2019年11月09日

◆無防備でお人好しのままでは

加瀬英明


無防備でお人好しのままでは日本の独立と安全は守れない

「オレオレ詐欺」をはじめとして、電話を使って高齢者を騙す詐欺が、あ
とを絶たない。

あれほどテレビが注意を促しているというのに、詐欺犯から電話がかかる
と、警戒心をいだくことがなく、罠にはまってしまう。

これは日本が諸外国と異なって、人々が信用しあう“和の社会”であって、
人に対する性善説をとっているからだ。

日本は人口が1億2000万人もあるのに、国民が同質だと信じている国
は、他にない。

日本のように外国について、性善説をとっている国も、他にない。

私は外国を訪れるたびに、「子供を学校に送り出す時に、何といいます
か?」と、たずねることにしていた。日本では「みんなと仲良くしましょ
うね」という。

中国では「騙されないようにね!」といって送りだすという答えが、多
かった。

ちなみに韓国では「一番になれ!」「負けないで!」と、励ますという。
韓国は食うか食われるかの、熾烈(しれつ)な競争社会なのだ。

アメリカが日本に強要した日本国憲法は、日本国民によって“平和憲法”と
いまでも呼ばれているが、前文で「平和を愛好する諸国民の公正と信義に
信頼して」「安全と生存を保持」すると、うたっている。

護憲派の人々は、詐欺の犠牲となる無防備な高齢者に、よく似ている。

かかってくる電話がすべて善意によるのだと、疑うことがない。よい人た
ちだ。

日本は、中国、北朝鮮、ロシア、韓国のすぐ隣にあるから環境が厳しい。

残念なことだが、人食い虎、狼、ヒグマ、狐によって、囲まれているよう
なものだ。油断してはなるまい。

これらの国々に対して、お人好しの高齢者のような性善説をとっていて
も、よいものだろうか?

いったい、憲法は何のために存在しているのだろうか?

公益のためだ。日本の独立と安全を守るのが、公益である。

まさか、日本国民が憲法を守るために、存在しているのではあるまい。

日本が性悪な国々によって囲まれているとしたら、現行憲法によって日本
国民の独立と安全を守ることができないことを、覚るべきである。

それとも、“平和憲法”は気休めのためにあるのだろうか。

護憲派の人々が、どのような場合にも、アメリカが守ってくれるはずだか
ら、心配することがないと信じているとすれば、アメリカに甘えすぎている。

もちろん、アメリカは日本を自国だと思っていない。

アメリカには、その時その時のアメリカの都合があるはずだ。

外国であるアメリカに、すべてを預けてよいものだろうか?

“平和憲法”を守らなければならないという主張は、アメリカが日本をどの
ような場合にも、守ってくれることを前提にしている。

「平和憲法」というより、「甘えの憲法」ではないのだろうか? だが、
国際社会ではこのような甘えは通用しない。

 もし護憲派の人々が、国防が戦争を招くと信じているとすれば、消防車
が火事を招くことになるし、堤防があるから川が氾濫するというのとかわ
らない。

2019年10月12日

◆日本人の精神を破壊する憲法

加瀬英明


日本人の精神を破壊する憲法は改めなければならない

建設会社を経営されている赤塚高仁氏から、『日本よ、永遠なれ』(きれ
い・ねっと社、令和元年)という新著を贈られて、読み終わったが、強い
衝撃を受けた。

15歳になる令嬢がカリフォルニアに留学したところ、アメリカのクラス
メートから「日本という国は、いつできたの? 誰がつくったの?」と質
問されて、答えられなかったというのだ。アメリカはジョージ・ワシント
ンがつくったが、日本という国がいつ誰が建国したのか、わからなかった
のだ。

私は客員教授として大学で講義の後に、学生とコーヒーを飲むことがある
が、何人かの男女の学生にたずねたら全員が答えに窮した。

どうして日本の若者は、自国の歴史を知らないのだろうか?

占領軍が定めた日本国憲法は、第20条で「国及びその機関は、宗教教育
その他いかなる宗教活動もしてはならない」と定めており、憲法の「政教
分離」原則に違反するからといって、歴史教科書に日本の建国の由来であ
る神話をのせることを禁じているためだ。

この結果、日本国民は根なし草になっている。

現行憲法を押しつけたアメリカの本家でも、憲法が政教分離を規定してい
るが、アメリカのドル札には「ウィ・トラスト・イン・ゴッド・われらは
(キリスト教の)神を信じる」と刷り込まれているし、大統領就任式では
聖書に手を置いて宣誓し、議会で本会議、委員会が開催される時に、議会
専属の牧師が祈りを捧げてから始まる。
 
アメリカでの政教分離はキリスト教の特定の教派を、国民に強いてはなら
ないものだ。

アメリカ占領軍が日本国憲法に特有の政教分離を強要したのは、日本をキ
リスト教国につくりかえたかったからだった。

もし、日本がフィリピンのようなキリスト教国だったとしたら、今日の日
本のような政教分離が行われることがなかった。

神仏を排除するために、政府や地方自治体の行事を、無宗教、無神論に
よって行うことを強いたのだった。

アメリカはいうまでもなく、旧ソ連や、中国や、北朝鮮のような無神論に
もとづく国ではない。アメリカではキリスト教が社会儀礼となっており、
習俗であるから、国や自治体の儀式にキリスト教を用いている。

日本で国や自治体が宗教を否定して、唯物論を宣伝するのは、由々(ゆゆ)
しいことだ。由々しいは忌忌(ゆゆ)しいとも書くが、忌(い)むべきことを
意味している。

日本では祖霊や神仏を崇めるのは、伝統的な社会儀礼であり、習俗に当た
るものであって、無宗教によって宗教を排斥するのは、日本人の精神を破
壊するものだ。

日本神話は時間・空間を超えて、日本という国をつくってきた。今日、私
たちが126代目の天皇をいただいているのは、この国が日本神話から発
しているからである。

もちろん、日本神話は科学によって立証できない。

唯物的な科学よりも、心が重要であることはいうまでもない。日本を心を
否定する、科学万能の社会にしてはなるまい。

人間にとってもっとも大切なのは、先祖から受け継いできた心ではないだ
ろうか。

やはり憲法を日本人の手で、日本の心にふさわしい基本法に改めなけれ
ば、この国が亡びてしまおう。

2019年09月22日

◆世界から見た皇室――令和の御大典を寿ぎて

加瀬 英明


私は昭和天皇が崩御されて、殯宮伺候(ひんきゅうしこう)の1人としてお
招きをうけたほかに、何回か新宮殿にあがったことがある。

私はそのたびに、ヨーロッパの絢襴豪華な宮殿や、歴代の中国の皇帝が住
んだ北京の故宮と較べて、日本の皇居は何と違うのかと痛感する。

新宮殿のなかには金銀に輝く装飾や、人々を威圧する財宝が一つもない。
神社の雰囲気が漂っている。

皇居の杜に囲まれた宮殿の建築様式は、日本に上代から伝わる高床式で、
屋根に千木が組まれている。

天皇陛下がおわされるところに、まことにふさわしい。日本の国柄が表れ
ている。天皇が権力者ではなく、千古を通じて日本を精神的に束ねてこら
れたことを、感じさせられる。

私が親しくしてきた外国の元首も大使たちも皇居を訪れると、異口同音に
諸外国の宮殿とまったく異った空間であることに驚いたと、語っている。

天皇に拝謁した外国人は口を揃えたように、陛下が世界でもっとも謙虚な
人であられると述べている。歴代の天皇は「私」をお持ちになることがな
く、日本だけでなく、全世界の平和を真撃に祈ってこられたからだ。

私はアメリカの未来予測の大御所といわれた、ハーマン・カーン博士
(1922年〜83年)と親しかった。ハドソン研究所の創設者だった
が、著書『超大国日本の挑戦』によって知られていた。博士が来日した時
に、高松宮宣仁親王殿下の高輪の御殿にお連れして、御紹介したことが
あった。

その時に、殿下が兄宮に当たられる昭和天皇について、「私たちはせいぜ
い百年前後しか考えないが、(昭和天皇は)つねに、これまでの2000
年と、これからの2000年の時間によって、お考えになられている」と
仰言ったので、饒舌な博士がしばらく黙ってしまった。

外国人識者による日本論といえば、イギリスの大記者だったヘッセル・
ティルトマン氏(1897年〜1976年)を忘れることができない。戦
前、イギリスの名門日刊紙『ザ・ガーディアン』東京特派員として来日
し、戦後、日本に戻って吉田茂首相の親友として知られたが、在京の外国
特派員協会会長もつとめた。

私は当時からアメリカの新聞に寄稿していたが、26歳の時にティルトマ
ン記者の知遇をえて、戦前と占領下の日本における体験をきくうちに、目
を開かれることが多かったので、新潮社に話して同氏の回想録を『週刊新
潮』に、昭和40年に36週にわたって連載した。

このなかで、ティルトマン氏は満州国を絶賛するなど、日本の行動を擁護
している。 

そして、日本が建国以来国柄を変えることなく守ってきたことを、「日本
は2600年古い国ではない。2600年も新しい国だ」(『日本報道三
十年』、平成28年に 祥伝社が復刊)と述べている。

ティルトマン氏は私に「日本は古い、古い国であるのに、外国と違って廃
墟となった遺跡が一つもないのは珍しい。皇室が万世一系で続いているの
を説明しています」といって、伊勢神宮など多くの神宮や神社が20年あ
まりの周期で、式年遷宮―昔の姿のまま忠実に造営されていることをあげた。

私はギリシアのアテネで古代アクロポリスの丘にたつパルテノン神殿を訪
れたことがあるが、今日のギリシアのありかたとまったく無縁である。

私は『源氏物語』や、川端康成文学の名訳者として知られた、エドワー
ド・サイデンステッカー教授(1921年〜2007年)とも親しく、上
野池の端で催されたお別れの会で献杯の言葉をのべたが、口癖のように
「わたしは明治翻訳語の『指導者』という言葉が、大嫌いです。日本は和
の国です。最高神の天照御大神も権威であっても、権力はなかった」と嘆
いていた。

日本では、神代のころから合議制の「和」の国だったから、英語のリー
ダー、ドイツ語のフューラーに当たる言葉が存在しなかった。

日本の浮世絵を中心としたジャポニズムが、幕末から明治にかけて、西洋
の絵画、庭園、建築、服飾などに深奥な影響を及ぼしたが、視覚的なもの
にとどまった。

いま、日本の万物に霊(アニマ)が宿っているアニメや、日本発のエモジ、
自然と一体の和食から、人と自然が平等だというエコロジーまで、かつて
のジャポニズムをはるかに大きく超える、日本の心の高波が世界を洗って
いる。

ヨーロッパ、アメリカでは、エコロジーが新しい信仰となって、一神教を
置き換えつつある。日本の和の心がひろまることによって、抗争に明け暮
れる人類を救うこととなろう。

日本文化への共感が増すなかで、天皇の御存在に対する理解が、いっそう
深まることとなってゆこう。

2019年09月21日

◆世界から見た皇室

加瀬 英明

世界から見た皇室――令和の御大典を寿ぎて

私は昭和天皇が崩御されて、殯宮伺候(ひんきゅうしこう)の1人としてお
招きをうけたほかに、何回か新宮殿にあがったことがある。

私はそのたびに、ヨーロッパの絢襴豪華な宮殿や、歴代の中国の皇帝が住
んだ北京の故宮と較べて、日本の皇居は何と違うのかと痛感する。

新宮殿のなかには金銀に輝く装飾や、人々を威圧する財宝が一つもない。
神社の雰囲気が漂っている。

皇居の杜に囲まれた宮殿の建築様式は、日本に上代から伝わる高床式で、
屋根に千木が組まれている。

天皇陛下がおわされるところに、まことにふさわしい。日本の国柄が表れ
ている。天皇が権力者ではなく、千古を通じて日本を精神的に束ねてこら
れたことを、感じさせられる。

私が親しくしてきた外国の元首も大使たちも皇居を訪れると、異口同音に
諸外国の宮殿とまったく異った空間であることに驚いたと、語っている。

天皇に拝謁した外国人は口を揃えたように、陛下が世界でもっとも謙虚な
人であられると述べている。歴代の天皇は「私」をお持ちになることがな
く、日本だけでなく、全世界の平和を真撃に祈ってこられたからだ。

私はアメリカの未来予測の大御所といわれた、ハーマン・カーン博士
(1922年〜83年)と親しかった。ハドソン研究所の創設者だった
が、著書『超大国日本の挑戦』によって知られていた。博士が来日した時
に、高松宮宣仁親王殿下の高輪の御殿にお連れして、御紹介したことが
あった。

その時に、殿下が兄宮に当たられる昭和天皇について、「私たちはせいぜ
い百年前後しか考えないが、(昭和天皇は)つねに、これまでの2000
年と、これからの2000年の時間によって、お考えになられている」と
仰言ったので、饒舌な博士がしばらく黙ってしまった。

外国人識者による日本論といえば、イギリスの大記者だったヘッセル・
ティルトマン氏(1897年〜1976年)を忘れることができない。戦
前、イギリスの名門日刊紙『ザ・ガーディアン』東京特派員として来日
し、戦後、日本に戻って吉田茂首相の親友として知られたが、在京の外国
特派員協会会長もつとめた。

私は当時からアメリカの新聞に寄稿していたが、26歳の時にティルトマ
ン記者の知遇をえて、戦前と占領下の日本における体験をきくうちに、目
を開かれることが多かったので、新潮社に話して同氏の回想録を『週刊新
潮』に、昭和40年に36週にわたって連載した。

このなかで、ティルトマン氏は満州国を絶賛するなど、日本の行動を擁護
している。 

そして、日本が建国以来国柄を変えることなく守ってきたことを、「日本
は2600年古い国ではない。2600年も新しい国だ」(『日本報道三
十年』、平成28年に 祥伝社が復刊)と述べている。

ティルトマン氏は私に「日本は古い、古い国であるのに、外国と違って廃
墟となった遺跡が一つもないのは珍しい。皇室が万世一系で続いているの
を説明しています」といって、伊勢神宮など多くの神宮や神社が20年あ
まりの周期で、式年遷宮―昔の姿のまま忠実に造営されていることをあげた。

私はギリシアのアテネで古代アクロポリスの丘にたつパルテノン神殿を訪
れたことがあるが、今日のギリシアのありかたとまったく無縁である。

私は『源氏物語』や、川端康成文学の名訳者として知られた、エドワー
ド・サイデンステッカー教授(1921年〜2007年)とも親しく、上
野池の端で催されたお別れの会で献杯の言葉をのべたが、口癖のように
「わたしは明治翻訳語の『指導者』という言葉が、大嫌いです。日本は和
の国です。最高神の天照御大神も権威であっても、権力はなかった」と嘆
いていた。

日本では、神代のころから合議制の「和」の国だったから、英語のリー
ダー、ドイツ語のフューラーに当たる言葉が存在しなかった。

日本の浮世絵を中心としたジャポニズムが、幕末から明治にかけて、西洋
の絵画、庭園、建築、服飾などに深奥な影響を及ぼしたが、視覚的なもの
にとどまった。

いま、日本の万物に霊(アニマ)が宿っているアニメや、日本発のエモジ、
自然と一体の和食から、人と自然が平等だというエコロジーまで、かつて
のジャポニズムをはるかに大きく超える、日本の心の高波が世界を洗って
いる。

ヨーロッパ、アメリカでは、エコロジーが新しい信仰となって、一神教を
置き換えつつある。日本の和の心がひろまることによって、抗争に明け暮
れる人類を救うこととなろう。

日本文化への共感が増すなかで、天皇の御存在に対する理解が、いっそう
深まることとなってゆこう。



加瀬 英明

世界から見た皇室――令和の御大典を寿ぎて

私は昭和天皇が崩御されて、殯宮伺候(ひんきゅうしこう)の1人としてお
招きをうけたほかに、何回か新宮殿にあがったことがある。

私はそのたびに、ヨーロッパの絢襴豪華な宮殿や、歴代の中国の皇帝が住
んだ北京の故宮と較べて、日本の皇居は何と違うのかと痛感する。

新宮殿のなかには金銀に輝く装飾や、人々を威圧する財宝が一つもない。
神社の雰囲気が漂っている。

皇居の杜に囲まれた宮殿の建築様式は、日本に上代から伝わる高床式で、
屋根に千木が組まれている。

天皇陛下がおわされるところに、まことにふさわしい。日本の国柄が表れ
ている。天皇が権力者ではなく、千古を通じて日本を精神的に束ねてこら
れたことを、感じさせられる。

私が親しくしてきた外国の元首も大使たちも皇居を訪れると、異口同音に
諸外国の宮殿とまったく異った空間であることに驚いたと、語っている。

天皇に拝謁した外国人は口を揃えたように、陛下が世界でもっとも謙虚な
人であられると述べている。歴代の天皇は「私」をお持ちになることがな
く、日本だけでなく、全世界の平和を真撃に祈ってこられたからだ。

私はアメリカの未来予測の大御所といわれた、ハーマン・カーン博士
(1922年〜83年)と親しかった。ハドソン研究所の創設者だった
が、著書『超大国日本の挑戦』によって知られていた。博士が来日した時
に、高松宮宣仁親王殿下の高輪の御殿にお連れして、御紹介したことが
あった。

その時に、殿下が兄宮に当たられる昭和天皇について、「私たちはせいぜ
い百年前後しか考えないが、(昭和天皇は)つねに、これまでの2000
年と、これからの2000年の時間によって、お考えになられている」と
仰言ったので、饒舌な博士がしばらく黙ってしまった。

外国人識者による日本論といえば、イギリスの大記者だったヘッセル・
ティルトマン氏(1897年〜1976年)を忘れることができない。戦
前、イギリスの名門日刊紙『ザ・ガーディアン』東京特派員として来日
し、戦後、日本に戻って吉田茂首相の親友として知られたが、在京の外国
特派員協会会長もつとめた。

私は当時からアメリカの新聞に寄稿していたが、26歳の時にティルトマ
ン記者の知遇をえて、戦前と占領下の日本における体験をきくうちに、目
を開かれることが多かったので、新潮社に話して同氏の回想録を『週刊新
潮』に、昭和40年に36週にわたって連載した。

このなかで、ティルトマン氏は満州国を絶賛するなど、日本の行動を擁護
している。 

そして、日本が建国以来国柄を変えることなく守ってきたことを、「日本
は2600年古い国ではない。2600年も新しい国だ」(『日本報道三
十年』、平成28年に 祥伝社が復刊)と述べている。

ティルトマン氏は私に「日本は古い、古い国であるのに、外国と違って廃
墟となった遺跡が一つもないのは珍しい。皇室が万世一系で続いているの
を説明しています」といって、伊勢神宮など多くの神宮や神社が20年あ
まりの周期で、式年遷宮―昔の姿のまま忠実に造営されていることをあげた。

私はギリシアのアテネで古代アクロポリスの丘にたつパルテノン神殿を訪
れたことがあるが、今日のギリシアのありかたとまったく無縁である。

私は『源氏物語』や、川端康成文学の名訳者として知られた、エドワー
ド・サイデンステッカー教授(1921年〜2007年)とも親しく、上
野池の端で催されたお別れの会で献杯の言葉をのべたが、口癖のように
「わたしは明治翻訳語の『指導者』という言葉が、大嫌いです。日本は和
の国です。最高神の天照御大神も権威であっても、権力はなかった」と嘆
いていた。

日本では、神代のころから合議制の「和」の国だったから、英語のリー
ダー、ドイツ語のフューラーに当たる言葉が存在しなかった。

日本の浮世絵を中心としたジャポニズムが、幕末から明治にかけて、西洋
の絵画、庭園、建築、服飾などに深奥な影響を及ぼしたが、視覚的なもの
にとどまった。

いま、日本の万物に霊(アニマ)が宿っているアニメや、日本発のエモジ、
自然と一体の和食から、人と自然が平等だというエコロジーまで、かつて
のジャポニズムをはるかに大きく超える、日本の心の高波が世界を洗って
いる。

ヨーロッパ、アメリカでは、エコロジーが新しい信仰となって、一神教を
置き換えつつある。日本の和の心がひろまることによって、抗争に明け暮
れる人類を救うこととなろう。

日本文化への共感が増すなかで、天皇の御存在に対する理解が、いっそう
深まることとなってゆこう。


2019年09月11日

◆ホルムズ海峡における日本の立場と平和憲法

加瀬 英明


イランと北朝鮮が、中東とアジアの発火点となるか、世界の注目を集めて
いる。

両国は大きく離れているが、共通点が多い。

イランは核兵器開発に取り組んできたかたわら、北朝鮮はすでに核弾頭を
手にしているが、アメリカのトランプ政権が中心となって、核開発、ある
いは核兵器を放棄するように、国際社会を捲き込んだ、厳しい経済制裁に
よって締めつけられて喘いでいる。

中国、ロシア、ヨーロッパ諸国も、アメリカの制裁を恐れて、イランと北
朝鮮に対する経済制裁に加わらざるをえない。

もちろん、イランはキムチを食べないとか、イスラム教の厳しい戒律に
よって飲酒を禁じているとか、違いも多い。

 イランは、地理が有利だ。日本の石油・天然ガスの80%以上、ヨー
ロッパ諸国にとってもエネルギーの大動脈が通っている、ペルシア湾の幅
37キロの狭い出入り口であるホルムズ海峡が、イランに面している。イラ
ンはイスラム教主流のスンニー派と、不俱戴天の二大宗派の一方で
あるシーア派の総本家で、アメリカ、イスラエルが支援するスンニー派の
多くの諸国で、イラン革命防衛隊や、代理兵を使って、紛争をひき起して
いるが、北朝鮮は地域的な影響力がない。

イランも、北朝鮮も、アメリカによる経済制裁を何とか緩和させようとし
て、駄々をこねている。イランは6月にアメリカの無人偵察機を撃墜し、
革命防衛隊がホルムズ海峡周辺で、日本、イギリス、ノルウェーなどのタ
ンカーを攻撃、拿捕(だほ)し、ウラン濃縮の度合いを高めた。北朝鮮は5
月、7月に短距離ミサイルを発射し、年内に合意できなければ、アメリカ
ともう話し合わないと脅している。

トランプ大統領も、口では勇ましいことをいっても、戦いたくない。イラ
ンがアメリカの無人偵察機を撃墜すると、トランプ大統領はいったんイラ
ンに限定的攻撃を加えるように命じたものの、その直後に取り消した。

イランを攻撃すれば、中東全域にわたってイランの代理兵が、米軍を攻撃
することになっただろう。

トランプ大統領はアフガニスタン、イラク、シリアから、米軍を撤収する
ことを発表しているものの、実現できないでいる。トランプ大統領は米軍
を海外から引き揚げたことを、レガシーとしたい。だが、7月にサウジア
ラビアに小規模の米軍部隊が、派遣された。

 ペルシア湾の状況は、一触即発だ。

トランプ大統領はこれまで3回にわたった米朝首脳会談が、北朝鮮の核実
験と、中長距離弾道弾の発射を中断させてきたほかに、何一つ成果をあげ
ず、すれ違いに終わったのにもかかわらず、話し合いを続けるといい、金
正恩国家主席に対して微笑み続けている。

だが、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師と差しで、友好的に会談しよ
うとしない。アメリカは核開発と並んで、イランが中東全域にわたって安
定を乱しているのを阻止しようとしているが、イランは北朝鮮と同じ強権
による独裁国家なのに、ハメネイ師が金主席のような唯一人の独裁者では
なく、僧侶勢力、革命防衛隊など、八岐大蛇(やまたのおろち)のような集
団指導体制にあるからだ。

アメリカはイランの核開発と、北朝鮮の核兵器を放棄させることに、成功
するだろうか。核開発と核戦力の増強を先送りできても、放棄させること
はできないだろう。

トランプ政権は、ホルムズ海峡の自由航行を確保するために、ペルシア湾
にエネルギーを依存している諸国が有志連合を結成して、海軍部隊を派遣
することを求めている。日本はホルムズ海峡に対して、依存度がどの国よ
り高い。

“平和憲法”を楯にして、アメリカにホルムズ海峡において日本のタンカー
を護るのを委ねるべきだというのなら、京都アニメーションのような火災
も、アメリカの消防隊に消してもらったらよいだろう。


2019年09月03日

◆平和憲法の「平和」という言葉の危うさ

加瀬 英明


 青年時代に、私は鶴田浩二や高倉健の任侠映画を楽しんだ。人気が高
かったから、つぎつぎと続篇がつくられた。

任侠といえば、弱きをたすけ、悪――強きをくじくという意味だが、主人公
が男気に富んだ役を演じて、勧善懲悪の物語となっていたから、爽快感が
あった。

座敷か洋間の組の本部には、組長が座る背後に、かならず『誠』とか『仁
義』とか揮毫された掛軸がかかっていた。任侠映画によって暴力団に憧れ
た若者も、いたことだろう。

もっとも、暴力団はこのところは警察の取締りが厳しくなって「反社会勢
力」と呼ばれるようになり、目を背けたくなる暗いイメージを持ってい
る。暴力団を美化する任侠映画を、つくられなくなった。

任侠という美名をかたりながら、弱い飲食店や、商店から、他の暴力団か
ら保護するといって、“見ヶ〆料(みかじめりょう)”を強要したり、不法な
賭博、高利貸し、麻薬売買などを行ってきた。

しかし『誠』とか、『仁』『義』と書かれた掛軸の字には、不思議な力が
宿っているから、それだけで人を説き伏せてしまう力が籠(こも)っている。

だが、さまざまな悪事を働いている団体に、『誠』とか、『仁』『義』と
いった言葉は、まったく似つかわしくないものだ。

ちょっと立ち停まって考えれば、現行憲法は「平和憲法」と呼ばれている
が、この言葉も同じことではないだろうか。

暴力団の本部の床の間にかかっている、掛軸の「仁」とか、「義」という
言葉によく似ている。

「平和」は美しい言葉だ。だが「平和」という誰もが反対できない言葉の
裏で、日本の安全を危うくする力が働いている現実から、目をふさがれて
いるのではないか。

日本には神代――古代から、言葉そのものに霊力が宿っているという信仰
が、存在してきた。言葉を発すると、その言葉に合わせて現実が変わると
いうものであり、今日でも日本では言葉に超自然的な力がこもっている。

英語をはじめとするヨーロッパ諸語であれば、「シンシアリティー
Sincerity」(誠)とか、「ジャスティスJustice」(義)という単語を額
装して掛けたとしても、見る人が「『まこと』といっても、いったい何を
意味しているのか? 何が『まこと』なのか?」「何が『正義』なの
か?」と、その内容についていぶかることだろう。

日本では「験(げん)」(縁起)を担いで、不吉な言葉を発することを慎
む。もし家族に受験生がいたとしたら、「落ちる」という言葉を使うこと
を避ける。私たちは日常、意識しないで験(げん)を担いでいる。「開く」
といえば始まることだが、宴会が終わる時には「これでお開きとします」
という。

いまから74年前の敗戦までは、「無敵日本」「無敵海軍」とか、「神州不
滅」という言葉が、罷り通っていた。

験(げん)を担いで、全滅は「玉砕」、退却は「転進」と呼び替えられた。
軍部は戦争末期に、本土決戦を戦うといって、「一億総特攻」を呼号した
が、昭和天皇の終戦の御聖断によって、亡国を免れることができた。

口先だけのことなのに、言葉は景気づけにも使われるから、警戒しなけれ
ばならない。

「平和憲法」の平和という言葉を鵜呑(うの)みにして、騙されてはなるま
い。「一億総特攻」を繰り返すことになりかねない。


2019年09月01日

◆亡父の薫陶

加瀬 英明


私は幼いころから、父から「女と動物を苛めてはならない」と教えられ
て、育った。

もう一つ、小学校に進むようになってから、正座して『論語』の素読をさ
せられた。父が同じ歳のころに、祖父から強いられたことだった。

私が漢籍から引用できるようになったのと、女性と動物を大切にするよう
になったのは、この2つの躾によるもので、感謝している。

父は私が高校生のころから、馴染みの座敷に連れていってくれて、芸妓の
伽羅の香りや、絃歌の世界を知った。私は父の秘密を共有するようになっ
たから、父をいっそう好きになったし、母を大切にするようになった。

父は人が羨むほど夫婦仲がよかったし、犬と猫を可愛がった。母が逝って
からは、純白の雌のペルシア猫を溺愛した。

それでも、生物のなかで、ペットが存在するのは人間だけだが、なぜなの
だろうか。

動物はいつも本心だけで、嘘をつかない。そこで私たちの心が和み、癒さ
れるからだろう。

父がある時、愛犬の頭を撫でながら、「もし、人間に尻尾があったら、こ
の世から騙し合いがなくなることだろう」といった。私は人間は進化が遅
れているから、まだ尻尾がはえていないにちがいないと、思った。

植物も、嘘をつかない。だから森のなかを散歩すると、爽快になる。人は
自分を偽って生きなければならないから、疲れる。

女性に出会うとおだてるのは、父譲りである。女性のほうが男性よりも強
いから、諍わないほうがよい。

科学的にいって、女性と言い争ったら、男に勝ち目はない。女性の声の高
さは200から300ヘルツであるのに対して、男性は100から150
ヘルツしかない。100ヘルツは声帯が1秒間に、100回震動している
のをいう。

女性は男性よりエネルギーに溢れているから、際限なく喋ることができる
が、男性はすぐに畏縮してしまう。「君子危キニ近カヨラズ」と、中国の
聖賢が宣うているではないか。

男が女性に甘えるのは、弱いからだ。女性は男性より強いから、耐える。
男性は合理的だから、女性に負ける。女性はその証拠に占いを信じるが、
占いの語源は「うらづけがない」というものだ。

明治の日本を創った賢人の福沢諭吉先生が、「無力な道理は、有力な無道
理に勝てず」と諭しておられる。



2019年08月31日

◆亡父の薫陶

加瀬 英明


私は幼いころから、父から「女と動物を苛めてはならない」と教えられ
て、育った。

もう一つ、小学校に進むようになってから、正座して『論語』の素読をさ
せられた。父が同じ歳のころに、祖父から強いられたことだった。

私が漢籍から引用できるようになったのと、女性と動物を大切にするよう
になったのは、この2つの躾によるもので、感謝している。

父は私が高校生のころから、馴染みの座敷に連れていってくれて、芸妓の
伽羅の香りや、絃歌の世界を知った。私は父の秘密を共有するようになっ
たから、父をいっそう好きになったし、母を大切にするようになった。

父は人が羨むほど夫婦仲がよかったし、犬と猫を可愛がった。母が逝って
からは、純白の雌のペルシア猫を溺愛した。

それでも、生物のなかで、ペットが存在するのは人間だけだが、なぜなの
だろうか。

動物はいつも本心だけで、嘘をつかない。そこで私たちの心が和み、癒さ
れるからだろう。

父がある時、愛犬の頭を撫でながら、「もし、人間に尻尾があったら、こ
の世から騙し合いがなくなることだろう」といった。私は人間は進化が遅
れているから、まだ尻尾がはえていないにちがいないと、思った。

植物も、嘘をつかない。だから森のなかを散歩すると、爽快になる。人は
自分を偽って生きなければならないから、疲れる。

女性に出会うとおだてるのは、父譲りである。女性のほうが男性よりも強
いから、諍わないほうがよい。

科学的にいって、女性と言い争ったら、男に勝ち目はない。女性の声の高
さは200から300ヘルツであるのに対して、男性は100から150
ヘルツしかない。100ヘルツは声帯が1秒間に、100回震動している
のをいう。

女性は男性よりエネルギーに溢れているから、際限なく喋ることができる
が、男性はすぐに畏縮してしまう。「君子危キニ近カヨラズ」と、中国の
聖賢が宣うているではないか。

男が女性に甘えるのは、弱いからだ。女性は男性より強いから、耐える。
男性は合理的だから、女性に負ける。女性はその証拠に占いを信じるが、
占いの語源は「うらづけがない」というものだ。

明治の日本を創った賢人の福沢諭吉先生が、「無力な道理は、有力な無道
理に勝てず」と諭しておられる。



2019年08月28日

◆少子化対策ではなく人口政策の確立を

加瀬 英明


多くの識者が少子化によって、日本が衰退してゆくことを憂いている。

これまでは年間出生数が200万人台だったのが、90 万人台を割って
しまうことになるとみられる。

この30年ほどか、日本の都会に住んでいると、誰もがかつての王侯貴
族のような生活を営んでいる。
 贅を極めているのに、贅に耽っているのに気付かないほどの贅沢はな
い。スマホを使って世界中の料理が、自宅に届く。タクシーを拾って、運
転手に行き先をいえばよい。

指先1つで家電を動かせる。テレビによって、バラエティー・ニュース・
ショーをはじめ、居間で滑稽劇(おわらいげき)を楽しむことができる。

身の回りに、あらゆるサービスがある。サービスserviceの語源は、
ヨーロッパ諸語のもとのラテン語で、「奴隷」を意味する「セルヴス
servus」だ。大勢の奴隷にかしづかれているのだ。

それなのに、国民が不満でいっぱいだ。狂言『節分』に「えっ、この罰
当りめが」という台詞(せりふ)があるが、これほど恵まれた生活をしてい
るのに、そう思わない。

亡国を免れるためには、子を産む女性や、子育てを望む若い夫婦に、国
が補助金を支給すべきだ、金(かね)をぶつければ出生率があがると、説く
人々がいる。だが、私は社会が豊かになるにしたがって、出生率が減って
きたのに、金(かね)で解決できるというのは理解できない。経済成長によ
る物質的な豊かさこそが、少子化の惨状をもたらしたのではないか。

スウェーデンやフランスが子を産むシングル・マザーや、夫婦に、児
童手当や、住宅、教育費など給付を増やすことによって、出生率が向上し
たと喧伝されるが、その後、出生率が低下している。

いまでは工業ロボットやAIが、私たちの生活を支えている。テクノロ
ジーが私たちの生活を、大きく変えている。

このところ先進諸国は、どの国も「人手不足」の悲鳴をあげている。ア
メリカでは失業率が半世紀ぶりに、3・6%まで落ちている。イギリス、
ドイツ、フランスなどの諸国でも、求人難が深刻だ。日本でも10年前の
平成11年に失業率が5・09%だったのが、2・4%まで落ちている。
技術革命によるもので、政府の施策がもたらしたものでない。

ハイ・テクノロジーと金(かね)と数字が、私たちを支配するようになっ
ている。金(かね)は空腹などその場を凌(しの)ぐために、使われる。人と
人との絆が金(かね)によって結ばれているから、短時間で使い捨てにされ
る。男女の結びつきも例外ではない。

テクノロジーも数字も、理によってつくられているから、心も情もない。

だが、心は生きているから、金(かね)とテクノロジーと数字だけになる
と、家族も、家族的経営も崩壊して、人々が神経症を患って、子殺しや親
殺しに走る者が急増する。

私は「少子化対策」という言葉が気に入らない。なぜ、「人口政策」と
いわないのか。

対米戦争が始まった昭和16(1941)年に、政府が国の将来を想い量って
「人口政策確立要綱」を決定した。戦後、日本が国であるべきでないと信
じるようになったために、かつての「産めよ増やせよ」という言葉を連想
させるといって、「人口政策」という言葉が抹消されたためだ。

私は平成6(1994)年に、厚生省(現厚労省)が「少子化」対策として、
子育て支援などの「エンゼルプラン」を発表した時に、意味不明な「エン
ゼル」という言葉を使ったのに、憤ったのを覚えている。英語の天使「エ
ンジェル」だったのか。外国に魂を売った小(こ)っ端(ぱ)役人が造語した
にちがいない。

 
数年前に、友人と小料理屋で浅酌した時に、友人が「手鍋提げても」と
いったところ、若い女子従業員が「手鍋って、どんな料理ですが?」と質
問したので、呆れたことがあった。もちろん、好きな男と夫婦になれるな
ら、どんな貧困もいとわないという意味だ。

政府が1990年代に“フェミニズム運動”を煽って、「男女共同参画社
会」を推進したことも、少子化を悪化させた。女性は家庭を築くことが何
より大切な役割であるのに、家族を否定することをはかったものだった。

あわせて軽佻浮薄な言葉狩りが進められて、「婦」は女性が帚をかかえ
ているから差別だといって、警察庁が「婦人警察官」を「女性警察官」、
防衛省が「婦人自衛官」を「女性自衛官」と改称した。

私は母親が座敷や家の前の路地を掃くのを見て、帚が母の心の延長だ
と信じていたから、母が冒涜されたと思った。

私は松下政経塾の役員を永年勤めたから、そういうべきではないが、家電
製品はすべて心を省くものだ。

警察や自衛隊では「婦道、婦徳」という言葉を使うことを、禁じてい
るにちがいない。だが、いまでも「妊婦」という言葉が使われている。ど
ちらかにしてほしい。「家族」もウ冠の下に豕(ぶた)と書くから、差別語
ではないか。

女性の高学歴化が結婚年齢を引き上げ、子供の教育費がかかりすぎるこ
とが、子を産む意欲を減退させているという。

学歴崇拝が日本を滅ぼす。高収入を望んで、自分をひたすら他に委ねて、
合わせる受験戦争が、幼稚園から就職まで続く。

二宮尊徳、伊能忠敬、渋沢栄一の3人をあげれば、農家の子だったか
ら、最終学歴は寺子屋の4年ばかりだが、まず自分で自分を創ったうえ
で、日本を創った。虚ろな教育に国費を浪費するべきでない。

個人が何よりも尊重される。だが、「個人」という醜い言葉は、明治に
入るまで日本語のなかに存在しなかった明治翻訳語だ。私たちは人と人と
の絆のなかで、生きてきた。

どうしたら、少子化を防ぐことができるのだろうか。

愛国心を鼓吹するほかない。

2019年08月25日

◆日本を守るB中国・習主席の勘違いで

加瀬 英明


中国・習主席の勘違いで“救われた日本”


 日本は72年前に占領下で強要された“平和憲法”と引き替えに、独立の
気概を失って、北朝鮮から、ホルムズ海峡の安全航行まで、米国に頼って
いる。

 日本は北朝鮮によって拉致された日本国民を、自分の力で救えない。ト
ランプ大統領に訴えるほかない。まるで米国が拉致したようだ。拉致被害
者は“平和憲法”の被害者だ。

 習近平主席は台湾を軍事力を用いて「統一する」と、繰り返し言明して
いる。台湾が中国に奪われたら、日本は海上交通路を絶たれて、独立を維
持することができない。

 日本と台湾は一蓮托生の関係にある。一身同体だ。それなのに台湾の安
全も、米国に委ねて傍観している。

 中国の日本に対する脅威が募っている。日本は米国なしに、まったく対
処できない。

 日本を守るために米国様(さま)々に、ひたすらお縋(すが)りしなければ
ならない。

 ところが、トランプ政権が2年前に登場すると、米国はトランプ支持派
と、リベラル派の民主党を支持者の真2つに、分断された。

 日本が縋ってきた米国が、国内対立によって頼れないようにみえた。

 日本が危なかった! ところが、この危機を意外な助っ人が現われて、
救ってくれた。中国の習近平主席である。

 トランプ政権が発足すると、習主席は米国が混乱して、力が衰えたと勘
違いして、いよいよ中国の時代がきたと、舞いあがった。オバマ前政権に
南シナ海の人工島を軍事化しないと明言したのにミサイルを配備し、野心
的な「一帯一路」計画を暴走させて、スリランカ、カンボジアなどの軍港
を借款のカタに取りあげるなど、傍若無人に振る舞いはじめた。

 中国は米国市場に経済を、依存している。先端技術も米国から盗んでき
た。寄生虫のような存在なのに、米国に対して牙をむいた。

 いってみれば、子会社が親会社を乗っ取ろうとしたのだ。
トランプ政権は中国と正面から対決することを決断し、関税戦争を始める
とともに、中国へのハイテクノロジーの供給を絶った。

 米国では、中国の目に余る振舞いに、民主党も中国を抑えつけようと、
全国民が歩調を合わせている。

 習主席が分断されていた米国を、団結させたのだ。そのために巨大な米
国の力が損なわれることが、なかった。

 日本が救われた。習さん、ありがとう!


2019年08月23日

◆日本を守るB中国・習主席の勘違いで

加瀬 英明


  中国・習主席の勘違いで“救われた日本”


 日本は72年前に占領下で強要された“平和憲法”と引き替えに、独立の
気概を失って、北朝鮮から、ホルムズ海峡の安全航行まで、米国に頼って
いる。

 日本は北朝鮮によって拉致された日本国民を、自分の力で救えない。ト
ランプ大統領に訴えるほかない。まるで米国が拉致したようだ。拉致被害
者は“平和憲法”の被害者だ。

 習近平主席は台湾を軍事力を用いて「統一する」と、繰り返し言明して
いる。台湾が中国に奪われたら、日本は海上交通路を絶たれて、独立を維
持することができない。

 日本と台湾は一蓮托生の関係にある。一身同体だ。それなのに台湾の安
全も、米国に委ねて傍観している。

 中国の日本に対する脅威が募っている。日本は米国なしに、まったく対
処できない。

 日本を守るために米国様(さま)々に、ひたすらお縋(すが)りしなければ
ならない。

 ところが、トランプ政権が2年前に登場すると、米国はトランプ支持派
と、リベラル派の民主党を支持者の真2つに、分断された。

 日本が縋ってきた米国が、国内対立によって頼れないようにみえた。

 日本が危なかった! ところが、この危機を意外な助っ人が現われて、
救ってくれた。中国の習近平主席である。

 トランプ政権が発足すると、習主席は米国が混乱して、力が衰えたと勘
違いして、いよいよ中国の時代がきたと、舞いあがった。オバマ前政権に
南シナ海の人工島を軍事化しないと明言したのにミサイルを配備し、野心
的な「一帯一路」計画を暴走させて、スリランカ、カンボジアなどの軍港
を借款のカタに取りあげるなど、傍若無人に振る舞いはじめた。

 中国は米国市場に経済を、依存している。先端技術も米国から盗んでき
た。寄生虫のような存在なのに、米国に対して牙をむいた。

 いってみれば、子会社が親会社を乗っ取ろうとしたのだ。
トランプ政権は中国と正面から対決することを決断し、関税戦争を始める
とともに、中国へのハイテクノロジーの供給を絶った。

 米国では、中国の目に余る振舞いに、民主党も中国を抑えつけようと、
全国民が歩調を合わせている。

 習主席が分断されていた米国を、団結させたのだ。そのために巨大な米
国の力が損なわれることが、なかった。

 日本が救われた。習さん、ありがとう!



2019年08月22日

◆日本を守るA 

        加瀬 英明


 イランの核開発と北朝鮮の核兵器放棄 トランプどう解決するのか

いったい、トランプ大統領はイランと北朝鮮を、どうするつもりなのか?

イランは幅36キロのホルムズ海峡に面して、日本の首根っこを押さえ、北
朝鮮は米朝交渉が行き詰まったら、日本の近海にミサイルを撃ち込んで、
日本国民を震えあがらせよう。

トランプ大統領はイランとも、北朝鮮とも戦いたくない。
トランプ大統領は昨年、米軍を中東から全面的に撤収することを発表した
ものの、実現できないでいるが、7月末にまずアフガニスタンから始める
ことを明らかにした。

トランプ大統領は、米軍を海外から引き揚げたことを、レガシーとしたい。

来年11月の大統領選挙の前に、アフガニスタンから足を洗ったことを
功績としたいのだ。

ところが、7月にサウジアラビアに小規模の米軍部隊を派遣した。

トランプ大統領は3回にわたった米朝首脳会談が、北朝鮮に核実験と中
長距離弾道弾の発射を休ませたほかに何一つ成果がなく、すれ違いに終
わったのに、まだ話し合うといい、金正恩主席に微笑み続けている。

米国はイランに核開発と並んで、中東の安定を乱しているのをやめさせ
たい。だが、イランの最高指導者ハメネイ師を擁抱して会談しようとしない。

イランは北朝鮮と同じ強権による独裁国家なのに、ハメネイ師が金主席
のような唯一人の独裁者ではなく、僧侶勢力、革命防衛隊など、頭が多い
八岐大蛇(やまたのおろち)もどきの体制だからだ。

イスラム教は2大宗派に分かれて、デスマッチを展開している。イラン
が率いるシーア派と、サウジアラビアなど中東の大多数の諸国のスンニー
派の死闘だ。

ヨーロッパでは16世紀、17世紀にかけて、キリスト教がカトリック
旧教とプロテスタント新教のあいだで凄惨な宗教戦争を戦い、ヨーロッパ
全土を荒廃させた。イスラム教は紀元7世紀に生まれた、まだ若い宗教だ。

アメリカはイランの核開発と、北朝鮮の核兵器を放棄させるのに、成功
するのだろうか。

核開発と核戦力の増強を先送りできても、放棄させることはできるはず
がない。

日本は“平和国家”だから、北朝鮮もホルムズ海峡の安全も、米国にまか
せている。

もし日本が戦後独立を回復して、占領憲法をすぐに改めて、日本の経済
規模の半分しかないイギリスか、フランス程度の軍事力を持っていたら、
拉致問題も起らなかったはずだ。


2019年08月20日

◆日本を守る @ 韓国「反日」熱の裏側

                         加瀬 英明


韓国の反日熱が燃えさかって、日本国民が嫌韓感情をいやおうにも募ら
せている。

フランスと韓国はよく似ている。ナチス・ドイツの占領下でフランス国
民はナチスに協力したが、ユダヤ人狩りを行い、アウシュビッツなどの絶
滅収容所へ送った。だが、連合軍の手で独立を回復すると、全員がレジス
タンスに加わったふりをするようになった。

韓国民は36年の日本統治にあげて協力した。日韓併合10年目に3・1
独立運動事件が起ったのが唯一つの例外だが、一過性のものだった。裁判
で誰1人死刑にならなかった。

外国による占領、統治に積極的に協力した国民ほど独立を回復すると、
負い目を晴らすために過剰な愛国的行動に走る。韓国の反日熱は、いかに
日本統治を喜んだか証している。

6月にイランをめぐる危機が燃えあがった。

イランと北朝鮮は共通点が多い。イランが核兵器開発を進めてきたかた
わら、北朝鮮はすでに核弾頭を持っているが、トランプ政権による厳しい
経済制裁により喘いでいる。中露なども、米国の制裁を恐れて加わっている。

イランと北朝鮮はイランがキムチを食べないし、禁酒とか違いも多い。

イランは地理が有利だ。ペルシア湾の狭い入り口のホルムズ海峡の東側
がイランだ。日本の石油・天然ガスの80%以上、西欧諸国にとってもエ
ネルギーの大動脈だ。イランはイスラム教主流のスンニーと、不俱
戴天の2大宗派の一方のシーアの総本家で、米国、イスラエルが支援する
スンニー諸国でシーアや、イラン革命防衛隊や、代理兵を使って紛争を起
している。北朝鮮は地域的な影響力がない。

イランも北朝鮮も、米国による経済制裁を何とか緩和させようとして、
駄々をこねている。イランは米国の無人偵察機を撃墜し、ホルムズ海峡周
辺で日本などのタンカーを攻撃、イギリスのタンカーを拿捕(だほ)し、ウ
ラン濃縮の度合いを高めた。北朝鮮は5月と7月に、短距離ミサイルを発
射した。

ペルシア湾は一触即発だ。だが、トランプ大統領も口では勇ましいこと
をいっても、戦いたくない。イランを攻撃したら、中東各地でイランの代
理兵が、米軍を攻撃しよう。

トランプ政権はホルムズ海峡の自由航行を確保するために、有志連合を
結成して、海軍部隊を派遣するように求めている。

日本が米国に日本船を護るのを委ねたいというのなら、京都アニメのよ
うな火災も、米国の消防隊に消してもらおう。