2016年08月03日

◆木津川だより 〜岩船寺〜

白井 繁夫



「岩船寺」(木津川市加茂町岩船)は、以前訪ねたことのある浄瑠璃寺の北東約1.2kmの処にあります。この両寺院付近の山間の小道を辿ると、各所に散在している鎌倉時代の石仏に出会えるのです。

観光案内には岩船寺から浄瑠璃寺へと山を下っていくと約40分の距離で楽しく散策できると記してありました。

ところが、私は浄瑠璃寺へ先に来ましたので、やむなく山道を登る逆ルートをとり、下って来る人とすれ違うので山中で迷うことが無いと思いながら歩いて往くことにしました。

浄瑠璃寺の門前から加茂へ向う舗装道路を進むと「藪の中地蔵」と呼ばれている磨崖仏が竹藪の中にありました。お地蔵さんだけでなく定印の阿弥陀さん、長谷寺式(右手に錫杖.左手に宝珠)の十一面観音立像がそれぞれ舟形の龕(がん)の中に浮彫りされてあり、中央の地蔵菩薩は1.5m高位もあって、本格的な石工橘安繩作の立派な姿です。

当尾(とうのお)の石仏のなかで最も古い弘長2年(1262)の作で、現在までに知られている橘派石工の最古例です。大工や助手、並びに願主や僧尼など9名の名前を記した長文を刻んでありました。

ここから北へ向かうと大門石仏群があり、この地方最大の阿弥陀如来の大磨崖像を見ることが出来るとのことです。この度は「岩船寺」へと、「カラスの壺」を目指して進むルートを歩き、「あたご燈籠」で右(東方)へ折れて、4本の山道が出会う広場へと進みました。(通称「カラスノツボ」:“路傍にあった石を円孔に彫って「唐臼(カラウス)の壺」の形状の様に見えたのがなまって、カラスノツボと呼んだとのことです。”)

石仏はこの場所の西の崖下の東面に阿弥陀如来、南面に地蔵菩薩が刻まれており、刻銘は南北朝時代の康永2年(1343)の作とあります。当尾石仏群の中では最も新しい遺品の一つと云われています。

阿弥陀如来像の右側に線刻で燈籠をあらわし、その火袋の所を彫って燈明を立てられるようにしているのは、大変珍しいとのことです。

「カラスの壺」から東へ進み山道の登り坂の手前を右に折れて「笑い仏:阿弥陀三尊像」へ寄り道しました。

小高い崖に巾広の舟形のくぼみ(龕)を彫りその中に三体の坐仏を浮彫りしてあり、仏の上の岩がせり出して自然の軒をなし、雨露がかからない様になっているためか、蓮華台に坐す各仏は数世紀(永仁7年:1299年の猪末行作)を経ても、風化されていない状態です。

中央の阿弥陀如来や左右の脇仏もともに、穏やかな顔で目を細めてほほ笑む姿は、真に「笑い仏」と呼ばれて愛され、親しまれて来たことがよく理解できました。

もとの山道に戻り、「岩船寺」を目指して登り始めましたが、山中に入ると(私にとっては)急坂を登るので、周りの景色や石仏のことなど構う余裕を失い、ただ只管に一歩づつ足を前に出すだけになりやっとの思いで、門前にたどり着きました。(歳は取りたくないですね)

「岩船寺」の門前は、浄瑠璃寺よりもっと山寺といった風情でした。狭い山間に建っている寺門への石段を登る西側に檜皮葺の白山.春日の2神社(室町時代の遺構)がありますが、寄らずに寺門をくぐり境内に進みました。(この神社は嘗ての岩船寺の鎮守でした。)

右(西側)の庫裏とつながる本堂には丈六の阿弥陀如来坐像(重文)が安置されており、小さい池の左(東側)に重文の十三重石塔、南の奥の小高いところに屋根は瓦葺ですが、褪せた朱色の三重塔(重文)が建っています。

門のすぐ左には五輪塔.地蔵菩薩石像.不動明王石室(応長2年:1312年作)等それぞれ皆重文の石造遺構です。あまり広くない境内ですが、調和し静かに佇んでいました。

「岩船寺」の創建については明らかではありません。

『岩船寺縁起』によると、「僧行基が岩船寺の近くの鳴川に阿弥陀堂を建てたのがはじまりで、その後、空海が善根寺(鳴河寺)を建立して、空海の弟子(甥)の智泉大徳が、嵯峨天皇の皇子の誕生祈願に善根寺の東禅院灌頂堂(かんぢょうどう)内に報恩院を建立しました。その後、弘安2年(1279)にこの報恩院を岩船(いわふね)の地に移し、同8年に供養した。」とあります。しかし確証はありません。

大同年中(806〜809)嵯峨天皇の皇后(橘嘉智子)が、皇子誕生を祈願して報恩院を創建し、智泉を咒願(しゅがん)とした、とあります。『弘法大師伝:高野山智燈撰』。
「岩船寺」の山号が高野山報恩院とされているのが、善根寺の法燈を継ぐものと云われています。

「岩船寺」の寺名は、弘安10年(1287)不動磨崖仏の銘文にはじめて登場し、つづいて永仁7年(1299)の阿弥陀三尊像(笑い仏)にも出ています。

本堂に安置されている天慶9年(946)在銘の阿弥陀如来坐像(重文)や11世紀初めの普賢菩薩騎象像(重文)は、他寺から移入したとしても応長2年(1312)在銘の不動明王石室(重文)や鎌倉時代後期の作の十三重石塔(重文)などの石造物の遺品からすると、鎌倉時代後期には存在したものと推察されます。

室町時代の嘉吉2年(1442)に現在の三重塔(重文)が建立され、同じ頃、鎮守の白山神社の本殿も建立されました。

寺の周辺には13〜14世紀の年紀をもつ石造遺物が多く散在しており、山の峰々を回峰行する修験道的な活動の道場の役目を持つ「岩船寺」は、中世僧徒の活動の場所でもありました。

『興福寺官務牒疏』には「坊舎八宇、交衆十二人」とあり、15世紀ごろが最も寺運が盛んであったのではないかと思われます。

「岩船寺」は浄瑠璃寺同様、興福寺一乗院の末寺でしたが、現在は真言律宗西大寺の末寺です。

本堂に上がると、4体の四天王立像に守られた大きな阿弥陀如来坐像(重文)に圧倒されました。欅の一木造りで高さが3m弱あり、本堂が小さく感じました。像内の墨書銘により天慶9年の作とわかり10世紀半ばの基準作例として大変貴重とのことです。

堂内には、もとは三重塔に祀られていた平安時代の普賢菩薩騎象像(重文)や十一面観音立像(鎌倉時代)などあり、疲れた体も心も各仏様から安らぎのひと時を戴きました。(郷土愛好家)



参考資料:
      日本の古寺美術  18   保育社  肥田路美著
      加茂町史 第一巻   古代.中世編  加茂町
      大和の古寺7     岩船寺 岩波書店 
                       

2016年08月02日

◆究極のポジティブ人生観

伊勢 雅臣



■1.80年前の本がアマゾン総合1位!?

6月28日(火)に放映されたテレビ東京の『ニュースモーニングサテライ
ト』中の「リーダーの栞(しおり)」で、SBIホールディング社長の北
尾吉孝氏が『修身教授録』を紹介した。放映直後、アマゾンでの総合売上
げランキングで1位となり、また全国の書店でも売り切れが続出したという。

『修身教授録』とは哲学者・教育者の森信三が昭和12(1937)年から2年間
にわたって大阪天王寺師範学校(現・大阪教育大学)で、小学校教師を目
指す学生たちに教師としての生き方を説いた講義録である。その講義録が
平成元(1989)年に出版され、すでに13万部を超えるロングセラーとなって
いる。[a]

80年前の講義録がこれだけ売れ、しかも現在でもアマゾン総合1位となる
という事は、やはりこの本に日本人の心の琴線に響くものがあるからだろう。

北尾氏はケンブリッジ大学経済学部を卒業し、野村證券のニューヨークや
ロンドンの拠点で投資関連の仕事をしていた国際経験豊かな実業家であ
る。同時に幼少期から『論語』などの漢籍に親しみ、高校・大学時代には
昭和の漢学者・安岡正篤の著作に学び、近年は『何のために働くのか』な
どの書籍を出版している。現代日本を代表する哲人実業家の一人と言えよ
う。[b]


■2.「先生の魂がこの本を通じて僕の魂を揺り動かしている」

その北尾氏が『修身教授録』に出遭ったのは40歳頃、トップを目指すには
知識以外の何かが必要だと感じていたという。北尾氏は25年に亘ってこの
本を何度も読み返し、今は無数の付箋紙を挟んで分厚くなった本を示しな
がら、こう語る。


森先生が42、3歳で、これをお書きになられたんですね。僕が読んだの
は、ちょうど40歳くらい。その日は、夜、寝られなかった。何か先生の
魂がこの本を通じて僕に伝わってきて、僕の魂を揺り動かしているよう
な、そんな感動を覚えたのですね。[1]

この本を薦める理由をこう語る。

能力的に優秀な人とか、知識を豊富に持っている人はたくさんいるので
す。だけど人物がいまいちかな、という人が多い。学校の成績だけ良い点
をとれたら親は誉める、人に親切にするとか、正直にするとかという事で
褒めない。これは昔とは全然違うと思うのですね。そういう所を補う教育
が絶対必要で、だから僕はこの本を是非、薦めたい。[1]

■3.ホリエモンの敵対的買収からニッポン放送を守る

「能力的に優秀な人、知識を豊富に持っている人」だが、「人物がいまい
ち」という好例がホリエモンこと堀江貴文氏だろう。堀江氏は東大を中退
し、若くしてソフト会社「ライブドア」を成功させた。

著書『稼ぐが勝ち』では、「人の心はお金で買える」「人間を動かすのは
金」「金を持っているやつが偉い」などと公言して憚らなかった。

その堀江氏が平成15(2003)年にラジオ局ニッポン放送に敵対的買収をしか
けた。それに反発したニッポン放送の社員一同は総会を開いて、「ライブ
ドアの経営参画に反対する」という声明を発表した。その中で堀江貴文社
長にはリスナーに対する愛情が感じられず、資本構造を利用したいだけと
しかみえない、と批判した。

北尾氏は、堀江氏のアプローチを「相手の立場を無視するような敵対的買
収や、資本市場を投機の場にしかねないような大規模な株式分割など、良
識や倫理観がない」と批判して、ニッポン放送を支援し、堀江氏の企(た
くら)みを打ち破った。

能力や知識だけで「人物がいまいち」な経営者がはびこれば、世の中は弱
肉強食のジャングル社会になってしまう。それを防ぐためには、人間教育
が不可欠だ、というのが、この本を薦める北尾氏の考えだろう。


■4.「最善観」

北尾氏が『修身教授録』と出会った数年後、ソフトバンクの孫正義氏から
スカウトを受けた。ちょうど、野村證券で大不祥事が起こり、進むべき道
を考えていた時だった。

証券界のトップ企業・野村證券から、当時はまだ海のものとも山のものと
も知れないインターネット金融の世界に飛び込むのは、相当な冒険だった
に違いない。どうすればよいか迷う中、決め手となった言葉が『修身教授
録』の説く「最善観」だった。


最善観というのは要するに何かと言うと、「我が身にふりかかる一切の
事、それは自分にとって絶対必然であり、また実に絶対最善である」とい
う言葉がある。これを最善観という。こういうふうに思うと、気が楽に
なって、新しい挑戦ができるのです。

だから、この言葉は森先生から受けた言葉の中ではずっと心に残り、その
後の事業を経営していくうえでも大事な言葉になったのですね。[1]

大不祥事の起きた時に、ソフトバンクから誘いがかかった。これを自分に
とって「絶対最善」と信じて、資本を受けてソフトバンク・ファイナンス
という会社を設立した。

インターネットの世界で、新たに金融事業を開いて行くには、実に様々な
困難があったはずだが、北尾氏はその一つ一つが天の与えた「絶対最善」
の配慮だと受けとめる事で乗り越えていったのだろう。

事業は順調に成長し、やがてソフトバンクとの資本関係を清算し、SBI
ホールディングスとして独立した。現在はSBIグループとして、様々な
金融サービス以外に、SBI大学院大学での人材育成や公益財団法人
SBI子供希望財団による社会福祉事業まで広げている。野村證券からの
独立は、やはり「絶対最善」だったのである。


■5.「天の命に従って働く」

この最善観の根底には「天命」の考え方がある。天命について、北尾氏は
著書『何のために働くのか』で次のように述べている。

東洋思想では、仕事とは天命に従って働くことだと考えます。仕事という
字を見てください。「仕」も「事」も「つかえる」と読みます。では誰に
仕えるのかといえば、天につかえるのです。天につかえ、天の命に従って
働くというのが、東洋に古来からある考え方です。[2, p24]

天命に従って働くことが仕事である以上、仕事の中で遭遇する困難は、す
べて天が何らかの配慮を持って人間に与えたものである。天の意思は人間
には計り知れないが、天が我々を育てて立派に天命を果たせるよう仕組ん
だものということになる。
そういう覚悟で困難に向かえば、苦労も苦労ではなくなり、それを乗り越
えた後は、人間的な成長ももたらされる。現代流に言えば、すべての困難
は天の配慮であるとする究極のポジティブ人生観なのである。


■6.万人に与えられた「唯一独自の任務」

森信三は、人間一人ひとりに個別に与えられた唯一無二の天命があると考
えた。

たとえば諸君らが、近い将来において一学級の担任教師となった場合、諸
君等の受け持つ学級は、諸君が受け持っている限り、天下何人もこれを受
け持つことはできないのです。・・・

もちろんこれは、道理としては田畑を耕す農夫も、また工場に働く職工も
みな同様であります。すなわち万人いずれも唯一無二、何人にも任せられ
ない唯一独自の任務に服しているわけですが、只(ただ)それに対する十
分な自覚がないために、生涯をかけてその一道に徹し、もって国家社会の
お役にたつほどの貢献がしがたいのです。

たとえば今一人の農夫が、農業の道を通して真実に生きようと決心して、
永年その研究を重ねていったならば、いつかは他の人々の参考になるよう
な農事上の発見もできるでしょう。・・・

そもそも人間界のことというものは、一人の人間が自己に与えられた職責
に対して、真に深く徹していったならば、その足跡は必ずや全国各地の同
じ道を歩んでいる幾多の人々の参考となり、その導きの光となるはずであ
ります。[3, p58]

このように森信三は各人に、自分に与えられた「唯一独自の任務」は何な
のか、を問うのである。

我々が天から与えられた「唯一独自の任務」を果たそうとすれば、自ずか
ら自分を鍛え上げなければならない。

・・・人が真に自分を鍛え上げるには、現在自分の当面している仕事に対
して、その仕事の価値いかんを問わず、とにかく全力を挙げてこれにあた
り、一気にこれを仕上げるという態度が必要です。そしてこの際肝要なこ
とは、仕事のいかんは問題ではなくて、これに対する自分の態度いかんと
いう点です。

否、ある意味では、さほどの価値のないことでも、もしそれが自分の当然
なすべき仕事であるならば、それに向かって全力を傾け切るということ
は、ある意味では価値ある仕事以上に意義があると言えましょう。[3, p469]

■7.「経営トップが人を引きつける品性を備えているか」

このように自分の仕事を天から与えられた「唯一独自の任務」と信じ、そ
の過程で出会った困難はすべて天の配慮による「絶対最善」と見なし、そ
の克服のために全力を挙げて取り組むという生き方に徹すれば、その成果
はどうあれ、その人生は本人にとっても充実したものとなろう。

・・・われわれ人間にとって、人生の根本目標は、結局は人としての生を
この世にうけたことの真の意義を自覚して、これを実現する以外にないと
考えるからです。そしてお互いに、真に生き甲斐があり生まれ甲斐がある
日々を送ること以外にはないと思うからです。[1,p17]

こういう天命に従う生き方を追求している人は、自ずから「気品」が内面
から輝き出てくる。気品について、北尾氏は言う。

ピーター・ドラッカーが言っているけど、経営者がどうしても身につけな
ければいけないのは、気品だと言っている。森先生も気品のことを言って
いる。品性だと。品性というものが経営者にはどうしても必要なのです。

だから最終的に僕が投資するかしないかは、経営トップが人を引きつける
のに十分な品性を備えているか、人間的魅力なんです。一人で事業はでき
ないから、いろいろな優秀な人が集まってくれて、一緒になって志を共有
して、事業を興していく。金儲けのために、自分の自己満足のために一生
懸命事業をやっているのかな、という所には、僕は投資をしたくない。[1]


自分の事業を天命だと信じて、全身全霊をもってそれに邁進する経営者
と、自己の金儲けのために事業をしている経営者と、どちらに人はついて
行くかは明白である。

金儲けのためにニッポン放送の支配を企んだホリエモンに、社員一同が
総会を開いて反対の決議を突きつけたのが、その好例だ。もし、ホリエモ
ンがニッポン放送を買収できたとしても、リスナーのために働く人は去
り、給料だけが目当ての人ばかりになる。そんな企業が成功するはずもない。

逆に、自らの事業を天命だと信じて、邁進する経営者には、多くの社員
も一生懸命ついていく。志を同じくする人々の一致協力は、事業成功の絶
対必要条件である。

こう考えれば、北尾氏が「経営トップが人を引きつけるのに十分な品性
を備えているか」を投資するかしないかの判断基準にするというのは、き
わめて合理的なのである。だからこそ、SBIホールディングの成功も
あったのだろう。


■8.気品ある人、気品ある国

森信三は、小学校教師を目指す学生たちに気品を持て、と教え、北尾氏
は、経営者には気品が必要だと説く。気品ある教師に生徒はついていき、
気品ある経営者には従業員がついていく。

企業や学級に限らず、世の中のすべての職場も家庭も地域社会も、一人
では営めない。人々がそれぞれ役割を分担して、力を合わせて、やってい
かなければならない。

自分に与えられた役割を自らの「唯一独自の任務」と受けとめ、「永年
その研究を重ねていったならば」、自ずから「品位」が内から輝きだし、
それが周囲の人を引きつけていくだろう。そういう生き方をしている人は
自ら幸福な人生を歩むのみならず、周囲の人も幸福に導く。

一国のうちに、気品ある国民が増えれば、気品ある国ができる。そうい
う気品ある国こそ、世界の国々も友好を結びたいと近寄ってこよう。

『修身教授録』は、そういう究極のポジティブ人生観を説いているのである。


■リンク■

a. JOG(709) 「人生二度なし」 〜 森信三『修身教授録』を読む
 人生の根本目標は真に生き甲斐がある日々を送ること以外にはない。
http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogdb_h23/jog709.html

b. JOG(489) 天命と天職 〜 日本人の仕事観
 天命に仕え、天職を持つことが、「世の中で一番楽しく立派なこと」で
ある。
http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogdb_h19/jog489.html


■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 【リーダーの栞】SBIホールディングス・北尾吉孝社長、テレビ東京
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/bookmark/post_113838

2.北尾吉孝『何のために働くのか』★★★、致知出版社、H19
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4884747739/japanontheg01-22/

3.森信三『修身教授録―現代に甦る人間学の要諦 』★★★★、致知出版社、
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4884741722/japanontheg01-22/


■前号「歴史教科書読み比べ(番外編): 育鵬社『もう一度学ぶ日本史』を
読む」に寄せられたおたより

■私たちは間違った歴史教育を受けてきた!(正雄さん)

 きょうの「歴史教科書読み比べ」(番外編)を読み、改めて私たちは中
学校や高校で誤った歴史教育を受けてきたと思いました。育鵬社の『もう
一度学ぶ日本史』をさっそく注文しました。もう一度勉強し直したいと痛
切に思いました。私はもと教師なので子どもたちに誤った歴史を教えたこ
とにもなります。教科書がいかに重要かがよく分かりました。

 退職してから、渡部昇一氏や中條高徳氏の著書を読み、教えられた歴史
とはかなりちがっていることが分かりました。最近、読んだ本『敗戦秘
話』(産経新聞出版)や石平氏の『漢民族こそ歴史の加害者である』(飛
鳥新社)でその確信が高まりました。

 日本人はやはり事実を知る必要があります。歴史をゆがめてきた教科書
などはある意味で大きな罪を犯していると考えます。21世紀を担う子ど
もたちには真実の歴史を教えるべきだと思います。

 伊勢氏の名著『日本人が知らない日本』もぜひ学校教育でも使うべきだ
と思います。私たちはマスコミに踊らされている気がします。おそらくか
つての日本もそうだったと推測します。

 真実を見定める目をこれからの日本人は持つべきです。知らないこと
や、誤ったことが多すぎます。歴史を俯瞰して学ぶ努力をしたいと思いま
す。子どもや孫にも伝えていきたいです。教え子やその子どもにももちろ
ん教えていきます。ありがとうございました。

 明日、『もう一度学ぶ日本史』が届きます。じっくり学び直します。

◆意外な苦戦に戸惑っている

宮崎 正弘 



<平成28年(2016)7月31日(日曜日)通算第4974号>  

 〜アメリカ大統領選挙は大激戦、ヒラリーは意外な苦戦に戸惑っている
  民主党大会で10ポイントの差を開く予定が、逆にトランプと並んだ〜

民主党大会はベラルーシのミンスクのホテルでテレビを見ていた。

サンダース支持者がしらけきって、ヒラリーが登場すると「嘘つき」と
ブーイング。異様な事態となった。
サンダースのヒラリー支持演説は、会場がざわついていた。

通常、党大会の後の世論調査は、その党の候補者がリードする。ところ
が、民主党大会直後の世論調査は大激戦をつたえ、トランプとヒラリーが
並んでいるではないか。

ヒラリーはここで10ポイントほど差を開く計算だったから、「何故だ?」
と思ったことだろう。

ちなみにベラルーシの人々はトランプファンが多い。ロシアと共通して、
ヒラリーは嫌いな人が多かった。

ともかくアメリカで「トランプ熱狂」は醒めていない。
反ワシントン、反エスタブリシュメント、反ウォール街感情がこれほど強
いとは、想定していなかった。
激戦のフロリダ州では、僅かながらトランプがリードしている。
この勢いでペンシルバニア、オハイオを抑えるとトランプの奇跡の勝利が
射程に入ってくる。

 さてモスクワ経由で帰国したが、アエロフロート機はロシア人で満員
だった。日本観光は、かれらにも人気があるのだ。

 相模原の殺人事件は、BBCが一行だけつたえたので、知っていたが、
詳細は帰国して新聞を読んではじめて知った。
BBCは、世界のテロ事件の一環のように「KNIFF 
ATTACKER KILLED 19 AT CARECENTER 
IN SAGAMIHARA」だけだったから老人養護施設が襲われたの
かと想像していた。

  

2016年08月01日

◆支那から消えた職人/匠

平井 修一



「職人/匠」とは何か。いろいろな定義はあるだろうが、小生は活字の
「モトヤ明朝」を設計した職人に思いをはせるのだ。(株)モトヤの沿革
にはこうあった。

<大正11年2月11日古門(ふるかど)慶次郎が兵庫県姫路市において、モ
トヤ商店を創業。活字の製造、印刷材料の販売を開始>

当時、スイスではアルファベットの、ある書体(多分ごく一般的なセン
チュリー系)を設計した職人は著作権で一生飯が食えたという。モトヤの
職人は「やあご苦労さん、今夜は一杯飲んでくれ」と金一封で終わり。

もし、当時の人が職人に「こんなはした金でいいのかよ」と聞けば、職人
は「金儲けがしたくてやったことではないし・・・みんなが喜んでくれれ
ばと思ってやっただけよ。とても面白かったし」と答えたに違いない。

アルファベットは26文字×2(大文字、小文字)+0〜9で、62文字の設計で
終わり。日本語だと漢字、ひらがな、カタカナ、合わせて最低でも3000字
の設計になる。50倍の手間だ。弟子を動員するのだろうが、最終的には自
分がチェックしなければならない。結構、根を詰めた仕事になる。

いいか悪いかは別にして、日本の職人(小生の根っこはブン屋、コピーラ
イターという職人)はそんな風である。大工なら稼ぎのほとんどを道具に
費やす。仕事を終えた夕方、目が飛び出るくらいの高級カンナを、これま
た目が飛び出るくらいの高級砥石でゆっくり、優しく、丁寧に研いでゆく
のだ、まるで恋人をいたわるように。

今はほとんどが電動工具になっているが、丁寧に、きれいに、早く仕上げ
るという職人気質は継承されているだろう。

莫 邦富氏[作家・ジャーナリスト]の論考「中国社会の『職人技』軽視に
一石を投じるB級グルメの匠」(ダイヤモンド7/21)から。

<11年前のことだ。当時、いま住むマンションの竣工が近づき、新居で使
う食器を探していた。いまや故人となった邱永漢さんに見習って、自宅用
の食器として、町の中華料理屋が使っているような粗悪な品を使いたくな
く、わざわざ一家揃って景徳鎮まで食器を買い求めに行った。きっと気に
入った食器を入手できるだろうと信じていた。

しかし、期待は見事に外れた。景徳鎮市内の主な販売店を全部回ったが、
気に入ったものは1セットもなかった。相当な出費を覚悟した私たちだっ
たが、結局、高級食器らしい商品は最後まで見当たらず、理解に苦しん
だ。ホテルやオフィスビルのロビーなどに飾るような品のない大きな花瓶
などの置物ばかりが店舗を独占していたのだ。

ある磁器メーカーに質問をぶつけた。なぜもっといい食器を作らないの
か、と。戻ってきた答えは、「あんな小物商品では食っていけない」とい
うものだった。

街角の壁には、磁器製造の「大師」(巨匠)たちの写真付きの紹介ポス
ターが大々的に飾ってある。こうした光景を目の当たりにした私たち一行
は大きく落胆すると同時に、景徳鎮の没落を肌で実感した。それ以降、景
徳鎮に再び行こうとはしない。

経済発展のスピードと収益を求めるこの数十年間、中国社会はコツコツと
働く職人の技と存在を見下し、大師といった肩書をもつ人間を無原則に、
無節操に持ち上げた。世の中は表層的な豪華さ、にぎやかさに走ってしまう。

*「工匠精神」に再び脚光

ようやくここ1、2年、その反動またはその反省が来た。日本語の「匠の
心」に相当する表現として「工匠精神」という言葉がメディアを賑わすよ
うになった。これまで大師たちばかりに向けていた目が次第に巷に埋没し
てしまいそうな「能工巧匠」(腕のいい職人)たちを凝視するように変わ
りつつある。

最近、私がSNSで読んで非常に感動したものがある。上海の裏路地で葱油
餅(ツォンユーピン)作りにコツコツと32年間の歳月を注いだある職人を
取り上げた記事だった。

葱油餅とは、いわば中国風のネギ入りおやきで、上海のB級グルメの代表
格とも言える存在だ。このコラムでも私は葱油餅のことを取り上げたこと
がある(「美味しい葱油餅の話題が無味乾燥な防空識別圏の話に圧勝」を
ご参照ください)。

その店は、日本人に親しまれる花園飯店(オークラガーデンホテル上海)
がある茂名南路の横丁の奥にある。この小さな店で、長男長女を意味する
「阿大」というニックネームで呼ばれる職人は、葱油餅だけを作り続けて
いる。

朝5時半、営業がまだ始まっていないのに、すでにお客さんたちが続々と
来ている。しかも、近隣ではなく、かなり距離がある徐家淮から駆けつけ
たお客たちだ。

報道によれば、列に2、3時間並んでようやくこの阿大葱油餅を入手するの
は日常的な風景だ、という。事実かどうかと上海の友人に確かめたら、嘘
じゃないと教えてくれた。想像してみてほしい。例えば日本で、いくら美
味しいからといって“たこ焼き”のために2、3時間も列に並んでまで買うだ
ろうか。

職人にはやはり職人の個性がある。普段、無口なこの葱油餅職人は時々、
厳しい口調でお客さんを注意することがある。待ちに待ったお客さんが出
来上がった葱油餅を見て、焦って手を出して取ろうとすると、「だめだ」
と注意される。出来上がった葱油餅をさらに2分間寝かせた方が歯ごたえ
がよくなり、より一層美味しくなるからだ。

毎日、約400個作る。1個は5元(約80円)。こんなにも人気があるから、
値段を上げたらと勧められたことがあるが、頑として頭を横に振ったとい
う。雨の日にも、暑い夏にも、寒い冬にも、この小さな店の横に長蛇の列
がなくならない。

*職人を悩ます後継者不足の問題

記事を読んで私が上海の友人たちに確かめると、その店のことなら知って
いると多くの人が教えてくれた。近くに会社をもつ友人は、「次回、上海
に来られたとき、うちの会社に遊びに来てください。事前に社員にあの名
物葱油餅を買ってきてもらうから」と巧みに私を誘った。

記事をSNSにシェアしたら、次回、上海に一時帰省したら食べに行くと
いったコメントを残してくれた人がいっぱいいる。私も友人のあの巧みな
誘いに抵抗力なく乗ってしまい、次は必ず行くと約束した。脳の判断より
も食欲のわがままを先に許してしまったのだ。

この阿大葱油餅はついに、上海に駐在している海外のメディアにも注目さ
れた。しばらく前にBBC放送にも取材された。これからは阿大葱油餅を買
う列がさらに伸びるだろうと思う。

しかし、ここまで注目を浴びるようになった阿大職人も深刻な悩みを抱え
ている。後継者がいないのだ。毎日、立ったままの体勢で火のそばにいて
仕事するだけではなく、朝は早すぎるほど早いから、体にはきつい。豊か
な時代を迎えたいまの大都市部では、進んでこのような仕事を求める若者
はいない。人気が出れば出るほど、阿大職人の焦りも深刻さを増していく。

匠の心と技をどう伝承していくのか、中国が抱える課題の一つだ。とはい
え、大師よりもこうした巷の職人が注目されるようになった今後は、この
課題を解決できそうな気がする>(以上)

お店の写真と体験談があった。↓
http://4travel.jp/travelogue/10603831

「能工巧匠」・・・それにしてもすごい環境、背中が曲がっているし、ゴ
キブリが出そうだ・・・材料費などを引いて手取り1万円/日。月に25万
円。上海の最賃は4万円/月(出稼ぎは5〜6万円)だからものすごい高給取
りだ。

が、後継者がいないというのは、ここ数年で人気になっただけで、それま
では界隈で評判だったものの100個=8000円/日、月収7万円あたりだった
ろう。自営業としてはそんなものではなかったか。上海は物価が高い(全
国平均の2倍)から7万円でも楽ではない。

人気は当てにはできない。急に盛り上がっても急に萎んだりする。日中友
好なんて今は誰も言わない。阿大葱油餅に弟子入りする人がいないのは将
来が見えないからだろう。月収25万円から徐々に減って7万円へ。その可
能性は高い。

日本でもラーメン屋は栄枯盛衰、一時的に評判をとって行列ができても、
客はあっちこっちに浮気する。

阿大葱油餅の匠の技は焼き方だろうが、若者がその技で一生食えるとは思
えない。ツブシがきかない。中華料理、フレンチを学んだ方がはるかにい
い、となるだろう。

支那人は労働を神聖視しない。仕事は稼ぐための手段で、儲かればいいの
であり、できるだけ楽であればいい。4000年以上前からそうだった。汗水
流すのは庶民で、上は酒を飲み、寝転がって清談を交わすのが良しとされ
てきた。

かくして支那に職人、匠は育たない。職人の消えた景徳鎮のように没落す
るだけだ。支那は永遠の二流国で終わるだろう。(2016/7/29)


        

2016年07月31日

◆改革へ!農政は企業を育てろ

平井 修一



日本の農業業界人が輸出=世界市場を本気で意識し始めたのは10年ほど前
からではないか。だいたい専業/主業農家は一握りで、ほとんどは兼業農
家。兼業農家はヂイチャン、バアチャンが基本的には自宅で食べるのが主
目的で、余裕があれば農協を通して近郊の市場で売って小遣い稼ぎをする
くらいである。

基本的に生活費は息子夫婦が近郊の町で働いて稼いでくる。つまり農業は
脇役みたいなもので、若い人にはほとんど魅力がない産業になってしまっ
た。つまり斜陽産業であり、未来はないという状況が永らく続いてきた。

今はどうなのだろう。いささかお疲れの様子の山下一仁・キヤノングロー
バル戦略研究所研究主幹の論考3/15「日本農業は世界に勝つ」から。

<"農政新時代"?

TPP対策には、"農政新時代"というキャッチフレーズが付けられている。
「輸出のため競争力をつけるのだ、農業生産資材の価格を見直すのだ、担
い手を育成するのだ」という。

しかし、減反・高米価政策、農協政策、農地政策という、これまで農業が
発展しようとするのを妨害してきた、三本の柱にはなんら言及されない。
農政新時代というなら、旧時代のアンシャン・レジームを破壊しなければ
ならない。それなのに、減反のような旧悪を強化しようとしている。

トヨタでもキヤノンでも、良い製品を作ると同時に、1円でも安く売れる
よう、価格競争力向上に日々努力している。輸出力をつけるというのに、
なぜ減反を強化して米価を上げるのだろうか。

肥料、農薬、飼料、機械、全ての資材価格が、アメリカの倍もする。しか
し、肥料で8割、農薬や機械で6割のシェアを持つ巨大な事業体である農協
は、独占的な力を利用して、組合員に高い資材価格を押し付けてきた。

農協を株式会社化して独占禁止法を適用しようとする改革は、頓挫した。
高い資材価格が高い農産物価格を生み、農業の競争力を失わせている現状
には、メスは入らない。

担い手も重要だ。しかし、農家出身者でない若者が、親兄弟、友人に出資
してもらい、ベンチャー株式会社を作って、農地を取得しようとしても、
農地法が認めない。

日本農業の最大の問題は何か?

それは、農家の7割が米を作っているのに、農業生産の2割しか生産してい
ないことだ。これは、米農業が零細で非効率な農家によって行われている
ことを示している。

2011年家計でのパンの支出が米を上回った。輸入主体の小麦の価格を抑え
ながら、米価を高く維持してきたために、米消費の減少、パン等麦製品の
消費増加を招いてきた。TPP交渉の結果、小麦価格は引き下げられる。他
方で、米の供給を減少させ、米価を高く維持する減反政策は強化される。

94年に1200万トンあった米の生産は年々減少し、2016年度の生産目標数量
は前年度より8万トン減少し743万トンになる。農林水産省も農協も必死に
なって主食用の米の生産を減少させようとしている。国産の米を不利に扱
い、輸入麦の消費を振興するという政策は、強化される。遠くない日に、
米の生産目標数量は小麦の消費量670万トンを下回るだろう。

*減反廃止

我が国の農政は、食料安全保障や多面的機能を損なってきた。多面的機能
のほとんどは、水資源涵養、洪水防止といった水田の機能である。しか
し、減反によって、40年以上も水田を水田として利用しないどころか、食
料安全保障や多面的機能に必要な水田を潰してきた。

所得は、価格に生産量をかけた売上額からコストを引いたものであるか
ら、所得を上げようとすれば、価格または生産量を上げるかコストを下げ
ればよい。しかし、農業資材を安く購入するために農家が作ったはずの農
協は、高い資材を農家に押し付けてきた。

1俵(60kg)あたりの農産物のコストは、1ha 当たりの肥料、農薬、機械
などのコストを1ha 当たり何俵とれるかという単収で割ったものだ。規模
の大きい農家の米生産費(15ha 以上の規模で実際にかかるコストは1俵あ
たり7012円) は零細な農家(0.5ha 未満の規模で1万5201 円)の半分以
下である(2014年)。

また、単収が倍になれば、コストは半分になる。つまり、規模拡大と単収
向上を行えば、コストは下り、所得は上がる。

都府県の平均的な農家である1ヘクタール未満の農家が農業から得ている
所得は、トントンかマイナスである。ゼロの農業所得に20戸をかけようが
40戸をかけようが、ゼロはゼロである。

20ヘクタールの農地がある集落なら、1人の農業者に全ての農地を任せて
耕作してもらうと、1300万円の所得を稼いでくれる。これを地代として、
農地を提供した農家に配分した方が、集落全体の利益になる。

地代を受けた人は、その対価として、農業のインフラ整備にあたる農地や
水路の維持管理を行う。農村振興のためにも、農業の構造改革が必要なのだ。

しかし、高米価・減反政策は、非効率でコストの高い零細な兼業農家を米
作に滞留させて、農地が主業農家に貸し出されることを、妨げてきた。主
たる収入が農業である主業農家の販売シェアは、野菜では80%、酪農では
93%にもなるのに、米だけ38%と極端に低い。

減反は単収向上も阻害した。総消費量が一定の下で単収が増えれば、米生
産に必要な水田面積は縮小し、減反面積が拡大するので、減反補助金が増
えてしまう。このため、財政当局は、単収向上を農林水産省に厳に禁じた。

今では飛行機で種まきしているカリフォルニアの方が6割も多く、50年前
は日本の半分に過ぎなかった中国にも追いつかれてしまった。減反廃止で
カリフォルニア並みの単収の品種を採用すれば、それだけでコストは1.6
分の1に下がる。規模拡大と単収向上で、稲作の平均コストは5〜6割低減
できる。

減反廃止で価格が下がっても、財政から直接支払いを行えば、農家は影響
を受けない。しかし、所得の高い兼業農家の所得を補償する直接支払い
は、国民納税者の納得が得られない。減反を廃止して需給が均衡する7.5
千円(60kg当たり)まで米価が下がれば、零細な兼業農家は農地を出して
来る。

主業農家に限って直接支払いをすれば、その地代負担能力が上がって、農
地は主業農家に集積し、コストが下がる。単収も向上し、消費者は価格低
下の利益を受ける。国際的にも高い評価を受けている日本の米が、減反廃
止と直接支払いによる生産性向上で価格競争力を持つようになると、世界
市場を開拓できる。

日本からの輸出価格が1万2千円だとすると、商社が7.5千円で買い付け輸
出に回せば、国内の供給量が減少して価格は1万2千円まで上昇する。7.5
千円のときの国内生産量が8百万トンだとすると、1万2千円では12百万ト
ン程度に拡大するだろう。輸出が4百万トンになると、2014年の米輸出量
4516トン輸出金額14億円を考慮すると、輸出金額は約1兆2千億円になる。

*第三次農地改革

農地制度は農業への新たな参入を拒み続けてきた。農地法は、農地改革の
成果である自作農(所有者=耕作者)を、維持するだけの立法だった。株
式会社の場合には、農地の耕作は従業員が行い、農地の所有は株主に帰属
するので、この等号が成立しない。したがって、株式会社の農地所有は、
認められない。

農業に参入したり、規模を拡大していくと、資金が必要になる。しかし、
農業と関係のない友人や親戚などから出資してもらい、農地所有も可能な
株式会社を作って農業に参入することは、農地法上認められない。

このため、新規参入者は銀行などから借り入れるしかないので、失敗すれ
ば借金が残る。農地法によって、農業は資金調達の面でも参入リスクが高
い産業となっている。

株式会社なら失敗しても出資金がなくなるだけである。後継者不足と言い
ながら、農政はベンチャー株式会社によって意欲のある農業者が参入する
道を絶っている。結局、農家の後継者しか農業の後継者になれない。農家
の後継ぎが農業に関心を持たなければ、農業の後継者も途絶えてしまう。

食料安全保障の見地から農地資源を確保するためにも、ヨーロッパのよう
にゾーニングを徹底すべきだ。そのうえで、企業形態の参入を禁止し、農
業後継者の出現を妨げている農地法は、廃止すべきである。これが、シン
プルな農地改革である。

*自由貿易こそ食料安全保障の基礎

海外からの農産物輸入が途絶えるときは、輸出していた米を消費して飢え
をしのぐ。輸出は食料危機時のためのコストのかからない備蓄の役割を果
たす。また、水田をフル活用することで、食料安全保障に不可欠な農地資
源を確保できる。

人口減少時代には、自由貿易は食料安全保障の基礎となる。多面的機能を
十分に発揮できるばかりか、主業農家主体の農業は農薬の節約など環境に
も優しくなる。真の農政新時代に期待したい>(以上)

小生は農業にまったくの素人だから上記の論考の半分ほどしか理解できな
いが、それでもガチガチの岩盤規制が農業の発展を阻害してきた、という
ことは理解できる。

単純に言えば、日本の農業のほとんどは「趣味の園芸」「家庭菜園」。正
しい政策を進めれば「日本農業は世界に勝つ」だろうが、補助金どっぷり
でやる気のない票田に迎合するような無策が続けば、勝つどころか、やが
ては後継者もなく滅びるしかない、と山下氏は悲憤慷慨しているのである。

お疲れ山下氏に励ましのメールを送ろう。(2016/7/28)


◆日本は南シナ海共同管理の先頭に立て

櫻井よしこ



オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が下した南シナ海問題に関する裁定へ
の中国の反発は常軌を逸している。公然と国際法を否定する中国の前で、
法治を旨とする民主主義陣営が確固たる手を打てないとしたら、ハーグの
仲裁裁判所も国際法も意味を失う。いま世界は国際法を守るのか破るの
か、法治を徹底させ得るのか、暴力支配の原理を許してしまうのか、とい
う分岐点に立っている。
 
フィリピンの訴えから3年半、裁定は7月12日に下った。骨子は、

・中国の主張する「九段線」には国際法上の根拠はなく、歴史的領有権の
主張も認められない

・スプラトリー諸島には海洋法条約上の「島」は存在しない。岩や満潮時
に水没する暗礁を埋め立て、構築物を建設しても、領海や排他的経済水
域、領空の権利は主張できない

・中国の埋め立てや中国船による漁業は周辺海域の生態系を破壊している

・中国船はフィリピンの石油探索や漁業を不法に妨害している

・仲裁手続きが始まっているのに、なおも大規模な埋め立てや造成を行っ
たことを非難する
 
などである。南シナ海に九段線を引き、内側すべてを自国領だとしてきた
中国の主張を悉く否定した内容だ。裁定には異議を唱えることができない
ため、これが最終決定である。中国の驚愕振りは彼らが示した激しい反発
に表われている。
 
習近平国家主席は裁定が下された当日に会談した欧州連合(EU)の
トゥスク大統領に、「裁定に基づく如何なる主張や行動も受け入れない」
と宣言した。
 
裁定後の15日からモンゴルの首都、ウランバートルにアジア欧州会議
(ASEM)参加の51か国の代表が集った。安倍晋三首相は李克強首相と
会談したが、李首相は安倍首相に「不必要なことに首を突っ込むな」と無
礼な発言をしたと共同通信が伝えた。ASEMでは国際法の原則や国連海
洋法条約に従った紛争解決の重要性を謳った議長声明が採択されたが、南
シナ海という固有名詞を入れられなかったほど、中国の反対は強かった。

無法国家
 
王毅外相も中国外務省も、中国共産党機関紙の「人民日報」も、傘下の
「環球時報」も、見事なまでに一体化して中国全体で国際法には従わな
い、つまり、中国は無法国家であると、自ら発信したのである。
 
裁定翌日の13日、外務次官の劉振民氏が中国の南シナ海白書を発表した
が、その中で仲裁裁判所の判事5人への「ののしり」(invective)をエス
カレートさせ、「偏向した、アジア文化に無知なフィリピン政府のために
働く輩」と語ったと、米主要紙の「ウォール・ストリート・ジャーナル」
(WSJ)が揶揄した。
 
中国人民解放軍(PLA)副参謀長の孫建国氏は、16日、軍高官とし
て、裁定後、初めての公式見解を発表した。清華大学における国際シンポ
ジウムで、「判決は軍隊に幻想を捨てさせた」「軍事力を強化し、やむを
得ない状況下で国家主権と権益を守るための最後の決定的な役割を発揮し
なければならない」と述べた(『朝日新聞』7月18日朝刊)。南シナ海で
軍拡するというわけだ。
 
孫氏は今年6月5日、シンガポールでのアジア安全保障会議で、「南シナ
海の問題は完全に解決されている」「ウィンウィンだ」などと演説した人
物だ。
 
事実と正反対のことを真顔で語る中国人に南シナ海での国連海洋法条約
違反を許してしまえば、やがて中国は東シナ海でも、プーチン大統領は大
西洋や地中海で、国際法を踏みにじっていくだろう。
 
21世紀の国際社会の基盤である国際法を自国の都合で曲げたり否定したり
する隣国に対処するには、共同管理体制を作るべきだ。平和で、法に基づ
いてどの国にも開かれた海を守り続ける先頭に日本は立つべき時だ。シン
クタンク「国家基本問題研究所」の理事で東海大学教授の山田吉彦氏は、
「アジア海洋管理協定」を構想する。スプラトリー諸島をはじめとする南
シナ海情報を集約し、共有して、複数国で警備する仕組みである。
 
共同管理と共同警備はASEAN諸国、オーストラリア、インドなどに
とっても国益に資するはずだ。航行の自由やハーグの司法判断を尊重する
意味で、フランスのル・ドリアン国防相も欧州諸国によるパトロールの可
能性を示唆する。海上保安庁と自衛隊、各国のコーストガードと海軍の連
携体制を作る先頭に、日本はアメリカと共に立つべきだ。
 
PLAの孫氏がいみじくも警告したように、中国が軍拡を以てこの状況
に対処する場合、中国への抑止力を高めるためにこそ、国際協力が必要で
ある。

秘密協定
 
他方で、中国の巧みな外交戦略と経済力を最大限活用した、搦めとり作
戦も警戒しなければならない。アキノ前大統領から6月に政権を引き継い
だロドリゴ・ドゥテルテ大統領はアキノ大統領の対中強硬策に否定的で、
中国との2国間交渉に応じると語っている。
 
フィリピンと中国の関係は2004年、注目すべき展開を見せたことがあっ
た。「フィリピン調査報道センター」(PCIJ)の資料によると、アロ
ヨ大統領(当時)がスプラトリー諸島を含むカラヤン諸島のほぼ全域、実
に2万4000平方キロのフィリピンの国土と海で中国企業が開発を行う権利
を認める協定を結んでいたというのだ。PCIJのサイトには、同協定に
関して「売国」「反逆」などの激しい非難の表現が散見される。
 
WSJは04年にアロヨ大統領がフィリピンの海に中国の法を適用すると
の秘密協定を、中国と結んでいたと指摘している。
 
シンクタンク「日本国際問題研究所」の福田保氏は04年11月にアロヨ政権
が中国と「防衛協力に関する覚書」を締結したこと、その背景に米比関係
の悪化と中国の対フィリピン援助が拡大されたと指摘している。
 
一度あることは二度あると思わなければならない。今回も、中国が十分
な額の援助を申し入れ、さまざまな開発計画を提案し、ドゥテルテ大統領
の歓心を買うことは大いに予想される。
 
中国の負債総額はいまやGDPの2・5倍、168兆元(約2650兆円)だ。
内、企業分が約5分の3、約1590兆円と推測される。かなりの部分が不良債
権になる危険がある。債務不履行(デフォルト)に陥った企業も出始めて
おり、急増しかねない。
 
このような状況下、尋常ならざる強気政策に出る中国の実相を捉えること
が対処の基本である。こちら側が団結して原則を譲らないことだ。そうす
れば、必ず、私たちの価値観で勝てるはずだ。

『週刊新潮』 2016年7月28日号 日本ルネッサンス 第715回


2016年07月30日

◆私の「身辺雑記」(367)

平井 修一



■7月26日(火)、朝5:30は室温26度、曇、怪しい涼しさ、天気は荒れそうだ。

怪しいと言えば都知事選候補の増田だ。人を見下している感じ。どうせ東
大出だろうと調べたらそうだった。発達障害。

伊藤陽平・新宿区議会議員の論考「増田候補、競馬に投じた330億円の闇
は今も超深い」(アゴラ7/26)から。

<増田ひろや氏は、岩手県知事、総務大臣などのご経験を前面に押し出し
「実務家」としてPRをされています。岩手県知事時代にファーストクラス
を利用していたこと、借金が7000億円から倍増し1.4兆円になったことな
どが話題となりました。

増田ひろや候補の陣営は「いわれなき批判」として以下の文書(略)を発
表されています。

ファーストクラスに関しては、他人を批判しながら自分は利用していたこ
と、過去の議会では不況を考慮し県民の税金でファーストクラスをやめて
欲しいと切実なお願いされていたにも関わらず、自ら答弁することもなく
県庁職員を通じて冷たく却下したことについては、一切触れられていません。

また、借金を倍増させた理由に関しては、県立大学(約500億円)や新幹線
(約950億円)についての説明のみです。

こちらに掲げられている実績はごく一部のもので、他の事業についても検
証を行う必要があります。

そこで、岩手県に2泊3日で滞在し、増田ひろや氏の実務能力について徹底
検証してみることにしました。

今回の調査では、増田ひろや県政時代に議論された、県立大学、県立情報
センター、県立美術館、県庁、花巻空港、久慈港、盛岡競馬場、森のト
レーなどに訪問をさせていただきました。

第一回目は、増田ひろや氏が管理者として組合のトップを勤められていた
競馬事業についてご紹介させていただきます。

(盛岡競馬場の)美術品に関しては気になったので調べてみました。増田
ひろや氏が知事になる直前の委員会でのご発言ですが、ご紹介します。

“それから、絵画の御指摘があったけれども、1億円以上の絵画の購入が確
かにある。1億300万円というようなものである。スーチンという作家の油
絵である。それから、ブロンズ像についても1億6480万円というものがあ
る。そして、絵画とか彫刻はほかにも買い求めておって、合わせると都合
3億8500万円程度になるわけであるが、

この目的としておるのは、新しくできる新競馬場が、ゆとり、触れ合い、
そして、自然を醸し出すような、これからの新しい競馬場としてゆったり
とした雰囲気の中で、また、落ち着きのある雰囲気の中で楽しんでいただ
こうということを目途として、絵画や彫刻をその中に展示いたしたいとい
う目的で今、そろえつつあるものである。出典:予算特別委員会 濱田副
知事 (平成7/1995年3月1日)”

なんと、絵画に1億円以上。この頃とっくにバブルは終わってるはずなの
ですが(笑)盛岡競馬場が移転したことが赤字の大きな原因となりました
が、バブル期であれば結果は違っていたかもしれません。

増田ひろや氏もバブル期と同じような感覚で事業を行い、赤字が出ても問
題を先送りしたことが借金をつくる原因になったものと考えられます。

特に(馬券の)販売額に関してはバブル崩壊後に急激に落ち込み、平成
4/1992年の700億円をピークにその後は減少。現在では200億円台、当時の
約1/3となりました。

最終的に、増田ひろや氏は解決策も見出せず、借金問題を抱えることにな
りました。そして、それを補填するために(県は競馬場に)330億円の融
資を行うことになります。

“岩手競馬は、平成18年11月「新しい岩手県競馬組合改革計画」を策定
し、平成19年3月に構成団体(岩手県、奥州市、盛岡市)から330億円の融資
を受け、単年度ごとに収支均衡を実現し、新たな赤字を出さないことを存
続の条件として事業を運営してきた。出展:岩手県競馬組あい競馬事業収
支改善計画書 平成23年7月より”

融資と書かれてはいますが、返済の見込みもないため実質的な公費負担で
はないかと、県議会でも厳しく追及をされてきました。修繕費などを積み
立てなければならない関係で、まだ330億円に関しては利息の支払いだけ
で元本は一切減少していません。

増田ひろや氏が残した負の遺産は、現在も県政にとっては大きなマイナス
となっています。

ちょうど、昨日行われた候補者ネット討論会で、増田ひろや候補が競馬に
関して追及をされる場面がありましたが、

「かつての先輩方はこれまで競馬事業は収入になっていた。今もきちんと
運営されている。これまでの投資が岩手県の姿を変えて、未来への投資が
進んでいる」

とお答えになりました。

明らかに現在に至るまで岩手県に損害を与え続けている状況にも関わら
ず、競馬事業は知らんぷり。こうした過去の実績には触れず、実務家とし
て打ち出されていますが、インチキな候補者だとしか表現のしようがあり
ません。

岩手県には現在進行形で当時の問題解決をしている方がいらっしゃること
を受け止めていただき、同時に、なぜ同じことを都政にも繰り返さないと
言えるのか、きちんと説明をしていただきたいと思います>(以上)

美術品が大好きって・・・桝・増のMMはなんかそっくりのような・・・大
学も一緒だし。鳥越は中身のないMM(無知蒙昧)で京大出(善人を装う岩
波系)、毎日新聞(同、今はただのアカ)出身、今はルーピ―痴呆症、中
共走狗のアカだ。増も鳥も鳩ポッポ、宇宙人。結局、まともな人類は小池
百合子しかいない。

【今朝の産経から】2面主張「ロシア除外見送り 五輪は瀕死の危機にあ
る IOCの判断は責任放棄だ」。

スポーツは興行である。興行主は客を楽しませて客から、さらにはスポン
サーからカネを得る。莫大なカネが手に入る。興行主(江戸時代から親分
衆、昭和=ひばり時代は山口組)はそれで飯を食っている。カネが絡めば
WINWIN汚職もある。

五輪は最大規模の国際興行で、参加国の名誉もかかっているから、政府も
応援する。特に独裁国は誇るべきものがないから五輪で国威発揚、世界に
威張りたいと思う。ここでもカネが動き、さらには薬物も動くことにな
る。「勝てばいいのだ」、でも絶対バレてはいけない。

独裁国ではメダルをとれば一生食っていけるから、選手の中にもやむを得
ず、あるいは積極的に薬物を常用する人がいるだろう。

フェアプレーは理想だが、反則という罰があるのだから選手はフェアとア
ンフェアの境界線上で戦うのが普通だろう。美しい時もあれば醜い時もあ
る。選手も観客も感動したりブーイングしたり。人生そっくり。

スポーツを美化しすぎる傾向が目立つが、いかがなものか。五輪利権でお
いしい思いをしているのがIOCなどだが、国際大会がゴマンとある現在、
五輪は本当に必要なのかどうか。よく考えた方がいい。

クソ暑い真夏に東京五輪だって。巨額放映権目当てのカネカネカネ優先。
バッカジャナイ、最低、五輪死ね!の気分だ。

3面「限界さらしたASEAN 日本 結束呼びかけ 中国 切り崩し奏功」。
地獄の沙汰も金次第。カネの威力は絶大だ。これが現実。

8面「独南部で自爆か 15人負傷『また移民』独揺さぶる」。そのうち欧
州は中近東並みになりそうだ。日常茶飯事、「お、昨日はたったの30人
か」となる日は近い。立派なトップを持った独仏国民は幸せだ、天国へ連
れて行ってくれるのだから。

29面「運転中ポケモン摘発71件 物損事故36件」。7/22〜7/25午前11時
半までの警察庁まとめ。ポケGOで死ねば歴史に名を残すのか。一番乗りは
誰だ。そう言えば今朝、歩きスマホのお姉さんが街灯のポールとコッツン
コしていた。65年の人生で初めて見た光景。そのうち日常茶飯事になるこ
とは間違いない。(俺のポールにぶつかってくれ、がっちり抱き止めるぜ)

ハーフ散歩。タバコ屋でパイプ煙草「HALF AND HALF」5パック入りを買
う。6250円。パイプ煙草はいい趣味、煙道、紙巻き煙草はただの悪習。

園庭の 歓声消えて 夏休み(修)

わが日々は 毎日連休 天に謝す(修)

蝉しぐれ 体をほぐし 四股を踏む(修)

体調は少しずつ良くなってきた。歯茎の腫れもかなり緩和。キチ○イ水を
飲みすぎないことだ。分かっちゃいるけどやめられない、人生はときどき
コッツンコ、しっかり前を見ないとポールにぶつかったり穴に落ちる。

・・・これはちょっと触れたくはなかったが、キチ○イ・・・わが故郷の
近くで起きた未明の大量殺人。どうすべきか。

精神科の婦長であるカミサンによると精神病は完治しない。国の方針は3
か月以上の入院はダメ(回復の可能性がある急性期の患者、ほかの病気も
同じ)。精神科でできることは症状を緩和することぐらいだが、退院する
と患者は薬を飲まない。通常は3か月で再入院するが、1か月で戻ってくる
患者もいる。

家族も大いに困惑している。親は歳とっているから、30代、40代の“元気
のいい”精神病の子供を面倒見切れないのだ。この際、民活で「隔離施
設」を造って収容するしかない。費用の半分は保護者負担とかで。

江戸時代の監獄は、斬首、遠島、所払い、蟄居閉門、手鎖などの刑が確定
するまでの一時拘留の場だった。懲役、禁固などの刑を科す場ではなかった。

長州藩の士分向けの牢獄「野山獄」は松陰先生が入っていたことで有名だ
が(松陰を守るために入れたのだろう)、収監者11人中、藩命によるもの
は2名、9名は「借牢」といって家族の費用負担で“厄介者”を収容していた
のだ。

収監者はゲスト、獄卒は松陰を尊敬していた。だから野山獄は学問の場で
あり、松陰にとって淡い恋の機会でもあった。江戸時代は全国的にそうい
うシステムだったのではないか。

「隔離施設」では24時間、檻に閉じ込める必要はないだろう、夜だけは施
錠するが、それ以外は運動場や図書館、教室、あるいは娯楽室で過ごせる
ようにする。看護師がちゃんと薬を飲ませるし、時々医者が検診に来る。
そんなイメージ。為政者にはぜひ検討してほしい。

精神病患者なら不起訴でせいぜいが措置入院。やがて退院する、神戸の少
年Aのように。彼らを社会に野放ししていたら大事故の元だ。国民は真剣
に「隔離施設」を考えるべきである。

■7月27日(水)、朝5:00は室温26度、曇、涼しい。

カミサンに取材した。

――精神科の患者に病識はあるの?

まったくないわ。自分は正しい、病気じゃないのに無理やり入院させられ
た、冗談じゃない、早く出してくれ、って。

――患者の知的レベルはどうなの?

もう東大出とか慶応なんていう有名大学出がいっぱいいるわ。統合失調症
と学歴は関係ないけれど、高学歴はプライドが高い分、罵詈雑言がすさま
じい。現役の医者も担ぎ込まれたりするけど、私に向かって「老いぼれバ
バア、さっさと辞表出して失せろ!」なんて言う。

こういう悪口雑言に私は慣れているから「このバカが」と心の中ではあし
らっているけれど、若い看護師は言葉の暴力に耐えきれずめげちゃう人が
結構いる。

高学歴の患者は序列をものすごく意識するわね。看護師の言うことなんか
まったく聞かない、看護師長には半分従う、医師の言うことは全面的に聞
く、っていう感じ。

――退院すると薬を飲まなくなるのはなぜ?

そもそも病識がない、つまり自分は病気じゃないと思っているから、薬を
飲まないわけよ。精神病は薬と注射でかなり回復するの。看護師は一所懸
命に薬を飲ませようとしていても、飲んだふりして舌の奥に隠して洗面所
でぺーっするとかは日常茶飯事。

退院すれば患者に無理してでも服用させられる人がいないでしょ。俺は病
気じゃない、お前らがおかしい、今度入院させたら殺すぞ、なんて威嚇さ
れたら、両親だってお手上げよ。

退院ですから引き取ってくださいと両親に連絡しても、あーだこーだ言っ
て引き取りを拒否する。もう老人の手に負えないのよ。気持ちは分かるけ
れど、病院だって困ってしまう、ベッドが空くのを待っている患者さんが
いるのだから。(以上)

犯罪は模倣される。精神病、特に幻聴幻視幻覚で暴発しかねない統合失調
症に特化した「隔離施設」を造らないと“津久井の悲劇”は繰り返される。
嫌なものだが「もっとフェンスを!」と叫ぶしかない。油断すれば殺され
るのだ。(↓)

http://jp.ntdtv.com/news/16517/中国%20サファリパークで女性がトラに
襲われ死亡

【今朝の産経から】1面「障碍者施設 19人刺殺 元職員26歳男逮捕 26
人重軽傷」。

泰平の 眠りを覚ます 妄想狂 たった一人で 被害甚大(修)

ソフトターゲットの警備は必須だ。センサーや警備ロボット、老人(元警
官がベスト)を活用すべし。

7面正論、ジェームス・アワー氏「インドへの飛行艇US2輸出を急げ」。
メーカーの新明和工業サイトから。

<「飛行艇」とは、飛行機と船の両方の特徴を持ち、陸上だけでなく海面
にも着水できる飛行機のこと。 新明和工業が製造するUS-2型救難飛行艇
は、海難事故の救助活動を目的に、防衛省海上自衛隊によってUS-2が5
機、US-1Aが2機が運用され、前身となるUS-1から起算すると900回以上も
の出動回数を誇っています。

波高3メートルもの荒海に着水することが可能。過酷な状況での人命救助
に運用されています。

優れたSTOL《短距離離着水(陸)》性能で、一般の旅客機のような長い滑走
路は不要です>

動画を見たが、沈没寸前からまるでバタフライみたいに滑走、離水、すご
い迫力。261の離島にアクセスできるという。(↓)
http://www.shinmaywa.co.jp/aircraft/us2/

同社曰く――

<水陸両用の航空機を製造しているのは日本、カナダ、ロシアの3カ国の
みです。その中で、外洋に着水でき、大人数を乗せることが可能で、かつ
長距離を飛ぶことができる、これらの市場要求をすべて満たしているのは
「US-2」だけです。

今、メーカーである私たちに課せられているのは「製造コスト」の削減です>

最高級品、アワー氏は有力なPRオフィサーだな。

8面、湯浅記者「中国が恐れる国連総会」、曰く「日米豪印が中国に対す
るコスト高(負担を強いる戦略)を狙うなら、南シナ海の不法行為を監視
する多国間枠組みをつくることが考えられる。国際社会はソマリア沖に展
開する国際合同任務部隊の活動で経験済みである」。

中共はついに海賊呼ばわりされるようになった。

9面「仏の教会 司祭刺殺 IS戦闘員2人射殺」。カトリックの司祭は喉を
切られた。殺さなければ殺されるということ。ためらったら負け。

26面「祖父(76)の首絞め死なせる 容疑の中3女子逮捕」。父親はいな
いみたいだ。孫に殺される老人は珍しくないが、アメ10とムチ1とかで上
手く調教しないとだめだ。

■7月28日(木)、朝5:00は室温26度、曇→晴、涼→暑。梅雨明け、炎天下で
壁に這う蔦除去。放置すると大変なことになるから、早めに駆除するのが
いい。テロとの戦いも同じ。「芽むしり仔撃ち」が肝心だ。放置すれば老
害になる。

【今朝の産経から】1面「相模原殺傷 容疑者送検『後悔も反省もな
い』」。予備軍は予防拘禁で隔離すべし。犯人は薬物で脳ミソがいかれて
いたのか。

同「経済対策28兆円超」。安心して産んで育てられる環境こそが「未来へ
の投資」の一丁目一番地だろうが、安倍氏は分かっていないのではないか。

2面主張、「慰安婦財団の設立 韓国が誠意を見せる番だ」。韓国に誠意
なんてあるわけないし、一部に誠意があったとしても最高法規の「国民感
情法」があるから誠意を見せたら社会的に抹殺される。10億円をドブに捨
てるだけだ。

売春婦になったいきさつはいろいろだろうが、慰謝料モドキを払うバカな
国は日本だけだ。恥を知れ恥を。娼婦のゴテドク。Shame on you!

5面、瑠比ボナパルトの「韓国を冷静に突き放す10億円」。泥棒に追い
銭、朝鮮ピーに手切れ金か。

7面、野口健氏「災害時におけるリーダーの役割」。片岡聡一・岡山県総
社市長は今どき珍しい、武士道を体現した政治家のようだ。こういう方が
いれば日本は大丈夫だ。実に頼もしい。“ポマード・ハニトラ”橋龍総理の
公設第一秘書だったが、鳶が鷹を生んだようだ。結果オーライ、橋龍を許
そう。

同、木村汎氏「ドーピング生んだプーチン統治」。ドーピン・プーチン、
ドースル・プーチン。

8面、矢板記者「中国 行政の現場混乱 ツートップ 経済で対立」、中
南海は中共中央/習近平の南と、行政府/李克強の北の「南北戦争」が本格
化してきたようだ。

李克強は窮鼠猫を噛むか。秀才・李克強はカリスマ性も愛嬌もないから、
彼の気持ちを忖度して習近平を処分する刺客はいないだろうな。この辺が
プーチンとは大違いだ。

9面、岡部記者「ポーランドとの絆」。同国はヤルタ密約をいち早く日本
人陸軍武官に伝えたが、その夫婦のことがNHKで放送されるそうだ(30
日)。反日放送だから日本を貶す内容に違いないが、産経がNHKを宣伝す
るなんてアンビリーボーだ。

24面「横田めぐみさん母『日本という国はどうなっている』」。小4中2坊
主が大半だから「ポケGOで浮かれています」としか言いようがない。総連
さえ潰せない去勢国家。

27面「障碍者支援団体が声明『全力で皆さんのこと守る』」、できないの
に夢のようなことを言ってはいけない。「まずは自分の身は自分でも守ろ
う、護身術を身に着けよう」と言った方がより現実的だ。小4中2坊主につ
ける薬なし。この団体の会長は脱原発を叫んでいるようだが、障碍者と原
発はどう関係するのだろう。ま、言っても詮無いが。(2016/7/28)

◆東シナ海の危機に民共で対処できるか

櫻井よしこ 



民進党や共産党は公約として安保法制廃止を掲げているが、どう考えても
理解できない。日本周辺の安全保障状況が厳しさを増す中で、民進党も共
産党もどのようにして日本国民と国土を守るつもりなのか。
 
7月3日、中国は南シナ海のパラセル諸島海域で新たな強硬策を取ることを
世界に宣言した。5日から11日までの1週間、軍事訓練を実施するとして各
国に同海域への進入禁止を通告したのだ。
 
11日までとは、フィリピンが中国を訴えた常設仲裁裁判所の判決が出され
る前日までということだ。国連海洋法条約に基づく判決を受け入れるつも
りがないことを示すもので、国際社会への開き直りと挑戦である。
 
中国共産党の対外向け機関紙「環球時報」は今回の軍事演習の目標を、
中国には自国領の主権を守り通す能力があることを示すためであるとし、
その一方で演習を、これは中国の常套句ではあるが、平和維持のためとも
説明した。
 
日本政府は、南シナ海領有権を巡る仲裁裁判所の判決を中国を含む全て
の関係国が尊重することを求める共同声明を、先進7か国(G7)が歩調
を揃えて発表するよう働きかけてきた。国際法を守る側と守らない側の闘
いであることを明確にするのは正しい戦略である。
 
伊勢志摩でのG7首脳会議でも安倍晋三首相は南シナ海の写真を示し、
中国による埋め立て、軍事拠点化の実情を詳しく説明した。南シナ海は
ヨーロッパから遠いため、欧州指導者の多くが急速に進行する中国の侵略
について詳しいわけでも関心があるわけでもない。

だが、安倍首相の説明は欧州諸国の対中認識を改めさせたはずだ。欧州の
指導者も、南シナ海における中国の行動がクリミア半島におけるロシアの
プーチン大統領の行動と同質の侵略であることをよりよく理解したに違い
ない。

中国にとって、12日に示される常設裁判所の判断も、またG7の共同声明
も、厳しい内容となるのは避けられないだろう。

「攻撃動作」
 
死に物狂いと言ってよい習近平主席の強硬策の下では、このような国際
社会の動きに対して現在の中国が取り得る唯一の手段は、物々しい軍事演
習の断行である。
 
演習の現場となるパラセル諸島は、40年以上前の70年代に中国が当時の
南ベトナムを攻撃して軍事力で奪い取ったものだ。ベトナムは現在も領有
権を主張しているが、同諸島は南シナ海支配に欠かせない中国の巨大な海
軍基地となった。

「環球時報」はパラセル諸島の西北、トンキン湾近くの海南島にすでに中
国3艦隊の軍艦が集結したと報じた。その中には北海艦隊のミサイル搭載
駆逐艦、東海艦隊のミサイル搭載駆逐艦、ミサイル搭載フリゲート艦など
が含まれているそうだ。
 
南シナ海を管轄するのは南海艦隊だ。それ以外の艦隊も参加する大がか
りな演習は、核心的利益を守るためには国際法による決定も断固拒否する
という中国の国家意識の表現である。国際社会における問題解決に、中国
は軍事力の行使を厭わず、帝国主義的行動を選ぶということだ。
 
中国の強硬策は南シナ海に限らない。わが国の東シナ海上空で6月17日
に航空自衛隊の戦闘機が中国人民解放軍(PLA)の戦闘機に対して行っ
た緊急発進(スクランブル)について、中国国防部は7月4日、「日本側の
発言は全く白黒逆で、世論を惑わす」と反論した。彼らは、中国の防空識
別圏を中国軍のSu(スホーイ)30戦闘機2機が巡視していたところに、
日本の航空自衛隊のF15戦闘機2機が高速接近した、つまり緊張をつくり
出しているのは日本だと非難した。実際には何が起きたのか。
 
同件については6月28日に元空将の織田邦男氏が警告を発した。中国軍
機が日本の空に急接近してきたのに対し、空自機がスクランブルを試み
た。その空自機に中国軍機が「攻撃動作」を仕掛けた。空自機はドッグ
ファイト(格闘戦)に巻きこまれる危険性があったため、自己防御装置を
使用しながら中国軍機によるミサイル攻撃を回避しつつ、戦域から離脱し
た、というものだ。
 
日本政府は空自機がスクランブルをかけたことは認めたが、中国側の攻
撃動作は否定した。一方中国政府は、「日本の戦闘機が急接近、挑発し、
射撃管制レーダーを中国側に照射した。中国側が果敢に対処し、戦術機動
などの措置を講じた。日本機は赤外線フレア弾を発射して退避した」と発
表した。
 
彼らはこうも語った。「中国側は日本側に対して、一切の挑発的行為を
止めるよう求める」。
 
中国は日本側を嘘つきとなじっている。しかし、私はよく知っている。
嘘をつくのは中国側だと。

「白黒逆」の嘘
 
10年9月7日午前、尖閣諸島の領海で中国漁船が海上保安庁の「よなくに」
などに激しく船体をぶつけてきた。当時の菅直人首相と仙谷由人官房長官
は現場を収録したビデオを公開せず、その間に中国政府は一貫して「全く
白黒逆」の嘘をつき続けた。中国側はどのように海保の船が中国漁船に体
当たりしたか、中国漁船がどれ程懸命に日本の攻撃を逃れようと回避行動
をとったかを、ご丁寧にも図まで描いて公表した。
 
ところが一色正春氏が独断で公表したビデオは全く正反対の事実を私たち
に示してくれた。
 
ベトナムも同じ被害に遭った。14年5月、中国はベトナムが領有権を主張
するパラセル諸島海域に巨大深海用掘削装置を繰り出し、石油掘削を開始
した。ベトナムは29隻の船で抗議行動に出た。中国は80隻を投入し、ベト
ナム船に激しい体当たりを加えた。
 
5月9日、中国外務省は「8日夜までにベトナム側が中国側に180回余りも体
当たり攻撃を加えた」と公表した。だが、ベトナム政府は直ちに映像を公
開し、体当たりを仕掛けていたのは中国船だという事実を世界に示した。
 
そもそも日本の自衛隊は厳格すぎる程、法を守る組織だ。空でも海でも陸
でも見事に自らを律している。無謀に相手を挑発することは断じてしない
と言ってよい。今回も同じである。東シナ海上空の攻撃動作は中国軍機に
よるものだと考えて間違いないだろう。
 
明らかなのは、中国が軍事攻撃をも辞さない決意で膨張しようとしてお
り、中国の脅威に日本が晒されているということだ。日本を守るために安
保法制でほんの少し集団的自衛権を行使できるように改めたが、専門家の
多くは、これではとても不十分だと見ている。にも拘わらず、民進、共産
両党はこれを廃止するという。このような党に日本は任せられないと思う
のは私だけではあるまい。
『週刊新潮』 2016年7月14日号
日本ルネッサンス 第712回


2016年07月29日

◆韓国を冷静に突き放す10 億円

阿比留瑠比



後はどうなろうと「全て韓国側の問題」だ

昨年12月の日韓合意に基づき、韓国政府が28日に設立する元慰安婦の 支
援財団に対し、日本政府が近く10億円を拠出する運びとなっているこ と
に、主に保守派から異論や批判が噴出している。いわく「お人よしすぎ
る」「また韓国にただ取りされる」「善意は通用しない」…などの意見で
ある。そうした懸念が表明されるのも当然だろう。

自民党側からも、6月1日の外交・経済連携本部などの会合では、ソウ
ルの日本大使館前に不法に建てられた慰安婦像の撤去前に、10億円を出
すことへの疑問や不満の声が相次いだ。

日韓合意履行に向けて、韓国側にさしたる動きが見えないのに、日本側
ばかりがことを進めることに不安を覚えるのも、これまたごく自然なこと
である。

ただ、その気持ちはよく分かるものの、筆者の見解は異なる。安倍晋三
内閣はお人よしの善意に基づいて10億円を拠出しようとしているのでは
なく、むしろ、冷静に韓国を突き放そうという狙いがあるからこそ、さっ
さと10億円を韓国側に渡してしまおうとしているのではないか。

筆者は月刊「正論」3月号での現代史家の秦郁彦氏との対談で、日韓合
意の意義について「日韓間の政治問題だった慰安婦問題が、日韓合意に
よって韓国の国内問題になったことだ」と述べ、こう続けた。

「合意によってこれで例えば韓国が国内の(韓国挺身隊問題対策協議会な
どの)反対勢力の説得に失敗しようが、新しく立ち上がるはずの基金(財
団)が頓挫しようが、もうそれは全て韓国の問題なのです」

この見方は現在も変わらない。一方、インターネット上などでは韓国政
府が設立する財団がかつてのアジア女性基金の二の舞になり、カネを食う
だけで問題解決にはつながらず、失敗に終わるのではないかという危惧も
示されている。

だが、今回の財団は以前の基金とはまるで性質が違う。アジア女性基金
は日本側が日本国内でつくったものだが、今度は韓国側が韓国内に設置す
るのであり、その成否や運営に責任を持たざるを得ないのは、あくまで韓
国政府なのである。

それでは、日本大使館前の目障りな慰安婦像はどうなのか。確かに日韓
合意ではこの点に関して、「関係団体(挺対協など)との協議を行う等を
通じ、適切に解決されるよう努力する」と明示されている。

とはいえ、政権基盤が弱体化している朴(パク)槿恵(クネ)政権が韓
国政府の政策に「拒否権を持つ」(元韓国外務省幹部)とまでいわれた圧
力団体、挺対協をそう簡単に説得できるとは、日本側もはなから思っては
いまい。

本当に慰安婦像の撤去・移転が実現すれば歓迎するが、現状の韓国政府の
不作為にしても、日本側にとっては当初から半ば織り込み済みのことだろ
う。それならばこっちは素早く10億円を拠出してしまい、あとは韓国側の
合意不履行を責めて、道徳的優位に立った外交を行えばよかろう。

日韓合意があるにもかかわらず、公館の威厳の侵害を禁止した国際法
(ウィーン条約)に抵触する慰安婦像を放置し続ける韓国のありようを、
国際会議などの場で取り上げるのもいい。

 特定非営利活動法人「言論NPO」などの発表によると、日韓合意を
「評価する」人は日本では47.9%なのに対し、韓国では28.1%にと
どまっている。韓国側がより多く不満に感じてることが、この合意の持つ
意味を表していよう。

(論説委員兼政治部編集委員)

産経ニュース 【阿比留瑠比の極言御免】7.28




◆欧州は難民・移民と心中か

平井 修一



自分自身を「正義だ、良識だ」なんて思っていると、とんでもない間違い
を犯す。米国のほとんどの記者を含む“識者”は「トランプは前座さ、すぐ
にこける」と見ていた。ところがトランプはトリを取りそうだ。今は大統
領一歩手前まで来た。

トランプは2012年から準備していた、ずーっとマーケティングしてきた。
この年の11月には、スローガン「Make America Great Again!(米国を再
び偉大な国に)」を商標登録した。満を持して今回の選挙に臨んだ。

脳ミソが足りないくせに“識者”を装うバカ、自称リベラルは、自分の見込
みが大はずれし、大慌てをしている。“識者”は、小生のように「自分はバ
カだ、信用できない、いい加減なやつだ、気分、空気、感性で動いたりす
る、結構怪しい」とは思っていない。

だからトランプを正面からしか見なかった。後ろから(アメリカンドリー
ムの歴史=正攻法でカネを創ったものは偉大なり)、上から(支持者を獲
得するというマーケティング)、下から(サイレントマジョリティの本
音)を見なかった。

見ないのだからちっとも観察できない、観察できなければ判断を誤る。ほ
とんどの“識者”がドジったのである。筆を折るべきなのにそうしない。
“識者”は恥を知らないからだ。

ヒトラーはゲルマン民族の正義、誇り、使命を煽った。メルケラー総統も
それを倣った。ともに空前絶後の高みから空前絶後のどん底へドイツを導
く“狂気のお導師さま”である。

メルケラー総統とその取り巻きが反省することも恥じ入ることもない、
“識者”なのだから。こういうイカレポンチは選挙で引きづり降ろすしかな
い。まともなドイツ人はそう思っているだろう、米国人がきれいごとを言
うお上品なエスタブリッシュメントにNO!を突きつけているように。

EU加盟国には死刑がない。死刑廃止が加盟の条件だからだ。片や難民・移
民のテロリストは死刑容認どころか死刑推進派だ。殺せば殺すほどアラー
はお喜びになる。

テロリストに寛大な丸腰EU、対するに白人を容赦しない武装テロリスト、
どちらが勝つでしょうか。子供でもわかるが、オランドやメルケルなどリ
ベラル≒アカモドキにはまったくわからない。現実を見ない、見えない、
見たくない人々、つまりただのバカ、暗愚、無知、狂気、痴呆症、発達障害。

山口昌子氏の論考「もうどこにも安全な場所がないフランス人の生活 独
ミュンヘンでも銃乱射、壊れていく欧州の治安」(JBプレス7/25)から。

<*「政府は何をやっているのか」

フランスには公安の監視対象のリストとして「Sリスト」があるが、(ト
ラックテロの)モハメドの名前は記載されていなかった。カズヌーブ内相
はこの点について、「急激に過激化したようだ」と言い訳をしている。

Sリストの有効性については批判が多い。2015年1月の「シャルリ・エブ
ド」襲撃テロの犯人であるクアシ兄弟や、11月のパリ同時多発テロのテロ
リスト10人のうち大半がリストに記載されていたが、十分に監視されてい
なかった。

リストの記載者数は約3000人と多いため、監視困難という理由で実質的に
放置されているのだ。

国民議会のテロ調査委員会は、ニース事件の直前にSリストの記載者全員
を収容する留置所の設立などを求める報告書を内相に提出した。だが、内
相には一蹴されている。

こうした対応に、国民の間には「政府は何をやっているのか」という怒り
の声が上がっている。

ヴァルス首相が、7月17日に現場で行われた犠牲者を悼む式典に出席した
時には、住民から激しいブーイングが起きた。

遺族の中には、当局の警備不備を告訴する動きもある。

当日は、花火見物の3万人の人出が予想されていたのに、警官、憲兵隊な
ど警備の人員は約100人だった。また、現場の遊歩道は車両の進入を禁止
していたが、市警の警官がトラックの突入を阻止できなかったことも批判
の的となっている。テロが予想される観光名所などには「ロケット砲を準
備するべきだ」(グエノLR議員)との声も出ている。

今やフランス人の間では「いつでも、どこでもテロは起こりうる」「もは
や100%の安全はない」が合言葉になりつつある。フランス人はテロと隣
り合わせで暮らさなければならない暗黒と恐怖の時代を迎えている>(以上)

まあ、何度も言うが、自業自得だ。自らが禍を招き入れたのである。

フランスの刑務所はイスラム教徒が多数派になり、刑務所内でも「信教の
自由」があるから礼拝所があり、リーダー格があれこれ信者に聖戦主義を
教え込んでいる。信者は立派なテロリスト予備軍になり、保釈されて、あ
るいは満期出所で、アッラーうれし、偉大なるアッラーを称揚して、異教
徒や無信仰の人を殺しまくるのである。これが彼らの正義なのだから。

デタラメルケル、ダレモオランド、あなたたちは「正義、良識だ」。絶叫
マシン「暗黒と恐怖の時代 バカモンGO」をゲップが出るほど楽しむがい
い。血と破壊の中から新しい秩序が生まれるかもしれない。それがイスラ
ム色かキリスト色かは神のみぞ知る。(2016/7/26)


        

◆五百万票を掘り起こせ

MoMotarou



【五百万票を掘り起こせ:桜井誠東京都知事選】

 投票に行かなかった人→5,000,000人(東京都)

      ☆彡

この様な風景を見る事が出来るとは思わなかった。動画を見ながら感激し
て涙がこぼれた。コメントを見ると同じように落涙している人も多い。昨
日(きのう)までの日本では見られなかった光景だ。堂々と主張している。

■兆し:地殻変動

7月31日東京都知事選挙。何か凄いことになっている。泡沫候補「進撃の
桜井誠」の出現。既存マスメディアは足枷(かせ)手枷で身動きができな
い。産経がかろうじて紹介の機会を窺っている。チャネル桜も報道しない
ことで支援している。既存マスメディアと逆だ。在日妨害も確実に封じつ
つある。あのヘイトスピーチ規正法(別名桜井誠規正法)を逆に使った見
事な戦法だ。

■これが「辻説法」だ!

毎回違った演説内容。凄い!。先の日曜日には、“涼しい”ところで五時間
もネット演説を見てしまいました。飽きない。

韓国民団の前で「妨害記事」に対して、朝鮮総連の前では「ミサイル発
射」に即日対抗。暗殺予告5回(7/23現在)。警察より警護の相談を受ける。

マスコミ関係者からは「官邸(内閣調査室)は桜井誠の演説内容を起こし
て、総理に提供すべき」との提案も出てきたようだ。
  http://blogs.yahoo.co.jp/momotarou100/63619274.html

■感動し、求める握手

桜井氏の演説生中継をネットで見ていると常時1000人以上が世界中か ら
繋がっております。それも増えている。街の演説でも同じ。テレビは例
の移民賛成みたいな売国3人ばかりを放送。テレビでしか見ることのでき
ない地方の人々は「桜井誠」など知らない。まして彼の流麗な「対韓国朝
鮮在日攻撃」などは知らない。

■「共産党に憑依(ひょうい;Possession)された民進党」有本香政治評論家談

シナ韓国朝鮮による国民の「分断」は成功している。恐ろしい。民主党政
権の三年は我が国の支配構造を変えた。青山繁晴氏が当選後の番組で暴
露。行政機関等に浸透している反日勢力の力は、巨大で豊富な資金力があ
ると。

NHKのニュースを見ていてわかりますが、反日3国の情報は完璧に管理さ
れており、かの国々の謀略放送が“垂れ流し”にされております。3国の手
先がいる。

■「日本共産党はプロパガンダ政党だ」有本香(同上)

天皇の「生前退位」の謀略もNHKから始まりました。異例でしょう。マ
スコミでは「NHK小和田派クーデター成功」なる言葉も飛び交う。全新
聞(含;ジャパンタイムズ)一面に、更に海外マスコミにも、同日一斉に
発信されたところをみると、用意周到な作戦計画があったと確信する。

これが出来るのは日本共産党のネットワークだ。「東宮」を担(かつ)い
での、現代版二二六事件でありましょう。「東宮家」には外務省出身の職
員が目立ちます。小和田家も共産党や男女参画府の、“女性天皇”誕生を
「餌」にした作戦に利用されないようにすべし。逆に、波に乗って一気に
「女性天皇誕生」を画策する方に進む手もある。妄想が激し過ぎるか?(笑)


何か日本政治の地殻変動を感じます。地上の大地震ばかりではなさそうだ。

さらば韓国北朝鮮在日。沈め中国、銭地獄へ!    
 
         庶民が頑張る大日本! (笑)!


2016年07月28日

◆中共が“さらし”公開処刑

平井 修一

中共の洪水被害は甚大だが、天気予報がないのではないかと思って調べた
ら、「中国気象局」という5万人のスタッフを擁する組織があった。今
朝、そのサイトを覗いたら、こんなニュースが掲載されていた。

<・習近平:「継続して洪水と闘い、応急修理、救援活動、洪水防止に全
力で努める。洪水との断固とした闘いに勝つ」(07.23)

・中国気象局は総書記重要講話の精神を伝えます(07.24)

・鄭国光は華北地域の降水対策を指導します(07.24)

・中国気象局は4級の緊急強雨対策をとります(07.24)

・北京市人民代表大会常務委員会は気象災害を調べて予防に努めます
(07.23)>

天気予報、気象局も「中共指導部は頑張っているぞ」というプロパガンダ
が基本のようだ。現場が実際に一所懸命にやっているか言うと、ヤラセ写
真を撮ってお茶を濁している風である。

現場に急行→作業を撮影→撤収は、現場のスタッフの初期設定なのだろう。
頑張ったところで被災者はまず死んでいるし、遺体を捜索しても意味はな
い、給料が上がるわけでもない、「さあ、写真を撮ったから撤収
だーっ!」と。

外国への支援救助活動もこのルールでやるから、現地の住民の目から見る
と「なんだコイツら」、大いに顰蹙を買っているが、そんなことを気にす
るようなヤワな国民性ではない。なんでもありの国なのだ。

「中国が借金逃れに『恥さらし』作戦、駅で顔写真公開」から。

<[上海7/19ロイター]上海の鉄道駅で行き交う大勢の通勤者の頭上に、
大きな4つの掲示板がある。発車時刻を表示するスクリーンに挟まれた一
部の掲示板には、中規模な工業製品メーカー経営者の名前が表示されている。

しかし、会社や自社製品の宣伝をしているわけではない。

上海の鉄道運輸裁判所が今月、この経営者の名前を掲示した。290万元
(約4600万円)の負債を支払うことができなかったからだ。2年前には、
浙江省にある別の裁判所が、中国建設銀行への借金返済が滞っているとし
て、同社に資産凍結を命じていた。

中国の経済成長が減速するにつれ、経営難に陥る事業主はローン返済がま
すます困難になっていると感じている。5月末時点で、中国の銀行が抱え
る不良債権は2990億ドル(約31兆8000億円)を超える。ただしアナリスト
によれば、実際の水準はそれよりはるかに高いとみている。

このような状況に対処するため、中国の裁判所は恥をかかせる奇策に打っ
て出ている。

中国の最高裁判所に相当する最高人民法院のトップである周強氏は3月、
同裁判所が発行する新聞によると、返済逃れは大きな問題であり、裁きを
逃れようとしても「隠れる場所はどこにもない」と語ったという。

15日までの10日間で、個人債務者あるいは事業主20人の氏名、IDナン
バー、住所、負債額などが10分間隔で、上海の主要な鉄道駅2駅のスク
リーンに掲示された。なかには、写真付きの場合もあった。

「不誠実な債務者を防ぐ重要な戦略だ」と、上海鉄道運輸裁判所のプレス
リリースにはある。

同プレスリリースによると、掲示された一部の債務者は電話番号や住所を
変更して行方をくらましており、市民に情報提供を呼びかけているという。

資産の凍結や売却といった通常の方法はうまくいっていない。「あまりに
多くの案件があるにもかかわらず、判事が少なすぎる」と、金杜法律事務
所で金融法務を担当する弁護士、Wu Zhendong氏は指摘する。

中国の国家工商行政管理局(SAIC)が昨年末に出した法令は、企業が公に
辱めを受けてもよいとする状況を規定している。

この発令は、不誠実な債務者の情報は新聞、ラジオ、テレビ、インター
ネットで公開できるとする最高人民法院の裁定(2013年)が基となっている。

*反響なし

上海以外にある裁判所では以前からこのような対策を講じてきたが、上海
の裁判所は今年になってようやくそれを取り入れている。

だが必ずしも市民から反響があるわけではない。

上海の普陀区人民法院では5月、人気ショッピングモール5カ所の外に設置
された電光掲示板に債務者76人の情報を公開したが、これらの行方に関す
る情報など、市民からの反応は全くなかったという。

上海の裁判所も情報提供者に報奨を提供しなかった。最高人民法院の新聞
に掲載された発表によれば、債務者340万人以上の情報が公開され、その
うち1割が「債務を弁済した」という。

公での辱めは中国では目新しいことではなく、昔は犯罪行為を処罰する手
段として使われていたと、浙江大学の歴史学教授であるWu Yanhong氏は言う。

個人情報の掲載は必ずしもプライバシーの権利に矛盾しないとし、「プラ
イバシーの権利を主張できるのは、伴う義務を果たすことが前提だ」と同
氏は語った。

*帰省できず

支払いを拒否する債務者に対抗するため、中国の裁判所はそのような債務
者が休暇に出かけたり、子供を私立学校に行かせたり、高額な改修をした
り、飛行機や列車に乗ったりすることを禁止できる2014年の法律を行使す
るケースが増えていると、弁護士らは言う。

最高人民法院の発表によれば、同法が施行されてから、約78万2000人が列
車に、390万人が飛行機に乗ることを禁じられている。中国では列車や飛
行機のチケットを購入する際には、IDカードやパスポート番号の提示が求
められる。

「訴えられ、裁判所に返済を命じられたが、私にはカネがない。政府から
は高速鉄道や飛行機に乗ることを禁じられた」と語るのは、Zhangという
姓だけを名乗る債務者の男性だ。

Zhangさんは、詐欺に遭ったので返済できないと主張する。

「私の父は80歳だが、春節(旧正月)に帰省して父に会うこともできな
い。捕まってしまうからね」と、Zhangさんは話した>(以上)

なるほど、中共では民事事件と刑事事件を区別しないということ。また、
人民は保護対象ではなく監視対象なのだ。中共に従わない者は犯罪者、だ
からさらし者、公開処刑で叩くのだ。まことになんでもありの国である

日本でもマイナンバーが普及すれば、交通機関を利用した記録+GPSで行
動を把握できるし、交通機関を利用できないようにすることも可能なのだ
ろう。やるかどうかは別として、テロ対策には使えそうだ。

しかし、危険人物を監視し続けるとなれば膨大な要員、膨大な費用がかか
る。スパコンなら人間に代わってビッグデータを処理し、警戒警報を発し
たりできるのかもしれない。

国際秩序を武力で乱しているのはイスラム過激派と中共である。彼らの悪
事をさらし、包囲し、身動きできないようにし、殲滅し、あるいは自滅へ
導く――今はすっかりこの方向が定着したようだ。(2016/7/25)


◆祝!黒田博樹、日米通算200勝

馬場 伯明



本誌に私がわざわざ書くこともないように、すでにTV、ラジオ、新聞で報
道済みである。だが、60年間にわたる古いカープファンである私は黒田の
快挙を書かずにはいられない。

I can stop loving you(Kuroda)! I can stop writing your life!

黒田博樹が日米通算200勝を達成した。1・3回で7点の援護を受け7回を5安
打無失点で7勝目をあげた。この快挙を心から祝福する。

昨夜からTV、ラジオ、今朝の新聞をハシゴした。朝日(A)・日経(K)新
聞。早朝、スポーツニッポン(スポニチ・N)を買いに車で稲毛駅へ走
る。その記事のつまみ食いになるけれども、以下に引用・転載し、自分の
感慨を連ねる。

まず、黒田のヒーローインタビューがとてもよかった。「最高のチーム
メートと最高のファンの前で、そして最高のマツダスタジアムで、節目の
勝利を挙げることができ感動しています(N)」と。

そして「・・チームのために201勝を目指し、また明日から準備したい
(A)」と。2016年の大きな目標:優勝のためだ。頼むぞ、黒田。

新井貴裕から渡された記念の花輪ボードを掲げた黒田の雄姿はTVで何回見
ても惚れ惚れする。グラウンドではカープの選手仲間が真っ赤な専用のT
シャツを着て祝った。

そのTシャツの左胸には西郷隆盛の漢詩の一部がプリントしてある。高校
時代からの黒田の座右の銘だという。赤地に白抜きで《耐雪梅花麗
(N)》。寒い冬を耐え忍ぶことで梅の花は春に一番麗しく咲くという意味
である。次に全文を記す。

一貫唯唯諾《一貫、唯唯(いい)の諾
従来鉄石肝《従来、鉄石(てっせき)の肝
貧居生傑士《貧居(ひんきょ)、傑士(けっし)を生み
勲業顕多難《勲業(くんぎょう)多難に顕(あら)わる
耐雪梅花麗《雪に耐えて梅花(ばいか)麗(うるわ)し

また、Tシャツの背中には、何と《あの黒田さんがまさか・・・1イニング
で10失点@由宇(N)》とある。黒田が入団時の2軍で打たれたトホホの記
録らしい。新井と小窪哲也主将のユーモアである。

黒田は、大阪上宮高校では三番手の補欠投手、努力した専修大からドラフ
ト2位でカープに入団。入団3年間では12勝。4年目に9勝。大卒では遅咲き
の大器晩成型の選手で、長持ちの選手である。

入団が4年間遅れる大学卒投手の200勝は非常に難しい。高校卒を含め達成
した選手は全26人、大学卒では若林忠志(阪神237)、杉下茂(中日215)、
村山実(阪神222)、藤本英雄(巨人200)だけ、黒田が5人目である。2
リーグ制以降では、阪神の村山実投手以来46年ぶりである。ドラフト制以
後では初めて。

大学卒では、石川雅規(青学大・35歳・ヤクルト・144勝)、上原浩治
(大体大・40歳・レッドソックス・129勝)があとに続く。技巧派投手の
石川には期待が集まるがどうだか・・・。おそらく相当な難関である。黒
田の偉大さがわかる。

関係者の黒田の200勝へのコメントを新聞等から転載する。

イチロー(43・マーリンズ):「日米合算なんて認めない!おめでとう
(A)」とコメント。ピート・ローズの発言をもじり、ヤンキースの元同
僚として、冗談めかしたイチロー流の親愛のメッセージだった。

ジョー・トーリ(75・ドジャース監督):「200勝。数字はもちろん素晴
らしいけど、同年齢の選手のほとんどが今では家でテレビを見ているとい
うのに、以前と変わらぬ投球を続けていることが驚嘆に値する。誇らしい
よ(N)」。

カー・ショー(元ドジャース投手・同僚):「偉業を達成できたことを本
当にうれしく思う。人間としても尊敬している(K)」。

マエケン(前田健太・28・ドジャース):「米国に来て勝つ難しさを凄く
感じている。改めて黒田さんのやってきた重みというものを感じます
(N)」。(7/24前田は9勝目を挙げた)。

松井秀喜(42):「ずっと強くなかったカープで勝ちを積み上げてきたの
が凄いなと思う(N)」と反骨の右腕を独特の表現で讃えた。「(今は)
ただ、『おめでとう』という言葉しかない(N)」と祝福した。

緒方孝市(47・カープ監督):「投手陣だけでなくチームの精神的な支柱
でいてくれる。200勝はそうそうお目にかかれるものではない。光栄に思
う(A)」

山本浩二(69・元カープ監督):「200勝のうち唯一の中継ぎの1勝となっ
た2005/10/7ヤクルト戦は、監督として最多勝のタイトルを獲らせたかっ
たし、彼の記録のために全員が一丸となったのを覚えている」。

衣笠祥雄(69・元カープ内野手)「(黒田は)『広島を優勝させたい』の
思いが一番で、個人記録の200勝は大きな目標ではなかったと思う。両方
を手にできれば、最高のシーズンになる(A)」

大野豊(60・元カープ投手):「まだメジャーで大きな契約も可能だった
のにカープに戻ってきた。今期は優勝という大きな夢も見えてきた。最高
の1年にしてほしい(N)」。

黒田博樹の日米通算200勝と新井貴裕の2000安打という2016年の二大目標
が達成された。さあ、その先に、25年ぶりのセリーグ優勝と32年ぶりの日
本シリーズ制覇が見えてくる。

選手・球団・ファンが一体となり、2016年の秋にカープの歓喜の大輪を見
事に咲かせようではないか。(2016/7/25 千葉市在住)

(追記)

末尾に黒田の経歴などを紹介する。(「スポニチ」2016/7/24より)

黒田博樹(くろだひろき)1975(昭和50)年2月10日生まれ大阪府出身の
41歳。上宮高校から専修大を経て1996年ドラフト2位(逆指名)で広島入
り。2005年に最多勝のタイトルを獲得し、ベストナイン、ゴールデングラ
ブ賞も受賞。

2006年に最優秀防御率。2007年オフにFA権を行使してドジャーズ入り。ヤ
ンキースを経て2015年に広島復帰。2004年アテネ五輪日本代表。1m85cm、
93kg、右投げ右打ち。(N)