2007年05月28日

◆巴里だより  「落葉広葉樹」

岩本宏紀(在仏)

冬が終わり暖かくなっても、また寒さが戻ってくる。しばらくすると再び暖かくなり、

もう完全に春かなと思っていると、急に寒くなる。そんな天気の繰り返しが終わり、

気温が安定してくると、マロニエの木は一斉に葉をつける。その速さには毎年驚かされる。

ぼくの印象では、小さな葉っぱが生えると二週間くらいで、ヤツデくらいの葉っぱが生茂る。



巴里にはマロニエとプラタナスの並木が多い。逆光で見る並木道の新緑は実に瑞々しく、

透けて見える葉脈はまさに水と栄養の管のようで、生命の躍動を感じる。



落葉広葉樹は実に自然の摂理に適っているな、と感じるのがこの季節だ。

陽射しが眩しく日陰が欲しい季節には、大きな葉っぱで爽やかな陰を提供してくれる。



日照時間の短くなる季節には、バサバサと音を立てて落葉し、

人間が暖かい太陽の光を享受するのを妨げない。



春と夏のあいだにその大きな葉っぱで光合成をしっかり行い、栄養を作り出して成長し、

秋と冬には一番小さな姿に戻って、ひたすらじっと佇む。健気である。


(120)St Cloud 2007-05-1 MaronnierRE.jpg
添付画像 : サンクルー公園のマロニエ並木 2007年5月1日 

ペンタックス デジタル一眼レフ D ist
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