2016年07月09日

◆私の「身辺雑記」(361)

平井 修一



■7月5日(火)、朝6:00は室温24.5度、曇、風があるのでとても涼しい、 というか、いささか寒い。

昨日の午後は久しぶりに悲惨だった。昼食に茶そばを食べていたら歯茎が 腫れて反乱を起こし、とても食べられる状況ではなくなった。超音波歯ブ ラシでやってもうっ血が取れない、楊枝でも針でも思うように血が出な い、もう思案投げ首・・・

で、どうなるか。血糖値が下がる→脳ミソが狂う→ふらふらする→気分転換 で無理して散歩→息もたえだえ→早めの飲酒でカロリー補給。夕食は少し摂 れたけれど・・・今朝も不快感はある。

不快感を引きづりながら1時と4時に目覚めたのは蚊に刺されたからだ。泣 きっ面に蚊。徹底的に駆除はできない。フマキラーでガンガンやったら小 生自身が死ぬ。すこぶるブルー・・・

それでも4時10分、東の空が白くなる、やがて蒼くなる。むちゃくちゃ美 しい。

時は春、日は朝(あした)、朝は七時、片岡に露みちて、蝸牛(かたつむり) 枝に這ひ、揚雲雀(あげひばり)なのりいで、神、そらに知ろしめす。す べて世は事もなし。God's in his heaven. All's right with the world・・・

うーん、イイナー、と思う。「春はあけぼの」と同様に感動するね。

痛み止めのウイスキーが効いてきたこともあって(末期症状)、気分は結 構改善してきた。勢いで6:30、カミサンを襲撃したが激しく反撃され た。A2/AD、接近阻止/領域拒否。彼女の安保体制は万全だ、嗚呼。で、一句。

中国夢 束の間だった 牽引車 栄枯盛衰 一炊の夢(修)

結構いいできではないか。まあまあか。「栄枯盛衰 一炊の夢」、我が身 を振り返ればまことにその通りだ。

2階のキッチンの艦橋から駅へ向かう勤め人を眺める。人間観察にはうっ てつけの場だ。45歳と25歳の手をつないだカップル。おっさんは躁、お嬢 さんは鬱状態。お嬢さんは一晩中やられっぱなしで疲れ果てているのだろう。

吉原のお娼妓さんの作文集を思い出した。発行元がすごい、新吉原女子衛 生協同組合だ。ははー、と頭が下がる。で、ベテランが新人を評して曰く 「あの子は初心だから真剣に相手をしちゃう。体がもつわけはない。お客 さんが夢中になっているときは、上の空で子供の頃のことでも思っている のがいい。行ったふりをするに限る」

毎晩5回客を取って5回昇天していたら、もう身がもたないだろう。野生馬 の調教の話も思い出した。去勢しても発情期のメスを見ると、ものすごく 興奮するのだという、今朝の小生みたいに。それは初期設定になってお り、時間が相当たたないと消えないから、興奮するそうだ。

コインランドリーでは80翁が60歳オバサンにちょっかいを出していた。雀 百まで踊り忘れず。男は腎虚してもスケベ心は永遠か。オバサンも小池百 合子風で色気が残っており、まんざらでもないようだった。いいね、とい うか・・・ちょっとね、だな。人間の哀しさというか、憐れさというか、 でもそれが人間だし。複雑な思いがする。

川崎名物「堀之内」、とびっきりのカワイコちゃんをそろえている。 「あーん」なんてかわいい声を挙げるから、それならこちらも騙してやれ と「君ほど美しい人を見たことない、ぼくは本当に幸せだ、今夜のことは 一生忘れない」と涙ぐんだら、「あーん、もう特別よ、もう一回いい わ」。ゴチでした。部下を連れていたので2人分、8万円。よくカネがあっ たなあ…不思議な世界。

吉原では女の子二人を引っ張り出して上司とともにホテルで夜明けまで。 15万円、一晩で給料が消えたが、上司はことあるごとに「平井君は一晩で 給料を散財する豪傑です」とPRしてくれた。「平井君、それじゃあだめ だ、こうしてみなさい」とベッドサイドで指導までしてくれた。酒も女も 仕事も教えてもらった。師弟の美しくも狂気の世界。

後に上司は仲人になってくれたし、社長になって小生の起業したばかりの 会社にずいぶんと仕事をくれたから、十分すぎるほど元は取れた。光岡、 田中、内藤、今井、藤井、小川、遠藤、石井、伊地知、新岡・・・バロン 吉井(薩摩の吉井友実の曾孫)、番頭さんの関矢、大前豪こと武井・・・ いい上司、いい顧客に恵まれた、実に幸運、稀有なことだった。

上司の奥様もすごかった、米国系海運会社のOLだったが、一種の女傑だっ た。「電車に乗ってつり革を持ったら、視線は45度、5メートル先を見る 感じ。女が一番きれいに見えるのよ」、常在戦場、地政学者風アマゾネ ス、恋は女の一大事。

挙式当日、女傑に「実は嫁さん、3か月目で・・・帯はあまりきつくしな いようにお願いします」と頼んだら、「やるなとは言わないわよ、でも妊 娠させたのはドジ、間抜け、へたくそよ、まったくもー」、怒られてし まった。ドジ3回で子供3人、ま、結果オーライだな。

上司の娘さん二人ともスッチー、母親似の美女だったが、結婚しなかった ようだ。「医者からのプロポーズを蹴っちゃって・・・」、上司が嘆いて いたっけ。

【今朝の産経から】1面「中国軍 南シナ海で演習」。日米印越豪軍は自 由航行作戦を実行すべきだ。

2面「都知事選 増田氏『熟慮の上、決めたい』」、増田寛也って胡散臭 い感じがする、東大法学部卒だし、嫌な予感。小沢王国、岩手の知事をし ていた、おまけに韓国臭・・・桝から増へ、マスマス嫌な感じ。

5面「国会議員 昨年の所得公開 小沢氏5989万円 4年連増首位」、小沢 不動産は胡散臭い宗教屋(深見東州、本名:半田晴久、時々産経に広告を 出している)から顧問料として毎月200万円などを稼いでいるようだ。実 に怪しい感じ。

10面「離脱主導の英独立党党首 辞任へ」、ファラージ氏曰く「私はもと もと政治家を職業にしたことも、したいと考えたこともない。政治の世界 に身を置いているのは英国をEUから離脱させるためだ。(国民投票の結果 を受けて)今、独立党の党首を退くことが正しいと思っている。国民投票 の選挙運動中、私は『祖国を後援したい』と訴えてきた。今日からは『私 の人生を後援したい』。それを今から始める」。カッコヨスギではない か。裏がありそうだが・・・

■7月6日(水)、朝6:00は室温23.5度、曇、涼しい、ハーフ散歩。

スケベこそ お国繁栄 好き心 子孫元気で 子沢山よし(修)

産めよ殖やせよ地に満ちよ、祝い金、一人め100万、二人め200万、三人め 300万、ではどうか。フランスでは子供手当で暮らしている家庭はずいぶ んあるそうだ。旦那はヒモ、種馬・・・オランド同様に入籍していないか ら法律上は母子家庭、しかも教育不熱心、なんとなく悪い予感がする。

ドイツでは教育費は無料で、大学も無料。大学にはEU枠があり、EU加盟国 から留学生を受け入れている。英の“オックスブリッジ”的ハイソの大学は 高嶺の花で、裕福な家庭の子女しか行けない。だから普通の家庭の優秀な 子女はドイツに留学するケースが多いそうだ。

ブリグジットでこれが不可能になる、「英国の教育的衰退になる」と東大 教授が叫んでいたが、ちょっと待て、何を学ぶのかが一番大切だ。保守派 のAfD/ドイツのための選択肢を罵倒し、暴力で叩きまくっているのはドイ ツのインテリだ。メルケル一派や緑の党などリベラル≒アカモドキの連 中。大学でろくでもないことを学び、難民モドキの抱きしめ方を学んだイ カレポンチだ。ヒトラーの革命防衛隊みたい。嫌な感じ。

現実を直視できない暗愚を量産しているのがドイツの大学や東大ではない のか。

【今朝の産経から】1面「中国 艦隊主力を集結 南シナ海演習、最大級 『米軍と衝突視野』」、環球時報は「南シナ海問題で私たちはこれまで忍 耐を重ねてきたが、もうこれ以上引くことはできなくなった。私たちはい かなる軍事的圧力にも、対抗できる準備をしなければならない」と主張し たそうな。

中共軍は裏で糸を引いているのは日本だと頭にきており、人民日報7/5は こう報じている。

「南中国海への日本政府の介入の意図と特徴は明白だ。

第1に、前々から企て、準備してきたことだ。2012年12月に安倍政権が発 足した。翌年1月、アキノ政権は南中国海仲裁裁判を一方的に申し立て た。日本当局はアキノ政権とひそかに気脈を通じ続けてきた。

現在も日本は外交、世論、法律、対外援助、軍事など様々な手段で南中国 海問題の「対中包囲圏」を外堀から築き、国際会議、二国間会議、国際 フォーラムなど様々な場を利用して、南中国海問題を焚き付けている。

今年5月、日本はG7サミット主催の機を利用して、邪な考えを持ち込み、 各国首脳を巻き込んで、南中国海問題を念頭にいわゆる「海における法の 支配の三原則」を鼓吹した。

軍事面では、新安保法を制定し、日米軍事同盟を強化し、南中国海沿岸の 関係国にパトロール・監視装備と能力開発・育成を提供し、自衛隊の艦艇 や航空機を南中国海周辺に頻繁に派遣してもいる。こうした全ての行ない が、「緊張を誇張から作り出す」へとエスカレートさせている。

日本のように明らかに悪意をもって南中国海に介入する国は、最終的に天 につばすることになるだけだろう」(以上)

中共は1894年(明治27年)9月17日に日本海軍連合艦隊と清国海軍北洋艦 隊の間で戦われた「黄海海戦」を思い出すべきだな。北洋艦隊司令官は提 督丁汝昌、巡洋艦5隻沈没・大破、死傷者850名の完敗だった。

<丁汝昌は旗艦「定遠」の艦橋で指揮を執っていたが、主砲発射時の事故 で艦橋が破壊された際に負傷してしまう。

ここで北洋艦隊に問題が生じる。旗艦が指揮不能状態に陥った際の権限委 譲の手順を決めていなかったため、北洋艦隊の各艦が個別に戦闘を始め た。結局約5時間にも及ぶこの戦闘の結果、北洋艦隊は主力12隻のうちの5 隻を失った>(ウィキ)

オウンゴールというオソマツ。なにしろ将兵は艦艇の大砲を物干し竿代わ りにするというレベルの低さ。

翌年、数日の戦闘の後の2月12日、丁汝昌は要員の助命を条件に降伏に応 じ、自身は「鎮遠」の艦内でそのまま服毒自決を遂げる。享年58。

丁汝昌の死後、北洋艦隊は正式に降伏する。兵員達は許され、残った艦艇 は日本軍に鹵獲された。

マルクス曰く「ヘーゲルは言った、『歴史は繰り返す』と。『一度目は悲 劇として、二度目は喜劇として』と、彼は付け加えるべきだっただろう」。

2面「中国に歪曲された歴史を復元 日本研究賞に楊海英氏」。中共は歴 史、特に近現代史を捏造するから真実が全く見えない。歴史から何も学ば ない。100人の学者は中共中央の口パクでしかない。3人いれば文殊の知恵 だが、100人いても中2坊主の習1人の脳ミソ(アノ宮家邦彦も呆れてい た)しかない。日本は100人いれば100通りの知恵を出す。この違いはすこ ぶる大きい。

だから習近平の第2次文革も第2次日中海戦も喜劇で終わるだろう。中共は 投了、世界に向けて Please help us と早めに頼むことだが、そういう知 恵もまったくないから自滅するしかない。自業自得。古人曰く「バカは死 ななきゃ直らない」。習を駆逐しないとそういうことになる、理論的に は。烈士よ、立て、立つんだ! チャウシェスク処刑から学べ! Sooner, the better!

■7月7日(木)、七夕、ものすごい暑さ、9:30には室温30度、ド快晴、火 傷しそうな陽射し、燃えろ夏子状態、ハーフ散歩。

夕べはカミサンに腰に2枚、湿布を貼ってもらったが、一人暮らしだとず いぶん困るだろうな。夫婦はまあ、いいものだ。

わが夫婦 フレンド湿布に なりにけり くんずほぐれつ 遠い昔に(修)

日中も米中も昔からフレンドではない。むしろ敵だった。今は潜在的だ。 中共への警戒心を高めている。「米国環太平洋合同軍事演習、中国海軍の 参加は人道支援、遭難者救助のみ」(大紀元7/7)から。

<6月30日にスタートした米国海軍主催の多国間海上演習「環太平洋合同 演習(リムパック)」に加わった中国海軍は機密レベルの高い戦闘プログ ラムには参加できない、と6日付ドイチェ・ヴェレ中国語電子版は報じた。

報道によると、中国海軍は2014年に続き今回2回目となる参加で、ミサイ ル駆逐艦5隻や航空機3機など、総兵員1200人を派遣した。参加した兵力規 模としてはアメリカとカナダに次いで3位。

しかし、中国海軍は人道支援、遭難者救助など機密レベルの低いプログラ ムしか参加できない。米国の法律では、米軍が中国人民解放軍に対して戦 闘に関する訓練情報の提供を禁止しており、また人民解放軍が主催した軍 事訓練への参加も禁止しているという。

中国当局による南シナ海における軍事拠点化への強い懸念から、日系人で 米ハワイ州選出のマーク・タカイ下院議員は今年3月の議会公聴会におい て、アシュトン・カーター国防長官に対して、中国海軍をリムパック参加 国から除外するようと求めた。

一方米海軍の公式発表では、6月30日から8月4日まで実施される今回のリ ムパックには中国、日本、韓国など26カ国から、水上艦艇45隻、潜水艦5 隻、航空機200機、兵員2万5000人が参加する>(以上)

中共はすっかり嫌われ者になった。そのうち引きこもって大人しくなれば いいが、発狂して通り魔事件でも起こしそうだ。

【今朝の産経から】1面「米空母 南シナ海を航行 仲裁裁定前に中国牽 制」、子分の日本を同行すべきだ。

1面「都知事選 小池氏 推薦待たず出馬 都議会の冒頭解散公約」、女 どもはクールビズ百合子に投票するだろう。近年は電柱駆除に熱心だ。 ポールフリーお百合。華がある。小池の勝ちに1万円。

3面「メイ氏独走 女性対決も」、女は元気、メイ首相、レッドソム副首 相か。「目指せサッチャー」、メルケル粉砕!

7面正論、笹川陽平氏の「子供の貧困解決が喫緊の課題だ」、子供優先、 老人後回し、トリアージでやらないとだめだ。

8面「トイレと性 米を二分」、そのうち「更衣室もお好きな方で」「刑 務所も男部屋、女部屋を選べます」、やがては「日本の銭湯は男湯、女湯 に分けている、許しがたい差別だ。日本人を絶滅させ、クジラとイルカを 守るべきだ」となるだろう。リベラル≒バカが数千年培ってきた秩序を壊す。

秩序破壊罪で所払いすれば、類は友を呼ぶでゲットーをつくるから、棲み 分けができる。まともな奴が犯罪者扱いされ、異常な奴が英雄視される。 ほとんど狂気だ。(2016/7/7)


◆クリントン、最大のピンチを切り抜けた

宮崎 正弘



<平成28年(2016)7月6日(水曜日)通算第4956号 >

 〜クリントン、最大のピンチを切り抜けた
  FBI、個人メール問題で訴追を断念〜

ニクソン大統領をするどく弾劾し、辞任に追い込んだのは米国の左翼 ジャーナリズムだった。

「デープスロート」などと、内部告発者を英雄視し、情報のリークという 醜聞は不問に付され、とうとうニクソンは大統領職をフォードに譲ってホ ワイトハウスを去った。

ささいな事件なのに、執拗に追求し、なにしろニクソンを追い込むことに 熱心だった米国のメディアだが、一転して民主党となると、追求の手を緩 め、問題の核心をぼかし、有耶無耶にしてしまう。

ヒラリー・クリントンの嘘は明らかだが、まったくウォーターゲートと対 照的に、この「ベンガジゲート」では真相究明に不熱心。この傾向をよむ 議員らは、議会聴聞会でも、共和党の質問を妨害、この偏向たるや、いか んともしがたい。

そういえば夫君ビル・クリントンの「モニカ・ルインスキー事件」でも、 偽証を追求せず、有耶無耶に片付けた。

主導したのは左翼ジャーナリズムだったことを思い出す。

ベンガジ事件でヒラリーはFBIの聴聞に応じ、三時間半の取り調べを受 けた。「結局、新しい証拠は出ず、FBIは訴追をあきらめた。

これでヒラリーは最大のピンチから脱出した。

ロシアのプラウダ(英語版、6月29日号)は、「2012年9月11日のベンガ ジにおける米大使殺害は、煎じ詰めて言えばヒラリーの責任であり、真相 をしる軍事関係者は、事件発生から六ヶ月以内にひとりの提督と6人の将 軍が辞任している。ヒラリーが大使を殺したも同然だ」と手厳しく書いた。
     

2016年07月08日

◆オバマ大統領の広島での祈り

加瀬 英明



オバマ大統領の広島での祈り 71年前の原爆の意味

5月27日に、オバマ大統領が広島の原爆慰霊碑に詣でた。

慰霊碑の前で、しばし目を閉じて黙祷したから、詣でたといってよいだろう。

アメリカの大統領が、原爆犠牲者の慰霊碑の前で黙祷してよかったと、 思った。私はいや、来なかったほうがよかったとも、思った。

だが、大統領が慰霊碑の前で黙祷を捧げたことによって、アメリカ国民の 多くがアメリカが71年前に、日本に対しておぞましい非人道的な罪を犯 したと、覚ることとなろうと思い直した。

 最後の戦友会での講演

いまから26年前に、広島、長崎に原爆を投下したアメリカ陸軍航空隊の第 509混成団が最後の戦友会(リユニオン)を、ユタ州とネバダ州の州境にあ るウェンドオーバーで開催した。

私はこの最後の戦友会に、記念講演の講師として招かれた。

ウェンドオーバーは四方を広大な砂漠によって囲まれている。大戦中には 小さな町だったが、もっとも近い町でも200キロあまり離れていた。

そのために、昭和19(1944)年に、ここに秘密航空基地が設けられて、原 爆投下実施部隊が編成され、極秘裏に訓練を受けた。

当時の隊員が家族を連れて、全米から500人あまり、ウェンドオーバーの ホテルに集まった。

私は講演の前日に旧隊員に案内されて、かつての飛行場を歩きまわった。 原爆を投下した、ポール・ティベッツ大佐の乗機『エノラ・ゲイ』号が 使った格納庫が、そのままの姿で残っていた。大佐が混成団の司令官だった。

閑散とした飛行場は、民間用に使われており、小型のセスナ機が数機と まっていた。

知らないで訪れた人は、原爆投下部隊の秘密基地だったということを説明 する掲示板もないから、ただ、さびれた飛行場だとしか思わないことだろう。

翌日、ホテルのホールで講演をした。40分、話すことになった。

講演の前に、ティベッツ准将(退役)に紹介された。小柄な老人で、最前 列に座っていた。

日本国民は原爆投下を赦し、アメリカを恨んでいない

私は日本が1945年6月から、スウェーデンとソ連政府に和平の仲介を求め ており、ワシントンも日本が降伏しようとしていることを、知っていた。 原爆投下がなくても降伏したから、原爆投下は無用だったと説明した。

私は原爆投下は国際法に反し、人道にもとる残虐行為だったが、戦争の狂 気に駆られて行われたことだったから、日本国民は原爆投下を赦(ゆる)し ており、アメリカを恨むことはまったくないと、結んだ。

講演をはじめから10分もすると、100人、150人と、家族とともにつぎつぎ に席を立って、廊下へ出ていった。

そして、抗議するために、廊下に集まって愛国歌を合唱しはじめた。私が 話を終えた時には、会場は空席ばかりになって、40人あまりしか残ってい なかった。

そのなかに、ティベッツ准将もいた。私が感動したのは、私が演壇から離 れると、ティベッツ准将はすぐに廊下へ出ていったが、30人あまりが列を つくって、私に握手を求めて「よい話だった」とか、「日本の見方がよく 分かった」といった。

そのあいだも、廊下から愛国歌を合唱する声が、流れてきた。

原爆投下によって…

旧隊員たちは、広島と長崎に原爆を投下したことによって、日本が降伏し て、日本本土への侵攻戦を戦うことがなかったために、数百万人の日米両 国の人命が救われたと信じて、大きな誇りとして生きてきたのだった。

私を講師として招いたのも、原爆の投下によって日本が救われたと感謝す るのを、期待していたのだった。

最後まで会場に残った旧隊員の1人が、「もし、ジェネラル・ティベッツ が廊下に出たとしたら、全員が従った。そうしたら、あなたは1人だけに なったはずだ」と、いった。

その夜、ホテルで晩餐会(ディナー)が行われて、私も招かれていた。とこ ろが、その前に「隊員のなかに、私を『殴り殺す』といきまいているのが いるから、今晩は部屋から出ないで、ルームサービスをとってほしい」と いわれた。

前日だったが、旧隊員の1人が「戦後、ティベッツ准将は軍人として不遇 だった。原爆投下部隊の指揮官として選ばれた俊材だったのに、ヒロシマ に核攻撃を加えたことを、称えることができなかったから、少将まで昇進 できなかった。気の毒な人だ」と、打ち明けてくれた。
 
アメリカにおいても、原爆投下を強く非難する声がある。

ルーズベルト大統領の前任者だったハーバート・フーバー大統領が回想録 のなかで、「トルーマン大統領が人道に反して、日本に原爆を投下するよ うに命じたことは、アメリカの政治家の質を疑わせるものである。

アメリカの歴史において、未曾有の残虐行為だった。アメリカ国民の良心 を、永遠に責むものである」と、述べている。(『日米戦争を起こしたの は誰か ルーズベルトの罪状・フーバー大統領回顧録を論ず』藤井厳喜な ど著〈勉誠出版、2016年〉を読まれたい。)

 アメリカにおいて原爆投下を非難する声
 
私は1945年8月に、広島に原爆を投下することを決定した、ホワイトハウ スの会議に参画した、ジョン・マクロイ陸軍次官と夕食をとったことがある。

1980年にニューヨークを訪れたところ、『ニューヨーク・タイムズ』社の 女社主だったイフジーン・サルツバーガー夫人が、私たち夫婦のために、 郊外のスタンフォードにある私邸で晩餐会を催してくれた。私は夫人と親 しくしていた。

マクロイ氏は、夫人の古い友人だった。タイムズ紙の大記者と呼ばれた、 ジェームズ・レストン記者も招かれていた。

私はマクロイ氏に、広島、長崎に対する原爆投下を話題にして、「もし、 あの時に日本が原子爆弾を1発でも持っていて、アメリカのどこかに落と すことができたとしたら、日本に核攻撃を加えたでしようか」と、質問した。

すると、レストン氏が驚いて、「なぜ、そんな当たり前のことを、質問す るのか。きかなくても、答が分かっているだろう」と、口をはさんだ。私 は「これまで原爆投下の決定に参画した人に、会ったことがないので、確 かめてみたかった」と、答えた。

すると、マクロイ氏が「もちろん、あなたも答を知っているはずだ。も し、日本があの時に原爆を1発でも持っていたとしたら、日本に対して使 用することは、ありえなかった」と、いった。

 広島の慰霊碑の言葉の重さ

私はそれ以来、広島の平和記念公園の慰霊碑に刻まれている、「過ちは二 度と繰り返しません 安らかにお休み下さい」という碑文を、核兵器を持 たないために、再び悲惨な核攻撃を招くような過ちを繰り返してはならな い、という誓いの言葉として、読まなければならないと思ってきた。

 日本は被爆国家として世界に何を話すべきか

私は核武装の是非は別にして、日本は世界唯一つの核被爆国家として、世 界のどの国よりも、核武装する権利があると信じている。

 それに、日本が第三国から核攻撃を蒙ることがあった場合に、アメリカ がニューヨークや、ロスアンジェルスを犠牲にしてまで、日本に代ってそ の国に核報復攻撃を加えることは、まったく期待できないと思う。

 オバマ大統領が広島の原爆慰霊碑に詣でたことによって、日本が将来、 核兵器を必要にする場合に、核兵器を保有することが、難しくなったので はないだろうか。

 私はオバマ大統領が黙祷する姿を、テレビで見ながら、複雑な思いにと らわれた。

 はたして日本が核兵器を持たないでいることが、71年前に悲惨な核攻 撃の犠牲になった、同胞の願いなのだろうかと思う。



◆日本は米軍のタニマチ、核兵器持て?!

平井 修一



桜井宏之氏/(軍事問題研究会代表の論考「日本は気前がいい 米国防総省  トランプ氏らの“日本安保ただ乗り”論を否定」(ニュースソクラ4/19) から。

<米大統領選の共和党指名候補争いで優位を誇るトランプ氏の発言で、日 本の核兵器保有容認の他に日本政府を悩ませるもう1つの発言が在日米軍 基地撤退だ。

この発言に対して日本政府は危機感を顕わにして、安倍首相は4/5の ウォールストリートジャーナルのインタビュー記事で反論のコメントを 行っている。

トランプ発言には、2つの点で米国の一般市民が持つ誤解(日本にも当て はまるが)を表している。

1つは在日米軍が日本防衛のために存在しているという誤解だ。

この誤解は、日米安保に寄生する「ジャパン・ハンドラー」と呼ばれる一 派(とそれに追随する日本人)により伝播され、「常識」となってしまっ た観があるが、事実と異なる。

実際、在日米軍の主要部隊である在日米海兵隊の第三海兵遠征軍は、その ホームページで自らの任務を「アメリカ太平洋軍司令官に前方駐留・展開 兵力を提供することで、平時活動や安全保障協力活動を行い、有事や緊急 事態への対応を支援し、戦域および国家の戦略を支援する既存の作戦計画 を迅速に遂行できる態勢を整えています」と説明しており、日本防衛など は任務として全く触れていない。

そもそも在日米軍は米太平洋軍司令官の指揮下で、その担当区域(東は米 本土西海岸から西はインド西部国境まで、北は北極から南は南極まで)全 般に展開されるために、前進基地として日本に駐留しているに過ぎないた めだ。この理由から在日軍司令官には指揮権がなく、在日米基地の管理業 務が任務なのである。

もう1つが、米軍の日本駐留にかかる経費が米国の一方的な持ち出しだと する誤解だ。この誤解は、いわゆる「安保ただ乗り論」という主張となっ て、米国では過去何度も繰り返されてきた。

実際は、在日米軍基地の維持費は米本土より安上がりなのである。この事 実は、米国防総省が既に明らかにしているのだが、我が国政府もメディア もすっかり忘れ去っているので、この機会に改めて紹介しよう。

冷戦崩壊後、米軍の海外プレゼンスに対する米議会や世論からの懐疑論が くすぶる中で、米国防総省がアジア・太平洋の地域安全保障戦略について まとめた報告書「東アジア・太平洋地域に対する米国家安全保障戦略」 (1995年2月)(注1)を公表している。

同報告書では、「同盟国との経費分担計画のおかげで、我が軍を米本土に 置いておくより前方展開を維持している方が米納税者にとって実際には安 く付く」(報告書24頁)といずれの同盟国に対する「安保ただ乗り論」も 否定すると共に、日本については「断然日本は、あらゆる同盟国の中で最 も気前の良い受入国支援を提供している」(同25頁)と評価しているのだ。

同報告書が「最も気前の良い」と評価する通り、米軍の駐留を受け入れて いる諸外国の中で日本の負担は突出している。

現在、米軍駐留経費全体における負担割合で韓国40%、ドイツ33%、イタ リア41%といずれも半分に満たない中で、日本は74.5%も負担しているの だ(注2)。なお日本がこのような高負担となっているのは、日米地位協 定では米国が本来負担すべき経費をいわゆる「思いやり予算」で肩代わり しているためである。

こうした事実を知るのは、日本同様に米国でも一部の専門家だけで、一般 市民は知るよしもないであろう。また米国の一般市民は、日本が在日米軍 のために無料で国土を貸し、「思いやり予算」まで支払っていることなど 思いもよらないであろうから、トランプ氏の発言に拍手喝采するのも仕方 がないと言える。

このような事態を招いたのも、日本政府が在日米軍の実態と日本の貢献の 事実について米国民に知らしめることを怠ってきたためと指摘できよう。

(注1)「US Security Strategy for the East Asia-Pacific Region」 (1995年2月 Department of Defense Office of International Security Affairs)
(注2)2015年10月26日に開催された財務省「財政制度等審議会」分科会 での審議資料>(以上)

トランプは失速中だが、日本の防衛について問題提起したのは結構なこと だろう。外交官を永らく務めた河東哲夫氏の論考7/4「日本の核の傘をよ くするために」から。

<6/7付けウォールストリートジャーナル紙は、米国がその核兵器を日韓 とそれぞれ共同運用しようという案を打ち出した。

日本では、オバマ大統領の広島訪問で核問題はけりがついたということな のか、この記事は話題にもならない。だがこれを書いたのは、国防省のシ ンクタンク、戦略予算評価センターの研究員で、同じ趣旨の長い報告書は センターのウェブサイトでも公表されている。

大統領候補のトランプが日本に核武装を認める、認めないの空しい議論よ りも、こちらの方は「真打」なのだ。これから日米政府間で真剣に検討さ れていくことだろう。

日本をめぐる核の脅威は増大している。中国の核ミサイルは秘密のベール に包まれているが、日本に対して使用できる中距離ミサイルを五十基前後 は持っているものと推定されている 。そして北朝鮮の核ミサイル保有 は、既成の事実となりつつあるし、ロシアも先般シリアで初めて使用した 射程千五百キロ もの巡航ミサイルに核弾頭をつけて極東に配備すれば、 地域に脅威を与えることになる。

核の脅威に対しては、「抑止力」(先方に核を使う気にさせないための備 え)を持たなければならない。核兵器を持たない日本の場合、米軍に日本 に代わって核抑止、つまり「核の傘」を日本にさしかけていてもらわない といけない。

ところが最近では、この「核の傘」がどうも透けて見える。北朝鮮のミサ イルが米国にも届くということになると、米国は自分が核攻撃を受けるリ スクを冒してでも、日本に核の傘をさしかけていてくれるのか、中国が軍 備を増強し、米軍を西太平洋から締め出したら、日本に核の傘が届かなく なるのでないか、というわけである。

それに加えて、冷戦後、米軍は太平洋の米軍艦艇に装備したトマホーク巡 航ミサイルから核弾頭を取り外し、それを本国に引き上げてしまった。米 国の核の傘の骨は、グァムに配備された核兵器くらいになってしまったの である 。

米本土や戦略原潜に配備、装備した戦略核ミサイルを使えばいいと思うか もしれないが、これを発射でもしようものなら、ロシア、中国がそれを自 国に向けられたものと見なして対抗措置を取る可能性があって、日本向け の傘としては使えない。

米国の核の傘には骨がない――平和主義が強い日本では、このことは議論さ れないが、韓国の世論は強い危機感を持っている。「米国は、イスラエ ル、インド、パキスタンの核保有は是認して、韓国の懸念は放置してい る」というのである。

そこで、冒頭に引用した記事は、面白いことを提案している。ドイツの例 にならえ、と言うのである。

冷戦時代、西ドイツはソ連・東独軍が押し寄せてくる悪夢に脅かされてい た。当時筆者は西ドイツで勤務していたが、「ソ連軍は侵入開始後、1週 間で大西洋岸まで到達する」という見積もりが真剣に語られていた時代で ある。

そこで米軍は核弾頭を西独(ベルギー、イタリア等にも配備)に配備、こ れを西独軍と共同で運用することにしたのである。つまり、ソ連軍が押し 寄せてどうしようもなくなった時、西独軍、あるいは米軍がこの核弾頭を ソ連軍の鼻先でさく裂させることを片方に提案、双方それで行くと決めた ら実際に使用する、というのである。

この核弾頭は冷戦後の今もドイツに二十基ほど保持されていて、ドイツは その使用の共同決定権(dual keyと称する)を持っている。今の時代、自 国領で核兵器を使用する決定などできるはずはないが、ロシアが約二千発 もの戦術核弾頭を保持していると見られる現状では 、「抑止力」として 持っているにしくはないのだ。

日本の核武装を認めることなく、核保有に等しい抑止力を持たせる――その ためには、このdual key方式は有効である。但し日本の場合、本土に核兵 器を持ち込むわけにはいかない。そこでこの記事の筆者は、グアムに配備 されている米軍核兵器を日米、米韓間で共同運用することを提案している のである。

非核論者にとっては容認できないものだろうが、日本の方を向いている核 ミサイルがなくならない間は必要だし、現実的なアプローチだと思う> (以上)

ドイツなどの例は「ニュークリア・シェアリング」とも言われるものだ。 当該国と米国が鍵を持ち、二つのカギがオンになれば核ミサイルを発射で きる。日本が核武装する場合、これが一番現実的、かつ近道だ。大いに検 討すべきだと小生は思うが、小4中2レベルが多いから、よほどの攻撃を受 けないとテーマには上がらないかもしれない。

つまり、政府がこっそりとやるしかない。この情報はちょろっと漏れるの だが、それによって北京や平壌は「マジヤバ」となる。つまり大きな抑止 力になるわけだ。トラックや潜水艦からのミサイル発射実験などもしてお けばいい。核ミサイルがどこにあるかもまったく分からないようにしておく。

とりあえず中共と北への備えは大きく向上するだろう。安部さん、やって みなはれ、爺さん、伯父さん、親父さんを越えて歴史に名を残しなはれ、 今がチャンスだで。(2016/7/6)



◆戦後裏面史が表面化する選挙:大激震

MoMotarou



在日大慌て:「平成28年7月1日より「大阪市ヘイトスピーチへの対処に関 する条例」を全面施行しました」。
 http://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000339043.html

      ☆彡

さぁ選挙だ。正々堂々と選挙で体制を変えて行く。小生は期日前投票を 行ってきた。地元は自民党で、比例は「日本の心」の中山斉彬氏だ。青山 繁晴氏に投票したかったが「中山恭子」さんの労に報いたい気持ちが強 かった。

■日本の無駄「民進党」

日本共産党と組む精神分裂気味の党です。元社民党辻元さんが辞任後の再 挑戦で掲げた公約が「ごめん!」。感性に訴えて当選。「考えさせない」 選挙方式。

民主党時代は広報担当だ。2015年7月15日午後に行われた衆院平和安全法 制特別委員会の採決。

「強行採決反対!!」「アベ政治を許さない」「自民党感じ悪いよね」と いうプラカードを、テレビカメラに向かって掲げた。これに触発されて国 会前の「戦争反対」デモに繋がって行くわけです。
  *プラカード委員会 http://blogs.yahoo.co.jp/momotarou100 /63602275.html

以後言論議論での戦いを放棄して「幼稚園のお遊戯化」してしまいまし た。「言論の府」は終了。

最後は民主党という名前を捨て選挙目当てだろうか「民進党」に変名。通 名(民主党)も忘れられない。ボケの元党首は「徘徊老人化」でシナや朝 鮮をうろうろしております。税金の無駄。財務省は直ちに差し押さえよ!

■終わりの始まり「日本共産党」

元気よく民主党を喰ったりしておりますが、勝手都合の公約主張も剥げて 来たりボロも出てくる。辻褄が合わなくなってくる。どこかで知ったが 「自衛隊は人一人殺していないが共産党は殺人をしている」と。

思い出した!ハマコーだ。宮本共産党書記長は思想犯ではなく刑事犯とし て入獄していました。白日の下に、過去を暴いていくのも、日本の歴史勉 強にもなる。

■独立遊撃隊:青山繁晴氏と桜井誠氏

注目の青山氏はテレビに出演していただけに「選挙演説」も集まった人々 を飽きさせない。まるでテレビ番組の独占中継みたいだ。マツコデラック スもびっくり!

在日の敵 桜井誠氏:ネットで奮闘中。ヘイトスピーチ規正法は、またの 名を「桜井誠規正法」。大阪市では「日の丸」を持ったデモは「ヘイトス ピーチの一種だ」と在日韓国人が市役所へ。大阪市を「在日乗っ取り解放 区」にしようとしているみたいだ。既に180人もの在日職員がいる。
 桜井氏の」ネットラジオ
* http://twitcasting.tv/doronpa01

*「都政を国民の手に取り戻す会」:桜井誠
http://www.tosyukai.net/index.html
*都政を国民の手に!外国人への生活保護の廃止!日本人の為の政治!

日本を取り戻す7つの公約

1.外国人生活保護の廃止
2.都内の不法滞在者を半減
3.反日ヘイトスピーチ禁止条例制定
4.総連、民団施設への課税強化
5.違法賭博パチンコ規制の実施
6.韓国学校建設中止
7.コンパクトな東京五輪の実施

こちらの方が「民進党」より真面(まとも)に見える(笑)。

■さぁ、立ち上がろう !

JOG読者にとって、青山繁晴氏はともかく、桜井誠氏支持は出来難いも の。米国での公民権運動もスタートは似ていた。桜井氏の登場は昭和二十 年八月十五日以降の日本で起こった、占領期の裏面史の表面化にも繋がっ て来るでしょう。

青山繁晴氏の拉致問題提起も同じです。米国の手先となっていた韓国朝鮮 人にとっては、現在の身分地位を脅かすものになります。我々が損害賠償 請求を起こすなら桁外れのものにります。また日本共産党も同じ。お二人 はいくつ命があっても足りなくなるでしょう。


     

2016年07月07日

◆加州大、多くの学生が生活難に

平井 修一


「米カリフォルニア州立大学、学生の多くにホームレスと飢えの問題」から。

<【6/22 AFPロサンゼルス】米国最大の州立大学の学生5万人近くが特定 の住所を持たないホームレスで、さらに多くの学生が食べる物に困ってい る──。今週発表された調査報告書で明らかになった。

米カリフォルニア州にキャンパス23校と学生約46万人を擁するカリフォル ニア州立大学(California State University)が委託した調査による と、8.7〜12%の学生がホームレスで、21〜24%が食べ物の確保に困って いるという。

調査は昨年2月、この問題の事例証拠を数値化するために行われたもの で、大学の教職員および管理者、学生がインタビューで質問に答えた。

調査報告書によると、困難な状況に置かれた学生の多くは、問題の深刻度 について大学の教職員に理解されていないと感じており、また利用できる 援助制度について知らない学生も少なくなかった。

ホームレスの学生の一人は、大学側に状況を説明し、寮の使用許可を求め たが、他の学生に対してフェアではないとの理由で断られたと話した。ま た別の学生は、食べ物に関する援助があれば、周囲からレッテルを貼られ なくて済むと回答している。

一方の教職員らは、限定的な資源を背景に、援助プログラムの通知や奨励 について消極的であったことを明らかにしている。学生からの要求が数多 く寄せられることを嫌ったのだという。

報告書はさらに、問題の規模が誤解もしくは矮小化されていたケースも多 く、「一部では『飢えた学生』を当然視することもあった」と指摘している。

同大学広報担当は、調査は今後2年にわたって行う予定と述べた>(以上)

米国はどうなっているのだ。若者がバラマキアカのサンダースに夢中にな る背景には以上のような貧困があるのだろう。米国の学生は必死で勉強す る、落第すれば授業料が余計にかかるから。毎日レポート、レポート、レ ポートに追われ、バイトもあまりできない。服装も質素だ。

小生自身と息子を観察する限り、日本の文系学生はあまり勉強しないでバ イトと遊び(小生は革命ごっこ)で忙しいが、親が授業料や生活費を出し てくれるから結構ラクチン、モラトリアムだ。ホームレスや飢えた学生な んて聞いたこともない。女子大生はおしゃれで可愛い格好をして男どもを 幻惑している。

日米で実に大きな違いがある。

日本の5月の有効求人倍率は1.36倍に上昇し、24年7カ月ぶり高水準だとい う(日経)。卒業すれば9割はそこそこの企業に就職できるが、米国では 就職浪人が常態化していると聞く。

日本では学生に即戦力は求めない、大事に育てていく、同期の平なら給料 は皆同じ。米国では能力を求めるし、大卒にふさわしい仕事は狭き門だか ら大変だが、能力があればどんどん収入は増えていく。“みんなで仲良く” 和式共産主義と“セレブを目指せ”米式競争主義、文化の違いだ。

日本はまだ格差は深刻ではないが、米国では年々格差が広がっている。ど ちらがいいかは分からないが、年がら年中絶叫マシンの米式競争主義は日 本人は好まないだろう。米国人もかなり疲れてきたのではないか、「俺の 子供たちは俺ほどの生活はできまい・・・」。自信喪失。

お尻にも優しい脱力系ウォシュレットの和式共産主義は突破力、イノベー ション、スタートアップでチト劣るが、工夫して最高のものを造り出す能 力はトップナッチだ。いつの間にか世界一の自動車メーカーになった。一 方でデトロイトと人生を楽しむヤンキーは消滅した。ウォシュレットは世 界を制するだろう。(2016/7/4)

           

◆越境生垣をどうするのか?

馬場 伯明


「くやしい!」と友人が新車の傷を嘆いた。早朝ゴルフ場へ行く途中、狭 い道路で対向車とすれ違った。ところが、左へ寄り過ぎ生垣の枯れ枝が左 側ボディを擦り約50cmの線状疵が残った。対向車は立ち去った。

その屋敷の生垣の枝が敷地から道路へはみ出ていた。その家に抗議しよう にもできない。自分が左側に寄り過ぎたのが直接の原因である。スタート 時刻が迫る。「くやしい!あの生垣野郎!」と思っても憤懣やるかたな し。そのままゴルフ場へ向かった。その日の彼は大叩きだったらしい。

街中で敷地から道路にはみ出した生垣や樹木をよく見かける。自宅から稲 毛駅までの徒歩10分間にも、A宅の生垣が道路へ越境+50cm延長×5m。B邸の 生垣は+100cm×7m。C邸は高木が4m上空では+150cmも道路に被さり越境して いる。いわば、長年の常習犯というわけである。

生垣の道路(歩道・車道)などへの越境はこのままでいいのか?調べてみ た。何と、車のボディ疵どころの話ではなく悲惨な事例があった。

《 7歳の女の子が自転車で歩道を走行中、歩道上にはみ出した家の生垣を 避けようとし車道に転倒、走ってきた自動車にはねられ死亡した》。「隣 近所の法律相談」(法学書院・新井総合法律事務所編「T書」)p11)。

この事例の確定判決では(1)運転手の業務上過失責任を認めた。(2)そ の家の所有者に対しても「土地の工作物の所有者の責任」を認めた。

「道路に沿って設置された竹木(生垣)の管理者は、その竹木が交通の往 来に危険を及ぼす恐れがあると認められる場合には、その危険を防止する ため道路上に竹木がはみ出さないようにするなど必要な措置を講じなけれ ばならない(T書)」とし、運転手に加え生垣の所有者の責任も認め損害 賠償を命ずる判決を言い渡した。

民法第233条1.隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有 者に、その枝を切除させることができる。2.隣地の竹木の根が境界線を 越えるときは、その根を切り取ることができる。

しかし「損害もないのに(隣地の竹木:樹木等の)根を切り取り、その木 を枯らした場合には権利の濫用となり、(逆の)損害賠償の問題が生じ る」(「私道・日照・境界等の知識とQ&A」安藤一郎・法学書院)。
 
民法233条は、越境樹木の根は切り取ってもよいとするが、その根の所有 権の帰属を定めていない。たとえば、タケノコ(筍)が植物学上はともか く、民法上は根の一種と見做される。だから、樹木(竹)の所有者の承諾 を得ないで採ってもよく、採ったタケノコは食べてもよい(通説)。

一休さんの話がある。「たけのこのおとむらい」。「むかしむかし、一休 さんという、とんち(頓知)で評判の小僧さんがいました」で始まる。

《・・一休の寺から越境した筍を、隣家の侍が「無礼につき成敗した」と して採って茹で、剥ぎ取った皮(衣服)だけを返しに来た。一休は侍の家 に行き「筍を弔い御経をあげる」と茹であがった鍋の筍を持ち帰り御経を あげ、寺の者で食べてしまう。侍はがっかり(笑)》。

民法の通説とは異なるが一休の知恵であり話としてはおもしろい。筍の地 中越境はよくある。長崎の実家では数十年前に隣地のお寺から孟宗竹が越 境し庭の一角は竹山になった。20本ほど残し筍は毎年いただいている。

本論に戻る。樹木による土地境界の越境には4つある。越境の原因(加 害)側:被越境(被害)とすると、(1)公有地:公有地。(2)公有地: 私有地。(3)私有地:私有地。(4)私有地:公有地である。

(1)越境しても「交通の往来に危険を及ぼす恐れがない」限り放置され ている。役所同士には深く追求し合わない無言の了解があると思われる。

(2)公有地側が加害者、私有地が被越境(被害)側になったときは、私 人はこれを許さない。直ちに国や公共団体に是正を申し入れる。市であれ ば公園緑地課などがすぐ対応し伐採している。

(3)一方、私有地間の土地境界の争いは厳しい。樹木の越境に対しても 同じ。隣同士で越境し放置し対策をとらなければ、日常の隣人関係が破綻 するだろう。だから、早目の対応になる。

(4)そこで「私有地:公有地」の場合が唯一問題として残る。越境生垣 については「建築限界(*1)」が適用される。車道の場合は高さ4.5m、歩 道の場合は、高さ2.5mの範囲に通行の障害になる物(樹木・看板など)は 置いてはならない。

参考法令。民法第233条(竹木の枝の切除及び根の切取り)。民法第717条 (土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)。道路法第30条・道路構造 令第12条(建築限界*1)。道路法第43条(道路に関する禁止行為)

実態はどうなのか。私有地からの公有地(市道等)への越境についての是 正の伝達は、市民から大きな苦情でもない限り、公有地側、すなわち国や 公共団体からは請求し伝達することはない。また、伝達しても越境状態を 放置されたら無力(苦笑い)とのことである。

では、越境者に樹木の境界越境を実際に是正させる(切らせる)ために は、どうすればいいのか(例:「市道」の場合)。

まずは、上記の民法233条などの法令どおりに愚直に杓子定規に対処する しかない。現場を調査。越境の是正を伝達。(切らなかったら)裁判所の 命令を得る(だが長期間を要する)。(命令に従わなかったら)代執行 (市が切る)。費用を請求し回収する。終了。

しかし、これでは手間暇(処理日数)がかかり費用>効果で事業は赤字と なる。簡易で合理的な方法に変えなければならない。たとえば次の案。

特区を設定し簡易事務処理を議会で決定。特区の中の100戸をまず処理。 シルバー人材を雇い写真撮影と調査測量(概算でよい)し、是正伝達。 (是正がなければ)代執行の略式判決。すぐ代執行、越境の樹木を切る。

費用の請求にあたり、道路の(半)占有代金の徴収分を上乗せし、固定資 産税の納付に合わせ回収する。費用はコスト積み上げ方式とし赤字を避け るため代金は割高とする。

特区の一部の100戸の回収の終了後、経過と結果を「広報」する。法を遵 守し自分で越境を是正した方が『安くなる!』ことを、次の処理対象の 100戸にはっきり認識させる。

「市に代執行されたら『損する!』」ので、自分で処理する(切る)よう になる。結果(写真と文書)を市に提出させる。こうして越境樹木をなく していく。人の行動を縛るのは「金銭の損得!」によるのが一番だ。

近所のある家では、生垣が隣家の境界の内側に切り揃えてあったが、直角 に曲がった市道側は約1mはみ出したまま。「何とせこい家の主!」。

本質的な視点は越境生垣が違法で危険ということ。雨天に路側帯の白線内 で傘をさせば越境樹木が迫る。避ければ車道にはみ出す。危険である。

いや、そうだが、冒頭で紹介したように、越境樹木が原因で7歳の女児が 死亡した悲惨な事故を想起してほしい。だから、道路への自宅の越境生垣 や越境樹木等は今すぐ自分で伐採しようではないか。(2016/7/5千葉市在住)


◆次のISのターゲットは

宮崎 正弘
 

<平成28年(2016)7月5日(火曜日)通算第4955号 >

〜次のISのターゲットはアルバニアとコソボか
  米国テロリズム専門家が警告、バルカン半島に飛び火の恐れ〜


 アルバニアから全体主義が去って、自由と人権、法治の民主国家が生ま れた筈だった。アルバニアはホッジャの独裁時代、もっとも中国寄りだっ た。ホッジャに反対した知識人、学生、活動家ら数万が粛清された暗い時 代があった。

オスマントルコ帝国に蹂躙されてバルカンの南半分はイスラム教が圧倒的 となり、冷戦以後の全体主義政権瓦解とともに主にスンニ派のモスクが復 活した。

モスクの再建費用の一部は旧宗主国であるトルコからも来ていた。
問題は全体主義の規律が解かれて、すぐに法治、民主という西側の価値観 は理解できず、いってみれば法治の不備、司法の信頼のなさのすきをつい て、イスラムの過激な思想が若者たちを魅了した。
パキスタンやタジキスタン、キルギスなどと事情は似ている。

コソボ安全保障研究所によれば、57%の国民が「法律よりイスラムの教 えを尊重する」と回答した。

 アルバニアのムスリムはスンニ派が主体だが、ワッハーブ派とスーフィ ズムのカルト集団が精力的な布教を行い、あちこちにカルト集団ができた。

モスクに巣くった過激派が、若者のリクルートをし始め、シリア内戦の初 期には、おおそ1000名の兵士がシリアへ向かったとされる。
 危険視されたモスクは2015年末に89か所だったから、それが 200に増えたのだ。驚くべき勢いでISの影響を受けたことがわかる。

 しかしアルバニア当局の懸命な取り締まり強化に伴い、同時に空爆以後 のISの劣勢状況となると、アルバニアならびにコソボからのシリア行き は激減したが、かわりに国内で、過激思想の蔓延である。ホームグロウン のテロリストが培養されたのだ。

 ISは、「ローンウルフ』(一匹狼)の育成に力を置くように指令した。
 コソボは西側が積極的に支援し、セルビアを空爆した結果、奇跡的に独 立を果たしたが、もとよりセルビア正教の土地にいつしかアルバニア系の イスラム教徒の住民が過半としめるようになっていたためセルビアの土地 であるにもかかわらずアルバニア系で独立してしまったのである。

 米国「ジェイムズ財団」発行の「テロリズムモニター」(2016年6 月24日号)の分析に拠れば、このアルバニアとコソボに、いまではIS 支部が猖獗を極め、ラマダン期間中に行動を起こすと指令がでていたとい う。当局の監視により、ラマダン期間中は過激派が動けなかった。

 かわりのターゲットが遠く南アジアのバングラデシュに飛んでしまった という流れになる。
 それはともかく、バルカン半島に戦火が止んでしばらく。世代が交代 し、新しい世代には貧困、就職難という経済的困窮の改善がみられず、絶 望の果てというよりも、無教養のせいで過激思想に染まりやすい境遇に 陥っていた。

 ほかにモンテネグロ、マケドニア、ボスニアヘツツェゴビナにもISの 新組織が産まれている。
 次のターゲットとして警戒を要する。



2016年07月06日

◆日本と伊は、こうも違うのか

宮崎 正弘
 

<平成28年(2016)7月4日(月曜日)通算第4954号 >

 〜ダッカのISテロの対応、日本とイタリアは、こうも違うのか
  「激しい怒り、全力を尽くす」日本と、「狂信者には屈しない」とイタリア〜

ダッカで起きたISのテロは、日本人7人、イタリア人9人、アメリカ 人 ひとり、インド人1人の痛ましい犠牲者が出た。テロの犯人はバングラ の 裕福な家庭の息子等で、大学へ通う高学歴、インテリでもあった。

 高級住宅地のならぶダッカの新興地域には米国、日本、韓国、露西亜の 大使館があり、付近は近代的なビル、瀟洒なショッピングモール、贅をこ らしたレストランが並ぶ。バングラの庶民から見れば高嶺の花、スーパー に入っても並んでいる商品が違う。

襲われた高級レストランは、この地域にあった。

筆者はバングラへ2度行っているが、十数年前に「バングラの東大」と 言われるダッカ大学へ行った折、マオイストのポスターがキャンパスに張 り巡らされていて驚いたものだった。ベンガルのマオイストは武装している。

こんどはISの洗脳を受けた若者が突出した。

なにしろ日本より狭い国土面積に、日本より多い人口を抱えるバングラデ シュ。貧困と隣り合わせ、突然の狂気。先日のイスタンブール空港のテロ 事件でも、筆者はその三日前に、あの空港ロビィにいた。

テロに隣り合わせにいることを誰もが自覚した。

日本の対応は「遺族への弔意」「特別機」そして、テロへの怒気、各国 と協調してテロの対応に全力を尽くす」である。

イタリア首相はダッカテロで何と発言したか。

イタリアは違った。レンツォ首相は「イタリアは団結している。われわ れはISなど狂信者には屈しない(撲滅まで断固戦う)」と言った。
 日本の高層の発言には戦う姿勢が弱くないか。

◆G7一人負けの日本経済 

佐藤 鴻全



◆働き方の改革◆

繰り返すが、日本経済G7一人負けの最大の元凶は、2年前2014年4月の 8%への誤った消費税増税だ。これが、日銀のジャブジャブマネーによる 円安に原油安の神風が加わり始めたとは言え、未だヒョロヒョロした経済 に冷や水を浴びせ、消費を冷え込ませた。

消費税増税は順序が違った。ビジネスに例えれば、売り上げが伸びず借金 が嵩んだ時に、挽回策として値上げをして一気に客離れを招いた馬鹿な経 営陣が率いる会社のようなものだ。

創意工夫による製品付加価値の増加、新規製品投入で顧客満足度を上げ、 コスト低減と冗費削減、血の滲むような営業努力により強い利益体質を築 いた上で、それでも将来に渡って資金が不足するなら初めて値上げに踏み 切るというのが、凡そ窮地にある企業の基本動作だろう。

これを国家に置き換えれば、一連の打ち手によって継続的な過熱気味の経 済成長(少なくとも実質GDP成長3.5%以上を2年間以上維持等)を 実現させ、仮に増税するなら冷やし玉の意味も兼ねて行うというプロセス が不可欠だった事が、2年前の8%への消費税増税による失政によって改 めて証明された。そのため増税は本来延期でなく中止し、経済成長こそ公 約とし最優先すべきだ。

旧民主党の野田内閣時代から唱えられる「社会保障と税の一体改革」は日 本破滅への行進曲だ。マスコミ等にも好意的、少なくとも価値中立的に用 いられるこの言葉は、要は年金の支給年齢を上げ、支給額を下げ、社会保 障料と消費税を上げ続けるという子供でも考えられる単なる算盤勘定でし かない。

少子高齢化が急進する中では、永久増税運動へのお墨付きを与える悪の免 罪符である。そこには、社会の仕組みを変えて対処しようという、健全な 問題意識が欠落しており、国民をマインドコントロールして思考停止に留 め置こうとする、これを作文した官僚の意図も透けて見える。

これに代えて、「社会保障と働き方の一体改革」で国の仕組みを変える事 にシフトし始めた安倍政権には期待が持てる。

安倍首相が「同一労働同一賃金」を唱え始めた時は、かなり唐突感があっ た。しかし、この施策の実施により、深夜残業で社畜化した正社員と時間 に代えて金のない非正規社員の垣根を低め、一度非正規に落ちたら2度と 這い上がれない保身至上主義を緩め、労働流動性を高めて適材適所化を進 め、非婚率を下げて出生率を上げ、女性や老齢者の就労率を高めるメリッ トが考えられる。

様々な弊害もあるだろうが、工夫によりデメリットは低減出来る。

これに加えて、筆者は例えば在職老齢年金の減額制度の積立制への改変 で、働き損をなくし、老齢者の就労率を上げる等の新機軸を打ち出す事も 提言したい。

また、「給付付税額控除」(就労していれば、一定条件の下に低賃金者に 国から現金が支給される制度、就労を促し生活保護支給者を減らす効果等 があると言われる)等も、民進党が唱えているからと言って拒否感を持つ 必要はない。

このまま、社会の仕組みを変えずに日本の年金制度が持つはずがなく、 「社会保障と働き方の一体改革」は今後の成長戦略の中核を占めるべきだ ろう。

◆財務省を解体せよ◆

8%への消費税増税は、安倍首相は当時に於いてもやりたくなかったと想 像は出来るものの、明らかな失政である。しかし、増税を回避したら財務 省主計局の主導により、官僚組織、政財界、マスコミ、学会に張り巡らさ れた増税翼賛会を上げて袋叩きにされ、スキャンダルを仕掛けられ、場合 によっては検察、司法を動員して逮捕、有罪判決を下されかねない当時の 状況を見ればギリギリの選択であったか。

安倍首相は、前回は米国財務省(ルー財務長官)の増税反対の幸運によ り、そして今回は周到に準備した会談でのステグリッツやクルーグマンの 2人のノーベル経済学賞受賞者等の後押しと伊勢志摩サミットでの見てく れをかなぐり捨てた演技によって10%への消費税増税を回避した。

しかし、これは安倍首相の個人技による戦功である面が強い。8%消費税 増税による景気低迷の「戦犯」財務省は、今は家来の政治家や学者に騒が せるのみで死んだふりをしているが、増税DNAが死ぬはずもなく、隙を 伺い必ず復活し立て直してくる。

財務省の力の源泉は、予算編成権と国税庁による税務調査権である。これ により各省庁、政治家、マスコミ、学者、司法に間接直接に飴と鞭を与 え、増税翼賛会を構築し国家を壟断してきた。

筆者は、増税翼賛体制に後戻りさせないため、今回の消費税増税延期を機 に過剰な力を持つ財務省を解体し、予算編成権を取り上げると共に国税庁 と切り離して、その壟断の芽を摘み、国家の中の健全な一省庁へと改編す べきと考える。


◆私の「身辺雑記」(360)

平井 修一



■7月2日(土)、朝6:00は室温26度、曇、涼しい。昨日、街の世話役とい うかご隠居8人ほどが七夕飾りで汗をかいていた。お陰ですっかり仙台、 平塚の七夕気分だ。結構なこと。

昨日7/1は川崎市制記念日でもあり、学校などは祭日、3連休だ。公務員は 休みたいからやたらと祝祭日を創るのだろうが、率先垂範の意義はある。 市制記念日は大体が平日だから、子供が小さいころはネズミ―ランドへ 行ったものだが、空いているから快適だった。「カリブの海賊」は30分待 ちだったが、大体は15分。皆お行儀よく並んでいる。上海は大丈夫かよ。

7歳女児は昨日、読売ランドへ行って、生まれて初めてジェットコース ターを体験、「胃袋が口から飛び出しそうになった」、大いに恐怖を堪能 したようだ、「まだドキドキする」。

米ラスベガスのサーカスサーカスの「アドベンチャードーム」は空中で上 下逆さになる恐怖体験(もろ遠心力)、小生はほとんどパニック状態に なった。写真を撮るどころじゃない、どこかにつかまるので精一杯、ニコ ンの高級カメラはゴロゴロと転がっているが、どうしようもない。仕事と はいえ命懸け。スリル満点、というか恐怖満点だった。

同社曰く「絶叫が聞こえてきます。でももう一度体験したくなるのです」

もういいよ・・・でも小生以外の多くは絶叫マシンが大好きだ。

世界はブリグ“ジット・コースター”でヒヤヒヤドキドキ真っ最中。日本と ドイツは失禁したみたい。ともに神経質すぎる。安倍氏は「尖閣どころ じゃない、参院選と都知事選、景気安定が大事だ、円売りするぞ」といさ さかパニック前夜。閣僚はこれからますます紙パンツが必要だな、特大サ イズ、「多い日でも安心」。

マイナス金利・償還期限のない国債をバンバン発行してインフラ整備に充 てろ、ヘリマネーにしろという論を産経・田村氏が書いていたが、円安に もっていくにはこれが有効だろう。さっさと手を打たないとずるずる沈ん でしまう。

迷惑メール対策で「差出人のドメインを『受信拒否リスト』に追加」措置 を2週間ほど前からやっているが、非常に大きな効果がある。ほぼ100%、 迷惑メールを駆除できた。今朝のメールはOKメール30通に対して迷惑メー ル165通、一挙に消せるのでラクチンだ。もっと早くからきちんと対処し ておけばよかった。失われた時間は取り戻せない。ん?「失われた時を求 めて」、プルーストだな。

夕べから来ていた長女とNは仕事へ、3歳女児と5歳男児は婿さんが迎えに 来た。

7歳女児は小生が預かる。朝食の片づけと洗濯を終えたら9:30、散歩に 誘ったら「今は動きたくない」。昨日はプールでも遊んで「潜れるように なった」と喜んでいたから疲れているのかもしれない。7歳にしてオモ チャにならん。犬の代わりにはならない。一人でハーフ散歩。

【今朝の産経から】1面「提言・地方創生 路線に合わせ街づくり 逆転 の発想でコンパクトに」、いい企画だ。要は、
     ○
     |
○―○―○―○―○

     ○
「団子」=居住地を集中させて、そこを交通機関という「串」で結ぶ。不 便な僻地辺境居住を無くそうというわけだ。

○のなかでとりあえず用は足りる(通勤、通学、買い物、医療など)。面 白い試みで、上手くいけばいい。2面主張「人口減生き抜く知恵競え」、 実験を重ねる、試行錯誤の中にしか「解」はないかもしれない。ロボッ ト、ヂヂババ、上手く使うことだな。

1面「香港返還19年 大規模デモ」「習氏 独立機運封じ込め」、7面「声 高に『独立』叫ぶ若者」。中共を排除しないと難しい。いかに排除する か、それが問題だ。出でよゴルゴ13! 「マシンと言われたあんただ、60 億人の願いをかなえてくれ」、報酬60億円じゃダメか。

7面、古森氏の論考「英EU離脱の真の課題とは」。このところビックリす るほどEU批判が目立ってきたが、米国でもそうらしい。EU擁護派の宮家邦 彦のヒステリックな保守派叩きに古森氏もかなり不快感を持ったようだ。 GJ! 氏の冷徹とシツコサ、ゴルゴ並の正確な射撃は小生の目標だ。ペン ネームは小森がいいか、なんか「小漏」がふさわしかったりして。「ダダ モレ、少量失禁でも安心」とか。

疑似共産主義、リベラル≒アカの夢、EUの終わりの始まり、難民抱擁のメ ルケルとフランシスコが離脱スイッチを入れてしまった。後戻りはできない。

7面「台湾海軍がミサイル誤射、1人死亡」、よりによって70キロ先の漁船 に当たってしまった。台湾軍は大丈夫なのか、どこかの軍も訓練で実弾を 撃ち合ってしまった。漁船は運が悪すぎ、お気の毒に。賠償金は最低2億 円だろう、高くつくミスだ。

7面「EU対ロ制裁を来年1月まで再延期」、強面プーチン、心では泣いてい そう。友達が欲しいから「露、トルコ旅行禁止の制裁解除」。独裁者同士 がヨリを戻した。

8面「テスラ社製自動運転 初の死亡事故」、奇妙なところで歴史に名を 刻むというのもお気の毒だ。

24面、財布が「落ちていた」らちょっとビクつく、ネコババして晩節を汚 したくないから。小生は自分を信用していない。車が「落ちていた」ら超 ビックリだろう。「崖下100メートル転落か 70歳男性を救助」。この方 は車からも落ちて計200メートルを落下し、「衰弱しているが命に別条は ない」。車が絶叫マシンになり、大した怪我もない、なんという幸運、な んという怪物なのだろう。ギネスに申請すべきだ。古来稀なり。通称「落 下さん」でどうだ。

■7月3日(日)、深夜1:00は室温30度、今季最高、梅雨明けだな、3時現在 は風もあって涼しいが。洗濯と朝食準備後の4時に二度寝、6時起床。NHK ラヂオのトップは都内のベタ記事的な事件事故だった。完璧に頭がいかれ ている。

小生は会話や議論は好きではない、というかほとんど嫌悪している。後で 「言った」「言わない」の水掛け論になりやすいからだ。だから現役時代 は電話取材を避けた。書面主義、文章にして記録が残るようにする。記録 は大事だ。

ジャーナリスト堀潤/NPO法人8bitNews代表の論考「総理大臣官邸は『炉心 溶融』の隠ぺいを指示したのか? 元内閣審議官が明かす舞台裏と真相」 (ヤフーニュース7/2)から。

<一体、総理大臣官邸と東京電力との間に当時どのようなやり取りがされ ていたのか?

8bitNewsでは、核心を知るキーマンの一人に独占インタビューした。原発 事故当時の内閣審議官で、総理や官房長官らの様子を総理大臣官邸で広報 担当者として直接見聞きしてきた、下村健一氏を取材。「炉心溶融」が東 京電力で禁句として扱われるようになっていった過程が見えてきた。

*「不都合でも隠すな、不確かなら喋るな」共有された総理大臣官邸のス タンス

下村氏はインタビューの中でまず、総理大臣官邸からの東京電力への直接 的な隠ぺい指示の可能性を否定。伝言ゲームと忖度(そんたく)による東京 電力と総理大臣官邸、そして原子力・安全保安院との間に生じていった 「ズレ」を証言した。

《当時、事故直後ぐらいから、菅さんと枝野さんが我々広報の人間に向 かっても言っていたのは、「不都合でも隠すな。不確かなら喋るな」。と にかくこの2つで行くからな、と。

で、炉心溶融に関しては、2番目の原則の方に当たったわけですね。「本 当にわかりません」という東電の説明に対して、じゃあしょうがない、わ かったらちゃんと発表しましょう、今は「その可能性もある」という事だ けを正直に発表しましょうと、そういう事です》

*官邸が求めたのは情報の「共有」、しかし、東京電力は情報公開には 「了解」が必要と判断

「不確かなことは喋るな」という原則は、東京電力と総理大臣官邸の間に も様々なズレを生じさせていったようだ。

東電の第三者委員会の報告書では、福島第一原発の各号機が水素爆発を起 こすなど事態が緊迫化するなか、3月14日午後8時40分頃からの武藤副社長 (当時)の会見中に清水社長(当時)から「官邸の指示でこれとこの言葉 (炉心溶融など)は使わないように」と広報担当社員を使ってメモを見せ ながら耳打ちした事実を挙げ、総理大臣官邸からの直接的な指示があった と推認されるとしている。

さらに、報告書では同14日までの間に、官邸から様々な圧力があったかの ような記述が続く。官邸からの圧力なのか? 下村氏に舞台裏を聞いた。

《(第一原発の爆発の写真が、官邸の知らないうちに公開されたことにつ いて)官邸は、こんな大事な時に情報が共有されていないってことが不快 だった、わけです。多分、清水社長側はそれを言われた時に「その写真を 出したことが不快だ」と官邸が思っていると勘違いしたのではないでしょ うか。そこから、「ズレ」が始まってるんですよ。

とにかく官邸は、「不都合でも隠すな」というのが第一方針でしたから。 前もって状況を把握さえしていれば、「この写真は出さないで」とは絶対 言わなかったはずなんですね。だから、そこでまず第一ボタンの掛け違い が起きてしまった、ということですね。

この後、清水社長が本店に戻ってから「今後の東電のプレス発表は事前に 官邸の了解を得るように」という指示をしている。ここで「了解」という 言葉が登場するわけですよね。これは相当大きな分水嶺というか、分かれ 道になってしまったと思うんです。

官邸としては、「事前に知らせろ」「共有しろ」ということだったのです が、「了解」という言葉に伝言ゲームで変わってしまった、瞬間的に。 「了解」というのは「いいですよ」ということですよね。いいか悪いかを 官邸が決める、ということですよね。そんなことは、官邸は求めてないわ けですよ。

例えば官房長官の記者会見で、記者から「東京電力が今こう言う発表しま したけど」と聞かれ、「えっ、私それ知りません」と官房長官が言う状況 は、(一般論として)まずいわけですよ。ああいう中で、ちゃんと全体を コントロールしなきゃいけない時に、知ってる情報が(各プレーヤー間 で)ばらばらだったらいかんっていうのは、もうこれは当たり前の話です よね。

だからそこを揃えようね、ということまでが官邸側からの要望だったんだ けども、それが「事前に了解を得ろ」という指示に変わってしまった。こ れによって東電側は、「官邸から了解得ろと言われたから」と社長から言 われれば、当然そこから下の人は、「あ、そうなんだ、じゃあ官邸がいい と言ったことしか出したらいけないんだ」という風に思いますよね。そこ でズレていったんだと思います》

「炉心溶融」の公表の遅れは情報伝達における様々なエラーから生じて いった可能性が高い。当時の関係者たちのそれぞれの証言を結んでいく と、原発事故発生直後は過剰で意図的な隠蔽がされたようには見えない。 その後の伝言ゲームによる情報のねじれと、責任の所在があいまいな忖度 の連鎖が起きていた。それだけに、非常時における情報伝達の難しさを逆 に浮き彫りにした形だ。

*しかし、下村氏は語る「3・11の広報は失敗だった」

その上で下村氏はインタビューの中で、こう締めくくった。

《結果的に3・11の広報がうまくいかなかったことは、間違いないです。未 だにこれだけの、いろんな疑念が渦巻いているということは、あの当時の 官邸広報はやはり失敗したんです、本当に。

要するに、「国民の皆さん、これだけしか政府はわかっていません」って いうことを、国民に不安を抱かせずに伝える術を、なんとかあの大混乱の 中で我々は編み出さなきゃいけなかったと思うんです。

私も当時、たまたまあの時期に官邸の中に遭遇した人間として、一生十字 架(広報失敗という結果責任の一端)を背負ってると思っています。だか ら今いろいろと、情報発信はこういう風にしましょうという活動を続けて いるのですが、これはもう一生続けてくしかないと思っているし、次にま たどこかで、またどんな形か、我々人類の浅知恵ではわからないような想 定外の災厄が来た時には、パッと的確に情報が国民に共有されるようにし ておかなくてはいけないと思っています。

でも、これだけ今回反省してマニュアルを作っても、またそのマニュアル がどこにあるかわからなかったら、それで終わりなわけですよね。どこま でいっても教訓から学び続けるしかないんで、私もこういう機会にはどん どん尋ねられれば(お答えして)、あの時はこうだった、ここまでは思い 至らなかった、ここは優先順位が一番にはならなかった、といった状況を 共有してもらえたらと思っています。少しでも、前回よりはマシな次回で あって欲しいと思うから》

【下村健一】TBS報道キャスターを経て、内閣審議官等。民主・自民の3政 権で政府の情報発信に従事する最中に、3・11に遭遇。現在は慶應義塾大 学、関西大学、白鴎大学で教鞭をとる他、小学教科書の執筆など、幅広く 情報メディア教育に携わる。自称「情報スタビライザー」。(“スタビライ ザー”=船体などが一方に傾いた時に、姿勢を立て直す装置) 著書に「10 代からの情報キャッチボール入門」(岩波書店)他。

【堀潤】ジャーナリスト。77年生。01年NHK入局。「ニュースウオッチ9」 リポーターとして事件・事故・災害現場等を取材。10年、「Bizスポ」 キャスター。12年、UCLAの客員研究員。日米の原発メルトダウン事故を 追ったドキュメンタリー映画「変身 Metamorphosis」を制作(京都国際イ ンディーズ映画祭特別賞)。13年よりフリーランス。

J-WAVE「JAM THE WORLD」、東京MXテレビ「モーニングCROSS」、AbemaTV 「アベマプライム」、毎日新聞「堀潤のソーシャルメディア日記」、雑誌 「anan」「Tarzan」「ジュニアエラ」連載。NPO法人8bitNews代表。淑徳 大学客員教授>(以上)

下村氏は民主党支持(アンチ自民)で善人を装う岩波文化人、堀氏は朝日 アエラ系かつ東京新聞とアカ度を競っている毎日新聞系(アンチ自民)、 つまり「菅直人/民主党政権は間違いではなかった」というのが基本スタ ンスだ。

もっともらしい話を書いているが、鵜呑みにはできない。それならもっと もっと早くからこの話が公になっていていい。今ネタ出ししたのは後出し ジャンケンのよう。つまり民主党バッシングの雰囲気を覆したいというこ とだろう。

事実はどうなのか。ヒステリーの独裁者・菅直人、革マルの狗、枝野の官 邸が東電社長を呼びつけて居丈高に罵声を浴びせ(大いにあり得るこ と)、「まずは官邸の了解を得てから発表しろ、勝手なことはするな」と 恫喝したのではないか。菅と枝野は否定しているが、議事録もとっていな いようだ。つまり真相は永遠の闇。

小4中2のバカがとっておきのバカを政権につかせた。バカは今でもまった く反省していないということ。永遠の思考停止。EUと同様の妄想世界に生 きる人々。「落下さん」、ほとんど「落下惨」。

カミサンによるとイオンは結構評判がいいそうだが、弟・克也はオソマ ツ、というか、労組という中共崇拝のアカ(のカネと票)を頼りにしてい るから結局は中共の狗にならざるを得ない。結局は妄想世界で、意味不明 の「安部政権にノー」を繰り返すだけ。岡田民主党は参院選で大敗するの ではないか。(最近は「民主」がなくなり民進だって。崖に向かって「民 が進む」のか。看板を変えたところでダメはダメ)

【今朝の産経から】1面「バングラテロ 7邦人死亡」。怪しい奴は予防拘 禁する、施設は独自に武装警備員を配置する、などしかない・・・イスラ ム界は自浄能力がないから永遠に世界のトラブルメーカーだろう。棲み分 けるしかないのか。

2面「政策余地を失ったFRB」、曰く「離脱は長期的には実体経済に負の影 響を与えそう。腐っても、英国は世界5位の経済国だ」。英国は腐った?  国民投票でEU離脱を決めることは腐敗なのか。リベラル≒アカモドキの 発想だが、これを書いたNYC駐在の松浦肇編集委員は大丈夫なのか。

<松浦肇氏(40歳、2010年11月時点)は'09年末、日本経済新聞社を退社し た。松浦氏は証券部(当時)でM&Aや金融市場を担当する敏腕記者として知 られ、「地べたをはって特ダネを取ってくるタイプで、市場を舞台にした 不正事件を暴く調査報道が得意だった」(元同僚)との評価もある記者だった。

語学が堪能で、'06年にニューヨークに転勤し、ウォール街と国連を担 当。米証券取引委員会(SEC)や米銀経営者の間では最も名の通った特派員 となったが、'09年夏に帰国命令が出た。妻は外国人、子どもの教育問題 もある。帰国すべきかどうか悩んだが、会社を辞め、米国に残ることにした。

記者時代から松浦氏はビジネススクールでメディア経営戦略とファイナン ス、ロースクールで企業統治を学んでいたが、退職後に経営学修士(MBA) と法学修士(LLM)を同時取得した。

既成産業のメディアを法経済的視点から分析・活性化する力をつけ、経営 の分かる記者を目指している>(現代ビジネス2010/11/26)

すごい努力家だが、「日経脳」は経済が発展すること、ヒトモノカネが自 由に活躍するグローバル化を支持するから、英EU離脱は許せない暴挙、腐 敗なのだ。

EU支持者は「主権を取り戻す? 寝言言ってんじゃねーよ、儲けてナンボ の世界だろが、この腐ったジョンブルめ!」と怒りまくる。離脱は「欧州 の経済ナショナリズムに火をつけた」(松浦氏)蛮行であり、無差別テロ のごとく激しい憎悪の対象なのだ。

まあ、松浦先生、紅色貴族が君臨するEU植民地から英が独立したいと声を 挙げたのですから、古森先生みたいに同情してもいいんじゃないですか。 日経脳から「産経脳」へ進んだ方が良いかと・・・まったく産経は楽しい ぜ、知的娯楽紙だな。

8面「欧州激動 英金融シティー凋落 企業拠点移転 リストラ検討」、 曰く「欧州中央銀行(ECB)幹部は仏メディアに対し、欧州経済地域 (EEA)には残って資本の移動を原則自由に保つ「ノルウェー型」の離脱 方法を採らない限り「ロンドンに決済機関は置けない」と牽制した」。ノ ルウェー型がお勧めのようで。「凋落」は大袈裟、「動揺」「不安」にす べきだったな。

26面に日共の5.5段通しの大きな選挙広告。“極右”の産経に載せる意味が あるのか。「オスプレイ1機分112億円で保育所100か所できる」っ て・・・保育所100か所112億円でオスプレイ1機分の仕事ができるのか、 中共の侵略から命と独立を守れるのかよ、「紅色貴族の日共+αよ。この 声が聞こえないのか!」。

戦後、日共が殺人犯のミヤケンとともに復活してから70年、まったく成長 していないというのはもう奇観だな、ギネス級。世界遺産などにも登録申 請したらいい、バカの見本として。永遠の思考停止、妄想世界に生きる 人々、「人間の不思議展」。今朝も産経を堪能した。

午後に池田教徒がカミサンを訪ねてきた。カミサンは終日スーパー銭湯。 アポなしでよく来るものだ、常識なし。「選挙には興味がない」とA2/AD で追い返した。

夕方5時には室温35度、西日と照り返しで耐えがたい暑さ、汗でグショグ ショ、ベタベタ、今季初めて冷房を入れる。軟弱だが・・・

■7月4日(月)、朝7:00は室温35度、湿度が低いから苦にならない、それ にしてもすさまじい陽射し、汗をかきかきハーフ散歩。

コリン・ジョイス氏/フリージャーナリストの論考「『ブレグジット後 悔』論のまやかし」(NW6/30から)。

<イギリスのEU離脱(ブレグジット)の是非を問う国民投票で衝撃の結果 が出てからというもの、イギリス国民の民主的な意思表明をくじこうとす るような議論が多数持ち上がっている。それらはあまりにばかげているか ら、僕はいちいち反応したくもないくらいだ。

「投票のやり直しを求めるオンライン請願書に多くの署名が集まってい る」「投票はあくまで意見を問うものであり、法的拘束力はない!」「若 者の大半は残留に投票しており、彼らは今後長きにわたって影響を受ける だけに若者の票に2倍の価値を持たせるべきだ」・・・

もちろん、僕たちが何カ月にもわたって残留派・離脱派双方の言い分を聞 き、決意を固め、高い投票率の選挙で明らかな多数を獲得して離脱派が勝 利したことを考えれば、こうした議論は簡単に却下できる。

でも僕は、ある1つの議論をあえて取り上げてみようと思う。何人かから このことを質問されて、ひょっとするとこの問題を深刻にとらえている人 もいるのかもしれないと心配になったからだ。ついでに言っておくと、こ の議論をぶった切るのはあまりに簡単だ。その議論とは......「離脱に投 票した国民の一部は、結果を後悔している!」。

「後悔」がそれほど重大な問題のように語られているのに、議論になるの は離脱に投じた人の後悔ばかり。これはつまり、結果が残留に決まってい たら、後悔など問題にならないと考えられているからだ。フラフラした離 脱派に比べ、残留派のほうは揺るがない信念を持って投票した、と思われ ているらしい。

あくまで反証のために言っておくと、「間違った情報に踊らされて離脱に 投票した人は大勢いた」のかもしれない。では反対に、残留に投じた人は どうだろうか。僕は、残留に投票した人は文字通り残留に投票したのだと 認めよう。

ただし、多くの人々が「改革されたEUへの残留」(この表現は残留派キャ ンペーンで何度も使われた)に投票したと考えるのが妥当だろう。「改革 された」と過去形を使うのは、この場合はおかしな話だ。本当のところこ の言葉の意味は、「EUにとりあえず残留して、これからEUをわれわれに とってもっと都合のいい組織にするために改革しようと努力する」という ことなのだから。

問題は、イギリス政府は国民投票の前にさんざんこの努力を重ねてきてお り、ほとんど実を結ばなかったという点だ。だからこそ国民は、離脱を望 んだ。これまでのブリュッセルのEU本部のやり方を見れば容易に想像がつ く。EUは、僕たちが残留を選んだ瞬間に、「イギリスの課題」は解決した と判断するだろう。

そして近い将来に、あっけなくこの問題に幕引きを図るに違いない。改革 (たとえば域内の移動の自由や連邦主義、ビジネスの障壁となる規制など の問題への改革)を実現するチャンスはこれまで以上になくなる。「イギ リスは残留を選んだ。さあ、さらなる統合の未来に突き進もう」となるだ けだ。

これもあくまで一つの論として付け加えておくなら、もしも残留に決まっ ていた場合、きっと残留に投票した人の多くも、後々自分のしたことを後 悔するようになると思う。

*手に入れた自分の家

最後に、今回の結果に疑問を唱える声が出ているのは僕も承知している。 でも、誰かが疑念を口にしているらしい、というのと、その彼らが投票結 果を(実際には覆せないけど)覆そうと積極的に動いている、というのは まったくの別ものだ。

彼らの心境は「買った後の後悔」と呼ばれるもの。心理学上よく知られた 状態だ。ブレグジットは大きな決断であり、人間は大きな選択をするとき にどうしてもある程度の不安や恐怖を感じるようになっているらしい。

僕はまさにその感情を、自分の家を買った日に味わったのをよく覚えてい る。家の中に座り込み、不安で気分さえ悪くなっていた。どうして僕はこ れまでの蓄えをつぎ込んで、この暗くて寒くてかび臭い、これまでに3回 しか見学していない家を買ったんだろう? 

もちろん僕は、これ以上ないほど事前リサーチしたこと、修繕の必要があ るところや覚えなければいけないことはたくさんあるもののどうにかやっ ていけるだろうと判断したことを思い出して、自分の気持ちを落ち着かせた。

それから5年がたった今、自分の家を買ったことがこれまでに経験した何 よりも僕を力づけ、自由にしてくれた、と僕は自信を持って言うことがで きる。この例がイギリスの状況にも当てはまることがお分かりいただける と思う。困難な道のりになるだろうし、不安にもなるだろう。それでも僕 たちは今、自分の家を手に入れたのだ>(以上)

上手い!座布団100枚、「自分の家を手に入れたのだ」、ホロリとさせるね。

英国独立宣言! 英国庶民の代表的なマインドかもしれない。英国は腐っ ていない、明日を信じてマイホームのリフォーム、リノベーションを始め ようというのだ。腐りつつあるEUから距離を置き、主権国家として立ち上 がろうとしている。日本も全力で応援すべきだ。日英同盟復活へ!

地政学的にはEUは可能性のない夕日、英国は可能性のある朝日、違うか、 松浦さん? 人は銭勘定だけではないぜよ、「大国の興亡」とか「文明の 衝突」あたりを読んだらいい。名誉のために死にたい、靖国の英霊と会い たい、そういう人もいるということは大学では教えないから・・・せいぜ い小生のブログで学ぶことだ。過ちては改むるに憚ること勿れ。

産経読者は高2レベルだで、小4中2のガキではないぜ。前者はメルケルを 罵倒し、後者はメルケルを称賛する。それくらいの違いがある。現実を しっかり見ることだ。自分をバカ、クソ野郎と思っている人はリフォーム できるが、自分は正義だ、頭がいいと思っている人はリフォームできない で、現実の事態を罵倒するしかない。

松浦氏はまだ56歳だから再生可能だ。左から右へ転向した奴は強いぜ、清 濁併せ呑んで解を探る。小生はせいぜいただの左翼更生派で終わりそうだ が、脳ミソたっぷりの松浦氏なら戦略家になれる。勉強することだ。日米 英が世界秩序の大黒柱になるべきである。

【今朝の産経から】この企画は最近始めたのだが、とても面白い、気に 入っている。

1面「バングラテロ『最大の脅威』安保理 強く非難」。犠牲者20人。3面 「バグダッド連続テロ131人死亡 200人負傷」・・・イラクでは日常茶飯 事、大ニュースにはならない。命が貴い国と、バーゲンセール、投げ売り の国・・・テロ対策の有効打はない。怪しい奴を拘束するくらいしかでき ない。

ちょっと怪しい、結構怪しい、かなり怪しい・・・全部拘束したら誰もい なくなる。政治家、軍隊、警察、おっさん、おばはん、みんなイスラム教 徒、「我らの内なるテロリスト」と区別できやしない。国際社会は中近東 のテロには匙を投げたから死傷者331人でもトップ記事にはならない。残 念な真実だ。

1面、櫻井よしこ氏の「日本の大戦略打ち出せ」、曰く「経済的にも軍事 的にも強い国を目指すとき、初めて日本は国際社会の現状に貢献できる。 本来、参院選挙で戦わせるべきはこれらの目標を達成するための議論であ る」。

うーん、甘い、甘すぎる。国民とマスコミの圧倒的多数(多分3/4)は小4 中2レベルだから、政治家も同様。高尚な議論は無理。中共をつぶすため の始めの一歩は習近平暗殺しかない。これが起きれば壮大なガラガラポン になる可能性がある。リアリズムではそういうこと。

毛沢東曰く、権力は銃口から生まれる。すなわち権力崩壊も銃口から始ま る。中共中央の拘束から離れた軍はそのうち一発目を(日本あるいは習に 向けて)撃つ。自滅への号砲だ。それを煽ることが保守派論客の仕事だ。

7面正論、佐伯啓思・京大名誉教授の「英離脱とアベノミクスへの懐 疑」、曰く「重要なことは、グローバル経済の動向に過度に左右されない 経済構造と経済循環の仕組みを作り出すことしかあるまい。もちろんグ ローバル化は不可避であるが、その上でなお問題はグローバリズムそのも のにあるという認識を持たねばならない」。

具体的にどうしたらいいのか分からない。亭主は家業について奥さんに左 右されないようにすべきだが、奥さんとは仲良くするしかない、結局は奥 さんそのものが問題なのだ、「ここは安定的な愛人、妾、権妻を持つべき だ」とかの具体策を提起しないとだめだ。

佐伯先生もグローバル化にNOのグレグジット、国家主権第一を叫んだ英国 庶民に学ぶべきだ。先生にいつものキレがないのはグレグジットに動揺し ているからだろう。小生もいよいよ京大レベルになってきたか。目指せ、 ケンブリッジ、ハーバード! 学生にはなれないが客員教授あたりにはな れるかも。寄付すれば大作みたいに名誉教授になれるのだろう。(2016/7/4)


2016年07月05日

◆「不都合」隠すと重大事に

平井 修一



人も企業も「信用第一」である。信用を失ったら顧客は寄り付かないし、 協力企業は「前払いなら」となる。信用を取り戻すには莫大な費用と時間 がかかる。築城8年、落城1日。実に恐ろしいことになるから経営者は「信 用第一」を常に心がけるのだ。

聖人君子ならぬ個人にも「不都合な真実」はある。そういう個人の集合体 である組織には、時に「不都合な真実」が積み重ねられ、一旦、明るみに 出ると破滅になるような大事件になることがある。最近では東芝が危機に 陥った。

ダイヤモンドオンライン6/28「東京電力の企業文化が変わり始めたことを 世間に知ってもらいたい」から。

<震災から5年が経ち、ホールディングカンパニー制への移行と電力自由 化という一大イベントを経た今、東電はいかに変わったのか。英原子力公 社会長を務めるなど原子力産業に明るく、コーポレートガバナンスの専門 家として震災後に招聘されたバーバラ・ジャッジ氏に話を聞いた。(聞き 手/週刊ダイヤモンド編集部?片田江康男)

バーバラ・ジャッジ氏:米ペンシルバニア大学、ニューヨーク大学法科大 学院で法学博士を取得。1980年、米国証券取引委員会の最年少委員に任命 される。その後、多くの金融関連企業のマネジメントを経験。2004〜10 年、英国原子力公社会長。2010年から英国年金保護基金会長を務める。15 年には英国経営者協会会長に就任。2010年、大英勲章第3位(CBE)を受勲。

(平井:すごい経歴、別世界、超エリートのよう、恐れ入り谷の鬼子母神)

*「効率性重視文化」から「安全性重視文化」へ

――事故から5年経ちましたが、東京電力はどのようなところが変わったの でしょうか。

私は、「効率性重視文化」から「安全性重視文化」へ企業文化が変わった ことが一番大きな変化だと思っています。

震災前は、東電ではとにかくたくさんの電力を効率良く生産することを第 一にしていました。そのためには、多少のルール違反も見逃してよいとい う空気がありました。

ところが事故後は、安全性を何よりも優先しなくてはいけないということ を第一に掲げており、徐々にですが、企業文化が変わってきています。安 全性を重視するために、スケジュールが遅れて効率性が落ちても仕方な い、という文化になりつつあると思います。

ただ企業文化を変えるというのは非常に難しいことです。3年間くらいは かかったのではないでしょうか。

力を発揮してくれたのは、海外の専門家です。私が英国原子力公社にいる ときに部下だった、ジョン・クロフツ氏に東電に来てもらい、安全を第一 にする文化を根付かせるために働いてもらっています。

もう一つの変化は、広報活動です。事故前まで、東電はあまり情報を開示 しない会社でした。

基本的に原子力発電所を運転しているのはエンジニアたちです。エンジニ アは何事も完璧でなくては対外的に発表しない、正確な事実と状況把握が できるまでは待っていよう、というスタンスです。

しかし、それでは社会とコミュニケーションをする上で、時間がかかりす ぎてしまいます。世間は待ってくれません。

やっと情報が出て来たと思ったら、データは開示するものの、その説明は ほとんどされないから、世間にはうまく伝わらない。

そこで、私が来てからは海外の広報の専門家を呼び、いかにして効果的に 世間とコミュニケーションするかを学びました。また、外部から新たに人 材を採用しました。

以前と比較して、ずいぶん体制も変わったし、海外向けの広報も充実して いると思います。

*諮問委員会の委員の半分は女性であるべき

――これまでの取り組みの中で、英原子力公社でのご経験はどのように活か されているのでしょうか。

かつて英セラフィールド社の原子力施設で、火災が起こったことがありま した。さまざまな原因が考えられる中で、根底には安全重視文化が定着し 切れていなかったことが分かりました。

そこから、企業文化の改革が進められたのですが、東電のこの5年間は、 ちょうどあの当時のセラフィールドの社内で行われた企業文化の改革と似 ています。

広報に関する姿勢も同じで、事実がわかってくるスピードと社会から情報 を要求されるタイミングは必ずしも合わず、常に会社側が遅い状況でした。

エンジニアのスタンスは、セラフィールドでも東電でも同じだったのです。

――しかし、東電が世間から信頼を得るには非常に長い時間がかかるのでは ないでしょうか。東電に対する世間の目は、まだまだ厳しいと思います。

確かに、長い時間がかかると思います。信頼を築くのは長い時間がかかり ますが、失うのは一瞬だということは、私たちも分かっています。

しかし、東電が努力を続けているということは、社会は知っておくべきです。

そのためにもしっかりと広報活動をすることが重要になってくるのです が、東電だけではなくて、国もしっかりと関わるべきだと思っています。

もう4年前になりますが、私は政府に対して原子力産業全体をカバーする 諮問委員会をつくるべきだと提言しました。その委員会の委員は、半分は 女性であるべきです。

しかも、普通の女性です。例えば教師、医師、看護士、主婦、そうした原 子力の専門知識を持たない女性たちが関わるべきだと思っています。

その委員会の活動を通して、女性たちが東電や福島の状況、原子力発電に ついての基礎的な知識を知り、それぞれが情報発信して社会全体の理解が 深まっていくのが理想です。どの国でも、女性は原子力に対してセンシ ティブですからね。だからこそ、女性たちに知ってもらいたいのです。

―― 一方で、事故から5年経ってもなお、東電において変えなくてはならな いところはありますか。

まだまだ広報活動で改善すべきところはあります。でも、彼らは日々、改 善しています。大事なのはそれをやり続けることです。

願わくば、社会の皆さんにそうした東電の変化を知っていただきたいです ね>(以上)

東電は福島原発事故の汚染水漏れ対策でも、逐一状況を発表している。以 前は慇懃無礼で、何となくとっつきにくい感じがしていたが、ずいぶん変 わったのだろう。秘すれば現る、現れたら不都合な真実が連鎖反応的に出 てくる。メルトダウンしかねない。

これまでの企業広報は、一種の世論誘導、広報宣伝が主だったが、これか らは正直に現在の状況を伝えるのが企業広報の核心になりつつある。辛い ことだけれど炉心溶融といった大事故よりははるかにマシだ。日本企業の 多くはその方向に舵を切った。日本はますます強靭になっていくだろう。 (2016/7/3)

◆書 評 特 集

宮崎 正弘



<平成28年(2016)7月3日(日曜日)通算第4953号 >

<書評特集>

 〜多文化主義こそ共産主義運動破綻後の左翼の隠れ蓑なのである
  冷戦で自由陣営が勝ったのは一時的、またも左翼の陰謀は進む〜

  ♪
福井義高『日本人が知らない最先端の世界史』(祥伝社)

 本書のテーマは大きく四つあって、「歴史修正主義論争の正体」「コミ ンテルンの陰謀説の真偽」「大衆と知識人」「中国共産党政権誕生の真 実」である。
いずれも過去に多くの論争があり、左右を問わず、論壇は侃々諤々、議論 は輻輳し、今日に至っても結論を得られないポレミックである。
 著者の福井教授は青山学院大学で教鞭を執られる傍ら、静かに地道に近 現代史に挑んで来られ、寡作なので一般的にはあまり知られなかった。
 本書はある意味で、論壇を画期する労作である。
 
なぜならグローバリズムの波が世界を覆い尽くそうとしているときにト ランプが米国に出現し、英国はEUから離脱する。
 言葉を換えて言えば、これは反グローバリズム、そして反「多文化主 義」の流れとは言えないか。
 
ドイツの場合、論壇にタブーがあると福井氏は指摘する。
「ホロコーストの唯一性を前提にすると、ドイツと比較して日本の謝罪が 不十分であるというような議論は、涜神行為とすらいえる。なぜなら、ホ ロコーストと日本の通例の戦争犯罪を並べることは、比較を絶するはずの 絶対悪を相対化することを意味するからだ。実際、連合軍の戦争犯罪や非 人道的行為とナチスのユダヤ人迫害を比較し、相対化することはホロコー ストを『無害化』するとして、ドイツでは厳しく批判される。他の欧州諸 国や米国でも同様である」

どういうことか。
「法律に名を借りて国家権力で異なる歴史認識を圧殺しようという動きは ホロコーストに限らない」
 その例はフランスなどで拡大するトルコのアルメニア虐殺論争だが、
 「論点は虐殺の有無ではなく、(オスマントルコ)帝国政府による国策 としてのジェノサイドを主張するアルメニアに対して、戦時中の軍事的必 要性に基づく強制移住の過程にともなう不祥事というのがトルコの立場で ある」
 
しかし、歴史論争として、これらは修正主義の名において国際主義者、 左翼ジャーナリズムから激しく糾弾されるのだ。
 「冷戦後の共産主義『無力化』には冷戦期、ソ連共産主義に宥和的で あった多くの欧州知識人の自己保身という現実的動機」もある。だが、実 態としては、その裏にもっと大きなすり替えの動きが起きている。
 
その典型が「多文化主義」なる面妖な、新時代の化粧を施した、共産主 義運動の隠れ蓑である。

 福井氏は続ける。

米国では「多文化主義は、黒人の存在と密接に関連しており、奴隷の子 孫に対する白人の贖罪意識がその背景にある。一方、欧州では旧ユーゴス ラビアを除き、殆ど白人キリスト教徒しかいなかったのに、多文化共生を 国民に強制するかのように、欧州各区に政府は、冷戦終結直後から、第三 世界とくにイスラム圏からの大量移民受け入れを拡大し、その勢いは止ま らないどころか、むしろ加速している。

ポストマルクス主義左翼の知的覇 権下、欧州国民の大多数が反対する大 量移民受け入れを維持推進するため には、ヘイトスピーチ規制に名を借 りた、国家による言論の統制が不可避 なことは容易に理解できる」。

つまり大衆を扇動する新しい道具であり、「反多文化主義=ファシズム という分かりやすい図式を提供することになるのである」と本質を抉り出す。

ソルジェニーツィンを見よ、と福井氏は言う。

「ソ連圧政に抵抗する自由の闘士として、欧米で英雄視されたソルジェ ニーツィンは、冷戦が終わると、多文化主義とは真っ向から対立する、そ のロシア民族主義ゆえ、逆に欧米知識人の批判の対象となった」ではないか。
 
いま日本に輸入された、面妖なイズム「多文化主義」の本質をずばりと 捉え直した瞠目するべき著作の登場である。