2016年04月25日

◆ロシア国内にテロ出撃拠点を構築か

宮崎 正弘 



<平成28年(2016)4月24日(日曜日)通算第4890号 >

 〜カフカスのIS、ロシア国内にテロ出撃拠点を構築か
   2006年以後にイラクに秘密のセクトが誕生したように〜

以前にも報じたが、北カフカスから徴兵適齢期の若者が数千人という単位あ
で蒸発している。

北カフカスの諸地域にはモスクワの統治に従わないチェチェン、イングーシュ、タゲスタンなどが含まれ、彼らはソ連時代から凶暴なマフィアとして地下経済に従事し、ロシアにとって最も脆弱な下腹部を構成している。

ロシア情報部の調査では、ロシアとカザフスタンの国境付近にISのアジトが発見されているうえ、ウクライナでもテロ出撃直前の過激派が逮捕されるという事件が続いて起きている。

FSBはすでにロシアの大都会、ボルゴグラードへのテロ出撃拠点が北カフカスのどこかの村に構築されたと判断している。

それはパラソブカ村近辺として特定を急いでいる(STRATFOR、4月14日)。同村は人口僅か1万5000人の寒村。

またエカテリンブルグヘのテロ攻撃を仕掛けようとしていたテロリスト容疑者をFSBは拘束しているが、これらの動きからISが近いうちにロシア国内で自爆テロを仕掛ける準備をしているものと事前の警告を発するに到った。

ウクライナで拘束されたISのメンバーは25人、このうち19人がロシア国籍で、いずれもシリアの軍事拠点からトルコを経由したウクライナに入国していた。

     


◆私の「身辺雑記」(336)

平井 修一



■4月21日(木)、朝5:30は室温19度、ちと寒い、曇、ハーフ散歩。

熊本地震で避難者の「エコノミークラス症候群」が問題になっている。狭 いところで同じ姿勢を長時間続けると血の流れが悪くなり、血栓によって 死亡することもある。正式には「静脈血栓塞栓症」というそうだ(舌を噛 みそうな名称)。

<2002年に日本人サッカー選手の高原直泰が旅客機での移動に際してエコ ノミークラスより格段に広いビジネスクラスを利用して発病したこともあ り、エコノミークラス以外なら安全ということではない。

このため「旅行者血栓症」とも言われるが、日本旅行医学会はバスなどで の発生はまれだとして「ロングフライト血栓症」に改称することを提唱し ている。

車中泊でも発生し、2004年の新潟県中越地震では、自動車の中で避難生活 を送る人たちの中にエコノミークラス症候群の疑いで死亡するケースが相 次いだ。2016年の熊本地震でも車中泊で静脈血栓塞栓症が原因とみられる 死者が出た。

高齢者に発症しやすい>(ウィキ)

小生は航空機を利用する際は、迷惑にならない程度に機内で適度に運動す る。通路を歩くとか、後ろのトイレの方で屈伸運動をするくらいしかでき ないが、避難者も手足が動くのなら運動や散歩をするとか、自発的に避難 先で働くとかすれば血栓症にはならないと思うが。

まるでお客様のようにゴロゴロしているだけというのでは精神衛生上も良 くないだろう。世界日報4/20「災害関連死、熊本地震被災者の負担軽減を 急げ」から。

<熊本地震で自宅前で車中泊をしていた熊本市内の51歳の女性が、エコノ ミークラス症候群で亡くなった。災害関連死の拡大を防がなければならない。

*車中泊の女性が死亡

女性は熊本市の自宅前駐車場に止めた車で宿泊していたが、エコノミー症 候群とみられる「肺動脈血栓塞栓症」で意識不明の心肺停止状態となり、 その後搬送された病院で死亡が確認された。

エコノミー症候群は、長時間同じ姿勢でいることでできる血栓が、肺の血 管を詰まらせて引き起こされる。車の中だけでなく、1人当たりのスペー スが狭い避難所でもリスクが高まる。

死亡した女性のほか、2人がエコノミー症候群で一時心肺停止状態となっ た。予防には運動や水分摂取が欠かせない。被災地では県の依頼を受け、 多くの保健師チームや医療チームが活動している。被災者に予防法を周知 徹底することが求められよう。県内では断水が続いており、十分な水の補 給も急がなければならない>

家を失ってがっくりするのは分かるが、せっかく生き延びたのだから、こ こは「健康一番」と頭を切り替えて、まずは散歩や他の避難者の介助など で体を動かしてほしいものだ。

「もういいや、死にたい」という気持ちは痛いほど分かるが、「他者のた めに役立つ限りは生きよう」「大義に殉じよう」とチャレンジしてはどう か。人間万事塞翁が馬。死んで花実が咲くものか。ヂイチャン、バアチャ ン、ファイト一発! 日本と世界に日本人の根性を見せてやってくれ!

■4月22日(金)、朝5:00は室温18.5度、雨上がりの快晴、ハーフ散歩。 帰路に寺へ寄って、倒れやすくなった花挿しを修理。御住職が本堂を開け 放して掃除機をかけていたので挨拶したが、寺経営も大変だ。奥様は体調 不良とは耳にしているが、入院しているのかもしれない。

散歩がてらに建築現場を観察することがあるが、長男坊がお世話になった 保育園が今、2階建てに新築中だ。小生が鳶職をしていたのは1973年だか ら40年以上も前だが、当時の建築現場と今ではずいぶん違う。

今の現場は、まず周囲が鉄板で囲まれているものの、ところどころが「見 える化」しており、現場が非常にきれいだ。ゴミはない。

当時は鳶、土工、型枠大工、鉄筋工、はつり屋などで頭を使うのは親方だ け、下は親方の指示に従って汗をかけば良かった。それが今は鉄筋工の職 人の多くが図面を見ながら仕事をしている。単純肉体労働だったのが頭脳 労働も大いに必要とされてきたのだ。

これは大工さん、ペンキ屋さん、内装屋さん、水道屋さん、電気屋さんの 仕事ぶりを見ても、以前と今では全く違う。最新の機械を使いこなして実 にてきぱきと仕事を進めている。スピード=生産性が相当向上した。

鳶職の多湖弘明氏は仕事と学習を通じて鳶界を代表するオピニオンリー ダーになった。素晴らしいことだ。多くの若者が建築業界を目指してほし い。建築物は壮大なオブジェである。

あらゆる仕事で「単純肉体労働」は消えつつあるのではないか。それはロ ボットなどに置き換わるのだろうが、それによって知見とか微妙な技が人 間にはますます求められるだろう。

コンビニを経営する大姉によると、発注を仕切る店長の能力によって最終 利益は「1人の人件費分の差が出る」という。月間で30〜40万円、年間で 400万円ほどの違いになるのだろう。

優秀な店長の場合、発注する際に、天候とか曜日、母の日などのイベント とか、もしかしたらテレビ番組なども考慮するのかもしれない。花見客や 運動会、祭の動向は当然考慮するだろう。「地震被害が盛んに報じられて いるからケーキの需要は減るだろう」と思うかもしれない。

この辺の微妙な塩梅はAIでもなかなかカバーできないだろう。まあ一種の 「匠の技」が求められる。筋肉を動かして汗をかけばそれなりの快適な生 活ができた“デトロイト時代”“モダンタイムス”の時代は終わったのだろう。

<♪サラリーマンは気楽な稼業と きたもんだ

二日酔いでも寝ぼけていても タイムレコーダー ガチャンと押せば ど うにか格好がつくものさ

チョッコラチョイとパアにはなりゃしねェ アッソレ>(1962年)

パアとは解雇のことか。「時間を提供すれば対価がもらえる時代は終わっ た」(安達裕哉氏)、「汗をかけば対価がもらえる」時代も終わりつつあ るのだ。己をイノベーションできなければ落伍するのである。過酷な時 代、ではあるが、チャンスでもあるだろう。

昨日は関電工のクレーン車(積載型高所作業車)3台が来て、小生の目の 前で大規模な架空配電線工事が行われた。フェイルセーフ(fail safe) を基本に5人が実にテキパキと動き、まったく無駄がない。クレーンの操 作も実にスムース。感動的だった。

彼らは電気工事士、電気主任技術者、施工管理技士、技術士補、技術士な どの資格を持った人たちだ。基本的に理系の大卒。下請けも同様だろう。 屋外の現場は汗もかくが頭脳と技術を持った人材が活躍する時代なのだ。

関電工の社是にはこうあった。

「わが社は、人材開発に努め、絶えざる自己革新によって、未来指向型の 企業を目指します」

イノベーション、テクノロジー、チャレンジが未来を拓く。ITC Japan、 日はまた昇る、世界に山桜の桃源郷をもたらす、飢え、苦しみ、悲しみ、 憎悪を一掃する、赤子よ奮励努力せよ、チョッコラチョイとはいかないけ れど、アッソレ!ソレ、ソレ、ソレ!天命だ。

厭離穢土欣求浄土、同志諸君、この世に天国を! 名こそ惜しめ、靖国で 会おう! ヂヂイにも任務を賜らんことを。 

■4月23日(土)、朝6:30は室温20.5度、曇、ハーフ散歩。

22日夕、神戸市北区の新名神高速道路の工事現場で、鋼鉄製の橋桁(長さ 124メートル、1350トン)が約20メートル下の国道に落下し、作業員2人が 死亡、8人が重軽傷を負ったという。まったく残念だ。

この施工会社は1997年にも同種事故を起こしている。フェイルセーフ機能 が働いていないのか、工法が問題なのか。徹底的に原因を究明すべきだ。 ITCは大事だが、安全第一だ。

三菱自動車はまたも下手を打ったし、日はまた沈みそうだ・・・

夕べは孫・子来襲、7人で初物の竹の子と豚ブロック煮などを楽しんだ が、いつもは九州産の竹の子が初物になるのに福井産だった。熊本地震で 流通経路が回復していないのだろう。まったく地震は悩ましい。

人災と違って天災の地震や火山、津波とは共生するしかない。桜島から煙 が消えたら絵にならないし、温泉がなければ旅行の楽しみが激減する。大 涌谷の温泉玉子が懐かしい。

“朝日に匂う山桜花”、しかし桃源郷は時に大きく動揺する。泣いて泣いて 泣き濡れて、やがて、仕方がない、泣いても始まらない、前を向いて歩い ていこう・・・日本人の諦観、死生観は大災害の中で培われたのかもしれ ない。角が取れて丸くなっていく。ますます桃源郷になる。好きです、 ニッポン! 沈まないで。

支那在のジャーナリスト・姫田小夏氏の論考は相変わらず冴えている。 「“日本は理想郷”ネオ親日派は中国を変えるか」(ダイヤモンドオンライ ン4/22)から。

<上海の徐匯区にある日本風居酒屋を訪れた。大漁旗が掲げられた店内に は、短冊に書かれたメニューが壁一面に広がり、70年代のフォークソング が流れる。東京の下町の居酒屋をそのまま上海に持ってきたかのような空 間だ。

この店の経営者は上海人で、お客さんも圧倒的に中国人が多い。かつて、 上海の居酒屋といえば日本人駐在員のたまり場だったが、今では中国人プ ロデュースのこだわりの店で、地元の中国人が徳利を傾け居酒屋文化を楽 しんでいる。

地下鉄2号線静安寺駅の百貨店では、特設コーナーを設けて“日本発のアイ ディア商品”が売られていた。かつて、こうした商品は上海在住の日本人 が好んで消費していたが、今では地元の主婦らが手に取るようになった。

日本語学習も新たな世代を中心に熱を帯びる。筆者も「日本語、教えて」 と言われることがにわかに増えた。

こんなこともあった。街中を歩いていると、たまたま中国人の女性営業社 員のビラ配りに出くわした。そのうちのひとりが筆者を日本人だと見抜い た瞬間、こう奇声をあげたのである。

「わーっ、日本人なんですね〜、私、日本語勉強中なんですぅ」

隣の女性社員が赤面しながらすかさず解説を加えた。

「この子は習いたての日本語をしゃべりたくてしょうがないんです。仕事 中もわけのわからない日本語をひとりでつぶやいているんですから」

上海にはかつてから日本ファンも少なくなかったが、たとえ日本に関心が あっても口にするのは憚られたものだった。最近は世代交代もあり、だい ぶ自由な空気になったようだ。「日本が好き」「日本はいい」と、堂々と 人前で言えるような雰囲気が醸成されつつある。

安徽省出身の李娜さん(仮名)は、昨年、初めて訪日旅行を計画した。だ が、両親にはなかなか切り出せずにいた。勇気を出して父親に電話したの が出発の前日。日本行きを切り出すと父親は案の定、「日本に行くなど もってのほか。すぐに取り消せ!」と電話口で怒り出した。

最後は母親が仲裁に入り、その場をとりなした。翌日、彼女はなんとか上 海発大阪行きの便に予定通り乗り込むことができた。「父親も自分の考え が古いことに気づいたようだ」と李さんはいう。

訪日旅行は個人で行くのが上海スタイルだ。その個人旅行がブームになっ ている様子を、会社員の顧佳さん(仮名)は次のように語ってくれた。

「私のwechat(LINEのような中国のスマホアプリ)には100人ほどが登録 されていますが、『モーメント』という機能を利用して、いつも誰かが日 本で撮った画像を発信しているんです」

少なくとも顧さんの周りの友人は、年間通して日本を訪れているのだ。 「今××にいる」「今××を食べている」など、日本を体験する様子はスマー トフォンを通してたちどころに広まる。

*「民主」に目覚めた新世代にとって日本は「理想郷」

一方で、日本に駐在する上海人の沈蓉さん(仮名)は、こうした訪日旅行 者たちのコメントを見て驚く。

「10人のうち9人が、日本をベタ褒めしているんです。警察官も駅員もみ んなやさしい、区役所の公務員ですら親切。日本は国民を大事にする国だ と。これはむしろ、中国社会に対する怒りの裏返しであり、中国政府への あてつけだとも言えるでしょう」

なぜ中国人はこんなことに感心するのか。

中国では「公僕」という概念は薄く、一般市民にとって公務員とはまさに 腐敗・堕落の象徴だからだ。公安(日本の警察官に相当)に至っては、良 心に従い公平中正に職務を遂行するどころか、因縁をつけて金をせびる醜 悪な存在というイメージが強い。

中国には毛沢東時代の「人民のために尽くす」というスローガンがある が、現代の社会において形骸化したこの言葉は一種のジョークとして使わ れるに過ぎない。

「こうした現実の中で生きる中国人にとって、日本は理想郷のように映る 一面があります」と沈さんは話す。もちろん、日本も一皮めくれば矛盾だ らけで課題山積みではあるが(平井:激しく同意!)、「市民目線での制 度設計や行政サービス」については、注目に値するのだという。

他方、衣食足りて「民主」の重要性に気づいた国民は、もはや黙ってはい られない。しかし、表立って政府を批判できないのが中国である。そこで 日本を徹底的に褒めちぎろうというわけだ。中国政府に向け皮肉たっぷり の民意を伝える――、これが今、中国の国民のささやかなるレジスタンスな のである。

*日本に学んだ清の留学生が革命を起こした

中国人が日本を批判することはあっても褒めることは少ない、というのが 筆者のこれまでの実感である。「日本を褒める」というのはこれまでにも あるにはあったが、「やっぱり中国の方が優れている」と結論付けるのが お決まりのパターンだった。

訪日観光においても「日本の観光地はスケールが小さい」「××文化は中国 が起源」など、すぐに中国の優位性を主張するのが中国人観光客の癖でも あった。

中国は伝統文化における「絶対の自信」を持っている。その源流には印刷 術や羅針盤、火薬の発明がある。

さかのぼれば、明治時代、日本と中国は近代化において好対照を成した。 明治維新において日本が必死に近代西洋文化の吸収に努めたのに対し、当 時の清国は自国の文化を過信し、西洋文化には無関心だった。

実藤恵秀は著書「中国人日本留学史」の中で、中国の近代化の遅れの思想 的原因はここにあると指摘する。西洋のもので優れたものがあれば(たと えば武器など)「起源は中国にある」とする「中国起源説」に置き換える ことも行われた。

ちなみに、中国を起源に求める発想はいまだにある。「真摯に相手を認 め、そこから学ぶ」というのは得意でないようだ。

その相手が日本となれば、抵抗は増す。歴史的経緯があるためだというこ とは言うまでもない。また、近年は日中の経済格差が縮まりバブル経済の 高まりとともに「小日本(シャオリーベン)」と見下す態度が強まった。 日本の製造技術が伝わり、アニメ文化が浸透しても、「日本の社会」に関 心を寄せる市民はまだまだ少数に限られていた。

ところがここ数年、訪日旅行が復活し、一種のブームにもなった。昨年、 中国からは500万人近い観光客が日本を訪れた。特に上海市民を中心に世 代交代とマインドの切り替えが進み、虚心坦懐に「今の日本」を受け入れ るようになった。そして日本を「いい」と言えるようになった。これは大 きな変化である。

今からちょうど100年以上前には清国からの留学生(魯迅も含む)が日本 に大挙して押し寄せた。彼らの中には祖国の革命に自らを賭した者もいる。

そして時代は変わり、今は中国の民衆が訪れるようになった。その眼に映 し出されたのは「民ありき」の日本社会である。果たして彼らは中国を変 える原動力になれるだろうか>(以上)

記事の後に「世論調査」があり、読者は投票できるのだが、「中国からの 訪日旅行客の増加は、日中関係をよくする効果があると思う?」の設問に 「よくすると思う」は77.7%だった。小生もそう思う。

肩ひじ張って角を突き合わすような付き合い方は桃源郷には馴染まないか ら・・・支那は少しずつ角が取れていくのだろうか。

まあ、7〜10ほどの民主国からなら緩やかな連邦制になってくれればいい のだが・・・習近平の排除、多党制、選挙導入がホップステップジャンプ だろうが、国連が教導すればスムーズにいくかもしれない(支那人は白人 コンプレクスがあるので、アングロサクソンで教導チームを作るとよい)。

中華思想や賄賂文化というDNAが障碍になりそうだが、桃源郷や理想郷の 方がはるかに快適だ。ミエ、メンツ、カネを選ぶべきか、それとも快適を 選ぶべきか・・・いいこともダメなことも日本のナマをどんどん見物し参 考にしてくれ。(2016/4/23)

2016年04月24日

◆日本の憲法成立の実情

加瀬 英明



これは独立なき供与である

敗戦のすぐ翌年に、マッカーサー総司令部の25人の部員が、日本国憲法案を僅か7日間でつくった。

なかの1人のユダヤ人青年が、「法律の専門家を加えてほしい」と求めたところ、その場で外された。

部員は全員がズブのシロウトで、憲法はおろか、法律の専門家が1人もいなかった。

そのうえで、ホイットニー少将が日本国憲法案を東京白金(しろかね)の外相公邸で、吉田茂外相に手交して、「日本政府がこの原案を呑まなければ、天皇の一身の安全を、保障することができない」といって、威嚇した。

 ホイットニーの回想録

ホイットニーは回想録のなかで、「吉田は目を通すと、顔色がたちまち黒い雲によって包まれたように変わった」と、記している。

日本の憲法であるはずなのに、大急ぎで原案を日本語に慌てて訳したために、何よりも恥ずかしいことに、日本語が誤っている。

日本国憲法の前文を、読んでいただきたい。

「われらとわれらの子孫」は何を指すのか

「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、この憲法を確定する」と、始まっている。

翻訳調だ。何と長たらしく、読みづらいものか。

このなかの「われらとわれら」は、いったい、誰を指しているのだろうか?

仮に「太郎と花子は自転車に乗って、われわれのために菓子を買いに行った」という文章があったとしよう。「われわれ」が太郎と花子を指していないことは、明らかである。

日本国憲法の前文にある「われら」が、日本国民であるはずがない。ところが、前文を最後まで読んでも、「われらとわれらの子孫」が、いったい誰なのか、説明がない。

まるで、誰かがどこか陰に隠れているようで、不気味だ。

 平和を愛する諸国民の実情

「われら」が誰なのか、さっぱり分からないから、日本語として意味をなしていない。

さらに、前文に「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」という、文言がある。

この「われら」も、日本国民でありえない。

憲法の制定の経緯からいって、「われら」というのは、連合国の国民のことなのだろうか。「アメリカ国民とその子孫のために」と読むと、よく理解することができる。

かりに、中学校の公民の授業中に、生徒が手を挙げて、「センセー! この前文のなかに、『日本国民はわれらとわれらの子孫のために』と書いてありますが、この『われら』とは、いったい誰のことなのでしようか?」と質問したら、どうなるか。答えにつまって、立ち往生するにちがいない。

 主語をきちんと定めると明快

日本国憲法の原文は、英語だ。原文で読むと、きわめて明快だ。「We,the Japanese people‥‥」といって、始まっている。

「われら日本国民は‥‥われらとわれらの子孫のために」と訳すればよかったが、それではあまりにも翻訳臭が強くなってしまうので、きっと出だしの「われら」を、省いてしまったのだろう。だが、「日本国民」の上に「われら」を入れなければ、英文和訳の答案だったら、落第である。

せめて、憲法は正しい日本語で、書いてもらいたい。憲法の前文が判じものであるのは、日本の尊厳にかかわることだ。

この他にも、現憲法には衆参両院の選挙とも、「総選挙」と定めているのをはじめ、誤まりが多い。

このような憲法を、まるで御神体のように崇めているのは、異常なことだ。

憲法がいい加減だから、戦後の日本は何ごとについても、真剣味を欠いた国となってしまったのだろう。

 独立国とは何か

もし、日本が国家であるならば、自分の手で作った憲法を、持たなければならない。

占領下の日本は、自国の国旗を掲げることすら、許されなかった。

日本だけに「自主憲法」という言葉がある。このような言葉は、世界に他に存在しない。

敗戦の翌年3月に、閣議が憲法改正政府草案を承認したときの模様が、幣原内閣の厚生大臣で、のちに首相となった芦田均氏の日記に、描かれている。

「閣議終了の直前、幣原首相は特に発言を求め、次のようにいわれた。『かような憲法草案を受諾することは、極めて重大な責任である。おそらく、子々孫々に至るまでの責任であろうと思う。この案を発表すれば、一部の者は喝采するであろうが、また一部の者は沈黙を守るであろう。

しかし、深く心中、われらの態度に対して憤激を抱くに違いない』閣僚の中には、涙をふいたものが多かった。」

 現憲法は涙のなかに、成立した。

アメリカの意図は明白
 アメリカは日本を従属させるために、憲法によって日本を完全に非武装化した。ある国を属領とする時には、まず国防権を奪う。

「日本国憲法」は制定されてから、もう70年にわたって、日本に居座っている。

人間生活では、あらゆるものが相対的なものであって、流動している。したがって、人が状況に合わせてゆかねばならない。憲法も生活の道具の1つでしかない。

日本人は素早く動くことが、苦手なのだ。

私は日本が“座る文化”であるのに対して、ユダヤ・キリスト・イスラム社会が“動く文化”だということが、その裏にあると思う。

ユダヤ教からキリスト教が生まれ、ユダヤ・キリスト教の母胎から、さらにイスラム教が生まれた。

日本には、「神が鎮まっている」という言葉がある。日本の神は静的なのだ。

 神の「鎮座」の意味

神が「鎮まる」という表現は、日本だけのものだ。日本では神は「鎮座」しているが、ユダヤ・キリスト・イスラムの神は、能動的な神だ。

西洋の神は、ギリシア語で「空気」「息」を意味する、「プノイマ」だといわれる。一ヶ所に留まることがなく、風のようにつねに動いている。

「ダイナミック」の語源は、ギリシャ神話の神の一つである、「デュナミス」に発している。

日本には「座」という、言葉がある。「社長の座」から、「妻の座」まである。みな、それぞれ自分の「座」を持っていて、その座に対して敬意が払われる。社長も、妻も、その座から動くことなく、そこに鎮まっているという、考えかたがある。

日本ではトップに立つ者は、動かなくてもよいという考えが、強かった。頂点に“立つ者”というより、“座る者”といったほうがよかろう。

社長の座とか、妻の座とか言われるが、座に据(す)えられた人よりも、座のほうに値打ちがある。

私の仕事場に、ときどき約束なしに、「ちょっと、そこまで参りましたので、ご挨拶にお寄りしました」といって、現われる人がいる。突然こられて、困ることもある。

確めないで訪問するのは、相手がかならずその座にいることを、前提としているにちがいない。日本は「座る文化」なのだ。名刺か、菓子箱を置いてゆくが、座に対する供え物なのだろう。

 日本国憲法の公布がもたらすもの

日本国憲法が公布されてから、世界の大部分の国が憲法を何回も改めている。

日本人は動かない静的なものに対して、憧れを抱いている。

この意味では、日本国憲法は天皇制に似るようにすらなっている。いつの間にか、現憲法は天皇制に近い力を持つようになってしまった。



            

◆ロシア、北カフカスの兵士募集に異変

宮崎 正弘 



<平成28年(2016)4月23日(土曜日)通算第488号 >

 〜ロシア、北カフカスの兵士募集に異変
  徴兵名簿にある若者の数千名が「蒸発」していた!〜

IS(イスラム国)の戦闘部隊の中枢は凶暴性、残虐性で世界に悪名高きチェチェン人である。

ロシアはチェチェンの反乱に懲りて、ようやく武装組織を鎮圧したが、戦闘集団の多くのメンバーがシリア、イラクへ移動していた。

このためロシアは過去20年間、チェチェン、イングーシュ、タゲスタ ンなど少数民族地域からの徴兵を中断してきた。

この20年の間に新しく育った若者で、徴兵適齢期に達したものは8万 6千人にも上ることが判明し、失業対策の一環としても、そろそろこれらに地域からの徴兵を再開する方針を固めていた。一部の地域では実際の徴兵を開始した。

ところが徴兵再開の動きを察知した若者は蒸発するとか、反政府武装グループに身を投じるなど、反対の動きも活発化し、ロシアで新しい頭痛の種となった。

第一にチェチェン、イングーシュ、タゲスタン出身の兵士に対してロシア連邦軍のなかに明白な出身地差別があった。

第二にロシア人の若者が兵役を嫌い、また両親が子供らを戦場におくることを極度に嫌がる社会風潮ができあがったため軍の中の秩序に新たな変化が起きていた。

第三にチェチェンから徴兵に応じた若者が僅か500人、ダゲスタンで は、徴兵適齢の若者のうち、1800人しか居住しておらず、2000人が「蒸発」していた事実などから、ロシア軍のなかで依然として少数民族 への差別が顕在化していることを物語る。

いまのロシア国民の意識は、かつて「大祖国戦争」のためには兵役に馳せ参じつといった、ソ連時代のメンタリティとは、まったく異なってきたこともわかる。

      

◆中露が進める自滅的「限定戦争」

平井 修一



防衛研究所理論研究部社会経済研究室・川村幸城氏の論考「限定戦争とエスカレーション」(NIDS NEWS 2016年4月号)から。エスカレーションとは戦争拡大とか激化だろう。

<1 はじめに
冷戦初期に米国で発展した「限定戦争」(limited war)論は、東西冷戦構造のもとで超大国同士の全面核戦争を回避するため、地域紛争をいかに管理するかという観点から武力行使の目的と手段を制限し、紛争のエスカレーションを制御することに主眼が置かれた。

その後、米ソ間で核の均衡が成立し、核の使用が現実的オプションとなり得ない時代になると、第三世界への軍事介入を対象に、通常戦力をいかに効果的に運用するかという観点から、紛争一般に内在するエスカレーションを含めた議論が主流となる。

このように大国間の直接対決を回避するという本源的な概念から、大国と中小国(非核保有国)との非対称紛争に焦点を移してきた限定戦争論が、近年の国際的危機(ウクライナ危機や南シナ海の動向)を背景に、再び核保有の地域大国を対象とした危機管理もしくは武力行使の形態として注目されるようになっている。

本稿では限定戦争とエスカレーションとの関係に注目し、エスカレーションの制御もしくは発生してしまった後の対応の成否が限定戦争の結果(パフォーマンス)を大きく左右する要因ではないかという筆者の問題意識に沿って、主に米国の事例を取り上げながら検討してみたい。

2 限定戦争とは

限定戦争の先駆的研究者であるロバート・E・オズグッドは、限定戦争の本質を「目的と手段の制限性にある」とし、「対立する者同士が相互破壊に至らず交渉による決着を図るため、相互に抑制された範囲内で段階的な軍事的反応を媒介としながら駆け引きする紛争」と定義した。

朝鮮戦争において中国東北部への原子爆弾の使用を訴え、大統領に解任されたダグラス・マッカーサー将軍に象徴されるように、戦争はいったん開始されるとそれ自体が「絶対的」形態に向かってエスカレートする固有の力学に支配される。

(平井:マックは原爆使用も含めた中国東北部空爆(さらに中国沿岸を封鎖し、艦砲射撃と空爆で戦争遂行に必要な工業力の破壊)を主張したが、そうしていたら北は駆逐され、中共もずいぶん違った国になっていたかもしれない)

そうした「エスカレーションの潜在性」が大規模戦争(major war)や小規模戦争(small war)とは区分される限定戦争の最大の特徴である。

武力紛争のエスカレーションは冷戦構造に固有の現象とは限らない。リチャード・スモークは、19世紀のクリミア戦争、普墺戦争、普仏戦争、20世紀のスペイン内戦など大国が関与した事例を観察し、

「一般的にエスカレーションは、限定戦争一般に固有の現象である。ただ、限定戦争が静態的な用語であるのに対し、エスカレーションは動態的な用語である」と指摘した。

こうした視点からオズグッドやスモークをはじめ近年までの諸研究を総括すると、エスカレーションの発現形態は、

1)「垂直的(vertical)」(戦闘の強度)、
2)「水平的(horizontal)」(第三者介入による交戦者数や地理的範囲
の拡大)、
3)「長期化(durational)」(紛争期間)の3つに区分することができる。

3 エスカレーションと限定戦争のパフォーマンス(略)

4 限定戦争の復活?

欧米の戦略理論家の間では、最近のウクライナ危機を契機にロシアの軍事行動やその背景にある戦略思想を限定戦争の視点から捉えなおそうとする議論が高まっている。

最小限の兵力により短期間でウクライナ東部を勢力下に収めたロシアの行動は、首都キエフなど他地域への侵攻の恐れを抱かせることなく、限定的な目的と統制のとれた戦略ドクトリン(ゲラシモフ・ドクトリンともハイブリッド戦とも呼ばれる)の実践例としてその有効性を証明してみせた。

そうした行動の背景には、中・東欧戦域での軍事バランスは限定核・通常戦力ともにロシアに有利な状況にあり、プーチン大統領はNATOの反応を十分予測し、軍事分野ではロシアが「エスカレーション優位」(平井:痛い目に遭いたいならもっとやるぞという恫喝、脅迫、実行力)を有するとの判断があったからだとされる。

ヤクブ・グリギエルは、限定的な一部の地域に対するスピーディかつ抑制の効いた「突きと引き」(jab and pause)の戦略に対抗するには、米国が提供する報復と拡大抑止力に依存した態勢では不十分であり、攻撃側のリスク認識を高め、実際の戦闘では攻撃開始初期に一定のコストを強要できる前方阻止戦略(preclusive strategy)が求められると主張している。

さもなければ、現状変更の固定化(既成事実化)を許すばかりか、攻撃側は「エスカレーション優位」に立てる一方で、NATO側は大規模な軍事衝突の引き金となるリスクの高い決断を強いられる立場に置かれる。

アジアに目を向けると、エアシーバトル構想では中国の接近阻止・領域拒否(A2/AD)能力を無力化するために、中国本土に配備されているミサイル発射機、レーダー、指揮統制センターを早期に攻撃することが想定されているが、そこで懸念されるのは、中国側には米軍の攻撃によって無力化される前に先制攻撃を行う誘因が強まり、危機を急激にエスカレートさせかねないという点である。

このように、核武装する地域大国を対象としたとき、にわかに深刻となるのが核の応酬のリスクをはらむ「垂直的」エスカレーションへの懸念である。

他方、ウクライナ危機や南シナ海で実践されているのは、伝統的な国家間戦争の発生を回避しながら、現状変更を意図する勢力が既成事実を積み上げることで目的を果たそうとする、いわゆる「サラミ戦略」である。

ローレンス・フリードマンは、明白な武力侵略が起こりにくい時代にあって、現状変更を意図する地域大国による新しいタイプの限定戦争を「大規模戦争を引き起こすことなく核心的利益を確保する試み」と表現している。

それは戦時と平時との峻別が困難なグレーゾーンの領域において、通常戦と非通常戦タイプを組み合わせたハイブリッドな手段が、対外政策の成否を左右するとの時代認識を反映した戦略思想でもある。

冷戦期においては核戦争へのエスカレーションを回避するため「武力行使の目的と手段を限定せざるを得ない」という戦略的要請から限定戦争の戦略が導入されたのに対し、我々は今、「武力行使の目的と手段を限定する

ことによって」政治目的の達成が容易となる時代を目の当たりにしている。

5 おわりに

近年のロシアや中国による限定戦争の復活とも呼べる新たな展開への対応を考えてみたとき、一つだけ言えることは、目的と手段を抑制することに戦略的優位を見出している国家に対しては、単なる旧来の「垂直的」なエスカレーション管理に回帰するだけでは十分ではないということである。

米国のような外部勢力として介入するケースとは異なり、地域大国側が隣接する戦域において局地的な軍事バランス上の優位を獲得した場合、紛争の強度・地理的範囲・時間的タイミングを決定する主導権を確保しやすい反面、外部勢力にとっては全面戦争のリスクを引き起こしかねない難しい選択を迫られるからである。

「米国にとって限定戦争は失敗の代名詞」と評されるほど、限定戦争はその制限性とエスカレーションの多元性ゆえに米国のパフォーマンスを制約する要因であるとみなされてきた。

とはいえ、21世紀においてもアフガニスタン、イラク、リビア、そして現在継続中のイスラム国に対する軍事作戦に見られるように、米国にとって「限定戦争は軍事的道具箱の中になくてはならない選択肢」という現実に変わりはない。

限定戦争は事態の進展に応じてさまざまな発現形態を見せるエスカレーションを制御しながら遂行されなければならず、そのためには国家として慎重な舵切りが必要とされる>(以上)

ということは「地域での優位的な軍事力を背景にした限定戦争=サラミ/グレーゾーン戦術で政治目的を達成できる/しやすい」ということだ。

「そうだ、サラミで行こう!」と各国が限定戦争を始めたら地球はもたないが、そうはならないだろう。実行するためには以下のようなリスクは避けられない。

・地域で1位の軍備を整えるためには永年にわたる莫大な軍事費が必要で、これに耐えられる国は少ない。ソ連も耐えられなかった。

・狡猾にサラミを進めても周辺国の反発、警戒、軍備強化を招き、結果的に包囲網を作られてしまうし、経済制裁から国力も弱ってしまう。プーチンの金庫は来年あたりに空になりそうだと聞く。

・地域で孤立することに耐えられても、国際社会で孤立したら経済が成り立たない。

それでなくとも信用されていない中国(ビザ無しで行けるのはフィジー、バヌアツ、モーリシャス、マダガスカル、モーリタニア、ドミニカ、キューバの7カ国のみ)、ロシア(ビザ無しで行けるのは旧社会主義国や観光誘致の国ぐらい)は投資対象としては不適格レベル、しかも個人独裁国家だ。

商売上、付き合ってきた国も「毎日がサラミ記念日」と暴れまくれば皆逃げてしまう。ヤクザと仲良くはなれない。

・国際社会は軍事力で既存秩序を変えようという国や勢力を非常に嫌う。サラミ屋は経済のみならず、あらゆる分野で排除される。これでは国自体がもたない。

普通の国にとって上記のようなことは常識だろうが、中露は「不通の国」だから常識が通じない。孤立を深めて弱体化するしかないだろう。
(2016/4/23)


2016年04月23日

◆GHQ占領憲法の問題点(補足)

平井 修一



世界日報1/8「『米は憲法9条改正を支持せよ』インドのチェラニー教授がWTに寄稿」から。

<*積極的な日本はアジアの利益

インドの著名な戦略地政学者、ブラーマ・チェラニー政策研究センター(ニューデリー)教授は、1月4日付米紙ワシントン・タイムズ(WT)への寄稿で、中国の台頭で揺らぐアジアの秩序を維持するには、日本が防衛面でより「積極的」な役割を果たせるように支援することが必要であり、米国は憲法9条の改正を「公に支持」すべきだと主張した。

チェラニー氏は、米国が日本に押し付けた平和憲法は「日本が再び米国の脅威とならないように、日本を米国の従属国にする」ためだったが、「今は自国の防衛や地域の安全保障でより大きな責任を担う自信と信頼に満ちた日本のほうが米国の利益にかなう」と指摘した。

安全保障関連法の成立で集団的自衛権行使が一部容認されたが、憲法9条の改正ではなく解釈変更では「限界がある」と強調。だが、「日本の憲法は世界で最も改正が困難な憲法の一つ」であり、「国会の両院で3分の2の賛成を得られたとしても、国民投票で過半数の支持を得られるか疑わしい」との見方を示した。

チェラニー氏は、安全保障関連法に対して強い反発が起きたことは、「米国が植え付けた平和主義が日本社会に深く根付いていることを思い起こさせた」と指摘。「アジアの永続的な平和のためには積極的な日本が必要だ。日本が戦後の体制や政策のさらなる改革を実行できなければ、地域の安全を蝕む」と強い懸念を示した。

その上で、チェラニー氏は「日本が今日直面する問題の原因をつくったのは米国だ。米国は今、問題解決の一部とならなければならない」と主張。米国が9条改正を公に支持すれば、「強力な平和主義者の有権者や中国からの批判を鈍くするのに役立つだろう」との見通しを示した>(以上)

GHQが日本に押し付けた占領憲法を創る際の指針が以下である。サイト「芋太郎の広場」から。

<マッカーサー・ノート (マッカーサー3原則)昭和21年2月3日

I

天皇は国家元首の地位にある。

皇位は世襲される。

天皇の職務と権限は、憲法に基づいて行使され、憲法の定めるところにより、国民の基本的意思に対して責任を負う。


国家の主権としての戦争は廃止される。

日本は、紛争解決の手段としての戦争のみならず、自国の安全を維持する手段としての戦争も放棄する。

日本は、その防衛と保護を、今や世界を動かしつつある崇高な理想に信頼する。

日本が陸海空軍を保有することは、将来ともに許可されることがなく、日本軍に交戦権が与えられることもない。


日本の封建制度は廃止される。

華族の権利は、皇族を除き、現在生存する一代以上に及ばない。

華族の特権は、今後、国または地方のいかなる政治的権力も包含するもの
ではない。

予算は英国の制度を手本とする>(以上)

不法な占領憲法を次代に引き継がせるのか。それは大和男児の選択肢ではない。我々は声を上げ続けなければならない、「棄憲を!」と。占領下で押しつけられた危険な憲法は棄憲すべし。暫定憲法を3年間試行し、選挙あるいは国民投票で民意を問えばいい。(2016/4/19)

         

◆「パナマ文書」じわり共産党幹部に逆風

宮崎 正弘
 

<平成28年(2016)4月22日(金曜日)通算第4887号 

 〜「パナマ文書」、じわり共産党幹部に逆風
   海外家人はみんな知るところとなった。情報は否応なく国内に〜

「パナマ文書」(巴拿馬密件)に関して一切の報道を禁止している中国だが、じわり庶民のしるところとなっている。

海外メディアとの接点は、新式のソフトが普及しており、海外で報じられているパナマ文書の全容が口コミで知れ渡ったようである。

パナマの法律事務所のデータをハッキングして南ドイツ新聞にもたらされた秘密ファイルは100万件もあるが、じつに30%が中国人なのである。

ところがICIJ(国際ジャーナリスト連盟)に中国のメディアが一社も加盟していないため「解読」が遅れている。

偽名を含む中国人の名前はアルファベットで綴られているため、これを漢字名を当てて人物を特定する作業が遅れている。

しかも偽名が多いので、特定がさらに難しい。

それでも一部が判明した。

複数の華字紙が伝えているが、曽慶紅(元国家副主席)の名前が挙がってきた上、現職の政治局常務委員では張高麗、劉徳江がほぼ特定されてきたようである。

まず序列7位、張高麗の女婿、李聖溌が英領バージン諸島に3つのペーパーカンパニーを登録しており、これらはZENONN CAPITAL MANAGEMENT、SINO RELIANCE NETWORKS CORP、そしてGLORY TOP 
INVESTMENT社である。

劉徳江は息子=劉楽飛の妻子がやはり英領バージン諸島にULTRA TIME INVESTMENTで、妻の賈麗青は、前の公安部長、賈春旺の娘である。

曽慶紅の弟である曽慶准はサモアに会社を登録している。

前政治局常務委員の賈慶林は外孫の李紫丹が海外オフショアに企業登録。 失脚した薄煕来の妻、谷開来がフランス人建築家パット・アンリ・デビルルを通じてフランスに豪華別荘を購入していた事実は以前から判明していた。

胡耀邦の三男、胡徳華はやはり英領バージン諸島にFORTALENT INTERNATIONAL HOLDING社を登録していた。毛沢東の外孫の女婿、陳東升も同島にKEEN BEST INERNATIONAL社を。

習近平は実姉の夫君、登家貴がやはり英領バージン諸島に会社登録をしていたが、2012年11月、習が総書記に就任した時期に、登録を抹消した。

パナマの法律事務所「モサック・フォンサカ」一社だけでも、中国のVIP家族16,000人の口座を受け持ち、オフォショアへの会社登録を行った。

これらオフショア企業への送金額は、1200億米ドルに達していると、中国人民銀行も把握しているという。

中国共産党は、国内への波及を恐れ、言論統制を行い、「巴拿馬密件」(パナマ文書)と検索を掛けても一切の情報が無いが、今後の問題は海外華人、華僑が里帰りしたり、私的な電話やメールなどでほぼ全容が国内では知られていると見ている。

つまりパナマ文書の影響は、これからじわり中国共産党の中枢を揺らすことになる。

2016年04月22日

◆私の「身辺雑記」(335)

平井 修一



■4月18日(月)、朝6:30は室温21度、久々の快晴。PET、缶、ビンの資源ゴミ出しの後、散歩しようと思ったが、別のところで段ボールを回収する日なので、家に戻って自転車で運んだ。

帰路に住宅街をぐるりと回ったが、年々小ぎれいな街になっていく。初代が建てた家は二代目、三代目で新築されるためもあるし、狭い町だから清潔にして気持ちよく暮らそうという住民の価値観が共有されているためでもあるだろう。スラム化とは逆の方向だ。ムラス(村巣)化?

快適でかつ都心へのアクセスもいいからここ1年ほどで白人も増えてきた。ということは中韓比などの人も急増しているのだろう。自転車置き場を見ても人口が急増していると実感できる。

駅前のパチンコ屋は開店から49年で先月廃業し、今朝から改装工事が始まった。跡にはイオン系ミニスーパー「まいばすけっと」ができるが(ナントわが街で3店舗目! 岡田兄は大丈夫か?)、生鮮食品がそこそこ充実しており、主婦向けなので有難い。

パチンコ屋はここ2年ほどは土日でも閑古鳥が鳴いていた。娯楽が多彩になっており、脳ミソを使わない単純なパチンコは飽きられたようだ。

パチンコ業界は警察のシマで、警察庁調べによるとホール数は平成7年1万8000軒、平成25年1万2000軒。娯楽が乏しかった戦後の昭和20年年代後半には4万5000軒もあったというが、今は売上も粗利益も激減しており、完全に斜陽だ。

業界も製品も人間も街も国家も、イノベーションで良い方向へ変わっていかないと斜陽になる。クリントン夫妻は斜陽なのか。ビルはヒラリーの足手まとい? 濡れ落ち葉? 危険人物? 宿六? 粗大ごみ? それともビルの嫉妬なの?

米大統領選は面白い。人間模様、人間ドラマというか、人間の表、裏、お尻まで見せてくれるのだから世界中が喜んでいる。ヒラリーの旦那のビルが「内助の功」どころか「内助の禍根」で足を引っ張っているようだ。

夫唱婦随 VS 婦唱夫随のせめぎ合いみたい。「最強の味方のはずのビルがヒラリーの足手まとい」(ニューズウィーク4/14)から。

<人の心には、時に不合理で邪悪な想念が宿るもの。もしかするとビル・クリントン元大統領の胸の内にも、妻のヒラリーを大統領にしたくないという思いが潜んでいるのかもしれない。

そうでなければ、雄弁かつ頭脳明晰なはずの元大統領が、妻の選挙戦で不用意な発言を繰り返す理由が分からない。

今月初旬にフィラデルフィアで開催されたヒラリー陣営の選挙集会でも、演説中に暴言を吐いた。彼の政権下で94年に成立した包括的犯罪防止法について、「黒人の命を軽視するな」と訴える活動家たちから非難のやじが飛んだときのことだ。

この法律には、重罪で前科2犯の者が新たに有罪となれば、たとえ3度目が軽い罪でも終身刑を科すという条項がある(平井:俗に「三振ノックアウト制」)。そのせいで刑務所暮らしの黒人男性が激増し、結果的に刑務所が過密状態になったとされる。

ヒラリーはこの法律の廃止を公約している。夫のビルも昨年には妻に同調していた。なのに、こう吠えた。

「13歳の子供を麻薬漬けにして、街なかで同じアフリカ系アメリカ人の子供を殺させるような大人を許すのか」と元大統領は反論した。「そんな奴も善良な市民だと思うのか。ヒラリーは違う。そうは思っていない! あなたたちが大切だと言う命を奪うような連中を、あなたたちは擁護するのか」

壇上でわめく元大統領の姿は、あっという間にネット上に拡散した。映像を見たヒラリー支持者たちは苦虫をかみつぶし、右派の陣営は狂喜した。(平井:左派は犯罪者に寄り添うわけだ、日本も同じ)

*妻に追い越されたくない

今回の大統領選挙でヒラリーは黒人票を頼りにしている。警官による暴力で息子の命を奪われた母親たちと一緒に、黒人の命の重みについて語る活動も続けている。ところが自分の「実績」に執着する元大統領は、妻が忘れたい過去を思い出させてしまった。

あの法案が成立した当時、ヒラリーは夫を擁護し、暴力的な未成年のギャングを「スーパープレデター」(平井:「最悪の地球外生命体」)と呼んだことがある。彼女は今回の選挙戦でその発言を蒸し返されたとき、素直に謝罪している(平井:勝つためには前言を翻す。日本では無節操と非難されるが)。なのに、夫がまた蒸し返すとは!

ビルが妻の選挙応援で暴言を吐いたのはこれが初めてではない。先月には「過去8年間のひどい遺産」と、オバマ政権を否定するような発言をした。2月にも、今のアメリカに「変化を起こせる大統領はいない」と口走った(平井:正論を言うと「失言だ、暴言だ」と非難されるのは西側共通のようだ)。

こういう失言の数々は高齢のせいかもしれない。確かに耳は遠くなり、体力も衰えている。脳の働きも衰え始めたのだろうか。

だが思えば、08年の大統領選でも似たようなトラブルを起こしていた。サウスカロライナ州の予備選でオバマがヒラリーに勝ったとき、ここではかつて泡沫候補だった黒人指導者ジェシー・ジャクソンも勝ったと発言。オバマの躍進も大したことではないと片付けようとした。

オバマがイラク戦争に正しく決着をつけたというのは「これまで聞いた中で最大の作り話」と語り、オバマ陣営に「人種カードを切られた」と不満を漏らしたこともある。ただしヒラリーが撤退してからは、ビルもオバマを応援する立場に転じ、民主党大会で名演説をするなど、立派な振る舞いを見せていた。

どうやら彼は、妻が頑張っていると妨害したくなるらしい。妻に追い越され、否定されるのが怖いのかもしれない。いずれにせよ、ヒラリーは夫を黙らせるべきだ。離婚できないならクビを切ればいい>(以上)

Bill, you are fired! ってか? トランプの決め台詞で〆るなんて、ライターも選挙戦を楽しんでいるのだ。この記事の写真は実にいいショット。ダイアナとチャールズがそっぽを向いている写真のよう。↓

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/04/post-4908.php

クリントン夫妻は険悪ムードみたい、テーブルの下で蹴り合っていたりして。金儲けでは呉越同舟ということらしいが・・・仮面夫婦? 老残の感じがする。他人事ではないが・・・美しく老いるのは難しい。♪老いはいつでも初舞台

■4月19日(火)、朝5:45は室温20度、快晴、ハーフ散歩。遊歩道は新緑のシャワーを浴びているよう、美しい春が続いている。

天国から地獄へ。現実は時に過酷、冷酷、残酷、容赦ない。

エクアドルの地震被害の写真を時事のサイトで見たが、鉄筋コンクリート造りの建物の崩壊は恐ろしいほどだ。崩壊したビルの外にまで血が流れて
いた。

熊本の場合、潰れた民家の多くは屋根瓦の重い木造の平屋や2階建てのようだが、九州は全体的に地震体験が非常に少ないから警戒心が希薄である。それでも死者が少なかったのは低層の木造だったからではないか。

首都圏では関東大震災の教訓から屋根を軽量化したが、九州ではおおむねそうはならなかった。相変わらず熊本城のような重厚な瓦葺きを誇っていたとか。関東大震災を他山の石としなかったのだろう。

もっとも100年、500年、1000年に一度の大震災に備えることにどれだけ意味があるかは分からないが・・・復興には5年、10年はかかるだろう、地震大国だから涙をぬぐって前進するしかない。安心大国だから引っ越す気もないし。

さてさてアジアに目を転じると、軍事大国の米、中、露の駆け引きが盛んになってきたようだ。アカの発想では「大国同士を噛み合わせて消耗させる」戦略が有効なようだが(スターリンは天才的だった)、誰が利益を得るのか、興味深い。朝雲4/7「ベトナム、カンボジアに貯蔵所 中国を牽制 米陸軍」から。

<複数の米メディアが伝えたところによると、米陸軍はこのほど、東南アジア諸国に新たな常設の貯蔵所を設ける計画を明らかにした。個別国ではベトナム、カンボジアが決まっており、両国以外にも設置される見通しという。

現段階では、新貯蔵所は人道支援・災害救助(HA/DR)向けの資機材用だと陸軍は説明しているが、東南アジア各国が中国の侵略的行動に警戒感を強める中で、中国を牽制することになりそうだ。

また、中国への対抗勢力として米軍に期待するアジア各国の思惑にも配慮した模様だ。

現在、アジア地域での米軍は、基地のある日本、韓国に常駐しているほかは、部隊を一定期間ごとに移動、交代させる「ローテーション」配備を行っている。

しかし、小部隊を移動させるだけでも大規模な兵站支援が必要となり、現地貯蔵所に資機材があれば大きな負担軽減につながるほか、本格的な戦力投入に要する時間を大幅に短縮できるメリットがある。

ベトナムは1979年に中国と国境をめぐって争い、ここ数年は南シナ海での領有権をめぐって対中関係は緊張状態にある。かつては米国とも戦争を行ったが、両国は近年良好な関係を築いている。それでも、ベトナムに米軍の貯蔵所ができるとなれば、画期的なことだと米メディアは指摘する。

一方、カンボジアは中国の影響を強く受けており、中国の友好国と見なされている。しかし、カンボジアはこうした「親中国」イメージを払拭しようとしているとみられ、米軍貯蔵所の受け入れはこうしたカンボジアの意向とも合致する。なお、カンボジアには戦闘支援病院の建設が計画されているという。

米陸軍はアジア各国の貯蔵所に配置する資機材について、現地の情勢に合わせた内容になるとしており、水上での兵站活動が多くなるとの見方から艦艇が含まれる見込み。全体として、台風などの自然災害に対応した軽機材だと説明している>(以上)

「昨日の敵は今日の友」だ。同4/7「中国が反テロアジア同盟構想 ロシアは排除を警戒」から。

<米国のメディア、ユーラシアネットは3月21日、中国がテロリズムに対抗するため、中央アジアで新たな同盟の結成を提案したと報じた。ロシアの専門家は、中央アジア版NATO構想であり、自国を排除する動きとみて警戒している。

中国の中央軍事委員会の房峰輝参謀長が3月、アフガニスタンの首都カブールを訪問。アフガニスタン、パキスタン、タジキスタンと中国による、反テロ地域同盟の結成を呼びかけた。米公共放送ボイス・オブ・アメリカによると、アフガニスタン大統領の報道官は「ガニー大統領は提案を支持した」と述べた。

中国はこれまでも、アフガニスタンの安全保障に関して重要な役割を担おうと模索しており、房参謀長は今回の訪問で、7千万ドル(約79億円)の軍事支援を申し出た。

ロシアのシンクタンク、現代アフガニスタン研究センターのセレンコ氏は、ロシア紙の取材に対し「(中国が提案した)新しい同盟は危険だ。ロシアは、ウクライナと中東に没頭したことで、中央アジアでの地位を失いつつある。中国傘下の中央アジア版NATOとなり、ロシアは除け者になってしまう」と話している。

ロシアにとって中国は、新たな反西側陣営の構築で中心的な存在。特にウクライナ危機後は中国との絆をさらに強めていた。しかし、ロシア政府系のアナリストは、中国はロシアの競争相手だとの結論に傾いている。セレンコ氏は「モスクワと北京の初の争いだ」と語った。

ロシア政府は表向き、楽観的な見方を示しており、カブロフ・アフガニスタン問題担当大統領特別代表は「(同盟は)国境の管理強化と、テロリストの浸透防止が目的だ。中国は武装部隊を投入するつもりはない」と述べた。米国務省筋は、アフガニスタンの安定につながるとして、中国の同盟構想に支持を表明した>(以上)

こちらは「昨日の友は今日の敵」だ。

つまりは「永遠の友も永遠の敵もない。国益だけが永遠だ」ということだ。現状を分析してプラグマティック、実利主義的に手を打って行く。♪義理だ恩だと並べていたら 深謀遠慮の手が打てぬ・・・

米国の動きに中共は不快になり、中共の動きにプーチンは不信を抱く。米露は70年間相互不信。シリア出兵で持ち金がだいぶ減ったプーチンは日本に擦り寄るかもしれない。なにやら戦争前夜のような怪しい雲行きで・・・

ところで「頂門」4/17の石岡荘十氏の「『侵略』の時効は?」について。僭越ながらお答えします。

米国独立宣言には、外交は「戦時にあっては敵、平時にあっては友」であるべきだとあります。諭吉翁は「戦ニハ之ヲ敵トシ、太平ニハ之ヲ友トスベシ」と訳しています。

外交において終戦/平和条約を結んで手打ちしたら「友」です。侵略した英国と侵略された米国は以来、一卵性親子のようです。

手打ちしたのに恨み辛みを言葉にすると軽蔑されるのではないでしょうか。反感も買いますし、永遠にトモダチにはなりません。ユーゴではチトーのタガが外れると各民族が恨み辛みを言葉にして憎悪が大爆発し、国家が分裂、新たな憎悪を重ねてしまいました。

「バックミラー見て運転すると事故を起こす」は欧米の格言です。

日米も手打ちしました。双方とも恨み辛みを心のなかに仕舞い込み、表には出しません。日本は「民族の悲劇だ」と耐えています。米国も同様でしょう。今は親分子分、旦那と愛妾・・・時々トモダチだとハグし合います。一卵性親子ではありませんが、そのうちに義兄弟になるでしょう。

♪親の血を引く兄弟よりも 熱い契りの義兄弟

同期の桜になるかもしれません。

中韓はバックミラー外交ですからトモダチはいません。みな商売相手です。金の切れ目が縁の切れ目、やがて見棄てられるでしょう。多くの日本人を敵にまわしてしまいました。前を見て運転しなかったからです。つける薬はありません。

オマケ:前を見て運転するプーチンは支持率が落ちるから日本と手打ちしません(できません)。千島列島の20島は1875年の日露「樺太・千島交換条約」で日本領となった島々です。日本は国連、国際社会で「クリミアを武装占拠したロシアは1945年に武力で20島を奪った。全部返せ」と主張すべきです。

ロシアと日本はまだ冷戦中です。昨日の敵は今日も敵のままです。ロシアに対しては日本は下手(したて)に出るよりは欧米と歩調を合わせて経済制裁で足を引っ張ることに専念すべきです。それが友になる近道でしょう。熊本大震災を理由に安倍氏は訪露を中止すべきです。トモダチも喜ぶでしょう。
      
■4月20日(水)、朝6:00は室温20度、快晴、ハーフ散歩。帰路に寺へ寄って墓掃除。境内は色とりどりの芍薬と牡丹が咲き誇っていた。

米国独立宣言の評価は様々で、ものは言いよう、屁理屈だらけ、いけしゃーしゃーとよー言うわ、という声もある。歴史評価はおおむね賛否両論あるものだが、「史実の上に今がある」ことは真実だ。

小生の祖先、ルーツを何十万年もさかのぼればミジンコとかアミノ酸だ。命が連綿と継承されて今がある。ミジンコも人間もDNAというプログラムに従って生きる。しかしDNAは永遠ではなく、徐々に、時に急に変異する。進化論だ。

ロシア人の精神的源流は帝政ロシアだろう。上は皇帝から下は農奴まで。農奴は圧倒的多数であり、強いご主人に飼われていれば餌にありつける。強いご主人を求めるのはロシア人のDNAだ。ロイター4/14「ロシアはいつ壊れるのか」から。

<ロシアはいつ崩壊するのか。どん底の原油価格や、西側諸国による制裁、インフレ、そして人口危機──。第2のロシア革命はいつ起こるのだろうか。1917年に発生したロシア革命から100周年を迎える来年だろうか。

今のところ、革命の兆しもないし、深刻なデモさえもない。クレムリンの中枢にいるプーチン氏は、世論調査で80〜90%の支持率を享受し、非常に高い人気を今も誇っている。2014年3月にロシアがウクライナ南部にあるクリミア半島を併合して以来、この2年間そのような状況が続いている。

ウラジーミル・ナボコフの1945年の著書の中で、ロシアの白軍の亡命大佐は、彼の祖国を奪った共産党の宿敵だったが、スターリンへの敬愛の感情を爆発させている。

「偉大なロシア人民は目覚めた。そして、我が祖国は再び偉大な国となる。今日、ロシアから出てくるあらゆる言葉に、私は力を感じる。私は古き母国ロシアの素晴らしさを感じる」

著名なリベラル色の強い評論家、アンドレイ・コレスニコフ氏は、現在のロシアの指導部が「不自由さを聖なるものにする」傾向があると書いた。すなわち

「新しい社会契約は、ロシア人民がクリミアや国家威信と引き換えに自由を放棄することを要求している」

このような誇りの高まりに伴って、それを強化するような姿勢が現れている。つまり、スターリンへのさらなる称賛と、米国やヨーロッパ連合体(EU)に対する称賛の大幅な低下だ。ロシア人の大部分は、権力の誇示を称賛する亡命大佐と一致している。

「ロシアは再び偉大な国である」という誇りの植え付けは、クレムリンにとって最大の、そしておそらく唯一のカードであり、何度も使う必要があるだろう。

(地政学者の)ロバート・カプラン氏は最近のエッセイの中で、プーチン氏の「外交政策はより創造的に、そして、用意周到でなければならない。彼が海外でカオスを作り出せば作り出すほど、国内での彼の安定的な独裁体制が価値あるものとなる」と記した。

ロシア大統領が本当に西側を嫌いかどうかはともかく、プーチン氏が生き残れるかどうかは、彼自身がそう振る舞うことにかかっている。

しかし、プーチン氏の成功には1つの問題がある。クリミア併合は、制裁実施前から顕著だった同国の不況を補う(平井:促す)ものとなった。それは、堅調な消費増加と引き換えに、国家への忠誠を要求し、指導者層が裕福になるよう任せるという、プーチン流の社会契約から、人々の話題を変えた。

コレスニコフ氏が指摘するように、「国家イデオロギーは未来への最重要な概念は与えてくれない。その土台はロシアの過去の栄光だ。この意味では、国家イデオロギーは、極めて限定的な寿命しか持ち合わせていない」。

カプランもこれに同意している。「プーチン氏は経済破綻の影響から自らのレジームを守ることはできないだろう」と。

驚くべきことではないが、政治家の人気は落ち込んできている。メドベージェフ首相の支持率は大幅に低下してきている。多くの州知事の支持率も同様だ。

しかし、プーチン氏は違う。以前の多くの独裁者と同じく、政治論争を超えた人物となっている。同氏は、自らのレジームが建てられている岩だ。欠かせない人物だ。

大多数のロシア人が同氏に与えている支持、もしくは愛情が消えるとすれば、現在の権力構造を支えるすべてが失われることになる。

その時、他の世界にいるわれわれは未知の領域に踏み込むことになる。ロシアは指導者を中心に団結することができず、はっきりとした後継者もいない。リベラル派は小さく、いまだ信頼を置けない集団のままだ>(以上)

親亀こけたら皆こける。プーチンの最大の弱みは経済だろう。頼みの綱の原油価格はお先真っ暗で、19日の新聞は「原油、失望売り広がる 増産凍結失敗、相場に下落圧力」(産経)などと報じた。有能なプーチンでも主要産油国を支配できやしない。

ロシアはがっくりしただろう。国営スプートニクニュース4/18はこう報じている。

<ガスプロムのゴルベフ副会長が語った。

「今日、国内市場及び国外市場の不確実性は十分すぎるほどだ。昨日ドーハで行なわれた原油生産凍結をめぐる交渉でも完全に予想外の結果が示された。今日の時点で産油国には交渉の意欲がない。各国が自分の利己的な目標を追求している」>

なにしろロシア・エネルギー省は前日まで「原油価格1バレル40ドルという状況は市場の実相を反映している。ドーハ交渉後もおそらく価格の大幅な変化はないだろう」と見ていたのだから。

今や30ドルは当たり前、20ドル台になる可能性もある。ロシアのマイナス成長とインフレからの脱却はますます遠のく。

ロシア滞在11年など東側での体験が長い元外交官、河東哲夫氏のブログ3/28から。

<モスクワは表向きまだ平穏で、治安も良い。しかし、クリミア併合、シリア爆撃に酔っていた感のあるロシア大衆は、そろそろ生活に不安を感じ、政府に対する不満を口にするようになっている。

「プーチンは国際政治では素晴らしい。しかしもっと国内のことをして欲しい。上層部の腐敗を放置しているではないか」とか、

「娘が会社でクビになった。また親がかりだ。メドベジェフ首相が駄目だからだ。来年はロシア革命百周年。奴ら引きずりおろしてやる」という言葉を口にするタクシー運転手もいた。(平井:今年9月に議会総選挙がある)

それでも、プーチン大統領を面と向かって批判する者はほとんどいない。彼の支持率は昨年末以来微減傾向にあるものの、今でも70%台にある。もっともそれは積極的な支持と言うよりは、「プーチンがいなくなったらどうなるかわからない。プーチンでなければ、ロシアの安定は維持できない」という消去法に基づくものである>

プーチンが国民に「仕事とウオツカと肉」を保障できなくなればプーチン劇場はお仕舞だ。独裁者は後継者を育てないからロシアも地盤沈下を免れない。領土問題を解決する好機が来るはずだ。(2016/4/20)

◆ロシアが軍事的橋頭堡建設の世論つくり

宮崎 正弘
 

<平成28年(2016)4月21日(木曜日)通算第4885号 >  

〜NATOの中枢へロシアが軍事的橋頭堡建設の世論つくり
  セルビアで57%がロシア軍地基地の解説構想に賛意という世論調査〜

昨秋、ベオグラードの街を歩いていた時、あちこちの屋台にプーチンのTシャツを売っているのを見つけた。「8ユーロ、一銭も負けない」と言われたので、買うのは止めたが、結構な売れ行きである。

おそらくセルビアだけだろうが、バルカン半島の旧ユーゴスラビアで「反米」の旗幟鮮明である。

たとえばマケドニア、モンテネグロ、コソボでは親米、それも通りの名前が「クリントンアベニュー」とか、アルバニアの都市にはブッシュ大統領の銅像が建っていた。

それはそうだろう、アルバニア系住人の多いコソボを、NATOの空爆でセルビアを敗北に追い込み、まんまと独立を勝ち取ったのだから。アメリカ様々だろう。

コソボは国連加盟、ただしロシア、中国などはいまもって独立を承認していないから「未承認国家」といわれる。国内はユーロが法定通貨となっている。

マケドニアも反ギリシア感情が強く、その分親米的である。
 
他方、セルビアはユーゴ戦争で、一方的な敗者となり、悪者としてミロセビッチ、カラジッチが裁かれ、おなじく虐殺をおこなったボスニア武装勢力もクロアチアもその戦争犯罪は不問に付された。

セルビアが負けたのはNATOの空爆だった。

セルビアがいつか復讐を誓ったとしても不思議ではない。げんにベオグラード旧国防省のビル、内務省、公安部のビルは空爆されたままの残骸をいまも意図的に曝している。あたかも原爆ドーム、あれはセルビア人の心境を象徴的に表している。

そしてセルビアの世論調査の結果がでた。

57%の国民がロシアの軍地基地を領内に開設することに賛意を表し、64%がロシア外交を支持した。この調査は非政府系「欧州大西洋リサーチセンター」が行ったもので、民意をほぼ正確に伝えていると判断して良い。

地図を開いてみれば判然となる。
 
セルビアにロシアが軍事基地をおくということは、NATOの最前線ブルガリア、ルーマニアの「頭越し」、中欧のど真ん中、つまりNATOの中枢へ軍事的橋頭堡を建設するという意味である。

クリミア併合、ウクライナ問題での西側のロシア制裁の意趣返し? ロシアのプーチン大統領、いまの意気軒昂である。
        





◆ヤルタ協定が招いたモンゴルの悲劇

櫻井よしこ



「日本はかつての植民地や勢力圏の国々に対して、もっと積極的に関与していった方がいい。フランスのように、旧植民地に対して責任ある前向きの関与があった方がいい」
 
こう語るのは静岡大学教授の楊海英氏だ。氏は南モンゴル(内モンゴル)のオルドスという高原で生まれた。これまでに『チベットに舞う日本刀』(文藝春秋)、『墓標なき草原─内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録(上下)』(岩波書店)でそれぞれ、樫山純三賞及び司馬遼太郎賞を受賞した。樫山純三賞は現代アジアについて独創的で優れた著作に与えられる賞である。
 
文化人類学者としての綿密な現地調査に基づく『内モンゴル自治区の文化大革命 モンゴル人ジェノサイドに関する基礎資料』(風響社)では、楊氏は第8巻までの出版で、7000頁以上にわたって政府の公文書や被害者報告などを収録している。
 
モンゴル、中国、日本の歴史を丹念に辿る著者がいま、日本は朝鮮半島、台湾、旧満州そして内モンゴルなどにもっと関与せよと言う。

「こんなことを言うと、いや、そうじゃない。もっと反省しろ、反省が先だと言い出す人が必ずいます。しかし、反省だけでは問題解決になりません。国際情勢を見れば、日本はやはり、いま建設的に関与していかなければならないと思います」
 
楊氏は中国における民族問題をモンゴルとウイグルの視点から論じ、日本の「関与」がなぜ必要かを少しずつ明らかにしていく。

「近代における南モンゴルは中国と日本の二重の植民地だったと、モンゴルの政治家や知識人は理解しています」
 
正しくは内モンゴルは日本の植民地ではなく、日本の勢力圏だった。しかし、後述する理由で、モンゴルの知識人たちは、よい意味での植民地だったと感ずるというのだ。

「永遠に」残る中国
 
漢人は19世紀末から一方的にモンゴルの草原に押し寄せ、モンゴル人から土地を奪い開墾した。土地を獲得した彼らの中に、いつしか虐殺は裕福になるための手段だとでも考えるような精神的土壌が出来上がっていたと、氏は『墓標なき草原』で指摘している。モンゴル人が抵抗運動を始めたのは当然だった。そのモンゴルに日本が登場したのは日露戦争以降のことだ。1932年には満州国を建てた。

「満州国で日本は国民学校から大学まで多くの学校をつくりました。モンゴル人は初めて系統的な近代教育を受け、優秀な学生は東大も含めて日本の大学に留学しました」
 
多くの教育機関の中でも特に人気が高かったのが陸軍士官学校だったと楊氏は語る。詳細は氏の近著『日本陸軍とモンゴル』(中央公論新社)に譲るが、それにしても楊氏の指摘は、満州国建国を含む戦前の日本の行いはおよそ全て悪だったとする歴史観に基づけば、思いがけないことばかりであろう。その点を、氏はこう説明した。

「日本の学界では植民地は悪だという歴史観が主だと思いますが、モンゴル人の見方は異なります。日露戦争以降、新たに登場した近代国家・日本の協力を得て、我々は中国から独立したいと考えた。アジアの殆んどの国が西欧の植民地からの解放を目指しましたが、中央ユーラシアの遊牧民が目指したのは中国からの独立でした。遊牧民にとってロシアは仲間で、日本は頼りになる存在でした。それがモンゴルの歴史の真実です」
 
だが、敗戦で日本は撤退し、代わりに中国が「永遠に」残ることになったと、氏は嘆くのだ。
 
49年の中華人民共和国樹立以降は、漢人が以前にも増して内モンゴルへ大量入植を始める。49年時点でモンゴル人は80万人、中国人は250万人だったが、現在、漢民族は3000万人に達するという。
 
内モンゴル人がどれ程過酷な弾圧を受け、虐殺されてきたかについて氏は詳細には語らなかったが、『墓標なき〜』ではこう記している。

「内モンゴルに侵入して殖民地を創った外部勢力は中国(漢人)と日本である。モンゴル人を(内モンゴルと外モンゴルに)分けて統治したのも中国と日本で、大量虐殺を働いたのは中国のみである」
 
楊氏は、文化大革命(1966〜76)開始から50年に当たる今年、『中国文化大革命と国際社会』という論文集を発表した。その中で、南米、インドネシアなどの東南アジア、ネパール、日本、フランス、イギリス、アフリカ諸国など、中国が如何に多くの国々に干渉し、革命思想を輸出してきたかを描いた。

「非常におかしいと思うのは日本の学界でもメディアでも、かつて文革を熱烈に支持し高く評価した人たちが死んだ振りをしていることです」
 
中国分析や報道で誤っていたという事実に、向き合っていないとの批判であろう。間違いをきちんと分析することなしには、再度、日本の中国研究が間違った方向に行く可能性があるという懸念でもあろう。

民族自決
 
楊氏は、日本人は歴史問題に占めるヤルタ協定の重要性を忘れているとも指摘する。45年2月に米英ソの3国が結んだヤルタ協定について、ブッシュ米大統領は戦後60周年の05年、ラトビアの首都リガを訪れ「アメリカが犯した最も深刻な間違いだった」と語った。戦後の国際社会の枠組みを米英ソで決めたのがヤルタ協定であり、米大統領のフランクリン・ルーズベルトはスターリンを対日戦争に引き入れるために過剰な譲歩をし、共産主義
の本質を見誤ったという意味である。
 
ヤルタ協定で「樺太の南部」も「千島列島」もソ連に引き渡すべきだとされ、これは今日の北方領土問題に直接つながっている。さらに民族の自決、独立という視点から見てもおかしいと、楊氏は語る。
 
自由主義陣営が植民地にした国々は、戦後、民族自決を果たしたが、スターリンや毛沢東が支配したところはそうではないからである。

「ソ連は崩壊して中央アジア5か国は独立できました。それで民族自決が実現したと思います。ただ、現在、唯一、植民地的といってよい支配が終わっていないのは、或いはその種の支配を強化し、拡大しているのは中国です。南モンゴル、ウイグル、チベットだけでなく、下手をすればラオスやアフリカ諸国が中国の事実上の植民地にされてしまう。沖縄も例外ではない危険があります」
 
前述のように今年は文革から50年、さらにソ連崩壊から25年である。来年がロシア革命から100年。共産主義勢力のもたらした弊害と共に、ヤルタ協定の意味を掘り下げることが、21世紀も続く中国の植民地的支配に苦しむ内モンゴルなどへの支援につながるのではないか。それが楊氏の言う、旧勢力圏に対して日本が果たすべき「積極的な関与」ではないかと思う。

『週刊新潮』 2016年4月21日号 日本ルネッサンス 第701回


        

2016年04月21日

◆連合と民進、連携に意味あるか

阿比留 瑠比



連合のホームページにはこう高らかにうたわれている。だが、細川政権や 民主党政権を発足させてもその目的はかなわなかった。将来、仮に民進党 政権が誕生したとして、それで労働者が安心して暮らせる社会が築けるの だろうか。

 今年も29日には、都内で連合のメーデー中央大会が開かれるが、連合 の存在感は低下している。労働者の賃上げをめぐっては、安倍首相が率先 して政府が経済界に働きかける「官製春闘」が定着した。

 安倍首相が年初から訴える「同一労働同一賃金」政策は、連合内の民間 労組、UAゼンセンの大きな目標でもある。そもそも民間労組には、集団 的自衛権の行使容認派、原発肯定派、憲法改正賛成派など安倍政権と政治 理念が近いところも少なくない。

 そんななかで、多様な意識や考え方を持つはずの約680万人の組合員 が、民進党とずるずると「連携を図る」ことにどんな積極的な意味がある のか。惰性で政治に影響力を行使しても、その先が見えない。

(論説委員兼政治部編集委員)

連合のホームページにはこう高らかにうたわれている。だが、細川政権や 民主党政権を発足させてもその目的はかなわなかった。将来、仮に民進党 政権が誕生したとして、それで労働者が安心して暮らせる社会が築けるの だろうか。

 今年も29日には、都内で連合のメーデー中央大会が開かれるが、連合 の存在感は低下している。労働者の賃上げをめぐっては、安倍首相が率先 して政府が経済界に働きかける「官製春闘」が定着した。

 安倍首相が年初から訴える「同一労働同一賃金」政策は、連合内の民間 労組、UAゼンセンの大きな目標でもある。そもそも民間労組には、集団 的自衛権の行使容認派、原発肯定派、憲法改正賛成派など安倍政権と政治 理念が近いところも少なくない。

 そんななかで、多様な意識や考え方を持つはずの約680万人の組合員 が、民進党とずるずると「連携を図る」ことにどんな積極的な意味がある のか。惰性で政治に影響力を行使しても、その先が見えない。

(論説委員兼政治部編集委員)


2016.4.21 01:00更新

【連合のホームページにはこう高らかにうたわれている。だが、細川政権 や民主党政権を発足させてもその目的はかなわなかった。将来、仮に民進 党政権が誕生したとして、それで労働者が安心して暮らせる社会が築ける のだろうか。

 今年も29日には、都内で連合のメーデー中央大会が開かれるが、連合 の存在感は低下している。労働者の賃上げをめぐっては、安倍首相が率先 して政府が経済界に働きかける「官製春闘」が定着した。

 安倍首相が年初から訴える「同一労働同一賃金」政策は、連合内の民間 労組、UAゼンセンの大きな目標でもある。そもそも民間労組には、集団 的自衛権の行使容認派、原発肯定派、憲法改正賛成派など安倍政権と政治 理念が近いところも少なくない。

 そんななかで、多様な意識や考え方を持つはずの約680万人の組合員 が、民進党とずるずると「連携を図る」ことにどんな積極的な意味がある のか。惰性で政治に影響力を行使しても、その先が見えない。

(論説委員兼政治部編集委員)

産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】2016・4・21

在京各紙の16日付朝刊に、民進党最大の支持母体である連合の初代会 長、山岸章氏の訃報が掲載されていた。山岸氏といえば、平成5年の細川 護煕・非自民連立政権の生みの親の一人として知られるが、細川政権への 評価は手厳しかった。19年の産経新聞のインタビューで、こう語ってい たのが印象深い。

 「細川政権が発足して首相官邸が自分のものになった気がしたよ。天下 をとった気分だね。ところが、44年間の組合活動でも味わったことのな い高揚感が、政権発足後わずか1カ月で失望に変わった」

 天下を手にしたはずの連合が、すぐに直面した幻滅とは何か。山岸氏は 続けて指摘している。

 「連合のための政治の営みがなかった。細川政権にあったのは『非自民 政権』『政治改革』、これだけ」

 山岸氏は後に、やはり連合が政権樹立の立役者となった民主党政権に関 しても、辛辣(しんらつ)に振り返った。

 「理想論ばかりで政権担当能力がなく、国民に失望を与えただけだっ た。あんな政権ならとらない方がよかった」
日本最大の労組団体である連合と政治の関わり方、またその功罪を考えさ せられる。連合は、いったい何のためにカネと組合員の労力を費やして政 治活動を続け、特定政党を支援しているのか。細川政権や民主党政権と、 現在の「非安倍晋三首相」しか結集軸がないような民進党とどこが違うのか。

 折しも連合は14日、民進党との関係について、旧民主党時代の「連 携、支援を強化」から「連携を図る」と表現を後退させた対応方針を決めた。

 これが、連合が本当に政治との距離を考え直す端緒であったなら意義深 いが、実際はそうではないらしい。あくまで、連合傘下の官公労を批判し てきた旧維新勢力が民進党に合流したことや、連合と対立関係にある共産 党と民進党が連携を深めることなどへの牽制(けんせい)が目的のようだ。

 多数の組織内候補を民進党から国会に送り込んでいる連合も、連合の組 織的支援がなければポスター貼りや電話作戦もままならない議員の多い民 進党側も、互いに本気で距離を置く気はさらさらないという。

 「連合はすべての働くものの拠(よ)りどころとして、その力を結集 し、『働くことを軸とする安心社会』を築くために全力をあげる」
連合のホームページにはこう高らかにうたわれている。だが、細川政権や 民主党政権を発足させてもその目的はかなわなかった。将来、仮に民進党 政権が誕生したとして、それで労働者が安心して暮らせる社会が築けるの だろうか。

 今年も29日には、都内で連合のメーデー中央大会が開かれるが、連合 の存在感は低下している。労働者の賃上げをめぐっては、安倍首相が率先 して政府が経済界に働きかける「官製春闘」が定着した。

 安倍首相が年初から訴える「同一労働同一賃金」政策は、連合内の民間 労組、UAゼンセンの大きな目標でもある。そもそも民間労組には、集団 的自衛権の行使容認派、原発肯定派、憲法改正賛成派など安倍政権と政治 理念が近いところも少なくない。

 そんななかで、多様な意識や考え方を持つはずの約680万人の組合員 が、民進党とずるずると「連携を図る」ことにどんな積極的な意味がある のか。惰性で政治に影響力を行使しても、その先が見えない。

(論説委員兼政治部編集委員)


◆GHQ占領憲法の問題点(下)

平井 修一



前東京都議会議員・土屋たかゆき氏の論考「日本国憲法無効、『憲法』を奪還せよ」(世界日報4/11)から。 

<*マッカーサーノートの提示

昭和20年に停戦協定が締結され、わが国は連合軍の支配下となったが、昭和21年2月3日、マッカーサーはホイットニー民政局長に“マッカーサーノート”を提示した。その中に「憲法を改正」「憲法を新しく作ること」が示されていた。

改正に関して、アメリカ政府から日本の統治体制の変革がマッカーサーに出されていた。それに基づいて「命令」が日本政府に出された。ところが、政府案は結果として拒絶された。この経過ついては今回は触れずに、手続きの瑕疵(問題点)を指摘する。

*憲法改正の発議

現在の憲法は「帝国憲法の改正憲法」となっている。更に改正の「発議」は、憲法に定めのある「天皇」がしたと形式的にはなっている。しかし、実際は、法律の専門家もいない連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)民政局のわずかな人数で作られたのだ。

それを「日本の自主的な帝国憲法の改正憲法」と言う虚構の上で交付されたものであることは、その後、公開された資料からも明らかな事実である。

サンフランシスコ講和条約第1条では、昭和27年4月28日まではわが国と連合軍は交戦状態にあった。8月15日は「停戦」しただけなのだ。

ところが、占領下「日本は無条件降伏した」と事実に反することが流布された。これは、その後の占領軍の違法行為を正当化する巧みな誘導だった。

*どこが問題なのか

・ハーグの陸戦法規第43条にも、「占領地の現行法を尊重し」とある。

・比較憲法の観点からも、フランスの1946年憲法第94条に、「占領下の法改正は無効」と書かれている。別にフランスのように憲法に書かれていなくても、国際法に定義がある以上無効だ。

その国際法を無視して、銃剣による恫喝と厳重な言論統制のもとで、憲法が違法な手続きで改正された。更に皇室典範も改正されたが、これも「異常な事態での皇室典範改正」は憲法で禁じられていたのに強行された。

・そもそも帝国憲法では、天皇が「改正を発議する」とある。日本共産党の野坂参三衆院議員は、昭和21年6月28日、国会での憲法改正審議で、憲法改正には「その手続きがない」と追及している。更にこの主張は、当時、憲法学会の雄である「宮澤(俊義)も美濃部(達吉)も」同調していていると付け加えている。

ついでに、この日、野坂参三は「防衛戦争は正しい戦争だ」と言い、8月24日の本会議では「自衛権の放棄は民族の独立を危うくする」から憲法改正には反対だと主張している。この主張は、全く正しい。

・そもそも「憲法の基本理念」を逸脱した改正は違憲であるとするのが、今日の学会の常識だ。昭和21年当時も同じだ。

だから、宮澤、美濃部両博士も憲法学者として、当初、反対したのだ。だが、後になって、主張を一転させる。「8月15日に革命が起きた」つまり、「8月革命説」である。革命だから、超法規的なことも許され、革命によって改正憲法ではなく「新しい憲法が出来た」と言うのだ。荒唐無稽ではないか。

このご都合主義の理屈だと、どんな素晴らしい理念のある憲法でも、その改正段階で「革命が起きた」と説明すれば、改憲規定を超えられることになる。つまり「立憲主義」が崩壊する。極めて安直な考え方であり、少なくとも学者の考えることではない。

*では憲法をどうするか

今の憲法には改憲規定がある。

しかし、違法な手続きの下で出来た憲法に法的有効性はない。従って、石原慎太郎元東京都知事の主張するように、「憲法無効宣言をして排除し、その後に(帝国憲法の)改憲」をすれがいい。つまり、違法性を排除した上での自主的な帝国憲法の改正だ。このことこそ法律の精神に合致している。

*国を守る条項

その改憲の中核となるのは、国家の安全保障だ。安保法制は出来たが、実は自衛隊は「正当防衛行動」しか取れない。敵の基地を先制攻撃することは許さていないし、迎撃戦も「急迫不正の侵害がある」と認められた時のみだ。

となると、尖閣が一旦、中国政府に占領されるとその「奪還」作戦は極めて困難と言える。交戦権がないのだ。交戦権がない軍隊は世界に例がない。多くの国で、国を守ることは国民の崇高な義務であり権利であると言われている。実際、わが国でも、参議院憲法審議会ホームページでは「国を守る権利」とある。

およそ、国が国として成り立つ基本要件の「防衛」が、醜悪な憲法で否定されたのは、占領軍の日本弱体化思想にある。

本来、昭和27年の講和条約発効の時に「憲法奪還」をすればよかった。それを「再軍備」さえ断り、わが国は経済を優先した。これを境に、武士の国家は商人の国家に変貌した。

憲法はその国の基本法として、あらゆる国民の生活を定立する。そればかりか、精神構造の柱ともなる。その柱が「アメリカ占領軍」であり、ヤルタポツダム体制なのだ。

憲法を奪還せずして、戦後は終わらない。自主憲法制定などの議論はあるが「違法」な憲法の改正をしてどうなる。この奪還なくして、石原氏の言うようにアメリカからの独立はない。ヤルタポツダム体制を乗り越え、憲法を奪還しよう>(以上)

何度も書くが改憲や加憲ではなく「棄憲」すべし。暫定憲法に代えて施行し、3年後に民意に問えばいい。一旦、帝国憲法に戻す、これを改正したのが暫定憲法だという工夫も可能かもしれない。

先人は知恵絞り、年月をかけて帝国憲法を創ったことを我々は知らなくてはならない。「最新日本史」から。

<明治14年(1881)、国会開設を10年後と決定した政府は、憲法制定作業を開始し、翌年、伊藤博文が各国の憲法調査のためにヨーロッパへ向かった。

伊藤は約1年半の間に(大学教授などから)憲法の教えを受けた。その結果、プロイセン憲法が日本の国情に照らして参考になるとの結論を得て帰国した。

明治20年(1887)、伊藤は井上毅の憲法案をもとに、伊東巳代治と金子賢太郎も加えて検討を進め、翌年4月に草案を完成させた。この草案審議のため、明治21年(1888)、天皇の最高諮問機関として新たに枢密院が設けられ、伊藤は首相を辞してその初代議長に就任した。

枢密院では、天皇の臨席のもと、慎重に審議が尽くされ、明治22年(1889)2月11日の紀元節を期して、大日本帝国憲法(明治憲法)が発布された。ここに、アジアで最初の近代的立憲国家が成立したのである>

作業開始から発布まで8年間をかけた。GHQは素人をかき集めて1週間足らずで、あちこちの憲法をパクって今の占領憲法を“粗製乱造”した。許されざる大罪だ。

その際の指針が以下である。サイト「芋太郎の広場」から。

<マッカーサー・ノート (マッカーサー三原則)
昭和21年2月3日

I

天皇は国家元首の地位にある。

皇位は世襲される。

天皇の職務と権限は、憲法に基づいて行使され、憲法の定めるところにより、国民の基本的意思に対して責任を負う。

II

国家の主権としての戦争は廃止される。

日本は、紛争解決の手段としての戦争のみならず、自国の安全を維持する手段としての戦争も放棄する。

日本は、その防衛と保護を、今や世界を動かしつつある崇高な理想に信頼する。

日本が陸海空軍を保有することは、将来ともに許可されることがなく、日本軍に交戦権が与えられることもない。

III

日本の封建制度は廃止される。

華族の権利は、皇族を除き、現在生存する一代以上に及ばない。

華族の特権は、今後、国または地方のいかなる政治的権力も包含するものではない。

予算は英国の制度を手本とする>(以上)

不法な占領憲法を次代に引き継がせるのか。それは大和男児の選択肢ではない。我々は声を上げ続けなければならない、「棄憲を!」と。(2016/4
/17)




◆世界経済の後退局面に「マイナス金利」は良薬か

宮崎 正弘
 

<平成28年(2016)4月20日(水曜日)弐 通算第4884号 > 

 〜世界経済の後退局面に「マイナス金利」は良薬か
  IMF,世銀、成長率予測を下方修正〜

2016年度の世界経済の成長率をIMFは3・4%から3・2%に下方修正した。世銀はおなじく2・9%から2・5%にした。そして「マイナス金利」は特効薬になるか、という議論を活発化させている。

経済活力の再生と復活のために、2008年以後、先進国は「量的緩 和」という政策を採用した。が、この秘薬は巨額の負債を生じせしめ、新 興国にはバブル、資源国には負債増大というバブルを運んだ。
 
08年以前は金利低下により信用のバブルを創成するというスタイル だったが、以後は「インフレ目標」という妙な語彙が使われ始め、経済学 者やエコノミストが衒学的な、あるいは机上の空論に近い議論をしてきた。

世界経済はマーケットにカネ余り、しかし借り手が不在、商品相場は下落し、株式は乱高下を繰り返し、なにがなんだか、よく判らないと庶民は考える。

「いま世界は頭の切り替えが必要ではないのか。

マイナス金利は短期的な効果をあげたが、結局、成長は阻まれ、いま経済ジャーナリズムは「アベノミクス」の失敗を批判している。

あれだけの衝撃と株高をもたらした「黒田バズーカ」は次第に霞みはじめ、日本経済はふたたび下落傾向に急傾斜しはじめたようだ。
 
ムードが変わっている。

米国はTPPを言いだし、日本は期待して推進派に転じたが、いま米国大統領選挙の論点は「保護貿易主義」が蔓延し、TPP反対の声が強くなった。

あたかも国際連盟を提唱し、土壇場で参加しなかった米国の不如意の再来であり、TPP推進者のひとりだったヒラリーまでTPPに反対している。

「グローバル経済」は瀕死の危殆に陥ったのかも知れず、米国は金利を上げつつあり、日本の金融政策とは真逆、つまりバブル再生に向かっているようである。

グリンスパンFRB議長が牽引したペーパーマネィ経済は世界市場の性格を歪ませた。、金兌換ができない紙幣が世界を覆い、そして構造不況を運び、富の偏在をうみ、いま、これという情勢判断ができないまま、霧につっこんだ機体のようにダッチロールを繰り返す。
 
 中国経済の破綻、資源国経済の墜落、ユーロの危機、原油相場のどん底低迷、展望が開けず、視界五メートル。これでは日本株がもたもたと混迷の度合いを深めていくのは当然の成り行きだろう。