毛馬 一三
今年3月以来体調不良が続き、何をするのにも意欲を失った。体はだるい上、胃は痛むし、大腸にも異常を感じる。このような体調不良症状は初めてのことなので、まずは定期検診をうけている総合病院の内科医師に診察を依頼した。CT検査を受けたところ、何と「腎臓に癌の疑い」があると言われた。
「癌」など考えたこともなかったので、心因性疲労も加わって体調不良は増幅した。このため、本誌の発信も出来なくなり、「休刊」を迫られて仕舞った。
悩んだ末、畏友石岡荘十氏に相談したところ、「腎臓」なら権威のある大阪大学系の総合病院内科に行って、腎臓専門医に検診してもらうべきだと助言を受けた。「癌」は一日でも早い発見が、命を救うぞとの心に刺さる厳しい言葉が、今でも蘇ってくる。
すぐさま知り合いの阪大系総合病院名誉院長の紹介をうけて、同病院の腎臓内科医師のもとに駆け込んだ。
尋問を受けた後、特に痛みが強い「胃」と「大腸」の検査から始められた。
両検査とも初体験で、「胃」は鼻から内視鏡を入れて検査し、「大腸」は麻酔注射を打ちながら、肛門から内視鏡を入れて検査をした。ガスが体外に出るまでが苦しかったが、総体的には両検査ともたいした苦痛は無く無事終了した。
検査の結果は、「胃部」には潰瘍跡はあつかったが、「癌」は無い。「大腸」にも「癌」の転移はないと診断された。ひとまずホットした。
いよいよ、「腎臓」本体に「癌」が発症しているか否かの診断が、本題となった。このため、腎臓のCT検査が行うことになった。検査はその日ではなく、2週間ほど待たねばならない。
検査の結果、腎臓自体に「癌」はないと言われた。ただ、腎臓の「腎嚢胞(じんのほう)」に若干懸念があるので、腎臓内科から同院内の泌尿器科に移され、ヨード造影剤の注射をしながらCT検査行うことになった。腎臓に「癌の疑いがある」されたのは、この「腎嚢胞」の所為だったのだろうか。
また新たに「腎嚢胞」の異常が、「癌」に繋がるのではないかとの心配が芽生え出した
10日の後に泌尿器科の専門医師のもとで、ヨード造影剤を注射しながら「腎嚢胞」を検診するCT検査を行った。検査は30分ほどだった。
検査の結果、「腎嚢胞」に少々の肥大部分が見つかった。ただ肥大部分が「癌」に繋がる心配はないと診断された。念のため、これから半年か1年毎に「腎嚢胞」についてのエコー検査をうけるよう勧められた。
その上で同医師は、定期検診を受けている総合病院の医師に対して、「診断の結果」と「CT検査のCD」と「エコー検査を勧める書簡」を書いてくれて、定期検診医師に手渡すよう言われた。感謝の気持ちで一杯だった。
不安のどん底に落ち込まされ、迫られていた「腎臓癌」の恐怖から解放されたことになり、歓喜が体内に広がった。これに優る喜びは無かった。
私の「癌」脱出を知ったメルマガ全国版「頂門の一針」主宰の渡部亮次郎氏から「体調不良」とは、どんな具合でしたかというご心配を添えての質問を頂いた。
これに対して私は下記のようなご返事を送った。
<当初の総合病院でのCT検査で、「腎臓癌に罹患している疑い」があるという診断を受けたことから、その不安による食欲不振と精神不安定が、強度の体調不良に結びついたものと思われます。
しかし、阪大系の総合病院に移って、幾つもの検査を行い、専門医師の診断を受けた結果、「腎臓癌」の疑いなしが判明したその日からは、体調が徐々に回復していくのを自覚しました。
ですから、阪大の主治医に、本当に「癌」への心配が体調不良に繋がっていたのでしょうかと訊いてみました。
すると同医師は、その心配もあるが、老化が進めば「仕事に伴うストレスの蓄積」が加増して体調不良を招くことが多く、その傾向が強かったとみるべきだと言われました。
「癌罹患の疑い」が体調不良のキッカケだったことは事実ですが、携わっているいろんな仕事の悩みや労苦に巻き込まれて生じた「ストレス」が体調不良を増幅させたのではないでしょうか。
答えになっているかどうか分かりませんが、これからは気楽な気持ちを維持し、「ストレス」が溜まらないようにして行こうと思っております。>
これに対して渡部亮次郎氏から
<良く分かりました。それにしても良かった。奥さんもやっと安眠できるようになったでしょう。おめでとう御座いました。私もそうです。>
という有難いお言葉を頂き感動した。
とにかく、人生初めての経験として苦しんだ「癌」から、解き放されてこんな感激はない。これからも、種々の仕事には追われることにはなるが、老化に伴って生じる「ストレス」を蓄積しないよう心掛けたいと思う。
ご心配をお掛けした皆さまに、予想もしなかった「喜び」をご報告したい。
◆本稿は、メイル・マガジン「頂門の一針」2775号(11月4日(日)刊)に掲載されました。
<目次>
・今年六十のお爺さん????:渡部亮次郎
・「腎臓癌」恐怖からの脱出:毛馬一三
・末期政権はロシアに手を出すな:山堂コラム 443
・亀井静香氏 「第4極」?を目指す:古澤 襄
・民主党が傾く「凡庸」路線:阿比留瑠比
・話 の 福 袋
・反 響
・身 辺 雑 記
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http://www.max.hi-ho.ne.jp/azur/ryojiro/chomon.htm
◆本誌常連寄稿者 渡邊好造さんからのコメント
<おめでとうございます。良かったですね。 私も昨年食欲がなく、何をするにも全身がだるい状態が続き、28日間3回にわけて入院し全身検査した結果、内臓にどこも悪いところはなく、残るは精神科だけだと宣告された直後から、元気になりました。おかげで10キロ減量です。今思えばどこか悪いところがあるはず、と思い込んでいたのでしょう。あとは足首のシビレだけです。 今後とも面白い、興味ある話を満載してください。期待しています>。 114.172.58.199