2014年05月19日

◆「核」が日中開戦を抑止するS

平井 修一


武藤貴也衆議院議員(自民)が「わが国は核武装するしかない」と主張している(月刊日本4/22)。

武藤貴也(むとうたかや)議員は昭和54(1979)年5月25日、北海道釧路市生まれ。34歳という若さだ。東京外国語大学卒、京都大学大学院修了(専門は外交・安全保障・国際法)。

平成21(2009)年「全国公募」で自民党滋賀県第四選挙区支部長に選ばれ、平成24(2012)年衆院総選挙で初当選。外務委員会・安全保障委員会に所属している。以下、インタビュー記事の一部を紹介する。
・・・

──日米同盟に依存した防衛政策について、どう考えていますか。

武藤 いざとなったら、アメリカは日本を守らないと思っています。たとえ小規模な局地戦争でも一度戦端が開かれれば、戦争はエスカレートしていく可能性があります。大規模な戦争になれば、最後は核の使用にまで発展してしまうかもしれません。だから核武装国家同士は、戦争できないのです。

いま中国は、尖閣諸島周辺で領海侵犯を繰り返しています。何のためにそんなことを繰り返しているのか。既成事実を積み重ねているのです。「尖閣に日本の施政権が及んでいない」という状況を作ろうとしているのです。

日米安保条約第5条発動の要件は「施政の下にある領域における武力攻撃」と定められています。尖閣について、アメリカは「領有権については特定の立場をとらないが、日本は実効的な施政権を維持している」との立場をとってはいたわけですが、中国による領海侵犯の積み重ねによって、「尖閣に日本の実効的な施政権は及んでいない」とアメリカが解釈する恐れがあるということです。

日本政府は「力による現状変更」は認めないと主張していますが、中国は力ではなく、少しずつゆっくりと蝕み、実質的に現状変更を進めているのです。度重なる警告にもかかわらず領海侵犯してきたら、わが国は実力でそれを排除すべきなのです。

──しかし、尖閣で紛争になれば、日米安保は発動されないかもしれない。しかも、核保有をしている中国と単独で戦争することは難しい。

武藤 だからこそ、日本は自力で国を守れるように自主核武装を急ぐべきなのです。日本の核武装反対論は、論理ではなく感情的なものです。かつて広島、長崎に原爆を落とされた国として核兵器を許さないという心情的レベルで反核運動が展開されてきたのです。

しかし「中国の台頭、アメリカの衰退」という国際情勢の変化に対応して、いまこそ日本の核武装について、政治家が冷静な議論を開始する必要があると思っています。

核武装のコストについては様々な試算がありますが、私は安上がりな兵器だと考えています。何より、核の抑止力によって戦争を抑止することができます。核武装国家同士は戦争できないからです。

──ところが、核武装についての議論すら許されてきませんでした。

武藤 小渕内閣時代の1999年10月に防衛政務次官に就任した西村眞悟氏は「核武装の是非について国会で議論しよう」と述べて、辞任に追い込まれました。中川昭一氏も非核三原則見直し論議や核武装論議を提起しましたが、誰も彼に同調しようとしませんでした。

──親米保守派は、日本の軍事力強化を唱えても、日本の核武装には反対しています。

武藤 冷戦時代、特にアメリカがスーパーパワーだった時代には、日米同盟に依存するという親米保守派の論理には説得力がありました。しかし、もはやその時代は終わりました。にもかかわらず、優秀なアングロサクソンの傘下に入っていれば間違いないと言い続けることは、もはや論理ではなく信仰です。

──アメリカが研究用に提供した、東海村の「日本原子力研究開発機構」の高速炉臨界実験装置(FCA)で使用されている高濃縮ウランと分離プルトニウムを返還するようアメリカは要求し、日本政府は核セキュリティサミットでその処分に合意しました。単純計算で核兵器40〜50発分とも報じられています。これは日本の核武装への牽制にも見えます。

武藤 そうだと思いますね。オバマ政権は日本の核武装を警戒しています。だからこそ、アメリカは日本に強く返還を要求してきたのです。看過できないのは、アメリカに合わせて、中国が「日本国内に兵器転用可能な核物質が大量に存在することは、核不拡散に対するリスクだ」としきりに批判したことです。米中が連携して日本の核武装阻止に動いているとしか見えません。

FCAの核物質を全量撤去し処分することを表明した日米共同声明について、オバマ大統領は、このサミット全体における最大の成果だと称えましたが、非常に情けない話です。私は、今回の返還は、成果どころか日本の国益を損ねたと考えています。

この問題について文部科学省に尋ねたところ、文科省としては返還したくないという考え方でした。にもかかわらず返還が決まった。その背景にはアメリカからの強い圧力があったと見るべきです。また、外務省にも聞きました。彼らは「中国が日本を批判してくる材料をつぶせます」といった言い方をするのです。呆れてしまいました。(以上)
・・・

最後の話は、以前にも紹介したが、3/24の核サミットで安倍晋三が研究用に所持していた核兵器転用可能なプルトニウム(331キログラム)と高濃縮ウランを米国に返還するという話。中国が「核不拡散に対するリスク」と批判していることも念頭に「利用目的のないプルトニウムは持たない」とのことで返還するそうだ。

当時、小生は「安倍がまたへたったか」とうんざりしていたら、NHKが「これではまったく不十分だ」と、こう抗議している。

<世界中で、核兵器に転用できる物質がテロリストなどに盗まれる懸念が高まっているなかで、アメリカは世界各地に広がった核物質の回収を進めていて、日本としても具体的な対応を迫られているという現状があります。

また日本は、研究用とは別に原子力発電所の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを、国内と海外に合わせておよそ44トン保有しています。IAEA=国際原子力機関は、プルトニウムが8キロあれば核爆弾が製造できるとしていて、日本が保有するプルトニウムは核爆弾およそ5500発分に匹敵します>(3/26)

まだ5500発分はあるから、日本の核武装は可能だとNHKが教えてくれた。たまにはいいことを言うから再掲した。(2014/5/18)

◆5・15も2・26も知らない

渡部 亮次郎


5・15事件(ご-いち-ご じけん)は、1932(昭和7)年5月15日に起きた大日本帝国「海軍」の青年将校を中心とする反乱事件。武装した海軍の青年将校 たちが首相官邸に乱入し、犬養毅首相を暗殺した。

筆者の生まれる4年前の出来事だから、せめて「ウィキペディア」に頼らざるを得ない。

5・15といい2・26事件といい、いわば日本軍部が軍事強国を目指し、政党政治を否定し手起こした事件といわざるを得ない。首相の殺害には失敗した2・26事件では首謀者や指導者は銃殺されたが、先立つ5・15事件では精々禁固刑でしかなかった。

このため2・26の青年将校たちは甘く見て事件を起こした。政界が無力だったという論もあるかもしれないが、武器を持った軍に空手の政治家が立ち向かえるわけが無い。

いずれにしろ、軍部の独走を許した為に日本は滅亡羽状態となった。経済は復興し、日本再建がなったように評価する向きがあるが、それは勘違い。私の判定は「精神的に絶滅」したのである。

当時は1929(昭和4年)年の世界恐慌に端を発した大不況、企業倒産が相次ぎ、社会不安が増していた。「大学は出たけれど」という映画が作られたほどの不況・就職難の時代だった。

1931(昭和6)年には関東軍の一部が満洲事変を引き起こしたが、政府はこれを収拾できず、かえって引きずられる形だった。

犬養政権は金輸出再禁止などの不況対策を行うことを公約に1932(昭和7)年2月の総選挙で大勝をおさめたが、一方で満洲事変を黙認し、陸軍との関係も悪くなかった。

しかし、1930(昭和5)年ロンドン海軍軍縮条約を締結した前総理若槻禮次郎に対し不満を持っていた海軍将校は、若槻襲撃の機会を狙っていた。

ところが、立憲民政党(民政党)は大敗、若槻内閣は退陣を余儀なくされた。

これで事なきを得たかに思われたがそうではなかった。計画の中心人物だった藤井斉が「後を頼む」と遺言を残して中国で戦死し、この遺言を知った仲間が事件を起こすことになる。

この事件の計画立案・現場指揮をしたのは海軍中尉・古賀清志で、死亡した藤井斉とは同志的な関係を持っていた。事件は血盟団事件につづく昭和維新の第2弾として決行された。

古賀は昭和維新を唱える海軍青年将校たちを取りまとめるだけでなく、大川周明らから資金と拳銃を引き出した。農本主義者・橘孝三郎を口説いて、主宰する愛郷塾の塾生たちを農民決死隊として組織させた。

時期尚早と言う陸軍側の西田税予備役少尉を繰りかえし説得して、後藤映範ら11名の陸軍士官候補生を引き込んだ。

3月31日、古賀と中村義雄海軍中尉は土浦の下宿で落ち合い、第一次実行計画を策定した。計画は二転三転した後、5月13日、土浦の山水閣で最終の計画が決定した。

具体的な計画としては、参加者を4組に分け、5月15日午後5時30分を期して行動を開始、

第一段として、海軍青年将校率いる第一組は首相官邸を、第二組は内大臣官邸を、第三組は立憲政友会本部を襲撃する。

つづいて昭和維新に共鳴する大学生2人(第四組)が三菱銀行に爆弾を投げる。

第二段として、第四組を除く他の3組は合流して警視庁を襲撃する。

これとは別に農民決死隊を別働隊とし、午後7時頃の日没を期して東京近辺に電力を供給する変電所数ヶ所を襲撃し、東京を暗黒化する。

加えて時期尚早だと反対する西田税を計画実行を妨害するものとして、この機会に暗殺する。

とし、これによって東京を混乱させて戒厳令を施行せざるを得ない状況に陥れ、その間に軍閥内閣を樹立して国家改造を行う、というものであった。

5月15日は日曜日で、犬養は終日官邸にいた。

第一組9人は、三上卓海軍中尉以下5人を表門組、山岸宏海軍中尉以下4人を裏門組として2台の車に分乗して首相官邸に向かい、午後5時27分ごろ官邸に侵入、警備の警察官を銃撃し重傷を負わせた(1名が5月26日に死亡す
る)。

三上は食堂で犬養を発見すると、ただちに拳銃を犬養に向け引き金を引いたが、たまたま弾が入っていなかったため発射されず、犬養に制止された。

そして犬養毅自らに応接室に案内され、そこで犬養の考えやこれからの日本の在り方などを聞かされようとしていた。

ところが、裏から突入した黒岩隊が応接室を探し当てて黒岩が犬養の腹部を銃撃、次いで三上が頭部を銃撃し、犬養に重傷を負わせた。襲撃者らはすぐに去った。

それでも犬養はしばらく息があり、すぐに駆け付けた女中のテルに「今の若い者をもう一度呼んで来い、よく話して聞かせる」と強い口調で語ったと言うが、次第に衰弱し、深夜になって死亡した。

首相官邸以外にも、内大臣官邸、立憲政友会本部、警視庁、変電所、三菱銀行などが襲撃されたが、被害は軽微であった。

6月15日、資金と拳銃を提供したとして大川周明が検挙された。7月24日、橘孝三郎がハルビンの憲兵隊に自首して逮捕された。9月18日、拳銃を提供したとして本間憲一郎が検挙され、11月5日には頭山秀三が検挙された。

この事件によりこの後斎藤實、岡田啓介という軍人内閣が成立し、加藤高明内閣以来続いた政党内閣の慣例(憲政の常道)を破る端緒となった。

尤も実態は両内閣共に民政党寄りの内閣であり、なお代議士の入閣も多かった。民政党内閣に不満を持った将校らが政友会の総裁を暗殺した結果、民政党寄りの内閣が誕生するという皮肉な結果になった。

また、犬養の死が満洲国承認問題に影響を与えたという指摘もある。

事件の前日にはイギリスの喜劇俳優のチャールズ・チャップリンが来日し、事件当日に犬養と面会する予定であった。チャップリンが思いつきで相撲観戦に出掛けた為難を逃れたが、「日本に退廃文化を流した元凶」として、首謀者の間でチャップリンの暗殺が画策されていた。

裁判の結果。

首相官邸襲撃隊 三上卓 - 海軍中尉で「妙高」乗組。反乱罪で有罪(禁錮15年)。昭和13年に出所後、右翼活動家となり、三無事件に関与。

山岸宏 - 海軍中尉。禁固10年

村山格之 - 海軍少尉。禁固10年

黒岩勇 - 予備役海軍少尉。反乱罪で有罪(禁錮13年)

野村三郎 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

後藤映範 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

篠原市之助 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

石関栄 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

八木春男 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

内大臣官邸襲撃隊

古賀清志 - 海軍中尉。反乱罪で有罪(禁錮15年)

杉田善一郎 - 海軍少尉。禁固10年

坂元兼一 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

菅勤 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

西川武敏 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

池松武志 - 元陸軍士官学校本科生。禁固4年

立憲政友会本部襲撃隊

中村義雄 - 海軍中尉。禁固10年

中島忠秋 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

金清豊 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

吉原政巳 - 陸軍士官学校本科生。禁固4年

民間人

橘孝三郎 - 「愛郷塾」主宰。刑法犯(爆発物取締罰則違反,殺人及殺人未遂)で有罪(無期懲役)。昭和15年に出所

橘孝三郎(たちばな こうざぶろう、1893年(明治26年)3月18日 ‐ 1974年(昭和49年)3月30日)は日本の政治運動家、農本主義思想家。農本ファシストであり、超国家主義者でもあった。ジャーナリストの立花隆は、孝三郎の従兄弟の子にあたる。(ウイキペディア)

大川周明 - 反乱罪で有罪(禁錮5年)

本間憲一郎 - 「柴山塾」主宰。禁固4年

頭山秀三 - 玄洋社社員。頭山満の三男.禁固3年

反乱予備罪

伊東亀城 - 海軍少尉。禁固2年、執行猶予5年
大庭春雄 - 海軍少尉。禁固2年、執行猶予5年
林正義 - 海軍中尉。禁固2年、執行猶予5年
塚野道雄 - 海軍大尉。 禁固1年、執行猶予2年

2014年05月18日

◆そして中国の友人は誰もいなくなった

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
 

<平成26(2014)年5月16日(金曜日)肆 通巻第4236号> 

 〜「そして中国の友人は誰もいなくなった」
    ワシントンタイムズのコラムでマイルズ・ユー氏〜

中国と国境を接する14の国々の中で、今やロシアは猜疑心に溢れ、あの北朝鮮ですら信頼は希薄化し、かつての朋友ミャンマーは過去2年、口も利かない存在となった。

ベトナム戦争中、弟分だったベトナムは公然と反旗を翻し、おとなしかったフィリピンは中国漁船の拿捕に踏み切り、アセアンで中国の代理人だったカンボジアも、先般はアセアン会議の中国非難の共同声明に反対しなかった。

北京が日本を攻撃すればするほどに世界に日本の友が増えて、いまやアジアのみならず、世界で中国は孤立を深めた。

こういう趣旨のコラムが米国の有力紙に現れた。

「中国の友人は誰もいなくなった」とワシントンタイムズのコラムニスと、マイルズ・ユー氏が書いた(5月15日付け)。

この四面楚歌という客観的情勢を自己認識できない中国は「すべての問題は外国が仕掛けてきた。中国に責任はない」と言い張り、世界中に日本が悪いと悪宣伝を振りまいてきたが、「世界のどの国も戦後日本が平和を志向し、どの国とももめ事を力で解決したことがないことを知っている。古い話を持ち出しても、世界は相手にしていない」(同ワシントンタイムズのコラム)。

たしかにベトナムの反中抗議行動は一部が暴徒化したが、ベトナム国会常任委員会は直ちに遺憾の意を表明し、「ベトナムに進出した外国企業の安全確保のために、あらゆる努力をする」と決議した。

◆偏向マスコミは始末に負えない

前田 正晶


集団的自衛権の行使は国民を戦場に送るようなもの:吉永みち子

まさに「出ました」だった。これは17日朝のTBS「あさちゃん!サタデー」のエース的(札付きの)ゲスト・吉永みち子の発言である。毎日新聞の熱心な読者らしい。

安倍総理の記者会見を聞いてそう 解釈する人は少数派だと思っていたが、この革新的評論家は総理の発言の 裏に秘められた危険性を斯くの如くに見事に読み取ったのだろう。恐ろし いことは、罪なきいくらかの国民の方は「そうだったのか」と納得してしまうことだ。

産経では産経抄氏も認めるようにこの集団的自衛権の解釈を巡っては、同紙と朝日・毎日では180度の違いがある。朝日の発行部数未だに公称通りに800万部もあるのだったならば、大雑把な計算では国民の6%が吉永的解釈をしてしまうことになる。

一方の産経では17日に、古森義久のコラムで「米国にとって尖閣の防衛はまさに集団的自衛権の行使となる。米国にはその行使を求めその恩恵を喜びながら、自国の同じ権利の行使を罪悪のように拒否するのは、欲張りの子供のよう」と言っているし、元スタンフォード大学研究員・ベン・セルフ氏は「全世界の主権国家がみな行使できる権利を日本だけには許さないということは国際社会のモンスターと見なす」と述べたとある。

全てのコインには両面があることだし、ここには言論の自由が保障されている我が国の有り難さが十二分に表れているのだ。

しかし、狡猾な連中はこの自由を悪用して新聞記事を書きテレビで発言させるのだ。そこに着目した反日的テレビ局は吉永を重用して言いたいことを彼女の口を借りて言っているのだから、始末が悪い。

 

◆「核」が日中開戦を抑止するR

平井 修一


中共の夢は「尖閣・沖縄占領、西太平洋制覇」である。国際地政学研究所上席研究員・奥山真司氏がジェームス・ホームズ米海軍大学教授の「中国に沖縄取られたら」論の要約を紹介している。以下はその概要。
                ・・・

4月6日に東京で行ったスピーチの中で、チャック・ヘーゲル国防長官は結構あからさまに中国の尖閣に対する侵略的な行動について触れている。

曰く、国家というものは「強制力、強要、そして脅しなどによって、国境を書き換えたり領土保全を破ったり国家の主権を侵害してはらない」ということであり、これは「太平洋の小さな島であろうが、ヨーロッパの大きな国家であろうと関係ない」というのだ。

その2日後に、ヘーゲル長官の相手となる中国の常万全国防相はそれに反論して、「中国は尖閣について議論の余地のない主権」を持っていると述べ、同時に「中国軍は招集がかかればすぐにいかなる戦いにも勝つことができる」と言っている。

北京政府の尖閣に対する立場は明確だ。ところが尖閣は食後の「デザート」なのだろうか? それとも「前菜」なのだろうか? もし中国軍が尖閣を占拠したら、そこから近くの琉球諸島まで手を伸ばすだろうか?

これは別に荒唐無稽な話ではない。日本の戦略家たちは、この琉球諸島にとっての最悪のシナリオをいかに阻止するのかに頭を悩ませている。

これについてはアメリカも心配すべきであろう。琉球諸島は尖閣諸島から東へ170キロほどしか離れていないからである。琉球諸島には150万人の日本人が住んでいるだけでなく、アメリカの海兵隊と空軍の基地が東シナ海ににらみを効かせている場所だからだ。

中国が琉球諸島を占拠すれば、アメリカの東アジアにおける戦略的ポジションに亀裂が生じることになり、日本の北にある在日米軍基地と、はるか西のバーレーンまでを引き離して空白地帯を作ってしまうことになる。

また、少なくとも米軍の艦船と航空機は、中国が占拠している島々や水域、そして空域などを迂回しなければならなくなり、これには長距離移動にこれまで以上にコストがかかることを意味することになる。

島嶼戦というのは今日の時代にとっては時代遅れに見えるかもしれないが、中国にとっては琉球諸島のいくつか、もしくはすべてを獲得するのは、戦略的にも理にかなっている。

現在、日米両軍は東シナ海を西太平洋から包囲することができるのであり、この地域を通行する艦船や航空機を攻撃できるような兵器を琉球諸島に備えることによって、中国の艦船がこの海域に出入りするのを阻止できる状態にある。

ところが近海での人民解放軍の攻勢によって、西太平洋への中国の軍艦や商船にとってのアクセスは確保されることになり、この致命的な海域を遮断しようとする日米側の動きを尻込みさせることになるのだ。

また、琉球諸島の征服には利益もある。琉球諸島に人民解放軍が海・空・ミサイル部隊を置くことができれば、中国は東シナ海へのプレゼンスを突出させることができるのだ。

日本の南西方面にある部隊は、アジアの沿岸地域における南北方向の動きや、西太平洋深くまでの動きを脅かすことができる。(東シナ海進出により得られる)海洋のコントロール、つまり海上交通と航空ルートを閉鎖する能力は、北京政府に政治的影響力を授けることになる。

もし人民解放軍が沖縄をコントロールできれば、これはさらに米空軍と海兵隊を撤退させることになり、アジアにおけるアメリカの戦略ポジションを低下させることになる。

もちろんこれは中国にとってかなりリスクのある動きとなる。沖縄の米空軍は1万8000人おり、中国が沖縄をとろうとすれば、これは多くのアメリカ人の命が犠牲になることを意味するため、全面戦争にならざるを得ない。

それでも北京政府は迅速かつ強烈な打撃を与えることによって、ワシントン政府に既成事実を突きつけることを計算に入れているかもしれないのだ。

沖縄が中国の手に落ちれば、それを取り返す義務がアメリカに生じることになるのだが、これは不愉快な展開である。中国側はアメリカのリーダーたちがそこまでして取り返したいとは思わないと信じて賭けに出るかもしれない。

そして愛国的な中国人たちにとって重要なのは、琉球諸島での動きは東京政府に対して一泡吹かせることにもなる、という点だ。また、これによって「17世紀から19世紀後半まで帝国主義的な日本が琉球を占領した」という彼らが「歴史上の不正行為」だと考えることを正すチャンスが訪れるかもしれないのだ。

また、これが成功すれば、アジアの序列における中国のトップへの復帰を宣言することにもなる。しかもこれほど目覚ましいやり方はないのだ。

簡潔にいえば、琉球諸島の奪取は、中国側にとって「非常に大きなリターンがあり、西太平洋におけるアメリカの支配状態の終焉の到来を早めることになるマイナーな作戦」と見られる可能性があるということだ。(以上)
               ・・・

フォーリンアフェアーズリポート2014年5月号にローレンス・フリードマン・キングスカレッジ教授が「地政学的戦略リスクを検証する」と題してこう書いている。

「この一年というもの、人々は大国間紛争が起きるリスク、それも、これまでのように必ずしもヨーロッパではなく、1930年代のようにアジアで紛争が起きる可能性を真剣に考えるようになった。大国間紛争については、日本と中国の対立ゆえにアジアで大国間紛争が起きる可能性がもっとも高いと私は考えている」

中共殲滅、支那解放の大義のために核武装を! 自由、民主、人権、法治の旗の下、万国の有志諸君、団結せよ!(2014/5/17)
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2014年05月17日

◆反日は、特ア3ヵ国だけだ

池田 元彦


ASEAN7ヵ国における対日世論調査結果が外務省から3月末に公表されている。7ヵ国とは、インドネシア,シンガポール,タイ,フィリピン,ベトナム,マレーシア,ミャンマーであり、残りのブルネイ,カンボジア,ラオスは今回の対象に入っていない。


各国18歳以上の年齢性別・学歴・職業を勘案し各国300名以上が対象だ。総数の96%が日本は重要(或はどちらかと言えば重要)と回答、最も信頼出来る国も日本が第1位を占めた。(33%)。米国は16%、中国5%、韓国2%であった。ASEANの日本重視は本物だ。
  

重要なパートナーも日本は65%でトップ。中国、米国が続く。日本の国際貢献は92%が支持。日本の積極的平和主義下の安全保障政策も90%が支持する。何時も枕詞でアジア諸国が反対と騒ぐ中韓の主張は崩れる。ASEANの日本の安全保障政策支持は圧倒的なのだ。


勿論、各国には温度差がある。フィリピンとシンガポールは、最も信頼できる国を米国とした。重要なパートナーもシンガポールは中国、ミャンマーは米国を選んだ。因みに中国がよく非難するASEAN国は、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インドネシアだ。


科学技術、貿易投資、経済協力、積極的役割遂行、ASEAN進出には7ヵ国全部が日本に期待大だ。但し、テロ対策協力、軍事的プレゼンスは全体的に期待されていない。しかし、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りは、7ヵ国平均で81%の支持があった。


2002年(ミャンマーを除く6ヵ国)、2008年(7ヵ国)の同様の調査がある。前回迄質問があった大戦中の日本の悪い面には、4ヵ国は80%以上が(今は)何とも思わないと回答。低めのフィリピン、マレーシア、シンガポールでさえも70%以上が同様の回答だ。


日本の積極的関与、即ち経済投資、貿易、科学技術、文化等々での交流、更には安全保障政策、常任理事国入りも高支持率で評価している。高い評価は、就任1年間でASEAN全10ヶ国を歴訪し、通貨スワップ協定締結・拡充も達成した安倍首相の貢献も大きい。


一方で東アジアでは、日本との通貨スワップ協定を延長せず、捏造慰安婦を米国等に吹聴し親中共にシフトした反日韓国や、歴史時代から近隣諸国の迷惑を考えず、国際法を無視し領土拡張にいそしみ、軍事力背景として無法な制裁や近隣諸国を脅かす中共がいる。


加えて無法に拉致誘拐した人質を盾に、裏金を毟り取ろうとする、前時代的末期症状の独裁国家北朝鮮がいる。ロシア、中共、北朝鮮の核保有国に囲まれ、同盟国米国も核あり日本のみ核がない。韓国は北朝鮮の核のタナボタで、捕らぬ狸の皮算用を決込んでいる。


尖閣は安保対象と言明したが、日本領土だと言わない米国の長期的衰退は避けられない。軍事予算もこのままでは減衰一方だ。為すべきは、権利はあるが使えないと言う法匪(阿比留記者の比喩はパリサイ人)を排し、集団的自衛権を先ず早期に解釈変更することだ。


ASEAN諸国の強い信頼と支持の下、ロシアとも是々非々の協力推進をし、中共は孤立させればいい。韓国は反日政策宣伝を改めない限り、一切相手にしないことだ。


開催が危ぶまれる2018年平昌冬季五輪に、会場貸与や資金援助も恥知らずに要求することが目に浮かぶが、日本は、サッカーW杯時の阿保な善人を、2度と演じてはならない。

◆迷信にすがる共産党幹部

石  平


先月29日、中国四川省共産党委員会の李春城前副書記が汚職で摘発され党籍を剥奪されたニュースは全国で大々的に報じられた。今のご時世、高官1人が汚職で摘発された程度のことは別に驚きでも何でもないが、メディアが興味津々なのは、公表された数々の悪行の中に、「権限を乱用して迷信活動を行った」との項目があったことだ。

李氏は四川省の党副書記在任中、親の墓を省内の名所・都江堰に移した際に1千万元(約1億6千万円)を使って風水師を招き「道場(道教的祈祷(きとう)式)」を行わせたことが「迷信活動」とされた。一度の法事のためにこれだけの大金を注ぎ込んだのだから驚きだ。

もちろん、親のために「道場」を催したこと自体は汚職にはならない。彼の場合、共産党の幹部としてそれをやったことがおとがめの理由となった。建前上、共産主義を唯一の信仰とする共産党は、党員幹部の「迷信活
動」を禁じているからだ。

しかし、建前とは裏腹に今は中国共産党の幹部こそが“迷信深い”人たちとなっているのである。

たとえば山東省泰安市共産党の胡建学元書記は、高名な占い師に「橋を造れば運が回ってきて昇進できる」といわれると、市の公共プロジェクトとして無用の鉄橋を造らせた。山西省交口県の房吉華元党書記は風水師に党委員会ビルの風水を見てもらって「交口県地理風水報告書」まで作らせ、ビルの大改造工事を行っている。

汚職で摘発された広東省韶関市の叶樹養元公安局長は、公私問わず、何かを決めるときに占い師に伺いを立てるのが長年の習慣となっており、凶悪殺人犯の行方を追うときでも占い師の教えを請うた。

風水や占いなどだけでなく、仏さままで彼ら汚職幹部がすがる対象となる。内モンゴル自治区赤峰市の徐国元元市長は賄賂を取るのが好きだが、賄賂金が入ってくる度にまずそれを家の仏壇の下に入れて、夫婦で線香を
立てて拝むのが日課だったという。

黒竜江省政治協商会議の韓桂芝元主席の場合、自らの汚職容疑が取り調べられている最中、家に安置された仏像を拝みながら、「仏さまよ、なぜこの私を加護してくれないのか」と泣きついたと報じられている。

このように、今の共産党幹部の多く、とりわけ汚職幹部の多くは自らの昇進・出世のために風水や占いに助けを求めたり、仏さまを引っ張り出して汚職の「ご加護」をしてもらったりして、私利私欲のために迷信にも宗教にも何にでもしがみつくありさまである。

人民日報社運営のニュースサイトの人民網がこの問題を取り上げ、「迷信や宗教に心を奪われた党員幹部は全国に大勢いる」と嘆いたことから見ても、この現象はかなりの広がりをもっていることが分かる。

かつて毛沢東時代、「無神論」が党の信条とされていた中、神仏を何とも思わない幹部たちは悪行でも何でも平気で行ってきた。共産主義のイデオロギーが完全に崩壊したいま、彼ら共産党幹部自身が迷信や神仏にすがろうとしている。

しかし、それはけっして彼らの「改心」を意味するものではない。彼らはただ、悪事を働く自分たちの「救い」として迷信や宗教を道具に使っているだけだ。神仏を信じようが信じまいが、この悪党集団のやっていることはいつも同じである。

その一方、現世利益を約束しないキリスト教に精神的救いを求めている中国の民衆は既に1億を超えており、民心が共産党政権からますます離れていることが分かる。

いずれ、独裁政権が中国の大地から消え去ったとき、中国人民に本当の救いがやってくるであろう。
                ◇

【プロフィル】石平

せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を
得。産経ニュース【石平のChina Watch】 2014.5.15



◆大久保嘉人、W杯日本代表!

馬場 伯明


大久保嘉人(31歳)がW杯日本代表に選ばれた。おめでとう。長崎県島原半島・国見高校出身、高校時代からふるさとの選手として応援してきた(生まれは福岡県京都郡苅田町、国見中へ転校)。

日本代表の最後のプレーが2012/2でありマスコミは「サプライズ選出!」と報じた。ザッケローニ監督は、Jリーグで大活躍する大久保を無視してきた後ろめたさからか、記者会見では「奇妙な言い訳」をした。

「大久保の能力を理解した上で、他の(若い)選手を招集して成長させる狙いがあった」と。しかし、それは屁理屈である。他の選手と大久保との連携プレーをこの短期間でどう完成させるのか。緊急の課題である。

ふるさとの人たちは大久保を応援する。「がむしゃらで負けず嫌いが彼の魅力。W杯で、試合に出て、(ぜひ)点を取ってほしい。(Vファーレン・松橋章太・元日本代表・国見高サッカー部同級生のチームメーイト)」。

「サプライズと言われたが選ばれると思っていた。(代表)メンバーに彼のような動物的感覚をもった選手はいない。点を取りに行くには絶対に必要になる(小嶺忠敏・元国見高サッカー部総監督・長崎総合科学大特任教授)」。

前田正晶氏が選手選考について、本誌にサッカーの競技経験者の立場から「論評」されている。私は専門家ではないので他の選手についての言は控える。大久保が自分の特技を発揮し活躍してほしいと願うだけである。

大久保には顕著に優れている点がある。(1)DFの裏への巧妙で速い跳び出し。(2)強いミドルシュート。(3)左右の足での強いシュート。(4)そして、何よりも常に「攻撃的」で「点(GOAL)を取る」能力と意志だ。

大久保は、国内のJリーグでは2013年に26GOALで得点王、2014年は8GOALをあげトップを走る。絶好調なのだ。かつて、相手のラフプレーに頭に来て報復し警告を受ける悪癖!があったが、今は大人になった。

ひと昔前の思い出を披露する。2000/1第79回全国高校サッカー選手権大会では、国立球場で国見高校を応援、大久保が大活躍し優勝した。2003/1第82回大会も国見高は平山相太を擁し優勝。関東島原半島会が祝賀会を主催、小嶺監督他選手と応援団らが150人集まり気勢をあげた。

私は色紙を用意し(応援に来た)大久保(セレッソ大阪21歳)と平山(18歳)にサインを書かせた。「大選手になりこのサインの価値を上げてくれ。ずっと持っている!」と2人を励ました。

徳永悠平(FC東京・元日本代表)、徳重健太(ヴィッセル神戸)、また、高木琢也(J2:Vファーレン長崎監督)もいた。昨日のことのようだ。

ところで、ブラジルW杯。日本代表は結果を残せるのだろうか。マスコミ等に煽動され多くの国民が「日本は強い!ベスト8だ。優勝だ!」などと、勘違いをしているように思える。

C組の全対戦国が世界ランキングで日本の上位にいる。コロンビア5位、ギリシャ10位、コートジボアール21位、そして日本は47位だ。簡単には勝てない。世界の常識では日本は予選敗退の一番手なのである。

ザッケローニ監督が一番わかっている。ベスト8などの目標達成の契約はなく報酬にも入っていない。MUST(義務)はW杯への日本の出場であり50%は達成した。残る50%のWANTがチーム力の向上である。

何が言いたいのか。南アで岡武史監督や選手は守りに徹しベスト16を得た。一方、ザッケローニ監督はベスト16や8は背負っていない。勝敗度外視の「攻撃的なサッカー」を断行するのではないか。「日本は47位相応の結果でいい」とでも・・・?

ただ、DFの長友佑都が「大久保を大歓迎」と強調したことは示唆に富む。「(大久保さんは)得点を取るというイメージが強いと思うけど、凄い守備をしてくれる。ボジティブな映像が浮かぶ」と。(スポニチ2014/5/15)。

人生にはときに不思議な巡り合わせがある。ちょうど1年前の2013/5/12に大久保は父克博さん(享年61歳)を亡くした。病室で見つかった遺書には「(また)日本代表になれ。空の上から見とうぞ」とあった。(日刊スポーツ2014/5/13)。

2014/5/12母千里さんは一周忌法要の後TVを見ていた娘の言葉で知る。

「あれっ、今、よっくん(嘉人)の名前を言ったよ。大久保って呼ばれたよ」「これからお父さんのお墓に報告に行きます(千里さん)」(同紙5/13)。
 
さあ、あとは、ただGOAL and GOAL!で、一つひとつ勝つだけだ。きばれ、がまだせ(がんばれ)大久保嘉人!サッカーの原点に帰り、ブラジルW杯で、どんと、結果を見せつけろ。(2014/5/15千葉市在住)


2014年05月16日

◆元軍人証言をなぜ軽視するのか

阿比留 瑠比


「産経新聞が頑張ってくれて、慰安婦問題の本質とか、(慰安婦募集の強制性を認めた)河野談話がどんなものだったのか、やっと国民にも伝わってきているんじゃないか」

日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は13日、記者団にこう語った。弊紙のささやかな努力を評価してくれたことに、まずは深甚なる感謝を表したい。そして、橋下氏が続けて述べた次の言葉にも賛同する。

「歴史問題は外交戦争に使われることもある。日本として認めるところは認めるけれど、言うべきところは言っていかなきゃいけない。どの国だって、事実と違うことを言われた場合は異議を申し立て、抗議するのは当たり前の話だ」

 ◆事実主張は当然

日本の軍や官憲が嫌がる朝鮮人女性を強制連行したり、性奴隷として扱ったりした証拠は一切なく、その目撃者も誰もいないという事実を主張するのは当然だということである。

ただ、こうした事実関係を指摘すると、いつも「そうは言うが『無理やり連れて行かれてひどい目に遭った』というハルモニ(おばあさん)たちがいるではないか」との反論を受ける。

韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領も今年3月1日の独立運動記念式典で「歴史の真実は生きている方々の証言だ」と強調。河野談話の唯一の根拠となったのも、元慰安婦16人の聞き取り調査だった。

とはいえ、元慰安婦の証言だけを無謬(むびゅう)の真実だとして採用するやり方には無理がある。当時を知る「生きている方々」は、何も元慰安婦に限った話ではない。

常々、そう思っていたところ、埼玉県本庄市の産経読者、松井敬子さん(87)から「慰安婦問題に関する元軍人の証言」(平成9年刊)という小冊子をいただいた。7人の旧軍関係者が見聞きした慰安婦の実態がつづられており、例えば中国戦線にいた札幌市の伊庭野さんはこう記す。

 ◆冊子が示す真実

「駐屯して1カ月ほどたった頃、1人の朝鮮人がやってきて、私に『朝鮮の女性を7人連れてきました。兵隊さん方の慰安所を開きますのでよろしくお願いします』と語った。(中略)彼らは日本軍と関係なく、親方が女を募集して連れてきて自発的に営業した」

満洲(現中国東北部)にいた静岡県裾野市の勝又さんは、上官に「この朝鮮女性たちは軍が集めたのか」と聞いた。上官は「金を目当てに朝鮮の親分が集めてくる」と答えたという。

勝又さんの手記によると軍曹の月給が25円だった当時、朝鮮半島出身の女性は土・日の2日間で25円から30の収入を得ていた。

7年間にわたり中国北部を転々とした北海道旭川市の外川さんは次のように証言している。

「戦地では慰安婦を何人か(6〜7人が多い)連れて、それを商売にしている朝鮮人や中国人が必ずいたのである。(彼女たちに)『なぜこの道に入ったのか』と聞くと、『家が貧しいのでよい金になるからといわれ、働いて親元にお金を送るため』と答えた」

小冊子にはこのほかさまざまなエピソードが掲載されているが、共通するのは実体験に基づく「日本軍による強制連行などない」という確信だ。

元慰安婦の証言なら無条件に信用する一方で、軍関係者のそれは無視・軽視するというこの問題への向き合い方には、合理性も誠実さも感じられない。(政治部編集委員)
産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】2014.5.15

◆中国不動産バブル崩壊を分析


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
 

<平成26(2014)年5月16日(金曜日)通巻第4233号  <前日発行>

 〜野村證券も中国不動産バブル崩壊を分析
   不動産がGDPの16%を占める中国経済はGDP成長6・8%に減速〜

中国経済に楽天的未来図を提示し中国投資の推進役でもあった野村證券も様変わり。

むかし、この野村證券の香港にいたウイリアム・オーバーホルト(ハーマンカーンの高弟子)と議論したことがあるが、氏は中国経済の興隆とますますの発展を疑っていなかった。

その野村證券がさきごろ発表した予測では「中国不動産バブルの破裂がはじまっており、GDP成長率は減速する」とした。

第一に不動産市場が下落傾向にあることは誰も否定できず、これを回避する可能性は殆ど見えてこない。

第二に中国政府の発動する政策には限界があり、景気刺激策にむしろ政府は消極的である。

となると住宅投資の債務解消どころか、現在の金融政策が続けば債務が加重され、GDP成長率は6%台に落ち込む。

第三に不動産市場の価格下落とともに販売件数も落ち込みを示しており、いまGDPの16%を占める不動産ビジネスが落ち込めば経済全体へ与える影響は測り知れないだろう。

第四に住宅投資をもし増やしても将来の債務問題が劇的に解決することには結びつかない。

第五に通貨供給量を増加させるため預金準備率を0・5%引き下げても、GDPの減速は止まらず、ようやく7・4%台にとどまる程度であろう。

第六に不動産市場の崩落までに時間的余裕は1年と見込まれ、2015年に中国のGDPは6・8%へと減速するだろう。

この野村證券の見立てはやや楽天的であり、実際の不動産、建設業、ならびにゼネコン、金融機関の総体をあわせた中国経済の不動産への投資依存はGDPの47%と見積もられ、不動産バブルの崩壊はすでに開始されているが、いまのところ瓦解速度が緩慢な理由は償還のための融資が継続されているからだ。通貨供給量がGDP成長率の二倍もなされているからである。

こうしたパッチワーク的政策にも限界があり、大暴落は時間の問題、そのときのGDP成長率はおそらく5%を割り込むだろう。
      

2014年05月15日

◆中国共産党批判の向南天記者を拘束

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
 

<平成26(2014)年5月14日(水曜日)通巻第4229号>

 〜中国共産党批判の急先鋒「博訊新聞網」の向南天記者を拘束
   共産党高官の不正、腐敗を暴く急先鋒メディアに北京の報復?〜

在米華字紙の中で、最も中国共産党に批判的メディアが博訊新聞網である。

時折、五毛幇らのハッカー襲撃をうけてホームページが破壊されたりするものの、めげないで毎日、何回もニュースを更新し、月刊雑誌も発行している。

11日、このメディアの辣腕記者、向南天が拘束された。同誌はただちに釈放要求をだして、記者は肺病を病んでおり、入院させるべきと報じている。

また同誌の最新の腐敗キャンペーンはついに現職の政治局常務委員に向かった。

習近平執行部の政治局常務委員7名のうち、愈正声、張徳江、劉雲山、張高麗の4人は上海派。この中でも前から評判が悪いのは張高麗(石油派、江沢民の腰巾着)と劉雲山(前宣伝部長)である。

劉雲山の長男、劉東飛は平凡な家の娘と結婚していたが、公安部長から人民検察院検察長となった賈春旺の娘と再婚し、金融業界に人生の出世の活路を見いだした。

前妻との離婚をすすめたのは、政治戦略上の早い出世欲からで、賈春旺の娘との再婚を推進したのも劉雲山だったという。

劉東飛は、再婚後、中国銀河証券投資管理部を皮切りに中国人寿保険の投資部門を経て中国信産業投資ファンドのCEO、その運用するファンドは数千億元規模である。一説に邦貨換算7兆円規模(拙著『中国を動かす百人』、双葉社)

投資先とポートフォリオの責任者であり、六年前すでに運用資産が350億元と言われたものだった。運用先に山西の石炭産業が多く、恣意的な運用先決定による見返りに闇のカネが動いているのではないか、と前々から噂が絶えなかった。

博訊新聞系列の雑誌『博訊』5月号は、この劉東飛の「情婦」たちを特集している。

次男の劉東亭は内蒙古の医薬保険業界に進出し、不動産ビジネスにも手を染めて数百億元の財をなした。

これも父親の劉雲山が内蒙古の師範大学に学び共青団(団派)にはいって、宣伝部門でめざましい活躍で頭角をあらわし、いわば共産主義青年団人脈として胡錦涛に見いだされたが、利権にめざとく、いつしか上海派にも食い込んでいた。

ともかく内蒙古自治区に相当の人脈を築いていた劉雲山の経歴と経緯からその次男が内蒙古でのビジネスを派手に展開しているわけである。
       

◆エリートの可笑しな頭

MoMotarou


1908年、米国は義和団の乱で清朝から得た賠償金1100万ドルを教育基金とし今の清華大を建て、漢民族の子弟を対象に米国への留学制度をつくった。留学するなら東京より米国のほうがいいと。実際、この米国留学組がその後の日支反目を演出していく。  
高山正之 「白人が仕掛けた黒い罠」より

                ★

南シナ海での中国の対ベトナム「当たり屋」事件を見て、つい鳩山・菅・野田・仙石・枝野・瑞穂ちゃんの間抜け顔を思い出してしまいました。時は2010年9月10日。尖閣諸島中国偽装漁船「当たり屋」事件。ビデオさえ公開出来なかった。

■間違っていたか、高等教育。

鳩山由紀夫?東大 菅直人?東工大 野田佳彦?早稲田大 仙石由人?東大 枝野幸男?東北大 福嶋みずほちゃんー東大

これだけ偏差値の高い大学を出ている政治家を揃えながら、あの醜態は一体何だったのかと思ってしまいます。特に仙石さんは大物総会屋小川薫氏の顧問弁護士を勤めていたぐらいだから、逆に中国を脅し上げても可笑しくないはずでした。

■大臣の学歴

その昔昭和の頃、内閣が組織されると大臣の出身校を見ておりました。東京大学が圧倒的で、今では見ることもない師範学校・海軍兵学校・陸軍士官学校・農学校、また南カリフォルニア大学などもありました。意外と多彩。学生当時は戦前戦中であったものと思われます。

■大学教授公職追放の意味するところ

戦後はGHQによる教授追放のあとは左系が大量に教授になったこともあり、大学自体も徐々に反日左傾して可笑しくなってきました。
 
その様に考えると民主社民党政権の混迷は、実は我国の戦後高等教育の発現だったと思えます。

■反日国家の留学生の偏差値は如何に?

現在、東京大学には約1600人を超えるシナや在日・コリアらの留学生が、我国の特別な"支援付き(要するに「顎足つき」)"で"留学"しておるとされています。。これはわが日本人の入学機会を奪うものであり、また財政的不平等を起こしております。

また日本人学生をシナ在日の共鳴者に仕立てる工作の使命を帯びた者も相当数いると思います。中曽根康弘氏が総理の時に始めたこの制度は悪影響が大きくなってきました。即刻廃止するべきでしょう。

 *東大国別留学生数 http://www.u-tokyo.ac.jp/res03/d03_02_02_j.html

■国旗国家を捨てた大学

噂によると、東大の入学卒業式には、外国人留学生に配慮して君が代も日の丸もないそうです。ハーバード大学には米国国歌も国旗もあります。大相撲は外国人力士が優勝した時も「君が代」を大斉唱し、あのNHKが全国中継しております。東京大学も頭が可笑しくなった。官僚育成学校がやられたなら我国の行政にも影響がでてくるはずです。因果の法則。

「米国にとって日本はローマにとってのカルタゴと同じ、消滅させるべき敵だった。奸智だけは発達した米国は日本を分析した。日本は類まれなほど人的資源に恵まれ、教育に熱心で正義感は強い」(高山正之 同上)

◆「核」が日中開戦を抑止するP

平井 修一


元航空自衛隊空将・永岩俊道(注)双日総合研究所上席客員研究員の「中国の東シナ海防空識別区設定は“日本狙い撃ち”の威圧なり」との論考が平和・安全保障研究所のサイトにあった。転載する。

           ・・・

中国国防部は、2013年11月23日、中国政府の「東シナ海防空識別区設定」に関する声明を発表するとともに、「東海防空識別圏航空機識別規則」に関する公告を発出した。

中国が今回設定した「東シナ海防空識別区」(以下「識別区」)は、その形状が極めて特異であるとともに、いわゆる「防空識別圏」の一般的概念とは異なる管轄権を主張するものとなっている。

明らかに尖閣諸島の獲得を目論む「日本狙い撃ちの威圧 (TailoredCoercion)」であると言わざるをえない。中国の「サラミ・スライシング戦略(包芯菜戦略)」がまた一歩前進したのである。.

今回の中国側の措置は、周辺諸国に何らの事前調整も無く、かつ、領空への接近の有無に係らず公海上を飛行する民間航空機を含む全ての航空機に対して、一方的に軍の定めた手続きに従うことを強制的に義務づけ、これに従わない場合は、武力による防御的緊急措置をとるとしており、国際法上の一般原則である公海上空の飛行の自由を不当に侵害している。

しかも、我が国固有の領土である尖閣諸島があたかも中国の領空であるかのごとき表示を行っていることはあまりに非常識である。

こうした一方的な現状変更の措置は不測の事態を招きかねず、地域の安定を損なう行為であり容認できない。

中国側がいかなる航空行動を取るかについては定かではない。

但し、2001年4月の中国海南島沖公海上での米中軍用機衝突事件における中国空軍戦闘機の度を超した対処行動や、2013年1月の中国海軍艦艇による海上自衛隊護衛艦に対する火器管制レーダー照射事案等に鑑みるに、当該領域において中国軍が不必要に過敏で挑発的な行動を取る恐れも排除できないが、これに怯んで現状の尖閣諸島付近の日本による実効支配の状況を放棄することがあってはならない。

我が国の対領空侵犯措置任務遂行に際しては、不測の事態に備えつつ毅然たる態勢の維持及び対処に心掛けるとともに、中国側の挑発に安易に乗らない慎重な配意が肝要である。これらに、国民の健全な領空保全意思と力強い後ろ支えが不可欠であることは言うまでもない。.

中国の「識別区」設定は、国際法に基づく国際秩序に対する挑戦であり、帝国主義的兆候を含有した危険な覇権行動として世界に広く異を唱えて行く必要があろう。加えて、中国は、今後、いわゆる「九段線」を主張する南シナ海への新たな識別区の設定を示唆している。

日本は、特に米国と歩調を共にしつつ、法秩序を守る先兵としてこれらに毅然と対応していかなければならない。

中国の最近の覇権的行動の兆候を見るにつけ、習近平政権の政策はトウ小平の唱えていた戦略、すなわち「韜光養晦、有所作為(時を待ち、できることをする)」を積極化する段階に入ったと言わざるを得ない。

力を背景として現状変更を試みるなど高圧的ともいえる対応を示している中国に対して日本がとるべきは、日米間の緊密な連携の下、中国のいわゆる「接近阻止・領域拒否(A2/AD: Anti-Access/Area Denial)」戦略に対して、日本版「接近阻止・領域拒否」戦略を推進して、第1列島線内の中国による「内海化」を阻止することが肝要である。

日本は、周辺環境の深刻な変化傾向を見据えて、国際協調主義に基づく積極的平和主義を力強く推進して行かねばならない。日本は、今や、アジア太平洋地域の平和と安定を追求するための中心的な存在として、米国と足並みを揃えつつ相応のリーダーシップを積極的に発揮していくことが期待されている。(以上)
              ・・・

小生思うに1964年、平和ボケの日本が東京五輪音頭を踊り狂っている時に、中共は最初の核実験を成功させた。2020年東京五輪で中共は日本に核ミサイルを見舞うかもしれない。そうならないために中共殲滅、支那解放、核武装は喫緊の課題である。

               ・・・
注)永岩俊道氏の略歴:ながいわ としみち 1971年、防衛大学校卒業後、航空自衛隊入隊。第203飛行隊飛行隊長、第6航空団飛行群司令、第2航空団司令兼基地司令を歴任。2005年、イラク復興支援、国際緊急援助活動等に携わる航空支援集団司令官。防衛研究所、スタンフォード大学軍縮軍備管理センター客員研究員。

2007年より2年間、ハーバード大学アジアセンター上席客員研究員。安全保障懇話会、中国政経懇談会、中国軍事研究会、国際安全保障学会等に所属。平和・安全保障研究所研究委員。(2014/5/14)