減させた。

一方、中国国内で自動車市場はどうか?

2014年に2300万台を販売したと言われ、大ブームに沸いている筈だが、日 本の自動車部品企業12社が「価格カルテル」などと屁理屈を付けられ、法 外な罰金を取られた。

製薬企業なども中国の標的となった。

べつに日本企業に限らず、リオ・テントなど英米欧企業にも「収賄容疑」 「脱税容疑」などと「法律」を楯にして経理のミスをつき、膨大な罰金を せしめてきた。

新手が出てきた。

中国資本の自動車販売店が、外国自動車メーカーに「販売奨励金」という 名前のカネを要求し始め、BMWはすでに1000億円を支払った。ベンツ、 ボルボ、日産なども、「補償金」という名目で支払う方向にあり、トヨタ なども支払いの検討に入ったという(日経新聞、2月4日)。

この措置は中国製自動車を扱う販売店からは要求されておらず、外国企業 ねらい撃ちである。

経済的に行き詰まり、不満の矛先を外国にすり替える政治的常套手段でも あるが、国内産業の再編が背景にある。

過剰な鉄鋼生産設備に象徴されるように、かなりの産業分野でオーバー キャパシティ状態がつづき、産業再編が急がれている。

自動車も中国国産メーカーを育成し、そろそろ外国メーカーの押し出しを 始めるという段階だろう。

「もう外国勢は要らない」というわけだ。

▼日本観光の中国人が買い物をするなかで

こうした折に漫画のような現象がおこる。

人民元高、円安を背景に、あれほど「きらいな」日本に中国人の観光ブー ム。一部に歓迎論もあるようだが、大方は冷ややかにあるいは迷惑顔でみ ている。そのマナーの悪さは日本人の顰蹙を買っている。

そのことは措いて、彼らの買い物ぶりの中味である。

炊飯器、クスリ、粉ミルクは定番。一眼レフのカメラ、ブランド品、子供 服などと続くが、隠れたベストセラーがある。

紙おむつだ。

宇宙に人工衛星を打ち上げ、大陸間弾道ミサイルを飛ばす国が、なぜか まっとうな紙おむつを作れないのだ。

玩具、栄養剤、クスリ、粉ミルク、ペットフーズなどに大量の有毒物質が 見つかっているが、中国製の紙おむつも紙質の悪さ、漏れ、そして有毒物 質が含まれているため赤ちゃんの肌に腫れ物が出来る。被れる。糞尿が漏 れるなどクレームの山となった。そこで日本観光にやってくる中国人は目 の色を変えて、紙おむつも大量に買い込むのである。

在日華字紙のなかでも、もっと幼稚な反日論を展開する『網博週報』(1 月30日豪)は、こう書いた。

「マナーの低い悪徳な中国人商人らが有毒物質をふくむ原料を使って紙お むつを製造して、ひたすら利益をむさぼっている。こうしたビジネスナー の劣化こそが、日本の紙おむつを中国市場でベストセラーとした原因である。

中国では毎年新生児が1600万人もいる。ゼロ歳児から3歳児までの紙おむ つ市場は7000万人、毎日消費される紙おむつは3000万枚以上にのぼる大市 場である。この巨大マーケットが、いつまで中国劣化製品のために、日本 製品が独占的に売れ続けるのである」と。

    

◆次々発覚する“正恩暗殺情報”

久保田るり子



北朝鮮の金正恩第1書記に暗殺者の影が迫っていたとの暗殺未遂情報が 続々と出ている。具体的な事例が伝えられたのは2例で、これらが事実で あれば、金正恩氏は過去3年間狙われ続けていたことになる。

今年は朝鮮労働党創建70年の節目で厳戒態勢下での金正恩氏の野外行動
が活発化しているが、一方、北朝鮮からは国内で幹部らの極刑による粛清 や 公開処刑の情報が増えている。指導者自身の恐怖心が招く恐怖統治。 北朝 鮮内で“恐怖の連鎖”が深刻化している。

第1の暗殺未遂事件

第1の事件は韓国紙「東亜日報」(昨年11月4日)が報道した。発生は約2 年前の2012年11月3日だった。報道によると、金正恩氏の現地視察当日 朝、平壌市内の野外スケート場など3カ所の建設現場周辺で、外国製機関 銃が隠されているのが発見されて発覚したという。

金正恩氏の日程は北朝鮮の最高機密だ。特に監視の厳しい平壌に機関銃を 持ち込まれていたことから、「事件の背後には大物がいる」と判断され、 「一番有力な容疑者として叔父の張成沢が注目された」(東亜日報)という。

結局、実行犯は捕まらなかった。だが、張成沢氏に対しての尾行などの調 査がこのときから始まったという。金正日氏の急死以降、金正恩氏の最側 近として隆盛を極めていた張成沢氏だが、このころ突然のように公開行動 の姿が消え、韓国では粛清説が流れた。

暗殺未遂事件と2013年末の張成沢処刑の関連について記事は触れていな い。記事を書いたのは北朝鮮出身の脱北記者で独自ルートの特ダネを書く ことで知られる人物だ。

発生から約2年後に未遂事件を記事化したことについて「随分前に知った が、情報源の安全確保のためこれまで報道しなかった」と断った。

首謀者は誰?張成沢氏に次ぐ最高幹部の粛清説も

第1の暗殺未遂が報じられたあと、脱北した元大学教授など知識人で運営 し独自情報をネット新聞で発信している「NK知識人連帯」が事件を追っ た。東亜日報報道の約1カ月後、知識人連帯は内部情報として「続報」を 報じた。

それによると、この暗殺未遂事件で金正恩氏の厳重であるはずの警備の失 態が大問題となった。この結果、金正恩書記室の行事担当部員1人と党組 織指導部部長の計2人が死刑に処されたという。さらに書記室、護衛総局 行事課、組織指導部行事課の交代人事があったという。

知識人連帯は「張成沢首謀説」には懐疑的で、「金正恩氏の日程は生前の 張成沢氏も知り得なかった。書記室が『本日某時から行事があるので明け ておくように』と連絡を受けて『ああ金正恩氏の1号行事があるな』と分 かる程度」としている。

この「党組織指導部部長」とは、日韓両国では党組織指導部第1副部長と して知られる金慶玉氏のことで、報道では死刑執行について「昨年10月初 旬」としている。

日本で北朝鮮の公式報道をモニターしているラヂオプレスによると、金慶 玉第1副部長は昨年7月、幹部の葬儀名簿に名前が上がっで以来、動静報道 がない。昨年3月には金正恩氏の観劇に同行し映像も確認されている。だ がその後は急激に報道が減り、昨年7月の名簿を最後に途絶えているとし ている。

金慶玉第1副部長の粛清が事実なら、張成沢氏に次ぐ北朝鮮の最高幹部の 処刑ということになるが、現在までのところ未確認だ。

第2の暗殺未遂事件

第2の事件は、北朝鮮情勢に詳しい東京基督教大学の西岡力氏が月刊「正 論」(3月号)で明らかにした。韓国の国家安全保衛部出身の脱北者から 入手した情報、「2回目は2013年5月、平壌の女性交通警察官が英雄称号を 受けた事件だ。

いろいろ噂が流
れたが。金正恩の車に大型車が突っ込もうとした事件をこの女性警察官が 防いだのだ」というものだ。

このとき北朝鮮の公式メディアは女性交通警察官(22)について「革命 の首脳部を決死の覚悟で守った英雄」と称賛する報道を繰り返した。「革 命の首脳 部」が金正恩氏を指し、「不意の状況で英雄的犠牲精神を発揮 し、その安全を守った」 として北朝鮮で最高の栄誉とされる「共和国英 雄」称号を授与しているが、これが暗 殺未遂だったとの証言だ。

金正恩氏と一族の警護は護衛総局が担当している。昨夏、この護衛総局 の車が銃撃を受けて1人が死亡する事件があったとの情報もある。これは 米自由アジ ア放送(RFA)が伝えている。

不穏な空気が流れる中で2012年5月以降、金正恩氏の官邸、別荘、専用 施 設30カ所は装甲車100台などが配置された。この警備強化は米国も確し、 米シン クタンク、ランド研究所が2013年の報告書で明らかにしている。

張成沢氏の処刑後、張氏の息がかかった幹部らの一斉粛清が始まり、そ の恐怖統治は今も続いている。まず第1段階として、張氏の親族や最側近 の11人が処 刑され大量の幹部が解任・追放された。第2段階では中央組織 内の検閲(調査)と処 分が行われた。極刑で火炎放射器が用いられたと の情報もある。現在は第3段階が進 行中という。

http://www.sankei.com/premium/photos/150207/prm1502070013-p1.html

                 (情報採録:久保田 康文)

              


◆恐怖のチャイナハラスメント

平井 修一



支那人というのか漢族というべきか、彼らのいびつな性格、価値観、メン タリティというのは、中共独裁による洗脳や、圧迫に対する自衛心ゆえに 育まれたのか、それとも伝統や民族性、DNAなのか、小生には以下のイン タビュー記事はかなりショックだった。想像を絶する国民、国柄だ。

「ビジネスマン必読 スズキ元現地社長(松原邦久氏)は見た! 中国で商 売するなら、これだけは知っておけ」(週刊現代2/2)から。

<ダマされたほうが悪い/謝ったら負け/誠意はいっさい通じない

自分は決して反中ではない。だがこれが真実なのです――。中国のビジネス 界で戦ってきた、自動車業界の雄・スズキ元現地法人社長が明かす、驚く べき中国ビジネスマンのマインド。その実態とは。

*平気でウソをつく

日本を代表する自動車メーカーの一つ、スズキ。松原邦久氏(71)は、'95 年から、その中国部部長などを歴任し、'01年からは現地法人である重慶 長安鈴木汽車の社長を務めるなど、30年以上にわたって中国ビジネスの世 界に携わってきた。

近著『チャイナハラスメント』(新潮新書)でその実態を明かした松原氏 に、いまだから語れる中国ビジネスの裏側と、中国と向き合う日本人ビジ ネスマンへのアドバイスを聞いた。

              ・・・

どこのメーカーも、自分たちが儲かっていない、などという話を声高には しません。しかし、中国で責任者を務める日本人ビジネスマンとゴルフな どの場で話をすると、芳しい結果を出していないところがほとんどだとわ かります。

儲からない理由は様々です。中国でのビジネスノウハウが不足しているこ ともあれば、人件費が安いから儲かるに違いないと安易な気持ちでやって きたけれども、現実は厳しかったという場合もあります。

けれども、中国に進出した日本企業が苦戦を強いられる最大の要因は、日 本企業に対する不当な虐め、いわゆる「チャイナハラスメント」なので す。これが続く限り、日本の企業はむしり取られるばかりで、何のメリッ トも得られません。

私は決して反中ではなく、中国で長年ビジネスに携わり、友人もたくさん います。充実したビジネスマン人生を送れて感謝さえしている。

それでも、そうした個人的な思いとビジネスは別問題です。日本人はとか く忘れがちですが、ビジネスではまず自分の利益を確保しなければならな い。これから日本が生き残るためには中国ビジネスの現実を知っておく必 要があるのです。

■ダマされたほうが悪い

現地に進出した日本企業のビジネスマンがまず戸惑うのは、日本人と中国 人では価値観や意識があまりにも違うということです。

例えば、中国人の多くが共通して持っている、「人をダマしても、自分の 利益になればかまわない」という発想。これなどは我々日本人には到底理 解できないでしょう。

私が出会った中国人ビジネスマンの代表的な例を挙げてみましょう。

'93年に、スズキは軍需産業から自動車産業に進出したC集団公司(仮名)と 合弁契約を結びました。

私が中国部長を務めていた'98年、C集団公司の「総経理」(社長)となった 人物がいました。かりにその名を「王」とします。

王はその後、'05年にはC集団公司の董事長(会長)まで昇り詰め、名誉ある 「中国優秀経営者」の候補者となります。そして中国のエリートが集まる 清華大学で学生たちを前に、自分の業績について講演しました。そこで彼 は、得々とこんな話をしたのです。

「我々のような防衛産業には、海外企業はなかなか技術を売らない。学ぼ うとしても学べない。盗もうとしても盗めない。だから自分で研鑚するし かない」

「スズキの会長は我々が日本に勉強に来ること、交流することを希望して いた。だが我々は自分で発展したいので、『一つの企業に頼っていてはい けない』と思っていた。それで私は米国のフォードと接触したのだ」

「スズキがC集団公司の株式を買うとき、我々は『新たに自動車関連の事 業を始めるときには、事前にスズキの承認を得る』という約束をした。だ が私はフォードと接触した際、同意を得なかった。

この問題の交渉は紛糾し、初日は20時半、翌日も14時まで交渉したが、日 本側は我々に食事も出さなかった。『日本人はみんなケチだ。食事も出し てくれない』と私は言った」

約束違反を自慢するのにも驚きますが、王はこの出来事の解決交渉には直 接参加もしておらず、夜まで交渉したとか食事も出されなかったというの は完全な作り話です。'02年、スズキは損のない金額でC集団公司の株式を 手放しました。

*すべて自分のもの

私は当初、こうしたメンタリティは中国でも一部のことではないかと思 い、現地で働く中国人スタッフに「ダマす人とダマされる人どちらが悪い と思うか」と質問してみました。すると、なんとほぼ全員がダマされるほ うが悪いと言うのです。

■技術は盗んで当たり前

中国人の特許などに対する意識が極端に低いことは知られていますが、人 が苦労して開発した技術を盗むことに対して罪の意識がないことにも驚か されます。

私が長安鈴木の総経理をしていたとき、こんなことがありました。

製品に技術的な問題があることがわかり、日本の本社に問い合わせました が、週末になっても回答が届きません。すると技術担当の中国人の課長 が、「自分が休日出勤して解決する」と言う。

週明け、彼は自分で解決法を見つけたので本社の支援はいらないと言って きました。しかし私は本社に、なぜ回答を寄越さないのかと文句の電話を 入れたのです。すると本社は、

「1週間前に図面と資料を技術課長宛てに送った」

と言う。私は資料がどこかに紛れてしまったのかと再送を依頼しました。 ところが手元に届いた資料を見ると、解決法は技術課長が自分で見つけた という方法とまったく同じ。

本人を呼び出して問いただすと、彼は悪びれることなく、「『○○課長宛 て』と書いてあったのだから、私のものです」。

さらに、中国ではある企業が海外から入手した技術が、別の企業に平気で 横流しされてしまうこともあるのです。それも合法的に。

中国では、ビジネス上入手した情報や技術は「共産党および政府が必要と 判断すれば守秘義務は存在しない」と契約書に入れるよう求められます。 要するに国家として必要な技術は好きなだけもらいますよと言っているの と変わりません。

■「誠意」は通じない

日本はいま、PM2・5で苦しむ中国に環境技術を提供することを検討してい ますが、私は反対です。日本側にとっては誠意でも、中国側はプライドを 傷つけられて、「偉そうな日本人め、余計なお世話だ」と逆ギレするのが オチだからです。

何しろ、彼らは自分たちが世界一だという意識が極めて強い。日本のよう に中国文化に影響された小国に技術で抜かれていることが腹立たしくて仕 方ない。生産技術の提供料、いわゆるロイヤリティは、彼らがもっとも嫌 うものの一つです。

*悪いのは自分じゃない

ある時、航空機産業から自動車開発に進出する中国企業と、我々が開発し た車の生産についてのロイヤリティ交渉をしました。するとその席で、彼 らは突然こんなことを言い出しました。

「そんなものは払えない。日本人は我々が作った漢字や箸を使って暮らし ているがロイヤリティを払っていないではないか」

向こうは押しの弱い日本人なら、これで引き下がると思ったのでしょう。 しかし私は反論しました。

「いいえ、払いましたよ。遣隋使や遣唐使が中国に渡ったとき、たくさん の貢ぎ物を持って行きました。あれがロイヤリティです」

彼らは意表を突かれたのか表情を凍りつかせ、こうまくし立ててきました。

「いや、あれでは足りない」

しかし、私は、「それはその時に言わないとダメです。ですから、我々も ロイヤリティが多いか少ないかは今、決めましょう」

結局、我々の要求が受け入れられる形で契約を結ぶことができました。あ の時の彼らの憎々しげな表情は今でも忘れられません。

もう一つ、日本流の誠意が通じない例を挙げましょう。先にお話しした王 という人物は講演の中でこうも言っていました。

「スズキの会長は初め、『上から目線』で私を見ていた。だが今年('05 年)、私が日本のスズキに行くと会長は私を自ら誘って中国国旗の下で記 念撮影をした。なぜこのような接待を受けるか。私の後ろに発展するC集 団公司があり、気骨ある中国人が立っているからだ」

スズキの鈴木修会長は外国の客人をもてなすときはいつも相手の国の国旗 を掲げ、記念撮影をします。日本流の心遣いは、彼らには理解されないの です。

■謝ったら負け

中国の地方都市で工場を訪問したときです。応接で話をしていると、中国 人女性が運んできたお盆のお茶が滑って、日本側の一人のズボンをびしょ 濡れにしてしまった。日本人なら慌てて「すみません」と一言謝り、タオ ルを取りに走るでしょう。ところがその女性は咄嗟にこう言ったのです。

「私が悪いのではない。絨毯がずれているのに引っかかった。悪いのは掃 除の係で私ではない」

彼女にしてみれば、大切な交渉相手に粗相をした以上、上司に叱られ、下 手をするとクビを切られるかもしれない。それを阻止するために、どんな に理屈に合わなくても自分には責任がないと主張したわけです。

*撤退もままならない

長安鈴木の社長時代、私が直接面識のあるお客さんの車に不具合が出たと いう報告がありました。私は自ら駆けつけて不具合の状況を聞き、調査の ため部品を預かろうとしたのですが、「広東省の消費者品質管理部門に持 ち込む」と言ってなかなか渡してくれません。

結論から言うと、部品はこの家の奥さんが前輪を道路の縁石に引っかけた まま強引に後進したため破損したのですが、相手はいきなり社長の私が出 てきたので、重大な欠陥に違いない、高額な損害賠償金が取れると踏んだ のでした。誠意や謝意は弱みと取られ、つけいられるスキになるのです。

■日本企業を狙いうち

こうしたマインド、中国人の気質の問題だけでも日本のビジネスマンは苦 労するのですが、本当の意味で日本企業を苦しめているのが、日本を標的 にしているとしか思えない規制の数々。これこそ「チャイナハラスメン ト」の中核と言えます。

例えば、日系の自動車メーカーが合弁会社を設立する場合、「車体とエン ジンを別の会社で生産すること」という条件を課せられます。欧米メー カーには、この条件はつけられていません。

別の会社で別々に作れば価格交渉から生産管理までさまざまな面で手間と コストがアップし、当然、利幅は小さくなります。

さらに、規制が前触れもなく変わることもあります。日本メーカーは小型 車が得意ですが、'01年に上海市が突然、市街地への1000CC以下の車の進 入を禁止し、ラッシュ時の高架道路の利用も禁じました。とくにスズキは 1000CC以下に特化し、年間1500台以上を売り上げていたので、打撃は尋常 ではありませんでした。

中国では儲けられないと気づき、撤退を考えても、すんなりいかないこと が珍しくありません。中国で合弁企業を作った場合、「二免三減」と言っ て2年間は法人税が免除、さらに3年は半額という優遇が受けられるのです が、契約期間中に打ち切る場合は優遇分をすべて払わなければいけない。

あえて中国に進出したいと考える日本企業経営者やビジネスマンに心して もらいたいことが三つあります。

第一は、お人好しの日本人精神は捨てること。二番目に人格を磨くこと。 欧米のビジネスマンの中には中国人以上に中国の歴史・文化の教養を身に つけ、幅広い知識で相手よりも有利な立場に立つ人もいます。三番目は、 利益を何より大事にするビジネスマン精神に徹することです。

現在の習近平体制は、以前よりさらに反日的な傾向が強いと見る向きもあ ります。それは彼個人の好き嫌いの問題というより、情報化社会になり、 国民生活も向上してきた今、このままでは共産党中国が崩壊すると心配し ているのでしょう。共産党内部で贈収賄などに厳しく対処しているのはそ のためです。

内部に厳しくする以上、外部にも強硬に接しなければバランスは取れな い。すると、どうしても標的になってしまうのが日本です。

おそらく、これから先も中国の日本企業へのハラスメントは続きます。だ とすれば、ここで無理に中国に出て行っても、いいことは何もない。ここ 暫くの間は静観するのが正解だというのが私なりの結論です。

それでも、隣の大国を無視できないとあえて飛び込んでいくならば、日本 のビジネスマンはせめて、こうした中国ビジネスの実態を知っておくべき でしょう>(以上)

それでも2014年は政冷経熱は続いている。

<財務省が1月26日に発表した貿易統計によると、2014年1年間の日本から 中国への輸出額は13兆3844億円と6%増えた。また、中国から日本への輸 入額は19兆1705億円と8.6%増えた。輸出入を合わせた貿易総額は32兆 5550億円と7.5%の増加だった。いずれも、過去最高の金額である。

対中貿易赤字額は5兆7861億円と15%増え、過去最大を更新した。景気の 減速懸念が広がっている中国からすれば、日本向け輸出で稼ぐ貿易黒字は 年々大きくなっており、経済的に無視できない規模になっている>(磯山 友幸氏「安倍政権は中国経済頼み! 日中貿易7.5%増、訪日中国人は1.8 倍に」現代ビジネス1/28)

落ち目の支那と付き合っても苦しむだけではないか。製造業は中国工場を 日本に戻すべきではないのか。帰りなん、いざ! 田園まさに荒れなんと する。地方創生に力を貸してほしいものだ。(2015/2/8)

2015年02月08日

◆これではメディアのヘイトスピーチだ

阿比留 瑠比



『東京』『朝日』『毎日』偏見・無知に基づく不公正・不適切な見解

またかとうんざりし、気がめいった。安倍晋三首相が今夏に発表する戦後70年の首相談話をめぐり、27日付の東京新聞が平成7年の「村山談話」継承を求める社説でこう書いていたからである。

「首相はかつて『侵略の定義は定まっていない』と国会答弁した。侵略を正当化する意図を疑われ、国際社会の一部から『歴史修正主義的』と厳しい視線が注がれている」

朝日新聞と毎日新聞の4日付社説もそれぞれ、同様のことを指摘していた。

「自民党議員の質問に、『侵略の定義は定まっていない』と応じて批判を浴びた」(朝日)

「首相自身も『侵略の定義は定まっていない』と述べて物議を醸したことがある」(毎日)

自分たちが率先して首相を批判しておきながら、第三者が問題視しているように書く手法もいかがなものかと思うが、問題はそれだけではない。これらの社説を座視できないのは、何よりこれが首相への偏見や無知に基づく不公正で不適切な見解の表明だからだ。

以前から当欄で繰り返し指摘してきたことだが、馬の耳に念仏のようなのでもう一度書く。村山談話の発表者である村山富市元首相自身が7年10月の衆院予算委員会で、次のように答弁しているのである。
 
「侵略という言葉の定義については、国際法を検討してみても、武力をもって他の国を侵したというような言葉の意味は解説してあるが、侵略というものがどういうものであるかという定義はなかなかない」

つまり、安倍首相はあくまで従来の政府見解をそのまま述べたにすぎない。現に第1次安倍内閣当時の18年10月にも、こんな政府答弁書を閣議決定している。

「『侵略戦争』と『戦争責任』の概念について、国際法上確立されたものとして定義されているとは承知していない」

これだけではない。麻生太郎内閣時代の21年4月の衆院決算行政監視委員会では、外務省の小原雅博大臣官房参事官(当時)もこう答弁した。「さまざまな議論が行われていて、確立された法的概念としての侵略の定義はない」

さらに、民主党の野田佳彦内閣時代の24年8月の参院外交防衛委員会では、玄葉光一郎外相(現民主党選対委員長)もこう述べた。

「何が侵略に当たるか当たらないかというのは論争があるところで、そこにはある意味、価値観、歴史観が入り込む余地があるのだろう。だからなかなか明確な定義というものができないのかなと」

一方、毎日新聞は25年12月27日付社説でも安倍首相を批判して「首相は国会で、大戦について『侵略の定義は定まっていない』と侵略を否定したと受け取られかねない発言をした」と記している。

全く同じ趣旨のことを述べているにもかかわらず、安倍首相に限って「侵略否定」の問題発言で、村山氏や玄葉氏や外務官僚だったら問題ないというのは筋が通らない。東京、朝日、毎日各紙はこの二重基準をどう考えているのか。

こんなことを執拗(しつよう)に何度も繰り返すのだから、特定個人を標的にした悪意あるヘイトスピーチ(憎悪表現)だといわれても仕方あるまい。差別的ですらあると感じるし、少なくともフェアではない。猛省を促したい。(政治部編集委員)

産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】2015.1.29

◆習近平政権の邪悪な政治的意図

櫻井よしこ



1月8日の「産経新聞」が1面で南京事件に関連して、「40万人虐殺」説を伝えた。

これは米国で現在使用されている公立高校の教科書の記述だという。大手の「マグロウヒル」による同教科書には「日本軍は2カ月にわたって7千人の女性を強姦」「日本兵の銃剣で40万人の中国人が命を失った」などと記述されているそうだ。

私の脳裏に浮かんだのは昨年3月、訪問先のドイツでの「南京大虐殺で日本軍は30万人以上を殺害した」という習近平国家主席の演説だ。習主席の対日歴史戦争への執念はすでに米国の教科書に具体的に書き込まれているわけだ。

昨年12月、「親学」教育で知られる明星大学教授の?橋史朗氏は、米国における中国の対日歴史戦争の実態を調査した。氏はこれまでに、慰安婦像が設置されている全米7つの市を調査済みだ。氏によると、状況は想像以上に深刻である。

「高校教師たちの多くが、頭から南京大虐殺や慰安婦強制連行、そして終戦間際に日本軍は慰安婦たちを虐殺したと信じ込んでいます。中国の情報戦略が徹底しているのです」

中国の対米情報戦略の1つの方法は、費用は中国持ちで米国人を中国に招待することだ。政治家、大学教授、研究者、高校教師など、職種に応じて企画を立て、招かれた側を満足させ、楽しませ、日本への偏見を植え付け、帰国するまでにすっかり中国シンパにしてしまうのだ。

この種の働き掛けを何年も継続することで、中国の歴史観を信じる人を増やしていく。その結果の1つが、米国の高校教師たちの姿であろう。

「南京大虐殺40万人」説など、日本人なら誰も信じない。30万人説も信じない。それ以前に、「南京大虐殺」があったとの主張が虚偽であることを私たちは知っている。

だが、習主席の「30万人以上」という主張が、米国の教科書に「40万人」としてすでに明記され、その教科書で育つ米国人が増えれば、「南京大虐殺40万人」説は近い将来、米国で「真実」となるだろう。

ここで思い出すのが日中戦争の犠牲者の数である。日本の敗戦直後に中国側は中国人の死傷者数は320万人だと主張した。そしてすぐに579万人に上方修正した。中国共産党政府はこれをさらに2168万人に増やした。めちゃくちゃな数字だが、中国政府はひたすら主張し続ける。

だがこの数字さえ戦後50年目にまたもや上方修正された。反日教育を国是と定めた江沢民主席がロシアでの戦勝国記念式典でいきなり中国人犠牲者は3500万人だと大演説したのだ。

それ以来、中国政府は3500万人を公式の数字とし、あらゆる場面で主張し、それを国際社会は引用する。こうしてでたらめな数字が定着していくのである。

「南京大虐殺40万人」説には単なる数字の問題を超えて、習近平政権の邪悪な政治的意図が込められていることを、私たちははっきりと認識しておかなければならない。中国はすでにロシアと共に、今年をナチスドイツのホロコーストと日本軍の残虐な大量虐殺を糾弾する年として、対日共闘を申し合わせている。中国の大きな狙いは、日本とナチスドイツは全く同じであると位置付け、大東亜戦争の歴史を書き換えることなのだ。

中国の邪悪な宣伝戦の前で、日本外務省の対外情報戦略はどう見ても論外である。500億円の予算を得て、ジャパンハウスを建て、アニメと日本食を宣伝するそうだ。慰安婦も南京事件も取り上げるとはいうが、日本が直面している歴史戦争は、ジャパンハウスというハコモノ発想などでは乗り越えられない。情報に関する国家戦略を必死で構築する時だ。

『週刊ダイヤモンド』 2015年1月17日号

新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1067

◆私の「身辺雑記」(188)

平井 修一



■2月5日(木)。朝は室温13度、微雨、フル散歩。雨は10時頃から雪になった。

北村淳氏の論考「イスラム国と戦う『有志連合』、まぎれもなく日本は一員である」(JBプレス2/5)から。

<「武器を使った戦闘だけが戦争ではない」おそらく日本国民の大多数に、このような認識はなかったはずだ。というのは、過去半世紀以上にわたって軍事リテラシーを意図的に制限し続けてきた日本では、戦争と戦闘を混同している傾向が強いからである。

すなわち、「軍事」というと武器や装備だけに関心が集中し、武器を繰り出しての戦闘だけが戦争だと思い違いをしてしまっている。

言うまでもなく現代の戦争は戦闘だけでは遂行できない。補給システム、情報収集、情報分析、諜報活動、プロパガンダ、工業生産、農業生産、科学技術など戦闘とはかけ離れた数多くの国力を総動員しなければならない。

過激テロリスト集団であるIS(イスラム国)との戦いにおいても、このような事情は変わらない。

したがって、ISによって土地を追われたり住居を破壊されたりした難民たちに対する人道支援は、ISの勢力拡大を戦闘以外の手段によって弱体化させる、立派な「ISとの戦い」遂行活動なのである。

日本人人質が2名とも虐殺されるという悲惨な結末に対応して安部首相は「テロリストたちを決して許さない。その罪を償わせるために国際社会と連携する。日本がテロに屈することは決してない。食糧支援、医療支援といった人道支援をさらに拡充していく。そして、テロと戦う国際社会において、日本としての責任を毅然として果たしていく」との決意を表明した。

この文脈での「テロリスト」とはISであり、「国際社会」とは日本も含めた有志連合国である。そして有志連合国の一員として、これまでも実施してきた人道支援をさらに強化すると安部首相は宣言した。ただし「日本としての責任」とは何かに関して、具体的には口にしていない。

人道支援を実施する日本は、有志連合の軍事作戦には参加していないが、アメリカはじめ有志連合諸国そしてISからも、名実ともに有志連合の一員と見なされていることを、日本政府はじめ我々日本国民はしっかり認識しておかねばならない>(以上)

人道支援も命がけの「武器なき戦争」なのだ。パリのテロが東京に飛び火する可能性もある。常在戦場の覚悟でIS殲滅戦を戦い抜こう。

■2月6日(金)。朝は室温10.5度、フル散歩。路面が凍っていたのでけが人が多いのではないか。

柯隆氏の論考「おいしい『灰色収入』が中国共産党政権を亡ぼす? 所得格差の縮小に着手するも市民の不満は高まるばかり」(JBプレス2/3)から。

<中国人は政府に対して多くの不満を持っているが、なかでももっとも不満を感じ、不快に思っているのは、共産党幹部の腐敗と所得格差の拡大に対してである。

反腐敗闘争は国民に幅広く支持されている。一方、所得格差の縮小についての試みはようやく始動したばかりだ。

まず、国有企業の経営幹部の年収は今まで青天井だったが、2014年に出された通達では、当該企業の全従業員の平均値の8倍以内でなければならないと定められた。

例えば、中国都市部住民の平均年収は約3万元(2014年、約56万円)だったが、国有企業「中国石油」の従業員の平均年収は14万元(同約260万円)だった。別の国有企業である「中国海洋石油」の従業員の平均年収は38万元(同約700万円)に達していたと言われている。

共産党中央の通達に従えば、中国石油のCEOの年収は、約260万円の8倍だから最大で約2000万円以下に抑えなければならない。一方の中国海洋石油のCEOの年収は最大で5600万円ということになる。

*目に見えない「陰性収入」

そして、2015年に入ってからもう1つの通達が出された。それは公務員および「事業単位」(日本の行政法人に相当する組織)の職員の給与を大幅に引き上げるというものだ。

しかし、中央政府の幹部に話を聞いてみると、意外にそれほど喜んではいない。

幹部たちの言い分は、「我々には多くの『陰性収入』(invisibleincome)があるが、今回の改革では、目に見える収入が増える代わりに陰性収入がなくなることになる。だから実質的には所得はそれほど増えない」というものだ。なんという巧みな改革だろう。

中国では、会社勤めのサラリーマンや政府機関の公務員は、給与以外にさまざまな手当が支給され、勤務先の福利厚生の一環として、食品や日用品などを実物支給されることが多い。これらの給与所得以外の手当や実物支給は給与でないため、課税されていない。これこそ「陰性収入」である。

*中国人の灰色収入は1兆ドル以上?

中国人の実質購買力は、表面的な数字だけを調べても実態が見えてこない。実は、中国人の実質購買力を高めたのは収賄や横領だけではない。もっとも寄与しているのは「陰性収入」と「灰色収入」である。

給与や株式投資のキャピタルゲインは合法的な所得で「白色収入」と呼ばれ、ドラッグやマネーロンダリングなど違法な所得は「黒色収入」になる。それ以外の収入が「灰色収入」である。

これに関する明確な定義はないが、中国国内のさまざまな研究者の記述を総合すれば、ビジネス仲介手数料、講演料、イベントの司会謝礼、本の印税などがそれにあたる。本来は白色収入のはずだが、きちんと納税していないため、灰色収入と呼ばれているのだという。

中国では、複数の収入源がある者に対して総合課税を行っていない。納税は個人の自主性に委ねられている。しかし一般的に中国人の納税意識は低く、確定申告しない者が多い。

北京市政府の管轄下にある中国国民経済研究所の推計によれば、全国の灰色収入はGDPの12%に上ると言われている(2011年)。2014年、中国の名目GDPは約10兆ドルだった(推計値)。これをもとに計算すれば、最低1兆ドル以上の灰色収入があると思われる。どおりで世界各国で中国人が爆食のように買い物を行うわけだ。

*灰色収入は政権が滅びる原因に中国の高所得層といえば、許認可権を握る共産党幹部、国有企業の経営資源を支配する経営者と幹部、民営企業のオーナーと幹部である。中国国民経済研究所の調べによれば、高所得層ほど、より多くの灰色収入をもらっていると言われている。

例えば、政府幹部は不動産開発業者に便宜を供与して、その不動産業者から時価5000万円の物件を2000万円で購入する。しばらくしてその物件を5000万円で手放して3000万円の儲けを手に入れる。この種の不正行為の手口は日々巧妙になっている。

しかし、歴史学者によれば、中国における灰色収入は今始まったものではない。記録によれば、明王朝と清王朝の時代に灰色収入はすでに横行していたと言われている。言い換えれば、灰色収入は「中国の文化」なのだと言えるかもしれない。

しかし、灰色収入は政権が滅びる原因ともなる。灰色収入が横行し、ある臨界点を超えると格差が拡大し、社会は極端に不安定化する。今の中国社会は、まさに危険な状態にあると言っても過言ではない>(以上)

最低1兆ドル以上の灰色収入・・・117兆円ものアングラマネー! 中国国民経済研究所のデータによれば、その内訳は最高所得層が53.5%、高所得層が18.5%、中高所得層が16.4%。一番人数が多いだろう中所得層はたったの6.9%だ。

大金持ちはどんどん太り、庶民との所得格差はますます広がる。不満はいつか爆発するに違いない。

■2月7日(土)。朝は室温10度、快晴だが寒い、フル散歩。

昨日は路面凍結による自動車事故で死傷者が出た。コロラド州でスリップ事故を体験したが、まったくコントロールできなくなる。恐ろしいことだ。一寸先は闇。

「頂門の一針」が1/30を最後に配信されなくなり、主宰者・渡部氏の健康を案じていたら、今朝、病気快癒の電話。無事で何より。吉報だ。

「シンシアリーのブログ」2/5に、2008年6月7日ソウル新聞、H大学児童青少年福祉学部B教授の寄稿文「ウリという病」全訳が掲載されている。ウリ=私たち=正義=正当=日本悪者=神聖至高不可侵の国民感情法、という価値観だ。以下はそのごく一部。

<〇〇〇〇という日本の企業家がいる。安重根義士を尊敬する人である。彼は(韓国での)安重根義士追悼式に出席し、記念事業会に寄付もする。韓国の人々は彼を立派だと評価する。

しかし、そのような立場を表明しても、彼は日本で何事も無く生きているという事実が、私にはより凄いこととして感じられる。

私たちのどこの誰が、伊藤博文を尊敬しながら、彼のために祈って寄付もしながら、この地(韓国)でまともに暮らせるだろうか。

病理的レベルの「ウリという感覚」は、役立つどころか、私たちを丸ごと破壊することもある。国民すべてが健康なレベルで「私たちの感覚」を維持出来る時、国にも恩恵をもたらし、力になることもできよう。

今、「ウリという感覚」のレベルが健康であるかどうか、一度検討してみる必要があると思う>(以上)

この記事が出てから7年近いが、クネたちは病膏肓で、日本人はほとんど相手にしなくなった。

<【ソウル聯合ニュース2/5】韓国の朴勝椿国家報勲処長が7日に東京で開催される「2・8独立宣言」の第96周年記念式に出席する。朴処長は記念式のあいさつで、日本政府に対し、独立運動家・安重根の遺骨発掘に積極的に協力するよう促す予定だ>

情況がまったく分かっていない。いつ沈没するか、見ものだな。(2015/2/7)

    

2015年02月01日

◆法律コラム

渡邊 計之



〜ETCレーン内の交通事故〜

最近は、ほとんどの車にETCが搭載されています。それに比例して、ETCレーンでの交通事故が多発しています。そこで、ETCレーン内での事故について、判例を踏まえてご紹介したいと思います。

高速道路のETCレーン内でA車が徐行していたところ、その後ろを走っていたB車がレーン内で追突しました。

ETCシステム利用規程8条1項には、「ETC車線内は徐行して通行すること」「前車が停止することがあるので必要な車間距離を保持すること」とされています。

ETCシステム利用規則実施細則4条には、「ETC車線内で前車が停止した場合、開閉棒が開かないもしくは閉じる場合その他通行するに当たり安全が確保できない事情が生じた場合であっても、前車又は開閉棒その他設備に衝突しないよう安全に停止することができるような速度で通行」すべきと規定されています。

裁判例では、上記条項を指摘した上で、追突車両に一方的な過失を認めました(A車:B車=0:100!!)。

そして、「仮に、開閉棒が開かない場合で、A車が急ブレーキをかけた場合であっても」、これに追突することは上記規定・違反に反するB車の一方的な過失だとして、A車の過失を否定しています。

事例判断ですので、ケースバイケースな面もありますが、裁判所の基本的な考え方は、ETCレーンに侵入した前方車両がある場合、その後方を走る車両は、万が一、開閉棒が開かなかった場合であっても、追突しないよう、高度な注意義務が課せられているということです。

ETCは、渋滞緩和にもつながる便利なものですが、便利ゆえにより一層注意して利用したいものです。

(文責:川原総合法律事務所・弁護士)

2015年01月31日

◆木津川だより 蟹満寺

白井 繁夫



七世紀末(白鳳時代)の大作(丈六の金銅仏像):国宝の釈迦如来坐像を、現在は本尊として祀る「蟹満寺(かにまんじ)」が「木津川の右岸:木津川市山城町綺田(かばた)」に在ります。

当寺院は真言宗智山派 普門山蟹満寺として、もともとは観音菩薩が本尊でした。寺号が『今昔物語集』の巻十六に収録された蟹の報恩譚と結びつく民話「山城の国の女人、観音の助けに依(よ)りて、蛇の難を遁(のが)れたる語(こと)」で有名です。

当寺の入口近くに建つ観音堂のなかに祀られている秘仏の観音菩薩が元の本尊です。本堂に祀られている現在の本尊:釈迦如来坐像は、像高2.4メートル、重量約2.2トンの巨大な金銅仏です。

「蟹満寺」に参拝した第一印象は、有名な国宝の仏像を祀る寺院なのに、こじんまりした境内で本堂は新しく、外観だけでは南山城の各寺社と比べ、歴史の重みをあまり感じませんでした。だから、「木津川沿い」は昔から度々水害が発生し被害を受けて、いろんな建造物も流されたのか?と思いました。

しかし、本堂に上がり、須弥檀に安置されている巨大な釈迦像に対面した時、芸術的とか歴史的とかを超越した世界に引き込まれ、言葉では表現できない境地になって、遙々訪ねてきて本当によかった。と心から安穏を感じました。

本堂に安置されている銅像の釈迦如来坐像は、巨像の少ない白鳳から天平彫刻への移行時代の鋳造技術の解明に寄与する重要な仏像と云われています。(興福寺仏頭→蟹満寺如来像→師寺薬師三尊の中尊像と技術が推移していると一般的に云われています。)

『山城名勝志』に「蟹満寺は光明山懺悔堂(ざんげ)と号す。本尊は観音像でまた釈迦像がある。」と記されています。(寺伝には光明山寺の廃滅に当って光明山懺悔堂が蟹満寺へ移る。と記されています。)

銅像の釈迦像は類稀な巨像(丈六像)ですが、この寺の本尊でなかった点に疑問が向けられ、下記の諸説が出ました。

<角田丈衞説>:巨像は狛一族が制作したが、高麗寺(山城町上狛)が藤原初期廃滅し、光明山寺へ移り、蟹満寺へ来た。

<杉山二郎説>:山城国分寺金堂の本尊説、地元高麗鋳物師たちの作品(天平15年開眼供養)
田中重久説:蟹満寺は蟹幡郷が訛って蟹幡寺(かんはた)、蟹満多寺、紙幡寺という。
『太子伝古今目録抄』に「蝦蟆寺、秦川勝建立堂也」とあり、秦氏の長者秦和賀が建立。

<足立康の説>:天平の最高権力者:橘諸兄の別業付属の寺院:井堤寺(井出寺)からす。
(釈迦像の造立年代を白鳳時代と考える説と薬師寺金堂の薬師像と酷似から天平時代と
考える説に分かれています。)

しかし、蟹満寺からは白鳳時代の大和川原寺式の瓦が発掘されており、近年数次の発掘調査を寺域で行った結果も、7世紀末(白鳳時代)に創建されことが確認されました。

本堂の須弥檀は堂のほぼ中央に位置しており、1300年間釈迦如来座像は創建時の位置の状態のままである。と云う「説」が発表されました。

(川原寺は壬申の乱に勝利して天下を掌握した天武天皇が崇敬した寺、川原寺系瓦は天武天皇に味方した豪族に恩賜として使用許可された白鳳時代の瓦です。)

創建期の金堂が薬師寺の金堂とほぼ同じ規模であり、現在の須弥檀も中央に在るからといって構造も薬師寺と同じだと断定できない。だから安置場所も確定できない。という反論もあります。

「木津川流域」は古来より氾濫が多く、その上天井川もあり、歴史的に貴重な文物も地下に眠っていると推察されますので、今後の更なる発掘調査に期待しています。

蟹満寺と云えば、今昔物語集の蟹の恩返しの民話に繋がりますので、古来より伝わって来た民話から我々の祖先の物の見方、考え方にも(私見ですが)少し触れてみます。

<民話の荒筋:山城の久世に住む慈悲深い娘が蟹を捕えて食べようとしている人に、娘の家にあった死魚と蟹の交換を願い、その活き蟹を川に放つ。

その後、娘の父(翁)は蛙を飲み込もうとしている毒蛇に出会って(蛙を不憫と思い)、を放てば娘の婿として迎えると約した。蛇は蛙を見捨てて薮の中へ消えた。(翁は悩むが娘に事の次第を告げた。)

娘は父(翁)に蛇が来れば3日後に来るよう告げ、頑丈な倉を造り娘はそこへ入った。立派な5位の姿できた若武者は娘がいないことを知るや蛇の姿に戻り、倉をぐるぐる巻きに巻き尾で戸を叩く、娘は観音の加護を願って夜中法華経を誦えると僧が現れ不安を解く。

翌朝、多数の蟹と蛇の屍骸があり、その者らを鄭重に供養して、埋葬した上に寺を建てた。その寺は蟹満多寺(かみまた)といい、その後、紙幡寺(かみはた)と云う。:>

蟹は助けられた人の恩に報いるため、何の縁も恨みもない蛇を殺す罪を作り、蛇は約束を果たされずに、逆に殺される。蛇が毒蛇でも何かかわいそうですね。しかし、観音様は悩める全ての者の罪報を助け救ってくださる。と云われています。

蛇はその姿形からして、古来より人は怖がり、畏敬から信仰の対象となって水霊(白蛇.竜など).農業神にもなっています。ここに出てくる蛙や蟹も水棲動物であり、「木津川の洪水」に悩むが田畑の灌漑には役立つ水に纏わる動物です。

「蟹満寺」はすぐ近くにある綺原神社(かにはら)と対になって五穀豊穣を祈った寺社は、と思われますが、蟹の恩返しの民話が有名になり、「蟹供養放生会」が毎年4月18日に盛大に催行されるようになりました。

私達は子供の時から亡くなった人は善人も悪人も皆仏様だから大切にして、罪を憎むが人を憎まず、過去の不幸等は早く忘れて水に流しなさい。と云われてきました。

しかし、昨今の世界情勢を見ると、「菊池寛の恩讐の彼方に」の世界をはるかに越え、過去に不幸を被ったことは絶対に忘れてはいけない、許すことは先祖を大切にしない。ということと同じだと云う人々が出て来たように感じています。

参考: 山城町史      本文編     山城町
    木津川歴史散歩  南山城をめぐる  斉藤幸雄著