2014年10月30日

◆[岩波の世界]・・(1)

大江 洋三



言論界は朝日問題で揺れているが、朝日の思想的本体は岩波書店の「世界」にある。数十年前、文芸春秋社や新潮社とのあまりの違いに驚かされて手を引いた代物である。

ここにもまた「言論の自由」がある。半世紀をぶりに手にした「世界」は、大変面白い。

11月号から、折々書評を試みたい。抜き取り拡大形式になるが、朝日も同罪でお互い様。

ただし、身元情報はウイディペキアによる。匿名性のものは(噂話)とする。

11月号のメインは「ヘイトスピーチを許さない社会へ」

先頭に「私たちの社会は何を憎悪しているのか」「差別の扇動と戦う覚悟と希望」のサブタイトルがある。

▼先頭バッターの有田芳生・民主党参院議員曰く

『SNSの世界で老いも若きも匿名性で、ものが言え情報発信できるようになった。この種は根拠と配慮を欠く』

この点は君の言う通り。ネットの匿名記事を事実として引用する事は好ましくない。少なくとも論の個人名や団体名が言えることは必要である。

▼続いてジェンダー・フリー北原みのり曰く

『40 〜50の奥さま達が、日本人としてこの国を守らなければならないという正義感に燃えて日ノ丸を持って嫌韓を訴えている。・・・・・・

3.11以降この奥さまたちは日本のメディアは信じられなくなったという。いままで教えられた歴史も従軍慰安婦の問題もおかしい。本当の事を伝えようという正義感がある』

『本来なら分別ある大人(奥さまたち)の世代が、これほどに嫌韓にはまっている状況は非常に問題だと思う』

君の言う通りなら、奥さまたちは、今までメディアに騙されてきたと言っているんだよ。

そういう君も、日本女子たちに大いに貢献している。

日本初の女性専用エログッズ販売店を経営した大物だそうで。これもウイディペキに出ているからビックリ。

▼続いて文京女子大教授・山下英愛(よんえ)

津田塾大を経て梨花女子大に学んだ才媛である。北原君と同じジェンダー派。韓国挺身隊問題対策協議会のメンバーであり、ハングル書籍もある。曰く『1993年までは日本でも市民活動が非常に盛んだった。93〜98年には政治面でも細川〜自社さ連立政権に表れていた。

しかし98年以降、市民活動は停滞し、政権も再び自民党になってしまった』と残念そうである。

『本来のグローバル教育は、国際的に通用する人権感覚とかジェンダー意識を教育すべき・・・・・・80年代末から韓国とアメリカを経て日本に戻ってきたが、以前より遥かにジェンダーバイアスが酷くなっている。

デパートのおもちゃ売り場にいったら女児用と男児用に分かれていたのでビックリした』そうだが、消費者には便利な陳列だと思うよ。

君は、昭和女子大学長・坂東眞理子氏を目の敵にしているだろう?坂東女史は「女性の品格」を著している。一読しただけで「女の道」があると解る。女の人権とは色合いが異なるから君達は怒っただろうな。

ついでに男の道も教えてあげよう。「名誉を守る」こと。

(噂話)父君は朝鮮総連で活躍していたそうで。

総連は、とにかく日本の法律を守らなかった。放送会社、新聞社、警察書や税務署まで猛烈抗議したり殴りこんだ。麻薬も金も物も何もかも密・輸出入した、恐ろしいほど立派な暴力団だった。

済んだ事は仕方ないから、我々は国籍をハッキリさせて、国籍の教育、福祉を受けて欲しいだけだ。少なくとも「偉大なる金日成将軍様」教育は日本の公費よりか自費で運営すべきだろう。

これは差別でも何でもないよ。何事につけ優先順位というものがある。同じ困難な人がいたとき、身内を優先救済するのは自然だろう。

▼続いて有田君曰く

『ドイツは自分の国の在り方を反省して戦後を作ってきた。

阿部さんも下村さんも高市さんもそこに反発している。・・・・グローバル化の中でしっかりした日本を作って欲しい発想からこうした政治家に期待してしまうのだろうが、日本社会が国際社会からみればおかしなねじれを生じて変質しつつある』

有田君の間違い指摘を一つ

敗戦ドイツ政府は、ユダヤ人虐殺など悪い事は全部ナチスがしたことにして、ドイツ国民とドイツ国防軍を守った。

こうして連合軍の戦勝者裁判を乗り切ったのだよ。ドイツ国民は内心ジクジクたるものがあるだろう。

もう一点、これは有田君への質問。

山下君もそうだが「国際社会」とは何者?

これは、自由、平等、博愛の類の概念であって実体は無いんだよ。実体のないものに、どうやって自身の実像を合わせるのかね?そんな事をするから、細川護煕のようにフーラフ〜ラして政治を溶解させる事になったんだよ。それとも、国際社会とは、支那政府や半島のご意見?

▼飛ばして再度、有田君曰く

『安倍首相が慰安婦問題について、朝日は世界に謝れと言っている。慰安婦は無かったという歴史の歪曲、消去の広がりを利用しようとする力がある』

これは有田君の歪曲。慰安婦の存在を否定した者はいない。朝日が、軍による強制を捏造・歪曲した事が問題になったんだよ。

『7月の自由権規約委員会8月の人種差別撤廃委員会の日本審査において「慰安婦問題は性奴隷という人権に係る問題だと明確に、委員は指摘した。

それに対して、日本政府の立場は慰安婦は性奴隷ではないというのが日本政府の立場で、聞いてビックリした。・・・・軍の関与はもちろん韓国の家父長制の下で、そういう仕事につかざるを得なかった女性達は、やはりシステムとしての性奴隷であった』

『差別犯罪の歴史でいえば、関東大震災の時は6000人ともいわれる朝鮮人だけでなく、中国人も約600人も殺されている』

日本政府に代わり有田君へ:業者経緯だろうとなんだろうと、当時は公昌売春制度があり正業だったので、奴隷として無賃金で働かせた訳ではない。

慰安婦の月収は諸説あるが、兵隊さんは上等兵ですら月給10円。少なくともこの10倍の月収はあった。これが奴隷?元ジャーナリストなら、それぐらいは調べなさい。

1996年の、いわゆるクマラスワミ報告で知られるスリランカの女性弁護士は「彼女達は逃げ出せる環境になく奴隷に変わりはない。訂正するつもりはない」と9月にテレアサに話していた。しかし、いかなる職場でも勝手に職務放棄してはいけない。

ナビ・ピレイの母国(南アフリカ)にも言えるが、共に元は英国植民地で白人に依る猛烈な差別下にあり、独立までに幾多の痛ましい動乱を経ていえる。他所の人権を詮索する立場かね。多分、両女史とも英国に引き取られて都合よく教育されたんだと思う。取材してごらん有田君。

もう一つ。関東大震災と朝鮮人被害については、工藤美代子著「関東大震災・・・幻の朝鮮人逆殺」を読みなさい。資料に拘った優れた本だ。粗筋としては以下のとおり。

そもそも、当時の東京及び周辺の朝鮮人は約9800人。皇太子暗殺計画を実行予定だったが、あいにくの震災で計画が頓挫した連中は、略奪・暴行の徒に化けた。

商店街は自警団を組織して暴徒を防いだ。彼らに殺された者もいるし、自警団員が警察に逮捕されたケースもある。

震災で日本人同様多くの朝鮮人も亡くなった。戒厳司令部発表によれば、自警団に殺された無垢の朝鮮人は232人。他を加えると約800人。しかし、これも町民による自衛権の発動だとすると正当防衛が成立するから、差別的犯罪ではなくなる。

なお、収容保護された朝鮮人は6900人。

ところで、中国人虐殺は初めて知った。有田君には資料典拠を求めたい。どうせ自警団の手にかかったのだろうが。(次回に続く)


◆アメリカの鏡、日本

池田 元彦



戦後GHQの下で労働政策に関与した「アメリカの鏡・日本」の著者ヘレ ンミアーズは、極めて公平な日本への評価、及び米国の偽善を厳しく暴き出した。日本の帝国・植民地主義を米国が裁く権利等ない、何故なら日本は米国の鏡そのものなのだ、が題名の趣旨だ。

 当時WW2を勝利で終結したルーズベルト(FDR)を批判し、日本擁護の内容で黙殺された為、一部の知識人しか彼女の名前も著作の存在も知らない。マッカーサーが発禁処分したこと等もあり、完全な翻訳本は終戦から丁度50年後の1995年出版にされた。

インディアン虐殺、黒人奴隷を恥じ、宗教的理想主義と義務感から戦後米国は後ろめたさを抱え、米国を代表する大統領が黒人系と迄なった。移民を積極的に容れ自ら人種の坩堝と称した。歴史・文化・宗教・伝統が異なる人工的実験国家は理想の実現化だった。

今や、白人は少数化し黒人も10%、それ以外は多産のヒスパニックを中心に中国、韓国系を含むアジア系人種がカリフォルニア等に住み着き、2050年には、白人種は少数人種に陥落する見込みだ。米国納税者の下位50%は、全納税額の3%しか納税していない。

即ち、アメリカ建国の理想である、白人系、プロテスタントの自由な国家形成は、いつの間にか、有色人種、非プロテスタントが多数を占める多文化共生の国になりつつある。人種、性別、宗教、更には収入迄、結果平等を旨とする国家に変貌しつつある。

その結果、雇用等で数値目標何%の女性、何%の黒人、アジア系といった逆不平等が正当化されている。ヒスパニックの不法入国を許容し、不法入国者に学資補助を与え、採用試験では学力上位の白人が落とされ、レベルの低い有色人種、女性が採用されている。

私生児出生率は40%以上、黒人では70%以上だ。10代の若者死因第3位は「自殺」だ。1960年から30年間で殺人・強姦等の凶悪犯罪は550%上昇した。OECD実施のPISA(学力テスト)では米国は17位と低いが、白人だけ取上げると世界第3位と俄然高くなる。

同様の諸問題が欧州でも起きている。ヒスパニックをイスラム教徒か中国人に入れ替えれば状況、問題は同じだ。欧州のイスラム系移民は、今や自らの政治的権利や宗教を主張し、賛同する左翼政権により結果平等の生活保護や福祉を享受するが、反国家を表明する。

即ち、移民と不法入国で移民先国の都市毎に過半数を占め、地方自治体を占領し都合のいい立法を推進し、最終的には該当国国会を占拠し、イスラム国家とする戦略だ。帰化だけではなく未国籍取得者の地方参政権の獲得も方策の一部だ。一国の乗っ取りだ。

米国憲法には、何処にも平等とか民主主義という言葉はない。日本国憲法が保障するのも「法の下の平等」だけだ。何時誰が民主主義だとか、平等を言い出したのか。自由こそが人権の根源なのだ。数値目標等結果平等は、どの共産国でも実現しない欺瞞の絵空事だ。

欧米が多民族文化共生政策で行き詰まり、移民による強盗、強姦や暴力、宗教の強制で安心な旅行も出来なくなりつつある。日本も滞在外国人が増え、同様のリスクが増大している。問題は人種ではなく、宗教風俗習慣を移民先に持ち込み、絶対に同化しないことだ。

安易な10年間2千万人移民等、日本崩壊を目指す反日日本人の手口に乗るべきではない。


◆橋下市長が在特会と和やかに対談

MoMotarou


在日勢力に対して街が"戦後"沈黙して来た理由が判るような気がします。
(市民の声)

                ★

10月20日。通称「在特会(在日特権を許さない市民の会)」の桜井誠会長は橋下大阪市長の要請にて大阪市庁舎特殊地下室にて懇談(?)しました。10分で喧嘩別れ。普通ならマスコミを入れないのですが、市長の要請で参加。

ここら辺が橋下氏の作戦で桜井氏に対する牽制でしょう。ところが在特会側はインターネット中継隊を同行していたのでマスコミより先に編集なしの全編中継。内容は別として、近年の既製マスコミと新興ネットの同時共演になりました。

*橋下市長 在特会・桜井誠会長と面談 2014-10-20 フルバージョン。(刺激が強いので注意) NHKが大阪市長の「日本人へのヘイトスピーチも許さない」発言をカットしたのを暴露。
http://youtu.be/KxL383jN484?t=3m27s

■生贄(いけにえ)がいる

結果は、チャネル桜水島社長に寄れば在特会桜井氏が利用されたと云うこと。私が在特会側の全編を見ると、一見桜井氏がピエロ役に見えました。マスコミは、写真無しの三行記事で終わり、テレビニュースは触らずになるでしょう。"難しい団体"の行政機関へ陳情扱い。封じ込めたと思っているはず。

米国公民権運動はテレビの発達が後押した。黒人はテレビカメラの前で祈り、そして犬に噛み付かれ、水を掛けられた。今はネットだ。

■橋下氏の愚痴ばかり

橋本市長の発言を裏返して聞込んでいくと、日頃のこの種の問題に対する「愚痴」の列挙みたいに思えてくる。例えば「大阪市に言わずに国に言え」「すぐには変わらない」「選挙に立候補して言え」「民族とか国籍とかで一括りにするな」とか。

大阪市は8人に1人の割合で生活保護受給者がいる。組織すれば選挙権を持つ持たないに拘わらず「圧力団体」に成り得るのです。ここに目を付けているのが日本共産党でしょう。

■ヘイト(hate憎しみ)スピーチと日本共産党の登場

「ヘイトスピーチ」と云う語が恰(あたか)も"千年の昔"から在ったように使われております。これは在日勢力が考え出したものでは無い。センスsenseがあり過ぎる。これは「サヨク」が「リベラル」Liberalと偽装変態化したのと同じ。日本共産党との水面下の連携ありだ。

日本共産党が全面に出てきたのは2013年9月22日の大久保通り新宿での「差別撤廃 東京大行進」。当時「在特会」は毎週東京新大久保で「在日特権廃止デモ」を法律に沿って行っていた。

*共産党と在日の連携デモ
http://blogs.yahoo.co.jp/deliciousicecoffee/47572545.html

■負けて勝った「在特会」
 世間の目で見れば負けに見れるものも小波は起こった。左より在日よりに成っていた思いが右に日本国民よりに成ってくる。ピエロでもお笑い芸人でも有名に成って来ると出演料も上がってくるのである。見よ!、二大通販では最新著書が第一位だ。

桜井氏は心配ないが「安がね(金)」やテロに屈せず世論形成に頑張って欲しい。世論に勢いが変われば日和見政治家も乗って来る。


     

◆米國の經濟囘復・發展とその民度

長尾 數馬


・改めて強く感じた米國の印象

久ぶりに米國に出向く機會があった。その間の成長、そして活力と民度の高さに改めて驚いた。日本も民度が高い國とは言はれてゐるが、日本のやうに單一民族で、彌生時代から3千年以上も同じ國に住んでいる民族は當然だろうが、米國は、わづか建國250年弱の國で、多民族國家でもあるに拘はらずにである。

白人はインディアンを殺し、アフリカ系黒人を奴隸にしたが、今では人種差別に對しては嚴しく、逆差別も出るやうな國になってゐる。その象徴は、アフリカ(ケニア)系米國人のオバマ氏が大統領になってゐるといふ事だ。

米國の吸收の速さや合理的な發想は學ぶべきものがある。勿論、米國の中でも地域の違ひもあり、貧富の差はあらうが、多くの人達は自國を捨てて自由とチャンスを求めて米國に移民したのであり、成功すれば富豪、失敗すれば路上生活者であり、ある程度の格差は仕方がない。それを米國民は理解してゐる。

日本では就職に失敗すると職の流動性が乏しく、人生が變はることが多いが、米國では失敗者にも再チャレンジのチャンスもある。白人を中心とした中間層は、キリスト教の影響であらうか、本當の弱者には優しく、慈悲や助け合ひ・讓り合ひの精神もあり(寄附行爲)、低所得勞働者へのチップの習慣はお金の循環から經濟の活性化にもなる。悔しいが、今の日本人と違ふ自立心と品格を感じた。

 ・法治精神の徹底

又、米國だけでなく、カナダ、オーストラリア、ニュージランドも含めて、異なる人種が共存しなればならない國は、自己責任意識、法律嚴守は徹底してゐる。空港の入管檢査でも、指紋を數ヶ所取り、寫眞、また靴も脱がされた。殘念ながら、米國は日本より法に關しては數段嚴しい世界と感じざるを得ない。

多民族國家では頼るものは法しかなく、又共産・社會主義、日本のやうに何でも平等重視ではなく、努力したものが報はれることを前提とした自由や公平がより重視される世界だ。その結果、インターネットの發明など、世界を變えるダイナミズムが生まれるのだ。

 ・イスラムとの戰ひ

イスラム國との戰ひでは、チェコ、ポーランドのやうな東歐諸國も含めて約50ヶ國が承認・支持を表明。イスラム國でもアラブ諸國が攻撃に參加表明してゐる。更には福祉國家であるデンマークも空爆に參加したのは興味深い。デンマークでは約3.7%のイスラム教徒がおり、彼ら發のテロを撲滅するために積極的に參加表明したやうだ。

歐米人、アラブ諸國も多くの命を落とす戰爭は出來るだけ避けたいのは言ふまでもないだらうが、自國・自國民を守る爲には、正義や自由のために武器を握る事も厭はない國家・國民としての考へ方が基本なのであらう。

日本も承認・支持はしたものの(國民は全く知らない)、やはり、集團的自衞權云々の議論など、平和ボケしてしまった日本人と感覺が明らかに異なる。自立できず、事なかれ主義で、自分が危險であると尻込みする日本との決定的な違ひがある。

 ・かつての日本人は素晴らしかった

しかし、神道、佛教、儒教の教へをミックスした教へを持つ日本も、かつては素晴らしかった。日本人は貧しくとも品格を持ってゐた。たとへ苦しくとも、相手に對してはその素振りを見せず、笑顏で接する氣遣いの姿があった。これは「武士は食はねど高楊枝」の感覺に似てゐる。

戰前の日本人の素養は素晴らしかったのだが、戰後米國による戰爭の罪惡感を植ゑ附ける「ウオー・ギルト・インフォーメーション・プログラム」(WGIP)によって、「軍國主義と國民」といふ對立軸を植ゑ附けられた。

その團塊の世代を中心に、響きのよい「平和憲法」と共に歩み、義務や責任を果たさず、上っ面だけの自由と權利だけを主張し始め、日本人の傳統である自己犧牲や本當の優しさや思ひやりが無くなり、どんどん弱體化した。當初の米國の狙ひ通りである。

戰後70年經った今では、多くの國民は平和やお金は努力せずとも、天から降ってくると勘違ひしてしまった。その結果、考への違ふ相手を受け入れず、思考の進歩が止まり、歐米先進國とは國家としての格差が大きくなってしまったと感じる。自分の頭で考へることが出來なくなった過去20年間は、政治的にも、經濟的にも、日本にとっては思考停止時代だったと思う。

それでも日本は、アジアは勿論、世界でも最も民度の高い國の一つとされてゐるが、それは、戰前、昭和一桁以前に生まれた先人から引き繼がれた道徳や習慣から來てゐる。しかし、その傳承も途絶えつつある。世界の現状認識、又自分の頭を使って考へることが出來なくなったためであらうか。

異民族・異人種を受け入れ、何とか共存して生きてゐる歐米先進國とは増々格差が廣がりつつあると感じてしまふ。今年最高値を附けてきた歐米株式市場と、まだ、1989年のバブル期の半値も囘復できない日本との底力の違ひもここに表はれてゐるやうな氣がする。


(メル友尾形氏より平成26年10月27日に届いたものを漢字制限及び假名字母制限を無視してテキスト化した。以下尾形氏の前口上。なほ氏を介して執筆者の了解を得た。kmns)


<尊敬する友人の「四季報」が昨日屆きました。投資顧問會社の社長をしてゐる友人が久しぶりに米國を訪問しての感想です。大變興味深いので、要旨をまとめてみました。ご異存がお有りの方もいらっしゃるでせうが、一部ですがご紹介いたします。>

2014年10月29日

◆私の「身辺雑記」(156)

平井 修一



■10月26日(日)。朝は室温20度、晴、温かい。数日前からカミサンは冬時間モードで朝食は7時になったので、小生も30分寝坊して6時半起床にした。ちょこちょこっと料理をして、フル散歩。

「大災害は鉄砲玉が来ないだけの戦場」・・・なるほど、大災害に対応し克服できなければ、とてもじゃないが戦場では勝てないということなのだ。自衛隊が大災害で頑張るのは一種の戦場体験なのだ。自然災害大国の日本は模擬的戦場ばかりで、それなら将兵は鍛錬されているだろう。

ウェッジ10/25「『ゼロからイチを創り出す』自衛隊の礎築いた工学博士」は志方俊之・元陸将を取材した記事。とても勉強になった。まったく知らないことばかりで、自分はいったいこれまで何をやってきたのだろうと、情けなくなるほどだ。

氏は1936年生まれ。58年防衛大学校卒業。68年京都大学工学博士。在米日本大使館防衛駐在官、第2師団長等を経て、90年北部方面総監。92年退官。退官後、帝京大学法学部教授。内閣府 中央防災会議専門委員、東京都災害担当参与も歴任。

以下は同記事のサワリ。

               ・・・

「自衛隊に入ったきっかけは、死んだ父からの手紙でした」

防衛大学校2期生として入学し、1954年の自衛隊発足直後からの組織を知る志方俊之さん(78歳)。自身が防大に入学した経緯を教えてくれた。

「軍人だった父は終戦後ソ連の捕虜収容所に入り、48年に獄中死します」

志方さんの父親は母親宛てに遺書を残していた。父親と一緒に抑留されていた戦友が日本に帰還し、母親の実家に帰省していた志方さん家族のもとへそれを届けてくれたのである。

「非人道的なソ連軍に対して息子に仇を討つように。日本が再軍備していれば、軍隊に入れるように、と書いてありました」

父親の遺志を胸にしつつ、2歳の志方さんは、6年後、学費不要で家計に負担も少ない防大へ入った。

防大卒業後、幹部候補生学校と部隊で2年を過ごした志方さんは、旧軍が技術軽視によって敗戦したと考え、京都大学大学院の工学研究科(土木工学)修士および博士課程に進学する。

「実験を繰り返し、既知なるものから未知なるものを導き出すことの重要性を学びました」

大学院進学前の59年、志方さんは、茨城県古河駐屯地の第一施設大隊に三等陸尉(少尉)として着任した。自身の部隊を率いて災害現場へ初めて足を踏み入れたのが伊勢湾台風であった。死者・行方不明者合わせて約5000人に及んだ大規模高潮災害であった。

「すべてが水に浸かり、無数の遺体がプカプカと浮いている凄惨な状況でした」

最新の重装備を用意して行ったが、すべてが水浸しのなかでは何も役に立たなかった。手こぎボートで現場へ近づき、ロープで遺体をつり上げる原始的な作業の繰り返し。

「災害救助はまずは消防や警察ですが、大規模災害においては、訓練され高い技能を持つ隊員を多く抱える自衛隊が適しています。東日本大震災でもそうした能力が発揮されました」

現場着任直後の災害救助の経験は、その後の志方さんの活動につながる。

北海道全域の防衛警備や災害派遣を担当する陸上自衛隊北部方面隊。志方さんがそのトップである北部方面総監を務めていた91年、長年の構想だった緊急医療支援訓練「ビッグレスキュー」を実施した。

北部方面隊の隊員約3000人、ヘリ40機、車両1000台を投入した自衛隊史上最大規模の医療に絞り込んだ災害訓練であった。自衛隊内部からも「自衛隊の本来任務は戦闘防衛。世間におもねる訓練だ」と批判さえあった。しかし、当時米ソ冷戦が終わり、自衛隊の役割を再考。平時の役割として大規模災害における人命救助の機能を高めようと志方さんは考えていた。

「国を防衛するのが自衛隊の本来任務です。自衛隊はその任務を遂行するため、救助から輸送、通信、食糧や水の補給、医療まですべて自らの組織で行えます。防衛と災害の現場では共通点が多い。弾が飛んでこない災害時に対応できなければ本来任務の遂行などできるはずがありません」

志方さんが抱いていた思いはそれだけではなかった。

「その後の自衛隊の国連平和維持活動(PKO)による海外派遣を見据え、自衛隊が持つ高い自己完結能力を内外に示したいという思いもありました」

自衛隊退官後の99年には、東京都の災害担当参与に就任し、都でもビッグレスキューを主導した。当時、「装甲車が銀座を走る」などと話題になり、大掛かり過ぎるとの批判も。

「人口密度が高い都市こそ、大災害を想定して一定規模以上の訓練を行わなければ意味がありません。1万人の救援隊の動きを100人の訓練で検証することはできません」

それまでになかった災害救援訓練を実施した志方さんは「ゼロからイチを創り出す」ことを得意とする。

自衛隊の戦闘訓練に「レーザー交戦装置」導入を検証したのも志方さんだ。実弾を使用することなく実戦さながらに行うこの訓練は、今では自衛隊では当たり前の訓練になっている。

在米日本大使館防衛駐在官時代に米陸軍が導入したこの訓練を知った志方さんは、陸自第2師団長を務めた際、旭川の部隊で実証実験を担当し、自衛隊の実戦的訓練に沿うように工夫を加え、正式導入にこぎつけた。

防大2期生として、自衛隊初期における苦労はなかったのだろうか。先に触れた伊勢湾台風の災害救助で部隊を率いたとき、部下のほとんどは自分より年上の陸曹だったという。

「隊員から見れば、防大出の新米少尉に過ぎませんでした。年は若く、経験では足元にも及ばない。そこで毎日朝礼で、隊員の前で五省(旧海軍で将校の教育のために使用されていた5つの訓戒)を自ら唱え、一緒に復唱させることで、若い指揮官として純粋さをまっすぐに出すようにしました」

志方さんは発足後の自衛隊をずっと見てきたが、戦後しばらく社会の自衛隊に対する視線は厳しかったという。

「後にノーベル文学賞を取ることになる大江健三郎さんが同世代ですが、ちょうど私が防大を卒業する頃に『防衛大学生は若い日本人の1つの恥辱だと思う』と述べるなど、自衛隊に対する社会の意識は現在とは比べられない嘲笑的なものでした。そのために、若い頃は『なにくそ、逆にやってやろうじゃないか』とがむしゃらになって任務に取り組みました」

そんな志方さんから見て、現在の自衛隊はどう映るのか。

「PKO活動による国際貢献や東日本大震災における災害救助により、自衛隊は社会に認められた存在になってきました。そのなかでの活動ですから、甘えが出てくるかもしれませんね」

現在政府が検討を進める集団的自衛権の行使が可能になった場合、現場の自衛隊員の活動はさらなる危険に直面する場面もあるだろう。

世代交代も進んだ自衛隊は大丈夫だろうか。

「先日、海外派遣の経験もある若い隊員がこう言っていました。『憲法の制約のために、海外の現場に行っても、危険な場所まで他国の部隊と一緒に行って任務を果たせないことを重荷に感じた』と。今後はより危険な場所に派遣される機会も増えるでしょうが、それで逃げ出したりする自衛隊員はいないと思っています」(以上)

               ・・・

「サワリを紹介」するはずが、長くなった。いい記事はカットできない。ほぼ全文になってしまった。ご寛恕を。

悪逆非道な“アカの祖国”ソ連は消えた。日本は圧力に耐えた。氏は父の仇をとった。中共殲滅は我々がやる。任せてくれ。大江は地獄で待つがいい。小生も地獄へ行くから追撃し首をとる。

■10月27日(月)。朝は室温20度、快晴、ポカポカ陽気。フル散歩。

中共の空母・遼寧でボイラーが爆発したそうだが、そうなると電気が動かないから、完全にスクラップ状態になる。米国は遼寧が中共に渡される前に、艦内の電線、圧力パイプ網、ボイラーやエンジンの仕様説明書をすべて取っ払うようにウクライナに工作した。「金目でしょ」、そうなった。

だから中共はただのスクラップを買った。復元するのにとてつもない金と時間がかかった。一番の問題はボイラーで、どこまで圧力をかけていいのか、試行錯誤だった。結局、爆発した。米国の工作がまんまと成功した。米国、GJ!

このスクラップ系空母で戦闘機の発艦、着艦訓練はほとんど上手くいっていないようだ。やはりうまく機能するまでに5年、10年はかかるのだろう。それまで中共がもつかどうか。小生の見立てでは来年で中共はお仕舞だ。

習とクネは曽根崎心中。<最期に及んで徳兵衛は愛するお初の命をわが手で奪うことに躊躇する。それをお初は「はやく、はやく」と励まして、遂に短刀でお初の命を奪い、返す刃で自らも命を絶った>(ウィキ)

♪此の世のなごり、夜もなごり。死に行く身をたとふれば、あだしが原の道の霜。未来成仏うたがひなき、恋の手本となりにけり〜

気色悪いが、まあ楽しみだ。朝鮮日報10/26から。

<日本の対外純資産(企業や政府、個人が海外に保有している資産から負債を差し引いたもの)の残高は、今年3月末時点で3兆2000億ドル(約342兆円)に達する。一方、韓国の対外純資産残高はマイナス43億ドル(約4600億円)だ。一生懸命稼いでも、いまだに資産よりも負債が多い。

人に例えるなら、韓国経済は多額の借金を抱えるサラリーマンで、日本経済は資産の運用益だけでも十分食べていける銀行のプライベート・バンキング(PB)の顧客ということになる。

日本は昨年、資本収支だけで460億ドル(約4兆9000億円)の黒字(流入超)だった。これに対し、韓国の昨年の資本収支は2億ドル(約214億円)の赤字(流出超)だった。

このままでは、国を奪われるという屈辱を味わいながらも発奮せず、子孫に何も残せなかった先祖と同じ轍を踏むことになるだろう>

中韓は「日本にやっつけられた」という国辱妄想を共有しているようだが、日本がやったことは、素晴らしい工業国である満洲を建国して支那人にプレゼントした、どうしようもない破産国家の朝鮮に完璧なインフラを作り朝鮮人に贈呈した、両国にODAでさらに援助し、経済発展を促した、ということだ。

虚報に騙されずに歴史に学べ。中韓ともに虚報を前提にした国だから、ま、永遠に無理か。北も巻き込んで3Pで心中すれば世界は大喜びだ。

■10月28日(火)。朝は室温17.5度、快晴、秋日和、空気が締まってきた感じ、少し冷える。フル散歩。

エコノミストの柯隆氏によると――

<中国には「官史」と「野史」があり、「官史」は政府が雇った歴史家が記した歴史のことで、信頼できない。「野史」は民間の歴史家が記したもので、「官史」より真実に近いものがある。

古代の中国では、王朝の中に歴史を記す専門の官僚「史官」が設置されていた。歴史を真実に近づけるためには、史官の仕事にどこからも横やりが入らないようにしなければならない。そこで史官の独立性を担保するために、皇帝は自らに関する史官の記述を見ることができなかった(そういう掟があった)。そのため史官が自分の皇帝を辛辣に記す記述もあった。

このしきたりを破ったのは唐の太宗だった。太宗は史官らが自分のことをどのように記しているかどうしても見たくなり、見てしまった。この掟が破られてから、史官たちは皇帝に殺されるのを恐れて皇帝に媚びた歴史を記すようになった>(以上)

歴史は権力者の都合の良いように創作、捏造されやすい。言論の自由、学問の自由、報道の自由がない中韓北では真実とはまったく違う歴史が教えられ、信じられている。歴史家は殺されたくないし、金も稼ぎたいから、嘘八百を書く。

偽史は長年受け継がれるから国民は洗脳される。権力者に不都合なことは遡って改竄されたり隠されたりする。六四天安門虐殺事件は「政権転覆を狙った動乱」ということになっている。学生は一方的に殺されただけだった。中共は香港雨傘革命も動乱と呼んでいる。また殺すのだろうか。

嘘の歴史と毛沢東崇拝、反日教育、自由民主への激しい憎悪で凝り固まった誇大妄想狂、習近平は安倍氏と会うのか。支那通の近藤大介の見立ては――

<現段階において、APECで日中首脳会談が開催される可能性は低いと見ている。それは主に、以下の理由からだ。

第一に、習近平主席の性格である。これが一番大きい。

習近平は、アジア周辺外交を「古代の形」に戻そうとしている。すなわち宗主国(中国)−朝貢国(周辺国)間の「冊封体制」である。

冊封体制における中国外交の原則は、「中国に頭を下げる国」には味方として施し、「頭を下げない国」は敵として扱い、冷遇するというものだ。「頭を下げる」という意味は、「中国を尊敬・尊重し、中国の要求を呑む」ということである。

現在の中国のアジア周辺外交は、この習近平が望む「古代の形」において進められている。例えば朝鮮半島においては、「頭を下げる」韓国には施すが、「頭を下げない」北朝鮮は冷遇する。

第二に、習近平の「皇帝様」としての政治基盤が、まだ固まっていないことが挙げられる。そんな中で日本の首相と握手して「親日的姿勢」を見せたらどうなるか>(以上)

これ幸いと江沢民派は反日狂の“憤青”を動員して怒りまくるだろう。「動乱」になれば習はつぶれる。そんな危険は冒さないだろう。

話は変わるが、(株)開墾舎代表取締役の西郷隆夫氏は西郷隆盛の嫡男・寅太郎(ドイツ留学の陸軍軍人、侯爵)の孫だという。

<西郷には三度の結婚経験がある。3度目の妻は慶応元年(1865年)、39歳のときに岩山八郎太の23歳の娘、糸子(イト)と結婚。寅太郎・午次郎・酉三の3人の子供をもうけ、先の妻、愛加那の二人の子・菊次郎、お菊を引き取った。第2次佐藤内閣第2次改造内閣の法務大臣・西郷吉之助は寅太郎の子>(ウィキ)

隆夫氏の会社(鹿児島)は“せご(西郷)どん”が好んだ、イト自慢の家庭料理「からしぶた」を製造販売しているそうだ。豚の角煮で、辛子とお酢の風味だという。

<2018年には「明治維新150年」を迎えます。これを機に近代化の礎を築いた鹿児島に関わりが深い西郷隆盛をはじめ郷土の偉人たちの足跡を学び、我々は「世のため人のために尽くし、そして次の時代へ生かしていく」ことが大切なことだと思います>(隆夫氏)

氏は先日10/10、福岡で講演し、こう語っている。

<明治維新は世界に誇れる意識改革だった。戊辰戦争で約8100人、西南戦争で1万1000人が死亡。当時、多く見積もっても約3万人の日本人が亡くなった。フランス革命では100万人が犠牲となり、ロシア革命や中国の長征、文化大革命ではもっと多くの人々が犠牲になっている。一般人が一人も犠牲にならなかったのは西南戦争だけだ。

西郷さんが言っていた道義国家というのは、日本では70%ぐらいができているのかもしれない。残りの30%は日本人が何かを忘れている。西郷さんは、それを「誇り」というだろう>(世界日報10/27)

“せごどん”のDNAが今も引き継がれているなんて感動的だ。田母神閣下のブランドもすごいが、“せごどん”のブランド力もすごい。一緒に「太陽の党」でやったらどうか。(変な党名。「愛国保守党」のほうがいいが)

僕の長女は鹿児島県奄美生まれ。その名前は“せごどん”の奥さんの名前「愛加那」だ。(“せごどん”は奄美に流刑されていた)

習のDNAは絶滅すべし。習を殺すことまでは僕はできる。それ以降の「支那維新、道義国への再建、14億の生活の道筋をつける」のは日中台香の若い人たちだ。誇りを持って頑張ってくれ。(2014/10/28)

◆自覚があるか安倍首相の3大矛盾

大礒 正美



「鉄の女」サッチャー英首相が初めてゴルバチョフ・ソ連大統領と会談したあと、「We can do business with him.」と評したことはよく知られている。「話が通じる」という好意的な表現だ。

残念ながら安倍晋三首相は、オバマ米大統領からそう言われるまでにていない。外交に熱心で約50ヵ国を歴訪したが、米欧の首脳たちの対応はかなり儀礼的であり、米英独などのメディアに至っては理不尽なほど辛口と言える。

これは、東南アジアやインド、トルコなどでの歓迎ぶりと対照的である。サッチャーの好意的なゴルバチョフ評が世界を動かし、冷戦終結(ソ連の完敗)、ソ連崩壊へと歴史の雪崩が起きた。

それほどのパワーでなくても、米大統領が「アベとは話が通じる」と一言言えば、日本を巡る国際環境はガラリと変わることが期待できよう。

なぜそうならないのか、ひとつの理由は、安倍首相が矛盾したことを平気で言い続けているからである。それを3つの事例に分けて説明してみよう。

第1の矛盾は、「法の支配」を前面に出して外交の基本に据えているが、具体的行動が全く逆であることだ。

たとえば、島根県の竹島に2年前、李明博・韓国大統領が初めて上陸して見せたとき、日本政府はとうとう、国際司法裁判所に提訴する準備を始めると表明した。過去2回、同じような意思表示をしたが、いつの間にか消えている。

3度目にようやく提訴が実現するかと思われたが、安倍政権になって全く動きがない。フィリピンでさえ(?)中国相手に昨年、国連国際海洋法に基づく仲裁手続きに訴えたのに、日本は総理が止めているとしか思えない。

また昨年初めに、日本が引き渡しを求めた中国人犯罪容疑者を、韓国は中国に送り返してしまった。日韓2国間の「犯罪人引渡し条約」違反であることを、どうして放置しているのか。

同じように、韓国は対馬の寺から韓国人が盗み出した仏像を、事件と関係なく、なぜ日本に渡ったのかを解明しないうちは返還しないと決定した。これは盗難美術品の返還義務を定めたユネスコの「文化財不法輸出入等禁止条約」違反であるが、日本政府は抗議を拒否されるとあとは何もしていない。

もっと重要なのは、ソウルの日本大使館前に据えられた「慰安婦少女」の像と、日頃繰り返される抗議集会に関してである。これらの嫌がらせ行為を放置することは、「外交関係に関するウィーン条約」の違反になる。 韓国政府は「公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止」する「特別の責務」を負っているのである(22条2項)。

安倍首相は「前提条件なしに首脳会談を」と呼びかけているが、こうした幾つもの「法の支配」違反に目をつぶっているのはどういうわけか。
 
オバマ大統領以下の米首脳陣は法律家ばかりだから、とても理解できないと感じているだろう。つまり、日本側に弱みがあるから前提条件をつけないのだろう、と思われても仕方がない。

それどころか日本も、朝鮮総連本部ビルの強制売却手続きを、執行寸前に最高裁判所が差し止めた。これは時期的に拉致問題再調査合意と一致しているため、国内でも安倍政権の意向ではないかとささやかれている。

まさか三権分立の日本で、最高裁が行政の道具に使われるはずはないと信じたいが、実際、中国漁船の領海侵犯、巡視船体当たり事件のとき、菅直人政権が検察をウラ指揮して船長を釈放させた実例がある。これでは、「人治」の中国、「情治」の韓国に対して、「法治」の日本だと胸を張っても説得力はない。

韓国人の国連事務総長が、韓国で、韓国語で、日本批判を行った際も、日本政府は決して「国連憲章違反」と言わず、「遺憾」で収めた。

どこに「法の支配」の実態があるのか、国内外への広報の努力がどこにも見えない。

次に第2の矛盾だが、「積極的平和主義」を看板に掲げ、集団的自衛権行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定したが、同時に靖国神社参拝などの際、「不戦の誓いを堅持」と世論に訴えている。

「積極的」を英語の「アクティブ」と解釈すると、そういう平和主義は、実は宗教的・政治的な暴力否定・兵役拒否などの思想行動を意味する。米国のクエーカー教徒とか原始的生活をするアーミッシュなどのイメージが強く出てくる。

そこに「不戦の誓い」を重ねると、「自衛隊は戦わないので、同盟諸国の皆さん、日本の防衛のために戦って下さい」という意味になってしまう。

安倍総理の本意は、「平和は天から降ってくるものではなく、戦い取ることも必要な場合がある」ということだろうが、国民向けにはそう言わないので、米国においては特に矛盾がひどいと受け取られる恐れがある。

第3の矛盾は、いわゆる慰安婦問題の処理を間違ったことである。朝日新聞の誤報訂正によって、慰安婦の「強制連行」が事実無根だったことが、国内的には急速に認知が進んでいる。

しかし、安倍政権が河野談話を継承すると言う限り、海外とくに米国においては何の是正も進まない。日本国内と国外の認識がどんどん乖離していくことになる。

それどころか「談話は見直さないが、検証はする」「談話(文章)はいいが、あとの口頭発言が大きな問題だ」という具合に、外国からすれば何を言っているのか分からない対応が続く。日本に対する不信感が増すだけだ。
 
つまり、よく言うところの「戦力の逐次投入(小出し)」という愚策をそのままやっているわけである。

「ナニナニは元から絶たなきゃダメ」という格言が、ここでもそっくり当てはまる。河野官房長官談話(宮沢政権、93年)だけでなく、村山首相談話(95年)をセットで否定するところから、第2次安倍内閣はスタートするべきだった。

村山談話は、米国であれば存在すら許されないような社会主義政党の、それも最左派という人物が思いがけず暫定的な首相になり、自分の自虐思想を置き土産にしただけのシロモノである(在任13ヵ月、河野は副総理・外相)。

オバマはそんな日本政治の特殊事情を全く知らないだろう。この2人の談話が中韓両国の日本叩きに根拠を与え、日本を貶める国家的な運動を生み出したという認識も希薄だろう。 

しかし、すでに中韓の反日同盟が、米韓・米日の安全保障トライアングルを形骸化させ、米国の国益を大きく損ねていることは分かっているはずだ。

オバマ政権に「積極的」に、その因果関係を分からせ、原因である2つの談話の破壊力を理解させることこそ、復活した安倍総理の歴史的責任というものではないだろうか。

(おおいそ・まさよし 2014/10/28)
(国際政治学者、シンクタンク大礒事務所代表)

◆強姦犯天国・被害者地獄の日本

馬場 伯明


清水の次郎長の養女「けん」は自宅の奥座敷で兄の初志郎に強姦された。18歳の秋、処女であった。けんは養女であり初志郎は次郎長の庶子、兄妹に血の繋がりはない。

日経新聞小説「波止場浪漫」(以下「波止場」)は2013/4/18から2014/7/9まで連載436回で好評を博した。作者は諸田玲子、挿絵は横田砂緒絵。

強姦という重荷を背負い想う人の植木(医師)から身を引いた。明治から大正の波乱の時代に気丈に船宿「末廣」を切り盛りし、独身のまま一途に植木を求め続けた女性の悲恋の半生を描いた長編である。

「波止場」は小説。けんは実在女性だが初志郎は架空の人物である。小説と違い現実の強姦犯はもっと卑劣であり、被害者はさらに悲惨である。

2014年犯罪白書では日本の性犯罪のうち強姦の認知件数は1410人、人口10万人中の発生率は1.11人(人口127298千人)。なお強姦数は、強姦、準強姦(睡眠薬等)、集団強姦、同犯罪の致死傷・未遂の合計である。

認知件数とは、警察等捜査機関によって犯罪の発生が認知された件数である。 認知件数と実際の発生件数との差を暗数(あんすう)という。

あれっ、日本の認知件数は1410人、10万人中1.11人!日本は世界に冠たる強姦極少国なのだ。10万人中で見ると、豪81、カナダ78、米国32、英国16、仏14、韓国13、独9、露5、伊4、日本2(1.78)。日本の少なさが際立っている(データが古いが2009年。整数に四捨五入)。

ところで、2013/4に内閣府男女共同参画局は「男女間における暴力に関する調査報告書」(*1)を発表した。20歳以上の男女5000人を対象。有効回収3293人(男1542人・女1751人。回収率65.9%)。

女性の回答者1751人のうち「異性(男性)から無理やり性交された人」が、生涯で7.7%、最近5年間で1.3%。1年間中では0.26%となる。男女計の全人口比は半分強の0.138%。人口10万人比では138人となる。

「無理やり性交された人」を仮に「強姦」と見なせば、何と130−1.11=136.89人(99.2%)が暗数になる。日本の強姦の実態は闇に隠れおり、表面上の統計数字(認知件数)はほとんど無意味に近くなる。

強姦犯100件(人)のうち認知件数(警察届出)は1件(人)しかない。99人の強姦犯が、本来なされるべき届出・検挙・起訴・裁判を免れ悠々と笑って逃げている。男女共同参画局の発表には暗数の分析はない。

では、強姦の(女性)被害者はなぜ警察に届け出ないのか。重大な理由がある。日本の刑法:177条(強姦)では強姦犯が有罪になることが極端に少ない。被害者は傷を晒されより深く傷つくことになるからである。

報告書(*1)の「無理やり性交された」の被害のうち「誰かに相談した」のは28.4%。警察へ連絡・相談した被害者はわずか3.7%、認知件数はさらに減りその内数となる。

「第3回犯罪被害実態(暗数)調査(*2)」(2008年犯罪白書)。20歳以上の男女6000人を対象。有効回収3717人(男1756人・女1961人。回収率62.0%)。被害申告率(届出率)は9.4%であった。(ただし、強姦のほか強制わいせつ、また痴漢、セクハラなど法の処罰対象でない行為も一部含まれる。届出率は強姦以外が高く、強姦はずっと低いと思われる)。

日本の強姦の発生件数!は極小ではない。重大で深刻な問題がある。

第1.法律が時代遅れである。刑法177条(強姦)では「暴行または脅迫を用いて・・・女子を姦淫した者は、強姦の罪・・」とし、強姦では「暴行または脅迫」が条件となっている。これが大いに曲者である。
 
最高裁は「(加害者の)暴行は、相手(女性の被害者)の抵抗を著しく困難にする程度のもの」とし、「強姦罪の暴行は、強盗罪の暴行に近い強度のものが必要である」とする(「性暴力と刑事司法*3」大阪弁護士会・性暴力被害検討プロジェクトチーム2014/2/28発行)。殴る、蹴る、首を絞めるなどの明らかな「暴行」がないかぎり強姦とはならないのだ。

強姦罪のもう一つの条件の「脅迫」も「相手方の抵抗を著しく困難にする程度のもの」という。典型事例は「言うことを聞かないと刺すぞ」とナイフを首筋に当て抵抗できない状態にして姦淫(性交)した場合などだ。

すなわち、被害者は(抵抗要件は法には明記がないのに事実認定では重視され)死に物狂いで強く抵抗しなければ、強姦犯は罪にならないのだ。しかも、女性が抵抗した痕跡等(証拠)が要求される。殴打の傷・痣、陰部・膣の裂傷・出血、切り傷、擦り傷、骨折、捻挫・・・。陰部・膣内への精液・体液の付着・残留などの証拠である。

ところが、襲われた女性は、ほとんど「ヘビに睨まれたカエル」状態で、茫然自失、声をあげられない。「殺すぞ」と男に言われたら金縛りになる。抵抗したら殺される。命だけは助かりたい。早く終わって!と唇を噛み抵抗せずに耐えるのである。終わったら徹底して陰部や体を洗い流し服や下着も捨てる人も多いという(肝心の証拠が消えてしまう)。

第2.強姦直後も問題で写真を撮り「言えばネットにばらまく」と脅す。男の顔はなく女の顔と挿入部分の写真だ。被害者は貝になるしかない。

自分は汚れてしまった。恥ずかしくて恋人や家族にも言えず、届出や告訴をためらう。絶望的な無力感だ。「股間にぬるりとしたものを感じながら、けんは自分が地獄に堕ちてゆくのをかんじていた(「波止場」227)」。

強姦の認知件数の起訴率は47.9%(2011年、半数未満・内閣調査2012/4:*1)。(2011年の率を適用すれば)2013年の起訴は1410人のうち675人に減る。その他犯罪より有罪率も低いのでさらに減る。しかも刑が軽い。

強姦犯は「お前が告訴し俺が有罪になっても(日本の)刑罰は軽い。初犯だから執行猶予だ(常習犯であってもそう言う)。俺を待っていろ、必ずまた強姦(や)る、報復する」。報復の恐怖で被害者は泣き寝入りする。

第3.調査(*1)では、無理やり性交されたときの強姦犯は「面識がある人(男)が76.9%」とある。近親者や知人に強姦される事例が多いのだ。けん(養女)も異父母兄の初志郎に強姦された(「波止場」227)。

父親・兄・従兄弟・祖父・義兄などの近親者や、企業や団体の上司、教師・体育指導者などによる絶対優位の立場を利用した卑劣な犯行だ。柔道五輪金メダルの内柴正人の準強姦罪は2014/5/23懲役5年が確定した。
   
強姦後「これが世間にばれたらお前も俺も終わりだ。言うな!」と開き直り逆に脅す。初志郎も、けんに言った。「今夜のことはふたりだけの秘密ってことにしとこうや(「波止場」228)」。作者の諸田玲子は強姦のプロセスとセオリー、それに両者の心理を熟知している。

第4.さらに、強姦犯には最強の応援団がいる。裁判所と裁判官である。「暴行・脅迫を加えた結果、被害者がおとなしくなり、それを理由として被告人が『同意していると思った』と弁解すれば、被告人には『誤信』があり、強姦の故意が認められないとして、無罪となる。」

「まさに加害者の暴力による支配という論理を、裁判所が容認し、性暴力へお墨付きを与えているに等しい(*3 28頁)」。「千葉強姦事件」の最高裁無罪判決(2013/7/25)が全国に支配的な影響を及ぼしている。

以下、説明を省略するがその他の要因や課題もある。第5.親告罪。第6.軽い刑罰。第7.旧態依然の「強姦神話」。第8.肛門性交等。第9.被害女性支援体制。第10.服役後の強姦犯の追跡・更生などである。

では、どうすればいいのか。

1970年代以降欧米では強姦罪の改正が進んだ。40年も前のこと!「暴行・脅迫を用いた犯罪」に限定せず、「不意打ちをもって行う」「相手の同意がないまま行う」などより広い範囲で強姦罪成立を認めるようになった。

日本の刑法を国際水準の立法に近づけなければならない。

「抵抗できなかった」は「合意があった」とは違う。被害者の女性が悪いのではなく強姦犯の加害者(男性)が悪いという当たり前の考えを警察・検察・裁判所と世間に定着させることが重要である。次に提案する。

第1.刑法第177条(強姦)から、「暴行または脅迫を用いて」を削除する。性暴力犯罪は「性的自己決定権」を侵害する犯罪とする。被害者同意の反証を被告人側に負わせる。そして強姦は非親告罪とする。

第2.厳罰主義に転換し抑止力を強化する。20年間の時限立法でもよい。「強姦犯天国」から「強姦は割に合わず、やってられない」状態にする。

具体的には(1)刑期を大幅に延長する。(2)刑期を終えた犯罪者にGPS付き足輪をつけ監視する。(3)(確定判決後)犯罪者の個人情報を公開する。住所・氏名・年齢・顔などをネット等で公開する。

第3.被害者支援体制を構築する。被害後の応急治療、事情聴取、法律相談などを、女性専門官中心の支援機関で一括して担当・実施する。病院、警察、法廷などでの「2次性的被害」もなくす。被害者は安心して警察等に届け出るようになり、認知件数は増え暗数は大幅に減少するだろう。

小説「波止場」の最終回(436)。三保の羽衣亭の離れでの夜、中年で肺病の療養に向かうけんは妻子ある植木への接触をためらう。「いいサ、心中と思えばいい」と植木は優しく抱きしめ、けんの帯を解いた。

私は作者が2人を心中させるのではないかと危惧した。しかし、その行く手に微かな曙光が見え安堵した。最終回で、けんは植木に抱かれ「♪あした浜辺をさまよえば・・・」と口ずさむ。心の奥の黒い塊が溶けていった。

だが、現実の世間では、日本の強姦被害者(女性)を支援し救済する道は日暮れてなお遠い。彼女らの心の闇がそう簡単に晴れることはない。

刑法177条(強姦)の「暴行・脅迫条項」を削除し、厳罰主義を採用し、被害者支援体制を整備・構築する。「強姦犯地獄・被害者支援・救済の日本」へと、一刻も早く、転換させなければならない。(2014/10/27千葉市在住)

(追記)

「性犯罪の厳罰化」は松島みどり(前)法相の持論である。就任後「有識者による検討会」を発足させる方針を明らかにした(2014/10/2朝日新聞)。しかし、うちわ配布と議員宿舎入居で頓挫した。妊娠中絶反対論者の有村治子法相はこれをどうするのか?


      

◆岡崎久彦さんの想い出

室 佳之


元外交官の岡崎久彦さんが亡くなったことをニュースで知り、少なからぬ衝撃を受けている。岡崎さんからすれば、小生なぞ顔見知りでも何でもないただの他人だが、小生にとっての岡崎さんは、小生の歴史観を大転換させた方である。

小生と岡崎さんとの出会い(正確には岡崎さんの著書との出会い)は、15年前に遡る。99年の韓国留学中、1学期終了後の6月下旬だったか、何かの用で数日だけ日本に戻った。

再度渡韓しようと成田空港の出発ロビーで、ふと機内での退屈しのぎに本でも買おうかと本屋へ立ち寄った。その時に、小生の眼にとまったのが『小村寿太郎とその時代』(PHP)だった。

後から分かったことだが、この本は岡崎さんの近代日本外交史シリーズの先駆けとなる著書だった。以後『○○とその時代』という具合に、○○の部分に著名外務大臣の名前を付し、数冊に及ぶ外交史シリーズを著された。

小村寿太郎を通して知った近代日本は昭和52年生まれの小生にとって、それはそれは衝撃以外の何物でもなかった。1世紀前の日露戦争にて10倍近い兵力を誇るロシア軍勢に勝利した日本という国に、驚くとともに感動した。

頂門の一針読者には『こいつはそんなことも知らない、おバカ学生だったのか』と思われるかもしれない。何を隠そう20歳まで朝日新聞で育ち、真っ赤に染まっていたのだ。その後、少しずつ転向を始めていたのだが、トドメはこの『小村寿太郎とその時代』だった。

『留学中、おまえは何やってたの?』と訊かれれば、恥ずかしい話だが『日本近代史を学んでいた』と答えるので『え?何で韓国行ったの?』と訊き返されてしまう。

しかし、それほどまでに留学中は、母国日本に対する愛情が醸成された時期だったのだ。成田空港であの本屋へ立ち寄らなかったら今の自分はない。

帰国後は、同じ外交官出身で岡崎さんより2歳年下の教授のゼミに入った。今から思えば無謀とも云えるのだが専任教授に『岡崎久彦さんを呼んでお話してもらうことはできないでしょうか』などと平気で尋ねたことがある。

教授はいつもの冷静な表情で『岡崎某はね(教授は岡崎某と確かに云った!)、忙しいんだねぇ。月1回は会合で会うんだが、彼は23区より外へは出てこられないんだよ』(小生のキャンパスは八王子だった)』。月1回顔を合わせている専任教授が羨ましかった。

ちなみに、小生はこの15年のうち、小村寿太郎の生家である宮崎県飫肥に2度足を踏み、小村寿太郎の墓へ手を合わせてきた。小村寿太郎を真似て、鼻の下の髭だけ伸ばしたこともあるが、薄髭で全くサマにならず周りから随分と白い目で見られた。それもこれも、『小村寿太郎とその時代』に端を発している。

大学卒業後は、岡崎信奉者から少し変わって、岡崎さんから少し距離を取り始めた。云わずと知れた『日米同盟強化』をライフワークにされていた岡崎さん。でも、ある方面では『アメリカ追従主義者』のようなレッテルを張られていた。正直なところ小生もここ数年はそんな感じがした。

いや、岡崎さんに限ったことではない。メディアでもそうだ。ある時はアメリカの横暴に反発する割に、総理が靖国神社へ参拝しようものなら『アメリカが怒っている』などと都合よくアメリカの見解を引用して追従したりする。そういう風潮に辟易していたから、自然と『自主防衛』という言葉が小生にはしっくりくるようになった。

アメリカがどうのこうの云う前に、日本の国防を強化して、アメリカに何でもお伺い立てたり、顔色うかがうのをやめたいと思うようになった。必然的に、岡崎さんの主張することに、ん?となることが多くなった。

しかし、それでも15年前に、小生を日本人として目覚めさせたあの名著を世に知らしめた岡崎久彦さんは特別な存在である。小生が数年前から所属している日本李登輝友の会の副会長の一人であられた。

昨年だったか、間近でその姿を見ることもできた。さすがに、話しかけることはできなかったが。

岡崎さんは、韓国での駐在経験もあったから、韓国にも造詣が深かった。『隣の国で考えたこと』も小生の本棚に常に置かれている1冊である。 戦後の日本外交を第一線で担ってこられた岡崎久彦さんのご冥福をお祈り申し上げます。(むろ よしゆき)

            

2014年10月28日

◆英国の憂鬱、中共の憂鬱

平井 修一



1970年、イギリス生まれのジャーナリスト、コリン・ジョイス氏が「極右の初議席獲得を支えた地方住民の怒り」を書いている(NW10/21)。

                ・・・

ほとんどのイギリス人がそうであるように、僕も年に1〜2回ほどは海辺に遊びに行く。

そんな僕の「地元」ビーチ、(故郷エセックス州にある)クラクトンが今、偶然にもイギリス政界を揺るがす大激震地になっている。

以前に僕は、イギリスの海岸地帯が衰退していて、イギリス最貧地域のいくつかは海沿いの町にある、とブログに書いた。クラクトンは失業率も福祉依存も比較的高く、暴力犯罪も多い(刃物による事件が多いことで有名だ)。

その意味で、こうした海沿いの町の不満を抱える有権者たちの間から、政治を激変させるような急進的動きが持ち上がるのは不思議なことではない。だけどクラクトンの出来事に関して言えば、「怒れる少数派の不平不満だ」と簡単に片づけてしまうことはできなそうだ。

どういうことか説明しよう。クラクトンの選挙区には、保守党の国会議員が1人いた。でも今年、彼は議員辞職してイギリス独立党(UKIP)に鞍替えすることを発表。彼の辞職に伴い補欠選挙が行われ、新たにUKIP候補として立候補した彼が再選されたのだ。UKIPは近年、地方議会選挙や欧州議会選挙で躍進してはいたものの、イギリス議会で議席を獲得したのは初めてのことだった。

■移民やEUにうんざりする人々

UKIPは大方、極右の極小政党だとみられている。支持層には、怒りを抱えた白人男性が多い。彼らの怒りの矛先は、移民や権限を増すEU、社会保障に頼る貧困層や強欲な民間企業......と、ありとあらゆるものだ。そんなイメージは偏見に満ちているように聞こえるかもしれないが、もっともな部分もある。UKIPは、人々が現状にうんざりしているからこそ票を入れたくなる政党なのだ。

明らかにクラクトンの一件は、かなりの人々が既存の政治にうんざりしていることを示している。UKIPに投票した、あるいは投票するつもりだ、と不本意な様子で僕に打ち明ける友人や知り合いもたくさんいた。彼らは実のところUKIP政権など望んでいないが、抗議票を投じて自分たちの怒りを示したかったのだ。

イギリスの有権者が既存の政党を敬遠しだしたのは、議員の経費スキャンダルがあったことも影響している。でも有権者は、増え続ける移民や、無責任なのに強大な権力だけは握るEUに対しても、無力感を覚えている。これらはまさに、UKIPが攻撃の標的にしているものだ。

イギリス議会選挙は小選挙区制を採用していて、選挙区で最大の得票を得た候補が当選する仕組みだ。1位以外の候補者たちに合計65%の票が集まっていたとしても、トップの1人が当選することになる。つまり、保守党と労働党という2大政党の支配を破るのは、小政党にとって容易ではない。

■労働党政権復活に道

僕はUKIPがこの2大政党支配を打ち破る見込みがあるとは思わない。それでも、有権者を保守党から引き離し、弱体化させ、政治的議論に火を点けることができることを証明してみせた。

長年の間、保守党の支持基盤は最も不安定だとささやかれてきた。保守党党首のデービッド・キャメロン首相は、UKIP票の増加が労働党政権の復活に道を開くことになると、繰り返し警告している。

もしもUKIPが総選挙で保守党支持者の10人に1人の票でも獲得できれば、保守の票が割れ、労働党が勝利する確率がぐっと高まるからだ。

だが興味深いことに、クラクトンと同日にもう1つ他の地域で補欠選挙が行われ、こちらは労働党候補が議席を獲得した。2位のUKIP候補はほんの僅差にまで迫っていた。

UKIPは極小政党かもしれないが、彼らの主張は急速に「主流」になりつつあるようだ。(以上)

              ・・・

移民賛成、EU残留に賛成している(多分リベラルなのだろう)評論家のJanan Ganesh氏にとって、以上のような状況は堪えがたいようで、「英国に深刻な被害を及ぼしかねない愁苦主義 こんなに素晴らしい国なのに、なぜ不満だらけなのか?」と怒りの声をあげている(10/21日、英フィナンシャルタイムズ紙)。

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「静かな絶望の中で耐え忍ぶのがイングランド流だ」――。1973年にピンク・フロイドはこう歌った。ストイックな態度は当時の国民性であり、欧州の病人だった英国にはそれが必要だった。

現在、この国の否定的な態度には、静かなところなど何一つない。今日の英国を取り巻く雑音は、移住者や詳細不明の「エリート」、政治そのものに対する唸るような不満の声だ。

目下、選挙に関して世間を沸かせている英国独立党(UKIP)は、今の状況がひどく、一段と悪化しているという多くの人の見方を糧に伸長している。

フランスでは、2017年に(極右ルペン率いる)国民戦線(FN)の大統領が選出される可能性が少なからずある。ここ英国では、来年の総選挙で考えられる最も極端な結果は、その偏屈な気難しさが過激主義にはまだ至らないUKIPが議席をいくつか獲得することだ。

移住者は確かにやって来る。それも理由があってのことだ。英国は、来るに値する場所なのだ、云々。(以上)

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在日、朝日、中韓北に優しい人、一方でそれらを嫌う人。日本でも激しく対立している。両者はともに不寛容で、話し合いや歩み寄りが成立しないことは多くの国と同様だ。お互いに憎悪している。心の底では呪っており、殺したいと思っている。結局は選挙で決着をつけるのがルールになっている。血を流さない戦争だ。

選挙結果を受け入れない敗者はいるもので、たとえばタイでは国王が統帥権をもつ軍が出張ってきて暫定政権をつくり、とりあえず対立を抑える。一種の安全弁だ。

中共の場合、国政選挙、地方選挙もない。せいぜい町内会の選挙くらいで、それも中共が用意した候補者から選ぶのだから、選挙と言えるものではない。不満や怒りを鎮める選挙も安全弁もないから殺し合いになる。
香港人が自由民主の象徴である普通選挙を求めるのは、流血の争いになるのが嫌だからだ。自由民主を後退させたくないからだ。習近平は一国二制度を容認するしかないのではないか。それとも学生を虐殺するか。

英国の憂鬱は選挙で晴れる可能性はあるが、選挙や安全弁のない中共の憂鬱は死ぬまで晴れないことは確実だ。ポンコツ空母・遼寧のボイラーのように爆発するだろう。(2014/10/27)

◆壮大無駄、輸入ガスは輸送能力に問題

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 


<平成26年(2014)10月21日(火曜日)通巻第4368号<前日発行>  >


〜この壮大な無駄、輸入ガスは輸送能力に問題、予測の半分から20%
  大赤字の放漫経営と稀有壮大な計画のコスト度外視の結末は?〜


中国石油天然気集団(ペトロチャイナは、その子会社)は中国最大の国営メジャーである。

世界中に石油、ガスの鉱区を買収し、その破天荒な投資は天文学的金額となる。

しかも豪に於ける石炭鉱区経営の破綻に見られるように、思いつきの剛毅な投資は良いが、まるでコスト対効果を勘案しない、いや大風呂敷を広げることの好きな中国人らしいプロジェクトだった。

数字が出た。

ガスの輸入に関しては、鳴り物入りのプロジェクトが2つある。

第一は遠くトルクメニスタンからえんえんとウズベキスタン、カザフスタンの砂漠を横切り、新彊ウィグル自治区からパイプラインを合流させて上海へ運ぶ総延長6173キロに及ぶ「西油東輸」といわれる世紀のプロジェクトだ。

トルクメニスタンはガス埋蔵が7兆3000億立方メートルといわれ、従来はロシア向けだったが、中国が割り込み、2006年から稼働している。

トルクメニスタン国内188キロ、ウズベキスタン領内通過が525キロ、カザフスタンが1293キロと総延長2006キロでようやく新彊ウィグル自治区へ達する。

ここから上海まで分岐するラインと、廣西省南寧までのパイプラインは、じつに4167キロ。

第二はミャンマー沖合から南北銃弾する793キロのガスパイプラインで、雲南省へ運ぶ。さらに雲南省から貴州を経て廣西省へパイプラインは延びるので、総延長は2520キロである。

後者ミャンマーからのプロジェクトの現状を見てみよう。

2013年7月に、このパイプラインは完成し、ガス輸送が開始された。中国は過去1年間で18億7000」万立方メーターのガスを輸入し、6000万立方メーターを、「通過料」をしてミャンマーに供給した。

これは輸送能力全量のわずか20%でしかないことが判明した(アジアタイムズ、10月14日)。
 
中国の公式統計では2013年に4億900万立方を輸入したが、輸入価格は1立方あたり2・68元だった。雲南省での売価は3・36元から4・7元。輸送費に@3元かかる。つまり大赤字である。


▼まもなく「大風呂敷」のツケがまわってくる。

中央アジアはどうか。2013年と2014年上半期の18ヶ月間の統計で、415億立方メーターのガスを輸入し、360億元を支払った。

トルクメニスタンのガス輸送のキャパは550億立方と言われる。2013年通年で276億立方(415÷18x12)だから、半分しか輸入していないことになる。

コストを度外視しての、国家の威信をかけてのエネルギー政策は、ガス輸送パイプラインでも逆ざや、赤字分は国家が補填するほかに手はない。

かの風力発電がそうだった。

雨後の竹の子のように、たちまち中国全土に40万基の設置は国が後押しして、WTOに堂々と違反して、補助金を付けたからブームとなったが、実は3分の1が送電線に繋がっていなかった。

笑い話にもならない。

太陽光パネルも盛んに奨励され、メーカーが乱立した。

しかしこれもWTO違反の補助金があり、諸外国からの抗議で補助金打ち切りとなり、パネルメーカーの倒産が相次いだ。日本でも太陽光パネル発電による電力会社の購入コストは原発に比べて遙かに割高、採算に合わないことが分かっている。
 
大風呂敷のツケがまわってくる。


◆[産経]v[朴政権]の本質は

櫻井よし子



10月9日、産経新聞前ソウル支局長、加藤達也氏はソウル中央地検によって在宅起訴され、15日には出国禁止措置がさらに3カ月間延長された。この明らかな言論弾圧に、日本政府は「民主国家としてあるまじき行為」と強く非難した。

加藤氏は韓国のセウォル号が沈没した4月16日、幾多の命を奪った同事故について最終的な責任を負うべき最高指揮官、朴槿恵大統領の所在が7時間も不明だったことについて、記事を書いた。

現地有力紙などの報道を引用した記事の内容が朴大統領の名誉を毀損したというのだが、いかなる公人も7時間も所在不明となれば、あらゆる推測が飛び交うのは当然である。ちなみに日本の安倍晋三首相の動静は分刻みで発表されている。大事故発生当日に長時間所在不明などということは、民主主義国では通用しない。

加藤氏の初公判は11月13日となった。つまり、民主主義国では当然の報道をしたことによって裁判にかけられるのだ。これは報道の自由を脅かす言論弾圧以外の何物でもない。

「ウォールストリート・ジャーナル」をはじめとする欧米メディア、国境なき記者団、国連事務総長報道官ら、国際社会はすでに厳しい批判を発表した。韓国地元紙も「朝鮮日報」をはじめ、加藤氏の起訴は、かえって国の恥を国際社会に晒すとして、反対論を掲載した。

逆に韓国外務省報道官は10月14日の記者会見で「韓国はいかなる国よりも言論の自由をよりよく保障している」と語ったが、しらじらしいばかりだ。加藤氏の拘束や起訴が正しい措置だと信じているのは、韓国と自身の立場を見極めることのできない朴大統領くらいのものであろう。

だが、日本のメディアの同件の扱いも危うさを含んでいないか。同件は実は、報道の自由の問題を超えて、日韓関係、朝鮮半島の未来、さらには中国問題に行き着く深刻な要素を含んでいる。「産経対朴政権」の対立は「日本対朝鮮半島プラス中国」の対立である。

朴政権の加藤氏に対する措置について、韓国外務省はこれは日韓関係とは無関係だと言った。日韓関係の悪化故に、または歴史問題故にこのようなことが起きたのではないと言ったわけだ。

しかし、問題の本質はやはり日韓関係だ。反日のあまり、朴政権は加藤氏を起訴したが、朴大統領を待っているのは親北朝鮮勢力の強化と中国の支配の広がりである。報道に携わる言論人は本来、そこまで読み取って報ずるべき性格のニュースが加藤氏問題だと私は思う。

しかし、日本のメディア、とりわけ国民から視聴料を受けているNHK、その看板ニュース番組の「ニュースウオッチ9」はその点を見ているか。

実は私は過日、慰安婦と女子挺身隊を一体のものとして捏造記事を物した植村隆・朝日新聞元記者と、氏を雇用した札幌市の北星学園大学に、インターネット上で誹謗中傷、攻撃が行われていることでNHKの取材を受けた。

私の主張は先週の小欄に書いた通りだ。下調べとして私の話を聞いNHK社会部が同件をどの番組でどのように取り上げるのかは私の関知するところではない。

しかし、NHKは加藤氏が外国の官憲にすでに2カ月にわたって拘束され、さらに3カ月間拘束され続けること、記者として当然の公人に対する報道をしたことで起訴されたこと、加藤氏がこれから裁判を闘い続けなければならないことについてどう思うのか。

こうしたことを「ニュースウオッチ9」は伝えていない。キャスターの大越健介氏は他のニュース項目についてはコメントしても、加藤氏の件についてはしていない。

これでは何のためのニュース番組かと思う。国民のためのメディアといいながら、こんなメディアでしかあり得ない日本の未来こそ心配だ。

『週刊ダイヤモンド』 2014年10月25日号 新世紀の風をおこす オピニ
オン縦横無尽 1056

(情報採録:松本市 久保田 康文)

◆米国をスポーツの文化を通してみれば

前田 正晶



今回は思案していないで直ぐ書ける材料に取りかかることに。

私は以前から「アメリカ人との話題に窮したら、彼等の3大スポーツである野球、フットボール、バスケットボールの何れかに持っていけば必ず乗ってくるし、打ち解けた雰囲気になることを保証する」と言っていた。さらにこの三つに「アイスホッケー」を加えて四大スポーツと称することもある、念のため。

また「彼等はこの三大スポーツを学校教育で教えられているので、例えば我が国のなまじっかの野球ファンでは到底及ばないほどゲームに精通している」と書いた時に、アメリカ在住経験がおありの方から「子供たちの学校ではそういう体育の授業はなかった」とクレームを受けたこともあった。そういう地域か州もあるのだろうかと思うが。

私は幸いにして昭和24年(1949年)にたった一度甲子園の野球に出て、我々野球部以外の者たちも含めた大方の予想を裏切って優勝してしまった高校の出身であり、同じ組(今では「クラス」というカタカナ語しか残っていないようだが)に甲子園組が、後年の前高野連会長の脇村春夫君も含めて4人もいた。

お陰様で彼等の影響を受けだだけに止まらず校内大会用に指導も受け、それなりの野球通を以て任じていたほど知識はあった。それに野球は本業にサッカー次に熱中していた時期もあった。

W社に転じた1970年代後半には事業部が保有する King Dome のボックス席で初めてMLBの野球を見た時にはその質の高さと完備した球場の設備にも圧倒された。アメリカではここだけではなく、ワシントン大学の7万人収容のフットボール専用の Husky Stadium にも NCAA のフットボールを見に行く機会も与えられたし、サンフランシスコの Candle Stick Park でもフットボール観戦もさせて貰った。

そこで感心したことが幾つかあった。先ずはスタンドの勾配が急でフィールドとの距離が、我が国の有名なスタジアムの緩やかすぎる勾配の構造とは異なって、非常に近くて見やすい点だった。

どれほど急かと言えば、おかしな譬えであることを怖れずに書けば「迂闊に後ろを振り向けば、我が国の女性とは違って見えることを何とも思っていないらしい女性たちが大XXを開いて座っていると解って、目のやり場に困るほど」なのだ。

次なる特徴は目下、取り壊しにかかっていると聞く国立競技場のように、芝生にフィールド(ないしはピッチ)をその中央に設けてその回りに陸上競技のトラックを必ず付けてしまう万能型の設計がされていないことだ。

このトラックを付けてしまうと、それでなくとも緩やかな勾配のスタンドの上部の席からはサッカーやフットボールが遙か向こうのところで展開されるので、見にくい事夥しいのだ。アメリカでは幸いに地価も安いのでこういう経済的な?事はされていないのが好ましい。

第3は観衆の多くはそれぞれの競技のルールや試合運び等々に始まって、選手たちの上手さや特技などの精通しており、彼等の会話を聞いていれば我が国の誰の意向を帯して言っているのかと疑いたくなるようなお為ごかしの当たらず障らずの毒にも薬にもならぬ解説よりも、遙かに聞き所が多くて為になるのだ。

彼等は皆一様に阪神タイガースどころではない地元ティームの熱烈なファンだが、決して贔屓の引き倒し的な単純なファンではないとことが凄いと思わせてくれる。

これは我が国がバブル景気に沸き立ってアメリカの不動産を買いまくっていた頃のことだった。当方が得意になってフットボールの蘊蓄を傾けて観戦中の大学フットボールを批評していたところ、後ろの席から声がかかって「あんた日本人だろう。

フットボールを良く知っているのは解った。だが一言だけ言っておく。日本が幾ら景気が良いからと言って我々のフットボールまで買収するような真似をするな」と。その辺一帯の観衆に大受けだった。私はどんな顔をすれば良いのかと戸惑ってしまった。

最後に「これがアメリカか」と思わせられた Safeco Field の広ーい駐車場でのこと。私は車をいじらないので気にしたこともなかったが、2000年にこの新球場に元の上司と出かけた時のことだった。

未だ試合開始まで時間があったので駐車場は空いていた。彼はその後の予定があって場外に出やすい場所に停めた。すると、そこに料金徴収係がやってきて、「料金が高いがより球場に近いところが空いているがどうする」と尋ねた。元上司はこの場所で結構とばかりに数ドルを節約できたのだった。

我が国の競技場の駐車料金が如何なる体系に競って資されているかなどは知る由もないが、この Safeco Field の球場との遠近で料金を設定するやり方には「アメリカだな−」と痛感させられたものだった。


      

2014年10月27日

◆中共が“反日愛国者”に困惑

平井 修一



まあ嗤うしかない、香港の“反日愛国者”に中共が困惑しているというのだ。

「香港の尖閣防衛団体、幹部には反中活動家=「彼らは本当に愛国者なのか」と疑問の声―中国メディア」(Record China 9/19)から。

<9月18日、環球網は「釣魚島防衛活動家の正体は反中活動の急先鋒」と題した記事を掲載し、尖閣諸島に向けて抗議船を出港させるなどしている愛国者たちは、反共産党、反中国運動にも身を投じていると伝えた。以下はその内容。

9月15日、香港の民間団体「保釣(釣魚島防衛)行動委員会」が、中国の主権を主張するために釣魚島(尖閣諸島)に向けて抗議船を出港させたことが注目を集め、ネット上では「英雄だ!」「凱旋を待っている」といった声が上がっていた。

彼らは日本に挑む英雄として見られているが、本当に愛国の英雄なのだろうか。ネット上では「釣魚島防衛という活動は否定しないが、かつて国旗を燃やしたのもこの団体だ。彼らの動機は何なのか考えてみるべきでは?」といった疑問も出ている。

「保釣行動委員会」は1996年に設立され、現在は30人のメンバーが所属している。発起人は反共産党、反中の活動家で、幹部は過激派の民主活動家からなる。

彼らは自由、民主、人権といった「普遍的価値」を旗印に、中国をおとしめ、香港の独立や体制の転換を目指している。われわれは、彼らの愛国が誠実なものだという幻想を抱いてはならない。

もちろん、民間の釣魚島防衛活動がある面でプラスの意義を持つことを否定はしないが、海警の船が巡航するなどして、国がすでに介入しており、もはや彼らの出る幕ではない。今回の活動にしても、情勢を激化させる以外の意味はない。

2012年には彼らが釣魚島に上陸したために日本側に拘束され、日本から「管轄権」を見せつけられるに至った。彼らは同じことを繰り返そうとしているのだ。うわべの現象に惑わされず、愛国には熱意と理性とが必要であることを理解するべきであろう>(以上)

習近平は11月のAPECを無難に乗り越えたいだろうが、難問山積だ。保釣行動委員会の暴走は些事としても、現在の香港で盛り上がっている民主派の傘革命、世界に対中警戒心を募らせるような軍の強気の言動、独裁を正当化してきた経済も失速しつつあるし、暴動やテロは日常茶飯事だ。子分の北朝鮮も離反した。ハエ叩き、虎退治も大反発を買っている。

習は毛沢東気取りで大人を演じているが、あちこちで火の手が上がっている。前時代的な一党独裁封建国家の矛盾が一気に噴き出したようだ。多くの国から愛想を尽かされ、今や味方は韓国だけ。異形の大国も最終章に入った。(2014/10/15)