冬が終わり暖かくなっても、また寒さが戻ってくる。しばらくすると再び暖かくなり、
もう完全に春かなと思っていると、急に寒くなる。そんな天気の繰り返しが終わり、
気温が安定してくると、マロニエの木は一斉に葉をつける。その速さには毎年驚かされる。
ぼくの印象では、小さな葉っぱが生えると二週間くらいで、ヤツデくらいの葉っぱが生茂る。
巴里にはマロニエとプラタナスの並木が多い。逆光で見る並木道の新緑は実に瑞々しく、
透けて見える葉脈はまさに水と栄養の管のようで、生命の躍動を感じる。
落葉広葉樹は実に自然の摂理に適っているな、と感じるのがこの季節だ。
陽射しが眩しく日陰が欲しい季節には、大きな葉っぱで爽やかな陰を提供してくれる。
日照時間の短くなる季節には、バサバサと音を立てて落葉し、
人間が暖かい太陽の光を享受するのを妨げない。
春と夏のあいだにその大きな葉っぱで光合成をしっかり行い、栄養を作り出して成長し、
秋と冬には一番小さな姿に戻って、ひたすらじっと佇む。健気である。
添付画像 : サンクルー公園のマロニエ並木 2007年5月1日
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