2013年12月26日

◆親中派という財産を失った習近平

加瀬 英明


11月23日は、尖閣諸島から北海道の空まで、よく晴れていた。

この日、中国が唐突に「防空識別圏(ADIZ)」を、尖閣諸島のうえまで設定した。

私は対米戦争前の3ヶ月の昭和16年9月の御前会議において、昭和天皇が明治天皇の御製「よもの海みなはらからと思ふ世に など波風のたちさわぐらむ」を、読みあげられたことを思った。

アメリカはその3日後に、グアム島からB52爆撃機2機をさし向けて、中国が新たに尖閣諸島にかぶせた防空識別圏内を、飛行させた。中国は防空識別圏に無通告で侵入する航空機に対して、戦闘機を発進させるべきなのに、手を拱いて、見過した。

そのまた3日後に、中国は日米の軍用機が防空識別圏を飛んだために、「中国の軍用機が緊急発進し、自衛隊の戦闘機10機と、米軍偵察機2機を確認した」と、発表した。

いつものことだが、中国は虚言症を患っている。

航空自衛隊のF15戦闘機が、今まで10機編隊で飛んだことは、一度もない。この時も、中国機が自衛隊機と米軍機に警告するために、姿を現すことがなかった。

それにしても、ついこの間の平成21(2009)年9月に、鳩山由紀夫首相が訪中して、胡錦濤首席に「東シナ海を『日中友好の海』にしよう」と述べたばかりではないか。今では、創価学会も、公明党も、「日中友好」という言葉を、口にすることがなくなった。習近平首席は、日本における親中派という財産を、壊してしまった。

ワシントンから、著名研究所の親しい友人が、バイデン副大統領が来京する前の週末にやってきた。

私が「バイデン副大統領は東京のあとで、北京へ向うことになっているが、習近平にお礼をいうためだろう」というと、大笑いした。

このところ、オバマ大統領のアメリカの内外における評価が、急降下していた。

オバマ大統領が8月にシリアのアサド政権が市民に対して毒ガス兵器を使ったと断定して、制裁攻撃を加えると発表した。ところが、あらゆる国内の世論調査が、海外の紛争に捲き込まれることに反対したのに怯んで、議会の承認を求めると方向を転換したが、窮地に立った。

そこに、ロシアのプーチン大統領がシリアの化学兵器を放棄させると、助け舟を出した。藁に縋るようにして切り抜けたために、優柔不断なことを露呈した。

その後、政権の鳴り物入りの目玉である、国民皆医療保険へ向けたオバマケアを開始したが、不備だらけだったために、大きな混乱を招いて、来年11月の中間選挙後まで先送りすることを、強いられた。

オバマ大統領の支持率が、地に堕ちた。大統領は弁舌がたつことで知られてきたが、あと3年も任期が残っているのに、もはや誰も大統領の言葉を信じない。

ところが、オバマ大統領が大きく蹌路(よろ)めいていたところを、今度は中国の習近平主席が救った。

中国が尖閣諸島のうえに、防空識別圏をかぶせることを発表したのが、助け舟だった。

オバマ政権はこれに対して、中国を強く非難するかたわら、米軍機を飛行させて、日本の側にはっきりと立った。

オバマ大統領は中国のおかげで、内外にまだ筋力があることを、示すことができた。

2013年12月25日

◆韓国大統領 支持率50%割る

名村 隆寛


【ソウル=名村隆寛】韓国で朴槿恵大統領の支持率が急落している。最近の世論調査では50%を割った。長期化する鉄道ストライキなど内政問題に加え、張成沢前国防副委員長が処刑された北朝鮮の情勢も不透明で、難題が重なっている。

韓国の警察当局は22日、鉄道ストを主導する労組幹部らを業務妨害容疑で拘束するため、ソウル市中心部にある最大労組、全国民主労働総連盟(民主労総)本部に突入した。しかし、幹部らは発見できなかった。

労組は、鉄道公社が高速鉄道(韓国版新幹線)を運営する子会社の設立を計画していることに「民営化だ」と反発。これに対し政府は、スト長期化で物流に悪影響が出ていることを憂慮、「違法スト」だとして強制捜査に踏み切った。

朴大統領は23日、「適当に妥協していれば経済、社会の未来は約束できない」と強硬姿勢を示した。民主労総はこれに反発、28日にゼネストを行う方針だ。野党勢力も便乗し、「反朴攻勢」を強めている。

韓国の世論調査会社、韓国ギャラップが今月行った調査では、9月に67%だった大統領の支持率は48%にまで落ちた。不支持の理由で2番目に多かったのが「公共事業の民営化問題」で14%だった。歴史認識で反日的な姿勢が目立つ朴大統領だが、「外交・国際関係」が国内では高く評価(15%)されている。

張氏処刑後の北朝鮮が挑発を強める懸念が高まる中、朴政権は内政問題の解決にも追われているのが現状だ。産経ニュース 2013.12.23

◆銃弾は不足していないと国防省報道官

古澤 襄


韓国は度し難い”嘘つき国家”ではないか。

日本側に対して南スーダンの韓国軍が銃弾が不足し、提供がなければ避難民の生命に危険が及ぶと自衛隊に援助を要請しておきながら、24日は韓国国防省報道官が「予備量を確保するため臨時で借りたものだ。銃弾は不足していない」と三百代言的な発言を繰り返した。

援助要請に際して韓国側は日本の提供を公表しないように要請してきたという。韓国軍が必要な銃弾を準備せず自衛隊から提供を受けたことで朴槿恵政権批判が起きるのを怖れたのであろう。

防衛省幹部は「そもそもPKO参加国は自前で必要な装備を携行するのが原則で、こんな要請は想定していなかった」という。それでも日本側は「緊急の必要性・人道性が極めて高い」とあえて韓国軍の要請に応えた。

単なるモノの貸し借りではない。日本の好意に対して感謝の言葉もない韓国はやはり度し難い”嘘つき国家”と言わざるを得ない。

2013.12.24 Tuesday name : kajikablog

◆JOG Tweet 〜 天皇と国民

伊勢 雅臣


(平成25年9月〜12月発信)

telitbe@tazack4

・これが真実!【拡散】⇒@ マスコミは報道しないが、これが「本当の沖 縄県民の姿、天皇陛下が沖縄訪問した際の沖縄県民。7千名もの人が日の 丸を掲げ提灯パレード。陛下が泊まっていらっしゃるホテルに向かって君 が代斉唱。これが沖縄の声!https://pic.twitter.com/Mok5qhpGmD

文化の日、天皇陛下から文化勲章を受け取った高倉健さん「ほとんどは前 科者をやりました。そういう役が多かったのに、こんな勲章をいただい て、一生懸命やっていると、ちゃんと見ててもらえるんだなと素直に思い ました」http://on-msn.com/IMJrD7>国民の努力を見守る皇室

早見雄二郎(株式評論家)@hayamiy
天皇陛下が大震災以降どれほど被災地、福島の方々に思いを寄せて御心を 配り行動されて来られたか、山本太郎はおそらく何も知らないのだろう。 知っていたらこのような行為がいかに思い上がっているか分るはずだ。陛 下は山本太郎よりはるかに被災地、福島のことをよくご存知のはずだ。

沖縄県の初代知事屋良町苗氏の日記に、昭和天皇が昭和50年の御訪米前 に「私はどうするのだ。アメリカに行く前に(沖縄に)行けないか」と発 言された事を宮内庁長官から聞かれ「陛下の御気持ちもうかがって胸がい たむ」との記事。そのお気持ちが今上陛下に継承された。祖国と青年 H25.4樺島有三

昭和天皇御製 昭和49(1974)年 御年74歳
那須の町営牧場
あまたの牛のびのびと遊ぶ牧原にはたらく人のいたつき思ふ
>のんびりした牛を見ても、その世話をする人々の苦労を思いやられる 大御心

昭和天皇御製 昭和43(1968)年 
宮殿の竣工(註・11月14日、新宮殿竣工)
新しく官居なりたり人々のよろこぶ馨のとよもしきこゆ
皇室の慶事を喜ぶ国民、それをまた喜ばれる昭和天皇

昭和天皇御製 昭和37(1962)年 御年62歳 
福井縣の復興 
地震(なゐ)にゆられ火に焼かれても越の民よく堪へてここにたちなはり たり 

昭和天皇御製 昭和48(1973)年 御年73歳 
子ども 氷る廣場すべる子どもらのとばしたる風船はゆくそらのはるかに 
真珠湾攻撃と原爆投下は等価ではない。原爆は無防備の都市を襲い、無辜 の市民21万人が死んでいる。真珠湾攻撃を聞いた昭和天皇は何度も念を押 した。「病院や学校には爆弾を落とさなかっただろうね。本当に大丈夫だ ろうね」Will13.11堤堯

昭和天皇陛下台湾へ行幸にの写真がよく保存されていることを発見した 時、気持ちは感銘した。特に高雄市立歴史博物館は日本の方のため、日本 語ホームページも作っておいた。歴史博物館も日治の建物。台湾の一人と して、台湾は歴史の尊重に、誇りになった。http://bit.ly/16fyNQo

明治天皇が台湾の新高山を詠まれた「新高の山のふもとの民草も茂りまさ ると聞くぞうれしき」という御製に台湾人は感激し、明治神宮造営の際に 大鳥居用の用材としてベニヒバの大木を伐りだし奉納している。明日への 選択H24.7p21

新保祐司 -明治天皇の「六大巡幸」実施には参議西郷隆盛の強い影響が あった。この壮大な事業の発案は、さすが西郷南洲といわざるをえない。 http://on-msn.com/HCc6Ki 西郷は明治天皇を近代国家の君主にお育てし たhttp://bit.ly/150cKHD

山本議員が犯した二重の「過ち」大原康男 -歴代の天皇が積極的に臣下の 直言を求めてこられた長い伝統。孝徳天皇、淳仁天皇、後嵯峨天皇、明治 天皇には「直言を求むるの詔」昭和天皇「日日のこのわがゆく道を正さむ とかくれたる人の声をもとむる」http://on-msn.com/17KsYWo

葦津渦彦:天皇は食事の際には必ずその食膳の品々を自ら頒(わか)っ て、他の御皿に盛られる。それは食事に苦しむ民のあることに思ひを及ぼ されるためであらう。千年の永きに亘って毎日三度三度の御食事に際し て、常に食に苦しむ人民の上に深い憂念を注がれてきた。祖国と青年H25.4p73

2013年12月24日

◆特定秘密保護法の対象

大野 敏明


多くの批判を浴びながら、特定秘密保護法が成立した。

日本にはこれまで、安全保障関係の秘密を保護するための法律もスパイ防 止法もなかった。それ自体が異常なことで、現在のような、近接する国々 があからさまな敵対行為を平然と行い、わが国の平和と安全を脅かしてい るとき、こうした法律が存在しないことははなはだ不都合である。

とくに日本は、核兵器はもちろんのこと、戦略爆撃機、攻撃型ミサイル、 航空母艦などを所持しておらず、相手国が何らかの形で、武力攻撃をしか けてきても、それに十分に対処することができない。対処できないという ことは、それだけで、攻撃される危険性を増幅しているわけで、その分、 国家の平和と国民の安全を脅かしていることになる。

このため、米国と安全保障条約を結び、欠陥を埋めることによって、抑止 力を維持しようとしているわけだが、そのためには、情報をふくめ米国と 緊密な連携を保たなくてはならない。これは米国が善か悪かとか、好きか 嫌いかといった問題ではない。策源地(敵の攻撃基地)すら攻撃する能力 を持っていない国の宿命である。

しかし、特定秘密保護法のような法律がなかったために、米国は日本に十 分な情報を開示してこなかった。軍事上の機密を日本に伝達しても、それ が漏れる可能性が大きかったからである。

米国政府が安倍晋三政権になってから、同法の成立をせかしてきた理由、 そして安倍政権が同法の成立を急いだ理由はまさにそこにある。危機をあ おる中国や北朝鮮を目の前にして、同法の成立は不可欠であっただろう。

しかし、今回成立した内容は、本来の意図とは少しずれている。それは、 同法の対象のことである。

同法の主たる対象は公務員となっているが、本来は国会議員だったのであ る。日本は世界でも珍しく、近代民主主義国家でありながら、立法府であ る国会議員から、行政府の長である首相と過半数の国務大臣を選任するこ とが憲法で規定されている。つまり、三権分立になっていないのである。

公務員として知り得た秘密を漏洩(ろうえい)すれば、公務員法違反で処 分される。最悪の場合は解雇される。解雇されれば路頭に迷う。したがっ て、公務員は秘密の扱いに慎重になる。

しかし、大臣、副大臣、政務官などとして行政府に入っている国会議員 は、漏洩しても行政職を罷免されるだけで、国会議員たる資格を失わな い。行政府の職を失っても立法府の職は安泰なのである。

しかも、悪いことに、国会議員は、自分が国家の枢機に参画し、国家の秘 密を知りうる重要な地位にいることを選挙民などに喧伝(けんでん)する ため、深い考えもなく、秘密を暴露する傾向がある。

防衛省、検察庁、警察庁、海上保安庁などの責任者は、行政職に就いた国 会議員から秘密が漏れることを警戒して、どこまで真実を伝えることが妥 当か、常に気を砕いているともいう。民主党政権時代、多くの機密情報が 政権に伝わらなかったことをみてもそれは分かる。昨日まで安保反対、自 衛隊違憲を唱えていた人々に安全保障上の機密を話せるはずがない。

大もめにもめて特定秘密保護法は成立したが、自衛官をはじめとする国家 機密を扱う現場の責任ある国家公務員たちの多くは、国会議員の安全保障 意識の低さを恐れていることを、議員諸兄は肝に銘じていただきたい。 (おおの としあき・編集委員)産経ニュース【視線】 2013.12.23

2013年12月23日

◆習近平、次の狙いは徐才厚か?

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
 

平成25(2013)年12月20日(金曜日)貳通巻第4094号

反腐敗キャンペーンなどと綺麗事をならべても、所詮は権力闘争

習近平、周永康の次の狙いは徐才厚(前軍事委員会副主席)か?

権力闘争の闇に拡がる次の標的は誰か?

本当の黒幕は江沢民と、その軍師・曾慶紅だが、さすがに総書記に抜擢して貰った恩人だから習近平は、そこまでの追い込みは出来ないだろう。

となれば周永康の次は徐才厚の可能性は否定できない。

徐才厚は第17回党大会で軍事委員会副主席という軍人のトップの座にあって、周永康や薄煕来と親しく、とくに薄の胴元だった除明(大連実徳集団会長)の斡旋で複数の女性とも不適切な関係にあったなど、様々な黒い噂が飛んだ(ついで言えば除明の自家用飛行機を勝手に使って薄ともベッドをともにしたなどと書かれた女優のチャン・ツーイーは香港のりんご日報と在米華字紙の博訊を名誉毀損で訴えて勝訴した)。

周永康の拘束、自宅軟禁という措置に、中央委員会は百パーセントの支持があったという。前の執行部=政治局常務委員会のなかでただ一人、薄煕来をかばった周は、そのときから各方面の恨みを買ってきた。

中国石油天然気集団の監査役だった温青山が取り調べを受けたとき、捜査に協力的だったので、芋づる式に高官およそ200名を拘束という段取りが出来たが、新たに浮上したのは傍系企業で、遼寧省の「河金馬油田」をめぐる株価操作だ。この容疑で温度青夫人の王富栄も拘束された。

余波で甘粛省酒泉の政治協商会議前主席の楊林存も「党規違反」で取り調べを受けていることが分かった。巨額収賄と多人数の女性との不適切交際の廉、すでに党籍は剥奪されている(多維新聞網、12月19日)
 
さらに湖南省政治協商会議副主席の童名謙も巨額賄賂を受け取った「党規違反」で取り調べ中であることが分かった。

◆福澤諭吉が予言した「朝鮮滅亡」

野口 裕之

 
軍用艦命名にあたり、縁起の悪い「敗軍の将」の名をかぶせる海軍は極めて珍しい。ドイツが輸出用に開発し、韓国で建造する214型潜水艦の4番艦で、8月に進水した《金佐鎮(キムジャジン)》はそうした珍例の一つ。

もっとも韓国海軍には、初代韓国統監・伊藤博文(元首相/1841〜1909年)を殺害し、むしろ日韓併合(1910年)を進めてしまう頓珍漢なテロリスト・安重根(アンジョングン)(1879〜1910年)の名を3番艦に付けた“前科”がある。

彼の国には、歴史に名をとどめた英雄が少ないようだ。実は、あわや朝鮮半島が赤化される巨大な危機・朝鮮戦争(1950〜53年休戦)に際し、身を挺して祖国を守った韓国人もいる。

ただし、大日本帝國陸軍などの教育を受けた軍人が多く、“親日反民族行為者ブラックリスト”に掲載され、歴史から削除されてしまった。214型は9番艦まで建造するというから、「テロリスト」→「敗軍の将」の次は一層スネに傷持つ“英雄”を墓場より掘り起こし、捏造する必要に迫られる。潜水艦名が枯渇する前に、歴史上の人物の命名を諦めてはどうか。

捏造された「英雄」

「敗軍の将」を語るにあたり、歴史を1920年まで戻す。

当時、滿洲東部からロシア沿海州南西部にかけては李氏朝鮮時代以降、朝鮮人が多数移住した。深い森林が多く、朝鮮総督府の支配も届かず、無頼の朝鮮人や中国人による匪賊・馬賊の格好の根拠地となった。

越境して朝鮮半島北部の町村を襲撃、無辜の朝鮮人らへの略奪を繰り返した。銀行券略奪や日本領事館が焼き討ちにされ女性や子供を含む13人が殺されるに至り、帝國陸軍と中華民国軍が本格的掃討に乗り出す。

匪賊・馬賊の類いと協力して帝國陸軍と戦ったのが、日韓併合に不満を持つ抗日武装集団・北路軍政署の頭目・金佐鎮(1889〜1930年)。

金が歴史上満足に顔をのぞかせるのは僅か1週間。近代史上、帝國陸海軍と戦わず米軍に解放してもらったはずの韓国が“対日戦争”を主張する、滿洲東部の《青山里戦闘》以外にない。当時より現在にいたるまで、金を“英雄”にし、青山里戦闘を「大勝利」へと、文字通り「導く」ため、韓国は歴史の粉飾を繰り返した。

日本側は複数の資料(日時・場所記載のものもアリ)に、彼我の損害を克明に記録。《帝國陸軍の戦死11(将校の戦死ナシ)・負傷24/敵側の戦死130・死傷90以上・逃亡200》としている。

これに対し、韓国側は帝國陸軍の被害を次第に誇張し始め「戦死の加納信暉聯隊長以下3300人殺傷」と言い出した。加納大佐は戦闘後の22年まで聯隊長を務め、23年に予備役に編入されている。

しかも“金将軍”は30年「日帝の指図を受けた朴尚實の凶弾で殉死した」ことになっている。だが、朴は《共産勢力に属した朝鮮人の元部下》で、日本とはかかわり合いがない。

むしろ、追い詰められた金ら600人は武器・資金の欠乏で、武装解除し農民へと転向すべく、あろうことか資金援助を日本の総領事に申し入れている。日本外務省は難色を示したが、お咎めナシ。暗殺するほどの大物ではなかった現実を裏付ける。

屈折した負のスパイラル

だのに91年以来、生家の聖域化事業を推進し家屋や門を復元し展示館を建設。祠堂や駐車場など2880坪を造成した。毎年青山里戦闘全勝記念祭りを開催してもいる。

韓国は“建国神話”を完結する必要があった。そうしなければ、いかんともし難い対日コンプレックスを拭い去ることがかなわぬためだ。韓国の悲劇はそこまで粉飾・捏造しても恥とも感じず、一方でコンプレックスは消えることがない、屈折した負のスパイラルにある。

韓国に真の英雄が少ないのは、抹消したせいでもある。

例えば韓国陸軍の金錫源(キムソグォン)少将(1893〜1978年)。帝國陸軍の幼年学校→士官学校と進み、韓国成立後に師団長(准将)に任官する。朝鮮戦争が起きる。米陸軍のダグラス・マッカーサー元帥(1880〜1964年)の国連軍総司令官就任後の軍議で、愉快そうにこう言い放ち、日本刀を仕込んだ軍刀の柄を叩いた。

「日本軍を破った男が日本軍を指揮するのか。よろしい。日本軍が味方にまわればどれほどたのもしいか、存分にみせつけてやりましょう」

時あたかも、朝鮮半島最南端・釜山まで追い詰められ、敗戦濃厚。日本嫌いの李承晩(イスンマン)大統領(1875〜1965年)はようやく、禁じていた帝國陸軍の教育を受けた韓国人だけの部隊編成を裁可した。

気持ちでは断交すべし

金将軍の指揮する帝國陸軍得意の突貫に、北朝鮮軍は後退。ところが、金将軍は退却を命ずる。当然、敵は追撃に転じた。北朝鮮軍は、重装甲のソ連製戦車を多数有しており、火力でまるで劣る韓国軍にとり絶体絶命の危機。

と、北朝鮮軍戦車部隊に突如、沖合より米海軍艦隊の猛烈な艦砲射撃が加えられ、戦車部隊を粉砕した。前夜、金将軍は艦隊に連絡将校を派遣。自らが囮になる作戦への協力を要請していた。

ただ、訓練・経験不足の上、部隊を置き去りにして逃亡する韓国軍将校を見てきた米軍は、作戦成就を信じなかった。しかし帝國陸軍の大佐である軍歴に加え、支那事変(1937〜45年)で2個中隊をもって1個師団を撃破し、朝鮮人初の功三級金鵄勲章を贈られたと知るや、作戦参加を決心する。

紛うことなき救国の士に対し、韓国の仕打ちは酷かった。「親日」を理由にブラックリストに載せ、予備役編入後に理事長を務めた高校の敷地に在った将軍の像まで撤去する。こういう国柄だ。

《脱亜論》《朝鮮人民のために其国の滅亡を賀す》《文明論之概略》などを総合・意訳すると、福澤諭吉(1835〜1901年)の朝鮮・中国観はこうなる。

(1)過去に拘泥し、国際紛争でも「悪いのはそっち」と開き直って恥じない。この二国に国際常識を期待してはならない

(2)国際の法やマナーを踏みにじって恥じぬ二国と、隣国故に同一視されるのは一大不幸
(3)二国には国際の常識・法に従い接すべし。(国交は別として)気持ちにおいては断交する
(4)文明とは智徳の進歩なり
(5)大国に擦り寄り右往左往する事大主義、国家に挺身する憂国の志士の少なさは、国家を滅亡させる。

福澤の溜息が聞こえる。(政治部専門委員)

産経ニュース【軍事情勢】 2013.12.22

◆日本経済は盤石、成長待つのみ

池田 元彦

    
マスコミの嘘出鱈目報道には慣れているが、財務省や経済評論家も似たようなものだ。日本は借金大国で、国債発行残高はGDPの240%を超えており破綻寸前だとか、孫の世代に借金を背負わすのか、と言った「嘘発言」或は「意図的曲解発言」をする専門家も多い。

数年前、確かにギリシャ、イタリアなど欧州でデフォールト騒ぎがあった。ギリシャは多寡だか30兆円程度、イタリアは160兆円の債務残高だった。しかし、その利息分さえ払えない状況に至ったから、国としての二進も三進もいかない倒産危機寸前だったのだ。

では、日本ではどうか。確かに日本はGDPに対し244%の国債発行残高という、世界最大の債務残高比で有ることは事実だ。最近デフォールトが危ぶまれた米国でさえも、対GDP比105%でしかない。それを根拠に好い加減な経済学者やマスコミは国民の不安を煽る。

しかし冷静になって考えて頂きたい。ギリシャ国債の60%、イタリア国債の50%以上は、海外の投資機関・投資家が保有している。利息が払えなくなれば、銀行預金取崩しと同じで、国債の投売り、払えず倒産するのは極当り前のことだ。倒産して当然なのだ。

日本国債の海外保有率は多寡だか5%。95%は日本の金融機関や年金関係、及び日銀等国内法人や国民が保有している。日本が動乱や天災地変で全国的に壊滅・破滅状況にならない限り、即ち日本国が消滅の危機に瀕しない限り、国債を手放すことはあり得ない。

尚、誰が誰に借金しているのか。総じて手堅い発言をする経済評論家の財部誠一でさえ、日本国の借金時計だとか言って騒いでいる。借金しているのは日本国ではなく、日本政府だ。しかも95%は日本国民からの投資だ。海外から借金取りが来る訳ではない。

日本国債は日本円での発行だ。だから外貨や為替に影響も受けない。強いて言えば、払い戻せば円の流通が増えるだけだ。日本国が借金で危ないと言うのは明らかに嘘なのだ。

正しく言えば、日本国民が余った資産で国債を買って、政府に預けていると言うことだ。

国債金利(利回り)は、信頼度が低いと高くなる。リスクが有れば高い金利でないと誰も買わないからだ。超優良ドイツの金利は1.7%台、米国2.8%台、イタリア4%台、ギリシャは今でも9%台だが、10年物日本国債の利率は0.7%以下を、どう説明するか。

日本国債は、絶対的な信頼を得ている。低金利でも安心して保有できる。即ち、誰も日本が危ない、デフォールト近いと世界の投資家は考えていない。

となると、日本の経済評論家は何を言っているのだ。単に、国民の不安を煽っている財務省の提灯持ちに過ぎない。

格付機関S&Pの例では、ドイツのAAAは納得として、香港、シンガポールや多くの欧州国債をAAAにして、日本国債はAA−とする。AA−とは、AAのカタール、ベルギー、クエートより低く、チリ、韓国、中国と同格としているのだ。明らかに不当格付けだ。

そんな海外偏向格付機関や日本財務省の「国際債務は税収の17年分に相当し、将来世代に大きな負担を残す」と言う脅かしを真に受けて、鸚鵡評論家やマスコミが騒ぎたてているのだ。皆財務省や無知のマスコミ評論家に騙されているにすぎない。

経済の成長さえあれば、税収等自動的に増える。財務省は好い加減過ぎるのだ。(投稿)

2013年12月22日

◆北の張氏処刑で拉致解決は遠のく?

古森 義久


厳しい国際世論は圧力路線に追い風 

北朝鮮での張成沢(チャンソンテク)氏の処刑が衝撃波を広げる14日、「拉致問題解決に向けて−専門家100人大討論会」と題する日本政府主催のシンポジウムが東京都内で開かれた。日本の朝鮮半島や米朝関係の専門家ら100人以上が集まり、熱をこめた議論を展開した。

冒頭の基調報告では韓国の東北アジア国際戦略研究所の武貞秀士客員研究員が「金正恩(キムジョンウン)体制の現状と今後」、筆者(古森)が「北朝鮮をめぐる関係国の動向」、静岡県立大学の伊豆見元教授と東京基督教大学の西岡力教授が「拉致問題解決のために我が国がとるべき道」についてそれぞれ見解を発表した。その後の全体討論も含めて3時間近い会議で議論が最も集中したのは当然ながら張氏粛清が何を意味し、拉致解決にどう影響するか、だった。

多彩な論客たちの議論だから意見が激突したが、主要点についての多数意見は大体、以下のようだった。

 ▽金正恩体制は今後、さらに強固となり、安定していく

 ▽中国に近いとされた張成沢氏の抹殺でも中朝関係の基本は揺るがない

 ▽日本人拉致解決の成算はこれまでと変わらないかあるいはより難しくなる

日本側のこうした見解が米国の分析とはかなりの差異があることは興味深い。

体制の強固さについて、米国のジョン・ケリー国務長官は「張氏の処刑は金正恩第1書記自身がいかに不安を抱いているかを示した」と語っている。金氏自身の不安、政権の不安定さこそがこんな事態を招くとの見解である。ピーターソン国際経済研究所のマーカス・ノーランド副所長も「今回の政変自体が金政権の弱さの表れで、粛清がその弱化をさらに進めうる」と述べた。

米中央情報局(CIA)の元専門官たちが組織した安全保障調査機関「リグネット」の最新報告は「張氏に密着してきた党幹部は多く、自分たちがやがて粛清されるとみれば、必死の暴力的抵抗で金政権の転覆を図る可能性も高い」という予測を明らかにした。

中朝関係については、ロシア出身で現在はカリフォルニアのノーチラス研究所員のアレックス・マンソウロフ氏が「中国は張氏と年来の強い絆がある。その消滅は、北朝鮮の最悪の動きには中国の圧力に依存するという米国の政策にとっても打撃だ」と論評した。

リグネットも「金氏が張氏の処刑に中国への抗議を込めたことは明白で、中国側にも反発があり、中朝関係の当面の悪化は避けられない」という見方を明らかにした。

張氏処刑の日本人拉致事件への影響を語る米側専門家は少ないが、米国全体が金政権への態度を大幅に厳しくする点では日本の対北の圧力政策は国際支持を広げることになる。

国務省報道官は「この粛清は北朝鮮政権の極端な残虐性の実例だ」と述べ、ケリー長官も「金正恩氏がいかに冷酷で無思慮であるかを示した」と非難した。

共和党の重鎮ジョン・マケイン上院議員も金氏を「倒錯した言動をとる国際脅威の人物」と断じ、中国に北への食糧と石油の供給打ち切りを改めて呼びかけた。

米側での金第1書記へのこうした嫌悪や反発は日本が拉致解決のためにとってきた圧力路線を支える効果を発揮する。だから張氏の処刑で拉致解決が難しくなったともいえないのである。(ワシントン駐在客員特派員)
産経ニュース【緯度経度】2013.12.21

2013年12月21日

◆中国とテロリストは与している

「宮崎 正弘の国際ニュース・早読み」
 

平成25(2013)年12月20日(金曜日)
      通巻第4093号   <前日発行>

中国の王毅外交部長(外相)がイスラエルを訪問した  予期せぬハプニングは「中国とテロリストは与している」のデモ隊
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12月18日、王毅外相がテルアビブを訪問した。

ネタニヤフ首相が熱烈歓迎し、「二国間関係は発展の余地があり、相互裨益する関係を深化させたい」と述べた。ネタニヤフは13年5月に大型の経済使節団を率いて北京を訪問している。
 
場外で予期せぬ出来事はデモ隊が王毅を「歓迎」したことだった。デモ隊はパレスチナ過激派の自爆テロで犠牲となった遺族らが中心で、中国に甘いネタニヤフ首相に抗議にきたのだ。

イスラエルが台湾との外交関係を断絶し、北京と国交を開いたのは1992年、北京に大使館、上海に領事館。そしてまもなく成都にも領事館を開設し、両国の貿易も順調に発展してきた。

2010年に67億ドル、13年には80億ドルに達するだろう。

しかし「中国が欲しいのは農業、医薬品、海水淡水化設備などのほか、武器技術だ」と分析する専門家が多く、実際には米国の反対で高度な軍事技術を中国に輸出できないイスラエルのディレンマとも言える。

米国の軍事筋は米国がイスラエルと共同開発したアロー・ミサイル技術を、イスラエルは秘かに中国へ売った形跡があると疑っている。

さてデモ隊の抗議とは、パレスチナ過激派の爆弾テロの軍資金が在米の「中国銀行」から過激派の口座へ送金されていた事実に、ひとことも抗議しなかったネタニヤフ首相へのデモである。

もっとも劉暁波にノーベル平和賞を決めるや、爾後、ノルウェイは中国との貿易を凍結された。

バイデン米副大統領は、北京を訪問し、アメリカの世論硬化を背景にしながらも、中国の防空識別圏設定に関しては「懸念」を表明したのみだった。「だれもが中国を怒らせることを極度に怖れる。これが国際政治における新しい変化である」(フォックスニュース、2013年12月19日)

◆どうなる自公候補者調整 難航か

岡田 浩明


東京都の猪瀬直樹知事の辞職表明に伴い2月上旬に想定される都知事選で、安倍晋三首相(自民党総裁)は公明党との連携を重視して候補者擁立を進める考えだ。

ただ、過去の都知事選では、自公両党が推した候補は敗北するという“ジンクス”もささやかれる。政党色を嫌う無党派が多く、知名度が勝敗を分ける「人気投票」の色合いもあるためで、候補者選考は難航する可能性もある。

「公明党とともに勝てる候補を一刻も早く選びたい。都が抱える多くの課題に迅速、適切に対処できる人が望ましい」

19日、自民党本部。選挙を仕切る石破茂幹事長は猪瀬氏の辞職表明を受け、公明党との連携を強調した。公明党の高木陽介都本部代表も同日、「都議会では自民、公明両党が長年、連携しながら都政を運営してきた流れがある。しっかり連携を取らなければいけない」と足並みをそろえた。

「自公連立の源は東京」(ベテラン都議)というほど都議会での両党の結びつきは深い。革新都政に対抗するため昭和54年の都知事選で鈴木俊一元副知事を担ぎ出した当時からとされる。

両党は年内にも候補を決め、年明けには都内各地で相次ぐ各種団体の賀詞交換会などに出席し、知名度を高めて必勝を期す−というシナリオを描いている。

しかし、自公主導で擁立した候補は敗北した例が目立つ。もっとも顕著なのが平成7年の都知事選だ。自民、公明両党は、当時の社会党など3党とともに石原信雄元官房副長官を擁立。組織票で圧倒的優位と予想されたが、結果はタレント出身で知名度に優れる青島幸男氏に惨敗した。

11年の選挙でも自民党は明石康元国連事務次長を立て公明党の支援を仰いだが、得票は69万票にとどまり、石原慎太郎氏の166万票に大きく水をあけられる結果に終わっている。

東京の有権者は1千万人を超え、無党派層が多い。このため「知名度のある候補による人気投票になりがち」(都連幹部)と指摘され、政党色が却ってってマイナスに働く側面もある。

加えて、最近の地方選でも、自公の旗色は悪い。10月の川崎市長選で自公推薦の新人候補が敗け、11月の福島市長選でも自公などの支援を受けた現職が大敗した。首相は地方選敗北にストップをかけ、東京五輪成功に向け都政を与党勢力で固めたいところだが、こうしたジンクスを乗り越えられるかは見通せない。

産経ニュース2013.12.19 22:44

◆木津川だより 浄瑠璃寺(序文)

白井 繁夫


前回訪れた海住山寺と「木津川」を挟んだ対岸の丘陵地帯には、古くからある当尾(とうのお)の里に「小田原山浄瑠璃寺」があります。この通称「九体寺」が、現在では唯一となった「九体阿弥陀如来坐像(国宝)」を本尊として安置している寺院なのです。

私は深く考えず健康のためと浄瑠璃寺口でバスから降りて約2kmの山道を徒歩で登っていくことにしました。しかし、誰も歩いていない山道を一人で歩いたとき、古の人々は、こんな山中まで、よくぞ材木を運びあげて寺院を建立したものだと、その情熱に畏敬の念を改めて深く感じた次第です。

そこで、「浄瑠璃寺」を散策する前に、もう少し「木津川地域」(木津川市)と、「木津川の歴史的関連」を話題に取り上げてみようと思い、「木津川流域」の概略的事柄を記述してみました。

伊賀(三重県)を源流とする「木津川」は、古代の飛鳥、奈良時代の藤原京、平城京を造営する建築用材運搬の大動脈となり泉津(いずみのつ:木津の港)が、奈良の都の玄関港となりました。これが歴史上「木津川」が果たした重要な役割なのです。

「木津川上流域」の杣山(そまやま:笠置、加茂)から木材を筏に組んで、また近江(滋賀県)の杣山(田上山:たなかみやま)や琵琶湖から宇治川を経由して、さらに遠方の瀬戸内や、丹波からも、淀川を利用するルートにより、木材が運ばれ「木津」で陸揚げされたのです。

この泉津では東大寺、興福寺など諸寺の木屋(こや)所や国の役所等があり、それぞれの用途に振分け加工したりして都へ運び出しました。

泉津から平城京へは上津道(かみつみち)、中津道、下津道(しもつみち)の官道があり、その官道沿いには川や池も設置されていましたので、水量を調節して材木を運ぶ方法も採られていました。

ところで、「木津川流域」に人々が住みついたのはいつの時代からかは正確には分りません。遺跡から観ると、弥生時代の中期(紀元前一世紀から後一世紀)、「木津の相楽山丘陵」から祭祀用の銅鐸が出土し、そのすぐ近くの大畠遺跡に集落跡や墓跡などがありました。

弥生時代になって「階級や身分社会」が成立してきましたので、小さい古墳も流域の各地に出来ました。更に一層政治的に関連が進んだ古墳時代、「木津川」の右岸(山城町)に、前方後円墳の「椿井(つばい)大塚山古墳」が出現しています。

この大古墳は、中国の文献(魏志倭人伝)にある「邪馬台国の女王卑弥呼の銅鏡」(三角縁神獣鏡)が、36面も出土しました。これだけの副葬品が出る墓の人物は、相当偉大な権力者(王)であったと思われます。

また、この巨大な古墳の造り方は、3世紀末に築かれたわが国最古で、女王卑弥呼の墓とも云われている前方後円墳の箸墓古墳(奈良県桜井市)と、多くの共通点がありました。

古事記、日本書紀に記載されている泉河(輪韓河:わからかわ:木津川)の物語 
崇神天皇10年条 (武埴安彦の反乱):

四道将軍の一人大毘古命(おおびこのみこと)が、越国(北陸道)へ赴く途中、武埴安彦(たけはにやすびこ)の謀反を山代の幣羅坂(へらさか)で知り、崇神天皇の勅命により彦国葺(ひこくにぶく:丸邇臣氏の祖)と大毘古命の軍は輪韓河で武埴安彦の軍に挑みました。

その結果、武埴安彦の戦死によって反乱軍は総崩れとなって敗走した様子の地名(波布理會能:ハフリソノ:→祝園:ホウソノ、屎褌→久須婆→楠葉など)が、今もこの地域に残っています。「挑み」伊杼美イドミ→伊豆美イズミ→泉河

この大戦のとき、大和の大王(崇神天皇)軍は、西国道を固めていた武埴安彦の妻(吾田姫:あたひめ)の軍も打破りました。その後(神功皇后摂政2年条:押熊王の反乱)、大和政権は、奈良山西麓を越えた下津道の押熊の王との戦にも勝利したのです。

名実ともに大和政権が確立し、「木津川流域」をはじめ畿内では、大和の大王に敵対する勢力が一掃されました。

5世紀から6世紀になると渡来人が「木津川流域」に多く住みつき、彼らは朝鮮半島より渡来の中国大陸の先進的文化、文明を携えてきました。

570年には高句麗使の一行を迎えるため、大和朝廷の外交官舎「相楽館:さがらのむろつみ」を、「木津の港」にかかわる相楽神社近辺に作りました。(608年には難波高麗館が設置された。)

7世紀後半の「壬申の乱」:天智天皇の太子(大友皇子)に対して672年大海人皇子(後の天武天皇)の反乱の時も、「木津地域」はやはり重要な地域でした。

8世紀になり、藤原京から平城京へ元明天皇が遷都(710年)した奈良時代の天平12年(740)聖武天皇が恭仁京(くにきょう)に遷都したころは、正に恭仁京の泉津として、現木津川市(木津、加茂、山城町)が、最も輝いていた時期と推察します。

奈良時代の加茂町銭司では、日本最初の貨幣(和同開珎)を鋳造しており、(僅か4年間の都でしたが)恭仁京では聖武天皇が大仏造立の発願、全国に国分寺、国分尼寺造立の詔、墾田永世私財法など発信しました。

「木津川市」は、京都府の最南端で、奈良県の奈良市と境界を接しています。ですから奈良時代では大和の北部丘陵地(奈良山)の背後の国:山背国(やましろのくに:山代国)と呼ばれていましたが、桓武天皇が平安京へ遷都(794年)して、「山城国」と詔で命名しました。

都が京都へ移っても、南都(奈良市)には藤原一族の氏寺(興福寺)、氏神(春日大社)があり、平安貴族は競って南都詣でをしていましたので、人々の往来や物資の流通も多く、「木津」は交通の要衝であり、また文化や情報の発信地でした。

9世紀から10世紀の平安貴族文化が盛んな時期も、南都仏教の興福寺、東大寺等の諸寺は
南山城(京都府旧相楽郡、旧綴喜郡)に奈良時代からの広範な杣山(後に荘園にもなった)を所有しており、実質的に南山城は大和の文化、経済圏内でした。

10世紀後半から11世紀になり、南都の貴族仏教の僧侶の中には世俗に溺れ堕落する僧も現れ、世相も乱れかけた現象を疎みました。

このため現世を救う弥勒菩薩や観音菩薩の信仰、または釈迦如来に回帰すべきという思想など様々な思考を持った僧侶が、「木津川流域」の山中にある笠置寺、加茂の岩船寺、浄瑠璃寺、海住山寺などの草庵に籠り、真の悟りを求めて厳しい修行や戒律の教学を開始しだしたのです。

前回訪ねた海住山寺は、寺伝による創建は:聖武天皇が大仏造立発願のため云々ですが、12世紀後半から13世紀の解脱上人貞慶は戒律を重視して、釈迦如来に回帰すべきとして、釈迦の仏舎利を祀る五重塔の建立を開始し、1214年貞慶の1周忌に、貞慶の後継者の覚真上人が落慶供養をしました。

次回は、木津川市加茂町西小の「淨瑠璃寺」訪ねようとしています。創建時の本尊は弥勒菩薩でしたが、現在は九体の阿弥陀如来坐像(国宝)の本尊が本堂に祀られている、この寺院の変遷なども辿ってみようと思っています。

◆ 参考文献: 木津町史   本文編 木津町
        加茂町史   第一巻 古代、中世編 加茂町

(奈良から浄瑠璃寺門前行きの急行バスは一時間に一本ぐらいです。時刻表に注意下さい。JR加茂駅からは毎時一本岩船寺、浄瑠璃寺行きのコミュニティーバスが利用できます。)
                         <郷土愛好家>


2013年12月20日

◆利用者急増の「微博」

石 平


「微博」に見る巨大な絶望といちるの希望

中国では今、「微博(ウェイボ)」というミニブログの利用者が急速に増えている。今月14日までの登録アカウント数は13億を超えているから、微博は今、普通の国民が情報や意見を発信するための最も簡便な手段となっている。

微博の世界を時々のぞくと、中国という国が今、世紀末的な絶望と未来へのかすかな希望が混在している激動の大変革期にあることがよく分かる。たとえば、私が読んだ今月最初の1週間には次のようなものがある。

12月2日、「@公衆新聞」というアカウントを持つ人はこう書いている。「今の中国で、大型プロジェクト・国土開発・対外貿易・証券・金融という5つの利権の大きい分野で、主要ポストの9割以上は政府高官の子弟たちが握っている。“社会主義”の中国は権力世襲社会となっており、人民は単なる傍観者と奴隷である」

同3日、「@万網互通」さんの書き込みはこうである。「今、中国の富の95%は全人口のわずか5%を占める人々の手にある。しかしこの5%の人々はすでに海外へ移民しているか、あるいは移民しようとしている。これから10年後、この国に何が残されているのだろうか」

同5日、「@CCTA」さんはこう書く。「地球上にこのような国がある。80%の河川が枯渇し、3分の2の草原は砂漠と化している。668の城市はゴミによって包囲され、4億人の都市部住民は汚染された空気を吸う。2000万人の女性は売春に励み、刑事事件は年間400万件も発生する。

1000万人の公務員・幹部のほとんどが汚職している。このような素晴らしい国は一体どこか。当ててみよう」

もちろん、それが当の中国であることは誰でも分かっている。この書き手が挙げた一連の数字が正確であるかどうかは問題ではない。要は、多くの中国人が自分たちの国の現状をこのように認識しているということだ。行間からは祖国の惨めな現状への深い絶望と、それをもたらした政治権力への強い不信感と不満が感じ取れるだろう。

こうした中で、政治権力と民衆が対立するような出来事でも起きれば、微博の世論が一斉に政権批判へと向かうのはいつものパターンである。

たとえば同4日、江西省新余市で政府幹部の財産公開を求めた劉萍さんら3人が「違法集会」の罪で起訴されると、微博の世界では政権に対する非難の嵐が一気に吹き荒れる。

「幹部の財産公開を求めて何か悪いのか。この国では正義を主張する人は犯罪者にされるのだ!」「財産の公開をそれほど恐れているのか。それは、政府の幹部が皆不正の財産を隠していることの証拠だ」「当局が劉萍さんたちに罪を問うのは、つまり今の政権は民衆の側ではなく汚職幹部のサイドに立っているということ。民衆の敵は誰なのかが一目瞭然ではないか」などと、痛烈な政権批判が延々とつづられている。

その中で、劉萍さんたちの弁護を引き受けた華東師範大学教授で弁護士の張雪忠氏は、自分の微博でこう宣言した。「今後、私は政治犯と良心犯の弁護を一手に引き受けるつもりだ。権力が銃を持って人を迫害するなら、私は自分の口舌で彼らを助けなければならない。正義を勝ち取ることができなくても、民心はわれわれの方にある」と。
産経ニュース【石平のChina Watch】2013.12.19