2015年01月30日

◆自らの首を絞めるロシア

平井 修一


プーチン・ロシア帝国がよろめいている。西側諸国の封じ込めと原油安で経済はガタガタ、外交では中共以外に友邦はないという孤立無援だ。世界日報1/26のインタビュー「ウクライナ政策 米国の陰謀説から決別を ロシア科学アカデミー主任研究員 アレクサンドル・ツィプコ氏 (下)」から。

<(注:記事の前半は読んでいないが、文脈からすると、ウクライナ紛争は米国の陰謀によって引き起こされているというロシアでの見方を改める動きがあるということらしい)

――そうであるならば、ロシアは思想的に正しい道を進んでいるとの希望がある。

ロシアはウクライナ領土の一体性を認め、ウクライナ東部での戦闘を終結させるため、なんらかの政治的妥協を見つけ出そうとしている。少なくとも、ウクライナ東部の親露独立派による「ノヴォロシア」のロシアへの編入や、新たな沿ドニエストル共和国とするとの考えはない。

しかし、経済的な観点では、状況は極めて悪化している。人々は自らの生活水準の低下を、クリミア併合や対ウクライナ政策と結びつけることができていない。これはすべて、ロシア人の認識の特殊性だ。

国民の実質所得はこの3カ月間に少なくとも30%低下し、さらに悪化しようとしている。投資は行われず、原油価格は下落した。米国がロシアに対する制裁を緩めることはなく、ロシアはさらに困難な状況に陥るだろう。これはすべて、ロシアが自らの過ちを認めようとしないためにもたらされたことだ。

――それは、ロシア国民が、自らの生活水準の低下をプーチン大統領や対ウクライナ政策に起因していると考えているのではなく、すべての原因は外国の敵、簡単に言えばアメリカの陰謀だと考えているということか。

そうだ。しかし、ここに至ってやっと、少しずつではあるが、ロシアの一般庶民の間でも、プーチン大統領とロシアの対外政策―対ウクライナ政策が、ロシアの経済困難をもたらしたとの認識が広がりつつある。

生活水準の大幅な低下に直面した国民が、政治的な抗議活動に進むのか、それとも、ロシア人がソ連時代からよく行ってきたように、国家のために耐え続けるのか。

今年のロシアは国内総生産(GDP)が少なくとも4%低下し、インフレ率が20%に達することはほぼ確実であり、国民生活はさらに窮乏するだろう。

――ドゴールは「国家に真の友人はいない」と語った。ロシアには同盟国、もしくは潜在的なパートナーはいるのか。

これは、新生ロシアの最も基本的な悲劇だ。ロシアは1990年代の初め、欧米が助けてくれると考えていた。それが近年、すべての希望は中国と結びつけられている。

しかし、すでに明らかなように、中国の思考は現実主義であり、ロシアとの友好のために、米中関係から得られる利益を犠牲にしようとはしない。

ロシアは孤独である。誰も、ロシアの過ちを正すために、自らの利益を差し出すことはない。残念ながら、われわれがそれを理解したのはつい最近のことだ。ロシアの指導層がそれを理解していなかったことは、大きな過ちであった。

――ロシアは自らの国際的イメージ向上のために多くを費やしてきた。ソチ冬季五輪の開催もそうだった。

ソチ冬季五輪の成功、そしてロシア選手団の活躍は、国民に大きな喜びを与え、新生ロシアの国際的なイメージを向上させた。しかしそのロシアは、オバマ米大統領の言葉を借りれば、「エボラ出血熱に次ぐ、人類に対する2番目に重大な脅威」になり果てた。

北大西洋条約機構(NATO)はロシアを脅威と再認識した。NATO加盟各国はこれまで、GDPの2%をNATOに拠出したが、これが3.5%に引き上げられた。ロシアのクリミア併合は、欧米の軍産複合体を強化する結果をもたらした。

一方のロシアのシルアノフ財相は少なくとも国防予算を10%削減するよう強く主張している。ロシアは自らの首を絞めつつある。

(聞き手=モスクワ、イリーナ・フロロワ)>(以上)

ロシア科学アカデミー主任研究員というのはロシア学術界の重鎮だろう。こうした発言はプーチンとロシア国民の逆鱗に触れて制裁を受けるのではないか。大丈夫なのか。中共なら速攻で刑務所行きだ。

いよいよプーチン大帝も八方ふさがりのようで泣きが入った。学生との懇談での発言。

「我々はしばしば、ウクライナ軍は、ウクライナの軍隊だと言っている。しかし実際、あそこで戦っているのは誰だろう? あそこにいるのは、確かに正式の武装軍隊だが、戦っているかなりの部分は『民族主義者志願兵大隊』だ。

実のところそれはもう軍隊ではなく、外人部隊であり、もっと言うならNATO外人部隊だ。彼らはもちろん、ウクライナの国益を守るために戦っているのではない。そこにあるのは全く別の動機だ。それらは、ロシア封じ込めという地政学的目的達成と結びついている。

残念ながら、キエフ当局は、紛争の平和的調整に向けた道に沿って進むのを拒否している。

残念だが、平和的な小休止でさえ、軍隊の編成替えに使われ、再び戦闘が始まった。すでに何千もの人々が亡くなった。これは、まさに悲劇というしかない」(ロシアの声1/26)

封じ込めが嫌ならウクライナから手を引くしかない。クリミアも返して、軍事的な干渉をやめるしかない。一人敗けは飲めないだろうから「ウクライナにNATO軍は当面進駐しない」と欧米の譲歩を求めてはどうか。頼みの綱のオランドに相談すべきだ。ぐずぐずしていると支持率がどんどん下がるぞ。(2015/1/27)

◆誤解に満ちた「米議会調査局」報告

櫻井よし子



日本の情報発信力が問われている中、1月13日に米議会調査局が日米関係に関する報告書を発表した。日米関係の重要性を強調してはいるが、驚くべきは、慰安婦問題、靖国参拝問題をはじめとするいわゆる歴史問題に関して、全面的に中韓両国の側に立った主張が書き込まれており、日本の情報発信戦略が如何に機能していないかが見てとれる。

報告書はA4で33頁、冒頭の総論はまず、アメリカにとっての日本の重要性が安全保障及び環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の両面で強調されている。政権を奪還し、安定した基盤に立って経済再生を進め日米同盟強化に貢献する安倍政権を、オバマ政権が積極的に支持、と明記された。安倍政権が進めてきた政策と実績への前向きの評価である。

しかし、続く段落で、「安倍は強い国粋主義思想で知られる」との批判に転じ、次のように書いている。

「第2次世界大戦時に売春を強制されたいわゆる『慰安婦』問題、A級戦犯を含む日本の戦死者を祀る靖国神社への参拝、日本海及び東シナ海の領土争いに関する声明など、安倍の取り組みすべてが同地域で進行する緊張につながっている」

「多くの米識者の見るところでは、安倍は同盟関係に肯定的、否定的双方の要素をもたらす。時には同盟関係を強化し、時には地域の安全保障環境を乱しかねない歴史に関する敵意を再生している」

議会調査局の報告書をまとめた5人の専門家は、安倍政権の実績としての政策を分析し評価する理性を持ちながら、他方で安倍首相の心の内に何かしらおどろおどろしい思考があるとでもいうような、偏見や非理性的な感情に引き摺られているのである。

結果として、安倍首相の実績を賞賛し、そのすぐ後で首相の心を忖度してはけなすということを繰り返す。その繰り返しは「日本の外交政策と日米関係」の項でも顕著である。

国粋主義者の閣僚?

日米同盟を強化し、米軍再編の行き詰りを打破し、東アジアにおける日本の外交、安全保障上のプレゼンスを高め、TPP交渉にも参加した安倍政権への賞賛のすぐ後に「日本と周辺諸国、とりわけ中国と韓国に対して歴史問題で反日を激化させる行動をとったことで、安倍とその政権は米国の国益を危険に晒した可能性がある」という具合だ。

中国との問題とは、尖閣諸島への中国船の度重なる侵入であり、ハルビン駅に安重根の記念館を建てたことであり、「40万人説」にまで発展した「南京大虐殺」の捏造であり、米国を舞台にした反日歴史戦争であろう。

ちなみに、アメリカ国務省は首相の靖国参拝に「失望」したが、中国がハルビンに安重根記念館を建てたことには無反応だった。安はわが国首相を暗殺したテロリストだ。朝鮮出身のテロリストを中国政府が記念館を建てて顕彰すること自体がおかしい。なぜ、アメリカはここでこそ、失望したの一言を言えないのかと、私は疑問に思う。

一方、韓国との問題といえば慰安婦問題であり、竹島問題であろう。

これらの問題は、安倍政権が「反日を激化させる行動をとった」結果ではなく、むしろ中国や韓国が仕掛けたと、日本側は感じている。

日本と両国の関係が良好でないのも、安倍首相の発言や行動が直接の理由というより、両国は安倍政権誕生のときから、首脳会談にも応じなかった。それでも報告書は、これらすべてが安倍首相と日本の責任であるかのように分析している。

「安倍と歴史問題」の項目には、公正さを欠く批判の言葉が連ねられている。日中、日韓関係には歴史問題がつきものだとして、「20世紀初頭の日本による占領、戦争行為に対する十分な償いも満足な賠償も行われていないという議論がある」というのだ。

日本は韓国との13年にわたる長い交渉を経て、1965年6月に日韓基本条約を締結した。60年代でまだ貧しかった日本は、18億ドルの外貨準備高から、5億ドルを韓国に渡した。中国には日中国交回復後の70年代以降今日まで、3.6兆円を超えるODAを提供してきた。そうした日本の努力に言及はなく、報告書は次のように続いている。

「安倍が閣僚に選んだ人物にはナショナリストを標榜する人物、ウルトラナショナリスト(国粋主義者)、大日本帝国の栄光を讃えるような意見を標榜する人物がいる」

安倍政権の国粋主義者の閣僚とは一体誰のことか。大日本帝国時代の栄光を讃える閣僚とは誰か。私の脳裏にはそんな人物は浮かんでこないが、自信をもってこのように議会に報告した米国の専門家に教えてほしいものだ。

「ウィークジャパン派」

アメリカが日本を理解しないのはなぜか。日本側がきちんと情報発信を行ってこなかったからだ。たとえば報告書には、「在米韓国人活動家勢力のおかげで慰安婦問題がアメリカ人の意識に上った(gainedvisibility)」というくだりがある。

慰安婦問題など全く知らなかったアメリカ人に、「強制連行」「性奴隷」「10代の少女たち」「20万人」「大半の女性を殺害」などの捏造情報を織り込んで慰安婦問題を知らせたのが在米韓国人活動家であり、それを応援する中国人勢力だった。

私たちにとっては心外なこうした情報が、米国議会への報告書をまとめる専門家たちに聞き入れられたということは、皮肉な言い方だが、アメリカ人は聞く耳を持つということではないか。

慰安婦、靖国参拝、さらに南京事件についても情報を整理し論理だててきちんと説明すれば、彼らが聞く耳を持たないということはないのである。日本側の情報発信が如何に重要かということだ。

それでも、日本の前に立ち塞がる壁もある。それは、安倍首相と安倍政権を「国粋主義」や「歴史修正主義」という言葉で非難するアメリカ人の心の中に、日本を弱い国にしておきたいとの心理が働いているのではないかという点だ。

日本占領時に、「日本に武力を持たせず未来永劫弱小国にしておきたい」と考えたのが、民政局を中心にした「ウィークジャパン派」である。対して、一定期間後に、日本は独立国として応分の力を回復すべきだと考えた「ストロングジャパン派」も存在した。首相の憲法改正に関する発言や靖国神社参拝への激しい反発は、ウィークジャパン派の思想と相通ずるものだ。

日本を真の意味での自主独立の国にすることを是としない考え方がアメリカに今も根強く存在することを承知して、私たちは自主独立の気概を持つ日本こそが、よりよい形でアメリカの戦略的パートナーたり得ること、自由、民主主義、法治という人類普遍の価値観にもよりよく貢献できることを、伝えていくべきだ。

『週刊新潮』 2015年1月29日号 日本ルネッサンス 第640回

◆「どうすれば日本の客増やせるか」

名村 隆寛



「歴史」固執する朴槿恵政権の陰で頭抱えるソウル市長 “反日”と“国難”で軋む韓国

日韓国交正常化50周年の今年は、韓国にとって日本の朝鮮半島統治か らの解放・独立から70年周年にもあたる。日韓関係が冷え込む中、韓国 では国交正常化の節目の年に合わせ、一部で日本へのアプローチの動きもある。

しかし、対日姿勢や政策では、国交50年よりも、慰安婦問題など 歴史認識を前面に出した解放・独立70年が優先されている。韓国の朴槿 恵政権が現在、危機意識を持ち最重要課題にあげているのは、経済の立て 直しだが、国交50年よりも重きを置く“反日の論理”が、その足かせにも なりかねない状況にある。(ソウル 名村隆寛)

前提条件!前提条件!

朴大統領は年頭の記者会見(1月12日)で、国交正常化50年の今年、日本との「新しい関係」を模索する姿勢を示した。ただ、依然、実現しない安倍晋三首相との首脳会談については、国交50年を象徴するにも拘わらず、「日本側の姿勢の変化が重要だ」と強調。

日本が対応すべき課題に慰安婦 問題を挙げ、早く解決しなければ「韓日関係だけでなく、日本の歴史にも 重荷になる」と訴えた。また、慰安婦問題の解決策は、「韓国国民が納得 するものでなければならない」と明言した。

その1週間後の19日、尹炳世(セユンビョンセ)外相も記者会 見で、「日本側の動向には関係改善への十分なものはうかがえない。首脳会談実現に向けうまく条件を作らねばならない」と指摘し日本側の努力が、首脳会談の前提であるとの考えを示した。

菅義偉官房長官は朴大統領の“条件発言”の直後に、「首脳会談に前提条件を付けるべきではない」と不快感を示していたが、尹外相はこれに対抗するかたちで朴大統領の主張を踏襲した。「日本は慰安婦問題を韓日関係の側面でのみ見ているが、国際社会はそれ以上に見ている。日本側でより深く考える必要がある」とも語った。

韓国が納得する上で

朴大統領も尹外相も、会見ではまず、日韓国交50周年の重要性を挙げ、「日本側の努力」や「関係改善の条件」については、記者からの質問に答えたものだ。自ら進んで言及することは避けたかたちだが、日韓関係についての韓国側の論理が明確に表れている。

「あくまでも、歴史認識問題を韓国が納得できるように解決してこそ、日韓国交50周年の意義深さが成り立つ。国交50年にふさわしい首脳会 談も、その上で実現されるべし」との考えに基づいている。

韓国では昨年8月15日の光復節(日本の統治からの解放記念日)に、 朴大統領が演説で日韓関係の改善に言及して以来、強硬な対日姿勢が対話へと転換したかのような動きが見られる。

今年には、朴大統領の年頭記者 会見の直後に、韓日議連の徐清源会長ら韓国国会議員団が訪日し、議員外 交を展開。15日には、安倍晋三首相と会談した。

安倍首相は、「河野談話」を否定しなかったものの、慰安婦問題の政治問題化には慎重な姿勢を示した。しかし、韓国議員団は慰安婦問題の解決に向けた日本政府の努力を要請。ここでも、慰安婦問題に関する韓国側の立場は、朴大統領同様、全く変わっておらず、一歩も譲っていない。

慰安婦問題で日本の譲歩を求め続ける執拗(しつよう)な韓国の姿勢に、日本にいる知人から「韓国が抱える一番の問題は慰安婦問題なのか」と聞かれたが、実際は違う。朴槿恵政権の韓国は現在、もっと切実な問題に直面しており、大統領自身が、公式の場で何度も言明している。

韓国版“失われた20年”への懸念

今年の新年の辞と年頭の記者会見で、朴大統領が真っ先に口にし、訴えたのは「経済の回復と安定」だ。会見時間の半分を「経済」に割き、韓国メディアによれば、「経済」という言葉を51回も口にした。

テレビの生中継で見ていて、「やはり。予想通りだった」と思った。だが、よく考えてみると(考えなくとも)、昨年も聞いたような言葉だ。それも何度も耳にした朴大統領の似たような言葉の繰り返しだった。

それよりも、韓国政府が懸念しているのは、昨年以降、一段と進む通貨ウォンの高騰だ。周知のように円安傾向の中、対円でウォン高は続いている。輸出産業への依存度が高い韓国経済にとって、大きなマイナス要因である。

一方で、ウォン高の“恩恵”で、韓国から海外旅行に出かける者の数は増加している。日本を例にとっても、昨年1年間に訪日した韓国人は前年より12%増え、約275万5300人(日本政府観光局)。過去最高となった。

一方で、韓国を訪問した日本人は約229万7000人。日韓での「訪日」が「訪韓」を2008年以降初めて上回り、6年ぶりに逆転した。

人口比(日本・約1億2800万人、韓国・約4900万人)を考えれば、相当な数(延べ人数も含め)になる。

この傾向は今年になっても続いているようだ。韓国からのお客さんが増え、モノを買い、じゃんじゃん金を使ってくれることは、日本としてはありがたい。一方の韓国政府としては、頭の痛いところだろう。このままで行くと、韓国は観光収支だけをとっても対日赤字が続くことは避けられそうもない。

しかし、韓国政府の懸念もよそに、国民は海外で金を使い続けている。

理想と現実の間で

韓国経済について、詳しくはその動向をうかがい、別の機会に書いてみたい。とにかく昨年末以降、朴大統領は、「2015年は経済再生への最後のチャンスとなる年だ」と繰り返し言っている。

また、「私は大統領就任以来、国の経済安定について考えなかった日はない」とも語っている。「口を酸っぱくして」との表現がぴったりで、かけ声だけは、より強まっている。

ただ、「最後のチャンス」であるはずの今年は、もう1カ月が過ぎようとしている。1年の12分の1は終わった。その間にも、韓国経済についてのいい話は、ほとんど耳にしない。朴大統領の支持率は、ついに政権発足後最低の30%にまで落ちた。

お上が「日韓首脳会談への条件うんぬん」を言っている間も、韓国では経済悪化への国民の不満や不安はくすぶり続けている。一般国民の生活レベルでは、反日どころではないのだ。むしろ、朴元淳市長の言葉にうかがえるように、日本との関係を改善して、できれば経済活性化に結びつけてほしい、といったところが本音であろう。

10年ごとの節目に

今年は、日韓国交正常化50周年と日本からの解放・独立から70年周年の節目の年であるが、この節目の年は10年ごとに繰り返しやってくる。10年後の2025年には60周年と80周年という具合に。

今年がまだ11カ月も残っているというのに、10年後のことを語るのも何だが、慰安婦問題に限らず、韓国が「反日」「日本との歴史」から離れない限り、10年後も、また20年後、30年後も節目の年に、似たようなことが繰り返されているような気がする。

産経ニュース【ソウルから 倭人の眼】2015.1.29

◆日本の國柄にふさはしい憲法を

平川 祐弘



天皇を國の永續性の象徴として明文化し、『五箇條ノ御誓文』のやうに 朗々と讀みあげたくなるやうな文章の憲法に改めよう。


●聖徳太子「以和爲貴」を憲法前文に

「和を以って貴しとなす」

この聖徳太子の言葉を日本憲法の前文に掲げたい。和とは平和の和であ る。平和を尊ぶ日本の國家基本法の冒頭には、わが國古來の言葉で理想を うたひ、傳統に根ざす和を尊ふことで、國内をまとめたい。また和を尊ぶ べきことを廣く世界に訴へ、かつ私たちの行動の指針としたい。和は和諧 の和であり、英語のharmonyであり、諸國民の和合である。

現在の日本にも不和はあらう。だがわが國が近鄰諸國と比べ、和諧社會の 理想にまだしも近いことは明らかだ。いや西洋諸國と比べても、平安な長 壽社會といへやう。

大和島根に住む人々が心中で和を以って貴しとする以上、これこそ日本國 民が胸をはって主張できる誇り得る理念であらう。米國の大新聞は、日本 事情がよく分かりもせぬくせに、偉さうな説教を垂れたがるが、このやう な憲法改正なら文句のつけやうもあるまい。

「以和爲貴」は、聖徳太子が制定した日本最初の成文法の最初の言葉であ る。推古天皇12年、西暦604年に憲法十七條は制定された。外から佛敦が 傳來したとき内なる神道との對立が破壞的な抗爭に及ぶことを危惧した太 子は、憲法第一條で「和を以って貴しとなす」と宣言した。

信仰や政治の原理を説くよりも先に、複數價値の容認と平和共存を優先し た。太子は、支配原理でなく、「寛容」の精神をまづ説いたが、このやう な國家基本法の第一條は世界史的に珍しい。


●排除の思想、寛容の思想

大宗教は唯一神への信仰を求める。モーセの十戒は「わたしのほかに、な にものも神としてはならない」を第一條とする。しかし各宗教の神がそれ ぞれその基本原理を唱へ、原理主義者にそれに忠實に從ふことを求めるな らば、どうなるか。

宗教的熱狂者がそれに盲從し、他者を激しく排除するなら、爭ひが絶える ことはない。現に中近東ではキリスト教、ユダヤ教、イスラム教が猛烈な 爭ひを續けてゐる。

西洋で和の思想が生まれたのは、同しキリスト教同士が、カトリックとプ ロテスタントとに分かれ殺しあった結果で、あまりに悲慘な流血への反省 から、十七世紀になって平和共存の思想が宗教の外側から生まれたのであ る。寛容思想の歴史は新しい。

そんな一神教の世界では、ダンテが描くやうに、神の敵は容赦なく地獄に 落とす。その點、日本人の考へ方は異なる。八百萬の神の神道では、死者 は區別せずひとしく祀る。善人も惡人も神になる。

「善き神にこひねぎ、惡しき神をもなごめ祭る」(本居宣長『直毘靈』)。 政治の次元では敵味方を區別する日本人だが、慰靈の次元では死者は區別 しない、天皇を國の永續性の象徴として、その宗教性にふさはしい儀式を 執り行ふ大祭司の役を擔ふ萬世一系の立憲君主であることを憲法で明文化 すべきであらう。

私たちは「智識ヲ世界二求メ」ねばならないが、だからといって
憲法が外國語からの翻譯調であってはならない。また皇室を西洋王室にな ぞらへて役割を限定すべきではない。日本の國柄にふさはしい言葉でその ことを記したい。國家の基本法は、私たちが朗々と讀みあげたくなるやう な文章---「五箇條ノ御誓文」のやうな言葉であることが大切だ。


●敗北主義的平和主義と訣別し、積極主義的平和主義へ

現行憲法には「平和を愛する諸國民の公正と信義に信頼して」としらじら しいことが書いてある。だがそれだけでは「われらの安全と生存を保持」 することはできない。

ありていに言へば、敗戰國日本は「政府の行爲によって再び戰爭の慘禍が 起ることのないやうにすることを決意し」と詫び證文を憲法に入れること で、そしてあはせて米國の軍事的な傘の下にはいることで、米國と講和 し、共産圈諸國の軍事的脅威から日本を護ってきた。

それが歴史の現實だ。現行憲法は、平和主義の美名の下に、聯合國が敗戰 國日本に武裝解除を宣言させたものである。もっとも敗戰後の日本人は軍 部支配の一國國家主義よりも1946年憲法の平和主義を良しとした。私もそ の米國の庇護下で育った日本人だ。

だがそのやうな米國依存を前提とする「平和憲法」は、精神の自閉症を生 みかねない。獨立心を缺く國民は國際社會の現實を直視しなくなる。一黨 獨裁の鄰國が軍事力を増強する一方、米國が世界の警察官の役割を放棄し たらどうなるか。核の傘は破れ傘とならないか。

中國は日米同盟に楔を打ち込み、國民を心理的にも軍事的にもゆさぶるだ らう。その際、日本はぶれずにすむか、政界にもマスコミにも産業界にも 反日勢力に迎合する者がわが國にはゐる。私たちが自助努力を怠り、いつ までも他力本願であっていいはずはない。

そんな敗北主義的平和主義と訣別し、互に助け合ふ積極主義的平和主義に 改めたい。その際、その平和主義を傳統に即したものとすることで、日本 の憲法を眞に私たち白身の憲法に改めたい。

文明問の宗教的對立、階級間の抗爭よりも和を尊ぶ日本であり、和諧社會 こそがこの國の古代からの理想であることをこの際はっきり宣言したい。 さうすれば初めて國民各層の深い支持を得る新憲法となるのではあるまいか。


ひらかは すけひろ 東京大學名譽教授・比較文化史家。

昭和6年、東京生まれ。東京大學卒業。フランス・イタリア・ドイツに留 學し、北米、中國、臺灣などで教壇に立つ。文學博士。著書に『和魂洋才 の系譜』『ラフカディオ・ハーン---植民地化・キリスト教化・文明開 化』『米國大統領への手紙---市丸利之助傳』『日本人に生まれて、まあ よかった』など。譯書に「ダンテ「神曲」」・など。

(日本會議機關誌『日本の息吹』平成27年2月號卷頭論文。編集部の許諾を 得て漢字制限及び假名字母制限を無視して入力した。kmns)


2015年01月29日

◆テロ人質の事情と背景

池田 元彦


昨年8月拘束された湯川遥菜氏は早い段階で殺害され、10月に拘束され温 存していた後藤健二氏のテロリストとの映像を、生存時の湯川氏映像と合 成し、ISは安倍首相の中東訪問の絶好の機会に、2名生存に見せかけ身代 金要求した可能性も、穿って考えればあり得る。

何れにしろ、外務省海外安全HPの渡航情報は、昨年7月29日よりシリア全 土からの退避・渡航延期を旅行者に告知し、法律上出来る限りの対応をし ている。

それでも危険地帯に入りたいのなら、結果を覚悟した自己責任で行き、最 悪の事態遭遇にも本人としては甘んじるべきだ。

後藤健二氏は、危険地域取材も含む20年間の経験を有し、死も覚悟したプ ロジャーナリストだ。推定5億円の誘拐・人質保険に加入の模様だ。

戦争下環境にある子供達の救済意図は判るが、反日の噂ある日本基督教団 教徒であることは気になる。シリア入りは湯川氏救出の為という。

湯川遥菜さんは事業失敗、自殺未遂、妻との死別を乗り越え、最近に至り 漸く傭兵・警護関連ビジネスの中東展開に命を懸ける覚悟で、死ぬことも 恐れないと明言していた。

が、テロ戦闘地域での活動経験は浅く、覚悟の割には通行証取得なく武器 を携行する等、余りに軽率で無謀だった。

奇怪なのは、IS側の動きだ。元々安倍政権揺さ振り目的の2億ドル要求だ が、拒絶されたら報復として湯川氏殺害の上、あっさりと人質交換に要求 を切り替えた。交換相手はヨルダンで拘束中の女死刑囚だが、ヨルダンが 自国パイロットとの交換に応じていないことを承知の上での要求だ。

60人無差別テロで殺した一味の女自体は、評論家はあれこれ言うが、多寡 が自爆要員だ。しかし彼女を英雄視し、奪還したという名目上の勝利と裏 での幾許かの身代金を得たいのだろう。

パイロットも奪還出来ないヨルダンが、日本人人質のため女テロリストを 簡単には供出出来ない。

即ち、ISは反日日本人グループと裏で密約し、安倍首相と政府に2億ドル 支援を止めさせ、人質救出を合唱で煽り、日本政府にヨルダンと日本人人 質交換交渉を強要させているのだ。

実は、2004年の所謂三馬鹿人質事件でも、ヨルダンが人質解放に関与・関 係していたとの話もある。

未確認ながら人質交換に20億円、ヨルダンの債務2千億円(≒20億ドル)が 免除されたという。今回もヨルダンが仲介するようなので、ヨルダンはパ イロット+後藤氏での救出交渉しか考えない。

それもヨルダンへの相当額支払或は債務帳消しが大前提だ。この代替案な ら後藤氏生還もある。

それにしても、後藤氏母親の会見は11年前の三馬鹿事件のデジャブだ。当 時渡航禁止要請中のイラクで人質となった3人の人質は幾名かの両親共々 全員反日反米左翼活動家で、「自衛隊撤退させろ」をテロリスト、両親、 及び本人達が言う異常な様相で、3人の命は元々保証されていた。
解放された時も、政府への謝礼処か、救出要請をしていない、又イラクに 行くと嘯いた。

事件発覚の夜の翌朝には3家族が羽田に集合、当日中の記 者会見、署名活 動、自衛隊イラク撤退デモが繰り返され、署名が10万も数日で集まった。 余りの手際の良さに、自作自演説が浮上した。

今回、後藤氏母親の記者会見は、息子を心配する振りだけで、親心が感じ られない。原発反対、地球環境に命を懸ける、イスラムの子供達を引き取 るといった自己PRばかりで、満足そうに会場を去った。息子の嫁の数か月 前の出産も会見直前迄把握していない親子関係も、図らずもバレた。

人質交換の成功を祈る。が、三馬鹿反日活動家救出経費(1800万円) は、何故回収しないのか。

         

◆私の「身辺雑記」(185)

平井 修一


■1月26日(月)。朝は室温14.5度、快晴、フル散歩。

今朝はヌルイ感じがしたが、日射しが強くて風がないので春めいた陽気 だ。1月も今週で終わり。光陰矢のごとしだ。判で押したような生活で、 イレギュラーというものがほとんどない。淡々と時間がたち、月日が過ぎ ていく。こんな生活が待っているなんてまったく想像していなかった。

今朝はイレギュラーだった。

「頂門の一針」が休刊日なので、その時間を利用して午前中に確定申告の 資料を作った。昔から経理業務は大嫌いだったから、慣れないことをする とぐったりする。どうにか終えて、あとは税理士に送るだけだ。

これまではクロネコメール便を利用していたが、廃止するとかの広告が あったので調べてみた。同社サイトから。

<信書をメール便で送ると、荷物を預かった運送事業者だけでなく、送っ たお客さままでもが罰せられることが法律に定められています。2009年7 月以降、当社のクロネコメール便を利用してお客さまが信書にあたる文書 を送り、郵便法違反容疑で書類送検、もしくは警察から事情聴取された ケースは計8件にのぼりました。

このままの状況では、お客さまにとっての『安全で安心なサービスの利用 環境』と『利便性』を当社の努力だけで持続的に両立することは困難であ ると判断し、本年3月31日の受付分をもって、クロネコメール便のサービ スを廃止する決断に至りました>

郵便局の郵便業務は赤字だから総務省は信書(手紙)は郵便局だけの利権 にしたいのだろうか。国際条約が絡むから規制緩和で民営化促進とは簡単 にはいかない面もあるだろう。難しい問題だ。

<2003年、総務省より「信書に該当する文書に関する指針」が告示されま したが、2014年3月時点でこの指針を認知している方は、当社実施のアン ケートで全体の23%にとどまっています。

そもそも、同一文書でありながら輸送の段階で「信書」の場合と「非信 書」の場合があるなど、「信書」の定義は極めて曖昧であり、特に個人向 けの書類については、総務省の窓口に問い合わせても「信書か否か」即答 いただけないケースが多発しています>(同)

ヤマトは匙を投げた格好だが、内心は清々しているかもしれない。しかし 小生は「狭い、混んでいる、高い」の郵便局は苦手だ。どうすべきか考え なくてはならない。メール便難民だ。

■1月27日(火)。朝は室温14.5度、雨上がりで快晴、フル散歩。

戦前の支那の軍閥、匪賊、共匪がどういうものであったかピンと来なかっ たが、イスラム国のようなものだったろう。武力で地域を抑えて税という ミカジメ料を取るのだ。

勝つと軍閥、敗けると匪賊、共匪は乞食のような強盗団。昔も今も支那は 世界の嫌われものだ。

今朝の産経「日米印中国際シンポジウム 戦後70年――国際政治の地殻変動 にどう対処するか」(主催:国家基本問題研究所)はとても参考になっ た。小生のオツムは高2から高3レベルに上がった気分だ。以下、美味しい ところをつまみ食い。

*アーサー・ウォルドロン 米ペンシルベニア大学教授/CIA特別委員会外 部専門家「日本は最小限の核抑止戦略を」

中国の核の脅威にさらされても平和主義と戦争回避を貫く日本の政策はも はや現実的ではない。東京が攻撃されたら(核の傘で)米国は核ミサイル を本当に発射するか。

米本土が攻撃されていないにもかかわらず、大統領が核兵器を使うことは まず絶対ない。米国は「核の拡大抑止」「核の傘」という言葉を使ってき たが、これは神話だ。

つまり各国は自分の核を持たない限り、最終的に一国だけで侵略国に立ち 向かう状態になってしまう。

英国とフランスは「最小限核抑止戦略」をとっている。少数の原子力潜水 艦が核ミサイルを搭載し、もし自国に攻撃があれば、何千マイル離れてい ても核弾頭を相手国に発射する態勢を整えている。

英仏の核抑止力は自ら戦争を始めるには小規模すぎるが、自国への攻撃を 抑止するには十分だ。

私が日本人であれば、英仏のような最小限核抑止戦略をとるべきだと思う だろう。そうすれば侵略から自国を守ることができ、日本自身が侵略国に なることもない。日本が核を保有することに米国は反対するかもしれない が、アジアと世界の平和は強化される。

逆に最小限の核を持たなければ、他国に攻撃された時、日本は完全に孤立 してしまうであろう。

日本が核を持てば、日中戦争の可能性はゼロになるかもしれない。

2001年4月、中国軍機と空中接触した米軍電子偵察機EP3が中国・海南島に 緊急着陸した際、身柄を拘束された米軍機乗員がなかなか釈放されなかっ た。中国政府と交渉しても話が進まず、中国軍と話をしてやっと乗員は釈 放された。本当に権力を持っているのは中国軍だ。

*ブラーマ・チェラニー インド政策研究センター教授/元インド政府国 家安全保障会議顧問「新たなルールに基づく秩序形成を」

国際社会はルールを基本とすべきか、それとも勢力均衡であるべきかとい う問題がある。日本を含む民主主義国は、世界秩序はルールを基本とすべ きだと考える。ルールに基づかない秩序を優先すれば、国際法は強者が弱 者に振りかざす道具になってしまうからだ。

既存国境の尊重は強力な国際規範であり、大多数の国はこれを受け入れ る。西洋がロシアのクリミア併合に強く反発するのはその証左だろう。

だが、残念ながらアジアでは国境尊重という規範はあからさまに軽視され ている。どこの大陸であろうと国境の尊重は平和と安定にとって必須条件 だ。領土・領海の境界を引き直そうとする動きは地域対立を引き起こしか ねない。

ところが、中国は国境の書き直しを試みている。現状を少しずつ修正する (サラミ)戦略をとるが、こうした試みは止めねばならない。さもなく ば、アジアの経済的なサクセスストーリーは失速し、軍拡が急速に進む危 険性をはらむ。

現在進行中のパワーバランスの変化がどのような意味合いを持つのか、ま だ明確ではない。現在の国際秩序を特徴づけるのは「ルールと勢力均衡の ブレンド」だが、今はどちらかといえば勢力均衡に傾いてしまっている。

毛沢東はかつて「政権は銃口から生まれる」と言った。21世紀になっても なお政権は銃口から生まれるのだろうか。大国が自らに適応するルールと 異なるルールを他国に当てはめようとし続けるならば、残念ながら答えは 「イエス」だ。

米国は常に「中国を刺激するな」という立場を貫いてきた。尖閣諸島の領 有に関しても中立的な立場をとっている。日本に対し、なるべく穏便に問 題を解決するよう求めている。

私は日本の政策決定に携わる立場ならば、日本の将来に強い懸念を持つで あろう。そもそも日本は自国を占領した国がつくった憲法を何十年も一度 も改正しないでいる。そんな歴史を持つ国は他に存在しない。まったく変 更を必要としない完璧な憲法などない。

日本が最低限の核抑止力を独自に持てば、中国による攻撃を防ぐことがで きるが、核拡散防止条約(NPT) から脱退して核を持つというのは大胆な 政策変更だ。外国から押し付けられた憲法を変えることもできないような 国が、そんな大胆な行動がとれるのか。

中国では軍の方が政府より権力を握っている。軍が領土を拡大し、他国民 を征服したいと考えているならば、アジアは悲しい状況になってしまうだ ろう。

*田久保忠衛 国家基本問題研究所副理事長/杏林大名誉教授「中国と米 国の現状を直視せよ」

日本では沖縄の在日米軍基地問題のからみで「米国の戦争に巻き込まれ る」という主張がよくなされるが、全く逆だ。米国が戦争に巻き込まれる ことを恐れているのだ。

こうした中、日本は矛盾だらけで、どこの国のものか分からないような憲 法をまだ持っている。中国は膨張し、朝鮮半島の危機もある。ロシアも北 方四島で軍事演習をやっている。

今の憲法で生き延びることができるのか。そんなことはない。日本の政治 家は10年後、20年後、50年後、そして100年後の日本を考えてほしい。 (以上)

あれ?「日米印中国際シンポジウム」とあるのに中共の人がいない。どう いうわけかと思っていたら紙面の隅っこに「おことわり シンポジウムに は中国人民大の時殷弘教授も参加を予定していましたが、欠席しました」 とあった。袋叩きに遭うから逃げたのだ。敵前逃亡、笑止千万。督戦隊が 必要なわけだ。

■1月28日(水)。朝は室温13.7度、曇のち快晴、フル散歩。

今日の産経もよかった。曽野綾子氏の論考「中東での『隣人』 愛すべき 範囲は同部族・同宗教」から。

<今のアラブ諸国の人、イスラム教徒たちは、この(隣人の語源であるヘ ブライ語の)「レア」の精神を受け継いでいる。つまり一族でもなく同宗 教でもない人は、もともと基本においては、隣人でも友人でもないのだ。 日本人は誰とでも「ともだち」になれると思い過ぎている>

まことに至言。過ぎたるは及ばざるがごとし。不信・反感・嫌悪・憎悪・ 警戒がわが身と国の安全には欠かせない。これがないと誘拐されて人質に なる。9条教徒みたいな母にして、この息子。平和ボケの末路だ。中2どこ ろか小6レベル。救いようがない。

77歳の女性が自分の宗教に勧誘するため19歳の女子学生に近づいたとこ ろ、女子学生に惨殺された。ホント、日本人は誰とでも「ともだち」にな れると思い過ぎている。「人を殺してみたかった」というイカレポンチの 殺人鬼を老婆は招き入れたのだ。ほとんど暗愚。疑うことを知らない。警 戒心ゼロ。

「そろそろやらないとまずいだろう」と警戒して午前中はエアコンの掃 除。大分ホコリが溜まっていた。わが家に三菱「霧ヶ峰」は3台あるが、 近年のは自動的に掃除までする。まったく日本人は創意工夫する。

先日買ったマ・マーの1.6ミリスパ「早ゆで3分」は、なんと麺に風車状の 切り込みを入れてあり、ゆで上がると切り込みが塞がり丸い断面になるの だという。普通のスパは1.4ミリで5分だから、ゆで時間が半減した。

たかがスパゲティでも、もはやハイテクの精密加工技術だ。イタリア人も ビックリ。小生もビックリ。いやはや何とも日本人はすごい。

資源がないから知恵を働かせるしかないという伝統の蓄積が日本の財産 だ。資源に恵まれた国は幸運だが、安易に金儲けができるからハングリー 精神に乏しく、ハイテク分野で先端を走るのは難しいのかもしれない。資 源国は原油・ガス・鉱物安でずいぶん苦しんでいるという。

ベネズエラ、アルゼンチン、ギリシャ・・・今年は財政破綻が相次ぐかも しれない。十分警戒し、知恵と行動力で乗り切るしかない。(2015/1/28)


◆イスラム国は忙しい:2人の拉致

MoMotarou



朝日新聞だけに登場するヘンな人物がいる。(高山正之 元産経新聞記者)


              ★

またもや「拉致事件」発生。裏には韓国北朝鮮在日がいるというのが、私 の確信的"妄想"(笑)。安倍首相の誕生。そして"ぶれない"国益を重視し た外交及び内政で、追い詰められつつある反日勢力が仕組んだものでしょう。

■安倍憎悪ー「第2の安重根」

事件発生後、我が国のマスコミ及び"反安倍(反安倍政権ではなく個人) 信者"の安倍政権批判が増大した事も注目。韓国北朝鮮辺から、「賄賂」 がしっかりとイスラム国に約束されて居るだろう。

テロリストも危ない橋は渡りたくないので、「賄賂分」活躍したら終わ り。シリアと北朝鮮は仲が良い。北朝鮮に頼めば朝鮮総連も喜ぶ(笑)。 解決は早い。

■拉致映像を見ての印象

犯人たちの流す映像見ての第一印象。拉致された2人の顔を見て違和感を 覚えた。一人はサヨク顔でもう一人は太っている。本来なら戦場には居そ うに無いタイプだと思った。

時間が経つに連れて、2人の背景がネットで広まった(溜息)。元産経の 高山正之はイラクの戦場もアフガンも経験がある。本を読むと2人とは全 く違う。拉致された一人は「責任は自分にあってシリアの人にはない」と 事前に強調しているが、自分の国(日本)には言及していません。おかしい!

■お口直し:高山正之さんの「マッカーサーは慰安婦がお好き」から転 載。(タイトルは小生)

【本当の「維新」とは何か】

●奴隷がいた国

<ペリーが浦賀に来る前に石垣島で騒ぎがあった。
                           
米奴隷船ロバートバウン号に積まれた苦力が暴動を起こし、白人船長を殺 してこの島に逃げ込んだのだ。

ペリーは戦艦サラトガを差し向けて苦力(クーリ)を狩り出し、白人に抵抗 した見せしめにその場で百人近くを吊るした。

暴動の原因は洋上に出たところで400人の中国人を裸にし、辮髪を切り落 とし、キューバやペルーなど売り払い先ごとにCやPの焼き鏝(こて)を胸 に押し当てた。売り物にならない病気持ちはその場で海に突き落として鮫 に食わせた。>


 <季節労務の募集だと思っていた中国人たちは奴隷にされたことを知っ て暴動を起こした。この顛末(てんまつ)はパーカー米公使が石垣島から 連れ戻された苦力を船員殺しの実行犯として告訴したときのアモイ(中国 福建省)の裁判記録による。

●奴隷がいなかった国
 維新前夜、日本の周辺にうごめく欧米列強はこんな無茶をやっていた。 そんな中で日本は国を開いて近代化を果たし、中国朝鮮の目覚めも促し た。結局は中国を取り込んだ欧米に日本の思いは潰されたが、そこまで健 気な日本を加藤登紀子は「日本と聞くだけで腐臭がする」といい、大江健 三郎は下手な文章と下手な嘘で日本を蔑んだ。>

 <日教組も欧米に倣(なら)い「明治維新は市民革命じゃあない」とへ ンな定め方をしてきた。彼らの言う市民革命はフランス革命のように弱き 市民が支配階層を片端からギロチンにかけるのが形だ。この革命では六十 万人も殺された。

 ロシア革命も立派な市民革命で、レーニンは皇帝一家を皆殺しにし「富 農を毎日百人ず」吊るさせた。革命の犠牲者は九百万に上った。支配階層 の殺戮が市民革命の十分条件であるなら、毛沢東もボルボトももっと高く 評価されていいことになる。>

●サヨクのいない日本的新陳代謝

<明治維新は足軽、小者という町民以下の最下層市民が支配階層の武士 を排除した。形は市民革命的だが、処分は殺我ではなく秩禄処分、つまり 武士の解雇だけだった。革命後の国体も天皇を戴く構造はそのまま。足軽 上がりの伊藤博文らが側近に上がり、天皇の親政を輔弼(ほひつ)するが 如く振る舞った>(終 続く)


        

◆国内へのテロ攻撃に万全を期せ

杉浦 正章



ISISの「日本敵視」は油断できぬ



道理の通じないテロリスト相手の人質救出は最後まで予断を許さないが、今回の人質事件でイスラム国(ISIS)が突き付けた課題は集団的自衛権をめぐる安保法制への影響と同時に、日本がテロとの戦いに物心両面で巻き込まれた事を意味する。


イスラム国もアルカイダも日本の経済支援を「十字軍への参加」と受け取り、はっきりと「敵」として位置づけている。


首相・安倍晋三は難民支援など有志連合への経済支援を継続する方針を明示しており、テロ組織にとって世界第3位の経済大国による莫大な経済支援は脅威そのものに映る。


ここで重要なのはとかく「海外の邦人」に目が行きがちだが、先進国でも最もテロにバルネラブル(vulnerable=すきだらけで攻撃に弱い)な体質を持つ日本社会へのテロ攻撃対策が万全かと言うことである。


ニューヨークの9.11テロ後は一時日本にも緊張が走ったが、その緊張感は持続していない。日本にイスラム国やアルカイダが目を付けるとすれば、弱点は山ほどある。新幹線も時限爆弾一発で壊滅的な破壊をもたらしかねない。人口密集地に生物兵器によるバイオテロでも仕掛けられたらひとたまりもない。


地下鉄サリン事件の例もある。おそらくテロリストにとって二人の人質事件を起こすまでは日本の存在は眼中になかったであろうが、今度の事件で「バルネラブル・ジャパン」がテロの対象として浮かび上がったと警戒しなければならない。


テロリストにしてみれば、空爆に参加しているかどうかなどは言い訳にはならない。有志連合にカネで参加しているとみれば、その根を絶つためのテロは当然選択肢に挙がると見るべきであろう。


一方で、テロリストからの邦人保護のための法改正が、これも好むと好まざるとにかかわらず集団的自衛権を巡る安保法制の課題となる。しかし、今回のような人質事件が自衛隊派遣の対象になるかと言えば、全くあり得ない。


なぜなら国の警告も無視して危険地域に潜入する人物を、自衛隊員の命を代償に救出することなど国論が決して一致しないからだ。いくら許しがたいテロ行為であっても、できることとできないことがある。だいいち昨年7月に閣議決定した「武力行使の3要件」にも合致しない。


同要件は「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される危険がある場合」に限って武力行使を認めているのである。人質にされたからと言ってイスラム国と戦うために自衛隊を派遣することなどむしろ荒唐無稽(むけい)の部類の属する。


自衛隊が救出に出動するような場合は、政府機関や民間企業などが襲撃されて多数の職員が人質となったようなケースしか考えられまい。そのようなケースを想定した場合は現在の法体系では不十分となる可能性が大きい。


安倍もNHKで「海外で邦人が危害に遭ったとき、現在ではそのために自衛隊の持つ能力を使うことはできない。そういったことを含めて法制化を進める」と言明している。政府の法整備も、あくまで「領域国の同意」を前提に「自衛隊が警察的な活動が出来るような範囲で進める」方針である。


イスラム国の壊滅までには2〜3年の期間がかかるとされているが、安倍は「武力行使で有志連合に参加するつもりはない。今行っている非軍事分野において難民支援を中心にした支援を行う。その方針が変わることはない」と明言している。


しかし、軍事的貢献はしなくても当初イスラム国が、「2億ドルの支援額と同様の2億ドルの身代金」を要求したことが物語るように、日本の経済支援は時には空爆以上の効果をもたらす。


安倍は「リスクを恐れるあまりテロリストの脅しに屈すると周辺国への人道支援はおよそ出来なくなる。我が国はテロに屈することなく、今後とも日本ならでの人道援助を積極的に推進する」と述べた。


イスラム国との戦いに、人道支援で参加したのであり、おさおさ法改正のみならず国内でのテロ対策も怠りなく取り組まなければならない。

     <今朝のニュース解説から抜粋>  (政治評論家)

2015年01月28日

◆お寒い日中韓の「言論の自由」

櫻井よし子


イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載したフランスの政治週刊紙「シャルリー・エブド」をめぐる言論、表現の自由の戦いの激しさに、私たちは何を読み取るべきだろうか。

事件は1月7日に発生。シャルリー・エブド襲撃で風刺画家5人を含むジャーナリスト8人、全体で12人が殺害された。

11日には、パリで120万人を超える人々が、フランス全土で370万人が追悼大行進に参加した。オランド仏大統領を中心にメルケル独首相、キャメロン英首相など欧州連合首脳に加えて、ウクライナ大統領とロシア外相、イスラエル首相とパレスチナ自治政府議長などが、政治的立場を超えて腕を組み、横一列に並んでゆっくりと歩みを進め、強い連帯を示した。

編集出版を担う主要人物を失ったにもかかわらず、シャルリー・エブドは襲撃後初の号の発行部数を通常の6万部から、AFP通信によると、300万部へと大幅に増やした。

シャルリー・エブドには、フランスの左派系新聞「リベラシオン」が編集作業用のスペースを用意し、主要紙の「ルモンド」もテレビ局もフランス政府もおのおのの形で支援を提供した。

フランス全体、そして世界が、言論、表現の自由へのいかなる弾圧も挑戦も許さないという立場で団結したのだ。

フランス革命は自由、人権、平等をうたった血の革命だったが、血の襲撃に直面して、大増刷し、しかもその最新号にはまたもムハンマドの風刺画を掲載するという、この不屈かつ大胆な反撃の精神はどこから生まれるのか。

明治大学教授の鹿島茂氏が1月12日の「読売新聞」にフランス革命の最大の敵はカトリック教会だったとして、「平和の第一原理は非宗教性(政教分離)にある。公の場に宗教は全く持ち込まない。シャルリー・エブドのイスラム教を含む宗教 批判はその伝統に沿っている」と解説していた。

宗教を含めてあらゆる価値観からの自由を求めた革命は、農民暴動、王の処刑、独裁政権と恐怖政治などを巻き起こしながら、10年間続いた。このような歴史 を持つフランスのいかなる宗教をも公然と風刺し、批判する価値観は、ムハンマドを 聖なる預言者として一切の批判を許さないイスラム過激派と折り合うことはないだろう。

イスラム過激派からの血の襲撃は再び三たび起こり得るということだ。この状況下でシャルリー・エブドは立ち上がった。つまり、彼ら、そして彼らを支援す るフランスのメディアおよびフランス政府の側には、文字通り、命懸けで自由を守ろ うという決意があるということだ。

フランスでの様子を見ながら、私は日本と中韓両国における言論、表現の自由について考えざるを得なかった。中国が一党支配の下で言論、表現の自由を締め 付け続けているのは周知のことだ。人間の自由を認めない遅れた国に対しては、こち らも覚悟を持って彼らの情報、謀略戦に対処するしかない。

韓国は民主主義国だと主張しながら、「産経新聞」前ソウル支局長、加藤達也氏の出国禁止措置をまたしても3カ月延長した。朴槿恵大統領の狭量と韓国司法 界の思想的偏りの結果だと考えてよいだろう。

しかし、日本でも随分おかしなことが起きている。「朝日新聞」の元記者、植村隆氏が、慰安婦報道に関して名誉を毀損されたとして、西岡力氏と文藝春秋社 を訴えたことだ。

かつて植村氏は元慰安婦のテープを入手し、スクープ報道した。それを批判した西岡氏も文春も再三、氏に取材を申し込んだが、氏は応じることなく司法に訴 えた。氏は元記者で言論人である。言論人なら言論の自由の原則に沿って堂々と反論 すればよい。それを司法に訴えるのは、自ら言論の自由を規制するものでしかない。

『週刊ダイヤモンド』 2015年1月24日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1068 
                     (採録:久保田 康文)

◆キューバと台湾の重要性

Andy Chang



オバマがキューバと国交を回復すると発表したあと、議会に於ける一般教書演説で50年も国交断絶していたキューバと国交を回復したと見得を切った。オバマは歴史的業績を残すためキューバ国交回復を急いだとメディアは書いた。

ケネディ大統領は、1962年の対キューバ禁輸を発表する数時間前に秘書に命じて1200本のキューバ葉巻を買った。オバマもキューバ葉巻が欲しいから国交回復を急いだのかと皮肉を言う人もいる。今のところ国民の関心は薄いがそろそろ批判や反対論も出ている。

1月24日、Josh Gelernterという評論家がNational Review Online に「キューバと台湾」と言う論文を寄せて、オバマがキューバに友好的態度を示すなら台湾と国交回復したほうが価値があると書いた。この論文は台湾人の間で大いに歓迎されている。だが国交を樹立するには台湾が国として認められるのが先決である。

●国交回復の価値、台湾

米国が中華民国と国交断絶したのは1978年である。国交を断絶したカーターに対し、翌年4月に国会が台湾関係法(Taiwan Relations Act、TRA)を作って1月1日発効とした。

そのときから米国は中華民国を認めないが「台湾統治当局」をタイワンと呼んで政経関係を維持する曖昧な関係となった。大使館ではなく美国在台協会(AIT、AmericanInstitute in Taiwan)と呼ぶオフィスを作った。

アメリカは現状を維持する政治団体が中華民国でも(中華民国を倒した)新政権でも「統治当局」であれば構わない。

米国に対する政治、軍事、経済的価値は、キューバと台湾では比べ物ならない、台湾のほうがはるかに重要である。しかしアメリカは中国を国交を始め、中国の主張した「三つのノー」(台湾独立反対、二つの中国もしくは一中一台に反対、台湾の国際組織への加入に反
対)に「承認しないが反もしない」立場を維持している。つまり米国は中国と対立することを避けている。

アメリカは「三つのノー」を認めないと言う立場を取ることが出来るが、中国に対し強い立場を主張することを避けている。アメリカが対立を避ける原因は三つある。第一は中国が一つは中国が世界最大の米国の国債保有国であること。中国が米国国債を放出すれば世
界的な経済戦争となり、被害を受けるのはアメリカだけではないしどんな弊害が起きるかもわからない。

第二にオバマは口先でアジア回帰を唱えても実際には世界各地から兵力を撤退している事実。第三にアメリカ国民の厭戦気分である。

つまり台湾はアメリカにとって経済的、政治的、軍事的に最重要であるにも拘らず、現状維持を続けることがオバマの政策だから、政権交代が起きない限り「三つのノー」に反対してタイワンを国として認めることはない。

台湾人はアメリカが独立を援助してくれることを願っているが、中華民国の代わりになる台湾国がなければ米国が台湾国を認めることはない。台湾国の樹立が先決である。

●国交回復の価値、キューバ

キューバと国交回復でアメリカが得る利益とは第一に米国国内のラテン系移民が民主党に好感をもち、2016年の大統領選挙で民主党に投票する可能性が増えること、第二にオバマ就任以来冷え切っている中南米諸国の反米感情を緩和すること、この二つである。

国交回復で得をするのはキューバの方で、アメリカの資本投入が自由化されれば農業はもちろん、自動車産業やエレクトロニクス産業、製衣業などが投資してキューバ経済は短期間に改善するだろう。但し政治的にキューバは共産主義でロシアと中国の影響が強いから、
アメリカと政治政策上の衝突もありうるし、ロシアや中国がアメリカの資本主義的影響を黙視することもない。

●キューバと台湾の将来

アメリカに住むキューバ移民の大半はキューバから脱出した反カストロである。オバマがキューバと国交回復して彼らは困惑している。キューバ移民が自由に故郷に帰ることが出来るのはよいが彼らは共産キューバには絶対反対だ。長期的にみてキューバ政権がどのように変わるかが彼らの態度を決めることになる。キューバ政権が共産主義から資本主義に変身するには時間がかかる。

キューバが共産主義になったのはアメリカ資本がキューバ経済を左右しアメリカ資本の覇権に反対したからであった。国交を回復してもアメリカ覇権侵略を忘れたわけではない。しかし共産主義は失敗であったのも事実だからキューバがどのように変わるかは賢明なリ
ーダーが必要だ。

中国は共産主義国家だったが、トウ小平が資本主義経済を導入しながら共産主義のレッテルを維持してきた。そして中国が金持ちになると国内では汚職と恐ろしい環境汚染が起き、対外的に覇権拡張を続け、世界各国が嫌悪する国になった。キューバは中国を「前車の鑑」とするか、中国のように腐敗した国になるか。

台湾の将来はどうなるか。2ヶ月前の選挙で中国人を含めた台湾住民は腐敗した国民党と中国の侵略に反対を表明した。台湾住民は中国の覇権に反対し、統一主張は殆どなくなった。台湾は中国の領土ではない、台湾と中国は違うという主張が明らかになったが、台湾
が独立国になるには中国の圧力と中華民国が邪魔である。

アメリカにとってはキューバよりも台湾問題が大切である。アメリカはキューバと国交回復したが台湾問題は放置したままである。第二次世界大戦が終わってから70年経つ。アメリカは台湾問題を直視すべきであったし、今からでも直視すべきである。

アメリカが今すぐに出来ること、それは中国の「三つのノー」に同意しないと発表することである。中国の主張は台湾人の主張ではない、米国は同意しないと発表すれば台湾人独自の政権樹立を援助できるのである。(在米台湾人地球物理学者)

◆西側とシリアは手打ちすべき

平井 修一



アルアハラム政治戦略研究所研究員 モハメド・ファイエズ氏へのインタビュー「イスラム国への攻撃 シリアで合意し集中作戦を」(世界日報1/24)から。

<――イスラム諸国は、いかにして、イスラム国からの脅威を避け、「イスラム国」を滅ぼし得るか。

イスラム国からの脅威を避ける方法はたくさんある。まず重要なのは、それぞれの国家が、お互い強くなることだ。どうしてイスラム国が主にシリアとイラクで行動しているのか。それはそれらの国がとても弱いからで、彼らはエジプトでは働けない、なぜなら、国家がとても強いからだ。

サウジアラビアも同様、国家がまだ強い。だから第一条件は、国家を強くすることだ。

私が思うに、中東地域においては、サウジやエジプト、ヨルダンがお互い協力し合い、シリアを危機から救い、イラクをもまた助けアフガニスタンも助けるべきだ。

――欧州連合(EU)はイスラム国壊滅に向けどうすべきか。

私は、EUはシリア危機に対する彼らの政策を再考することが最初にやるべきステップだと思う。彼らのシリアでのゴールを定めるべきだ。もし彼らがイスラム国打倒と(シリアの)アサド政権打倒を二つとも実現したいのなら、これは難しい。二つの目標は異なっているからだ。

もし彼らがシリア国家を維持しイスラム国打倒を優先したいなら、シリアの政治的解決を推し進め、危機を脱すべきだ。少なくともアサド政権を受け入れ、未来のロードマップを、別の政権からではなく、アサド政権からスタートさせるべきだ。その後イスラム国を破壊すべきだ。

EUは、アサド政権の存続を受け入れるべきだと思う。EUと米国は同様の利益を共有しており、米国の決断がより重要だと思う。アサド政権とイラン、ロシア、中国、米国、EUが同じテーブルに集まり、将来についてのロードマップを決めるべきだ。アラブの春以降のアサド政権を受け入れねばならないということだ。

この2年間で彼らは何を達成したのか。この(シリアの)アラブの春は、米国とEUとカタールによってバックアップされたが、何も達成していない。

しかしながら、エジプトの場合は、西側や他の国家によってバックアップ
されたわけではなく、国民によってバックアップされ、成功した。

我々は強い国家を持たねばならない、ということだ。だから、国家は非常に重要だ。だからシリアの人々は他のアラブ諸国から助けを得なければならない。民主主義国家に導くための政権交代は必要ではない。政変は目標そのものではないのだ。

(聞き手=カイロ・鈴木眞吉)>(以上)

西側世界はアサド=悪、反アサド=アラブの春=善とレッテルを貼ってしまったことが混乱に油を注ぎ、結果的にイスラム国というエボラを産んでしまった。

今の最優先課題はイスラム国の殲滅であり、そのためには西側はアサド政権を受け入れるしかない。

<一般にシリアは前大統領ハーフィズ・アル=アサド時代のイメージから大統領による個人独裁国家であるとみなされる事が多いが、(息子である)現大統領バッシャール・アル=アサドの就任以降は絶大な大統領権限は行使されず、その内実は大統領や党・軍・治安機関幹部による集団指導体制であり、より厳密には個人独裁ではなくバアス党(及び衛星政党)による一党独裁である。

バッシャール・アル=アサドは大統領就任当初には、民主化も含む政治改革を訴えて、腐敗官僚の一掃、政治犯釈放、欧米との関係改善などを行い、シリア国内の改革派はバッシャールの政策を「ダマスカスの春」と呼んだ。

改革では反汚職キャンペーンなどの面で多少の成果があったものの、基本的には、改革に反対するバアス党内の守旧派や軍部の抵抗で思うように進展せず、また2003年のイラク戦争でアメリカ軍の圧倒的な軍事力で隣国の同じバアス党政権のサッダーム・フセイン体制がわずか1ヶ月足らずで武力で崩壊させられた。

これを受けて、以後、一転して体制の引き締め政策が行われ、デモ活動や集会の禁止、民主活動家の逮捕・禁固刑判決、言論統制の強化、移動の自由制限など、民主化とは逆行する道を歩む。

いわゆる「色の革命」といわれる民主化運動により、時の強権的政権が次々と転覆したことに脅威を覚えたからだと見られている>(ウィキ)

「昨日の敵は今日の友」。まさに箴言だ。

日露戦争(1904−1905)の後には日露は秘密軍事同盟(1907−1916)を結び、対独戦連合国としての義務を果たして日本はロシアに射撃用武器、砲弾用武器、弾薬、軍装品、医療品の大型供給を行なっていた。プーチン大帝の「ロシアの声」から。

<これは100年前の話だ。1914年8月4日、つまり第1世界大戦開始後、日本企業の数人の代表者らはロシアに日本製の武器、弾薬の供給の提案を行っている。

それでもロシアは日本の提案を受け入れた。というのも、軍事行為を開始するとすぐに、ロシアの司令部は戦争までに備蓄された分では足りないことがわかったからだ。

こうしたわけで軍の買い付けのための一連の代表団が日本へと送られ、「有坂銃」(村田銃系列の後継)とそれ用の薬莢、火薬、大砲、医薬品、外套、靴が購入された。

ロシアの砲兵らは日本製の大砲が軽量で使用しやすく、射撃速度が速いと評価していた。有坂銃は信頼性が高く、これに類似した米国製の銃の半額でロシアは買い付けることができた。

日本には、米英仏露がドイツを壊滅して第1次世界大戦を終わらせた後、ロシアが反日的な方向性をとるのではないかと憂慮があった。『ロシアと日本、忘れらさられた連合国』の著者パヴロフ氏は、この危険性を、日本はロシアとの軍事技術協力という方法で退けようともしていたのではないかと語る。

だが1917年の社会主義革命でロシアではこの計画に修正が加えられた。ボリシェビキが露日合意のテキストを発表し、日本がロシア極東に軍を進駐させた(シベリア出兵)ことで、実り多き露日の軍事技術協力関係の時期は決定的に終焉を迎えたのである>(以上)

1916年には革命危機に陥った帝政ロシアを救うため、日本は赤字で大量の武器をロシアに供与して、日本の財政にストレスがかかるほどだったという。

情勢や事情が変われば昨日の敵と握手する。節操がないが、リアリズム、地政学とは、勝つためには何でもするのだ。西側もシリアも手打ちしてイスラム国殲滅へ共同歩調を取るべきである。(2015/1/24)


2015年01月27日

◆外交も戦争も全て情報戦が決める

櫻井よし子



お正月休みを利用して、以前からじっくり読みたいと思っていた本を読んだ。米国政治学会会長や米国歴史学会会長を歴任し、1948年に74歳で亡くなったチャールズ・A・ビーアドの・President Roosevelt and theComing of the War, 1941・(邦訳『ルーズベルトの責任 日米戦争はなぜ始まったか』開米潤監訳、藤原書店)である。

ビーアド博士は614頁に上るその大部の書の中で、あくまでも冷静に正確に、ルーズベルト大統領が如何にしてアメリカを第2次世界大戦に参戦させたかを書いている。

ルーズベルトは1939年の独ソ不可侵条約締結以降、ナチスドイツとの戦争は避け難い、日本との戦争も回避し難いと覚悟していた。しかし、米国民と議会には根強い反戦・厭戦論が存在した。1940年の大統領選挙においても、攻撃を受けない限りアメリカは絶対に参戦しないと、自ら幾十回も繰り返した。公約違反はできない。結果として、彼は本音を隠し続けた。

ルーズベルトとハル国務長官は、国民と議会に対し、アメリカが戦争に向けて準備をしていること、1941年8月のルーズベルトとチャーチルによる大西洋会談ですでに参戦を決めていたことなど、おくびにも出さず、メディアを巧みに操った。

こうした事実を公文書、議会の議事録、報道記事など広範な資料に基づき証明したのがビーアドであり、アメリカが戦争に至った原因は、日独といった枢軸国の行動だけではなく、アメリカにもあるという事実の集大成としての本書である。

本書は、1948年4月に上梓されたが、彼の主張は反愛国主義であると非難され、不買運動まで起きた。アメリカの歴史学会会長としてのビーアドの名声も地に落ち、彼は友を失い、孤立した。

それでも本書はアメリカで版を重ねて読みつがれてきた。本書を貫く冷静さ、事実に沿ってアメリカ外交の実態を描き出したビーアドの知的誠実さゆえであろう。

事実の捏造まで

ビーアドの書は第2次世界大戦に関して私たちが日中戦争もしくは日米戦争に焦点を当てすぎる余り、ともすれば注視しないで終わりがちなヨーロッパ戦争の重要性に目を向けさせてくれる。

チャーチルをヒトラーに勝たせること、イギリスの勝利がアメリカの国益であると確信したルーズベルトが、チャーチルとの意思の疎通を重ねて参戦に傾いていく様が、ビーアドによって明らかにされていく。

ビーアドは取り立てて親日であるわけではないが、歴史を見詰める彼の目の公正さは、枢軸国の一員として絶対悪の存在とされてきた日本の評価を多少なりとも変える力を持つものであり、私たち日本人こそ、この書を読むべきなのだ。

参戦すべきだと確信していながら、前述のように参戦できない要素に縛られていたルーズベルトは、アメリカが攻撃を受けてやむなく参戦に踏み切ったという形を作るために、情報隠しを超えて、事実の捏造まで試みた。たとえば大西洋でのアメリカ駆逐艦「グリアー号事件」である。

事件は1941年9月4日、国籍不明の潜水艦が、アイスランドに向かうグリアー号を攻撃したというものだ。ルーズベルトは9月11日、ラジオ放送で「ドイツの潜水艦が先にアメリカの駆逐艦に発砲した」、「警告もなしに」「計画的にアメリカ艦を沈没させようとした」と、公式に発表した。

ドイツ側はルーズベルトの発表を全否定し、アメリカ上院海軍委員会が詳細な調査に乗り出して、以下のことを明らかにした。

グリアー号はイギリス機から、約10マイル先の海中を潜水艦が航行中と教えられ、その追跡を始めた。追尾は3時間以上続き、イギリス機が爆雷4発を投下、対して潜水艦は魚雷を1発発射し、グリアー号が爆雷8発で応戦した。潜水艦はもう1発魚雷を発射、2時間後、グリアー号は再び潜水艦を見つけ爆雷攻撃をかけたという。海軍委員会のこうした詳しい調査結果は、ルーズベルトの説明が不正確かつ不適切であることを証明してしまった。

このあとも、米海軍艦「カーニー号事件」(41年10月17日)をはじめ幾つかの「事件」が起きた。ルーズベルトは、対ドイツ宣戦布告の正当な根拠を創作しようと試み続けたわけだ。しかし、海軍委員会やメディアの調査によって彼の企みはいずれも自壊し、このとき、ルーズベルトとハルは日本に特別の注意を向け始めたと、ビーアドは書いている。

ビーアドは、大多数のアメリカ人にとって最大の敵はドイツのヒトラーであって日本ではなく、むしろ対日戦を避けることでドイツ戦に軍事力を集中できると考えていたと説く。

絶対にのめない条件

だが、ルーズベルトはそうではない。彼は41年7月には在米日本資産を凍結し、通商を停止し、日本を追い込みつつ、先述の大西洋会談をチャーチルと行ってその後、連邦議会指導者に、「武力戦争」になる最大の危険は極東にあり、「日本が新たな武力侵略を始める可能性は五分五分」と示唆している。

日本に事実上の最後通牒であるハルノートを突きつけたのは41年11月26日だが、そのときも、ハルもルーズベルトも、アメリカが日本を追い込んだことは語っていない。

ハルノートの内容が、それ以前の7か月にわたる日米交渉の内容をはるかに超える厳しいものであり、日本政府は絶対にこの条件をのめないと彼らが確信していたことも隠し通された。

ビーアドは記述している。ハルノート手交の翌日の11月27日、米陸軍省がアメリカ前戦基地司令部あてに極秘の警告を発したのだが、ルーズベルトの指示で「戦争が回避出来ないのであれば、合衆国は日本に最初の明白な行動に出ることを望む」という一項が加えられた。

このことに関して、春日井邦夫氏の大部の書『情報と謀略』(国書刊行会)には、ハルノート手交当日、ルーズベルトはチャーチルがアメリカに派遣した情報マン、W・スチーブンスン(暗号名イントレピッド)に、日本との交渉は失敗に終わると伝え、イントレピッドは翌27日にその情報をチャーチルに伝え、軍は2週間以内に行動を開始すると打電したと指摘している。

ビーアドの表の情報と、春日井氏のいわば裏の情報がピタリと重なるのである。ルーズベルトは真珠湾攻撃を言葉を尽くして非難したが、それが結局彼の待ち望んでいたアメリカ参戦への「口実」となったことは、ビーアドの書からも明らかだ。

情報戦の凄まじさ、恐ろしさを実感する。いま、日本は中国の情報戦略で深傷を負わされつつある。国の命運をかけて情報戦を戦わなければならないと思うゆえんだ。
『週刊新潮』 2015年1月22日号 日本ルネッサンス 第639回
                      (採録:久保田 康文)

◆私の「身辺雑記」(184)

平井 修一



■1月23日(金)。朝は室温13度、快晴、フル散歩。

2000メートルを超えるような登山は遭難の危険が常にある。危険は想定内だが、まさか噴火するなんてまったく想定外だった御嶽山で死傷した方々は運が悪かったとしか言いようがない。

一般的にそういうことで、遭難しても自己責任である。本来なら捜索費用などは家族などが負担すべきだろう。「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」くらい言うのが礼儀だ。

紛争地域へわざわざ乗り込んで災難に遭うのも自業自得の自己責任だ。救出のための費用は税金が充てられるが、本人や家族が費用を負担するのが筋だ。

危険を承知の上で敢えて危険を冒し、「遭難したから血税で助けてくれ」というのはムシが良すぎる。国民はとても納得できないだろう。小生は不快で、少し怒っている。

健康保険のない時代、戦前は病気なって費用が負担できないと、友人知人が奉加帳(ほうがちょう)を回して金を集めてくれた。

<奉加帳とは、寺院・神社の造営・修繕、経典の刊行などの事業(勧進)に対して、金品などの寄進(奉加)を行った人物の名称・品目・量数を書き連ねて記した帳面のこと。寄進帳とも呼ぶ。

近世に入ると、一般の行事に際して行われる寄付に際して、寄付者とその内容の記載のために作成された帳面のことも奉加帳と呼ぶようになった>
(ウィキ)

石川啄木が大病した際に先輩や同僚などが奉加帳を回した。「社長1000円、部長500円、課長300円・・・」などと記帳されていれば、ヒラは100円とかを寄付する。

寄付するのは啄木を評価したり同情する人々だ。ところが「石川の趣味は女郎買い。細君に給料を渡さずに遊んでいる。とんでもない奴だから俺は寄付しない」という人もいた(注)。

普段真面目で信頼できる人は金が集まったろうが、六でもない奴なら金はあまり集まらない。そのため医療費が足りずに命を縮めた人も少なくなかったろう。

かくして碌でもない者は社会的な制裁を受けて消えていった。

生かす価値がある人と、死んだ方が社会のためという人がいる。人間60歳とか65歳までに為すべきことをそれなりに終えるのが自然であり、良識だろう。

これから花を咲かせ実をつける木にせっせと水と肥料をやるのは正しいが、現実は逆に、実をつけ終って根腐れし始めた枯れ木に湯水のごとく金を注いで寿命を徒に伸ばそうとしている。壮大なる愚行で、これでは金がいくらあっても足りやしない。

医療費の公的負担は、60歳以上からは年100万円に制限したらどうか。それ以上は全額自己負担とする。金が足りないというのなら友人知人、親戚、町会長に奉加帳を回してもらったらいい。周囲がそれをしてくれないとか、思うように金が集まらないのなら、それは自分自身が至らなかったせいである。

その代わりに子供や子育て世代を優先して保護、支援する。キリストの言葉、「一粒の麦もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし」。「死ぬ=土に埋もれる=芽吹く」と多くの実がなるという教えだ。

孔子は「身を殺して仁を成す」と教えた。「仁」は主に「他者に対する親愛の情、優しさ」で、儒教における最重要の徳のひとつ。

天皇の諱(いみな、本名)に「仁」が多く用いられるようになったのは56代の清和天皇の「惟仁」以降である(在位:天安2年/858年−貞観18年/876年)。

明治天皇は睦仁/むつひと、大正天皇は嘉仁/よしひと、昭和天皇は裕仁 /ひろひと、125代今上天皇は明仁/あきひと。

天皇陛下は日本国民はもとより世界の民の安寧を常に祈願しておられる。日本の宝、世界一のブランドだ。

陛下に倣って老人も仁をなせ。

              ・・・

注)啄木は所謂「たかり魔」で、困窮した生活故に頻繁に友人知人からお金をせびっていた。またその事を自身で記録に残しているが、合計すると全63人から総額1372円50銭の借金をしたことになる。この金額の内、返済された金額がどれくらいあるかは定かではない(2000年頃の物価換算では1400万円ほど)。

友人からの援助で生活を維持していたにも拘わらず「一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと」と詠んだ句を遺すなど傲慢不遜な一面もあった。(ウィキ)

■1月24日(土)。朝は室温13度、快晴、フル散歩。

夕べは一族11人集合。ロールキャベツ、スペアリブと野菜の炊き合わせ、サラダ、さらにつまみ用にイカの丸焼き、豚のキムチ・ニラ炒めなどを作ったが、居酒屋の料理人になった気分だ。完食。

ところで先の衆院選でタナボタで議席を増やした日共だが、高齢化が進んでいるものの若者の入党は伸びていないようだ。世界日報1/23から。

<日本共産党に青年党員は増加していない。断言できる根拠は、その規約に日本共産党綱領を学び、日本共産党を相談相手とし援助を受けると明記されている日本民主青年同盟(民青)の会員が増加していないことである。

民青のウェブサイトを見ると、1月16日現在、今年になってから更新されていない。イベント案内も、昨年3月のものが最後である。活動報告も昨年6月に安倍首相に手紙を届けましたが最後である。民青が壊滅のままということは、日本共産党に青年活動家は増加していないのである。

各政党が選挙管理委員会に提出している政治資金収支報告書によると、ここ数年でも党員数の減少が続いている。たとえば、平成23年日本共産党長崎県委員会ののべ月党費納入者数は1万9605人、平成25年は1万8674人である。日本共産党杉並地区委員会は同年で、1万1100人から9539人である。

12カ月で割って、たまにしか党費を納めない党員の数を差し引いた数が党費を納める自覚的な党員の数となる。長崎県委員会では70人近く、杉並地区委員会では45人近く2年間で減少したことになる。

1人当たりの党費の納入額も平均で東京台東地区で609円、群馬県前橋地区で510円と高齢化による退職者の増加を裏付けている。東京都委員会の寄付金納入者の「あ」行のリストを見ても、半分以上が無職である。高齢化が進む日本共産党に未来はない>(以上)

民青のサイトは1/19あたりに更新されたようだが、ほとんど活用されていない印象だ。まったく元気がない。黄昏時というか斜陽だ。

■1月25日(日)。朝は室温13度、晴、フル散歩。

夕べも11人でレバニラ炒め、天ぷら、刺身などを楽しむ。

田村耕太郎・前参議院議員/シンガポール大学兼任教授の「日本の立場を危うくする『アジアの時代』の足音」から(1/22)。

<過去2000年の世界経済史を研究していた経済史の大家、アンガス・マディソン氏の研究でも、「欧米の時代」とは長い歴史の中で短期間のイレギュラーなもので、今までの世界経済史の中で大半の期間は中国とインドが世界のGDPの過半を占めていたということが明らかになっている。

最も多い時では、中国とインドがお互いに世界GDPの35%近くを占めていて、両国のGDPの凋落は、西欧の台頭と時期を同じくしていることもわかっている。つまり、西欧によるインドや中国からのGDPの略奪によって、西欧は世界経済で台頭してきたのである。

現在注目されている中国やインドの台頭は、「新興国の台頭」ではなく、「歴史的経済大国の復活」だと言う中国やインドの人々の言い分は、説得力がある。

私は、再び「頭数の時代」に戻るのだと思う。度重なる欧州内での戦闘と産業革命によって強力な武器と戦術を手にした欧米諸国に蹂躙されてきた中国・インドであるが、武力で制圧された時代も終わり、何より彼らも生産性を急速に向上させてきている。

となると、経済力の差はどこでつくか? それが「頭数の差」だ。生産性の大差が固定でないなら、労働者も消費者も多い場所のGDPが大きくなっていく。前述のアンガス・マディソンの研究によれば、100年以上の期間で見ていくとGDPに最も相関がある指数は「人口」である。

私は、これから長期的には「世界各国の1人当たりGDPは“平均”に近づいていく」という仮説を立てている。もちろん格差がなくなるわけでもないし、各国内でも地域によって1人当たりGDPに差は出てくるだろうが、国ごとに大きく差があった1人当たりのGDPの差は、小さくなっていくのではないかと予想している。

2つのチャート(略)でもわかるように、世界の1人当たりGDPの差は縮まっている。中でも日本については興味深い事実がある。日本の1人当たりのGDPを取り出して世界の平均と比較しているチャートを見ると一目瞭然であるように、日本の1人当たりのGDPは世界の平均に接近し始めているのだ>(以上)

高度な技術や高い生産性は長く独占できるものではないから、結局は人口が多い国がGDPを伸ばすということか。果たしてそうか。

一時期もてはやされていたBRICS各国は今「中進国の罠」にはまってもがいている。

例えばブラジル(人口1億9840万人)は2014年7〜9月期の実質GDP成長率は辛うじてプラスだったが、雇用の悪化に加えて個人向け貸し出しも鈍化。資源輸出も不振で、レアル安でインフレも昂進している。それにスライドして人件費も上昇(法定)、財政悪化が進んでいる(三菱東京UFJ銀行)。

まさしく「中進国の罠」だ。中国もこの罠にはまりつつある。インドはIT分野でハイテク技術があるから罠をかわせるかもしれないが、中国については革新的な世界最先端技術は臓器移植くらいであり、少子高齢化もあって人口パワーもそれほど発揮できないのではないか。

むしろ中国よりもASEANの方が伸びていくのではないか。

午後に長男一家とN母子が帰った。静かな日々が戻って来るか。(2015/1/25)