平井 修一
■1月19日(火)、朝は室温8.8度、今季最低、快晴、道路の雪はほぼ消えたが、かなり寒い。滑って転んで重軽症者260人とか。遊歩道は誰も歩かないから凍ったままなので道路を用心しながら2/3散歩。
昨日は終日、冷蔵庫にいる気分で、省エネのために19〜20度設定のPC部屋6畳に籠っていた。ま、シェルターだが、中共にはそれがあるのか。中共ではガスマスクをつける人も出てきた。
中共の大気汚染は北京、上海が有名だが広州もすさまじいそうだ。ということはほとんどの都市は規模を問わず大気汚染まみれということだろう。シェルターなし。2014/2/6「日経ビジネスオンライン」の記事によると、「中国大気汚染ワースト都市ランキング」(当局公表データによる)は――
1 石家荘/河北省
2 刑台/河北省(刑はつくりがコザト)
3 唐山/河北省
4 邯鄲/河北省
5 保定/河北省
北京(直轄市)を取り巻く河北省が圧勝している。石炭産地であり、火力発電や野焼きなどで煙もうもうなのだろう。
<河北省は中国最大の穀物、綿花の生産地である。工業面では石炭業が盛んであり、それらは輸出される他、火力発電でも使用され、石家荘、保定、邯鄲、刑台、衡水、滄州を網羅する河北南電力ネットワークを構成し、また張家口、承徳、唐山、廊坊、秦皇島及び北京、天津を網羅する京津唐電力ネットワークを構成する電力供給拠点となっている>(ウィキ)
6 済南/山東省
7 衡水/河北省
8 西安/陝西省
9 鄭州/河南省
10 天津/天津市
長女の友だちのいる大爆発・天津はトップ10入りだ。オメデト。
11 太原/山西省
12 廊坊/河北省
13 成都/四川省
14 滄州/河北省
15 武漢/湖北省
16 北京/北京市
なんとあの北京より汚染されている都市が15もある。河北省の住人は「北京に行くと空気が良いと感じる」と言っているそうだ! ちなみに、
48 広州/広東省
49 上海/上海市
それでも最近、訪中した人によると、広州は展望台閉鎖(ガスで何も見えない)、上海はガスっている上に異様な臭いだという。
森清勇/星槎大学非常勤講師の論考「中国がひた隠しにするPM2.5による死者の数 台湾の事例から推算されたその数は年間100万人」(JBプレス1/18)から。ここが興味深かった。
<*異常な耐性の中国人
中国は台湾に比して少なく見積もっても3倍以上の(濃度の)大気汚染に晒されているとみてもいいのではなかろうか。
ただ、(大気汚染による死者がないという)中国人の名誉のために言及すると、今から130年ばかり前の奉天(いまの瀋陽)にスコットランド(英国)からデュガルド・クリスティーという25歳の伝道医師が赴任してきた。
医師は日清戦争、義和団事件、日露戦争の荒波を潜り抜けて1922年まで約40年間にわたり奉天で勤務し、中国人を観察し続けた。英国の女性旅行家イサベラ・バードも奉天の医師を訪ねて意見交換し、奉仕活動を手伝ったりしている。
医師は中国人の環境や病気などに対する強さに感心し、「我々が住民の生活状態を調査して先ず驚くことは、彼らの身体の発育がその生活状態に比して意外に良く、強健であることである」(『奉天30年』)と記している。スコットランド人であればとても耐え得ないような状況に対して、中国人は平然としているというのである>(以上)
恐るべし漢族! 人類死すとも漢族死せず! 英禍、阿片禍、倭寇禍、紅禍、飢饉禍、文革禍、天安門禍に耐えた最強民族は、習近平禍にも耐えて、永遠の夢「蓄財蓄妾美食美酒美女移住」を追いかけるのだ。マケソー・・・
■1月20日(水)、朝は室温8度、今季最低、ゴミ出しに出たら手がすぐに冷たくなった。屋根の雪は北側と西側はまだ残っている。快晴、ハーフ散歩。
漢族は日本で喉と目に効く薬を買う。わが身はわが身で養生する、国はまったく当てにならないからだ。支那通の近藤大介氏が1/18にこう書いている。
<年末年始に北京へ行ってきたが、北京っ子の誰と会食しても、最初の15分くらいは空気清浄機の話題である。消費がすっかり低迷している中国にあって、空気清浄機市場は例外的に盛隆を極めている。まさに「空気特需」だ>
庶民は2〜5万円あたりの中国製、中間層は9〜14万円あたりの日本製、そして、
<富裕層は、スイス製の空気清浄機を購入していて、こちらは1万元(18万円)から1万3000元(23万円)くらいだ。このクラスになると、家庭用ではなく工場用である。そんな重厚長大な工場用の空気清浄機を、スイスからわざわざ自宅に取り寄せているのが、いまの中国人富裕層なのだ>(近藤氏)
支那人の日常は“常在戦場”、生きること自体が戦争なのだ。うかうかしていると毒ミルクやPM2.5ガス室で殺されてしまう。客船は沈没し、工場は大爆発し、盛土は山津波となって襲ってくる。お上は当てにならないから自分で自分と家族の命を守る。毛沢東のスローガン「自力更生」とはそういことだったのだ。
ぬるま湯に浸かっているような日本人とは比べようもないほど鍛えられている。お上を当てにして「助けてドラえもん」の“のび太”日本人とは大違いだ。マケソー・・・
上記の近藤氏の論考「中国経済の“不都合な真実”『今年、北京発の金融危機が世界を襲う』ある金融機関幹部が語った」(現代ビジネス)から。
<日本と中国、ともに大発会となった1月4日朝、私は北京西城区にある金融街のちょうどヘソの部分に位置するウエスティンホテルで、金融街に勤める旧知の中国人と、朝食を共にしていた。「金融街から見た2016年の中国の景気判断」を聞くためだった。彼は、まずは自分の家庭のことから切り出した。
「息子がまもなく高校を卒業するんだ。成績は大変優秀なんだが、アメリカの大学に行かせることにした。アメリカがダメならカナダでもいいと思っている。私の周囲を見渡しても、多くの親がそうしている。いまの中国は、あらゆる環境から見て教育にはふさわしくないからね」
私が「あらゆる環境」とはどういうことかと畳みかけると、彼はこう説明した。
「今年は、世界全体が不況に見舞われた2008年の再来になると私は見ている。とりわけ深刻なのが中国だ。2008年のリーマンショックの時は、アメリカ発の世界同時不況で、それを中国政府が4兆元出して救った。ところが2016年の金融危機は、もしかしたら中国発となるかもしれないのだ。そして、もはやアメリカもEUも、もちろん日本も、救世主にはなれないだろう。
習近平政権は、不況が深刻化すれば、いまよりももっと締め付けを強化するに違いない。党や政府の幹部には出国制限があるが、私は国家公務員でもないので、まずは息子を海外に送り、いよいよこの国に見切りをつけたら、妻と移住しようかと考えている。この金融街の住人は、多かれ少なかれ、誰もが同じような考えを持っているよ」
彼は、続けて近未来の話に入った。
「現在、われわれ金融街の住人が、最も話を聞きたい人物が二人いる。いまや中国の経済政策の司令塔とも言うべき中央財経指導小グループ弁公室の劉鶴主任と楊偉民副主任のコンビだ。どんな経済政策も、習近平主席は劉主任と楊副主任に相談してから決定すると囁かれるほど影響力を持っている。
二人は、公の場にはほとんど顔を見せなくなったが楊偉民副主任が、暮れの12月26日に北京飯店で開かれた中国経済年会に顔を出し、短いスピーチをした。そこで、2016年の中国経済の大方針を述べたのだ」(平井:大方針は下らないので略す)
*今年の中国株は上がる要素が見当たらない
この(スピーチの)文書にザッと目を通した私は、「とてもいいことが書いてありますけど、問題は実行できるかどうかですね」と、思わず漏らした。すると彼はこう言った。
「その通り。早く実行に移していかないと、中国経済は取り返しのつかないことになるだろう」
私は話題を変えた。
「もうあと1時間ほどで、今年の上海・深セン証券市場が開きますが、今年の中国株はどうなるでしょう?」
「う〜ん、正直言って、上がる要素が見当たらない。普通は春節前になると上がるものだが、今年の場合はね・・・。上海総合指数が1ヵ月間、3000ポイントを下回ると、中小の銀行に破綻リスクが出てくる」
彼はすっかり弱気になってしまった。
*上海総合指数は2週間で18%の大幅下落
ところで彼の「株価が下がるのでは」という心配は、早くもその日のうちに現実となった。(熔断:サーキットブレーカーという制度で取引停止)
大発会の朝から株価は暴落を続け、年初から何ともバツの悪いことになってしまったのだ。悲劇はこれに終わらなかった。1月7日木曜日(も取引停止)。
というわけで、1月7日の晩に、証券監督管理委員会と上海証券取引所は、「熔断を明日から採用しない」と緊急通知を行ったのだった。この時ばかりは、日ごろお上に遠慮がちな中国メディアも、「研究10年、実行4日」などと皮肉ったのだった。
金融街の人物が心配していた3000ポイントのラインも、1月12日に2978ポイントまで下げ、あっさりと割ってしまった。
*中国経済はAIIBに期待せざるを得ない
1月16日午前、習近平や57ヵ国代表が出席して、AIIB(平井:インチキ銀行)の開業式が華々しく行われた。周知のように、日本とアメリカは参加していない。
繰り返すが、中国経済は頗る悪い。だから中国企業は海外へ出て稼ぐしかない。その後押しの役割を期待しているのがAIIBなのだ。
帰りがけに「北京の母」と私が勝手に呼んでいる百発百中の旧知の女性占い師のところに顔を出した。今年の中国経済について彼女に占ってもらったところ、次のようなご宣託を得た。
「指導部の判断ミスなどで、悲観的なムードがしばらくは続くわね。指導部は自分たちの発言に、より注意しないといけない。中国経済は一層の自由化と規制緩和が求められていることを、指導部は知るべきよ」
何だか半分は、彼女の個人的意見のようだった。ちなみに日本経済についても聞くと、「明るさを取り戻して伸びていく年になるわ」と、とたんに顔を綻ばせたのだった>(以上)
「北京の母」も株で大損したようだ。
西村豪太/東洋経済記者の論考「中国発の“世界同時株安”止める手はあるか 日経平均も巻き添え、昨年来安値割れの懸念」から。
<株にも為替にも共通するのは、(中共)政府が対症療法に終始し、新たなルールを見いだしていないことだ。1月4日付の人民日報は1面で今後の中国経済は「V字回復できずL字を描く可能性がある」と構造改革の必要性を説いた。市場原理を徹底させる必要性は中国政府もわかっている。
が、成長率の低下をどこで止められるかがわからない現状で、コントロールを手放すのは怖い。巨大化しすぎた経済が新たな落ち着きどころを見いだすまで、世界は中国に振り回されることだろう>(東洋経済オンライン1/18)
2008年のリーマンショック、そして今の「チャイナショック」・・・
習の起死回生策「新シルクロード」は、誰も住んでいず、ニーズもない荒野にインフラを造るのだろう。海運、空運の時代に支那と欧州を鉄道で結ぶなんて荒唐無稽だ。
そんなことをするよりも「反腐敗」を止めて「社会保障」に努め、周辺国と仲良くして、いい製品を作って買ってもらえるようにしたほうがいい。
支那の売れ残りの分譲住宅在庫(延べ床面積)は21億平米もある。1戸210平米とすれば(日本の2戸分。金持向けが多いとして)1000万戸、日本並みの2〜3LDK105平米とすれば2000万戸にもなる。1LDK50平米なら4000万戸だ。
在庫処分には数年かかるだろう。需要がないのに投資すれば借金だけが残ることになる。
中共が内需ではなくインフラ投資主導の経済活性策、為替や株への介入策を改めなければ、行き着く先はかつてのポンド危機のようにヘッジファンドのおもちゃにされ、外貨準備が底をつき、そして、へたをするとデフォルト、債務不履行、財政破綻となる。
そうなれば禿鷹ファンドが飛びついて食い荒らすに違いない。それでも漢族はどっこい生き延びるのだろう。恐るべき耐性だ。
今朝の「頂門」の櫻井よし子氏の論考は伊藤製作所を紹介していた。とても興味を覚えたので同社のサイトを覗いて動画を見た。感動もの、日本のモノ造りのすごさに脱帽した。
「製造業にしがみつくべきではない」という論もあるが、それがなくなると銭ゲバだけの国になってしまうのではないか。日本が日本でなくなってしまう。ジャパニーズドリームはアメリカンドリームとは全く違う。小生はそんな日本が大好きだ。
http://www.itoseisakusho.co.jp/■1月21日(木)、朝は室温9度、快晴、ハーフ散歩。ちと冷える。
このところ体調が良い方向へ変化した。夜、2時間おきに目が覚めていたのが4〜5時間ぐっすり眠れるようになった。今朝はナント数年ぶりに朝立ち! うれし恥ずかし。
原因は何だろうと考えたが、先月から長女にもらったスッポン錠剤を服用していること、これ以外に思い当たらない。コラーゲン効果のようだ。
時事通信1/20「独立象徴のスッポン死ぬ=絶滅危惧種、不吉な前兆か―ベトナム」から。日本のスッポンは30〜40センチほどだろうが、越のそれはなんと1メートル以上だ。
<【ハノイAFP=時事】ベトナム国営メディアによると、中国・明朝との独立紛争の象徴として神聖視されていた絶滅危惧種のシャンハイハナスッポンが死んだ。80〜100歳とみられる。
体重約200キロのスッポンは19日夜、ハノイ中心部のホアンキエム湖で死んでいるのが見つかった。この湖のシャンハイハナスッポンは、15世紀に明朝を撃退した指導者、黎利(後の皇帝)の魔剣の守護者と言い伝えられている。めったに水面に姿を現さず、目撃すると縁起が良いとされていた。
訃報にインターネット上では悲しみが広がった。共産党大会で近く新指導部が選出されるため、不吉な前兆と訴える声も多く、訃報記事の一部は掲載後に取り消された(共産党は皆一緒)。
シャンハイハナスッポンは死んだ1匹を含め、世界で4匹しか生息が確認されていない>
「不吉な前兆」が福に転じるように多分、はく製にして廟堂に祀るだろう。ご利益がありますように。
サーチナ1/19「中国とモンゴルは“潜在的な敵”中国メディアがロシアでの見方を紹介」から。
<中国メディアの参考消息網は17日、ロシアに「中国とモンゴルは潜在的な敵」との見方があると紹介した。
記事によるとロシア紙「ウトロ・ルーシー」が2016年はロシアを取り巻く国際環境が極めて厳しくなると論ずる記事を掲載。ロシアの「潜在的な敵」として、フィンランド、中国、モンテネグロ、モンゴル、キルギスタンを挙げたという。
モンテネグロについては北大西洋条約機構(NATO)加盟が現実味を帯びてきたこと、フィンランドについては難民に絡んで国境の管理問題が浮上する可能性があるという。
中国については、習近平が進める「一路一帯」政策の一部である、中国と中央アジア、ロシア、西欧を結びつける経済圏の構築が、ルーブル安で体力の弱ったロシアの特に中小企業にとって不利になる可能性があるという。
さらに、中国がトルコに接近していることも、ロシアにとっては大きな問題という。トルコが、ロシア軍戦闘機を「越境」を理由に撃墜し、搭乗員2人が死亡したことで、ロシアとトルコの関係は一気に険悪化した。中国の「一路一帯」にとってトルコは極めて重要な国であるだけに、トルコ問題は中ロ関係を複雑化するという。
モンゴルとロシアは環境問題で、対立が厳しくなる。モンゴルは自国内を流れる重要河川のセレンゲ川に水力発電所を建設しようとしている。セレンゲ川は国境を越えてバイカル湖に流れ込む。同川はバイカル湖の重要な水源のひとつだ。
ロシアでは、モンゴル国内でのダム建設が自国の生態系に深刻な影響を与えるとして、建設の絶対阻止を主張する環境保護論者がいる。プーチン大統領も、同問題を解決すると約束した。
しかし、モンゴルにとっては同発電所の建設は、自国の電力不足を解消し、中国への売電によりその他の道路や鉄道、橋などのインフラを建設するための重要な資金になる。モンゴル側にとって発電所建設は「死活問題」にもなるという。
キルギスタンについては、4年前に両国が合意した、国境地帯のダム建設で、対立が表面化した。キルギスタン側はロシアが約束の7億ドルの資金を拠出しないと非難している。
ロシア側は、国境地帯のダム建設は周辺の国際環境を悪化させ、最悪の場合には軍事的衝突も発生すると考えはじめたため、ダム建設に否定的になったとの見方がある。
「ウトロ・ルーシー」は、これらの「潜在的な敵」とロシアの関係がこじれれば、「まったく予測できなかった衝突が発生する可能性もある」との見方を示したという。
◆解説◆ロシア人は長年にわたり、モンゴルに対して抑圧的な姿勢を示した。モンゴルは13世紀にロシアに進出し、ジョチ・オルス(ジョチ・ウルス、キプチャク汗国)を築いた。
ロシア民族も当時、スカンジナビア半島から進出してきた比較的「新参者」と言える勢力で、モンゴル人に服属し、後に徴税の請け負いを認められたことなどで実力を得て、モンゴル勢力を打倒した。
モンゴル統治下でロシア人は政治や軍制を整えて発展の下地を作ったが、ロシア人は自らの民族の発展を「モンゴルのくびきからの解放による」という“建国神話”を作った。そのため、ロシア人のモンゴル人に対する感情の根底には「歴史的恨み」が形成されたという。
ロシアは中国人に対しても、モンゴル人と同一視する感情があるとされる。ロシア人は中国人とモンゴル人に対して心のどこかに「潜在的な恐怖感」を持つ場合があると言いなおしてもよい。(編集担当:如月隼人)>(以上)
なるほど、モンゴルとは仲良くした方がいい。中露はお互いが潜在敵視している。結構なことだ。(2016/1/21)