平井 修一
■2015年1月1日(木)。朝は室温13度、晴、フル散歩。早朝は雲が垂れ込めて日の出を見られなかったのは残念。散歩の途中で神社に初詣。昼頃から粉雪が舞う。かなり冷え込んだ。
元旦だというのにちっともめでたい気分になれないが、高2レベルの小生も大学院レベルの方々も「漠然とした不安」を感じているようだ。
世界はどこへ向かっているのだろう。軟着陸か、それともハードランディングかはともかく、そもそも着地する地べたがあるのかどうかも分からない。そんな不安。
自由、民主、人権、選挙という血を流さない戦争、資本主義。これは絶対的な価値観だった。ところが中東では毎日、血が流され、欧州では不景気と移民問題、ウクライナ騒動で揺れている。国際社会は総じて自信を無くしているように見える。
世界日報「民主主義が失ってきたもの」(2014/12/31)から。
<「多数決原理」と」「自由選挙の実施」だけでは民主主義は機能しない。自由選挙で独裁者をも選出できる。問題は、民主主義を支えてきた価値観が喪失してしまったことだ。同性愛者問題、家庭問題から性モラルまで、現在の欧州諸国では明確な価値観を提示できず、困惑しているだけだ。
彼らが提示できる唯一の処方箋は「寛容」だが、明確な世界観、人生観を内包しない「寛容」は風に乗って舞う凧のようなものだ。
ドストエフスキーの小説「カラマーゾフの兄弟」の中でイワンが「神がいなけれは全てが許される」と呟く。イワンがいう「神が死んだ」ような状況は欧米社会では既に現実だ。
「多数決原理」と「自由選挙の実施」だけの民主主義は野性的資本主義の餌食となり、人々の魂は癒しを求め、彷徨っている。前ローマ法王べネディクト16世が警告してきた「価値の相対主義」は虚無主義をもたらしてきている。
方向性を失い、行き詰まった社会では、「こうあるべきだ」「同性愛は間違っている」と自信をもって断言するプーチン大統領が欧米社会の中で一定の支持を得るのはある意味で当然の結果だろう。
2014年は欧州だけではなく、世界的に民主主義が挑戦を受けてきた、というべきかもしれない。新年を迎える我々は民主主義が失った価値観を再構築し、戦いに臨まなければならないのだ>(以上)
同紙の社説「2014年の日本、平和への脅威の中での選択」(同)から。
<今年の日本は、世界秩序が「法と正義」ではなく武力で国境線を変更・拡大する「ジャングルの掟」に逆戻りする横暴を目の当たりにしてきた。よそ事ではない。
ロシアはウクライナ南部クリミア半島を掠め取り、南シナ海でベトナム、フィリピン相手にそれを仕掛ける中国は、日本にも沖縄・尖閣諸島周辺の領海で公船による度重なる侵入を行い緊張を高めた。小笠原諸島近辺では多数の中国のサンゴ密漁漁船が出没し、地元漁師らの生活を不安にするなど、足元の安全保障が脅かされている>(以上)
年が改まったといっても昨年からの不安が消えるはずもなく、今年もその延長なのだろう。とにもかくにも景気を良くしないとまずい。カネが日本中で元気に動かないと気分がめげる。オツムの具合も金次第、か。全国の社長さん、ベースアップよろしくね。
ちなみにネットキャッシュ(現預金+短期有価証券−有利子負債)の金持トップ5はファナック8804億円、任天堂7982億円、キヤノン7891億円、信越化学工業6764億円、デンソー5642億円(東洋経済2014/12/30)。
■1月2日(金)。朝は室温12度、快晴、小生の脱力感と犬の体調を見て2/3散歩にとどめた。ともに暴飲暴食のせいか。
夕べは親戚を含めて13人で新年会。大いに盛り上がったが、N母子は6歳の娘が高熱で欠席。
Nは「発熱は、それによってウィルスを退治するのだから、発熱を抑える必要はないの」と言っていたが、6歳児は2回も引きつけた。せめて頭を冷やせばいいものを。どうせテレビの入れ知恵だろうが、そんな中2向けのバカな話を信じていれば人生をしくじる。N自身も頭を冷やすことだな。もう手遅れだけれど。
カミサンと長男一家は深大寺へ初詣。上海外灘(バンド)のように人は混雑するところが好きなのだ。地方の辺鄙なところに住んでいる人も都会に集中すべし。利便性が高いし、効率的だ。田舎の田地田畑は企業、特に商社に任せるがいい。
■1月3日(土)。朝は室温11.5度、快晴、フル散歩。午前中に長男一家4人は帰って行ったからとても静か。
先日、支那が沖縄の土地を買っていることに触れたが、「日本国内に“中国自治区”直面する危機に対策急務」と『だから中国は日本の農地を買いにやって来る』(産経新聞出版)の著者、河添恵子氏を取材している。(夕刊フジ2014.08.24)
河添氏はノンフィクション作家。同書は中国が、ビジネスの名を借りて、資源や土地など世界のすべてを手中に収めようとしている実態を、現地取材などから詳細にリポート。「日本各地で進む太陽光発電の施設建設を装った土地の買い占めや、グリーンランドの鉱物資源を狙ったデンマークの経済的支配など、知らぬ間に実質的な“中国自治区”と化していく様子は、背筋が寒くなるほどの恐ろしさだ」とインタビュアーの福田哲士記者
が書いている。以下転載する。
<──産経新聞出版から出した『中国人の世界乗っ取り計画』(2010年)、『豹変した中国人がアメリカをボロボロにした』(11年)に続く3冊目で、自身の中国報道の集大成ですが
「これまで世界中を取材し、至るところでその地を乗っ取っていく中国人を目の当たりにしてきました。中国共産党の目標は、中華思想で世界のルールを塗り替えることですが、資源や先端技術の奪取など、あの手この手で世界侵略を進めてきました。危険だからこそ、書籍で警告してきました」
──具体的には、中国はどのように世界を侵略しているのでしょうか
「例えば、米国最大手の豚肉生産企業のスミスフィールド・フーズ社が中国企業に買収されました。米国産の名を借りた、中国系企業の豚肉が日本に輸入されるわけです。チャイナフリーのつもりでも、今後はTPP加盟国の国籍に“化けた”中国系企業の食料品がいろいろと入ってくるかもしれません」
──強硬な対外拡張路線でアジア各国と対立を深めた中国は、世界から孤立しているのではないですか
「アメリカ側からみると、孤立しているようにみえますが、実は違う。英国のエリザベス女王が、国家元首でもない李克強首相とあえて会見したように、中国はEU主要国で経済的に大きなウェイトを占めています。孤立どころか、最重要国の一つです」
──これからの中国はどこを狙ってくるのでしょうか
「中国は金銭外交で、アフリカ諸国を“植民地化”しています。習近平国家主席が最近、アルゼンチンやキューバを訪問したことでも分かるように、中国共産党の狙いは反米国家を取り込むこと。アメリカと日米安保が、習政権の“敵”だからです」
──中国に対して、今後、日本はどう対処すればいいのでしょうか
「北海道や九州など、全国各地の広大な土地が中国資本に買い占められています。この本でも、その実例を示しています。一部の方々とはいえ、ようやく危機感を抱き始めていますが、国や地方行政の対策が後手後手に回っていることが問題なのです。
さらに移民の受け入れに舵を切れば、国内に“中国自治区”が点在していきます。日本が中国との距離を置き、経済的にも軍事的にも強くなることが、中国の野望から身を守る唯一の方法だと考えます」
──読者へメッセージをお願いします
「講演で地方に行くことも多いのですが、私の話を聞きにきてくれる方々は、すでに危機感を抱いている人たちなのです。それでも、中国の狙いを知って、驚かれる人も多いぐらい。まずは、この本を読んで、その実情を少しでも知っていただければと思います。決して自分たちの街は安心だなどと思わないでください。これは日本全体が直面している危機なのです」>(以上)
今年も中共叩き、習近平叩きを続けないとまずい。小生の虎退治はいつ成
就するのだろう。(2015/1/3)