2015年11月07日

◆ネトウヨが戦後主流派を駆逐する

平井 修一



梶井彩子氏の論考『「反知性主義」に追いつめられる「戦後主流派」』(アゴラ11/4)は現代のアカ論であるし、ネトウヨ論でもある。

氏は1980年生まれ。中央大学卒業後、企業に勤める傍ら「特定アジアウォッチング」を開始。「若者が日本を考える」きっかけづくりを目指している。月刊誌に寄稿の他、『韓国「食品汚染」の恐怖』や『竹島と慰安婦―韓国の反日プロパガンダを撃て』など日韓関係に関する電子書籍などを無料公開中。

<*「反知性主義」はバカの代名詞?

ここところ、「安倍晋三的なるもの」を反知性主義と呼ぶキャンペーンが内田樹氏らを中心に(?)行われていて、安保法制賛成派は誰でももれなく「反知性主義」とするかの動きがあった。

そもそも「反知性主義」とは「インテリに対する懐疑」を示す言葉で、『反知性主義』の著者である森本あんり氏の言うように、(アメリカの事例を引いて使う以上は)必ずしもネガティブなだけの言葉ではない。

それを「バカの代名詞」の如く使う向きに、様々な指摘がなされている。

山形浩生氏「反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本」

岩田温氏「宗教的情熱こそが『反知性主義』の原点である」

内田氏たちが、「反知性主義」を「バカ」「無知」の代名詞の如く使い、それも右派のみ対象にしたのは、元々の意味を知らないのか、敢えてなのか。

安倍総理やその支持者を「反知性的である」と言いたいのは、安倍総理の出身大学等に対するマウンティングも大いにありそうなのだが、結局のところ「知性である俺たちが安保法案に反対しているのに一向に理解しようとしないのは反知性的だ」というミもフタもない本音なのだろう。

そもそも「反知性主義」を言うなら、内田氏が支持した学生団体SEALDsはどうなのか。感情に訴え「何が『憲法解釈の積み重ね』だ。憲法守れ! 戦争は嫌、死ぬのも殺すのも嫌に決まってる!」など、彼らが法案反対のために前面に押し出した一連の言動は、それを支持する周辺の「宗教的熱狂」の様相も含めて、まさに「反知性主義的」ではなかったか。

ところがここに、知性であり「戦後の主流派」とも言うべき大学教授や護憲派の憲法学者、朝日新聞、そして内田樹氏らが合流した揚句、相手側だけを「反知性主義=バカ」と非難したから、おかしなことになったのである。

しかし内田氏らが元々の意味を正しく理解し、右傾化と合わせてきちんと論じていれば、右傾化現象と、「正しい意味」での反知性主義は確かにつながるものと言えたはずだった。

*インテリを負かす漫画家とネットの登場

進歩的文化人(つまりインテリ)たちが戦後、主流として述べて来た歴史観や憲法観に対し、異を唱える人たちが出て来た。その論者の中には東大卒や大学教授もいるが、歴史や憲法の専門家ではない場合も多く、いわば「非主流派」による指摘だった。

「主流に乗っかって歴史学(憲法学)を学べば、自虐史観に囚われた担当教授の教えを覆すことが出来ず、自虐史観の継承が行なわれていく」といった文脈は(それが実際そうなのかどうかはともかく)、右派的な歴史観が非主流である(あった)という実態をよくあらわしている。

左派は右派を「復古主義」「軍国主義への回帰」などと言ってきたが、右派的言説の広がりは、先のインタビューで森本氏が言っている「『今、主流になっている知性や理論をぶっ壊して次に進みたい』という、別の知性」に近い。

その意味で言えば、九〇年代の小林よしのり氏の登場も「反知性主義」の流れに位置づけられるだろう。頭でっかちのインテリを論破していく漫画家という構図が読者に支持されたのは、「インテリ相手によくぞ言った!」「俺もおかしいと思っていた!」という痛快さがあったからだ。そして多くの読者がその熱に「感染」した。

二〇〇〇年代以降はネットというまさに平等で、貧者も使えるツールによって、右派的な言論に触れて「覚醒」する機会が増え、賛同者自身も発言権持ったことで、「右傾化」は進み、可視化した。非インテリの一素人が、活字媒体で活躍するインテリを批判出来るようになったし、その材料(専門書や過去の新聞からの引用なども、ともすれば原典に当たることなく)を手軽に入手できるようになった。

それによってさすがに逃げられなくなったのがインテリの巣窟・朝日新聞で、昨年ついに従軍慰安婦問題で誤報を認めることになった>(以上)

小生はネトウヨを自称するが、中韓の日本叩きで目覚めたクチだ。「こいつらなんで日本をこれほど憎むのだろう」と書物やネットで勉強をし始め、それまで心の隅に残っていた自虐史観を除染し、そこそこ再生することができた。ネトウヨの多くはそんな経緯ではないか。

つまりネトウヨは左右の論理や情報に触れているが、安倍氏を支持する人々をバカ、無知とひたすら罵倒するアカは左巻の論理と情報しか知らない。中共の狗どもは中共が孤立していることを知らない。世界は14億の市場に揉み手をしているだけで、中共と抱き合っているのはクネだけだ。

大江教祖は80歳。寂聴は93歳。戦後主流派はどんどん消えていくだけだ。バカ、無知はネトウヨかアカかはともかく、アカが減少することは間違いない。メデタシメデタシ。(2015/1/6)
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