【モスクワ=小野田雄一】ロシアのプーチン大統領は21日のテレビ演説
で、米欧とウクライナがロシアを追い込んだ−と強調。ロシアは被害
者≠セとし、ウクライナ東部の一部を実効支配する親露派武装勢力の国家
承認を正当化した。
プーチン氏は「ロシアは旧ソ連崩壊後もウクライナに貿易などで多大な支
援を与えてきた」と主張。しかしウクライナは恩を忘れ、親露派政権を
2014年の「クーデター」で崩壊させたとした。米国がクーデターを支
援したとも述べた。
プーチン氏は、南部クリミア半島(ロシアが同年に併合)や東部の親露派
支配地域の武力奪還をウクライナは目指していると主張。北大西洋条約機
構(NATO)は同国を支援し、ロシアを戦争に引き込もうとしていると
の認識も示した。
「これは初めて話すが、00年に訪露したクリントン米大統領にロシアの
NATO加盟の可能性について尋ねた」と明かした一方、NATOはその
後も反露姿勢を強めた−とし、加盟を否定されたことを示唆した。
プーチン氏はまた、NATOは東西ドイツ統合時に表明した「東方不拡
大」の約束を破った−と改めて主張。ウクライナのNATO加盟は「時間
の問題」で、脅威だと述べた。米欧はNATO不拡大などロシアの要求を
「無視した」とも非難し、ロシアの安全が保証されない現状では「ロシア
は対抗措置を取る完全な権利を持つ」とも主張した。
プーチン氏は、ウクライナ東部ではウクライナや同国を支援する米欧側に
より約400万人の住民の「ジェノサイド」(集団虐殺)が進んできたと
主張。「ロシアはウクライナ領土の統一性を維持するためにあらゆること
をしてきたが、無駄だった」とし、「延期してきた決定を下す」とし、国
家承認を表明した。
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◆ウクライナ侵攻〜全面戦争の可能性は
北野幸伯
日本はどうするべきか?
2月22日は、とても多忙な一日でした。
ロシアが2月21日に、ルガンスク人民共和国、ドネツク人
民共和国の独立を承認したこと。
プーチンが「平和維持軍をルガンスク、ドネツクに派遣す
る!」と宣言した件で、
たくさんの方からコメントを求められたのです。
悲しい思いをしながら、「冷静であろう」と努力し、対応
していました。
ウクライナ情勢。
今、世界情勢は、これ一色なので、皆さんも気になってい
ることでしょう。
理解すための、二つの情報を提供します。
一つは、「現代ビジネス」に掲載された記事。
ここでは、
・プーチンが独立を承認したルガンスク、ドネツクとは?
・「ミンスク2停戦合意」とは何か?
・「ウクライナをNATOに加盟させない法的保証」という
プーチンの要求と、独立承認の因果関係は?
・全面戦争の可能性は?
・欧米の動きは?
・日本政府は、どう動くべきか?
についてお話ししています。
世界情勢で今もっとも重要である「ウクライナ問題」。
是非こちらで、基本的なところ、応用編を抑えておいてく
ださい。
↓
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92734?imp=0
もう一つ。
先日、AbemaTVで、「クレムリン情報ピラミッドは、今回
の事件をどう報じているか」という話をしました。
プーチンのロジックも知っておいた方がいいでしょう。
ぜひ、ごらんになってください。
↓
https://www.youtube.com/watch?v=_elKxjSba70
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◆耐塩のハイブリッド米
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)2月21日(月曜日)
通巻7226号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 耐塩のハイ
ブリッド米、中国で実験に成功か?
渤海湾岸の塩田地帯で過去半世紀の実験を続けてきた。
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中国では1972年から食物増産計画に一環として塩分が強い上にアル
カリ土壌でお米の栽培は可能かどうか、試験田で半世紀に亘って実験生育
が試みられてきた。1972年と言えば、ニクソンが電撃訪中した都市で
ある。
すでに670万ヘクタールもの実験田となりうる土地があり(殆どが泥
沼や湿地帯)、渤海湾と囲む地域が主力。
河北省から山東省にかけてで、天津にも実験田がある。
「ブルームバーグ」(2月21日)によれば、試食に耐える米の生育に成
功したと言い、将来は670万ヘクタールの土地を水田と替えて、年間
3000万トンの「ハイブリッド米」を生産し、これは8000万人の胃
袋を満たせるだろう、と見通しを述べた。
もしそうなればバラ色、しかし、耐塩植物は日本でも津波被害の跡地が
どうなっているかを観ると参考になる。
わが国に農林水産省は平成23年6月の報告書で次のように言っている。
「平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、津波により、岩手
県、宮城県及び福島県の太平洋沿岸地域を中心に、およそ2万4千ヘク
タールの農地に海水が浸入し、農地・農業用施設に甚大な被害が発生し
た。特に、農地については、土壌中に残留した塩分による作物の生育障害
が懸念されており、営農再開に向けた除塩が緊急の課題となっている」
(引用止め)。
中国でも研究が進んでいる。
『植物科学』(52号)のなかで、郭岩・中国農業大学生物学院教授と楊永
青が書いた論文では「塩分・アルカリストレスは、農作物の減産を引き起
こす重大な環境的要因である」として次の指摘をしている。
「植物の塩分やアルカリに対する適応メカニズムの解明は、重要な論理的
意味を持ち、作物における耐塩・耐アルカリ分子の改良設計に方向性を与
えることができる。塩分・アルカリストレスは、植物の成長や発育に影響
するほか、植物の生理学的変化、生物化学的変化、分子レベルの変化を誘
発する」。
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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アイヌは北海道の先住民族ではない
極寒の北海道を命がけで護った武士団がいた
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中村恵子『江戸幕府の北方防衛』(ハート出版)
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函館の観光名所といえば五稜郭だが、駅から反対方向、南側の末広町に
『函館市北方民族資料館』という建物がある。白亜の洋館づくりで、しっ
かりと落ち着きがある。ここは旧日本銀行函館支店だ。内部は主にアイヌ
の歴史を展示している。
アイヌが北海道の先住民族だとする面妖なアイヌ史観は、特定の政治グ
ループの利権とも言えるのではないか。
なぜなら北海道の先住民族は明らかに縄文人である。
このたび世界遺産となった縄文遺跡群は東北の三内丸山、亀岡、是川遺蹟
のほか、いくつかの北海道の縄文遺跡を含む。とくに函館郊外には国宝と
なった縄文土偶「中空土偶」を陳列する[函館市縄文文化交流センター]
がある。三年ほど前、烈風吹きすさぶ中、函館で借りたレンタカーで中空
土偶を見に行った。かなり遠い。近現代史家の渡辺惣樹氏と一緒だった。
この事例を引くだけでも、十二、十三世紀に漂着したアイヌが『先住民
族』などと言うのは、いかに誤謬に満ちた、いや政治的な意図を含んだ、
あやしげな歴史観であるかがわかる。
古代から蝦夷地といわれ、とくに江戸時代には松前藩(立派なお城が残
る)が置かれ、会津藩などが国土防衛のため派遣された。武士達が命がけ
で国を護ったのであり、明治維新を是とする薩長史観だけでは、歴史の真
実は浮かばれない。北海道で「櫻チャンネル北海道」などで言論活動を展
開する著者は、この妖しい、歴史書き換えの暴挙に正面から挑戦した。
本書は冒頭部分で「鎖国」に到る経緯を切支丹伴天連の絡みで検証する。
イエズス会は日本を侵略し植民地化しようとするキリスト教世界の尖兵
であった。この野望を見抜いたのは秀吉だった。
家康は、この路線を継承し、秀忠のときに切支丹伴天連を追放し、鎖国
を決断した。家康の頃は、布教は禁止したが交易は認めたから厳密な鎖国
とは言えないし、平戸、長崎は開かれたままだった。平戸を閉じたのは、
むしろ英国の事情であり、長崎出島は外国人が暮らしていた一種『租界』
である。
著者はこう言う。
「慶長四年(1599)、家康は安南(ベトナム)、シャム、カンボジ
ア、スペイン、ポルトガル、イギリス等24ケ国の指導者に、貿易を再開
する趣旨の手紙を送り始めていた。五年後には「貿易許可証『異国渡海朱
印状』を持った29隻の朱印船が出航する。その後、三代将軍家光が海外
渡航を禁止する1635(寛永12)年まで、356隻の朱印船が日本か
ら出航した。日本からは金、銀、銅、刀、蒔絵、漆器、着物などが輸出さ
れ、海外からは生糸、火薬の原料、胡椒、象牙、香木、黒砂糖などの原材
料や嗜好品が輸入された」
御朱印状は180通にのぼり、茶屋四郎次郎、角倉与一らの商人が、ほ
かに時計、望遠鏡、合羽、食品では馬鈴薯、カボチャ、シャボンなども輸
入した。
海外には数万人の日本人町が開け、ウィリアム・アダムスには平戸商館
の独占権が与えられ、中国人の李旦なども平戸貿易で活躍した。
ヤンヨーステンは実際に朱印船に乗り込み、貿易に従事したが帰国航海
の途次、遭難死した。
そして著者が喚起するのは「特筆すべきは関ヶ原の戦いのあと、浪人と
なった武士たちが、朱印船の乗組員となったり、アジアの紛争地で傭兵と
なったりして武功を立てていた」
こうした裏面史も本書ではさりげなく書かれていて読み応えがある。
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1) 2月19日付け「読者の声3」に在米KM生がMMTについて投稿
されていましたので一声。
30年間日本はプライマリーバランスの魔術に眠らされていますが、クリス
トファー・ケルトンNY州立大学教授のMMT理論は、01年経済ノーベル賞を
受賞したスティッツコロンビア大学教授の「政府統合理論」を簡便に話し
ただけです。
政府と中央銀行は別々の組織ではなく、国家の経済運営の責任者で例えれ
ば夫婦の関係です。米国でも日本でも大量の国債を発行しても金融経済だ
け踊って実体経済に少しも役に立たないのは、財政出動しないからです。
1933年政権を握ったヒトラーは、年率20%の経済成長を4年続けどん底
の独国経済を発展させました。秘訣はアウトバーの建設でした。
戦後、米国もそれにならいGDP2倍の戦時国債で全米にハイウェー建設で
黄金の60年代を謳歌しました。現在の日本でも財政出動して「全世帯にプ
ラスチック光ファイバー網」の建設、落下寸前の橋梁・トンネル・道路の
補修、「超高度科学技術立国」の政策を掲げれば3年でGDPを3倍に持って
行けます。(林文隆)
♪
(読者の声2) FTSE、MSCI,S&Pは作成する株価指数からブラックリスト企
業から削除しましたが、シナではブラックリスト企業へ投資資金が向かっ
て株価が急騰しています。これが株式市場、面白いですね。
https://www.reuters.com/business/finance/chinese-bargain-hunters-pile-into-stocks-blacklisted-by-trump-2021-01-08/
米の1月CPIは7.5%(YOY)の一方で、今年の政策金利の引き上げは1
ノッチ0.25を4回がコンセンサス(最近は一回目は0.5%へ変化中)、一年
で1%になります。
その差は6.5%。とはいえ、政策金利が6%になれば、世界の資産市場、
特に債券市場はズタボロです。だれもかれもが借金漬けの世界になりま
す。3月で米中古不動産REITの買い入れは終了しますが、半年後の9月位に
ずっと上昇を続けてきた米中古不動産市場へ影響がでるとすれば株価はひ
どいことになるでしょう。
とはいえ、投資家はFRBは株価が20〜30%下がれば、再度、量的緩和へ
方向転換をすることを知っています。
バイデンは戦争したくてしたくない。だれも現在のマクロ経済へ責任を
とろうとしないから、戦争のせいにするのが手っ取り早いということで
しょう。しかし、プーチン大統領は西側のどの指導者よりも思慮深く忍耐
強い。天才だ
世界は大きな分水嶺にいます。
PPLT(プラチナ)とRSX(ロシア株)を新規でポートフォリオに加えま
した。GOLDやRJIはかなり前から入れています。RSXは第一弾の買い出動を
したが、9%位下がった、20ドル以下でナンピンを考えています。一時的
にはかなり下がるかも。インフレの時代に備えています。
(R生、逗子)
♪
(読者の声3) 「シンガポール事件解明の意義」
この事件について、現代の日本人が注意すべきなのは、世界遺産登録の
陰謀があることです。シンガポールにおける国民党ゲリラ鎮圧の真実を国
民に広めて陰謀を未然に防ぎましょう。
日本のマレー作戦では、印度独立運動組織の協力が大きかった。日本軍の
破竹の進撃を支えたのは、独立運動のインド人です。彼等が、先々で食
料、水、建設材料を用意し英軍の最新動向を伝えてくれたのです。
マレー人もいましたが、彼等の独立運動はあまり聞きません。というの
はマレー人は温和だからでしょう。知人のマレー人の社長は、回顧して村
の生活は豊かだったから、村人は私がクアラルンプール(KL)に出て行く
ことに反対した。
KLでは英国人の下で働いていたがある日KLの操車場に爆弾が落ちた。する
と威張っていた英国人が戦車までがシンガポール目指して南下して逃げて
いった。そして林から出てきたのは自転車に乗って日本兵だった。
鈴木技師の下で勉強した。立派な人だった。だから戦後英軍が戻ってきて
も自分立ちでやれるという自信があったので独立した。社長の運転手は少
年時代、日本軍の憲兵隊で可愛がられたといい、♪「愛国行進曲」を歌っ
てくれました。
この体験も私が日本近代史に目覚めた理由の一つです。
(追加)なおマレー人は平生は温和ですが、内心華僑を嫌っており、戦後
の反華僑暴動の時には空港からKLに向かう道路の中央分離帯には殺された
華僑の生首が並べられていたとのことでした。 (落合道夫)
♪
(読者の声4) 「辛坊治郎 EV電気自動車「日産リーフ」で東阪走破レポ
、見えたEVの明るい未来と山積の課題」について。
https://www.youtube.com/watch?v=GxtdXQptHHI
明治維新の成功の原因とは、1。西欧に比べて日本が遅れていた、とい
う認識を持ち、2。指導者を西欧に送り、学び、3。必要な変革、改善を
する強い意志とそれを施行する仕組み(政府の権限・資源)があり、4。
それを可能とする国民・民間企業の賛同、意志と能力があった。同様な適
応力・環境が戦後の日本にもあったので、急速に国力を取り戻した。
ところが、今回のEV化に関しては、無い。それどころか、かつての悪い
例、「石炭から石油」への転換ができなかった失敗、を繰り返すことが、
ほぼ確実に再現される、らしい。「IT革命」についても、日本は機を逃し
た。「EV革命」とは単に車の内燃機関からモーターへの変換ではなく、
「第3の黒船」的な世界が同時に遭遇する大きな試練になる。被害者、被
害国にとっては迷惑だが、利用者・消費者にとっては有利であり、人類へ
自由資本経済のもたらす当然の帰結でもある。これは非可逆的な進歩。
辛坊氏は太平洋をヨットで苦労して米国まで辿り着いたが、現地でEV
車、EVの充電設備などの体験はなされなかった、らしい。今回の初の実体
験の報告も、「井戸の中の蛙」さんの評価になり、太平洋を泳いで見ての
資料ではない。「比較がない」環境では、私は世界一の美女だ、私は頭が
良く背が高い、など、勝手に信じることができる。そんな便利で快適な人
民の心理を作るのが、日本の報道であり、政治家にとっても楽である。戦
中にはそれを「大本営発表」と言って、NHKや朝日が迎合した。
そして、当然の結果、敗戦となる。
石油の無い日本にとっては電気化、EV化とは有難い変換になる。原発の
技術を持つ日本は、石油・天然ガスを輸入する莫大な金を節約できる。中
東やロシアの独裁政権に資金を差し上げるという、非人道的な行為も止め
ることができる。ついでに「温暖化、CO2削減」という宗教的な倫理・価
値観にも合う。
辛坊氏の動画により、充電設備の劣性・貧弱が見えた。大阪ー東京間と
いう恐らく最も重要な区間でありながら、設備が一台分しかない。その充
電能力
も悪く、かつ最大30分まで。その設備は、いかにも多くの役所の役人が共
同で設計したような、みるからに旧式な使いにくそうなもので、しかも大
きな奇妙な
騒音を出している。など、など。
つまり、政府は、全く本気でEV化を考えていない。あるいは、ガソリン
車、ガソリン供給既存権益集団を守るために、意図的に妨害している、の
だろう。
これでは、日本でEV車を買うバカはいない。故に国内需要は無く、EV車の
開発が遅れ、量産もできず、価格・品質の面でも負け、衰退となる運命が
確実になった、らしい。最後の砦、自動車産業が消えれば、「富士山、芸
者、すき焼き」の観光立国。文科省次官、前川喜平氏が現地指導して育て
た「援助交際・慰安女子高校生」などが活躍し外貨を稼ぐ。(ついでに言
えば、家族を崩壊し、個人の倫理・道徳観、各国の文化・伝統を破壊す
る、のはロシア共産党の世界戦略であり、その成果が顕著に日本でも実現
した。文科省はロシアにとって「有用なばか」)
(在米のKM生)