2022年02月26日

◆プーチン氏「被害者」演出 

親露派国家承認を正当化:小野田 雄一

【モスクワ=小野田雄一】ロシアのプーチン大統領は21日のテレビ演説
で、米欧とウクライナがロシアを追い込んだ−と強調。ロシアは被害
者≠セとし、ウクライナ東部の一部を実効支配する親露派武装勢力の国家
承認を正当化した。

プーチン氏は「ロシアは旧ソ連崩壊後もウクライナに貿易などで多大な支
援を与えてきた」と主張。しかしウクライナは恩を忘れ、親露派政権を
2014年の「クーデター」で崩壊させたとした。米国がクーデターを支
援したとも述べた。

プーチン氏は、南部クリミア半島(ロシアが同年に併合)や東部の親露派
支配地域の武力奪還をウクライナは目指していると主張。北大西洋条約機
構(NATO)は同国を支援し、ロシアを戦争に引き込もうとしていると
の認識も示した。

「これは初めて話すが、00年に訪露したクリントン米大統領にロシアの
NATO加盟の可能性について尋ねた」と明かした一方、NATOはその
後も反露姿勢を強めた−とし、加盟を否定されたことを示唆した。

プーチン氏はまた、NATOは東西ドイツ統合時に表明した「東方不拡
大」の約束を破った−と改めて主張。ウクライナのNATO加盟は「時間
の問題」で、脅威だと述べた。米欧はNATO不拡大などロシアの要求を
「無視した」とも非難し、ロシアの安全が保証されない現状では「ロシア
は対抗措置を取る完全な権利を持つ」とも主張した。


プーチン氏は、ウクライナ東部ではウクライナや同国を支援する米欧側に
より約400万人の住民の「ジェノサイド」(集団虐殺)が進んできたと
主張。「ロシアはウクライナ領土の統一性を維持するためにあらゆること
をしてきたが、無駄だった」とし、「延期してきた決定を下す」とし、国
家承認を表明した。
    

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◆ウクライナ侵攻〜全面戦争の可能性は

北野幸伯

日本はどうするべきか?
2月22日は、とても多忙な一日でした。

ロシアが2月21日に、ルガンスク人民共和国、ドネツク人
民共和国の独立を承認したこと。

プーチンが「平和維持軍をルガンスク、ドネツクに派遣す
る!」と宣言した件で、

たくさんの方からコメントを求められたのです。

悲しい思いをしながら、「冷静であろう」と努力し、対応
していました。

ウクライナ情勢。

今、世界情勢は、これ一色なので、皆さんも気になってい
ることでしょう。

理解すための、二つの情報を提供します。

一つは、「現代ビジネス」に掲載された記事。
ここでは、

・プーチンが独立を承認したルガンスク、ドネツクとは?

・「ミンスク2停戦合意」とは何か?

・「ウクライナをNATOに加盟させない法的保証」という
プーチンの要求と、独立承認の因果関係は?

・全面戦争の可能性は?

・欧米の動きは?

・日本政府は、どう動くべきか?

についてお話ししています。

世界情勢で今もっとも重要である「ウクライナ問題」。

是非こちらで、基本的なところ、応用編を抑えておいてく
ださい。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92734?imp=0


もう一つ。
先日、AbemaTVで、「クレムリン情報ピラミッドは、今回
の事件をどう報じているか」という話をしました。

プーチンのロジックも知っておいた方がいいでしょう。
ぜひ、ごらんになってください。

https://www.youtube.com/watch?v=_elKxjSba70

     

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◆耐塩のハイブリッド米

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月21日(月曜日)
     通巻7226号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 耐塩のハイ
ブリッド米、中国で実験に成功か?
 渤海湾岸の塩田地帯で過去半世紀の実験を続けてきた。
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 中国では1972年から食物増産計画に一環として塩分が強い上にアル
カリ土壌でお米の栽培は可能かどうか、試験田で半世紀に亘って実験生育
が試みられてきた。1972年と言えば、ニクソンが電撃訪中した都市で
ある。

 すでに670万ヘクタールもの実験田となりうる土地があり(殆どが泥
沼や湿地帯)、渤海湾と囲む地域が主力。
河北省から山東省にかけてで、天津にも実験田がある。
 
 「ブルームバーグ」(2月21日)によれば、試食に耐える米の生育に成
功したと言い、将来は670万ヘクタールの土地を水田と替えて、年間
3000万トンの「ハイブリッド米」を生産し、これは8000万人の胃
袋を満たせるだろう、と見通しを述べた。

 もしそうなればバラ色、しかし、耐塩植物は日本でも津波被害の跡地が
どうなっているかを観ると参考になる。

 わが国に農林水産省は平成23年6月の報告書で次のように言っている。
「平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、津波により、岩手
県、宮城県及び福島県の太平洋沿岸地域を中心に、およそ2万4千ヘク
タールの農地に海水が浸入し、農地・農業用施設に甚大な被害が発生し
た。特に、農地については、土壌中に残留した塩分による作物の生育障害
が懸念されており、営農再開に向けた除塩が緊急の課題となっている」
(引用止め)。

 中国でも研究が進んでいる。
『植物科学』(52号)のなかで、郭岩・中国農業大学生物学院教授と楊永
青が書いた論文では「塩分・アルカリストレスは、農作物の減産を引き起
こす重大な環境的要因である」として次の指摘をしている。

「植物の塩分やアルカリに対する適応メカニズムの解明は、重要な論理的
意味を持ち、作物における耐塩・耐アルカリ分子の改良設計に方向性を与
えることができる。塩分・アルカリストレスは、植物の成長や発育に影響
するほか、植物の生理学的変化、生物化学的変化、分子レベルの変化を誘
発する」。

   
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 アイヌは北海道の先住民族ではない
  極寒の北海道を命がけで護った武士団がいた

   ♪
中村恵子『江戸幕府の北方防衛』(ハート出版)
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 函館の観光名所といえば五稜郭だが、駅から反対方向、南側の末広町に
『函館市北方民族資料館』という建物がある。白亜の洋館づくりで、しっ
かりと落ち着きがある。ここは旧日本銀行函館支店だ。内部は主にアイヌ
の歴史を展示している。
 アイヌが北海道の先住民族だとする面妖なアイヌ史観は、特定の政治グ
ループの利権とも言えるのではないか。
なぜなら北海道の先住民族は明らかに縄文人である。
このたび世界遺産となった縄文遺跡群は東北の三内丸山、亀岡、是川遺蹟
のほか、いくつかの北海道の縄文遺跡を含む。とくに函館郊外には国宝と
なった縄文土偶「中空土偶」を陳列する[函館市縄文文化交流センター]
がある。三年ほど前、烈風吹きすさぶ中、函館で借りたレンタカーで中空
土偶を見に行った。かなり遠い。近現代史家の渡辺惣樹氏と一緒だった。
この事例を引くだけでも、十二、十三世紀に漂着したアイヌが『先住民
族』などと言うのは、いかに誤謬に満ちた、いや政治的な意図を含んだ、
あやしげな歴史観であるかがわかる。
 古代から蝦夷地といわれ、とくに江戸時代には松前藩(立派なお城が残
る)が置かれ、会津藩などが国土防衛のため派遣された。武士達が命がけ
で国を護ったのであり、明治維新を是とする薩長史観だけでは、歴史の真
実は浮かばれない。北海道で「櫻チャンネル北海道」などで言論活動を展
開する著者は、この妖しい、歴史書き換えの暴挙に正面から挑戦した。

 本書は冒頭部分で「鎖国」に到る経緯を切支丹伴天連の絡みで検証する。
 イエズス会は日本を侵略し植民地化しようとするキリスト教世界の尖兵
であった。この野望を見抜いたのは秀吉だった。
 家康は、この路線を継承し、秀忠のときに切支丹伴天連を追放し、鎖国
を決断した。家康の頃は、布教は禁止したが交易は認めたから厳密な鎖国
とは言えないし、平戸、長崎は開かれたままだった。平戸を閉じたのは、
むしろ英国の事情であり、長崎出島は外国人が暮らしていた一種『租界』
である。
 著者はこう言う。
 「慶長四年(1599)、家康は安南(ベトナム)、シャム、カンボジ
ア、スペイン、ポルトガル、イギリス等24ケ国の指導者に、貿易を再開
する趣旨の手紙を送り始めていた。五年後には「貿易許可証『異国渡海朱
印状』を持った29隻の朱印船が出航する。その後、三代将軍家光が海外
渡航を禁止する1635(寛永12)年まで、356隻の朱印船が日本か
ら出航した。日本からは金、銀、銅、刀、蒔絵、漆器、着物などが輸出さ
れ、海外からは生糸、火薬の原料、胡椒、象牙、香木、黒砂糖などの原材
料や嗜好品が輸入された」
 御朱印状は180通にのぼり、茶屋四郎次郎、角倉与一らの商人が、ほ
かに時計、望遠鏡、合羽、食品では馬鈴薯、カボチャ、シャボンなども輸
入した。  
 海外には数万人の日本人町が開け、ウィリアム・アダムスには平戸商館
の独占権が与えられ、中国人の李旦なども平戸貿易で活躍した。
 ヤンヨーステンは実際に朱印船に乗り込み、貿易に従事したが帰国航海
の途次、遭難死した。
そして著者が喚起するのは「特筆すべきは関ヶ原の戦いのあと、浪人と
なった武士たちが、朱印船の乗組員となったり、アジアの紛争地で傭兵と
なったりして武功を立てていた」
 こうした裏面史も本書ではさりげなく書かれていて読み応えがある。
               
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★読者の声  どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS 
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  ♪
(読者の声1) 2月19日付け「読者の声3」に在米KM生がMMTについて投稿
されていましたので一声。
30年間日本はプライマリーバランスの魔術に眠らされていますが、クリス
トファー・ケルトンNY州立大学教授のMMT理論は、01年経済ノーベル賞を
受賞したスティッツコロンビア大学教授の「政府統合理論」を簡便に話し
ただけです。
政府と中央銀行は別々の組織ではなく、国家の経済運営の責任者で例えれ
ば夫婦の関係です。米国でも日本でも大量の国債を発行しても金融経済だ
け踊って実体経済に少しも役に立たないのは、財政出動しないからです。
1933年政権を握ったヒトラーは、年率20%の経済成長を4年続けどん底
の独国経済を発展させました。秘訣はアウトバーの建設でした。
戦後、米国もそれにならいGDP2倍の戦時国債で全米にハイウェー建設で
黄金の60年代を謳歌しました。現在の日本でも財政出動して「全世帯にプ
ラスチック光ファイバー網」の建設、落下寸前の橋梁・トンネル・道路の
補修、「超高度科学技術立国」の政策を掲げれば3年でGDPを3倍に持って
行けます。(林文隆)

  ♪
(読者の声2) FTSE、MSCI,S&Pは作成する株価指数からブラックリスト企
業から削除しましたが、シナではブラックリスト企業へ投資資金が向かっ
て株価が急騰しています。これが株式市場、面白いですね。
https://www.reuters.com/business/finance/chinese-bargain-hunters-pile-into-stocks-blacklisted-by-trump-2021-01-08/
 米の1月CPIは7.5%(YOY)の一方で、今年の政策金利の引き上げは1
ノッチ0.25を4回がコンセンサス(最近は一回目は0.5%へ変化中)、一年
で1%になります。
 その差は6.5%。とはいえ、政策金利が6%になれば、世界の資産市場、
特に債券市場はズタボロです。だれもかれもが借金漬けの世界になりま
す。3月で米中古不動産REITの買い入れは終了しますが、半年後の9月位に
ずっと上昇を続けてきた米中古不動産市場へ影響がでるとすれば株価はひ
どいことになるでしょう。
 とはいえ、投資家はFRBは株価が20〜30%下がれば、再度、量的緩和へ
方向転換をすることを知っています。
 バイデンは戦争したくてしたくない。だれも現在のマクロ経済へ責任を
とろうとしないから、戦争のせいにするのが手っ取り早いということで
しょう。しかし、プーチン大統領は西側のどの指導者よりも思慮深く忍耐
強い。天才だ

世界は大きな分水嶺にいます。
 PPLT(プラチナ)とRSX(ロシア株)を新規でポートフォリオに加えま
した。GOLDやRJIはかなり前から入れています。RSXは第一弾の買い出動を
したが、9%位下がった、20ドル以下でナンピンを考えています。一時的
にはかなり下がるかも。インフレの時代に備えています。
  (R生、逗子)

  ♪
(読者の声3) 「シンガポール事件解明の意義」
 この事件について、現代の日本人が注意すべきなのは、世界遺産登録の
陰謀があることです。シンガポールにおける国民党ゲリラ鎮圧の真実を国
民に広めて陰謀を未然に防ぎましょう。
日本のマレー作戦では、印度独立運動組織の協力が大きかった。日本軍の
破竹の進撃を支えたのは、独立運動のインド人です。彼等が、先々で食
料、水、建設材料を用意し英軍の最新動向を伝えてくれたのです。
 マレー人もいましたが、彼等の独立運動はあまり聞きません。というの
はマレー人は温和だからでしょう。知人のマレー人の社長は、回顧して村
の生活は豊かだったから、村人は私がクアラルンプール(KL)に出て行く
ことに反対した。
KLでは英国人の下で働いていたがある日KLの操車場に爆弾が落ちた。する
と威張っていた英国人が戦車までがシンガポール目指して南下して逃げて
いった。そして林から出てきたのは自転車に乗って日本兵だった。
鈴木技師の下で勉強した。立派な人だった。だから戦後英軍が戻ってきて
も自分立ちでやれるという自信があったので独立した。社長の運転手は少
年時代、日本軍の憲兵隊で可愛がられたといい、♪「愛国行進曲」を歌っ
てくれました。
 この体験も私が日本近代史に目覚めた理由の一つです。
(追加)なおマレー人は平生は温和ですが、内心華僑を嫌っており、戦後
の反華僑暴動の時には空港からKLに向かう道路の中央分離帯には殺された
華僑の生首が並べられていたとのことでした。 (落合道夫)

  ♪
(読者の声4) 「辛坊治郎 EV電気自動車「日産リーフ」で東阪走破レポ
、見えたEVの明るい未来と山積の課題」について。
https://www.youtube.com/watch?v=GxtdXQptHHI
 明治維新の成功の原因とは、1。西欧に比べて日本が遅れていた、とい
う認識を持ち、2。指導者を西欧に送り、学び、3。必要な変革、改善を
する強い意志とそれを施行する仕組み(政府の権限・資源)があり、4。
それを可能とする国民・民間企業の賛同、意志と能力があった。同様な適
応力・環境が戦後の日本にもあったので、急速に国力を取り戻した。
ところが、今回のEV化に関しては、無い。それどころか、かつての悪い
例、「石炭から石油」への転換ができなかった失敗、を繰り返すことが、
ほぼ確実に再現される、らしい。「IT革命」についても、日本は機を逃し
た。「EV革命」とは単に車の内燃機関からモーターへの変換ではなく、
「第3の黒船」的な世界が同時に遭遇する大きな試練になる。被害者、被
害国にとっては迷惑だが、利用者・消費者にとっては有利であり、人類へ
自由資本経済のもたらす当然の帰結でもある。これは非可逆的な進歩。

 辛坊氏は太平洋をヨットで苦労して米国まで辿り着いたが、現地でEV
車、EVの充電設備などの体験はなされなかった、らしい。今回の初の実体
験の報告も、「井戸の中の蛙」さんの評価になり、太平洋を泳いで見ての
資料ではない。「比較がない」環境では、私は世界一の美女だ、私は頭が
良く背が高い、など、勝手に信じることができる。そんな便利で快適な人
民の心理を作るのが、日本の報道であり、政治家にとっても楽である。戦
中にはそれを「大本営発表」と言って、NHKや朝日が迎合した。
そして、当然の結果、敗戦となる。
 石油の無い日本にとっては電気化、EV化とは有難い変換になる。原発の
技術を持つ日本は、石油・天然ガスを輸入する莫大な金を節約できる。中
東やロシアの独裁政権に資金を差し上げるという、非人道的な行為も止め
ることができる。ついでに「温暖化、CO2削減」という宗教的な倫理・価
値観にも合う。
 辛坊氏の動画により、充電設備の劣性・貧弱が見えた。大阪ー東京間と
いう恐らく最も重要な区間でありながら、設備が一台分しかない。その充
電能力
も悪く、かつ最大30分まで。その設備は、いかにも多くの役所の役人が共
同で設計したような、みるからに旧式な使いにくそうなもので、しかも大
きな奇妙な
騒音を出している。など、など。
つまり、政府は、全く本気でEV化を考えていない。あるいは、ガソリン
車、ガソリン供給既存権益集団を守るために、意図的に妨害している、の
だろう。
これでは、日本でEV車を買うバカはいない。故に国内需要は無く、EV車の
開発が遅れ、量産もできず、価格・品質の面でも負け、衰退となる運命が
確実になった、らしい。最後の砦、自動車産業が消えれば、「富士山、芸
者、すき焼き」の観光立国。文科省次官、前川喜平氏が現地指導して育て
た「援助交際・慰安女子高校生」などが活躍し外貨を稼ぐ。(ついでに言
えば、家族を崩壊し、個人の倫理・道徳観、各国の文化・伝統を破壊す
る、のはロシア共産党の世界戦略であり、その成果が顕著に日本でも実現
した。文科省はロシアにとって「有用なばか」)
(在米のKM生)
at 10:16 | Comment(0) | 番外編

2022年02月24日

◆お先真っ暗な日本の未来。

アッズーリ

中国とロシアの暴走が壊す北東アジアの平和

領土や人権等の問題をめぐり西側諸国と対立する中国とロシアですが、そ
の「覇権的な動き」は日本に明るくない未来をもたらす公算が大きいよう
です。先日掲載の「中露海軍が『津軽海峡』航行の衝撃。日本は“鬼門”の
防衛力を強化せよ」で二国の脅威を詳細に綴った、外務省や国連機関とも
繋がりを持ち国際政治を熟知するアッズーリ氏は今回、中露の動きがこれ
まで以上にエスカレートする可能性を指摘。さらに彼らにより北東アジア
の分断が進みつつある事実を記すとともに、日本が安全保障面で接近を強
めるべき国の名を挙げています。

中国・ロシアによって分断が進む北東アジア
今年に入って、中国やロシアの覇権的な動きが先鋭化している。まず、ロ
シアはウクライナ国境近くに軍を10万以上とも言われる軍を展開し、同国
へ侵攻する動きを見せるなど今日緊張が高まっている。米国のブリンケン
国務長官は1月5日、ドイツのベーアボック外相と会談してロシアが軍事的
圧力を強めるウクライナ情勢について話し合い、ロシアが軍事的侵攻をし
た場合は大規模な経済制裁に踏み切ると警告した。バイデン大統領も2月
が危ないと指摘するなど、2014年のウクライナ危機の再現を危惧する声が
高まっている。長年、プーチン大統領は北大西洋条約機構NATOの東方拡
大、ウクライナの西洋接近を強く警戒しており、軍事的圧力を強めること
でそれらを阻みたい狙いがある。ロシアは2014年2月のソチ五輪後にクリ
ミア半島侵攻に踏み切ったことから、北京五輪後が危ないとする見解も多い。

また、北京五輪を巡る外交的ボイコットもあり、欧米と中国の対立は既に
後戻りできないところまで来ている。これまでのところ外交的ボイコット
を表明したのは米国に続き、英国とカナダ、オーストラリアとニュージー
ランド、バルト三国のリトアニアだが、北京五輪の偉大な成功を掲げる習
政権が同開催中に大きな動きに出る可能性は低いが、五輪後に外交的ボイ
コットを実施した米国や英国などに制裁措置で報復を行う可能性は否定で
きないだろう。中国を巡る欧米の警戒意識が強まっているが、米国と中国
の経済力や軍事力は接近する一方で、中国がインド太平洋における米国の
パワーは大したことがないと判断する時が来れば、それはかなりの危険信
号となろう。今年はロシアと中国の覇権的な動きが一気に進む恐れがある。


一方、ロシアや中国の覇権的な動きによって、北東アジア地域の崩壊が進
んでいる。中国は日本を経済力で抜き米国に接近することで自信を深めて
いる。そして、尖閣諸島や南シナ海などで海洋覇権を強め、2020年には国
家安全維持法を施行することで香港の一国二制度を破壊し、台湾統一に向
けての動きを加速化させるなど、北東アジアは米中対立の最前線となって
いる。東南アジアはASEAN、欧州はEU、アフリカはAUなど他の地域には各
地域の問題を共同で話し合う地域的国際機関が存在する。しかし、そう
いった地域的な国際機関が全くなくバラバラなのが北東アジアだ。中国は
米国の影響力を排除し、北東アジアで主導権を握ろうとし、北朝鮮はミサ
イル発射を繰り返すなど孤立主義的な行動を取り続け、韓国は米国の同盟
国ながら中国との経済関係を重視するなど米中対立の狭間で悩んでいる。
日本は日米同盟を基軸に自由で開かれたインド太平洋の実現を進めるスタ
ンスなどで、これら3か国と協力できる環境にない。
    

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◆ニュースの見出しを考える

伊勢 雅臣

ニュースの見出しを考えるという課題で、生徒たちが活き活きと先人たち
の歴史物語を学ぶ。

■1.「これほど歴史を深く、活き活きと学べるのか」

「中学生でも、これほど歴史を深く、しかも活き活きと楽しげに学べるの
か」と、唸ってしまいました。高校新教科「歴史総合」でより良い授業を
研究しようという教員有志による「私たちの歴史総合」研究会を参観して
のことです

 東京都のある区立中学で歴史を教えているT.I先生は、中学の歴史学習
の課程を終えた3年生に対して、「高等学校へのプレ授業」と位置づけ
て、明成社の「歴史総合」教科書を使って日露戦争を取り上げました。

 そこでの柱が、学んだ内容を、Yahoo!ニュースの見出しの形で、最大
15.5文字(半角は0.5文字)にして当時の国民に伝える、という課題です。
まず日露戦争全般を、以下の3つの局面に分けます。

【局面1 開戦までの経緯】
【局面2 戦争中】
【局面3 戦争後のアジア諸国への影響】

 それぞれの局面での重大ニュースを報道して貰う、というのです。

 手順としては、以下のようにグループ学習を主軸にしています。

1)クラスを少人数のグループに分け、局面を分担
2)生徒一人ひとりが担当する局面での見出しを考える
3)考えた見出しをグループのなかで話し合って、一つの見出しにまとる。
4)各グループがクラスで発表する。


■2.「英国政策転換し日英同盟、露の脅威」

 さっそく、生徒たちがどんな見出しをつくったのか、見てみましょう。
★をつけた一文が作成された見出しで、その後の「」内は生徒のコメント
です。

【局面1 開戦までの経緯】

★英国政策転換し日英同盟、露の脅威
「イギリスがこれまでの政策をかえるほどロシアが今脅威になっているこ
とを伝えたいと思ったから」

 イギリスは極東を南下してくるロシアを牽制しようと、長年の「栄光あ
る孤立政策」を転換し、日英同盟を結びました。英国の同盟相手が、非白
人国家である日本だったことは、世界を驚かせました。この見出しはロシ
アの脅威とそれに備えるイギリスの動きが見事に表現されています。

★ロシア満州を占領、日英同盟で対抗
「のちに、日英同盟は第一次世界大戦にも影響を及ぼす大切なものとなる
から。日露戦争のきっかけとなったロシアの占領は国民全員が知るべきだ
から」

 こちらはロシアの脅威を「満洲の占領」と具体的に訴え、それに日英で
対抗しようという戦略的な動きが、よく表現されています。

★露軍が満州駐屯 日本侵略の危機
「これから日本に関わりができるかもしれないニュースなので、世界情勢
がどうなっているか、わかりやすく国民に伝える必要があるから」

 ロシアの満洲への駐屯が、「日本侵略の危機」であることをストレート
に訴えています。

 弊誌1238号「こんなに違う高校『歴史総合』教科書」でも述べたよう
に、実教の教科書では、日露戦争を「韓国・満洲利権をめぐる帝国主義国
家どうしの争い」と述べています。「ロシアの脅威」も、「政策転換し日
英同盟」という英国の動きもまるで視野に入っていない記述に比べれば、
生徒たちの見出しは、はるかに当時の国際政治の動きを正確に捉えています。


■3.「日本海海戦、世界最強の艦隊沈む」

【局面2戦争中】でつくられた見出しを見てみましょう。

★日本海海戦、世界最強の艦隊沈む
「戦争中でみんなが不安な中、士気を高められるような内容を伝えた方が
いいと思ったから」

「戦争中でみんなが不安な中」というコメントから、生徒が当時の人々の
心持ちをよく思いやっていたことが感じられます。そういう不安を吹き飛
ばすニュースを送ろうと思ったのです。

★バルチック艦隊、東郷ターンに屈す
「当時無敵ともいわれたバルチック艦隊を、アジアの日本がたおして大勝
利をおさめたことは、アジアや日本の希望の光であり、日本国民も知りた
いだろうから」

「アジアや日本の希望の光」という表現に、こちらも当時の人々の思いを
追体験している様が窺えます。


■4.「日本勝利 亜諸国独立へ大きな一歩」

【局面3戦争後のアジア諸国への影響】はどうでしょうか?

★賠賞金ではなく地位と勇気を得る
「賠償金を得られずに不満を抱いた人もいたが、戦争が意味のなかったも
のではないことを伝えたかったから。勇気をもらった国々がこれから独立
を果たすから。」

 文字数の制限で、「地位と勇気」が何を指すのか、少し理解が難しいで
すが、「戦争が意味のなかったものではないことを伝えたかったから」と
いう点が泣かせます。アジア諸国に独立への勇気を与えた、というニュー
スを、戦死者の遺族が聞いたら、どれほど慰めになったでしょうか。

★日本勝利 亜諸国独立へ大きな一歩
「日本の勝利は、アジアだけではないが独立への希望を与えた。地位の向
上と日本の成果を示したいと思ったから」

「独立への希望を与えた」ことを、「亜諸国独立へ大きな一歩」と表現し
ています。確かにその通りです。明成社教科書では、「世界に影響を与え
た日露戦争の勝利」と題した一ページのコラムで、インドの『ヒタバテイ
新聞』が「日本の勝利がインド人を覚醒させ、イギリスと対等という前向
きの思想に目覚めさせた」と報じたことを記述しています。

 この「覚醒」がインド人の独立への動きを元気づけたわけで、まさに
「大きな一歩」でした。


■5.「歴史物語」型教育を実践する卓抜な方法

 3つの局面とも、生徒たちが、当時の先人たちの思いに寄り添って、ど
うニュースを伝えようか、と苦心している様が窺えます。それは日露戦争
という巨大なドラマに自らも参加して、先人たちが抱いていた不安や期
待、喜び、無念さを思いやり、その思いに生徒たち自身が語りかけたもの
です。生徒たちは、まさに先人との対話を行うことによって、歴史を追体
験しているのです。

 この姿勢は「韓国・満洲利権をめぐる帝国主義国家どうしの争い」など
という高みの見物を決め込んでいる歴史研究者の姿勢とは全く違います。

 弊誌1238号では「歴史物語」型の教育を以下のように説明しました。

__________
「歴史物語」とは、フィクションではなく、あくまでも史実に基づいたノ
ン・フィクションの物語です。その史実から先人たちの声に耳を傾けるこ
とができるのが、「歴史物語」なのです。

「物語」とは英語で「story」ですが、歴史は「history」で、語源は一緒
です。我が国では『平家物語』や『太平記』、西洋では古代ギリシアの叙
事詩『イリアス』『オデュッセイア』などの「歴史物語」が語られ、それ
を聞きながら、人々は先人の姿を思い浮かべ、その声を聴き、胸躍らせて
いたのです。このような歴史物語が、歴史の原型でした。[JOG(1238)]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 Yahoo!ニュースの見出しの形で、当時の人々にメッセージを伝えよ
う、という課題を通じて、生徒たちは歴史物語に参加して、当時の先人た
ちの不安や喜び、悲しみに共感しつつ、メッセージを送ったのです。まこ
とに卓抜な教育方法です。


■6.「主体的・対話的で深い学び」が見事に達成されている

 この方法で、文科省が目標としている「主体的・対話的で深い学び」が
見事に達成されている点も見逃せません。

 まず、生徒が各自で見出しを考える、というプロセスで、何がニュース
の本質かを自分考えなければなりません。たとえば、山川出版社の教科書
の以下の記述と比べてみましょう。

__________
賠償金が得られなかったことなどから、増税や人的犠牲に釣りあう成果で
はないと受け止めた人々も多く、講和条約調印の日には東京で講和反対の
暴動がおきた(日比谷焼打ち事件)。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 それに対して、「賠償金を得られずに不満を抱いた人もいたが、戦争が
意味のなかったものではないことを伝えたかった」と考えた生徒は、日本
の国際的な地位向上や、「勇気をもらった国々がこれから独立を果たすか
ら」ということの方が大切だと考えたのです。

 日比谷焼打ち事件については、山川以外の教科書もほとんど同様の記述
をしていますが、この生徒はそれらの「定説」に流されずに、しっかり主
体的に考えています

 また「対話的」という点でも、各人が見出しを考えた後、グループで一
つの見出しに仕上げる、というプロセスで生徒どうしの対話が促進されま
す。15.5文字の中で具体的にどう表現するかという相談をすることに
よって、抽象的なとりとめのない話をするよりも、はるかに具体的な対話
ができます。

「深い学び」をしたことも、生徒たちが示した見出しが具体的に示してい
ます。たとえば「露軍が満州駐屯 日本侵略の危機」という見出しをつ
くった生徒は、「日本さえ侵略しなければ、世界の平和は守れる」という
ような「お花畑思考」が現実離れしたものだと判断できるでしょう。

 さらに、「英国政策転換し日英同盟、露の脅威」を考えた生徒は、共通
の脅威に対して、同盟を結んだり、集団的安全保障体制を組むことの価値
がよく納得できたはずです

 こういう理解を得た生徒たちは、現在の中国の覇権主義に対して、日米
同盟の価値もよく分かるでしょう。これこそが歴史を追体験することで、
今日の我々が歩むべき方向を考える、という「深い学び」なのです。

 逆に言えば、「日本さえ侵略しなければ、世界の平和は守れる」という
ような「お花畑思考」にいまだに囚われている人々は、「思想誘導」型の
教科書で、特定の思想を吹き込まれた「受け身的・一方的で浅い学び」し
か、していない人々なのでしょう。

 また、賠償金などよりも、「希望の光」や「勇気」を与えたことの方が
大事だ、と考えている生徒は、ただ日比谷焼打ち事件を単なる経済的不満
による暴動と記述している教科書執筆者よりも、よほど深い学びをしてい
るように見受けられます。


■7.「学習指導要領のねらいを実現できた」

 T.I先生は、まとめで「日露戦争における勝利がアジア諸民族の独立や
近代化の運動に刺激を与えたことに気付くようにする」という学習指導要
領の一節を引用した後で、こう結論づけています。

__________
日露戦争の局面を1〜3に分けたことで、さまざまな見出しができた。本
授業では、獲得した知識を活用して、歴史的な出来事の意義を多面的・多
角的に考察し、表現することを通して、主体的・対話的で深い学びの実現
を図った。

教科書を基本教材として学習し、日露戦争の世界史的な意義について、学
習指導要領のねらいを達成できたのは大きな成果である。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 こういう授業によって「主体的・対話的で深い学び」をした生徒たち
は、明日の日本を支える元気ある日本国民に育ってくれるでしょう。


■8.高校地歴科教員の方、「私たちの歴史総合」研究会にご参加ください。

 Yahoo!ニュースの見出しを考える、という卓抜な教育手法を考え、実
践されたT.I先生に謝意と敬意を表するとともに、「主体的・対話的で深
い学び」を実際の教育現場で実践するためには、さらにいろいろな創意工
夫がありえると考えます。

 そのような創意工夫をすでにいろいろな形で実践されている先生方もあ
ちこちにいるでしょうし、また様々な良い事例を学びたい、という方も数
多くいらっしゃると思います。

 そういう先生方がネットワークをつくり、互いに智慧を交換しあい、悩
み事を語り合い、励まし合う。その活動がT.I先生が報告をした「私たち
の歴史総合」研究会です

 全国の中学高校の歴史教育に携わる先生方に、この研究会へのご参加を
お勧めします。伊勢雅臣も、ご招待いただいたので、応援団として毎回出
席させていただきます
     

━━━━━━━━━━━━━


◆米国の対中姿勢激変に対応

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月18日(金曜日)弐
     通巻7224号
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 米国の対中姿勢激変に対応できない日本 
   かくも貧しいインテリジェンス無理解
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 戦後の日本人が忘れてしまった戦略的思考のなかで、インテリジェンス
に対する理解のなさは驚き以外の何者でもない。米国の対中政策が地殻変
動のごとく激変しているのに周回遅れの対応しか示せない。大人を前に幼
子のような反応である。

 米国は中国の驚異的軍事力を牽制するためにクアッド(米印豪日)とい
う新しい防衛協力体制を構築し、いずれ将来「アジア版NATO」とする
構想を抱いている。豪には英国とくんで原潜技術を提供する。

 英国は機密情報を共有するファイブ・アイズ(英米にカナダ、NZ、
豪)に日本の加盟を促している。くわえて英国の議論には日英同盟の再構
築の声があがっている。前者に対して日本政府も防衛省も積極的とは言え
ず、マスコミは批判的である。後者は日本にスパイ防止法がない以上、欠
格である。ようやく与党内で特許制度に非公開条項を加えることを検討し
ている段階だ。

 特許制度の秘密条項とは軍事技術に繋がるハイテクの情報を非公開と
し、当該特許で得られるであろう収入は国が補填する。先進国は殆どが採
用している。

 ロシアも中国も、申請から十八ヶ月後に公開される日本の特許公報を基
準とし、先端技術情報の摂取を合法的になした。くわえて中国は米国へ留
学生、研修生を送り込み夥しい特許、ノウハウ、機密技術を盗みだした。
米国の知能中枢ハーバード大学にまで「千人計画」を餌に中国スパイのリ
クルート網が及んでいた。中国人留学生、研修生は日本中に溢れかえって
いる。

 中国の特許申請、論文提出数が世界一となって西側を驚かせている。し
かし申請件数と特許成立率は別問題、実用化されたものは少なく、論文も
オリジナルな特性を欠く。所詮はカンニングなのである。 

 ところが中国が経済的に豊かになれば民主化するという幻想に酔って、
米国は中国に大甘な政策を採り続けた。気がつけば、軍事力で米国を猛追
し、一部技術は米国を凌駕していたことに愕然となる。

 トランプ政権以来、中国のブラック企業リスト(エンティティリスト)
を作成して技術移転を厳しく制限し、チャイナモバイルなど通信三社を含
む数社をNY株式市場から追放し、留学生ビザに制限を加えた。

 バイデン政権に移行しても、この対中政策は継続しており、NY株式市
場で中国企業の資金集めを不可能に追い込み、ハイテク企業には中国人従
業員、エンジニアの監視を強化し、ともかく中国の暴走を食い止めること
に躍起だ。

 日本企業は現在の中国への投資や生産そのものを抜本的に見直さざるを
得ない状況に追い込まれている。しかし政財界の親中姿勢は変わらない。
日本には状況激変に対応する心構えと準備ができているのだろうか?

      (この文章はコラム「北風抄」<北国新聞、1月31日>の
再録です)
   
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 日本が闘った相手は「國際金融資本 プラス 共産主義者」だった
  幕末からロシア革命、トランプ現象までの舞台裏に存在する闇マネー

  ♪
渡辺惣樹vs茂木誠『教科書に書けないグローバリストの近現代史』(ビ
ジネス社)

 政治の基軸は国の統治であり、軍事的裏付けによる権力基盤の確立、維
持、拡大と、敵の動きを早く正確に知る情報力が両輪である。これを成立
させるのが経済力である。
 経済は財源の確保が必要で、とくに投資による生産、流通、販売を円滑
化するには貨幣が必要である。
 古代では通貨を輸入銭に依拠した。唐銭、宋銭など様々な銅銭、銀銭
が、その含有率、重量と刻印によって交換レートが決められた。日本は特
産品と砂金、硫黄などでシナの銅銭と交換し、日本に運んだ。
 それゆえに両替商が繁盛したのである。銀行という近代資本主義の萌芽
は、日本では、この両替商の発達にあった。両替の主任務はアービトレー
ジ(サヤ取り)だ。
 日本で最初に統一通貨をつくろうと決意したのは天武天皇だった。秩父
に銅鉱山が発見され、和同開珎が作られたが、生産量がすくなく流通した
量の多寡は知れていた。
聖武天皇の御代には金が東北で産出された。東大寺の大仏開眼に間に合っ
たものの、古代日本では金を貨幣でなく仏像の仕上げに使い、装飾品など
観賞ならびに権力の誇示にとどまり、通貨としての金小判はようやく秀吉
時代から本格化した。
 秩父には和同開珎のオブジェが入り口に置かれた聖神社がある。平泉に
は東北仏教文化を代表する金色堂がある。足利は金閣寺を建立した。
 
信長はもちろん通貨製造に目をつけたものの、精錬方法が未熟なうえ鉱山
技術や鍛造、鋳造の設備は極小だった。
それが秀吉から家康にかけて、石見、甲斐、佐渡、伊豆に代表されるよう
に各地にで金山の発掘・開発があった。金の精錬と鋳造技術は格段に進歩
した。
そして金の細工師が登場し、通貨発行によるセニョリージ(購買力マイナ
ス通貨製造コスト)という近代の中央銀行の業務が、すでに秀吉・家康の
時代に確立していたことは瞠目に値するだろう。
 秀吉の大判発行という通貨の鋳造は独占的に行われた。京都の後藤家が
製造方法、印刻、小判の刻み(茣蓙目)などを改良し、秀吉はこれら貴重な
通貨を市場に流通させるより、大名への報奨金としてつかった。このため
決済手段として市場に流通することが遅れた。庶民の市場では相変わらず
輸入銭がまかり通っていた。
 家康が目を付けたのは秀吉小判(大判=十両)ではなく、十両の十分の
一、つまり一両小判の増産である。それにより末端に到るまでの経済の活
性化が目的だった。当初は秀吉に遠慮して、「武蔵小判」とした。すなわ
ち関東一円でしか流通しない地域通貨だったが、秀吉が死ぬと、全国に通
用する小判となり、日本の統一通貨として、初めて全国に流通させるので
ある。
 江戸時代、金含有率を減らし、小判の「改鋳」(じつは「改悪」)が八
回も行われた。例えば慶長小判の金含有は86・8%だった。元禄小判は
56・4%になって、この『通貨発行益』は幕府財政の数年分を稼ぎ出し
たのだ。(ちなみに18Kは75%以上。カナダ、豪の金コインは99・
99%。中国のパンダ金貨は99・9%で0・01の差で国際的通用性は
ない)
 しかし江戸中期となると金の産出が減少し、他方では経済の飛躍的な発
展と、国内の物資の流通が盛んになって、関東は金本位制、関西は銀本位
性とは言われた。
 幕末に欧米の貿易商人等は小判とメキシコ銀の交換率に着目し、とくに
オールコックとハリスは貿易商社をしそうして、悪質なメキシコ銀を日本
の金貨と交換し、大量の日本の小判が海外へ流失した。江戸幕府の失態で
ある。
これが?川幕府の崩壊を早めたというのが直木賞作家、佐藤雅美の小説
『大君の通貨』だ。

 以上が評者の前置きである。

 近代は通貨発行権との戦いでもあった。しかも外国の金融資本が濃厚に
絡んだ。
 渡辺惣樹氏が言う。
「家康は経済発展における貨幣の果たす役割と、一般的な意味に於ける出
目(セニョリッジ=現実の購買力マイナス貨幣製造コスト)を理解してい
ますが、イギリスにいた銀行家の発見した『本当の出目のマジック』には
気づいていません」
 茂木誠氏が続ける。
「紙幣を作ったのは中国人で「唐代に経済が活性化してインフレになる
と、もの凄い量の銅銭が必要になります。そこで唐代の商人たちは、たと
えば『銅銭百枚の引換券です』という小切手を発行し、取引の簡素化を図
りました(中略)。これを国家事業として紙幣化したのが宋王朝です」
 ついで金本位による通貨体制のなかで金細工師らが目を付けたのは『金
引換券』だった。金を預かり、その保障を紙に書いた(これが証券。証券
の英語名はEQUITY)。

 渡辺氏がつづける。
 「実際の証券を持って金を引き出す人はおよそ四人に一人だった」。金
細工師は、ならば四倍の証券を出して、その余剰資金を運用すれば良いの
だとして「預かった金の四倍まで預かり証を発行する(与信行為)ことで
銀行業に変異する」(株投資をやっている人なら知っているが、「信用取
引」では投資額の四倍まで株取引は可能である)。
 つまりアービトレージからレバレッジ、銀行の原形がダイナミックな資
本主義を発展させるのだが、日本がこれに気づくには歳月がかかり、伊藤
博文、高橋是清の出現をまたなければならない。

 金と貨幣の噺だけで書評の紙幅が尽きたが、本書の骨子は日本が闘った
相手が「國際金融資本 プラス 共産主義者」だったこと、その歴史の部
隊の裏に何があったか。幕末からロシア革命、トランプ現象までの舞台裏
に存在する闇を照射する。
              
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★読者の声  どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS 
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  ♪
(読者の声1) 戦争中の日本軍のシンガポールの国民党ゲリラ鎮圧の話が
ありましたので、以下ご参考まで。
 貴誌前号の「(読者の声1) 今朝の日経朝刊外報面に「シンガポール陥
落80周年」「日本占領下の記憶伝承」との見出しで、「父親とおじが日本
軍に殺され」たとかいう老人のコメントが載っていましたが、実際のとこ
ろはどうだったのでしょうか? 南京「虐殺」は完全に作り話だったこと
がいまや明白になったので、どこへ行っても自信をもって否定できるので
すが、シンガポールの真相についてどなたかご教示頂ければ幸甚です。
(YE生、東京都)」(引用止め)。

 シンガポールの処刑は南京事件と同じ戦争行為。1942年日本軍はマレー
半島を南下してシンガポールを陥落させました。この時日本軍と戦ったの
は、英国(英、豪州、印度)軍と?介石の国民党軍でした。英軍は降伏する
と捕虜収容所に入れられました。英国印度軍の一部(五万)は藤原少佐の
呼びかけに応じて、新設印度国民軍に参加し日本軍とインパール戦を戦
い、現代の印度軍の基礎となったことは有名です。
 さて国民党軍ですが、これは軍服を脱ぎシンガポールの華僑の中に紛れ
込んだのです。そして日本軍の倉庫を爆破するなどゲリラ戦を始めまし
た。そこで日本軍は華僑の協力を得て住民の面通しを行い潜伏した国民党
ゲリラを摘発し、戦時国際法により処刑しました。
 戦後反日勢力がこれを反日宣伝につかい、ゲリラが住民に変えられ、現
在もシンガポールに大虐殺記念碑が建っています。以前小生が訪れた時、
市内の博物館には日本兵に拷問されるシナ人のジオラマがありました。被
害者偽装です。
 したがって、この話は南京事件と同類と考えると分かり易い。日本人は
騙されてはなりません。
当時の東南アジアの華僑は三種類に分けられました。親日、中立、反日です。
(落合道夫)


(宮崎正弘のコメント)タイで日貨排斥の学生運動は華僑が軍資金を出
し、また学生センターの活動家は殆どが華僑の末裔でした(実際に筆者は
タイに二回取材に行きました)。インドネシアで田中角栄訪問直前に反日
暴動が起きたのも裏で華僑が煽動したものでした。
 ベトナムのボートピーポルとは華僑を排斥した結果起きた。カンボジア
のキリング・フィールドも犠牲者の過半が華僑でした。


  ♪
(読者の声2)「国防、食糧、エネルギーなどの必須条件を早急に国内で
確保する」KM様はその主張に対応する「具体的な諸施策(の案)」はお持
ちなのでしょうか?(KI生、尼崎市)からの御質問についての回答。
1。戦後、特に過去40年間急激にあらゆる面で日本は劣化してきたが、
その根本的な原因は、指導者不在、故に国の目的、方針、戦略など皆無の
状態であり、
それぞれ官民の組織が、独立して、利己的、短期的に動いている。明治維
新、そして戦後の「政府指導」の運営が成功したので、いまだに政府・優
秀な官僚の
指導に頼っているが、世界はもはや東大卒のエリートが、留学し西欧を学
び、模倣し、改善し、成功できる時代は終わった。彼らは、それを知って
いるが、自己の無能・未来予測の不可能性を認めず、あいかわらず権力・
規制を離さず、それでも「指導」し、何の成果も生み出せない。つまり、
自己の権益、利益のためのみに、破綻し荒廃した組織を頑なに維持してい
る。民間企業もこれを利用し、癒着し、共謀する。この政治・官僚体制を
解体せねば、新しい解決策はことごとく阻害される。故に、病は進み、死
に至る。
2。この総合的、普遍的な強固な集合体を解体する民主的、合法的な仕組
みは日本にはない。建前としては、公正な人民の選挙により、必要な新し
い政府を立てられる、はずになっているが、選挙の仕組みが、それを不可
能にして、必ず既存の政治屋が、当選する仕組みができている。偏向報道
も、正しい真実を伝えないのでは、選挙は形式的な「偽民主主義」になっ
ている。
3。今の日本に、これらの仕組みを、部分的に少しずつ改善していく時間
が無い。徳川家独裁政権から明治、戦後のGHQの行ったような根本的な大
改造のみが日本の独立、国民の生命、財産を守ることができる。故三島由
紀夫氏は「このまま行ったら日本はなくなって、その代わりに、無機的
な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或
る経済大国が極東の一角に残るのであろう」と50年前に予言なさったが、
日本はすでに「富裕な、抜け目がない、或る経済大国」ではなくなってい
る。「残るのであろう」が、今、疑われている。
4。「楯の会」のような組織も、百姓一揆も、自衛隊も、天皇陛下の御介
入も、もはや期待できない。私見によれば、唯一の解決策は、「偽憲法を
破棄し、新憲法」によって、今の日本に必要な政府、政治の仕組みを根本
的に改造する。現憲法なるものは実は占領下における戦勝国が強要した
「不平等条約」と国際的には認識されるので、破棄する事に何も問題はな
い。純粋に国内の政治課題である。
5。これにより、「国防、食糧、エネルギーなどの必須条件を早急に国内
で確保する」ための具体案を施行できる環境、つまり指導者が初めて生ま
れる。そのために、適切な新憲法(例えれば、コンピュータのOSにあた
る)を作り、公布する。(GHQは1週間で書いた。一月徹夜すれば、かな
り良いものが書けるだろう。不具があれば改正。無くても10年おきに見直
し。)
6。具体的には、国防。「超限戦」つまり物理的な兵器などを使わない、
「卑怯な」方法もいくらでも、安く装備できる。国の存亡を賭ける作業に
は、文字通り「限界」も倫理も、条約違反もなく、2600年の国体を守り、
勝つ事が唯一の正義になる。日本人の1割ぐらいは、嬉々として特攻の任
務に参加するだろう。
食糧もかつて鎖国時代には100%国内で賄っていたので、その気になれば
十分可能。米と沢庵と魚では、肥満が減り、健康になる。南米からのバナ
ナが途絶えても、死ぬことはない。
エネルギーは、地下熱、原発。核融合の発電もほぼ実現が始まったようだ。
「KI生」様ご質問ありがとうございます。(在米のKM生)

  ♪
(読者の声3) 三島由紀夫研究会から「公開講座」のお知らせです。
(1)三島由紀夫研究会299回公開講座
 http://mkoza.sblo.jp/article/189344019.html
 二月は奥本康大氏をお迎えして、新年最初の三島由紀夫研究会公開講座
を下記の通り開催しますので是非ご参加下さい。

日時   2月28日(月)18時〜20時
会場   アルカディア市ヶ谷
https://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/10766/rtmap.html
講師   奥本康大氏(評論家)
演題   三島由紀夫と出光佐三(仮題)
(講師略歴 昭和25年生。現役時代は出光興産に勤務。父、奥本實は陸
軍軍人として大東亜戦争緒戦のパレンバン奇襲作戦に参加し、殊勲甲の手
柄をあげた。終戦時は陸軍大尉。現在「空の神兵」顕彰会を主催するとと
もに、史実を世界に発信する会、二宮報徳会、新しい歴史教科書をつくる
会などの幹事)
           ★

(2)四月の公開講座のご案内です。
4月21日(木)に下記の通り公開講座を行うこととなりました。陸自の
元陸将・福山氏に楯の会を論じていただきます。ご期待下さい。
          記
日時  4月21日(木)18時開会
場所  アルカディア市ヶ谷(「私学会館」、JR市ヶ谷駅徒歩数分)
講師  福山隆(元陸将、軍事評論家)
演題 「楯の会、山本舜勝とインテリジェンス」(仮題)
(講師略歴 昭和22年生、 昭和45年防大卒(第14期)、平成17
年陸将・陸自西部方面隊幕僚長で退官)
   (三島由紀夫研究会)
at 10:09 | Comment(0) | 番外編

2022年02月19日

◆尖閣諸島問題にも影響

小川 和久

日本はロシアの現状変更の試みを糾弾せよ

ロシア軍によるウクライナ侵攻を回避するため、フランスやドイツが交渉
に当たる一方で、差し迫った状況を示す情報も飛び交っています。その中
の1つ、ロシア軍が輸血用血液などの医療物資を国境付近に移動との
ニュースについて2014年のクリミア併合時と比較し分析するのは、メルマ
ガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストの小川和久さん。ロシアの
圧力に、アメリカも自国民への退避勧告というカードで対抗し予断を許さ
ないとした上で、日本が示すべき態度についても言及しています。


軍事の最新情報から危機管理問題までを鋭く斬り込む、軍事アナリスト・
小川和久さん主宰のメルマガ『NEWSを疑え!』の詳細はコチラから


ロシア軍の輸血準備は情報戦か?
10日からロシア軍とベラルーシ軍の大規模な合同軍事演習が始まりまし
た。演習を装った動きがそのままウクライナへの越境攻撃につながらない
かと、緊張が高まっています。

そんなおりですから、気になるニュースをご紹介しておきます。1月28日
付のロイターによる配信ですが、地味なニュースなので話題にはならな
かったようです。

「ウクライナとの国境付近で軍を増強させているロシアが、戦闘で負傷者
が出た場合に備え、輸血用の血液を含む医療物資を国境沿いに移動させた
ことが、複数の米当局者の話で分かった。ロシアが侵攻の準備を進めてい
ることを示す重要な動きとして警戒されている。匿名を条件にロイターに
情報を提供した3人の米当局者のうち2人によると、輸血用血液がウクラ
イナとの国境沿いに運ばれたのはここ数週間のことだった。ただ3人と
も、米政府がこれを察知した時期については明らかにしなかった。米国防
総省は、ロシアが軍増強の一環として『医療支援』も国境沿いに配備して
いることはこれまでも察知していた」

「ただ専門家は、輸血用血液の準備はロシア軍の準備具合を推し量るに当
たり、重要な指標になると指摘。退役軍人で現在は欧州政策分析センター
に所属するベン・ホッジズ氏は『攻撃実施を保証するものではないが、輸
血用血液を準備せずに攻撃が行われることはない』としている。この件に
関してロシア国防省からコメントは得られていない。米国防総省はコメン
トを控えている」

これについては、専門家にとって忘れることができない出来事がありまし
た。ロシア軍は2014年2月26日、中央軍管区とウクライナ北東部と国境を
接している西部軍管区で15万人を動員した大規模な軍事演習を抜き打ちで
実施しました。ウクライナ侵攻の可能性も排除できず、関係各国は身構え
ましたが、やがてこの演習に野戦病院などを展開するための医療部隊が参
加していないことがわかり、ウクライナ侵攻はないと判断され、警戒を緩
めることになりました。

その隙を衝いたのがクリミア半島へのロシアのハイブリッド戦です。上記
の軍事演習と重なる2月27日、国籍不明の武装集団がクリミア半島の空港
と自治共和国の議会庁舎を占拠し、ウクライナ軍施設を包囲、ロシア系住
民の支持のもと、クリミア半島を無血併合してしまったのです。
        
   
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◆22アジア版『反独裁連合帝国』で中露に備えよ

雀庵の「開戦前夜/22 アジア版『反独裁連合帝国』で中露に備えよ」

          “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/431(2022/2/17/木】生物は繁殖するのが本能、
天命である。そのためには群れる。孤立したら生きていけない。人間も石
器時代どころか旧人以前から群を作ってきたのは猿と一緒だ。大きくて強
い群でないと、他の群に追い出されてしまうか併呑される。豊かな餌場を
確保するためには群をどんどん大きくして強い部族になり、縄張りを広げ
ていく。

やがて石器時代、縄文時代あたりから各地の部族間での交易が盛んにな
る。それぞれ特産品を持ち寄って物々交換する。山の部族は矢じりやナイ
フに使う黒曜石を持ってくる、海辺の部族は貝の身を茹でて乾燥保存でき
るようにした加工食品を持ってくる、北の部族は接着剤であるタールを
持ってくる、という具合で、その交易圏がやがて「国」のようになって
いったのだろう。

小生は時々、自給自足できる小さな村、桃源郷のような村で穏やかに暮
らせたらいいだろうと思うが、たとえ辺境であっても“美味しそうな村”な
ら強い部族が放ってはおかないから、遠くに逃げるか、強い部族に併呑さ
れるしかない。東北の先住民だった蝦夷(えみし、アイヌ)は間氷期の気
候変動で東北が温暖化すると縄文人(弥生人?)が押し寄せて来たため、
北海道や樺太、シベリアなど北の寒い地域に移動して(≒駆逐されて?)
いったらしい。

ユーラシア大陸の北辺からシベリア、アラスカは、西と南の勢力に追わ
れるようして北上、東上してきた人々が先住民となったようだ。エスキ
モーもその一つだろう。明治時代から北海道は本土からの移民による開拓
が進むが、この地は数百年あるいは数千年はアイヌの暮らす地だった。現
在の地名の多くはアイヌ語由来で、例えば、トーヤ/湖岸→ 洞爺 モペッ/
静かな川→ 紋別、クマウシ/物干しが多くある所→ 熊石などで、北海道庁
によると市町村名の8割がアイヌ語由来だという。

アイヌ人は特に明治以降に本土からの開拓移民が増えて北方の島などに
移住を余儀なくされたり、本土人と交配を重ねたりしたのだろう、「純血
種」は大正時代にはいなくなったという説がある。1970年頃に知り合った
北海道出身の友、日高君(通称)は髭が濃く精悍な顔つきをしていたが、
聞かれもしないのに「俺はアイヌ系じゃない」とよく言っていた。北海道
ではアイヌ系への偏見(差別?)が残っていたようだ。


北海道のアイヌは白人系との混血もあり、ハーフの美男美女もいたよう
だ。1878年に北海道を訪れた英国人イザベラ・バードは大感動している。

<その大人は純粋のアイヌ人ではなかった。彼の黒髪もそれほど黒くはな
く、髪も髭もところどころ金褐色に輝いていた。私はその顔型といい、表
情といい、これ程美しい顔を見たことがないように思う。高貴で悲しげ
な、うっとりと夢見るような、柔和で知的な顔つきをしている。未開人の
顔つきというより、むしろサー・ノエル・パトン(英国の歴史画家)の描
くキリスト像の顔に似ている。(修一:Sir Joseph Noel Paton、以下の
作品らしい)

https://paintingandframe.com/art-imgs/sir_joseph_noel_paton/the_man_of_sorrows-6899.jpg

彼の態度は極めて上品で、アイヌ語も日本語も話す。その低い音楽的な
調子はアイヌ人の話し方の特徴である。これらのアイヌ人は(修一:日本
人と違って?)決して着物を脱がないで、大変暑い時には片肌を脱いだ
り、双肌を脱いだりするだけである>

洋の東西を問わずバードなどインテリ上層階級は、暑いと褌一丁になる
のが大好きな小生のような日本原人を(当時の下層階級は疥癬=皮膚病が
珍しくなかったこともあり)「まるで蛮族」と見ていた人も多かったか
ら、上記の美しい白人系混血アイヌに感動したわけだ。インテリの「高等
白人以外は下層民族」という思い込みは今でも欧米では基本的に根底に
残っているだろう。白人が「有色人種も同じ人間らしい」と認識し始めた
のはここ数十年ではないか。父は米国人をアメ公、ロシア人を露助と言っ
ていたから、まあお互い様か。

小生は見かけではなく中身で差別、区別する、「こいつはアカ=蛮族=
駆逐すべし」と。習近平、プーチン、バイデン、オバマ・・・蛮族みたい
なのが多過ぎて逆に逃げ出したくなる。「自給自足できる小さな村、桃源
郷のような村で穏やかに暮らしたい」と小生が時々思うのは、加齢による
故郷=田舎への郷愁かなあと思っていたが、どうもそんな穏やかな動機で
はなく、厭離穢土、欣求浄土、切羽詰まったストレス由来らしい。

例えば世界のグローバル化、即ちヒト・モノ・カネの自由な移動が幸福
をもたらすはずだったのが、どうもそんな風にはならず、むしろ反対に世
界の競争、対立、憎悪、緊張を促すことになっている、そういう違和感や
不信感、「漠然とした不安」が根底にあるようだ。古人曰く「嫌な予感は
よく当たる」・・・

グローバル化、国際化は「後進国の貧困、餓死を減少させ、中進国を増
やした」というプラス面はあるだろうが、21世紀に中進国から先進国(自
由・民主・人権・法治+福祉?)になった国はない。いわゆる「中進国の
罠」にはまり、国民一人当たりの実質GDPが130万円ほどになると貧富の差
の拡大で内需が伸びない、ハングリー精神が萎える、などにより経済が停
滞したり民の生活満足度が低下したりする傾向があるそうだ。

なぜなのか。中進国は先進国から仕事をもらう下請け企業みたいで、経
営者・株主は儲けても従業員は低賃金で日々の生活に追われてゆとりはな
い。従業員の給料を上げれば人件費の安い低諸国に仕事が流れてしまうか
ら、なかなか難しい。日本もバブル以降は給料が上がっていないから消費
が低迷したままだ。


GDP世界2位の中進国の中国でさえ、工場やサービス業の末端を支える農民
工は生活するのがやっとというレベルで、一種の奴隷のようだ。中進国が
賃金を上げれば、輸出品も値上げになり競争力が落ちるから、低迷気味の
経済はマイナス成長になりやすく、そうなると「政権がもたない」という
事態になりやすい。

中国は14億の巨大な市場だが、それを支えているのは“世界の工場”であ
る。ロシアは石油やガスなど天然資源を外国に売ることで経済が成り立っ
ている。中露とも外国とWinWinで仲良くしなければ貿易に支障をきたす。
特にコロナ禍の非常事態下である今は各国と共に耐え忍ぶのが道理である。

ところが、中露という強権独裁国家は普段から国民の不満を経済成長=
多少なりとも生活、衣食住を向上させることで抑えてきた。それがマイナ
ス成長で維持できない、となれば政権への支持は急速に弱まるだろう。こ
ういう事態になると独裁者は国内の求心力を強めるために対外戦争危機を
起こすようである。

プーチン・ロシアは2014年、ロシア軍を表に出さずにウクライナのクリ
ミア半島を強奪した。今はウクライナの東と西で「内戦」を装った侵略を
進めている。その行方は小生には分からないが、軍事力をちらつかせた一
種の「帝国主義」である。

<「帝国主義」は「併合による支配と植民地総督の下での統治」を意味
する。一方で「非公式の帝国主義/Informal Empire)」というのがある。
これは「独立した他国に対して、政権周辺エリートを買収・操縦し、己の
都合の良いように間接的支配を及ぼす政策」である>(水野和夫著「閉じ
てゆく帝国と逆説の21世紀経済」)

この、ソフトを装った狡猾な植民地統治法「非公式の帝国主義」は大英
帝国が1800年前後に発明したそうだ。幕末の日本で活躍した英国外交官、
アーネスト・サトウは著書「一外交官の見た明治維新」で有名だが、薩長
を支援することで日本を間接支配し、英国の国益を増進するのが任務だっ
たわけだ。それはまずまず成功して、今でも日本では「日英同盟の頃は良
かったなあ」と回顧する人が多い。日清、日露の大戦勝利は英国の協力が
なければ危うかったかもしれない。

世界大百科事典などによると「非公式の帝国主義」は経費節約の必要か
ら産まれたようだ。

<18〜19世紀のイギリスでは、政治的=領土的な支配を避けて行政経費を
節約しながら、経済的には支配を貫徹するという「非公式の帝国主義」
(自由貿易帝国主義とも)が主流となった。


政治的・経済的に英国の従属下にあるものの公的な支配を伴わない統治
で、東インド会社支配下のインド、19世紀の南アメリカ諸国、19世紀後半
から20世紀初頭にかけての清などがイギリスの代表的な「非公式の帝国」
で、事実上イギリスの経済的支配下に入った。

「非公式帝国」化するための前提条件として、自由貿易で他の競合国を
圧倒する「経済力」と、航路の安全を保障し、かつ自由貿易を相手国に強
制する「軍事力」が必要となる。政治的・行政的支配の伴う公式帝国に比
較し、「非公式帝国」は直接的な支配を必要としない分、官僚や軍隊の維
持に必要なコストを低く抑えることができるとされる>


大国がパワーで弱小国を制圧・搾取するのが大昔からの「帝国主義」。一
方でエサを与えつつじわじわ血を吸うのが「非公式の帝国主義」のよう。
革マル派創設者の黒田寛一はJR総連など巨大労組や各種組織を乗っ取るた
めに、対象に静かに、深く入り込む「サナダムシ戦略」を考案し、大成功
した。

「非公式の帝国主義」を初級「パラサイト帝国」、中級「乗っ取り帝
国」、上級「暴力団帝国」と分けてみると、ロシア、中共は完璧な餓狼戦
狼の「暴力団帝国」と言えるだろう。

この厄介な時代錯誤的「暴力団帝国」を封じ込める、あわよくば解体さ
せるのが世界の良識ある国家の仕事ではないか。そんな大それたことは
個々の国家ではできない。即ち、米国合州国、EU連合国、NATO同盟のよう
な、大きなアジア版「反独裁連合帝国」を結成しないと中露の侵略を招い
てしまうことになる。

アジア諸国がそれぞれ政治・軍事・経済面で孤立していると、中露は個
別撃破であっという間にアジア覇権を確立するだろう。我々がアジア版
「反独裁連合帝国」=アジア太平洋連合を結成し、結束し、強力な連合軍
を持ち、かつ核兵器を共有すれば、中露の侵略をためらわす効果が期待で
きる。米国合州国、EU連合国がアジア連合と共同歩調を取れば、巨大な抑
止力になるはずだ。

国民の生命、生活、自由民主人権法治を守る――これが主権在民国家の大
原則である。それを実行できない国家、国民は遅かれ早かれ消滅するが、
自由陣営が1日ためらえば1日危険が迫る。20世紀に欧米の植民地支配を終
わらせた日本は、21世紀に有志諸国と共に共産主義独裁国家を終わらせる
――天命である。



━━━━━━━━━━━━━


◆大量のユダヤ人が出国した

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月15日(火曜日)
   通巻7219号  <前日発行>
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 ウクライナから大量のユダヤ人が出国した
  オデッサからイスラエルへの帰国便は満員
*****************************

 ウクライナのオデッサからユダヤ人が大量に出国している(エルサレム
ポスト、2022年2月14日)。
学校では留まるように教師等が説得しているが、すでに150家族はイス
ラエルに向かった。ベングリオン空港の到着風景がイスラエルの新聞を大
きく飾っている。

 以下は拙著『日本が全体主義に陥る日』(ビジネス社)から、このオ
デッサ訪問旅行記の半分ほどを抜粋した。


 ▼ウクライナの中で、飛びぬけて自由と繁栄を享受する港町=オデッサ

 オデッサは「黒海の真珠」と称される美しい港町だ。横浜市と姉妹都市
の関係を結んでいる。
 一九〇五年の戦艦ポチョムキンの反乱は、このオデッサで起きた。
ソ連映画史に輝く名画「戦艦ポチョムキン」は一九二五年に制作され、世
界中の注目を浴びた。ついでに書いておくと世界的ベストセラーとなって
映画化もされたフレデリック・フォーサイスの『オデッサ・ファイル』は
この港町とは無縁でリガでのユダヤ人虐殺を命じたナチス高官を追い詰め
るジャーナリスト、それを妨害するナチス残党の眼に見えない組織の名称
である。

 黒川祐次(元ウクライナ大使)は『物語ウクライナの歴史』(中公新
書)のなかで次のように書いている。
 
 「オデッサは古代黒海北西岸にあったギリシア植民都市オデッソス(ギ
リシア神話の英雄オデッセウスから来た名)にちなんで名づけられた。オ
デッサは
一七九四年、エカテリーナ二世の勅令にもとづいて建設され、一八一七年
に無税の特権を得てから目覚ましい発展を遂げた。そして一八六五年オ
デッサと
ポディリア地方を結ぶウクライナ最初の鉄道が敷設され、穀物の内陸輸送
が可能となるとその発展に拍車がかかった。一八四七年には全ロシアの穀
物輸出の
半分以上がオデッサ港からなされた。まさに穀倉とオデッサ港は表裏の関
係にあった。(中略)ロシア帝国にとって世界への南の窓であった。コス
モポリタンな都市で、輸出業はギリシア、イタリア、ドイツ、ユダヤの商
人たちによって行われていた。その他トルコ人、アルメニア人、西欧・東
欧の諸民族が雑多に住んでいた。同じ正教徒ということでギリシア人の数
は多く、トルコからの独立運動の拠点になった。ユダヤ人の数は次第に増
加し、ロシア革命直前には市の人口のほぼ半分を占め、ロシア・東欧のユ
ダヤ世界の中心となった」。

 そのオデッサ、今や人口百万人という大都市の礎を築いたのは女帝エカ
テリーナ二世だった。この偉業を讃え、市内には彼女の巨大な銅像が建っ
ている。
 二〇一四年から始まったウクライナの内戦はまだ終結したわけでなく、
首都キエフから東側、ロシアに近いほど治安は不安定。むしろ無法地帯然
としている。
 四半世紀前に首都のキエフを訪れたことがある。ちょうどビル・クリン
トン大統領(当時)の訪問直前だったため宿泊したホテルのバーには先乗
りしていたSPが陣取り、アメリカの歌を唱って陽気に騒いでいた。西側
に急傾斜するウクライナに対して、なす術もなく拱手傍観したエリツィン
政権のロシアをよそに街は「米国大統領訪問」という祝賀ムードにあふれ
ていた。
 (いよいよ経済繁栄と自由がやってくる)
 広場は喧しい音楽と踊りで浮かれ、オペラ座も満員。人々は全身で喜び
をあらわし、次々とシャンパンの栓を抜いていた。


 ▼オレンジ革命の♪「夢は儚く消えて」。。。。

 その夢ははかなく潰えた。
 「オレンジ革命」から大した時間も経たないうちに、東部の分離独立機
運がにわかに勃興し、ヤヌコビッチ大統領はロシアへと逃亡した。そして
ロシアから投入された「民兵」と衝突、ロケット砲を撃ち合い、戦車を繰
り出す内戦の日々が始まった。プーチンは「ロシア軍は関与していない」
と否定しつつ民兵に間断なく軍事的支援を続けた。一時休戦がなったのは
サルコジ(フランス前大統領)の調停によってであった(後注 マクロン
が廊下鳶を演じるもサルコジの真似だが、五月大統領選挙を控えているた
めでもある)。

 こんな状況だからウクライナ渡航はさぞ難しかろうと身構えていたのだ
が、意外や日本人はビザ不要、航空便はヨーロッパ各地から、そして中東
諸国からも多数就航している。筆者はイスタンブール経由便を撰んだ。
 ユダヤ人の街として交易で栄え、映画の舞台にもなったオデッサは経済
的繁栄を謳歌している。
 
オデッサではオペラ座の向かい側に建つ老舗のモーツアルト・ホテルに投
宿した。ここから港へ向かって歩けば数分で観光名所「ポチョムキンの階
段」へ行ける。
 世界的に有名になったその階段を目当てに、次から次へと観光バス、馬
車、マイカー、リムジンが到着し、記念写真を撮っている。
 白人も黒人もヒスパニック、ラテン系の人々、本当に世界中の人種が勢
揃いしたような印象である。港からフェリーで着いた客用にはケーブル
カーも設置されている。広場は年中フェスティバルが開かれているような
賑わいである。キャラクターの風船売り、大道芸人、トランペット吹き、
手品師、綿菓子。記念写真屋、カメラ。。。。。。
 (とても同じ国の東側で内戦をしているとは思えないなぁ)

 波止場の突端まで二十分ほど歩くと、黒海クルーズを愉しむことができ
る。一時間=五百円。黒海沿岸をひと回りするのだが、デッキまで鈴なり
だ。出航し、コンテナヤードを経て沖合へ一〇分も出るとアルカディアと
いう有名な海水浴場に至る。まぶしい太陽の下、ビキニ姿の老若男女が日
光浴を楽しんでいる。

 岸辺の緑の中に豪華別荘群、リゾート・マンション、いまも建設中の高
層マンションが林立して見えるではないか。これにはいささか驚いた。
「貧困のウクライナ」というイメージとはかけ離れた眺めだ。


 ▼街の繁栄、シナゴールの静寂

 デリバスィフス通りは「オデッサの銀座」だ。両側にグッチやディオー
ル、モンブランなどのブランド店も軒を競っているが、歩道いっぱいに陣
取るカフェ、さまざまな意匠をこらしたエスニック・レストランが魅力的だ。

それぞれが入り口にユニークな看板を掲げ、覗いてみようかと興味をそそ
られる。ウクライナ料理だけでなく評判の高いグルジア、海賊の伝統調理
のバルト料理、ボルシチとピロシキが売りのロシア料理。なぜか値段の高
いフランチ・レストランもある。

なかでも店数の多いのがイタリア・レストラン、そしてオデッサにもやは
り「寿司バー」がある。水たばこの店も。しかし世界中で共通の中華料理
とコリアン・バーべキューは見かけなかった。


 ▼ウクライナ語に翻訳された日本人作家は?

 間口の狭いレストランでも、一歩中に入ると中庭があってそれが結構広
いのだ。これは旧東欧に特徴的で、とくにベラルーシ、モルドバだけでは
なくポーランドでも建物の間口は狭いのに内部は奥深い。

 中庭には緑の木立、噴水、公園にはベンチが並び、中国伝統建築の四合
院のような建築思想に縁っているようだ。この広い中庭にテントを広げ
て、テーブル席が設えられている。
書店で「日本人作家のものはありますか?」と店員に話しかけてみた。女
性店員はすぐに三島由紀夫と村上春樹のコーナーへ案内してくれた。

 滞在三日目、駅まで六キロほど歩いた。
猛暑の中、汗びっしょりになりながらカリフォルニア通りを左折し、シナ
ゴーグ跡へ向かった。

 冷戦時代までユダヤ人街だったこのオデッサの下町はユダヤ人が去って
からは極度に寂れ、貧困のにおいが漂っている。ゴミも多く、街の風景が
くすんで見えた。ユダヤ人たちは大挙してイスラエルと欧米諸国へ移住した。

 モスクワ、キエフと繋がる鉄道のオデッサ駅はいかめしく頑丈なつくり
でロビーもオペラ劇場かと見まごうほどに堂々たる意匠で、広々としている。

その駅前には乞食、宗教団体の宣伝隊、レストランのチラシ配りに交じっ
て、近郊へ向かうバスの呼び込みの声が飛び交って賑やかだ。

 オデッサには歴史館、民族展示館、美術館に加えて文学館が驚くほど多
い。(隣国モルドバの首都)キシニウと並んでオデッサにもプーシキン記
念館がある。
都を追われたプーシキンが一年間、オデッサに滞在した経緯がある。 

     
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  ★読者の声  どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS 
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  ♪
(読者の声1)「言論テレビ」(櫻井よしこ氏主催)の番組「花田紀凱の右
向け、右」に宮崎正弘さんがゲスト出演します。テーマは「中国経済はと
うに死んでいる」(仮題)。
https://www.genron.tv/ch/hanada/
 放送は2月18日(金曜)午後10時の予定です。
   (言論テレビ)



  ♪
(読者の声2)樋泉先生の犬の話で思い出したので、手許にあった燕山夜
話(?拓著)を開いてみると狗の話が出ています。
古来シナでは犬は祭祀、猟犬、番犬、食用として重視されてきました。愛
玩動物という発想はなかったようです。それが有名な格言「狡兎死して良
狗煮らる」です。
また古代の英雄が狗殺しを生業としていたことも知られています。項羽と
ともに兵を挙げたハンカイ、あの始皇帝を狙った刺客ケイカも狗屠を仕事
にしていたとあります。
 面白いのは、現在(文革直前)の中共では狗を飼う風習はないが、それ
はシナ事変の始め、中共のゲリラ兵が河北の日本軍の支配下に行くと番犬
に吠えられたので、犬殺し運動を起こしたからという。
それが今も続いているという。これは実際は大躍進の飢餓で食用にしたの
であろう。?拓は文革が始まると燕山夜話が毛沢東批判の書とされて一九
六六年死亡(処刑か)。毛沢東の死後名誉回復した。
  (落合道夫)



  ♪
(読者の声3)「犬を食べる支那人」(樋泉克夫のコラム【知道中国 
2329回──英国殖民地だった頃・・・香港での日々】について。
 小学校の頃、都内で犬を飼っていたが、常に鎖に繋がれ、ろくに散歩に
も行かされず、故に不満で態度も悪かった。噛みつかれたこともあった。
10年ほど前、シアトルから田舎に移り住み、嫌がる愚妻を説得し、久しぶ
りに犬を飼うことにした。
今度は、広い家の中で常に共に暮らし、首輪も鎖も無しで、広大な野原を
走り回り、近所の鹿、牛や馬や鶏を揶揄ったりして、伸び伸びと育ち、そ
の恩を感じてか、深い相互信頼関係を得られたと勝手に思っている。敵に
襲われたら、必ず決死の覚悟で防衛してくれるはずである。
 あらゆる動物の中で犬ほど多様性に富む種族はない。あらゆる大きさ、
性格、能力が用意されており、遺伝子を人工的に簡単に改造することがで
きる。
私見によれば、かつて人類が無防備の状態で、恐ろしい野獣に襲われてい
た頃、このままでは(1)人に鋭敏な高性能の聴覚、嗅覚などを付け加え
る。(2)それを補う敏感な家来を提供する。(3)自然に任せ、弱い人
間の人口を減らす、などの選択に迫られ、オオカミのDNAを改造して対応
なされた、と見るのが正しい。
限られたヒトの「知的頭脳を最大限に活かす」ためだった。と言う事情が
あって、正常な人間は、現在の人類の文明は犬に負うことが多いと潜在的
に知っており、感謝の念があるので虐めたり食べたりしない。
 ついでに言えば、草食動物、牛、馬、羊などは「人を食べ物」として認
識しないので、大変穏健で友好的である。人間のような綺麗な小さな歯並
びをしている。彼らを、美味しいからと言って、食べるのは非倫理的であ
り、いずれ将来、禁止される方向になると思ふ。
食用に生まれ、残酷な環境で飼育され、屠殺されるのは、支那だけではな
い。あらゆる地球の生物は、DNAなどを深く共有しており、血の繋がった
大きな家族の一員である。弱いものをいじめるのは卑怯である。
 (在米のKM生)


(宮崎正弘のコメント)縄文時代、犬は猟犬であり、シベリアからマンモ
スをおって北海道にやってきた狩猟民族のお伴。共同生活のよきパート
ナーであり、弥生時代に番犬が表れた。犬がペットとして愛用されたの
は、おそらく江戸時代、綱吉の生類哀れみの令から。
 近代は警察犬、麻薬犬、盲導犬などに使用範囲は広がり、現代にいたる
や秋田犬もシェパードも見かけなくなって、犬は愛玩用に飼われ、朝の散
歩でみる犬なんぞ、人形のごとし、ですね。
子どものいない家庭、独身女性に多いようですが、近くの公園などでは犬
好きがあつまって犬の品評会は侃々諤々の騒々しさです。
    ◎□△◎□△◎□△◎□△◎□△◎
at 11:08 | Comment(0) | 番外編

2022年02月17日

◆「ウクライナ危機」はバイデンの嘘

ロシア側に侵攻する理由なし、“資源戦争”劣勢の米国が吠えているだけ=
角野實

米バイデン政権がウクライナに在留するアメリカ人に退去勧告を出しまし
た。日本もそれに続き、日本人の退去勧告を出しています。正直な話、何
を根拠に言っているのかさっぱり理解できません。ウクライナ問題を整理
してみましょう。(『角野實のファンダメンタルズのススメ』

プロフィール:角野實(かどの みのる)
大学卒業後、金融機関に10年ほど勤務。独立して投資家の道へ。現在は企
業経営者として活動、FX関連の執筆を多数行っている。

この際にパパブッシュや当時の国務長官はソ連が譲歩したことにより、
NATOをこれ以上東側に拡大をしない、と言明をしているのです。

この解釈の問題が、現在のロシアとアメリカの争いになっているのです。
ご存知のように米国は都合のよい解釈をして、そんなことを約束した覚え
はない、と文書でロシアに回答をしているのです。

その後のトラブルはさまざまありますが、経済的に苦しい時期にあったウ
クライナは、ウクライナを通過するパイプライン、ノルドストリームから
ガスを抜き取ったり、ガス代金を未払いにする、などとロシアに迷惑をか
け続けます

怒ったロシアは突然、真冬の最中にガスの送管を停止します。ドイツはロ
シア産のガスに供給を頼っていましたので、慌てました。

そこで、解決策として供給と送管の別管理、ということがドイツで決定さ
れ、送管の会社と供給の会社を別会社にすることによって、この問題を解
決したのです。

この供給と送管を一手に担っていたのがロシアのガスプロムになります。

当然、ロシアはこの決定には不服がありましたが、その後に起こるロシア
のデフォルトなどを考えれば、ロシアはこの決定をのまなければいけない
状態でした。

その間に、ウクライナも政情が混乱していましたが、自分たちに都合のよ
い決定を下してくれる西欧圏に政権が流れていくのは必然となるのは誰の
目にも明らかなことです。

一方でロシアに依存をする人々もいますので、当然、対立は激化します。

民主主義の決定が自分たちに利益をもたらしてくれる方に流れるのは自然
なことです。これに対してロシアが激怒している、ということでしょう。

エネルギー資源を狡猾に利用するロシアの戦略
ロシアは、GDPの20%がエネルギー関連からの収入です。そして輸出は
60%程度がエネルギー・資源からの収入です

ロシアは「エネルギー国家」とみなされていますが、今の電気自動車や風
力発電に使う磁石などに使うレアアース、貴金属も豊富な資源があります。

プーチンはそのエネルギーに着目し、そのエネルギー関連の資産を国営化
することに大統領に就任してから腐心をしています。

その結果、新興財閥、ソ連から国営企業を買い叩いた連中を、なんだかん
だと理由をつけて放逐しているのです。

この言い方ですとプーチンが悪いような印象をもつかもしれませんが、新
興企業の方もロクなことをやっていません(笑)。

その結果、毒殺や亡命などのニュースが流れ、プーチンのイメージはます
ます悪化するというスパイラルになっています。

ともかくプーチンは、エネルギー戦略で、ロシアを昔の超一流の国家に仕
立て上げようとしているのです。
    
   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◆人物探訪: 石原慎太郎 〜 優しさが生んだ強さ

伊勢雅臣

 すでに人気作家の地位を築いていた石原氏が、なぜ政治の道に足を踏み
入れたのか。


■1.強さと優しさと、どちらが本当の石原慎太郎氏なのか?

 石原慎太郎氏が逝去されました。石原氏の足跡で、強く心に残っている
ことが二つあります。

 一つは、2012年に尖閣列島を東京都が購入すると発表して、寄付金を募
り、賛同する国民から10万件以上、15億円近い寄付を集めたこと。

 その2年前に中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりしたのを国民か
らひた隠しにし、なおかつその船長を釈放してしまう、という民主党政権
の法も国際常識も、そして一国の体面も無視したやり方[JOG(701)]に比べ
て、石原氏の強いリーダーシップを感じました。同じように感じた人が多
かったので、これだけの寄付が集まったのでしょう

 もう一つは、東日本大震災で福島第1原発冷却のための放水作業を行っ
て無事帰還した東京消防庁ハイパーレスキュー隊員139名の面前で深々と
頭を下げ、涙声で「本当にありがとうございました。この国の運命を決め
てくださった」と語った姿です。[TOKYO MX]

 当時、隊員らに出動を命じた消防総監はこう証言しています。「知事は
決して『やれ』とは命令しなかった。『本当に大丈夫か、できるならやっ
てくれ。頼む』と。隊員への気遣いを感じた」[産経、R040201]
この時には、菅直人氏にまつわる舞台裏も語られています

__________
だが、実は石原氏は首相官邸からの隊派遣要請をいったん断っている。菅
氏に隊員を預けると、どんな危険で無謀な任務を強いられるか分からない
と判断していたのだった。

このときは結局、菅政権では物事を動かせないとの事務方の相談を受けた
安倍晋三元首相が、石原氏の長男である自民党の石原伸晃幹事長(当時)
を介して説得し、石原氏も最終的に派遣要請を受け入れた。[産経、R040203]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 こういう点にも、石原氏の消防隊員たちを思う優しさを感じます。しか
し、尖閣諸島を寄付金を募って東京都で買ってしまおうという強さと、隊
員たちを心配する優しさとが、同じ人間のなかでどのように同居している
のか、が、もう一つ、ピンと来ませんでした。どちらが本当の石原氏なの
か、と。


■2.「殺された若い警官に世間の同情が向かぬという風潮は狂っている」

『国家なる幻影 わが政治への反幻想』には、もう一つ、石原氏の優しさ
がよくわかるエピソードが語られていました。昭和44(1969)年の学園紛
争の頃です。

__________
日大での騒動で殉職した西条という若い巡査部長は建物と建物の間のわず
か五十センチの通路を走り抜ける時、五階の屋上から落とされた、花壇を
壊して作った煉瓦のついたままの重さ十キロのコンクリートブロックを、
躓(つまづ)いて倒れた部下を助け起こそうと盾を外してかがんだ頭に受け
て亡くなった。

 その近くの教室の黒板には、石の礫(つぶて)を警官に命中させた者には
煙草一本、怪我させた者には五本、殺した者には一箱と書いてあったそうな。

 ある記事でそれを読んだ私には、新婚間もなく幼い乳飲み子を残して殺
された若い警官に世間の同情が向かぬという風潮は狂っているとしか思え
なかった。そこで当時警視庁にいた友人の佐々淳行氏に諮って、仲間の志
も集め私が代表して西条巡査部長のお宅を見舞い、残された未亡人と幼い
遺児の写真を添えて週刊誌の『女性自身』のグラビアとして掲載しても
らった。

 当然世間の耳目は遺族たちに集まり同情の声も高まり、それが他の機動
隊員の励みにもなった。そしてそれが引き金にもなって民間企業の有志た
ちが醵金(きょきん)し合っての『機動隊を励ます会』が発足し今日まで続
いている。[石原H13、1497]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 10キロのコンクリートブロックを警官の頭上に落とす過激派学生の冷酷
さは、「どんな危険で無謀な任務を強いられるか分からない」菅直人元首
相の非情さと、根は一緒です。左翼思想が人間に対する思いやりを失わせ
る、というのは、世界の共産主義国で例外なく起こっている人民虐殺から
も明らかです。

「新婚間もなく幼い乳飲み子を残して殺された若い警官に世間の同情が向
かぬという風潮」も、それだけ世の中が左翼思想に染まっていたからで
しょう。


■3.「働いている人間たちの努力を、国家のためなのだから使い捨てに
してもいい」!?

 このエピドードには、続きがあります。

__________
・・・ある時佐藤総理にそれら(伊勢注: 上記の警官へのお見舞い)の報告
も兼ねて、見れば総理の代沢の私邸から官邸までの途中の淡島通り脇に、
殉職した西条巡査部長の所属とは違うが第三機動隊の本部があるのだか
ら、一度是非立ち寄って簡単でいいから国を代表して彼等を激励されては
どうかと献言してみた。

 前にも記したが総理は立ちどころにうなずいて、ついでに、「そんなこ
とをなんで今まで誰もいってこなかったのだ」、むしろ急に不興そうだった。

 翌日すぐに佐藤総理は往路第三機動隊に立ち寄って隊員たちを激励感謝
してくれた。すぐ後に佐々氏から電話が入り、
「あれはあなたからの献言と聞いたが、お陰で他の機動隊をももの凄く勇
気づけました。心から感謝します」
 ということだった。[石原H13、1508]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 優しい心を持っているからこそ、こういう事も気がつくのでしょう。こ
のエピソードを、石原氏は次の言葉で締めくくっています。

__________
 機動隊員に限らず働いている人間たちの努力を、国家のためなのだから
使い捨てにしてもいいというような認識がもしあるとするなら、それに
のっとったいかなる手段方法も人間として生きている国民のどんな共感を
得ることもありはしまい。[石原H13、1518]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「働いている人間たちの努力を、国家のためなのだから使い捨てにしても
いい」どころか、反革命分子は殺してもよいとするのが、左翼思想の非人
間性です。人情に厚い石原氏は、そういう思想、風潮を「狂っているとし
か思えなかった」のです。


■4.「自分の国家と民族の未来についての無関心さにショックを受けた」

 石原氏の政治家としての自伝とも言うべき『国家なる幻影』は、昭和
41(1966)年当時、すでに「日本で一番高い原稿料を貰って流行作家」
だった氏が、なぜ政治家の道に足を踏み入れたのたかを語るところから始
まっています。

__________
 その年の暮れに、読売新聞からの依頼で、クリスマス休戦時のベトナム
に取材に行くことになりました。「いずれにせよあの時あのベトナム行き
の申し出を引き受けたことこそが、私にとってのことの始まりだった」石
原H13、68]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 石原氏は、クリスマス休戦に入る前に、米軍のヘリで前線に出ました。
まだ戦闘中で、石原氏の乗ったヘリも地上からの銃撃を受けましたが、無
事でした。ヘリが目的地の町に近づくと、そこで思いがけない光景が見え
てきました

__________
鉄条網の張り巡らされた陣地のすぐ隣の小学校の庭で、女の先生の指揮で
子供たちがバスケットボールに興じていた。ヘリの爆音に加えてすぐ脇か
らは殷々(いんいん)たる銃声が響いているのに、その一つ隣の校庭には一
見平和で楽しい学園風景があるのだった。

 ヘリは子供たちの頭上をかすめるようにして舞い降りていったが、子供
たちの誰も振り仰きもしなかった。・・・
ひとことにしていえばそれは、南ベトナムの大方の大衆国民のあの戦争に
対する無関心さだった。[石原H13、125]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この無関心さは大衆国民だけでなく、迫り来る共産主義の非人間性を察
知している知識人たちも共有していました

__________
しかしそんな彼等の、何より大切なはずの自分の国家と民族の未来につい
ての、もはや慨嘆を超えて強く装われた無関心さに私はショックを受け
た。そしてこの国は近く間違いなく北側との戦いに敗れて共産化され、ベ
トナムとしては滅びるだろうと確信していた。[石原H13、266]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この確信は7年後の1973年、米軍の撤退により、現実のものとなりまし
た。その結果、共産軍の支配を逃れようと、30万人とも言われるベトナム
人がボートピープルとなって南シナ海に逃げ出し、その多くが海の藻屑と
なってしまいました。


■5.「自分の国家と民族の未来についての無関心さ」は他人事ではなかった

 石原氏がベトナム人に見た「自分の国家と民族の未来についての無関心
さ」は他人事ではありませんでした「私はそこに私の故国日本との強い類
似を見た気がした」のです

__________
日本の現況に明らかに存在はしている瑕瑾(かきん)を声高に咎(とが)めて
止まない手合いの数がますます増えて行った時、さらに下手をすればこの
国が案外にもろくも躓いてしまう可能性は決してないとはいえないかも知
れない、という気がしてならなかった。[石原H13、266]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 そう思って過去を振り返ると、石原氏には思い当たることが多々ありま
した。たとえば、1960年の安保改訂のおりです。

__________
日本の代表的な作家たちが構成している文芸家協会の総会だか理事会で、
当時の理事長の丹羽文雄丹羽文雄氏がその日の協議案件がすべて終わって
しまったので、
「世間もあのことでいろいろ騒がしいようですから、我々もついでにここ
で安保反対の決議をしておきますか」
 ともちかけ、出席していた尾崎士郎氏と林房雄氏に反論され提案の論拠
も説明出来ずに恥をさらして引っこめたなどという滑稽譚が他にいくつも
あった。[石原H13、345]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 こういう経験を振り返ると、ベトナムのように日本が「案外にもろくも
躓いてしまう可能性」が胸を占めていきました。そして石原氏はこう思っ
たのです。

__________
そんな心配をするのならばそれを防ぐ手だてを自ら何も尽くさずにいられ
るものなのか、と自分を問いつめるように私は思うようになっていったの
だ。[石原H13、420]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 これが、政治の世界に足を踏み入れたきっかけでした。


■6.子孫の運命への切実な情があるからこそ、卓越した戦略性も生み出
されてくる

 日本人の「自分の国家と民族の未来についての無関心さ」の典型が、占
領軍によって制定された日本国憲法をいつまでもそのまま抱いていた事
だったでしょう。

__________
なぜこの国、そして日本人はここまでおかしくなってしまったか。それは
根本的なこと、もっとも肝心な問題から目を逸らし続けてきたからです。
 その最たるものが、占領軍によって押し付けられた、醜い日本語で綴ら
れた日本国憲法にほかならない。[石原H30、1362]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「醜い日本語で綴られた日本国憲法」とは、こういうことです。

__________
例えば多くの問題を含む九条を導き出すための前文『平和を愛する諸国民
の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した』
という文言の「公正と信義に信頼して」の一行の助詞の『に』だがこれは
日本語としての慣用からすればあくまで『を』でなくてはならず誰かに高
額の金を貸す時に君に信頼して貸そうとは言わず君を信頼してのはずだろう。
さらに後段の『全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ』云々の
『から』なる助詞は『から』ではなしに慣用としては「恐怖『を』免か
れ」のはずだが英語の原文の前置詞がfromとなっているために『から』と
されたに違いない。[石原H30、2186]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 憲法と言えば、一国を運営していくための国民が取り決めた政治の根基
です。そして、その精神を述べたのが前文です。その前文が外国人に書か
れた外国語の訳文として、おかしな文章になっている。これをほとんどの
人が気がつかない、気づいても問題にしない。ということは、誰も憲法な
ど、真剣に読んでおらず、信じてもいない、ということでしょう。


■7.日本の弱さは子孫に対する切実な優しさがないから

 これこそ「自分の国家と民族の未来についての無関心さ」の現れです。
こういう状態では、自国の戦争をアメリカ人任せにしてしまって滅びた南
ベトナムと同様「この国が案外にもろくも躓いてしまう可能性」も否定で
きません

 自分たちの子孫に亡国の憂き目を見せてよいものか、という石原氏の優
しさからくる切実な思いが、尖閣購入という捨て身のアイデアを生んだの
でしょう。こう考えると、国民を切実に思う優しさがあるからこそ、行動
面の強さも生み出されてくるのです。

 これをひっくり返すと、現在の対中外交などでの弱さは、我々自身の子
孫への切実な優しさがないから、ということになります。我々の子孫に、
ウイグルやチベットの人々の悲劇を味あわてはならない、という切実な思
いこそ、現在の日本人に必要なものではないでしょうか。
(文責 伊勢雅臣)

       


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★日曜版 読書特集
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月13日(日曜日)
      通巻7217号
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 ★日曜版 読書特集
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門田隆将 vs 高山正之『世界を震撼させた日本人』(SB新書)
樋口敬祐、上田篤盛ほか『インテリジェンス用語事典』(並木書房)
      
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 
BOOKREVIEW 
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「日本人が素晴らしい」のは自明の理だが
 どこが、なにゆえに素晴らしいのかを歴史を溯って解明

   ♪
門田隆将 vs 高山正之『世界を震撼させた日本人』(SB新書)
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 篤い議論がとまらない。本書に挑む人はまずハンカチを用意すべし。
 全編が感動の渦、いまの日本人は、過去の日本人の慰霊を前に恥を知る
べきだろう。
「日本人が素晴らしい」ことは言い尽くされた、自明の理。しかし「どこ
が」、「なにゆえに」素晴らしいのかを二人の対談は歴史を溯って解明し
ていく。
 乃木大将、柴五郎、明治天皇、栗林忠道、酒井三郎、日系人442部
隊。。。。夥しいほどの英傑に恵まれた。
 毅然として、凛として、使命を全うし、祖国のために活躍した人々をふ
たりは淡々と語りながらも、その言葉自体に霊魂が籠められている。
 評者、多くを語るまい。読んで涙し、現代日本を憂うるだけではなく、
何かをしなければ死にきれないという決然たる思いを抱くだろう。

 さて評者があらためて知った意外な側面をひとつだけ。
 キリスト教の狭量についてである。
 ローマ帝国は多神教だった。ギリシア神話の神々を崇め、ミトラ教、イ
シス神を信仰していた。キリストを禁止したのは、狭量、その異教徒を認
めない傲岸さにあり、ネロはキリスト教徒を迫害した。ローマを扼する危
険思想と判断したからだ。三百年、禁教とされたキリスト教はしぶとく、
しつこく浸透し、392年にローマの国教となる。
 高山正之氏の解説が始まる。
「途端にキリスト教徒が何をやったかというと、イシスやミトラなど、全
ての他の神々の神殿をぶち壊し、その信仰を禁じた。ローマの礎だったギ
リシアの神々もすべて追放しただけではなく」、多くの聖地を壊滅させ、
それでも反対する学者等を片っ端から殺した。
 門田氏が承けていう。
「不寛容というか、ものすごい攻撃性ですよね。十一世紀に始まるエルサ
レムをめぐるイスラムとの戦いなんて、キリスト教徒のほうがはるかに残
虐です」。
 そのキリスト教が十六世紀に日本にやってきた。
 高山 「礼儀をわきまえない連中だった。宣教師どもは、九州の大名に
取り入って、まずは近隣諸国と戦争をさせた。それで日本人に初めて敵を
捕虜に取ることを教えた。捕虜は売れることも教えた。売買は宣教師ども
がやった」
 秀吉は怒り、やがて家康は禁教令を出し、高山右近等を追放した。右近
は高槻城下の神社仏閣を破壊し、坊主を殺し、旧聖地におぞましいキリス
ト教会を建てたからだ
 門田「日本がキリスト教化しなかったのは、当時世界ナンバーワンの強
さを誇った日本の武士たちのおかげです」 
 武士道精神、いまだ行方不明の現代日本。
        
(蛇足)評者(宮崎)と高山正之氏との対談本は、『世界を震撼させた歴
史の国 日本』(徳間書店)です。題名がちょっと違いますのでご注意の
ほどを
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書評 しょひょう  BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 古代よりスパイは人類最初の職業だったかも知れない
 インテリジェンスを理解しないと世界は分からなくなる   ♪
樋口敬祐、上田篤盛ほか。川上高司監修『インテリジェンス用語事典』
(並木書房)
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 わが国で初めてインテリジェンス用語事典が誕生した。なにしろ英国が
ファイブアイズに日本の加盟を呼びかけ、米国が追認する。米国は日本を
基軸のクアッドを形成する時代だから、本書の登場は国際情勢の激変ぶり
を反映している。
そのうえ高校で「情報科」が必修科目となる。そればかりか2025年の大学
入学共通テストから「情報」が出題教科に追加されることになった。
にもかかわらず日本における「情報」に関する認識は国際的に非常識なほ
ど低い。
古代よりスパイは人類最初の職業だったかも知れないし、じつは古代から
日本人は情報戦争に明るかった。秀吉、家康が戦争の強かったのは情報工
作、諜報、謀略に通暁していたからで、その伝統があったから日清・日露
戦争に勝てたのだ。
戦後、わが国に他国の軍隊が駐屯しているのに、主権を侵害されていると
は認識できないほどに日本人は情報の重要性を忘れた。インテリジェンス
を理解しないと世界は分からなくなる
インフォメーションとインテリジェンスは明確に区別されている。中国で
『情報』とは『諜報』を意味し、日本流の情報は「消息」である(ちなみ
に「情報」という訳語を最初に日本に紹介したのは森鴎外といわれる)。
本書は自衛隊情報分析官を長く務めた専門家らが中心となり、インテリ
ジェンスの業界用語・隠語、情報分析の手法、各国の情報機関、主なスパ
イおよび事件、サイバーセキュリティ関連用語など、インテリジェンスを
理解するための基礎知識を多数の図版をまじえて1040項目を収録している。
例をみっつばかり引こう。
 「ファイブ・アイズ(FIVE EYES)=アメリカ、イギリス、
オーストラリア、ニュージーランドの五ヶ国によるインテリジェンス同
盟。アメリカおよびイギリス連邦構成国で結成され、世界中に展開する施
設を利用することで広範囲のシギント活動を行っている」(後略)
 「諜報=相手の情勢などを密に探って知らせること。またその知らせ。
目的を相手に隠して、間諜のみならず、新聞などの情報媒体、捕虜の尋問
など間接的な手段で情報を探ったり、探った情報を知らせる行為(後略)」
 ならば、基本になる『情報』とはいかなる定義なのか?
 本書はこう言う。
 「ある事柄についての知らせ、判断を下したり行動を起こしたりするた
めに必要な、種々の媒体を介しての知識」(後略)。
 しからば『孫子』はどうか。
 「紀元前500年頃の中国春秋時代の軍事思想家の孫武の作とされる兵 法
書。(中略)。
 計篇、作戦篇、諸攻篇、形篇、勢篇、虚実篇、軍争篇、九変篇、行軍
篇、地形篇、九地篇、火攻篇、用間篇の計13篇からなる。全編にわたり
情報の重要性を強調しており、第13篇の用間篇は「間」すなわち間諜
(スパイ)の運用法を述べたものである」
 情報の語彙が千以上もならんで解説されている。
                ★☆●◎○●□☆
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  ☆⌒☆⌒☆☆⌒☆ ☆⌒☆ ☆⌒☆⌒☆ ☆⌒☆ ☆⌒☆⌒☆⌒☆ ☆⌒☆⌒☆    
  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS
  読者之声
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  ♪
(読者の声1) 長崎県・端島の炭鉱や島民の暮らしを記録したドキュメン
タリー作品「緑なき島」で、NHKは炭坑内で作業員が褌一丁で、キャップ
ランプのないヘルメット姿で、這いつくばるような低い坑道で作業するな
ど、事実とまったく異なる映像を使い、信じがたい事実の改ざんを行った。
明々白々な嘘であったことを突きつけられても、「取材に基づき制作・放
映されたものと考えております」と主張。つまり「端島でない証拠がない
ので端島だ」と開き直っている。こうして、NHKの虚偽映像が韓国の「強
制労働」の反日宣伝として世界中で活用され続けている。
 日本を貶めるだけの目的で「武装した兵隊と憲兵に護衛され、徴発隊の
一員として、島を縦横に駆け巡り、泣き叫ぶ若い朝鮮人女性を狩り立て、
片っ端からトラックに積み込んだ。役得として、トラック上で強姦する兵
もいた」との大嘘をさも事実であるかのように世界に広めたのも、NHK、
朝日、岩波などの反日集団である。
そのたびに日本は貶められ、「平和のための少女像」とされた売春婦の銅
像に「1931年から1945年まで日本帝国軍によって奴隷化を強いら れた」
「数十万人に及ぶと推定」とか「20世紀の人身売買で知られる 最大の
ケースの一つ」と碑文が付けられた慰安婦像が世界中に建てられた
 こうした反日捏造報道は1つや2つではなく、様々な番組や記事の行間
にも散りばめられている。
NHKは2021年12月10日に放送された「歴史探偵 写真で迫る真珠湾のリア
ル」では、気高く尊い海軍航空隊がさも民間人の住宅を平然と爆撃・殺戮
したという嘘をばら撒いた
日本軍の攻撃は敵軍事施設や軍艦への犠牲攻撃であり、無垢の民間人を無
差別に殺傷した事実はない。良民を苦しめず、非戦闘員を殺さずというの
が皇軍の建軍以来の精神であり、伝統である。
放送された映像は(「緑なき島」のようにまったく別の映像を使ってない
とすれば、)真珠湾の軍事基地内の戦闘員居住区であり、民間人の住宅を
爆撃したものではない

 秘書の給与をピンはねして税金を盗んだ辻元は「平和を愛好する北朝鮮
が拉致するわけない」と断言し、北朝鮮が拉致疑惑を認めると、これを擁
護するため、「日本は、かつて朝鮮半島を植民地にして、そのこととセッ
トにせずに、「9人、10人返せ!」ばかり言ってもフェアじゃないと思い
ます」といってのけた。
拉致被害者がいまでも帰国できない原因の一端は辻元某、NHK、朝日、岩
波などの反日集団にあるといえるだろう。
NHKが大東亜戦争の劈頭、日本軍が民間人の住宅を平然と爆撃・殺戮した
という嘘をばら撒けば、米軍による東京大空襲や原爆攻撃も正当化されて
しまう。
こうした非人道的攻撃で殺害された人々に対して恥ずべき反日集団の態度
は改めさせるべきである。
 放送法では報道は事実をまげないですることが定められている。真実を
歪め悪意ある編集を行い、放送法を踏みにじる番組を放送したNHKは完全
に違反しているというほかはない。
NHKはみなさまの受信料をこのような反日プロパガンダになぜ使うのかも
説明すべきである。NHKが反日宣伝を続ける限り、私は反日を支援するの
に使われることになる受信料の支払いを拒否する。
狂った公共放送は不要。善良で常識ある国民なら、私に続いて受信料支払
いをやめるべきである。資金源を断つ以外にもはやNHKに違法行為を止め
させる手段はないだろう。反社組織に資金提供してはならないのと同じで
ある(匿名希望)

  ♪
(読者の声2)「「NATO拡大の20年凍結」等ではダメか? 妥協策を各国
は探れ」
 米政府が在ウクライナ米大使館の全ての米国人職員に国外退避させる見
通しが報じられる等、ロシアによるウクライナ侵攻の懸念が高まり事態は
風雲急を告げている。
 ロシア軍は10万人規模の部隊を西部国境に集結させる中、ウクライナ北
方のベラルーシでも3万人規模を投入して合同軍事演習を開始した。
 ロシアのペスコフ大統領報道官は11日、緊迫するウクライナ情勢に絡
み、プーチン大統領とバイデン米大統領の電話会談が12日に行われると明
らかにした。
 バイデンは11日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国首脳とテレビ電話で
連携を確認しており、プーチンとの直接対話で制裁を警告するとともに、
緊張回避を図りたい考えと伝えられる。 
 だがプーチンにとって制裁は織り込み済みであり、それで侵攻を留まる
事はないだろう。
 筆者には、やはり米国、英国に紛争の勃発を煽っている勢力が居る疑念
を拭えない。
ロシアと敵対すれば、欧州への天然ガスの供給を阻止し、EUを衰退化させ
る事が出来る。また地域紛争に留まれば軍事産業は輸出で利益を得るだろう。
 だが、中国と正面から敵対すれば第一に巨大なマーケットを失う事にな
るので、損得勘定からそれは行わない。また米中が直接戦えば第三次世界
大戦に繋がりかねずそれは避ける。だからこそのロシア敵視であり、それ
は真に巨大な敵から目を逸らさせる効果もあるだろう。
 <参考拙稿>「日本はロシア-NATO間を仲介し、ウクライナ台湾同時侵
攻を防げ」
http://blog.livedoor.jp/ksato123/archives/55052977.html
 民族問題が絡むものの、領土紛争、勢力圏争いは大変乱暴に言えば日本
の江戸時代以前の土地争い水争いと本質は同じだ。即ちそこに妥協の余地
は有るだろうという事だ

 例えば「NATO拡大の20年凍結」等で、NATOとロシアは妥協出来ぬものか?
 米英を除けば、NATO側は飲める案と思われる。プーチンもメンツが立て
ば、「一時停戦」に乗る余地はあるだろう
 ロシアのウクライナ侵攻、それに続く中国の台湾侵攻が起これば、中露
疑似同盟に背後の憂いを除いた中国が世界覇権を握るシナリオが現実のも
のとなって来よう。世界は今、歴史の岐路に立つ。各国リーダーには、地
球規模の大局観と500年単位の歴史観とが求められよう。
(佐藤鴻全)
  ♪
(読者の声3)ウクライナ情勢を見ているとアメリカの戦争させたい勢力
がしきりにロシアを挑発しているように見える。アフガンの不可解な撤退
騒ぎもウクライナへの武器横流しだったのかもしれない。英国のインテリ
ジェンスに対しアメリカの粗雑さはグレアム・グリーンが小説にしている
ほど。
 ベトナム戦争でもトンキン湾事件とかあからさまな挑発事件があった。
なのでペルシャ湾でタンカーが襲撃されアメリカのメディアがイランによ
る攻撃だと報道してもまたアメリカとイスラエルが悪さをしているとしか
思えなくなる。英米プロパガンダもそろそろ賞味期限切れなのだろう。
 資源戦争の中東・中央アジアは日本の歴史でいえば室町時代以前の状
況。国王なり大統領なり独裁者を装ってはいるが実態は有力部族の談合か
武力でのし上がった勢力にすぎない。有力諸侯から多くの妻を娶り、見返
りに金銀その他利権を施し、国王・大統領の体裁を維持する。
 今はやりの異世界小説・漫画の世界そのもの。異世界小説の作者など歴
史オタクが多いから力がぶつかり合う状況での生き残りをかけての戦いな
ど格好の材料。ウクライナのような農業国は長らくロシア、ポーランド・
リトアニア、オスマン帝国と支配されるばかり。
 中国の歴史を見ても北方の遊牧民族が農耕民族を支配するのが当たり
前。動画の裏サイトでは中東・中央アジアの現実が見られるが、シリアで
は自動車の行き交う市内で道路脇のフェンスに生首が並び、子供は生首を
蹴飛ばして遊ぶ。アフガンでは捕虜の手足をナイフ一つで簡単に切断して
いく。動物の解体に慣れているから人間の膝や肘の関節で切断するのは簡
単そのもの。大陸で四肢切断の刑とか去勢と宦官があたりまえだった理由
がよくわかる。
   (PB生、千葉)


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重 要 情 報
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身 辺 雑 記
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16日の東京湾岸は

渡部亮次郎わたなべりょうじろう86歳。

元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。

仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。
外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者。
 
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。

兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60台に死んだが
母親は98まで生きた。

渡部 亮次郎
at 10:05 | Comment(0) | 番外編

2022年02月16日

◆中国に続く対露ナンチャッテ決議

【有本香の以読制毒】

中国に続く対露ナンチャッテ決議=@緊迫ウクライナ情勢にロシアの
「名指しなし」でやったフリ、我が国の卑劣な流儀 令和4年2月11日 
夕刊フジ【zakzak】


衆院は8日の本会議で、「ウクライナをめぐる憂慮すべき状況の改善を求
める決議案」を賛成多数で採択した。緊迫するウクライナ情勢について
「深く憂慮する」などとした内容である。

これだけ聞くと、わが国国会がいい仕事をしたかと早合点する向きがある
かもしれないが、さにあらず。この「決議」も、また大いに問題ありなのだ。

ロシアのプーチン大統領ロシアのプーチン大統領

文書は「ロシア」を名指しで非難することを避けているのである。この決
議「も」と書いたのは、そう、昨年来さんざん本コラムで書き、自民党幹
事長室とも一悶着(ひともんちゃく)あった「ナンチャッテ対中非難決
議」の二の舞いだからである。

ウクライナ決議案は、超党派の日本・ウクライナ友好議員連盟(会長・森
英介元法相)が中心となって作成したという。1日の衆院で採択された、
中国を名指しせず「非難」すらもしなかった件(くだん)の「決議」に
倣ったことは容易に想像がつく。

これらがあしき前例となり、今後、わが国の国会では、中国、ロシアと
いったおっかない国≠ノ対しては、この「名指しなし決議」をし、国民
に向けて「やったフリ」だけする卑劣な流儀が定置しかねない。

ウクライナ決議案では、「いかなる国も力による現状変更は断じて容認で
きない」と、国際社会で共有すべき理念は強調している。この点も「ナン
チャッテ対中決議」と似ているが、違う点は「わが国は、ウクライナの主
権と領土の一体性を一貫して支持」と明記したことだろうか。このあと決
議文は、日本政府に対し、「あらゆる外交資源を駆使して、ウクライナの
緊張状態の緩和に全力を尽くす」ことを求めている。

だが、「そうならば、その緊張をつくり出している元凶に物言わないでど
うする」と思う。決議は緊張の原因を「国外勢力の動向」とだけ書いてい
る。これほどまでに腰の引けた表現なら、あってもなくても同じだ。

ちなみに、ウクライナ決議の前日7日は「北方領土の日」だった。
1855年、静岡県の伊豆半島下田市で、日露通好条約が結ばれ、北方領
土の日本帰属が確定したという重要な記念日である。その翌日に、わが国
国会が、現在ウクライナに軍事圧力をかけるロシアの不当性に目をつぶる
かのような姿勢を示すことは、同じロシアが不法占拠を続けるわが国の北
方領土についても誤ったメッセージとなりかねない。

ネット上では批判的な声が少なからず上がったが、筋違いな声が多いこと
もまた悲しい。この決議が「ナンチャッテ」なのは、まさに立法府、国会
の問題であるのだが、「岸田政権ガー」と政権批判をしている声が少なく
ないのである。こうした国民の認識違いをも残念に思いつつ、同時に私た
ち「伝え手」の力不足を痛感し反省しなければなるまい。

折しもいま、北京で冬季五輪が開かれている。案の定というべきか、不審
な判定によって日本選手を含む他国勢の失格などが多数伝えられている。
これにロクに抗議しない、日本の大会関係役員らの弱腰にもネット上で批
判が集まっている。

2月1日、鬼籍に入った石原慎太郎氏がかつて書いた『「NO」と言える
日本』(光文社)の実現はまだまだ遠い。私たち一人ひとりの覚悟が問わ
れる由々しき現状である。

■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生
まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国
際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に
『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬
舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国
紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の
真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本
史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 松本市 久保田 康文 


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◆雀庵の「開戦前夜/21中露は世界大戦を狙っているよう」

“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/430(2022/2/14/月】春が来た。1月中は南から
昇ってきた太陽が今は東南から昇り、日射しが広く、明るく、温かい。北
風がまだ多いが、東風も時々吹いてきた。紅梅や椿は赤い花を咲かせ始め
ている。東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ

冬の間は北風ばかりで、実際に東風に接すると左遷された菅原道真の切
ない気持ちがリアルに感じられる。太宰府天満宮(福岡県)のサイトから。

<1月22日、御神木「飛梅(とびうめ)」が開花いたしました。道真公
が大宰府へ出立の際「東風吹かば・・・」と和歌を詠まれ、紅梅殿(京
都)の梅に別れを惜しまれつつ大宰府へ下られました。道真公を慕って都
から大宰府へ一夜にして飛んできたと伝えられるのが、御本殿右側の御神
木「飛梅」です。

当宮の境内には200種、6000本の白梅・紅梅があり、日本有数の梅の名
所となっております。今年の梅の開花は、2月中旬から3月中旬にかけてが
見ごろと予想されます。これから一重、八重をはじめ豊富な種類の梅が見
事に咲き、境内は芳しい梅の香りに包まれます>

1990年頃、太宰府天満宮では大イベントを計画しており、「全国から参
拝者を増やしたい」というので取材に赴いたが、「道真→ 学問の神様→
・・・修学旅行をドーンと誘致しましょう、大丈夫、お任せください」な
んてアドバイスしたものだ。公益財団法人・日本修学旅行協会あたりに売
り込んだ記憶があるが、どこの学校も公立、私立を問わず「修学旅行(教
育旅行)で差別化したい(生徒を増やしたい)」という思いが強いから結
構イケタのではないか(大体、引率の先生方が定番コースに飽きている。
酒も禁止、仕事はハード、責任は重い・・・教員のなり手が減っているの
はむべなるかな)。

それにしても自分で言うのも変だが、「記者」は「扇動家」にそっくり
だ。朝日はでっち上げ記事で煽りに煽って沈没したが、読者、視聴者の側
も、記者、論者や媒体の記事、報道を鵜吞みにするとロクなことはない。
当たるも八卦、当たらぬも八卦と割り引いて判断するとか、論者がどうい
う思想、立場の人なのかといったバックグラウンドを知っておくとか、
「情報リテラシー」がないと判断を誤る危険性がある。

<「情報を読み解き活用する能力」としての「情報リテラシー」。テレ
ビ、ラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアから発信される情報の役
割や特性、影響力などを理解する力、および自ら情報を収集、評価、整理
し、表現、発信する能力など、情報の取扱いに関するさまざまな知識と能
力のことをさし、「メディアリテラシー」ともよばれる>(コトバンク)

“元祖戦狼”のプーチンが世界を脅すウクライナ情勢。小生には一触即発
のように見えるが、「西側諸国は譲歩した方がいい」とか「妥協点を探
れ」という論もあり、それではプーチンの思う壺。そんな対応では習近平
の台湾、日本侵略を促すことになりかねない、と“強烈な不安”を覚える
が、悪魔のように細心に、天使のように大胆に駒を進める「プーチン流侵
略術」を徹底的に叩き潰さないと世界は戦国時代になる。21世紀のヒト
ラーにもっと危機感を! アカ好きんちゃんに気を付けて!

平野高志氏はウクライナの国営通信社「ウクルインフォルム通信」編集
者。氏は東京外国語大学ロシア・東欧課程卒。2013年、リヴィウ国立大学
(ウクライナ)修士課程修了(国際関係学)。2014〜18年、在ウクライナ
日本国大使館専門調査員。2018年より現職。著書に『ウクライナ・ファン
ブック』(パブリブ)がある。氏の「ロシアのプロパガンダを発信してし
まう日本の『専門家』たち」JBpress 2022/2/5は、狡猾なプーチンに寄り
添うような「赤い反日文士」のインチキ性を暴いている。地理が苦手な小
生には難しいので、分かったところをかいつまんで紹介する。

<2021年秋から、ロシアがウクライナ周辺に兵力を集結させており、す
わ更なる侵攻か、と欧米とロシアの間で冷戦集結以降最大の緊張が生じて
いる。これにあわせて、日本語空間でも様々な解説記事が現れているのだ
が、その中には、事実に基づかない偽情報や誤情報も少なくない。

ロシアは、2014年のウクライナ侵攻(クリミア半島強奪)以降、ロシ
ア・ウクライナ情勢に関して、読み手・聞き手を騙すために伝える「偽情
報」を積極的に発信している。ロシアは特に英語空間で極めて活発に偽情
報を拡散しているが、一方で日本では日本語がフィルターとなっており、
偽情報の量は英語空間より少ない。ロシア発の偽情報が日本語空間に入っ
てくる際のチャンネルは以下の3つに大別できる。

1)ロシア大使館がSNSアカウントを通じて発信する公式チャンネル、
2)「スプートニク」や「ロシア・ビヨンド」といったロシア国営メディ
アによる半公式チャンネル、3)ロシア発の情報を用いて日本語で発信す
る日本人専門家による間接的発信

その中で日本における特徴は、3)の専門家の情報発信の中に紛れ込む
ロシア発偽情報が特に多いことである。例えば、現在の緊迫するロシア・
ウクライナ情勢に関しても、ロシア大使館やスプートニクはそれほど活発
に偽情報を発信していないのに対し、3)の専門家の情報発信に見られる
ロシア発偽情報は過去2カ月で急増している。

そもそも、ロシア語を理解し、ロシア発の情報を日本で伝えられる人
は、日本のメディアでは「ロシア専門家」として重宝されがちであるが、
問題はその「専門家」がしばしばロシア政権が拡散する偽情報を「検証せ
ずに日本社会に伝えてしまう」ことにある。しかも、その情報の真偽検証
ができる人が日本にはまだ少ないために、ロシア発偽情報がそのまま日本
の読者に伝わり、その結果、ロシア政権が望む対日世論操作が実現する余
地が生じてしまっているのだ。

【ウクライナは本当に「東西分裂」しているのか】日本で拡散している
典型的な偽情報に「ウクライナは東西で分裂している」というものがあ
る。例えば外務省主任分析官であった佐藤優氏は「Business Insider
Japan」の記事で、「ウクライナは東部と西部で文化が異なる」として、
以下のように述べている。(小生は佐藤優を隠れ革マル、ロシアシンパと
思っている)

「西側のガリツィア地方は、歴史的にはハプスブルク帝国に属する地域
で、ウクライナ語を使い、宗教はカトリックです。一方、ロシアに近い東
側のハリコフ州やドネツク州に住む人々はロシア語を常用し、宗教的にも
ロシア正教なんです」

残念ながら、このウクライナを西と東で決定的に異なる地域かのように
紹介する、いわゆる「ウクライナ東西分裂論」は、ロシア政権が2014年の
ウクライナ侵攻の際に好んで用い続けた、典型的な偽情報だ。ウクライナ
の実態は、このように東西を2つに単純に分けることは不可能である。地
図を見ながらその問題を検証してみよう(地理と宗教に精通していない小
生には難しいので略す)。

この(係争中の)2つの地方は、ウクライナの西端と東端に位置してい
るだけであり、あくまで「ウクライナ西部の西端」「ウクライナ東部の東
端」に過ぎない・・・日本で言えば、沖縄県と北海道の住民だけを紹介し
て「ほら、南と北の住民は言葉も文化も食生活もこんなに違う、だから日
本は南北分裂国家」というようなものであろう。

ウクライナにおいて特に忘れてはならない点は、その他の大部分の地域
に暮らす住民の多くが、ウクライナ語もロシア語も場面によってどちらも
使い分けることのできるウクライナ人であり、その彼らがウクライナの人
口の大半を占めていることである。

言語問題を見ると、東部において日常的にロシア語利用が比較的盛んで
あるというのは概ね正しい。しかし、「西部はウクライナ語利用が盛ん」
との説明とも関係するが、ウクライナの言語状況を語る上で何よりもまず
理解しなければならないのは、「多くの国民がウクライナ語とロシア語の
両言語を相当程度自由に操るバイリンガル」であるということである。

つまり、ウクライナでは、ある人物が日常的にロシア語を使うことが、
その人物がウクライナ語を使わない(使えない)ことや、ウクライナ語を
嫌悪していることを必ずしも意味しない。実際には、多くの住民が場面や
必要に応じて言語の使い分けを行うことが学術調査によりわかっている。

例えば、家族・友人と話す時、職場で話す時、周りにロシア語話者ある
いはウクライナ語話者が多い場面、お店で注文をする時、数字を数える
時、本を読む時、テレビを見る時といった具合に、多くの人がその場面に
応じてウクライナ語とロシア語を使い分けているのである(詳細は、拙著
『ウクライナ・ファンブック』参照)。

そのため、ウクライナの住民を言語を通じてあたかも2つの分断される
ようなコミュニティが存在するかのような解説は、実態から乖離してお
り、大きな誤解を生み出すものであり、避けなければならない。

日本の専門家からは、「ウクライナ東部の人たちは自分がロシア人だと
考えている」「ロシアに統合されることを望んでいる」という主張も聞か
れる。だが、これも実態に即していない。

ウクライナで行われた2001年の国勢調査(最新)では、ドネツィク・ル
ハンシク両州の自らの民族アイデンティティを問う設問では、約55%が自
らをウクライナ人と答えている。この2州に限れば「ロシア人」アイデン
ティティを持つ者の割合がその他の州より比較的多いことは客観的事実だ
と言える。だが、それでもその数は過半数ではない

より深刻に考える必要があるのは、この地の「ロシア国籍」問題であ
る。というのも、ロシアは、2019年4月以降、ウクライナ東部の紛争地域
にて、住民がロシア国籍取得する際の手続きを簡素化する決定を下してお
り、それ以降同地住民に対して国籍のばらまきを行っているのである

これは、紛争地における「パスポーティゼーション」と呼ばれる行為で
あり、紛争解決を困難にするものとみなされている。つまり、現在ロシア
は、ウクライナの主権を侵害しながら、「自国民」を簡易的に作り出し、
その保護を名目にウクライナへとさらに武力を行使しようとしているので
ある。

言うまでもなく、それは非難すべき対象であり、侵略の正当化の根拠と
みなしてはならない。実際に、欧米はロシアによるパスポーティゼーショ
ンを繰り返し非難している(なお、ロシアはジョージア(グルジア)でも
同様の国籍ばらまきを行っている)。

「ウクライナ東部の人たちがロシアに統合されることを望んでいる」こ
とを裏付ける客観的データは存在しない(被占領地では信頼できる世論調
査ができない)。ただしこの点において、重要な客観的判断材料となるの
が、紛争開始後に生じた「国内避難民」の存在である。

東部のドネツィク州とルハンシク州では、2014年以降のロシア・ウクラ
イナ紛争の結果、住民の約150万人がウクライナ政府から「国内避難民」
のステータスを取得しており、この地位によりウクライナから特別な支援
を受けられるようになっている。他方で、同地の住民の中には、紛争開始
後、ロシアに避難した者もいることがわかっている。

つまり、ドネツィク・ルハンシク両州被占領地の住民は、「国内避難民
として国内その他の地域へ避難した者」「難民としてロシアへ避難した
者」「引き続き現地に居住している者」というように、現在様々な境遇の
下で生活しているのである。

言うまでもなく、彼ら全員がこの地の代表者であり、今後この地の将来
を決める際に意見を述べる権利を持っている。さらに、「国内避難民」地
位を有しながら、被占領地に戻って生活している者も少なくない。

このような情報を総合すると、様々かつ複雑な状況にある彼らが、自ら
を一様に「ロシア人」だと考えているとは想像し難く、またウクライナ政
府への支援を求める者がいる中で、皆がウクライナへの統合を望んでいな
いと見るのは大きな誤りだと言えよう。

上記のような偽情報は2014年以降、さまざまな専門家の間で頻繁に見ら
れる。特に昨年(2021年)秋以降、「ウクライナがあたかも2つに分断し
ている」かのように示す、専門家による日本語記事は急速に増えている。

例えば、最近では「朝日新聞GLOBE+」の関根和弘記者の1月22日付記事
(「ウクライナ国境にロシア軍10万人、プーチン氏は本気だ クリミア併
合の取材記者が解説」)では、ウクライナを「親欧州」「親露」の2色で
塗り分けた、読者を大きくミスリードする地図が使用された。

しかし、各世論調査を見れば、実際のウクライナ国民の政治的志向はは
るかに複雑であり、地図のようにはっきり2つに分けられるようなもので
は決してない。地図や世論調査を用いて分析すればその真偽検証はさほど
難しくないし、ウクライナ各地で現地調査を行えば「現実はそんなに単純
ではない」ことにはすぐ気づけるであろう。

ウクライナは多様な人々で溢れており、その多様さこそが現在のウクラ
イナの現実である。ある映画監督が「ウクライナで映画を作る時には、ロ
シア語だけ、ウクライナ語だけで撮影することはまず不可能だ」と述べて
いたが、それだけウクライナでは2つの言語が1つの町、1つの通り、1人の
人の中で混在しているということである。そこに1本の明確な境界線を引
くことが不可能であることは言うまでもない。

佐藤優氏は前述の記事にて、ロシアが現在、今にもウクライナに対して
更なる侵攻に踏み切ろうとしている状況に対して、「日本は安易にどちら
かに肩入れすることなく、中立を保つことが重要」だと主張している。

しかし、プーチン大統領が行おうとしているのは、一国が別の主権国家
に対して軍隊を送るという、れっきとした侵略行為である。紛争地で簡易
的に作り出した「ロシア国民」の保護という口実をもって、正当化を試み
ているに過ぎない。

そうした明白な侵略行為に関して、日本が、厳しい対露制裁を準備する
欧米とは異なる、「中立」という「独自対応」を取った場合、今後、台湾
海峡や尖閣諸島にて類似の力による現状変更が生じた時に、日本の主張が
欧米から理解を得ることは極めて困難となる。

日本政府は、たとえ日本から遠く離れた出来事であっても、ロシアによ
る偽情報を根拠とした侵略正当化の試みを適切に払い除けつつ、実際の状
況を正しく把握した上で、G7、国際社会の一員として、「力による現状の
変更は断固として受け入れない」という原則を示す、毅然とした決定を採
択することが極めて肝要であろう>

日本でも、国籍はともかくも華人系や半島系の人が多く暮らしている。
華人系は80万人ほど、半島系は45万人ほどで、いずれも世界有数の規模ら
しい。彼らは団体を構成しているが、「母国に忠実な反日団体=共産主義
支持派」もあり、「全日本華僑華人中国平和統一促進会」「朝鮮総連」な
どが代表的だろう。事実上、母国の出先機関でもあるから、一朝事あれば
母国の指令を受けて日本に敵対するだろう。潜在的かつ強烈な反日勢力で
あり、本国の指令があれば、日本人の左巻きと結託して本国の意のままに
「沖縄独立、北海道独立、九州独立」のために武装蜂起するのではないか。

プーチンによる「2014年クリミア強奪」のように「第2次ウクライナ侵
略」を米欧日が許せば、世界中で「力による現状の変更」が拡散するだろ
う。二度あることは三度ある。それならと小生なら「満洲奪還」「汪兆銘
政権復活」「日台一体化」を叫び、欧米諸国も「植民地復活」を叫ぶかも
しれない。

火つけ強盗の「プーチン・習近平 WinWin同盟」、これを断固として潰
さなければ、やがて21世紀の世界は「第3次帝国主義戦争」になることは
間違いない。自称「地球に優しい」アカは、戦争で人口が半減すれば地球
環境にとっては結構なこと、とでも思っているのか? ヌエのような怪し
い“ラスプーチン”佐藤優や、中共や半島人などアカに乗っ取られたような
朝日に騙されるなと言いたい。


        
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◆中国が世界一になることはあり得ない

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月12日(土曜日)
      通巻7216号
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中国が世界一になることはあり得ない、ブルームバーグが予測
三大障害要素とは「債務危機」「國際孤立」「人口減少」
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 ブルームバーグは「中国経済がアメリカを凌いで世界一になるなどとい
うシナリオは実現しない」と明言的予測記事を配信した。(ブルームバー
グの中国名は「膨博」)。
 日本がアメリカを超えて世界一になる(ジャパン・アズ・ナンバーワ
ン)と持て囃されたが、債務危機と人口減に直面した。だれもがエズラ・
ボーゲルの予測を忘れた。
ハーマン・カーンが予測した「二十一世紀は日本の世紀」は1980年代
の十年間だけだった。

 中国が世界一になれない三大要因としてブルームバーグが挙げた理由は
「債務危機」「国際的孤立」「人口減少」である。
 債務危機についてはみるまでもないし、国際的孤立はワクチン外交、借
金の罠、戦狼外交、そして台湾やリトアニアへの恐喝などをみても、世界
中が飽き飽きしている。

 人口減は中国の新世代の人生観が替わったからであろう。先進国、とく
に米国と日本がそうだが、大学進学と一生ついてまわる学生ローンは深刻
な問題であり、価値観の激変は日本人に急激な出生率(1・24前後)の
低下をもたらした。ちなみに韓国の出生率が0・84と世界最悪
(OECD諸国の中で)。

 中国は14憶の民を誇るが、うち10億人はまだ飛行機に乗ったことが
ない。
 6億人は月収200ドル以下で暮らしていると推測される上、2憶人は
水道のない生活環境にある。
そして大学卒業の対人口比は4%であり、アメリカのそれは25%である。
 識字率と知識の普及の平均値は、先進国に比べると顕著は違いがある。
     
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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  ♪
樋泉克夫のコラム 
@@@@@@@@

【知道中国 2328回】         
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港210)

  △
 慎ましく、隅々にまで質素倹約の工夫が行き届きながら、それでいて結
構楽しげな日々を送る曽妹を傍から眺めていると、林語堂の「中国人は
たっぷりある暇とその暇を潰す楽しみを持っている」「十分な余暇さえあ
れば、中国人は何でも試みる」(『中国=文化と思想』講談社学術文庫 
1999年)との考えに納得せざるを得ない。
かくて『林語堂基準』に照らすなら、どうやら彼女は典型的な中国人でも
あったような。

 ならば沙田の景園への引っ越しは窮余の一策ではあったものの想定外の
大正解であり、中国人理解に大いに役立ったことになる・・・わけだが、
そう大上段に構えなくても、彼女が興味深い観察対象であったことは確か
だろう。

 ある日曜日、昼飯を作ったので食べないかと誘われた。蒸し魚に醤油を
掛けようとすると、止めろとの叱責。次いで魚の食べ方、と言うより醤油
の使い方を、「小皿に少し垂らした醤油を箸の先に付け、それを崩した魚
に付けて食べる。そうすれば醤油がムダにならない。お前のような使い方
を醤油のムダ使いと言うんだ」と教えられた。「ハイハイ、今後はそうし
ます」、である。

 庭の隅で茉莉花(ジャスミンの花)が咲くと、それを摘み取れと言う。
お茶にでもするのかと思ったら、それを30cm四方ほどの2枚の布袋に
ザックリと詰める。「これを枕の脇に置けば、気持ちよく眠れる」と、袋
の1つを渡してくれた。その袋から漂う爽やかな香りで、それからしばら
くは心地よく眠れた。今風に言うところのアロマ効果だろう。

 昔は上海で働いていたことがあると言っているだけに、曽妹はなかなか
のお洒落だった。ある日、ノリの効いた赤いエプロンなどをして、なにや
らいつもとは数段も華やいだ雰囲気だった。
部屋の様子もどことなく明るい。ハテサテ、これから何が起こるのやら。

 その日から、何処の誰だか知らないが小柄で、曽妹よりは5、6歳は年上
で、力仕事で汗臭い人生を送ってきたとは思えないジイサンが住み始め
た。朝は2人でイソイソと買い物に。昼は仲良く食卓を・・・甲斐甲斐し
く動く合間にこっちの顔を見ては、なにやらテレ気味である。これも
「たっぷりある暇とその暇を潰す楽しみ」の1つだったろうか。

 ある朝、顔を洗おうと部屋を出ると、居間をプクプクと太った子犬がヨ
チヨチと歩いている。さて、昨日までは居なかったはずだが。子犬を眺め
てニコニコしている曽妹が「さっき沙田の墟市の朝市で買ってきた。今日
から飼うんだ」と、口を開いた。

 それからと言うもの、彼女は残した食べ物をセッセと与える。子犬は彼
女から離れない。じつに楽しげに日を送っていた。子犬から成犬へと成長
する頃になると、軒先に繋がれ番犬として生きることになる。ともかくも
大声で吠えるから、リッパに役に立った。

 そぞろ秋風が吹き、九龍の街の薄暗い路地の入り口に「香肉上市(いぬ
にくあります)」などと記した手書きの看板がソッと貼り出される頃にな
ると、麻袋を手にしたオッサンがやって来る。犬買いである。面白そうな
ので、取引現場に立ち会わせてもらった。

 腕組みしている曽妹の前で犬を麻袋に押し込み、持参の秤で目方を量
る。犬買いからカネを受け取った彼女は、こちらの顔を見ながら「ク
ソッ、コイツはメシを食べた割には太らなかった。大損だ」と不満げだった。
翌朝起きると、居間を走り回っている子犬を目で追いながら、彼女は「今
度のヤツは、太るはずだ」とニンマリ。

 愛玩用の子犬から番犬へ。番犬から食用へ。林語堂の指摘に沿うなら、
彼女は子犬から番犬にまで大きくすることで「たっぷりある暇とその暇を
潰す楽しみを持っ」た。「十分な余暇」を使って犬を育て、その後で犬買
いに売り飛ばす。
「何でも試み」たのだ。まさに『林語堂基準』にピッタリの中国人だった
と思うのだが。

 ここで考えた。曽妹だけが犬を相手に「何でも試み」ていたワケでもな
かろうに。

  ♪♪
(宮崎正弘のコメント)犬ねぇ。黒竜江省の孫呉だったか、ホテルの前に
犬肉レストランがありましたね。道ばたで犬を裁いていて、写真を撮ると
いうと店長がにっこり。あのときは樋泉さんのほか高山さんも、一緒でした。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声  どくしゃのこえ   READERS‘ OPINIONS
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1) 習近平国家主席は、中国共産党が改良した「新社会主義制
度」の顕著な優位性、成功、勝利を誇る。
 故毛沢東氏の失敗に学び、資本主義経済の利点、仕組み、弱さを研究
し、日本の明治、昭和の成功の歴史に学び、世界一を目指して、全てを犠
牲にして過去半世紀に弛まぬ努力をしてきた。その巧みな運営はあたかも
小さな理想的な急進的なIT起業家のようである。もちろん、失敗はある
が、全体として大きな目的を短期に達成した。その規模、速度は明治維新
の成功率をはるかに超える。
人類歴史、最大、最速の成長を遂げ、もし2016年にトランプ氏が現れな
かったら、支那は近未来に確実に世界一、世界制覇を果たせていただろ
う。世界は、故石原慎太郎氏を含め、中共を侮り過小評価してきた。自己
の致命的な弱点を無視してきた。
 その一方、民主主義の崩壊が確実に全世界的に起こっている。
その理由は簡単で、制度の仕組み、運営を適正に継続的に「改善」してい
く指南書、方法が作られていない、という事に尽きる。これは、ほぼ全て
の官民の組織、会社についても言える。外部には、常にあらゆる敵は存在
するが、「内部の敵」母体を死に至らしめる利己的で馬鹿な寄生虫症候群
はもっと恐ろしい。多くの国、企業が内部腐敗・荒廃・崩壊によって消えた。
全ての組織、家族、村、会社、国は、「機能集団」であり「共同体」でも
ある。機能、目的を持つ集団、例えば軍は、敵を攻撃し勝つ、という鮮明
な目的を持つが、軍の構成員の幸せと快適さ、雇用、安全などが、目的と
なると「共同体」に変化する。大東亜戦争の敗北の根本原因は「軍の共同
体化」、それを「管理、監督し阻止できなかった不能な政府」にあった。
過去50年間、劣化し続けている日本の問題は、国の指導者、総理、政府、
官僚がそれぞれの「利己的な共同体」に屬し、本来の「機能」を果たせな
い事にある。日本国はすでに統一国家ではなく、多くの利己的な共同体の
住む不動産にすぎない。行き先も不明で、船長もいない、太平洋を漂う客
船の様な体で、燃料も食料もほぼ底をついた。敏感なネズミは沈没前に逃
げる。もちろん海賊を撃沈する兵器もない。
 最高責任者、首相が、戦前・戦中に、国家の危機状態にある時に、10年
に十人が担当し、近年においても同様に頻繁に代わっている。
どんな天才でも一年の任期では何もできない。つまり、日本には最高責任
者が恒常的に存在しないという極めて異常な状態があるにもかかわらず、
誰も何も言わない、しない、できない。
日本政府は政治家集団のために存在する「共同体」になって久しい。全て
の政府機関の脳は寄生虫の巣になっている。
 最高責任者、起業家、社長、大臣、総理の任務は、1。目的を定め、構
成員(社員、国民)の賛同を得る。2。手段を明らかにし、計画を立て
る。3。実行のための準備、資本、人材などを確保する。4。常に正しい
内外の情報を集め、計画を随時適応する。5。目的を達成すれば、不必要
になった組織を解体する。6。次の目的を決める。
 これが「機能集団」の倫理・法則であり、これらを行えた企業、国は発
展し、不能では倒産する。明治の日本、平成の支那、かつての米国も、こ
の倫理によって成功した。今、世界の民主主義国に必要な改革とは、有害
な内部の「共同体」を排除し、「機能集団」の仕組み、運営を再稼働する
ことに尽きる。支那は資本主義自由経済と独裁政治の「良いとこ取り」で
大成功したシンガポールを真似たらしい。
 全ての「機能集団」は起業的であり、根本的に独裁であり、優れた個人
の才能に由来する。
しかし7世紀の17条憲法では「独断で行ってはならない。必ずみなと論じ
あうようにせよ」と戒めるが、同時に「 賢人や聖人を得なくては、何に
よって国を治めたらよいであろうか」と 嫉妬深い国民に衆愚政治の危険
をも説いている。
 結論を言えば、近年の中共に真似るのではなく、今、民主主義国に必要
な変革とは、本来の資本主義自由経済の仕組みを再現する事にある。民主
主義政治、政府機関の仕組みは、どこの国でも過去数百年間全く改善され
ておらず、日本偽憲法は70年間、改良されていない。その前の明治憲法も
「不魔の大典」、それは、頑なイスラム教徒の経典コーランに等しい。
 全世界同時経済・金融危機、東京直下大地震、想定外の災害・攻撃は、
必ず訪れる、と予想される。故に災害、そして再建に際して、必要な「新
日本の設計図、作り方」「新制度、新憲法」を今、準備しておくべきである。
災害が起こってからでは、歴史によると、例によって、いい加減な、安く
取り敢えず出来る事、掘建小屋、既存の再建、になってしまう。敵に侵略
されれば、再建の機会さえ与えられない。
 例えば、日本に必要な優れた指導者、総理あるいは大統領を選ぶ「仕組
み」を決める。まず現状の分析、問題。
1。総理とは「選挙に強い」限られた世襲制の政治屋家族から「互選」に
よって選ばれるので、当然、政治屋が任命される。単に選挙に強い人間
は、日本を指導・運営する知能、才能、能力、資格を持たない。しかも、
長い議員歴、世襲性により、過去、現在の利権、既得権益に深く関与して
いる為に独立した公正な、国益のための新しい判断ができない。
故にこの「互選制度」とは、現状維持のみに有効であり、不適当である。
しかも、総理は与党の派閥の限られた数名からのみ選ばれる。
2。日本には1億人のうち、おそらく一万人、少なくとも千人以上の優れ
た人材がいる、はずである。この中から、総理を選べば良い。例えば、年
収は一億円程度を保障し、敵の賄賂などに惑わされない様にする。報酬も
出来高制などを加え、例えばGDPの伸び率を年収に反映する。
3。正しい情報を得れば日本国民は、祖国を愛して居れば、国益を守る正
しい指導者を選ぶだろう。それを可能とする新しい選挙の仕組みを作る。
4。総理は、行政の長としての大きな権限を与えられなければ、何もでき
ない。十分な人事権、予算を与える。
5。有害、無能、不必要な省、機関、法律、規制を廃棄する。
 このような根本的な改革を、かつて明治政府が行った様に、全ての分野
で行えば、まだ日本には希望がある。
故石原慎太郎氏は、憲法を改正ではなく破棄せよ、と言われていたが、そ
れに代わる新憲法の草案を出されなかったことが悔やまれる。作家として
最後の文学
作品として、格調のある正しい国語で「日本国家憲法」を残していただき
たかった。国民はそれを買うことで賛意をあらわし、500万部も売れれ
ば、国民投票
の結果と見なされ、国が蘇るべきである。(欲を言えば、実は三島氏と石
原氏は共同で密かに「新憲法」を準備されており、その原稿が発見され、
来年あたりに出版されるという知らせがあるらしい。たとえそれが偽の原
稿であっても、存亡の危機においては、目的を達成できれば如何なる手段
も使用すべきであり、それこそが支那の成功を生み出した「賢人の超限
戦」。聖人、愚人、傍若無人、が総理になる仕組みは当然国を滅ぼすで
しょう。)
(在米のKM生)


(宮崎正弘のコメント)「三島氏と石原氏は共同で密かに「新憲法」を準
備されており」云々ですが、あり得ない噺ですね。三島氏は晩年、石原氏
と明確に距離を置いていました。
at 10:17 | Comment(0) | 番外編

2022年02月14日

◆凡百の政治家は足元にも及びますまい

HN九州男

既メルマガ 6045号 2月11日(金)に「特定失踪者問題調査会・家族
会、荒木和博」氏の投稿がございました。
石原氏の拉致問題に対する取り組み方に凡百の政治家は足元にも及びます
まい。その石原氏でさえも、結果的に成就できなかった理由は何故か。そ
して今でも障害となっているものは何か。言わずもがなです。悔しくてな
りません。

いささか古い情報ですが、氏が現役バリバリだったころ、「正論」インタ
ビューに応えた資料をご紹介し、皆様にお読みいただくことで氏へのご供
養をいたします。

拉致問題に関して   石原慎太郎

H15年9月10日田中均(小泉訪朝を企画した外務省審議官)宅に時限式発火
物が仕掛けられた。「爆弾は仕掛けられて当たり前のことだと思う。(石
原慎太郎)」・・・メディアでまさに大炎上

大炎上後の追加コメント
「爆弾を仕掛けてよいかどうかは悪いに決まっている。だけどそういう目
に遭う当然の経緯(いきさつ)があった。起こって当たり前のような今ま
での責任の不履行が外務省にはある。誰のための外務省か判らないことを
ずっとやってきた。これは撤回でも訂正でもない。」

その後の正論でのインタビュー「あれはねぇ・・・ゴルフで言えばインテ
ンショナルフック(※)なんです。」
(※眼前の障害物を避けるために敢えてクラブフェースをずらせて打つ打
法。ボールは振った方向に真っ直ぐ飛ばず、左右どちらかに大きく曲がる
が、その結果、障害物
をクリアできる。)「問題が現に存在しているにも拘らず、自民党総裁選
の争点にも、与野党の対立軸にもこうした因子は入ってこない。それは国
を挙げて取り組むかどうかってことではなしに、問題解決のための熱が低
い、としか私には思えない。自民党の中にだって『拉致問題は存在しな
い』って言い張ってた連中は大勢いるんだから。」

この時の外務省の反応「一連の石原発言は不当であり、厳重に抗議する。
発言は民主主義に対する挑戦であり、到底容認することはできない。対北
朝鮮外交について政府一体となって対応しており、特定の個人が独自、単
独で交渉を進めているという事実は全くない(川口順子外務大臣)」

これに対して再反論
「何も判ってない。大臣が下に丸投げしてるからだ。田中(均)審議官が
今年五月半ば(2003年)に渡米して、加藤良三駐米大使を飛び越える形で
アーミテージ当時国務副長官、ケリー国務次官補に会って、北朝鮮に対し
て圧力をかけないように要請した事実をどう説明するのか。川口大臣は知
らなくても国民はちゃんと知っていますよ。
私の発言が拡大されて、けしからん、けしからんと言う話になれば、ます
ます外務省の実態が検証されざるを得なくなる。何らやってないというよ
り、すべき事柄をしなかった不作為の罪とその後やった逸脱はまさに万死
に値する。

私は外務省が代表する国家の姿勢というものが未だに判らないね。北朝鮮
の日本人拉致はテロである、と何故国家がはっきり言わないのか。はっき
り言っているのは安倍晋三官房副長官と中山京子内閣官房参与くらいで、
小泉総理は『普通に考えればテロだ』と。普通に考えれば・・・だって
(苦笑)これが外務省に言わせればテロじゃないんだ。
川口大臣は私に厳重に抗議するそうだけれども、自分の所の部下は守って
も国民を守ることには態度を決め込むというのはどういう感覚なのか?拉
致被害者のために、日本国のために彼女が北朝鮮に対して『厳重に抗議し
た』ことはあったかね。現に存在した拉致被害者を放置してきたは、逆説
的にせよ不作為によって結果的にテロを黙認してきたことと同じではない
のか。外務省は決してテロとは戦ってこなかった、この事実をきちんと受
け止めているのか、いないのか。」

「メディアも同じです。拉致問題はずっと疑惑に過ぎないと放置し、それ
で済ましてきながらむしろ北朝鮮との国交化正常交渉の障害になるとずっ
と論じてきた新聞がどこと敢えて言わないが(インタビュアー曰く『朝日
新聞』)、昨年の小泉訪朝以後は様変わりし、今回の私のインテンショナ
ルフックに一番けしからんと飛びついてきた。しかし今まで北朝鮮のテロ
を黙認してきたことを、その責任を自ら顧みることはあったのか。」

「私は議会制民主主義の下ではテロリズムは悪だ、と思っていますよ。テ
ロは肯定できない。爆弾テロが良いか悪いかはこの法治国家では論を待た
ない。しかし、拉致被害者を救出することに何らアクションを起こさず、
放置したまま二十数年も万死に値する不作為の罪を犯してきた外務省の人
間が誰も処分されない、誰も国民に対して責任を負わないとしたら、一体
そんな国家を誰が信じられるのか。政治に係る人間の責任というものは何
処にあるのか。これこそが法治国家、民主主義の根幹を揺るがすもので
しょう。

「爆弾は仕掛けられて当たり前」発言の裏には国民が一つの考える材料と
して、石原氏が本当に仰りたい言葉があったのだ。        合掌
(九州男)

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◆なぜロシアと欧米は対立しているのか

  高島康司

目前に迫る「ウクライナ侵攻」回避のシナリオと金融市場への影響ロシア
はすぐにでもウクライナに侵攻するのではないかと、世界中のメ ディア
が書いている。しかし、ロシアがここまでウクライナ執着するのに は合
理性がありまた米国内では意見が二分しているため、最終的にはバ イデ
ン政権は妥協を強いられることになりそうだ。(『未来を見る! 『ヤス
の備忘録』連動メルマガ』)

ロシアは本当にウクライナに侵攻するのか?
ロシアのウクライナへの軍事侵攻と、欧米の介入の可能性について解説し
たい。

いま欧米や日本の主要メディアでは、ロシアのウクライナへの軍事侵攻の
可能性は極めて高く、下手をすると侵攻は時間の問題ではないかとする報
道が多くなっている。

ロシアはウクライナとの国境に10万人から12万7,000人の軍を展開し、盛
んに演習を実施している。ウクライナへの圧力だ。また、地中海ではアメ
リカ、イギリス、フランスの空母を動員した軍事演習が予定されている。
一方ロシアもこれに対抗し、同じ地域でロシア海軍の演習を計画している。

そうしたなか、24日、米国防総省はウクライナ周辺の東欧地域に最大
8,500人規模の米軍を派遣する準備に入ったと明らかにした。軍事侵攻が
あると「北大西洋条約機構(NATO)」は4万人の即応部隊を派遣するとし
ているので米軍はこれと一緒に行動することになる。

また25日、米バイデン政権は、ロシアのウクライナへの再侵攻があれば厳
しい経済制裁を発動するとした。それは半導体などのハイテク製品を想
定した輸出規制、ロシア産天然ガスを排除する資源規制などだ。

バイデン政権は、こうした経済制裁の発動でロシアは収入を得る機会を失
い、ロシア経済は脆弱になると見ている

ウクライナ問題の金融市場への影響
しかし、このような経済制裁の発動は、ロシア経済に影響するだけではな
い。ロシアはエネルギーや鉱物などの資源大国で、また食料の生産でも無
視できない世界シェアを持つ。ロシアが逆に欧米に対して経済制裁を発動
すると、ロシア産資源の供給が細り、世界的な生産活動に大きな影響が出
る。以下がロシアが握る資源の世界シェアだ

・天然ガス:17%
・原油:11%
・パラジウム:42%
・ニッケル:11%
・小麦:11%

これを見ると、もしロシアが欧米に対して報復の経済制裁を発動し、これ
らの資源を禁輸すると世界経済は大変な影響を受けることになる。

特にヨーロッパは、天然ガスの消費量の約30%がロシアに依存している。
ロシアのウクライナ侵攻が起こると、ヨーロッパの天然ガス価格は3倍に
なる可能性がある。事実、24日には前週末比で一時的に19%上昇した。日
本のロシア産ガスの輸入割合は10%程度だが、ロシアからの輸入が滞れば
中東産などの奪い合いになり、日本が買い負けるリスクがあるとも懸念さ
れている。

このような影響を警戒して、金融市場も大きく落ち込んだ。24日のヨー
ロッパ株は4%安と急落した。さらに翌25日には、日経平均株価が5カ月ぶ
りの安値を付け、米ニューヨークダウも一時800ドルを超えて下げた。ま
た、最近は株式相場との連動を強めている暗号通貨も大きく下落した。
ビットコインなどは半値にまで落ちた。
        
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◆バイデンが国費でコカインを無料配給

          Andy Chang

昨日8日の午後、Times Newsがバイデン大統領の命令でアメリカ厚生省が
国費でホームレスの麻薬常用
者に無料で配給していたと報道した。

このニュースは直ちにFoxnewsが取り上げ、翌日もFoxが幾つかの番組で討
論を行っているが、CNNや
3大テレビ、各新聞社などはまだ報道していない。

Times Newsによると、この麻薬の無料配給は去年3月に国会が通した1.9
兆ドルのコロナ救済補助金の内から3000万ドルを使って国家の厚生省
(HHS:Department of Health And Human Services)が「安全な麻薬吸引
道具と必需品」をホームレスの麻薬常用者たちに配給するという のだっ
た。コロナ救済補助と貧民への麻薬を無料配給とは何の関係もない。

HHSの報道官がWashington Free Beacon社に語った説明によると、クラッ
クコカインやメタアンフェタミンなどの麻薬を政府が配給したのはこれま
でなかったことである。政府 が国民の納めた税金を使って「クラックコ
カインを吸引するパイプと、必要なコカイン」セットをホー ムレスや低
収入の貧困階級の人たちを支援するための無料配給である。しかもこれは
政府の「人種差別 を無くし貧困国民を支援する」連邦政府のプログラム
の一つであると言う

また、政府は「安全なコカイン吸引パイプとコカイン」のセットの他にも
「Free Sex Kit」と称する「コンドームとC型肝炎防止薬」のセットも無
料で配給して居ると述べた。そ してこれらの措置は麻薬常用者で麻薬を
買う金がない低所得層の犯罪防止でもあると言う。

政府の国民の安全のためと称する説明によると、クラックコカインを吸入
すると唇に罅割れができるから、何人かがコカイン吸引パイプを共用する
とC型肝炎やエイズウイル ス、性病などが伝染する。だから彼らの生活の
安全保障のため「安全なパイプと麻薬」セットを配給するの だという。
また、セックスでも性病やエイズ、肝炎などが感染るため「Free Sex
Kit」をホームレスに配給すると言う

ニュースを聞いたLauren Boebert 国会議員は「私の人生で政府がこんな
愚劣な政策を実施するとは夢にも思わなかった。政府が麻薬を無料で配給
するのは前代未聞のことであ る。政府は麻薬を禁止すべき立場にある。
麻薬常用者に麻薬を提供するのでなく、彼らを施設に入れる、 麻薬中毒
から解放するなど方法は幾らでもある」と述べた。

Tom Cotton上院議員は「バイデンはいつも犯罪防止を強化すると言ってい
たのに、逆に人種公平のため麻薬セットやセックスセットを分け与えると
言いだした」と述べた。

清朝時代に多くのシナ人がアヘンを常用していたためアヘン戦争が起き、
やがて清朝は滅亡した。米国のバイデン大統領は国民の納めた税金を濫用
して麻薬を常用者にタダ で配給するという。麻薬の配給、分布は有料で
も無料でも重大犯罪である。それをバイデンが やろうとして居る。


   
━━━━━━━━━━━


◆ロシア強襲艦が十一隻

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月10日(木曜日)弐
      通巻7214号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ロシア強襲艦が十一隻、黒海のオデッサ沖へ
  ベラルーシには迷彩服の部隊集結,S400を配備
**************************

 ウクライナ西南、オデッサはすぐ南がルーマニア、挟まれた陸地内部が
モルドバ。現在のモルドバは旧ベッサラビア。露土戦争、ベッサラビア戦
闘を経て、旧ソ連に編入されたが、歴史的民族的にはルーマニアである。
 
 そのモルドバには「平和維持部隊」と称するロシア兵が1500名。オデッ
サ沖合に待機するロシア黒海艦隊の強襲艦は合計十一隻。それぞ れに戦
車十両。兵隊340名前後と見積もられ、合計でおよそ百十両の戦 車と3800
人のロシア兵が乗船している。

 キエフ(ウクライナの首都)に至近距離はベラルーシ。
数万規模のロシア軍が到着し、積雪90センチの節減でベラルーシ軍と2月
10日から「軍事訓練」に入る。
ベラルーシの空軍基地はフル稼働、兵員ならびに兵器が空輸された。戦
車、装甲車は陸続と鉄道輸送された。ベラルーシにはS400ミサイルが 配
備され、NATOのミサイル攻撃に構える。

 昨年九月のロシア、ベラルーシ合同軍事演習では、双方で二十万が参加
するという空前の規模で行われ、途中、プーチン大統領も視察にミンスク
へ飛んだ。
 ミンスクはKGB本部、共産党本部、そして独裁者ルカシェンコ大統領
の執務オフィス。周辺一帯に監視カメラ
 まさに一触即発の雰囲気である。
    
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆☆◇◆◇☆◆◇◆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  ♪♪
ロシア軍のウクライナ侵攻は秒読みか?
─俄然、注目のウクライナ、ベラルーシ、そしてロシア
 NATOはバルト三国、ポーランド、ルーマニアへ増派
 オデッサとルーマニアに挟まれたモルドバ(旧ベッサラビア)は ダー
クホウス

 旧ソ連圏30ケ国。全てを廻りました。写真百葉以上、巻頭はカラーグ
ラビア
  ♪♪♪
 宮崎正弘『日本が全体主義に陥る日』(ビジネス社)
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 現在品切れですが、キンドルで御覧になれます。五年前の本ですので、
古本ショップでは十数冊が出展中
       
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 読者の声ど
くしゃのこえREADERS
                           OPINIONS
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1) 次回の未来ネット「宮崎正弘の生インタビュー」は16日
午後四時からです。
ゲスト福山隆・元陸将。テーマは「インテリジェンスとは何か」です。
下記で画面予約が出来ます。
https://www.youtube.com/watch?v=ETe5duPyL7g
  (未来ネット)
at 10:10 | Comment(0) | 番外編

2022年02月01日

◆岸田首相の「適切な蛮勇」に期待

【有本香の以読制毒】


弱腰の米国、さらに増長する中国・ロシア「ウクライナ侵攻」を止められ
るのは日本だけか

「ウクライナ危機」が、連日報じられている。しかし、日本の報道では
「よく分からない」と感じる向きも多かろう
そこで、筆者の個人ネット番組「ニコニコ生放送・有本香
CHANNEL」に25日、在日ウクライナ人の評論家、ナザレンコ・ア
ンドリー氏(27)を迎え、現地情勢、背景を詳しく聞いた。このときの
氏の話を踏まえ、「ウクライナ危機と日本」について書いてみたい。

ナザレンコ氏との事前の打ち合わせで、私自身のある誤解を気付かされ
た。2014年、ロシアのクリミア侵攻のときから、日本のメディアが繰
り返し言ってきた、「ウクライナ東部にはロシア派住民が多い」という点
についての誤解である

この「ロシア派」説明のよりどころの1つとして、日本の大新聞などは、
「ロシア語を第一話者とする人の割合」を引き合いに出してきた。

確かに、言語はアイデンティティー形成の要件の1つとなり得る。だから
こそ中国では、民族の言葉が奪われかけているウイグル人らが命がけで抵
抗しているのだが、ウクライナの事情はこれと異なる。

「私もロシア語が第1言語ですよ」

ナザレンコ氏はこう言う。

東部ハリコフ市出身で、クリミア侵攻の際には、10代の身で、前線のウ
クライナ兵に物資を運ぶ活動をしたナザレンコ氏が「ロシア派」なはずが
ない。だが、そんな氏が普段、家族や親しい友人と話す言語はロシア語
で、公用語のウクライナ語ももちろん話せるという。

あえて例えるなら、台湾人の多くが、「普通語(北京語)」を母語としな
がら、「中国人ではない」と自認することに近いといえようか。

帝政ロシア時代、ソビエト連邦時代を通じ、ロシア化の波を受け続けた結
果、人々はロシア語を話すようにはなったものの、アイデンティティーは
ウクライナ人でしかあり得ないという。

つまり、ウクライナで「第1言語がロシア語」の住民が多いことをもっ
て、「ロシア派住民」が「多い」かのように言うのはひどいミスリード
だ。日本の報道の「ロシアバイヤス」ともいえる。ちなみに、ウクライナ
で現在、「親ロシア」の国政政党は一党のみ、支持率は12%強に過ぎない。

一方、ロシアが現在ウクライナ国境付近に集結させた軍の数は約13万。
ロシアの全地上部隊の3分の1から半分近くにも上る。ロシアの要求は
「ウクライナのNATO非加盟」だというが、これを額面通り受ける日本
の報道もナイーブ過ぎる。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の真の狙いは、旧ワルシャワ条約
機構の復活と見て間違いない。

最近の世論調査では、58%ものウクライナ人が、ロシアの侵攻に「自ら
武器を取って戦う」と答えたという。民兵組織を合法化する法律も成立さ
せた。強国ロシアにひるまないウクライナだが、頼みの米国と欧州にはウ
クライナ防衛のためロシアと戦う気がない。

ジョー・バイデン米大統領に至っては12月、「軍事力行使の選択肢はな
い」と発言する体たらくである。

わが日本の岸田文雄首相は、ウクライナ情勢についてこう述べている。

「重大な懸念をもって注視している。G7(先進7カ国)の枠組みなどを
重視し、国際社会と連携して適切に対応していく」

ナザレンコ氏は言う。

「ロシアが国境に集めた13万もの部隊の中には、極東から移動した部隊
が含まれます。日本は絶対に攻めてこないから容易に移せるのです」

仮にここで、岸田首相が「わが国は、地球上のいかなる『力による現状変
更』も許さない」と宣言し、北海道での自衛隊と米軍との軍事演習にでも
言及したら、ロシアはどう出るか。

ウクライナと中国、北朝鮮のつながりを懸念し、「ウクライナに騙される
な」という日本国内の親ロ派の声もあるが、所詮、他国はどこも腹黒い。
日本がいま優先して警戒すべきは、弱腰の米国を見て中国とロシアがさら
に増長することだ。その牽制(けんせい)のためにも、岸田首相の「適切
な蛮勇」を期待する。ウクライナ危機を止めることができるのは日本だけ
かもしれないのだ。

■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生
まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国
際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に
『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬
舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国
紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の
真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本
史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

夕刊フジ【zakzak】ニュース採録




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◆雀庵の「開戦前夜/13“不透明戦争”が始まっている」

         “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/424(2022/1/28/金】1941年12月8日の日米開戦
は大方の日本国民にとっては驚きだったが、軍事学者や識者は冷静に予測
しており「いよいよ始まった」と嘆息しつつも勝つ方策を考えていたろ
う。暗号が解読されていたことレーダー開発が遅れていたことは致命的な
弱点だったが、それは敗戦後に分かったことである

<「総力戦研究所」の存在を知っているだろうか。1941年=昭和16年4月
に開所式があったばかりの組織である。集められたのは第一線で働いてい
た官僚、軍人、ジャーナリストらエリート36人である。彼らは30代ばかり
で、その平均年齢は33歳だった。

当時の日本において最良にして最も聡明な彼らは模擬内閣を作り、一つの
ミッションを命じられた。「日本とアメリカが開戦した場合、日本はどう
なるのか」――事実に基づく議論を積み重ね、1941年8月16日、一つの結論
に到達する。「日米戦日本必敗」・・・>(石戸諭・ノンフィクションラ
イター「30代は開戦前に敗戦を予測 歴史に埋もれた総力戦研究所から学
ぶこと」2018/8/15)

この記事のベースは猪瀬直樹著『昭和16年夏の敗戦』だが、東條英機は
総力戦研究所のレポートに反論したという。その思いは「3年間踏ん張れ
ば停戦に持ち込める、このままではジリ貧で日本沈没だ、一か八かに賭け
るしかない」だったろう。「3年間」というのは当時の熱戦=ガチンコは2
年で停戦になるのが一般的だったこと、また実際、日清、日露の戦争でも
2年だったから、対米戦=「米国本土が戦場にならないから疲弊しな
い!」戦争がまさか4年になるとは当時の常識からはまず考えられなかった。

日清、日露戦争も余裕があったわけではなく全力投球、必死で戦って辛う
じて勝ったのである。清も露も米も当時の最強国家である、それでも戦わ
ざるを得なかった、諦めて尻尾を巻いて逃げていたら今の日本はあり得な
い、ということは知っておくべきだと思う。

冷戦から熱戦への「第3次世界大戦」・・・小生は「開戦前夜」と思って
いたが、ジョナサン・マーカス氏(元BBC防衛・外交担当編集委員、英エ
クセター大学戦略・安全保障研究所名誉教授)によると既に戦争は始まっ
ているようである。五輪ではないから「よーい、ドン!」で始まるわけで
はないのだ。今の時代は「宣戦布告」という儀式はなく、気がついたら戦
争になっていた、というのが普通のよう。曖昧戦争、アングラ戦争の時
代・・・マーカス氏の「ウクライナでの開戦、どうやって分かるのか」
BBC 2022/1/27から。

<できる限り公平かつ独立した視点で分析すれば、ロシアは報道官が何と
言おうと、ウクライナとの戦争に向けた準備を進めていることになる。

ロシアはまた別の手法を見せる可能性もある。例えば、サイバー攻撃や国
家転覆だ。サイバー攻撃に関しては、ウクライナは間違いなく対象となっ
てきた。つい1週間前にも、政府のいくつものサイトが襲われた。ただ、
攻撃がどこから来たのかは、はっきりしていない。

イギリス政府は最近、ロシアが新たなウクライナ政府を形成するために関
係者を選出していることを示す証拠があると主張した。だが、どんな疑い
があるにしろ、ロシア関係者がそうした活動に従事していることを示す、
決定的かつ公的な証拠は明らかになっていない

海軍分析センターのコフマン氏は、ロシアの攻撃において、サイバー関連
は重要な要素になっていると話す。不可欠なインフラ機能を不全にし、ウ
クライナが軍の動きを調整できないようにできるからだという。

ロシアがクリミアを制圧したとき、「ハイブリッド」「グレーゾーン戦
争」という言葉が飛び交った。軍服は着ていたものの記章は着けていな
かった人々による作戦行動について、否定する言動もあった

しかし、あの部隊がどこのものだったのかは明白だ。クリミアは複雑な策
略ではなく、昔ながらの軍事行動によって制圧された。現在進行している
のは「グレーゾーン戦争」の本質部分だ。平和と戦争の境界があいまいに
されている。西側では普通、そうした物の見方はしない。

だがロシア軍は、戦争と平和はひと続きのものだとする新たな信条を打ち
出している。そうした状況では、段階に応じて異なる兵器が使われる。
順々に使われることもあるし一度に使われることもある。ただ戦略的な目
的は一緒だ。

そしてそのことが、紛争はすでに始まっていることを示す究極の理由だ。
現在の唯一の問題は、プーチンがどこまで「グレーゾーン」を進んでいく
つもりなのかということだ

戦争と平和の曖昧な中での開戦・・・プロでもこの21世紀的“不透明戦争”
に困惑しているようである。「米、ロシアのNATO不拡大など要求拒否 ウ
クライナ情勢、一層不透明」2022/1/27から

<【ワシントン時事】ブリンケン米国務長官は26日、国務省で記者会見
し、ロシアが提案している北大西洋条約機構(NATO)の不拡大について、
拒否する構えを改めて示した。米国は同日、こうした考えをNATOと共に書
面でロシア側に回答。欧米とロシアの主張に深い溝が横たわったまま、ウ
クライナ情勢は不透明感を増している

「NATO(加盟)のドアは開かれており、今後も開いたままだ」。ブリンケ
ン氏は26日の会見でこう強調し、ロシアが求めているウクライナのNATO非
加盟の確約を拒む考えを表明した。書面ではウクライナの主権を擁護する
姿勢を示し、安全保障に関する判断は各国に選択する権利があると主張。
欧州での軍事演習やミサイル配備の制限、新戦略兵器削減条約(新
START)の後継体制に関しては協議の余地があることを伝えた>

プーチン・ロシアの同盟国である習近平・中共も、WinWinだったカザフス
タンをロシアに奪われて困惑しているというから、小生が今の状況を上手
く咀嚼できずにいるのは当然か。以下のナザレンコ・アンドリー氏の論稿
「ウクライナ侵攻:戦争と領土拡大はロシアの“性”」(Daily WiLL
Online2022/1/25)は分かりやすかった。主旨はこうだ。

<ロシアによるウクライナへの大規模侵攻が現実味を帯びている中、英米
などが大使館職員やその家族の退避を始めた。南部のクリミア半島や東部
のドンバス地方での紛争は8年間も続いているものの、今回の危機とは大
きな違いがある

今までロシア政府はロシア軍が直接介入していることを否定し、プーチン
大統領自身、何度も「ロシアは当事者ではない」と言っていた。ウクライ
ナ国境を越える際、ロシア兵は徽章を外し、「正体不明の覆面兵士」(リ
トル・グリーンメンという名前でも知られている)としてウクライナ政府
軍と戦っていた。

もちろん、実際にロシア兵が捕虜に捕られたり、東部の親ロシア派テロ組
織がロシアしか持っていない装備を使ったり、そのテロ組織のトップがロ
シア国籍保有者で元KGB関係者(例:イゴーリ・ギルキン、自称ドネツク
人民共和国元最高司令官)だったりと、ロシア軍による介入の揺るぎない
証拠はあった。

だからこそ、欧米諸国がロシアに対して経済制裁を課していたわけだが、
ロシアは最後まで茶番劇を続け、限定戦争やハイブリッド戦争の範囲を超
える行動を取ること避けていた。ところが今、ブリンケン米国務長官が指
摘したように、その限定戦争が全面戦争になろうとしている。

しかし、私はロシアを批判してもあまり意味がないと思う。あの国はイ
ソップの寓話「サソリとカエル」に出てくるサソリと同じだと考えている
からだ。日本ではどれほど有名な寓話かわからないので、念のため紹介する。

《サソリとカエルが一本の川を前にしています。サソリ「川を渡りたいの
で、背中に乗せてくれないか?」、カエル「そんなことをしたら、その針
で背中をぶすっと刺すんだろう」

サソリ「いやいや、おまえを刺したら、二人とも川に沈んでしまうだろ
う」、カエル「なるほど。たしかに」

カエルは背中にサソリを乗せて川を渡ることにしました。しかし川の中程
まで来たときに、背中に鋭い一撃を感じます。

カエル「何でそんなことを? 二人とも川に沈んでしまうのに」、サソリ
「それがサソリの性(さが)ってものなんだよ・・・」》

古い時代からあらゆる方面に戦争を仕掛け、他民族の領土を奪ってきたお
かげでロシアが世界一広い国になったのは周知の事実だろう。これはロシ
アという国の「性」だと言っても過言ではない。

自分自身がいくら犠牲を払うことになるとしても、自国民の命や経済的繁
栄より領土拡張の野望を優先してきたし、日本から3000億円の支援を受け
取りながら、北方四島に新しい軍事基地をつくったり、そこに日本ではな
く、中韓の資本を呼び込む政策を取ったりした恩知らずでもある。

今さら「やめて」とお願いしても、イソップの寓話にあるように、サソリ
に「針で刺さないで」と願うのと一緒。無防備になったら必ず刺されるこ
とを理解した上で、無駄な説得ではなく、針を使わせない抑止力に力を入
れるべきだった。しかし、西側諸国はそれができなかった。中でも、特に
酷いのはドイツだ。

日本ではなぜかEU諸国、特にドイツを人権先進国たる「弱者の味方」とし
て見る傾向が強い。駐日ドイツ大使館もそのイメージを保つことに必死
で、SNSなどで死刑やジェンダー問題について偉そうに説教している場面
が多く見られる。はっきりいうが「口だけ番長」だ。

ウクライナとロシアの間では圧倒的な戦力の差があり、この8年間で1万
4000人以上が実際に戦争で命を落とした。強者による弱者イジメそのもの
だろう。しかし、こんなことを許さないはずのドイツ政府は、ウクライナ
への武器供与を拒否し、さらにエストニアによるウクライナへの武器供与
を阻止しようと活発な動きを見せている。

つまり(ドイツは)弱者を守りに来てくれないどころか、弱者が自衛をす
る権利まで妨害しているのが実態なのだ。「ウクライナ人の命はロシアの
天然ガスより軽い」とはっきり本音を言えばいいのに、「対話で平和を実
現するのは望ましい」「過去の歴史から学んで武力では何も解決しない」
など、自分の裏切り行為を美談にしようとしている。

民主主義を積極的に守るために動いている英米もドイツの本性を見抜き始
め、先日、ウォールストリート・ジャーナルには「ドイツは信頼できる米
同盟国ではない」(トム・ローガン氏)というタイトルの記事が寄稿され
た。行動を起こすべき時に平気に弱者を見殺しにするような国に他国の人
権を語る資格があるか。私はそう思わない。

日本もウクライナ問題に無関係に見えて、実は大きな影響を与えている。
ロシアは陸軍の3分の1の兵力をウクライナ国境周辺に集結させているが、
多くは極東やシベリアから移動された部隊だ。なぜそれが可能になったの
か。日本が北方領土を取り返しに来ないことがわかっているからだ。

たとえば、ロシアが西の国境に軍隊を集めるのに合わせて北海道に日米の
兵力を集結させ、共同軍事演習を行なえば、それだけでも大きな牽制にな
るだろう。しかし、日本の政治家にはそれだけの決断力がないし、戦後教
育に毒された世論もこうした行動を歓迎しないだろう。

しかし、日本が米国と共にロシアを牽制できず、ロシアが西側で戦争を起
こしたらどうなるか。米英を含めてNATO勢力にとって欧州の前線防衛が最
優先の課題になり、中国に対する圧力が弱まるだろう。そうしたら中国が
台湾や尖閣を侵攻しても、迅速かつ適切対応ができなくなる可能性が高
い。それによって困るのはまた日本だ。

結局、リベラルが崇拝している不戦主義とやら平和憲法とやらは、実際
にはただ力のバランスを崩し、世界平和を脅かしているだけである。核兵
器禁止条約を推奨する団体も、持っていた核兵器を全て廃棄したせいで核
兵器保有国に侵略されたウクライナについては一切触れないし、誰一人助
けに来てくれない。ウクライナの犠牲者は、ロシア軍の犠牲者であると同
時に、綺麗ごと信奉者の犠牲者でもある>

欧米ではプーチンと喧嘩したくないドイツは“ヘタレ”と侮辱されている。
「AFP=時事:ドイツは1月26日、ロシア軍侵攻の懸念が高まるウクライナ
に対し、武器ではなくヘルメット5000個を供与すると発表した。ドイツは
対立を煽るとして、ウクライナへの武器供与を拒否している」


フランスのマクロン大統領とドイツのショルツ首相はロシアに「緊張緩和
のための明確な行動」を取るよう求めた。ただ、ショルツはウクライナや
一部欧州諸国が求めているドイツ製武器のウクライナへの供与は行わない
と改めて明言し、欧米ではドイツを「裏切り者」と罵倒する声が高まって
いる。

日本もいい子ぶりっ子していると世界から「西のドイツ、東の日本、ヘタ
レのダーティペア」とバカにされるに違いない。「ヘルメット5000個では
顰蹙を買う・・・寒い戦場ではカップ麺が喜ばれるのではないか、よし、
カップ麺50万個、大型ヤカン5000個、さらにゲーム機5万台を贈ろう! 
これが新資本主義だ!」と日本はやりかねない

そう言えば日本は湾岸戦争(1990〜91年)で参戦の代わりに1兆円払って
逃げたが、徹底的に軽蔑されバカにされたっけ。第一次大戦では参戦して
国威発揚、大いに感謝されたものだが、今は去勢された銭ゲバ蛙・・・対
ロ、対中戦に汗と血と涙を流さなければ確実に日本沈没だ。ご先祖さまは
泣いているぞ、日本を取り戻せ!

        
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◆バイデン就任から一年

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)1月29日(土曜日)
     通巻7201号 
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バイデン就任から一年。140日もホワイトハウスに居なかった 45日間を
キャンプディビッド、95日をデラウエアの自宅で
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 ホワイトハウスに居るのは嫌いらしい。ジョー・バイデンが米国大統領
に就任して一年が経過したが、米国は不安に包まれたと回答する人が増
え、バイデン支持率は劇的に低下した。再選をのぞむ声が聞こえなくなった。

 主因は決断力の無さだが、不人気をあおるのは、むしろ無能の副大統領
ハリスで、「ならば私を副大統領にして」と影で動いているのがヒラ
リー・クリントンだという噂がワシントンで立っているという。
 トランプ前大統領とバイデンの共通項はひとつある。二人とも酒を飲ま
ないこと。トランプはコーク愛飲。バイデンはチョコレートアイス。

 この一年間、バイデンは45日をキャンプディビッドで過ごし、95日
間をデラウエア州の自宅で過ごしたことが分かった(ワシントンタイム
ズ、1月28日)。
 首都からかなり近いデラウエア州だから、現職時代は飛行機よりもアム
トラック(鉄道)を愛用した。

 デラウエア州の自宅は豪邸。選挙の最中、2ケ月近くも自宅に籠もっ
て、ズームなどで選挙運動を展開していた。トランプは「バイデン、出て
こい」と呼びかけていた。就任後一度、バイデンの自宅近くで発砲事件が
おきた。

ワシントン生活が38年というベテラン政治家を自認し、上院外交委員長
をつとめて外交は得意と豪語してきたが、就任以後、外遊歴は殆どない。
すべての外国との接触はブリンケン国務、オースチン国防長官らに任せて
きた。
    
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 壬申の乱は皇位争奪戦ではなく国家防衛策をめぐる路線闘争だった
『中央集権国防国家』は内部要因ではなく対外的な状況の変化に促された

   ♪
井上和人『日本古代国家と都城・王宮・山城』(雄山閣)
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 重厚な古代史論文集である。
 独自な切り口、古代史の謎を築城、それも水城から山城の謎、都の造営
と度重なる遷都、そしてシナとの軍事緊張のなかから生まれた中央集権国
家の構築という外部要因に促されての歴史過程を、単なる政治抗争を超え
て、地形、築城などの視点から綿密に描かれる。
 通読して瞠目した観点が多く、これまでの古代史論争に大きな石を投じ
た著作ではないかとおもった。
 かねてから評者(宮崎)も、戦後の日本の古代史学者の諸論に大いなる
不満を抱いてきた。左翼学者の古代史論や江上波夫の騎馬民族説や、梅原
猛の妄想的所論などはさすがに影を潜めたが、資料が圧倒的に少ないの
で、文献の解釈を基軸にした推論が多い。また実地照査や考古学との整合
性が見られず、古代史は「一人一党」の世界とまで揶揄されたものだっ
た。(梅原らは太安万侶は藤原不比等だと言っていた。1979年、奈良
市郊外で太安万侶の墓地と墓誌が発見された)。
或いは岩宿の発見、縄文遺跡の典型・三内丸山遺跡の出現で、いや大和で
も平城京の長屋王邸跡の発掘で、古代史は従来の解釈との矛盾に遭遇した。
 これらを著者は地政学、外交、軍事戦略に立脚して、築城の過程、都の
造営に論理を結びつける。地政学というより「地勢学」と言って良いかも
しれない。
 多岐にわたる視角から、天智、天武、持統、桓武天皇の時代的諸相をみ
てゆく。考古学的な考察と足を運んでの現場主義が存文に活かされてい
て、古代史に興味のある評者などは興奮して読んだ。
 本書は旧来の誤謬だらけの歴史観を脱却した、真の古代史像を描き出し
た労作である。

 前置きはこのくらいにして、重要な箇所をピックアップする。
 古代史において六世紀末から八世紀初頭にかけて進展した『中央集権国
防国家』とは、「列島内部での諸政治的、社会的要因などに惹起されたの
では決してなく、もっぱら対外的な状況の変化に促された」
 「歴代遷宮という天皇家の伝統は630年を境に途絶する(のだが、その
主因は)。628年、中国大陸では唐が隋滅亡後の国内の混乱を平定し、華夷
秩序に基づく国家間関係構築のために周辺の諸国家に対する征服事業に着
手した」からである。
 外側の脅威に日本のまつりごとが右往左往するのは、なにもペリー来航
だけではないのだ。
 対応した大和政権は飛鳥に板萱宮を造営する。
これは「異例の造営事態」であって「唐の侵寇に対する危機意識のもと
で、緊急避難的に新王宮の造営が取り急ぎ遂行された」。この宮こそ、乙
巳の変の現場である。
 難波宮を壮大に建築し、やがて廃都となったが、その理由は何か?
 台地のうえに築造された地形、その防御的体形から言っても、「狭小で
高低差の顕著な場所」であり「大阪湾に突出した半島の北端部にあり瀬戸
内海に直面している」。つまり難波宮は「全身を敵軍に晒すことになる。
軍事的にみれば、まったく無防備」だったのである。大阪城の手前、大阪
歴史博物館のまえに難波宮跡地が残るが、現在の大坂は当時の地形ではな
いため、想像するには難しい。
 また度重なる遷都は「中国大陸の周辺地域、とりわけ朝鮮半島における
唐の軍事圧力を軸にした、目まぐるしく変動する国際政治状況と、それに
対する大和政権の対唐、百済、新羅、高句麗外交防衛策の変転の反映」
だったという。
 白村江における海上戦に敗れた日本は近江に遷都し、西日本地域には二
二の体系的な山城を、軍事戦略のもとに築城した。(白村江を著者は「完
敗」とするが、評者は当時のノモンハンのようなもので、後衛部隊は阿倍
比羅夫が率いて2400名の亡命百済人を日本に運んでいる)。
 太宰府の水城は、その築年と位置が考古学的にはまだ定まっていないと
する著者は、しかし当時の山城の最大最強の築城が近畿の高安城であった
とする。天智崩御直後の壬申の乱は不破の関で対立し高市皇子の戦闘力が
ものを言い、瀬田大橋の攻防が表舞台だが、前哨戦では高安城の攻防に重
点が置かれた。大伴吹負が大活躍した。
 この軍事戦略から生まれた体系的な山城築城の一環として備中に築かれ
た山城が「鬼ケ城」であった。(評者も行ってみたが、山奥の奥に立派な
山城がちゃんと残っている)。
 軍事戦略に鋭い大海人皇子(のちの天武天皇)は、山城が唐の侵略を前
にしては無意味と認識した。壬申の乱に勝利した天武天皇は戦略立案に優
れていた。すなわち「天武政権の発足にともなう国防方策の転換」が行わ
れ、中央集権国防国家構築が、急がれた。
 ということは壬申の乱は古代史学者が議論した皇位争奪戦だけではな
く、「国家防衛策をめぐっての必死の路線闘争である。中大兄皇子・天智
政権の推進した西日本要塞化方策では唐の軍事侵略に対して無益であるば
かりでなく、危険性が高いとの判断にたって、大海人皇子側の勢力が(大
友皇子らの)天智政権の排除を断行したのではなかったか」としている。
 以下、藤原京、平城京、恭仁宮、紫香楽宮、後期難波宮、長岡京、平安
京へと論考は進む。蛇足ながら評者がまだ見学したことがないのは高安城
跡。こんど奈良へ行くときは登攀を試みたいと思う。
           
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 これは戦争だ。検疫官が発生から五輪、そしてオミクロン蔓延
  成田空港検疫所が戦った600日の記録

  ♪
田中一成『成田空港検疫で何が起きていたのか』(扶桑社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 戦いはまだ続いている。
 圧倒的なマンパワーの不足。周辺住民の説得にかける時間と労力、ホテ
ルの確保。そして激しいクレームの嵐。許し難い「専門家」や「自称有識
者」が垂れ流すデマ。日本の表玄関である成田空港で「武漢肺炎」の流入
との熾烈な戦いが現在も継続されている。
 本書はその現場からの中間報告で、著者は成田空港検疫所所長をつい先
日まで務めた。巻末にマンパワーの充足、法律改正などの提言がなされて
いる。
 さて読後の感想だが、検疫は飛行機の登場によって劇的に変化したとい
うことが第一である。江戸時代にも出島へ入港するオランド船からパンデ
ミックが拡がり、明治になると渡来する人々がふえてコレラが大流行。三
万人が死んだ。
 船の時代は沖合で海上検疫があり、発熱者などがでると検疫官が入港前
に当該船舶に乗り込んだ。飛行機時代となると沖合待ちの時間がなく、潜
伏期間が十日から二週間なので、どうしても入国後、二週間ホテルか自宅
待機となる。
 この措置で海外の知り合いの多くが検疫制度に不満を述べていたが、か
と言って、ちゃんと二週間待機後に飲み会にやってきた(苦笑)。
 本書はそれ以前の日本史の検疫実態については触れていない。
古代からパンデミックは必ず外つ国からやって来た。日本書紀によれば崇
神天皇の御代で国民の半分近くが死んだ記録が、わが国初の伝染病とされ
る。崇神天皇時代に渡来人が夥しかった。伝染病は外国からである。
 遣唐使のころ、帰国した使節団は、太宰府で二が月ほど留め置かれた。
伝染病罹患を懼れたからだ。古代においてもそれだけ検疫は五月蠅かった。
とくに太宰府の羅漢率は高く、聖武天皇の御代にはロックダウンしてい
る。長崎の出島もそうだったが、だからこそ狭い場所にオランダ人らを閉
じこめたのだ。
 藤原全盛の頃にも、長屋王を謀略で追い落として権力を握った藤原四兄
弟は長屋王の祟りで伝染病を罹患し、ばたばたと四人とも死んだ。
 予防策は鎖国でしかないが、それが不可能とあれば戦前のように内務省
への権限一本化だろう。内務省復活が提言されてしかるべきだろうが、誰
もが口ごもっている。
強権発動ができず、システムそのものが危機に即応できない日本。このま
まの趨勢では潜在罹患は増えていくだろう   
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)桜チャンネルの番組「フロント・ジャパン」(1月26日
放映)のユーチューブを御覧下さい。
 宮崎正弘さんの新刊『日本の保守』(ビジネス社)を基軸に、大和魂、
日本の保守思想とは何か、源泉はどこになり、いかなる思想家がいたの
か、どのような著作が展開されたのかをめぐって佐波優子さんとのトーク
番組です。
https://www.youtube.com/watch?v=F_oOJ0KsS3k
 番組の42分あたりから1時間8分まで25分間が「日本の保守」で
す。(日本文化チャンネル桜)


  ♪
(読者の声2)貴誌前号のエヌビディアのアーム社買収を巡るM&A攻防
ですが、米司法省や英国とEUの当該官庁が介入したため、買収は絶望的
になった云々。この解説の後段にある「つぎのGAFAMを探せ」です
が、興味津々なのですが、尻切れ蜻蛉です。追加の予測記事に期待します。
  (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)実は仮題ではありますが、『次のGAFAMを探
せ!』を四月下旬に渡邉哲也さんとの対談本で纏めます。対談の収録は半
分まで終えたところです。
 しばしお待ち下さい。



   ♪
(読者の声3)前回の補足でスターリンの戦争といえば1939年のフィンラ
ンドとの冬戦争がある。
スヴォロフはドイツの軍事指導者たちが、1939年から40年にかけてのフィ
ンランドとの冬戦争におけるソ連軍のパフォーマンスを著しく過小評価し
ていたと主張する。
『ソ連軍は、気温マイナス40度、雪の深さ数フィートという極めて厳しい
冬の環境下で、フィンランドのマンネルヘイムラインの設計された鉄筋コ
ンクリートの要塞や地下施設を相手に戦ったことを強調しておかなければ
ならない。それにもかかわらず、しばしば忘れられているが、赤軍は結
局、フィンランド人に屈辱的な休戦を強いた』と愛国的な亡命ロシア人の
主張になる。
 マンネルヘイム線はマジノ線などに比べると規模が小さく、実際には自
然の地形や倒木などの障害物をうまく利用した防衛陣地を構築したもの
で、大平原の戦い以外ではソ連軍も苦戦するのは後のアフガンや旧ソ連で
の戦いでも明らか。

 フィンランドはカレリアとラップランドの多くを失うも独立を守り通し
た。戦後は長らく「フィンランド化」などとソ連の衛星国同様にいわれ、
EU加盟はソビエト崩壊後の1995年と遅かった。
北欧は長らくイエズス会士の入国もユダヤ人の居住も認めてこなかった。
ロシア帝国崩壊後はユダヤ人の居住を認め、冬戦争から継続戦争ではユダ
ヤ人327人(一般兵242人、下士官52人、将校18人、医務官15人)が参加し23
人戦死している。
 フィンランドで興味深いのはスワスティカ(逆卍)を1918年から使い続け
てきたこと。20世紀初頭は欧米で幸運のシンボルとして飛行士に人気が
あったという。ナチスとまったく関係のないものでフィンランド空軍の国
家記章としては1945年まで使用。現在も空軍士官学校や航空司令部、空軍
通信大隊などで使用されている。
日本で旭日旗が自衛隊で使用されるのと同じこと。ユダヤ人がともに戦っ
たのだから反ナチスのユダヤ人団体も文句のつけようがないのだろう。英
語ページに旗や徽章が紹介されている。
http://www.virtualpilots.fi/feature/articles/honorable_swastika/

https://en.wikipedia.org/wiki/Western_use_of_the_swastika_in_the_early_20th_century#Finland
 (PB生、千葉)
at 10:16 | Comment(0) | 番外編

2022年01月24日

◆尖閣もウイグルも出てこない

【有本香の以読制毒】

尖閣もウイグルも出てこない…岸田首相の施政方針演説の“空疎”に驚く自
国の重大課題北の拉致問題も他力本願に 

通常国会が17日に開会し、岸田文雄首相が初の施政方針演説を行った。
良くない意味で「驚く部分」の多い演説だった。

まず、「はじめに」含め、冒頭の大きな2項目を「新型コロナウイルス対
策」に割いていることが、今回の岸田演説の特徴である。最も力説した
かった事柄のはずが、その割には首を傾げたくなる表現が散見される。首
相官邸からは「あなたごときが余計なお世話」といわれるだろうが、具体
的に指摘してみたい。

コロナに苦しむ人への見舞い、コロナ対策に協力する国民への感謝の後、
次のくだりがある。

「そして、新型コロナ対応の最前線におられる、自治体、医療機関、介護
施設、検疫所、保健所などのエッセンシャルワーカーの皆さんに、深く、
感謝申し上げます」

コロナ対応の最前線にいる筆頭に「自治体」を挙げるセンスに驚く。自治
体の職員が頑張っていないとはいわないが、やはりこの筆頭は「医療従事
者の皆さま」にするのがよいのではないか。

「医療機関」という表現も、その後の「〜などのエッセンシャルワーカー
の皆さん」につなげるものだということは分かるが、やはり違和感大だ。

医療機関の中には、新型コロナの補助金不正受給(しかも多額の)が指摘
されたところもある。ここは「組織」にではなく、現場で奮闘する個々人
への声がけの表現にすべきであった。

この後、(コロナ後の新しい日本を創り上げるための挑戦)という項目の
最初の一文にまた驚く。

「内閣総理大臣に就任してから、国内外の山積する課題に、スピード感を
持って、決断を下し、対応してきました。『行蔵(こうぞう)は我に存
す』。それぞれの決断の責任は、自分が全て負う覚悟で取り組んでまいり
ました」

スピード感を持って決断を下してきた…という首相の自己評価を「確かに
そうだ!」と思う国民はどのぐらいいるだろう。

例えば、北京冬季五輪への「外交的ボイコット」の表明は、先進諸外国と
比したら恥ずかしくなるほど遅かった。しかも、その表明は松野博一官房
長官に丸投げだったと記憶している。

同じ項に、次の表現もある。

「このように、『信頼と共感』の政治姿勢を堅持しつつ、まずは、新型コ
ロナに打ち克つことに全身全霊で取り組んでまいります」

うーん。これまた高い自己評価の言葉。岸田首相は腰低く見せているが、
案外ゴーマンキャラなのか。

「新型コロナに打ち克つ」

という表現も、昨年9月の自民党総裁選出馬時に語っていた、「私たちは
コロナと共存する未来をめざす必要があります」という「ウィズ・コロ
ナ」的な表現と矛盾するように聞こえる。とはいっても、このとき岸田氏
は「いつでもどこでも無料のPCR検査」などと、既に矛盾することを
言っていたので、いまさらこんな齟齬(そご)を指摘しても詮無いか。

最後に、外交の項での驚くべき箇所を指摘したい。

岸田首相は「新時代のリアリズム外交」を掲げている。しかし、その趣
旨、コンセプトは演説で語られていない。最近の講演等での発言から推察
するとそれは、大平正芳、宮沢喜一といった「宏池会の先輩」首相を手本
とする外交らしい。

大平氏といえば日中国交樹立をまとめた外相、宮沢氏といえば、韓国に謝
罪し倒し、ついに、河野洋平官房長官による「河野談話」発出に至った首
相だ。この二故人の「リアリズム外交」とは中国・韓国重視だが、そこに
「新時代」と付けて何をするつもりか。

答えの一端は、同じ項の少し後にある。

「中国には、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めていきます。
同時に、諸懸案も含めて、対話をしっかりと重ね、共通の課題については
協力し、本年が日中国交正常化五十周年であることも念頭に、建設的かつ
安定的な関係の構築を目指します」

沖縄県・尖閣諸島の「せ」の字も、ウイグルの「う」の字も出てこない。
自国の重大課題である北朝鮮の拉致問題への言及部分でもいきなり「各国
と連携して」と、はなから他力本願の表現…。

年初から暗い気持ちにさせられる演説だ。岸田首相の思いの薄さが原因だ
が、スピーチライターは一体誰だ?

ジャーナリスト

著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の
真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本
史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

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◆バイデン失言に批判殺到
Andy Chang
AC 論説No.879 

バイデン政権が発足して満一年になるが、バイデンの支持率は一年で54%
から42%まで下がり、国境問
題や犯罪の増加、インフレ、失業率、アフガン退却などの失策が続いたの
で、秋の中間選挙で民主党の
大敗となる可能性が高まった。

バイデンは中間選挙に向けて支持率の向上を目指すため、19日に半年ぶり
で記者会見を開いて「この一
年は歴代大統領の成果を上回る大成功だった」などと嘘八百を並べ立て
た。バイデンの数々の失策は記
者がよく知っている。二時間に及ぶ記者会見の後でバイデンの二つの発言
(失言)について批判が殺到
し、成功とは反対の結果を招いた。

失言の第一は中間選挙で民主党大敗の可能性についての意見を聞かれ、バ
イデンは「中間選挙では共和
党にに負けるかもしれないが、選挙の結果は非合法(ilegitimate)かも
しれない」と述べたことである。
投票までまだ十ヶ月もあるのに、実際に負ける前から負けたら非合法かも
知れないと言うのは、バイデ
ン自身が非合法なイカサマ選挙で大統領にのし上がったと知っている、そ
して同じ手口で負けた時は共
和党が非合法で勝ったと言うのだろう。負ける前からイカサマの手口を自
慢したのか。

ホワイトハウスのサキ報道官は慌ててバイデンの失言をトランプに転嫁し
ようとして、トランプが選挙
に負けたことを認めず暴動(非合法)を起こしたとこじ付けたが、バイデ
ンの発言はTVで何度も繰り返
し報道されているので効果はなかった。続いてメディアは、非合法とは今
年の投票日までに郵便投票を
合法化できない可能性のことだと弁解した。でもバイデンはそんな事は
言って無い。

失言の第二はロシアのウクライナ侵攻の可能性についてである。ロシアは
ウクライナとの国境に大軍を
駐屯させてウクライナ侵攻の可能性で緊張が高まっている。バイデンは
「私はプーチンがウクライナに
侵攻すると思っている」と述べ、続いて「小規模な侵攻だったら米国は小
規模な経済封鎖などで済ます
かも」と述べたのである。プーチンが何も言っていないのにバイデンがウ
クライナ侵攻を有り得ると言
い、あまつさえ「侵攻が小規模なら米国は小規模な反応」で軍事行動には
取らないとプーチン様様に知
らせた。これは一大事だ。

この発言で記者の再度の質問を受けたバイデンは、「侵攻が小規模だった
場合、NATOの連合行動を呼び
掛けるのは難しい」と弁解した。バイデンが勝手にNATOの反応を忖度した
弁解である。ホワイトハウス
は直ちにバイデン失言の弁解に躍起になったが効果はなかった。

ウクライナのある高官はバイデンの発言について「小さな国が大きくて横
暴な隣国に攻撃された時にア
メリカのウクアイな支持がグラついている」と怒りを表した。

多くの国会議員もこの発言について、バイデンはダメなリーダー、ロシア
のウクライナ侵攻に青信号を
与えるとは何事だと失望と怒りを表した。流石にサヨクメディアもこの失
言を批判する態度を取り出し
た。LAタイムスのようなサヨク新聞でさえバイデン批判を発表した。

英国のボリス・ジョンソン首相はバイデン失言の数時間後に「どのような
ウクライナ侵攻でも規模の大
小に拘らず大きな災難となる。それはウクライナ国だけでなく、ロシアに
対してでも同じだ」と述べ
た。EU諸国でもバイデンを批判する声が高い。

今回のバイデン失言で習近平と金正恩は大喜びしているだろう。バイデン
が政権をとって以来、アフガ
ン退却やミリー参謀長の通敵事件などが起きた。パックスアメリカーナが
ボロボロになったと言っても
おかしくない。これは大事である。

バイデンにはロシアのウクライナ侵略に対応する決心がつかないのはアメ
リカの衰退が始まっているか
らだ。ウクライナだけでなくバイデンが本気で台湾や日本を擁護するかに
も疑問である。中国は一貫し
て台湾を自国領土の一部と主張し、武力その他の方法で台湾を攻略するこ
とを表明してきた。中国が台
湾に対して武力または電波妨害などの「小規模」攻撃をしたら、バイデン
は中国の覇権拡張を容認し、
中国との対立を避けるかも知れない。

台湾だけではない。中国が尖閣諸島を攻略したらバイデンは日本を支持す
るだろうか。尖閣沖で漁船の
作業を妨害するような事態が起きたら第7艦隊は中国の艦船を駆逐するだ
ろうか。

バイデンは頼りにならない。台湾も日本も自国の防衛力を真剣に検討すべ
き時である。

    
━━━━━━━━━━━━━━━━


◆ロシア黒海艦隊、

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)1月21日(金曜日)
     通巻7193号 
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(休刊のお知らせ)明日22日(土曜日)と23日(日曜)、小誌は休刊です
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ロシア黒海艦隊、六隻の強襲艦をウクライナへ
  海軍は140隻、60機を動員して「軍事演習」
**************************

 ウクライナに嘗てない軍事緊張が高まっている。
 バイデン大統領は1月20日に「もしウクライナ侵略がなされたら、ド
ルとの通貨交換停止を含む強力な制裁措置をとる」とし、EU議会も同様
な強硬発言をなした。
 NATOも警戒態勢を敷いている。

 ウクライナ周辺に駐屯するロシア軍は、1月20日現在およそ12万
7000人。
 くわえてロシアは黒海艦隊所属の六隻の強襲艦(ミンスク、カリニング
ラード等)をウクライナ方面へ向かわせている。兵力は一万。またロシア
海軍は、近く軍艦140隻、航空機60機を動員して「軍事演習」を行う
と発表した。

 一気に戦雲が広がり、トルコのエルドアン大統領もプーチンに冷静を呼
びかけた。
 ロシアの論調を見ると「緊張を造りだしたのは西側であり、英国は武器
供与を行ったし、ロシアの『生存圏』を脅かしているのはヌーランド国務
次官等の策謀によるものだ」としている。
 
 この『生存圏』(レーベンスラウム)はナチスドイツの愛用した地政学
用語。国家が自給自足体制を確保するために政治的支配が及ぶ領土、領海
を指す。
戦前の日本でも嘗て『満州は日本の生命線』という標語があったように、
ロシアにとって、ウクライナは生存圏という解釈をしていることになる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜書評 しょ
ひょう BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 日本人が朝鮮半島から来たなどという妄説は科学的に否定された
  神武天皇の実在は証明され、左翼歴史家の終わりが近付いている

  ♪
長浜浩明『日本の誕生 科学が明かす日本人と皇室のルーツ』(ワック)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 戦後日本の政治がかくも貧弱となった原因は、主にGHQパージによ
り、有能な人々がポジションを失って、換わりにGHQに媚びる偽物が大
量に入ってきたからだ。
しかも『彼ら』が法曹界、国際政治、社会学、そして歴史学に居座ってい
るため、歴史教育が出鱈目になった。
 一例をあげよう。
 シナ事変を「日中戦争」と書かないと、博士号論文はパスしない。戦後
の解釈に併せないと大学教授となることが難しいのが現状である。
 戦後に左翼主導の日本を否定する歴史改竄と歪曲が、なぜかいまも継続
されており、そもそも学校では古事記・日本書紀を教えず、「神武天皇は
いなかった」、従って「神武東征はなかった」と津田左右吉の「欠史八
代」解釈が肥大化してまかり通っている。
 邪馬台国は近畿か九州か、卑弥呼は誰かという、まともな歴史家なら取
り上げない視点に歴史論争が移行した。
 ところが、DNAの科学は日本人と朝鮮人、中国人がまったく異なるこ
とを証明した。戦後の歴史学の一角が崩れた。 
 旧石器時代の遺構が見つかり(岩宿)、1970年ともなると三内丸山
遺跡などが発掘され、「日本の歴史は弥生時代、登呂遺跡から始まった」
という説は消し飛んで、登呂遺跡見学ブームはとうに終わった。二年前に
も行ってみたが閑古鳥だった。
 銅鐸、古墳、埴輪の解明が進んで、考古学的な考証はすでに左翼の歴史
解釈の誤りを証明している。問題は、それを知りながら姑息に戦後左翼教
科書を改めようとはせず、正しい歴史教科書を文科省は検定の名の下に押
しつぶそうとした。
 韓国で縄文土器や古墳があるのはなぜか?
 それは「韓半島へ進出した日本人が海峡を挟んで往来していた」からで
ある(67p)。
 「百済とは、民は倭人の子孫であり、トップだけが北方民族にとって代
わった国」(79p)。
 この意味では司馬遼太郎も、八幡和郎も根本を間違えて妄説を流してい
る、と長浜氏は批判する。
 本書で俎上の載せられるのは古田武彦、森浩一、安本美典、伊沢元彦、
直木孝次郎、江上波夫、上田正昭、そして批判の矢は、田中卓、岡田英
弘、田中英道の各氏ら保守の論客にも及ぶ。
 長浜氏は跋に言う。
 「事実に基づき、科学的論理的に古代史を捉えることで、戦後流布され
てきた頑迷固陋たる古代史論は瓦解し、わが国の正史、日本書紀や古事記
が輝きを増し、日本の礎たる皇室と私たち日本人のルーツが明らかになっ
た、そういう時代に至った。(中略)『曖昧さ』、『モヤモヤ』、『自己
中』を一掃した古代史のパラダイムが出現した」(324p)
 もっとも闇の深かった古代史の謎をえぐりだして、問題点を照射した力作。
     
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)「日本文化チャンネル桜」から宮崎先生出演の番組のお知
らせです。
1月26日(水曜日)1100から1200の「ニュース解説生番組」=
「フロント・ジャパン」はホスト佐波優子さん、ゲスト宮崎正弘さんでお
送りします。
 テーマは未定です。
   (チャンネル桜)



  ♪
(読者の声2)オミクロンはインフルエンザ程度か、それ以下であり、死
者はすくなく、検査の必要はないし、ワクチンも効き目なし。もうやめ
た、と英国は宣言した。
 逆に日本はワクチン信仰がいまだ根強く、また検査をやったら感染者が
増えるので、前の規制に舞い戻る。愚かとしか言いようがない。
 ワクチンを打たない人が増えている。日本でも少数だが、ワクチン疑
惑、オミクロンなんて怖くないと主張する人が急増している。にもかかわ
らずメディアが、こうした情報を封殺している。(KA生、葛飾区)


   ♪
(読者の声3)「米国の近代史総括」
人類の歴史で、常に独裁者が必然的に生まれる傾向がある。これは小さな
単位から大きなものまで、村、藩、企業、国家、世界規模まであらゆる種
類の独裁者が出てくる。彼らにとっては政治・組織・制度はどうでもよ
く、共産主義、自由資本主義、徳川家幕府、オウム真理教、イスラム教、
なんでも有効であれば、その場その時代で使えればそれで良い。要は効率
的に支配し運営できれば、権力や富は付随的に付いてくる。
 彼らにとって、外敵は競争相手であるが、恐ろしいのは国内の敵、つま
り国民、客の「氾濫、不満、乖離、裏切り」である。
かつては軍、警察などの力を使って弾圧し矯正することが可能であった
が、今の世の中では相応しくない。
故に、人民、客の持つ「情報、観察、知識、理解、価値」などを「操作」
し「自主的に正しい認識」に導くことが、主な手段となった。かつては報
道機関、映画、テレビ、そしてIT・SNS企業が補佐する。報道こそが主役
だとも自認する。
 ソ連の独裁者故レーニン氏は、「人民の選挙の結果はどうでもええ、そ
れをどう、誰が数えるか、が重要だ」と看破している。
それを肝に据え、2020年の米国大統領選挙は「正しく開票し、集計」した
結果、合法的な選挙の合意結果が製造された。
それに基づいて、2021年1月6日に、正式にバイデン氏が「静かなるクーデ
ター」によって就任した。これは、米国の歴史上、おそらく初めての成功
した米国版の「忠臣蔵」敵討ち劇であろう。
つまり2016年の全く予期しなかったヒラリー・クリントン氏の無念の敗北
を覆すべく、4年間かけて緻密に計画し、米国の主だった指導機関がこ
ぞって参画した政治叛逆劇となった。
彼らにしてみれば、長きにわたって米国を独裁的に支配し当然の既得権益
を受けていた安心、安全、豊かな世界が瞬時に、全ての予測を裏切って、
無知無能の多数の人民の「票」によって崩壊されてしまったのである。断
固として許せない。
 これを機に、権力集団の家来である報道陣が、嬉々としてこの危機を乗
り越えるべく、全ての報道倫理、客観性規範を自ら破棄し、あらゆる手段
を使ってトランプ氏打倒運動を始める。
この証拠の捏造を元にする糾弾などは、朝日の「もりかけ事件」の取り扱
いに極めて近いので、ここでも報道の「日本化」現象があったのかもしれ
ない。
4年間の執拗なる、非倫理的・非民主的な全体主義的な「人民洗脳誘導」
運動が、過去2年間の武漢菌事件の「言論封殺」「政府と異なる意見、証
拠、を許
さない」という体質を育んだ、基盤を作ったと言える。(英国のNHKにあた
るBBCが1999年にすでに始めたTrusted News Initiative(信頼できる報道
協定)という組織がある。これは日中報道協定、あるいは戦後のGHQ報道
規制に似て、これに属する西欧の大手報道機関は「何が真実であるか」を
合意し定め、「危険な嘘の報道規制」をする、という「みんなでやれば怖
くない」全世界的な相互保護防衛協定も貢献している。ロシア、中共は、
やっと俺たちの真似をした、と見ている。)

「民主主義を推奨する米国」が、全体主義的な行動をとることは、戦時に
は見られたが、今回のような平時におきたことは、注目すべきである。こ
のような暴走を防ぐ、安全弁の役割を「報道、検察、司法」が果たすはず
になっているが、いずれも全く機能しなかった。さらに恐ろしいことは、
支那、ロシアの長期にわたる内部からの極めて緻密な効果的な工作が強く
関与していたことである。

 30年前、ソ連が崩壊し、共産主義・冷戦が終わり、米国が勝利し、世界
の覇権を握り、当然これからは世界中が望んでいた民主主義になり「歴史
が終わった」と予測された。しかし30年後、それどころか気が付いたら米
国が独裁国家に変身してしまった。60年前、故アイゼンハワー大統領が退
任にあたって「軍産共同体」が政府に与える影響を恐れておられたが、そ
の共同体は大きく成長し、官民全ての主要な機関を含む、政府の上に君臨
する無敵の存在になった。
その構成員の多くは国民の選挙で選ばれた者では無い。この集団には、強
い指導者らしき者はおらず、お互いに自己の利益になるような協調した阿
吽の行動をとる。日本では「護送船団方式」と呼ばれる官民融合組織行
動。いずれも、国家、国民のことも、主義・価値観・歴史も無視される。

 「人民の人民による人民のための」国家、と自称する民主主義、国民主
権の米国の現状は、日本国と同様に、「建前と現実」が大きく乖離してい
る。「組織の腐敗、荒廃」は最も困難な問題で、民間企業でも政府機関で
も、国家でも解決策は無い。例外としては、人民による革命、百姓一揆、
あるいは「外圧」による巨大な国家存亡の危機、それに触発される急激な
改革。日本では、「4隻の黒船」と「敗戦と占領」。
 既得権益集団にとっては2016年のトランプ叛逆革命は、まさに「外圧外
敵」であったが、支那とロシアの援助を得て、簡単に潰して念願の世界最
大独裁国家を設立してしまった。武漢菌がその完成度の仕上げをした。つ
まり、全ての根源は無礼な人民の味方トランプの出現にある。危険な病原
菌に対する母体を守る強い免疫・拒否反応。
 以上、1960-2022年の歴史俯瞰と悍ましい現状。
これからの予想される世界の激変に備えて、米国は独裁の戦時体制で準備
万端。常套の内部人民分断工作も進む。米中が合意の上、局地的なヤラセ
代理戦争を始め、人民の焦点・非難を逸らす可能性もある。
恒に戦争とは解決不可能な問題の万能の最高の特効薬。軍産共同体の存在
意義も再確認される。数年後、ことの決着がつき、上記の記述は正しい、
とされるか、あるいは「嘘」と決められ消される運命になる。大変面白い
時代になりました(在米のKM生


  ♪
(読者の声4)イランの Pars Today の記事。「1942年当時の日本で発行
された西アジア地図」
https://parstoday.com/ja/news/iran-i91766
 『この地図には、「ペルシャ湾」および「パレスチナ」の地名が明記され
ており、シオニストが牛耳る偽政権イスラエルの痕跡は全く見られませ
ん。』 中国がよく偽満州国と書きますね。
 イスラエル建国以前の地図なので当然ですが、当時の地名ではパレスタ
イン、ヨルダンはケラク(都市名)となっている。子供向けの地図で拡大版
は日本から欧州・北アフリカまで当時の戦局と資源状況が絵入りで示される。
https://pbs.twimg.com/media/FJNXkBmWYAMeGkt.jpg:large
 地図では日本軍機がオーストラリアに向かっているが、ダーウィン空襲
をはじめ少なくとも97回の攻撃、戦後は白豪主義の豪州に長らく恨まれた。
 欧州戦線はドイツがバルト三国、白ロシア、ウクライナを越えモスクワ
手前まで侵攻中。沿海州、シベリアにはトーチカが描かれる。ドイツは
ルーマニアの油田は抑えたが中東・中央アジアまではたどり着けなかった。
 この地図を見るとウクライナのNATO加盟などロシアにとって死活問題。
日本にとって釜山にロシアや中国の軍港ができるようなものだろう。
資源と領土をめぐるグレート・ゲーム、子供向けの地図のほうがわかりや
すいかもしれない。
   (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)とくに後者の地図ですが、パキスタンはバロチス
タンとなっていて、独立国家だったことがわかりますね。ユーゴもクロア
チア、リビアはトリポリとだけ。クエートは存在もしていない。貴重な地
図で、当時の政治力バランスが把握できますね。
at 10:25 | Comment(0) | 番外編

2022年01月21日

【正論】「愛子天皇」待望論は国を滅ぼす

竹内久美子 

最近、気がかりなこと

最近、週刊誌やインターネットで投稿される動画、そのコメント欄など主
にネット上の言論の場がひどいことになっている。気味悪いほどに足並み
を揃(そろ)え、秋篠宮家の一挙手一投足を貶(おとし)める。一方で秋
篠宮家がこんなにもひどいのなら、あとはもう、愛子さまに天皇になって
いただくより他はない、と愛子天皇論を展開する。


信頼のおける雑誌と思っていた老舗出版社の週刊誌2誌までもが、「愛子
天皇が誕生する日」「愛子天皇に前のめり」などというタイトルを掲げて
いる。

いくつかの証言によると、某コメント欄にこのような意見に反論を書いて
も反映されないし、反映されたとしても、たった数秒のうちにバッドマー
クが大量につく。それは人間がしているのではなく、機械が、特に
AI(人工知能)が行っている証拠だろう。明らかに組織的な「言論統
制」「言論誘導」が展開されているのだ。

このような動きに対し、そんなことは不可能だ。皇位継承順は秋篠宮皇嗣
殿下、悠仁親王殿下と決まっていて、それは内外にも示された。今さら覆
されるものではないだろう。覆されるとしたらクーデター。第一、皇室典
範には「皇位は男系男子に限る」と明確に示されているではないか、と危
機感を抱かない人々も存在する。

しかし今や、世論が一番力を持つ時代だ。世論の高まり次第では今後どう
なるか、わからないではないか。

この、つくられつつある世論は、秋篠宮家の眞子さまのご結婚によってま
すます勢いを得た。

これまで皇室にほとんど興味を持っていなかった人々が、その衝撃的なご
結婚によって秋篠宮家を最低最悪の皇族とみなすようになった。秋篠宮家
から天皇が現れることだけは我慢ならない、秋篠宮家の人々を見るだけで
も気分が悪い、秋篠宮家の会計監査をして全員皇籍離脱させよ、などと憎
悪の念を露(あら)わにするようになった
皇室への理解と敬意を

しかし私のように長年皇室をウオッチしている者にとっては、秋篠宮家ほ
どご立派な皇族は見当たらない。宮中祭(さい)祀(し)を何より大切に
し、公務も完璧にこなし、日々研鑽(けんさん)を積み、清廉潔白、国民
に対し常に慈愛の眼差(まなざ)しを投げかけられてきている。

ところがこういうことを言うと、世論誘導にはめられた人々が、秋篠宮家
を擁護する竹内はおかしいと評する。秋篠宮家にはどんな暴言を吐いても
構わないと信じている。結局、これまでウイークポイントがなかった秋篠
宮家であるからこそ、今回の失態≠ェこれでもかとクローズアップさ
れ、攻撃される材料と化しているのだろう。

秋篠宮家を攻撃する者たちが何を目的としているのか。それは、かの宮家
から皇位を簒奪(さんだつ)し、愛子天皇を実現させようとすることであ
る。しかもそれは単なる皇位簒奪にとどまらない。

愛子天皇が実現すれば、父が天皇である女性が天皇になったことになり、
過去の8方10代の女性天皇(お二人は2度天皇になられた)とポジショ ン
についてはほぼ同じである(祖父が天皇という方もあった)。だが事情
は大きく異なる。

過去の女性天皇は生涯独身か、未亡人であり、天皇になってから誰かと結
婚し子を産み、その子が天皇になることはなかった。だから皇統に影響を
与えることはなかった。しかし今日、女性天皇となられた方に生涯独身を
強いることは不可能だ。もし強いるとすると「おかわいそう」の大合唱と
なり、ご結婚していただこうという流れとなる。
無理解、無責任が国を危うく

そうして生まれたお子さんが、性別に関係なく天皇の座につくと、女系天
皇。これまで一度たりともなかった存在だ。そして最も肝心なことは、女
系天皇は皇室の方ではなく、女性天皇の配偶者の家の方だということだ。

つまり女系天皇の出現で皇室の歴史は終わり、別の王朝が始まるのであ
る。愛子天皇を待望している人々が本当に狙っているものとは、実は皇室
の滅亡であり、それは日本国の解体をも意味する。

皇室と日本国を滅ぼしたい勢力が、なぜこれほどまでに幅を利かせること
になったのだろう。それは、皇室のことに国民は口出ししてはならない、
不敬であるという国民のおとなしさ、ルール遵守(じゅんしゅ)の精神に
対し、皇室破壊、日本国滅亡を狙うかのように、朝日、毎日、NHK、共
産などの反日左翼、外国の勢力が付け入り、勢力を伸ばしてきた結果では
あるまいか。

皇室を命がけでお守りするはずの宮内庁は、戦前の宮内省とは違い、皇族
を監視する機関となり果てた。GHQ(連合国軍総司令部)による、皇室
と日本国を弱体化する計画の一環のためだ。

皇室をめぐる不健全な状況は、不敬の名の下に考えることや調べることを
やめた国民の怠慢に責任の一端がある。今、最も警戒すべきは、怠惰で無
責任、言論誘導にたやすく乗ってしまう国民なのだ。(たけうち くみこ)
エッセイスト動物行動学研究家・
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
【産経ニュース】採録


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添付ファイル:
A13AC5D61471430EA7891C637B8EA407.jpg 8.2 KB



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◆米中戦争について
和田憲治

朝日新聞から出版された、朝日新聞取材班による本が、
2020年10月30日にでました。

タイトルは「米中争覇」です。
副題として、「新冷戦ははじまったのか」
です。

朝日新聞は、「冷戦」という文字を
できるだけ使いたくなかったため、
本のタイトルでも「米中争覇」という妙な言葉になり、
やっと副題で「冷戦」の文字が入ってました。


この本の元原稿が朝日新聞の連載で始まったのは2018年の12月です。その
当時は「米中冷戦」や「米中新冷戦」という言葉は朝日社内では使っては
いけない雰囲気だったと、
著者の一人の峯村健司氏は講演会で言っていました。

【峯村健司記者とは?】
ちなみに、去年「LINE」が利用者に十分な説明がないまま、中国の関
連会社から個人情報を閲覧できる状態にし、経済安全保障上の問題がある
ことを調査し、
スクープしたのが峯村健司氏です。

峯村健司氏は元北京・ワシントン特派員であり、
安全保障や情報政策において、朝日新聞には珍しく、
日本の国益の立場を踏まえ、きちんと中国のリスクを報じる真っ当かつ、
優れた記者です。


【冷戦思考の世界観が大事】
「中国は米国に挑戦している」と米国政府高官がいうと、
中国側はすかさず「それは冷戦思考だ」と批判していました。
中国政府は米国の覇権に挑戦しようとし、米中が冷戦に入っていることを
世界に知らせたくないのです。
中国は米国に「敵」認定されたくなかったのです。


【朝日新聞もサンモニも「米中冷戦」を認めた】
朝日新聞は、中国側の主張に常に配慮してきた歴史からも、「米中冷戦」
状態を認めたくなかったのでしょうが、
もう認めるしかありません。今では新聞記事で、当たり前のように「米中
冷戦」と当たり前のように報じるようになりました。

これは、大きい!

朝日がやる以上、テレビでも当たり前のように
「米中冷戦」時代と報じるようになり、親中、親韓、反日のサンデーモー
ニングで司会の関口宏氏ですら、昨年12月くらいから(アリバイ作りから
か?)、中国の人権問題を取り上げ、中国政府批判する有様です。
Twitter上で、「どうしたんだ、関口宏!」「悪いもんでも食ったのか」
と揶揄され炎上しました。


【現実を踏まえた世界観が重要】
人は使う言葉、定義した言葉の中で生活してます。
社会や国家も言葉の方向性に向かいます。

言葉は世界観そのものです。現実と合致した世界観でないと、方向性は大
きなズレとなって狂ってしまいます。

日本はやっと世界政治の現実である、
「米中冷戦」に合致し追いつきました。

次はなにが重要か?

それは国家と個人がこの冷戦をどう勝ち抜くかです。

日本人は米ソの冷戦時代、平和ボケにボケていたので、
ベルリンの壁崩壊以降、グローバル化が始まったことに
全く無知、無関心でした。

グローバル化し、世界中で人が移動し、移民や旅行者が増加し、世界中に
サプライチェーンが敷かれ、ITによる世界マーケティングが可能となりま
した。

グローバル化、IT路線にを知らないので、対応した改革もできず、致命的
な遅れをとり、全く日本人は乗れませんでした。それが平成30年不況の
大きな原因です。

グローバル化思考になって、乗るか対抗するかしないといけませんでした
が、世界観がないので全くの無策で終わったのです。


今回の米中冷戦の現実をあなたはどう考えますか?

今回のコロナや米中冷戦に、
あなたの世界観は冷戦思考になれてますか?

問題は、危機を乗り切るディフェンス面でしょうか?
危機をチャンスと捉えるべきでしょうか?


世の中には、さまざまな雑音があります。予想通り、コロナでマンボウが
でましたが、国がなんとかすべきとか、
いろんなもっともらしい意見があります。

激動の米中冷戦、コロナ禍の中、自分の人生の選択肢は、自分で考え、
守っていくしかありません。

今後の世界の流れを知り、現実に世界観をマッチさせ、
シビアな選択をしていくにも、音声講座「米中20年戦争に備えよ!」
pat.7〜国家と個人のエマージェンと戦略〜
        


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◆スリランカ、年内に国家破産の恐れ

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)1月19日(水曜日)
     通巻7191号 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
スリランカ、年内に国家破産の恐れ
  中銀が45億ドル、ADBが46億ドル。ほかに色々
**************************

 スリランカも、無謀な借金をなしてコロンボに國際金融都市を目指すビ
ルラッシュ。沖合に人工島。港の近代化工事。現時点の対外債務は118
億ドル。権威ある格付け機関のS&P(スタンダード・プア)は、年内に
国家デフォルトの危機が来ると警告している。

 BRI(一帯一路)絡みで中国からの借金は、別会計で年末には期限が
きた15億ドルを通貨スワップで切り抜けた模様。

 問題は日本が絡むADB(アジア開発銀行)だ。
 対スリランカ債権は46億ドルで、このうちの10・9%が日本、
10・8%が中国。

 対外債務とは別に、スリランカは燃料、食糧輸入などで年間200億ド
ルが必要とされ、現在の外貨準備は31億ドルしかない。
 危機は目の前、財政危機は目と鼻の先のインドの安全を脅かすだろう。

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宮崎正弘 v 室谷克実『なぜ韓国人は国を捨てるのか』(ビジネス社、
1540円)
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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 
BOOKREVIEW 
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 経済と安全保障は密接不可分の関係にあり
  国民の意思、国家理性という測定しがたい要素も国力に加える
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田村秀男 v 渡部悦和『経済と安全保障』(育鵬社)
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 二宮尊徳の遺訓は「経済なき道徳は戯れ言だが、道徳なき経済は犯罪で
ある」。
 日本の経済人の多くは、この警句を忘れて全体主義国家と、その人権無
視、ジェノサイドには目を瞑り、ひたすら目先の利益をはじき出すビジネ
スの拡大に血道をあげた。いずれ手痛い打撃を受けるだろう。
 国家の衰亡とは、歴史的地理的に、経済が大きく絡んだ。たとえば、古
代「筑紫君磐井の乱」は、大和朝廷にまつろわぬ九州豪族の叛乱としてだ
け片付けられる問題ではない。
 古志の大王だった継体天皇は新羅との貿易で財を成し、のし上がった。
即位後も、大和のような港に遠い都へ移る意志なぞなく、淀川水系が経済
の血脈であるという認識から戦略的拠点の確保のため樟葉、筒城、乙訓に
行宮を置いて西国(西日本)ならびに外国との交易を奨励し、監視してい
たのだ。歳入の源でもあった。
 継体天皇二十一年、新羅と独自の交易をする北九州の大豪族、磐井から
玄界灘ルートを取り上げるために兵をおこし、一年半かかって、ようやく
退治した。磐井の息子葛子は玄界灘利権を献上し、以後はヤマト朝廷の国
造(くにのみやつこ)として存続した。
 戦後の歴史学者は、この経済的側面をわすれて議論をしている。

 本書の肯綮は、経済と安全保障は密接不可分の関係にあること。国力は
GDPだけではなく、「国民の意思」と「国家理性」という測定しがたい
要素も加味して「国力」を測定しなければならないという原則である。
 だからこそ田村氏というエコノミストと元陸将の渡部氏の対談という異
例の顔合わせが実現した。
 現在の国防論議に経済の視点が希薄で、国防と経済の密接不可分関係と
いう認識が薄い。『国民の生命と財産』を守るだけが国防ではない。
 本書の冒頭で「強くてしなやかな国になってほしい」と願う渡部氏(元
陸将)が、レイ・クライン博士の「国力方程式」を提示している。
この方程式はワシントンのシンクタンクの一部から「国際政治学のアイン
シュタイン理論」と高く評価された。
評者(宮崎)、じつに懐かしい想い出がある。
この世界国力ランキングの翻訳日本語版のアレンジは、評者がお膳立て
し、以後のクラインの著作はすべて裏の根回しをした。クライン博士は、
日本に来る度
にお目にかかったが、新宿の裏路地から赤坂の韓国飲み屋街などを案内し
たことも思い出した。またこの本の出版記念会も評者が加瀬英明氏と一緒
に準備して開催した。岡崎久彦、法眼晋作(外務次官)、三原朝男(防衛
庁長官)、二階堂幹事長らが出席し、大盛会だった。ワシントンでも何回
か会って、とくにクライン・コネクションで議会の大物の紹介や、ボル
シェグラーブ(NEWSWEEK編集長)との会見も設定してもらったこ
とがあった。
 閑話休題。クラインの国力方程式とは、

 「P=(C+E+M)x(S+W)」
 というもので、Pが国力、Cは人口+領土、Eが経済力。Mは軍事力
 測定不可能だが、S=国家戦略目標、W=国家意思、となる。

  当時(日本版刊行は1981年)、日本のランクはGDP世界二位
だったが、総合国力で八位とクラインは査定した。いま? S(国家戦略
も公卿)とW(国家意思)がない日本は二十位にも入らないのではないか。 

 というのも、田村秀男氏は「国力」の重要度を「経済力」として、次の
日中経済力比較を展開しているからだ。
 「日本がどこまで落ち込むか。底が見えません。主因は1990年代後
半から始めってきた物価・賃金の下落、すなわちデフレ圧力による(中
略)。実質実効相場と名目GDPともにめざましい増勢基調を保ってきた
のは中国です」。
 日本の政策失敗により、GDPでも中国に追い抜かれた。
「2020年は1997年に比べ(中国の)名目GDPは12・7倍、実
質実効相場が28・7倍上昇しています。対極にあるのが日本です。それ
ぞれ0・9%減、29・2%減です。この間の日中のギャップは実質実効
相場では57%にもあります。ドルベースでみた中国の名目GDPは
1997年で日本の21%でしたが、いまや約三倍になります。しかも対
外購買力を日本に比べて五割以上高めています」
 だから中国は「安い、安い」と叫び、日本の戦略的要衝を買い占め始め
た。国家安全保障にとって、これほどの危険はあろうか?
 本書はそうした危機意識を基底として濃密に書かれた憂国の書である。
            
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2318回】             
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港200)

      △
 主人公の玉蘭は、水不足に悩まされ続ける砂漠の一寒村の住人・望泉の
許に20数年前に嫁いできた。砂漠を稔り豊かな緑の大地に改造し、水不足
に悩むことのない村作りに悪戦苦闘した末に斃れた岳父と夫の固い意志を
受け継ぎ、彼女は村人と共に10数年の「倦まず休まず怠らず、苦労に苦労
を重ねながらも粘り強く頑張り抜く奮闘精神」を持ち続ける。

 やがて政府による貧困脱出政策の支援を得て、広大な砂漠を緑豊かな大
地へと変貌させた。成長した子供は大学で林業を学び、祖父と父、それに
母が歩んだ苦難の道を志す。

 やはり母親は、もの凄く勁いのである。
2020年12月号は、中国政府(文化和旅游部)は「習近平総書記の文芸工作
に関する一連の重要講話の精神を確実に貫徹し、中国共産党成立100周年
祝賀舞台芸術創作工作をより高いレベルで推し進めるため」、2020年10月
30日に新作、古典、小品のうちから各々100本を選びだし、「重点推奨作
品」として発表した──と報じる。じつは、ここでも母親を主人公にした演
目が選ばれている。

たとえば新編歴史劇「文明太后」の主人公は、鮮卑族の拓抜氏によって打
ち立てられた北魏(386〜534年)において、富国強兵、中国北部の安定と
民族融和を推し進める一連の改革を孝文帝と共に推し進めた文明太后馮氏
である。かくして「文明太后」を通じて、「中国統一を促し、後の隋・唐
と続く中華帝国における民族融合の礎となった」と、彼女の治政を高く讃
えようというのだ。

 もちろん「楊門女将」も「重点推奨作品」である。
2021年に入ると、英雄的な働きをみせる母親像を描いた新作に力点を置い
た特集が組まれ、彼女らの愛国的行動と共産党への忠誠心の気高さが一層
強く打ち出される。

 同誌2021年8月号の特集は、今から1600年ほど昔の東晋時代の襄陽(現
在の湖北省襄陽)を巡る攻防を背景にした新作歴史京劇「夫人城」だった。
 前秦の苻丕軍の猛攻を前に、襄陽の城市(まち)は陥落一歩手前。男子
はすべて前線に出陣し、残された家族は恐怖に慄くばかり。その時、襄陽
の最高責任者の母親である韓太夫人は高齢の身をも顧みず、婦女子を率い
て堅固な城壁を築いて住民を守る一方、軍装に身を固めて兵を率いて戦場
に赴き、ついに敵を殲滅したというのだ。

 同誌8月号は、「夫人城」を「強きを恃み弱きを挫くことに反対する中
華民族本来の姿を反映している。平和を維持し国土を防衛するために犠牲
を厭わず、強暴な敵にたじろがず、覇権を恐れず、敢えて弱きを以て強き
に打ち勝つ。この物語は悠久の歴史的意義と大きな時代的価値を備えてい
る」と評価した上で、韓太夫人を「大忠、大愛、大智、大勇」の人であ
り、「覇権を恐れず、敢えて犠牲をものともせず、平和を維持する崇高な
愛国主義精神を推し広げ、平和・発展・公平・正義・民主・自由の全人類
共同の価値を体現している」と大絶賛した。
さて東晋時代に「全人類共同の価値」が実現されたとも思えないが。

 やけにヨイショが過ぎると鼻白むばかり。ともかくも大袈裟が過ぎる。
この種の大仰な物言いが中国的修辞法の特徴と言うものだが、それはさて
置き、「平和・発展・公平・正義・民主・自由の全人類共同の価値」は、
新型コロナ禍発生以後の習近平政権が掲げる外交方針にピッタリと重なっ
てしまう辺りが、やはり気になってしまう。

 韓太夫人を「大忠、大愛、大智、大勇」の人であり、「覇権を恐れず、
敢えて犠牲をものともせず、平和を維持する崇高な愛国主義精神を推し広
げ、平和・発展・公平・正義・民主・自由の全人類共同の価値を体現して
いる」とは、どうにも牽強付会が過ぎる。

 それにしても「強きを恃み弱きを挫く」ことをウイグル、チベット、香
港、台湾の現実が如実に物語っていると思いますが、それって「中華民族
本来の姿」ですかネェ。
    
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)米国の保守と日本の保守
貴誌前号「道楽Q様」の米国の保守についてご意見があった。私は保守と
は生態を守ることと考えている。それは生存と生殖である。
これを大目的に各民族が基本政策を形成してきた。日本民族の場合は天皇
崇敬、先祖崇拝、国民国防、家制度、教育勅語である。占領で米軍に奪わ
れたがその価値は変わらない。だから今日本が混乱している。再興が急が
れる。
 米国は欧州のキリスト教の新教各派が大陸のカトリック勢力から逃れて
来て創った国である。このためキリスト教でもマリア信仰がないなどカト
リックとは違いがある。
 そこでキリスト教であるが、これは新約聖書のイエス信仰を入り口とし
ているが、中に入ると旧約聖書のユダヤ教である。だからユダヤ教の国際
版ということができるだろう。民俗宗教であるユダヤ教には宣教師はいな
いが、キリスト教は他の宗教の信者を改宗させる必要があるので、宣教師
がいる。
 コロンブスは北米をエデンの園と考え、通訳のためにヘブライ語に詳し
いユダヤ人を連れて行ったという。これはユダヤ教の楽園と考えていたと
いうことだ。
 キリスト教の宗教土壌に18世紀フランスから啓蒙主義が入りリベラル主
義が広まった。ただ啓蒙主義も、主張者はキリスト教徒だから、キリスト
教の価値観の枠を離れることはできなかった。
 そこで米国保守の共和党であるが、自由と独立を主張する。彼等は生前
十戒を守って暮らし、死後天国に行くことを願っているようだ。これに対
してリベラルの民主党は、地上に楽園を実現しようとする政党のようだ。
中世の欧州では反カトリックの千年王国運動という宗教暴動が多発したか
らその流れとみることができる。実際その一派の再洗礼派が米国でアー
ミッシュとして暮らしている。
昨今のキャンセル・カルチャー暴動もこれに含まれる。日本は、現実的な
共和党と相性が良い。民主党は宗教的なのでついて行けないのだ。
 米国政治は現実に合わない宗教的価値観を掲げるのでどうしても偽善に
なる。リンカーンが悩んだように「人間は平等である。ただし黒人を除
く」である。そしてつじつまが合わなくなると暴力に訴える。イエスは暴
力行使を禁じていたと思うのだが事実である。
 日本は不安定な米国に依存せず、再び独立を回復すべきである。(落合
道夫)

  ♪
(読者の声2)貴著『日本の保守』(ビジネス社)は日本の保守思想の源
泉と流れを探求されており、素晴らしい発想に感服です。学ぶこと多く、
また拙著を引用して下さって光栄と存じました。(ヴルピッタ・ロマノ)

  ♪
(読者の声3)宮崎先生の新著『日本の保守』をゆっくりと時間をかけて
勉強させてもらいました。西郷さんが極めようとした普遍的な正気とは何
か。左右を超えて全体力で日本は世界に正義を唱えるべきと思いました。
 知力偏重ではダメです。文武両道こそが、日本人の基本であるという感
想を抱きました。(YK生、横浜) 

   ♪
(読者の声4)ロシア革命からユダヤ関連のサイトを見れば見るほどユダ
ヤ人が嫌われるのがわかる。日本における中国人・韓国人が嫌われるのと
同様かもしれない。嘘は頭がいい(ずる賢い)ことであり、法律の穴をつく
のは当然、騙されるのが悪い。
 1990年代には新宿あたりでイスラエル人が違法露天販売をしていた。山
手線でもやたらユダヤ人を見かけた。ハゲタカファンドといわれるユダ
ヤ・国際金融が日本の資産を漁りに来ていたのかもしれない。
 ロシアのユダヤ人は東南アジアの華僑同様、ロシア人視点では商業・金
融を牛耳り、穀物取引で儲け、穀物から酒を造り、居酒屋で農民を酔わ
せ、博打で借金漬けにし、家畜や農地を手に入れる。
ユダヤ人にとって当然の商行為でもロシア人やポーランド人に恨まれるの
は当然かも知れない。
ポーランドではカトリック国によくある路傍の祠のマリア像やイエス・キ
リスト像にツバを吐きかける。他民族の価値観を無視するならまだしも、
ユダヤ人の敵であるイエス・キリスト(ユダヤ人視点では娼婦の息子)を公
然と侮辱するのは秦檜の像にツバを吐く中国人、神社で油を撒く韓国人と
そっくり。被害者ぶるのも同じでユダヤ人がロシア人を襲った事件が真逆
のポグロムとされることも多かった。自作自演の被害者役は得意技、なに
しろ新聞社はみなユダヤ系だからいくらでも世論を操れる。
日本で沖縄の反戦運動の背後関係が報道されないように、欧米では1920年
代からロシア革命の真実を伝える報道は抑制され、タイムズの編集者や記
者は真実を書くと馘首となり、小さな新聞社なら潰されてしまった。
サイモン・ウィーゼンタール・センターなど韓国の挺対協みたいなものだ
が1995年のマルコポーロ事件で文藝春秋の幹部はロサンゼルスまで呼びつ
けられ思想教育させられた。北朝鮮の拉致事件を金正日が認めるまで、朝
鮮総連が報道各社に圧力をかけ北朝鮮(朝鮮民主義人民共和国)と書かせて
いたのと同様。文藝春秋の左傾化の原因はマルコポーロ事件かもしれない。
2015年くらいからイスラエルがヒトラーはユダヤ人をドイツから追放した
かっただけだ、などと方針転換しているが、2015年はヒトラーの「我が闘
争」の著作権が切れてドイツ語版が出た年であり、慰安婦問題で日韓合意
が行われた年でもある。
冷戦下でポーランドとハンガリーは共産党のトップ層の80〜90%がユダヤ
人だった。聖職者に対する弾圧が激しく、村では政府任命の司祭を追い出
す話など出てくる。共産圏でありながらカトリックが大きな力を持った。
東西分割後のドイツでもキリスト教会は国境を超え交流していた。
ハンガリーやポーランドでは犠牲者600万人のホロコースト説を信じるの
は20%以下だという。
第一次世界大戦から続く英米ユダヤのプロパガンダの効力が切れてきた今
では嘘がバレた反動がどうなることやら。イスラエルという好戦的ユダヤ
人国家を作ったからには嘘つきユダヤ人をイスラエルに送り返せとならな
いとも限らない。
クリスマスに文句をつけ、文学作品のベニスの商人やクリスマスキャロル
まで反ユダヤだと締め出そうとする。都合の悪いことはなかった事にす
る。左翼同様に批判を受け入れないユダヤ人の態度は最後には追放となる
のだろう。
短期の利益にこだわり長期的な恨みを買うのは千年たっても変わらないよ
うだ。 (PB生、千葉) 
at 10:17 | Comment(0) | 番外編

2022年01月09日

◆北ミサイルに「遺憾砲」効果なし!

【有本香の以読制毒】

岸田首相は、北朝鮮のミサイル発射に遺憾砲≠ナ応じた =5日、官邸

遺憾℃g用禁止法案―。今月開会する通常国会で、こんな法案を通して
ほしいものだ。首相をはじめとする閣僚、各党の幹部ら、国政に重大な責
任を負う人々については、今後、「遺憾」という単語を禁句とすべきであ
る。断っておくが、これは冗談で言っているのではない。

新年早々の5日朝、北朝鮮が弾道ミサイルと推定されるものを発射した
(=北朝鮮の朝鮮中央通信は6日、『国防科学院が5日、極超音速ミサイ
ルの発射実験を行った』と報じた)が、これに対し、まず岸田文雄首相の
口から出たのは例の遺憾砲≠セった。ほかに実効的な言葉はなし。北朝
鮮は痛くもかゆくもなかろう。

同日、同じ永田町の自民党本部に目を転じると、茂木敏充幹事長の口から
も「遺憾」の一言が発せられた。同党の武井俊輔衆院議員が道路運送車両
法違反(無車検運行)容疑などで書類送検されたことについてである。茂
木氏は、武井議員の一件を「極めて遺憾だ」とし、「まず、本人がしっか
りと説明責任を果たすことが重要だ」と述べた。

国民の代表たる国会議員が、無車検の車で「当て逃げ」を疑われる事故を
起こしたのだ。まだ不起訴となる可能性があるとはいえ、一般常識に照ら
せば重大事件。これを「遺憾だ」で済ます感覚には強い違和感しかない。

首相や与党の幹事長にとって、「遺憾」は便利過ぎるパワーワードのよう
だが、国民の多くはこれを聞くたび、イラッとすること甚だしい。今年は
何としても、国政の担い手らが、もっと実のあることを言うように仕向け
なければなるまい。

北朝鮮のミサイル発射の後の会見で、岸田首相は「遺憾」という感想に加
え、次のようにも述べている。

「政府としては、これまで以上に警戒監視を強めていきたい。いま詳細か
つ早急に分析を行っている」

「関連情報収集に全力を傾け国民に迅速で正確に提供すること、航空機と
船舶などの安全を徹底的に確認すること、不測の事態に備えて万全の体制
を取ることを指示した」

年始なのであえて厳しく直言するが、これでは岸田首相は何も言っていな
いに等しい。正月気分も吹っ飛ぶような事態に際して、首相の口からは、
「国民の生命・財産、わが国の国土と海を何としても守り抜く」という旨
の言葉が、ついぞ聞かれなかった。

このままいたずらに時が過ぎれば、私たち日本国民は近い将来必ず、北朝
鮮のミサイルによって命を脅かされる事態となる。首相だからこそ、軽々
には発言できないという立場はわかる。しかし、「情報収集に努め、迅速
に国民に情報提供する」と言われても、「それで、私たちはどうすればい
いの?」となるしかない。

イライラが高まっていたところへ、別の閣僚の発言が聞こえてきた。北朝
鮮のミサイル発射への対応実務にあたる岸信夫防衛相である。岸氏は会見
で「いわゆる敵基地攻撃能力の保有を含め、あらゆる選択肢を検討し、今
後も防衛力の抜本的な強化に取り組んで参ります」と明言した。その後、
自身のツイッターで次のように発信している。

「2022年は北朝鮮の弾道ミサイル発射への対応から始まりました。敵
基地攻撃能力保有を含むあらゆる選択肢により、我が国を守る為に防衛力
の大幅強化を」

これこそいま、国政の重責者が言うべき言葉である。

岸田首相は、衆院選中だった昨年10月の北朝鮮のミサイル発射の際に
は、「敵基地攻撃能力の検討」に自ら言及した。だが、選挙が終わると、
この難題を岸氏と「防衛力強化加速会議」に丸投げし、自身は言及すら避
けている。おまけに首相就任から3カ月がたっても日米首脳会談のめどす
ら立たない現状だ。

しかし、大メディアは不思議と、この岸田首相の安全保障への不熱心、不
作為を批判しない。

唐突だが、筆者が編集を務め、昨年11月に刊行された作家、百田尚樹著
『日本国紀(上)(下)』(幻冬舎文庫)のあるくだりを思い出した。
13世紀、鎌倉時代の日本へのモンゴル帝国の侵攻、元寇の際のことであ
る。当時執権だった北条政村は、大敵と立ち向かうには傍流の自身より、
本家の嫡男を総大将とすべきと考え、北条時宗に執権を譲った。

日本の危機近し、のいま、岸田首相が政村を鑑にするのも悪くなかろう。
岸氏はじめ、言うべき時に言うべきことを言い、決断できる人に一刻も早
く譲る英断もあってよいのではないか。


有本香
ジャーナリスト
著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の
真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本
史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

【zakzak】ニュース採録



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◆大都市圏も蔓延防止拡大の懸念 
田辺 裕晶


景気回復に冷や水

政府は7日、沖縄など3県に蔓延(まんえん)防止等重点措置を適用する方
針を決め、新型コロナウイルス禍の行動規制が再開される。新変異株「オ
ミクロン株」の急拡大は既に外出を伴う個人消費を減退させており、規制
が大都市圏に広がれば持ち直しかけた景気に冷や水を浴びせそうだ。人の
往来が活発になり感染者が増えると経済活動を抑制する負の循環≠抜
け出せず、欧米に比べ経済の正常化が遅れた状況が続く恐れもある。

重点措置では、緊急事態宣言が発令されなくても、飲食店などに営業時間
短縮を要請できる。また、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林
真一郎主席研究員は観光支援事業「GoToトラベル」の再開が当面難し
くなり、コロナ禍で買い物を控えた人のリベンジ消費≠燉}制されるな
ど回復途上の個人消費が頭打ちになると指摘する。

実際、データ分析会社ナウキャストとJCBがクレジットカード決済額を
基に算出した昨年12月前半の消費水準によると、既に外食などのサービ
ス消費はコロナ禍前の平成28〜30年同期の平均と比べ5%減り、11
月後半から減少幅が拡大。急速に広がるオミクロン株を警戒して、外出を
伴う消費意欲が落ち込んだようだ。

野村総合研究所の木内登英(たかひで)エグゼクティブ・エコノミストによ
ると、重点措置の対象となる3県の自治体は経済規模で国内の2%にすぎ
ず、経済損失も400億円にとどまる。だが、オミクロン株の急速な拡大
を考えれば大都市圏を含む適用地域の拡大や、「全国ベースの緊急事態宣
言の発令に発展する可能性は否定できない」と懸念を強める。

一方、オミクロン株の重症化率は過去の変異株より低いとされ、コロナと
の共存を進める欧米では経済活動に対する規制に慎重だ。ただ、日本は新
規感染者数の抑制を経済の正常化より重視するコロナ対応を続け、令和3
年の経済成長率は欧米に比べ大きく劣後する見通し。大型連休などでサー
ビス需要が本格化する今年春に向け、岸田文雄政権が経済活動を継続でき
るかが当面の焦点となる(田辺裕晶)


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◆イラン革命防衛隊軍事司令官

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)1月7日(金曜日)
     通巻7181号 

 かのソレイマニ(イラン革命防衛隊軍事司令官)の銅像が屹立
イラン各地で突如出現し、気がつけば消えている不可思議

 2021年1月3日、バグダッド空港近くで、ソレイマニIRGC司令
官の乗った車列がドローンに襲撃され爆殺された。IRGC(イラン革命
防衛隊)の名前を聞いただけでも震え上がる戦闘部隊の親分として、
600名の米兵の生命を奪った。
 イランでは英雄視され、イスラム世界の過激派の間ではチェ・ゲバラ並
みの扱いを受ける。

 ソレイマニ暗殺でイランは国を挙げての葬送劇をおこない米国への復讐
を誓ったが、彼がイコン化することはなかった。何故? イスラム教は偶
像崇拝を固く禁じているからである。そして他宗教のイコンは破壊する。
タリバンがアフガニスタンの石仏をミサイルで破壊したように。

 イラン各地に、ソレイマニの銅像が建立され、すぐに撤去されるという
イタチごっこが続いている。地方都市で銅像が突如、建立され、住民が騒
ぎ出すとカバーを掛けられ、どこかへ運ばれる。ジロフトという町ではソ
レイマニの風貌が醜いとして撤去された。

 2022年1月5日、イラン西部のシャレフルト町で、住民が目ざめる
と、広場に高さ6メートルのソレイマニの像が屹立していた。夜中に運ば
れ、誰が何の目的で立てられたのか匿名性の行為。推定で、その像は3万
5千ドルと見積もられた。

 しかも、その夜、銅像にはガソリンがかけられ、焼かれた。イラン国営放
送はヴィデオで放映した。たとえ「英雄」での偶像は許されないのであ
る。許可されるのはイベントにおける写真、ポスター程度であり、ゲバラ
のようにTシャツとなって売られることもない。

 げんにソレイマニのTシャツを作成したイラン人は、手配されてノル
ウェイに亡命したという情報がある。

 ところが例外がある。
 シリア、ヨルダン、パレスチナのハマス、ヒズボラ、イエーメンのホウ
シなどのテロリスト集団では支配地区に大看板やポスターを掲げており、
兵士のなかにはソレイマニのTシャツを着込んだ兵士もいる。
 
厳格なイスラム法を適用するイランと、そのイランから軍事金や武器を援
助してもらっている過激派はやや趣の異なるシーア派のようであり、また
活動地点は世俗イスラム国家やスンニ派の領域であるからかも知れない。

    
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読
者之声
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(読者の声1)御高著『日本の保守』を年が明け、例によってゆっくり、
じっくり拝読しました。縄文時代から続く日本の国の歴史、日本の歴史を
確認・体感すべく国土を見て歩く旅。歴史をたどる時間軸、国土を歩く水
平軸、この二つが宮崎さんの心身をつくりあげているようです。
 万葉集は複雑な内容をはらんでいますが、そのひとつは国家を建設する
明確な意識であろうと思います。
大陸・半島に相対しつつ日本という国を建設し守り続ける。相対しつつ日
本という絶対を創り上げる──古代から変わらぬ日本の姿、今も変わらぬ日
本の姿ですね。〔……アメリカ軍の駐留は我が〈絶対〉を破潰していると思
いますが……〕。
 日本の保守で忘れてならないのは、古今集の仮名序であろうと思いま
す。400字用紙10枚程度の短いものですが、漢詩とは異なる和歌が漢詩よ
り前から日本にあること、和歌は神世の昔から人の世の今に至るまで存続
し、永遠の未来へ続いていくものであること、日本人なら誰でも和歌で心
をあらわすこと、日本に入ってきた外国人もたちまち和歌で心をあらわす
ようになること、和歌は国土の隅々に行き渡っていること、この三つを述
べています。
和歌の歴史性、万民性、国土性。
 御本のように、おだやかな言葉で、風雅風流の心をもって、日本とはい
かなる国か、優しく語っています。
   (HN生、新潟市)

  ♪
(読者の声2)ロシアのプーチン大統領は昨年の年末恒例記者会見Q&A
で、腐敗した西洋の価値観の侵入からロシア社会を守ることを宣言し、特
に欧米が推し進める「gender obscurantism(性の故意による曖昧化)」を
非難した。
https://www.lewrockwell.com/2021/12/tyler-durden/a-woman-is-a-woman-man-is-a-man-putin-vows-to-protect-russia-from-wests-gender-obscurantism/
 記事中には6月のプライド月間(LGBTQ+)にモスクワのアメリカ大使館で
星条旗とともに2倍も大きい6色(虹色)旗の写真も。ユダヤ人の巣窟国務省
らしいやりかたで東京オリンピック選手村の韓国人そっくり(相手の嫌が
ることをわざとする)。
日本では立憲共産党と社民党やれいわといった政党が熱心ですが背景が丸
わかり。
中東ではサウジアラビアでは掲揚しないのにUAEで英米大使館が掲揚し反
発にあったという。UAEは休日も土日に移行(金曜日は午前で終業)という
世俗的な国とはいえやり過ぎだろう。
https://www.cnbc.com/2021/06/30/us-and-uk-embassies-in-uae-see-backlash-for-flying-gay-pride-flag.html
 プーチン大統領のロシアではキリスト教徒の間で革命前の良き伝統が復
活し舞踏会が流行しているという。
【クレムリン宮殿の大ホールでは士官候補生の舞踏会を開催】
https://russian-faith.com/russia-keeping-it-classy-grand-kremlin-palace-hosts-annual-ball-young-cadets-n2849
 ロシアはソビエト時代でもバレエは最高だった(1987年にモスクワ音楽
劇場バレエ団の白鳥の湖を見たあとでは日本で一番といわれたバレエが学
芸会にしか見えなかった)。レニングラードフィルの演奏会では弦楽器の
弓の角度まで全員揃ったもので、演奏会では見た目も重要、軍隊が行進を
重視するのと同じなのだと後から思った。
 まもなく開催される北京冬季オリンピックですが、フィギュアスケート
でもロシアはバレエのレッスンを取り入れている。伝統の力は侮りがたい
ものです。
  (PB生、千葉)
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(読者の声3)「日本の再生方法」。CIAやKGBなどの秘密機関が、怪しげな
工作、事故、異変を人工的に作り出す。それはどこの国でも国内外で行わ
れており、その性質上、工作だ、と気ずかれないが、時々バレる。国の機
関のみならず、民間が下請け、あるいは軍などが独自に独断で行うことも
ある、だろう。
 かつてプーチン氏が未だモスクワの知事で無名だった頃、深夜にアパー
トが爆破され多くの無辜の市民が殺され、その犯人はチェチェンだ、と断
定、報道
され、報復・攻撃し、氏は男を上げ、大統領の地位を得る。しかし、これ
は芝居であって、数度の破壊活動は政府内部の仕業であった。つまり、人
民の大きな感情、恐怖、怒り、あるいは外圧など無しには、国や企業の大
きな変革は、通常の方法ではほぼ不可能である。日本は「失われた」状態
に長くあるので、全員が諦め、静かに来る崩壊、消滅、占領、を必然のこ
ととし、諦観し享受している。小さな可能な無難な改革さえ、進まない。
 今、日本に一番必要な案件は、いかに「支那の静かなる合法的な侵略」
を止めるか。何れにしても、国民の目、耳、頭である報道が、その気に
なってもらわなければ不可能であるが。ロシアや支那では自国民を犠牲に
するのが当たり前だが、日本人には無理。
 例えば、ある週刊誌が「オウム真理教を陰で操っていた」のは支那だっ
た、という大々的な報道をし、その(偽の)証拠を毎週出す。テレビも毎
日、「もりかけ事件」の様な独断的な報道を繰り返し、国民は「支那は原
爆まで準備し日本人虐殺」を計画していた、と正しく知る。証拠の文書は
皇居に原爆を落とす、となっている。と、なると国民は挙って、全ての支
那から移民、留学生、社員、スパイなどの退去を、支那の所有する全ての
財産を没収、などを要求し、政府は、一夜にして反中になる。検察・司法
も心を改め、親中政治家の汚職を暴く。
 これには、全ての報道の協力を必要とするが、過去の歴史によると、報
道、学者、政治家、裁判官など全て簡単に即時に安く「偏向」した、と記
されている。つまり、十分な飴と強い鞭、を使えば良い。協力しない
ニュース・キャスターは直ちに監禁。
 これをきっかけに、累積していた課題を急速に解決していく環境ができ
る。例えば徴兵制という即席の「祖国愛製造教育」、原発再開、東京遷
都、NHK・文科省解体、などなど、なんでも出来る。やっと日本が戻って
くる。
(在米のKM生)


(宮崎正弘のコメント)凄い初夢でした。
  ♪
(読者の声4)「在米のKM生」様の日本の非正規労働者の話ですが、やらせ
かとも思いますが、一概に否定できないことを感じます。それは占領政策
で日本民族の伝統的な社会保障制度が破壊され、そのまま放置されている
からです。このため成員が分散して各自が滅びるということになります。
 過去の日本には恐ろしい時代があり、実際に餓死し、戦乱、飢饉、疫病
で人が多数死亡しています。この回復は個人ではなく組織であり血縁によ
るものです。
日本の進路として、占領前の家制度に戻すことが望ましい。戦後の復興も
戦前の社会で生きてきた人が達成しました。家制度は最高の人間社会のモ
デルと言えるのです。ここに結婚も増子もすべて包含されています。人間
は社会契約論のように、突然現生人類が現れたわけではありません。長大
な進化の過程を経て血縁社会を作り、助け合って、生きてきたのです。欧
米は家族が崩壊して苦しんでいます。日本は家制度を世界に輸出すべきです。
  (落合道夫)
at 09:58 | Comment(0) | 番外編

2021年12月21日

◆【古典個展】皇室への国民の敬意

大名誉教授・加地 伸行 


12月も半ばを越え、今年も静かに暮れてゆく。

この1年、さまざまなことがあったが、国民の大きな関心を集めたものの
1つは小室圭さんと眞子(まこ)さんの結婚問題であっただろう。その最
大理由は、皇室と一般人との婚姻という特別な関係に対してである。その
ことにおいて、国民の気持ちに共通するものが根源にあった。

日本国民には皇室に対して敬意があり、その敬意を傷つけられたくないと
いう願望がある。だからこそ、この結婚には厳しい声もあった。ワイド
ショーなどによる執拗(しつよう)な攻撃≠ヘ続いた。気の毒な話では
ある。

では、皇室への敬意とは、一体、何なのであろうか。話は遠い昔にさかの
ぼる。さまざまな戦乱のあと、<国家>的な状態となり、皇室がその頂点
の元首となる。そしてその地位が確定したのは、律令制の発足からであ
る。すなわち白鳳時代末・奈良時代初めあたりである。

では、元首とは何か。それは権威と権力との2つを握ることである。これ
は現代においても同様。ところが、日本ではその両者が分裂したのである。

すなわち鎌倉幕府が登場し、権力を握ったのである。そこで皇室は、この
権力の奪還を図る。後鳥羽上皇による承久(じょうきゅう)の乱。だが、
皇室は敗れた。その後、建武(けんむ)の中興を含め、一時的には権力を
奪回したこともあったが、結局は権力を奪い返すことはできず、江戸幕府
に至ってその状態は確定された。

しかし、権威は保持した。それを支えたのは、律令制に基づく<地方長官
の任命>等(など)だ。

江戸時代の大名の後継者は、その継承にあたって、幕府の承認を得た後、
形式上、律令制に基づき、地方長官(例えば和泉守(いずみのかみ))の
任命書を皇室から拝受(はいじゅ)する。それは、江戸幕府の権力と皇室
の権威との並列である。

つまり、奈良、平安時代から江戸時代に至る長期間、皇室は権威を保ち続
けたのである。正に千年以上の長い歴史として。

これが一般人の気持ちに自然と広がって今日に至っている。日本国民の皇
室への敬意は、強制ではなくて自然な感情となっている。このような例
は、世界のどこにもない。諸首長は絶えず、権力闘争をしているだけで国
民の敬意などはまずない。だから、たとい権力を握っても、権威がないの
で、無理やり作ろうとする。最近では中国の習近平国家主席がそれである。

日本では、首相は権力(人事、予算等)を握っているだけ。権威は皇室。
だから首相があれこれ代わっても、驚くべし、国家は微動だにしない。

首相はもとより、閣僚の任用や高度の位階・勲章等の授与は今も宮中で行
われているではないか。律令制開始以来だ。

国民もそれが当然と思い、皇室に対する敬意、いや畏敬の念は、国民感情
となっている。そこから見れば、前引の婿どの∴皷ニの行為の一部にお
いて伝統的あり方との違和感を覚え、批判が生まれたのだろう。

『論語』憲問(けんもん)に曰(いわ)く。仁者(じんしゃ)(有徳者)
は必ず勇(勇気)有(あ)り。勇者は必ずしも仁有らず、と。(かじ の
ぶゆき)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文

【産経ニュース】 採録


         
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◆「断捨離」って、何か淋しくないか
馬場伯明

私は「反(アンチ)断捨離派」である。だが、世間では「断捨離(*1)」
派がはびこり理論的には圧倒的に優勢である。

友人のN君は「今後本は一切買わない。図書館利用だけ」と決め実行して
いる。Sさん(女性)は「家の古いものを減らしたら気分が落ち着いた」
と話す。(*1)ヨガの「断行」「捨行」「離行」からの造語。「捨てる」。

Aさん(女性)の大学生の2人の娘さんは教科書を「メルカリ(*2)」で買
い、1年終了時にすぐ売り次学年の教科書もメルカリで求めるという。
「学生の常識(!)」だと。「保有する」魅力や価値も感じないらしい。
(*2)Mercari, Inc.は、東京都港区の日本企業。フリーマーケット・ア
プリ「メルカリ」を運営する。2013年に山田進太郎が創業(Wikipedia)。

さらに、Tさんは親子4人の一戸建てが子供の独立で夫婦2人になった。リ
ビングルームの調度品などは処分したらしい。「大きい観葉植物が心を和
ませる。掃除も楽。ロボット掃除機『ルンバ』に任せている」という。

断捨離を実践した著述家・評論家の勝間和代氏(47歳・当時)が書く。
「2週間で人生を取り戻す『汚部屋脱出プログラム』(文藝春秋・
2016.4.30・第1刷)」によれば、「痩せた!収入up!恋人get!幸せ度2割
up!」「人生を取り戻しましょう」と書く。(なお、恋人は女性、2019年
に解消)。

極めつけはTVのごみ屋敷特集番組だ。室内には空き缶やペットボトルが散
乱し壊れた家具類などが雑然と積みあがっている。その家の住人の異常な
挙動を放映する。反断捨離派のなれの果て(!)と言わんばかりだ。

だが、「断捨離」派は「断捨離」せよと強弁はしない。何だか余裕をもっ
て、静かに上から目線で私たちを説得し諭すのである。時代の趨勢という
か、無言の脅迫を感じる。「不要品を捨てるのは一般的には正しい」と言
えば「(そんなら)捨てましょう(!)」とすぐ返されてしまう。

それでも、反(アンチ)断捨離派の私は言いたい。「断捨離」って何か、
淋しくないか。家にものが残っていることはそんなに駄目なことだろう
か?「類は友を呼ぶ」。同好の士の反論事例を探してみた。

まず、自分ことから・・。私は読みたい本はすぐ読みたい。原則としてす
ぐ買う。図書館で100人や2か月待ちには耐えがたい。読了本は本棚・書架
等に保管・保存する。後で参考にでき、読み直すことも楽しい。

書斎には5段式書架・書棚が5架分あり、その上や出窓・足元にも本や資料
などがある。書架の片隅の窓際に机とパソコンを置く。他の部屋にも、5
段式書棚や本箱が合計6架ある。毎月本を購入するので、適当に捨てても
本は増える。(本の重さで床落ちの心配はある)。

美術展等の図版も鑑賞後ほぼ購入する。家の書棚から手にとれば懐かし
い。「マウリッツハイス美術作品展・2012.6・東京都美術館」の「真珠の
首飾りの少女」(J・フェルメール)の図版は何と美しいことか。

「日本国宝展2014.10東京国立博物館(平成館)」では、縄文時代の土偶
の「縄文のビーナス」など国宝5体が勢揃いした。PCの画像もあるが図版
印刷をめくる手触り感は貴重なものだ。「日本・世界の美術全集」も所有
しており。捨てる気はない。

ゴルフで上を目指すなら「練習場で球を4tトラック一台分打て」「重ねた
高さ1m分の本を読め」とゴルフ本にあった。球打ち(練習)は未達でも本
は1m以上読み持っている。スコア直結していないのが残念だ・・。

ゴルフの古いクラブも残している。ARIGA(アリガ)のパーシモンのフェ
アウェイウッド(#3)のヘッドは美しい顔であり捨てがたく塗りなおし
た。たまに持ち出して触る。今はプレーしていないテニスのラケットも専
用バッグの中に2本ある。(まだ、捨てたくない)。

妻に先立たれたY君は思い切って断捨離し、老人ホームに入居した。後悔
の言葉を聞いた。「狭い部屋は息苦しい。ビジネスホテルの連泊のよう。
本棚はないも同然。トイレは近く便利だが風呂が狭い。断捨離は失敗か。
自分は『(卵を産まない)籠の雄鶏』である」と。(「他山の石」とした
い)。 

「朝まで生テレビ」で有名な田原総一朗氏は2004年に妻を亡くしその後は
独り暮らしらしい。TVカメラが入った。食事は自分で用意する。山積みの
本や資料の隙間で食べる。ディレクターの「広い場所でお食べになれ
ば・・」に、「いやこれでいい。落ち着く」と。(私は即賛成投票する)。

2021.11.17「ライフ」。田原総一朗×下重暁子「終活も断捨離もくだらな
い」「人生の締め切りを前に(3)」より抜粋・要約・引用する。

下重氏:「最近の週刊誌を読んでいて不思議に感じることがあります。な
ぜ死ぬ準備の特集記事が多いのか。・・私たち夫婦はそんな話はまったく
しません。くだらない。終活だと騒ぐことは疑問です」、「断捨離という
のは、自分の生きて来た証(あかし)を捨てることです。たどってきた道
を否定することと同義です。私にはあり得ません」。(その通り!私はい
たく賛同する)。

下重暁子氏は、「物欲がない。意地汚くない。物にこだわらない」生き方
をしている。反断捨離派を自認しているが、「捨てる暮らしではなく、買
わない暮らし」とも言う。逆説的に、断捨離的な生き方をも包含している
ように見えてくるから不思議である。

田原氏:「断捨離的なことには全く興味がない。捨てたい過去があるか
ら、自分の死後に誰かに見られるのが嫌で断捨離をするわけだ」と。
(う〜〜ん、そうかも・・・)

使われなくなった古い物品のように、私たち古い夫婦も断捨離の対象にな
る日が来る。長年の思い出は「もの」に宿っており、その消失は悲しく淋
しい。ある日、風呂の中で縦長の全身鏡の前に立ち、裸身の自分を眺めた
ら、すだれ(髪)の頭頂(頂門)、せり出た腹部、落ちた諸所の筋肉など
が露わである。あらら(!)不要なものは「己」なのだと気付かされる。

自分が「無」になり家全体がすっきりなっても仕方がない。「人生、後は
野となれ山となれ」だ。もう少し粘りきり、生きて、そして、逝きたい。

だだっ広い場所で本を読み何かを書いても、孤独と寂寥の感じが募る。頭
も虚ろになり筆は進まないだろう。一方、広くはないが書斎で本の山に埋
もれて読み書きしていると、何かしら神仏に抱かれ守られているような豊
饒な気分になる。

2021.12.18、日経新聞1面コラムの「春秋」に、大いに共感した。
《捨てられない性分のゆえ、1年の整理を迫られる師走がくると憂鬱にな
る。先日、古本を片付けていたら入社した1989年の米ライフ誌が出てきて
読み返した。特集のテーマは「守るに値する101のもの」。編集者が主観
で選んだという身近で大事なもののリストだ。・・本屋、家族ピクニッ
ク、映画、(手書)手紙、未舗装道路、宅配牛乳・・。歌謡曲、寿司職
人、紙の時刻表・・。(中略)。懐かしい記憶を呼び覚ます日常の風景が
並ぶ。

(それらを)残したいと願うのは時代遅れの未練にすぎないのか。ライフ
誌編集者は救いの手をさし伸べる『ノスタルジアは私たちの錨である』
と。・・かけがえのない、失ってはいけないものがあるという感覚は、人
を優しく謙虚にする。そう勝手に解釈してうなずく》(引用終わり)。

抑制の効いた含蓄のある文章である。上から目線の断捨離派の(一部の)
人たちへこそ贈りたい。日経の春秋子は多忙であろう。「手つかずのこと
どもを前にして今年も残り2週間になった」と結んでいる。ご健闘を祈る。

さあ、私も、世間にはびこる断捨離派に与せず、安易な断捨離に拘泥する
ことなく、できれば、下重暁子氏のように、「物欲がない。意地汚くな
い。物にこだわらない」そのような自然な生き方をしたい。

家族や友人らと過ごし得てきた「人生のものと思い出」を大切に胸に抱き
つつ、やがて来るべき自己の断捨離のときを待ち、静かに迎えたいもので
ある。(2021.12.19 千葉市在住)


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◆「対中非難決議」はどこへ?
【有本香の以読制毒】 勇気をなくした日本人「人種差別撤廃」提言した
先人は泣いている



臨時国会も終盤(21日閉会予定)。はて、「対中非難決議」はどうした
のだろう? まさか雲散霧消か? といぶかっていたところへ、不信を強
くするニュースが入ってきた。14日、超党派の「日本ウイグル国会議員
連盟」と「日本チベット国会議員連盟」、自民党有志による「南モンゴル
を支援する議員連盟」の3議連の幹部らが官邸に岸田文雄首相を訪ね、来
年2月の北京冬季五輪への「外交的ボイコット」を求める共同声明を手渡
したという。

やっぱりかー。今年6月の通常国会の会期末、公明党と当時の自民党幹事
長室が首を縦にふらなかったために、人権問題で中国を非難する国会決議
が見送られた経緯は、当コラムでさんざん書いた。

その顚末(てんまつ)を当コラムで暴露したため、私が幹事長室から「文
書」をもらうことになった経緯も詳しく書いたので、ご興味ある方はネッ
トのアーカイブでお読みいただきたい。

あのとき、3議連の幹部も幹事長室の対応を苦々しく思っていたと聞いた
が、それはどうやら私の勘違いだったようだ。

「親中派のドン」といわれた二階俊博氏が幹事長の座を去った今も、対中
非難決議はなされない。つまり本気でやる人はいないのである。

国会で、「非難声明」の1つも採択しないで、官邸を動かせるはずがない
ことは、議員方のほうがよくご存じだろう。「外交的ボイコット」に対す
る岸田首相の煮えきらない態度は、すべき仕事をしない国会の姿勢と合わ
せ鏡だ。もはや岸田政権にも、自民党にも、「人権外交」を期待するのは
無理だと諦めざるを得ない。

そんな永田町の体たらくに、うんざりするばかりの年の瀬、さらにうんざ
りする話題が続く。

16日発売の週刊文春は、「自民『大臣候補』が溺れる中国人秘書とカ
ネ」というタイトルで、自民党の松下新平参院議員と、事務所の「外交顧
問兼外交秘書」という名刺を持つ中国人女性との関係をめぐる、政治資金
規正法疑惑を報じていた。

平たく言えば「ハニトラ疑惑」報道だが、松下議員側は同誌の取材に「全
くの事実無根」と否定した。

一方、野党に目を転じれば、先の衆院選で躍進目覚ましかった日本維新の
会の伊東信久衆院議員が、連鎖販売取引(マルチ商法)で行政処分を受け
た企業から依頼され、講演していたことで厳重注意処分を受けたという。

違法性を脇に置いたとしても、両議員とも「脇が甘い」どころではないの
ではないか。これでは、日本の国益第一の国会審議が行われるとは思えない。

おまけにテレビをつければ、コメンテーターなる面々が「北京冬季五輪で
の外交的ボイコットは外交になじまない」などという愚論をまくしたてて
いる。

うんざりのため息とともに、「非難決議」1つもできない国会議員たち、
外交的ボイコットすら決断できない岸田首相、ついでに人権感覚ゼロのコ
メンテーター諸氏に、ある外国政治家の言葉を進呈しよう。

「金を失うことは小さい。名誉を失うことは大きい。勇気を失うことはす
べてを失うことだ」

英国のウィンストン・チャーチル元首相の言葉だ。チャーチルは日本に
とって必ずしも好ましい人物とはいえないが、これは至言である。

「人類史上最悪」とも言われる、中国当局による新疆ウイグル自治区など
での人権弾圧に、「やめなさい」と一言発する勇気さえもなくした現代の
日本人。そんなわれわれを、チャーチルはあの世で嘲笑っているかもしれ
ない。

そして、約100年前、第一次世界大戦後のパリ講和会議で、人類史上初
の「人種差別撤廃」を提言したわれわれの先人は、草葉の陰で泣いている
に違いない。

有本香

ジャーナリスト
著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の
真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本
史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文

【zakzak】ニュース 採録 



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◆UEAに建設中だった中国の施設

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)12月13日(月曜日)弐
通巻第7158号 

 UEAに建設中だった中国の施設は軍事秘密設備だ
  米国の勧告でUAEは取り壊しを決定

 米国CIAはUAE(アラブ首長国連邦)で建設中の中国政府施設が
「軍事目的の設備」であると判断し、アブダビ首長府に建設中止を要請した。
 中国は「純粋に商業施設」とシラをきったが、CIAは、「港に入る信
号情報収集のために中国軍が通常使用するタイプとして認識した商業船を
装った船」とした。

中国はすでにジブチに軍事基地を確保し、ついでパキスタンとスリランカ
に商業港を看板とする軍港転用港を開発してきた。

 アラブ首長国連邦はバーレーン、スーダン、モロッコとともに所謂「ア
ブラハム合意」、すなわちイスラエルとの関係正常化の歩みを示してきた。
12月12日、イスラエルのベネット首相がUAEを訪問した。イスラエ
ルのトップがアラブ国家を正式訪問するのは初めて。13日に、アブダビ
皇太子シェイク・モハメド・ビン・ザイード・アル・ナヒヤンと会談す
る。両首脳は相互の繁栄、福祉、安定強化のため、とくに経済問題を基軸
に議論するとされる。

「さにあらず、討議される主要課題はイランの核武装である」とアルジャ
ジーラは分析した(12月12日号)。

前日までジャネット・クシュナー(トランプ前大統領女婿。前補佐官)
が、アブダビを訪問していた。また前週までにUEAのアル・ナーセン国
家安全保障担当補佐官が、テヘランを訪問している。
こうした慌ただしい動きは何かが動き出す兆候だろう。
       
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)「中国の蔬菜戦略の研究」
 私がライフ・テーマとして研究の主題として長年に渡る焦点として、中
国が長年模索して日本に行動を起こして、日本国の根幹たる食料への自給
率に関わる最大の重要課題に入り込む中国の蔬菜戦略とも考えられる行動
を看破することは出来ない。
 中国は日本にアメリカが世界パワーとしての、第二の武力または軍事力
として『穀物戦略』的な手法をとる事は不可能であるが、『蔬菜戦略』的
な手法は簡単で、なし崩しに日本の農村を破壊して、農村社会の破壊と後
継者までも無くしてしまう様な危険性が出来てきた。
この中国が国家を動員しての蔬菜戦略は、日本が開発した 特許の種子
をコピーして、日本市場で売れる野菜農産物を 大量にかつ安価に持続的
に日本の市場の送り込む戦略は 日本の近郊蔬菜栽培農家と集団蔬菜栽培
農家を危機に追いこみ、破壊して、次期の農村後継者まで失わせる事にな
りかねない事態を引き起こしている。
『蔬菜戦略』からの視野で日本の農業を見ると、これはあくまで食料生産
の基本的条件として、農村の維持、農家の維持拡大、後継者の維持とその
養成、帰農農民の養成、営農資金の融資、いざと言う危機に食料を確保す
る為の最低条件です。
 28%と言う自給率を切って、もはや日本は危機的な現状として考えな
ければなりません、1960年には日本は食料の自給率を現在のフランス
が維持している75%と言う数字と同じでしたが、今は過去の物語とな
り、47年前にブラジル各地を旅行して見た時に、北欧の諸国が、かなり
ブラジルの土地を買い投資していました。
 アメリカでもそうでした、日本企業はゴルフ場や、高層ビルなどを買い
あさっていましたが、そしてバブルがはじけて全てを半額から、投売りで
売り払い撤退して行きました。北欧企業は百年の計画でその将来を考え
て、ブラジルでは広大な耕地に大豆やエタノールの原料となるサトウキビ
を植えています、ユーカリの植林もその面積は世界のパルプの需要を満た
すと感じます。

 現在の南米のチリーなどの果物栽培などはほとんどアメリカ系の大資本
です。メキシコの蔬菜栽培も中南米のバナナも全てアメリカ系の資金が
入っています。私が今日食べた野菜や果物は、リンゴはチリー産、バナナ
はエクワドルでした。メロンはメキシコ産でしたが、アメリカの会社の
マークがありました。しかし、日本では大豆の95%が輸入でその内の
90%がアメリカです、トウモロコシも小麦も同じ様です。
 蔬菜は中国に食い荒らされてもはや死に体となった野菜も有ります。現
在は輸入制限で何とか日本国内価格も少しは安定して、計画出荷の予定も
出来る様になっていますが、価格では絶対に対抗できません、輸入制限の
みです。
日本企業または、個人では中国では土地所有は出来ません。社会主義経済
が歪んだ万元家主義経済体制では、危険で将来の設計も出来ません。
日本に敵対的な政治体制で中国と朝鮮が動き出したら、まず一番先に来る
のは食料自給問題と言う事を忘れてはいけません。しかし今の農務関係官
僚はサラリーマンで、物事の先送り、事なかれ主義政権がコロコロ代わ
り、日本国の百年の計画を立案、実行する有能な官僚が居なく、『桃栗三
年柿八年』という気長な、自然環境も見て、企画を立案して計画準備し
て、実行する一生涯のテーマにする官僚は皆無です。

 現在の熱エネルギー獲得競争を見ると、もはや中国のなり振りかまわな
い獲得競争を日本政府は見習わなくてはなりません、これを食料自給と言
う国家の基本政策と比較して考えると、この事に関しても不十分と感じら
れ、百年の基本方針が無きに等しいと思いますが、空恐ろしい事です。
 国民があって、その食という基本が出来て、はじめて日本と言う国が維
持出来るのです、皆さんは戦後の食糧難を知りません、栄養失調で死んで
いった人も知りません、栄養失調で目が見えなくなり失明したのも見たこ
とがないと思います。
 私は終戦直後に茶碗一杯のご飯で、家族が殺し合いしたことも知ってい
ます。
 現在はあまりに日本が平和で、偏向教育での成果と効果が出てきたのか
も知れません。中国も朝鮮も日本が生きる、生き残る、これからの百年の
先を栄えるのには産業生産の敵として、競争相手として見なくてはなりま
せん。
 最後に蔬菜戦略から学ぶことは:
1、新鮮な蔬菜は、長期間の冷凍保存は量的、品質的に不可能。

2、蔬菜の産地や、共同産地、出荷システムの破壊は一度無くしたら再構
築は困難となる、生産者の離散、後継者の転職など、根本的な生産環境の
破壊となり、直ぐの危機的な環境は修復出来ない。

3、産地の維持と拡大、生産者の維持と後継者維持は、日本国の繁栄とな
り、安全で新鮮かつ安価の蔬菜が供給される事になる。よって輸入制限な
どは法的に確保して、他国との貿易協定にも生産確保の保証として必ず明
記しておく事。
  
4、自由主義経済社会で資本主義社会国での農地への投資獲得、開発と共
同出荷体制を築いて居ること。複数の他国との北半球と南半球の気候的生
産体系の分類と、それを見てからの、通年生産体制を作り、その生産国と
も連帯して品種改良、生産改良、出荷改革などを築くこと。保冷輸送コン
テナーの研究と改良、高速コンテナー船の導入などをすれば距離と時間的
な生産拡大が飛躍的に伸びる。
  
  例:アルゼンチンでの牧畜産業の栄えは冷凍船のヨーロッパまでの就
航が劇的な変化となり、冷凍保存技術の向上と高速船就航がアルゼンチン
やウルグワイなどの牧畜産業、穀物産業の栄えと成った実績がある。

5、蔬菜栽培を他国に任すことは、日本国と国民の生命の危険を晒す事に
成ると言う、基本的な学校教育からの根本を教えなくてはならない。子供
の教育が無ければ、これから先の食という基本的根幹が破壊されると思い
ます。
 それと政治家の根本的な今に適した洗脳も必要かもしれません。まずは
国民の参政権の一票で、洗脳を必要とする政治家を排除することも必要と
思います。
     (桑港老亀)



  ♪
(読者の声2)(承前)「ロシア革命の出来事に関する米国上院の公聴会
(1919年)の記録」(2)「赤軍にはドイツ人将校の協力もあった。赤色
テロによる大量処刑の報告」
サンクト・ペテルブルグは1914年よりペトログラード、1924年以降レニン
グラードに改称。
【米国商務省職員、在ロシア米国大使館商務アタッシェ、ウィリアム・
チャピン・ハンティントン氏の証言より】
1916年6月から1918年9月2日までの間、同国に滞在(1918年3月3日、ブレ
スト=リトフスク条約で休戦)

オーバーマン上院議員:これらの残虐行為の性質と、あなたがそこにいた
ときに起こったこと、そしてその程度について教えてください。
Mr. Huntington:はい、詳細に。それを理解してもらうために、ボリシェ
ヴィキ政府の公式命令を読んでみましょう。[赤色テロの導入に関する法
令を読み上げる]
『...ソビエトに知られているすべての右翼社会革命家は、直ちに逮捕さ
れなければならない。ブルジョアジーや将校の階級から多数の人質を取ら
なければならない。抵抗しようとしたり、白衛軍が少しでも動けば、直ち
に人質の大量処刑を行うべきだ。この点については、特に執行委員会がイ
ニシアチブをとるべきである。
民兵と緊急委員会の助けを借りて、政府のすべての機関は、偽名で隠れて
いるすべての人々を見つけ出して逮捕し、白衛兵の活動に関係するすべて
の人々を射殺するための措置をとるべきである。これらの措置は直ちに取
られるべきである。地方議会の優柔不断な態度は、直ちに内務人民委員会
に報告しなければならない。集団テロの適用には、わずかな躊躇も、優柔
不断もあってはならない! これはソ連の内務委員の命令だ』

オーバーマン上院議員:ホワイトガードとは何者か説明してください。
Mr. Huntington:白衛軍は、赤軍ではない人たちです。赤軍とは、ボリ
シェビキ政権の周りに集まり、社会革命のための階級闘争と呼ばれる活動
を行う忠実な軍隊と定義されています。

ウォルコット上院議員:赤軍はボリシェヴィキで、白衛軍はそれ以外の人
たちですか?
Mr. Huntington:実質的にはそうです。"If you're not with us, you're
against us"

オーバーマン上院議員:それでは、彼らと共にいない人を皆殺しにしろと
いう命令ですか?
Mr. Huntington:そして、彼らの仲間に何かあったら人質を殺せというこ
とです。ロシアを出発して10日後の9月11日、ロシアのアメリカ赤十字社
の責任者アレン・ワーデル少佐から次のような手紙が届きました。ペトロ
グラードで多くの人が殺害されたため、ワーデル少佐は赤十字社の役員と
してボリシェヴィキ政府、特にチチェリン委員長に手紙を送り、人道の名
の下に、戦闘ではなく、レンガの壁際での銃撃による殺人に抗議したのです。

ウォルコット上院議員:虐殺、殺戮?
Mr. Huntington:はい、これがその手紙に対する回答です。
 「ソビエト連邦共和国外務人民委員会(1918年9月11日)、モスクワ。
  アレン・ワーデル氏へ。
「赤十字の総司令官 親愛なる閣下、... あなたは、ペトログラードでの
500人の男性の処刑について話しています。それが唯一の数字です。この
500人のうち
、200人は活動的で危険な反革命分子として知られていた地方組織の決定
によって処刑され、300人はずっと前に反革命運動の前衛に属していたこ
とが判明していた。...当然のことながら、...致命的な武器を持った敵が
いたるところに潜んでいるとき、...あなたが言う処刑、つまり我々の本
当の死すべき敵の処刑は、敵が我々のために準備している恐怖、我々が生
死をかけて戦っている体制の恐怖に比べれば、取るに足らないものです」
Yours, G. Chicherin.

オーバーマン上院議員:これらの残虐行為を自分で見たことがありますか?
Mr. Huntington:私は多くの逮捕者を見てきました。私は、撃たれるため
に連れて行かれた人を知っています。彼らは通常、夜間に地下室で、言わ
ばマキシムのサイレンサー(銃器用消音器)を使って実行されているという
十分な情報があります。私の友人は刑務所にいて、毎日のように銃殺され
る人々が連行されるのを見てきました。二度と戻ってこなかった。故郷を
追われた人たちが、列車ごと客車に詰め込まれて強制送還されるのを見た
ことがあります。

オーバーマン上院議員:子供や女性もですか?
Mr. Huntington:男性も女性も子供もです。[テロについての話になる]

ハムズ少佐:先生、ロシアの各政党のパワーバランスや基盤を教えていた
だいきましたが、それによると、現政権の代表者は人口の10%にも満たな
いようです。そうだとしたら、なぜ彼らは権力を維持しているのでしょうか?
Mr. Huntington:まず、彼らは機関銃を持っています。彼らは銃を持って
いる。

ヒューム少佐:機関銃はどのように使われているのか? どこで手に入れ
たのか、何のためにどのように使っているのか。
Mr. Huntington:機関銃は、主に都市や道路、農民の反乱があれば農民の
村で使用する武器であり、穀物を奪うためでもある。また、ドイツ人将校
のおかげで、何度も勝利している。彼らには報道機関があります。ここ
数ヶ月、ロシアでは報道の自由がありませんでしたから。いわゆるブル
ジョア系の新聞の発行は許されない。

ハムズ少佐:他の社会主義者や、自分たちのグループ以外のグループの新
聞は許されているのでしょうか?
Mr. Huntington:いいえ、そういうものはありません。ソビエト・ロシア
では、いわゆるソビエト政府の機関紙しかない。報道機関を持ち、武器を
持ち、鉄道を持ち、鉄道員、特に上級職員、機関車の運転士、車掌、機械
工、駅長は彼らの好みではないが、彼らは国を上手にコントロールしてい
る。もちろん、電信もある。

ヒューム少佐:現政府は教会に対してどのような態度をとっていますか?
Mr. Huntington:実際には極めて敵対的ですが...、それはこの運動の
リーダーたちが、もちろん正統派キリスト教に鋭く敵対しているからです。

ウォルコット上院議員:彼らは何かの宗教を承認していますか?
Mr. Huntington:指導者の約3分の2がロシア系ユダヤ人で、6分の1以上が
ラトビア人やアルメニア人などの他の国籍の人たち、それからグルジア
人。そして残りはスラブ人です。 しかし最高クラスのユダヤ人...は、こ
のすべて(宗教)を承認せず、これまでも承認していない。彼らは国民への
影響を恐れています。

ハムズ少佐:ロシアの教会の財産はどうなったのですか?
Mr. Huntington:理論的には、財産は国有化されます。実際には、彼らが
必要だと思ったところで、それを押収しました。もちろん信者の目から見
れば、侮辱でしかない。イルクーツクでは、神学院が接収され、普通の建
物では飽き足らず、礼拝堂を冒涜したのです。クレムリンには、ロシア人
が非常に崇拝している古い城塞のような修道院があったのですが、そこか
ら修道士たちが追い出されました。聖職者はしばしば逮捕され、処刑され
ることもありました。迫害は絶えませんでした。(続く)
   (PB生、千葉)



  ♪
(読者の声3)石平の中国週刊ニュース解説・12月11日号。
https://www.youtube.com/watch?v=3Yv41tY7cDk
 民主主義サミットに中国狂乱の背後 国内著名学者、「中国経済は最も
困難な時期へ」 増える不動産在庫、高まるインフレ傾向( 「中国的民
主」についての解説では石平氏のこの解説が小生の知る限りべストです)
   (TK生、世田谷)


(宮崎正弘のコメント)夏でした。奈良で石平さんの書斎を訪ねたとこ
ろ、テレビスタジオにもなっていて、当該番組に小生も出演しました。
その記録が、来週発売の石平さんの新作(『バブル崩壊前夜を迎えた中国
の奈落』、ビジネス社)の巻末に収録されます。併せてお読み下さい。
at 08:35 | Comment(0) | 番外編

2021年12月17日

◆風を読む「12・14」と真珠湾攻撃

            論説委員長・乾 正人 

日本軍機の攻撃を受け、大爆発を起こして沈没する米戦艦アリゾ
ナ=1941(昭和16)年12月7日(日本時間8日)、米ハワイ・オ
アフ島の真珠湾日本軍機の攻撃を受け、大爆発を起こして沈没する米戦艦
アリゾナ=1941(昭和16)年12月7日(日本時間8日)、米ハワ
イ・オアフ島の真珠湾

師走のこの時期、「国会のクイズ王」になったつもりで、次の質問を毎
年、50歳台以下の何人かにして嫌がられている。

「12月14日は何の日か」

今年は5人の善男善女(いずれも大学卒)にしてみた。賢明な読者の皆さ
んには、信じられないだろうが、誰一人まともに答えられなかったのだ。

大石内蔵助以下、赤穂浪士47人が、主君・浅野内匠頭の仇(あだ)討ち
のため本所にあった吉良邸に討ち入り、見事本懐をとげたのが319年前
のこの日。

昭和の半ばなら50歳台はおろか、小学生も即答していたのに。

トップの短慮で路頭に迷った元部下たちが、なぜ死を賭してまで復讐(ふ
くしゅう)しなければならないのか、現代の日本人には理解できなくなっ
たのかもしれない。「元禄赤穂事件」を扱った映画やテレビの新作が激減
したのも一因だろう。

内蔵助役は、数えきれぬ名優たちが演じてきたが、先日亡くなった中村吉
右衛門が一番ニンに合っていたように思う。

ことに、「元禄忠臣蔵」(真山青果作)の内蔵助は絶品だった。東日本大
震災のあった年の暮れ、国立劇場で見た「大石最後の一日」で、切腹の場
に赴く部下たちを見届けた大石の「これで初一念が届きました」に身が震
えた。

「最後の一日」の初演は昭和9年で、真珠湾攻撃の直前まで7年かけて真
山は「元禄忠臣蔵」を書き続けるのだが、戦後、連合国軍総司令部
(GHQ)は、上演を禁止する。

「元禄」に限らず、本家の「仮名手本忠臣蔵」も終戦から2年間上演でき
なかった。映画に至っては、日本が独立を回復するまで、本格的な「忠臣
蔵」モノは、一本も制作できなかった。もちろん、米国への「仇討ち」を
恐れてのことだ。

GHQの目論見(もくろみ)は、76年を経て見事に成果を挙げている。

日本のトップスターだった櫻井翔とかいうニュースキャスターが、真珠湾
攻撃に搭乗員として参加した103歳の老人にこんな質問をするのだから。

「アメリカ兵を殺してしまったという感覚は?」

論評するに値しないレベルだが、彼は義士が葬られた泉岳寺にほど近い大
学を卒業している。

「初一念」を忘れた日本人の行く末を、内蔵助も案じていることだろう。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

【産経ニュース】採録


         
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆雀庵の「常在戦場/126 危機感を持って戦争に備えよ
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/406(2021/12/15/水】多摩丘陵とその先の丹沢
山系の山並みは随分落葉したので富士山が大きく見えるようになった。12
日は快晴だったので桝形山の展望台からオペラグラスで眺望を楽しんだ
が、落葉のお陰で我が家の隣の建物も見えた。秩父山系、ランドマークタ
ワー、東京タワー、高層ビル群もよく見え、本格的な双眼鏡があればもっ
と楽しいだろう。小さくて軽くて高倍率の双眼鏡・・・隣町の質屋に聞い
てみるか。

毎週末には近所に引っ越してきた中1の孫娘が遊びに来るが、先週には
「午後から友達10人とカラオケに行く」と嬉しそう。好きな歌手を聞くと
「夜遊び、かいりきベア、ピー丸様、ハニーワークス、初音ミク」だとい
う。歌ってもらったが全然知らない、理解できない、ほぼ外国語。「ヂイ
ヂは?」と聞かれたので、「そうだなあ『明治一代女』なんて好きだな
あ」。

♪浮いた浮いたと浜町河岸に 浮かれ柳のはずかしや 人目しのんで小舟
を出せば すねた夜風が邪魔をする 怨みますまいこの世の事は 仕掛け
花火に似た命 もえて散る間に舞台が変わる まして女はなおさらに・・・

カミサンもクネクネと右に左に体を揺らして「巳之さん、堪忍してくださ
い騙すつもりじゃなかったけど どうしてあの人と別れられないこのお梅
の気持・・・」なんて台詞を言ってノリノリ、孫娘はニヤニヤ。嗚呼、明
治も大正、昭和も遠くなりにけり、栄枯盛衰、世の倣い・・・

「明治一代女」の作詞は藤田まさと(1908/明治41年〜1982/昭和57年
没)。この歌は1935/昭和10年11月に新橋喜代三の歌唱で大ヒットした。
藤田の作品には「岸壁の母」「傷だらけの人生」「浪花節だよ人生は」な
どもある。小生は二葉百合子の「九段の母」(作詞 石松秋二)も好きだ
が、島倉千代子の「東京だョおっ母さん」(作詞 野村俊夫)はいつ聞い
てもウルウルしてくる。神がかっている。

歌に限らないが、いいものは時のスクリーンを越えて生き残る。そういう
生き方をしたいと思うことだけでも一歩前進ではないか。現実は迷うこと
が珍しくない。むしろ人生は迷いながら進む・・・コロナ禍で世界はほぼ
「鎖国」状態だが、このまま必要最低限の国際往来に限った方がいいので
はないか・・・と必要最低限の外出しかしないヒッキーの小生は思うが。

夕べはそんな「鎖国」の是非を思いながら眠りについたせいか、「カフカ
的な迷路にはまってどうすることも I can not」の悪夢を見た。40年ほど
前に米国ニューメキシコ州を取材中、サンタフェへの道に迷って素朴な
オッサンに助けられた体験がベースになっているのだが、もうぐったり。
「鎖国」か「開国」か、難しいテーマだ。

WIKIによると、この「鎖国」という語は、江戸時代の蘭学者、志筑忠雄
(1760〜1806年)が1801年の『鎖国論』で初めて使用した。「鎖国令」と
いう語は明治以降の研究者による名称で、実際にそのような名称の禁令が
江戸時代に発せられたことはなかったという。

<幕末に「開国」を主導した井伊直弼は、「鎖国」のことを「閉洋之御
法」とも呼んでおり、籠城と同じようなものだと見做していた。海外との
交流・貿易を制限する政策は江戸時代の日本だけにみられた政策ではな
く、同時代の東北アジア諸国でも「海禁政策」が採られていた。

(江戸時代の)対外関係は朝鮮王朝及び琉球王国との「通信」(正規の外
交)、中国(明朝と清朝)及びオランダ(東インド会社)との間の通商関
係に限定されていた。

家康は当初、貿易による利益を重視していたが、プロテスタント国家のオ
ランダは「キリスト教布教を伴わない貿易も可能」と主張していたため、
家康にとって宣教師やキリスト教を保護する理由はなくなった。

また家康は、1612年の岡本大八事件(キリシタン大名が絡む贈収賄事件)
をきっかけに、諸大名と幕臣へのキリスト教の禁止を通達、翌1613年にキ
リスト教信仰の禁止が明文化された。国内のキリスト教徒の増加と団結は
徳川将軍家にとっても脅威となり、締め付けを図ることになったようであ
る。

当時、海外布教を積極的に行っていたのはキリスト教の中でも専らカト
リック教会であり、その動機として、宗教改革に端を発するプロテスタン
ト勢力の伸張により、ヨーロッパ本土で旗色の悪くなっていたカトリック
が「海外に活路を求めざるを得なかった」という背景がある。

なお、海外との交流・貿易を制限する政策は徳川日本だけにみられた政策
ではなく、同時代の東北アジア諸国でも「海禁政策」が採られていたこと
もあり、現代の歴史学においては、「鎖国」ではなく、東北アジア史を視
野に入れてこの「海禁」という用語を使う傾向がみられる>

国際的な物流、高度人材の人流はOKだとしても、宗教も一緒に入ってくる
のは、2000年前後も神道仏教儒教の多神教混ぜこぜ環境で育ってきた日本
人の小生にはちょっと嫌な感じがする。伴侶がモーレツな一神教信者に
なった、なんていうのは一種の悲劇、人災ではないか。「宗教に淫すると
ロクなことにならない、いいところをツマミ食いすべし」という小生は
「我こそ唯一の正義」という一神教は基本的に嫌いだ。

以下はネットにあった情報「【ざっくり解説】世界の3大宗教・5大宗教
とは?」から。著者は「青春病」で「いかに生きるべきか」の解答を宗教
に求めて必死に勉強したようだが、その勉強を通じて何事かを悟ったよう
である。

【ユダヤ教】紀元前1280年〜 信徒1400万人。キリスト教やイスラム教と
同じく「旧約聖書」を基とした一神教。旧約聖書の登場人物であるアブラ
ハムが、神(ヤハウェ)の啓示の通り、神が示した土地パレスチナ(カナ
ン)を目指したことにより、神は素直に言うことを聞いたアブラハムを可
愛がり、カナンの地を与えたとされている。

彼の子孫たちが「ユダヤ人」ということらしく、ユダヤ人は自分たちを
「選ばれた民」と自負している。ヤハウェはキリスト教やイスラム教が
敬っている神と同キャラ。

【キリスト教】西暦0年〜 20億人。イエス・キリストが開祖で「旧約聖
書」と「新約聖書」を基とし、神とイエス・キリスト、聖霊の3者すべて
が同ランクである三位一体制をとっている。

キリスト教において「聖書」とは、神に託された言葉を預言者(神の代弁
者)が受け取って、ストーリー仕立てにしたもの。「旧約聖書」はキリス
ト以前の預言者が脚本を担当し、「新約聖書」はキリストの弟子たちがキ
リストの言葉を文字起こししたものとされている。現代では、キリスト教
の中でもプロテスタントとカトリックなど、宗派のような派閥もある。

キリストはユダヤ教徒に処刑され、3日目に蘇り、40日間弟子たちと過ご
した後、天に上げられ、雲の中に消えた。キリストはその身を生贄とし、
過去から未来の人々の罪を肩代わりしたため、人々は代償なく赦しを乞う
ことができるようになった。

【イスラム教】西暦610年〜 12億人。ムハンマドが開祖で、ユダヤ教と
同じ一神教。ムハンマドはメッカを支配していたアラブ人の部族に生ま
れ、40歳のときに大天使アッラーから啓示を受けるようになり、遅咲き預
言者デビューを果たす。

イスラム教においての聖書「コーラーン」は、キリスト教とは違い神の啓
示をムハンマド1人が訳し、体系的にまとめたもの。ムハンマドが最後の
預言者であり、神の最終的な啓示はムハンマドが受け取っている、という
考え方。


しかし多神教を信じるものが多い時代にあっては、偶像崇拝を禁止するイ
スラム教は商人や貴族の反感を買い、迫害されてきた歴史がある。ちなみ
にイスラム教は「キリストはムハンマド以前の最高の預言者であり、“神
の子”なんてあり得ない」と解釈している。

イスラム教は信じないといけない信仰であり、すべき行為があり、「アッ
ラーの慈悲のお陰で世界はある」というのが基本的な戒めである。

【仏教】紀元前450年〜 4億人。絶対的な神は存在せず、全てが神という
諸仏の思想。インド・ネパールあたりに領土を持っていたカピラバストゥ
という国の王子ゴーダマ・シッダールタが開祖。

本来ブッダ(仏陀)とは、悟りを開いた人という意味だが、分かりやすい
ので以下ゴーダマ=ブッダとする。ブッダは恵まれた環境で育っていた
が、虚弱体質ということや、家庭に問題があったりと、少々病み気味で幼
少期を過ごしていたため、人生を悲観的に考えていた。

そんな悩みの解決策を探すため、生まれて間もない自分の息子にラーフラ
(邪魔者)と名付け、29歳で出家した。

当時、流行っていた苦しい修行を行うも「これは意味ない!」と途中で投
げ出し、修行仲間からも嫌われていたが、一人で座禅を続け、見事悟りの
境地にたどり着いた。80歳まで現役バリバリで教えを説いてまわった後、
食あたりで亡くなった。仏教は宗教間での大きな争いがないということも
素敵だ。

【ヒンドゥー教】紀元前300年〜 8億人。インド発祥の宗教で多神教。宇
宙を創造したブラフマーと、宇宙を維持するヴィシュヌ、破壊の神シヴァ
の3神が一体で、最高神が姿を変えてあらわれたものと考えられている。
仏教のブッダもヴィシュヌ神が変身した姿と考えてるらしい。

知識(真理を学び知る)・行為(義務を怠らない)・信愛(神への献身)
という三つに沿って、真理と自己が一体であること(梵我一如)を認識
し、輪廻からの解脱を目指す。また身分や職業を規定するカースト制度と
密接に関係しており、現世で低いカーストなのは、前世の行いが悪かった
からで、現世で良い行いをしたら、来世で高いカーストに上がれるという
輪廻転生観が強いのも特徴。(以上で引用終わり)

・・・・・・・・・・・・

仏教とヒンドゥー教は教義が寛容とかアバウトなのだろう、宗派間や他宗
教との戦いはあまり目立たないが、強烈な一神教のユダヤ教、キリスト
教、イスラム教は対立、紛争、戦争の歴史でもあると言っても過言ではな
いだろう。幸福のための宗教が騒乱のタネになったりが日常茶飯事のよう
で、先の米国大統領選挙でも宗教対立が目立っていた

ユダヤ思想研究家・手島佑郎著「世界の宗教紛争の歴史と現在 宗教の絶
対性と排他性」(「大法輪」2002年1月号)から。  

<宗教は慈悲や愛、救いや平和を教える。それなのに、宗教紛争や宗教戦
争がなぜ起こるのか。その実態はどのようなものか。いま改めて考察して
みよう。

仏教、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンズー教など、いずれの宗
教も平和や救いを教えている。一方いずれの宗教も、人智をはるかに超え
る超越者への絶対的信頼、または普遍的真理への絶対的確信をその信仰の
基礎としている。この宗教に帰依すれば、自分は本当に救われると確信す
るから、人はある特定の宗教を持つのである。

宗教のもつこの絶対性は、個人の心のなかに信仰として収まっているかぎ
り、宗教は外界と争いを起こさない。それどころか、その帰依する超越者
への感謝報恩のしるしに、しばしば宗教はその信徒を他人への慈悲や慈善
という行為へ個人を駆り立て、宗教は社会的徳として人々から称賛をうけ
る。

ところが、他の宗教や類似の思想活動と対抗する局面に遭遇すると、宗教
はおのれの絶対性を信じるがゆえに、一転して自己の優位性を主張し、排
他的となり、ときには闘争をも辞さなくなる。これは、教義や思想の対決
論争だけで終わる場合もあれば、長期間にわたって互いに自己の正当を主
張し相手を不当とする非難応酬に発展する場合もある


英国の歴史家トインビーは宗教と宗教の戦いを次のように指摘している。
「自称『正しい』宗教が『間違った』宗教を迫害すると、その迫害行為に
より、自称『正しい』宗教は誤りにおちいる」>

主義主張も同様で「私は正義病」になりやすい。正義病になると「異端」
を憎み、あるいは無視する、バカにする。耐え難くなると罵倒する、叩
く、やがては小競り合い、暴力の応酬、最後は戦争になる・・・第三者と
しては「内紛、内戦なら勝手にやってくれ」と突き放すことができるが、
やがては火の粉が自国に押し寄せ、国益を考えてどちらかに加担、かくし
て群雄割拠の戦国時代、さらには世界大戦になったり。



今朝は今冬の初氷だった。いよいよ冬になる。世界情勢も冷え込んで「明
日は明るい日」どころか熱戦がいつ始まってもおかしくない感じだ。「海
禁」して国際往来は控えた方がいいと思うが、それは平時ならできるかも
知れないが、習近平・中共、プーチン・ロシアの戦争による「一点突破、
全面展開」を目前にしている今はできやしない。危機感を持って戦争に備
えないと再び日本沈没の憂き目に遭う、為政者は日本の危機、世界の危機
を冷静に諄々と国民に説くべきだ。



━━━━━━━━━━            
 

◆反中政策の豪にも

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)12月9日(木曜日)弐
通巻第7153号  

反中政策の豪にも、親中派ビジネスマン多数が中国との関係を維持
  合い言葉は誰も逆らえない「環境、地球温暖化、気象」協力だそうな

 豪を親中派のトップに仕立て上げたのはケビン・ラッド元首相だった。
外交官から政治家に転じたラッドは漢字名を「陸克文」と自分で命名する
ほどの中国通であり、北京語を流暢に操った。ご先祖は下着泥棒で、豪に
流刑となった。

ラッドの首相在任は2007−2010年、再登板は2013年。この頃の豪は中国が
最大の貿易相手国で、石油、ガス、石炭、鉄鉱石で大いに潤い、また中国
からの移民が急増していた。
 ラッドは日本では親中派の福田康夫と親しく、また京都議定書にも早々
とサインし、國際政治のグローバルな変化の波にいち早く乗った。

 シドニーはシナニーと改称してはどうかといわれたほど、シドニーに50
万人の中国人が住み、また留学生もはち切れるほど夥しく、カラー、50
ページ以上の日刊の中国語新聞がチャイナタウンへ行けば数種、街角で無
料で配られていた。ちなみに習近平の実弟や甥は、豪の豪邸を購入して住
んでいる。

 豪中関係が険悪化したのは豪最大の鉱山会社を乗っ取ろうとした事件に
端を発し、お互いが制裁合戦。中国は豪産石炭の輸入を差し止めたりした。
トランプが米国に登場し、対中制裁に踏み切り、豪政府はまっさきに同調
した。

 北京五輪ボイコットでもモリソン政権は反中路線を歩んでいるため、す
ぐさま外交ボイコットを表明し、大英連邦では、12月8日になってカナ
ダ、英国が続き、ファイブアイズの一員であるNZも、公式声明は出さな
いものの北京五輪に外交使節はおくらないことを決めている。

 この豪に「中国とのビジネス関係は重要であり、維持拡大する必要があ
る」と説くのが豪中関係評議会だ。
「リスクは承知しているが、長い目で豪中関係を見直さなければならな
い」とのたまい、批判の矛先をかわせる地球環境、クリーン・エネルギー
で中国との結び付きを深めるとした。

 とくに豪はLNG輸入で、日本を抜いて世界一となったガス消費国・中
国に「気象問題、地球温暖化」を絶好のキャッチフレーズに使い、クリー
ン・エネルギー方面に強い需要があり、まだまた将来的にビジネスを拡大
できるとしている。
 
 この議論は米国の実業界、日本の財界と共通する中国認識であり、思わ
ぬところで気象問題が、親中派の隠れ蓑となっているようだ。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)12月8日、真珠湾攻撃で日米開戦。当時の新聞を読むと開
戦の報で株価が上がっている。日清・日露以来、国民生活すべてが戦争と
密接に結びついていた。
 社会主義者の河上肇が書いていたが、統制経済で物資も価格も抑えられ
た料亭は味が落ち、戦争景気で金回りのいい職工が利用する。
 灘・伏見の銘酒も地方の地酒(安酒)も同一価格となり品質は低下の一
途。戦後も税金の取りやすさで酒は質より量、原料逼迫から始まった混ぜ
ものだらけの三増酒が発明され、規制でがんじがらめの時代が長く続き、
楽して儲けられると経営者・生産者も堕落したのか不味い酒ばかり。
大学の新入生歓迎コンパで飲まされる日本酒のまずさといったら、わざわ
ざ日本酒嫌いをつくるようなものだった(その酒造元の冬期限定醸造純米
酒は別格の旨さで杜氏の技術維持のため採算度外視で造っていた)。
 醤油も原料不足の時代でキッコーマン発明(1948年)の新式醸造という味
は劣るが安い醤油が1990年代まで普通に販売・使用されていた。
日本酒業界とは違いキッコーマンは1970年に新式醸造を打ち切り品質重視
へ回帰、1957年にアメリカ進出、1961年には TERIYAKI ソースを販売開始
するなど海外に活路を求め成功した。
アメリカでは戦前から和食は高級店があり、苦力(クーリー)由来の庶民向
け中国料理とは別物だった。
進駐軍・在日米軍司令官の歓送迎会ではスキヤキパーティーが恒例だった
というから帰国兵士が日本の味を求めたこともあるのだろう。醤油と甘い
テリヤキソースがアメリカに受け入れられる準備は占領時代にはできてい
たのかもしれない。

 農業は戦前には組合がいろいろつくられ、米を出荷するにも決められた
資材の費用が差し引かれ、前渡金は少ないなど農家にとっては不満だらけ
の新聞記事がある。今の農協に対する不満と同じで驚くが、TPPを利用し
ての農協改革も元は戦前の統制経済体制の打破が目的だったのだろう。
法律はいったん成立すると廃止はおろか改正すら難しいのは民主党菅直人
の置き土産、国民負担の賦課金上乗せ、中韓が利益を貪る太陽光発電の後
始末でもわかる。
 新型コロナでは日本と外国の衛生状態の比較がいわれたが、戦前は眼
病・皮膚病・結核・癩病・寄生虫と盛りだくさん、さらに乳児死亡率が高
く平均寿命が欧米より10歳も短いとある。
徴兵検査では甲種合格割合が下がり、その対策で児童生徒の栄養改善必要
となり戦後の学校給食や保健体育へとつながっていく。獣医も元はと言え
ば軍馬と軍用犬の育成と品種改良から。さまざまな犬種を生み出した欧州
では動物の品種改良だけでなく人種改良ともいうべき優生学も盛んで、遺
伝病や精神病とされる人間に対する断種(強制不妊)手術はドイツ・アメリ
カ・スウェーデンでも行われ、時には安楽死すらあった。
 なにごとも結果が出るまで50年、100年かかる。戦後の人手不足でトル
コ人労働者を入れたドイツ、旧植民地からの移民を受け入れたイギリスと
フランス、どこもひどいことになっている。アメリカもメキシコ国境から
の圧がひどい状況。
 今の世界情勢をみるとウクライナとロシアが衝突したとして、エネル
ギーを握られた欧州がロシアに逆らえるとも思えず、ヒトラーのラインラ
ント進駐(1936年)、ハンガリー動乱(1956年)、プラハの春(1968年)の鎮圧
程度で終わるのかもしれない。
ウクライナ問題と中国問題が連動しているのは戦前の歴史をみればわかる。
戦後75年以上たち時代が巻き戻している感がある。
   (PB生、千葉)
 
  ♪
(読者の声2)三、四日ほど前のこの欄で「オミクロン」の命名は
[XI(習近平)]を避けてオミクロンとなったが、これは「尾身=黒、
ん」だと秀抜なブラックジョークを飛ばされている人がいたので、早速友
人に試しました。理解するのに時間がかかりました。
 この種の「高級すぎる」(?)ジョークは、ユーモアセンスに乏しい日
本では通じないということが分かりました(DJ生、横浜)
at 08:54 | Comment(0) | 番外編

2021年12月15日

◆[巻頭の言葉]

            數土文夫(すどふみお)


政(まつりごと)を為すには徳を以(もっ)てす。
譬(たと)えば北辰(ほくしん)その所に居て
衆星(しゅうせい)これに共(むか)うが如(ごと)し

              ―――『論語』為政篇

《宗教教育のない日本で どのように道徳を教えるか》

 日本人の道徳の根幹を見事に説き明かし、世界的なベストセラーとなっ
た『武士道』。著者の新渡戸稲造(にとべいなぞう)は、ドイツへ留学した
際、ベルギーの法学者、ド・ラブレー教授との散歩中の会話を契機に、同
書を著したといいます。

 中国では、『論語』を含む永い儒教の歴史の中で、君子(くんし)が修め
るべき要素として「徳」について語られてはきましたが、具体的な論述は
ありませんでした。これは西欧でも同じで、古代ギリシャから現代のキリ
スト教に至るまで、「モラル」「バーチュー」などの定義についてはあく
まで大らかでした。

 しかしラブレー教授は、道徳について西洋では学校教育や宗教教育で厳
しく教えていると言い、そうした教育がなされていない日本で、どのよう
にして道徳を教えているのか、と疑問を呈しました。言外(げんがい)に
は、日本のことを未開の地と蔑(さげす)む気持ちもあったことでしょう。
新渡戸が『武士道』を刊行してその疑問に答えたのは、それから約十年後
の一八九九年でした。


《国を支えた 陰徳の人々》

 一九〇四年、日本は国の存亡を懸けてロシアと開戦。伊藤博文枢密院
(すうみついん)議長は金子堅太郎に対し、時のアメリカ大統領、セオド
ア・ルーズベルトに日露交渉の仲介の労を取ってもらうため、非公式に接
触して依頼活動をするよう迫りました。金子は、ハーバード大学ロース
クール時代から先輩OBたるルーズベルトとの知己(ちき)の関係にあった
のです。大統領との会見に先立ち、日本を理解する一助として紹介したの
が『武士道』でした。

 大統領は徹夜で読破、驚愕(きょうがく)し、翌日には数十冊を自ら購
入、五人の息子と上下両院の友人、各国駐在の米国公使に推薦の言葉をつ
けて贈ったといいます。一夜にて日本の偉大な理解者が現れたのです。

 渡米後の金子の活躍ぶりもまた、抜きん出たものでした。大統領と数度
会見、日本への心情的支援を確立して、日露交渉の労を取ってもらうこと
に成功すると共に、全米各地での演説、広報ぶりも見事でした。彼が現地
で訴えた根本理念は、ベストセラーになりつつあった『武士道』と同じで
あり、アメリカ人に対し未開の小国日本という認識を一変させることに大
変な効力を発揮したのです。

 日本が日露戦争で勝利を収めた背景には、金子のこうした活躍や、財政
的に窮地に陥った日本を獅子奮迅(ししふんじん)の働きで支えた時の日銀
副総裁・高橋是清(これきよ)、そして彼らの活躍の根幹を成した新渡戸稲
造の『武士道』がありました。日本の「徳」を世界に知らしめ、国の立場
を優位に導いた彼らは、最前線で戦った名将たちに比肩(ひけん)する殊勲
(しゅくん)者です。当時の日本には、こうした陰徳(いんとく)の人が多数
存在し、それぞれの立場で懸命に国を支えていたことを、私たちは決して
忘れてはなりません。


《千年以上の修養を通して 磨き上げた七つの徳》

 新渡戸稲造が『武士道』で説いていることは何か。それは日本人が千年
以上修養を通して磨き上げてきた優れた品性であり、次の七つの徳から
成っています。

一、 義 「義」は『武士道』の最も重要な観念。個人的なものではな
い。「義」は「公儀」であり、「義務」である。自由の前に義務がある。

二、 勇 「勇」とは義(ただ)しきことをなすこと。勇気は「義」のた
めに行われるのでなければ、徳の中に数えられない。「義」と「勇」は双
子の兄弟。

三、 上に立つ者の必要条件は「仁」である。弱者、敗者、劣者への配
慮、対応は、古来最高の徳。

四、 礼 優れる者に対する敬意と、劣れる者に対する配慮の心。

五、 正直 武士の一言(いちごん)。「正直」と「名誉」は同根。

六、 名誉 廉恥心(れんちしん)は少年の最初の「徳」教育。

七、 忠義 「名誉」と「忠義」は表裏一体不可分。

 二〇〇三年、台湾元総裁・李登輝(りとうき)氏は『「武士道」解題ノー
ブレス・オブリージュとは』を発刊しました。若い頃に『武士道』に出
合って大きな感化を受け、一九八八年の総統就任以降も自身の政治や言動
を支配していたのは武士道精神だったという氏は、同書でグローバライゼ
イションの時代に突入した世界を概観し、

「『武士道』という日本の根本精神はますます絶対必要不可分な土台と
なってくると思うのです」

 と説いています。

「徳」は実践されて初めて「徳」。私たちはこのことに心を刻み、コロナ
禍(か)をはじめとする様々な試練を武士道精神で乗り越えていかなければ
なりません。


 「徳」は実践されて初めて「徳」。

私たちはこのことを心に刻み、様々な試練を武士道精神で
乗り越えていかなければなりません


出典:人間学誌月刊致知 2022年1月号
JFEホールディングス名誉顧問
───────────────────
致知出版社 〒150-0001
東京都渋谷区神宮前4-24-9
電話 03-3796-2111 FAX 03-3796-2107
https://www.chichi.co.jp/
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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

月刊致知 採録

    
        
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◆雀庵の「常在戦場/125アジア・太平洋を死守すべし」
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/405(2021/12/13/月】極左指定暴力団「毛沢東
系習近平一家」は組員が14億人と世界最強の反社会勢力である。彼らが一
日永らえば世界の一日の不幸・災い、速攻で逮捕収監すべし・・・そんな
収容力のある施設なんてありゃしない。だから支那まるごとを「鉄のカー
テン」というバリケードで包囲し、自然解凍、解党させるのがいい。

同じく極左指定暴力団プーチン・ロシアも習近平一家とは兄弟仁義で結ば
れた仲だが、最近は習近平との間に隙間風が吹き始めたという噂も聞かれ
るようになった。インテリヤクザの露にとって、恐喝とカネでシマの拡大
を図るだけの粗野な習近平一家とは距離を置いた方がいいと思い始めたの
かどうか・・・

中露との2正面対立を避けたいバイデンはプーチンに擦り寄り、プーチン
は習近平への疑念を強めているらしいから、米露の緊張緩和は渡りに船、
いずれもキツネとタヌキの外交だからよく分からないが、家業が天然ガス
屋のプーチンとしてはドルやユーロを稼ぐために「とりあえず米とは手を
つないでおいた方がいい」という判断だろう。

ただ、プーチンがインドや米国と握手するのは、習近平一家にとっては結
構な不安材料で、普通なら「あまり押し出すとまずいか・・・暫くは軍事
緊張を煽るのは控えた方がいいかもしれない」と自重するのだが、習近
平・中共は普通じゃないから「自滅への道」を歩き続けそう。油断は禁
物、「常在戦場」で備えるべし。

岩間弘著「大東亜解放戦争」掲載の「読者の声 渡辺秀穂」から。( )
は小生の補足。


<私、「大東亜解放戦争」愛読者です。上下巻とも何度も繰り返し読ませ
ていただきました。あの戦争に参戦したものとして非常な感銘を受けました。


私、今年80歳。昭和15年海軍に入り、無線電信員として巡洋艦、敷設艦、
航空母艦などに勤務し、最後は台湾澎湖島で終戦になりました。戦闘地域
は米、英、蘭が植民地支配する南太平洋から西太平洋にかけて、先生の言
われる通り、まさに植民地解放のための米英蘭軍との血みどろの戦いでし
た。随分多くの戦友を失いました。


スラバヤで初めての休養上陸を許された艦長が乗務員を集めて、「我々の
任務は南方方面を植民地支配する米英蘭軍との戦いである。ただいまから
上陸を許可するが、決してインドネシアの皆さんにご迷惑をおかけするこ
とのないように」と訓示されたのを思い出します。私たちもそれを肝に銘
じて戦闘に従事してきました。現地の皆さんも非常に協力してくださいま
した。


それなのに何故、内外から侵略者呼ばわりされるのか、生き残った我々は
まだいいとして、ひたすら祖国の正義と勝利を信じて南海に散っていった
多くの戦友たちが可哀想でなりません。この度「大東亜解放戦争」を読ま
せていただき、心が晴れ晴れとしました。本当にありがとうございます。

私は日支事変(1937年7月7日の盧溝橋事件〜)の頃小さかったのでよく分
からなかったのですが、通州事件(1937年7月29日)については小学校で
先生が「通州というところで支那の兵隊に日本人がたくさん殺されて、池
に投げ込まれ、池が真っ赤になっているそうだ」と話してくれたのを覚え
ています。

(通州事件:冀東防共自治政府麾下の保安隊(中国人部隊)が、日本軍の
通州守備隊・通州特務機関及び日本人居留民を襲撃・殺害した事件。通州
守備隊は包囲下に置かれ、通州特務機関は壊滅し、200人以上におよぶ猟
奇的な殺害、処刑が中国人部隊により行われた/WIKI


「大東亜解放戦争」により当時の状況や、大人たちの支那に対する気持ち
が良く理解できます。あのような状況の中で暴支膺懲(ぼうしようちょ
う)の気運が国民の間に燃え上がって当然と思います。識者の中に「中国
での日本のやり方は間違いであった」などという方がおられますが、当時
のアジア情勢や国民感情を経験しない者が、そのようなことを軽々しく口
にすべきではないと思います。その時代を生きて来られた先輩方に対して
失礼に当たると思います

私は昭和19年9月、艦隊勤務から陸上勤務になり、台湾澎湖島の漁翁島
(漁師の島の意)という小さな島に電波探知所の設置を命ぜられ、部下約
20名を引き連れ渡りました。来襲する敵機を探知して無線で馬公とか高雄
の本隊へ連絡する仕事をしておりましたが、とうとう終戦になりました。
台中、台南には行ったことはありませんが、「台湾」と聞いただけでとて
も懐かしいです。

台湾は今大変ですが、漁翁島の皆さんどうしておられるか、お世話になっ
た郭昌さんご家族のことが心配です。

終戦後しばらく愛媛県で百姓をしておりましたが、昭和23年3月、大阪府
警に奉職しました。その時の大阪府警察学校長、日向警視が憲法講義の時
に言われた言葉、「こんな骨抜き憲法押し付けられて、人のいい日本人は
ずいきの涙を流して喜んでいるが、半世紀も経てば日本は大変なことにな
るぞ」と・・・まさにその通りになりました。

マッカーサーが占領軍司令官としてパイプをくわえ厚木飛行場に降りた
ら、「日本人の骨を抜いてやる」と言ったとか。アメリカの謀略にはめら
れ、ガタガタにされ、半世紀たってもまだ気が付かない人のいい日本人
は、反日勢力には好都合でしょうが、日向警視の先見の明にはまさに脱帽
です。

私も職務を通じて戦後の日本の姿を見て参りました。占領軍から押し付け
られた日本憲法と東京裁判史観を「錦の御旗」に執拗な活動を続ける反日
勢力、今や政界の中枢にまで入り込んでいるのですから、日向警視の言わ
れた通り「大変なこと」になりました。

近隣諸国には馬鹿にされ、アメリカにはいい加減にあしらわれ、国のこと
などどこ吹く風と太平楽を決め込んでいる日本人、いつからこんな情けな
い民族になったのか。昔の日本人が懐かしい気持ちです。

願わくば、これからの沢山の若い方たちに先生の著作を読んでいただき、
日本人の心を取り戻していただきたいと思っております>

渡辺さん、大丈夫だ、多くの人が「日本人の心を取り戻し」つつある。日
本は間もなく「アジア・太平洋のスタビライザー」として再起三起する。
世界は日の出を待っている。撃ちてし止まん!


  
      
━━━━━━━━━━━━━━━━            


◆習近平がバイデンなぞ「屁でもない」

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)12月8日(水曜日)
通巻第7151号
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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  
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対中政策で米国は香港ドルと米ドルの交換停止を実行せよ    
習近平がバイデンなぞ「屁でもない」と舐めきっている理由はこれだ!

  ♪
田村秀男『「経済成長」とは何か』(ワニブックス)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 田村氏のこれまでの持論、経済政策提言をまとめて「日本人の給料が
25年上がらない理由」を副題につけた。それゆえ本書を読むと財布の中
身も豊かになる具体的ノウハウが書いてあるかといえば、そんなことは殆
ど触れず、デフレが日本経済をダメにした原因についてやさしく、すこし
長く論じている。
 つまり日銀・財務相ならびに自民党のいいなり議員らが選択したデフレ
政策は国民に対する犯罪に他ならないと批判する。
まったくその通りで、消費税増税は最悪の選択だった。アベノミックス
は、あの時点で失敗へと舵を切ったのだ。

町の風景を見渡せば、豪華ホテルで毎日のように美食している金持ちがい
る一方で、アルバイト、フリーダーの若者には学生ローンがつきまとい、
結婚も望めず、チャンスも稀有なこととなった。この機会均等という平等
主義の衰退は、日本経済の、どこかが歪な構造になっているからではない
のか。
じつは評者(宮崎)と田村氏の対談本『中国発金融恐慌に備えよ』(徳間
書店)は韓国版もすぐに翻訳されたほどに斯界では評判を取ったのだが、
財務省や大手メディアから冷たく黙殺された。経済誌にも書評も出ない。
なぜなら財務省のやり方を抜本的に批判しているからである。

 さて、本書の後半、もっと重要なことが書かれている。
バイデンは口では中国制裁、制裁する等と口にしているが、やっているこ
とは反対である。ユルふんである。
香港の自由が奪われたのに、制裁した形跡は殆どない。新彊ウイグル自治
区のジェノサイドも口で罵りながら、やっていることは新彊コットンを使
用した製品の米国輸入を差し止め、弾圧にかかわって共産党幹部数名を制
裁しただけ。これって、制裁の内に入るのかな。
米国外交を司るブリンケン米国務長官にしても、「中国はこの数年間、台
湾への圧力を高め現状を変更しようとしているが、もし中国が台湾に侵攻
すれば恐ろしい結果となる」となんだかリップサービス、「おそろしい結
果」って、文飾にちかく、なんら具体的な軍事行動を示したわけではない。
北京五輪は外交官を送らないことを決めただけだ。
ならば、トランプ路線を継続するとしたバイデン政権は、実際に中国に対
して何をやったか。

破滅同然の中国経済を延命し救援し、それで儲けているのがアメリだから
である。
米ファンドは中国株、ファンドに巨額を投じている。ドルは金融システム
によって、香港ドルといつでも、自由に交換できる。なぜなら香港ドルは
米ドルペッグ体制を採用しており、香港ドルの方が信用があるくらいなのだ。
 「もし香港ドルとアメリカドルの交換を禁止する段階にアメリカが踏み
出せば、もう中国は震え上がっています。(なぜなら)人民元はアメリカ
ドルの裏付けがあって初めて信用を得て」いるからである。
中国に米ドルがはいらなくなったら中国の軍事外交方面でもどかんと機能
が停止する。ドルが入らなくなると中国は国際的には何も出来なくなる。
これが『中国の致命的かつ構造的な弱点』だと田村氏は指摘する。
バイデンはジェスチャーだけは一人前だが、裏では依然としてパンダ・ハ
ガーであり、親中ロビィスト重視であり、しかもお金大好き人間である。
中国経済の死命を制する金融政策、通貨政策の最終武器をバイデン政権は
手にしていながらも、それを使うぞとブラフをかけることさえ差し控えて
いる。
          
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 READERS‘OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)(承前)『トロツキー 「ロシア」革命の主な原動力とし
て』 全9章
原題:Trotsky and The Jews Behind The Russian Revolution
http://rus-sky.com/history/library/trotzky.htm
 ロシア革命に続くドイツ・ハンガリーの革命は失敗
 共産主義の脅威とファシズムの台頭、ヒトラーの反ユダヤ主義
 本書が書かれた1937年はベルリンオリンピックの翌年、スペインは内戦中
 
第9章
 ここ数年、ロシアの絶対的な最高支配者であるこの怪物について、少し
は理解していただけただろうか。アメリカのデューイ教授が時間とお金を
かけてトロツキーを世界の人々の目に白く映るようにしているのは、この
トロツキーのためである。
今のトロツキーは? 彼は本当にモスクワ政権の敵なのか、それとも単に
ボリシェヴィキと対立しているだけなのか。
 トロツキーがロシアから追放されてから半年後の1929年8月14日、
チューリッヒで「ユダヤ人世界機関」が組織された。ユダヤの各金融グ
ループの激しい競争が激化していたため、その違いを調整する動きが出て
きたのである。さらに、世界では反ユダヤ主義が蔓延し始めた。トロツ
キーは、反ユダヤ主義を正当化するために、わざわざこのようなことをした。
 トロツキーが国の指導者から締め出されたのは、トロツキーが地球の5
分の1を支配するようになってから、海外の主人に従うのをやめたからだ
ということを
覚えておいてほしい。彼は今、自分が世界の最高の支配者であると考えて
いる。だからこそ、彼のメインスローガンは常に世界革命だった。トロツ
キーの考えは、海外のボスの考えとは異なっていた。トロツキーは、自分
が不服従のために解任されたことをよく知っていた。トロツキー自身も次
のように言っている。「重要なのはスターリンではなく、権力者の方が知
らず知らずのうちにスターリンに惹かれているのだ」

 トロツキーが「スターリンは自分のボスを知らない」と言っているの
は、堂々とした嘘である。スターリンの義弟であるラザール・カガノビッ
チは、スターリンのロシア人担当者である。彼は正真正銘のアシュケナー
ジ・ジューである。
 トロツキーの世界革命の計画は失敗し、何かをしなければならなかっ
た。そこで、ソビエトのユダヤ独裁政権は、さっさとブラッシュアップし
て文明社会に挑むことにした。ルーズベルト大統領は、上からの命令で直
ちにロシアを外交的に承認した(1933年)。次に、ロシアを国際連盟に加盟
させた(1934年)。これらはすべて、ルーズベルトが急遽手配したものである。
 世界のユダヤ人たちは、ロシアをより近代的な民主主義のモデルとして
提示し、他のすべての国がそれに従うべきだと考えたのだ。そこで彼ら
は、ソビエト・ロシアに「憲法」を与えるべきだと考えた。
 この「憲法」は、もちろん、ユダヤ・マルクス主義の思想で大衆を誘惑
するためのもう一つの策略である。
「スターリンの憲法は、世界革命の拠点としてのソ連の役割を大きく強化
する」
「社会主義者やリベラル派と統一戦線を組んで闘っている他国の共産主義
者は、ソ連の憲法という極めて有効な武器を手にすることになるだろう」
 この発言は、憲法採択の7カ月前、草案が出される数カ月前に行われた
ものだ。この発言で、政治局は、ロシアのための世界のユダヤ人が新たな
道を歩むことを明らかにした。(1936年 スターリン憲法)

 世界中の共産主義者は直ちに再編成を行った。フランス共産党のデュク
ロ党首は、プラハで開催された共産党大会で、自分の党は新戦略の実行に
大成功したと語った。
デュクロは、フランスの「人民戦線」の古い共産主義の綱領は、ユダヤ人
のレオン・ブルムによって確立されたものだと説明した。そして、デュク
ロはすぐに、新しい綱領は民主化への道だと主張して人々を欺いたが、実
際にはソビエト型政権への道であったのである。
 あらゆる種類の政治的進路変更は、ソビエト政府でも第3インターナ
ショナルでも発明されたものではない。
それらはすべて、世界的なユダヤ人マフィアの指導者である最高位のユダ
ヤ人国際会議の道具である。世界で行われているすべての政治的進路は、
最高の国際機関の決定であり、それゆえ特に名前さえもない。我々は目に
見えない男たちによって支配されている。彼らは雲の上の神々のようなも
ので、誰も見ることも話すこともできない。しかし、実際には、彼らは悪
魔である。
これで、国際連盟に対するソ連の見かけ上の揺らぎも、資本主義国に対す
るソ連の友好的な態度も説明がつく。

 トロツキー・ブロンスタインは、世界のユダヤ人マフィアにとって、突
然、間違った人物になってしまった。トロツキーは30年間、共産主義者は
社会主義者などと協力してはいけないと主張していた。ロシアでの絶対的
な支配の中で、彼は自分に協力するすべての政党の人物を排除した。ま
た、彼の野心は常に増大し、トロツキーの上司にとって危険な存在になっ
ていることを示した。
 こうしてトロツキーは、ソビエト・ロシアと第3インターナショナルの
ために練られた新しい計画から除外された。
トロツキーは、第4インターナショナルに押し込められ、ソビエト・ロシ
アの新しいイメージや他の国の新しい「人民戦線」にとって見苦しくなる
ような汚い仕事をさせられた。要するに、「進歩的民主主義国」の国々
は、純粋なボルシェビズムに誘惑されたくなかったのである。今、世界で
流血が起こるとしたら、トロツキーと彼の組織によって手配されるだろう
が、決してソビエト連邦によってではない。この流血は、第4インターナ
ショナルのトロツキーとトロツキー派を通して行われるだろう。
 このように、新しい計画によれば、トロツキーは、再び、「汚れ仕事」
に特化して、世界革命を指導・指揮することになるのである。もちろん、
彼は、裏事のマエストロとして認められており、彼にとっては、よく言わ
れるように、カードは彼の手の中にあるのである。
 もちろん、トロツキーのこうした活動は、モスクワにとっても好都合
だ。特にイタリアとドイツが軍事力を回復しつつある中で、長引く内戦は
高くつく。ドイツとイタリアは、世界のユダヤ人マフィアに従うのをやめ
て反乱を起こしたので、全く新しい問題を抱えている。
 
 世界のユダヤ人マフィアは、革命はできるだけ電光石火でなければなら
ないことに気づいた。
ソ連の現代的課題は、他国の革命家を助け、新しいソ連共和国をソ連の
「独立国」として速やかに併合することである。トロツキー・ブロンスタ
インが独自の計画を持っていることは間違いないが、彼は、スターリンや
カガノビッチなど、世界共産主義の他の機能者と同様に、上からの命令に
従わざるを得ないのだ。
それと同時に、たとえ個人的に憎み合っていても、協力する義務がある。
 ところで、トロツキーは、昨年モスクワで開かれたダントン・マラー・
ロベスピエールの精神に基づく虐殺法廷から守られた。
当然のことながら、このような人物を失うことは残念なことだ。国際的な
ユダヤ人マフィアがトロツキーに対してかなり明確な任務を持っているこ
とを我々は確信しなければならない。したがって、我々は、数年後の彼の
復帰を確実に待つ必要がある。
 
 さて、興味深い問題が残っている。果たしてトロツキーはアメリカに入
国できるのだろうか?
国際的なボスがアメリカでトロツキーのために重要な仕事をするとは思え
ない。彼のメキシコでの活動の方が、彼らにとってははるかに重要である。
 メキシコは、南米における共産主義・ユダヤ人活動の本部となってい
る。南米の国々は、ソ連との外交関係を持っていない。スターリンはこの
関係を回復しなければならない。したがって、トロツキーが第四インター
ナショナルを第三インターナショナルに協力させることは、スターリンに
完璧なアリバイを与えることになる。南米のユダヤ人国際主義者によって
組織されたすべての血祭りは、トロツキーのせいにされ、モスクワや公式
共産主義のせいにされることはない。
ユダヤ人の友人である画家、ディエゴ・リベラ(ダヴィッド・シケイロ
ス)の豪華な別荘で静かに暮らしているトロツキーが、すべての責任を負
わされることになる。

 そのため、トロツキーは当分の間、ニューヨークへの凱旋を控えなけれ
ばならない。もちろん、これは彼にとって悲しいことだ。彼はすでに彼ら
の著書『Who's Who in American Jewry』に掲載されており、モーゼやア
ルバート・アインシュタインと並んでユダヤ人の天才の一人として公式に
記載されている。
小さなユダヤ人たちは、ユダヤ人学校で学ぶユダヤ人の子供向けの本か
ら、自分たちの民族英雄であるレオン・トロツキーについて学ぶ。もちろ
ん、トロツキーの活動舞台のニューヨークでは、ユダヤ人がトロツキーに
勝利を与え、ユダヤ人の上司と会って直接話し合う機会もあっただろう。
 特に、共犯者であるソ連外相リトビノフが、ルーズベルト大統領と彼の
友人であるブリット氏に個人的に歓迎され、名誉を与えられたことを考え
ると、羨ましい限りであろう。
 トロツキーは、ユダヤ人のボスが、彼のレベルと規模に見合った案件を
見つけ次第、アメリカに現れるだろう。
彼がメキシコに入ったように、大統領専用列車でアメリカに入ることも不
可能ではないだろう。世界的流血の偉大なるマスター、マエストロ・レオ
ン・トロツキー・ブロンスタイン! (終 (PB生、千葉)

  ♪
(読者の声2)貴誌7150号読者欄の落合道夫氏の御投稿について。 落合
氏は、ソビエト・ロシア(及び共産主義)に関する豊富な知識の裏付けか
ら来る、鋭い分析と深い洞察力による意欲的投稿です。
「プーチンの妄執、ソ連の復活か」と題名の文の「1.ソ連邦解体」の箇
所での、「プーチンは、かってのソ連時代を知っているので、国民人気の
浮揚に復活を願っているのだろう。世界に冠たるロシアだ。侵略に理屈な
どない。唯一あるのは相手の油断だ。」という御意見は全くその通り。
 巷では評価の高い国際政治学者や保守系知識人も、本当のところはロシ
ア人が何を考えてるか良く分かってない。それは北方領土交渉に前のめり
な鈴木宗男や安倍ちゃんなど政治家の判断に如実に表れる。通常日本及び
欧米先進国は物事を合理的に考える。中国人など数学的超合理さを持って
憚らない。その視点でロシアやプーチンを見ても全く理解不可能に陥る。
それは彼らの持つ「根源的な大国意識」を見落とすからです。
二十数年前にソビエト時代末期にウクライナで教育を受けた女性に聞いた
話だが、彼らは学校の地理の時間にソ連(今日ならロシア)全土の広大な
地図を見せられる。圧倒される生徒達は、「ソ連(ロシア)は世界一の大
国である」と教えられ、その喜びと誇りに浸る。現実など関係無い。
 日本など西側先進国の頭の良い人は、「ロシアのGDPなど韓国レベルの
小国だ」と切り捨てる。だがその「合理的判断」とロシア人の持つ「根源
的な大国意識」が埋まらないまま国際政治レベルの亀裂まで行きつく。
もう一つ例を挙げる。おらがイスラエルの聖地エルサレムに滞在する時
は、ユダヤ人地区の西エルサレムの高級ホテルでなく、アラブ人地区の東
エルサレムの旧市街の安宿に泊まる。旧市街ダマスカス門周辺はテロが頻
発する地域で、おらもテロ事件に二回も遭遇してイスラエル警察に二度事
情聴取された事がある(二回とも同じ宿に泊まったヨルダン人の犯行で、
二人ともそれぞれ即射殺された、汗)。伝統的にこの辺に滞在する日本人
も親パレスチナの日本赤軍シンパが多かった様で、睨まれるとヤバい(笑)。
 エルサレム旧市街は、ユダヤ教地区、イスラム教地区、キリスト教地
区、アルメニア正教地区、の四つの地区(クォーター)に分かれ、ユダヤ
教地区や
アルメニア正教地区は整ってるが、イスラム教地区やキリスト教地区は人
口も多く混然としてる。旧市街へは(北から時計回りに)、ダマスカス
門、ヘロデ
門、ライオン門、(黄金の門、)糞門、シオン門、ヤッフォ門、新門、の
七(八)つの門から入るが、イスラエル公安当局の監視カメラが八百箇所
に設置され、外から監視網を?い潜って出入り出来ない(試しに、おらは
カメラの位置を旧市街の観光地図に書き込み、抜けるか調べたが途中で絶
対無理と分かった、想笑)。「黄金の門」は現在閉じられ、ユダヤ教(や
キリスト教)の救世主が来る時に開かれると伝説にある。

 生臭い話だと、米国大統領候補は共和党・民主党に関わらずエルサレム
旧市街を訪れるのが習わしで、特にユダヤ教地区の「嘆きの壁」の前で、
ユダヤ教の「キパー(ヤムルカ)」という帽子を被って祈る写真を、メ
ディアにわざわざ撮らせて米国ユダヤ共同体や福音派に見せる。
さらに「米国大使館をエルサレムに移転する」と、リップサービスという
嘘を公然と付く。それで米国ユダヤ人は「誠意に満足」するが、彼らは当
選後は(あっかんべーと舌を出してか、笑)絶対に移転をしないし旧市街
再訪もしない。米国ユダヤ共同体も分かって無理を言わないのが「約束
事」であった。
 陰謀論者はこの構造が分らない。(ユダヤ人など)他人の金で政治をす
るのが「政治のプロ」で、権力者となると一々要求など聞かない。逆に
「政治のド素人」なのがトランプ元大統領で、選挙前にはエルサレム訪問
をしてないのに、当選後に「必要の無い」エルサレム旧市街訪問をした。
常識ある米国大統領は、候補の時は「私的に」訪問するが、現職米国大統
領として「公的に」(国際法ではイスラエルが不法占拠してる)東エルサ
レムの旧市街に訪問したのは、後にも先にも非常識なトランプが最初で最
後である。イスラエル人は拍手喝采だが、良識ある米国ユダヤ人は分断さ
れ複雑な心境だろう。
トランプは米国の国際的信用と中東外交を傷付けてパレスチナ人の憎悪を
買った。(ヤッフォ門付近の地元のアラブ人達はトランプ訪問の日の警備
の為に、朝からイスラエル警察に住んでる家から追い出されて夜まで戻っ
て来れなかった、笑)。
https://www.cnn.co.jp/world/35101577.html

 トランプは確信犯で、イスラエルのゴラン高原併合を認め、エルサレム
をイスラエルの首都と認め、その証明で米国大使館の首都エルサレム移転
も認めた。つまり、ユダヤ・ディープステート陰謀論者が主張する様に、
「トランプはユダヤと闘っている」というのは全くの出鱈目で、トランプ
の「アメリカファースト」とは、実際には「イスラエルファースト」であ
り、「ユダヤファースト」なのである。
言い換えれば、トランプは擦れた「政治のプロ」でなく信用を大事とする
ビジネスの世界で生きて来た人間なので、「(ユダヤ人などの)スポン
サーや顧客に正当な配当」を与えたという事であろう。(さらに言えば、
トランプが支配サークルに所属している証拠もある)。
 「配当を受け取ったユダヤ人など」からすれば、トランプは堪らなく可
愛い奴で、お礼に2020年の大統領選挙の終盤には、イスラエルとUAEや
バーレーンとの外交関係樹立の名誉が与えられ、外側から政治的支援を受
けた。
だが、それは単に水面下にある既存の関係を表に出しただけで、娘婿のユ
ダヤ人クシュナーが動いたのだろう。(おらの知る情報でも、サウジの皇
子達は医学水準が非常に高いイスラエルのヘブライ大学付属ハダッサ病院
に秘密裏に入院して高度な治療や手術を受けている)。
トランプが中東の機微な情勢など分かり得る筈が無い(苦笑)。

 「生臭い話」から戻すと(笑)、旧市街ダマスカス門から南下すると細
い路地はスークになっており、三叉路を右に行くと路地が向かって左側の
イスラム教徒
地区と右側のキリスト教徒地区を分けている。スークに面した右側に、例
の「黄金の門」の名が付いた安宿がある。イスラム教徒の兄弟が経営する
宿に、滅多に地元ユダヤ人が泊まる事は無く、親パレスチナの(ユダヤ人
も居る)欧米の人権団体や、キリスト教各派の巡礼者、(イスラエルと外
交関係のある国々から来る)イスラム教徒の巡礼者、欧米やアジア人旅行
者、などが訪れ、親イスラエルの福音派が居ても完全に浮く(笑)。
 宿の経営者の話は面白くイスラエル占領地区のヨルダン川西岸の実情と
して、パレスチナ人女性の車の免許取得が増えてる事や、生活水準の向上
に伴う離婚率の急上昇、旧市街にあるイスラエル警察の密告者が経営の
ぼったくり料理店や、旧市街で買うハサミや包丁は全然切れない事(警察
は常時店主に不審な刃物購入者を問う)、少数であるがパレスチナ人にも
(ハマスやファタハでなく)アル=カイダ支持者が増えてる事など「ひそ
ひそと」聞ける。
そこである事に気が付いた。(ここで、漸くロシア人の持つ「根源的な大
国意識」の「もう一つ例」になる)
 チェコやポーランド、ルーマニア、セルビアなど旧共産圏の東欧諸国か
ら来る宿泊客は、宿の従業員にそれぞれの国の言語で話す事は絶対に無
く、英語で話す(少なくとも努力する)のに、ロシア人巡礼者は相手が
(アラビア語話者の)パレスチナであろうと、他の旅行者であろうと平然
とロシア語で話す。相手が理解しようがしまいがお構いない。相手が意図
を分かるまで続ける。高齢者だからかと思えば、若い人も同様である(苦
笑)。
西エルサレムの新市街などイスラエル広域のユダヤ人にはロシア出身の
人々も居て、ロシア語が広範囲で通用するとしても、相当厚かましいとい
うか無神経である。ここにNATOに加盟する旧共産圏の東欧諸国の人々も共
有する常識と、ロシア人の「根源的な大国意識」の違いが垣間見える

 もしこれが、(良いかどうか別として)米国人や英国人なら分かる。世
界各地の人々に「オマエタチ英語も分からないの?」という意識である。
フランス人も多少遠慮がちに(笑)そういう意識がある。だが、ロシア
語?、何それ?。ロシア人の(ソ連崩壊で傷付いた)プライドを引き受け
たのが元KGBスパイのプーチンである。
「合理的に物を考える」賢い安倍ちゃんなどは、日米豪印クワッドに「ロ
シアを蓋として乗せる」と中国包囲網完成という「解」が得られると目論
んだのだろう。(懲りないのか、最近も岸田首相との会談で「ロシア外
交」を要求している)。おらが思うのは、結局は安倍ちゃんもロシア人の
「根源的な大国意識」を分かって無い。
 プーチンらロシア人の意識では、国際政治のゲームで中国包囲網の一部
など、「刺身のつま」の様な脇役は絶対に嫌なのである。彼らの「根源的
な大国意識」からすれば、ロシアはいまだに米国と張り合う(べき)大国
である。
また、そうあらなければならないのだ。それが、プーチンが冷戦期を上回
る諜報工作活動を行う最大の理由である。
そして、「ユダヤ・ディープステート陰謀論」という見え透いたプロパガ
ンダは、ロシアのハイブリッド戦争の主要な部分を占めているのである。
トランプはその駒でしかない。トランプの家族には冷戦時代から旧共産圏
のスパイが張り付いて、トランプの個人情報は逐一(ソビエト・)ロシア
に流れていたのである。
何故、ロシアゲートで主要な役割を果たしたトランプ・ジュニアがチェコ
語を話す事が出来るのだろう。
  (道楽Q)
at 09:40 | Comment(0) | 番外編

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