2020年05月28日

◆「香港独立」を掲げて、香港で抗議デモ

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月25日(月曜日)通巻第6512号 

「天滅中共」「香港独立」を掲げて、香港で抗議デモ「天滅中共」「香港独立」を掲げて、香港で抗議デモ「香港国家安全法」に反対の若者らが行動。180余名逮捕

昨秋の大乱収束以来、はじめての大がかりなデモが香港で繰り広げられた。

5月24日、日曜日の午後。SNSで呼びかけられてデモ行進は銅鑼湾の「SOGO」前からワンチャイまでの幹線道路がコースである。

これは全人代で採決予定の「香港国家安全法」に反対する知識人や若者らが集まり、コロナ感染予防のため、香港では「9名以上の集会は禁止」とされているが、示威行進を開始した。

道路にバリケード、さすがに火焔瓶は登場しなかったが、警官隊は最初から催涙ガスと放水、暴力的な弾圧に報道陣からも抗議の声があがった。

プラカードには「天滅中共」「香港独立」が掲げられた。180余名が逮捕された。「天は中国共産党を滅ぼす」というプラカードは昨秋までの香港大乱でも、学生達が常套句としていた。

全人代最終日に予定されている「香港国家安全法」は、「香港基本法」の附録文書として追加挿入されるという巧妙な措置が取られており、法案が成立すれば、香港独立どころか、民主化を訴える行為も違反の対象となる。

他方、開催中の全人代のタイミングで王毅外相が記者会見し、「香港の安定のために、香港国家安全法は当然であり、香港は中国の一部であり、外国の干渉を受けたくない。台湾も同様である。また欧米に拡がる賠償請求だが、中国も被害者であり、賠償など、常識では考えられない違法だ」と一方的に喋りまくった。
     
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【知道中国 2081回】              
 ──「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘42)
橘樸「中國人の國家觀念」(昭和2年/『橘樸著作集 第一巻』勁草書房 昭和41年)

             △

フェリーは階上と階下の2等級に分かれている。もちろん、安い方の階下だから窓などなく吹きっ曝しだ。夏は心地よいが、さすがに香港でも冬は寒い。

フェリーは九龍側の九龍塘碼頭を発ち九龍と香港島の間のヴィクトリア湾を横切って香港島側の北角碼頭を目指して進む。固い板製の長椅子に詰めて坐る。前後左右から伝わってくる働く人の汗の臭いに包まれる。「密接」「密集」のうえに「密談」だ。

だが彼らは呆れるほどの声がデカい。密談もなにもあったものではない。個人情報は筒抜けだ。


時々、乞食なのか大道芸人なのかは分からないが、胡弓もどきの手作り楽器を奏でる。一曲終わると、広口瓶の蓋のようなものを手に座席の間を歩き、一人ひとりの乗客の前に差し出す。もちろん「ギャラ」の要求だ。

順繰りに回ってきて、次はオレかと思っていると、彼の手は私を飛び越して隣に移った。その瞬間、なんとも言えぬ思いに駆られたものだ。仲間とでも思われたのだろうか。

それとも、こんな貧乏臭いヤツからカネは取れないと同情でもされたのだろうか。喜ぶべきか。それとも悲しむべきか。
あの当時は175cmで体重は50キロを遥かに切ってガリガリ。後でみたらBMI(体格指数)では痩せの危険ラインを遥かに下回っていた。乞食まがいの大道芸人にまで格下の扱いをされた・・・香港留学の輝かしき「勲章」だと、あの日のフェリーでの出来事を今でも思い出す。トホホ。

北角碼頭から繁華街を5、6分歩くと五洲大廈だった。途中での印象深い思い出を・・・再録だと思うが成り行きということでご了解願いたい。

ある冬の日であった。

パンツ1枚の乞食が座っている。自らの半生を簡潔に綴った文章が、道路に墨痕鮮やかに記されていた。但し白墨ではあるが。記された文章を読んでいると、寒さに耐えかねた彼は走り出す。その時はポケットに小銭があったから急に「太っ腹」になって、そこに置いた。すると何処からか別の乞食がやってきて持って行ってしまった。体を動かして温まったからだろうか。彼は肩で息をしながら戻ってきた。

こちらも暇であるうえに物見高い。これは絶好の暇潰しと、寒さを我慢しながら立ち続けた。走り出す。通行人が小銭を落とす。別の乞食が持ち去る。彼が息せき切って戻ってくる・・・の繰り返し。じつに有意義で優雅な暇潰しの一刻だったことを覚えている。

ここで、やっと甘先生との雑談時間に辿り着いた。

中国人の性質を分かり易く解説した「差不多先生」という表題の文章を読んだ際、中国人は失敗しても、しくじっても、痛めつけられても、「差不多(まあまあだ)!」と呟くばかりで反省がない。

だから進歩がない──と甘先生が説明してくれた。そこから先生の日頃の義憤が炸裂した。

中国人は「発財(カネ儲け)主義」だからダメなんだ。近代化も民主化もできない。とどのつまりは共産党だって、国民党だって、発財主義じゃないか、と。


──いいですか、中国人はお目出たい春節(しんねん)の挨拶に「恭喜発財(カネ儲けバンザイ)」を繰り返す。香港では、それが酷すぎる。聞くに堪えません。

「発財主義」から脱し、さもしい根性を鍛き直さない限り、中国人が近代精神を持つことはできないのです。中国が近代社会に成長する事はゼッタイに、金輪際、あ・り・ま・せ・ん──

どうやら発財主義を中国人とは切り離せないものと見做す点では同じだが、甘先生は中国人の伝統的悪弊であると見做し、それを克服しない限り中国に近代化された民主的社会は訪れないし、中国が世界の普遍に参画することも出来ないと断罪する。

一方、橘の説くところによれば孫文は発財主義を逆手に取って、近代社会はカネ儲けが自由にできると説くことで国家改造を狙った、ということになる。どちらが正しいのか。


さてトンだ道草を切り上げて、ここらで国民党の理想国家に進むことにしたい。
      
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘  OPINIONS
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)宮崎さんの新刊『「コロナ以後」中国は世界最終戦争を仕掛けて自滅する』(徳間書店)を「コロナ休日」を利用して、読み終えました。

すごく要領よくまとまっていて、時系列に全貌を把握できたと共に、題名が最終戦争とありましたので、ミサイルが飛び交う従来型戦争を推測していたのですが、そうではなく、貿易戦争、ハイテク戦争につづいて金融戦争が米中の雌雄を決する最終戦争という意味なのですね。
これもまた現代世界にふさわしい解釈と考えますし、益すること大でした。(TK生、江東区)

  ♪
(読者の声2)明日26日(火曜)夜放映予定の「日本文化チャンネル桜」の番組「フロント・JAPAN」はホスト福島香織さん、ゲスト宮崎正弘さんです。

主要テーマは「全人代で何が決められているのか」「香港の民主化デモ、その後」「インド経済、突然の停滞は何故」などの予定です。(日本文化チャンネル桜)



2020年05月27日

◆「天滅中共」「香港独立」を掲げて

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月25日(月曜日)通巻第6512号 

 「天滅中共」「香港独立」を掲げて、香港で抗議デモ「天滅中共」「香港独立」を掲げて、香港で抗議デモ
   「香港国家安全法」に反対の若者らが行動。180余名逮捕

昨秋の大乱収束以来、はじめての大がかりなデモが香港で繰り広げられた。

5月24日、日曜日の午後。SNSで呼びかけられてデモ行進は銅鑼湾の「SOGO」前からワンチャイまでの幹線道路がコースである。

これは全人代で採決予定の「香港国家安全法」に反対する知識人や若者らが集まり、コロナ感染予防のため、香港では「9名以上の集会は禁止」とされているが、示威行進を開始した。

道路にバリケード、さすがに火焔瓶は登場しなかったが、警官隊は最初から催涙ガスと放水、暴力的な弾圧に報道陣からも抗議の声があがった。

プラカードには「天滅中共」「香港独立」が掲げられた。180余名が逮捕された。「天は中国共産党を滅ぼす」というプラカードは昨秋までの香港大乱でも、学生達が常套句としていた。

全人代最終日に予定されている「香港国家安全法」は、「香港基本法」の附録文書として追加挿入されるという巧妙な措置が取られており、法案が成立すれば、香港独立どころか、民主化を訴える行為も違反の対象となる。

他方、開催中の全人代のタイミングで王毅外相が記者会見し、「香港の安定のために、香港国家安全法は当然であり、香港は中国の一部であり、外国の干渉を受けたくない。台湾も同様である。また欧米に拡がる賠償請求だが、中国も被害者であり、賠償など、常識では考えられない違法だ」と一方的に喋りまくった。
          
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【知道中国 2081回】              
 ──「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘42)
橘樸「中國人の國家觀念」(昭和2年/『橘樸著作集 第一巻』勁草書房 昭和41年)

           △
 
フェリーは階上と階下の2等級に分かれている。もちろん、安い方の階下だから窓などなく吹きっ曝しだ。夏は心地よいが、さすがに香港でも冬は寒い。

フェリーは九龍側の九龍塘碼頭を発ち九龍と香港島の間のヴィクトリア湾を横切って香港島側の北角碼頭を目指して進む。固い板製の長椅子に詰めて坐る。前後左右から伝わってくる働く人の汗の臭いに包まれる。「密接」「密集」のうえに「密談」だ。

だが彼らは呆れるほどの声がデカい。密談もなにもあったものではない。個人情報は筒抜けだ。


時々、乞食なのか大道芸人なのかは分からないが、胡弓もどきの手作り楽器を奏でる。一曲終わると、広口瓶の蓋のようなものを手に座席の間を歩き、一人一人の乗客の前に差し出す。もちろん「ギャラ」の要求だ。

順繰りに回ってきて、次はオレかと思っていると、彼の手は私を飛び越して隣に移った。その瞬間、なんとも言えぬ思いに駆られたものだ。仲間とでも思われたのだろうか。それとも、こんな貧乏臭いヤツからカネは取れないと同情でもされたのだろうか。喜ぶべきか。それとも悲しむべきか。

あの当時は175cmで体重は50キロを遥かに切ってガリガリ。後でみたらBMI(体格指数)では痩せの危険ラインを遥かに下回っていた。

乞食まがいの大道芸人にまで格下の扱いをされた・・・香港留学の輝かしき「勲章」だと、あの日のフェリーでの出来事を今でも思い出す。トホホ。

北角碼頭から繁華街を5、6分歩くと五洲大廈だった。途中での印象深い思い出を・・・再録だと思うが成り行きということでご了解願いたい。

ある冬の日であった。

パンツ1枚の乞食が座っている。自らの半生を簡潔に綴った文章が、道路に墨痕鮮やかに記されていた。但し白墨ではあるが。記された文章を読んでいると、寒さに耐えかねた彼は走り出す。その時はポケットに小銭があったから急に「太っ腹」になって、そこに置いた。すると何処からか別の乞食がやってきて持って行ってしまった。体を動かして温まったからだろうか。彼は肩で息をしながら戻ってきた。

こちらも暇であるうえに物見高い。これは絶好の暇潰しと、寒さを我慢しながら立ち続けた。走り出す。通行人が小銭を落とす。別の乞食が持ち去る。彼が息せき切って戻ってくる・・・の繰り返し。じつに有意義で優雅な暇潰しの一刻だったことを覚えている。

ここで、やっと甘先生との雑談時間に辿り着いた。

中国人の性質を分かり易く解説した「差不多先生」という表題の文章を読んだ際、中国人は失敗しても、しくじっても、痛めつけられても、「差不多(まあまあだ)!」と呟くばかりで反省がない。

だから進歩がない──と甘先生が説明してくれた。そこから先生の日頃の義憤が炸裂した。

中国人は「発財(カネ儲け)主義」だからダメなんだ。近代化も民主化もできない。とどのつまりは共産党だって、国民党だって、発財主義じゃないか、と。


──いいですか、中国人はお目出たい春節(しんねん)の挨拶に「恭喜発財(カネ儲けバンザイ)」を繰り返す。

香港では、それが酷すぎる。聞くに堪えません。「発財主義」から脱し、さもしい根性を鍛き直さない限り、中国人が近代精神を持つことはできないのです。中国が近代社会に成長する事はゼッタイに、金輪際、あ・り・ま・せ・ん──

どうやら発財主義を中国人とは切り離せないものと見做す点では同じだが、甘先生は中国人の伝統的悪弊であると見做し、それを克服しない限り中国に近代化された民主的社会は訪れないし、中国が世界の普遍に参画することも出来ないと断罪する。

一方、橘の説くところによれば孫文は発財主義を逆手に取って、近代社会はカネ儲けが自由にできると説くことで国家改造を狙った、ということになる。どちらが正しいのか。

さてトンだ道草を切り上げて、ここらで国民党の理想国家に進むことにしたい。
      
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これもまた現代世界にふさわしい解釈と考えますし、益すること大でした。(TK生、江東区)
 
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(読者の声2)26日(火曜)夜放映予定の「日本文化チャンネル桜」の番組「フロント・JAPAN」はホスト福島香織さん、ゲスト宮崎正弘さんです。

主要テーマは「全人代で何が決められているのか」「香港の民主化デモ、その後」「インド経済、突然の停滞は何故」などの予定です。(日本文化チャンネル桜)

2020年05月26日

◆「天滅中共」「香港独立」を掲げて

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月25日(月曜日)通巻第6512号 

 「天滅中共」「香港独立」を掲げて、香港で抗議デモ「天滅中共」「香港独立」を掲げて、香港で抗議デモ
   「香港国家安全法」に反対の若者らが行動。180余名逮捕

昨秋の大乱収束以来、はじめての大がかりなデモが香港で繰り広げられた。

5月24日、日曜日の午後。SNSで呼びかけられてデモ行進は銅鑼湾の「SOGO」前からワンチャイまでの幹線道路がコースである。

これは全人代で採決予定の「香港国家安全法」に反対する知識人や若者らが集まり、コロナ感染予防のため、香港では「9名以上の集会は禁止」とされているが、示威行進を開始した。

道路にバリケード、さすがに火焔瓶は登場しなかったが、警官隊は最初から催涙ガスと放水、暴力的な弾圧に報道陣からも抗議の声があがった。

プラカードには「天滅中共」「香港独立」が掲げられた。180余名が逮捕された。「天は中国共産党を滅ぼす」というプラカードは昨秋までの香港大乱でも、学生達が常套句としていた。

全人代最終日に予定されている「香港国家安全法」は、「香港基本法」の附録文書として追加挿入されるという巧妙な措置が取られており、法案が成立すれば、香港独立どころか、民主化を訴える行為も違反の対象となる。

他方、開催中の全人代のタイミングで王毅外相が記者会見し、「香港の安定のために、香港国家安全法は当然であり、香港は中国の一部であり、外国の干渉を受けたくない。台湾も同様である。また欧米に拡がる賠償請求だが、中国も被害者であり、賠償など、常識では考えられない違法だ」と一方的に喋りまくった。
          
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【知道中国 2081回】              
 ──「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘42)
橘樸「中國人の國家觀念」(昭和2年/『橘樸著作集 第一巻』勁草書房 昭和41年)

           △
 
フェリーは階上と階下の2等級に分かれている。もちろん、安い方の階下だから窓などなく吹きっ曝しだ。夏は心地よいが、さすがに香港でも冬は寒い。

フェリーは九龍側の九龍塘碼頭を発ち九龍と香港島の間のヴィクトリア湾を横切って香港島側の北角碼頭を目指して進む。固い板製の長椅子に詰めて坐る。前後左右から伝わってくる働く人の汗の臭いに包まれる。「密接」「密集」のうえに「密談」だ。

だが彼らは呆れるほどの声がデカい。密談もなにもあったものではない。個人情報は筒抜けだ。


時々、乞食なのか大道芸人なのかは分からないが、胡弓もどきの手作り楽器を奏でる。一曲終わると、広口瓶の蓋のようなものを手に座席の間を歩き、一人一人の乗客の前に差し出す。もちろん「ギャラ」の要求だ。

順繰りに回ってきて、次はオレかと思っていると、彼の手は私を飛び越して隣に移った。その瞬間、なんとも言えぬ思いに駆られたものだ。仲間とでも思われたのだろうか。それとも、こんな貧乏臭いヤツからカネは取れないと同情でもされたのだろうか。喜ぶべきか。それとも悲しむべきか。

あの当時は175cmで体重は50キロを遥かに切ってガリガリ。後でみたらBMI(体格指数)では痩せの危険ラインを遥かに下回っていた。

乞食まがいの大道芸人にまで格下の扱いをされた・・・香港留学の輝かしき「勲章」だと、あの日のフェリーでの出来事を今でも思い出す。トホホ。

北角碼頭から繁華街を5、6分歩くと五洲大廈だった。途中での印象深い思い出を・・・再録だと思うが成り行きということでご了解願いたい。

ある冬の日であった。

パンツ1枚の乞食が座っている。自らの半生を簡潔に綴った文章が、道路に墨痕鮮やかに記されていた。但し白墨ではあるが。記された文章を読んでいると、寒さに耐えかねた彼は走り出す。その時はポケットに小銭があったから急に「太っ腹」になって、そこに置いた。すると何処からか別の乞食がやってきて持って行ってしまった。体を動かして温まったからだろうか。彼は肩で息をしながら戻ってきた。

こちらも暇であるうえに物見高い。これは絶好の暇潰しと、寒さを我慢しながら立ち続けた。走り出す。通行人が小銭を落とす。別の乞食が持ち去る。彼が息せき切って戻ってくる・・・の繰り返し。じつに有意義で優雅な暇潰しの一刻だったことを覚えている。

ここで、やっと甘先生との雑談時間に辿り着いた。

中国人の性質を分かり易く解説した「差不多先生」という表題の文章を読んだ際、中国人は失敗しても、しくじっても、痛めつけられても、「差不多(まあまあだ)!」と呟くばかりで反省がない。

だから進歩がない──と甘先生が説明してくれた。そこから先生の日頃の義憤が炸裂した。

中国人は「発財(カネ儲け)主義」だからダメなんだ。近代化も民主化もできない。とどのつまりは共産党だって、国民党だって、発財主義じゃないか、と。


──いいですか、中国人はお目出たい春節(しんねん)の挨拶に「恭喜発財(カネ儲けバンザイ)」を繰り返す。

香港では、それが酷すぎる。聞くに堪えません。「発財主義」から脱し、さもしい根性を鍛き直さない限り、中国人が近代精神を持つことはできないのです。中国が近代社会に成長する事はゼッタイに、金輪際、あ・り・ま・せ・ん──

どうやら発財主義を中国人とは切り離せないものと見做す点では同じだが、甘先生は中国人の伝統的悪弊であると見做し、それを克服しない限り中国に近代化された民主的社会は訪れないし、中国が世界の普遍に参画することも出来ないと断罪する。

一方、橘の説くところによれば孫文は発財主義を逆手に取って、近代社会はカネ儲けが自由にできると説くことで国家改造を狙った、ということになる。どちらが正しいのか。

さてトンだ道草を切り上げて、ここらで国民党の理想国家に進むことにしたい。
      
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(読者の声1)宮崎さんの新刊『「コロナ以後」中国は世界最終戦争を仕掛けて自滅する』(徳間書店)を「コロナ休日」を利用して、読み終えました。

すごく要領よくまとまっていて、時系列に全貌を把握できたと共に、題名が最終戦争とありましたので、ミサイルが飛び交う従来型戦争を推測していたのですが、そうではなく、貿易戦争、ハイテク戦争につづいて金融戦争が米中の雌雄を決する最終戦争という意味なのですね。
これもまた現代世界にふさわしい解釈と考えますし、益すること大でした。(TK生、江東区)
 
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(読者の声2)26日(火曜)夜放映予定の「日本文化チャンネル桜」の番組「フロント・JAPAN」はホスト福島香織さん、ゲスト宮崎正弘さんです。

主要テーマは「全人代で何が決められているのか」「香港の民主化デモ、その後」「インド経済、突然の停滞は何故」などの予定です。(日本文化チャンネル桜)

2020年05月24日

◆李克強の基調演説から台湾「平和的統一」

宮崎 正弘

令和2年(2020)5月24日(日曜日)通巻第6511号 

李克強の基調演説から台湾「平和的統一」の文言が消えた
蔡英文就任演説に「一国二制度反対」。ポンペオが祝電を打って

5月20日、台湾総統に再選された蔡英文の就任式で「(中国の唱える)一国両制度には反対」と明確なメッセージを出した。
ポンペオ国務長官は蔡英文再認に祝電をおくり前途を称えた。

中国はいかなる反応を示すか、台湾海峡へ中国海軍の海軍艦船出没、領空接近は日常の風景だが、このところは空母打撃群を頻度高く当該海域へ派遣して、背後にある米軍を牽制してきた。

全人代で李克強首相の基調演説には「平和的統一」の文言が消えていた。92年合意の履行とセットだったが、「台湾独立のいかなる行動にも反対する」との文言は残った。
「92年合意」とは、中国側はあったと言い張っているだけで、台湾は、その合意の存在も認めていない。

他方、香港に対して中国は「香港安全法」制定を準備するなどと露骨な介入姿勢を示し、これに対して英国、カナダ、オーストラリの外相は連名で反対の立場を明確にした。

EU議会も「香港基本法を遵守すべき」と批判し、米国は「制裁の対象になる」と発言して、中国の暴走を警戒し始めた。

とくにポンペオ国務長官は、香港安全法などは「横暴かつ破滅的」で、「香港が保障された高度な自治の終焉の前兆だ」と強く非難した。 

クリス・パッテンン前総督は「中国は香港を裏切った。西側はこの中国の無謀を冷笑しているだけでは済まされない」と語った。パッテンは香港返還直前まで香港総督を務めた。

中国の言い分は「1984年の英中合意を無視し、香港基本法に謳われた2047年までの香港の高度の自治の保障、言論の自由を踏みにじるもの」と英国は批判のオクターブを挙げており、米国の「香港人権民主法」と同一の基軸を歩んでいる。

また英国は中国の5G排斥に舵を切り替えつつある。

中国は「香港安全法は、テロリスト、国家転覆を企む人士の取り締まりだ」と強弁を繰り返し、27日予定の全人代最終日に投票にかける。
 
5月24日の日曜日午後、香港では銅鑼湾の「そごう」前からワンチャイへかけて、大規模な抗議デモが呼びかけられている。

香港ではコロナ災禍を楯に十人以上の集会を香港政庁は禁止している。それゆえに数万のデモ隊があつまると警官隊との激突は不可避的である。

       

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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘  OPINIONS
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(読者の声1)中国の感染者ゼロとの報道。冗談でしょう? 最初が隠蔽、次は数の誤魔化し、そして責任転嫁。嘘放送(米軍が持ち込んだ。二次感染はロシアから等)。賠償請求には「戦狼外交」と続きますが。。。
   (HF生、大宮)

2020年05月23日

◆米国のイスラエルへの警告は

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月21日(木曜日)通巻第6508号 

米国のイスラエルへの警告は「中国に近づきすぎるな」「究極の狙いはハイテクの入手と頭脳のスカウトにあり」

 中国がイスラエルに「戦闘機と戦車を伴わない形で、静かに」浸透している。政治、経済、とりわけ技術面での多彩な浸透がなされていた。

イスラエル駐在米大使ディビッド・フリードマンと国務省の高官らは、イスラエルの中国への異常接近、ならびに過度の依存は国家安全保障上のリスクになると、しばしば警告を発してきた(『エルサレム・ポスト』、2020年5月19日)。

ディビッド・フリードマンは会社更生法が専門の弁護士だが、2016年キャンペーンでトランプ陣営の法律顧問を務め、その保守的な思想傾向を信頼されてイスラエル大使に任命された。

過度の依存を減らすべしという米国の警告は「とりわけイスラエルに限ってのことではなく、同盟国のすべての国々を対象としている」とポンぺオ国務長官が述べているが、それでもイスラエルは、中国との関係をエスカレートさせていた。ポンぺオの電撃エルサレム訪問となった背景である(5月13日)。

過去10年間、イスラエルと中国の貿易は4倍に拡大した。

2018年の貿易額は140億ドルを突破した。くわえて数億ドル規模で中国資本がイスラエルに投資しており、AI、衛星、通信技術、サイバーセキュリティなどイスラエルの技術が世界の先端にある分野に集中している。

わけても警戒は米国第六艦隊が寄港するハイファ港の新ターミナルである。中国は一帯一路の関連プロジェクトとして新ターミナルを建設し、運営も始める。

世界最大規模の海水淡水化プラント「SOREK 1」はテルアビブ郊外15キロの海岸付近にあるが、第2期工事(SOREK2)に中国系企業が入札している。

SOREK1は2013年から運営を開始し、毎日62万トンを処理している。

ランド研究所によれば、中国は2013年から2018年までに10億ドルをイスラエルの生物化学関連企業などに投資しているという。

まさに中国の究極の狙いはハイテクの入手と頭脳のスカウトにあると言える。
      

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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘  OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)19日放映のフロントジャパン桜。ホスト福島香織さん、ゲスト宮崎正弘さん、テーマは「財政支出拡大競争の世界】など。下記サイトでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=81TD75NVzvg
  (日本文化チャンネル桜)

  ♪
(読者の声2)貴誌前号に「アメリカの株式市場に上場している中国企業は怪しい会社が含まれる」との質問に、(宮崎正弘のコメント)として、「中国企業をウォール街から締め出せと言っているのはステーブ・バノンら外野席の声で、トランプ政権は検討するとしているのですが、SEC(証券取引委員会は中国企業歓迎姿勢を崩していません。

バノンらは「ナスダック上場155社のなかで、40社がおかしい。取引がほとんどないし、公開日に2500万ドルを集めることが出来ないほど不的確なうえ、上場後の取引はインサイダーに近い。ましてや企業機密の透明性がない」。

対してSECは「現在、ナスダックに上場している中国企業は92社、かなり取引は活発であり、公開日に2500万ドルを上回った実績は最近上場したラッキン・カフェの例を見ても明らかである」と反論しています」(引用止め)

とあります。同様なこと、日本でも起きているのではないですか?(TY生、葛飾)


(宮崎正弘のコメント)日本のことは措くとして、中国企業の株式市場からの排斥は、外野席の声が上院にはねかえり、上院では排斥案が一年待たされた挙げ句、昨日(20日)に可決されました。下院との調整が始まり、時間がもうすこしかかるでしょうが、あるいは本会議可決成立の可能性も視野に入ってきました。

正確を期せば「中国」を名指ししてはいませんが、事実上の規制強化で、中国企業の上場による資金調達を勝手にはさせないということでしょう。

さて焦点の「ラッキン・カフェ」(瑞幸)ですが、ウォール街は大騒ぎ、社長が行方不明です。「第2のエンロン事件」になるのでは、と不安が拡がっています。

ラッキン・カフェは投資家のあいだで「スタバを抜く」と期待された新星ですが、もともと厦門の小さなデリバリー・キオスクでした。

 その後、いかなる錬金術でのし上がったのか、2019年5月16日に米国株式市場の「ナスダック」に上場し、初値が17ドルでした。20年1月17日には50ドルを突破、その後、SECの監査で三億ドルの売り上げ水増しが発覚し、40%強の暴落です。

2020年05月21日

◆中国、またも新バージョンで「西部開発」

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月20日(水曜日)通巻第6506号 

 中国、またも新バージョンで「西部開発」
  シルクロードを5Gデジタル道路、甘粛省を拠点化

中国は「2035 西部開発ガイドライン」を発表した。エコロジカル志向、創造的環境の改善、高品質の開発を謳い、政治局と国務院の連名となっている。10年前にも「西部開発」が謳われたが、当時の柱は鉄道建設、トルクメニスタンからのパイプライン建設。そして砂漠の緑化などが柱だった。

新バージョン「西部開発」の主旨は、2035年までに西部地域のインフラ整備を終え、公共サービスを高め、住民の生活レベルを向上させ、東部の標準にまで均等化するというもの。

3つの優先課題は「創造的能力の継続」、「工業近代化のシステム構築」、「需給関係の高度能率化」と曖昧な語彙を並べている。いかにも党官僚の作文という感じである。

だが中国共産党中央がいだく危機意識が金融危機回避、環境汚染の深刻化、貧困からの脱出にあり、この基本に沿うようなガイドラインとなっている。

都市と農村部の整合的な開発政策、インフラ建設の継続と社会の安定が、こうしたプロジェクトによって達成されると明るい見通しを語る。そしてシルクロード国内版のプロジェクトをここに連結させている。だが、作文はしょせん作文なのだ。

例外的実績は5G局の大増設と拡充ぶりである。デジタル通信網を急ぐ中国において4Gのユーザーは1億2800万人、チャイナモバイルはすでに30万ケ所の5G基地局建設を年内に終えるとしている。チャイナユニコムとチャイナテレコムは共同で25万局を、おなじく年内に完成するとしている。

抽象的なガイドラインの本当の狙いは、世界に先駈けての5Gシルクロードにある。
   
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【知道中国 2079回】               
「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘40)
橘樸「中國人の國家觀念」(昭和2年/『橘樸著作集 第一巻』勁草書房 昭和41年)

          ▽

ダメの典型例として少数民族問題を取り上げておきたい。
 共産党の目指す新国家は西蔵、蒙古、新疆、?海等の地方を含むが、これらの地方は「各該地方民族の自決に依る」と、党綱領の規定をそのまま信じ、「特に新疆を
擧げたのは該地方が回?民族の居住地だからであらう」。

「又西蔵及び蒙古に民族自決主義を適用すれば、彼等は恐らく中國から離れて獨立する事を要求するであろうと懸念する者もあらうが、之はソヴェート・ロシアの先例から見ても恐らく杞憂に過ぎない」とした後、言い換えれば「第一革命以來の傳統なる『五族共和』の理想は同時に共産黨の希望する新國家の地域的範圍を決定する要素とならう」と記した。

ここまで読み進んで来て、正直に言ってぶっ魂消た。「五

族共和」が「第一革命」、つまり辛亥革命から続く「理想」だと言うが、はたして橘は正気なのか。

日本人は「五族共和」を「五族」が平等の立場で「共和」すると理解するが、それは漢族に対するどうしようもなく甘すぎる認識に起因する大誤解だ。

漢族が頂点に立ち他を睥睨し、「五族」の全体を共産党が独裁する──これが共産党が掲げる「五族共和」の本旨だ。だから「各該地方民族の自決に依る」ことを許すわけはない。

橘は「ソヴェート・ロシアの先例」から「各該地方民族の自決」と説くが、どのような事実を指しているのか。
 
どうやら橘は共産党政治の内実を仔細に把握することもせず、彼らが掲げるバラ色の政治宣伝文書を鵜呑みにしていたのではないか。

そうでも考えない限り、共産党綱領に対する、このようにノー天気な考えが生まれるわけがないはずだ。これでは共産主義に憧れた挙句に人生の階段を転げ落ちるトンチンカンな若者と五十歩百歩だろう。

「特異な志士的な学者」などと評した小泉信三の『眼力』をも疑わざるを得ない。もっとも「特異」であることは確かだが。

後年、橘たちが満洲に描こうとした「五族共和」の原型が「第一革命以來の傳統なる『五族共和』」の「五族共和」にあったとしたら、これはもう最初から絵にかいたモチ、いや悪い冗談だと敢えて断言するしなかい。

さて橘は共産党綱領が謳っている「差當つての理想國家は、政治的には社會民主主義を、産業方面では改良主義を採り」、「マルクス主義は申すに及ばずレーニン主義にすら觸るゝ所なき程度のものである」。

政治体制としては綱領は「議会制度を採るかソヴェート制度を採るか」、さらには「國家最高權の所在に關しても」共に明示されてはいないが、現時点で共産党が革命事業に関する「方法論に固執する必要を感じない爲」に、敢えて「之に觸れることを避けたのではあるまいか」と推測している。

だが軽く考えてもそうだろうが、まさか雪の北関東の山中を這いずり回った連合赤軍でもあるまいに、政治体制や「國家最高權の所在」について曖昧にしたままで革命など不可能だろう。誰が考えたって、そこが革命を目指す勢力にとっての中心の中のど真ん中の目的だろう。いいかえるなら、そこを曖昧にしたままの革命なんぞ、まるでイチゴを欠いたイチゴ大福のようなもの。売りモンにならないではないか。

共産党の理想国家を論じた後に、橘は国民党の理想国家に言及する。

その前に少し道草を。とは言え、最初から行く先を定めない気儘な旅だから、道草と言えば最初から道草のようなものではあるが・・・それはそれとして、「發財主義」についての思い出を。

この言葉を初めて知ったのは半世紀前の香港留学時である。1週に1時間の割合で中国語を教えてもらった北京生まれ、北京育ち、おまけに北京大学卒の甘先生からだった。
      
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌で以前にアメリカの株式市場に上場している中国企業は怪しい会社が含まれるので、排斥する動きがあるとの記事がありました。その後、実際に排斥されているのでしょうか?(DE生、中央区)


(宮崎正弘のコメント)中国企業をウォール街から締め出せと言っているのはステーブ・バノンら外野席の声で、トランプ政権は検討するとしているのですが、SEC(証券取引委員会は中国企業歓迎姿勢を崩していません。

バノンらは「ナスダック上場155社のなかで、40社がおかしい。取引がほとんどないし、公開日に2500万ドルを集めることが出来ないほど不的確なうえ、上場後の取引はインサイダーに近い。ましてや企業機密の透明性がない」

 対してSECは「現在、ナスダックに上場している中国企業は92社、かなり取引は活発であり、公開日に2500万ドルを上回った実績は最近上場したラッキン・カフェの例を見ても明らかである」と反論しています。

バノンらは、ラッキン・カフェの売り上げ実績は虚偽報告であり、SECに提出された企業情報に透明性がないとしています。

たしかに2018年に中国企業は22社が上湯しましたたが、2020年に上場を予定している中国企業は15社に減っています。

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(読者の声2)ミネナガ様宛に送附した文章で226事件を勘違いして515事件と記してしまいました。また、川合貞吉さんのお名前も川井と間違えていました。まことに軽率なこと恐縮しております。

以下、文章訂正いたしました。

(読者の声3)のミネナガ様の投稿、拝読いたしました。小生も子供の頃、わが家に小日向先生がよくいらっしゃったので記憶鮮明です。支邦料理が得意でわが家の厨房でよく得意メニュー作ってくれました。先生の作ったムーシータンがわが家では人気でした。

「日本人馬賊王」は当時わが家に居候していた川合貞吉さんと小日向、父の3人で著作していたと記憶しています。

川合貞吉さんはゾルゲ事件で収監されていた方ですが、釈放された後、どういう理由なのか、わが家で居候していました。


その背後関係調べていたら、なんと226事件の青年将校たちに激励電報送ったことで新京警察に収監されていた父と川合貞吉が同房だったことが推察できました。

当時、東京杉並の警察で捕縛された川合貞吉が新京警察まで運ばれ、父と同房だったとは実に奇遇です。それが居候の背景にあったようです。

「馬賊戦記」著述中の朽木寒三先生もわが家で小日向取材しているお姿何度も拝見しておりました。

筆名が「口
きかんぞう」とは初めて知った次第です。残念なことに昨年5月23日永眠されました。合掌。
(野中雄介)

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(読者の声3)野党と朝日新聞が火のないところに煙を立てて煽ったいわゆる「検察庁法改正反対」の空騒ぎ、与党と一部野党による賛成多数による採決を前提に「強行採決反対!」「アベの独裁を許さない!」とさらに攻撃を強めるはずだったのに安倍総理はうっちゃりというか華麗にスルーしてしまいました。

今回の法案の正式名称は「国家公務員法等の一部を改正する法律案」であり今国会に提出された55本の法案の52番目。第201回国会、内閣提出法案の52番なので「閣法201-52」となり十数本の法律の改正案をまとめたもの。
https://www.clb.go.jp/contents/diet_201/law_201.html
https://livedoor.blogimg.jp/toua2chdqn/imgs/6/1/610098c6.jpg
 
53本目は「地方公務員法の一部を改正する法律案」であり国家公務員法改正により定年延長が行われ、それに伴い地方公務員の定年も延長するというもの。

公務員の定年延長はもともと民主党政権時代に自治労から働きかけがあったものという。検察庁法つぶしで公務員全体の定年延長の法案が廃案にでもなったら立憲民主党は支持母体の自治労にどう説明するつもりなのか。

自民党の世耕弘成参議院幹事長は「雇用環境が厳しくなっている中、国家公務員や地方公務員だけ給料も下がらずに定年延長されていいのか、しっかり考えなければいけない」と指摘。「それだけの仕事があるなら、雇用を失った若い人らを採用することも考えていかなければいけない」と思い切り野党を煽っています。
https://www.sankei.com/politics/news/200519/plt2005190015-n1.html

55年体制といわれた時代は社会党が自民党を攻撃し、乱闘やら牛歩戦術やらで採決引き伸ばしはよくありました。

でもそれは野党の支持者に対するアピールであり、最後は予定調和で法案成立といういわばプロレスでした。

時代は変わり帰化人政党となった立憲民主党は中韓お得意の「声闘」で声の大きさで支持を集めれば勝ちだと思っているから日本人の感覚からどんどん乖離していく。

韓国は軍事政権が終わり民主化してからは大統領選挙のたびに政党がコロコロかわるようになりました。日本も同じころから母親が済州島という小沢一郎が自民党を出て韓国政治と似てきたように思います。

評論家の須田慎一郎氏は2月1日の段階で朝日と名古屋高検の林検事長の癒着を指摘していました。カルロス・ゴーンが羽田空港で逮捕されたときに朝日新聞がスクープしたのは検察のリークであり、昨年11月に朝日の記者が名古屋まで林氏の検事総長はほぼ決まりとお祝いに駆けつけたという。官邸の介入ではなく朝日の検察人事への介入であるという結論です。
https://www.youtube.com/watch?v=lAf22Itx7bY
https://www.youtube.com/watch?v=eqfXZ5nzivQ

韓国では慰安婦問題で大騒ぎ。安倍総理の10億円の毒まんじゅうがやっと効いてきました。

「謝罪と賠償」の無限おかわりをするつもりだった偽慰安婦と挺対協代表の詐欺師が醜い争い。日本としては「最終的に解決済み」なので高みの見物。挺対協=正義連代表だった尹美香が慰安婦被害者の憩いの場の名目で「平和と癒やしが出会う家」を市価よりも高額で購入しながら挺対協幹部がペンションがわりに使っていた疑惑はNHKでも報道されるほど。

おまけはそこでの宴会に日本製のお菓子が並んでいたことまで暴露され朝鮮日報も中央日報も非難一色。寄付金を個人口座に入れ、所得税は夫婦で年間50万円強なのに娘はアメリカの大学に入学、どこから留学費用がでているのかと騒いでいる。

そんなの「だって韓国人だもの」で済む話。このままいくとはおもえず最後は「日本が悪い」の結論になるはず。となると朝日新聞と福島みずほに騙された、とでもなるのかも。(PB生、千葉)

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(読者の声5)最近の中国のトーンが、大部弱ってきました。習近平も金正恩のように、トランプは本気で中国と戦争する気だと悟ったのでしょう。中国の国民性は、相手が弱ければどこまでも行くが、反撃されて負けそうだと、退却します。

今の中国はアメリカでさえ敵わないのに、全世界を敵に回しています。まさに全く敵わなければ逃げる、という孫氏の兵法通りでしょう。

これは全人代を控えて、習近平の権力が衰えたとみるか、中国の国力が落ちたとみるべきでしょう。

習近平がトランプに反論すると、トランプの支持率はあがります。大統領選挙まで戦う姿勢を見せるでしょう。11月の直前の3日前に、中国が台湾に侵攻してくれればトランプに取って有り難いが、習近平は、大統領選挙が近づくほどに、トーンダウンするでしょう。

習近平はトランプと付き合う愚をしないでしょう。

だが、トランプが再選されたら、文在寅大統領のように、大人しくなるかも知れません。なぜなら、ケンカするには莫大な心的エネルギーがいるからです。

老齢なトランプは、再選されると燃え尽き症候群に陥る可能性もあります。おそらく今の中国の現状は、共産党の重職は胡錦涛派に替わられ、習近平はレームダック化して、胡春華が実権をにぎったと見るべきでしょうか。

胡春華は、特に、共産党の根本である軍への介入を強化していると思います。習近平を任期未満で退陣させれば、共産党支配そのものが危うくなるからです。皇帝が倒れれば、梁山泊と化し、それでなくても困難な中国情勢が、もっと危うくなります。

最も困るのは、胡春華でしょう。
 
胡春華の人相を見る限り、有能で真面目な能臣だが、曹操のような姦雄ではないような気がします。胡春華にとっても、習近平をレームダック化させるのが、得策でしょう。
 今の中国人は、過去より遙かに裕福な生活をしています。

莫大なエネルギーがあります。共産党支配は、そう簡単には潰れないと思います。

今の中国にとって、世界中のコロナの賠償から逃れ、米中戦争を防ぐには、最悪、中国もロシアのように、大統領選挙を行うことを、トランプと約束することでしょう。

トランプさえ味方にすれば、他国は容易に押さえる事ができます。初めの選挙は共産党八千万の中で行うか、それを伸ばして、4億の都市戸籍で行うと約束することでしょう。

だがトランプは、口約束だけでは許しません。まずは中国の米資産や国債を凍結しておき、中国中枢に米要員を派遣し、実質的な資本の自由化と特許維持を取らせるでしょう。

これは、習近平にはできません。早ければ、習近平の病気説を流して退陣させる方法もあるでしょう。

日本は、それがわかっているから、次の政権の為に、そう簡単に中国から撤退はしない。今までの日本は散々にアメリカに食い物にされたが、今度はそうはさせじと安倍首相が思っているのかも知れません。

安倍首相の側近も有能だが、安倍首相には先を読む力があります。次期大統領はトランプと分かっていても、番狂わせが起きるかも知れません。どっちに転んでもいいように、重要産業だけは、国内回帰させているのかも知れません。(斎藤周吾)

2020年05月20日

◆中国のイスラエル大使、突然死去という怪事件

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月19日(火曜日)通巻第6504号<前日発行>

中国のイスラエル大使、突然死去という怪事件
  中国、特別捜査チームを派遣。遺体を引き取りへ

テルアビブ郊外の大使公邸で、中国大使の杜偉の死体が発見されたのは5月17日である。イスラエル警察は大がかりな捜査を行ったが、殺人の証拠はなく、心臓にまつわる病気ではないかと発表した。

杜偉大使は2月に赴任したばかりで、前にウクライナ大使館からの移転。妻子を伴わない単身赴任だった。享57。

北京はただちに特別捜査チームを編成し、18日には早くもイスラエルへ到着した。遺体を北京へ送還する模様とエルサレムポストが速報した。
 
中国とイスラエルの関係は微妙である。5月13日にイスラエルを電撃訪問したポンペオ米国務長官は「イスラエルが中国との関係を深めるのは、米国との関係を阻害する要素になる」と強くネタニヤフ首相に警告を発していることが分かっている。

表沙汰にはなっていないが、イスラエルは米国の反対をよそにハイテク武器を中国に供与し続けており、米国の神経を逆なでしている。タイミングから言っても、ポンペオが、コロナ対策でトランプ政権が多忙を極めていたときに、わざわざイスラエルに飛んでいる意味は、様々な憶測を呼ぶに十分だろう。

中国がイスラエルと正式な国交を開いたのは1992年で、それまではPLOと親密な関係をもつ中国をイスラエルは警戒してきた。またイラク、イラン、シリアなどイスラエルの敵対国へ中国はさかんに武器を輸出していた。

国交樹立後、中国の資本進出ならびにイスラエルの企業買収が目立ち、両国間の貿易も、国交樹立前の三百倍に躍進していた。

中国が狙うのはハイテク兵器の情報であり、じつはイスラエルの大学に中国人留学生が五千人もいる。ハイテクの頭脳をスカウトすることも中国の対イスラエル外交には含まれている。

インテルは、半導体製造基地をイスラエルに移転する。ポンペオが急遽イスラエルを訪問した三日後に杜偉大大使は急死した。


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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)林房雄先生の「神武天皇実在論」の復刊の話で「読者の声」欄が賑わっていますが、神武紀元は西洋歴の紀元前660年とされていることは周知のことと思います。

これは日本書紀の記述をもって当てはめたという事ですが、神武天皇の存在如何を証明する一つの大きな根拠となるであろうと私が考えるトピックを挙げておきます。

私は古神道を勉強する立場の人間なので、神武天皇の存在など当たり前のことです。しかし、世の中は考古学的見地とか、科学的見地とか、はたまたシナ文献がどうかという方々からは敬遠されるものと思っています。

さて山形大学の櫻井敬久名誉教授を中心とする研究グループの発表があり、鳥海山から出土した鳥海神代杉年輪の炭素14濃度を質量分析した結果、紀元前660年頃に超巨大太陽面爆発が起こっていた可能性を示したとなっています。
 これは神武東征、神武即位の数年に比定できるのではないかと考えます。

なぜ、紀元前660年でなければならなかったのかを考えると太陽の大変革と、地上の大変化がシンクロナイズしていると思われるからです。

皇祖神は勿論太陽の象徴です。その地上における皇統の初代が神武天皇であることはご承知の通りです。

リリースされた「紀元前660年頃の宇宙線増加の詳細を解明〜複数の超巨大太陽面爆発の連続発生を示唆〜」から
(引用開始)
【概要】山形大学の櫻井敬久 名誉教授、名古屋大学宇宙科学地球環境研究所の三宅芙沙 準教授、弘前大学大学院理工研究科の堀内一穂助教らの、研究グループは、
紀元前660年頃の鳥海神代杉年輪の炭素14を山形大学高感度加速器質量分析センター(センター長 門叶 冬樹 教授)と共同で超高感度な測定を行い、解析することにより、紀元前660年頃の宇宙線増加イベントの詳細を明らかにしました。

また、このイベントは複数の超巨大太陽面爆発によって引き起こされた可能性を示しました。この研究成果は、令和2年1月20日(日本時間19時)に、Nature
Publishing Groupが出版する国際学術誌「Scientific
Reports」に掲載されます。(引用終了)

自分の都合が良いものだけ参考にしているという批判は当然あるでしょうが、こういう飛躍がなければものごとの革新はないものと信じます。

古代史研究者の参考になれば幸甚です。
https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/information/press/20200120_01/(ミネナガ)

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(読者の声2)私は、神武天皇の実在、東征の史実性を信じています。

今や、炭素同位体元素による年代測定法の進歩により、紀元前7世紀は、縄文時代ではなく、弥生時代に組み入れられるようになってきています。

科学的、考古学的に見ても、これらについて、荒唐無稽などと片付けるわけにはいかず、その真実性が強まってきていると思います。

なぜ「大和」(現奈良県南部、もともと『大和』とは、現在の大和神社近辺のごく狭い地域についての地名であった)が建国の地になったのか、神武東征は史実であったか等について、小路田泰直編著『日本史論─黒潮と大和の地平から』(敬文舎、2017年)を読むと、さらに「我等は紛れもなき日本人として、桜咲く日本の国土の上に、幾千年の歴史の中より、生れ出で、生ひ立ち来つた。

我等のあるは、日本あるによる。日本の歴史は、その幾千年養ひ来たつた力を以て今や我等を打出した。我等の人格は、日本の歴史の中に初めて可能である」(平泉澄『国史学の骨髄』)というような文章に接すると、(皇国史観についての評価はともかくとして、また、たとえ老人の情動だと嗤われようと)小生の大和人としての血が躍動し、関西へ帰りたいという願望を抑えきれなくなってきます。

私事になりますが、私の母は明日香村出身で、小生は、幼少期の夏休み、春休みには、相当期間を飛鳥で過ごし、高松塚、石舞台、橿原神宮の近辺など、自転車で走り回ったものです。

あのころは、観光客を見かけることなど全くなかった。高松塚周辺が国営公園になるなどとは想像もできなかった。

東北震災のとき、久しぶりに関西でまとまった時間を過ごした際には、あらためて枚岡(ひらおか)神社を訪れ、その高台から大阪平野、大阪の街並みを眺めて、神武東征軍が船を着けたのはこのあたりであったであろうことが実感され、感動を覚えました。

紀元2700年は西暦2040年です。あと20年、その頃、そのようなことはほとんど無視されるような社会になっているのだろうか、それとも、わが国土の歴史をあらためて振り返る意義ある機会とされるような社会になっていなか・・・・自分は、多分そのころにはこの世にいないでしょうが・・・・(椿本祐弘)

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(読者の声3)17日の貴誌では「また無理矢理の景気刺激、こんどは地方特別債を発行 この無謀な負債の後片付けを誰がするのか? 」と題して通貨量の「乱増発」と多くのプロジェクトの頓挫に伴うカネ余りのインフレの発生を危惧されています。

一方、同日の日本経済新聞では一面トップに「世界中がデフレに陥る」とデカデカと報じています。

私は先に今度の武漢コロナ恐慌は 今までの金融恐慌と異なり、物流のストップに始まる物流恐慌であると申しました。

つまり発端は物流の目詰まりですからモノが不足することで起きるインフレと、これがカネが回らなくなることで起きる金融恐慌に繋がりつつあるのだろうと思っています。

換言すればインフレとデフレが複雑に混じりあったったような事態なのだと認識することがまず肝要でしょう。

このインフレとデフレの落差と混在は今まで経験したことがありませんので、何とかしてこの2つを「平準化」する策を講じることが必要だと思います。

そのためには、自国生産体制の構築を急ぎ、国際的な生産拠点の中国集中体制からの脱却を目的とした新サプライチェーンを組み立てる方向に、新たに発行されつつある通貨を積極的に投入することがいちばん求められていると考えます。(SSA生)

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(読者の声4)貴誌6503号「熊本護国生」様のご意見、参考になります。樋口季一郎記念館ができるとのこと、いいことですね。

ハルビンにはシナゴーグの建物がいくつか残っていましたが、私は樋口が在留ユダヤ人から感謝状をもらった会場、優雅なモデルンホテル(ハルビン・キタイスカヤ通り)も見ています。

それは樋口がハルビン特務機関長の時代で、彼と陸士同期で親しい関係の石原莞爾は当時、関東軍参謀副長でした。石原もまた、「満洲国は五族協和の国なんだから、満洲国内にユダヤ人のコロニーを作れ」という意見書を書いています。

ヒトラーの『我が闘争』を読んだ石原は「これは八紘一宇でなく、八紘二宇だ」と批判していますね。
(田中秀雄)


(宮崎正弘のコメント)ハルピン封鎖解除の公式発表はありませんが、事実上、都市封鎖解除のようです。

ご存知のように4月18日にハルピンで集団感染、19日に都市移動禁止、23日に事実上の都市封鎖となりました。

哈爾浜は「第二の武漢」と言われ、ロシアから感染したと中国共産党。プーチンは怒って国境検問強化。もとを糺せばロシアに出稼ぎに行っていた中国人労働者の帰国がコロナウィルスを旧満洲にもたらしたとされます。

哈爾浜は黒竜江省の何処へいくにも乗換の拠点であり、十数度は行きました、キタイスカヤ通りには松浦洋行の建物がリューリン(秋林)百貨店となって、まだ残っていました。ロシア正教会の玉葱の建物やロシア料理のレストランはまだあります。

哈爾浜駅には伊藤博文公暗殺現場の看板も有りました。いずれも新幹線が開通し、跡形もなくなっていますが。。。
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(読者の声5)貴誌で林房雄著「神武天皇実在論」の復刊の稿を読みながら、実に懐かしい思いしました。

 実はプロレタリア作家から転向した林房雄氏を「この転向夜郎」と殴った男がいました。林房雄氏のご接待役だった新米記者の野中進一郎(我が父)がその男でした。当時のこと書いた父の伝記のこの部分添付します。

「パンチ一発で吹っ飛んだ林房雄」
 
新京日報に就職口を得て間もない頃、日本本土から新聞社の招聘で多くの文人墨客が新京に姿を見せていた。その中にプロレタリア文学から転向し、昭和八年創刊の文芸春秋社発行「文学界」で健筆を振るっていた当代一流の文人・林房雄もいた。

この林房雄を進一郎がゲンコツでぶん殴るという事件が発生した。

ことの顛末はこうである。折からの上海事変で展開された皇軍による破竹の進撃振りを当時の文壇を担う一流の文士たちの健筆で新聞誌面を飾ろうというのが新聞社の経営陣、つまりは関東軍情報課の思惑であった。

文学者たちも同じような思惑を抱いていた。日華事変が勃発して以来、それまで社会主義的自覚や階級的自覚を文学によって推進しようとしたプロレタリア文学の群れもさすがに時代の流れを読むには敏感だった。

そのような時代の流れに敏感な「良識」たちはその「良識」をもって個人主義的な文学意識を急旋回させ、軍部によって当時の日本社会で支配的なイデオロギーとなりつつあった日本主義、軍国主義的な社会ムードに便乗しようとしていた。

その彼らの拠り所が昭和8年に創刊された「文学界」であり、日本主義への積極的な推進者が林房雄だった。

この林房雄の接待役を仰せつかったのが進一郎だった。新入社員の進一郎が文壇の旗手・林大先生のお世話をするのである。これほど晴れがましいことはない、と通常の人間なら考えるところだ。

ところが、進一郎にすれば「元をただせばアカじゃないか」「転向野郎がなんだ」と評価は極端に低いのだ。 それはそうだろう。つい先頃までは人民に社会主義的自覚を促し、階級社会への矛盾を文学を通じて訴え天皇制を批判ししていた文学者が、上海事変以来、軍部に擦り寄ることしきりである。

ついには関東軍の御用新聞社である新京日報の招聘で、軍部に都合のいい「提灯記事」を書きに大挙した新京に現れたのである。

進一郎からみれば「卑怯未練な奴」ということになる。そんな思いが人一倍顔に出るたちの進一郎である。世の中の人間は皆、自分に平伏すると思っている林房雄を屁とも思わない進一郎の振る舞いに林は驚愕し、「実に失敬な奴だ」「満洲の田舎者め」と一目をはばからず罵倒する。

進一郎は「なんだ」と思っていても、そこは新米記者だ。ぐっと怒りをこらえて林の顔を睨み付けるだけで我慢する。

林にすれば、そんな進一郎の顔が気に入らない。
 
「君も文筆で食ってきたかったら少しは人間心理に通じる必要があるぞ。新米のくせに何をそんなに威張っているのだ」 と怖いもの知らずで進一郎をからかってしまった。

これが進一郎の我慢の限界だった。 新聞社のトップが同席していたのだが、そんな時の進一郎には誰がいるのか、誰が留めたのか何にも気にならない。気がついた時は, 「この転向野郎」と言い態、林の頬っぺたを握り拳で思いきり殴っていた。

林も「乱暴者!」と一喝したが、ボクシングで鍛えていた進一郎のパンチは強烈だった。林は一発で吹っ飛び、後は進一郎を押し止める新聞社の幹部に間を阻まれて2発目は不発に終わり、その瞬間に進一郎の接待役はお役御免となっていた。

その後、さすがに文壇の大物、貫祿を見せて林は新聞社の幹部に、「彼も若い、これから将来がある身だ。あまり手荒な処分はしないように」と言ってくれた。

お蔭で進一郎はとくに処分は受けなかったのだが、しかし、従来どおり社会部で記者生活を続けるのは難しい状況に陥っていた」(引用止め)
 
なお、ネットに「日中戦争時代の父・野中進一郎」というタイトルで戦前、戦中、戦後の父の伝記掲載しております。
https://plaza.rakuten.co.jp/shinichirononaka/
 新聞記者でカメラ持参で戦場に馳せ参じたので、珍しい写真沢山撮っていましたので、ぜひ、写真ご覧ください。とくに馬賊の写真は希少価値があるようです。
  ( 野中雄介)


2020年05月19日

◆新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月18日(月曜日)通巻第6503号  

<<読書特集>>
福島香織『新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない』(ワニブックス) 
樋泉克夫のコラム 【知道中国 2078回】 
       

 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 

「習近平を許さない」と世界は合唱。トランプは断交も視野に
  中国共産党内部にも同じ声。習体制打倒を揚言する人々がいるゾ

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福島香織『新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない』(ワニブックス)
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本書の帯を眺めると、もっとはっきりする。

「習近平を許さない」が大文字。『中国』と『習近平』が被さって「人類共通の敵」となっている。

西側の習近平批判については語り尽くされた観なきにしも非ず。トランプはFOXニュース(5月14日)に出演して、中国との断交を仄めかした。ぎょっとなった読者も多いだろう。

本書は香港大乱から台湾の蔡英文圧勝にいたった流れを時系列で整理しつつ、現場で目撃してきたことを迫力に満ちた文章で綴る。テンポも速い。

まずウィグル自治区潜入記から本書は開始される。また香港民主化運動のスポークスウーマンとなった周庭へのインタビューが挿入される。

米中新冷戦はコロナウィルスで新局面に突入した。この「超限戦」ともいえる戦争の実態は、「誰が敵か味方かわからない混沌のなかで、すべてを自国の利益のためにひとつの方向に誘導する総合的な戦略的思考が必要とされる戦争」だとし、現今のウィルス戦争、すなわち「パンデミックはその世界大戦に突入した狼煙だ」と定義する。このような前提で全体が一貫していて、福島香織さんは、たいそう骨太な中国論に仕上げた。

そして、あの任志強が戻ってきた。

任志強は以前にも習近平を露骨に批判して一年間、発言を封じ込められていた。ほかに比べて処分が軽かった理由は、王岐山(国家副主席)が後ろ盾にあり、「紅二代」ゆえに大目にみられたのだ。任志強の中学時代、家庭教師が王岐山だった。

2月23日、アメリカの華字サイト「中国デジタル時代」に任志強は「(習近平は)化けの皮が剥がれても皇帝の座にしがみつく道化」だと、わかりやすい批判を展開した。

福島氏によれば「中共内部が執政危機に直面し、言論の自由を封じていることが、新型コロナウィルス感染対応任務の阻害になり、深刻な感染爆発を起こしたと批判するもの」だった。

任志強はさらに過激に批判をエスカレートさせ、習を「裸の王様」とし、「恥部を隠す布きれを一枚、一枚掲げてみせる道化。貴方を滅亡させる決心はついた」と言いはなった。そして四人組打倒のような政変劇を示唆し、おっと大丈夫かと懸念していたら、やはり行方不明となって、四月早々に公安に拘束されていることが分かった。

党内の空気がいかにささくれ立っているか。

長老たちも秋の五中全会では「習解任」を求める動きがある。

それら報道されない部分を本書は丁寧に追跡し、中国国内のインテリの間で、習近平がどれほど人気がないかという実態が浮かび上がる。日々の皮相きわまりない日本のメディアの中国報道からは把握できない、中国の見えない地下水脈の動きが本書でわかる。
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【知道中国 2078回】                 
「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘39)
 橘樸「中國人の國家觀念」(昭和2年/『橘樸著作集 第一巻』勁草書房 昭和41年)
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いわば100年前に当時の中国を代表するであろう知性が掲げた「好政府(良い政府)」のための3条件のどの1つも、現在でも実現されていない。1世紀も過ぎたのに、である。

そう言われれば、1919年の五・四運動で学生が掲げた「中国には《?先生》も《賽先生》もいない」という慨嘆のスローガンが、70年が過ぎた1989年の天安門事件の際、広場に集まった学生が再び掲げられたことを思い出す。

70年が過ぎても中国では、《?先生》こと「徳莫克拉西(デモクラシー=民主)」も《賽先生》こと「賽因斯(サイエンス=科学)」も実現できないわけだから、ましてや「好政府」など出来るわけがない。ということはヒョッとして中国では民主であれ科学であれ、ましてや「好政府」であれ、圧倒的多数の民衆は、それらから「發財主義」を感じ取ることが出来ない。だから内外の民主派が笛を吹こうが、圧倒的国民は踊らない。きっとそうだ。

閑話休題。

「好政府」を求めて先鋭化した李大?や陳独秀らは「内外に重疊せる障害を破つて理想的な新國家を建設」すべく、共産主義に辿り着く。ここに胡適らの自由主義者に満足しなくなった学生らが合流し、「中國に於ける共産主義運動はソヴェート・ロシアの後援を得て、急速ではないが併し確實な足取りを以て膨脹し來つた」のである。

かくして「中國共産黨が第三インターナショナルの一構成分子として組織された」。今から99年前の1921年のことであった。

たしか当時の党員は50人そこそこ。それが98年が過ぎた2019年時点で14億余の全人口の6%前後に当たる9000万人を突破している。

最近では党員の汚職・不正が深刻化してきたことから入党資格も厳格化し、党員数の伸びも鈍化傾向にあると言うが、それでも結党から98年で180万倍ほどの膨脹だ。

この膨脹の原因を考えるに、共産党独裁政権を「好政府」と信じて入党したはずはないだろう。やはり党員にさえなれば、共産党が「發財主義」を満足させてくれるからだ。
そうに違いない。いや、ゼッタイにそうだ。

であるとするなら──再三再四言うが──海の向こうから激しい批判が起きようが、党員の「發財主義」を保障する限り、習近平一強体制は揺るぎそうにない。共産党が嫌いであろうが、習近平が気に喰わなかろうが、習近平政権が在外華僑・華人の、殊に大企業家たちの「發財主義」を大いに満足させる限り、彼らは習近平政権と「双?(ウイン・ウイン)関係」を維持する。かくて「中華民族の偉大な復興」路線は爆走を続けるだろう。


ということは、おそらく過半数の党員や多数の華僑・華人企業家が自らの「發財主義」がガタつき始めたと感じた時、習近平政権に“黄昏”が近づくことになるように思う。


さて橘に戻ると、彼は1924年に制定され綱領に従って共産党による国家改造計画を紹介しているが、その基本を「經濟的に低い發展段階にある現代中國が要求するところの革命は社會革命に非ずして國民革命である」と見た。

そして共産党の「中國革命觀の理論骨子」を次のように解いた。例によって分かりにくいが付き合うことにする

「第一歩は唯國民革命に向つて進み得るに過ぎず、而して此種の革命は當然資産階級的性質に屬するものである。

但し此の革命中にあつても無産階級は一種の現實的にして最も徹底的なる有力部分とならねばならない。何となれば他の階級より多く列強の經濟力に束縛され妥協的傾向を免れないのみならず、宗法社會の陷穽裏にあつて其れから脱却する事の出來ないものだからである」。

まあ、総論的部分に関する橘の理解も他愛のないものだが、各論に入り少数民族や国際問題に関しては率直に言ってアカン。こりゃアカンワ〜ッ・・・ダメダこりゃ〜ッ。
      
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前々号でしたか、林房雄先生の「神武天皇実在論」の復刊される由。大変うれしいお話です。
林房雄先生の「大東亜戦争肯定論」、「神武天皇実在論」については、若い方々の中には未読の方もいると思いますのでとても勉強になると思います。


昔の話になりますが、昭和48年に奈良の橿原公苑で学生文化フォーラムを開催した時に、林先生も講師の一人として出席されました。

林先生がお帰りになるときは何人かで橿原神宮駅にお見送りに行きました。宮崎さんもご一緒だったと思います。

発車まじかの車窓から林先生は我々に、「国際政治」、「世界」を語る前に君たちは「日本の歴史」をしっかり勉強しなくてはならないとのお話があったことを思い出します。

当時は左翼歴史観一色でしたので、「神武天皇実在論」などあり得ない時代状況で、もちろん古事記、日本書紀も否定されていた時代でした。

そこに光明、風穴を開けたのが「神武天皇実在論」だったと思っております。当方も歴史の見方、古代史についての考え方が変わったのを覚えております。

これからも考古学の進歩により、古い遺跡、遺物が発見され必ずや歴史が遡ることでしょう。宮崎さんも、『神武天皇以前──縄文中期に天皇制の原型が誕生した』を現わし、一石を投じましたね(鈴木秀寿)


(編集部から)林房雄『神武天皇実在論』は6月1日発売予定です。解説は宮崎正弘。版元はハート出版です。アマゾンの予約も近く開始される由です。

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(読者の声2)
先週の週刊新潮は高山氏記事にてユダヤ人と日本人の関係が述べられておりましたが、ユダヤ人と関係深き樋口陸軍中将閣下記念館設立が有志により進められております。
https://www.facebook.com/pages/category/Nonprofit-Organization/%E6%A8%8B%E5%8F%A3%E5%AD%A3%E4%B8%80%E9%83%8E%E8%A8%98%E5%BF%B5%E9%A4%A8%E6%BA%96%E5%82%99%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A-106703893998761/

産経新聞でも次のとおり報道されています。

「旧ソ連軍の侵攻阻止 樋口季一郎中将の評価進む
北海道に記念館──先の大戦終戦時に旧ソ連軍との戦闘を指揮した旧陸軍の樋口季一郎中将(1888〜1970年)を「北海道への侵攻を阻止した」と評価する動きが広がっている。樋口中将は満州(現中国東北部)でユダヤ難民の救出にも尽力した」(以下略)

ご子孫の書籍も著され紹介されました
 
【書評】『陸軍中将 樋口季一郎の遺訓 ユダヤ難民と北海道を救った将軍』産経5.10(抜粋)

「ユダヤ難民と北海道を守った人道派将軍」の改憲論は注目に値する。(樋口隆一編著/勉誠出版・4500円+税)。評・早坂隆(ノンフィクション作家)

世界史と日本史の教科書に相応しい人物の魂魄が真の危機にあって還り来るは、支那武漢コロナ禍の騒擾を禊ぎ祓う清々しさを覚えます。(熊本護国生)


(宮崎正弘のコメント)杉原千畝だけが、表立って評価されていますが、杉原の「いのちのビザ」は、当時の日本の暗黙の了解事項であり、日独伊3国同盟の手前、おおっぴらにユダヤ人を助けられず、裏から手を回したのですね。樋口中将も、当時の東条英機も、松岡洋右も背後で支援に動いていました。

小生も拙著『ユダヤにこだわると世界が見えなくなる』(二見書房、絶版)を書きまし

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(読者の声3) 少し前の貴誌「読者の声」に、政府保証を求める姿勢をモラルハザードと評されておられましたが、そこに世代間対立を垣間見たような印象を受けましたので、メールします。

1000円カットの採用情報をいくつか見ましたが、それほど高くない給与体系です。パートなら時給1000円。

そこから社会保険料を差し引くと手取りは、さしたる金額にならないはずです。(賞与なし、あとは推測ですが、本社勤務ではない限り、昇給はまずないかと)

高度成長期のような給与体系ではなく、結婚も望めず少子化を促すだけの、労働者本人が生活できるだけの生活水準のはずです。

私事ですが、私の場合は非正規社員で、年間の繁忙期と閑散期とで月収が2倍ほど異なります。厚生年金保険料は、その繁忙期を基に保険料が設定されるので、仮に休業したとしても、その保険料は減額されるわけではありません。

ただ、私の場合は、結婚もして子持ち持ち家あり、趣味で働いているようなものなので、苦になりませんが、ギリギリの生活をしているような派遣社員は結婚もできず、生活でやっとの方も多くいらっしゃいます。

先日、休業覚悟で1000円カットに行ってみましたが、予想に反して営業していました。ほとんどの1000円カットは狭い店舗で悪い場所がほとんどです。

その中で、武漢肺炎ウィルス感染の流行にもかかわらず労働されている方々には敬服すれど、たとえ、補助金目当てでお休みをとられても、とても批判する気にはなれません。

日本が経済効率のみ追求した結果、製造業は軒並み中国に生産移管が続き、国内の雇用は非正規社員が増え、バブル崩壊以降の国民所得の伸びも先進諸国の中では最低、肝心のマスクは中国頼みで、如何に日本の安全保障意識が低いかが改めて明確になりました。

大企業の内部留保は高止まりのまま、にもかかわらず、法人税増額の懸念からか、経団連などからは消費減税の声もあがらず。30歳代以下の若年層には厳しい経済環境が続いています。本来ならとっくに廃業していたような事業が、中国のインバウンドで、なんとか生きながらえていた分野への休業補償には、このような経済環境でなければ、賛成ではありません。

セーフティーネットのありかたとしては、このような時代にそぐわない業種の労働者を新しい業種に移行させることで、日本経済を強くすることが肝要かと思います。

休業補償に関して表面に現れている問題を突き詰めていくと、私権の制約が非常に緩い、今の憲法問題に行き着くかと。それに手を付けずに先送りしてきた結果が今の状態です。

とにかく短期的には日本の経済環境を悪化を防ぐのが第一で、そのあとに、今後の国家として在り方や制度を変えていくのが、我々の世代の役目ではないと愚考する次第です(TH生、大阪在住)


(宮崎正弘のコメント)貴重なご意見でした。アルバイトに追われる学生が、苦境に陥っています。喫茶店も居酒屋もしまって、ウーバーしかない。一部の大学で授業料免除、あるいは半減の措置をいちはやく出した学校もありますが、一方で、返済不要の日本政府の資金で大学へ行き、知識をかっさって帰国する某国の留学生たちが相当数います。

このアンバランスこそ不公平ではないか、と思います。
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(読者の声4)
近ごろ欧米でよく見られる政治家のセクハラ告発ですが背後関係がよくわからない。日本でもアメリカでも民主党系の議員の問題は見逃され自民党や共和党の政治家ばかりが叩かれる。

フランスのジスカール・デスタンに至ってはなにをいまさらでしかない。ハゲがモテモテといえばイスラエルのダヤン国防相が有名。部下が前線にいる間に妻を寝取ることたびたび、軍の上層部に苦情が多数寄せられるも戦争には関係ないと不問だった。

日本軍は占領地に料亭を作り高級将校は贔屓の芸者を囲っては宴会に興じ、辻政信など料亭を焼き討ちしたといわれるほど商売女を嫌っていた。

日本軍といえども、巨大な官僚機構であり官僚が女にだらしないのは戦後の大蔵省や外務省、最近では文科省でも明らかですが、50年ほど前は日本も欧米も政治家やジャーナリストを女性で接待するのは当たり前だったようです。

ハニートラップに引っかかり相手国の言いなりになるのではなく、それを利用して情報を引き出したり偽情報を流したりできるスキルがあればいいのですが、スパイ防止法もない日本でそんな芸当ができる官僚や政治家はいないのでしょうね。 (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)辻政信の潔癖は、自らが置屋の息子だったからですね。トロウマが反対行動を取らせたという心理でしょうか。

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(読者の声5)
新型コロナによる緊急事態宣言にもかかわらず、仕事はカレンダー通り。乗換駅から電車で座れたのは初めての体験でしたが乗客はマスク100%。

おしゃべりする人などいない。駅のアナウンスも咳エチケットや窓開けによる換気を呼びかけるもので、乗客も当然のごとくに受け止める民度の高さは日本の誇りといってもいいのでしょう。

 地元では4月になっても営業していた本屋さんがとうとう力尽きたのか閉店してしまいました。集近閉のキャバクラは営業再開、焼肉屋さんも営業再開。マスクが不定期に入荷するドラッグストアでは5枚398円のマスクが4月には店頭に並ぶたびに行列だったのに今では特に制限なく売られています。

居抜きで店名が変わった食堂、マスク7枚1680円というボッタクリ価格で宣伝しているも客が入っているのを見たことがない。メニューを見るとビビンバetc、新大久保のマスク山積みの韓流食品店と同類らしい。

韓国といえばゲイのクラブからコロナの陽性が多発とのニュース。クラブといってもいろいろあり、赤坂の高級クラブといえば整形韓国美人ですが、韓国のゲイクラブというのは昔でいうディスコのようなもの。キノコ頭の若い男がひたすら踊る店のようです。
https://livedoor.blogimg.jp/toua2chdqn/imgs/1/0/10063b2e.gif

韓国では国民皆兵ですから軍でゲイに目覚めるという話もある。カブトムシですらオスばかりカゴに入れておくとオス同士で交尾の真似事をします。男性の同性愛などギリシャの昔から弥次喜多道中まで普遍的ともいえます。

ゲイがホモといわれていたころの時代ですが、たいていの本屋さんには「薔薇族」とか「さぶ」といった本が並んでいました。薔薇族はインテリ系、さぶは肉体系といった印象でしたが、そういった嗜好の人たちが一定数いることだけはわかります。実際に若い頃には水戸・上野・大阪でおじさんに声をかけられたことがありますし、イランでは男に追い回されストーカーの恐怖を実感したこともあります。

ホモといえば子供の頃には森永ホモ牛乳がありました。

牛乳の脂肪を微細な脂肪球にすることで脂肪分が分離しないようにするホモジナイズのホモです。トンボ鉛筆の社史を読むと高級鉛筆のMONOは三菱鉛筆のUNIと切磋琢磨し品質の向上に努めたとありますが、もともとはHOMOフランドだったという。

もちろん芯の材料を微細化する意味のホモです。ところが欧米からの影響でホモセクシャルの意味でホモという言葉が変質してしまい、やむなくMONOに変更したという。理系ではごく一般的なホモという言葉も世間的にはあまり使われなくなった一例ですね。(PB生、千葉)
              

2020年05月18日

◆また無理矢理の景気刺激

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月17日(日曜日)通巻第6502号  

また無理矢理の景気刺激、こんどは地方特別債を発行この無謀な負債の後片付けを誰がするのか? 次の王朝か?

100キロ制限の高速道路を140キロくらいならまだスピート違反の範疇だが、200キロで突っ走る。道路が凹凸だったり、急カーブだったら衝突事故がおこるだろう。路肩を破損して地上に墜落することもあるだろう。

すでに屍(しかばね)累々である。

実際に幽霊都市が中国のあちこちに出現した。新幹線は砂漠や曠野を走り、奥地の飛行場は半年凍結して使えなくても、月一便でも構わない。維持費や、人件費、老朽化する設備の保全はどうするのか。没有問題(もんだいありません)というのが常套の回答だ。「親方、五星紅旗」だもの。

そんな風に中国の役人は考えるほかはないのである。上がこうやれといえば、いちはやくノルマを達成し、成績を上げたことにして出世街道を駆け上る。

コロナ感染で、上が「感染者を出すな」と命じたため、以後、どこにも感染者は激減した。死者はほとんど増えないという不可思議な現象がおこるのも、感染者をださないことにして、医者に「死亡診断は別の病名に」、感染者は「どこかに移していないことにせよ」となった。

100万を越える都市が、中国には220ある。

全部がそうでもないが、地方債を発行する。地方政府は裏書きをせずに、「融資平台」を設立し、国有銀行から借金して、いよいよ償還期を迎えたが、ビルは林立してもテナントは集まらず、タワマンに入居者はおらず、ショッピングモールは幽霊屋敷、狐、狸、狢、そして鼠にコウモリの住み家。当て込んだ税収はもちろんなく、地方政府の歳入は、支出の数百倍しかない。返済不能状況が明らかとなった。

目玉入りだったエコシティとかの都心つくりも無惨に失敗した。

胡錦涛の目玉だった天津特別工業区は大爆破事故のあと廃墟に。そして習近平の目玉は雄安新都市つくり。いずれ失敗するだろう。

稀な成功モデルは深せんと上海浦東だけである。

近年は工業特別区を造成しても、外国企業の進出はない。深浅せんは隣が香港という地理学的優位が迅速な発展をみちびき、人工は一千万人を突破した。

上海は昔から国際色豊か、エリートも多い上、外国とのアクセスもよく、発展の条件は整っていた。

あまつさえ世界中で一帯一路のプロジェクトが頓挫している。

アフリカ54ヶ国のうち、幾つかが連合して、中国に「借金の棒引き」を要請した。パキスタンはデフォルトを避けるため、30億ドルの無心を頼んだが、北京は「出来る限りの支援をする」と言って、1銭も追加融資をしなかった。

420億ドルと注ぎ込んだベネズエラは破産し、ムガベの多選選挙を丸抱えで支援したジンバブエも国家破産、つぎはコンゴか、南スーダンか。


 ▲すでに地方債は65兆円を使い果たし、また新たに45兆円。

「誰が責任をとるか」って、そんなのは愚問、上が決めたことはノルマだからね

2020年4月の地方政府の借り入れは前月比26%減の2867億元だった。

インフラ構築のプロジェクトとして新たに1兆元(15兆円)の地方政府特別債が準備されている。

ちょっと待った。過去5ヶ月間(2020年1月─5月)で、すでに3兆元(45兆円)がばらまかれた。前年同期は1・9兆元だった。2019年度に発行された地方債は4・36兆元(65兆円強)だった。ちなみに2008年リーマンショックで、中国は4兆元(当時のレートで57兆円をばらまいた。その規模を越えているのだ。

過去の累積が本当は幾らなのか。詳細なデータはないが、中国は財務省債券も特別に発行する。5月22日からの全人代で決定されるGDP目標値とインフラ建設という目的を各地方政府が無理矢理消化するために、水の来ない砂漠に都市をつくり、熊しか出没しない曠野に新幹線を敷設することが繰り返される。
      

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西村眞悟の時事通信 西村眞悟の時事通信 西村眞悟の時事通信
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細菌戦の勝利者を気取る習近平を撃墜せよ
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後になって振り返れば、一定の目的に向かって行われた行動によって、その目的通りの結果をもたらしたように見えるが、実は、その時、そんな目的はなく、偶然にその結果がもたらされた、ということがある。

サッカーをしていた少年が、突然、ボールを抱えてゴールに走り込んだ。めちゃくちゃな反則プレーだが、この反則からボールを抱えて敵陣に飛び込むラグビーが生まれた。これは微笑ましい話だ。また、こういうことは平時より戦争でよくある。その一つの日本軍の例を挙げる。

昭和17年(1942)2月15日の日本陸軍によるシンガポール陥落は、世界戦史上の金字塔であるとともに世界史を変えた大事件であった。

帝国陸軍第25軍(司令官山下奉文中将)隷下の第5師団(2万人)は、20隻の輸送船団に乗り込み、数隻の駆逐艦に誘導されながら昭和16年12月8日午前2時、マレー半島北端のタイ領シンゴラに上陸を開始し、直ちにタイとイギリス領マレーの国境を突破し、マレー半島西海岸の要衝である州都アロールスターを目指した。

しかし、この間にはイギリス軍の第11師団が全力で守るジットラーラインと呼ばれる強力な防御陣地があり、日本軍がここを突破するには一個師団2万人が全力を挙げても3ヶ月はかかるというのが敵味方双方の予想であった。そこで日本軍は、敵情捜索を兼ねた先鋒部隊として佐伯支隊500名をジッドラーラインに向かわせた。

佐伯支隊は、国境から十数キロの地点で敵軍と遭遇し、わずか500名で敵中突破を試みた。戦車同士の衝突から始まった激闘の後、敵は退却を始めた。

その時、既に州都アロールスタは目前だった。すると、支隊全員がこのままアロールスタに向かって突撃すれば勝てると思い、放った斥候も簡単に突破できると間違った報告をしたので、支隊は前進した。

しかし斥候の報告は間違っており、敵は強力な縦深陣地を敷いていて、その中に入った支隊は全滅の危機に陥った。

その時、追いかけてきた岡部連隊が、敵の背後に回り込み佐伯支隊はかろうじて全滅を免れた。そこで、夜になったら夜襲だと準備に取りかかっていたら、驚いたことに敵が退却を始めたので、佐伯支隊は一挙に逃げる敵に襲いかかりジッドラーラインを崩壊させた。

軍事専門家が、一個師団2万人で攻めても落とすに3ヶ月かかると言ったジッドラーラインを佐伯支隊500人が、戦闘開始から15時間で戦死27名、負傷八83名の合計110名の犠牲で陥落させたのだ。

この15時間のジッドラーライン突破が、マレー半島の制覇と翌年2月15日のシンガポール陥落をもたらした。

後に捕虜になったイギリス軍工兵隊長を尋問すると、彼は、「このジッドラーラインを突破する為には、1個師団以上が必要なのは常識だ。だから、攻撃してきた日本軍は一個師団以上だと判断し、また背後にも迂回していると思った。」と言った。

そこで、攻撃した日本軍は、実は500名だと教えると、彼は、「そんな馬鹿なことがあるものか!」と言ったと記録されている(以上、福井雄三著「世界最強だった日本陸軍」)。

さて、何故、以上のようなラグビーの始まりの物語や、第二十五軍のマレー半島北部のジッドラーライン突破の快挙を記したのか。

その訳は、中共の習近平主席が、現在の武漢ウイルスが蔓延した世界の状況を、如何なる思いで眺めているかと思いを巡らせた時に、ふと浮かんできたからだ。彼が最初から、武漢ウイルスを世界に拡散して現在のパニックを起こさせようとしたのならともかく、そうでないならば、武漢ウイルス蔓延の思いもよらない結果に目を見張って喜んだであろう。

彼は、この結果を待ち望んでいたかのように得意になって利用しはじめたと思う。即ち彼は、現在、「細菌戦に於ける勝者」として振る舞い始めた。既に細菌戦のモードに入っているので、日本やアメリカや欧州における、さらなる感染の拡大策を仕掛けるであろう。勢力圏拡大の為の「マスク外交」を展開し、南シナ海や東シナ海そして尖閣海域における「力の空白」を付いた軍事行動を仕掛けるであろう。

つまり、習近平主席は、一昨年の全人代で豪語した「中共建国百年の2049年には中華民族は世界の諸民族のなかに聳え立つ」という目的の実現が早まったと勇み立ち、世界第1位と第3位のアメリカ経済と日本経済を徹底的に減退させ、一挙に、世界の覇者として君臨しようとしている。

中共の習近平主席は、既に「戦争モード」なのであるから、我が日本も「戦争モード」に入らねばならない。安倍総理は、習近平の「国賓としての来日」などという平時は過去になり現在は既に「戦時」だと転換しなければならない。

既に「戦時」に入っているアメリカのトランプ大統領と連携して、日米で緒戦は南シナ海と東シナ海であるという認識を共有し、日米共同で西太平洋のシーレーンを断固守る軍事態勢を整える時だ。

習近平は有頂天になっているが、実は、天に向かって唾を吐いた如く、武漢ウイルスは中共経済を崩壊させる。従って、そのうち、習近平は自滅する。

しかし、内部に弱点を抱えた共産党独裁政権は必ず外に向かって強攻策を執る。従って、東シナ海及び尖閣に早晩、中共の攻勢が始まると覚悟すべきである。

その時、安倍総理、迷うことなく、断じて撃退しなければならない。総理大臣は、あらかじめ、陸海空自衛隊の各幕僚長に、我が領海と接続海域の空海域で敵を見かけたら即座に撃沈撃墜せよとの命令を発しておけばどうか。
    
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ 
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(読者の声1)私は、アメリカのある州の駐日代表をつとめていましたが、その州は教育レベルが高い清潔な州なのに、当時の知事が初めてカジノの設置を許可しました。

 知事にギャンブルの認可は州の退廃につながるのではないかと質問したところ、知事からは、オープンにした方が、闇の勢力の排除に役立つからだとの答えでした。

なるほどと納得したことを思い出しました。

私は、日本人の欧米人と異なる日本人の徳育を育てるためにも、ギャンブルに染まらない教育をするのが一番だと思います。

多少の経済的メリットをあてにして、日本でカジノを設立する事には反対です。(和魂洋才)


(宮崎正弘のコメント)IRを総合リゾートなどと米国流の宣伝を展開していたのも、おかしな話です。日本にカジノが似合わないのは当然ですが、カジノ狂いが澳門とラスベガスに通い詰めていたのも、問題でした。

引っかけ屋の日本人が手引きする。最初は勝たせ、次に大金を注ぎ込ませるという手口が目立ちました。

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■アンディチャンのアメリカ通信  ■アンディチャンの
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オバマはフリンが怖い
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司法部がマイケル・フリンの告訴を取りさげてオバマは大不満だった。

オバマはトランプを失脚させるためスティール文書を使ってトランプのロシア癒着をでっち上げたが、Deep
StateのCrossfire計画の第一目標はフリンを貶めることだった。

マイケル・フリンは33年の軍歴で一途に情報畑を歩いてきた。2008-2009年は統合本部の情報部長だったのでベンガジ事件にも詳しいし、2012年にはオバマに国防情報局(DNI)長官に抜擢された。

しかしフリンはシリア問題について何度も警告したがオバマに受け入れられなかった。つまりフリンはオバマの欠点を完全に把握している人物である。

こんな男がトランプのホワイトハウス国家安全保障顧問に任命されたらオバマの悪行がどんどんバレる恐れがある。

オバマはトランプにフリンを採用するなとアドバイスしたがトランプは聞かなかった。だからオバマのチームはどうしてもフリンを失脚させるためにCrossfire
Razorを企てる必要があった。

オバマが1月5日にホワイトハウスのオーバルオフイスでフリン/キスリアック会談について協議したのはオバマがこの電話会談に大きな関心を持っていたからである。12月23日にキスリアック大使がマイケル・フリンに連絡して12月29日に電話会談を行ったが、この会談でキスリアック大使はフリンにオバマがロシア大使館その他にいた35人のロシア人を追放したことだったと言う。

報道によるとFBIのMcCabe副長官が電話会談をキャッチしてNSIのJames Clapper
長官に通知し、Clapperが会談記録をオバマに通達した。

これが1週間後にオバマが会議を開いた理由の一つである。フリンがロシア大使から何を聞いて将来トランプが就任した後どんな対応をするか知りたかったのだろう。

先週、Barr司法長官がフリンの告訴案を取り下げたあと、現在の国家情報局(DNI)のRichard
Grenell
長官は2016年トランプが大統領当選した後、2016年11月8日から2917年1月31日までの間にオバマ政権のチームがDNIからマイケル・フリンのUnmaskingに関わった人物のリストを機密解除してそれを上院情報委員会のグラスリー議員とジョンソン議員に渡し、グラスリーとジョンソン議員はただちにこのリストを国会議員に公開した。Deep
Stae は大慌てである。

報道によるとUnmasking(仮面を脱ぐ、本性を顕す)をした人物のリストは16人と言うが、別の報道では39人となっている。しかもこの39人が複数回の申請をしたのでUnmaskingの総数は50回以上になる。

Unmaskingとは情報局(DNI)が得た外国の政治家と国内の人物が接触した情報で隠された(Masking)国内の人物の名前を申請した公開することである。

一般に外国政治家が関わった情報では国内人物の名は機密だが、政治家がこの情報について国内人物の名前を公表(Unmasking)すること言う。

つまりUnmaskingでこの人物の「本性を顕す、仮面を剥がす」ことに使う、公表してメディアに暴露することもある。Unmaskingの申請は違法ではないが一般に許可が必要で、フリンの調査ではオバマがDNIに推薦したと言われている。

 Grenell局長が公開したフリンのUnmaskingを申請した政治家のリストは主に1月5日にオバマが開いた会議に参加した人物たちで、Biden副大統領、Samanntha
Powers国連大使、John BrennanCIA局長、Sally Yates司法部副長官、ホワイトハウスのDennis
McDonough総監などの名前が上がった。

つまりフリンを失脚させる「粗探し」をしたDeeo
Stateの全貌が姿を現したのだ。しかも複数の人物がフリンの名前をワシントンポストやニューヨークタイムスなどにバラしたのである。

Grassley
とJonson上院議員はUnmaskingをした人物リストについて「この発表はオバマ政権がどのようにマイケル・フリン中将の調査をしたかを徹底的に調べる第一歩である」と述べた。またRon
Paul上院議員は「この調査の発表でJoe
Biden副大統領たちが政敵を貶めるために政府公的機関を使用した証拠である」と述べた。

Biden副大統領もUnmasking
を申請したうちの一人だったが、12日にテレビ対談でこのことを聞かれたバイデン氏は「私は何も知らない」と否認した。

キャスターに1月5日の会議に参加したことを指摘されたバイデン氏は「会議でフリンを調査するとか言っていたが詳細は知らない」と答えた。

だがGrassleyとJonson議員の記録によるとバイデン氏は会議のあった日にフリンのUnmaskingを申請したのである。

Lindsey
Graham上院議員は上院監督委員会の委員長である。Foxnewsのテレビ対談で「マイケル・フリンを罪に陥れた誰と誰が有罪なのか」と聞かれ、「誰が有罪か、誰を起訴するかは司法部のBarr長官とDurham調査判事のすることである。私の監督委員会は、一体全体、誰が、どうやってこんな酷いことをやったのか、どうしてオバマ政権でこんなことが起きたのか、などを徹底調査する。これが監督委員会の役目だ」と答えた。オバマゲートのドラマは始まったばかりである。
        (アンディチャン氏は在米評論家)

2020年05月17日

◆「ウイグル人権法案」を全会一致で可決

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月16日(土曜日)通巻第6501号  

「ウイグル人権法案」を全会一致で可決
TSMCはアリゾナ州に120億ドルの投資。新工場

トランプ大統領はFOXビジネステレビ(5月14日)に出演し、武漢コロナ大流行への中国のでたらめな対応ぶりに対して「深く失望した」とした。

ついで「中国との関係を遮断すれば、5000億ドル(約53兆6000億円)の節約になる」とトランプ大統領が語った。

「遮断」は国交断絶を示唆したとも受け取られ、衝撃ニュースとして伝えられた。

同日、米上院本会議では新疆ウイグル自治区におけるウイグル族弾圧に対して、中国共産党幹部に制裁を科す「ウイグル人権法案」を全会一致で可決した。

下院はすでに昨師走に407対1の賛成多数で可決している。この下院案に上院が修正を加えたために、もう一度、下院に送られる。法案の成立は確実で、タイミングを見計らってトランプ大統領の署名となる。

マルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州選出)らが中心として提出された法案はイスラム教徒を強制的に収容し、人権侵害を繰り返したことを強く非難し、弾圧に関与した中国の当局者を特定する。

そのうえで、当該幹部らの査証発給停止や在米資産の凍結を求める内容となっている。具体的には陳全国ウィグル自治区書記らの名前が挙がっている。

FBIと国家安全局は武漢コロナ対策の枠新開発で、情報が中国に窃取されある恐れがあると警告を発し、中国系アメリカ人の研究者のチンワンを逮捕した。

チンワン容疑者は米国立衛生研究所(NIH)の助成金を不正に受け取った容疑と発表した。

ついで華為技術(ファーウェイ)に対する制裁の強化策が発表された。

米国外の生産拠点でつくられた半導体といえども、米国製の半導体製造装置を使用しての生産であれば、120日間の猶予期間をもうけるが、以後は全面的な輸出を制限する。
 
日本、台湾のメーカーに甚大な影響をもたらす。つまり台湾も日本も韓国も米国製の半導体製造装置で生産し、中国へ輸出しているからだ、日本ではSONYとTDKが対象となる。とりわけ韓国サムスン、台湾TSMCが主な標的となる。

ただし半導体製造装置そのものは日本で数社が製造している。武漢からのANAチャーター機は五次にわたったが、合計800名余の帰国者の半分が自動車、AI開発、そして半導体製造装置の技術者だった。


 ▲台湾企業は巧妙な対策を打った

中国で100万人の雇用をなして、スマホ部品などを製造してきたホンハイ(鴻海精密工業)は広州に完成した新工場の稼働を休止した。対応策として米国ウィスコンシン州への移管を本格化させる。

世界最大のファンドリー「TSMC」は、カリフォルニアで土地を物色してきたが、隣のアリゾナ州に120億ドルの投資をなして2021年に新工場に着工、2024年稼働を目指し、本格的な準備に入った。

トランプ政権はすでに2019年5月に、華為,ZTE、ハイクビジョンなど84社を米国の国家安全保障上の脅威と認定し、「エンティティー・リスト」に加えて制裁を続けてきた。

だが、この規制は米国製造が25%以上などと緩和条件が付帯していたため、中国は巧妙に条件を潜り抜けるなどしてきた。TSMCは、これを合法的にのがれるために、中国の合弁会社を設立し、エンジニア3000名を移籍させた。
 
ロス米商務長官は声明で、「華為やその外国子会社は、米国の安全保障に基づく規制をすり抜け、米国の技術に依存し生産を加速させてきた。責任ある世界企業がするべきことではない」と非難した。

中国は反発を強め、中国国内のアップル、クサルコム、シスコシステムなどへ契約解除などの制裁を加えるとしている。
      

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜イスラム教が「本当は平和主義」って現実を見ていないのでは?

曖昧さを切り捨て、イスラムを描いた合理主義的視点はユニーク

   ♪
飯山陽『イスラム教の論理』 (新潮新書)
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                           評 奥山篤信

僕はこの本を読むまで彼女の存在は知らなかった。上智大学の史学科を出て東大博士課程に入り博士号まで取った女性である。

とにかく読んでいてイスラム教の論理が、これほどまで切れ味よく曖昧さを切り捨てた形で描いたのは彼女の持ち前の性格と<合理思想>からだろう。ユニークな論客である。

経歴を見ると1976(昭和51)年東京生まれ。イスラム思想研究者。アラビア語通訳。上智大学アジア文化研究所客員所員。上智大学文学部史学科卒。東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻イスラム学専門分野単位取得退学。博士(東京大学)。

とにかく、現代人は宗教の批判を嫌がる。奥歯にものが挟まったような形で宗教を腫物に触るように語るのが常だ。

僕自身キリスト教を修士課程まで終了して、そこまでよく言ってくれたと、絶対に世の中が書かなかった<キリスト教>を暴き切り捨てた。そんな僕と比較すると、彼女の性格と似ているところがあるかもしれないので親近感を持った。

彼女の問題の指摘はいろいろあるが、あのアルカイダやISが世界の<寵児>として活躍した過去そして未来、これは偏にネット社会、SNS
のなせる業だと言う。

イスラム社会は旧態依然の世界であり指導者が居てこれを通じて解釈して、無学の人たちに教えて行ったマニュアルな世界が何世紀にわたって彼らの世界であり続けた。

コーランとハディーズが至高の教えであり、イスラム法に従って生活し世界をイスラム化することが神の奴隷たる人間の務めだと教えてきた(ちなみにキリスト教も本質は教徒は神の奴隷 ケノーシスが人間のあるべき姿 つまり服従である)。

一方、穏健派つまり西洋的思想や倫理観に迎合している国家群の教えは実際はイスラム教とは全く異なる世界で、安直にネット社会に接続できる若者たちは、本当の原理主義的イスラム教の本質に簡単にアクセスできて実践できることになり、あのような世界を揺るがす出来事を動員して起こすことができた。

これは今後も絶対に続くだろうと言うことだ。
 
興味深いのは、一刀両断、穏健派などはイスラム教の背信者でインチキだと断定している。世の偽善者は過激な言葉を好まない、だから<wishful
thinking>にて、勝手に<イスラム教は平和の宗教だ>などと大嘘であり、自己欺瞞で繕っているだけであり、イスラム教の本質はコーランの「異教徒を友人にするな」「異教徒の首をはねよ」という神の啓示が本質であり、「イスラム教徒の目的は世界征服」が彼らの最終的目的であるのだ、それこそがジハードだ。

日本でイスラムを研究してそれに好意的な連中などを、「アラビア語できないものは(コーランの神の啓示を直接理解できないので)イスラムを語れない」と断罪しているがその通りだろう。

僕は大川周明を読んでないので、論じることはできないが、宮崎正弘先生あたりは、お読みになっているかと思うのだが、彼女の切れ味は、要するに綺麗事でイスラムは平和の宗教などとの<wishful
thinking>には我慢できない性格なのだろう。はっきりと論旨を一貫させているのがこの本の特徴だ。

彼女に拠れば、世界人権宣言や国際法に即しながら近代国家を運営している諸国のイスラム穏健派自体、自己矛盾はわかっており、穏健派の本音ではアルカイダやISなどイスラム過激派がいかにコーランやハーディーズに近いかとわかっているはずだと言うことだ。

人権思想も民主主義も神の意志に沿わないインチキだと言うことだ!今後もネットやSNSは、この穏健派とやらの教徒を目覚めさせて行くだろうから、インチキ教徒や他宗教の異教徒の殲滅・改宗が終わるまで決して、このテロルは止まることはないだろう、と言うのが、この本の主旨と思える。

世界3大宗教であるユダヤ教、イスラム教、キリスト教はある意味で犬猿だが、同じヤーヴエの神を崇めているのを知らない人は多いだろうが、キリスト教などは欧米世界の台頭の中で一般的価値観となり基準となっているが、イスラム教がそんなものに同調するはずもない。キリスト教でなくとも日本の読者の中にはこの西欧倫理がこびりついている人々がほとんどだろう。

この本を読んで<多様な価値観が存在する世界で、自由や民主主義を真っ向から否定する宗教>が存在することに唖然とされるだろうと想像する。

僕などキリスト教も、ではそれがイスラム教と比較して目糞鼻くそ、<近代論理・合理主義>からどちらも程遠いと思うのだが・・

とにかくにてイスラム教が<本当は平和主義>などと、現実を見ないいわば<ダチョウが頭を砂に隠し見ない>のはやめたほうが良いのだ!  
           
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樋泉克夫のコラム  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 【知道中国 2077回】                   二〇・五・仲六
──「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘38)
橘樸「中國人の國家觀念」(昭和2年/『橘樸著作集 第一巻』勁草書房 昭和41年)


橘はロシアと中国の紛争を例に引きながら、とどのつまり中国人は自国政府を否認することもあれば、「誠意を以て新國家の建設を援助する勢力であれば假令其れが國外から來たものであらうとも、自國政府及び其の支持者たる所謂軍閥以上に之を信頼する事實をもがたるものである」とした。

ここに示された「新國家」も「自國政府」も共に同じ「國」という文字を使っているから判りにくいが、おそらく「連ソ・容共・扶助工農」を掲げてソ連の援助を受け入れたのは、孫文がソ連(コミンテルン)を「誠意を以て新國家の建設を援助する勢力」と認めたから、ということなのか。その場合の「新國家」は反軍閥・反帝国主義を掲げる中華民国ということだろう。

一方、コミンテルンとの提携に踏み切ったということは、孫文は頭山満や犬養毅ら日本の支援者を「誠意を以て新國家の建設を援助する勢力」とは認めなくなっていた、と受け取れる。

ならば言論活動を離れ実際政治に足を踏み入れて以降の満洲国における協和会、合作社運動などに、橘は「誠意を以て新國家の建設を援助する勢力」としての役割を担わせようとしたのか。そうだとするなら単純に過ぎると思う。

いずれにせよ「利己心」「愛國と云ふ事」と面子は、「國外から來た」ところの「誠意」と、どこで、どう結びつくのか。

これを反対に考えるなら、当時の日本人は中国に同情を寄せ、孫文らに誠心誠意尽くしながらも、彼らが「利己心」と「愛國と云ふ事」と面子を絡めながら、他の「誠意を以て新國家の建設を援助する勢力」に乗り換えるだろうことに思いを致さなかったことになる。


さらにコミンテルンを「誠意を以て新國家の建設を援助する勢力」を見做した孫文の心の内に、「利己心」と「愛國と云ふ事」と面子の意識はなかったのだろうか。


──すでに述べたように支那通の中国認識の欠陥を激しく批判する橘だが、この辺の議論になると曖昧模糊としたご都合主義に思える。どうやら目クソ鼻クソを笑うの類に近い。


蔡元培(国立北京大学学長)を筆頭に王寵恵(北京大学教員)、陶行知(国立東南大学教育科主任)、梁漱溟(北京大学教員)、李大?(北京大学図書館主任)、胡適(北京大学教務長)ら五・四運動前後の知識人の代表が、1922年に「吾等の政治主張」を発表し、「好政府」、つまり国家としての中国の理想の姿を描いて見せた。


そこに見られる「所謂好政府の政治方法に關し」て掲げた3つの基本原則を、橘は次のように整理した。


(1)「政治を軌道に上せる爲の第一歩だから」、「憲政的政治を要求する」。
(2)政府に関わる情報の「公開が一切の秘密及び罪惡を打破する唯一の武器だから」、「公開的政府を要求」する。
(3)これまでの中国の政治の「大缺點は無計畫にあ」る。「平凡な計畫でも無計畫の暗中模索に勝るもの」だから、「計畫ある政治を要求する」。


この3点を敷衍すると、(1)は法治の徹底、(2)は政府の秘密主義・隠蔽体質の打破、(3)は政治主導で突き進む無謀極まりない大風呂敷的政策に対する厳正・中立な立場からの評価──と言い換えることが出来るだろう。


ならば民主派による共産党独裁政権批判と「一模一様(うりふたつ)」ということになる。毛沢東の大躍進にしても習近平の一帯一路にしても、冷静に考えれば(いや、冷静に考えなくても)指導者の無計画で野放図な野望──指導者の「利己心」を満足させる──のみが先行しているということだろう。してみると中国政治の本質に変化なし、です。
    
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号の感染者60%が外国人の記事ですが、コロナ感染者の報告様式に、国籍欄がなくなったため、国籍不明として記載されるようになったとのこと。ツイッター情報です。

 新型コロナ…感染症発生届』という、医師が知事宛に提出する書類を目にしたのですが、それには居住地や海外からの入国者かどうか等を記載する欄はありましたが、国籍欄はありませんでした。
厚労省は最初から国籍を集計する気が無かったのだと思われます。

新型コロナウイルス感染症 発生届(厚労省サイトにあり)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000594153.pdf
 ご覧のように国籍欄がありません。



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(読者の声2)麒麟は来るか コロナ諮問委「増税翼賛会」からの選出
◆諮問委員会の人選◆

西村康稔経済財政・再生相は12日の記者会見で、感染症の専門家で構成する「基本的対処方針等諮問委員会」に慶大教授の竹森俊平氏ら経済の専門家4人を加えると発表した。

専門家会議の尾身副座長が5月4日の記者会見で、新型コロナウイルスをめぐる政策決定には医療、経済の2つの視点をもとに判断して欲しいと「何度も政府にお願いをしていた」とし、政府からは「わかった、なんとかしよう」と返事があった事を明かしたが、それを受けてのものだ。

竹森氏のほかに慶大客員教授で東京財団政策研究所の研究主幹も兼務する小林慶一郎氏、阪大院教授の大竹文雄氏、慶大教授の井深陽子氏の3人を起用する。

新型コロナに関して緊急事態宣言等を巡る政府の判断が、医療、公衆衛生、ウイルス学等の専門家による専門家会議に丸投げという批判もあった中、経済専門家の視点が関与する事は遅過ぎたとは言え望ましい事だ。
一方で筆者は、経済専門家の人選が財務省の息の掛った所謂「増税翼賛会」からの起用となるのではないかと危惧していた。

◆国家百年の計◆

さて、竹森氏について見てみると、2014年の消費税率8%への引き上げについては、「2014年4月の消費増税による反動は異常でない。2015年10月の再増税も延期することはなかった」と主張している筋金入りの増税派だ。

小林氏については、「オオカミ少年と言われても毎年1冊は財政危機の本を出していくつもりです」と述べている、確信的緊縮財政論者である。

なお大竹氏は、労働経済学や行動経済学、井深氏は医療経済学を専門としており、税制、財政については、特段の強い主張は持っていないと見られる。

対新型コロナ政策としては、先ず医療崩壊を起こさずに、かつ経済崩壊を起こさず、コロナ直接死と経済関連死の相和が最小となる方程式を立案、実行する事が要諦である。

そのためには、医療体制の整備、適切な速度での経済再開、ポイントを絞った上での休業要請と補償、経済恐慌に陥らせないための大胆な減税と財政出動、コロナと共存して行くための社会構造・経済構造の変革等が必要である。
だが、果たしてこの人選は適切か?

もし安倍政権が何の因果かは知らぬが、近視眼的な算盤合わせに血道を上げる財務省主計局に気兼ねし国家百年の計を見失うなら、この有事に鼎の軽重が問われよう。
「ときは今 あめが下知る 五月かな」

奇しくも今回のコロナ禍により、与野党政治家の内で、内憂外患、即ち財務省と中国に物言う気概のある者とそうでない者とが色分けされつつある。国乱れて忠臣現ると言う。その兆しがあるのは日本にとって不幸中の幸いである。(佐藤鴻全、千葉県)



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(読者の声3)NHKの土曜ドラマ「路(ルウ)〜台湾エクスプレス」。5月16日から全3回にわたり放送です。
https://www.nhk.or.jp/drama/dodra/ruu/
https://youtu.be/H0astxpavIg

台湾高鐵の車両が日本製になるも欧州規格と合わせるための苦労は並大抵のことではなかった。そのあたりどう描かれるのかも興味深い。台湾の動画は10分間、主演女優は波瑠、インタビューでは台湾を「国」と発言されています。コロナが落ち着いたら台湾に行きたくなってきました。
  (PB生、千葉)

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(読者の声4)通巻第6496号の「読者の声」でのコメントで、宮崎氏は「日本の赤字国債は対GDP比で230%だとか、なぜGDPに対比させるのでしょうか?
 小生がずっと思い続けてきた疑問です。対GDP比ではなく、対国民の金融資産とするべきでしょう。

とお書きになっていましたが、国家財政と国民資産は別ではないでしょうか?

国家の赤字は、あくまでも税収で充当すべきもので、国民の金融資産で穴埋めすべきものではないと思います。

赤字国債をGDPに対比させるのは、税収がGDPに比例するからではないでしょうか? 確かに国が国民資産を取り上げる可能性がないとは言えませんが…。
  (山里の住人)



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(読者の声4)なにやら世間は支那の畜業を忘れつつあるやの風情ですが、次のチベットに関する記事から、かの法王猊下とその民の行末案じられます。
https://shirayuki.blog.fc2.com/blog-entry-894.html?sp

リンクは知道中国の樋泉氏に同じく早稲田大学の石濱裕美子教授のサイトです。

さて論戦懐かしきとの主筆殿感慨に触れ、鬼籍におわす中村粲氏を想い出しました。故人は昭和史研究所ご健筆を奮われつつ、国営放送指弾に身命を賭された先覚烈士でしたね。

帰幽に近き頃、病床にあらわれた岩畔陸軍大佐から我が国陸軍に大量殺戮兵器開発の企図無しの証言を授かり掲載されておりました。

同じ頃に福岡の霊言党首政党の候補者支持を紙面にて明らかにされたのですが、後に読者批判を受けて軽妙に紙面上詫びておられ、そこには志あれば何人でも献身惜しまれない清々しさこそあれ、醜態めいた感は不思議と無かったものでした。

これは故人が保守論壇のみならず左翼集会や偏向テレビ番組に臨んで尚ほ異論を靡かせる気骨を実践にて示された史実の一つに過ぎぬと愚考。

「N国」やら山本「れいわ党」やらデヴィなる婦女やらの連中を靡かせるどころか、尻馬に乗ろうとし損ねて頬かむり、という手合と全く天地を同じくしえない感銘を想い出す縁を下った主筆殿には感謝を覚えるばかりです。

故人は多くを世に残され烈志を継がれた諸兄おありと存じ、最近の通州や通化の鬼哭が響きましたのも、故人の善根ありてと想われてなりません。故人を偲びます微志ながら貴誌にて活論勃興あるを、及ばずながら願いおります。
   (熊本護国生)


2020年05月16日

◆日本の感染者、16004人

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月15日(金曜日)通巻第6500号  

日本の感染者、16004人、死者713名(5月14日現在)だが
60%近くが外国人。「国籍別の発表はない」

日本で最初の感染の広がりはクルーズ船と北海道だった。
札幌雪祭りに押しかけた外国人(どこの国からは想像にお任せ)に溢れた。感染者の58%が外国人だった。

厚労省統計では年代別の発表があるが、国籍の区別は不明である。
ようやく情報が漏れてきた。

日本に於ける感染者の60%近くが外国人らしい。日本の国民の積み立てや国家予算、地方自治体の負担などで成り立つ病院に、一銭も支払わない外国人が治療を受けているとは、何かが転倒している。

       

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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  【知道中国 2076回】                
──「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘37)
橘樸「中國人の國家觀念」(昭和2年/『橘樸著作集 第一巻』勁草書房 昭和41年)

        ▽

もう少し橘の考えを追って見たい。

「崇古癖及び家族主義の貝殻の中に閉じ籠る事を以て其の特色とする民族」の中の学生に対し、胡適は留学先のアメリカで仕込んだ自由主義思想を掲げて「精神的に自我及び時代に覺醒」せよと教えた。「自我及び時代に覺醒した」ことで、学生は「自己の屬する民族の尊さに醒めた」というのだ。

「三百年來異民族の統治を受けて來た事」とアヘン戦争から70年ほどの「西洋文明の異樣なる強さ及び華やかさに眩惑された事」で、「自己の屬する民族の尊さを忘れて居た」。孫文の奮闘が先ず学生を目覚めさせた。孫文式の「中華民族の偉大な復興」の効果なのか。

ここで問題となるのが、中国人の民族的矜持が往々にして「一人よがり」に陥ること。だから民族的矜持に「客觀的基礎を附與し」なければならないし、そのためには「強盛なる國家を建設」する必要がある。だが中国人は「支配階級たると被支配階級たるとを問はず、國家に對して無關心である」。

だが、ここで奇跡が起きた。

「一般の人民が國家の問題に注意することは嘗てなかった」という伝統を打ち破り、学生が「心の中に在る民族愛護の情操」を「強く且つ廣く内外國民に働きかけた」というのだ。

かくして「愛國と云ふ事が中國人の日常行爲に於ける一つの形式的要素として固定し、換言すれば愛國なる要求に背く事が直ちに面子の喪失を意味するに至つた」。つまり反愛国行為が「物質上の損失と同時に面子の喪失」に繋がることが分かったから、一連の運動が社会に定着するようになった。
 
──またしても回りくどい解説だが、とどのつまりは「愛國と云ふ事」によって「利己心」が満たされる。そのうえに面子まで保てるのだから、まさに一石二鳥ということだろう。

なにをするにも先に立つのは「利己心」だ。
ならば中国における愛国心とは何なのか。

ここで橘は再び五・四運動に議論を戻し、思想革命としては胡適がアメリアから持ち帰った自由主義を思想的支柱としていることで不都合はないが、もう一方の柱にした排日運動を考えるなら、結局は「充實せる國家の力を根據とせぬ限り決して滿足の效果を収める事が出來ない」。

つまり「自己の民族に對する愛着は如何に強くとも、民族の形式的又は實力的表現方法なる國家の組織が不完全では何の役にも立たない」とした。

じつは「相當な程度の文化を持つ何れの國民にも例外なしに存在するところの愛國心が、中國々民に限つては缺けて居」るのだ。それというのも、


(1)アヘン戦争を経験するまで中国と「肩を並べ得る程開明にして強大なる民族と接触する機會」をもたなかった。

(2)中国では国家が外敵から構成員の生命財産を守るために機能してきたわけではなく、専ら支配階級(皇帝+官僚階級)による被支配階級(老百姓)搾取のための仕組みであり、両者もまた国家をそのように捉えていた。


(3)「中國人の日常生活は家庭及び村落の範圍内で保障され」ていたし、そのレベルで完結していたから、「それ以外の如何なる社會に關しても深い利害關係を感じなかつた」から、人々の意識のなかに国家が存在することはなかった。

自国・自民族以外の他者・他国の存在を大前提とする国際社会が意識されてこそ自らの国家に思いが至るわけだから、古来、他者を意識できなかった、つまり国家意識を持たなかった「中國人を不具者扱にする事は不合理である」と、橘は心優しく同情的だ。
      
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(読者の声1)自由社の公民教科書市販本の予約が始まりました。よろしければぜひ応援をお願いいたします。
『市販本 検定合格  新しい公民教科書』は、27日発売です。
https://www.amazon.co.jp/%E5%B8%82%E8%B2%A9%E6%9C%AC-%E6%A4%9C%E5%AE%9A%E5%90%88%E6%A0%BC-%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E5%85%AC%E6%B0%91%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8-%E5%B0%8F%E5%B1%B1-%E5%B8%B8%E5%AE%9F/dp/4908979138/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%85%AC%E6%B0%91+%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8+%E8%87%AA%E7%94%B1&qid=1589361627&sr=8-1
  (三浦小太郎)



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(読者の声2)5月23日に文京センターで予定されていました「宮崎正弘独演会」はコロナのため延期となりました。秋頃に決定次第、改めて告知します。(千田会)
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(読者の声3)5月30日に横浜で予定されていました「宮崎正弘講演会」は、コロナのため延期となりましたので、ご承知下さい。(日本世論の会 神奈川県支部)

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(読者の声4)魏志倭人伝をめぐる私の投稿に対して、疑問や反論、また、意見の開示等がありました。論点が多岐に渡りますので、どのようにお応えするべきか迷っておりました。どなたかから、この場でいわゆる邪馬台国論争を行うのは適当でないという趣旨のご意見がありました。基本的には私も同様に考えております。

今回は宮崎氏が、書評の中とはいえ「『魏志倭人伝』を信頼する歴史家はバカ」と断じられたことに端を発しておりますことを、念のため申し上げたいと思います。

いわゆる邪馬台国論争は、多くの方々を巻き込んだ、誇張していえば国民的論争と言えるかもしれません。それらの論には、卓上の論というべきものから、歴史的背景や現地の地形や出土物、また、伝承なども踏まえた実践的なものまで幅広く含まれています。それぞれの論にはそれなりの根拠、また、行きがかりや立場があり、納得している方も多いので、簡単には決着がつかないものだと思っています。

恐らく、卑弥呼が貰ったとされる金印が出土するまでは決着はつかないのではないでしょうか。

もし金印がまだ失われていなくて何処かに埋もれたままになっていたとした場合、その可能性がある場所までを論じたものは他には無く、拙著「邪馬台国は福岡平野にあった」ではその場所の可能性を提示しております。

これはある意味では大きなリスクを伴うものですが、敢えてそこまで踏み込んで論じていることを申し上げて、箇々の疑問や反論にお応えする事に換えたいと思います。
この場をお借りして拙論の一端をご紹介させて頂いたことを厚く御礼申し上げます。(高柴昭)


(宮崎正弘のコメント)ときどき小誌で論戦が持ち上がるのも、編集子としては、じつは秘かな期待でもあります。一時の『諸君!』は論争ばかりでしたから。
 ともかくお申し出の通り、小誌に於ける邪馬台国論争はひとまず休憩ということで。

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(読者の声5)「何から何まで政府補償。 全くモラルハザードそのものだ。

天災と言えるこの疫病(もちろん支那がばらまいた細菌兵器であるとの議論を今横に置いて 断固成敗すべきだとのことは僕は放念していない念のため)

それにしても天災だったら政府も出来る限り<愛の眼差し>で出来る範囲の弱者への対応は望ましいが・・・見るからにアホみたいな、それも真面目に働いて血税を払っている真面目な国民を無視し、かたっぱしから補助金 もうやりたい放題 僕は自分の金ではないこの政治屋どものええカッコしい 最低のモラルハザードと言いたい。

傑作は本日、千円散髪カットに行ったところ、馴染みの姐さんが「私は来月休みます 何故なら所得が半減してことにならないと100万円(百万円)の個人事業者の補助金がもらえないからです」。もう1人の男性の馴染みは、「それをもらうために今月休んでるんです。来月は彼が来て、私が休んで補助金もらえるようにするんです」

アッケラカンのカーとはこのことだ。僕は円満な笑いを浮かべて「覚えておきなさい モラルハザードという言葉を。あなた方がやっているのはこのモラルハザードですよ」と述べおいた。

 (注) モラルハザードとは: もともとは保険用語で、責任感が欠けること、倫理観の欠如という意味。モラル(moral)とは道徳・倫理、またハザード(hazard)とは危険・障害物のことである。

具体的には、保険に加入したことによって結果的に事故や病気に対する注意を怠りがちになることや、失業しても十分な失業保険が支給されて生活が保障されると思えば、無理に働こうとせずかえって失業者が増大する、ということなどである。

国が金融危機や破綻に陥った金融機関に対して公的資金(税金)を使って損失を補填することになると、預金者は金融機関を厳しい目で選択しなくなったり、銀行も融資にあたり厳格な審査を怠ったり、さらに経営者は自己の責任を回避しがちになる。

 このようなことから、健全な金融マーケットを維持するためには、敗者を救済するためのセーフティネットは最小限にすべきだとも指摘されている。
  (AO生、世田谷区)

2020年05月13日

◆中国の失業者の増大ぶりは燎原の火の如く

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月12日(火曜日)通巻第6496号 

中国の失業者の増大ぶりは燎原の火の如く
  すでに未曽有の混乱が労働市場で起きている

前にも書いたが、ことし中国の大学新卒者は847万人!
7月卒業を控えるが、半分に職がなく、さらに内定取り消しが陸続としており、いや新職場に行ったら、倒産していた、工場は閉鎖されていた。金払えと労働者が座り込んでいたという光景があちこちに繰り広げられている。苦労して、親のすねをかじって、大学を出ても、そこにあるのは絶望だった。

過去30年ほど、農村からの出稼ぎが都会の工事現場を支え、ミシン工場など労働集約型製造業をささえ、労働力の需給は安定していた。労働者の争議、暴動は警官隊が出動して抑え込んできた。

学園都市では学生の復帰を待っており、工場は労働者の帰還をまっている筈だった。

工場閉鎖、企業倒産は米中貿易戦争の激化とともにみられたものの、コロナ災禍以後は、未曽有の危機的状況となって失業者が街にあふれ出したのだ。

中国に於ける失業保険は戸籍にしたがって加入が認められる。たとえば上海戸籍で上海の企業に勤務していれば失業保険に加盟できるが、他省から出稼ぎに来る労働者は失業保険に加盟できない制度となっている。統計に従うと中小企業は約1億5000万。雇用する労働者は1億7400万人。具体例で言えば中華料理レストランのオーナーと給仕、仲居さんなどの関係であり、このサービスセクターの失業もほとんどカウントされない。

そのうえ失業保険の加盟資格は16歳から59歳まで、となっており、15歳以下の女工や60歳以上のひとたちも失業保険の対象外。こうしたトリックのもとで、過去30年、中国の失業率は4%−5%台を安定的に推移してこられた。

中国の公式統計による失業率は、2月に6・2%に跳ね上がり、3月に5・9%に戻したが、都会部では2600万人の失業が計上された。くわえて18・3%の労働者が賃下げ、もしくは賃金不払いに直面していた。

1億2300万人が都会の職場に戻ったが、まだ5000万人が農村から都会へ出稼ぎに行けないという状態が旧正月明けから続いている。コロナによる都市封鎖、交通アクセスの消滅、列車もバスも動かなかった。いまさら都会へ出ても、職がないことは明らかであり、農村部に留まる労働者が膨れあがっている。

製造業で、サプライチェーン関連に働く労働者は1億14000万人である。輸出激減により、この部門でも相当数の失業がでることは明らかである。

レストランは家族経営が多いのでデータが不備だが、観光、ホテルなどサービスセクターでは雇用が望めない。職場復帰が出来ているのは製造業だけ、ただし賃下げに遭遇している。

観光関係のホテルは20%の従業員をすでにレイオフした。年内に国内流行が回復しても40%の従業員は職場に戻れないだろう。とどのつまり、都会部だけで、約2000万人が完全失業となる。

ここで日本企業をふくめて外国企業が中国から撤退すると、失業者の数はもっと、もっと肥大化して増えていくだろう(以上の数字はサウスチャイナモーニングポスト、2020年5月10日)。


  ▼アメリカの失業は大恐慌時代のレベルに悪化

米国企業は不況となると、すぐにレイオフする。「君、私物を畳んでいますぐ出て行け」と冷酷に言い放たれる。

非常事態宣言後、わずか7週間で米国の失業保険申請は3350万人(ブルームバーグ、5月7日)。まさに1930年代の大恐慌時代のレベルに悪化している。

日本はどうか。温情主義とすぐに馘首できない経営土壌は、これまで「社内失業」として扱い、まずは派遣社員の契約解除だった。派遣社員は多くが路頭に迷い、この列にフリーターが加わる。いずれも失業保険に(積み立てるカネもなければ中小零細企業は失業保険そのものに)入っている会社は少ない)。

 2月現在の日本の失業率は2・4%である。米国と比べると低いが、いつまで、この数字を維持できるだろうか?

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 読者の声  どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)【民間銀行によるマネーサプライ供給システムの果たした役割─簿記記帳上のトリッキーな「特殊技術」が資本主義の発展と恐慌を生んだ】

ほとんどの人は誤解しているはずですが、民間銀行は預金を集め、それを貸し出すのではなく、その銀行の元帳の資産に融資金額を記帳し、同時に負債勘定に、融資先の預金口座に同額を記帳することで融資行為は完結しています。

産業革命以後の国家のマネーサプライは主にこの融資によって賄われてきました。こうした操作はおそらく英国の中央銀行の成立以後に行われるようになったと思われます。

18世紀には産業革命がおき、それ以降、産業革命実施のためにそれまでとは比較にならない資金が必用となり、以上に述べた銀行の融資記帳によりいくらでも資金が提供可能となったわけです。それ以後も20世紀後半にいたるまで、資金需要は拡大していきました。

国家全体の通貨量を管理する任にない民間銀行による融資が国の通貨供給を担うわけですから、そこに疑問が生ずるのも無理からぬことです。

特に米国では貨幣、通貨の発行権は国家にあると憲法にしるされていますが、それならば産業界が求める膨大な資金需要を賄う機能が国家や中央銀行にあったかといえばそれは疑問でしよう。

要は押し寄せる民間の資金需要に対応するには、民間銀行しかなかったと考えられ、そこに簿記上のトリッキーな「(特殊)技術」が編みだされたのでしょう。

しかし、銀行融資は「将来の見込み」によるものですから、資金が市場に溢れることもあり、そうした余剰資金はバブルを発生させ、バブル崩壊による不況をもたらします。

ここで特筆したいことは、産業革命以降の民間の銀行融資実需が膨大であった時代がもう終わったということです。

我が国では1970年代にそうした現象はもうおきていました。その一つが企業が資金を銀行融資ではなく、直接資本市場にもとめることになったということです。

ですから銀行融資によるマネーサプライの供給の需要がなくなったわけです。それを無理やりに銀行融資を増やすことで、マネーサプライを増やそうとすれば、実需は希薄なわけですから、むりやりに不必要な需要を作りだす。

こうしたことによるマネーサプライの増大は資産バブルを作り出し、それが90年代に破裂して大不況になったわけです。

いずれにせよ銀行によるマネーサプライの供給は終焉しつつあり、今後のマネーの供給はMMT型によることになる筈と私は思うのです。(SSA生)


(宮崎正弘のコメント)国民一人当たり10万円給付。中小企業へ30万円から100万円、学生にも20万円の給付をすると国会が騒いでいます。

肝要なことは、これらの出費は赤字国債で賄うのであり、政府紙幣ではありません。金利負担が将来生じる上、財源の補填をいつしかしなければならない。

日本の赤字国債は対GDP比で230%だとか、なぜGDPに対比させるのでしょうか? 小生がずっと思い続けてきた疑問です。対GDP比ではなく、対国民の金融資産とするべきでしょう。

つまり国家の赤字の担保は国民の金融資産であり、現在日本人の金融資産は保険、株券、定期預金を含めて1800兆円の筈ですから、累積赤字が1100兆円としても、まだ100%以内です。インソルバンシーは生じない計算になります。

日本円が為替レートで強含みなのは、外国人機関投資家が、この基本原資を知っているからこそでしょう。

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(読者の声2)今回の武漢コロナウイルス感染による、日本における「死者」について、毎日累積数が公表されています。5月9日現在では、646人お亡くなりになっています。

小生は、死者の「年齢別構成」を知りたくて厚労省サイトなどにアクセスを試みましたが、老生のPC技能では検索できません。

このメルマガ読者の方、ご教示いただけませんでしょうか。

と申しますのは、もし死者の大多数が70歳以上の高齢者であるならば、「緊急事態」が次第に解除されるときの「社会活動順次再開」の方策について、「年齢別解除」案はどうか? と愚考しております。(KI生、尼崎市)


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(読者の声3)先日は失礼も顧みず、拙見を申し述べましたが、寛大な心でお聞き届け頂き有難うございました。私の意見は承知したが、魏志倭人伝は信用できないと言うことだと理解致しました。

宮崎氏は、邪馬台国不在論、或いは、魏志倭人伝不信論を主張される多くの方と同じく、その根拠として、「記紀には卑弥呼も邪馬台国も一行の記述もなく、また卑弥呼神社もない」ことを挙げておられます。

記紀に記載がなく卑弥呼神社がないことはその通りですが、この二点を以って不在の証明とするのは甚だ困難であると言わざるを得ません。存在の証明はまだ可能であるのに対し、不在の証明は、悪魔の証明と言われることもあるように、まず不可能であるからです。

それはともかく、結論から申せば、記紀に記載がない理由は、邪馬台国といわゆる大和王朝との間が連続していない、即ち断絶しているからだと考えております。
以下その理由を述べます。

中国史書の中で倭人伝が特別に注目されていますが、倭人伝に限らず、中国史書の中で倭国の記載がある宋書、隋書、旧唐書などと日本の史書との記述を比べると、乖離が大きく、とても同一のことを指しているとは思われない部分が少なくありませんが、我が国の歴史学会では、その違いの追求には消極的で、概ね同じであるなどとして、おざなりなやり方で過ごして来た所に、議論が混乱する根本の原因があると考えています。

それ故、普通の方がその違いに気づかず、邪馬台国不在論などに向かわれるのも無理ないことだと思っております。

それぞれについて説明すれば、本何冊もの分量が必要となりますので、看過出来ない主な相違点をあげますと、宋書では、倭国の記述の中で、いわゆる倭の五王の記述があり、これが我国の応神・仁徳以下の諸天皇に比定されていますが、親子・兄弟の関係が大きく異なっている上、五王と、比定された各天皇の事績が全く違っています。

これを正面から取り上げ、納得できる論は、学会とされる中では殆どありません。僅かに五王の中で倭王武を、雄略天皇に比定して、全体では概ね一致などと説明されるのですが、辻褄が合わない点も多く、解明からは程遠いと思っています。

隋書には、有名な「日出る所の天子」で始まる国書を携えた使節を派遣した倭王の名が、姓は阿毎、字は多利思比孤とあり、これは聖徳太子のことだとされています。

ご承知のように当時は推古天皇の時代であり聖徳太子はその摂政で、天皇(倭王)ではありません。しかも、「王には妻があり後宮には女六、七百人あり。太子を名付けて利歌弥多弗利となす。」との記述があり、これをどう読めば推古天皇・聖徳太子の関係になるのか不思議です。

更には、「阿蘇山あり」との記述があります。大和にあった王朝であれば、何故阿蘇山だけが特筆されたのか、納得できる解明が歴史学会(及び所属の学者)からなされたことはありません。

また、旧唐書では倭国伝とは別に日本伝があります。これを史官が錯乱して別々の王朝として書いたなどとして、お茶を濁しているのですが、二つのものを一つにするのであれば、まだ出来なくは無いかもしれませんが、一つのものをわざわざ二つに分けるのは、手間などを考えても意味不明で、普通では考えられないのではないでしょうか。

遣隋使や遣唐使が派遣され相互理解が深まっていたはずの時期でさえ、隋書・旧唐書と日本書紀とにこのような違いがあります。

ところが新唐書以後になりますとそのような大きな違いは見られなくなり、ほぼ一致していると言えるようになります。

大掴みに、旧唐書以前を不一致の時代、新唐書以降を一致の時代ということも出来るかと考えています。

以上、我国の史書と中国史書との基本的な違いの一部だけを取り出しましたが、その違いはいわゆる魏志倭人伝に始まっていると言えるでしょう。

ご指摘のように、卑弥呼の遣使は日本書紀では倭女王という言い方で、神功皇后条の、40年と43年に「魏志に云う」として、倭女王が神功皇后であると仄めかすような形で、挿入されているだけで、倭人伝の記述と我国の史書には殆ど共通点がありません。

これは日本書紀の編者には当時のことが分からなかったのか、或いは、ここまでしか書くことが出来なかったのかの、どちらかだと考えています。

まず以上の事実をご確認いただきたいと思います。或いは、今までそのようなことは聞いたことがない、出鱈目を言っているのだろうと思われるかもしれませんが、史書やネットでお調べいただけば、そのような事実があることはご理解いただけるはずです。

その上で、始めに戻って、なぜ記紀に邪馬台国や卑弥呼の記述がないのかという疑問に対しては、別の王朝であった、という結論にならざるを得ないのです。

全てを大和にあった王朝のこととして見る限り矛盾点の説明は甚だ困難ですが、大和とは別に王朝があったとする時、矛盾は氷解するのです。

これを事実として受け止めるのは、大きな反発や苦痛を伴うかもしれませんが、歴史から目を背けずに正面から向き合うことは、言うは易しく、その実、大変な苦痛を伴う場合もある事を申し上げたいと思います。

我国の近年の歴史を振り返って見ますと、「都合が悪いものは見ない、聞こえない」として無視し、都合の良い所だけを取り出し、極端な場合、数字などを操作して、予定の方針に従って物事が処理されてきた結果、痛手や受けなくても済む損失を被ったりすることが少なく無いと思っていますが、国の肇の頃の歴史解釈においても、既にその傾向が見えていると言っては言い過ぎでしょうか。

安易に決めつけるのではなく、一つひとつ事実をしっかり確認した上で進まない限り、砂上の楼閣に終わるのではないかと危惧する次第です。(高柴昭)


(宮崎正弘のコメント)貴重な御意見ありがとうございます。小生は、卑弥呼神社がないことよりも、邪馬台国に(もし存在したとして)あったであろう「文明の痕跡」がないので、存在に疑問を持っております。

とはいえ、古代史は専門外のことなので、もうすこし勉強をして、いずれ持論を展開したいと存じております。

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(読者の声5)最近の産経紙は商業記事が整わず軍事や経済学が多数、殊にサイバー攻撃記事に紙幅を割いており、防衛界隈にネタを無料奉仕下さる志士あるやもですが、貴誌前号のとおり、暗号通貨で支那に世界帝位簒奪を許さぬ備えが無い日欧米を描いているやに拝読致します。

露支そしてイランや北の金サンはサイバー分野が滅法強く、トランプ政権をしても全容解明どころか、弱点すら見いだせておらない、始末に負えていない現状ではないでしょうか。

 貴誌過去号に「敗戦の直前にすべて焼却処分された筈の「秋丸機関報告書」がでてきた。戦前、陸軍は列強の経済比較を研究し、正確な情報分析をしていたのだった。牧野邦昭『経済学者たちの日米開戦』(新潮撰書)」貴評あり、「岩畔豪雄は昭和の裏面史を知り尽くしていたばかりか、ノモンハンからシナ事変、大東亜戦争の背後で獅子奮迅の活躍をなし、「大東亜戦争」の名付け親でもある。日米開戦回避のために渡米して交渉したのも岩畔だった。

戦後も隠然たる影響力を保持したが、特筆すべきは京都産業大学の創始者であること。知る人ぞ知るが、京都産業大学は設立当初、受験生の人気が薄く、こんにちの就職率ナンバーワンという現実とは乖離がある。

岩畔は、京都産業大学に今日出海、岡潔、桶谷繁雄、村松剛、小谷豪二郎、福田恒存ら錚々たる保守系文化人を教授陣に招いて、刷新を図り、その一番の愛弟子が佐藤政権下で、沖縄返還秘密交渉の密使だった若泉敬だった。じつはその若泉の関係で評者も何回か、この伝説上の人物と会ったが、三島由紀夫事件の直前、1970年11月22日に忽然と世を去った。」とあります。

現代日本も新たな経済戦争の局面として、これまでのデフレやインフレを操作して足るとせる経済技術学では無く、暗号通貨と実態経済を漏らさず包含しつつ欧米露支印亜そして北の金サンを秤にかけた戦略の基礎となる経済学が必要となりましょう。

この経済学について確かに言及し得ることは、岩畦陸軍大佐も大東亜大戦について認識されたであろうとおり、今回も長期戦は亡国を招くことです。

長期戦に臨めば我が国は勝ち目たる国富もサイバー攻撃にて掠められ必敗せるを織り込みつつ、長期戦に至らずして勝つを得るは、金本位制と仮想通貨本意制を如何に制するかにありましょうか。

 斯様な時節に産経紙は現金支給で学会党に折り合いつけた宰相の手腕を持ち上げる記事掲載、経団連は週休3日制を唱え始めた。我が国から米国第7艦隊も太平洋を東に舵を切るは必定、クーデタや拉致したる我が国民返還など夢想だにせねほど北の人士は我が国の有様を観て金サンの世を謳歌するに至りました。

岩畦陸軍大佐の墓前に披瀝し得る戦略が急がれます。
拙案ですが、教育の自由化すなわち松下村塾的教育も可とする制度の創出です。三島由紀夫大人命の徳大寺氏と語られた命の学習院時代に関する肉声を現在にオバマがDeep
Stateの首魁だった聞きますと、そのように思えてなりません。(熊本護国生)


2020年05月12日

◆「経済活動の再開が重要だ」とトランプ

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)5月11日(月曜日)通巻第6494号 

 マイケル・フリン不起訴。「法の支配がリスクに晒された」とオバマ
  「反トランプ陣営が仕掛けた陰謀だった」とトランプ

 コロナ災禍のアメリカ。死者が八万人近く、それでも「経済活動の再開が重要だ」とトランプ政権は唱えて、カリフォルニア州、イリノイ州などの民主党知事らと対立している。感染者、死者の数、あまりの夥しさに震え上がったアメリカ人が、つぎにどういう行動を取るか。

米国企業は採算が合わないと、すぐに労働者を解雇する。
失業率が20%を越え、共和党選対は再選戦略の練り直しを迫られている。圧倒的な人気の大統領が、まさかの落選を喫したのは1992年のブッシュ・シニア再選キャンペーンのときで、問題は経済だった。金持ちブッシュがスーパーに入り、商品を手にとって「こんな値段なのか」と言った。
それを左翼メディアが撮影し、「庶民の生活苦を知らない奴」という映像操作を仕掛けられて、ネガティブキャンペーンに転用されたからだ。

泡沫と言われた民主党候補のビル・クリントンは[STUPID IT‘S ECONOMIY(問題は経済だ、バカめ)を合い言葉に。よもやの漁夫の利を獲得した。
トランプは、この惨敗劇を繰り返す懼れがある。いま、大統領選挙は経済回復であり、失業者の不満をいかにして経済活性化の希望を持たせるか、だから中国攻撃を第一にもってきたのだ。

さてマイケル・フリン(トランプ政権最初の国家安全保障担当補佐官)が不起訴と決まって、トランプはフリンの再起用を考えている。ロシアゲート、ウクライナゲートと立て続けに、左翼メディアと議会民主党の仕組んだでっち上げに懲りたトランプは、フリンのケースも、仕組まれた陰謀と総括している。

関与したFBI幹部らを解雇し、敵対する幹部を次々と解任してきたのは、背後に存在したディープステーツのトランプ降ろしという陰謀的な動きがあったからだ。

司法長官は「基礎に値する証拠はない」とした。ミューラー特別委員会委員長も「時間をかけて精査したが、裁判を維持する証拠は見つからなかった」として、引き揚げた。フリンもロシアへの情報漏洩もでっち上げだったことになる。

オバマ前大統領は、この不起訴を「「法の支配がリスクに晒された」と批判した。すかさず、トランプ大統領はオバマを名指しして、こう言った。
「この事件は米国史において最も大きな政治的犯罪だ」。
 米国政界の泥沼、コロナ災禍の陰に隠れた。 
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2074回】                    
──「ポケット論語をストーブに焼べて・・・」(橘35)
 橘樸「中國人の國家觀念」(昭和2年/『橘樸著作集 第一巻』勁草書房 昭和41年)

    ▽
 国民党にとって農民協会は「農村に於ける階級鬪爭の機關であ」り、敵は「地主及び郷紳の指揮する『民團』である」。
だが「民團」とは元来が「文武官憲及び土匪の侵略に對して農村を擁護する武装團體」であった。いわば自分たちの農村を外部勢力から守るために武装した自衛武装組織であるから、末端の最貧農民も加わっていた。

 国民党は、民団から末端貧農──いわば最前線に立つ実働部隊──を引き剥がして農民協会に組み入れた。当然、民団の戦闘力は低下し弱体化せざるを得ない。だが、中国農村が抱えた複雑な構造が、ものごとを机上での計画の通りには進ませない。

 民団と土匪が結託したり、農民協会に加わらない末端農民が民団を支援したり、農民協会に加わっていながら農民協会に敵対したり、末端農民間で潰し合いをしたり──言い換えるなら末端貧農の「發財主義」を刺激し、彼らの「吃飯問題」を解決可能な唯一の組織であることを、農民協会が示すことが出来なかった、ということだろう。


「中國では官僚階級者は其の文武官吏としての經?中集積した得た富を主として土地に換へた」。
また大商人などは自らの富で官位を買う。富のある者のみが子弟に教育の機会を与え科挙試験に合格させ、官に就くことになる。科挙は優れた才能を民間に埋もれさせてはならないということから、誰でも受験できる。だが、それはタテマエにすぎない。それ相応の財力を持つ地主の子弟にしか受験の機会は与えられない。
だいいち圧倒的大多数の老百姓(じんみん)は字を知らない。字を学ばない。だから受験勉強が出来るわけがない。

 つまり基本的に「官僚は必ず地主であり、地主は必ず官僚階級に入る」。だから中国では「大體に於て大地主と官僚とが同義語」だった。ところが官僚階級の権力の源泉である皇帝が消え去り、共和制となってしまったわけだから、「理論上彼等の特殊地位は消滅する外ない」。だが彼らは地主として土地を仲立ちにして農村──つまり中国の大部分─−を支配している。

 農民協会が皇帝に代わって自分たちの権力の源泉とならない以上、民団(地主)は農民協会と敵対する。ところが問題は、最下層の無産貧農にとって農民協会の中核を構成する自作農や小作農のところよりも「大農家や地主にして自ら農企業を營む者に雇われる機會の方が遥かに多からうそれぞれの利害が錯綜して、問題は複雑になるばかり。

 例によって回りくどい表現だが、要するに農村には農民協会に集う自作農と小作農、地主、それに土地を持たない最下層の無産農民がいて、この3勢力が複雑に絡み合っている。農民協会は、この3者に均しく「發財主義」を満足させることはできない。最下層無産農民からすれば、農民協会に加わるよりは、地主と手を組む方が手っ取り早く「吃飯問題」を解決できる。もちろん、農民協会と地主は敵対するばかり──三竦み状態というわけだから、問題の解決は容易ではないことになる。

 橘に依れば中国の稲作地帯で最も数が多いのが「小作殊に分益小作」で、次が「農業労働者、定納小作及び自作農」となる。
だから国民党であれ共産党であれ農村運動の重点を小作農に置くのは正しい。だが、いざ実際の運動となると「發財問題」に加え「社會的名譽」という厄介な問題が起って来る。自作農と小作農の利益は対立しない。小作農と地主が対立した場合、自作農に利害は生じないから我関せずで、ある。


 有地面積の多寡に関わらず、中国農村では土地の有無は「社會的名譽を伴ふから」、自作農は「地主其他の富裕なる仲間から離れて貧農達と行動を共にする事」はない。
なぜなら「自らの地位を落とす結果」となるからだ。つまり利益とプライドが絡み合って一筋縄ではいかないところに、孫文の苦心惨憺があった。
これが橘の見立てであった。
     
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(読者の声1)宮崎正弘『「コロナ以後」中国は世界最終戦争を仕掛けて自滅する』(徳間書店)を拝読しました。
これまでの宮崎さんの中国批判の正しかったことが改めてわかると同時に、日本財界および自民党への諦めがにじみでていて、痛快でありながら悲しくなりました。
これだけの惨禍があっても、日本の経済界は中国依存のサプライチェーン矯正ができないのではないかと強く懸念しています。
トランプ政権の誕生は彼らにとっての「神風」でした。GMは本当に中国から撤退するか(できるか)、あるいはテスラがどうするかが米国企業の今後を占うリトマス紙になりそうです。
   (SW生、カナダ)


(読者の声2)今秋、上野の文化会館でモーリス・ベジャール振り付け。黛敏郎作曲のバレエ、「M」が上演予定です。
 10月25日(土)
 10月26日(日) いずれも14:00開演
https://www.nbs.or.jp/stages/2020/m/index.html
 ご存じの通り「M」は三島の頭文字です。日本での上演は10年ぶりとなります。
   (浅野正美)

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(読者の声3)世界中に吹き荒れる反中国ムードですが、ここに「アンチチャイナのポスター」が二枚ほど掲載されていて、大いに参考になりました。
 https://www.scmp.com/print/lifestyle/article/3081930/coronavirus-spreads-anti-chinese-feeling-southeast-asia-prejudice-goes
 ご参照までに。
   (HG生、水戸
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(読者の声4)貴誌前号コメントで、三国志演義、正史いずれの三国志とも縁深きかと愚考します。演義は日本で主流の吉川横光ラインですと曹操と劉備が雷鳴下に互いを謀る場面が核であります。

 桃園の契が冒頭のため、三者の絆が核とされる向きもありますが、誰にも生殺与奪を握られること無く生き抜く劉備の輪郭を際立たせる伏線に過ぎません。曹操と劉備は共々禅譲により政権を確立、劉備の末裔は魏に敗北後も魏で露命を許されたばかりか、後の時代の禅譲に伴う表奏文の雛型も、この時代のものが罷り通るようになります。
 やたらに殺伐とした支那が顕れて参るは多民族流入により人口を回復してからであり、関羽も曹操に許されたり趙雲が敵中突破にて劉備妻子救出するは、人口大減少故に愚考します。

 関羽や張飛の首を裏切りにより持ち込むと幽妖譚へと不意に早変わりするは、まともな人材育成システム無き時代ゆえ有為な人材への妄り殺害を戒める当時の価値観ではないでしょうか。

これにより三国いずれにても諸葛一族が何らかの地位で登用され、後の時代では禅譲により一部地域にて立国します
生首が覇権を左右せず、生者による祭事であり、譲った者は神主よろしく政を支持させねば成り立たない観念があったのでしょうか?殺しては譲り受けられないではないか!という怒号が聞こえてくるようです。

禅譲を政経の基礎とする民族にては選挙等不要、管理システムを確立しておらない暗号通貨において創業者企業者より禅譲されるべき垂涎の対象、世界帝位と愚考します。
但し殺害の対象も三国志には描かれていて、姜維は敗戦時に内臓を魏兵に食害された場面が描かれています。禅譲を経ず姜維に謀られて蜀の帝位に就こうとした魏将軍の敗北が原因ですが、選挙や契約等は全く意義無しとする現代支那人に継承される資質は当時から染み付いていたようです


姜維は現在のチベット人にあたる出自とされますが、同化されない異民族は悲惨な末路を辿るという既視感です。西遊記にて支那僧を助ける孫悟空が猿と描かれていますが、チベット人モデルだそうで、かかる民度にて倭人伝の仕上も郷里が知れるという態です。
支那の布靴はチベット由来、胡服は満州由来、人民服は満州国由来。
ロスケもまたソ連と断絶など考えず、禅譲と考えるほか、日本に譲り渡したアニメも世界文化と成長するや忽ち禅譲せよと謀り出すは、世界の暗黒面に通底あるを感じるばかり。
次世代の政経を左右せる暗号通貨とこれを支える量子技術や、車両等機器の自動無人化に必要なパワー半導体を含む大小の半導体など、世界帝位の供物とならぬよう具体的な国内国際の政策が急がれます。
 拙案では参考は、かつての佐賀藩。
佐賀は現在もパワー半導体に欠かせぬ企業ありますが、時代に応じ官民が進んで構造変換を図って参り幕末は陸海の軍備に成功しましたが、これは浪人しても他国へ流出させず微禄ながら与えて再起を図らせてきた経験によるかと存じます。
かかる経験を現代に活かすならば、各都道府県に支那より回帰せる産業及びその労働者には都道府県を離れない限り得られる権利と義務を個別にセットする政策かと愚考します。
そうすると大都市への産業と人口の集中と、地方の支那依存および老人介護集積という最近の我が国政策潮流は明らかな分水嶺に差し掛かっております。
   (熊本護国生)
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(読者の声5)FNNのオンラインニュースに「モスクワにある病院で火災が発生し、新型コロナウイルスに感染し入院していた女性が死亡した。この患者に使用していた人工呼吸器から出火した可能性が指摘されている。モスクワで9日夜、新型コロナウイルスの感染者100人以上が入院する病院で火災が発生し、そのほかの入院患者やスタッフを含む、あわせておよそ300人が避難した。火は30分ほどで消し止められたが、新型コロナウイルスに感染し、集中治療室に入院していた女性が死亡した」(10日)と報じました。
質問、この人工呼吸器はもちろん中国製ですね?
(DF生、横浜)


(宮崎正弘のコメント)ロシアの英語メディアを読んだ限り、出火原因も調査中としています。人工呼吸器が出火原因とは、現段階では特定されていません。。

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(読者の声6)宮崎先生がご指摘の如く、今の日本のマスメディアは、本件は国際社会の在り様と各国の独立性や安全保障を根底から組み替えるほどの大問題であるという認識が欠如しているように感じます。
「負債の網」(エレン・H・ブラウン著 那須里山舎)には日本の歴史書には決して書かれてこなかった次のような文章があります。
「これほどまでの成功を(日本が)収めてしまったため(日本の)、政府発行通貨制度は、国際銀行団による世界金融支配を脅かす存在となった。2008年発表の記事
『日本が真珠湾を攻撃した本当の理由』において、南アフリカ準備銀行元取締役のスティーブン・グッドソンは、公式見解に一石を投じている。国家がゼロ金利でマネーサプライを発行する制度を、

特に大東亜共栄圏の国々を含む他の国々が真似することは避けられないであろう、とされたため、日本銀行やドイツのライヒ銀行は、米国連邦準備制度の民間投資家にとっての深刻な脅威となり、これに対抗するためには世界戦争の他に手段はない、という結論が導かれる始末となってしまった。」と。事は重大なのです。
 
この通貨発行の実際の主体者が、民間銀行であっていいのか、いや国家であるべし、といったレジティマシーに絡む争いが、南北戦争以前の植民地時代から今に至るまで続いていて、それがMMTを舞台に蒸し返えされているというのが、今までのアメリカの経緯であるようです。
しかしここにきて国境を簡単に飛び越えて急速な広がりが予想される電子通貨というあたらしい挑戦者が加わったわけで、これからの世界は国際金融資本.
IT巨大企業.
中国.
「通貨国有化」を目指す国家の4者が、それぞれ覇権を求めて戦う四つ巴の戦場になるのは間違いないところだと思われます。
そして・・・宮崎先生ご指摘のように中国が具体的に今動き出したのです。なぜ中国か?ですが、私は?小平にはじまる「解放経済」なるモノが実質的にはMMTと同じ構造であるからして中国が先をきって動き出せたと思っています。
今でこそ先進各国が通貨を「その社会(国家)に存する価値の総量」を度外視して供給していますが、これも各国が武漢コロナ恐慌という津波に襲われ、瞬くまにMMTの骨組みに頼るほかはないと皆が思い始めたからだとおもっています。
(SSA生)