2016年06月11日

◆もしサンダースがクリントンとチケットを組めば

宮崎 正弘 


<平成28年(2016)6月10日(金曜日)通算第4931号 >

 〜もしサンダースがクリントンとチケットを組めば。。。。
  トランプの当選は覚束なくなる〜

 オバマ大統領の秘策は、民主党予備選で最後までクリントンを猛追した
バーニー・サンダースを説得し、「副大統領」のチケットを組ませること
になる。そのために、オバマはサンダースをホワイトハウスに招く。

 民主党がふたつに分裂するほどの戦果をあげたサンダースが、もし、こ
の仲介案を受けると民主党は一気に団結するため、トランプの当選の可能
性は稀薄となる秘策である。

 予備選の結末はでた。残る問題は党大会での正副大統領チケットが、ど
のようなコンビとなるか、其れが次の見所だろう。

《公金汚職に「厳しいドイツ」と「甘い日本」

−−スキャンダルへの対処はこれだけ違う!》
http://www.takakoklein.de/Sapio/00.1.27.htm

クライン孝子



いやはやこのところドイツは、まるで、手に汗を握るスリラー・ドラマを
見ているようなムードにある。

というのも昨年暮れ、コール前首相による一連の「ヤミ献金疑惑」が
オモテ沙汰になってから、毎日のように「ヤミ献金疑惑」に関する
ショッキングな事件がドイツのマスコミを賑わせているからだ。

私など、知り合いのドイツ人ジャーナリストに会うと、
「日本の政治家の汚職はひどいと聞いていたけど、
ドイツもこの面では日本に負けないねえ」といわれる。
 とはいうものの、今回のドイツの政治家スキャンダルを見て感じるこ
とは、
どこか日本とドイツとでは違うということである。ではいったい何がどう
違うのか。

1. 日本はどちらかというと公金汚職については甘い。
ところが女性とのスキャンダルに関しては厳しく、マスコミも大きく扱う。
一方ドイツでは、逆に女性問題に関しては「政治家も人の子」
と大目に見る傾向があるというのに、
こと公金となると途端に厳しくなり容赦しない。
今回もそうで、「ドイツ統一」と「ユーロ」の父であるコール前首相とい
えど、
国民の見る目は厳しく、マスコミもまた過剰と思われるほど敏感な反応を
示している。

2. 日本で、もしこのような事件が発生したとしても、国民もそうだが、
マスコミまでもがぎりぎり核心に触れるとなると、どこかで許し、
うやむやにしてしまう傾向がある。ところが、ドイツではいったんこうし
た事件が
明るみに出て公になると、曖昧さは一切許さず、国民もマスコミも納得が
行くまで
徹底的に調べ上げ、事件の究明に当たる。

3. 一方、追及される側に立つ政治家だが、日本の政治家だと
つい世間のムードに流されて、すぐにおろおろし謝罪という挙にでがちだが、
ドイツの政治家はたとえ熾烈な追及に遭おうとも一切弁解せず、
終始毅然とした態度を崩さない。それどころか、この「ヤミ献金疑惑」では
その張本人コール前首相は「連邦議会名誉党首」から外され辞任に追いや
られても、
頑なに「献金者リスト」の公表を拒み続けている。

 ここで、今回のこの事件のいきさつを、念のために手短かに記述して
おく。

そもそもその発端は昨年11月5日、検察当局がキリスト教民主同盟
(CDU)
の会計責任者として20年以上にわたりその任務に当たったキープ氏に
逮捕状をつきつけたことにある。
理由は1991年にサウジアラビアに輸出した戦車の代金に関する脱税疑
惑で、

これに対しキープ氏は、「確かに1991年8月26日の武器取引で
、武器商人シュライバーから現金100万マルク入ったスーツケースを
スイスで手渡された。しかし、この金は私服を肥やすために自分のポケットに
入れたのではなく、CDUへの献金として党側にそっくり渡した」と証言
したことで、

その日のうちに保釈金50万マルクを積み釈放されることになった。
ところが、この発言がきっかけとなり、それまでひた隠しにされてきた事件が
一挙に火を噴き、世間に知られるところとなってしまったのだ。

 CDUは何とかしてこの事件を一刻も早くヤミからヤミへと葬りさろうと
火消しに躍起になった。だが、いったんついた火は消しようがなく、
ついにヘッセン州のCDUにも飛び火してしまった。
長年ヘッセン州では総額700〜800万マルクの党資金を、
脱税のオアシスとして知られているスイスとリヒテンシュタインへ持ち出し、
ウラ口座を開設して運用していたのだが、今回この行為が発覚してしまっ
たのだ。
そのため、その総責任者でコール政権では連邦内務相を務め上げ、
その筋ではカミソリと恐れられていたカンター連邦議員が責任を取って議
員辞任に
追い込まれた。
 というわけで、CDUは今や党創設以来最大の危機に見舞われている。

 もっとも、実を言うとこの一連のヤミ献金疑惑については、
かなり以前からドイツのジャーナリストの間、
−−とくに社会民主党シンパのジャーナリストの間−−では密かに流布されて
いたのだ
。中には、事実関係を把握していたジャーナリストも少なからずいた。
それがなぜ当時でなく、今になって、こうした形で白昼さらされることに
なったのか。
 その理由は以下の2点だ。

1. どうやら、ここでコールの息の根を止めねば、
というジャーナリストの使命感みたいなものが働いたというのだ。
なぜかというと、ふたたびコールが政権欲をちらつかせはじめからである。
 コールが25年もの間、CDUの党首を務めた上、
16年間という長期に渡って政権の座に就いていたのは周知の事実。
その間にコールは「ベルリンの壁」崩壊後、世界の海千山千の政治家を向
こうに回して、
世界史に残る功績「ドイツ統一」と「ユーロ通貨統合」を達成している。
その彼の党内における力は絶大で、いかなCDUの大物といえど、
彼の右にでる者はおらず、党員の大半もコールの辣腕に恐れを為していた。
中にはコールに反旗を翻す者や、ライバルとして敢然と弓を引く者もいたが、
コールにそれと気ずかれ睨まれたら最後、例外なく失脚した。
 そのコールに落ち目の兆しが見えはじめたのは98年の総選挙前後の
ことで、
その後、総選挙で大敗を喫したコールは責任をとっていったん身を引いて
いる。
そこで自分の役目は終わったと静かに身を処していればよかったのだ。
だがシュレーダー新政権の不人気から,
CDUの人気が再び高まり、とくに地方選挙におけるCDU
連続勝利が伝えられるにつれて、国民の間からはコール・カムバックの声が
かかりはじめた。
コールがすっかりその気になったのはいうまでもない。
そのとたん、それまでひた隠しにされてきた「ヤミ献金疑惑」が突然
火を噴きはじめたというわけだ。

2. こうした中で、ちょうどタイミングよく武器商人シュライバーによる
脱税が発覚した。
しかも、検察当局は家宅捜索で、偶然一冊のメモ・ノート押収に成功して
いる。
一見何のとりえもないメモ・ノートだったが、そのノートには実はCDU
を含め
大物政治家に渡ったヤミ献金のメモが詳細に書き込まれていた。
早速この事実を嗅ぎ付けた特に与党(社会民主党系と緑の党)系ジャーナ
リストが、
ここぞとばかりに、コールたたきと引き下ろしを開始したのである。

 さても、この「ヤミ献金疑惑」の仕掛け人である武器商人シュライ
バーだが、
その後彼はどうしたか。
 ドイツ当局の逮捕を逃れるため、さっさとカナダのトロントに逃げ込
んでしまった。
カナダ国籍を所持している彼は、そこで屈指のカナダ・ベテラン弁護士7
人を雇い、
彼らベテラン弁護士を通して、事件の時効が来年の7月に当たることから、
それまであらゆるトリックを駆使してカナダ当局によるシュライバーの
ドイツ官憲引渡しを妨害し、カナダに居続けるという。
 このしたたかさには、舌を巻く。

 しかしそれにしても、こうした政治がらみのスキャンダル、
同じスキャンダルでも日本とドイツとではその対処たるやいかに違うか。
お国柄が窺えて面白い。

◆民進党って感じ悪いよね…

阿比留 瑠比



「産経が1面で(見送りと)打つぐらいだから、ダブル選じゃない
か…」。記者団にこう発言した民進党の枝野幹事長

 どうにもかんに障る不快な物言いというものがある。7月10日投開票の
参院選に合わせて衆院選を行う衆参同日選(ダブル選)の可能性をめぐっ
て、民進党議員たちが述べてきた言葉の数々のことである。

 読者はご存じの通り、本紙は4月20日付朝刊1面で「首相、同日選見送り
へ」と報じ、その理由として復旧を急ぐ熊本地震の被災地への負担が避け
られないことを挙げた。

 ただ、その後も繰り返し「同日選の可能性は5割以上」と主張してきた
岡田克也代表をはじめ、民進党幹部らは同日選への警戒心を隠さなかった。

「ダブル選はある」

 政治家が個別の報道に左右されずに、独自の情報や政治勘で判断するの
はいい。また、「常在戦場」といわれる衆院側が、常に選挙に備える心構
えを持つことも当然だろう。だが、次のような言葉遣いはいかがなものか
と思う。

 野田佳彦元首相「こんな時期に衆院選をやる人は人でなしだが、私はダ
ブル選挙はあると思う」(5月14日、神奈川県大和市での党会合)

 枝野幸男幹事長「安倍首相が国益を考えるなら、衆院解散はあり得な
い。でも、党利党略で解散するかもしれない。8対2(の割合)で解散だと
思う」(同月24日、記者会見)

 山井和則国会対策委員長代理「人道的にも常識的にも解散できる状況に
ないと思うが、解散の危険性はある」(25日、記者会見)

 彼らは暗に、安倍晋三首相は人でなしで国益を考えておらず、人道に反
する常識外れの人間だと言わんとしている。示し合わせてレッテル貼り作
戦をやっているかと疑いたくなるぐらいで、感じの悪さが共通している。

 疑心暗鬼に駆られ、なりふり構わず相手を攻撃しようという衝動ばかり
が浮き上がる物言いではないか。

「産経が書いたから」

 枝野氏に至っては、矛先を同日選見送りを書いた本紙に向けてきた。

 「産経新聞が1面で(見送りと)打つぐらいだから、ダブル選じゃないか」

 衆院北海道5区補選で野党統一候補が敗れた4月24日、枝野氏は記者団に
こう言い放った。一瞬、意味が理解できずに担当記者に問い合わせたぐら
いだが、枝野氏は週刊文春(5月5・12日号)にもこんなコメントを寄せて
いた。

 「産経の番記者にも『産経が先行して打ったのだから、逆にダブルで決
まりじゃないの』と言いました」

 どうやら、同日選断行の際のサプライズ感を演出するために、首相官邸
側が産経を利用して書かせたのだと言いたいらしいが、事実はどうだった
か。これは偏見に基づく侮辱であり、中傷である。これが、野党第一党の
幹事長ともあろう者が言うことかと悲しい。

 民進党に関しては、旧民主党時代にもこんな経験をした。本紙が平成16
年11月、輿石東参院副議長に対する山梨県教職員組合による巨額の資金カ
ンパ問題を取り上げたところ、当時の岡田代表が記者会見で同様に、こう
根拠のない陰謀論を展開したのである。

 「自民党なり某所周辺が、民主党の政治とカネをめぐる問題について、
何か対抗策として打ち出せるものがないかと調査していたことは承知して
いる」

 もとより本紙は自民党でも某所周辺でもない。この時の記事は筆者が書
いたものだから断言するが、そんなところから情報提供を受けたわけでも
なかった。

 あのころから、陰謀論に染まる民進党の体質、感じの悪さは変わってい
ない。

(論説委員兼政治部編集委員)

◆日ロ=晴、欧ロ=豪雨

平井 修一



政治的に日ロ関係は冷戦のままだが、経済は急激に活発化し始めたよう
だ。ロシア国営sputniknews 6/8「ロシア産食肉やビールで日本はニコニ
コ満腹」から。

<統計の結果、ロシアの対日食糧輸出は2016年1−2月、著しい伸びを見せ
た。中でも最も伸びたのはラード、植物油、砂糖、菓子で6.9倍に、穀物
類も2.5倍、穀物類から出来た製品は46%増、魚やカニは26%増えた。

東京にあるロシア通商代表部のエゴロフ首席代表によれば、食肉は2か月
で2倍に拡大。日本人が特に関心を払っているのはロシア産豚肉、鶏肉。
これらの食肉は日本では飼料が値が張るため、それが価格に反映されてし
まうが、ロシア産のものは原価が低いのが人気の理由。

「食肉産業」誌のゴルバトフ編集長の指摘では、食肉の大型輸出国という
のは同時に輸入国でもある。これは肉の種類や製品の種類の専門化が進む
ためだ。

その証拠に日本側もロシアへの神戸産霜降り和牛肉の輸出拡大に関心を示
しており、2015年3月にロシア企業S.Meatによって兵庫県の3社からの輸入
が開始されている。また2016年3月には在露日本大使館の田島浩志公使は
ロシア農業監督庁との交渉で、さらに日本の220社がロシア市場への食肉
製品の輸出に手を挙げている事実を明らかにしている。

駐日ロシア通商代表部からの最新ニュースによれば、ロシアのビール「オ
チャコヴォ」も取引契約が締結され、日本向けテスト輸出も開始された。
現在、日本市場に売られているロシア産ビールは「バルチカ」だが、そう
いえばアサヒ・スーパードライの生産が行われているのもロシアの「バル
チカ」ビール工場だ>(以上)

プーチンは「日本に南クリルを売り渡すつもりか」という記者団からの質
問に「ロシアはいかなる領土も売り渡すつもりはない、逆に買い上げる構
えだ」と語った。マスコミは「北海道を買うつもりか」と喜んで、こう続
けている。

「領土では双方に満足のいく新たな発想を見つけることは容易ではなさそ
うだ。これについてがっかりする必要はひょっとしてないのではないか。
模索し、考え、その間に経済協力を積極的に発展させるほうが、ロシア経
済が強化され、アジア太平洋地域でのロシアの積極性が強化されていると
いう条件下では特にロジカルではないだろうか」

一方で欧ロ関係はかなり緊張が続いている。廣瀬陽子・慶應義塾大学総合
政策学部准教授の論考「NATOの動きに苛立つロシア 強まる包囲網に猛反
発」(ウェッジ6/8)から。

氏の論考は「最近、北大西洋条約機構(NATO)の、ロシアを苛立たせる動
きが顕著である」の書き出しで始まるが、プーチンが頭にくるのはこうい
う事態が連続しているからだ。箇条書きにしてみた。

・旧ユーゴスラヴィアのモンテネグロは、2015年12月2日にNATO加盟を認
められた。しかし、モンテネグロもロシアが影響力を維持しているセルビ
アと2006年まで「共同国家」を形成していたなど近い関係にあることもあ
り、ロシアは激しく反発し、対抗措置をちらつかせた。

・ロシアが嫌悪するミサイル防衛(MD)システムの展開である。5月12日
に、ルーマニア南部のデベゼル(首都・ブカレストの南西180km)に設置
された欧州MDシステムの地上配備型迎撃ミサイル(SM2対空ミサイル)発射
基地の運用が始まった。

・加えて、5月13日に、米国はポーランドて?、ルーマニアに次いで二番目
となる地上配備型迎撃ミサイル基地の建設を開始した。2018年には運用が
開始される予定である。

・ウクライナ危機を受け、NATOはポーランドとバルト諸国に新たな抑止力
を準備している。5月1日にNATOのストルテンベルグ事務総長が、「バルト
3国とポーランドに4大隊を展開する可能性を議論している」と述べた。

・迎撃ミサイルは艦船か地上基地から発射可能であるのだが、NATO諸国で
は何らかの形で、その発射能力を得ようとする動きが目立ってきている。
例えば、デンマークは最低でも1隻のフリゲート艦の性能を高めて、弾道
ミサイルセンターを設置しようとしている。

また、オランダは艦船にレーダーを設置しており、トルコも米国のレー
ダー基地を保有している。さらにスペインにも、米国が4隻の艦船を配備
している。

・旧ソ連構成国で、ロシアの隣国であるエストニア(NATO加盟国)では、
5月2日から20日まで、1500人のNATO軍人を含む、6000人による軍事演習が
行われた。

・5月11日から26日には、やはり旧ソ連構成国で、ロシアと厳しい関係に
あるジョージアで、米英軍が参加する最大規模の軍事演習が行われた。

・NATOは5月末にロシアを抑止するためだとして、NATO諸国から4000人、
東欧13カ国から1万人が参加する、極めて大規模な演習を東欧で始めた。5
月27日バルト三国での軍事演習を開始し、それと連動して米軍がドイツか
ら400台の武装車両とともにチェコ経由で東欧入りし、6月にかけてポーラ
ンド、リトアニア、ラトビア、エストニアへと約2200キロを移動していった。

・6月6日からポーランドにて、ポーランドや米国をはじめとした24カ国に
よる軍事演習が始まり、17日まで続けられる。全参加者が約3万1000人に
及び、軍用機やヘリコフ?ターが計105機、軍艦12隻なと?か?投入され、
ポーランド史上最大規模の軍事演習となった。

この演習には、NATO加盟国のみならず、ロシアと厳しい対立関係にある旧
ソ連のジョージアやウクライナも参加している。演習が行われている
ホ?ーラント?はNATO加盟国では、バルト三国と並び、最もロシアに対して
厳しい立場を保持している国である。(以上)

これだけ続けざまにジャブを打たれたらプーチンは頭にくるだろうし恐怖
を感じるに違いない。対抗措置をとればとるほど金庫は空になっていくか
ら、そうもしていられない。だからなおさらイライラする。

中共も今のような露骨な威嚇をしているとロシアのように孤立する。ロシ
アはロケットエンジンなど世界有数の技術力があるからサバイバルできる
が、パクリの支那にはなにもない。沈没するだけだ。大いに楽しみであ
る。(2016/6/9)

◆元総理、鈴木善幸夫人のことば!

〜舛添さん、 “ 耳傾けてみてください ”

 
浅野 勝人(安保政策研究会理事長)



昭和55年(1980年)初夏、初の衆参同日選挙が行われました。
6月2日の総選挙の公示よりひと足先の5月30日、参議院選挙が公示されました。その初日、大平首相は横浜での応援演説の最中、心筋梗塞を起こして虎の門病院に入院したまま逝ってしまわれました。

この時、私はもう42才になっており、NHK政治部のベテラン記者の一人で、平河クラブ(自民党記者クラブの通称)のキャップをしていました。
ポスト大平の政局は、中曽根康弘、河本敏夫、宮沢喜一の争いというのが大方の見方でした。各紙、各テレビ局とも、毎日、3人の名前を並べて「このうち誰がなるか注目されます」の繰り返しです。

そんな折、久しぶりに自民党本部の玄関で園田直(すなお)衆議院議員とばったり顔を合わせました。園田が外務大臣、私は霞クラブ(外務省記者クラブの通称)キャップで、日中平和友好条約の締結を推進した仲です。園田直議員は園(その)直(ちょく)と呼ばれて、政局の分析、見通しの直感は抜群の職人肌の政治家として知られていました。

「やァ、浅野君、ここは善幸しかないぞ。三角大福(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫の語呂合わせ)10年戦争でみんなクタクタだ。挙句の果てに大平を殺しちゃった。“仏の善幸”に落ち着くぞョ。中曽根は福田がダメ。河本、宮沢は目白(田中角栄)がダメ。善幸さんなら角さんに異存はない。福田もあえて反対はしない。

確かな情報があって言っているわけじゃあないが、なによりも善幸さんは長いこと宏池会(大平派)支えてきた大番頭だ。亡くなられたおとうちゃん(大平の通称)が一番喜ぶ。まァ、これは園直の浪花節的直感だな」

大角両派とは敵対関係にあった福田派大番頭の園直のひと言に
浅野キャップ、目からウロコが落ちました。その夜、各社の番記者が夜回り取材を終えて引き上げるのを物陰から見届け、裏木戸から経堂の鈴木善幸邸の台所へ忍びこみました。

幸い、さち夫人がまだ起きておいでで、
「浅野さん、このところすっかりお見限りだわねェ。10年の余も朝、晩欠かさず顔を見せてくれていたのに、あなたも随分と冷たい人ねェ」 
顔を見るなりの言われようです。

「恐れ入ります。ぼくキャップになったものですから、全員の面倒みる立場になりました。ですから、私の代わりに宮本記者が毎日お邪魔しております。宮本パンダです」

「身代わり派遣していいご身分だわねェ。そりゃそうと、浅野さん、お父さんが総理大臣になるんだってよ。日本はそれでいいのかねェ」

相槌を打つわけにもいかず、ただ全身が震えました。記者稼業、
一生に二度とない超特大の特ダネです。
「昭和新山が、もうひとつ出来るみたいなものよ」
「はァ」と言ったまま、言葉がつながりません。

「あなたに大事なお願いがあるわョ。総理大臣のお父さんが日本の邪魔になるようなことがあったら、直ぐ、私に言って頂戴。
わたしが辞めさせます。これはとても大切なことよ。忘れちゃダメよ」
鈴木善幸夫人はこともなげに言いました。

三十数年前のことですが、台所でおっしゃったさち夫人の一言一句、心に沁みて忘れることができません。
(浅野勝人著「日中秘話 融氷の旅」青灯社 ―58頁― )


2016年06月10日

◆絶望大陸支那」の処分方

平井 修一


中国は階級社会である。一等国民=都市戸籍=支配階級=裕福、二等国
民=農村戸籍=被支配階級=貧困で、二等国民は一等国民には基本的には
なれない。身分がほぼ固定されているのだ。江戸時代の士・農工商みたい
で、農工商は士にはまずなれないのに似ている。

支那は昔から階級社会で、貴族、大地主、大商人が支配し、農民は農地に
縛られ搾取された。中共革命でもこの構造は変わっていないから封建体制
が今でも続いているといえる。

「中国で出稼ぎ意欲が後退、色あせる『都会の夢』」から。

<[温州(中国)/香港5/30ロイター]起業家の活躍する中国の都市・温
州での20年にわたる生活を経て、ある兄弟が故郷に戻ろうとしている。今
後、市内でもっとよい家に住めるという希望はないし、それなりの生活の
できる賃金を稼ぐことも難しくなりつつある、とJi Shouquanさん、
Shoufangさん兄弟は語る。

中国では、数百万人もの国内出稼ぎ労働者に支えられて、都市部の人口増
大や消費拡大を維持してきた。これによって持続可能性の高い長期的な経
済成長を刺激し、過去30年間の中国台頭の原動力となった重工業・輸出産
業への依存を抑制したいというのが中国の希望である。

だが、そうした努力を損なうようなトレンドが生じている。国内での出稼
ぎが減速しつつあり、遠方に移住して仕事を見つけようという労働者の意
欲は弱まっているのだ。

「収入を得るのは本当に大変だ」と兄のShouquanさんは言う。カラオケ店
で音響技術者として働く彼の所得は月5000元(約8万1500円)程度であ
る。「KTV(カラオケ店)で働いていた6、7人の友人のうち、残っている
のは私も含めて2人だけ。大部分は故郷に帰ってしまった」

弟のShoufangさんはタクシー運転手だが、恐らくもうこれ以上の仕事には
就けないだろうと話している。

兄弟は、コツコツと節約して、すでに故郷の街で家を買える程度の貯金を
こしらえている。彼らの出身地は中国東部の一大農業地帯である安徽省
(平井:貧困地帯、出稼ぎ者が多い)の埠陽だが、隣接する浙江省にある
温州に比べ、住宅価格は約5分の1である。

「私たちのような出稼ぎ労働者が温州で家を買うのは非現実的だ。自分で
事業でも興さない限りは」とShoufangさんは言う。

政府統計によれば、出稼ぎ労働者数は2015年に1億6900万人に迫った。だ
が、前年比で見ればわずか0.4%と、グローバル金融危機が起きた2009年
以来、最も小さな増加率にとどまった。仕事を求めて故郷の省を離れる出
稼ぎ労働者数はマイナス1.5%と6年ぶりの減少を記録した。

中国の総人口約14億人のうち、都市人口の比率は2015年の時点で56.1%
(8億人弱)だが、政府はこれを2020年までに60%まで増やしたいと考え
ている。

アナリストによれば、売れ残り住宅の大量積み上がりは都市化の勢いが衰
えていることを証明しているという。出稼ぎ労働者が、故郷の町や村を離
れて未来を築くことが難しくなっている。

下落していた住宅価格が回復する兆候はいくつか見られるものの、公式統
計によれば、国内の売れ残り住宅在庫は、4月までの1年間で4.5%増大
し、4億5000万平方メートルに達したという(平井:山梨県に相当)。

中国の国家計画機関である国家発展改革委員会にコメントを求めたが、迅
速な回答は得られなかった。

中小都市の多くで建設された住宅は、本来は、政府の都市化推進政策によ
る需要増大を吸収することを意図したものだった。だが、そのような都市
では職を得る見込みも薄く、社会サービスも利用しにくいことから、出稼
ぎ労働者たちはあいかわらず国内でも最大級の(そして最も生活コストの
高い)中心都市での機会を探すか、あるいは諦めて故郷に戻ろうとしている。

「都市化は、人工的な都市に頼るのではなく、人間を軸にして進めるべき
だ」と語るのは、北京に本拠を置くシンクタンク、中国国際経済交流中心
の上席エコノミスト、Wang Jun氏だ。

だが、一部の不動産業界ウォッチャーによれば、出稼ぎ労働者が他の都市
で住宅を購入して定着することを阻んでいる主な要因は、子女のための学
費無料の学校教育や医療など、地元のサービスが利用できないことだという。

中国の戸籍とも言える「戸口」制度のもとでは、都市地域で有利な職を求
める出稼ぎ労働者は、故郷の町や村の住民として享受できる公共サービス
から離脱している。こうした権利喪失が伴うため、多くの者はそもそも故
郷を離れることを諦めてしまう。

「中国の都市化が予定どおりのペースで進んでいれば、(住宅の)過剰供
給などまったく生じなかっただろう。中国の都市化において主要なボトル
ネックとなっているのは、戸口制度の問題だ」と深センに本拠を置く不動
産コンサルタント会社DTZでマネージングディレクターを務めるAlan
Chiang氏は指摘する。

健康保険や初等教育の利用といった戸口制度がもたらす社会的なセーフ
ティネットが与えられていない場合、新たに都市に流入した人はあまりお
金を使おうとしない、とアナリストは言う。より現実的なレベルでは、結
婚や銀行口座の開設を望む場合でも戸口は必要となる。

中央政府は各都市に対してもっと出稼ぎ労働者に対する戸口の付与を進め
るよう促しているが、地方政府は地元からのリソース流出を避けるために
戸口の付与に上限を設けている(平井:社会保障費の増加を抑えるために
門前払いしているとか)。

エコノミストらによる試算では、中国が村落部から都市部への人口移動の
目標を達成することは可能だが、出稼ぎ労働者に対する戸口の付与という
点で各都市は遅れているという。都市部で暮らす人々のうち戸口を保有し
ている率は2013年の時点で36%だが、中国政府は2020年までにこれを45%
まで拡大したいとしている。

「戸口制度と不動産価格の高さという2つの問題は重なり合っている。実
際には戸口が最初のハードルだ。戸口を取得したいと思っても、取得する
には、特定の場所で相当の投資をしなければならない」と語るのは、ビク
トリア大学(ウェリントン)のマーケティング・国際ビジネス大学院の教
授として中国問題を研究しているSiah Hwee Ang教授だ。

「だが、お金さえあれば解決できるわけでもない。つまり住宅事情が最初
にあるわけではなく、それは戸口を取得した後の第2の問題なのだ」>
(以上)

宮家邦彦氏の論考「中国...巨大な合成の誤謬」産経5/26から。

<(1990年代生まれの)90后と呼ばれる彼らは中国を変えるだろう。だ
が、20年後、40代になる彼らは今の生活を維持できないかもしれない。そ
の理由はこうだ。

彼らの両親の多くは現在40代。60を過ぎて引退した彼らの祖父母は今、1
人当たり月額2千元(3万4000円)程度の年金収入があればよい方だ。しか
も祖父母には医療保険がない。今は「小康」状態だが、一度病気になれ
ば、一家は直ちに貧困化する。治療・介護費で最低月数千元が、がんにで
もなれば手術代だけで数十万元が飛んでいくかもしれない。

もちろんこれは真面目で清貧な党員の話。悪徳で栄える党員の家族にこん
な苦労話はない。

続いて、今40代の働き盛り世代を見よう。昔、管子は「衣食足りて礼節を
知る」と教えた。70年代の日本の経営者は労働者が住宅を買えるよう支援
したという。ところがどうだ、今中国の労働者は逆立ちしても、値段が高
騰した住宅など買えない。

20年後に定年退職する彼らは賃貸住宅から追い出され路頭に迷う。彼らの
実子は一人っ子、両親と4人の祖父母で合計6人の老人を1人で支える計算
だ。どう考えても、こんな社会は行き詰まると確信した>(以上)

「絶望大陸支那」・・・で、どうなるのだろうか。日本戦略研究フォーラ
ム政策提言委員・拓殖大学海外事情研究所教授・澁谷司氏の論考「今後の
中国をめぐる3つのシナリオ」6/6から。

<今後、中国はどうなるのか。3つのシナリオを提示したい。

第1のシナリオは、中国経済の悪化で「集団的騒乱事件」が増大する。全
国的に、賃金の未払いによるデモやストライキが頻繁し、習近平政権はそ
れらを抑え切れず、一気に共産党政権が終末を迎える。

第2のシナリオとしては、権力闘争の果て、人民解放軍同士が戦闘を開始
する。そして、内乱で国内が分裂するかもしれない。目下、「習近平派」
と「反習近平派」(=李克強派)との間で、経済失政をめぐり責任のなす
り合いが行われている。

第3のシナリオとして、共産党は国内の矛盾を隠蔽するため、あるいは
人々の不満をそらすため、冒険主義的に外国との戦争に打って出る。

その際、人民解放軍のターゲットは、(1)東シナ海では、我が国の尖閣諸
島と蔡英文政権下の台湾、(2)南シナ海では、西沙諸島(ベトナム)と南
沙諸島(フィリピン・マレーシア・インドネシア等)だろう。

周知のように現在、中国は「南シナ海の万里の長城」を構築しようとして
いる。

6月初旬、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議(シャングリ
ラ・ダイアローグ)で、カーター米国防長官は中国が「自らを孤立させる
万里の長城」を築く結果になるだろうと警告した。

他方、ルドリアン仏国防大臣は、EU各国に対し、南シナ海に海軍艦艇を派
遣し、定期的に航行するよう、近く呼びかけるという。少なくとも、フラ
ンスが南シナ海での中国の“膨張”に関心を抱くのは注目に値しよう>(以上)

英仏など血の気の多い欧州勢が核ミサイル付き原潜などでアジアに来てく
れると有り難い。万里の長城、鉄のカーテンで狂った豚を汚染大陸に封じ
込める。被害妄想が高じて攻撃的になっており、去勢しないと実に危険
だ。(2016/6/8)

2016年06月09日

◆勝手に解釈されたトランプ発言の真意

宮崎 正弘
 

<平成28年(2016)6月8日(水曜日)通算第4927号>

 〜「日本の核武装を容認する」と勝手に解釈されたトランプ発言の真意
   彼の怒りの源泉はクエートを守った湾岸戦争にあった〜
 
トランプが熱狂的に唱える防衛論議は「ドイツ、韓国、日本を守ってい
るアメリカは、コストがあわなければ撤退すればよい。もっとこれらの
国々に経費分担を高めさせるべきで、さもなければ日本が核武装の道を歩
んでも仕方があるまい」という点のみが、マスコミで強調されている。

 一方でトランプは「アメリカ軍はもっと効率的に、強くて尊敬される軍
隊、世界一の装備をもつ軍隊にしなければならない」と軍備拡張を唱えて
いて、戦略的には一貫性がない。軍縮、経費分担を同盟国に迫りながらア
メリカは軍拡せよと獅子吼しているのだから。

 要するに『安保ただ乗り』は不愉快と言っているわけだが、日本流に置
き換えると「他人の褌(ふんどし)で相撲を取ろう」ということである。
極めて分かりやすく、共和党内でも、誰も日本の核武装を容認する議員は
いない。

しかし何故、トランプはこのような防衛議論を展開するのか、その原点は
何か。
 彼の動機はその著作『無力化したアメリカ』(『CRIPPLED 
AMERICA』)にある。誰も、トランプの著作をまともに読んでいな
いから理解できなかったのだろうと思う。この本は立候補声明(15年6
月16日)に会わせて、サイモン&シュスナー社から発行されているが、
邦訳はまだない。

 イラク戦争で、アメリカの若者が血を流しているときに、クエートの金
持ちは何をしていたのかをトランプは問う。
「クエートの金持ちはパリの豪華ホテルに待避し、しかも王様のような暮
らしをして、祖国防衛は他人(アメリカを軸とした多国籍軍)に任せていた」

 この不条理にトランプの怒りの源泉がある。
世界を見渡せば、防衛分担を避ける一方で米国との交易で多大な利益を得
ている日本、韓国へ不満が爆発するという構図。およそ米国の世界戦略の
何たるかを把握せず、ポピュリズムに訴えているに過ぎない。

 日本の「思いやり予算」は在日米軍経費の75%、韓国は50%、とこ
ろがドイツは25%しか負担しておらず、トランプの並べた順番が違う。
いや、おそらくトランプはそのことを十分認識して発言している筈だ。か
れはレトリックと論争の遣り方を熟知している。

 なにしろトランプはMBA世界一といわれるペンシルベニア大学ウォー
トン校に学び、工事現場の実践を積んで(ブルやクレーンを操縦できるこ
とを自慢する)、不動産ビジネスで成功した。じつは大半が「交渉」の妙
を活かして飛躍したもので、不動産保有の拡大もまた「他人の褌で相撲を
取った」のである。

 もしトランプが大統領に当選しても、彼のいう防衛圧力は実現できない
だろう。
 アメリカの政治は大統領の個人的野心で政策がすべて実現される仕組み
にはなっておらず、まず議会への法案提出があり、そのたびに議会は揉める。
 抜け道は大統領命令だが、その軍事作戦の範囲は制限されており、議会
の追認が必要になる。


 ▼マケイン上院議員が台湾を電撃訪問
 
 トランプはこう言っている。
「われわれには議会がある。われわれはルーマニア(のチャウチェスク独
裁)ではない」。議会と大統領権限の限界をわきまえているのである。

 次の連邦議会は上院が共和党多数となることは間違いないが、下院は徹
底した小選挙区制であるため、共和党が僅差で多数派になっても、タカ派
議員は少なく、大半がリベラル色の強い議員が選ばれるだろう。
 げんにニューヨークのチャイナタウンは中国系の李勇民がでている。
クィーンズはアジア系とヒスパニック住民が圧倒的で共和党の候補者は当
選しにくいだろう。同様にカリフォルニアも、イリノイ州の大半も。。。

 軍事作戦を実践するのはペンタゴンである。
トランプ政権で国防長官につくのが、トランプの友人であることは考えら
れない。軍事情勢、軍の戦略に通暁したベテランが国防長官となり、現在
のカーター留任か、あるいはブッシュ・ジュニアがラムスフェルドを撰ん
だように、レーガンがワインバーガーを撰んだように党内の誰もが納得す
る人材が配分されるだろう。

ついでに言えば副大統領だが、保守本流の合意を得られるのはルビオでは
なくニュート・キングリッチ元下院議長ではないか。「茶会」が推したク
ルーズは保守本流が嫌っており、またウォール街が推すケーシックの可能
性も稀薄となった。

さて台湾にも大きな変化がでた。6月5日、マケイン上院議員が総統府を
訪問し、蔡英文総統と会見した。

ジョン・マケインは上院で軍事問題の長老、大ベテランである。そのマケ
インが米国を代表して堂々と台北入りしてだけでも北京の苛立ちははげし
いものがあるのに、マケインは「米国は台湾を守る」と発言し、中国語メ
ディアは大書して報じた。

 日本政府、外務省が怖れるような、米軍撤退などという事態はまだまだ
先のシナリオ、いまの米国の関心事は南シナ海における中国軍の跳梁跋扈
を容認するとアジア諸国がアメリカから離れるという恐れが基底にある。

トランプはなろうと、誰がなろうと、アメリカはアジアへの軍事力シフト
に安全保障政策を展開せざるを得ない状況なのである。


 ▼共和党は一本化しつつある

 先週、ポール・ライヤン下院議長がトランプを支持したことにより、共
和党有力議員は雪崩を打ってトランプ支持を表明した。

予備選を戦ったマルコ・ルビオ(フロリダ州選出、上院議員)も、テッ
ド・クルーズ(テキサツ)も、ミッチ・マコネル上院院内総務、キャセ
イ・マクモリス・ロジャーズ(女性上院議員)も、スコット・ウォーカー
知事も。
 この列に加わらないのはジョブ・ブッシュくらいで、共和党の現在の合
い言葉は「ともかくヒラリーを当選させるな」だ。

 どの国もそうだが、選挙で「外交」「防衛」は票に結びつかない。アメ
リカ人の大半が興味ありは雇用、社会保障、医療保険、教育である。

 たとえば教育に関してトランプが言うのは「教育省(日本の文科省)を
廃止せよ」という極論で、この行政のためにアメリカ人の教育レベルは世
界26番目に落ちたと嘆くと同時に教員組合が障害だと言う。日本流にい
えば、諸悪の根源は文科省の行政だから廃止し、日教組が教育の最大の障
害だと指摘していることになる。

 全体のアメリカのムードは「反ワシントン」だ。
「プロの政治家はごめん」という心理、したがってアウトサイダーのトラ
ンプは「地滑り的勝利」の可能性も否定できなくなっている。外交も、
「イランとの取引は犯罪的だ」と極端な語彙を撰んで、オバマ外交を批判
し、ユダヤ票田を狙った。


 ▼マスコミ批判を逆利用してきたテフロン候補者がトランプ

 ならばトランプは社会保障、医療保険についてどう発言しているのか。
 「オバマケアをみているとアメリカ人の誰もがビョウキになりそう」と
キツイ一発のあと、トランプは続ける。

 「私の会社でも数千人の雇用があり、医療システムはどこの企業よりも
素晴らしく整っている。最高の医療を最低のコストで効率よく運営でき
る。関連企業を含めると何万という従業員をかかえるが、トランプグルー
プの医療保険システムは万全であり、この経験からも、わたしはアメリカ
全体の保険制度を効率よきものに改革できる」(『無力化するアメリカ』
から要訳)。
 ならば、具体的にはどうするのか。予算配分は? 
具体的スケジュールは、じつは何も表現されておらず、彼の自慢話に終始
している。けれども、支持率は上がるという不思議な現象が続いているの
である。

 さて今後、マスコミの攻撃はトランプ批判に集中するだろう。
しかし、トランプは平然と言いはなつのだ。「マスコミの批判は歓迎であ
り、かれらはそれで売り上げを伸ばしており、わたしはマスコミの報道を
通じて、支持を拡大してきたし、それぞれが逆利用で裨益してきた」

 トランプがレーガンのように「テフロン」と呼ばれる所以は、このあた
りにありそうである。

2016年06月08日

◆天安門事件から27年、学生運動はどこへ?

宮崎 正弘 


<平成28年(2016)6月7日(火曜日)弐 通算第4926号>

 〜天安門事件から27年を閲し、学生運動はどこへ消えたか?
  香港も東京も反中国共産党の気勢はあがらず〜

 六月四日、天安門事件から二十七年が経って香港では十三万人規模の集
会が開催された。
 ただし民主派団体がばらばらで結束せず、学生らは香港大学、中文大学
でそれぞれが独自の集会を拓いた。
「反中国共産党」だけが合意点で全体の運動はダイナミズムを欠き、整合
性はなかった。

 香港の民主諸派の分裂は中国の工作員の潜入や脅し、嫌がらせなどが原
因であり、しかし若者達はかえって反抗心を高めた。
 欧米でも留学生等による集会があった。

 さて日本でも四谷で数百人の在日中国人、留学生、これを支援する日本
人が「六四天安門事件27周年記念集会」に集まり気勢を挙げた。
 おりから来日中だったラビア・カディール女史も駆けつけ、ウィグルに
おける人権弾圧の現状を報告した。このほかダライラマ猊下日本代表のル
ントック氏も演壇に立った。
 なかでも注目されたのが天安門事件当時北京大学一年生、学生指導者と
して指名手配第一号となった王丹氏が記念講演に立ったことだろう。

 ところが、である
 筆者は王丹氏の講演を聞いて苛立ちを隠せず、おおきな違和感を抱いた。
 彼は六月三日に現場を離れたので、実際に広場で何が起きたかは知らな
いと言った。また潜伏先に関しては公開しないのがルールだからおくにし
ても、なぜ米国に亡命できたのか背後の力関係や米国のコネクションに関
しては語ることがなかった。
 そればかりか中国共産党を「打倒する」との決意表明がなく、語彙はき
わめて撰ばれたもので活動家の言辞としては迫力にかけた。本人は自らを
歴史学者と言った。

 かれは「理想」「勇気」「希望」という三つのキーワードを用い、中国
の民主化を説くのだが、「国家は悪」「政府は必要悪」という立場で、中
国の学生運動は「五四運動」の影響を受けたと語りだした。

 五四運動は、今日の解釈では学生、労働者が立ち上がった反日の原点と
いうことになっているが、実態はアメリカの宣教師が背後で日本のイメー
ジ劣化を仕掛けたもので、当時、中国に学生は少数、企業は殆ど存在せ
ず、したがって労働者はいない。
米国に仕組まれた五四運動が天安門事件の学生運動の思想的源泉というの
は納得しがたい。
つまり米国の歴史解釈の立場を援用しているにすぎない。

 ▼天安門広場の学生運動の指導者らは詩を忘れたカナリアか


 さらに王丹氏は「民主主義の基本は三権分立だけでは足りず、第四の権
力としてのメディア、そしてメディアを監視する社会運動が必要である」
となんだか、日本の左翼が訊いたら喜びそうなことを述べた。
 そのうえで台湾の「ひまわり学生運動」と香港の「雨傘革命」が「日本
の安保法制反対のシールズ運動に繋がった」と総括し、会場はやや騒然と
なった。

日本の実情を知らないからか、それとも本質的にこの人物は反日家なの
か。いや、あるいはアメリカでの生活が長すぎたためにすっかり民主主義
なるものをアメリカのリベラリズムの主張と取り違えたのか。 

 理想とはなにかと問えば「北斗七星に喩えられ、いつも空を見上げ目標
を失わない指標であり、どういう形態であろうが、学生運動は支持する」
とした。
 アメリカで十年、ハーバード大学で歴史学の博士号を取得し、いま台湾
の清華大学で教鞭を取る王丹氏にはアメリカ流の民主主義ドグマが染みつ
き、市民社会(中国語では「公民社会」)の実現が夢であるという。
「市民」とは、これまた胡散臭い語彙である。

 その昔、サルトルが「アンガージュ」(参加)と言いつのって若者を左
翼運動に誘う煽動をしたように、あるいはサルトル亜流の大江健三郎のヘ
イワの念仏のように中国の民主化という大目標はそこで論理が空回りする
だけで会場には虚しい空気が漂っていた。

 天安門事件当時の学生指導者たちは、ウルカイシガが台湾で孤立し、芝
玲ともう一人はファンドマネジャーとしてウォール街で活躍し、少数をの
ぞいて「詩を忘れたカナリア」となった。

◆子供の落書きでシリア内戦!?

平井 修一



シリア内戦の発端は少年たちの壁への落書きだったという…本当かよ。毎
日新聞2016年3月15日から。

<発端は少年たちの壁への落書きだったという。それが政権を批判した内
容だったので、治安部隊は少年らを捕らえて拷問した。これに抗議する市
民がデモをすると、今度は治安部隊が発砲したのである。シリア南部のダ
ルアーでの出来事だった

▲2011年の3月半ばというから、日本では大震災の直後である。他のアラブ
諸国での独裁政権崩壊を背景に、反アサド政権のデモはたちまちシリア全
土に広がった。これがその後5年間に及ぶシリア内戦の始まりだった

▲死者27万、国外へ逃れた難民は400万、国内の避難民は750万人といわれ
るシリア内戦である。米露主導によるアサド政権と反政府組織の停戦はほ
ぼ維持されているが、再開された和平協議でもアサド大統領の処遇という
根本問題の妥協の見通しは立っていない

▲ロシアとイランがアサド政権を、米国やサウジアラビア、トルコなどが
反政府勢力をそれぞれ支援し、地域の宗派対立や覇権争いによって長期化
した内戦である。過激派組織「イスラム国」(IS)も複雑な力学を利用
し、その間隙に巣くうかたちで勢力を拡大した

▲もたらされたのは、流血と圧制、難民の大量流出という21世紀最悪の人
道危機ばかりではない。難民受け入れをめぐって欧米諸国ではあからさま
な排外主義が台頭し、国際テロは強圧的な治安対策を招いた。社会的対立
と緊張という“内戦”は欧米にも持ち込まれた

▲5年間も惨状を放置してきた国際社会が自らの内に抱え込んだ対立と混沌
である。和平協議の進展なしには、国際秩序の安定を果てしなくのみ込む
ブラックホールとなりかねないシリア内戦だ>(以上)

「発端は少年たちの壁への落書きだったという」、それなら証拠を示せ
よ。ただの風評じゃないのか。毎日はアカだから平気で嘘をつく。とても
信用できない媒体だ。

「5年間も惨状を放置してきた国際社会が自らの内に抱え込んだ対立と混
沌」と言うが、「アサド×、反アサド○」と煽ってきたのはテメエら世界中
のアカメディアだろうが。その結果が今の大混乱だ。

国境なき医師団、国境なき記者団、こういうお邪魔虫が戦争を継続させ
る。善意、正義、人道を装った最悪の干渉。

シリアの国土は完全に破壊された。停戦しても元に戻りはしない。恥を知
れ、恥を! 「恥」という字は知りません、それがアカメディアの実態で
ある。購読を止めて潰すことだ。(2016/6/7)

2016年06月07日

◆負けるなマケイン、しかし

宮崎 正弘
 


<平成28年(2016)6月6日(月曜日)通算第4924号>   

 〜アリゾナのマケイン、負けるなマケイン、しかし。。。。。。。
   ヒスパニック人口が43万人、7%も増えて半分が民主党に登録〜

 アリゾナは嘗てゴールドウォーターを産み、過去四半世紀はジョン・マ
ケインが上院の座を確保してきた。アリゾナ州は「保守王国」と見られが
ちだが、顕著な変化がある。

 曠野、砂漠、サボテン、岩山。これがアリゾナ州のイメージだが、イン
ディアン原住民の保留地があり、日本の野球のキャンプ地があり、名門の
ゴルフ場もあり、意外に豊かなところである。

 政治的変化とは、ヒスパニックの人口が43万3000人に達し、アリ
ゾナ州全体の17%にあたる。カリフォルニアに次いで不法移民が多い所
でもある。

 しかも、もヒスパニック人口はあらたに7%増えたが、このうちの
70%が「投票に行く」と答え、また新たに有権者となったうちの、
45%が、民主党に登録していることが調査結果から伺える。

 ジョン・マケインはベトナム戦争の英雄、79歳。2008年には共和
党の正式候補としてオバマと闘い惜敗した。マケインはいまもイラク戦争
を正しかったと発言している。

 マケインは共和党内の実力者でもあり、影響力が強い。その彼をトラン
プは「彼は戦争の英雄ではない。かれは戦争捕虜である」と罵倒してか
ら、マケインの怒りは納まってはいない。
マケインは空軍パイロットだったが、ベトナム戦争中、撃墜され五年間、
捕虜生活を送った。いまもハノイの「戦争博物館」に行くと、マケインの
戦闘服が飾られ、大きなパネル写真とともに展示されている。

しかしマケインは6月4日のアリゾナ州の集会で、静かに言った。「私が
当選することが、トランプを支持することである」

対抗馬はアン・カークパトリック。彼女はインディアン保留地に産まれ、
少数民族保護、権利拡大など社会運動家として知られ、11月の上院選挙
で正面からマケインに闘いを挑む。

マケインが議席を失えば、アリゾナ州でもトランプの勝ち目が薄くなるだ
ろう。

2016年06月06日

◆「第三党」もお忘れなく

宮崎 正弘 


<平成28年(2016)6月5日(日曜日)通算第4923号 >  

 〜「第三党」もお忘れなく、「リバタリアン党」と「緑の党」と。
   もしサンダースが第三党へスライドした場合を想定すると〜

 二大政党政治という政治構造のアメリカにも、様々な不満を吸収し、独
自の政策を掲げる第三党が存在する。
なかでもメジャーな動きが「リバタリアン党」と「緑の党」である。後者
「緑の党」からは2000年に環境活動家のラルフ・ネイダーが出馬し、
3%を獲得した。このためアル・ゴア(当時副大統領)が落選した。
 
 1980年にはアンダーソンが7%を、92年にはロスペローが19%
も獲得したため、それぞれ現職大統領(カーター、ブッシュシニア)が落
選したほど、票のスィング現象は、意外な結末をもたらす。

今回の場合は民主党レースでいまもクリントンに猛追するサンダースが台
風の目となる。
彼の熱烈な支持者はこのまま引き下がる筈がないから、第三党の候補者に
担ぎ出す可能性もあるのだ。そうなれば、漁夫の利を選るのは誰か指摘す
るまでもない。

 リバタリアン党からはゲリー・ジョンソンが出馬予定。実際にジョンソ
ンは2012年も出馬し、およそ100万票を集めた。この「実績」に
ウィルアム・ウェルド(元マサチューセッツ知事)が「副大統領」候補と
して相乗りする構え。
 リバタリアンは共和党のはみだし政治家が多く、ことしはトランプに不
満をもつ共和党支持者を幅広く吸収できると踏んでいる。

 だが共和党はライヤン下院議長が渋々とはいえトランプ支持を表明し、
3月15日のスーパーチューズディまで闘った保守本流のマルコ・ルビオ
も「大事なことはヒラリーを大統領にさせないことだ。だからトランプ支
持」と態度を表明している。

 緑の党はジル・スタイン女史が弐回目の出馬を表明している。
しかしバーニー・サンダースがもし、民主党大会での結末に不満を持つな
らば「党候補として受け入れの用意がある」とした。

緑の党は全米36の州に支部を置いて日常活動も活発、左翼、リベラルの
活動家が寄り集まり、2012年には50万票をはじき出した。
 「接戦となれば、想定外の結果を運ぶファクター」が第三政党の動きで
ある。

◆父親を法令違反容疑で取り調べるべきだ!

浅野勝人(安保政策研究会理事長)

親から放置された7才の少年は、偶然、自衛隊の宿泊施設にたどりつき、幸いにも隊員が入り口の戸のカギをかけ忘れており、目の前に水道があったので、命拾いしました。普通の子どもなら、毎日、シャツ一枚で泣いてさまよい歩き、行き倒れになるところを、6日間、じっとして動きませんでした。必ず助けに来てくれると確信して体力を温存した少年の判断力に感謝の気持ちでいっぱいです。“ 賢い ”などということばでは表現できません。ありがとう!

よかった。よかった! と涙がこぼれましたが、時間の経過と共に両親に対する怒りがこみ上げてきました。

これは、父親を軽犯罪法ないしは何らかの法令違反容疑で取り調べるべきです。(私は法律家ではありませんので、どの法令に違反した疑いがあるか、承知しません)
「行き過ぎたしつけを反省している」のひと言で打ち止めにするには、事は重大に過ぎます。母親も共同正犯です。

少年を車から降ろして移動した。泣きながら追いかけてきた少年をいったんは車に乗せた。そして、改めて、車から無理やり降ろして、熊が出没する懸念のある森に放置した。
これでは確信犯といわれても反論できないでしょう。

殺人未遂、「未必の故意」(心の中では放置したら死ぬかもしれないと思ったのに放置した)とまでは言いませんが、警察は父親を何らかの法令違反容疑、母親を共同正犯でしっかり事情聴取すべきだと考えます。
もし、犯意がないので警察の取り調べの対象にはならないというのなら、教育委員会が事情を聴取して、全国の親に納得のいく警鐘を示すべきです。

いじめによる少年、少女の自殺が発生するたびに、事前、事後の教育委員会の対応は、率直にいって、なんの存在意義も感じられないのが実態です。常々、この問題意識を深堀しなかった自らの国会議員時代の責任を含めて慙愧の念に耐えません。
(2016/6月4日、元内閣官房副長官)

2016年06月05日

◆憲法は人間生活の“目的”ではない

加藤 英明



 国民のなかで、憲法改正問題について、朝日新聞を参考にしている者が
多いと、思う。

 日本国憲法は、1946(昭和21)年11月3日に公布された。

 この日、皇居前広場で新憲法公布の祝賀都民大会が開かれた。昭和天皇
と皇后が、馬車で二重橋を渡られ、群衆の歓呼に応えられた。

 翌日の朝日新聞の社説は、こう述べている。

 「憲法は、国家の基本法であるから、しばしば改正することは、もとよ
り望ましいことではないが、人民の福祉のために存在する法律である以
上、恒(つね)に生命のあるものとしておかねばならない」

 「慎重は要するが、憲法改正については、国民として不断の注意を怠ら
ないよう心掛けるべきである」

 1952(昭和27)年の憲法記念日に、日本はすでに独立を回復して
いた。

 この日の朝日新聞の社説は、「いま憲法を改正すべきか否かについて、
各人各説の論議が行われている。一つの国家が一つの憲法をもって、これ
を永遠に貫くことは出来ないであろう。

 いかにも情勢の変化には対応しなければならぬ。しかし、果たしてその
変化が、憲法を改めなければならないほどのものか、改めるに価するもの
かを、いまだに見きわめるに至っていない。改めざるを得ないことになる
にしても、憲法を守る努力がなされて、そのうえで改めるのと、ずるずる
ふんぎりもなく改めるのとでは、改正の意義を生かす上に格段の差があ
る」と、主張している。

 翌年の朝日新聞の論調も、同じものだ。

 「われわれはあくまでもこの民主憲法を擁護してゆかねばならないが、
それは各条項の一字一句を、そのまま永久に踏襲していかねばならないと
いうことではない。しかし、改正意見を軽々に提出する前に、もう一度、
新憲法をよく読み返す必要があるのではあるまいか。(中略)改正すべき
点があれば、改正点を考えてみるのがよかろう」

 朝日新聞は翌年の憲法記念日に社説で、「憲法の各条文にわたって子細
に検討を加えれば、その個々の内容において、手を加えるべき余地の存す
るものがあることは、あながち否定できないのである。

 憲法改正論が結局、全面的な改正論となり、それはとりもなおさず新憲
法の制定を目指すことになるのも、その当然な道程であろう。これを改正
するも、それを擁護するも、一人一人の国民の決意如何にかかわることな
のである」と、説いている。

 その後、朝日新聞の論調が、しだいに護憲へ傾いてゆき、ついには今日
の護憲主義を取るようになった。

 憲法記念日ごとの社説を読んでゆくと、今日の護憲主義が、先の戦争の
惨禍に対する反動から生まれたものはなく、日本国民がアメリカの軍事保
護にしだいに慣れていって、アメリカの保護を天与のものだと錯覚するう
ちに、支配的になったことを、教えてくれる。

 人間生活では、あらゆるものが相対的なものであって、流動している。
そこで、人が状況に合わせてゆかねばならないはずだ。

 いうまでもなく、憲法も生活の道具の一つである。憲法は人間生活の手
段であって、憲法のほうが目的になってはならない。

 現行憲法を墨守するのは、ガリレオが反抗した中世ヨーロッパの不合理
な、不動の宇宙観によって、縛られているのに均しい。