2013年09月08日

◆度が過ぎる韓国の反日姿勢

前田 正晶


安倍総理も出席した総会で東京招致に成功したのは誠に結構だったと思う。心から「お目出とう御座いました」とお祝い申し上げたい。

実は、7日はブエノスアイレスでの福島の汚染水問題への質問の多さを報道し続けるマスコミの心なき姿勢と、韓国の謂われなき我が国に対する誹謗中傷に大いに腹が立って、下記のようなことをメモしていた。

しかし、幸いにもこれは今や悲観論者の杞憂に終わって「目出度し、目出度し」となった。

韓国の反日姿勢は度が過ぎる:

最早各方面で論じられていることだが、韓国の我が国の水産物禁輸令は極めて露骨な「2020オリンピック招致」への妨害工作以外の何ものでもないだろうと思っている。これまでのXX婦像設置運動といい、これといい、最早末期的かとしか思えない韓国の対日外交政策と姿勢である。

IOCでの最終決定が目前に迫った日本時間9月7日の14:40の時点で、この韓国の不当な姿勢を敢えて採り上げ批判して置きたい。それ以外にも汚染水問題での安倍内閣の予備費を活用する対応を海外に懸命に報じようとしているとは思えないマスコミにも、例によって不信感が募る。

招致が成功するかどうかばかりを特集する暇があれば、安倍内閣の姿勢を海外に広く強調するのが彼らの務めではないのか。バックアップするべきではないかと感じている。

私はこの時点で大いに不安感を覚えているので、採り上げた次第だ。IOC委員が逆宣伝に乗せられないことを祈って終わる。

<「頂門の一針」から転載>

◆記事は短い方がいい

平井 修一


わが師、山本夏彦翁曰く、「この世のことで原稿用紙3枚、1200字で説明できないことはない。せいぜい5枚が限度である。20枚を10枚に、10枚を5枚に、さらに3枚にするのがコラムである」。

夏彦翁は天下一品のコラムニストで、翁に続く人は今もっていないのではないか。「ひと皆飾ってものを言う」「嫉妬はしばしば正義を装う」なんて名言である。小生は勝手に翁に師事しているのだが、翁の言うようにできる限り文章は短くするようには心がけているものの、なかなか難しい。

せめてA4で1ページ(原稿用紙で5枚)に収めたいが、委曲を尽くしたいと思いが強くて要領よくまとめることができずに何回かに分けて書くしかないことも多い。それは読み手にとっても煩わしいから避けたいのだが、能力不足で今のところはどうしようもない。

小泉純一郎・元首相の文章理解力は「A4で3ページが限界」などと言われていたが、小生も緊張感をもって一気に読めるのは1ページで、3ページなら赤鉛筆をもって大事そうなところに線を引かないと理解しづらい。原稿用紙5枚、A4で1ページが一般人が「そこそこすんなり読める」ぎりぎりではないか。

産経新聞の曽野綾子のコラムはぴったり原稿用紙3枚で、これは読みやすい。ニュース面でも1面トップ記事は2枚で要点だけを伝え、これを補足するためにコラムやインタビュー、解説を別建てで載せているが、やはり1本の記事は2〜3枚で収めている。読みやすさを考えると原稿用紙3枚以内がいいのである。

A4の1ページ、原稿用紙5枚(2000字)は読むのに3分かかる。都市部の通勤電車は3分おきに来る。それ以上かかると利用者は不快になるから通勤時間帯は3分おきである。歌謡曲も大体3分だ。今は使われなくなった公衆電話も3分が基準だった。

<公衆電話の一通話は昔から3分で、3分では何も話せないという人は30分でも話せない。この3分で、もしそれが用なら、たいていの用は片づけることができる。

だから公衆電話の3分は、何十年来の何万何千通話から抽出した最大公約数だと私はみている。それはハガキに似ている。ハガキで足せない用はまずない。結婚式のスピーチは3分で沢山なのである。それ以上は迷惑なの
である。

(理系の)学会講演の(持ち時間の)10分もながい経験から抽出した時間なのだろう。多分発表するに値しないものを無数に聞いてこりたのだろう>(山本夏彦「理科系の文章読本」)

谷崎潤一郎は「実用の文と文学の文は結局同じだ」と言ったが、興味をもって理解されなくては話にならないから、難しいのは一緒である。ただ、理系の文章の読者は基本的に専門家だから、ある程度の知識を当てにできるが、文系の文章の場合はまったく当てにはできないからなおさら難しいのだと翁は言う。

小生も素人なりに短い文章を目指してはいるが、読者というお客様に出すうどんが「うどんかけ」ではあまりにも愛想がないから、せめてネギと天かすくらい、さらにホウレン草と蒲鉾、ゆで卵くらいはトッピングで載せたいなあと思うから、3分、5枚を超えてしまうことになる。

小生含めて読者は新聞、ネット、雑誌などを通じて、1本あたり2〜3分、3〜5枚の記事を毎朝とか毎夜、集中して読むから目を通す記事は10本くらい、それだけで30分はかかるだろう。

忙しい時代であり、貴重な時間だから、「記事は要点が整理された短いのがいい」とは書き手が常に心がけておくべきことで、この辺で5枚になったのでお仕舞にする。
(2013/09/06)

<「頂門の一針」から転載>

2013年09月07日

◆宮沢喜一と集団的自衛権

岩見 隆夫


吏道(官僚としての道)のすたれをもっとも気にしていたのは、官僚出身の宮沢喜一元首相だった。かつて旧大蔵省が汚職事件で手入れを受けた時、宮沢は、

「昔は吏道というものがあったんだがなあ。いまはない」と嘆いた。
汚職だけではない。

安倍晋三首相は集団的自衛権行使容認の憲法解釈変更に踏み切る決意をしている。ところが、先日まで安倍の内閣を補佐していた前内閣法制局長官(最高裁判事に転身)が記者会見で、

「私自身は(行使容認は)非常に難しいと思っている」

などと語った。選挙で選ばれたわけでもない一介の高級官僚が、まるで首相に対抗するかのような政治論を平然と口にする。それが大きなニュースになる。

職を解かれれば何を言ってもいいのか。メディアも「極めて異例」と書くだけで批判しない。吏道地に落ちたり、だ。宮沢が生きていたら、さぞ怒ることだろう。

ところで、宮沢は生前(2007年、87歳で死去)、集団的自衛権について多くのことを語り残している。それは良心的なエリート政治家の葛藤の軌跡と言ってもいいのかもしれない。

米国のサンフランシスコで対日講和条約締結50周年記念式典が催されたのは、01年9月8日のことだった。3日後に米国は9・11同時多発テロに襲われるのだが、それは偶然である。

記念行事として開かれた講和50周年シンポジウムで、宮沢が講演した。演題は<平和と繁栄をもたらした50年間の同盟関係>。

宮沢は50年前の講和会議に、吉田茂首相一行の全権団随員として参加している。当時、講和参加の政治家でただ一人の生き残り。日米の半世紀を語るにふさわしい。

この講演で、宮沢は意外なことに言及した。50年前の歴史的選択を高く評価したあと、

「日米同盟をより効果的なものにするために、私は、日本が自衛権の論理的延長として集団的自衛権を位置付けることを提案する。


米軍の具体的な活動が、日本の安全保障のリスクに明確かつ直接にかかわる活動であるかぎり、米軍を援助し、守るために日本の自衛隊を運用できる、運用すべきだという考え方をしたい」

と述べた。<明確かつ直接>の条件付きながらも、集団的自衛権の憲法解釈変更を日本政府に求めたのである。

「おっ、あの護憲派の宮沢さんが……」

と驚きの声が政界の内外から漏れたのは当然だった。しかし、改憲論ではない。同じ講演で、

「憲法9条改正の要はなく、集団的自衛権について、政府の9条解釈を明確にすべきだ」

とも言っていた。安倍が今手を染めようとしている9条解釈変更には賛成だが、9条改正には賛成しない。

「21世紀への遺言のつもりだ」

ともつけ加えた。日米同盟の将来像について、宮沢なりの踏み切りだったと思われる。

それ以前の宮沢発言には変化がみられた。講演の6年前に書いた「新・護憲宣言」は、

<蟻(あり)の穴から堤も崩れる>

の教訓に学び、自衛隊は自衛以外の戦闘目的で運用しない、という抑制的立場で貫かれていた。<蟻の一穴>になりかねない集団的自衛権には触れていない。

しかし、その2年後(1997年)、改憲派の中曽根康弘元首相との対論集「改憲・護憲」になると、迷いがみられる。憲法解釈変更を強く主張する中曽根に対し、宮沢は、

「私の考えも、想定される事態への具体的な対応という観点からみれば、中曽根さんとあまり違っていない。かりに横須賀沖の公海上で日本が敵から脅かされ、日米で共同作戦があって、アメリカの軍艦を日本の自衛艦が助けたケースと、同じことがカリフォルニア沖で起きたのとでは違う。

横須賀沖は日本の自衛のために行動しているわけで、それを集団的自衛権の行使だから憲法違反というのは法律家の資格のない人の言うことだ。……」

などとすっきりしない。それが01」年の講演では<自衛権の論理的延長>
に転換した。

何があったのか。一つは湾岸戦争(91年)の教訓だった。

「日本はあんなに油を買っているのに、血も流さない、汗も流さない」

と国際社会で批判を浴び、当時の宮沢首相は国連平和維持活動(PKO)を決意する。PKO協力法を成立させ(92年)、自衛隊のカンボジア派遣(同年)に踏み切った。これにも、

「護憲派の宮沢さんなのに……」

と批判の声があがり、宮沢は非常に怒りを覚えたと語っている。

状況は刻々と変わる。政治は敏感、果断に対応しなければならない。宮沢の遺言はそれを言いたかったのだろう。(敬称略)

近聞遠見:=毎日新聞 2013年09月07日 東京朝刊=第1土曜日掲載

<「頂門の一針」から転載>

2013年09月06日

◆韓国 現職議員を内乱陰謀で逮捕

古澤 襄


いまの韓国の政情をみると、北朝鮮に忠誠を誓い内乱を画策する少数者が出ても不思議ではない。言葉を変えれば、北主導による南北統一論者である。普通ならこのようなクーデター論者は、密かに画策するものだが、いまの韓国では現職の国会議員がおおぴらに「戦争の準備をしよう」と呼びかけているところに、韓国の特異さがある。

さすがに韓国国会は体制転覆を謀議したとして、内乱陰謀容疑でこの議員を逮捕する同意案を賛成多数で可決した。しかし内乱の画策は、むしろ地下組織として温存されるだろう。北朝鮮の地下工作員も浸透することが予想される。

<【ソウル時事】韓国国会は4日、北朝鮮の思想を信奉する秘密組織をつくり、体制転覆を謀議したとして、内乱陰謀容疑で当局の捜査を受けた韓国少数野党・統合進歩党の李石基議員(51)の逮捕同意案を賛成多数で可決した。李議員は同日連行され、近く逮捕の見通し。内乱陰謀罪は、かつて軍事独裁政権が民主化運動を弾圧する際に多用され、適用は1980年以来。

法務省や報道などによると、2003年に地下革命組織を設立した李氏は今年5月、同党関係者ら約130人が集まった会合で講演。2〜4月に北朝鮮が休戦協定白紙化を宣言するなど極度に緊張を高めたことを受け「戦争の準備をしよう」と訴えた。

会合で、有事の際の鉄道、通信、石油関連施設などの破壊、武器の準備などを主張した参加者3人が内乱陰謀容疑で既に逮捕された。(時事)>

<<内乱陰謀事件>国家情報院、李石基議員を“速戦即決”強制拘引=韓国>>

内乱陰謀容疑を受けている統合進歩党の李石基議員が4日午後8時26分、国家情報院の職員に強制拘引され、水原地裁に移送されている。この日、国家情報院の職員約30人は午後7時20分ごろ、国会議員会館の議員室に到着したが、統合進歩党の関係者に阻まれ、拘引令状執行に支障が生じた。双方のもみ合いは50分間ほど続いた。

4日午後7時20分ごろ、国会議員会館520号、統合進歩党・李石基(イ・ソッキ)議員室の前に、黒のスーツを着た国家情報院の職員約30人が現れた。李議員に対する拘引令状を持っていた。国会本会議で李議員に対する逮捕同意案が通過してから3時間後の奇襲的な措置だった。

午後4時25分に決した李議員に対する逮捕同意書は、法務部−最高検察庁−水原地検を経て午後5時50分ごろ水原地裁に届いた。裁判所は午後6時30分、拘引令状を発行した。

拘引令状は容疑者や証人が正当な理由なく召喚や同行命令に応じない場合、裁判所が事件関係者を一定の場所に連れて行き、尋問するために発行する。拘引状が発付されると、すぐに国家情報院は李議員室に職員を派遣した。国家情報院側は「李議員の逃走の恐れがあり、直ちに拘引に動いた」と説明した。

当時、李議員は議員会館の事務室で金先東(キム・ソンドン)議員、李相奎(イ・サンギュ)議員、金在ヨン(キム・ジェヨン)議員ら党関係者約20人と今後の対策を協議していた。国家情報院の職員は拘引令状を見せながら同行を求めた。

しかしこれほど早く国家情報院が強制拘引に出てくると思っていなかった李議員側は「令状実質審査に堂々と行くというのになぜ拘引するのか。弁護人が来るまでは拘引に応じられない」とし、激しく反発した。

国家情報院側が強制拘引に乗り出すと、統合進歩党の関係者は暴言を繰り返した。統合進歩党の女性党役員は今回も「私の体に手を触れるな」と言って抵抗した。

国家情報院の職員は記者に向かって「これが民主主義といえますか」「これを撮影してください。正当な公務執行を妨害しています」と叫んだ。

部屋にいた統合進歩党の金先東議員が廊下で出て「ここで統制に従わなければスパイです。静かにしてください」として雰囲気を落ち着かせようとしたが、状況は変わらなかった。国家情報院は警察に協力を要請し、議員会館の出入り口を閉鎖した。

騒ぎを議員室で見ていた李議員は結局、拘引に応じる意思を明らかにした。午後8時12分ごろ、弁護人とともに議員室の外に歩き出した。強制拘引を初めてから約50分後だった。

李議員は記者に対し「真実は必ず勝つ」と短く述べた後、国家情報院が待機させていた車に乗った。統合進歩党の党員約100人は李議員が乗った車を囲みながら「国家情報院解体」などと叫んだ。このため30分間ほど護送が遅れたりもした。

これに先立ち国会は、5月に「RO(Revolution Organization)」組織員約130人と開いた秘密会合で通信・石油類関連施設など国家基幹施設破壊を謀議した容疑(内乱陰謀)を受けている李議員の逮捕同意案を表決に付し、出席議員289人のうち賛成258票、反対14票、棄権11票、無効6票で可決させた。

表決前にセヌリ党・民主党・正義党がともに賛成の立場を整理したにもかかわらず、離脱票が一部出てきた。現役議員に対する逮捕同意案が国会で決されたのは過去12回目となる。

セヌリ党の柳一鎬(ユ・イルホ)報道官は「今回の逮捕同意案を与野党が合意して通過させたという意味が大きい」と論評し、民主党の朴用鎮(パク・ヨンジン)報道官は「民主党は自由民主的な基本秩序を脅かすいかなる勢力も容認しないことを改めて確認する」と明らかにした。

強制拘引された李議員は水原南部警察署留置場で夜を過ごした。李議員に対する拘束令状実質審査は5日午前10時30分、水原地裁令状尋問室でオ・サンヨン令状担当部長判事の審理で行われる。(中央日報)>
2013.09.05

    <「頂門の一針」から転載>

◆なますを吹くのか公明党

阿比留 瑠比


公明党が、再び「羮(あつもの)に懲りてなますを吹く」愚行を繰り返し、無意味に安倍政権の足を引っ張りはしないかと心配でならない。文部科学省が来年の通常国会に提出を検討している、教員の違法な政治活動に罰則規定を設ける教育公務員特例法改正案についてである。

教特法は、政治的に中立であるべき教員の政治活動を制限している。ところが、日教組などの反対運動を受けた議員修正で刑事罰の適用が除外されたため「ザル法」なのが実態だ。

その結果、教員の政治活動や選挙運動は事実上、野放しとなり、日教組に動員される教員をはじめ教育界を疲弊させてきた。

「改正案に賛成する日教組の組合員もいる。改正によって、選挙運動を指示された教員は『法律違反だ』と堂々と言える。現場はみんな辟易(へきえき)している」

教育現場に詳しい義家弘介文科政務官はそう語る。特定政党・候補のポスター貼り、電話作戦、後援会カード集めに戸別訪問、選挙資金カンパ…と、やりたくもない政治活動を組合から強いられてきた教員らにとって、教特法改正はむしろ救いだというのである。

そもそも、刑事罰を受けたくなければ違法な政治活動をしなければいいだけだ。日教組の支援を受ける政党以外が反対する方が不思議だが、公明党はかつてこの改正案を潰している。

小泉政権時代の平成17年春のことだ。カラ残業、特殊勤務手当など大 阪市の職員厚遇問題と山梨県教組による違法な政治活動問題が国会で取り上げられ、地方公務員法と教特法の改正の必要性が指摘された。

自民、公明両党の幹事長は両法で適用除外とされている罰則規定を盛り込むことでいったん合意した。ところが、公明党が突如として態度を変えたのである。

「公明党の支持母体である創価学会員には、地方自治体の現業職に就いている人が多い。そうした人たちから党本部に、『俺たちに選挙運動させない気か』とじゃんじゃん電話がかかってきた」(公明党関係者)

党利党略以外の何物でもないが、「羹に懲りた」公明党は以後、地公法・教特法の改正にアレルギー反応を示すようになる。自民党側は「教特法だけでも切り離して何とか改正したい」と何度も申し入れたが、耳は貸さなかったという。

筆者も当時、公明党幹部に「日教組の横暴を許さないためにも教特法は改正すべきではないか」と問いかけたが、返事はこんなけんもほろろなものだった。

「罰則を設けることには憲法上、疑義がある」

だが、これは後付けの理由だろう。憲法上の理由だというならば、最初から自公幹事長会談で改正の合意などしていないはずだ。

自民党は野党時代の22年3月にも、北海道教組の違法献金問題を受け て教特法改正案をみんなの党と共同提出したが、このときも公明党は加わらなかった。

下村博文文科相は「来年の通常国会は教育再生国会にする」と意気込む。明日を担う子供たちと教員双方のため、公明党は「なますを吹く」癖を改めた方がいい。(政治部編集委員)

産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】2013.9.5

<「頂門の一針」から転載>


2013年09月05日

◆中国の核戦力がアメリカを弱くする

古森 義久


中国が新鋭原潜を実戦配備するそうです。その結果、米中関係は? 日米同盟は?

<<米国の36カ所を核弾頭が狙い撃ち? 実戦配備の日が近い中国の原子力潜水艦>>

■東シナ海、南シナ海から米国本土への核攻撃が可能

中国のこの新たな原子力潜水艦の配備は、米国の安全保障や日本の領土防衛に具体的にどんな影響を与えるのだろうか。

米国中央情報局(CIA)の元専門官たちが組織した国際安全保障の調査 研究機関「リグネット」がその点についての分析をしていた。この8月中 旬に公表された分析である。

その内容の骨子は以下のようなものだった。

 ・中国の核ミサイル装備の潜水艦は、これまで米国本土に攻撃をかけよう とする場合、太平洋を長く航行して、米国にかなり近い水域まで接近せね ばならず、その接近を米海軍の攻撃型潜水艦に発見される確率が高かっ た。しかし晋級潜水艦は、東シナ海、南シナ海からでも米国本土に核ミサ イルを撃ちこめる能力を有することになり、米中間での最悪の衝突が起き た場合の中国軍の核戦力が大幅に威力を増す。

 ・これまで米国との最終対決への準備としての中国の核戦力は、陸上の固 定サイロに配備された少数の大陸間弾道ミサイル(ICBM)だけだった。米 国本土に確実に届く核ミサイルはこのICBMだけで、しかもそれらのミサイ ルはミサイル防衛網で守られておらず、早期警戒のレーダーもない状態 だった。

その状態では米国の先制核攻撃で中国の核戦力はほぼ全滅させら れる公算が大きく、米国への核抑止の効力はほとんどなかった。だが晋級 潜水艦の配備により、万が一、中国が米国から本土に核攻撃を受けても、 潜水艦のミサイルで核報復ができる能力をなお保つことになる。この結果、中国の対米核抑止力が大幅に強くなる。

・これまで中国側の一部軍人が、台湾有事に米軍が介入した場合には米国本土への核攻撃を示唆して脅すというケースがあった。米国側は、中国軍に実際にはその能力がなく、またたとえあっても、米軍が先制で中国の核攻撃能力を破壊することに自信を持っていた。

だが晋級潜水艦の実戦配備 により、中国側のそうした攻撃能力が強まり、米国の台湾や日本、韓国な ど同盟国への防衛誓約が侵食される恐れも生じてきた。

 ・中国の海洋での最終目標は、南シナ海、東シナ海などの近海から西太平 洋の多くの部分に覇権を確立することだ。その一端として中国は沿岸から 200海里の排他的経済水域の内部では外国の軍事活動を沿岸国としての自 国の許可なしに認めないという国際的にも異端な政策を打ち出している。 晋級潜水艦の第一 線への配備はこうした政策の推進にも資することになる。

■米国の核兵器使用が封じ込められる?
以上の分析では中国は米国本土に核ミサイルを撃ちこむ能力を本気で強め始めたということになる(つづく)
2013.09.05

<「頂門の一針」から転載>

◆「はだしのゲン」再考

河村 直哉


どこまで日本をおとしめるのか 

社会面1ページを丸々費やして、日本の兵士がアジアで「首をおもしろ半分に切り落したり」「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊をひっぱり出したり」とした「ゲン」の絵を掲載している。

どこまで日本を自らおとしめたら気がすむのだろう。「はだしのゲン」騒動で改めて、日本という国が痛々しくてならなくなった。松江市教委のなんという腰砕けぶりであり、日本の新聞のなんという偏りであることか。

最初に結論を書く。「はだしのゲン」は特に後半、偏向し、日本をあしざまにいうことはなはだしい。公立学校の図書館に置くべき本ではない。

日教組の「情宣局」暗躍

おさらいしておけば昨春、この漫画を学校の図書館から撤去する要求が男性から市教委にあり、市議会に陳情もなされた。陳情は不採択になったが市教委は昨年12月、子供が自由に閲覧できないようにする措置を市内の小中学校に求めた。

先月半ばにこの件が表に出てから、朝日新聞や毎日新聞などが騒いだ。試みに朝日の見出しを社説も含めて追ってみよう。「閲覧制限はすぐ撤回を」「松江市教委が事前アンケ 校長多くが作品評価」「『10歳で読めて良かった』 『はだしのゲン』に米漫画家」。制限の撤回を求めるキャンペーンである。こうした声に押されるように市教委は先月26日、あっさりと撤回の結論を出した。

翌日の朝日は、朝夕刊とも大はしゃぎ。朝刊では「『ゲン』読む自由戻った」と、抑圧からの解放のように報じた。夕刊では男性が漫画の撤去を「しつこく求めた」などとも触れ、日本兵の残虐行為だという「ゲン」の絵をわざわざ載せた。得意の自虐である。

撤回を決めた教育委員会会議の判断もまた、浅はかだった。当初事務局のみの判断で学校に制限を求めたことを「手続きの不備」として、撤回しただけ。その後の対応は学校に委ねた。

今回の騒動の発端がどうであれ、公教育の場で日本の歴史をどう教えるかという問題提起があったのである。撤回は歴史問題を避けて通った、責任逃れの役所仕事にすぎない。手続き上の不備があったとしても、教育委員が集まった場で改めて閲覧制限の方針を出すこともできたのだ。

根深い日本の「左傾病」

騒ぐメディアと押される当局。これは戦後日本を覆ってきた「左傾病」ともいうべき図式である。半世紀ほども前から日本の左傾メディアは、閣僚の憲法批判、靖国参拝などことあるごとに大悪事ででもあるかのように大騒ぎし、牽制(けんせい)してきた。病根は相当に深い。

不愉快だが、この漫画が公教育の場にふさわしくない理由を改めて見ておこう。日本の兵士がアジアで「首をおもしろ半分に切り落したり」「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊をひっぱり出したり」。

こんなせりふを主人公が並べる。あるいは「君が代なんかだれが歌うもんかクソクラエじゃ」と主人公に叫ばせる。さらに登場人物たちは、「いまだに戦争責任をとらずにふんぞりかえっとる」など汚い口調で天皇をののしるのだ。原爆への怒りが、日本の戦争への一方的な断罪へと転化させられている。

おどりゃぁ反日雑誌…おかしな歴史認識を公立学校に野放しにした戦犯

昭和48(1973)年に少年誌で連載が始まった「はだしのゲン」は、いくつか発表の舞台をかえた。左派系雑誌「文化評論」あたりから政治色を濃くし、同57年に「教育評論」という雑誌に移る。

連載が始まった「教育評論」4月号の巻頭コラムには、こんな文言がふんだんに盛り込まれている。「政府自民党の軍国主義政策」「右翼暴力集団と自民党の戦略が名実ともに完全に一致した」。

左がかった運動体の扇動文としか読めない。翌5月号の特集は「反核・平和・軍縮の教育」。反自衛隊、反原発などの内容だ。「ヒロシマの心を次代の子らに」という文では、「残念なことに日本軍国主義の野蛮な侵略行為の実相は、現行教科書ではほとんどふれられていない」とある。

「はだしのゲン」はこの雑誌での連載中、反日的なイデオロギー色をさらに濃くした。「ゲン」が日本をののしってやまないころの昭和61年12月号。雑誌も日本兵のアジアでの「悪行」を写真入りで特集している。南京事件などを、中国寄りの立ち位置でそのまま書いているのだ。

「教育評論」の発行は日本教職員組合情宣局。表紙には「日教組機関誌」とある。このような偏った思潮のなかで「ゲン」は学校に広まっていったのだろう。

どんな国を築きたい?

閲覧制限を批判した論者のなかには、表現の自由や子供の知る権利を持ち出す者もいた。筋違いである。次代を担う青少年を育むべき公立学校の図書館で、この漫画が野放しになっていることの是非が論じられなければいけない。

日本には表現の自由もあり知る権利もある。しかし公立の学校で子供たちがこの漫画を自由に読める環境を作るとき、大人はどんな「公」を考えているのか。左傾病は、日本という国家の将来を健全に築いていこうとする誠実さをまるで欠いている。

折しも中国や韓国が、歴史認識についての言いがかりを強めている。誇張されたり作り上げられたりした、おかしな歴史認識を日本で持とうとするのが左傾病の症状のひとつである。

それとも、ナニか。左傾病の人たちは、中韓から「良心的日本人」などといって頭をなでられたいか。だとしたら回復の見込みはもはや、ない。 
 編集委員・産経ニュース [正論・西論] 2013.9.3

<「頂門の一針」から転載>

2013年09月04日

◆野党再編の旗をどうする

石井 聡


自民党による「1強多弱」体制を許してしまった野党のなかで「再結集」や「再編」といった言葉が飛び交っている。だが、強力な与党に対抗する新勢力への胎動と呼べるほどの実態はまだ見えない。

野党第一党の民主党は壊滅的惨敗を重ね、受け皿として再建できるかどうかも怪しい状況だ。しっかりした批判勢力が必要なことは言うまでもないが、問題は何を再結集の旗印にするのか分からないことだ。

再編論は民主、日本維新の会、みんなの3党の勢力が前提で、その特徴は政党間の公式なものではなく、一部の若手議員らが先行して動いていることだ。これが党内対立を招き、強力な与党に向けるべきエネルギーを消費している。

象徴的なのは3党連携に動いた分子の追放劇など、みんなの内紛だ。柿沢未途前政調会長代理を渡辺喜美代表が離党に追い込み、同調しそうな若手にも締め付けを図っている。

先走った動きは若手にとどまらない。参院選投票日に維新の松野頼久国会議員団幹事長と民主の細野豪志幹事長、みんなの江田憲司幹事長が会談した。党内から批判を受けた細野、江田両氏は、結果的にそのポストを離れた。

再編への個人的な動きは現執行部への批判と裏表であり、渡辺氏や民主党の海江田万里代表には自らの存在を否定する敵対行動に映る。

なぜ惨敗したのか、自民党の圧勝を許したのかについての総括はまだ不十分だ。党代表らの責任は大きいが、再編を目指す議員らもその責を免れるものではなかろう。党の現状への焦り、新たな自分の居場所探しの印象を拭えない「新党」構想では、有権者の心はつかめまい。

消費税増税や原発の再稼働、尖閣奪取を狙う中国への対処など、安倍晋三政権が直面する課題に野党としてどう臨むのか。問われているのは、参院選で明確に示せなかった対立軸、内外の課題をめぐる代案をどう固めるかである。

産経ニュース【風を読む】論説副委員長2013.9.3   

<「頂門の一針」から転載>

◆心筋梗塞再発顛末記

前田 正晶


今回も自覚症状は愚か前駆症状すら感じておりませんでした。1週間ほど前からやや気力が低下して「酷暑のせいかな」と思った程度。発症がまたも自宅で家人目の前であったのが幸運でした。

一寸背中の真ん中が痛くなって血圧を測れば150/70ほど。それがどうしたと思う程度かも知れませんが、PCをいじって冷や汗が出たので、「これはヤバイ」と経験上解りました。

主治医に電話したところ、救急に来れば当直医が対応すると言われ救急車を呼んでのです。「結果的に来たのが良かった」と言われました。

だが、救急隊員は心電図計測の機器を持って上がってきて即刻心筋梗塞と診断したようでした。それ故にあのまま放置すれば致死だったと医師は診断しました。未経験者ならば(経験者は少ないでしょうが?)「これは一過性で何でもない」と思うだろう程度の痛みです。

現在は28日に実施されました最終的な「心臓カテーテル検査」の終了後に、直径2ミリの管の入り口とした右手首の切り口を、事後に止血のためにパッドを当てその上を二重に粘着テープとコルセットの如きテープで締めあげて3時間放置されたために、右手筋が傷み未だに力が入りません。

しかも、強引に粘着テープを剥がした跡が2ヶ所も水膨れとなって、キーボード操作もままならない状態です。

身体の状態の診断はどうやら近代医学の限界であるかもしれず、原因も結果も克明には説明されませんでした。何となく生活習慣病では結果として出た症状に対応できるだけなのかなと感じました。

実質14日の入院期間中にはほぼあらゆるITを駆使したあらゆる機械的検査を続けましたが、全て結果は「心臓も何処も問題なし」で、退院後の食事も仕事も日常生活も従来通りで良しとの診断です。

本30日は14日以降手が出せる状況ではなかったので伸ばし放題だったみっともないひげを剃って貰いに、10年以上指名してきた理容師(女性です、念のため)の所に朝の9時半に行きますと、「8月6日に来た時よりも遙かに顔色が良く、赤みまでさしているが、どうしたの」と問われました。

理容師は顔色の変化を見て取っていたのでした。事実、ひげを剃り落とした後の表情は健常時のものでした。理容師は「あの顔色を心筋梗塞の前兆と見ることはあり得ないのでは」と一言。

新宿の住友ビル内の理容室ですが、安全を採って往復タクシーを利用しました。だが、暑さの中を空調のあるところとないところを何度も出入りすれば、現在の私の体調では対応しきれないかと感じました。

ここまで何と手を動かしましたが、現状では無理せずに休養しておきます。なお、いつかのように私の感覚に基づく報告に厳しいご意見を言われる方がないと有り難いと希望します。

<「頂門の一針」から転載>

2013年09月03日

◆シリア攻撃と米国の威信

Andy  Chang


シリアの政府軍が毒ガス弾を使ったので1400人以上の死者が出て、そのうち400以上が未成年者だった。オバマは何度も警告したレッドラインを無視したのでメンツにかけてもシリアを懲罰すると言い出した。アメリカの国会議員はアメリカが攻撃される危険のない限
り大統領が攻撃命令を下すことは違憲であると批判した。

実際にシリア攻撃はそんなに簡単ではなく、アサド政権を潰せば反乱軍の新政府が出来るが、イスラム教狂信グループは反米色の濃いブラザーフード、テロ組織のアル・カイーダも加わっている。アサド政権を倒せば米国に不利になる。

オバマはアサド政権を倒すのではなく、二度と毒ガスを使わないように「軽い懲罰」を与えるだけだと発表した。このような懲罰に何の効果も期待できないし、内戦が続けば住民が困るだけである。

また、英国のキャメロン首相は国会にシリア攻撃を提案したが国会は投票で反対したのでアメリカは孤立した。

アメリカ国内ではこのような攻撃は無意味で効果はないと言うものが多い。軽い懲罰でもアサド政権は攻撃されれば戦争を意味するからアメリカの介入はエスカレートすると言う。

オバマとバイデンが上院議員だったとき、ブッシュが国会の許可なく戦争を始めたのは国会無視で憲法違反だから罷免すると主張したのに、自分が大統領になったら国会の許可なくても攻撃できるといいだした。許可なしで攻撃すればオバマ罷免の声が上がる。

オバマは国会の許可はいらないと主張して31日、ホワイトハウスで軍部首脳と攻撃会議を催し、オバマのゴーサインを待つばかりとなった。しかしオバマが45分の散歩から戻ってくると、やはり国会の許可を得てから攻撃を行うと意見を変えて会議の全員が唖然となった。攻撃は国会の夏休みが終わる9月9日以後となった。

●シリア攻撃計画は不十分で不明瞭

大統領命令で攻撃すると言って既に空母を含めた4隻の軍艦を地中海に派遣したのに、国会の許可が要ると言い出したのでオバマはメンツ丸つぶれ、世界の笑いものとなった。シリア政府はオバマの姑息な態度を嘲笑した。

国会は夏休みで9月9日にならないと再開しない。大統領が緊急会議を要求して攻撃許可を受けるべきだが、オバマは緊急会議を要請しなかったので、攻撃は9月9日以後となった。シリアは軍備や兵力を分散して被害を少なくしている。

オバマがレッドラインを越えたから攻撃するのはエゴを満足させるだけと批判する人が多い。ミサイルを何十発撃ってもシリアの毒ガス弾は既に隠匿され見つからない。懲罰は反米感情を高めるだけだ。

シリアはアメリカが攻撃すればイスラエルを攻撃すると宣言し、イスラエルはガスマスクを配って戦争体制に入った。シリアがイスラエルを攻撃すれば戦争になり、アメリカも兵力を投入してイラクやアフガン戦争と同様、泥沼にはまる。

攻撃方法にも問題が山積している。誰も計画の詳細を知らない。軽く懲罰するだけなら反米感情を募らせるだけだから徹底的にアサド政権を叩けと主張する議員も居る。アサド政権を倒せば反乱軍を助長する、軽い懲罰は意味がない、内戦が続き、シリアが反撃すれば戦争は拡大する。

オバマが国防費を1兆ドルもカットしたので国防部はオバマに反感を持っている。国民は反戦だし、何をやってもマイナスである。この度のオバマは外交、内政で無能と優柔不断で国外、国内で信用ガタ落ちとなった。

●シリア攻撃の後遺症

最も大きな影響はオバマの無能とアメリカの衰退である。オバマが何回も(メディアの発表では13回)レッドラインて警告したけれどもシリアは無視して数回の毒ガス弾を使用したので、アメリカはペーパータイガー(紙老虎)、口先だけの警告では効果がないことがわかった。これはオバマ個人の問題よりもアメリカの威信に関わる問題である。

次に明らかになったのはアメリカ国民の反戦、厭戦気分である。ブッシュがイラクを攻撃した時は支持率が高く、サダムフセインを逮捕、処刑した時はブッシュの人気が高かったが、やがて戦争が泥沼にはまると厭戦気分が高くなり、オバマは国民の反戦気分を選挙に利用して一年内に戦争を終わらせると確約したが、アフガン戦争は今でも続いている。シリア攻撃反対はオバマと民主党の人気に影響する。

パックス・アメリカーナの威信が落ちたあとの懸念は、シリアと同じく、大量の毒ガス弾を貯蔵して平気で使用する国が増えること、イランが核爆弾の開発に踏み切ることである。イランの核開発を最も恐れるのはイスラエルで、既にアメリカが躊躇するならイランの核施設を独自で爆撃すると言う。

●アメリカの衰退はアジアに影響する

アメリカ衰退はアジア諸国に大きな影響を与えるに違いない。アメリカの威信が衰退すれれば中国の覇権拡張を抑えることが出来ず、東南アジア諸国は中国の勝手な領土拡張に悩まされ、尖閣諸島、台湾などで中国との小競り合いが起きる可能性があるが、アメリカは何もしないから日本、台湾の防衛が問題になる。

アメリカは日米安保条約と台湾関係法で、日本と台湾の安全を保障しているが、どこまで信用できるのか。例えば中国が尖閣に上陸した場合、または台湾にミサイルを発射して台湾の選挙に警告を与えた場合、アメリカはどうするか。レッドライン警告は役に立たない。

オバマがレッドラインで警告しても中国の侵略に対しアメリカは何もできないかもしれない。北朝鮮が日本にミサイルを発射してもオバマは何もしないかもしれない。

アメリカに頼ることが出来なくなってからでは遅い。日本は早急に憲法改正で自己防衛を正当化すべきである。また、台湾人も早急に独立建国を講じるべきである。また、アメリカも今のうちに東南アジアのみ解決領土の解決を急ぐべきである。

<「頂門の一針」から転載>

◆朝日新聞は日本領土の防衛がお嫌い

古森 義久


やっぱり朝日新聞は日本が自国領土を守ることが嫌いなようです。そんな記事をみました。

朝日新聞8月31日付朝刊、インタビューというページ、オピニオンという見出しもついています。内容は秋山惣一郎さんという記者による沖縄県与那国町漁協組合長の中島勝治さんへのインタビューです。

秋山記者の質問の偏向ぶり、空疎さ、それとは対照的に中島さんのしっかりした答え、コントラストを描いていました。

まず大見出しが「国境の島 右傾化してるの?」とあります。この朝日が右傾化とみなす傾向は実は正常化なのです。

記事の前文は以下のとおりです。

「日本最西端の国境の島、沖縄県与那国町で11日、自衛隊誘致を掲げる現職が町長選に勝利し、国防の最前線へ名乗りを上げた。対中国で強硬姿勢を示そうと、保守反動勢力が動き出しているのか。黒潮に浮かぶ南の島は、右に傾き始めたのではないか。尖閣諸島、日台漁業協定など波立つ東シナ海を知る漁師に聞いた。」

さあ前文で明らかなのは、この島で自衛隊誘致を求める町長が選挙で選ばれたことが秋山記者はまず気に入らないことです。まあ朝日新聞がその結果を嫌っているということでしょう。だから「右傾化」というあざけりだけの意味しかない言葉でまずレッテルを貼るのです。

そのうえに日本の国民が脅威にさらされた自国の領土を守るために自衛隊による防衛を求めることを「保守反動勢力が動き出した」と形容するのです。いまごろずいぶんと古い言葉ですね。

保守反動勢力とはなんなのでしょう。「日本の国の安全を普通に気にかける普通の日本国民」という人たちが朝日新聞のイロメガネだと保守反動になってしまうのです。

まあいつものことで、ほっとけばいいかなと思ったのですが、1ページも使った長い記事です。しかもそのスタンスが日本というよりも、中国側のようなのです。だって日本が中国の脅威に備えて、領土を守ることを意味のないレッテル言葉の「右傾化」だと決めつけ、反対しているからです。

その一方、日本にそうした防衛努力を余儀なくさせている中国の軍事的な
威嚇や脅威には一言も触れないのです。これまた朝日新聞の安全保障に関する記事の長年の特徴です。

以上は朝日新聞のクラッシック手法ですね。中国の反対することにはなんでも反対するようです。

記事の本体をみましょう。

秋山記者は「自衛隊の配備が日中関係を今以上に緊張させるのではないか」なんて原因と結果を逆にしての質問をしています。中国政府が主張することとも同じです。

するとその偏向質問への中島さんの答えがいいんですね。

「配備が予定されているのは沿岸監視部隊、つまりただのレーダー基地です。ミサイルや爆撃機を配備するわけじゃない。なぜ緊張が高まるのか、私には理解できません」

引っ掛けの質問を完膚なきまでに蹴っ飛ばしています。

さて秋山記者のさらなる中国当局者ふう質問(というよりも主張ですね)。

「沖縄の離島が右傾化しているんじゃないか、と感じます」
「反戦・平和の沖縄も変わっていく?」

中島さんの答えの抜粋が以下です。

「一部の新聞が自衛隊を入れると、今度は米軍が来るぞ、と町民の危機感を煽っていましたが、根も葉もない話です。」

「離島は反戦・平和では食べていけないのですよ」
「右とか左とか、イデオロギーの物差しで私たちを見ないでほしいんです」

要するに秋山記者も朝日新聞も日本が自国領土を防衛することが「右傾化」であり、「保守反動」だというわけです。なんの論理もない主張です。

ただしこの奇妙なスタンスの論理も根拠もひとつだけの仮説を立てるとすべて氷解し、なっとくができるようになります。朝日新聞は日本の立場ではなく、日本から領土を奪おうとしている中国の立場を優先させているのだ、という仮説です。

その仮説が間違っているのだという証拠も、みあたりませんね。

朝日新聞は日本の領土を武力で奪おうとする中国よりも、日本を守ろうという日本側の国民多数を「保守反動」と決め付け、敵視しているのです。

中国の軍事脅威に備えて、レーダー部隊を起用するというごくごく控えめの日本側の防衛行動を「対中国での強硬姿勢」と断じるのです。これは中国政府のスタンスとまったく同じです。

日本は自国の領土を守るな!!

上記の一文こそこの朝日新聞の全ページ分の記事の要約です。
2013.09.02

<「頂門の一針」から転載>

2013年09月02日

◆誇るべき日本人の「合力」

清湖口 敏


7月22日朝のJR南浦和駅(さいたま市)。停車中の電車から降りようとした女性が足を踏み外し、電車とホームの間に挟まれた。これを見た車内とホームの客約40人が一斉に力を合わせて車両を押し、隙間をつくって女性を引き上げた。女性に目立ったけがはなかった。

 ◆世界で称賛の声

たまたま現場に居合わせた読売新聞記者の撮った写真がニュースとともに海外に伝わり、各国で日本への称賛の声が広がったと、26日付同新聞が報じている。「イタリア人だったら眺めるだけだろう」「中国で同様の事故が起きれば、大多数の人はやじ馬見物するだけだ」「おそらく、日本だけで起こりうること」「とっさにこのような行動ができる日本人は、どのような教育を受けているのか」…。

他人の難儀も見て見ぬふりをする風潮が強いといわれる昨今だけに、日本人の道徳心をたたえる声にはうれしくなった。そこでふと「合力」という言葉を思い出し、この「合力」の精神こそが日本人を、世界でも傑出した道徳的国民にしているのではないかと思ったのである。

「力を合わせる」意の漢字熟語といえば誰もがまず「協力」を思い浮かべるだろうが、わが国には「協力」よりもずっと古く「合力」という言葉が存在した。合力は今では物理の授業で「2つ以上の力を合成した力」などと習う程度で、小型の辞書もそれくらいの意味しか載せていないが、古典の時代にはコウリョクと読ませ、「力を添えて助ける」意を有した。

室町時代初期の『義経記(ぎけいき)』にも「三日がうちに浮き橋を組んで、江戸太郎に合力す」と出てくる。源頼朝が隅田川を渡ろうと江戸太郎(重長)に浮き橋を組ませた折、葛西三郎こと葛西清重が合力した、つまり助勢したというのである。

 ◆施し与える

もっとも、この意味でなら中国でも「合力」は使われているが、わが国ではそれ以外に「金品を人に施し与える」という独自の意味もあった。

「私、仕合(しあは)せの合力を請けて、思ひのままの正月を仕(つかまつ)る」(西鶴諸国ばなし)。幸運な援助を受けて思い通りの正月を送れる、と訳せよう。飢饉(ききん)や災害に際しては合力金、合力米として金品を贈り、困窮者への援助とした。

力を添えて助ける、施し与える−わが国における合力のこの2つの意味は、いわば見返りを求めぬ人助けの要諦でもあり、それを実践したのが冒頭の救出劇ではなかったか。力を貸した人たちはきっと、女性の無事を見届けるや何もなかったかのように現場を後にしたに違いなく、彼らは力を貸して、いや与えて、そして去った…。

明治期に大森貝塚を発見した米人モースは、江ノ島で過ごした経験を次のように書き留めている。「人力車夫や漁師達は手助けの手をよろこんで『貸す』というよりも、いくらでも『与える』」(東洋文庫『日本その日その日』)。近代日本の庶民に合力の精神が広く浸透していたことがうかがい知れる。

大正12年の関東大震災でもこの精神は発揮された。例えば東京帝大の学生は、大学構内や上野公園に避難した人たちのために食糧を調達したり、随所に散乱する糞便(ふんべん)を清掃したりと活躍した。現代のボランティア活動につながる合力である。

◆災害を越えて生きる

戦後の日本では、個を尊重するあまり他を思うことが忘れられがちとなったが、それでも先の東日本大震災のとき私は、日本人は決して合力の精神を失ってはいないと確信した。窮状のなかでも被災者は礼節と品位を保ち、奪い合うことなく分け合い、与え合った。外国人にはこれが奇跡に思えたという。

日本人がこのような徳を身につけることができたのも、わが国が災害列島だからかもしれない。日本人は自然災害で多くの犠牲を払ってきはしたが、同時に、災害を乗り越えて生きるために助け合い、与え合う合力の精神を養ってもきた。日常的には「相身互い」とか「向こう三軒両隣」、ときには「絆」と呼ばれたりもする情義とも相通ずる徳性といえるだろう。

「東京の下町では、となり近所が助け合い、たがいの不足をおぎない合うことも当然だった」。関東大震災の年に生まれた池波正太郎の言葉である。日本人は合力して生きてきた。

関東大震災の発生からちょうど90年となるきょうの防災の日、あらためてその美風を思い起こし、今後ともそれを誇りとしていきたいものである。
(せこぐち さとし)【論説委員】
産経ニュース[土・日曜日に書く]2013.9.1

<「頂門の一針」から転載>

2013年09月01日

◆アメリカで日本を叩くのは誰だ

古森 義久


■【緯度経度】ワシントン・古森義久 在米反日組織の実態

米国カリフォルニア州南部のグレンデール市に慰安婦像が設置されて1カ月が過ぎた。すぐ近くのブエナパーク市での同様の動きは地元在住の日本人たちの明確な反対もあって阻止されたようだ。だがこんどは同州北部のミルピタス市で似た動きがあるという。

日本非難を露骨にしたこんな活動を米国内で一貫して進めるのは一体、だれなのか。日本側では単に「韓国ロビー」というだけで、その実態は伝えられない。

すでに慰安婦碑を建てた東部のニュージャージー州などでの動きを含めて表面に出るのは、ごく少数の韓国系米国人の名と特定地域で旗揚げした「カリフォル ニア州韓国系米国人フォーラム(KAFC)」というような新参の小さな団体名だけなのだ。全米規模で機能する韓国系組織の存在は感じられない。

そんなことをいぶかっていたら真の主役がやはり顔を出してきた。中国系在米反日組織の「世界抗日戦争史実維護連合会」(抗日連合会)である。

抗日連合会はカリフォルニアやニュージャージーでの慰安婦像などの設置を自己の活動の「最新の前進」として自サイトで公式に発表したのだ。米国各地での 慰安婦像の設置を今後も推進すると宣言していた。

しかも抗日連合会の創設者で現副会長のイグナシアス・ディン氏は、グレンデールの慰安婦像に関する中国共産党直轄の英字紙「チャイナ・デーリー」の長文記事で、設置運動の最高責任者のように描かれていた。

この記事は抗日連合会の元会長、アイビー・リー氏の「慰安婦問題では中国も犠牲者なのだ」という言葉をも強調していた。だからグレンデールでもこの中国系組織が韓国系を背後から全面支援していたというのである。

米国下院の2007年の慰安婦決議も抗日連合会が最初から最後まで最大の推進役だった。同連合会は1990年代からカリフォルニア州会議員だったマイク・ホンダ氏に慰安婦をはじめとする日本の「戦争での罪悪」を教示し、州議会で日本糾弾の決議を採択させた。

ホンダ氏が2000年に連邦議会の下院選に立った時はディン氏、リー氏ら抗日連合会の幹部たちは選挙資金を集中的に寄付した。その後、ホンダ氏は下院に慰安婦決議案を4回も出したが、その内容は同連合会との完全な合作だった。

抗日連合会は1994年に、中国政府と連携した中国系米人たちによりカリフォルニアを本部に設立された。「日本に戦争での残虐行為を謝罪させ、賠償させる」ことを主目的とし、南京、捕虜虐待、731部隊、慰安婦を挙げてきた。戦犯裁判や対日講和条約での日本の責任受け入れを一切、認めない点で明白な反日 組織である。

だから抗日連合会は米国での慰安婦問題での日本たたきはもう20年近くの超ベテランなのだ。ちなみにその活動の頂点に立つディン氏は今年6月、橋下徹大阪市長の慰安婦発言を非難するサンフランシスコ市議会の決議案も自分が起草したと述べている。

グレンデールの実情に詳しい在米26年のビジネスマン、今森貞夫氏も「地元では、韓国系だけでは組織も活動も希薄で、抗日連合会に扇動され、指導された構図が明白だった」と語る。

米国を利用してのこの慰安婦問題は日本への汚辱を世界に、そして日本の後世に、残そうとする意図が露骨である。そんな対日攻撃への備えでは主敵がだれなのかの認定がまず重要だろう。

(産経新聞 ワシントン駐在客員特派員)
2013.09.01

<「頂門の一針」から転載>