2013年03月14日

◆TPP:その手に乗るな!

MoMotarou


外務省も同じで、やらなくていい余計なことをして、必要なことはしない、金を無駄に使うだけだから、廃止したほうがいい。自分の出番づくりが第一で国益は二の次にしているから、TPPについても勉強不足、情報不足のままともかく参加しょうというだけである。(日下公人)

         ★

TPP、中身が殆ど新聞に出てこない不思議なお話ですね。記憶では民主党政権下で、野田元総理が「ティピピー、ティピピー」と囀(さえず)っていたこと。訪米前の国会で福島瑞穂さんが「参加するのかしないのかハッキリしなさいよ」と大声で叱責し、大拍手が起きたこと。当時は「ティピピー」が「T・P・P」と書くのだとしか知りませんでした。

■対立の構図

また出てきた「農協」。気の毒であります。いつも「悪役」です。今回の米国の「獲物」は農業ではありません。日本国民に「ああいつものことだ」と思わせる「囮(おとり)」です。「本丸」は"例の"収奪型構造改革でしょう。竹中某元大臣が目付けで戻っているから安倍総理は「本音」を明かせません。

今回の対立は「人工的」です。マスコミはなぜか全員賛成。自民党の中では反対が多いのに、参加の方向で動いてます。小泉進次郎氏を「日米蜜月ブッシュコイズミ」推進派のイメージキャラクターとして起用。流れを演出しております。

■違ってきたこと

インターネットの発達。マスコミが報道を独占できなくなりました。個人が「検索」を利用して探すことができます。「ch桜」の三時間討論番組などは、直ちに専門家を集め、深い議論を通じて問題点や推進点を明らかにしていきます。

国会や委員会での討議を24時間見ることができます。新聞も適当には書けなくなりました。そして、今までだと大量動員ができるのは組織を持っている勢力だけでしたが、ネットで呼びかけるとどこからか賛同者が集まってきます。

フジテレビやNHKに対する抗議でも、たちどころに2000人ぐらい集まるようになりました。私は1960年代の米国公民権運動のフィルムを見ているような気がしました。変わり出したのです。

■安倍政権は短期決戦型

これだけ情報の伝達形式が多様化スピード化して来ますと、良いにつけ悪いにつけ、「振れ」が激しく速くなってきます。「阿吽の呼吸で・・」という「空気の醸成」を待っていては間に合わなくなるでしょう。艦隊決戦から空中決戦に。その点から見ると安倍総理の速射砲「早口多弁」は有効であります。暗殺を恐れず遣(や)っているところも宜しい。

安倍政権は日本再興の一段目。求む!後続。

<「頂門の一針」から転載>

2013年03月13日

◆アベノミクスの成否、TPPに

屋山 太郎


TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)反対論が収まらない。特に、農業分野と医療分野には反対論が多いほか、論(あげつら)うだけの反対論がはびこっている。およそ交渉事に得ばかりということはない。失うものと相殺して得であれば、交渉は成功したといえる。交渉自体に参加するなというのは、国際的に無知な手合いの議論だ。

《守りで谷底に安住するのか》

資本主義、自由経済の下、日本は貿易で食っている。資本主義は比較優位の産業が生き残り、世界中の人々が最良の品を受け取れるシステムである。比較優位が進行する段階では、ある産業が一気に死にかねないから、猶予を与えるため関税化の手段がある。

自民党の西田昌司参議院議員はテレビや雑誌で強烈なTPP交渉参加反対論をぶっている。その主張を突き詰めると、比較優位を進める資本主義の論理はすでに破綻したというもののようだ。

電機、自動車、半導体など、成長期の日本を支えていた産業が、生産コストの安い中国や東南アジアに移転し、日本列島は空洞化しつつある。西田氏は日本の資本が外国で稼いでも日本の中の雇用は失われるから、TPPなどには入らない方がよい、農業も医療も滅亡してしまう、と言う。

この考え方の裏には、アメリカに一方的に日本の利益を吸い取られるという被害妄想も見え隠れする。

グローバル化の中で、世界の人が恩恵を受けているのはまぎれもない。問題は公平に平等に行き渡らないことであって、資本主義経済が行き詰まったのではない。

国際経済の中で日本だけ足を止めたらどうなるか。日本のみで自給自足することができないのはもちろん、農業も医療も“鎖国”で守ることはできないのである。

ここ20年ほど、日本は失うことを恐れるあまり守りの経済に入っていた。FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)の締結数が先進国でも特に少ないのが、その証拠だ。規制撤廃や構造改革をやれば、その産業は活性化するというのが戦後の経験則だった。

だが、悪化を恐れて政治も行政も立ち止まるようになった。守りに入ると、上を見ない。視線がどんどん下がって行き、谷底での安住の術を考えるようになる。

《景気の「気」は動きだした》

安倍晋三首相は、(1)金融緩和などによる2%のインフレ目標設定(2)財政出動(3)成長戦略−の「三本の矢」を放って、そんなジリ貧状態にあった日本を覚醒させた。まだ具体的にはほとんど何にも着手していないのに、株価はうなぎ上りである。安倍氏は景気の「気」を動かしたといっていい。

日本の産業が徐々に空洞化して行った主因は、1ドル=80円台を突破するような円高で輸出企業の採算が取れなくなったことにある。金融当局の無策で円は長年、独歩高を続けた。

日銀の中立性と言うが、日銀には、財務官僚OBが代々天下って総裁や副総裁を務めており、実態は財務省支配が続いてきた。15年にも及ぶデフレ経済の下で、財政政策だけで乗り切ろうという愚策の結果、国の借金は1000兆円にも膨らんだ。

アベノミクス効果が続いて円安が定着すれば、企業の国外流出は止まるし、海外からの投資資金も還流するかもしれない。少なくとも流出は断ち切ることができると思う。加えて、新成長戦略として位置づけられるのが農業、医療分野の根本的な解決策で、アベノミクスの成否のカギを握る。

《農業、医療を成長させ勝負を》

かつて11兆円あった農業の生産高は今、8兆円である。この間、農水省や農協は「農業を守る」ことを貫いたにもかかわらず、生産高は3兆円も落ちた。農業の構造を変えない限り、落ち目が続くのははっきりしている。日本の農地の規模は、アメリカの100分の1、EU(欧州連合)の10分の1だから、面積的に負けるという人がいる。大間違いである。

日本の農業技術、品種改良の能力、土壌と水質の良さのいずれを取っても、欧米には引けを取らない。この強みを生かす農業を作り上げれば、勝負になる。苦境に立たされるのは酪農だろうから、これは関税による保護が続くだろう。野菜、果樹、園芸は専業農家が多いことからみて、十分に自立をし得るし、競争力を持つ。

問題はコメだ。1〜2ヘクタール作付けする兼業農家の生産コストは、30ヘクタールを経営する専業農家のそれの4〜5倍にもなる。耕地を30〜50ヘクタール規模に集約し拡大して品種改良も行えば、中国産米に太刀打ちできると言う専業農家もいる。

障害は農家を差配する農協の仕組みにある。小規模農家10戸に各戸1台、計10台売っていたトラクターが、1戸に集約されると、1台しか売れなくなる。農業への企業の参入、農地の売買・賃貸にまで厳しい条件が付いて、そんな農協の権益を守っている。

先進国日本において、医師会は混合診療に反対である。だが、日本は医療機器、医薬関係で実に3兆円もの入超だ。医療にまつわる利権を外せば、この分野は大きく稼げるようになるはずだ。(ややま たろう)
             評論家 

<「頂門の一針」から転載>

2013年03月12日

◆国内弾圧で生き延びる中国共産党

伊勢 雅臣


■チベット、ウイグル弾圧

平成24年11月13日、ダライ・ラマ法王が国会内で講演。代理出席含め国会議員の1/3(共産党、社民党以外の全党)が参加し「不当な人権弾圧について改善を中国政府に求める」とのアピール文を採択。これをトップニュースで報じたマスコミなし。(潮匡人,Voice,H25.1)

【櫻井よしこ】中国への遠慮捨てよ - 産経 http://t.co/HIpqnTF0 チベット・ダライ・ラマ14世講演。議員団アピールで、中国の「不当な人権弾圧について、今後、その改善を厳しく求めて」いくとの決意表明は、物言わぬ従来の日本の政治への鮮やかな決別宣言。日本では報道されない中国の虐殺 まるで野犬のように中国兵に狙撃されるチベット人巡礼者たち: http://t.co/lxWFC16k @youtubeさんから

RT @osr0310: いいかげんしろ中国共産党!!【中国】チベット族の焼身自殺防止に、300の寺院のテレビ没収し衛星放送受信機を破壊、自殺者が出た区域には経済処罰 http://t.co/pVaqKMYD @hoshusokuhouさんから

独立運動リーダー、カーディル氏、中国の獄中で「なぜ第2次大戦の時に、日本軍はウイグルまで来てくれなかったんだ。来てくれていれば、東南アジア諸国がそうであるように、我々も独立国家の民として自由を得ることができたかもしれない。(祖国と青年,p36,H2404)

RT @sakura_hayasi: 2274人のウイグル自治区の誘拐された子供ら未成年者を救出、7地域、計12の犯罪グループ「容疑者2749人」を摘発。こんな犯罪者集団がいる国と友好など出来るのだろうか?

http://t.co/QfXgjRDM 新疆の子供ら2274人救出=誘拐され、都市で窃盗に従事―中国公安省中国の石炭埋蔵量の6分の1を占め、かつては一人あたりGDPで香港を上回った内モンゴル自治区オルドス市だったが、石炭価格が需要低迷から下がり続け、306カ所の炭鉱のうち、操業しているのは101カ所に。(日経ビジネス,H240917,p146)

■国内弾圧

中国で治安維持にあたる警察関連の予算が前年比12%増加し、1110億ドルに達した。これは中国の公称国防費1060億ドルを超える。中国で内乱や暴動が起こっても、いくらでも国民を殺して鎮圧する。天安門事件がその証拠(古森義久、SapioH2501,p44)

共産主義国家は常に敵を持ち、国民の不平不満を外に逸らさないと政権維持ができません。民主主義国家においては、4,5年に一度総選挙が行われ、国民はそこでガス抜きをすることができます。しかし、中国共産党は61年間総選挙は一度もやっていない。(ペマ・ギャルポ、祖国と青年、H2404)

RT @parknet_toyama: 日本人は太平洋戦争が一番多くの人が亡くなり悪と習いますが。。。実は違うのです。日米の戦争より、朝鮮人同士の朝鮮戦争の方が100万人以上も死亡者が多いのです。また、中国の文化大革命では、一桁上の1000万人以上が大虐殺されています。思想で争う戦争や闘争の方が恐ろしく極悪なのです。

RT @shinjihi: “日本軍を水攻めにしようとして、堤防を決壊させる焦土作戦とかやりやがった。そして広大な農村が水没していき溺死者や被災者が多数でる中、攻めていた日本軍が中国農民を必死に救助してた。日本軍が通ると物が売れるから、中国の農家の人たちが鶏もって” http://t.co/bXvXDndf

中国共産党の習近平新総書記。 副首相まで務めた父親が党内の権力闘争に敗れて投獄されたため、15歳で農村に下放された(下放青年は1700万人)。山を掘って作る横穴式住居で寝起きし、重労働に明け暮れ、22歳までの7年間を過ごした。- 産経 http://t.co/HtPj1uQD

【石平のChina Watch】危機にひんする中国社会 胡政権の失敗と不作為 - MSN産経ス http://t.co/CffccDeW 意識調査で、回答者の70%が「特権階級の腐敗は深刻」、87%が特権乱用に対して「恨み」の感情。暴動・騒動事件の発生件数が18万件。

<「頂門の一針」から転載>

2013年03月11日

◆米韓合同軍事演習:北朝鮮は激しく反発

古澤 襄


<アメリカ軍と韓国軍は11日、指揮命令系統を確認するための合同軍事を始め、演習に反発する北朝鮮が、万が一武力挑発をしてきたら強力に反撃する方針を改めて強調しました。

アメリカ軍と韓国軍は、すでに実施している野外機動訓練に加え、指揮命令系統を確認する合同演習「キー・リゾルブ」を、予定どおり11日午前から始めました。

北朝鮮は、この合同演習や、国連安全保障理事会が核実験に対する制裁決議を採択したことに強く反発しており、朝鮮戦争の休戦協定や韓国との不可侵に関する合意を11日から無効にすると一方的に宣言しています。

また、韓国統一省によりますと、北朝鮮は、予告していたとおり、軍事境界線にあるパンムンジョムの南北の連絡事務所どうしを結ぶ電話を11日、遮断したということです。

こうしたことから、韓国軍は、北朝鮮が大規模な軍事演習などを行ってさらに緊張を高める可能性があるとみて、軍事境界線付近や朝鮮半島西側の黄海などで警戒を強めています。

韓国国防省のキム・ミンソク報道官は会見で、これまでのところ北朝鮮軍に特異な動向はみられないとしたうえで、「北が挑発したら、即刻懲罰を加えられるよう万全の態勢を取っている」と述べ、万が一、北朝鮮が韓国に対して武力挑発をしてきたら強力に反撃する方針を改めて強調しました。(NHK)>

<【ソウル澤田克己】米韓両軍は11日、定例の合同軍事演習「キー・リゾルブ」を予定通り開始した。北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞(電子版)は同日、「かろうじて存在してきた朝鮮戦争休戦協定が今日から完全に白紙化された」と主張し、激しい反発を示している。北朝鮮の反応は従来よりかなり激しいため、実際の軍事挑発に踏み切ることが懸念されている。

キー・リゾルブは、朝鮮半島有事の際に韓国へ派遣される米軍の増援兵力展開などに関する指揮所演習。21日までの予定で、韓国軍約1万人と米軍約3000人が参加する。15年に予定される戦時作戦統制権の韓国軍への移管に備えて、今年は初めて韓国軍主導の訓練となる。

韓国国防省によると、11日午前現在、北朝鮮軍に特異な動きは見られていない。

一方、韓国統一省によると、板門店に設置されている南北赤十字間のホットラインは11日、北朝鮮側が応答しなくなった。ホットラインは休日を除く毎日、朝と夕方に定時連絡を行うことになっている。北朝鮮は8日、ホットラインの「閉鎖」を表明していた。

ただ、南北軍事境界線に接する北朝鮮南東部・開城(ケソン)で韓国企業が操業する開城工業団地の操業には影響が出ていない。南北当局間の連絡ルートは正常に稼働しており、工業団地で働く韓国人従業員は11日朝も通常通りの手順で北朝鮮側に入った。(毎日)>

<「頂門の一針」から転載>

◆人間、人生は不可解

平井 修一


世間への関心が日々薄れていく気がする。新聞を見ても「どうでもいいや」という記事ばかりで3月6日の産経新聞でしっかり読んだのは「曽野綾子の透明な歳月の光」というコラムだけだった。曽野は大略こう書いている。

<久しぶりにカンボジアとベトナムに行って・・・私の個人的なお土産は今回も得体の知れない虫に食われて帰ってきたことだ。これは単なる蚊ではない。ノミ、家ダニ、南京虫のどれかにやられた可能性が強いのである。

これからしばらく、私はこの手の虫についての本を読んで知識を増やすつもりだ。かくして私の老後は少しの退屈もないのである>

齢を重ねてもいろいろなものに興味を持つ、関心を持つ(持てる)というのはすごいことである。曽野は1931年(昭和6年)生まれだから82歳である。82歳でも海外をとびはねており、多くのことに興味津々である。

虫にさえ関心を寄せている。「電車に乗るのも億劫だ」というナマケモノみたいな小生とは大違いだ。

この違いはなんなのか。曽野は「行動すれば世の中が良くなる」と思っている。社会貢献に意味を見出している。小生は「人も社会も幸不幸は運次第で、諦めるしかない、ジタバタしても変わらない」と思っている。

価値観が全く違うのだ。人は生きる意味があり、人生は明るくなると思うか、それとも「生きる意味なんてない、人生が好転するとすれば運が良かっただけ」と思うか。

楽天と悲観、希望と絶望、慈愛と無視、信心と不信、憐憫と嫌悪、自己犠牲と自己保身・・・曽野が人間のよき面なら小生は悪しき面である。

実際の人間はこうしたものがない混ざっているのだろう。ある場面では良き人も、場面が変われば不徳の人、非情の人、エゴイストになったりする。昨日は絶望していた人が今日は希望を見出したりしている。嘘つきが正直に、悪人が善人になることもあるだろう。

自分の中にいろいろな自分がいる。一貫性がない。一時的な感情に流されることも少なくない。その一方で普段は軟弱な人が大事な場面で踏ん張ったりするし、真面目な人が想像もしなかったような愚かなことをしたりする。人間は不可解な生き物だ。

60を過ぎても小生は自分が何者か、これからどう変わるのかも分からないし、人間とは何か、人生とは何かも分からない。ある日突然、ゴールとなって終わるのだろうなとは思うが、ゴールがどこにあるのかも知らないままに日々歩いているだけである。

人生自体が不可解で、もしかしたら人生とは何かが分かったら、皆歩くのを止めてしまうのではないかと懐疑主義の小生は思うのだ。気力、体力は衰えるばかりで、今日より明日の方がよくなるなんて、とてもじゃないが信じられない。

介護や痴呆が当たり前の80を過ぎても曽野のように元気に歩き続ける人は運が良かっただけではないのか。

          <「頂門の一針」から転載>


2013年03月10日

◆父・金正日氏より危険な金正恩氏

古澤 襄


<(CNN)米国に対して「核先制攻撃」の脅しをかけた北朝鮮の出方に対し、米当局者の間で当惑が広がっている。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は父の故金正日総書記に比べてさらに予想がつきにくく、より危険で先が読めないとの見方も強まった。

ある米政府高官は正恩氏について、「父親よりも多少過激度が増している。父親はもっと冷たく計算高かった」「金正日氏の方がエスカレートした事態を収束させることを意識していた」との見方を示す。

同高官はさらに、「正恩氏が何を計画しているのか、何を考え、何をしようとしているのか、なぜ北朝鮮が口先の脅しを強めているのかは誰にも分からない」と語った。

別の高官によれば、正恩氏はその若さや外国への留学経験から、国際社会との対話に前向きなのではとの期待もあった。しかし「残念ながら、父親と祖父(金日成主席)の例に従った」。

国連安全保障理事会は7日、北朝鮮に対する追加制裁決議を全会一致で採択した。北朝鮮の外務省報道官は採決に先立ち、国営朝鮮中央通信を通じて声明を発表。米国が「核戦争の導火線に火を付けようとしている」と述べ、北朝鮮は「先制核攻撃の権利を行使して侵略者の拠点を破壊し、国家の利益を守る」と威嚇した。

米国と韓国は、決議に反発した北朝鮮がさらに暴力的な反応に出る可能性も想定しておく必要があると米当局者らは警告する。2010年に韓国の哨戒艇が沈没した事件や、韓国の延坪島が北朝鮮に砲撃された事件を挙げ、「今回のような脅しを単なる口先だけのプロパガンダとして片付けるのは危険だ」と政府高官は言う。

ただし専門家によれば、北朝鮮がミサイルに核弾頭を搭載して正確に照準を合わせられるようになるまでにはまだ何年もかかる見通しだ。しかも北朝鮮が米国と直接的な軍事衝突を望むとは考えにくい。

北朝鮮の支援国である中国も、北朝鮮の行動に対してかつてない苛立ちを見せたと当局者は指摘する。中国共産党の幹部が出した異例の声明は、中国が北朝鮮を捨てて韓国に付いたことを示している。

米高官は言う。「我々は新しい領域に入った。中国で何かが起きている」「現時点で北朝鮮がこのような行動に出たことに、誰もが神経をとがらせている。しかしあの国はあまりにも不透明で、誰も答えが出せない」

最悪の想定として、「もし北朝鮮に何の計画もなかったとすれば、判断を誤る可能性は最大になる」と同高官は警告している。(CNN)>

<「頂門の一針」から転載>

2013年03月09日

◆北朝鮮は威嚇的な声明や宣言の連発

古澤 襄


北朝鮮は国際世論に背をむけて、ひたすら威嚇的な言辞を弄している。北朝鮮の祖国平和統一委員会は8日、南北間の不可侵に関するすべての合意の全面破棄、朝鮮半島の非核化に関する共同宣言の白紙化、板門店(パンムンジョム)の閉鎖や南北直通電話の断絶などを宣言した。朝鮮中央通信が伝えている。

この威嚇に対して米国は「北朝鮮のいかなる弾道ミサイル攻撃も防御できる十分な能力を持っている。北朝鮮は挑発や脅威で得られるものは何もない」と冷ややかな反応を示した。

米国務省のヌランド報道官は同日、北朝鮮のミサイル攻撃に対する米国の防衛能力を再確認し、「韓国と日本の防衛や地域の平和と安全を保障する」と述べた。

北朝鮮声明は、米国をはじめとするあらゆる敵対勢力の極悪無道な戦争行為に対抗して、より強力な2次、3次の具体的対応措置を連続して実行すると宣言。

「米帝が核兵器まで振り回して襲いかかる以上、われわれもやはり、多種化された朝鮮式の精密な核による打撃手段で立ち向かうであろう」、「ボタンを押すと発射され、一斉射撃で火の海になる」、「わが軍と人民は以前とは異なりすべてを備えている。軽量・小型化された核兵器もある」などとすごんだが、声明や宣言の連発には何の力もない。

<【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の対韓国窓口機関、祖国平和統一委員会は8日、韓国との不可侵条約を全面破棄し、南北直通電話など板門店の連絡ルートを断絶すると宣言した。

祖国平和統一委は声明を通じ、定例の韓米合同軍事演習「キー・リゾルブ」などを侵略行為と指摘し、南北の不可侵条約に関する合意を全面的に覆す破壊行為と非難。朝鮮戦争の休戦協定が白紙化する11日から同条約も全面無効になるとした。北朝鮮は5日に韓米合同軍事演習などを受け、休戦協定の白紙化を宣言していた。

また、板門店の連絡ルートがこれ以上役割を果たせないと判断し、閉鎖を宣言すると説明した上で、南北の直通電話を直ちに断絶すると宣言した。南北間の板門店直通電話は赤十字チャンネルで、2008年にも韓国政府が国連の北朝鮮人権決議案の共同提案国に加わったことに反発し、断絶したことがある。

朝鮮半島の非核化共同宣言にも触れ、「完全白紙化」をあらためて強調した。(聯合)>

<【ワシントン聯合ニュース】米ホワイトハウスのカーニー報道官は7日、北朝鮮の核攻撃の脅威について、「米国は北朝鮮のいかなる弾道ミサイル攻撃も防御できる十分な能力を持っている。北朝鮮は挑発や脅威で得られるものは何もない」と述べた。

また、国連安全保障理事会が3回目の核実験を強行した北朝鮮に対し、新たな制裁決議を採択したことについて、「国際社会に挑戦した場合、支払う代価がさらに大きくなることを示した」と強調した。その上で、「国際社会は朝鮮半島の非核化のため協力している。国際義務を順守することを求める」とした。

米国務省のヌランド報道官は同日、北朝鮮のミサイル攻撃に対する米国の防衛能力を再確認し、「韓国と日本の防衛や地域の平和と安全を保障する」と述べた。

北朝鮮が朝鮮戦争の休戦協定の白紙化を主張したことに対しては、「協定は朝鮮半島の平和と安保を支えてきた土台。北朝鮮は主張している方向に行ってはならない」とした。

米国防総省のウィルキンソン報道官も同日、北朝鮮の休戦協定白紙化宣言などと関連し、韓国を防衛するための万全の態勢を整えていると明らかにした。同報道官は「北朝鮮の挑発は孤立をもたらすだけで、北東アジアの平和と安定を目指す国際社会の努力を傷つける」と指摘した。
(聯合)>

<「頂門の一針」から転載>

2013年03月08日

◆居所不明の小中学生千人と「親」

岩見 隆夫


居所不明の小中学生が全国に千人近くもいる。文部科学省の調査でわかったそうだ。驚きである。それとも、こんな数字には、世間もあまりショックを受けなくなったのだろうか。

大阪の女児不明事件は、出生直後に死んでいるのに(殺したらしいが)両親が児童手当を不正受給していたことがわかり、詐欺容疑で逮捕されたという。居所不明の千人がどこで何をしているか不安が先に立つが、大阪のような恐ろしいケースがほかにないことを祈るばかりだ。

やはり親子関係がおかしい。親の子殺し、子の親殺しは論外だが、しかし、その背景にはうっすらとした親子不信が広がっているようにも思える。深刻なテーマだが、どうしたらいいのか、処方箋があるようで、ない。

先日、高齢者中心のある集まりがあって、一人が以前に聞いた話として次のような親子物語をしてくれた。

その男は妻を早く亡くし、幼い娘と二人暮らしだった。娘が12歳の時、体調が悪くなる。医者に薬をもらいにいって帰ってきたが、折り返し医者から、

「残念ながらお嬢さんはあと1年の寿命……」と電話があった。男は途方にくれる。思いあまって、近所の人が信仰している五感観音に出かけた。五感は目(視覚)、耳(聴覚)、鼻(嗅覚)、舌(味覚)、身(触覚)のことで、それらを守る観音さまだ。男は祈った。

「私の五感の一つをご供養に捧げますから、娘の寿命を十年延ばしていただきたい」

「五感一つでかなえられるのは5年じゃ、10年が望みなら、二つ捧げるのじゃ」

と観音さまはおっしゃる。それでは、と男は視覚と聴覚を捧げますと誓った。一気に目と耳を失ったのだ。娘が21歳になった時、恋人ができ結婚した。しかし、命はあと1年。男は再び五感観音にまいって、

「もう10年」とお願いし、こんどは嗅覚と味覚を差し出した。娘は幸せに暮らし、子供にも恵まれた。そのうちにいい薬が発見され、娘の病気が治る。

男は娘夫婦と孫の四人で抱き合い、喜び合った。娘たちの涙が男の手のひらにポタポタと落ち、すでに四つの感覚を失っている男だったが、確実に涙を感じ取ることができた。

「ああ、最後に触覚を残しておいてよかったなあ」と男は心からつぶやいたのだった。

◇視覚聴覚失った復員兵 乳房吸わせた岸壁の母

集まりに参加していた全員がシーンとなった。作り話ではあろうが、父親の捨て身の情愛に感じ入り、おれにできるかな、と自らに問うたからである。とても、そこまでは犠牲的になれそうにない、とみんなが思った。物語の提供者に質問がでた。

「捧げる順番には、何か理由があるのですか」

「いえ、たまたまそうなったのだと思いますよ」

「それなら、私は最後に視覚を残したい。孫の顔も見えるし、涙だって見える」

五感のうちどれが失われてもつらいことだが、確かに盲目ほど残酷なことはない、と目明きは単純に思う。一方、盲目になって初めて見えてくることもたくさんある、という話も聞くし。

「最後に残すものを一つ選べと言われれば、おれも視覚だ。暗やみではとても生きていけそうにないから」という声も出たが、この話、なかなか交わらない。

そのうちに、別の一人が、「子供のころ母親から聞かされたんだが、時々思い出すんです」

と言って、〈岸壁の母〉の話をした。敗戦後しばらく、外地から帰還する復員兵の息子や夫を待って、母や妻が毎日、帰還港の岸壁に立ちつくす。京都・舞鶴港が中心だったが、どの港に帰りつくかわからない。〈岸壁の母〉という歌まで作られヒットした。その話というのは。

一人の母親がある日、下船してくる復員兵たちのなかに、ついにわが息子の姿を発見した。ところが、悲しいことに、息子は傷病兵で、失明しているだけでなく聴力も失っていた。駆け寄って、腕をとり、

「おお、おまえ」と何度呼びかけても通じない。母親はとっさに何をしたか。立ったまま乳房を出し、息子の口に押し当てて吸わせたのである。二人は初めて抱き合い、息子の生還と再会を喜んだのだった。

すぐに質問が飛んだ。

「赤ん坊の時に吸った感触を、その兵隊さんは覚えていたということですかねえ」

「そうじゃないんですよ。公衆の面前で、そんなことができる女性は世の中に母親一人しかいない。息子もすぐにわかったんじゃないですか」

と話題提供者が答え、質問者は愚問を恥じた。

さて、居所不明の小中学生約千人の話に戻ると、二つの親子物語に登場するような父親、母親がいたころ、居所不明事件など起こるはずがなかった。親子が深い情愛で固く結ばれていたからだ。

いまは情愛が浅く、薄くなったと簡単に言い切ってはいけないと思いつつも、やはり親子関係は次第に疎遠に流れているように見えて仕方ない。

例が適当でないかもしれないが、以前から気になっていた。観光地をのぞいても、食べもの屋に入っても、列車に乗っても、とにかく女性グループが目立つ。みんなで渡れば、でもあるまいが、女性同士で楽しむ情景を見るたびに、

「子供はどうしているのかな」と思ってしまう。私が小中学生のころ、帰宅すれば必ず母親がいた。どの家庭でもそうだった。

いま母親がいないことに子供のほうも慣れ、一人部屋でゲーム機を相手に満足している。母子の会話量も、母親が叱る回数も格段に減っているのではなかろうか。これは恐ろしい変化だと思ったほうがいい。
(サンデー毎日)

        <「頂門の一針」から転載>

◆”台湾”のこと

西村 眞悟


2月28日が過ぎた頃より台湾のことを書きたいと思っていたところ、先日、産経新聞が、台湾政府が、尖閣諸島に関して中共と対日共同行動をとらないこと表明した旨報道していた。

そこで、台湾の、2月28日に関することと、尖閣に関すること、そして山岳民族である高砂族に関して簡潔に述べておきたい。

我が国が戦争に敗北して連合国に降伏して「終戦」となったのは、昭和20年9月2日だ。

ここから、我が国の歴史教科書は、きっと「言論統制」を受けているのだろう、足並みをそろえて、嘘を子供たちに教え始める。「すなわち、日本の敗北によって、世界に平和が訪れた」、と。

これは嘘だ。

日本の敗北と日本軍の武装解除によって、アジアが動乱のルツボとなった。それを為したのは、ソビエト、コミンテルン、中国共産党、中国国民党、イギリス、フランス、オランダである。

まず北から、平和な満洲は暴力と無秩序に支配され、それをもたらしたソビエト軍と共産パルチザンという匪賊の集団は朝鮮半島に雪崩れ込んできた。

次に、万里の長城以南では、日本軍によって守られていた秩序が崩壊し、中国共産党と中国国民党の内乱が始まった。さらに、中国国民党は、台湾に進駐して恐怖と暴力によって支配を始め、台湾の豊かな物資を大陸の内戦に投入して台湾を疲弊させる。

イギリスは、ビルマとシンガポールを回復してアジアへの武力支配を開始し、さらにオランダとともにインドネシア独立運動を弾圧し、数年にわたる独立戦争がインドネシアで始まる。フランスも、仏領インドシナの支配を開始するがベトナムなどで独立戦争が勃発する。

以上の通り、日本軍の武装解除によって、中国大陸では内戦が勃発し、結局共産党が支配権を握り、以後、総数8千万人ともいわれる人民が共産党に殺され粛正される大惨害が始まる。

朝鮮半島では、共産主義者とアメリカを中心とする連合軍の確執が始まり、後の凄惨な朝鮮戦争の原因が作られる。

東南アジアいまのアセアン地域では、イギリス、フランス、オランダの植民地支配を回復しようとする軍隊に対する独立戦争が勃発する。
 
台湾では。

進駐した国民党軍による強権的支配のなかで、民衆の不満が爆発する昭和22年2月28日を迎える。きっかけは、街頭でたばこを売っている婦人を国民党の警官が拳銃で殴ったことであったが、台湾人の不満が爆発した。

これに対して、蒋介石は殺戮を以て応える。以後、蒋介石は、戒厳令を布告して日本時代の指導的地位にあった者や、教師、医師などのインテリ層を中心に「粛正」を進め、総数不明ながら3万人以上の台湾人を殺戮する。

これを「白色テロ」という。

台湾の戒厳令は、これから40年間も続けられることになるが、「白色テロ」はこの間続けられていた。このきっかけとなった昭和22年2月28日の日付けをとって、ここから始まった「白色テロ」を2・28事件と呼んでいる。

さて、では、この2・28事件で国民党に殺された数万の台湾の学生、青年、知識人そして善良な人々は、どこの国の人だったのか。彼らの国籍はどこだったのか。結論・・・彼らは日本人だった。

このことを踏まえて、私は2年前に、台湾の高雄で人々と会食して話をした。高雄中学(旧制)の同窓会の皆さんが集まってくれた。すべての人が、「白色テロ」によって複数の肉親を殺されていた。

「尖閣の漁場は、日本人が開拓した日本の漁場だ。その日本人の中に、台湾の日本人も含まれていることを、日本人は決して忘れない」と私は言った。

皆、シーンとなって聞いてくれた。

この度、台湾政府から「尖閣に関して中共と共同行動をとらない」という方針が示されたが、日本政府こそ、日本と台湾の歴史的絆を基に、尖閣周辺の漁場を日本人と日本人であった台湾人とで譲り合うという方針を率先して示すべきであったと思う。

台湾の山岳地帯に、数万年前から各部族に分かれて住んでいた人々のことを総称して高砂族という。

この人々は、今でも日本人だと思っている。

この人々は、日本が大東亜戦争を戦うにあたり、高砂義勇軍としてニューギニア戦線やフィリピン戦線で勇戦奮闘した。このとき数万年にわたって部族に分かれていた彼らが初めて日本人として一つになった。

ニューギニア戦線は、「地獄のビルマ、天国のジャワ、生きて帰れぬニューギニア」といわれた過酷な戦場だった。

このときの、彼らの戦いぶりに遭遇して、アメリカ軍は彼らが山岳地帯に立てこもる台湾に侵攻するのを諦めたのではないかと私は思っている。

そこで、現在、日本と台湾との歴史の絆を回復するために、再び重要な要(かなめ)の存在となるのが高砂族だ。

昨年私は、2度にわたって台湾の山に高砂族を訪ねた。今年100歳になられる元関東軍特務機関員である門脇朝秀さんに同行して訪ねたのだ。

今年、私は、未だ台湾を訪ねていないが、門脇さんは、2月27日から、台湾の山に高砂族の頭目を訪ね、今日あたり、日本にいるより「気が休まる」という南の潮州に着かれたころだと思う。

尖閣に共に上陸した記録担当の稲川和男さんは、潮州には行かず、明日あたり東京に戻るだろう。

<「頂門の一針」から転載>

2013年03月07日

◆民主党首脳部にこそ責任がある

櫻井 よしこ


福島県相馬市で2011年6月、酪農業の菅野重清さん(当時54歳)が「原発さえなければ」と書き残して自殺した。

今年2月20日、妻のバネッサさん(34歳)が、東京電力に慰謝料など1億1,000万円を求めて東京地方裁判所に提訴すると発表、同日夜の「報道ステーション」で古舘伊知郎氏は、菅野さんは搾ったミルクをジャブジャブ捨てていた、毎日がこの繰り返しだったと沈痛な表情で伝えた。

事故を起こした東京電力に重大な責任があるのは無論だが、はたして全責任が東京電力にあるのだろうか。より大きな責任は民主党、とりわけ菅直人、枝野幸男、細野豪志三氏らにあるのではないか。

彼らの原発事故対応はおよそ全てといってよいほどに間違っていた。結果、命を絶たなくてもよいはずの多くの人々が、菅野さんのように自死していったと私は思う。

民主党政権の事故対応のひどさを理解するには、福島とチェルノブイリの事故対応を比べてみるのがよい。

国際放射線防護委員会(ICRP)の基準は、放射線被曝は出来るだけ少ないのがよいとしながらも、(1)5年間で100ミリシーベルトを超えない、(2)緊急の場合でも、年間被曝量は50ミリシーベルト以下にする、(3)緊急時から平常時に戻る過渡期においては被曝量は年間20ミリシーベルトから1ミリシーベルトを許容範囲とし、出来るだけ早期に1ミリシーベルトに下げていくと定めている。

細野氏らはICRPの国際基準を政府方針で、あえていえば、書類上は活用しながら、現場ではこれらの基準を完全に無視した。被災現場で細野氏が示した基準は事実上、「年間1ミリシーベルト以上は許容しない」という極めて非科学的なものだった。

それを超える地域では国の責任で徹底的に除染するとして、氏自身除染のパフォーマンスをしていたのを思い出す。そうした中で乳牛も次々に殺処分された。

非科学的なものだった福島の対応とチェルノブイリの事故を乗り越えた旧ソ連ウクライナの対応を比べてみる。

チェルノブイリの事故では、福島の場合と比較にならないほど大量の放射性物質が放出された。しかし、ウクライナ政府は、原発から50キロメートル離れたスラブチッチ市に新しい町をつくると決定した。

スラブチッチも事故の影響で放射線量は自然界の通常水準よりも高かったが、科学的に健康被害が認められるレベルではないと判断したのだ。

新しい町の建設は事故後4カ月で決定され、ウクライナ政府はこれを「夢の町」にすると決意、1988年には人々が住み始めた。決定から1年と8カ月での快挙である。

映像を見ると、町は赤レンガ造りの一戸建てと低層集合住宅に分かれる。一戸建ては子供3人以上の家族専用で、チェルノブイリで働いていた労働者を優先し、無料で提供された。こうして夢の町にはたくさんの子供が生まれた。

歩道、自転車道、車道は全て並木で分離され、町全体が緑で覆われた。放射線医学研究センターを造り、被曝した2万3,000人が登録され、健康管理が無料で行われている。

牧草経由で放射能汚染された乳牛や肉牛を飼育する酪農家には科学的指導が徹底された。牛の餌にプルシアンブルーという人間にも無害の青色顔料を混ぜて、出荷前の2カ月間食べさせると、体内の放射性セシウムが劇的に排出されるのだ。

この措置を施した結果、1頭の牛も犠牲にならず、ミルクも捨てられず全て人間の食用として活用された。もちろん、酪農家の誰一人、自殺などしていない。

このような事例になぜ民主党首脳部は学ばなかったのか。なぜ1ミリシーベルトにこだわったのか。この非科学的な施策が放射能への極端な恐怖を呼び、多くの人々を死に追いやったのではないのか。そう考えれば、訴えられるべきは民主党首脳部だと私は考える。(週刊ダイヤモンド)

<「頂門の一針」から転載>

2013年03月06日

◆木津川だより  鹿背山城(第二期)

白井繁夫


第一期の興福寺時代の鹿背山城は、『大乗院寺社雑事記』文明年間(1469〜87)の記事から、この城が興福寺の城であり(地図Z:2番)、その被官(木津氏)の山城(やまじろ)であったことが判ります。
地図Z:http://chizuz.com/map/map142387.html

木津川市教育委員会の『鹿背山城跡第三次発掘調査』によると、「T主郭」の大部分は興福寺の時に完成しており、松永久秀はあまり手を加えることなく、城の中核を維持していたようです。

「U曲輪(くるわ)」平坦面は松永が増築したと考えられる切岸(きりぎし)の構造が確認できましたが、「U曲輪」付近から出土した瓦や15世紀の土器、焼壁土より、武家とは異質の(瓦葺きと土壁の施設)寺家文化の色濃い城造り、であったと考えられます。

『第四次発掘調査』によると、「V曲輪」は築造時に旧地形を大きく造成していることが判りました。その時期は15世紀後半〜16世紀中頃と考えられます。

現在は、『第五次調査』と思いますが、どんなことが判るか、楽しみですね。

第四次までの調査で、松永久秀の改造点は「興福寺時代の城」と比べ城郭をコンパクトに改築して、高度110mラインを中心に、大規模な畝状竪掘群、横堀、点在する竪掘や堀切など非常に高度で堅固な防御施設を築きました。

第二期(永禄時代)の松永久秀は、永禄二(1559)年八月、大和に乱入して筒井氏らの国衆を追い、信貴山城に入って翌年多聞城を築城し、永禄十一年に天理市の龍王山城をおさえて、大和一国を領し、北部の防御を鹿背山城、東の防御は龍王山城、西の防御(河内方面)は信貴山城とし、多聞城を本城とする「四城態勢」を採りました。

大和国の北の守り鹿背山城(地図Z:2番)は地形的にみると天然の要害にあり、交通の要衝を押えて、軍事行動も取りやすく、京都方面の防御だけでなく、情報も得やすい所でした。

永禄4年(1561)には、松永の居城(多聞城)に日本で初めて天守閣を造ったと云われています。

元亀二(1571)年8月、辰市の合戦で筒井順慶が松永軍を破り、大和は筒井、松永両勢力が争いますが、織田信長政権下で松永軍は衰退して行きました。

松永久秀は、天正元年(1573)織田信長に反抗して、多聞城落城し、天正五年十月、再度信長に背き、信貴山城落城をもって、松永父子は滅亡したのです。

『多聞院日記』天正二(1574)四月二十五日の記録「カツ山ノ城落了」とあり、カセ山城が天正二年に落城したと思われます。

余談かもしれませんが、久秀の築城技術は、中世では最高水準と云われており、信長に逆らって負けても殺されなかったのは、彼の特技を信長は利用したかったのか?とも思われます。

鹿背山城は、織豊時代の十数万人の軍団の戦いに耐える備えではないため、信長にとっては必要性がありません。だから、この城は信長軍から破壊されずに残った、中世の貴重な遺構なのです。しかも、永禄から天正までと云う絶対年代で押さえることが出来、それ以降改造されていない非常に数少ない中世の城なのです。

「木津の中央区でURが宅地開発中の城山台の山手に『木津城跡という公園』がありますが、公園の呼称が間違いと云われています。」

@『多聞院日記』永禄十一(1568)年9月14日の記録に、三好政康、香西など3000余ほどの軍勢で木津の平城に入ったことが記されており、山城(やまじろ:鹿背山城)に対する平城(ひらじろ:木津氏の居城)が、木津町内にあったということです。
A 木津から大和へ通じる上津道の見張りを目的とした上之山(上野山)城だ、と云われています。

参考資料:木津町史  『本文篇』
    鹿背山城跡第三次、第4次発掘調査 『現地説明会資料』 木津川市教育委員会
添附資料:『鹿背山城跡配置図』  木津の文化財と緑を守る会

木津川の宇治の一口(いもあらい)からはじまる六カ浜の中で東西約2.6kmにおよぶ泉津(いずみのつ)の港に関し、下津道に接続する吐師(はぜ)の浜、中津道の木津(こづ)の浜、の近隣は散策して来ました。

次回からは上津道(かみつみち)の上津(こうづ)の浜の東部にある聖武天皇の恭仁宮跡(くにのみや)、和同開珎(わどうかいちん)の銭司遺跡(ぜずいせき)、海住山寺(かいじゅうせんじ)など、奈良時代の遺跡や寺院を訪ねてみようと思っています。
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                  <郷土愛好家>

2013年03月05日

◆『外務省の罪を問う』序文にかえて

加瀬 英明


日米の外務省にまつわる共通点といえば、日本の外務省の別名が「霞ヶ関」で、アメリカでは国務省が「フォギー・ボトム」(霧の関)と呼ばれていることだ。

もう1つの共通点といえば、両国とも外交官が他の省庁から嫌われている。

外交官の宿命だろうが、ある外国の専門家になると、その国に魅せられてしまうことだ。そこで、その国の代弁者になるという罠に落ちやすい。

もし、私がある南洋の国の文化と言語に打ち込んで外交官となったら、首狩り習俗を含めて、その国に強い親近感をもつことになろう。その国に気触(かぶ)れて、日本の国益を忘れるようになる。わが外務省にも気の毒なことに、国籍不明になった犠牲者が多い。

私は41歳のときに、福田赳夫内閣が発足して、第1回福田・カーター会談を控えて、最後の詰めを行うことを頼まれた。首相特別顧問の肩書きを貰って、ワシントンに入った。

私はカーター大統領の後見役だった民主党の前副大統領のハンフリー上院議員や、カーター政権の国家安全会議(NSC)特別補佐官となったブレジンスキ教授と親しかった。

内閣発足後に、園田直官房長官から日米首脳会談に当たって、共同声明の“目玉”になるものがないか、相談を受けた。

私は園田官房長官に“秘策”を授けた。総理も、「それだ」ということになった。

そのうえで、山崎敏夫アメリカ局長と会った。すると、「そのようなことが、できるはずがありません」と、冷やかにあしらわれた。私は首脳会談へ向けて、それまで両国が打ち合わせた記録――トーキング・ペーパーを見せてほしいと求めたが、峻拒された。

「役割分担でゆきましよう」と促したが、木で鼻を括(くく)ったような態度で終始した。

私はジョージア州アトランタの郊外の、寒村プレインズに飛んだ。カーター大統領当選者の郷里で、次期大統領が政権移行準備事務所を構えていた。

プレインズでは、次期大統領の母君のリリアン夫人、次期政権のハミルトン・ジョーダン官房長、ジョーディ・パウウェル・ホワイトハウス首席報道官をはじめとした側近、弟のビリー・カーターと知り合った。とくに次期大統領が溺愛していた、妹のルースと親しくなった。

トーキング・ペーパーのほうは、ワシントンに発つ前に、鳩山威一郎外相に見せてもらったから、それで凌(しの)いだ。

もっとも、前年から引き受けていた講演があったので、すぐにワシントンへ出発できず、総理一行がワシントン入りする前日に着いて、ホワイトハウス、国務省、国防省などをまわった。出発前に、電話で話をまとめていたから、念押しのようなものだった。

翌日、ホワイトハウスの前にある迎賓館(ブレアハウス)で、総理一行と合流して、首尾よくいったことを報告した。

福田カーター会談の共同声明では、私の献策が目玉になった。

私は2つの内閣で、園田外相の顧問として、アメリカにたびたびお伴した。

園田外相は“ハト派”で、私は“タカ派”だったが、妙に気が合った。園田氏は外務官僚を「理路整然たる非常識」と、呼んだ。

その後、私は谷川和穂防衛庁長官がワシントンにおいて、ワインバーガー国防長官と防衛技術交換協定を結んだ時に先行して、根回しを手伝ったが、外務省が嫉妬して、妨害したのに閉口した。

防衛駐在官事務所がウォーターゲート事件で有名になった、ウォーターゲート・ビルにあったが、防衛駐在官は本庁と連絡するのに当たって、大使館を使わなかった。

私が最後に首相特別顧問の肩書きを貰ったのは、中曽根内閣だった。だから、外務省とのおつきあいが、長かった。

私は今もワシントンに、通っている。親しい議員や、政権幹部の自宅のパーティに招かれると、諸国の外交官と同席する。だがこれまで日本の外交官と、一度も出会ったことがない。上級公務員試験に合格しようと、脇目ふらずに没頭したために、教養を欠いて、社交下手だからお呼びがない。

このごろの日本には、教育が過剰なために、教養のない男女が多すぎる。

私はフォード政権のラムズフェルド国防長官と、下院議員時代から親しかった。ラムズフェルド長官のもとに、ケネス・エードルマン補佐官がいた。

フォード大統領が民主党のカーター候補に敗れると、エードルマン氏はスタンフォード戦略研究所の研究員となったが、ブッシュ(父)政権で国連大使として返り咲いた。

すると、「前政権で日本の外交官に会いたいといって、何回電話をしても相手にされなかった。国連大使になったら、会いたいとしつっこくいってくるが、会いたくない。彼らは肩書きとしか、付き合おうとしない」そういって、憤っていた。

私は福田内閣時代に三原朝雄防衛庁長官によってつくられた、日本安全保障研究センターの理事長をつとめた。三木内閣の坂田道太防衛庁長官が、申し送ったものだった。

そのようなことから、外国から賓客がくると、坂田長官から同席するように求められることがあった。そのつど、外務省の若い駆け出しのキャリアの事務官が、通訳に当たった。

私はわきにいて、英語が下手なのに愕然とさせられた。しばしば誤訳したが、訂正したら、有為な青年の将来を傷つけたことになったから、黙っていた。

英語好きな日本人は警戒したほうがよい。外国語は道具にしかすぎないのに、道具に仕えるようになる。

外務省の出身ではなく大蔵省だったが、宮沢喜一首相がその典型だった。英字新聞をみよがしに小脇に挟んでいたことで、有名だった。だが、在任中に英語で「アメリカにコンパッション(憐み)を示したい」と述べたために、ニューヨーク・タイムズ紙をはじめ、アメリカのマスコミを激昂させた。本人はコンパッションが、「共感」の意味だと勘違いして
いた。

平成4(1992)年8月に、宮沢内閣が天皇ご訪中について、14人の有識者から首相官邸において個別に意見を聴取したが、私はその1人として招かれた。

私は陛下が外国に行幸(ぎょうこう)されるのは、日本を代表してその国を祝福されるためにお出かけになられるものだが、中国のように国内で人権を蹂躙(じゅうりん)している国はふさわしくないと、反対意見を述べた。

その前月に、外務省の樽井中国課長が私の事務所にやってきた。「私は官費で中国に留学しました。その時から、日中友好に生涯を捧げることを誓ってきました。官邸にお出掛けになる時には、天皇御訪中に反対なさらないで下さい」と、懇願した。

私が天安門事件以降の中国の人権抑圧問題を尋ねると、「天安門事件の前から、中国に人権なんてありません」と、悪びれずに言ってのけ、水爆実験をめぐる問題についても、「軍部が、中央の言うことを聞かずにやったことです」と、答えた。

私が「あなたが日中友好に生涯を捧げられるというのは、個人的なことで、わが国の国益とまったく関わりがないことです。私は御訪中に反対するつもりです」というと、肩を落して、悄然として帰っていった。

任地の代弁者になってしまう、不幸な例だった。

杉原氏の本書を貫いている外務省批判は卓越したもので、蒙をひらかれることが多く、しばしば手に汗を握らされた。

者は明治開国からの外交史に精通されており、わが外務省がこれまで犯してきた重大な欠陥を鋭い筆致で、追求されている。著者の深い洞察に、心から敬意を表したい。

わが国の外交を正すために、本書がひろく読まれることを、大いに期待したい。

<「頂門の一針」から転載>

2013年03月04日

◆尖閣問題で打つ手がない中国

伊勢 雅臣


■ 張り子の虎の中国軍

自衛隊機は地上のレーダーサイト、艦船などとデータリンクされているから、指示は全て画面に出る。中国は地上から音声でパイロットに指示。自衛隊機が電波妨害すれば、中国機の無線は聞き取れなくなる。これでは戦闘にならない。(田母神利雄,Sapio,H25.2,p17)

中国は空母用艦載機としてロシアからスホーイ(Su)27の艦載型Su-33を導入する予定だったがロシアが拒否。そこでSu-27を無断でコピーしてJ-11Bを開発。ロシアを怒らせた。しかし飛行時の異常振動で軍も受け取り拒否。艦載機開発はさらに先の話(Spio,H25.2,p14)

3個師団(3万人)の陸上自衛隊を宮古島・石垣島に置き、護衛艦5,6隻、戦闘機60機を配備。その上で総理大臣が「中国の尖閣武力侵攻は自衛隊で阻止する」と宣言。そこまで日本が覚悟を決めれば中国は絶対に攻めてこない。利益より損失の方が大きいからだ(田母神利雄,Sapio,H2411)

#中国 の空母から飛ばす戦闘機は開発途上、発進できるのはヘリコプターのみ。ヘリ空母として実戦に投入しても、海上自衛隊や米軍は潜水艦から発射する魚雷や巡航ミサイルなどで「当てやすい大きな標的」である空母を撃沈ないし航行不能にすることは難しくはない。日経H24.10.22

RT @silverblue2199: 駅前で核兵器廃絶の署名を募集しているおばちゃんに、「日本は核兵器持ってない。中国は数百発の核ミサイルを持っていて、日本にも照準を向けている。どうして北京で核兵器廃絶を訴えないの? 本気ならできるはずだ。核兵器持ってない日本でやったって、意味ないじゃない?」と質問したら、絶句した。

■尖閣で打つ手がない中国

尖閣諸島を海洋保護区とすべき。生態系の保全や水産資源保護の名目で、国連に届け出て国連の調査団を入れる。その上で徹底した入域制限を実施する。勝手に漁場を乱獲している中国漁船を封じる。(山田吉彦・東海大教授、日経ビジネス,H25,11,12,p47)

齋木昭隆外務審議官ASEMでの気骨ある発言「中国の代表は尖閣諸島について執拗に不当な主張と、過去60年の日本の平和国家のあり方を否定し、歴史をねじ曲げてその名誉を傷つける悪意に満ちた発言を繰り返している。中国は自国の発言に同調する国がまったくないことを認識すべきだ」

RT @amotoyamatotake: "中国が「尖閣は日本の領土」と認めていた証拠の公文書を公開(NEWSポストセブン) - 海外 - livedoor ニュース" ( http://t.co/kkB4botT ) http://t.co/6FbFD4x2

石垣島・中山義隆市長: 尖閣問題でいえば、国境離島や排他的経済水域が中国に奪われて東京都民の食糧や燃料の供給がストップした時、初めて「ああ、大変なことになった。国土を守らなければいけなかった」という話になりかねない。全国民がそのあたりの共通認識を持つべき(致知,H24.11)

#沖縄 祖国復帰運動を支えた富川昇さん「 #尖閣諸島 が中国に奪われることは、復帰運動で返ってきた領土が再び奪われるということであり、とても耐えられることではありません。(祖国と青年,H2404,p43)

RT @ten1998: 【尖閣領有】駐仏日本大使が仏紙で反論

http://t.co/Qzo7Zjxz 小松大使は、尖閣諸島が戦後のサンフランシスコ平和条約で日本が放棄した領土に含まれず、米国の施政下でも中国から抗議がなかったと指摘。戦後の国際的法秩序を一方的に改変しようとする試みだと批判した

母親専用掲示板広州ママ「ナントカ島(尖閣諸島)なんて私には関係ない。ただ子供にきちんとした服を着せたいし、毒入りミルクを飲ませたくない。会員が8000万人もいる利益集団(中国共産党)が私たちを尊重してくれるようになってから愛国を説くなら聞いてあげるわ!(Voice,H2410)

「中国の海」は、他国に対する「排他性」と「恣意(しい)性」とが優越する空間。尖閣維持は、日米両国を含む大勢の国々の常識としての「開放性」と「法の支配」の価値を尊重すること【正論】櫻田淳 「開かれた海」かけて尖閣守ろう - MSN産経 http://t.co/imLzwbX7

「圧力を強めても、日本政府による尖閣保有が覆るメドはない。さらに日中対立が深まれば、再びデモが広がり、中国国内も混乱しかねない。中国としても今後のシナリオを描き切れていないのではないか」 中国の対日非難は焦りの裏返しか。( 秋田浩之 日経 )
         <「頂門の一針」から転載>