2017年01月18日

◆「絶望」という名のAI・・・

宮崎 正弘 



<平成29年(2017)1月17日(火曜日)通算第5167号>  

 〜「絶望」という名のAI、「希望」という名のAI
  ハッカー、ウィルス、偽情報が戦争の道具化している恐ろしい現実〜

強桿精鋭を誇るイスラエルの軍隊組織にもネット上でハッキングを大規模
におこなう「トロール部隊」による甚大な被害が出た。

中国で[五毛幇」(「五毛党」ともいう)の存在はいまや世界的に知られ
るが、権力に都合の良い世論を捏造し、ネットに片っ端から書き込み、と
きに偽情報を垂れ流し、五毛(8円ていど)を貰って生活の糧としている
第五列的な存在だ。

これにたぐいする「トロール部隊」はネット上で迷惑メール、偽装メー
ル、偽情報などを集団で行うのでトロール部隊と呼ばれる。

最近の偽情報の傑作は「ローマ法王がトランプ支持になった」「ヒラ
リー・クリントンはIS過激派に武器を横流しした」などの偽情報である。
 
「トランプはプーチンの操り人形」というのもあった。

これまで日本では主に株式市場のインサイダー取引に使われ、「風説の流
布」は犯罪とされてきた。

いまではウィキリークスのアサンジ、スノーデン事件の主役もロシアへ亡
命するなど、米国の大統領選挙はロシアのハッカー部隊が介入し、民主党
に不利な情報を漏洩した。

さも重要機密文書であるかのような嘘をネットに流し、世論を操作する情
報戦略の一環だが、基本の情報戦略は古今東西同じ、つかう武器がイン
ターネット、携帯電話、フェイスブック、ラインなどに変化したというこ
とである。

手の込んだ戦術のひとつが「なりすまし」で、世界的に流行するなりすま
しツィッターも現れた。

ドイツの難民キャンプ近くでドイツ系少女が難民に暴行を受けてレイプさ
れたというネット上の偽ニュースなど、真偽を確認するのに時間を要した。

ドイツでは難民キャンプ襲撃事件が起きた。効果テキメンとなった情報作
戦で、日本がまだ被害が少ないのは「日本語」という壁で防いでいるからだ。

パレスチナでも偽ニュースが流れた、これはイスラエル軍の兵士数十人
が、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義の「ハマ
ス」がしかけて、多くの兵士がサイバー上の「ハニートラップ」に遭った。

これはフェイスブック魅力的な女になりすまして、ネット上で接触したイ
スラエル兵のスマートフォンをハッキングしていたのだ。

ハマスは偽の美女プロフィールをフェイスブックのアカウントに載せ、イ
スラエル軍兵士を長時間チャットに誘い込んで、ウィルスを仕込んでいた
という。ウィルスに感染したイスラエル兵は偽ソフトをダウンロードした
め、スマートフォンを乗っ取られるという失態に繋がってしまったのだ。 

 ▼ランサムウエアとは 

日本で衝撃的なサイバー攻撃はガス大手「太陽日酸」事件である。管理者
権限が奪われ、一万前後の社員のメルアドが盗まれた事件である。

 太陽日酸は化学プラントなどの爆発防止用の窒素、病院などで使用され
ている酸素など、産業ガスの製造販売で日本一、世界第五位の企業だ。
サイバー攻撃はシステム内の広範な情報を盗み、管理者権限を奪っていた
ことが発覚した(読売新聞、17年1月1日)。

サーバーがウィルスに感染し、遠隔操作で簡単に600台余のコンピュータ
に「司令」を送れるのだ。

国際的に被害を挙げると、すでに2003年、米国の原子力発電所の制御装置
がウィルスに感染していた。2015年にはウクライナの変動所の送電が泊
まった。付近は大規模な停電に襲われた。

16年末にはトルコで発電所がハッカーに襲撃され、停電が発生した。これ
らの背景に国家安全保障の脆弱性を狙った仮想敵国の軍事シミュレーショ
ンとも考えられるが、もう一つの可能性は企業脅迫である。これを「ラン
サム(人質)ウエア」と言う。
 
その企業、団体、政府、あるいは個人のコンピュータに忍び込んでウィル
ス攻撃などで機密情報を盗み、当該被害者に高値買い戻しを迫る「新商
売」でもある。すでに5社に1社という割合で被害が確認されており、な
かには身代金1000万円を支払った大手企業もある。

決済にビットコインなど架空通貨を駆使して、国際間の取引が可能であ
り、日本企業がやられたからといって犯人は日本人とは限らない。日本経
済新聞(1月1日)に拠れば、被害は個人のパソコンが2万6300台、邦人の
パソコンが7万9000台だった。トヨタやNECなどは身代金の支払いには
応じないと姿勢を示している。 

16年6月に発生した「JTB事件」では、業界最大手JTBから670万
人分の情報データが盗まれたが、手口は取引先のANAを装ってウィルス
が送られてきた。
 「過去三年間で中国に存在する72のサイバー攻撃グループを確認して
おり、そのうち13グループが人民解放軍の支援を受けている」(岩間優
仁氏、日経1月1日談話)。

 米国シマンティックの日本法人の調べによれば、「2016年のIoT
機器に対する攻撃の発信源」は中国が34%、米国が28%、ロシア
9%、ドイツ6%、オランドとウクライナが核%、ベトナム4%、その他
が9%となっている。中国がハッカー攻撃では世界一なのである。


 ▼つぎは原発が狙われる

 最悪のハッカー攻撃が想定されるのは原子力発電所である。
 ロレッタ・リンチ司法長官とジム・コメィFBI長官は共同で記者会見
し、「こんにちハッカー攻撃が問題視されているが、もっとも深刻な危機
は核施設へのサイバー攻撃であり、もしテロリストによって仕掛けられた
場合、おそらくは制御できない反作用、メルトダウンがおきる。

その場合、広範囲の核汚染の拡大、膨大な人的被害などが予測される。今
後、ハッカーは、大量破壊兵器となりうる」(ワイントンタイムズ、12
月16日)
 
ジャン・エリアソン司法復長官は「実際に無国籍テロリストグループの
ハッキング技術には格段の進歩があり、この最新技術を駆使して 何時の
日か核施設がハッカー攻撃をうけるという悪夢のシナリオが存在する」と
した。
すでに連邦政府の職員名簿や、ペンタゴンの重要なファイルがハッカーで
盗まれている。ヤフーからは十億人の顧客リストが流出した。 
 
発電所防衛のサイバー部隊が発足したのは2017年2月になってからで
ある。通産省人材養成に乗り出した。とくに電力会社の若手社員を養成
し、公募した。
 
欧米では近年、製鉄所へのサイバー攻撃が顕著になってきており、模擬使
節をつかってシミュレーションを繰り返す。
 
とくにウィルスが発電プラントなどに侵入すると事故に繋がり、日本の場
合は原発ばかりか火力、水力発電に警戒が必要である。
戦争は敵のエネルギー源、とくに電源を断てば機能不全に陥り、戦争を有
利に展開できる。
 AIを手放しで喜んできた文明論に巨大な影が射した。

2017年01月17日

◆マティス国防長官を上院が承認

宮崎 正弘 


<平成29年(2017)1月16日(月曜日)
       通算第5166号>  

 〜マティス国防長官を上院が承認。「暴れん坊」がペンタゴンに乗り込む
  IS殲滅作戦ではロシアの協力が不可欠。中国の脅威への対策は後回しか?〜

トランプが指名したマティス国防長官の上院公聴会での承認が成立した
(1月13日)。現役を退いてから7年はペンタゴンの首座にはなれないとう
規制があるが、「例外」措置が追認され、マティス国防長官が正式に誕生
する。

「シビリアン」を重視する米国は、レーガンがワインバーガーを、JFK
がマクナマラを、ブッシュジュニアがラムスフェルトを選んだように、退
役したばかりの軍人OBが指名されるケースは稀だった。

トランプは指名のおり、マティスを「マッドドッグ」と言った。これは
「狂犬」と訳するより「暴れん坊」という意味である。

マティスはどの軍人より読書家であり、マキャベリから孫子までも愛読
し、蔵書が5000冊とも言われている。独身である。

マティスの持論はアフガニスタン、イラク戦争で実際に軍事作戦の指揮を
執り、その適切な指揮、果敢な判断、その勇気を軍人の多くから尊敬をあ
つめてきた体験から生み出されたもので、「当面の敵はISである。この
IS殲滅のためにはロシアの協力関係が必要である」としてきた。
まさにマキャベリズムを地でいっている。

議会とりわけ共和党主流派は、ロシアを敵として位置づけているため、マ
ティスは議会証言では「ロシアが基本的に敵であることに変わりはない」
と発言している。

頑迷にロシアを敵視するジョン・マケイン上院議員等を得心させるため
に、指名公聴会用の発言と思われる。

本心を語らなかったのは国務長官に指名されたティラーソンもそうだ。
親露派の姿勢を鋭く衝かれるや、かれは「当面、ロシアが敵であることに
変わりはない」として、むしろ議会人を安心させることに重点をおいた発
言を繰り返すのだった。


 ▼「ひとつの中国に縛られない」「当面はロシア制裁を解除しない」

さて、ホワイトハウス入りの前に、ワシントンを震源地とする超弩級の政
治地震が世界を襲っている。

地殻変動、国際政治のプレートが移動する可能性がある。

トランプ次期米大統領はウォール・ストリート・ジャーナル(1月13日、
電子版)とのインタビューで、中国とロシアに対して、通商や外交面での
「譲歩」を促している。ただし、ロシアに対しては「当面、制裁は解除し
ない」として、プーチンからの信号待ちという状態である。

中国への姿勢は一貫して強硬である。

「もし、応じない場合は、中国に対しては『一つの中国』という米国の外
交基本さえ含めた協議を始める」と発言した。中国はただちに反論し、陸
報道官は「ひとつの中国政策は交渉の余地がない議題であり、中国外交の
核心である」と述べた。

ただしトランプは、「45%の関税」に関しては「検討をはじめる」と大幅
に過去の発言を後退させ、「中国は為替操作国である」という認定問題に
関しても「ただちに認定する」とは言わなくなった。

中国はまだ様子見で弱々しい反応しか見せていないが、どれほど本気なの
かを見極めようとしているのである。

1月17日にダボス入りする習近平が、いかなる演説をするかに、世界のマ
スコミの焦点が移っている。

南シナ海に関して中国は米海軍の無人潜水艇を捕獲したが、すぐ返却する
など、現場の暴走も目立つ。

そのうえ、空母「遼寧」を台湾海峡をぐるりと一周させるなど軍事的威嚇
を強めたが、「もし米軍が出てくるなら対抗する」と人民日報系のタブロ
イド紙『環球時報』に書かせている程度である。

南シナ海で米国が軍事行動にでるとは想定しにくいものの、『暴言老人』
と『暴れん坊』がこれからのアメリカを牽引するのだ。
     

2017年01月16日

◆トランプ当選で10億ドルの損出

宮崎 正弘 



<平成29年(2017)1月13日(金曜日)通算第5164号>   

 〜ジョージ・ソロス、トランプ当選で10億ドルの損出
  ヒラリー・クリントンに賭けていた世界一の投機家の読み違え〜

トランプ当選後、ウォール街は株高に転じた。

日本は時差の関係で直後にはかなり下落したが、翌日から、東京市場でも
「トランプラリー」が始まった。予期せぬ出来事である。

投資家がトランプ当選で強気に出たのは、彼が掲げた「大幅減税、インフ
ラ投資、積極的財政」の3つで、これで米国景気は上向くと判断した。
 閣僚人事がすすむ裡に急騰の場面は少なくなったが、市場は安定している。

ドルが強くなったのも、トランプは軍備拡大、世界一の武器を開発するな
どと軍事予算が増えること、そしてFRBの利上げが主因である。

ドルは日本円ばかりか対ユーロでも上昇し、まもなく1ドル=1ユーロの
等価となりそうな勢いである。

以前にソロスの右腕だったドラッケンミラーは、今回は師匠とは反対の逆
張りにまわり、トランプラリーで相当の利益を得た。

ソロスは大統領選挙中、ヒラリー陣営に数百万ドルの寄付を行って、投票
日直前まで、彼のファンドは5%の収益をあげていたとういう。

選挙中、ウォール街を敵視していたかに見えたトランプだったが、かれの
公約の中にトッド・フランク法(消費者保護法)撤廃、グラス・スティー
ガル法(銀行と証券の垣根)復活を掲げた頃から、ウォール街はトランプ
に期待していた。
     

2017年01月15日

◆中国軍幹部の粛清がさらに加速

宮崎 正弘 



<平成29年(2017)1月14日(土曜日)通算第5165号 >  

〜中国軍幹部の粛清がさらに加速、徐才厚、郭伯雄の残党を葬れ
  「反日」の中枢、理論家とされた劉亜州も退任のリストに〜

中国人民解放軍の中将、上将ら47人の幹部が退任する。一部は「重大な規
律違反」をとわれて拘束された将軍が含まれる。

博訊新聞網(2017年1月13日)の伝えるところでは次に高層部軍人が近く
退任する。

定年で退任するのは呉勝利(海軍司令、71歳)、後継と目される孫建国
(ミスター潜水艦。近年は国際会議で中国海軍の顔だった)も、退任リス
トに加わっていると同紙は伝えている。

呉勝利上将(大将)は「中国海軍の父」といわれた劉華清の大海軍建設路
線の後継として、中国海軍が空母、ミサイル巡洋艦を保有し、南シナ海を
支配する拡張路線に貢献し、習近平の覚えめでたかった。

ついで「反日」路線を代弁した軍の理論家、劉亜州(国防大学政治委員)
も十月に退任することが明らかになった。

南部戦区司令には武警政治委員で軍事中央委規律委員会書記の等登動が就
任予定。軍科学院長の蔡英挺も引退となる。
 また徐才能厚の秘書長もつとめた西部戦争区政治委員の朱福煕は拘束さ
れた。
  
 国防大学校長の張仕波も勇退、軍事科学院の政治委員である許躍元も
揃って引退し、これで国防退学と軍科学院の合併が実現する。

 こうして軍高層部の大量の勇退、引退組のなかには定年前の62歳の将
軍も含まれ、一方で出世頭となるのが、元福建省軍事委員会政治委時代に
福建省省長だった習近平と知遇を得て、その後、福建省第31集団政治部主
任となった朱生玲が、武警政治委員の孫思想敬に代わる。

みごとに徐才厚、郭伯雄ら失脚組軍人の人脈に連なった軍高層部の残滓を
排除し、習近平の息がかかった軍人が抜擢されて、あたらしく上層部を構
成することになる。

2017年01月13日

◆当選後、はじめて記者会見

宮崎 正弘 


<平成29年(2017)1月12日(木曜日)弐 通算第5163号>   

〜トランプ次期大統領が、当選後、はじめて記者会見
   左翼メディアは「最も不誠実は人々である」と批判〜

 2017年1月11日、NYのトランプタワーには内外250名余の新
聞記者、テレビ関係者が集合し、異様な熱気に包まれた。
 大統領当選後、じつに300回前後もメッセージをツィッターで発信し
ながら、トランプは一度も記者会見を開いてこなかった。
 歴代大統領として、これは異例、それだけメディアへの警戒心が強いこ
とを示している。
 
 トランプ次期米大統領はフォード・モーターなどがメキシコにおいて、
新しい工場建設の計画撤回や米国内工場の増強を発表したことに「感謝」
した。そのうえで、「私は最も多くの雇用を生み出す大統領になる」と強
調した。トヨタについての発言はなかった。

 トランプ氏はこの一連の動きに、「GMが続くことを期待する」とし、
優先順位はアメリカ人の雇用であり、「多くの産業もアメリカに戻ってく
る」と、製薬産業などに米国回帰を求めると発言、次の圧力の矛先を明ら
かにした。

 注目されたのはロシアのサイバー攻撃をどう考えているかである。
 これまで明言してこなかったロシアの関与を、トランプは初めて認め
た。しかし、「私自身はロシアと一切、取引をしていない。ロシアとは過
激派組織「イスラム国」(IS)との戦いで協力する必要がある。プーチ
ン露大統領と仲良くできるか分からないが、そうするチャンスはある」と
述べた。

 メディアへの攻撃は相変わらずで、「最も不誠実な人たち」と批判しつ
つ、過激な言いがかりはツイッターで反撃してきた。
 それゆえトランプは「ツィッター大統領」と渾名されるに至った。

同日、セセッション司法長官、ティラーソン国務長官などに対する上院の
指名公聴会が回された。
 共和党主流派は、とくにこの2人の指名承認を見送る構えを見せてお
り、ほかの人事に関しての指名公聴会は延期された。

2017年01月12日

◆マイケル・フリンがトランプ政権の鍵を握る

宮崎 正弘 



<平成29年(2017)1月12日(木曜日)通算第5162号>   

〜マイケル・フリン安全保障担当大統領補佐官がトランプ政権の鍵を握る
  もう一人は対中国タカ派のピーター・ナヴォロ教授ではないか?〜

マイケル・フリン大統領安全保障担当補佐官(退役中将。58歳)は、対テ
ロ戦争、とくに情報戦の専門家であり、DIA(国防情報局)の局長を務
めた。オバマ政権下、ヒラリー国務長官主導により、米国は密かに反カダ
フィ政府勢力に武器を供与した。

リビアのカダフィ政権が転覆し、無政府状態に陥ったあと、余剰武器をシ
リアの反アサド政権の武装勢力に回航しようとして、ISと見られる武装
勢力に襲撃され、米国大使以下四名が死んだ。これが「ベンガジ事件」
で、ヒラリーは病気を理由に国務長官を辞任する。

この時にフリンはDIAにあって、「イランがベンガジの襲撃を支援した
形跡がないか?」調査を命じた。

ところがフリンの直接の上司は、オバマが任命した国防副長官で、調査に
は消極的だった。あまつさえDIA職員等が積極的な照査をためらったのだ。

DIA職員は1万6500人、その8割がシビリアンであって戦闘の現場を知
らない。軍人出身は冷や飯を食わされていた。

苛立つフリン、やがてロシア寄りの姿勢を嫌われ、オバマ大統領から更迭
を示唆され、辞任した経緯がある。

フリンは徹頭徹尾、ISテロリスト殲滅を掲げる反テロ戦争の急先鋒である。
 
「敵はイスラム過激派、かのテロリストは米ロ共通の敵ではないのか」。
 そして彼の持論は「イランがイスラム過激派の背後でテロを支援してい
る。これを押さえ込むにはロシアを味方にする必要がある」というものだ。

フリンはロシアとの関係改善をつよく望んでおり、それは彼の書いた著作
(『戦争の現場』)のなかでも濃厚に主張されている。

フリンは現役時代と退役後にロシアを3回訪問し、ロシアの諜報機関であ
るGRU幹部と交流している。しかも1度は宴席でプーチンの隣に座った
こともあった(その時の写真がNYタイムズ、2017年1月10日号に大きく
出ている)。

フリンの初回のモスクワ訪問は2013年6月、まだ米ロ関係は良好な時代
だった。ロシアのクリミア編入は翌年だった。

辞任して1年後の2015年、フリンは再びモスクワを訪問した。クリミア問
題で米国はロシア制裁にでたため、米ロ間にすきま風が吹き初めていた。
完全に風向きが代わっていた。

フリンはロシアの英語メディアRTに呼ばれ、簡単なスピーチを行った。
この旅行でフリンはモスクワのCIA支局と接触を試みたたが、フリンと
の面談を拒んだ。

なぜなら米国のインテリジェンス世界では、フリンの出演したRTは、ロ
シア政府のプロパガンダ番組を流すメディアと区分けされており、また政
府予算が年間1億9000万ドル。フリンが出演したり、RTの招待でプーチ
ンとの宴席に同席することは、よくないという考え方が浸透しているからだ。

トランプ次期大統領によって、国防長官に指名されたマティス{退役大
将}も反ISの急先鋒である。

このマティスとフリンに共通しているのは、ともにアフガニスタン、イラ
ク戦争を戦い、テロリストとの戦闘に、適切な対応をいかにするかを知悉
しており、同時にふたりとも、現場の指揮を部下の軍人達から称賛されて
いることである。

 
 ▼米国の国益はロシアを対IS殲滅戦争で味方にすることではないのか

ところが共和党主流、とくにマケイン上院議員らはIS殲滅より重点を置
くのは頑迷なロシアを敵とする認識なのだ。

トランプがCIA長官に指名したポンペオも対ロシア強硬派だ。マティス
国防長官もどちらかといえばロシア=主要敵論に与している。

ペンタゴンもジョセイフ・ダンフォード統幕議長(海兵隊出身)、ポー
ル・セルバ副議長(空軍出身)ら国防トップは「現実に存在する強敵はロ
シア、ISはそうではない」と反論している。

ましてやオバマ政権は、ロシアを敵と認識し、制裁を強め、あまつさえロ
シアのハッカー軍団が米国大統領選挙に介入し、ヒラリーに不利な情報を
ウィーキリークスに流したと断定し、攻撃している。

CIAとFBIは、この合唱団に加わっている。いまのワシントンの空気
は、とてもロシアとの関係改善を主張できる雰囲気ではない。

つまりロシアへの対応方針で、共和党主流とフリン、マティスらトランプ
の帷幄の国防担当高官とには深い溝があるのだ。

そのうえ、国防総省を統括するマティスもまた共和党主流派が強く推薦す
る副長官以下の人事に露骨に反対しており、ナンバーツー以下のペンタゴ
ン人事が進んでいない。
 
ところで、ロシアの或る戦略家が『プラウダ』(英語版)に寄稿してこう
言っている。

「アメリカは主要敵を読み違えた。アメリカの主要敵は中国であり、いま
こそロシアを味方に引き入れたほうが良いだろう」。
  

2017年01月11日

◆蔡英文(台湾総統)中南米訪問途次

宮崎 正弘 



<平成29年(2017)1月10日(火曜日)弐 通算第5159号 >  

 〜蔡英文(台湾総統)中南米訪問途次、ヒューストンに宿泊し
   テッド・クルーズ上院議員、アボット知事、ターナー市長らと面談〜

「1つの中国には縛られない」とトランプ次期大統領がツィート。米中関
係は一気に緊張した。中国は人民日報系『環球時報』に「もし、台湾と外
交関係をみとめ、『1つの中国』を守らないとすれば中国は報復する」
(1月9日付け)と息巻いた。

2017年1月8日、台湾の蔡英文総統は米国テキサス州ヒューストンに降り
立った。
飛行場には在米台湾華僑、台湾関係協会ら多数が出迎えて歓迎した。テキ
サス州だけで、五万人の台湾系家人が住んでいる。
 空港にはテキサス州選出の連邦下院議員ブレークフェア・ホールドらが
出迎えた。ヒューストン市長のシルベスタ・ターナーとも別個に面会した。

 翌日1月9日、日曜日。テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員と
グレッグ・アボット知事が蔡英文の宿泊したオムにホテルをそれぞれ訪問
した。
 クルース事務所は「有意義で多角的な討議ができた。われわれの優先課
題は米国と台湾の通商の拡大であり、交流の維持拡大が極めて重要という
ことだ」とし、また「武器供与問題は話題に出た」が、具体的な内容には
触れなかった。

 直前に中国のヒューストン駐在領事からクルーズは手紙を受け取ってお
り、「蔡英文と会うことは、台湾独立派を刺戟し、米中友好関係を傷つけ
る。ゆえに面談も交流も歓迎しない」とする内容だったことを明らかにした。

 「これは客人をむかえるアメリカ人の礼儀であり、干渉される必要はな
い」とクルーズは答えたという(ワシントンポスト、1月10日)。

 また滞在中の蔡英文にジョン・マケイン上院議員から電話があったとス
ポークスマンが発表した。
マケインは昨秋にも台湾を訪問し、蔡総統と面談している。

 蔡一行は『トランプ政権引き継ぎチームのメンバーとは会わない』とし
ており、公式的予定には入っていない。しかし台湾の『自由時報』の報道
に拠れば、9日の昼飯を、ヘリティジ財団のフルナー理事長らと取ったと
され、蔡英文オフィスは、この報道を否定した。

 このあとニカラグア、グアテマラ、エルサルバドルを訪問し、1月14日
にサンフランシスコに立ち寄って帰国する。

 北京は蔡英文訪米に共和党の有力議員等が続々と会見したことに苛立ち
を覚えて当面、口撃を絶やさないだろう。

      

2017年01月10日

◆習近平の標的は春華と孫政才だが

宮崎 正弘 



<平成29年(2017)1月9日(月曜日。成人の日)通算第5157号 >  

〜 習近平の標的は団派ライジングスターの胡春華と孫政才だが
   貴州省書記の陳敏爾を次期政治局入りさせて競わせる戦術〜


 団派(胡錦涛、李克強らが率いる共産主義青年団)を干し挙げる人事抗
争を展開してきた習近平は、現貴州省書記の陳敏爾を秋の第19回党大会で
「政治局」入りさせる方針という。

陳敏爾は第18回党大会以後、浙江省副省長、同省党常任委員会副書記を経
て、貴州省書記と出世階段を駆け上った。浙江省時代の上司が習近平だった。

また貴州省からは習の腹心ともいわれる栗戦書が党書記をつとめた地方で
もあり、出世ポストへの飛躍地点といわれた。

もともと陳敏爾は浙江省生まれ、寧波、紹興などで地方行政を担当し、頭
角をあらわし、習近平の目に止まった。

習が浙江省書記の時代、陳敏爾は同省党委員会宣伝部長の地位にあって、
習近平の演説草稿や寄稿文の代筆をしていたとされる。

陳は1860年生まれの「第6世代」の属し、団派のライジングスターである
胡春華(広東省書記、近く上海書記の噂あり)と孫政才(重慶市書記)と
同世代である。2022年に予定される党大会で、この3人がトップ争いをす
る可能性が濃い。

習近平の腹づもりは、陳敏爾を政治局員に押し上げ、さらに5年後の第20
回党大会で、次期総書記レースを、団派の人材と伍させることにあり、若
い指導層から選抜して、自派を扶植しておくことだろうと推測されている。

2017年01月09日

◆どちらを優先して防御するのか

宮崎 正弘 



<平成29年(2017)1月8日(日曜日)通算第5156号>   

 〜どちらを優先して防御するのか? 「それが問題だ」
  外貨準備3兆ドル割れ目前。人民元1ドル=7元割れか?〜


 中国人民銀行(中央銀行)が発表した12月速報で、中国の外貨準備は3
兆0110億ドルとなった。3兆ドルの大台割れは時間の問題である。

昨年11月に外貨準備は690億ドル減った。

同12月速報で、410億ドル減った。

他方で人民元下落を防止するために為替市場に介入し、ドルを売って元を
買っている。

残る手だては1兆ドル余の米国債権を市中で売却することしかない。

人民元の為替レートは1ドル=6・95.大規模に介入があった日、1%前
後、人民元が高くなったが、効き目は1日でおわった。外貨交換は強く規
制されており、銀行へいっても外貨交換が出来ない。銀聯カードは事実上
停止されている。

庶民は外貨預金とビットコイン購入に狂奔した。ビットコインは90%を
中国人が買い、価格は10%上がった。

ところが人民銀行は、ここにも介入し、ビットコインを扱う大手3社
(BTCC,Huobi,OKコイン)幹部を呼び、警告を発した。

なんらかの制限をくわえる予兆とみたビットコイン市場も下落気配、春節
をまえに、外貨市場が大混乱となっている。

北京の空が汚染で視界ゼロ。航空機の離発着が止まった。

まさに視界ゼロが中国経済の明日に横たわる。

外貨準備3兆ドル台を死守するのか、人民元下落を防御するのか。まさに
「それが問題だ」。
    

2017年01月08日

◆ウールジー元CIA長官去

宮崎 正弘
 

<平成29年(2017)1月7日(土曜日)通算第5155号>   

 〜ウールジー元CIA長官、トランプの政権引き継ぎチームにおさらば
   チームのインテリジェンス顧問らと意見が対立、空気に馴染めず〜

 ジム・ウールジーと言えばビル・クリントン政権下でCIA長官を務め
た(1993年―95年)。16年九月にトランプの政権引き継ぎチーム
に加わり、インテリジェンス政策について助言してきた。上級顧問格だった。

 ところが、ウールジーは「米国は中国のAIIBに加わったほうが良
い」と発言したあたりから、トランプ陣営から煙たがられ、とくにフリン
安全保障担当大統領補佐官とそりがあわず、会議にも呼ばれなくなっていた。
 トランプチームのメンバーと空気があわなかったようで、ウールジーの
代理人は政権引き継ぎチームの上級顧問辞任の顛末を「あの引き継ぎチー
ムは、従来のインテリジェンス世界と考え方はことなるようだ」と語って
いる(ワシントンポスト、1月5日)。

 ウールジーはカーター政権下で海軍次官。そのあとのレーガン政権、
ブッシュ政権でも要職に就いたが、ビル・クリントン政権でCIA長官の
要職を歴任し、じつに4代の政権につかえた「実績」を誇る。

ところが、この経歴は共和党主流派からみても、民主党にもこだわらない
で仕えるというのは「政党渡り鳥だ」と芳しくない評価がなされていた。

 ウールジーはインテリジェンス出身だけに、トランプ次期大統領が無造
作にツィッターにメッセージを書き込んだり、大統領にきまってからも暴
言的発言が続ける傍若無人な姿勢に、懸念を表明していた。

    

2017年01月07日

◆いよいよ人民元崩落の危機

宮崎 正弘
 

<平成29年(2017)1月6日(金曜日)通算第5154号>   

 〜短期金利が100%を超え、いよいよ人民元崩落の危機
  外貨資本流出阻止に断末魔のような手口、香港オフショアで「元高」の椿事〜


矢継ぎ早やに資本流出阻止のためにとんでもない規制をかける中国。銀聯
カードの新規発行停止ばかりではなかった。海外で買い物をしても、カー
ドが使えなくなってきた。日本ばかりか世界中の免税店で悲鳴が上がった。

爆買いの突然死はすでに2015年に顕在化しており、観光地の土産屋はウィ
ンドーショッピングばかり。中国人の買い物用にインテリアまで作りかえ
たデパートは顔面蒼白となった。

海外旅行のドル持ち出しも個人1人あたり年間5万ドルといわれてきた
が、抜け道だった外貨預金は申請書類が増えて、事実上不能状態に陥り、
さらに銀行の窓口へいっても、ドル両替が出来なくなった。

中国人の海外旅行も、近日中に「突然死」を迎えるかも知れない(ことし
は1月28日が農業歴の正月元日)。所謂『春節』のあとに、もっと強力な
措置がとられそうだ。

 椿事が起きた。

1月5日、香港のオフショア市場で、「翌日物」の短期金利が一時、突如
100%を超えたのだ。

これは香港の短期金融市場でおこなわれる銀行間金利で、翌日物が16・
9%から、38・3%へと急騰し、午後100%を超える場面があった。『サ
ウスチャイナ・モーニングポスト』が大きく伝えた。出来高は20億ド
ル。したがって急落傾向にあった人民元が対ドルレートで2%あがるとい
う異常な市場となった。椿事である。

企業の外貨購入が規制され、海外送金は審査が厳格化されたばかりか、企
業の外貨借入の前倒し返済を禁止し、そのうえ香港などで取引される海外
運用の保険商品などの購入も規制された。

外貨流出を防ぐために、ありとあらゆる手だてを講じていることは明瞭だ
が、地下銀行の存在があり、「上に政策あれば下に対策有り」の中国人だ
から、抜け道を探る動きは、さらに新手を発明するだろう。

しかし人民元下落傾向は長期的にとまらず、外貨準備はやがて底をつくだ
ろう。

2017年01月06日

◆トランプはスービック湾を

宮崎 正弘 


<平成29年(2017)1月5日(木曜日)通算第5153号>   

 〜トランプはスービック湾とクラーク空軍基地の再開に踏み切るか?
   高まる南シナ海の軍事緊張、フィリピンも反米の前に安全保障優先
の筈だが。。。〜

南シナ海を航行中の中国海軍空母「遼寧」と、サンディエゴを出航する米
海軍の空母「カール・ビンソン」が1月20日頃、西太平洋で対峙する観測
があがっている(産経、1月5日)。

ここで国際的な安全保障上の要衝としてフィリピンの重要性が地政学的見
地から見直され始めた。

ドウテルテ比大統領はオバマ政権から「人権無視」と批判され、突如「反
米」に切れた。
 
「麻薬犯罪を摘発し、売人を捕まえることに問題があるのか、逆らえば射
殺するのも当然である」とドウテルテ比大統領は言いはなった。

「嘗て米国はフィリピン人を40万人も虐殺しているではないか」。(高飛
車な物言いをつづけるのなら」「米軍は2年以内にフィリピンから出て行
け」と怒号したところ、国民の圧倒的支持を得た。

 しかもドウテルテ比大統領は、米国と対決する中国をさきに訪問し、通
商を優先、中国からのフィリピン投資を歓迎し、スカボロー礁の領海問題
は棚上げするとした。

国際仲裁裁判所の「中国の南シナ海が中国に帰属するという主張には何の
根拠もない」とフィリピンの勝訴があったばかり、中国は「判決など紙く
ず」と叫んだ。このせっかくのチャンスをドウテルテは政治的に活かさ
ず、通商拡大の道を選んだ。米国とは対立したままだった。

嘗て米軍の基地があったスービック湾とクラーク基地は、どうなったのか?。

ピナツボ火山の噴火で火山灰が数メートルも積もったクラーク空軍基地は
使えなくなり、米空軍は自然災害によって主力基地を失った。

いまクラーク基地は民間空港として再開され、キャセイ航空、アシアナ航
空などが乗り入れている。筆者も2年前にクラーク基地周辺を見学した
が、再開していたことには驚かされたし、昼食をとった周辺の町は、焼き
肉レストランが多い、コリアンタウンに変貌していた。  

スービック湾はコレヒドールから北北西へ1時間ほど。巨大な港湾都市
に、米国艦隊が駐留していた頃、4万人の米兵と家族が常駐し、経済繁栄
を極めた。262平方マイルの海軍基地は、海外では世界最大規模だっ
た。昨師走に無人潜水艇が中国に捕獲された事件現場は、ここから僅か50
海里の海域である。

米第7艦隊はスービック湾の代替として日本、韓国、グアムに加え、シン
ガポール、そして近年ではベトナムにも寄港している。

スービック湾は自由貿易加工区となって、日本、中国、台湾企業が進出し
ているが、米軍が去ったあとの寂しさは、そのままの状態である。
両方の地区とその周辺都市に、およそ1万5000人の、退役軍人が主体のア
メリカ人が暮らしている。


 ▼ドウテルテが反米路線をつづけると比軍の軍事クーデタもなきにしも
あらず、だ

1992年、米軍はフィリピンを去った。

20年の歳月がまたたく間に流れて、オバマ政権の「アジアピボット」以
降、ちらほらと米海軍艦艇がスービック湾に寄港するようになった。「以
前の米軍の施設は残されたままで、明日にでも使える状態である」(ワシ
ントンタイムズ、1月4日)という。

2015年にアキノ前政権は「米比安全保障条約」を改定し、米軍寄港ならび
に、訓練のため米兵の駐留を認めた。

ところがドウテルテ比大統領は、この条約を反古にすると放言しており、
「親米路線のフィリピン軍は猛反発している。軍事クーデタの可能性も
云々されている」(同ワシントンタイムズ)。

トランプ次期政権は、アジア軍事戦略をオバマの「リバランス」路線か
ら、その強化にシフトさせるだろうと予測される。そのとき、クラーク基
地とスービック湾を、いかにするのか、具体的プランはまだ一切明らかで
はない。

しかしフィリピンの地元は表向きの慎重論とは裏腹に期待に溢れている。
 
「なぜって、トランプとドウテルテは似ている。両者ともに『ダーティ・
ハリー型』の人間で、悪は許さないというライフスタイルゆえに2人は
きっと馬が合うはず」と退役軍人ら発言している。

いすれにしても、フィリピンの軍事基地をいかに扱うかが、これからの米
国のアジア太平洋における関与の度合い、その真剣度が見えてくることに
なるだろう。

    

2017年01月05日

◆新政権の対中通商政策は

宮崎 正弘
 


<平成29年(2017)1月4日(水曜日)通算第5152号>   

 〜トランプ新政権の対中通商政策は本気でタフに出てくるだろう
   対中タカ派「四人衆」が通商交渉のトップに出そろった〜 

トランプ次期米国大統領は国際貿易・通商のネゴシエーションをする
USTR(米国通商部)代表に、ロバート・ライトハイザーを指名した(17
年1月3日)。

ライトハイザーは1980年代のレーガン政権でUSTR副代表を務めた。

中国は「不公平」、中国との貿易はアメリカが一方的に中国に富を吸い取
られてきただけだ、と主張を繰り返してきたが、中国はこれらの強い言葉
を「修辞」にすぎないと、これまで捉えてきたフシがある。

しかし北京政府は、トランプが執拗に同じことを繰り返している経過から
判断して、どうやら「公平な貿易」を求めるのがトランプの主張の本質に
あると悟ったようである。

なによりも「影響力を行使できる立場にありながら、それを道具として利
用して、北朝鮮に何もしない中国」というトランプの訴え、実はピー
ター・ナヴァロ教授の本を読むと同じことが述べられている事実を発見し
た(次号で書評を予定)。

トランプのご意見番はナヴァロ教授だったのだ。しかもトランプは先に、
このナヴァロを新設する「国家通商会議」の議長に指名している。ナヴァ
ロ教授は猛烈な対中国タカ派のスタンスで知られる。

これで対中国タカ派の「4人衆」が揃った。

商務長官のウイルビー・ロス、そして貿易投資国際ビジネスで大統領顧問
格となったのが、投資家のカール・アイカーン。これにナヴァロ、そして
通商代表がライトハイザー。  

いずれも中国へのスタンスはタフである。