2020年03月22日

◆【変見自在】武漢で言いたいこと

高山 正之
 

『週刊新潮』 令和2年(2020)3月12日号
新型コロナウイルスは本当にフルモデルチェンジした新型らしい。

旧型は二昔前に流行ったSARSのウイルスで、蝙蝠(こうもり)から麝香猫(じゃこうねこ)経由でヒトに感染した。ヒトからヒトへは飛沫感染か患者の糞便からの経口感染だった。

多くの死者が出た香港では後者の「糞便の経口感染」と判明している。

その例として香港の高層マンションの上の方に住んでいたスプレッダーが挙げられた。

彼はそこから糞便を空に撒いたわけではなく、ちゃんとトイレで流した。

ただその下水管から糞尿の一部が換気ダクトを通してマンションの外に放出された。

結果、そこから風下のマンションのベランダなどで涼んでいる人に飛沫が吹き付けられた。患者の発生地を地図に書き込んだら綺麗な扇状になったという。

武漢肺炎のウイルスはSARSのそれに似る。だから当初は武漢海鮮市場で売られる蝙蝠か穿山甲(せんざんこう)から感染したと思われた。

ただSARSとは症状が異なり、感染力も強い。それで新型と認定された。

新型の特徴はウイルスの突起がヒト細胞へと取りつく手口がHIVのそれとそっくりで、そこのDNA配列もそっくりだった。

俄かにエイズ治療薬が使われ出したのはそういう理由からだ。

もっと不可思議な点もある。例えば広州では「治った患者の14%が再発した」と報告があった。

大阪の在日支那人も完治退院後、再発している。

ヒトは病気が治れば同じ病には罹らない。それが病原菌でもウイルスでもその抗体が体内にできるからだ。それが医学界の常識だ。

それで治った人の血漿を使うとかの免疫、抗体療法が確立されていた。

それが武漢ウイルスには通用しないらしい。

自然界では起きないことが起きたら「人の手で作られた生物兵器の類か」と疑念が湧いてくる。

人工なら、あり得ない再感染もフョルクスワーゲン方式を取ればあり得る。

ワーゲンは排ガス検査時に「正常」を示す工夫をした。それをヒントに、検査時にはウイルスが隠れるよう小細工したという推理だ。

で、まずデリー大が「誰かがコロナウイルスとHIVを混ぜ込んだ」可能性を指摘した。

「誰」とは暗に武漢ウイルス研究所の「P4」研究員石正麗を指していた。

彼女は米ノースカロライナ大でまさにコロナウイルスに別の遺伝子を組み込んだキメラウイルスを研究していた。

彼女は帰国後、「P4」でその研究を続けている。因みに「P4」は武漢海鮮市場から16キロの距離にある。

インドだけでなく身内の広州の大学の先生も別の「武漢疾病センターから」として「漏出」説をとる。

彼女は怒った

彼女のチームは問題の新型コロナウイルスが「雲南の蝙蝠のものと96%一致した」と英ネイチャー誌に発表した。

「今度のコロナウイルスは大自然が人類の(野生動物を食っては喜ぶ)愚かで不文明な生活習慣に与えた罰であって私の『P4』とは一切関係ない」

「不良メディアやインド人科学者のいい加減な分析を信ずる人たちに忠告する。お前たちのその臭い口を閉じるがいい」

かなりお怒りの様子だが、彼女の言葉に少し反論したい。

麝香猫や蝙蝠や穿山甲を食ってきた「愚かで不文明な生活習慣」を持っているのは決して「人類」ではない。独り「支那人」のみがその蛮行をやってきた。

それで過去、鼠を食い散らかしてペスト菌を生み出し、欧州を滅ぼしかけた。

前世紀には香港型インフルエンザを流行らせ、今世紀はすでにSARSを生み、併せて何万も死なせた。

今回はヒトに加えて世界経済まで殺しかけている。

支那は偉大な民族でもないし、その復興もない。

己の愚かさを知り、国を閉じて控えいるがいい。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2020年03月16日

◆【変見自在】支那人の悪い癖

高山 正之
 
『週刊新潮』令和2年(2020)3月19日号

支那軍の精強6万人が上海の外国人租界を襲った。

1937年夏。いわゆる第二次上海事変のことだが、ただ標的は日本租界のみで隣の仏租界には銃弾一発飛んでこなかった。
日本租界を守るのは僅かな海軍陸戦隊のみ。

フランス人はその一方的な戦いをビル屋上から見物していた。米独に嗾(けしか)けられた蒋介石の日本人殺戮ごっこと知っていたからだ。

いい気味と言っては何だが、米軍が教えた支那空軍は余りに下手くそで、何とその仏租界に爆弾を落とし、450人が死んだ。

別の2機もキャセイホテルや大世界娯楽センターを誤爆し、死者は計1500人に上った。中に反日を煽ってきた米宣教師や後の駐日大使E・ライシャワーの兄ロバートも含まれていた。

殺戮戦はしかし予想に反して仕掛けた蔣介石軍が敗れて退却を始めた。彼らはこの戦いの前にも日本人220人をなぶり殺しにする通州事件を起こしていた。

度重なる暴戻(ぼうれい)は黙過できない。日本軍は追討を決め、一軍は長江を遡って逃げる支那軍を追った。

支那軍は質(たち)が悪い。九江の街では糧食を略奪したうえ井戸にペスト菌を撒いてから要衝武漢に向かった。

「日本軍は九江の惨状を見捨ててはいかない。逃げる時間が稼げる」という読みだった。

実際、追及する第五師団は「井戸の浄化と市民への糧食補給に一週間以上かかった」(中島慎三郎『元兵隊の日記』)

日本軍は黄河側からも武漢を目指した。徐州ではその緒戦で、3倍の兵力を持つ支那軍を包囲粉砕して蘭封に迫った。

日本側の進撃に戦慄する蒋介石は幅300メートルもある黄河の堤防数カ所を決壊させた。

「これで日本軍の足を止められると信じた」と後に郭沫若が自白している。

「折から雨季、増水せる大黄河の濁流は奔然、白波を立てて華南の大沃野を泥沼と化せり」と仲小路彰『世界戦争論』にある。

日本でいえば関東から関西まで水没させ、ために「百万人が溺死し、数十万が逃げ惑い、阿鼻叫愌の巷と化せり」(同)

惨状を見て開封駐屯の日本軍が大小舟艇を出して被災者の救出にあたった。それを支那軍は狙い撃ちにし、多くの日本兵が死んだ。

蔣はあくどい。この無慈悲な蛮行を「日本軍が空爆して黄河を決壊させた」と真顔で世界に発信した。

己の悪行を他人のせいにして声高に非難する。

日本は否定したが、「やっていません」はいかにも弱々しく、説得力がない。蔣介石だけが高笑いした。

この追及作戦中、河北省正定の教会に支那人が徒党を組んで押し入り、オランダ人神父ら7人を生きたまま焼き殺す事件が起きた。

いかにも支那人らしい手口だが、江沢民はそれを「日本軍の犯行」に作り変えた。日本嫌いのオランダの新聞は嘘と知りつつ大喜びして書き立てた。

武漢発の新型コロナウイルスの元は菊頭蝙蝠(きくがしらこうもり)という。

日本や欧州にも生息するけれど支那人だけが食べてきた。それで支那人に感染し、それを支那人が世界に出かけてばらまいた。

日本では武漢で罹った支那人が成田の検疫を解熱剤でごまかして持ち込んだのが第一号になる。

ダイヤモンド・プリンセス号に「香港人」を装って乗った支那人がそれに続いて以下、札幌雪祭りや和歌山の醤油問屋に来た観光客が拡散を手伝った。

支那が生み、支那人が媒介したことがこれほど明らかなのに、習近平はそう思わないところがすごい。

まず支那が政治経済を握ったソロモンなど太平洋の島嶼国に「日本人の入国禁止」えお声高に宣言させた。

次にWHOテドロスに「支那は終息へ」と語らせる一方で日本を「最大懸念国」の一つと言わせた。

これを受けて北京市は日本人入国者に14日間の足止めを申し渡し、外交文書には「新型日本肺炎」とか、紛らわしい表記をする。

そうやっていれば黄河決壊と同じ、日本のせいにできると思っている。無理して付き合う国じゃない。

  
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文さん採録 

2020年02月18日

◆【変見自在】馬鹿じゃない

高山 正之
 

支那の空気は汚い煤煙に排ガスに恐怖のPM2・5も混じる。

ただ支那人の凄いところはそんな汚れがカネにならないかと考えたことだ。

で、支那はカナダ人詐欺師「モーリス・ストロングと組んだ」と先日の産経新聞に渡辺惣樹が書いていた。

彼らは最近の異常暖冬など気候変動の原因は「濃すぎるCO2が原因」という説をまず拡散した。

濃くなったのは「日本など先進工業国が長年排出してきたからだ」で、だから排出を減らせ。減らせないなら後進国からCO2排出権を買え、と。

ただ目下、一番CO2を出す支那は「後進国だから」責任なしとした。

で、ストロングは支那の後押しでリオ地球サミットの議長に就き、国連の名で詐欺話を拡散した。支那のNGOが手足となった。

国連に弱い日本はころり騙され、毎年1000億円を排出権の名で支那に支払っている。

最近になってストロングの正体がバレ、生物学会からCO2がこれ以上減ればそれを栄養とする植物が枯れ死すると勧告も出た。

旗色が悪くなった支那は気候変動少女グレタ・ツュンペリを担ぎ出してみたが、効果はどうか。

この手の国際詐欺が同じ90年代にもう一件あった。詐欺師はクレア・ショート英国際開発庁長官。被害者はまた日本だった。

舞台は当時HIVが猖獗(ショウケツ) を極めていたサハラ以南の国々。患者はいい医療を求めて英仏など旧宗主国に続々とやってきた。

英仏の社会医療費はパンクする。HIV難民を追い出したいが、それでは人でなしに見える。

クレアは考えた。どうだろう、先進国がサハラ以南諸国に出した有償援助債権をチャラにしたら。

貧しい国々は返すはずのカネで地元に病院を建てればいい。もう、英国に行く苦労もなくなる。

美しい話だが、ただ英国の援助額はゼロ。最大の援助国は日本で1兆ドルも出していた。チャラにするなら日本に頭を下げるところだが、彼女は逆に「日本はヒモ付き援助。最貧国を食い物にする無慈悲な恐竜だ」と言い放った。

日本の名誉のために言えばヒモ付きは医療など専門分野で総額1割程度。

言いがかりでしかなかったが、それは英国が支援するNGO「ジュビリー2000」によって拡散された。日本では東京カソリック教会と朝日新聞が「弱者に寄り添え」とかクレアの嘘を振りまいた。

結局、日本は2003年から10年間に償還期限を迎える有償援助など総額6兆円を放棄し、同時にいわゆるヒモ付き援助の廃止を決めた。

一方の英国は日本の放棄した債権で現地に病院を建設し、弱者に寄り添う旧宗主国の役割を演じ、医療難民を防げた

弱者に寄り添うと言えば日本には小泉進次郎がいる。

環境相になるとすぐ福島漁民に寄り添って「無害であってもトリチウムは流さない」とやった。

漁民は漁業権をタダ貰っている。それを買い上げる手もあるが、角の立つことはやらない。

おまけにCOP25では気候変動NGOに化石賞で侮辱された。彼らの雇い主の支那の方が相応しいくらい言えなかったのか。

何をやってもダメ進次郎が先日、ベトナムへの火力発電所建設援助に珍しく文句をつけた。

CO2を出す火力発電の輸出など許さんといい子ぶっただけだが、工事受注が「何でみな支那なのか」と素朴な疑問を口にした。

実は日本がヒモ付きをやめたあと、毎年1兆円近いODAはほとんど支那が受注してきた。

支那には何兆円ものODAをやり、CO2排出権も買ってきた。その上に日本のカネで支那人が海外に出かけて援助を実行していた。

支那の繁栄は日本の愚かさの上に咲いていた。

支那はもう沢山だ。進次郎が衝いた事実を噛みしめ、ヒモ付きを復活し、CO2を出さない原発を甦らせれば、もう誰もお馬鹿さんとは言わせない。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2020年02月12日

◆【変見自在】白い盗人

高山 正之
 

山中伸弥教授がある対談で「しれっと嘘をついて恥じない米国人」についてしみじみ語っていた。

教授のiPS細胞作りは、まず鼠の普通の細胞に特定因子を加えることで幹細胞化するのに成功した。

論文を世に発表し、目標のヒトiPSに取り組んでこれにも成功した。

世界的偉業を特許申請したら米国のベンチャー企業や大学が「ウチが先に成功した」と言い出した。

驚いて彼らの研究内容を確かめると、前に出した山中論文の「鼠」の部分を「ヒト」に置き換えただけのもろインチキ論文だった。

米国人研究者の支那人と変わらぬ振る舞いを見て教授は言葉を失った。

でもそれは教授が人を疑わない日本人ゆえの反応で、歴史を振り返れば破廉恥米国人はごまんといる。

例えば高峰譲吉が副腎髄質ホルモン、アドレナリンの抽出に成功した。

これを追ってジョウンズホプキンス大のジョン・エーベルが「オレが先に成功した」という論文を出した。

人種偏見もあって、エーベルが押し切り、高峰は泥棒扱いされた。後にエーベルの論文が検証され、真っ赤な嘘と分かった。

HIVでも同じ騒ぎがあった。仏パスツール研究所のモンタニエがウイルスの分離に成功すると、米国立癌研のギャロが「オレが先に見つけた」と言い出した。

以後20年ももめ続けたがスウェーデンのカロリンスカ医科大が「ギャロはモンタニエの研究を盗んだ」と裁定、モンタニエにノーベル賞が与えられた。

「米学者は嘘つき」はもはや常識だが、なぜか朝日新聞科学欄はやたら米国人の味方をする。HIV論争でもギャラの肩を持った。

iPS報道でも同じ。山中論文を盗んだ米国の大学研究機関の方が「先んじている」とまで報じた。

実は旭化成の吉野彰さんがノーベル賞を受賞したリチウムイオン電池の報道でも朝日は「米国人は素晴らしい」を貫いた。

今回の受賞者は3人。一番の功績は吉野さんのものだが、朝日は一貫して共同受賞者のジョン・グッドイナフの功績と褒めちぎる。

受賞後の社説でも同じトーンで「旭化成の研究所で成果を出せぬまま9年間くすぶっていた吉野さん」は「米国のグッドイナフさんの論文に触れて電池開発の突破口を見つけた」と書く。

米国人のおかげで3人目の受賞者に成れたと言わんばかりの書き方だ。

それは大方の評価とは大きく違う。だいたい小型で大容量で再充電が利く電池となれば「リチウム以外ないと70年代から研究されてきた」と自身も研究者のマーク・ブキャナンが先日のブルーグバーグ通信にリポートしている。

で、3人目の受賞者となった米エクソン社のM・ウィッティンガムを陰極に使った電池を作ったが、みんな燃えてしまった。

次にグッドイナフが東芝の日本人学者と共同で金属リチウムを開発した。

うまくいきそうに見えたが、安定性がなかった。すぐ爆発した。リチウム爆弾と呼ばれた。

吉野さんもリチウム電極を選んだが、もう一方の電極を何にするかで悩んだ。

ヒントはノーベル賞受賞者、白川英樹の開拓した導電性高分子素材だった。

試行錯誤の末にいい炭素素材を見つけた。さらにイオンを発生するリチウムを陰極ではなく陽極に置くという逆転の発想を試みたら大成功した。

トンカチで叩いてみても爆発しなかった。かくてスマホに入る安全で極小で大容量の電池ができた。

小さくて、丈夫で、高性能と言えばディーゼルもクオーツもそうだ。日本人のみが成し遂げてきた特技と言える。リチウムイオン電池も同じだ。

その開発経緯を辿ると、随所に日本人の知恵が関わっている。米国人の知恵などどこにもない。

それでも朝日は懸命に米国人をよいしょする。

マッカーサーは「米国人を褒め日本人を貶めろ」と朝日に命じた。それがまだ生きているみたい。


出典:『週刊新潮』令和2年(2020)2月13日号

    
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文さん採録 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2020年02月06日

◆【変見自在】断崖の民主党

高山 正之


習近平が国家主席になって間もなくの2013年11月、中共は尖閣諸島の上空一帯に防空識別圏(ADIZ)を設定した。

ここはオレおれの空だ、よそ者が来たら撃ち落とすという意味で、支那印の戦闘機がパトロールを始めた。

尖閣は日本領だ。ふざけたことを言うなと安倍政権が物申した。習近平は鼻で笑った。

ただそんな押し問答で済む問題じゃなかった。ADIZは民間機の飛行情報区(FIR)も兼ねてきた。

そこを飛ぶ民間機はADIZ設定国にどこの国の飛行機でどこに飛んでいくか通告する義務がある。

尖閣上空はずっと日本の領空で日本のFIRだった。でも日本政府の面子を立てて支那に通告しなかったら撃墜されるかも知れない。

事実、習近平は無通告機を撃てという「防御的緊急措置」も発令していた。

日航を含む各国民間航空機はしょうがない、支那のごり押しに従った。

でもそんな横暴を許していいわけもない。

オバマ政権の副大統領バイデンが北京に飛び、習近平に談判した。会談にはなぜか息子で投資会社経営のハンターも同行した。

しかし結果は習近平の主張そのまま。「民間機は支那に通告して飛べ」だった。

日本にすれば、尖閣はとっくに支那領だと米国に言われたようなものだった。

オバマ政権もまたクリントンと同じく日本はナッシング、支那重視だった。

なぜ米民主党は支那をそこまで立てるのか。そのからくりを渡辺惣樹『アメリカ民主党の崩壊』がつぶさに紹介している。

実はバイデンが習近平と会って「10日後、息子ハンターの投資会社に国有支那銀行が15億ドルを預託した」というのだ。

バイデンはカネで支那の言い分を呑んだ。つまり外交で一儲けしていた。

米国の外交と言えばモンロー主義、つまり国外不干渉を国是としてきた。

ところが民主党は往々それを無視した。第一次大戦にも参戦し、満州国建国にも干渉してきた。結果、欧州にも支那にも恩を売ってカネ儲けに結びつけた。

ピーター・シュワイザー『クリントン・キャッシュ』ではクリントン以降の民主党政権が露骨に外交でカネ儲けしてきた姿が描かれる。

バイデンもその路線を踏襲したわけだ。

尖閣と同じころ起きたウクライナ問題もそう。

オバマはロシア封じ込めのためNATOの東方拡大を進めていた。

東欧諸国を一つずつ取り込んで、ついにはロシアの軒先ウクライナまで懐柔に乗り出した。

ウクライナは名だたる汚職国家だ。西側に靡(ナビ)く代わりにそれなりの軍事援助その他をせがんだ。

このときもバイデンは息子ハンターとキエフに飛んで、軍事援助を約束した。

それから間もなく、ハンターがウクライナの大手天然ガス会社ブリスマの終身役員に就いた。報酬は年1億円。尖閣のときと同じ落とし方だった。

こうも露骨だとウクライナ検察も捜査に動く。そうしたら「バイデンは軍事援助打ち切りを仄めかせて検事総長を解任させた」とロイター電は報じた。

こんな大事件を民主党支持の米主要メディアは全く糾弾しなかった。

今、民主党のトランプ弾劾が始まった。トランプがウクライナの新大統領に「“蔓延(ハビ゙コ)る汚職に”手を打ってほしい」と言った。

それは民主党は「きっとバイデンの汚職を捜査させようとしたに違いない」と読んだ。外交を私的な意図で使ったとすれば「弾劾するに相応しい」と。

汚いバイデンを庇い妙な疑惑を言い立てる。

米メディアはその矛盾に目をつぶり、ニューヨーク・タイムズをただ直訳するだけの朝日新聞も、だから「トランプを弾劾せよ」と大々的に報じる。

詐欺師と組んで疑惑をでっち上げた朝日のモリカケ騒ぎを思い出させる。

渡辺惣樹は「トランプは地滑り的大勝で再選を果たし、米民主党は日本の民主党と同じに崩壊する」と予言する。彼の予言は当たる。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
     

2020年01月25日

◆ 豪州人の癖

高山 正之
 

日本人嫌いの九州大准教授ショーン・オドワイアが「シンガポールのシンドラー篠崎護」を英字紙で紹介していた。

篠崎某とは明治生まれの九州人で、結構けったいな人生を歩んでいる。

流行りの社会主義に染まって高校を追われ、大学も中退して同盟通信の記者になった。あの頃の記者は安っぽかったらしい。

支那で記事を書いていたら外務省嘱託に任用されてベルリンに赴任した。外交官も安っぽかった。

彼は任地で鴎外みたいに女性問題を起こしシンガポールに左遷される。

オドワイアによれば、そこでも外人女に言い寄って歩き、それで英軍の機密を探っていたと疑われて3年半の実刑を食いチャンギー刑務所に入れられた。

たまたまその時期、日本は英米に宣戦布告し、間もなく監獄の中にも砲声が聞こえてきた。

昭和17年2月シンガポールは落ち、スパイ篠崎は刑期半ばで出所できた。

彼は警備隊司令部付きになるが、ここであの敵性華人狩りが始まる。

マレー半島の華人は悪者ぞろいだった。彼らは英国人の手先になってプランテーションを仕切り、マレー人に阿片を売ってぼろ儲けしていた。

戦争が始まると彼らは当然のように英国側につく。抗日ゲリラ部隊を組織して日本軍の背後から襲ってきたと朝日新聞従軍記者酒井寅吉が書いている。

シンガポールでも、ジョン・ダレー中佐がお尋ね者扱いだった共産系華人4000人を集めて部隊を編成した。女性や服役中の共産ゲリラも含まれていた。

それが「ダレーのならず者部隊」あるいは「ダルフォース」と呼ばれるゲリラ部隊だった。

武装は銃と手榴弾。軍服を着ない、いわゆる便衣隊で目印は首に巻いた黄色いバンダナだった。

旅団規模のゲリラ部隊は上陸日本軍の周辺に出没し、134人が戦死し160人余が捕まっている。

残りはバンダナを捨てて街のどこかに隠れた。

阿片を商い蒋介石を援助してきた華僑や、半島でテロを仕掛けた抗日ゲリラの残党も、同様に善良な華人の仮面をかぶって市民の海に紛れ込んでいった。

日本軍はこうした敵性華人や卑劣なゲリラ兵の割り出しにかかった。

ダルフォースの残党ら数百人が捕えられて国際法規に従って処理された。女ゲリラの存在は知りながら目こぼしされた。

篠崎はこのとき華人の分別を担当した。蒋介石と通じていた怪しげな華僑もいたが、日本側に協力する条件で善良な市民であることを示す「安居証」を出してやった。

華人の知り合いに頼まれれば憲兵隊本部にまで出向いて拘束中の若者を釈放させたこともあった。

この限りではまだ篠崎はまだまともだった。

ただオドワイアが篠崎をシンドラーに擬したのは彼が無記名の「安居証」を千単位で乱発していたことを指している。それが卑劣なゲリラたちに渡っていた可能性は限りなく高い。

篠崎は戦争という現実を理解できずに、その場その場でいい顔をしたがる無責任男に見えてくる。

それは措いて、オドワイアは先の戦争を語りながらダルフォースや華人ゲリラは一切触れようとしない。

華人はみな無辜のユダヤ人風に描いて、日本軍をナチス同然と断じる。

彼は太地町のイルカ漁でも白人動物保護団体にくっついて日本を誹謗した。

日本で教鞭をとりながら偽りと偏見に満ちた侮日をずっと語り続ける。

で、出自を調べたら豪州の出身だった。不思議なことに彼らは人種偏見が強く日本嫌いで嘘つきが多い。

南京大虐殺を創作したティンパーリ、売春婦を「性奴隷」と訳したG・ヒックス、英文毎日で日本人を腐したライアン・コネル。

古くは日本の人種平等案をウッドロー・ウイルソンと組んで葬り去ったビリー・ヒューズもそうだ。

そんな国からわざわざいかがわしい先生を呼ぶこともあるまいに。

出典:『週刊新潮』令和元年(2019)12月26日号

    【変見自在】豪州人の癖

著者:高山 正之


松本市 久保田 康文さん採録 
         

2020年01月21日

◆断崖の民主党

高山 正之


習近平が国家主席になって間もなくの2013 年11月、中共は尖閣諸島の上空一帯に防空識別圏(ADIZ)を設定した。

ここはオレおれの空だ、よそ者が来たら撃ち落とすという意味で、支那印の戦闘機がパトロールを始めた。

尖閣は日本領だ。ふざけたことを言うなと安倍政権が物申した。習近平は鼻で笑った。

ただそんな押し問答で済む問題じゃなかった。ADIZは民間機の飛行情報区(FIR)も兼ねてきた。

そこを飛ぶ民間機はADIZ設定国にどこの国の飛行機でどこに飛んでいくか通告する義務がある。

尖閣上空はずっと日本の領空で日本のFIRだった。でも日本政府の面子を立てて支那に通告しなかったら撃墜されるかも知れない。

事実、習近平は無通告機を撃てという「防御的緊急措置」も発令していた。

日航を含む各国民間航空機はしょうがない、支那のごり押しに従った。

でもそんな横暴を許していいわけもない。

オバマ政権の副大統領バイデンが北京に飛び、習近平に談判した。会談にはなぜか息子で投資会社経営のハンターも同行した。

しかし結果は習近平の主張そのまま。「民間機は支那に通告して飛べ」だった。

日本にすれば、尖閣はとっくに支那領だと米国に言われたようなものだった。

オバマ政権もまたクリントンと同じく日本はナッシング、支那重視だった。

なぜ米民主党は支那をそこまで立てるのか。そのからくりを渡辺惣樹『アメリカ民主党の崩壊』がつぶさに紹介している。

実はバイデンが習近平と会って「10日後、息子ハンターの投資会社に国有支那銀行が15億ドルを預託した」というのだ。

バイデンはカネで支那の言い分を呑んだ。つまり外交で一儲けしていた。

米国の外交と言えばモンロー主義、つまり国外不干渉を国是としてきた。

ところが民主党は往々それを無視した。第一次大戦にも参戦し、満州国建国にも干渉してきた。結果、欧州にも支那にも恩を売ってカネ儲けに結びつけた。

ピーター・シュワイザー『クリントン・キャッシュ』ではクリントン以降の民主党政権が露骨に外交でカネ儲けしてきた姿が描かれる。

バイデンもその路線を踏襲したわけだ。

尖閣と同じころ起きたウクライナ問題もそう。

オバマはロシア封じ込めのためNATOの東方拡大を進めていた。

東欧諸国を一つずつ取り込んで、ついにはロシアの軒先ウクライナまで懐柔に乗り出した。

ウクライナは名だたる汚職国家だ。西側に靡(ナビ)く代わりにそれなりの軍事援助その他をせがんだ。

このときもバイデンは息子ハンターとキエフに飛んで、軍事援助を約束した。

それから間もなく、ハンターがウクライナの大手天然ガス会社ブリスマの終身役員に就いた。報酬は年1億円。尖閣のときと同じ落とし方だった。

こうも露骨だとウクライナ検察も捜査に動く。そうしたら「バイデンは軍事援助打ち切りを仄めかせて検事総長を解任させた」とロイター電は報じた。

こんな大事件を民主党支持の米主要メディアは全く糾弾しなかった。

今、民主党のトランプ弾劾が始まった。トランプがウクライナの新大統領に「“蔓延(ハビ゙コ)る汚職に”手を打ってほしい」と言った。

それは民主党は「きっとバイデンの汚職を捜査させようとしたに違いない」と読んだ。外交を私的な意図で使ったとすれば「弾劾するに相応しい」と。

汚いバイデンを庇い妙な疑惑を言い立てる。

米メディアはその矛盾に目をつぶり、ニューヨーク・タイムズをただ直訳するだけの朝日新聞も、だから「トランプを弾劾せよ」と大々的に報じる。

詐欺師と組んで疑惑をでっち上げた朝日のモリカケ騒ぎを思い出させる。

渡辺惣樹は「トランプは地滑り的大勝で再選を果たし、米民主党は日本の民主党と同じに崩壊する」と予言する。彼の予言は当たる。



出典:『週刊新潮』令和2年(2020)1月16日迎春増大号

    【変見自在】断崖の民主党

著者:高山 正之

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

松本市 久保田 康文 

2020年01月02日

◆【変見自在】例外的日本人

高山 正之


日本人は賢い。モノの本質を見通す力がある。

例えばキリスト教だ。欧州では不潔と抑圧と迷信に苦しむ人たちに心の安
らぎを与え、大いに繁盛していた。マルクスが後に言った阿片の効き目が
抜群の宗教だった。

でも日本は清潔で、抑圧もそう酷くなかった。迷信もミミズにおしっこを
ひっかけるくらいだった。

むしろ日本人は奴隷を鞭打ちながら慈悲を説く伴天連に鼻白んだ。

だから世界で唯(ただ)一国、この宗教を見限った。それが正しい選択だっ
たことは世界の歴史が証明している。

同じころ鉄砲も伝わった。日本人はこっちには目を輝かせた。領主、種子
島時堯は刀鍛冶の八板金兵衛に同じものを作れと言った。

金兵衛は心血を注ぎ、本物に勝るものを作った。銃身のお尻、尾栓には日
本初の着脱自在の螺子(ねじ)を取り付けた。一説には娘と引き換えに毛唐
からそのメカニズムを習得したという。

火縄銃は世に広まり、金兵衛の孫の時代には日本の銃保有数は世界一の50
万丁に達した。

下地はあった。まず鉄も鉛も産した。高度の製鉄技術も持っていた。細か
いことを言えば火縄には日本の檜皮(ひわだ)が最適と分かった。

ただ問題はあった。火薬の原料のうち木炭と硫黄は余るほどあったが肝心
の硝石がなかった。

で、日本は隣の明に哨石の有無を尋ねた。明は日本から大量の硫黄を買っ
ていた。琉球も硫黄を朝貢して好待遇を受けていた。

もしかして硫黄は火薬用ではと思ったからだ。

答えはイエス。山東や四川で山ほど採れた。

でも売らない。なぜなら200年前に太祖の朱元璋が「日本は敵だから硝
石を売るな」と遺言したからだ。

明の持つ鋼製銃も日本人に見せたり、構造を漏洩したりすることを厳しく
禁じた。これは属領の高句麗にも厳命していた。

福沢諭吉は支那朝鮮を友達だが「悪友」と言った。

が、彼らは千年前から日本を敵と見ていた。ゆえに硝石は売らない。

ではイエズス会はというと硝石一樽と日本の女性50人を交換すると言った。

日本人は自力で硝石作りする道を選んだ。ヒントは臭くて埃の舞う産地の
山東省の景色だ。

五箇山では囲炉裏の床下に穴を掘ってヨモギや麻の干し草を敷き、蚕の糞
と藁灰を入れ、尿をかけて埋めた。山東省を再現した。

数年寝かせると、あら不思議、穴の底に硝酸カリウムつまり硝石ができて
いた。

元素も化学式も知らない時代に日本は硝石を手作りし、世界最高の鉄砲部
隊を作り上げた。

秀吉の軍勢はその鉄砲隊を先頭に朝鮮に出兵して明の軍隊と対決した。

火縄銃の威力は明の青銅銃を凌駕した。鉛弾は100メートル離れた明兵の鎧
を貫通し、今のマグナム弾と同じに体に大穴を開けた。

青銅の火器にしがみつき、改良を怠った明は日本に敗れて以後、種子島を
真似た火器を作るようになった。

ルイス・フロイスもその威力を知り、日本征服を断念するように本国に伝
えた。因みにナポレオンは後に日本の知恵を借りて同じ方式で硝石を国産
化した。

明治に来た英宣教師ヘンリー・フォールズは日本人がIDとして拇印を押
しているのを見た。

調べたら誰の指紋も違い、成長しても不変と知った。日本人の知恵を英科
学誌に発表したら「指紋の発見者」の称号を貰えた。

昭和に来たマッカーサーは天皇家が直系男子で皇統を紡いできたことを
知った。彼は日本を壊すのが使命だった。意味も分からないまま皇室断絶
の意図で宮家をほぼ廃した。

今世紀に入り、男のY染色体が不変で継がれることが解明された。日本人
はそれを神武の御代から知っていた。皇統が世界の奇跡と言われる所以だ。

今、例えば園部逸夫や朝日新聞が男女同権だからと女性天皇を立てようと
言う。それで神武以来紡がれてきたY染色体が絶たれることも知らない。

日本人の中にこんな蒙昧がまだいたんだ。



出典:『週刊新潮』令和2年(2020)1月2・9日新年特大号

    【変見自在】例外的日本人

著者:高山 正之


松本市 久保田 康文さん採録

2019年12月23日

◆【変見自在】豪州人の癖 

             高山 正之
 

日本人嫌いの九州大准教授ショーン・オドワイアが「シンガポールのシン
ドラー篠崎護」を英字紙で紹介していた。

篠崎某とは明治生まれの九州人で、結構けったいな人生を歩んでいる。

流行りの社会主義に染まって高校を追われ、大学も中退して同盟通信の記
者になった。あの頃の記者は安っぽかったらしい。

支那で記事を書いていたら外務省嘱託に任用されてベルリンに赴任した。
外交官も安っぽかった。

彼は任地で鴎外みたいに女性問題を起こしシンガポールに左遷される。

オドワイアによれば、そこでも外人女に言い寄って歩き、それで英軍の機
密を探っていたと疑われて3年半の実刑を食いチャンギー刑務所に入れら
れた。

たまたまその時期、日本は英米に宣戦布告し、間もなく監獄の中にも砲声
が聞こえてきた。

昭和17年2月シンガポールは落ち、スパイ篠崎は刑期半ばで出所できた。

彼は警備隊司令部付きになるが、ここであの敵性華人狩りが始まる。

マレー半島の華人は悪者ぞろいだった。彼らは英国人の手先になってプラ
ンテーションを仕切り、マレー人に阿片を売ってぼろ儲けしていた。

戦争が始まると彼らは当然のように英国側につく。抗日ゲリラ部隊を組織
して日本軍の背後から襲ってきたと朝日新聞従軍記者酒井寅吉が書いている。

シンガポールでも、ジョン・ダレー中佐がお尋ね者扱いだった共産系華人
4000人を集めて部隊を編成した。女性や服役中の共産ゲリラも含まれ
ていた。

それが「ダレーのならず者部隊」あるいは「ダルフォース」と呼ばれるゲ
リラ部隊だった。

武装は銃と手榴弾。軍服を着ない、いわゆる便衣隊で目印は首に巻いた黄
色いバンダナだった。

旅団規模のゲリラ部隊は上陸日本軍の周辺に出没し、134人が戦死し
160人余が捕まっている。

残りはバンダナを捨てて街のどこかに隠れた。

阿片を商い蒋介石を援助してきた華僑や、半島でテロを仕掛けた抗日ゲリ
ラの残党も、同様に善良な華人の仮面をかぶって市民の海に紛れ込んで
いった。

日本軍はこうした敵性華人や卑劣なゲリラ兵の割り出しにかかった。

ダルフォースの残党ら数百人が捕えられて国際法規に従って処理された。
女ゲリラの存在は知りながら目こぼしされた。

篠崎はこのとき華人の分別を担当した。蒋介石と通じていた怪しげな華僑
もいたが、日本側に協力する条件で善良な市民であることを示す「安居
証」を出してやった。

華人の知り合いに頼まれれば憲兵隊本部にまで出向いて拘束中の若者を釈
放させたこともあった。

この限りではまだ篠崎はまだまともだった。

ただオドワイアが篠崎をシンドラーに擬したのは彼が無記名の「安居証」
を千単位で乱発していたことを指している。それが卑劣なゲリラたちに
渡っていた可能性は限りなく高い。

篠崎は戦争という現実を理解できずに、その場その場でいい顔をしたがる
無責任男に見えてくる。

それは措いて、オドワイアは先の戦争を語りながらダルフォースや華人ゲ
リラは一切触れようとしない。

華人はみな無辜のユダヤ人風に描いて、日本軍をナチス同然と断じる。

彼は太地町のイルカ漁でも白人動物保護団体にくっついて日本を誹謗した。

日本で教鞭をとりながら偽りと偏見に満ちた侮日をずっと語り続ける。

で、出自を調べたら豪州の出身だった。不思議なことに彼らは人種偏見が
強く日本嫌いで嘘つきが多い。

南京大虐殺を創作したティンパーリ、売春婦を「性奴隷」と訳したG・
ヒックス、英文毎日で日本人を腐したライアン・コネル。

古くは日本の人種平等案をウッドロー・ウイルソンと組んで葬り去ったビ
リー・ヒューズもそうだ。

そんな国からわざわざいかがわしい先生を呼ぶこともあるまいに。

出典:『週刊新潮』令和元年(2019)12月26日号

    【変見自在】豪州人の癖 著者:高山 正之

2019年12月19日

◆よそ者の善意

     高山 正之
 

パシュトゥン人はパキスタンとアフガンにまたがって分布する。

勇猛で、18世紀には思い立って栄華を誇るサフャビ朝の首都イスファハン
を襲い、金銀財宝を奪った。

彼らはその金でアフガンに初めて王朝を建てた。根っからの盗賊民族とよ
く言われる。

悪さをしていないときは羊を追い、畑を耕す。

長閑に暮らしていても金持ちそうな旅人を見かければ即座に鍬を放り出し
て盗賊に変身する。

19世紀半ば、英軍がカブールを放棄して家族や娼婦など総勢1万5000
人で南に引き揚げ始めたときも彼らは見逃さなかった。

英軍の長い隊列のどこかを襲って殺し、奪った。1週間で隊列は消滅し、
ジャララバードの砦に辿り着けたのは医師のウイリアム・ブライドンただ
一人だった。ホームズの相方ワトソン君のモデルになった人物だ。

彼らはインダス川をカヌーで下っていた早大生すら見落とさず、人質にし
て莫大な身代金を取っている。
彼らは秋の収穫を終えると南のパキスタン側に戻る。

あるとき戻ったら国連難民高等弁務官事務所の職員が待っていた。「大変
だったでしょう」と難民キャンプに案内された。

ソ連が武力でアフガンに侵攻し、多くのアフガン人が難民化した、と西側
人権派が大騒ぎをして国連も救済に出た。パシュトゥンはそんなやわじゃ
ないのに。
でも彼らは黙ってキャンプに入り、日本などから贈られた毛布や衣料、電
気冷蔵庫まで心づくしの救援物資をいっぱい貰った。

満足しきった国連職員が去っていくと彼らは貰ったものを叩き売って我が
家のある村に戻っていった。
実は戻ってからも忙しい。持って帰った一袋7キロ詰めの生阿片を精製せ
ねばならない。

まず不純物を取り除いて消石灰を入れて煮立てる。ドロッとしてきたら今
度は塩化アンモニウムを混ぜる。最後に無水酢酸を加えてヘロインを抽出
する。
この工程が臭い。現役の記者だったころ、あの辺を歩いた。クエッタから
アフガンにいく途中には高い土塀で囲まれた家があって、そこからこの悪
臭が漂っていた。彼らは麻薬業者という顔も持っている。

降ってアフガン国境を越えるとすぐスピンバルダックという街に出る。訪
れて3年後にあのタリバンがここで生まれた。
初仕事は数人の少女を誘拐した無法者を襲い、少女を助け出し、犯人をイ
スラムの教えに従って処刑した。

正直、アフガンの民がいいことをするのはあまり見かけたことがない。こ
れはこちらが承知しているただ一つの善行だった。
だからと言ってタリバンはまともさを広めはしなかった。むしろ彼らの持
つよそ者嫌いを徹底させていったように思う。

特にモンゴル系のハザラ人を嫌い、見つけては生皮を剥いで殺した。
ハザラが根城にしたバーミアンも徹底的に破壊した。巻き添えであの巨大
な磨崖仏まで破壊されたのはよく知られる。

そういう人種偏見をこちらもスピルバルダックで体験した。通訳に雇った
タジク人が彼らの話すダリ語に通じていて、連中が襲ってくるという。
その場は何とか逃げ出せたが、そのあと同じルートで来た尾道市の学校教
諭二人が射殺体となって見つかった。座らせて後頭部に一発ずつ銃弾を撃
ち込む処刑スタイルだった。

そんなパシュトゥン人の世界で中村哲は彼らに寄り添って医療を施し、
1600本の井戸を掘ってきた。
ただ、掘った井戸で潤う人たちはにっこりするが、そうでない人は冷やや
かだった。脅しもあったという。

彼の活動に共鳴する日本人は多い。応援に行く人たちが多くなると彼らの
目はハザラを見る目に変わっていったとも聞く。
08年には手伝いに行った日本人青年が殺された。

彼らのよそ者嫌い昂じて今年は米国人NGO5人が殺された。
善意を煩わしく思う世界があることを中村医師は生涯をかけて教えてくれた。

出典:『週刊新潮』令和元年(2019)12月19日号

 【変見自在】よそ者の善意 著者:高山 正之

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2019年12月10日

◆【変見自在】法王と献金

           高山 正之
 
ローマ皇帝コンスタンチヌスはネロ以来ずっと邪教扱いしてきた基督(キリス
ト)教の布教を初めて許した。

当時のローマ帝国ではギリシャ神話の神々の他、中東のミトラ神、エジプ
トのイシス神、ユダヤ人が目の敵にしたバアル神などが自由に信仰されて
いた。

それに基督教も晴れて付け加えられたわけだ。

しかし信徒はそれで満足しなかった。彼らは皇帝テオドシウスを焚き付け
て基督教を国教にし、他の宗教をみな禁教とさせた。

信徒はギリシャの神々を祀る聖地デルフォイを徹底的に破壊し、バアル神
殿も旧約聖書でギデオンがやったようにぶち壊した。

信徒が声高に「難病を治し、死人を蘇らせた奇跡」を語りだすと、アレク
サンドリアの美貌の哲学者ヒュバティアが「迷信を真実と教えるべきでは
ない」と批判した。

信徒は怒り、彼女を襲って牡蠣の殻で体中の肉を削り取って惨殺した。

基督教は他の宗教を許さない偏狭さと残忍さを特徴とした。

教会が街の中心に建てられ、人々は毎週ミサに参列し、赤ん坊が生まれれ
ば洗礼の儀式をそこで執り行った。そのたびに高額の献金を教会は要求した。

カトリックはとくに罪を強調し、高値で免罪符を売り出して儲けた。

異端審判や魔女狩りも熱心に行った。金持ちのユダヤ人が狙われ、親指を
潰し、焼けた鉄の靴を履かせる審問で、魔女であることを自白させると火
炙りにしてその財産を没収した。

教会の総本山バチカンはアーミッシュを嫌った。

彼らは聖書に生き、教会に行かなかった。教会に来なければ献金も洗礼代
も取れなかった。だから彼らを見つけるとすぐ殺した。

無教会主義を唱えた内村鑑三も時代が違えば殺される運命にあった。

16世紀の日本にも狭量で残忍な基督教を伝道するイエズス会がきた。

織田信長は「七宗が八宗になっただけ」とコンスタンチヌスのように認め
てやったが、彼らはすぐ本性を現した。高槻城に入った切支丹大名、高山
右近は城下の神社仏閣をぶち壊して坊主たちを殺した。

その狭量を秀吉がたしなめ、それでもあらためないので家光が禁教にした。

おかげで日本だけが不毛で残忍な宗教戦争の埒外にいられた。

欧米がそれに気づくのは今世紀に入ってからだ。

ボストン・グローブ紙が130人の少年を犯した神父を告発し、それをきっ
かけに英仏独などで神父の性虐待がぞろぞろ明るみに出た。基督教は狭量
で残忍なだけでなく淫乱だった。教会離れが急速に広がった。

結果、教会への献金が減りバチカンの財政も傾いた。

法王が訪日したのは献金に繋がる新しい信徒の獲得にあった。特に日本の
信徒数は人口比でたった0.03%でしかない。

実はマッカーサーも日本の基督教化を図り1500人の伝道師を呼んだほどだ。

しかしサレジオ会の神父が痴情の果てに日本女性を殺害。バチカンが彼を
国外に逃がしたこともあって信徒は減っていった。

そんな過去がある。法王はもっと慎重に事を運ぶべきだったが、来日前に
大きな失敗をやった。隠れ切支丹への対応だ。

明治維新を前に隠れ切支丹が大浦天主堂に現れた。いわゆる「信徒発見」だ。

ただ、隠れ信徒は教会に帰る派と、ひっそり信仰を続ける派に分かれていた。

法王は献金に繋がる教会派を「潜伏切支丹」と呼んで愛で、世界文化遺産
にもなったが、そうでない「隠れ」は切り捨てられた。

日本カトリック司教団の入れ知恵らしいが、この差別でバチカンのさもし
さも透けて見えてしまった。

法王は長崎、広島を訪れて核兵器廃絶を訴えたのは良かったが、なぜか東
電福島の避難民にも会って原発反対を語った。

9条の会や支那韓国とも通じる司教団。恐らくは献金を山と積んで法王を
政治利用したのだろう。

そんな謀(タバカ)りをやるから基督教は嫌われる。法王も後味が悪かっただ
ろう。



2019年12月02日

◆【変見自在】忠実な犬

高山 正之
 

先日の朝日新聞に「核」取材班記者の田井中某がローマ法王の来日につ
いての解説を書いていた。

ちょっと惹かれた。

ずいぶん前に「百円ラーメンが消える」という朝日の広島県版のトップ記
事が話題になった。

広島大学近くに老夫婦が経営する百円ラーメン屋があった。繁盛していた。

ところが3%の消費税が決まって材料費が値上がりし、もう百円では無理
になった。値上げしたら贔屓にしている学生さんに申し訳ないから店を閉
めることにしたというお話。

竹下登の消費税が弱者の善意をもろに打ち砕いた。タイムリーな記事だっ
たから読者が閉じる前に行きたい、何か援助できればと反応の輪が広がった。

支局長も、いい話だ続編を書けと言った。記者はもじもじして「実はあの
記事は作りもの。ラーメン屋の幟も自分で作って写真を撮った」と自供した。

一部捏造どころか記事すべてがインチキだった。

朝日はどうしたか。頬被りしてお詫びも訂正もなし。「記者の処分もなし
で、彼は今、本社に上がって核問題取材班に入り、外国を飛び歩いてい
る」と烏賀陽弘道著『朝日ともあろうものが』にあった。

もしかして件のラーメン記者かと思いつつ読んだ。本人かどうかは分から
なかったが、核廃絶に取り組む法王の訪日の意義を語る記事は、ラーメン
屋報道に似たものを感じた。

例えば「浦上天主堂は原爆で大破した」とある。

天主堂が交通事故に遭った風に書く。

確かに被害は酷かったが、煉瓦造りの正面も外壁もほぼ残っていた。広島
の原爆ドームほどのしっかりした威容だった。

しかしキリスト教国の米国には刺激が強すぎた。米国の強い要求で天主堂
は取り壊された。「大破」はそれを隠す狡い書き方だ。

記事は天主堂ゆかりの永井隆博士の『長崎の鐘』にも触れる。被爆の実態
が克明に綴られていたが「GHQの厳重な検閲の許で出版された。ただ日
本軍のマニラ大虐殺の報告と抱き合わせだった」と書く。

それは嘘だ。GHQは2年も出版させなかった。それを伏せ寧ろ好意的に
出してくれた風に読ませる。

もっと問題なのは抱き合わせたマニラ大虐殺の方だ。

話の出所はGHQ。「昭和20年2月、日本軍がマニラで女を犯しまくり、
市民10万人を殺した」と新聞発表して掲載させた。

これは大嘘だ。日本軍は米軍の総攻撃を前に市内のサントトーマス大に収
容していた欧米民間人3500人を解放した。戦火に巻き込まれないよう
にという日本軍らしい配慮だった。

米軍はその翌日から非白人だけになったマニラ市に徹底した砲爆撃を加
え、多くの市民が死んだ。自分で殺しておいてそれを日本軍のせいにする。

それをはっきり指摘したのはまだまともだったころの朝日だった。GHQ
発表に対し「我が軍はそんなことをしない」「証人を募って検証すべき
だ」と書いた。

GHQは即座に朝日の幹部を呼びつけ廃刊を申し渡した。ここからは邪推
も入るが、GHQは「ただ今後、米国の犬になるなら今回は二日の発行停
止で許そう」と言った。田井中はそれを今も忠実に守っているつもりなの
だろう。

彼は長崎に原爆を落としたB29ボックスカーを訪ねてオハイオ州の米空軍
博物館に行く。そこに「戦争を終わらせた」いい原爆投下機だとあった。

まだ原爆投下を正当化する米国人がいることに驚いて見せるが、それは余
りにもナイーブだ。

米政府はボックスカーも広島原爆の投下機エノラゲイも終戦後すぐ軍から
除籍し、エノラゲイの方はスミソニアン博物館に譲渡している。

さらには原爆を作ったロスアラモスとハンフォド、オークリッジの施設を
国立公園に指定し、その栄誉を讃えたばかりだ。

法王がどう説教しようとその根性は治らない。

それも分からにで米国を庇う。まだラーメン屋の嘘の方がましに見える。



出典:『週刊新潮』令和元年(2019)12月5日号
【変見自在】忠実な犬者:高山 正之
松本市 久保田 康文さん採録 


   

2019年10月10日

◆【変見自在】雄大の殺意

  高山 正之  


「生(な)さぬ仲」とはお腹を痛めた子ではない、継母と継子という意味だ。

 大正期、柳川春葉(シュンヨウ)の同名のベストセラー小説がある。

 ハリウッド女優の珠江には日本に残した前夫との間に6歳の娘滋子がい
た。(成瀬監督映画版)

 引き取りに帰国すると娘は生さぬ仲の育ての親、眞砂子と貧しいながら
幸せに暮らしていた。

 実の娘と暮らしたい珠江。しかし娘は育ての母を慕って泣き暮らす。実
母は最後に決断し、全ての財産を眞砂子と娘に与えて独りロサンゼルスに
戻っていく。

 少なくとも娘は優しく理解ある二人の母に見守られて幸せになりまし
た、で話は終わる。

 戦前戦後、何度も映画化されたいい話だが、ではこれが生さぬ仲の男版
はどうなるか。つまり実の母子の家庭に男が転がり込んできた継父と継子
のケースだ。

 例えば大阪・東住吉区の小学校6年生、めぐみちゃんの場合。31歳の母
が29歳の男と一緒になった。

 生さぬ仲の義父は借金まみれだったが工面して娘のために1500万円
の生命保険をかけてくれた。

 めぐみちゃんを可愛がり、体を抱きしめて、時に性的に犯すこともあった。

 彼女が汚れた体を洗うために風呂に入っていたら火が出た。父母はすぐ
逃げ出したが、11歳少女は逃げ口もないまま焼け死んだ。

 父母は一旦は保険金詐欺と殺人の罪で収監されたが、再審無罪となっ
た。保険金も支払われたと聞く。

 生さぬ仲の継父と娘という関係では、父は豊かで幸せになれても凄惨過
ぎる最期しかなかった。

 あるいは埼玉の小学校4年生、遼佑君9歳。42歳の高校教員の母が10歳
年下の進藤悠介と再婚した。

 遼佑君は頭がいい。対して義父は大学は出たというけれどまともな働き
口もない。家でぶらぶらだからヒモにも見える。実の父親はやはり教職に
身を置き剣道の達人だった。

 生さぬ仲の新しい父は十分に見劣りがした。それで小4児童の首を絞め
た。腕力だけは継子よりあった。

 生さぬ仲の父が取る行動は動物界ではもっとはっきりしていると動物行
動学の竹内久美子は言う。

 例えば猿の群れ。最強の雄ボスが君臨し、雌猿がそれを囲む。強い遺伝
子を残すことは種の繁栄に繋がるから正しいことだ。

 しかしボスも老いる。ある日、もっと強く若い猿が挑戦しボスを倒す。

 新ボスには就任の儀式がある。雌猿が抱いている旧ボスの子らの喉を鋭
い牙で切り裂き殺していく。

 旧ボスの血筋を絶つ。自分の組織を守るための当然の殺しだが、儀式に
は別の意味がある。

 抱いていた子が殺された瞬間、雌猿は激しく発情して新ボスを迎え入れる。

 新ボスによって遼佑君が殺されたのも、めぐみちゃんが性的に虐待され
不慮の死を遂げたのも猿の行動学で十分に説明がつく。人間としては少し
寂しい。

 で、結愛(ゆあ)ちゃん事件だ。5歳の幼女は夜明け前に父親の船戸雄
大(34歳)に「サッカーボールを蹴るように横腹を蹴られて」(27歳の母
親の供述)起こされ、冷水シャワーをかけられ、震えながらきれいな文字
を書かされた。

 食事は父が「女の子が太ってはいけない」(同)と言って与えられな
かった。「もうおねがい ゆるしてください」と書いたノートを残して昨
年3月に衰弱死した。

 事件報道で、こんな残忍な父もいるのかと呆れたものだが、先日の初公
判を伝える新聞を見て仰天した。

 雄大は実は結愛ちゃんとは生さぬ仲の継父だった。雄大は継子だからと
言われぬよう躾けたと言う。

 それは嘘だ。生さぬ仲のこの父に殺意があったのはその行動で明らか
だ。猿の行動に最も近い。

 ただ雄大は猿より狡賢い。殺意を躾の言葉で包み隠し、それを空涙でぼ
やかす。

 罪名は保護者責任遺棄致死だが、むしろ悪意ある殺人、謀殺とすべきだ。

 それにしてもなぜ新聞は「生さぬ仲」を大きく報じなかったのか。事件
の様相はそれで大きく変わる。



出典:『週刊新潮』 2019年10月17日菊見月増大号 【変見自在】雄大の殺意

著者:高山 正之


松本市 久保田 康文さん採録 


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